JP4102200B2 - Method for manufacturing damper device using viscous fluid - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は粘性流体を用いたダンパ装置の製造方法に関し、より詳細には、ヒンジで開閉する回転蓋や回転扉などに適用する回転式ダンパ装置に適用するダンパの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図9は、従来の製造方法により製造された、粘性流体を用いたダンパ装置100の要部のみを模式的に示したものであり、(a)が回転軸Cに直角な横断面図、(b)が回転軸Cに沿った縦断面図である。図示しない洋式便器の便座には、ケース105が固定され、ロータ部材101が便座/便蓋のヒンジに取り付けられている。便座/便蓋を全開状態から閉じる方向(図9(a)の時計回転CW)に動かすと、便座/便蓋のヒンジと一緒にロータ部材101が回動し、このロータ部材101に装着されている逆止弁102が、粘性流体(オイル)の抵抗でロータ部材101に備えられている回転翼103に密着する(図9(a)の左半分に図示)。このため、回転翼103に形成されたオリフィス104が逆止弁102に塞がれるので粘性流体(オイル)の流れは悪くなり、便座/便蓋は、重力に粘性流体(オイル)の抵抗が作用してゆっくり閉じ、急激に落下する危険はない。
【0003】
次に、便座/便蓋を閉止状態から開く方向(図9(a)で反時計回転CCW)に動かすと、ロータ部材101が回動すると、逆止弁102が粘性流体(オイル)の抵抗により回転翼103との密着状態を開放する(図9(a)の右半分に図示)。オリフィス104は拡開され、粘性流体(オイル)は抵抗を伴わずに移動できるため、便座/便蓋は軽い力で開けることができ、幼児、老人、身障者などが支障なく扱えるように考慮されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図9(b)で明らかなように、この種の粘性流体を用いたダンパ装置100の構成は、円筒部材で構成するケース105の中に逆止弁102を装着したロータ部材101を挿入し、粘性流体(オイル)を充填してから粘性流体(オイル)が漏れないように、カバー106を使ってネジ止めや超音波溶着などでケース105を密閉している。このため、Oリング107,108などによるシール箇所が多く(図示の例では3箇所)、部品や組立の不具合による粘性流体(オイル)漏れが生じ易いばかりか、シール箇所の多さに伴って部品点数も多くなる。
【0005】
また、たとえケース105とカバー106をネジ止めや超音波溶着などを使って固定したとしても、ケース105内の粘性流体(オイル)圧によって、ケース105とカバー106が離間する方向に力が加わるため、粘性流体(オイル)漏れの可能性は解消しない。従って、ケース105とカバー106との固定方法に問題が発生しやすく、粘性流体(オイル)漏れの要因を含むことになる。
【0006】
特開平10−318319号は有底ケース2によってシール箇所を少なくし、部品点数が少ない構造であるが、回転部材5との連結が片側しか確保できないため、適用範囲が制限される。便座/便蓋に使用する粘性流体を用いたダンパ装置は、逆止弁を設けてダンパ作用が機能する方向と空転方向とが存在して装置に方向性があるので、左右対称の設置を必要とする相手製品に対しては方向性を異にする二種類のダンパを用意しなければならない。
【0007】
また特開平7−301272号(特許第3053156号)には、ケーシング1と閉じ蓋5をボルト62で固定してから、注入口12から粘性流体を充填し、ボルト61で注入口12を密閉するダンパが開示されているが、注入口12からの粘性流体を注入する際は、エアー抜きに時間がかかり、特にダンパ特性を改善する目的の高粘度粘性流体は、粘度が高いため孔からの注入を困難にする。さらには、ドアクローザに使用されるダンパの中には、粘性流体(オイル)注入孔より粘性流体(オイル)を注入した後、粘性流体(オイル)注入孔や空気抜孔の密閉に鋼球を埋め込んでいるものがあるが、この手段は金属部品には可能でも、便座/便蓋に使用するような樹脂成形部品には不向きである。
【0008】
そこで本発明の目的は、充填した粘性流体が漏れないようにするシール部材の(シール)設置箇所を少なくするも、粘性流体の漏れ防止に対する信頼性を向上することができる粘性流体を用いたダンパ装置の製造方法を提供することである。
【0009】
また、本発明の目的は、粘性流体が無理なく簡単に注入でき、粘性流体の横溢などによるロスが減少するとともに、組立作業を楽に行うことができる粘性流体を用いたダンパ装置の製造方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置の製造方法は、円筒状の内面を有する円筒部材と、前記内面とラジアル方向に対向して前記円筒部材内部に配置された軸体と、該軸体の外周面と前記円筒部材の内面とで協働して形成され、粘性流体が充填される空間と、前記円筒部材に形成され、前記空間に向かって突出する隔壁と、前記軸体に設けられ、前記粘性流体を加圧する翼および逆止弁とを備えた粘性流体を用いたダンパ装置であり、前記軸体には、この軸体の軸部の直径より大きい径を持つとともに前記粘性流体の第1の粘性流体受圧面を備えたフランジ部を有し、前記円筒部材には、前記粘性流体の第2の粘性流体受圧面と、前記軸部の直径と同等の径を持つ小径開口部と、前記フランジ部の直径と同等の径を持つ大径開口部とを形成し、前記軸部と前記小径開口部との間に第1シール部材が、前記フランジ部と前記大径開口部との間に第2シール部材が備えられ、前記第1、第2シール部材により前記粘性流体が封止されている前記ダンパ装置の製造方法であって、前記小径開口部に嵌合するガイド部材を挿入し、このガイド部材と前記円筒部材の内面と協働で仮設する空間に前記粘性流体を所定量注入した後、前記ガイド部材と前記軸体とを置換することを特徴とする粘性流体を用いたダンパ装置の製造方法を提供することである。
また、第1、第2シール部材は、Oリングを使用することによって封止されるように構成することができる。
【0011】
また、好適には、前記ガイド部材は、前記軸体の軸部と同径で、前記小径開口部に挿入可能であるとともに、前記ガイド部材の端部には前記軸部と係合可能な係合部を備え、前記ガイド部材の端部に形成した係合部に前記軸部が係合し、前記ガイド部材と前記軸体とを置換する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置の実施の形態を図面に基づいて説明する。ここで、粘性流体は、オイルまたはグリスを通常使用しており、後述する本実施例ではオイルを用いたダンパ装置(以下、「オイルダンパ装置」という)で説明する。また、粘性流体は、高い粘度を有するものを用いている。なお、オイルの変わりにグリスを用いてもよいし、高い粘度を有する粘性流体(オイル/グリス)に限定されるものではない。
図1は本発明により製造されたオイルダンパ装置の第一実施例を示す断面図で、(a)はオイルダンパ装置の回転軸に沿った断面図、(b)は回転軸に直角な断面図で、後述する逆止弁30の概略の構成を示す。
符号10は第一実施例により製造されたのオイルダンパ装置であり、円筒部材としてのケース14には、その内面14aに2箇所から軸対称で半径方向に隔壁16が突設されている。この隔壁16の先端は、円弧状に形成され、軸体としてのロータ18を構成する回転軸20の外周面と所定の隙間を持って対向している。
【0013】
なお、第一実施例における回転軸20には、ヒンジ軸(図示しない)に連結する断面小判状の連結孔20aが、中央に貫通されている。
ロータ18には、回転軸20からケース14の内面14aに向かう翼(以下「回転翼」とする)22および逆止弁30が軸対称に設けられている。
回転翼22は、その先端がケース14の内面14aに沿って円弧状に形成され、また、回転軸20の軸方向においては、(回転翼22)は第1の粘性流体受圧面24a、第2の粘性流体受圧面24b間に挟まれるように設けられている。 第1の粘性流体受圧面24aは、回転軸20と一体に形成した大径のフランジ部25の内側面であり、フランジ部25の外周にはシール部材としてのOリング25aが装着されている。そして、このフランジ部25がケース14に形成されている大径の開口部14bに嵌め込まれている。
第2の粘性流体受圧面24bは、小径の開口部(以下「貫通孔」とする)26をケース14に形成した際に作られた面27で構成している。
また、この貫通孔26には、図1に示すように、円筒状で貫通したボス27aが形成され、このボス27aの内面には、Oリング20cを装着した回転軸20の軸部20bが支持されている。これにより、回転軸20を安定に支持している。
【0014】
さらに図4に示されるように、各回転翼22の軸方向両端面22a,22aは、各第1、第2の粘性流体受圧面24a,24bと間隙を介して相対する。
また、それぞれの回転翼22は軸方向両側に凸部22b,22bが形成され、これら22b,22b間には回転方向に所定の長さと深さの切欠き29がオリフィスとして形成されている。
そして、粘性流体として充填したオイル31は、フランジ部25の内側面(第1の粘性流体受圧面24a)、ケース14に形成した面27(第2の粘性流体受圧面24b)、ケース14の内面14a、回転軸20とによって囲まれた空間に充填され、密封される。
ケース14内の相対する隔壁16間で形成される二つの空間は、それぞれ回転翼22によってオイル室(A)33aとオイル室(B)33bとに区分される(図2参照)。
【0015】
また、回転翼22には、逆止弁30が取り付けられており、逆止弁30は、回転翼22と回転方向に遊隙pを保って嵌装され、ケース14の内面14aに沿って遊隙pの間を移動可能に支持されている(図2(b)参照)。
なお、本実施例においては、逆止弁30がスナップフィットなどによる簡易抜け止めで回転翼22に取り付けられ、回転翼22から脱落するのを防止するとともに、組立作業性を向上させることができる。
逆止弁30には、回転翼22の切欠き29(オリフィス)全面を覆う弁部30aと、ケース14の内面14aに摺接する摺接部30bとが構成されている。
【0016】
次に、本発明により製造されたオイルダンパ装置の動作について説明する。図2(a)はオイルダンパ作用が機能する方向(図中CW方向)における逆止弁30の動作を示し、図2(b)はダンパが空転する方向(図中CCW方向)における逆止弁30の動作を示す。いずれも軸に直角な断面図である。図2(a)において、ケース14を固定し、回転軸20を時計方向CWに回転させると、オイル室(A)33aのオイルは加圧されてオイル室(B)33bへ移動しようとする。
しかしながら、回転翼22に逆止弁30の弁部30aが密着して回転翼22の切欠き29を封止するため、回転軸20、回転翼22、逆止弁30などとケース14の内面14aとの僅かな遊隙からオイル31が移動する。このときのオイルの抵抗が大きくなり、ブレーキとなって、便座/便蓋はゆっくりと閉じる。
なお、隔壁16,16と回転軸20との遊隙からオイル31が移動することは可能であるが、その間隔は小さく、オイル31の移動に抵抗がかかっている。
【0017】
図2(b)において、ケース14を固定し、回転軸20を反時計方向CCWに回転させると、オイル室(B)33bのオイルが加圧されてオイル室(A)33aに移動しようとする。
このときのオイル抵抗により逆止弁30が遊隙p分移動して、弁部30aが切欠き29から離れ、切欠き29が開放される。これにより、回転翼22と逆止弁30との間に形成される遊隙pと切欠き29が油路33cとなって、回転軸20の反時計方向CCW回転の場合は、オイル室(B)33bからオイル室(A)33aへオイル31が容易に移動できる。このため、オイル抵抗が小さく(または発生せず)、回転軸20は空転して便座/便蓋は軽い力で開けることが可能となる。
【0018】
次に、本発明により製造されたオイルダンパ装置10の製造方法について説明する。
図3は(a)〜(d)に工程の順序に従って示した模式的断面図で図面左側を上部として図示してある。
図3(a)において、ケース14のボス27aの貫通孔26より貫通孔26と同径のガイド部材としてのガイド棒40をジグとして挿嵌し、ケース14を仮の有底状態にしてケース14内の空間39に大径の開口部14bより規定量のオイル31を注入する。
【0019】
図3(b)において、回転軸20には、その軸部20b外周にOリング20cが装着されているとともにフランジ部25の外周にOリング25aが装着されている。また、回転翼22には逆止弁30が取り付けられている。回転軸20は、軸部20bの外端面をガイド棒40の先端に係合させて外周面を連続面に形成する(図4参照)。具体的には、ガイド棒40の先端(端部)は連結孔20aと同形の断面をもつ凸状の係合部40aが形成され、回転軸20の連結孔20aと同心で連結することができる。
【0020】
図3(c)において、オイル31を充填させたケース14内にガイド棒40と連結したロータ18をスライドさせながら押込み、ロータ18の両端が軸方向における第1、第2の粘性流体受圧面24a,24bで画定されたケース14の内面14aとロータ18の間でオイル31を密閉状態にする。
図3(d)において、ロータ18からガイド棒40を引き抜き、ケース14にカバー37を固定して、ロータ18がケース14から抜け出すのを防止してダンパ装置の組立を完了する。
カバー37は、ロータ18をケース14内に係止するもので、(オイル)粘性流体漏出を防止するものではない。また、ガイド棒40は次の組立ジグとして再利用する。
【0021】
このようなジグを使用してオイル注入を行う製造方法は、一方の端部に小径の貫通孔26を備え、他方に大径の開口部14bを備える構造のケース14に対して適用可能で、本発明により製造されたオイルダンパ装置に関する別の構造の実施例を図5〜図9に基づいて略述する。上記実施例と同等の部材は同様の符号で示し、各実施例の動作は第一実施例と同様であるのでいずれも説明を省略する。
【0022】
図5に示す第二実施例により製造されたオイルダンパ装置50は、ロータ18-2の中心軸18aをケース14の左右両側にそれぞれ突出させて、第一実施例のオイルダンパ装置10と同様に回転軸20の軸部20bにOリング20cおよび大径のフランジ部25にOリング25aを装着する。この場合は、ガイド棒40の先端は、中心軸18aの係合部41aが凹設され、これにより、胴部の外周面が回転軸20の外周面と同一の連続面を形成することが可能となっている。
【0023】
図6に示す第三実施例により製造されたオイルダンパ装置60は、カバー37を使用せずに、ロータ18-3の挿入方向と逆の方向から、軸受板32を介してボルトのようなネジ部材34を回転軸20に螺入してロータ18-3がケース14-3外に抜け出すのを阻止している。また、フランジ部25に装着したOリング25a、貫通孔26に装着したOリング26aおよび軸受板32に装着したOリング32aは、充填されているオイル(粘性流体)の漏出を防止している。
なお、ネジ部材34には緩み止めとして、接着剤が施される。
上記第三実施例によれば、カバー37を廃止したことによって、ケース14-3の外に延在する外部接続軸21の形状を任意の大きさに設定できる。
【0024】
すなわち、回転軸20の外部接続軸21を上記第三実施例のように小径にしてカバー37に穿設した貫通孔を挿通させる必要がなく、また縮径して断面を非円形やスプラインやキー結合に形成した外部軸を別設してカバー37に貫通させ、回転軸20に嵌入して結合する必要もない。
オイルダンパ装置60の構成によれば、ロータ部材18-3と一体に形成した外部接続軸21は、外径寸法がケース14-3の外径と同等以上にでき、あるいは寸法および形状を自在に設定できる可能性を保有することができる。
【0025】
図7に示す第四実施例により製造されたオイルダンパ装置70は、ロータ18-4に樹脂成型品を使用し、第三実施例のネジ部材34の代わりに軸受板35を挟んで回転軸20の軸部20b-4を超音波溶着またはカシメによる係止部20dを形成することによって、ロータ18-4のケース14-4からの抜けを確実に阻止することができる。
【0026】
図8に示す第五実施例により製造されたオイルダンパ装置80のように、ケース14-5に形成した面27より外部に延在させた軸部20b-5に止め輪36を使って軸方向の移動を阻止してもよい。
止め輪36は、内径の一部が不可逆的に弾性変形して軸部20b-5に咬合するすなわち、取付作業は止め輪36を軸部20b-5に押し込むだけで極めて簡単で効率よく行うことができ、樹脂成型品または金属製品いずれのロータ18-5にも適用できる。
【0027】
以上、実施例について説明したが、本発明は図示の実施例に限定されるものではなく、その形状や構成について、本発明の構成要件から逸脱しない範囲で、細部に関する多様な変更や部品の再構成や実施例における組合せを交換する等の様々な改変をなし得ることが予期される。
【0028】
例えば、本発明により製造されたダンパ装置によれば、便座/便蓋用ばかりでなく、ドアクローザやごみ箱の蓋などのようにヒンジ結合されて一方向には軽快に、反対方向には緩慢に動作することが望ましい移動体に適用しても効力を発揮することができ、汎用性がある。
また、シール部材として、Oリングを使用したが、これ以外のもの、例えば、ゴムパッキン、Yパッキン、Vパッキン等を使用してもよい。
【0029】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置は、請求項1の記載によれば、円筒状の内面を有する円筒部材と、前記内面とラジアル方向に対向して前記円筒部材内部に配置された軸体と、該軸体の外周面と前記円筒部材の内面とで協働して形成され、粘性流体が充填される空間と、前記円筒部材に形成され、前記空間に向かって突出する隔壁と、前記軸体に設けられ、前記粘性流体を加圧する翼および逆止弁とを備えた粘性流体を用いたダンパ装置であり、前記軸体には、この軸体の軸部の直径より大きい径を持つとともに前記粘性流体の第1の粘性流体受圧面を備えたフランジ部を有し、前記円筒部材には、前記粘性流体の第2の粘性流体受圧面と、前記軸部の直径と同等の径を持つ小径開口部と、前記フランジ部の直径と同等の径を持つ大径開口部とを形成し、前記軸部と前記小径開口部との間に第1シール部材が、前記フランジ部と前記大径開口部との間に第2シール部材が備えられた前記ダンパ装置の製造方法であって、前記小径開口部に嵌合するガイド部材を挿入し、このガイド部材と前記円筒部材の内面と協働で仮設する空間に前記粘性流体を所定量注入した後、前記ガイド部材と前記軸体とを置換するので、大径開口部からのオイル注入で、高粘度の粘性流体が無理なく簡単に注入でき、ダンパ特性の設定や向上が容易になる。また、注入面積が広いので作業時間は短縮され粘性流体の横溢などによるロスが減少し、組立作業を楽に行うことができる。
また、前記第1、第2シール部材により前記粘性流体が封止されているので、シール箇所が最小になり、オイル漏れ防止に対する信頼性を向上することができる。
【0030】
さらに、本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置は、請求項2の記載によれば、第1、第2シール部材は、Oリングを使用することによって封止されているので、加工組立が容易になり、オイル漏れ防止の確実性が増大する。
【0032】
その上、本発明に係わる粘性流体を用いたダンパ装置の製造方法は、請求項3の記載によれば、前記ガイド部材は、前記軸体の軸部と同径で、前記小径開口部に挿入可能であるとともに、前記ガイド部材の端部には前記軸部と係合可能な係合部を備え、前記ガイド部材の端部に形成した係合部に前記軸部が係合し、前記ガイド部材と前記軸体とを置換するので、粘性流体充填作業が簡単になり、作業時間、コストともに有利になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置の第一実施例の断面図で、(a)は回転軸に沿った断面図、(b)は回転軸に直角な断面図である。
【図2】 図1に示した粘性流体を用いたダンパ装置における逆止弁の動作を説明する模式図で、(a)は制動時、(b)は空転時を示す。
【図3】 本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置における製造方法を説明する模式的断面図である。
【図4】 図3(c)の斜視図である。
【図5】 本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置における第二実施例の模式的軸断面図である。
【図6】 本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置における第三実施例の模式的軸断面図である。
【図7】 本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置における第四実施例の模式的軸断面図である。
【図8】 本発明により製造された粘性流体を用いたダンパ装置における第五実施例の模式的軸断面図である。
【図9】 従来の製造方法により製造された粘性流体を用いたダンパ装置の模式的動作説明図である。
【符号の説明】
10 粘性流体を用いた(オイル)ダンパ装置
14 ケース
16 隔壁
18 ロータ
20 回転軸
22 回転翼
25 フランジ部
27 隔壁
29 切欠き
30 逆止弁
32 軸受板
34 ネジ部材
35 軸受板
36 止め輪
37 カバー
40 ガイド棒[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a damper device using a viscous fluid, and more particularly to a manufacturing method of a damper applied to a rotary damper apparatus applied to a rotating lid and rotating the door to open and close by a hinge.
[0002]
[Prior art]
FIG. 9 schematically shows only a main part of a
[0003]
Next, when the toilet seat / toilet lid is moved from the closed state to the opening direction (counterclockwise CCW in FIG. 9A), when the
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, as is apparent from FIG. 9B, the
[0005]
Further, even if the
[0006]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 10-318319 has a structure in which the number of parts to be sealed is reduced by the bottomed case 2 and the number of parts is small. The damper device using viscous fluid used for the toilet seat / toilet lid has a check valve and a direction in which the damper action functions and a slipping direction. Two types of dampers with different directions must be prepared for the other product.
[0007]
In JP-A-7-301272 (Patent No. 3053156), the casing 1 and the
[0008]
SUMMARY OF THE INVENTION Accordingly, an object of the present invention is to provide a damper using a viscous fluid that can improve the reliability for preventing the leakage of viscous fluid, while reducing the number of installation locations of the sealing member that prevents the filled viscous fluid from leaking. It is to provide a method for manufacturing a device.
[0009]
Further, purpose of the present invention, the viscous fluid can be reasonably easily injected, with the loss is reduced due to overflowing of the viscous fluid, the method of manufacturing the damper device using a viscous fluid which can perform assembly work easier Is to provide .
[0010]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a damper device manufacturing method using a viscous fluid manufactured according to the present invention includes a cylindrical member having a cylindrical inner surface, and the inner surface of the cylindrical member facing the inner surface in a radial direction. Formed in cooperation with the outer circumferential surface of the shaft body and the inner surface of the cylindrical member, and formed in the cylindrical member, toward the space. a partition projecting provided on the shaft body, the viscous fluid-Ri damper device der using a viscous fluid and a chaos that wing and check valve, the shaft, the axis of the shaft member A flange portion having a diameter larger than the diameter of the first portion and having a first viscous fluid pressure receiving surface for the viscous fluid, and the cylindrical member includes a second viscous fluid pressure receiving surface for the viscous fluid and the shaft. A small-diameter opening having a diameter equivalent to the diameter of the portion, and the flange portion A large-diameter opening having a diameter equivalent to the diameter, and a first seal member between the shaft and the small-diameter opening, and a second seal between the flange and the large-diameter opening. member is provided, wherein the first, the viscous fluid by the second sealing member is a method of manufacturing the damper device that has been sealed, by inserting the guide member fitted to the small diameter opening, the guide member A method for manufacturing a damper device using a viscous fluid, wherein a predetermined amount of the viscous fluid is injected into a temporary space in cooperation with an inner surface of the cylindrical member, and then the guide member and the shaft body are replaced. Is to provide .
The first, the second sealing member may be configured to so that is sealed by the use of O-ring.
[0011]
Also, the good applicable, the guide member is a shaft portion and the diameter of the shaft body, with is insertable into the small opening, the end portion of the guide member engageable with the shaft portion An engaging portion is provided, and the shaft portion engages with an engaging portion formed at an end portion of the guide member to replace the guide member and the shaft body.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a damper device using a viscous fluid manufactured according to the present invention will be described below with reference to the drawings. Here, oil or grease is usually used as the viscous fluid, and in the present embodiment described later, description will be made with a damper device using oil (hereinafter referred to as “oil damper device”). A viscous fluid having a high viscosity is used. Note that grease may be used instead of oil, and the present invention is not limited to a viscous fluid (oil / grease) having a high viscosity.
Figure 1 is a sectional view showing a first embodiment of an oil damper device which is more prepared to present invention, (a) is a cross-sectional view taken along the rotational axis of the oil damper device, (b) the cross section perpendicular to the rotation axis FIG. 1 shows a schematic configuration of a
Reference numeral 10 denotes an oil damper device manufactured according to the first embodiment, and a
[0013]
In addition, the
The
The tip of the
The second viscous fluid
Further, as shown in FIG. 1, a
[0014]
Further, as shown in FIG. 4, both axial end surfaces 22a and 22a of each
Each
The
Two spaces formed between the opposing
[0015]
Further, a
In the present embodiment, the
The
[0016]
Next, the operation of the oil damper device which is more produced in the present invention. 2A shows the operation of the
However, since the
The
[0017]
In FIG. 2B, when the
Due to the oil resistance at this time, the
[0018]
Next, a method for manufacturing the oil damper device 10 which is more produced in the present invention.
FIG. 3 is a schematic cross-sectional view shown in the order of steps in FIGS.
In FIG. 3A, a
[0019]
In FIG. 3B, the
[0020]
In FIG. 3C, the
In FIG. 3D, the
The
[0021]
The manufacturing method for injecting oil using such a jig is applicable to the
[0022]
The
[0023]
The
Note that an adhesive is applied to the
According to the third embodiment, by the discontinuation of the
[0024]
That is, it is not necessary to insert the through-hole formed in the
According to the configuration of the
[0025]
The
[0026]
As in the
The retaining
[0027]
Although the embodiments have been described above, the present invention is not limited to the illustrated embodiments, and various modifications and re-parts of parts can be made with respect to the shapes and configurations without departing from the structural requirements of the present invention. It is anticipated that various modifications may be made, such as swapping configurations and combinations in the examples.
[0028]
For example, according to the damper device which is more produced in the present invention, not only for the toilet seat / toilet lid, lightly in one direction is hinged such as door closer and trash cover, slowly in the opposite direction Even if it is applied to a moving body that is desired to operate, it can exert its effect and is versatile.
Further, although an O-ring is used as the seal member, other seals such as rubber packing, Y packing, and V packing may be used.
[0029]
【The invention's effect】
As apparent from the above description, the damper device using a more manufactured viscous fluid to the present invention, according to the description of claim 1, and a cylindrical member having a cylindrical inner surface, said inner surface and a radial direction Opposed to the inside of the cylindrical member opposed to each other, a space formed by cooperation between the outer peripheral surface of the shaft body and the inner surface of the cylindrical member, and formed in the cylindrical member. is a partition wall projecting toward the space, is provided on the shaft body, said damper device der the viscous fluid with a viscous fluid and a chaos that blades and check valve is, in the shaft body Has a flange portion having a diameter larger than the diameter of the shaft portion of the shaft body and having a first viscous fluid pressure receiving surface of the viscous fluid, and the cylindrical member has a second viscosity of the viscous fluid. A fluid pressure-receiving surface, and a small-diameter opening having a diameter equivalent to the diameter of the shaft portion; A large-diameter opening having a diameter equivalent to the diameter of the flange portion, and a first seal member is provided between the flange portion and the large-diameter opening portion between the shaft portion and the small-diameter opening portion. In the manufacturing method of the damper device provided with the second seal member, a guide member that fits into the small-diameter opening is inserted, and in the space temporarily provided in cooperation with the guide member and the inner surface of the cylindrical member After injecting a predetermined amount of the viscous fluid, the guide member and the shaft body are replaced, so that oil injection from a large-diameter opening can easily and easily inject high-viscosity viscous fluid and set the damper characteristics It becomes easier to improve. In addition, since the injection area is large, the work time is shortened and the loss due to the overflow of the viscous fluid is reduced, so that the assembly work can be performed easily.
In addition, since the viscous fluid is sealed by the first and second sealing members, the number of sealed portions is minimized, and the reliability for preventing oil leakage can be improved.
[0030]
Furthermore, the damper device which uses more manufactured viscous fluid to the present invention, according to the description of claim 2, first, the second seal member, because it is sealed by using an O-ring, Processing assembly becomes easy, and the certainty of oil leakage prevention increases.
[0032]
Moreover, a manufacturing method of a damper device using a viscous fluid according to the present invention, according to the description of claim 3, wherein the guide member, the same diameter and the shaft portion of the shaft body, inserted into the small diameter opening The guide member includes an engaging portion engageable with the shaft portion, and the shaft portion engages with an engaging portion formed at an end portion of the guide member. Since the member and the shaft body are replaced, the viscous fluid filling operation is simplified, and both the operation time and cost are advantageous.
[Brief description of the drawings]
[1] a sectional view of a first embodiment of a damper device using a more manufactured viscous fluid to the present invention, (a) cross-sectional view taken along the axis of rotation, (b) the cross section perpendicular to the rotation axis FIG.
2A and 2B are schematic diagrams for explaining the operation of a check valve in the damper device using the viscous fluid shown in FIG. 1, in which FIG. 2A shows a state during braking and FIG. 2B shows a state during idling.
It is a schematic sectional view explaining the manufacturing method of the damper device using a more manufactured viscous fluid in the present invention; FIG.
FIG. 4 is a perspective view of FIG.
5 is a schematic axial sectional view of a second embodiment of the damper device using a more manufactured viscous fluid to the present invention.
6 is a schematic axial sectional view of a third embodiment of the damper device using a more manufactured viscous fluid to the present invention.
7 is a schematic axial sectional view of a fourth embodiment of the damper device using a more manufactured viscous fluid to the present invention.
8 is a schematic axial sectional view of a fifth embodiment of the damper device using a more manufactured viscous fluid to the present invention.
FIG. 9 is a schematic operation explanatory view of a damper device using a viscous fluid manufactured by a conventional manufacturing method .
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF SYMBOLS 10 (Oil) damper apparatus using
Claims (3)
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