JP4101697B2

JP4101697B2 - Structural material quality evaluation system and structural material quality evaluation method

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Publication number: JP4101697B2
Application number: JP2003140933A
Authority: JP
Inventors: 義紀片山; 基司坪田; 善章斉藤
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 2003-05-19
Filing date: 2003-05-19
Publication date: 2008-06-18
Anticipated expiration: 2023-05-19
Also published as: JP2004340898A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、構造材の寿命や応力腐食割れ感受性等の構造材の品質を判定する構造材品質評価システムおよび構造材品質評価方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
化学プラントや原子力プラント等の設備において使用される構造材は、高温高圧水環境等の腐食環境下で使用されるものが多い。例えば原子炉において使用される構造材の１つである高硬度鋼は高温高圧水環境下では応力腐食割れを発生する恐れがあることが知られ、耐力や引張強さ等の材料特性が劣化して寿命に達した場合には、構造材を交換する必要がある。
【０００３】
高硬度鋼は、製造時における熱処理あるいは曲げ加工や切削加工等の加工により転位等の欠陥が生じることで硬化するが、高硬度鋼の欠陥は水素の捕獲要素として作用し、いわゆる水素脆化による応力腐食割れの発生の増加に繋がる。
【０００４】
このため、高硬度鋼等の鋼は、鋼種によって差異は存在するものの、鋼の硬さが一定の硬度以上となった場合に顕著な応力腐食割れ感受性を示すことが知られる。
【０００５】
同様に構造材の材料としてステンレス鋼が使用された場合には、ステンレス鋼の硬度が一定の硬度以上となったときに顕著な応力腐食割れ感受性を示すことが知られる（例えば非特許文献１または非特許文献２参照）。
【０００６】
すなわち、高硬度鋼やステンレス鋼等の構造材は、製造時における曲げ加工や切削加工等の加工に伴う加工硬化の作用により硬度が増加し、応力腐食割れ感受性が増加する。さらに、化学プラントや原子力プラント等の設備に構造材が使用されると、腐食環境下において構造材の応力腐食割れ感受性が増加し、耐腐食割れ性が劣化する。
【０００７】
このため従来、構造材の硬度に基づいて応力腐食割れ感受性が評価される（例えば特許文献１参照）。
【０００８】
従来の構造材の応力腐食割れ感受性評価方法は、金属の結晶粒界の結合力が低下すると硬度計の圧痕が大きくなるという知見に基づいて、構造材として使用される前の固溶化熱処理を受けた状態の材料の硬さと構造材として加工された後あるいは使用されて劣化した後の材料のマイクロビッカース硬さとの比をもって構造材の応力腐食割れ感受性の大小を相対的かつ定量的に評価する方法である。
【０００９】
また、従来、構造材の耐力や引張強さ等の材料特性が計測されて構造材の寿命が診断され、寿命に達した構造材は交換される。
【００１０】
【非特許文献１】
「CHARACTERIZATION OF LONG TERM AGED MARTENSITIC STAINLESS STEELS」（Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems,August,1987）
【００１１】
【非特許文献２】
「Stress Corrosion Cracking of Cold Worked Stainless Steels in high temperature Water」（CORROSION 94,No.237）
【００１２】
【特許文献１】
特開昭５６−１６３４３７号公報（第１頁―第３頁参照）
【００１３】
【発明が解決しようとする課題】
従来の構造材の応力腐食割れ感受性評価方法は、構造材として使用される前の硬さと構造材として使用された後の硬さを計測し、その比に基づいて相対的に応力腐食割れ感受性を評価するのみであるため、構造材の応力腐食割れ感受性が構造材の機能に影響を与えるのか否かという絶対的な評価をすることができない。
【００１４】
また、構造材として使用された後に構造材の硬度を計測することが困難な場合には、構造材の応力腐食割れ感受性を評価することができない。
【００１５】
さらに、従来の構造材の応力腐食割れ感受性評価方法においては、応力腐食割れ感受性の評価に留まり、構造材の耐力や引張強さ等の材料特性に基づく寿命を診断することができない。
【００１６】
本発明はかかる従来の事情に対処するためになされたものであり、構造材の応力腐食割れ感受性や寿命の有無を判定することにより構造材の品質を評価することが可能な構造材品質評価システムおよび構造材品質評価方法を提供することを目的とする。
【００１７】
また、本発明の他の目的は、構造材の硬度を計測することが困難な場合であっても、構造材の品質を評価することが可能な構造材品質評価システムおよび構造材品質評価方法を提供することである。
【００１８】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る構造材品質評価システムは、上述の目的を達成するために、請求項１に記載したように、品質評価の対象となる判定対象体の硬度と応力腐食割れ最大深さの関係を予め求め、この予め求めた判定対象体の硬度と応力腐食割れ最大深さの関係から硬度が一定値以上の場合に応力腐食割れ最大深さが顕著に増加する硬度を、品質評価の対象となる判定対象体が無視できない程度の応力腐食割れ感受性を示すようになる際の限界硬度として定めた限界硬度情報を保存する限界硬度情報データベースと、前記判定対象体の硬度を入力して前記限界硬度情報データベースの前記限界硬度情報を参照することにより、前記判定対象体の硬度が前記限界硬度よりも小さいか否かを判定し、前記判定対象体の硬度が前記限界硬度よりも小さいと判定した場合には、応力腐食割れ感受性無しとの判定結果を出力する一方、前記判定対象体の硬度が前記限界硬度よりも小さくないと判定した場合には、応力腐食割れ感受性有りとの判定結果を出力する応力腐食割れ感受性判定手段とを備えたことを特徴とするものである。
【００２０】
また、本発明に係る構造材品質評価方法は、上述の目的を達成するために、請求項９に記載したように、品質評価の対象となる判定対象体の硬度を入力するステップと、入力した前記判定対象体の硬度が前記判定対象体が無視できない程度の応力腐食割れ感受性を示すようになる際の限界硬度よりも小さいか否かを判定し、前記判定対象体の硬度が前記限界硬度よりも小さいと判定した場合には、応力腐食割れ感受性無しとの判定結果を出力する一方、前記判定対象体の硬度が前記限界硬度よりも小さくないと判定した場合には、応力腐食割れ感受性有りとの判定結果を出力するステップとを備えたことを特徴とする方法である。
【００２１】
また、本発明に係る構造材品質評価方法は、上述の目的を達成するために、請求項１０に記載したように、品質評価の対象となる判定対象体が寿命に達した際の限界材料特性値および寿命基準硬度を関連付けた寿命基準硬度情報を保存するステップと、前記限界材料特性値を入力し、保存された前記寿命基準硬度情報から前記限界材料特性値に対応する前記寿命基準硬度情報を抽出するステップと、前記判定対象体の硬度を入力して抽出された前記寿命基準硬度よりも小さいか否かを比較判定し、前記判定対象体の硬度が前記寿命基準硬度よりも小さいと判定した場合には、寿命ありとの判定結果を出力する一方、前記判定対象体の硬度が前記寿命基準硬度よりも小さくないと判定した場合には、寿命なしとの判定結果を出力するステップとを備えたことを特徴とする方法である。
【００２２】
【発明の実施の形態】
本発明に係る構造材品質評価システムおよび構造材品質評価方法の実施の形態について添付図面を参照して説明する。
【００２３】
図１は本発明に係る構造材品質評価システムの第１の実施形態を示す機能ブロック図である。
【００２４】
構造材品質評価システム１は、硬度計測手段２、歪量計測手段３、硬度計算手段４、歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５、応力腐食割れ感受性判定手段６および限界硬度情報データベース（ＤＢ）７を有する。
【００２５】
硬度計測手段２は、応力腐食割れの感受性の有無の判定対象となる判定対象体の硬度を計測する機能と、計測して得られた判定対象体の硬度を応力腐食割れ感受性判定手段６に与える機能を有する。硬度計測手段２が計測する判定対象体の硬度の単位は任意であり、ビッカース硬さ、ブリネル硬さ、ロックウェル硬さやその他の硬さであってもよい。
【００２６】
歪量計測手段３は、判定対象体の歪量を計測する機能と、計測して得られた判定対象体の歪量を硬度計算手段４に与える機能を有する。歪量計測手段３の例としては、例えばＸ線非破壊検査装置や歪ゲージが挙げられる。
【００２７】
歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５には、判定対象体の歪量と硬度との関係についての歪量硬度変換情報が判定対象体の材質ごとに予め保存される。
【００２８】
硬度計算手段４は、歪量計測手段３から判定対象体の歪量を受けると、歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５に保存された歪量硬度変換情報を参照することにより、判定対象体の歪量を判定対象体の硬度に変換する機能と、変換して得られた判定対象体の硬度を応力腐食割れ感受性判定手段６に与える機能を有する。
【００２９】
限界硬度情報データベース（ＤＢ）７には、判定対象体が応力腐食割れ感受性を無視できない程度に示すようになる際の限界硬度である限界硬度情報が判定対象体の材質ごとに予め定められて保存される。
【００３０】
図２は、図１に示す限界硬度情報データベース（ＤＢ）７に限界硬度情報を保存する際の基礎データとなるオーステナイト系ステンレス鋼の硬さと応力腐食割れ感受性との関係を示す特性図である。
【００３１】
図２において、縦軸は、オーステナイト系ステンレス鋼に生じた応力腐食割れ（ＳＣＣ；Stress Corrosion Cracking）の最大深さ（μｍ）を示し、横軸はオーステナイト系ステンレス鋼のビッカース硬さ（ＨＶ）を示す。
【００３２】
また、図２において、●印はオーステナイト系ステンレス鋼の１つであるＳＵＳ３０４Ｌ鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データ、■印は、ＳＵＳ３１６Ｌ鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データ、▲印は、ＳＵＳ３０４鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データである。
【００３３】
図２によれば、いずれのオーステナイト系ステンレス鋼についても、ビッカース硬さが増加するにつれて、ＳＣＣ最大深さも増加することが分かる。すなわち、ビッカース硬さが増加し、オーステナイト系ステンレス鋼の硬度が増加するにつれてオーステナイト系ステンレス鋼の応力腐食割れ感受性が増加することが分かる。
【００３４】
さらに、各オーステナイト系ステンレス鋼のＳＣＣ最大深さは、ビッカース硬さが一定の値を超えたときに顕著に増加することが分かる。
【００３５】
一般に、オーステナイト系ステンレス鋼における応力腐食割れ感受性が無視できるか否かの評価基準は、ＳＵＳ３０４Ｌ鋼およびＳＵＳ３１６Ｌ鋼ではビッカース硬さがＨＶ３００以上であるか否か、ＳＵＳ３０４鋼ではビッカース硬さがＨＶ２７０以上であるか否かであることが知られている。
【００３６】
このため、判定対象体の材質がＳＵＳ３０４Ｌ鋼あるいはＳＵＳ３１６Ｌ鋼である場合には、限界硬度情報データベース（ＤＢ）７に保存される限界硬度情報はＨＶ３００とすることができる一方、判定対象体の材質がＳＵＳ３０４鋼である場合には、限界硬度情報はＨＶ２７０とすることができる。
【００３７】
尚、図２のデータは、例えば、「Stress Corrosion Cracking of Cold Worked Stainless Steels in high temperature Water」（CORROSION 94,No.237）に開示されている。
【００３８】
図３は、図１に示す限界硬度情報データベース（ＤＢ）７に限界硬度情報を保存する際の基礎データとなるマルテンサイト系ステンレス鋼等の材料の硬さと応力腐食割れ感受性との関係を示す特性図である。
【００３９】
図３において、縦軸は、マルテンサイト系ステンレス鋼等の材料に生じたＳＣＣ最大割れ深さ（μｍ）を示し、横軸はマルテンサイト系ステンレス鋼等の材料のビッカース硬さ（ＨＶ）を示す。
【００４０】
また、図３において、●印は１３％Ｃｒ‐Ｎｉ鋳鋼の１つであるＣＡ６ＮＭ鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データ、■印は、マルテンサイト系ステンレス鋼の１つであるＳＵＳ４３１鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データ、▲印は、ＳＵＳ６３０鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データ、○印はその他の参考となる鋼の硬さとＳＣＣ最大深さとの関係を示す測定値データである。
【００４１】
図３によれば、図２と同様にいずれの鋼についても、ビッカース硬さが増加するにつれて、ＳＣＣ最大深さも増加して鋼の応力腐食割れ感受性が増加することが分かる。
【００４２】
さらに、各鋼のＳＣＣ最大深さは、ビッカース硬さが一定の値を超えたときに顕著に増加することが分かる。
【００４３】
一般に、マルテンサイト系ステンレス鋼における応力腐食割れ感受性が無視できるか否かの評価基準は、ビッカース硬さがＨＶ３４０以上であるか否かであることが知られている。
【００４４】
このため、判定対象体の材質がマルテンサイト系ステンレス鋼である場合には、限界硬度情報データベース（ＤＢ）７に保存される限界硬度情報はＨＶ３４０とすることができる。
【００４５】
尚、図３のデータは、例えば、「CHARACTERIZATION OF LONG TERM AGED MARTENSITIC STAINLESS STEELS」（Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems,August,1987）に開示されている。
【００４６】
一方、応力腐食割れ感受性判定手段６は、硬度計測手段２あるいは硬度計算手段４から判定対象体の硬度を受けると、限界硬度情報データベース（ＤＢ）７の限界硬度情報を参照して判定対象体の硬度が応力腐食割れ感受性が無視できる場合の硬度の範囲内にあるか否か、すなわち限界硬度よりも小さいか否かを判定する機能と、判定の結果、判定対象体の硬度が限界硬度よりも小さいと判定した場合には、応力腐食割れ感受性無しとの判定結果を出力する一方、判定対象体の硬度が限界硬度と等しいか限界硬度よりも大きいと判定した場合には、応力腐食割れ感受性有りとの判定結果を出力する機能を有する。
【００４７】
次に、構造材品質評価システム１の作用について説明する。
【００４８】
図４は、図１に示す構造材品質評価システム１により、判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定する際の流れを示すフローチャートであり、図中Ｓに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
【００４９】
まず、ステップＳ１において予め判定対象体が切削加工や曲げ加工等の任意の加工あるいは熱処理等の処理を伴って所定の形状に形成される。このため、判定対象体の内部には応力が発生する。
【００５０】
次に、ステップＳ２において判定対象体の硬度Ｄを測定できるか否かを判定する。
【００５１】
そして、判定の結果、判定対象体の硬度測定が可能であれば、ステップＳ３において硬度計測手段２により判定対象体の硬度Ｄが計測され、計測して得られた判定対象体の硬度Ｄは応力腐食割れ感受性判定手段６に与えられる。
【００５２】
次に、ステップＳ４において応力腐食割れ感受性判定手段６は、硬度計測手段２から判定対象体の硬度Ｄを受けると、限界硬度情報データベース（ＤＢ）７の限界硬度情報を参照して判定対象体の硬度Ｄと応力腐食割れ感受性が無視できるか否かの判定基準である限界硬度Ｄｃと比較する。
【００５３】
さらに、ステップＳ５において応力腐食割れ感受性判定手段６は、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも小さいか否かを判定する。
【００５４】
次に、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも小さいと判定された場合には、ステップＳ６において応力腐食割れ感受性無しとの判定結果が応力腐食割れ感受性判定手段６により出力される。
【００５５】
また、ステップＳ５の判定において、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃと等しいと判定された場合あるいは判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも大きいと判定された場合には、ステップＳ７において応力腐食割れ感受性有りとの判定結果が応力腐食割れ感受性判定手段６により出力される。
【００５６】
一方、ステップＳ２において判定対象体の硬度測定が不可能であると判定した場合には、ステップＳ８において、Ｘ線非破壊検査装置や歪ゲージ等の歪量計測手段３により判定対象体の歪量εが計測される。歪量計測手段３は、計測して得られた判定対象体の歪量εを硬度計算手段４に与える。
【００５７】
次に、ステップＳ９において、硬度計算手段４は、歪量計測手段３から判定対象体の歪量εを受けると、歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５に保存された歪量硬度変換情報を参照する。
【００５８】
そして、ステップＳ１０において、硬度計算手段４は、参照した歪量硬度変換情報に基づいて、判定対象体の歪量εを判定対象体の硬度Ｄに変換する。硬度計算手段４は、変換して得られた判定対象体の硬度Ｄを応力腐食割れ感受性判定手段６に与える。
【００５９】
そして、ステップＳ４において判定対象体の歪量εから得られた判定対象体の硬度Ｄと限界硬度Ｄｃとが応力腐食割れ感受性判定手段６により比較され、ステップＳ５において判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも小さいか否かが判定される。
【００６０】
この結果、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも小さいと判定された場合には、ステップＳ６において応力腐食割れ感受性無しとの判定結果が応力腐食割れ感受性判定手段６により出力される一方、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃと等しいか限界硬度Ｄｃよりも大きいと判定された場合には、ステップＳ７において応力腐食割れ感受性有りとの判定結果が応力腐食割れ感受性判定手段６により出力される。
【００６１】
すなわち、構造材品質評価システム１は、判定対象体の硬度Ｄを計測し、予めデータ化された限界硬度Ｄｃとの大小関係を判定することにより判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定するシステムである。
【００６２】
構造材品質評価システム１では、構造材の応力腐食割れ感受性が構造材の機能に影響があるのか否かを判定することにより、絶対的に構造材の応力腐食割れ感受性の有無を判定して構造材の品質を評価することができる。
【００６３】
また、構造材品質評価システム１では、構造材の硬度を計測することが困難な場合であっても、構造材の歪量εを計測することにより間接的に構造材の硬度を求めることで、構造材の応力腐食割れ感受性の有無を判定して構造材の品質を評価することができる。
【００６４】
図５は本発明に係る構造材品質評価方法の第２の実施形態を示す機能ブロック図である。
【００６５】
図５に示された、構造材品質評価システム１Ａでは、応力腐食割れ感受性判定手段６および限界硬度情報データベース（ＤＢ）７以外の構成が図１に示す構造材品質評価システム１と相違する。応力腐食割れ感受性判定手段６および限界硬度情報データベース（ＤＢ）７の構成については図１に示す構造材品質評価システム１と実質的に同一であるため、同符号を付して説明を省略する。
【００６６】
構造材品質評価システム１Ａは、製造条件入力手段１０、製造条件硬度変換情報データベース（ＤＢ）１１、硬度予測手段１２、応力腐食割れ感受性判定手段６および限界硬度情報データベース（ＤＢ）７を有する。
【００６７】
製造条件入力手段１０は、判定対象体の製造条件をパラメータ化された製造条件情報として加工前の判定対象体の硬度、すなわち判定対象体の硬度の初期値とともに入力し、入力した製造条件情報および判定対象体の加工前の硬度情報を硬度予測手段１２に与える機能を有する。
【００６８】
製造条件情報は、曲げ加工や切削加工等の加工の種類や加工条件に応じて材質に応じてパラメータ化される。製造条件情報は、例えば、旋盤加工、マシニングセンタ加工、グラインダ加工あるいはフライス加工等の切削加工や曲げ加工等の加工方法の種類をパラメータとしてもよい。さらに、曲げ加工の際の温度条件や切削加工の際の加工率や切削条件等の任意の条件をパラメータ化して製造条件情報としてもよい。
【００６９】
製造条件硬度変換情報データベース（ＤＢ）１１には、加工前に一定の硬度を有する判定対象体が所要の製造条件により加工された際の硬度の変化量が製造条件と関連付けられて、製造条件硬度変換情報として材質ごとに予め保存される。すなわち、判定対象体の加工前の硬度と製造条件とをパラメータとして加工後における判定対象体の硬度が関連付けられることにより製造条件硬度変換情報が作成される。
【００７０】
硬度予測手段１２は、製造条件入力手段１０から判定対象体の製造条件情報および加工前の判定対象体の硬度情報を受けると、製造条件硬度変換情報データベース（ＤＢ）１１に保存された製造条件硬度変換情報を参照することにより、判定対象体の製造条件情報と加工前の判定対象体の硬度情報とから判定対象体の加工後における硬度を予測する機能と、予測して得られた判定対象体の硬度情報を応力腐食割れ感受性判定手段６に与える機能とを有する。
【００７１】
次に、構造材品質評価システム１Ａの作用について説明する。
【００７２】
図６は、図５に示す構造材品質評価システム１Ａにより、判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定する際の流れを示すフローチャートであり、図中Ｓに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
【００７３】
まず、ステップＳ１１において予め判定対象体が切削加工や曲げ加工等の任意の加工により所定の形状に加工される。このため、判定対象体の内部には応力が発生する。
【００７４】
次に、ステップＳ１２において判定対象体が切削加工あるいは曲げ加工により製造されたものであるか、または切削加工および曲げ加工の双方により製造されたものであるか等の製造条件がパラメータ化された製造条件情報として加工前の判定対象体の硬度とともに製造条件入力手段１０に入力される。製造条件入力手段１０は、入力された製造条件情報および加工前の判定対象体の硬度情報を硬度予測手段１２に与える。
【００７５】
次に、ステップＳ１３において硬度予測手段１２が、製造条件入力手段１０から判定対象体の製造条件情報および加工前の判定対象体の硬度情報を受けると、製造条件硬度変換情報データベース（ＤＢ）１１に保存された製造条件硬度変換情報を参照する。
【００７６】
さらに、ステップＳ１４において硬度予測手段１２は、参照した製造条件硬度変換情報に基づいて判定対象体の製造条件情報および加工前の判定対象体の硬度情報から判定対象体の加工後における硬度Ｄを予測する。硬度予測手段１２は、予測して得られた判定対象体の硬度Ｄを応力腐食割れ感受性判定手段６に与える。
【００７７】
次に、ステップＳ１５において応力腐食割れ感受性判定手段６は、硬度予測手段１２から判定対象体の硬度Ｄを受けると、限界硬度情報データベース（ＤＢ）７の限界硬度情報を参照して判定対象体の硬度Ｄと応力腐食割れ感受性が無視できるか否かの判定基準である限界硬度Ｄｃと比較する。
【００７８】
さらに、ステップＳ１６において応力腐食割れ感受性判定手段６は、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも小さいか否かを判定する。
【００７９】
次に、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも小さいと判定された場合には、ステップＳ１７において応力腐食割れ感受性無しとの判定結果が応力腐食割れ感受性判定手段６により出力される。
【００８０】
また、ステップＳ１６の判定において、判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃと等しいと判定した場合あるいは判定対象体の硬度Ｄが限界硬度Ｄｃよりも大きいと判定された場合には、ステップＳ１８において応力腐食割れ感受性有りとの判定結果が応力腐食割れ感受性判定手段６により出力される。
【００８１】
すなわち、構造材品質評価システム１Ａは、判定対象体の製造条件情報と硬度Ｄとを関連付けて予めデータ化し、製造条件情報に基づいて間接的に判定対象体の硬度Ｄを予測して、限界硬度Ｄｃとの大小関係を判定することにより判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定するシステムである。
【００８２】
構造材品質評価システム１Ａでは、図１に示す構造材品質評価システム１と同等の効果に加え、判定対象体の硬度や歪量の測定が困難である場合であっても、判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定することができる。
【００８３】
さらに、構造材品質評価システム１Ａでは、判定対象体の硬度や歪量の測定が可能な場合においても判定対象体の硬度や歪量を計測することなく、より簡易に製造条件から判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定することができる。
【００８４】
図７は本発明に係る構造材品質評価方法の第３の実施形態を示す機能ブロック図である。
【００８５】
図７に示された、構造材品質評価方法Ｂは、硬度計測手段２、歪量計測手段３、硬度計算手段４および歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５以外の構成が図１に示す構造材品質評価方法と相違する。硬度計測手段２、歪量計測手段３、硬度計算手段４および歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５の構成については図１に示す構造材品質評価方法と実質的に同一であるため、同符号を付して説明を省略する。
【００８６】
構造材品質評価システム１Ｂは、硬度計測手段２、歪量計測手段３、硬度計算手段４、歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５、寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）２０、寿命基準硬度情報設定手段２１および寿命判定手段２２を有する。
【００８７】
寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）２０には、判定対象体の寿命と硬度とが関連付けられた情報である寿命基準硬度情報が予め保存される。寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）２０の寿命基準硬度情報は、判定対象体が寿命に達し、交換を要する状態となった際の判定対象体の耐力、引張強さ、伸び、絞り、衝撃値、破壊靭性値等の限界材料特性値とそのときの硬度である寿命基準硬度とが互いに関連付けることにより作成される。
【００８８】
例えば、ある判定対象体の引張強さが一定の値になったときには、判定対象体が寿命に到達し、交換が必要であると判断される場合には、そのときの硬度が寿命基準硬度とされる。
【００８９】
寿命基準硬度情報設定手段２１は、判定対象体の限界材料特性値を入力するとともに、寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）２０の寿命基準硬度情報を参照し、入力された判定対象体の限界材料特性値に対応する寿命基準硬度を抽出して寿命判定手段２２に与える機能を有する。
【００９０】
寿命判定手段２２は、硬度計測手段２あるいは硬度計算手段４から受けた判定対象体の硬度と、寿命基準硬度情報設定手段２１から受けた判定対象体の寿命基準硬度とを比較することにより、判定対象体の硬度が寿命基準硬度よりも小さいか否か、すなわち判定対象体が寿命に達しているか否かを判定する機能と、判定の結果、判定対象体の硬度が寿命基準硬度よりも小さいと判定した場合には、寿命ありとの判定結果を出力する一方、判定対象体の硬度が寿命基準硬度と等しいか寿命基準硬度よりも大きいと判定した場合には、寿命なしの判定結果を出力する機能を有する。
【００９１】
次に、構造材品質評価システム１Ｂの作用について説明する。
【００９２】
図８は、図７に示す構造材品質評価システム１Ｂにより、判定対象体の寿命を判定する際の流れを示すフローチャートであり、図中Ｓに数字を付した符号はフローチャートの各ステップを示す。
【００９３】
まずステップＳ２１において、判定対象体が切削加工や曲げ加工等の任意の加工により所定の形状に加工される。このため、判定対象体の内部には応力が発生する。
【００９４】
次に、ステップＳ２２において判定対象体の硬度Ｄを測定できるか否かを判定する。
【００９５】
そして、判定の結果、判定対象体の硬度測定が可能であれば、ステップＳ２３において硬度計測手段２により判定対象体の硬度Ｄが計測され、計測して得られた判定対象体の硬度Ｄは寿命判定手段２２に与えられる。
【００９６】
次に、ステップＳ２４において、寿命基準硬度情報設定手段２１に、判定対象体の限界材料特性値Ｐを入力する。このため、寿命基準硬度情報設定手段２１は、寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）２０の寿命基準硬度情報を参照し、入力された判定対象体の限界材料特性値Ｐに対応する寿命基準硬度Ｄｐを抽出して寿命判定手段２２に与える。
【００９７】
次に、ステップＳ２５において寿命判定手段２２は、硬度計測手段２から受けた判定対象体の硬度Ｄと、寿命基準硬度情報設定手段２１から受けた判定対象体の寿命基準硬度Ｄｐとを比較する。
【００９８】
そして、ステップＳ２６において寿命判定手段２２は、硬度計測手段２から受けた判定対象体の硬度Ｄが、寿命基準硬度情報設定手段２１から受けた判定対象体の寿命基準硬度Ｄｐよりも小さいか否か、すなわち判定対象体が寿命に達しているか否かを判定する。
【００９９】
判定の結果、判定対象体の硬度Ｄが寿命基準硬度Ｄｐよりも小さいと判定された場合には、ステップＳ２７において寿命ありとの判定結果が寿命判定手段２２により出力される。このため、判定対象体には寿命があり交換は不要であることが分かる。
【０１００】
また、ステップＳ２６の判定において、判定対象体の硬度Ｄが寿命基準硬度Ｄｐと等しいと判定された場合あるいは判定対象体の硬度Ｄが寿命基準硬度Ｄｐよりも大きいと判定された場合には、ステップＳ２８において寿命なしとの判定結果が寿命判定手段２２により出力される。このため、判定対象体には寿命がなく交換が必要であることが分かる。
【０１０１】
一方、ステップＳ２２において判定対象体の硬度測定が可能であると判定した場合には、ステップＳ２９において、Ｘ線非破壊検査装置や歪ゲージ等の歪量計測手段３により判定対象体の歪量εが計測される。歪量計測手段３は、計測して得られた判定対象体の歪量εを硬度計算手段４に与える。
【０１０２】
次に、ステップＳ３０において、硬度計算手段４は、歪量計測手段３から判定対象体の歪量εを受けると、歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）５に保存された歪量硬度変換情報を参照する。
【０１０３】
そして、ステップＳ３１において、硬度計算手段４は、参照した歪量硬度変換情報に基づいて、判定対象体の歪量εを判定対象体の硬度Ｄに変換する。硬度計算手段４は、変換して得られた判定対象体の硬度Ｄを寿命判定手段２２に与える。
【０１０４】
次に、ステップＳ２４において、寿命基準硬度情報設定手段２１に、判定対象体の限界材料特性値Ｐが入力され、寿命基準硬度情報設定手段２１は、寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）２０の寿命基準硬度情報を参照し、入力された判定対象体の限界材料特性値Ｐに対応する寿命基準硬度Ｄｐを抽出して寿命判定手段２２に与える。
【０１０５】
そして、ステップＳ２５において判定対象体の歪量εから得られた判定対象体の硬度Ｄと寿命基準硬度Ｄｐとが寿命判定手段２２により比較され、ステップＳ２６において判定対象体の硬度Ｄが寿命基準硬度Ｄｐよりも小さいか否かが判定される。
【０１０６】
この結果、判定対象体の硬度Ｄが寿命基準硬度Ｄｐよりも小さいと判定された場合には、ステップＳ２７において寿命ありとの判定結果が寿命判定手段２２により出力される一方、判定対象体の硬度Ｄが寿命基準硬度Ｄｐと等しいか寿命基準硬度Ｄｐよりも大きいと判定された場合には、ステップＳ２８において寿命なしとの判定結果が寿命判定手段２２により出力される。
【０１０７】
このため、判定対象体の交換の要否を確認することが可能となる。
【０１０８】
すなわち、構造材品質評価システム１Ｂは、判定対象体の硬度Ｄを計測し、寿命に達した際の判定対象体の限界材料特性値Ｐに関連付けられた硬度である寿命基準硬度Ｄｐとの大小関係を判定することにより判定対象体の寿命を判定するシステムである。
【０１０９】
構造材品質評価システム１Ｂでは、構造材の耐力、引張強さ、伸び、絞り、衝撃値、破壊靭性値等の材料特性値を計測することなく、構造材の硬度Ｄあるいは歪量εのみを計測することにより容易に構造材の寿命を判定することができる。
【０１１０】
【発明の効果】
本発明に係る構造材品質評価システムおよび構造材品質評価方法においては、構造材の応力腐食割れ感受性や寿命の有無を判定することにより構造材の品質を評価することができる。
【０１１１】
また、構造材の硬度を計測することが困難な場合であっても、構造材の品質を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明に係る構造材品質評価システムの第１の実施形態を示す機能ブロック図。
【図２】図１に示す限界硬度情報データベースに限界硬度情報を保存する際の基礎データとなるオーステナイト系ステンレス鋼の硬さと応力腐食割れ感受性との関係を示す特性図。
【図３】図１に示す限界硬度情報データベースに限界硬度情報を保存する際の基礎データとなるマルテンサイト系ステンレス鋼等の材料の硬さと応力腐食割れ感受性との関係を示す特性図。
【図４】図１に示す構造材品質評価システムにより、判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定する際の流れを示すフローチャート。
【図５】本発明に係る構造材品質評価システムの第２の実施形態を示す機能ブロック図。
【図６】図５に示す構造材品質評価システムにより、判定対象体の応力腐食割れ感受性の有無を判定する際の流れを示すフローチャート。
【図７】本発明に係る構造材品質評価システムの第３の実施形態を示す機能ブロック図。
【図８】図７に示す構造材品質評価システムにより、判定対象体の寿命を判定する際の流れを示すフローチャート。
【符号の説明】
１，１Ａ，１Ｂ構造材品質評価システム
２硬度計測手段
３歪量計測手段
４硬度計算手段
５歪量硬度変換情報データベース（ＤＢ）
６応力腐食割れ感受性判定手段
７限界硬度情報データベース（ＤＢ）
１０製造条件入力手段
１１製造条件硬度変換情報データベース（ＤＢ）
１２硬度予測手段
２０寿命基準硬度情報データベース（ＤＢ）
２１寿命基準硬度情報設定手段
２２寿命判定手段[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a structural material quality evaluation system and a structural material quality evaluation method for determining the quality of a structural material such as the lifetime of the structural material and the sensitivity to stress corrosion cracking.
[0002]
[Prior art]
Many structural materials used in facilities such as chemical plants and nuclear power plants are used in corrosive environments such as high-temperature and high-pressure water environments. For example, high-hardness steel, which is one of the structural materials used in nuclear reactors, is known to cause stress corrosion cracking in high-temperature and high-pressure water environments, and material properties such as proof stress and tensile strength deteriorate. If the product reaches the end of its life, the structural material must be replaced.
[0003]
High-hardness steel hardens due to defects such as dislocations caused by heat treatment during manufacturing, bending, cutting, etc., but the defects in high-hardness steel act as hydrogen trapping elements and are due to so-called hydrogen embrittlement. This leads to an increase in the occurrence of stress corrosion cracking.
[0004]
For this reason, it is known that steels such as high hardness steel show remarkable stress corrosion cracking susceptibility when the hardness of the steel exceeds a certain level, although there are differences depending on the steel type.
[0005]
Similarly, when stainless steel is used as the material of the structural material, it is known that when the hardness of the stainless steel becomes equal to or higher than a certain hardness, it exhibits remarkable stress corrosion cracking sensitivity (for example, Non-Patent Document 1 or Non-patent document 2).
[0006]
That is, a structural material such as high-hardness steel or stainless steel has an increased hardness due to work hardening effect associated with processing such as bending or cutting at the time of manufacture, and stress corrosion cracking sensitivity is increased. Furthermore, when a structural material is used in equipment such as a chemical plant or a nuclear power plant, the stress corrosion cracking sensitivity of the structural material increases in a corrosive environment, and the corrosion cracking resistance deteriorates.
[0007]
For this reason, conventionally, the stress corrosion cracking susceptibility is evaluated based on the hardness of the structural material (see, for example, Patent Document 1).
[0008]
The conventional stress corrosion cracking susceptibility evaluation method for structural materials is based on the knowledge that the indentation of the hardness tester increases as the bond strength of the crystal grain boundaries of the metal decreases. Of relative and quantitative evaluation of the stress corrosion cracking susceptibility of a structural material by the ratio of the hardness of the material in a state of contact and the micro Vickers hardness of the material after being processed or used as a structural material It is.
[0009]
Conventionally, material properties such as proof stress and tensile strength of the structural material are measured to diagnose the lifetime of the structural material, and the structural material that has reached the lifetime is replaced.
[0010]
[Non-Patent Document 1]
“CHARACTERIZATION OF LONG TERM AGED MARTENSITIC STAINLESS STEELS” (Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems, August, 1987)
[0011]
[Non-Patent Document 2]
“Stress Corrosion Cracking of Cold Worked Stainless Steels in high temperature Water” (CORROSION 94, No.237)
[0012]
[Patent Document 1]
JP 56-163437 A (see pages 1 to 3)
[0013]
[Problems to be solved by the invention]
The conventional stress corrosion cracking susceptibility evaluation method for structural materials measures the hardness before being used as a structural material and the hardness after it has been used as a structural material, and the relative stress corrosion cracking sensitivity is determined based on the ratio. Since only the evaluation is performed, it is impossible to make an absolute evaluation as to whether the stress corrosion cracking sensitivity of the structural material affects the function of the structural material.
[0014]
Moreover, when it is difficult to measure the hardness of a structural material after it is used as a structural material, the stress corrosion cracking susceptibility of the structural material cannot be evaluated.
[0015]
Furthermore, in the conventional stress corrosion cracking susceptibility evaluation method for structural materials, the evaluation is limited to the stress corrosion cracking susceptibility evaluation, and it is impossible to diagnose the life based on material characteristics such as proof stress and tensile strength of the structural material.
[0016]
The present invention has been made in order to cope with such a conventional situation, and is a structural material quality evaluation system capable of evaluating the quality of a structural material by determining the presence or absence of stress corrosion cracking susceptibility and life of the structural material. It is another object of the present invention to provide a structural material quality evaluation method.
[0017]
Another object of the present invention is to provide a structural material quality evaluation system and a structural material quality evaluation method capable of evaluating the quality of a structural material even when it is difficult to measure the hardness of the structural material. Is to provide.
[0018]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, the structural material quality evaluation system according to the present invention is as described in claim 1, When the relationship between the hardness of the judgment object subject to quality evaluation and the maximum depth of stress corrosion cracking is obtained in advance, and the hardness is a certain value or more based on the relation between the hardness of the judgment object obtained beforehand and the maximum depth of stress corrosion cracking The hardness at which the maximum depth of stress corrosion cracking increases significantly, The critical hardness at which the judgment object subject to quality evaluation becomes sensitive to stress corrosion cracking that cannot be ignored. Determined as Limit hardness information database for storing limit hardness information, and by inputting the hardness of the determination target object and referring to the limit hardness information of the limit hardness information database, the hardness of the determination target object is more than the limit hardness If it is determined whether the hardness of the object to be determined is smaller than the limit hardness, the determination result that there is no stress corrosion cracking sensitivity is output, while the hardness of the object to be determined is When it is determined that the hardness is not smaller than the limit hardness, a stress corrosion cracking susceptibility determination unit that outputs a determination result indicating that there is stress corrosion cracking sensitivity is provided.
[0020]
Moreover, in order to achieve the above-described object, the structural material quality evaluation method according to the present invention inputs a step of inputting the hardness of a determination target object to be subjected to quality evaluation, as described in claim 9. It is determined whether or not the hardness of the determination target body is smaller than the limit hardness when the determination target body exhibits stress corrosion cracking sensitivity that cannot be ignored, and the hardness of the determination target body is higher than the limit hardness If it is determined that the hardness of the object to be determined is not smaller than the limit hardness, the stress corrosion cracking sensitivity is detected. And a step of outputting the determination result.
[0021]
Moreover, in order to achieve the above-mentioned object, the structural material quality evaluation method according to the present invention, as described in claim 10, limits material characteristics when a determination target object for quality evaluation reaches the end of its life. Storing life standard hardness information in association with a value and life standard hardness; inputting the limit material characteristic value; and storing the life standard hardness information corresponding to the limit material characteristic value from the stored life standard hardness information. The step of extracting and comparing whether or not the hardness of the determination target object is smaller than the life reference hardness extracted by inputting the hardness of the determination target object, and determining that the hardness of the determination target object is smaller than the life reference hardness In the case of outputting the determination result that there is a life, while determining that the hardness of the object to be determined is not smaller than the life reference hardness, outputting the determination result that there is no life; A method characterized by comprising.
[0022]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of a structural material quality evaluation system and a structural material quality evaluation method according to the present invention will be described with reference to the accompanying drawings.
[0023]
FIG. 1 is a functional block diagram showing a first embodiment of a structural material quality evaluation system according to the present invention.
[0024]
The structural material quality evaluation system 1 includes a hardness measuring means 2, a strain amount measuring means 3, a hardness calculating means 4, a strain amount hardness conversion information database (DB) 5, a stress corrosion cracking sensitivity determining means 6 and a limit hardness information database (DB). 7
[0025]
The hardness measurement means 2 gives the stress corrosion crack sensitivity determination means 6 the function of measuring the hardness of the determination target object that is the determination target of the presence or absence of stress corrosion cracking sensitivity and the hardness of the determination target object obtained by the measurement. It has a function. The unit of hardness of the determination object measured by the hardness measuring means 2 is arbitrary, and may be Vickers hardness, Brinell hardness, Rockwell hardness, or other hardness.
[0026]
The strain amount measuring unit 3 has a function of measuring the strain amount of the determination target body and a function of giving the strain amount of the determination target body obtained by the measurement to the hardness calculation unit 4. Examples of the strain amount measuring means 3 include, for example, an X-ray nondestructive inspection device and a strain gauge.
[0027]
In the strain amount hardness conversion information database (DB) 5, strain amount hardness conversion information regarding the relationship between the strain amount and the hardness of the determination target body is stored in advance for each material of the determination target body.
[0028]
When the hardness calculation unit 4 receives the strain amount of the determination target body from the strain amount measurement unit 3, the hardness calculation unit 4 refers to the strain amount hardness conversion information stored in the strain amount hardness conversion information database (DB) 5. A function of converting the amount of distortion into the hardness of the object to be determined, and a function of giving the hardness of the object to be determined obtained by the conversion to the stress corrosion cracking sensitivity determining means 6.
[0029]
In the limit hardness information database (DB) 7, limit hardness information, which is the limit hardness when the determination target body shows the stress corrosion cracking susceptibility to a level that cannot be ignored, is determined and stored in advance for each material of the determination target body. Is done.
[0030]
FIG. 2 is a characteristic diagram showing the relationship between the hardness of austenitic stainless steel and the susceptibility to stress corrosion cracking, which is basic data for storing limit hardness information in the limit hardness information database (DB) 7 shown in FIG.
[0031]
In FIG. 2, the vertical axis indicates the maximum depth (μm) of stress corrosion cracking (SCC) generated in austenitic stainless steel, and the horizontal axis indicates the Vickers hardness (HV) of austenitic stainless steel. Show.
[0032]
In FIG. 2, the mark ● indicates measured value data indicating the relationship between the hardness of SUS304L steel, which is one of austenitic stainless steels, and the maximum SCC depth, and the mark ■ indicates the relationship between the hardness of SUS316L steel and the maximum SCC depth. Measured value data, and ▲ are measured value data indicating the relationship between the hardness of SUS304 steel and the maximum SCC depth.
[0033]
According to FIG. 2, it can be seen that for any austenitic stainless steel, the SCC maximum depth increases as the Vickers hardness increases. That is, it is understood that the stress corrosion cracking susceptibility of the austenitic stainless steel increases as the Vickers hardness increases and the hardness of the austenitic stainless steel increases.
[0034]
Furthermore, it can be seen that the maximum SCC depth of each austenitic stainless steel increases significantly when the Vickers hardness exceeds a certain value.
[0035]
In general, the evaluation criteria for whether or not the stress corrosion cracking susceptibility in austenitic stainless steel is negligible is that SUS304L steel and SUS316L steel have a Vickers hardness of HV300 or more, and SUS304 steel has a Vickers hardness of HV270 or more. It is known whether or not there is.
[0036]
For this reason, when the material of the determination object is SUS304L steel or SUS316L steel, the limit hardness information stored in the limit hardness information database (DB) 7 can be HV300, while the material of the determination object is In the case of SUS304 steel, the limit hardness information can be HV270.
[0037]
The data in FIG. 2 is disclosed, for example, in “Stress Corrosion Cracking of Cold Worked Stainless Steels in high temperature Water” (CORROSION 94, No. 237).
[0038]
FIG. 3 is a characteristic showing the relationship between the hardness of a material such as martensitic stainless steel and the susceptibility to stress corrosion cracking, which is the basic data when the limit hardness information is stored in the limit hardness information database (DB) 7 shown in FIG. FIG.
[0039]
In FIG. 3, the vertical axis represents the SCC maximum crack depth (μm) generated in the material such as martensitic stainless steel, and the horizontal axis represents the Vickers hardness (HV) of the material such as martensitic stainless steel. .
[0040]
In FIG. 3, the ● mark is measured value data indicating the relationship between the hardness of the CA6NM steel, which is one of 13% Cr—Ni cast steel, and the maximum SCC depth, and the ■ mark is one of martensitic stainless steel. Measured value data indicating the relationship between the hardness of a certain SUS431 steel and the maximum SCC depth, ▲ indicates measured value data indicating the relationship between the hardness of SUS630 steel and the maximum SCC depth, and ○ indicates the hardness of other reference steels It is measured value data which shows the relationship between SCC and maximum SCC depth.
[0041]
As can be seen from FIG. 3, as in FIG. 2, for any steel, as the Vickers hardness increases, the SCC maximum depth increases and the stress corrosion cracking susceptibility of the steel increases.
[0042]
Furthermore, it can be seen that the maximum SCC depth of each steel increases significantly when the Vickers hardness exceeds a certain value.
[0043]
In general, it is known that a criterion for evaluating whether or not the stress corrosion cracking susceptibility in martensitic stainless steel can be ignored is whether or not the Vickers hardness is HV340 or higher.
[0044]
For this reason, when the material of the determination target is martensitic stainless steel, the limit hardness information stored in the limit hardness information database (DB) 7 can be HV340.
[0045]
The data in FIG. 3 is disclosed in, for example, “CHARACTERIZATION OF LONG TERM AGED MARTENSITIC STAINLESS STEELS” (Environmental Degradation of Materials in Nuclear Power Systems, August, 1987).
[0046]
On the other hand, when the stress corrosion cracking susceptibility determination means 6 receives the hardness of the determination target body from the hardness measurement means 2 or the hardness calculation means 4, it refers to the limit hardness information in the limit hardness information database (DB) 7 and The function to determine whether the hardness is within the hardness range when stress corrosion cracking sensitivity is negligible, that is, whether the hardness is smaller than the limit hardness, and, as a result of the determination, the hardness of the object to be determined is less than the limit hardness If it is judged that the hardness is small, the judgment result that there is no stress corrosion cracking sensitivity is output. On the other hand, if it is judged that the hardness of the judgment object is equal to or greater than the limit hardness, there is stress corrosion cracking sensitivity. It has the function to output the determination result.
[0047]
Next, the operation of the structural material quality evaluation system 1 will be described.
[0048]
FIG. 4 is a flowchart showing a flow when determining the presence or absence of stress corrosion cracking susceptibility of the object to be determined by the structural material quality evaluation system 1 shown in FIG. 1. Each step is shown.
[0049]
First, in step S1, a determination target is formed in advance in a predetermined shape with an arbitrary process such as cutting or bending, or a process such as heat treatment. For this reason, stress is generated inside the determination object.
[0050]
Next, in step S2, it is determined whether or not the hardness D of the determination object can be measured.
[0051]
If the hardness of the object to be determined can be measured as a result of the determination, the hardness D of the object to be determined is measured by the hardness measuring means 2 in step S3, and the hardness D of the object to be determined obtained by measurement is stress. It is given to the corrosion cracking sensitivity determination means 6.
[0052]
Next, when the stress corrosion cracking sensitivity determining means 6 receives the hardness D of the determination target body from the hardness measurement means 2 in step S4, the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6 refers to the limit hardness information in the limit hardness information database (DB) 7 and Comparison is made with the limit hardness Dc, which is a criterion for determining whether the hardness D and the stress corrosion cracking sensitivity are negligible.
[0053]
Furthermore, in step S5, the stress corrosion cracking sensitivity determining means 6 determines whether or not the hardness D of the determination target body is smaller than the limit hardness Dc.
[0054]
Next, when it is determined that the hardness D of the object to be determined is smaller than the limit hardness Dc, a determination result indicating that there is no stress corrosion cracking susceptibility is output by the stress corrosion cracking sensitivity determining means 6 in step S6.
[0055]
If it is determined in step S5 that the hardness D of the object to be determined is equal to the limit hardness Dc, or if it is determined that the hardness D of the object to be determined is greater than the limit hardness Dc, in step S7. The determination result that the stress corrosion cracking sensitivity exists is output by the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6.
[0056]
On the other hand, in step S2, the hardness of the object to be determined is measured. impossible In step S8, the strain amount ε of the object to be determined is measured by the strain amount measuring means 3 such as an X-ray non-destructive inspection apparatus or a strain gauge. The strain amount measuring means 3 gives the hardness calculation means 4 the strain amount ε of the determination object obtained by the measurement.
[0057]
Next, in step S9, when the hardness calculation means 4 receives the strain amount ε of the object to be determined from the strain amount measurement means 3, the strain amount hardness conversion information stored in the strain amount hardness conversion information database (DB) 5 is obtained. refer.
[0058]
In step S10, the hardness calculation means 4 converts the strain amount ε of the determination target body into the hardness D of the determination target body based on the referenced strain amount hardness conversion information. The hardness calculation means 4 gives the hardness D of the determination object obtained by the conversion to the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6.
[0059]
Then, the hardness D of the determination target obtained from the strain amount ε of the determination target in step S4 and the limit hardness Dc are compared by the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6, and the hardness D of the determination target is limited in step S5. It is determined whether or not the hardness is smaller than the hardness Dc.
[0060]
As a result, when it is determined that the hardness D of the object to be determined is smaller than the limit hardness Dc, the determination result that there is no stress corrosion cracking sensitivity is output by the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6 in step S6. If it is determined that the hardness D of the object to be determined is equal to or greater than the limit hardness Dc, the determination result that the stress corrosion cracking susceptibility is present is output by the stress corrosion cracking sensitivity determining means 6 in step S7. The
[0061]
That is, the structural material quality evaluation system 1 measures the hardness D of the object to be determined, and determines the presence or absence of the stress corrosion cracking sensitivity of the object to be determined by determining the magnitude relationship with the limit hardness Dc that has been converted into data beforehand. System.
[0062]
In the structural material quality evaluation system 1, by determining whether the stress corrosion cracking susceptibility of the structural material has an effect on the function of the structural material, it is determined whether the structural material is absolutely sensitive to stress corrosion cracking. The quality of the material can be evaluated.
[0063]
Further, in the structural material quality evaluation system 1, even when it is difficult to measure the hardness of the structural material, by indirectly determining the hardness of the structural material by measuring the strain amount ε of the structural material, The quality of the structural material can be evaluated by determining whether the structural material is susceptible to stress corrosion cracking.
[0064]
FIG. 5 is a functional block diagram showing a second embodiment of the structural material quality evaluation method according to the present invention.
[0065]
The structural material quality evaluation system 1A shown in FIG. 5 is different from the structural material quality evaluation system 1 shown in FIG. 1 except for the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6 and the limit hardness information database (DB) 7. The configurations of the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6 and the limit hardness information database (DB) 7 are substantially the same as those of the structural material quality evaluation system 1 shown in FIG.
[0066]
The structural material quality evaluation system 1A includes a manufacturing condition input unit 10, a manufacturing condition hardness conversion information database (DB) 11, a hardness prediction unit 12, a stress corrosion cracking sensitivity determination unit 6, and a limit hardness information database (DB) 7.
[0067]
The manufacturing condition input means 10 inputs the manufacturing conditions of the determination target body as parameterized manufacturing condition information together with the hardness of the determination target body before processing, that is, the initial value of the hardness of the determination target body, and the input manufacturing condition information and It has a function of giving hardness information before processing of the object to be determined to the hardness predicting means 12.
[0068]
The manufacturing condition information is parameterized according to the material in accordance with the type of processing such as bending and cutting, and the processing conditions. The manufacturing condition information may be, for example, the type of machining method such as lathe machining, machining center machining, grinder machining, or milling or bending, or the like as a parameter. Furthermore, it is good also as manufacturing condition information by parameterizing arbitrary conditions, such as the temperature conditions in the case of a bending process, the processing rate in the case of a cutting process, and cutting conditions.
[0069]
In the manufacturing condition hardness conversion information database (DB) 11, the amount of change in hardness when a determination object having a certain hardness before processing is processed according to the required manufacturing condition is associated with the manufacturing condition, and the manufacturing condition hardness Conversion information is stored in advance for each material. That is, the manufacturing condition hardness conversion information is created by associating the hardness of the determination target body after processing with the hardness before the processing of the determination target body and the manufacturing condition as parameters.
[0070]
When the hardness prediction unit 12 receives the manufacturing condition information of the determination target body and the hardness information of the determination target body before processing from the manufacturing condition input unit 10, the manufacturing condition hardness stored in the manufacturing condition hardness conversion information database (DB) 11. By referring to the conversion information, the function of predicting the hardness of the determination target body after processing from the manufacturing condition information of the determination target body and the hardness information of the determination target body before processing, and the determination target body obtained by prediction The hardness information is provided to the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6.
[0071]
Next, the operation of the structural material quality evaluation system 1A will be described.
[0072]
FIG. 6 is a flowchart showing a flow when determining the presence or absence of stress corrosion cracking susceptibility of the object to be determined by the structural material quality evaluation system 1A shown in FIG. 5, and the reference numerals with numerals in FIG. Each step is shown.
[0073]
First, in step S11, the determination target is processed into a predetermined shape in advance by an arbitrary process such as a cutting process or a bending process. For this reason, stress is generated inside the determination object.
[0074]
Next, in step S12, manufacturing in which manufacturing conditions are parameterized such as whether the object to be determined is manufactured by cutting or bending, or whether it is manufactured by both cutting and bending. The condition information is input to the manufacturing condition input means 10 together with the hardness of the object to be determined before processing. The manufacturing condition input unit 10 gives the input manufacturing condition information and the hardness information of the determination target body before processing to the hardness prediction unit 12.
[0075]
Next, when the hardness prediction unit 12 receives the manufacturing condition information of the determination target body and the hardness information of the determination target body before processing from the manufacturing condition input unit 10 in step S13, the manufacturing condition hardness conversion information database (DB) 11 receives them. Refer to stored manufacturing condition hardness conversion information.
[0076]
Further, in step S14, the hardness predicting means 12 predicts the hardness D after processing of the determination target body from the manufacturing condition information of the determination target body and the hardness information of the determination target body before processing based on the referred manufacturing condition hardness conversion information. To do. The hardness prediction unit 12 gives the hardness D of the determination target body obtained by the prediction to the stress corrosion cracking sensitivity determination unit 6.
[0077]
Next, when the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6 receives the hardness D of the determination target body from the hardness prediction means 12 in step S15, it refers to the limit hardness information in the limit hardness information database (DB) 7, and Comparison is made with the limit hardness Dc, which is a criterion for determining whether the hardness D and the stress corrosion cracking sensitivity are negligible.
[0078]
Furthermore, in step S16, the stress corrosion cracking sensitivity determining means 6 determines whether or not the hardness D of the determination object is smaller than the limit hardness Dc.
[0079]
Next, when it is determined that the hardness D of the object to be determined is smaller than the limit hardness Dc, the determination result indicating that there is no stress corrosion cracking sensitivity is output by the stress corrosion cracking sensitivity determination means 6 in step S17.
[0080]
If it is determined in step S16 that the hardness D of the object to be determined is equal to the limit hardness Dc, or if it is determined that the hardness D of the object to be determined is greater than the limit hardness Dc, the stress is determined in step S18. The determination result that there is corrosion cracking susceptibility is output by the stress corrosion cracking susceptibility determination means 6.
[0081]
That is, the structural material quality evaluation system 1A associates the manufacturing condition information and the hardness D of the object to be determined with data in advance, and indirectly predicts the hardness D of the object to be determined based on the manufacturing condition information. It is a system for determining the presence or absence of stress corrosion cracking sensitivity of the determination target body by determining the magnitude relationship with Dc.
[0082]
In the structural material quality evaluation system 1A, in addition to the same effects as the structural material quality evaluation system 1 shown in FIG. 1, even if it is difficult to measure the hardness and strain amount of the determination target body, the stress of the determination target body The presence or absence of corrosion cracking sensitivity can be determined.
[0083]
Furthermore, in the structural material quality evaluation system 1A, even when the hardness and strain amount of the determination target body can be measured, the determination target body can be more easily determined from the manufacturing conditions without measuring the hardness and strain amount of the determination target body. The presence or absence of stress corrosion cracking sensitivity can be determined.
[0084]
FIG. 7 is a functional block diagram showing a third embodiment of the structural material quality evaluation method according to the present invention.
[0085]
The structural material quality evaluation method B shown in FIG. 7 has a structure other than the hardness measuring means 2, the strain amount measuring means 3, the hardness calculating means 4, and the strain amount hardness conversion information database (DB) 5 shown in FIG. It differs from the material quality evaluation method. The configuration of the hardness measurement means 2, strain amount measurement means 3, hardness calculation means 4 and strain amount hardness conversion information database (DB) 5 is substantially the same as the structural material quality evaluation method shown in FIG. The description is omitted.
[0086]
The structural material quality evaluation system 1B includes a hardness measuring means 2, a strain amount measuring means 3, a hardness calculating means 4, a strain amount hardness conversion information database (DB) 5, a life reference hardness information database (DB) 20, and a life reference hardness information setting. Means 21 and life determination means 22 are provided.
[0087]
The life reference hardness information database (DB) 20 stores in advance life reference hardness information, which is information in which the life and hardness of the object to be determined are associated with each other. The life reference hardness information of the life reference hardness information database (DB) 20 is that the determination target body reaches the end of its life and needs to be replaced, and the proof stress, tensile strength, elongation, restriction, impact value, It is created by associating critical material property values such as fracture toughness values with the life standard hardness which is the hardness at that time.
[0088]
For example, when the tensile strength of a certain judgment object becomes a constant value, when it is judged that the judgment object reaches the life and needs to be replaced, the hardness at that time is the life reference hardness. Is done.
[0089]
The life reference hardness information setting means 21 inputs the limit material characteristic value of the determination target object and refers to the life reference hardness information of the life reference hardness information database (DB) 20 to input the limit material characteristic of the input determination target object. It has a function of extracting the life reference hardness corresponding to the value and giving it to the life judging means 22.
[0090]
The life determination means 22 makes a determination by comparing the hardness of the determination object received from the hardness measurement means 2 or the hardness calculation means 4 with the life reference hardness of the determination object received from the life reference hardness information setting means 21. Whether the hardness of the object is smaller than the life reference hardness, that is, the function of determining whether the object to be determined has reached the life and the result of the determination is that the hardness of the object to be determined is smaller than the life reference hardness When it is determined, the determination result that there is a life is output, whereas when it is determined that the hardness of the object to be determined is equal to or greater than the life reference hardness, the determination result without life is output. It has a function.
[0091]
Next, the operation of the structural material quality evaluation system 1B will be described.
[0092]
FIG. 8 is a flowchart showing a flow when determining the lifetime of the object to be determined by the structural material quality evaluation system 1B shown in FIG. 7, and the reference numerals with numerals in the figure indicate the steps of the flowchart.
[0093]
First, in step S21, the determination object is processed into a predetermined shape by an arbitrary process such as a cutting process or a bending process. For this reason, stress is generated inside the determination object.
[0094]
Next, in step S22, it is determined whether or not the hardness D of the determination target body can be measured.
[0095]
If the hardness of the object to be determined can be measured as a result of the determination, the hardness D of the object to be determined is measured by the hardness measuring means 2 in step S23, and the hardness D of the object to be determined obtained by the measurement is the lifetime. It is given to the judging means 22.
[0096]
Next, in step S24, the limit material characteristic value P of the determination target body is input to the life reference hardness information setting means 21. For this reason, the life reference hardness information setting means 21 refers to the life reference hardness information in the life reference hardness information database (DB) 20, and sets the life reference hardness Dp corresponding to the limit material characteristic value P of the input judgment object. Extracted and given to the life determination means 22.
[0097]
Next, in step S <b> 25, the life determination unit 22 compares the hardness D of the determination target received from the hardness measurement unit 2 with the life reference hardness Dp of the determination target received from the life reference hardness information setting unit 21.
[0098]
In step S <b> 26, the life determination unit 22 determines whether the hardness D of the determination object received from the hardness measurement unit 2 is smaller than the life reference hardness Dp of the determination object received from the life reference hardness information setting unit 21. That is, it is determined whether or not the determination target has reached the end of its life.
[0099]
As a result of the determination, if it is determined that the hardness D of the determination object is smaller than the life reference hardness Dp, the life determination means 22 outputs a determination result that there is a life in step S27. For this reason, it can be seen that the determination target has a life and does not require replacement.
[0100]
If it is determined in step S26 that the hardness D of the object to be determined is equal to the life standard hardness Dp, or if it is determined that the hardness D of the object to be determined is greater than the life standard hardness Dp, the step In S <b> 28, the determination result that there is no life is output by the life determination means 22. For this reason, it turns out that a determination target object does not have a lifetime and needs replacement | exchange.
[0101]
On the other hand, if it is determined in step S22 that the hardness of the determination target object can be measured, in step S29, the strain amount ε of the determination target object is measured by the strain amount measuring means 3 such as an X-ray non-destructive inspection apparatus or a strain gauge. Is measured. The strain amount measuring means 3 gives the hardness calculation means 4 the strain amount ε of the determination object obtained by the measurement.
[0102]
Next, in step S30, when the hardness calculation unit 4 receives the strain amount ε of the determination target body from the strain amount measurement unit 3, the strain amount hardness conversion information stored in the strain amount hardness conversion information database (DB) 5 is obtained. refer.
[0103]
In step S31, the hardness calculation means 4 converts the strain amount ε of the determination target body into the hardness D of the determination target body based on the referenced strain amount hardness conversion information. The hardness calculation unit 4 gives the hardness D of the determination object obtained by the conversion to the life determination unit 22.
[0104]
Next, in step S24, the limit material characteristic value P of the object to be determined is input to the life reference hardness information setting means 21, and the life reference hardness information setting means 21 reads the life reference in the life reference hardness information database (DB) 20. With reference to the hardness information, the life reference hardness Dp corresponding to the input limit material characteristic value P of the determination object is extracted and given to the life determination means 22.
[0105]
In step S25, the hardness D of the determination target obtained from the strain amount ε of the determination target and the life reference hardness Dp are compared by the life determination means 22, and the hardness D of the determination target is determined in step S26. It is determined whether or not it is smaller than Dp.
[0106]
As a result, when it is determined that the hardness D of the determination object is smaller than the life reference hardness Dp, the determination result that there is a life is output by the life determination means 22 in step S27, while the hardness of the determination object is When it is determined that D is equal to or greater than the life reference hardness Dp, the life determination means 22 outputs a determination result that there is no life in step S28.
[0107]
For this reason, it becomes possible to confirm whether or not the determination object needs to be replaced.
[0108]
That is, the structural material quality evaluation system 1B measures the hardness D of the object to be determined, and the magnitude relationship with the life reference hardness Dp, which is the hardness associated with the limit material characteristic value P of the object to be determined when the life is reached. It is a system which determines the lifetime of a determination target object by determining.
[0109]
In the structural material quality evaluation system 1B, only the structural material hardness D or strain amount ε is measured without measuring material property values such as proof stress, tensile strength, elongation, drawing, impact value, and fracture toughness value of the structural material. By doing so, the lifetime of the structural material can be easily determined.
[0110]
【The invention's effect】
In the structural material quality evaluation system and the structural material quality evaluation method according to the present invention, the quality of the structural material can be evaluated by determining the stress corrosion cracking susceptibility of the structural material and the presence or absence of the lifetime.
[0111]
Even when it is difficult to measure the hardness of the structural material, the quality of the structural material can be evaluated.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a functional block diagram showing a first embodiment of a structural material quality evaluation system according to the present invention.
FIG. 2 is a characteristic diagram showing the relationship between the hardness of austenitic stainless steel and the susceptibility to stress corrosion cracking as basic data for storing limit hardness information in the limit hardness information database shown in FIG.
3 is a characteristic diagram showing the relationship between the hardness of a material such as martensitic stainless steel and the susceptibility to stress corrosion cracking, which is basic data for storing limit hardness information in the limit hardness information database shown in FIG.
FIG. 4 is a flowchart showing a flow when determining whether or not a determination target body is susceptible to stress corrosion cracking by the structural material quality evaluation system shown in FIG. 1;
FIG. 5 is a functional block diagram showing a second embodiment of a structural material quality evaluation system according to the present invention.
6 is a flowchart showing a flow when determining whether or not a determination target body is susceptible to stress corrosion cracking by the structural material quality evaluation system shown in FIG. 5;
FIG. 7 is a functional block diagram showing a third embodiment of a structural material quality evaluation system according to the present invention.
FIG. 8 is a flowchart showing a flow when determining the lifetime of a determination target body by the structural material quality evaluation system shown in FIG. 7;
[Explanation of symbols]
1,1A, 1B Structural material quality evaluation system
2 Hardness measurement means
3 Distortion measurement means
4 Hardness calculation means
5 Strain Hardness Conversion Information Database (DB)
6 Stress corrosion cracking sensitivity determination means
7 Limit hardness information database (DB)
10 Manufacturing condition input means
11 Manufacturing condition hardness conversion information database (DB)
12 Hardness prediction means
20 Life Standard Hardness Information Database (DB)
21 Life standard hardness information setting means
22 Life judgment means

Claims

When the relationship between the hardness of the judgment object subject to quality evaluation and the maximum depth of stress corrosion cracking is obtained in advance, and the hardness is a certain value or more based on the relation between the hardness of the judgment object obtained beforehand and the maximum depth of stress corrosion cracking Stores the critical hardness information, which defines the hardness at which the maximum depth of stress corrosion cracking significantly increases as the critical hardness when the judgment object subject to quality evaluation shows negligible stress corrosion cracking sensitivity. Limit hardness information database
By inputting the hardness of the object to be determined and referring to the limit hardness information in the limit hardness information database, it is determined whether the hardness of the object to be determined is smaller than the limit hardness, and the object to be determined If it is determined that the hardness of the object is smaller than the limit hardness, the determination result that stress corrosion cracking susceptibility is not output, while the hardness of the object to be determined is determined not to be less than the limit hardness A structural material quality evaluation system comprising: a stress corrosion cracking susceptibility determining means for outputting a determination result indicating that there is stress corrosion cracking sensitivity.

Manufacturing condition input means for inputting manufacturing condition information obtained by parameterizing the manufacturing conditions of the determination target object together with hardness information before processing of the determination target object;
Manufacturing condition hardness conversion information database for storing manufacturing condition hardness conversion information that associates hardness information of the determination target body after processing with the hardness information and manufacturing condition information before processing of the determination target body as parameters,
By referring to the manufacturing condition hardness conversion information in the manufacturing condition hardness conversion information database by inputting the manufacturing condition information of the determination target body and the hardness information before processing of the determination target body from the manufacturing condition input means, The structural material quality evaluation system according to claim 1, further comprising hardness prediction means for predicting the hardness of the object to be judged after processing.

Strain amount hardness conversion information database storing strain amount hardness conversion information about the relationship between the strain amount and hardness of the determination object,
The strain amount of the determination object is converted into the hardness of the determination object by inputting the strain amount of the determination object and referring to the strain amount conversion information stored in the strain amount conversion information database. The structural material quality evaluation system according to claim 1, further comprising:

A strain amount measuring means for measuring the strain amount of the determination target body, a strain amount hardness conversion information database for storing strain amount hardness conversion information about the relationship between the strain amount and hardness of the determination target body, and
The strain amount of the determination object is determined by inputting the strain amount of the determination object from the strain amount measuring means and referring to the strain amount hardness conversion information stored in the strain amount hardness conversion information database. The structural material quality evaluation system according to claim 1, further comprising hardness calculation means for converting the hardness of the object.

3. The structural material quality evaluation system according to claim 2, wherein the manufacturing condition uses at least one of a processing rate of cutting and a processing rate of bending as a parameter.

The structural material quality evaluation system according to claim 2, wherein the manufacturing condition is a lathe process, a machining center process, a grinder process, or a milling process.

When the relationship between the hardness of the judgment object subject to quality evaluation and the maximum depth of stress corrosion cracking is obtained in advance, and the hardness is a certain value or more based on the relation between the hardness of the judgment object obtained beforehand and the maximum depth of stress corrosion cracking A step in which the hardness at which the maximum depth of stress corrosion cracking is significantly increased is defined as a critical hardness;
A step of inputting the hardness of a judgment object to be subjected to quality evaluation;
It is determined whether or not the input hardness of the determination target object is smaller than a limit hardness when the determination target object shows stress corrosion cracking sensitivity that cannot be ignored, and the determination target object hardness is the limit When it is determined that the hardness is smaller than the hardness, the determination result that there is no stress corrosion cracking susceptibility is output. On the other hand, when it is determined that the hardness of the object to be determined is not smaller than the limit hardness, the stress corrosion cracking sensitivity is output. structural material quality evaluation method characterized by comprising the step of outputting a judgment result that there.

Inputting manufacturing condition information obtained by parameterizing the manufacturing conditions of the determination object together with hardness information before processing of the determination object;
By referring to the manufacturing condition hardness conversion information that associates the hardness information of the determination target object after processing with the hardness information and the manufacturing condition information before processing of the determination target object as parameters, the post-processing of the determination target object structural material quality evaluation method according to claim 7, characterized in that it comprises the step of predicting the hardness.

By inputting the strain amount of the determination target body and referring to strain amount hardness conversion information regarding the relationship between the strain amount and the hardness of the determination target body, the strain amount of the determination target body is determined as the hardness of the determination target body. structural material quality evaluation method according to claim 7, characterized in that it comprises the step of converting into.

Measuring a strain amount of the determination object;
By referring to the amount of strain hardness conversion information on the relationship between the strain amount and the hardness of the determination object, and characterized by comprising a step of converting the strain amount of the determination target object on the hardness of the determination target body The structural material quality evaluation method according to claim 7 .

The structural material quality evaluation method according to claim 8 , wherein the manufacturing condition uses at least one of a cutting processing rate and a bending processing rate as a parameter.

9. The structural material quality evaluation method according to claim 8 , wherein the manufacturing condition is a lathe process, a machining center process, a grinder process, or a milling process.