JP4099023B2

JP4099023B2 - Gut protector and racket frame equipped with the got protector

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Publication number: JP4099023B2
Application number: JP2002274049A
Authority: JP
Inventors: 洋二本多; 晃弘小塚; 裕史長尾
Original assignee: Mizuno Corp
Current assignee: Mizuno Corp
Priority date: 2002-09-19
Filing date: 2002-09-19
Publication date: 2008-06-11
Anticipated expiration: 2022-09-19
Also published as: JP2004105558A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ラケットフレームの打球部に張設されるガットの張設支持構造に工夫を施すことにより、スイートエリアの増大を図り、高反発でコントロール性に優れ、しかも、不快な打撃時の振動を抑制できるようにするものである。
【０００２】
【従来の技術】
従来、ラケットフレームは、木や金属などの材料を用いて形成されていたが、現在では、ラケットフレームに要求される強靭性、剛性、反発力等の諸特性を満足させ、しかも、必要な形状を得易いといった設計上の自由度が大きいことから繊維強化樹脂製のラケットフレームが主流を占めるようになった。
【０００３】
通常、この種のラケットフレーム３１の構成としては、図２１乃至図２３に示すように、打球部３２と、シャフト部３３と、グリップ部３４とが繊維強化樹脂製の外殻３５から構成される管状構造を有する構成となっており、前記ラケットフレーム３１の打球部３２には、その外周面３６と、内周面３７とを貫通する多数のガット挿通孔３８が穿設されていると共に、前記打球部３２の外周面３６には、ガット保護溝３９が凹設されている。そして、前記ガット保護溝３９及び、前記各々のガット挿通孔３８には、前記ガット保護溝３９及び、ガット挿通孔３８に嵌合する帯部４０と筒部４１とを有するガット保護体４２が装着され、該ガット保護体４２の筒部４１に形成される通孔４３内に、ナイロン、シープ、鯨筋等の材料からなるガット４４が挿通されて打球面４５が形成される構成となっている。
【０００４】
一般に、前記ガット挿通孔３８は、打球部３２の外周面３６側を構成する外殻３５に穿設した外側ガット挿通孔３８ａと、内周面３７側を構成する外殻３５に穿設した内側ガット挿通孔３８ｂとを連通するように構成されており、しかも、前記外側ガット挿通孔３８ａと内側ガット挿通孔３８ｂとは同径で、且つ前記ガット保護体４２の筒部４１を密嵌する大きさに設定されている。
【０００５】
前記ガット挿通孔３８の孔径は、所謂「ダブル穴」と称されるガット挿通孔（ガット４４を張設する際に、１つの穴に２本のガット４４が挿通されるガット挿通孔）を除き、３．４ｍｍ〜３．６ｍｍの範囲にあるものが殆どであり、又、前記ガット保護体４２の筒部４１の外径は、前記ガット挿通孔３８の孔径と略同等か、それよりも僅かに小さい３．２ｍｍ〜３．４ｍｍの範囲内に設定される場合が多い。そして、前記ガット保護体４２の筒部４１に形成される通孔４３の孔径は、該通孔４３に挿通されるガット４４の径（１．１ｍｍ〜１．４ｍｍ）と略同等或いは、それよりも僅かに大きい１．５ｍｍ〜２．０ｍｍの範囲内にあり、且つ該筒部４１の長手方向全長に亙って均一な孔径を有するように構成されるものが殆どである。
【０００６】
このような、従来のラケットフレーム３１においては、ガット保護体４２の筒部４１が、ガット挿通孔３８に密着して不動状態に保持され、しかも、前記通孔４３の孔径が、ガット４４の径と略同等に構成されていることから、前記通孔４３を挿通するガット４４は、打球部３２の内周面３７側に開口する内側ガット挿通孔３８ｂの開口端部領域Ｓで固定された状態を呈する。依って、ボール打撃時に変形するガット４４の変位支点が、前記開口端部領域Ｓとなり、ガット４４の有効弦長は打球部３２の内周面３７に囲まれた領域（打球部３２の対抗するフレーム間内）に制限される。
【０００７】
ところで、このようなガット４４の有効弦長が長い程、実質の打撃エリアが増加し、その結果、スイートエリアが増し、且つガット４４の変形量が大きくなるため、ボールとガット４４との接触時間が長くなり、高反発でコントロール性能に優れたラケットとすることができる。その一方で、ガット４４の有効弦長が長くなると幾何学的に、打撃時に生起するガット４４の振動が大きくなり、且つ振動が長く続き、打球感や打球音が悪くなる傾向にあることは知られている。
【０００８】
従来、この点に鑑みて、特許文献１では、図２４に示すように、中空構造のラケットヘッド４６に備えられるスリーブ４７の孔４８の断面を、フレームの内側に向かってらっぱ形又は、円錐形に大きく構成すると共に、該孔４８内にスリーブ４７よりも柔らかい減衰材料５０を充填せしめることによって、フレームの内側において弦４９の面ＢＥに垂直な軸線方Ａへの弦４９の移動を可能とさせ、これにより有効な作用面を増大せしめると同時に、打撃時に生ずる不快な振動を抑制せしめるようにする提案がなされ公知となっている。
【０００９】
【特許文献１】
特許第２５３４９６３号公報
【００１０】
【発明が解決しようとする課題】
前記構成によれば、打撃時における弦の撓みの起点となる弦の変位支点を外周面側に移行でき、前記変位支点の移行分だけ弦の張設長さを長く設定することができることから、その分有効弦長が長くなり、スイートエリアの増大を図ることができる。しかしながら、この種の提案にあっては、スリーブの孔の孔径をフレームの内周面側で弦を移動可能に拡開させる一方で、フレームの外周面側では弦と密接するような孔径に構成し、該部で弦を不動状態に保持していることから、前記変位支点の移行量は、スリーブの孔の長さ内の僅かな量に限られ、又、前記スリーブ自体の外径が小さいことから、らっぱ形又は、円錐形に拡開させた孔内で弦が移動できる範囲（弦の可動域）が少なく、増大できる有効弦長及び、スイートエリアの面積は少ない。
又、前記のように外径の小さいスリーブの孔内に充填される減衰材料によって得られる振動減衰効果は低いものと予測される。
【００１１】
そこで本発明は、このような従来の問題に鑑み、ラケットフレームの打球部に張設されるガットの張設支持構造に工夫を施すことにより、スイートエリアの増大を図り、高反発でコントロール性に優れ、しかも、打撃時の振動を効果的に抑制できるガット保護体と、該ガット保護体が装着されて成るラケットフレームを提供することを目的とするものである。
【００１２】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は以下のような構成とした。
即ち、本発明の請求項１は、打球部に穿設されたガット挿通孔に嵌挿される軟質グロメット部材と、該軟質グロメット部材とは別体であり、打球部の外周面側で前記軟質グロメット部材の露出端部に重合される帯状部材とから構成されるガット保護体であって、前記帯状部材には、前記軟質グロメット部材に設けられる通孔に連通し、該通孔を打球方向に横切り、且つ該打球方向に長辺を成す長方形状或いは、打球方向に長軸を成す楕円形状に形成された細長のスリット孔を備え、前記軟質グロメット部材の通孔は、前記帯状部材から離れた先端部領域を除く基端部領域において、前記スリット孔の長辺或いは、長軸と略同一の孔径を有していることを特徴とするものである。
【００１３】
そして、請求項２は、前記請求項１に係るガット保護体であって、前記軟質グロメット部材の通孔が、ガットを遊挿する孔径を有し、且つ帯状部材から離れた先端部領域にガットと接触する部位を有していることを特徴とするものである。
【００１４】
請求項３は、打球部とグリップ部及び、前記打球部とグリップ部とを繋ぐシャフト部とから構成されるラケットフレームにおいて、前記打球部に穿設されるガット挿通孔の少なくとも一部に、前記請求項１又は、２記載のガット保護体が装着されていることを特徴とするラケットフレームである。
【００１７】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に詳記する好適な実施例により本発明を説明する。
図１は、本実施例のラケットフレーム１の正面と、側面とを表す外観説明図、図２（ａ）は、図１のＡ−Ａ線部拡大端面図、図２（ｂ）は、図１のＢ−Ｂ線部拡大端面図、図３は、図１のＣ部領域における構成説明図を示す。
【００１８】
即ち、本実施例のラケットレーム１は、図１乃至図３に示すように、ガット２が張設されて打球面３が形成される打球部４と、該打球部４とグリップ部５とを連結する左右２本のシャフト部６とが繊維強化樹脂によって一体的に形成される管状構造を有している。そして、前記打球部４には、その内外周面を貫通するように多数のガット挿通孔７が周方向に適宜の間隔を隔てて穿設されていると共に、前記各々のガット挿通孔７内にガット保護体８が挿着される構成となっている。
【００１９】
本実施例のラケットフレーム１では、前記した打球部４の内、縦方向のガット２が最も長く張設される領域、即ち、打球部４のトップ部９とヨーク部１０（打球部４を正面から投影した時に、打球部４のトップ部９を１２時とした場合、１２時と６時に相当する領域）にそれぞれ穿設される４本〜８本分のガット挿通孔７（例えば、トップ部９における８個のガット挿通孔７と、ヨーク部１０における６個のガット挿通孔７）及び、横方向のガット２が最も長く張設される領域、即ち、打球部４の最大幅部を形成している左右両サイド部１１ａ、１１ｂ（９時と３時に相当する領域）に設ける６本〜１４本分のガット挿通孔７（例えば、右サイド部１１ａにおける８個のガット挿通孔７と、左サイド部１１ｂにおける８個のガット挿通孔７）とを除いた各々のコーナー部１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｄに穿設されるガット挿通孔７ｂは、図２（ａ）に示すように、従来の一般的なラケットフレームに穿設されるガット挿通孔と同様、３．４ｍｍ〜３．６ｍｍの孔径を有するように構成されていると共に、前記ガット挿通孔７ｂにガット２と同径或いは、それよりも僅かに大きい径の通孔１３を有したガット保護体８ｂが挿着されている。
【００２０】
そして、前記打球部４のトップ部９と、ヨーク部１０及び、左右両サイド部１１ａ、１１ｂにおけるガット挿通孔７ａは、図２（ｂ）に示すように、前記した各コーナー部１２ａ、１２ｂ、１２ｃ、１２ｄに穿設されるガット挿通孔７ｂよりも一段と大きい孔径を有するように構成されており、該ガット挿通孔７ａに、以下に説明する本実施例のガット保護体８ａが挿着されている。
【００２１】
即ち、本実施例のガット保護体８ａは、図４乃至図６に示すように、前述した打球部４のトップ部９と、ヨーク部１０及び、左右両サイド部１１ａ、１１ｂに穿設された大径のガット挿通孔７ａに嵌挿される比較的大きな外径を成し、且つ軟質合成樹脂素材から形成される複数の軟質グロメット部材１４と、該軟質グロメット部材１４とは別体であって、打球部４の外周面１５側で前記軟質グロメット部材１４の露出端部（打球部４の外周面１５に形成されるガット保護溝１６の底壁に係合される鍔部１７）に重合される帯状部材１８とから構成されている。
【００２２】
前記軟質グロメット部材１４には、ガット２を遊挿するための比較的大きな孔径を有した通孔１９が形成されており、該通孔１９は、前記軟質グロメット部材１４の長手方向全体を等径で貫通している。
【００２３】
そして、前記軟質グロメット部材１４に重合する帯状部材１８には、前記軟質グロメット部材１４の通孔１９と連通し、且つ該通孔１９を打球方向（帯状部材１８の長手方向と直交する方向）に横切る細長のスリット孔２０が形成されており、前記軟質グロメット部材１４の通孔１９に挿通されると共に、隣接する前記スリット孔２０間に跨って張設されるガット２が、打撃時に加わる応力により、前記細長のスリット孔２０に沿って打球方向に摺動できるように構成されている。
前記スリット孔２０は、打球方向に長辺を成す長方形状或いは、打球方向に長軸を成す楕円形状に構成されており、その幾何学的中心が、前記軟質グロメット部材１４の通孔１９の中心軸線上に位置するように形成されている。前記スリット孔２０の長辺或いは、長軸寸法は、前記軟質グロメット部材１４に設けられた大径の通孔１９と略同一の寸法を成すように形成されると共に、短辺或いは、短軸寸法は、図５（ｂ）に示すように、前記帯状部材１８が、前記通孔１９の開口縁部２１より張り出し、且つ、隣接する前記スリット孔２０間に跨って、前記軟質グロメット部材１４の通孔１９内に挿通されるガット２が、該通孔１９の中心軸線Ｚ上の領域に案内されるように、前記通孔１９の孔径よりも小さく、ガットの径よりも僅かに大きい寸法を成すように形成されている。
【００２４】
このような本実施例の構成によれば、図６に示すように、ボール打撃時にガット２にボールからの応力Ｆが加わると、ガット２が軟質グロメット部材１４の大径の通孔１９内において大きな可動を呈することに加え、打球部４の外周面１５側であって、前記帯状部材１８に跨って張設されるガット２が、前記スリット孔２０に沿った摺動をし、ガット２の変位支点が、前記ガット２の摺動分だけ摺動方向にずれを生ずる。これによりガット２は、打球部４より外側の仮想点Ｑｎで示した点を支点として撓む場合と同様な撓みを呈するようになることから、ガット２の有効弦長が増し、ガット２の張設長さによって特定されるスイートエリア以上の大きなスイートエリアが得られるものである。
【００２５】
又、前記スリット孔２０に沿って摺動したガット２は、軟質グロメット部材１４の先端部領域Ｐで通孔１９の内壁に接触するようになるため、該軟質グロメット部材１４自体の持つ弾性により、打撃時の衝撃が緩衝されると共に、ガット２に生じる振動が効率良く抑制減衰され、不快な振動がプレーヤーの手に伝播されるようなことがない。
【００２６】
尚、本実施例のガット保護体８ａでは、上記構成とすることに加え、前記帯状部材１８のガット２が折り返し張設される箇所となる各々隣接する前記スリット孔２０間の表面に、該スリット孔２０間をアーチ状に跨ぐ円弧形状の膨出部２２を一体的に設けている。このような膨出部２２を設けると、スリット孔２０間に跨って張設されるガット２の折れ曲がりが緩やかな状態となるため、ボール打撃時にガット２がスリット孔２０に沿って摺動し易い構成となる。又、前記膨出部２２の頂面部２３を、図７に示すように、該膨出部２２の打球方向幅の中央部で最も凹む形状を成すように構成すると、ボール打撃時に打球方向に摺動したガット２を、ボールからの押圧力が解けた後に、前記した頂面部２３の湾曲した面に沿わせて打撃前のもとの中央位置に摺動して戻らせることができ、打撃前のガット２を常に同じ位置に保つことができる。
【００２７】
又、本実施例では、前記帯状部材１８に設けるスリット孔２０の形状が、打球方向に長辺を成す長方形状或いは、打球方向に長軸を成す楕円形状を成すように構成するものであるが、特に、楕円形状とした場合、図８に示すように、ガット２を打球方向に摺動させる面２４が打球方向幅の中央部で最も凹んだ曲線形状を成すことから、前記した膨出部２２の頂面部２３において奏する作用と同様に、ボール打撃時に前記面２４に沿って打球方向に摺動したガット２を、ボールからの押圧力が解けた後に、前記面２４の曲線に沿わせて打撃前のもとの中央位置に保つことができ、より望ましい構成となる。尚、前記面２４を大きく湾曲した曲線形状に形成する（曲率半径を小さくし過ぎる）と却ってガット２が打球方向に摺動し難くなってしまうことから、前記面２４は、前記ガット２が打球方向へ容易に摺動できる比較的大きな曲率を持った曲線形状に形成する必要がある。種々の実験により得られた結果から、前記曲線は、半径Ｒが１０ｍｍ、とりわけ１５ｍｍの円弧よりも直線に近い曲線により構成されることが望ましい。
【００２８】
本実施例のガット保護体８ａを構成する軟質グロメット部材１４の通孔１９の孔径は、該軟質グロメット部材１４の外径や、該グロメット部材１４自体の材質の相違によっても種々異なるものであるが、必要な保形性や、耐久性等を考慮しつつ、ガット２の摺動域を十分に確保させることを前提として多くの実験を行った結果、４ｍｍ〜６ｍｍ、とりわけ４ｍｍ〜５ｍｍの孔径に形成されることが好ましい。前記孔径が、４ｍｍよりも小さい場合では、ガット２の摺動域を十分に確保することができないといった不具合が生じ、又、前記孔径が、６ｍｍよりも大きい場合では、前記軟質グロメット部材１４の肉厚が極めて薄く形成されてしまい、耐久性を保持することが難しい。又、前記軟質グロメット部材１４の外径としては、４．８ｍｍ〜７．８ｍｍに形成されることが望ましい。
【００２９】
更に、前記軟質グロメット部材１４が嵌挿される打球部４のトップ部９と、ヨーク部１０及び、左右両サイド部１１ａ、１１ｂに穿設されたガット挿通孔７ａの孔径としては、ラケットフレーム１自体の断面形状や設計強度及び、剛性等の相違によっても種々異なるものであるが、ラケットフレーム１として実用上十分な強度や剛性を発現できながら、前述したガット２の摺動域を十分に確保させることを前提として多くの実験を行った結果、５ｍｍ〜８ｍｍ、とりわけ６ｍｍ〜７ｍｍの孔径に形成されることが好ましい。前記孔径が、５ｍｍよりも小さい場合では、ガット２の摺動域を十分に確保することが出来ないといった不具合が生じ、又、前記孔径が、８ｍｍよりも大きい場合では、該部におけるフレームの強度や剛性が不足して打球面が安定し難くなるといった問題を生ずる恐れがある。
【００３０】
尚、本実施例の繊維強化樹脂製のラケットフレーム１を構成する主たる補強繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、ボロン繊維、芳香族ポリアミド繊維等種々のものが使用できるが、強度や剛性、質量、コストの面からも炭素繊維が好適である。又、マトリックス樹脂としては、エポキシ樹脂、ナイロン樹脂等が使用できるが、強度、耐久性の点でエポキシ樹脂が好適である。
【００３１】
本実施例のガット保護体８ａにおいて、軟質グロメット部材１４を構成する材料としては、材料自体に保形性が保て成形性（取扱い性）に優れ、低温から高温までの温度変化による硬度差が少ない軟質合成樹脂材料が望ましい。好ましい材料の一例としては、例えば、スチレン系エラストマー、ポリエステルエラストマー、塩ビ系エラストマー、ＥＶＡ、ＥＰＤＭ、熱可塑性ポリウレタンエラストマー、ポリエチレンエラストマー、ポリアミドエラストマー等からなる弾性材料或いは、粘弾性材料が挙げられ、なかでも、ショアＤ硬度が３０〜５０、とりわけ４０〜４５の硬度特性を有するものが好ましい。前記材料の硬度がショアＤ硬度で３０よりも小さいと、保形性を保つことが難しく、取扱い性が悪くなると共に、必要な耐久性能が得られ難くなる。又、前記材料の硬度がショアＤ硬度で５０よりも大きいと、弾性に劣り、ボール打撃時に生ずるガット２の振動を効率良く抑制できなくなる。
【００３２】
又、帯状部材１８を構成する材料としては、成形性に優れ、しかも、高張力で張設されるガット２を支持するのに十分な保形性が保たれる比較的剛性を有した材料が望ましい。例えばその一例としては、ナイロン樹脂、ＡＢＳ樹脂、ポリプロピレン樹脂、塩化ビニル樹脂等の材料からなる射出成形品等が挙げられる。なかでも、前記材料の曲げ弾性率が、１００００ＭＰａ以上、２００００ＭＰａ以下、とりわけ１３０００ＭＰａ以上、１５０００ＭＰａ以下の特性を有するものが特に好ましい。前記材料の曲げ弾性率が１００００ＭＰａよりも小さいと、ガット張設時にガット２が帯状部材１８の表面に食い込んでしまい、打撃時にガット２が摺動し難くなってしまう恐れがあり、又、前記曲げ弾性率が２００００ＭＰａよりも大きいと、柔軟性に欠けてしまい打球部４の外周面１５の形状に沿わせて装着させることが困難となる恐れがある。又、本発明では、前記材料の他、ガット２の摺動特性を良好なものとするために、前記帯状部材１８の全体或いは、ガット２と接触する一部をガット２との摩擦抵抗の少ない軽金属材料で形成する構成としても良い。前記軽金属材料としては、アルミニウム、マグネシウム、チタン或いは、それらの合金等が挙げられる。
【００３３】
尚、本発明のガット保護体８ａは、上記実施例で示す形態の他、図９に示すように、帯状部材１８の幅方向両端に打球部４の外周面１５の一部或いは、全体を被覆する耳部２５を備える形態のものであっても良い。
【００３４】
又、軟質グロメット部材１４は、上記実施例で示すように各々独立したグロメット構造とする他、図１０に示すように、複数のグロメットを帯状基材２６で連結させたスリーブ構造とするものであっても良い。
【００３５】
上記のように本実施例のラケットフレーム１では、打球部４のトップ部９と、ヨーク部１０及び、左右両サイド部１１ａ、１１ｂに本実施例のガット保護体８ａを挿着させる例を説明したが、本発明はこれに限定されず、前記ガット保護体８ａを挿着する部位及び、範囲は任意に選定することができるものである。
【００３６】
以下、本発明のその他の実施例を示す。
即ち、図１１乃至図１３に示すガット保護体８ａ’は、本発明の第２実施例を示すもので、基本的構成は前述した実施例と同じであるが、軟質グロメット部材１４の通孔１９が、帯状部材１８から離れた先端部領域を除く基端部領域において、帯状部材１８のスリット孔２０の長辺或いは、長軸と略同一の孔径を有するように構成される一方で、前記先端部領域がガット２と接触する状態を呈するように構成されている。
即ち、本実施例では、前記軟質グロメット部材１４を先窄みとなるように構成し、先端部領域の前記通孔１９の孔径がガット２の径と略同一或いは、それよりも僅かに小さい孔径を成すように構成されている。
【００３７】
このような構成によれば、軟質グロメット部材１４がその先端部領域でガット２と常に接触した状態を呈する為、ボール打撃時に生ずるガット２の振動を大幅に抑制できる。又、前記軟質グロメット部材１４とガット２とが接触するのは先端部領域のみで、基端部領域における通孔１９は、帯状部材１８に設けられるスリット孔２０の長辺或いは、長軸と略同一の孔径を成してガット２を遊挿するように構成されており、しかも、軟質グロメット部材１４自体が弾性に富んだ柔らかい材料から構成されることに相俟って、図１４に示すように、ボール打撃時にガット２は、ボールからの応力（押圧力Ｆ）が加わると、前記先端部領域を弾性変形させながら大きく可動し、前記帯状部材１８に設けられたのスリット孔２０に沿って押圧方向に摺動するようになる。これによって、前述した実施例と同様に、ガット２の有効弦長を長く設定できるようになり、ガット２の張設長さによって特定されるスイートエリア以上の大きなスイートエリアが得られる。又、ボール打撃時に弾性変形した前記先端部領域には、もとの状態に戻ろうとする復元力が働くため、ガット２に前記押圧方向とは反対方向の反力Ｇが与えられ、打撃時におけるボールの反発力を大幅に増大できるようになる。
【００３８】
尚、本実施例では、前記軟質グロメット部材１４を先窄みとし、先端部領域の通孔１９とガット２とを接触させるように構成する例を説明したが、本発明はこれに限定されず、図１５（ａ）、（ｂ）に示すように、軟質グロメット部材１４を先窄みとせず、通孔１９の孔径を先端部に向けてテーパー状或いは、段差状に縮径させるように構成しても良く、又、図１６（ａ）〜（ｃ）に示すように、軟質グロメット部材１４の先端部領域における通孔１９の内面にガット２と接触するリブ２７或いは、突起２８を設けるように構成しても良い。
【００３９】
【実施例】
本発明の効果を確認するために、以下の表１に示すような実施例１、２と、比較例１〜４のラケットフレームを用意した。
【００４０】
【表１】

【００４１】
即ち、実施例１として用意したラケットフレームは、上述した実施の形態と同様、打球部４のトップ部９と、ヨーク部１０及び、左右両サイド部１１ａ、１１ｂに上述した図４乃至図５に示すような構成のガット保護体８ａを装着させたものを用意した。前記ガット保護体８ａを構成する軟質グロメット部材１４は、ショアＤ硬度が４４のポリウレタンエラストマー、又、帯状部材１８は、曲げ弾性率が１４０００ＭＰａのポリアミド樹脂より形成されてなるもので、前記軟質グロメット部材１４に設けられる通孔１９の孔径は４ｍｍとし、且つ前記帯状部材１８に設けられるスリット孔２０は、長軸が４ｍｍ、短軸が２ｍｍの楕円形状に形成したものを用いた。
【００４２】
実施例２のラケットフレームは、前記した打球部４のトップ部９と、ヨーク部１０及び、左右両サイド部１１ａ、１１ｂに、図１２乃至図１３に示す第２実施例のガット保護体８ａ’を装着させたものを用意した。前記ガット保護体８ａ’を構成する軟質グロメット部材１４及び、帯状部材１８は、前記実施例１のガット保護体８ａと同様の材料より形成されてなるもので、前記軟質グロメット部材１４に設けられる通孔１９の孔径は、基端部領域で４ｍｍ、先窄みとなった先端部領域で１．４ｍｍに構成したものを用意した。
【００４３】
又、比較例１としては、図１７に示すように、前記した実施例１のガット保護体８ａに設けられるスリット孔２０に代え、帯状部材１８に軟質グロメット部材１４の通孔１９と同一形状を成す孔２９を設けるように構成した他は、実施例１と略同様としたものを用意した。
【００４４】
そして、比較例２としては、図１８に示すように、前記比較例１のガット保護体を構成する軟質グロメット部材１４を細径とし、該軟質グロメット部材１４に設けられる通孔１９の孔径をガット２の径と略同等の１．４ｍｍに構成すると共に、帯状部材１８に前記通孔１９と同一形状を成す孔３０を設けるように構成したものを用意した。
【００４５】
比較例３としては、図１９に示すように、グロメット部材と帯状部材とを別体とせず、前記実施例１のガット保護体８ａを構成する軟質グロメット部材を、帯状部材を構成する材料で一体的に形成して成るものを用意した。
【００４６】
更に、比較例４としては、図２０に示すように、前記比較例３のガット保護体を構成するグロメット部を細径とし、該グロメット部に設けられる通孔１９の孔径をガット２の径と略同等の１．４ｍｍに構成して成るものを用意した。
【００４７】
これらの実施例１、２と、比較例１〜４のラケットフレームについて実打試験を行なった。この実打試験では、主として中上級者を対象にして、実際に実施例１、２と、比較例１〜４のラケットフレームでボールを打撃し、その際、プレーヤーが体感した打撃時の反発性、コントロール性、更に、打球感（手に伝播する振動）、打球音等の官能評価を行った。この時の試験結果を以下の表２に示す。
【００４８】
【表２】

【００４９】
このような試験結果より、実施例１、２のラケットフレームにおいては、比較例１〜４のラケットフレームに比し、高反発でコントロール性能に優れると共に、振動吸収効果に優れ、ボール打撃時に良好な打球感及び、打球音が得られるラケットフレームであることが確認できた。
【００５０】
尚、比較例１では、軟質グロメット部材１４の通孔１９を大径としている分、比較例２及び、比較例４に比して反発性及び、コントロール性に優れた評価が得られたが、実施例１、２及び、比較例３ほどの良好な評価を得るものではなかった。これは、実施例１、２及び、比較例３のスリット孔２０と異なり、帯状部材１８に設けられる孔２９が打撃時にガット２を摺動させ難い形状を成していることに起因する。一方、比較例３は、打球感と打球音に関して悪い評価が得られた。これは、帯状部材１８を構成する比較的硬い材料でグロメット部を帯状部材と一体的に形成したことに起因するもので、ボール打撃時にガット２が可動し、該ガット２がグロメット部の通孔１９内壁に接触しても、ガット２に生ずる振動は殆ど抑制されずに共振し続け、不快な打球感や打球音を生じさせるものと考えられる。
【００５１】
【発明の効果】
以上のように、本発明では、打球部に穿設されたガット挿通孔に嵌挿される軟質グロメット部材の通孔を大径とし、且つ該軟質グロメット部材とは別体であって、打球部の外周面側で前記軟質グロメット部材の露出端部に重合される帯状部材に、前記軟質グロメット部材の通孔と連通する細長のスリット孔を設け、隣接する前記スリット孔間に跨って張設されるガットが、打撃時に加わる応力により、前記細長のスリット孔に沿って打球方向に摺動できるように構成しているため、ガットの有効弦長を増大でき、スイートエリアを大幅に拡大することができる。
又、前記スリット孔に沿って摺動したガットは、軟質グロメット部材の先端部領域で通孔の内壁に接触するようになるため、該軟質グロメット部材自体の持つ弾性により、打撃時の衝撃が緩衝されると共に、ガットに生じる振動が効率良く抑制減衰され、不快な振動がプレーヤーの手に伝播されるようなことがなく、又、不快な打球音の発生も防止できる。
【００５２】
更に、前記軟質グロメット部材の通孔を、前記帯状部材から離れた先端部領域でガットと接触する部位を有するように構成すれば、前記軟質グロメット部材がその先端部領域でガットと常に接触した状態を呈する為、ボール打撃時に生ずるガットの振動をより一層に抑制できる。
又、前記軟質グロメット部材とガットとが接触するのは先端部領域のみで、基端部領域における通孔は、帯状部材に設けられるスリット孔の長辺或いは、長軸と略同一の孔径を成してガットを遊挿するように構成されており、しかも、軟質グロメット部材自体が弾性に富んだ柔らかい材料から構成されることに相俟って、ボール打撃時にガットは、ボールからの応力（押圧力Ｆ）が加わると、前記先端部領域を弾性変形させながら大きく可動し、前記帯状部材に設けられたのスリット孔に沿って押圧方向に摺動するようになる。これによって、ボール打撃時に弾性変形した前記先端部領域には、もとの状態に戻ろうとする復元力が働くため、ガットに前記押圧方向とは反対方向の反力が与えられ、打撃時におけるボールの反発力を大幅に増大させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本実施例のラケットフレームの正面と側面を表す説明図。
【図２】本実施例のラケットフレームの端面説明図。
【図３】図１のＣ部領域の拡大参考説明図。
【図４】本実施例のガット保護体を表す説明図。
【図５】本実施例のガット保護体を表す説明図。
【図６】本実施例のラケットフレームでボールを打撃した状態を表す説明図。
【図７】本実施例のガット保護体を表す説明図。
【図８】本発明の好適な実施態様を表す説明図。
【図９】本発明の好適な実施態様を表す説明図。
【図１０】本発明の好適な実施態様を表す説明図。
【図１１】本発明の第２実施例を表す説明図。
【図１２】第２実施例のガット保護体を表す説明図。
【図１３】第２実施例のガット保護体を表す説明図。
【図１４】第２実施例のラケットフレームでボールを打撃した状態を表す説明図。
【図１５】本発明の好適な実施態様を表す説明図。
【図１６】本発明の好適な実施態様を表す説明図。
【図１７】比較例１を表す説明図。
【図１８】比較例２を表す説明図。
【図１９】比較例３を表す説明図。
【図２０】比較例４を表す説明図。
【図２１】従来のラケットフレームの正面を表す説明図。
【図２２】図２０のａ部領域の構成説明図。
【図２３】図２０のａ部領域の構成断面説明図。
【図２４】従来のラケットフレームの構成説明図。
【符号の説明】
１ラケットフレーム
２ガット
３打球面
４打球部
５グリップ部
６シャフト部
７ガット挿通孔
７ａガット挿通孔
７ｂガット挿通孔
８ガット保護体
８ａガット保護体
８ａ’ ガット保護体
８ｂガット保護体
９トップ部
１０ヨーク部
１１ａサイド部
１１ｂサイド部
１２ａコーナー部
１２ｂコーナー部
１２ｃコーナー部
１２ｄコーナー部
１３通孔
１４軟質グロメット部材
１５外周面
１６ガット保護溝
１７鍔部
１８帯状部材
１９通孔
２０スリット孔
２１開口縁部
２２膨出部
２３頂面部
２４面
２５耳部
２６帯状基材
２７リブ
２８突起
２９孔
３０孔
３１ラケットフレーム
３２打球部
３３シャフト部
３４グリップ部
３５外殻
３６外周面
３７内周面
３８ガット挿通孔
３８ａ外側ガット挿通孔
３８ｂ内側ガット挿通孔
３９ガット保護溝
４０帯部
４１筒部
４２ガット保護体
４３通孔
４４ガット
４５打球面
４６ラケットヘッド
４７スリーブ
４８孔
４９弦
５０減衰材料[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention aims to increase the sweet area by devising the stretch support structure of the gut stretched on the hitting part of the racket frame, and has high repulsion, excellent controllability, and unpleasant vibration during hitting It is possible to suppress the above.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, racket frames have been formed using materials such as wood and metal, but now they satisfy various characteristics such as toughness, rigidity, and repulsive force required for racket frames, and they have the required shape. Since the degree of freedom in design is easy to obtain, a racket frame made of fiber reinforced resin has come to dominate.
[0003]
Normally, as shown in FIGS. 21 to 23, this type of racket frame 31 includes a hitting ball portion 32, a shaft portion 33, and a grip portion 34, which are constituted by a fiber reinforced resin outer shell 35. The ball hitting portion 32 of the racket frame 31 is provided with a number of gut insertion holes 38 penetrating the outer peripheral surface 36 and the inner peripheral surface 37, and A gut protection groove 39 is recessed in the outer peripheral surface 36 of the hit ball portion 32. The gut protection groove 39 and each gut insertion hole 38 are fitted with a gut protection body 42 having a gut protection groove 39 and a band portion 40 and a cylindrical portion 41 that fit into the gut insertion hole 38. In addition, a gut 44 made of a material such as nylon, a sheep, or a whale muscle is inserted into a through hole 43 formed in the cylindrical portion 41 of the gut protector 42 so that a hitting surface 45 is formed. .
[0004]
In general, the gut insertion hole 38 has an outer gut insertion hole 38a formed in the outer shell 35 constituting the outer peripheral surface 36 side of the hitting ball portion 32 and an inner side formed in the outer shell 35 constituting the inner peripheral surface 37 side. The outer gut insertion hole 38a and the inner gut insertion hole 38b have the same diameter and are large enough to tightly fit the cylindrical portion 41 of the gut protector 42. Is set.
[0005]
The diameter of the gut insertion hole 38 is a so-called “double hole” except for a gut insertion hole (a gut insertion hole through which two guts 44 are inserted into one hole when the gut 44 is stretched). Most of them are in the range of 3.4 mm to 3.6 mm, and the outer diameter of the cylindrical portion 41 of the gut protector 42 is substantially the same as or slightly smaller than the diameter of the gut insertion hole 38. In many cases, it is set within the range of 3.2 mm to 3.4 mm, which is small. And the hole diameter of the through-hole 43 formed in the cylinder part 41 of the said gut protector 42 is substantially equal to or more than the diameter (1.1 mm-1.4 mm) of the gut 44 inserted through this through-hole 43. Most of them are within a range of 1.5 mm to 2.0 mm, which is slightly larger, and have a uniform hole diameter over the entire length in the longitudinal direction of the cylindrical portion 41.
[0006]
In such a conventional racket frame 31, the cylindrical portion 41 of the gut protector 42 is held in a fixed state in close contact with the gut insertion hole 38, and the hole diameter of the through hole 43 is the diameter of the gut 44. Therefore, the gut 44 that is inserted through the through hole 43 is fixed at the opening end region S of the inner gut insertion hole 38b that opens to the inner peripheral surface 37 side of the hitting ball portion 32. Presents. Therefore, the displacement fulcrum of the gut 44 that is deformed at the time of hitting the ball becomes the opening end region S, and the effective chord length of the gut 44 is a region surrounded by the inner peripheral surface 37 of the hitting ball portion 32 (the opposite of the hitting ball portion 32). (Between frames).
[0007]
By the way, the longer the effective chord length of the gut 44 is, the more the actual striking area increases. As a result, the sweet area increases and the amount of deformation of the gut 44 increases, so the contact time between the ball and the gut 44 Can be a racket with high repulsion and excellent control performance. On the other hand, it is known that when the effective string length of the gut 44 increases, the vibration of the gut 44 that occurs at the time of striking increases and the vibration continues for a long time, and the feeling of hitting and the hitting sound tend to deteriorate. It has been.
[0008]
Conventionally, in view of this point, in Patent Document 1, as shown in FIG. 24, the cross section of the hole 48 of the sleeve 47 provided in the racket head 46 having a hollow structure is formed in a scalloped or conical shape toward the inside of the frame. And the hole 48 is filled with a damping material 50 softer than the sleeve 47 so that the string 49 can be moved in the axial direction A perpendicular to the surface BE of the string 49 inside the frame. Thus, a proposal has been made to increase the effective working surface, and at the same time to suppress unpleasant vibrations generated at the time of hitting.
[0009]
[Patent Document 1]
Japanese Patent No. 2534963
[0010]
[Problems to be solved by the invention]
According to the above configuration, the displacement fulcrum of the string that becomes the starting point of bending of the string at the time of striking can be shifted to the outer peripheral surface side, and the extension length of the string can be set longer by the amount of transition of the displacement fulcrum. Accordingly, the effective chord length becomes longer, and the sweet area can be increased. However, in this type of proposal, the hole diameter of the sleeve hole is expanded so that the string can be moved on the inner peripheral surface side of the frame, while the hole diameter is configured to be close to the string on the outer peripheral surface side of the frame. Since the string is held in an immobile state at this portion, the amount of movement of the displacement fulcrum is limited to a small amount within the length of the hole of the sleeve, and the outer diameter of the sleeve itself is small. For this reason, the range in which the string can move within the hole that is expanded into a trapezoidal shape or a conical shape (the range of movement of the string) is small, and the effective chord length that can be increased and the area of the sweet area are small.
In addition, the vibration damping effect obtained by the damping material filled in the hole of the sleeve having the small outer diameter as described above is expected to be low.
[0011]
Therefore, in view of such a conventional problem, the present invention aims to increase the sweet area by devising the stretch support structure of the gut stretched on the hitting portion of the racket frame, and achieve high repulsion and controllability. An object of the present invention is to provide an excellent gut protector that can effectively suppress vibration at the time of hitting, and a racket frame to which the gut protector is attached.
[0012]
[Means for Solving the Problems]
  In order to achieve the above object, the present invention is configured as follows.
  That is, claim 1 of the present invention is a soft grommet member that is inserted into a gut insertion hole formed in a hitting ball portion, and the soft grommet member is separate from the soft grommet on the outer peripheral surface side of the hitting ball portion. A gut protector composed of a belt-like member superposed on an exposed end portion of the member, wherein the belt-like member communicates with a through-hole provided in the soft grommet member, and the through-hole is transverse to the hitting direction. Cut offAnd a rectangular shape having a long side in the direction of the hitting ball or an elliptical shape having a long axis in the direction of the hitting ball.Slender slit holeAnd the through hole of the soft grommet member has a hole diameter substantially the same as the long side or the long axis of the slit hole in the base end region excluding the tip end region away from the band-shaped member.It is characterized by this.
[0013]
  And claim 2 is a gut protector according to claim 1,A portion where the through hole of the soft grommet member has a hole diameter for loosely inserting the gut and is in contact with the gut at the distal end region away from the belt-like memberIt is characterized by having.
[0014]
  Claim 3In the racket frame composed of the hitting ball portion and the grip portion, and the shaft portion connecting the hitting ball portion and the grip portion, at least part of the gut insertion hole drilled in the hitting ball portion, the claim 1 or A racket frame comprising the gut protector according to 2.
[0017]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The invention will now be described by means of preferred embodiments which are described in detail in conjunction with the drawings.
FIG. 1 is an external explanatory view showing the front and side of the racket frame 1 of the present embodiment, FIG. 2A is an enlarged end view taken along line AA of FIG. 1, and FIG. 1 is an enlarged end view of the BB line portion of FIG. 1, and FIG. 3 is an explanatory diagram of the configuration in the region C of FIG. 1.
[0018]
That is, as shown in FIGS. 1 to 3, the racket frame 1 of the present embodiment includes a hitting ball portion 4 in which a hitting surface 3 is formed by stretching a gut 2, and the hitting ball portion 4 and the grip portion 5. The two right and left shaft portions 6 to be connected have a tubular structure integrally formed of fiber reinforced resin. The ball hitting portion 4 is provided with a large number of gut insertion holes 7 at an appropriate interval in the circumferential direction so as to penetrate the inner and outer peripheral surfaces thereof, and in each gut insertion hole 7. The gut protector 8 is inserted.
[0019]
In the racket frame 1 of the present embodiment, among the hitting ball portions 4 described above, the region in which the vertical gut 2 is stretched the longest, that is, the top portion 9 of the hitting ball portion 4 and the yoke portion 10 (the hitting ball portion 4 is the front surface). When the top portion 9 of the hit ball portion 4 is set to 12:00 when projected from 4 to 8, the gut insertion holes 7 (for example, the top portion) corresponding to 4 to 8 holes respectively drilled in the region corresponding to 12:00 and 6 o'clock) 8 gusset insertion holes 7 in 9, six gusset insertion holes 7 in the yoke portion 10, and a region in which the lateral gut 2 is stretched the longest, that is, the maximum width portion of the hit ball portion 4. 6 to 14 gut insertion holes 7 (e.g., 8 gut insertion holes 7 in the right side portion 11a) provided in the left and right side portions 11a and 11b (regions corresponding to 9 o'clock and 3 o'clock) 8 gut insertion holes 7 in the left side part 11b) As shown in FIG. 2 (a), the gut insertion holes 7b drilled in the respective corner portions 12a, 12b, 12c, 12d except for the gut insertion holes drilled in the conventional general racket frame. And a gut having a hole diameter of 3.4 mm to 3.6 mm and having a through hole 13 having the same diameter as or slightly larger than the gut 2 in the gut insertion hole 7b. A protector 8b is inserted.
[0020]
The top portion 9 of the hitting ball portion 4, the yoke portion 10, and the gut insertion holes 7a in the left and right side portions 11a and 11b are formed in the corner portions 12a and 12b, 12c, 12d is configured to have a larger diameter than the gut insertion hole 7b formed in the gut insertion hole 7b, and the gut protector 8a of the present embodiment described below is inserted into the gut insertion hole 7a. Yes.
[0021]
That is, as shown in FIGS. 4 to 6, the got protector 8a of this embodiment is formed in the top portion 9, the yoke portion 10 and the left and right side portions 11a and 11b of the hitting ball portion 4 described above. A plurality of soft grommets 14 formed of a soft synthetic resin material having a relatively large outer diameter that is inserted into the large-diameter gut insertion hole 7a, and the soft grommets 14 are separate from each other, On the outer peripheral surface 15 side of the hit ball portion 4, the soft grommet member 14 is superposed on the exposed end portion (the flange portion 17 engaged with the bottom wall of the gut protection groove 16 formed on the outer peripheral surface 15 of the hit ball portion 4). The belt-shaped member 18 is configured.
[0022]
A through hole 19 having a relatively large hole diameter for loosely inserting the gut 2 is formed in the soft grommet member 14, and the through hole 19 has the same diameter in the entire longitudinal direction of the soft grommet member 14. It penetrates with.
[0023]
The band-shaped member 18 that is superposed on the soft grommet member 14 communicates with the through-hole 19 of the soft grommet member 14, and the through-hole 19 extends in the hitting direction (a direction perpendicular to the longitudinal direction of the band-shaped member 18). A long and narrow slit hole 20 is formed, and the gut 2 inserted through the through hole 19 of the soft grommet member 14 and straddling between the adjacent slit holes 20 is caused by stress applied at the time of impact. , And can be slid in the hitting direction along the elongated slit hole 20.
The slit hole 20 is formed in a rectangular shape having a long side in the hitting direction or an elliptical shape having a long axis in the hitting direction, and the geometric center thereof is the center of the through hole 19 of the soft grommet member 14. It is formed so as to be located on the axis. The long side or long axis dimension of the slit hole 20 is formed so as to be substantially the same as the large-diameter through hole 19 provided in the soft grommet member 14, and the short side or short axis dimension. As shown in FIG. 5 (b), the belt-like member 18 protrudes from the opening edge 21 of the through hole 19 and straddles between the adjacent slit holes 20, and the soft grommet member 14 passes therethrough. The gut 2 inserted into the hole 19 is smaller than the hole diameter of the through hole 19 and slightly larger than the diameter of the gut so that the gut 2 is guided to a region on the central axis Z of the through hole 19. It is formed as follows.
[0024]
According to such a configuration of the present embodiment, as shown in FIG. 6, when stress F from the ball is applied to the gut 2 at the time of hitting the ball, the gut 2 is placed in the large-diameter through hole 19 of the soft grommet member 14. In addition to exhibiting a large degree of movement, the gut 2 on the outer peripheral surface 15 side of the hitting ball portion 4 and straddling the band-shaped member 18 slides along the slit hole 20, The displacement fulcrum is displaced in the sliding direction by the amount of sliding of the gut 2. As a result, the gut 2 bends with the point indicated by the virtual point Qn outside the hitting ball portion 4 as a fulcrum, so that the effective chord length of the gut 2 increases, and the tension of the gut 2 increases. A large sweet area larger than the sweet area specified by the installation length can be obtained.
[0025]
Further, the gut 2 that has slid along the slit hole 20 comes into contact with the inner wall of the through-hole 19 at the tip end region P of the soft grommet member 14, and therefore the elasticity of the soft grommet member 14 itself The impact at the time of hitting is buffered and vibration generated in the gut 2 is efficiently suppressed and attenuated, so that unpleasant vibration is not propagated to the player's hand.
[0026]
In addition, in the gut protector 8a of the present embodiment, in addition to the above-described configuration, the slits 20 are formed on the surfaces between the adjacent slit holes 20 where the gut 2 of the belt-like member 18 is folded and stretched. An arcuate bulging portion 22 is integrally provided across the holes 20 in an arch shape. When such a bulging portion 22 is provided, the bending of the gut 2 stretched between the slit holes 20 becomes a gentle state, so that the gut 2 easily slides along the slit hole 20 when the ball is hit. It becomes composition. Further, as shown in FIG. 7, when the top surface portion 23 of the bulging portion 22 is formed so as to have the most recessed shape at the center of the bulging portion 22 in the hitting direction width, it slides in the hitting direction when the ball is hit. The moved gut 2 can be slid back to the original center position before hitting along the curved surface of the top surface portion 23 after the pressing force from the ball is released. The gut 2 can always be kept at the same position.
[0027]
In this embodiment, the slit hole 20 provided in the belt-like member 18 is configured to have a rectangular shape having a long side in the direction of hitting ball or an elliptical shape having a long axis in the direction of hitting. In particular, in the case of an elliptical shape, as shown in FIG. 8, the surface 24 for sliding the gut 2 in the hitting direction has a curved shape that is the most concave in the center of the hitting direction width. Similarly to the action exerted on the top surface portion 23 of 22, the gut 2 that has slid in the hitting direction along the surface 24 at the time of hitting the ball is made to follow the curve of the surface 24 after the pressing force from the ball is released. It is possible to keep the original center position before hitting, and this is a more desirable configuration. Note that if the surface 24 is formed into a curved shape that is greatly curved (the radius of curvature is too small), the gut 2 becomes difficult to slide in the direction of the hitting ball. It is necessary to form a curved shape having a relatively large curvature that can easily slide in the direction. From the results obtained by various experiments, it is desirable that the curve is constituted by a curve closer to a straight line than an arc having a radius R of 10 mm, especially 15 mm.
[0028]
Although the hole diameter of the through hole 19 of the soft grommet member 14 constituting the gut protector 8a of the present embodiment varies depending on the outer diameter of the soft grommet member 14 and the material of the grommet member 14 itself. As a result of many experiments conducted on the premise that the sliding area of the gut 2 is sufficiently secured in consideration of necessary shape retention and durability, the hole diameter is 4 mm to 6 mm, especially 4 mm to 5 mm. Preferably it is formed. When the hole diameter is smaller than 4 mm, there is a problem that the sliding area of the gut 2 cannot be sufficiently secured, and when the hole diameter is larger than 6 mm, the soft grommet member 14 has a wall thickness. The thickness is extremely thin and it is difficult to maintain durability. The outer diameter of the soft grommet member 14 is preferably 4.8 mm to 7.8 mm.
[0029]
Further, the racket frame 1 itself has a hole diameter of the top portion 9 of the hitting ball portion 4 into which the soft grommet member 14 is inserted, the yoke portion 10 and the gut insertion holes 7a formed in the left and right side portions 11a and 11b. The cross-sectional shape, design strength, rigidity, and the like of the racket frame 1 are variously different. However, the racket frame 1 can exhibit sufficient strength and rigidity in practical use, and sufficiently secure the sliding area of the gut 2 described above. As a result of many experiments on the premise of this, it is preferable that the hole diameter is 5 mm to 8 mm, particularly 6 mm to 7 mm. When the hole diameter is smaller than 5 mm, there is a problem that the sliding area of the gut 2 cannot be sufficiently secured, and when the hole diameter is larger than 8 mm, the strength of the frame at the portion. In addition, there is a risk that the hitting surface becomes difficult to stabilize due to insufficient rigidity.
[0030]
Incidentally, as the main reinforcing fibers constituting the racket frame 1 made of the fiber reinforced resin of the present embodiment, various fibers such as carbon fibers, glass fibers, boron fibers, aromatic polyamide fibers can be used, but the strength, rigidity, mass From the viewpoint of cost, carbon fiber is preferable. Moreover, as a matrix resin, an epoxy resin, a nylon resin, or the like can be used, but an epoxy resin is preferable in terms of strength and durability.
[0031]
In the gut protector 8a of this embodiment, as the material constituting the soft grommet member 14, the material itself retains its shape retaining property and is excellent in formability (handleability), and there is a hardness difference due to a temperature change from a low temperature to a high temperature. Less soft synthetic resin material is desirable. Examples of preferable materials include, for example, elastic materials or viscoelastic materials made of styrene elastomers, polyester elastomers, vinyl chloride elastomers, EVA, EPDM, thermoplastic polyurethane elastomers, polyethylene elastomers, polyamide elastomers, etc. Those having a hardness characteristic of Shore D hardness of 30 to 50, particularly 40 to 45 are preferred. When the hardness of the material is less than 30 in Shore D hardness, it is difficult to maintain shape retention, handling becomes worse, and necessary durability performance is difficult to obtain. Further, if the hardness of the material is greater than 50 in Shore D hardness, the elasticity is inferior, and the vibration of the gut 2 that occurs when the ball is hit cannot be efficiently suppressed.
[0032]
Further, as a material constituting the belt-like member 18, a material having excellent rigidity, which is excellent in formability, and has a relatively rigid shape capable of maintaining sufficient shape retention to support the gut 2 stretched with high tension. desirable. For example, an injection molded article made of a material such as nylon resin, ABS resin, polypropylene resin, or vinyl chloride resin can be given as an example. Among them, the material having a bending elastic modulus of 10,000 MPa or more and 20000 MPa or less, particularly 13000 MPa or more and 15000 MPa or less is particularly preferable. If the bending elastic modulus of the material is less than 10000 MPa, the gut 2 may bite into the surface of the band-shaped member 18 when the gut is stretched, and the gut 2 may become difficult to slide at the time of impact. If the modulus of elasticity is greater than 20000 MPa, the flexibility may be lacking and it may be difficult to mount along the shape of the outer peripheral surface 15 of the hit ball portion 4. Further, in the present invention, in order to improve the sliding characteristics of the gut 2 in addition to the above materials, the entire belt-shaped member 18 or a part in contact with the gut 2 has little frictional resistance with the gut 2. It is good also as a structure formed with a light metal material. Examples of the light metal material include aluminum, magnesium, titanium, and alloys thereof.
[0033]
The gut protector 8a of the present invention covers a part or the whole of the outer peripheral surface 15 of the hitting ball portion 4 at both ends in the width direction of the belt-like member 18, as shown in FIG. It is also possible to have a configuration including an ear portion 25 to be used.
[0034]
Further, the soft grommet member 14 has an independent grommet structure as shown in the above embodiment, and also has a sleeve structure in which a plurality of grommets are connected by a belt-like substrate 26 as shown in FIG. May be.
[0035]
As described above, in the racket frame 1 of the present embodiment, an example in which the gut protector 8a of the present embodiment is inserted into the top portion 9, the yoke portion 10, and the left and right side portions 11a and 11b of the hitting portion 4 will be described. However, this invention is not limited to this, The site | part and range which insert the said gut protector 8a can be selected arbitrarily.
[0036]
Hereinafter, other examples of the present invention will be described.
That is, the gut protector 8a ′ shown in FIGS. 11 to 13 shows a second embodiment of the present invention, and the basic configuration is the same as that of the above-described embodiment, but the through hole 19 of the soft grommet member 14 is the same. However, in the proximal end region excluding the distal end region away from the band-shaped member 18, the long side of the slit-shaped member 20 of the band-shaped member 18 is configured to have substantially the same hole diameter as the long axis. The partial area is configured to be in contact with the gut 2.
That is, in this embodiment, the soft grommet member 14 is configured to be tapered, and the hole diameter of the through hole 19 in the tip end region is substantially the same as or slightly smaller than the diameter of the gut 2. It is comprised so that.
[0037]
According to such a configuration, since the soft grommet member 14 is always in contact with the gut 2 in the tip end region, the vibration of the gut 2 generated at the time of hitting the ball can be greatly suppressed. Further, the soft grommet member 14 and the gut 2 are in contact with each other only in the distal end region, and the through hole 19 in the proximal end region is substantially the same as the long side or major axis of the slit hole 20 provided in the belt-shaped member 18. FIG. 14 shows that the gut 2 is loosely inserted with the same hole diameter, and the soft grommet member 14 itself is made of a soft material rich in elasticity. In addition, when the ball 2 is hit, when the stress (pressing force F) from the ball is applied, the gut 2 moves greatly while elastically deforming the tip end region, and along the slit hole 20 provided in the belt-like member 18. It comes to slide in the pressing direction. As a result, the effective chord length of the gut 2 can be set long as in the above-described embodiment, and a larger sweet area than the sweet area specified by the stretched length of the gut 2 can be obtained. In addition, since the restoring force to return to the original state acts on the tip region that is elastically deformed when the ball is hit, a reaction force G in the direction opposite to the pressing direction is applied to the gut 2, The repulsive force of the ball can be greatly increased.
[0038]
In the present embodiment, an example has been described in which the soft grommet member 14 is tapered, and the through hole 19 in the tip end region is in contact with the gut 2. However, the present invention is not limited to this. As shown in FIGS. 15A and 15B, the soft grommet member 14 is not tapered, and the diameter of the through hole 19 is reduced to a tapered shape or a stepped shape toward the tip. Alternatively, as shown in FIGS. 16A to 16C, ribs 27 or protrusions 28 that contact the gut 2 are provided on the inner surface of the through hole 19 in the distal end region of the soft grommet member 14. You may comprise.
[0039]
【Example】
In order to confirm the effect of the present invention, racket frames of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 4 as shown in Table 1 below were prepared.
[0040]
[Table 1]

[0041]
That is, the racket frame prepared as Example 1 is similar to the above-described embodiment in the top part 9 of the hit ball part 4, the yoke part 10, and the left and right side parts 11a and 11b described above with reference to FIGS. A gutter protector 8a having a configuration as shown was prepared. The soft grommet member 14 constituting the gut protector 8a is formed of a polyurethane elastomer having a Shore D hardness of 44, and the band-shaped member 18 is formed of a polyamide resin having a bending elastic modulus of 14000 MPa. The soft grommet member The diameter of the through-hole 19 provided in 14 is 4 mm, and the slit hole 20 provided in the band-shaped member 18 is an elliptical shape having a major axis of 4 mm and a minor axis of 2 mm.
[0042]
The racket frame of the second embodiment has the top protector 9 of the hitting ball portion 4, the yoke portion 10, and the left and right side portions 11 a and 11 b on the got protector 8 a ′ of the second embodiment shown in FIGS. 12 to 13. The thing which was made to wear was prepared. The soft grommet member 14 and the belt-shaped member 18 constituting the gut protector 8a ′ are made of the same material as the gut protector 8a of the first embodiment, and are provided in the soft grommet member 14. The diameter of the hole 19 was 4 mm in the base end region, and 1.4 mm in the tip end region that was tapered.
[0043]
Further, as Comparative Example 1, as shown in FIG. 17, the belt member 18 has the same shape as the through hole 19 of the soft grommet member 14 instead of the slit hole 20 provided in the gut protector 8 a of Example 1 described above. Except that it was configured to provide the formed hole 29, a material substantially the same as in Example 1 was prepared.
[0044]
As Comparative Example 2, as shown in FIG. 18, the soft grommet member 14 constituting the gut protector of Comparative Example 1 has a small diameter, and the hole diameter of the through hole 19 provided in the soft grommet member 14 is a gut. The belt member 18 was prepared to have a hole 30 having the same shape as that of the through hole 19 while being configured to be 1.4 mm, which is substantially equal to the diameter of No. 2.
[0045]
As Comparative Example 3, as shown in FIG. 19, the grommet member and the belt-like member are not separated, and the soft grommet member constituting the gut protector 8a of Example 1 is integrated with the material constituting the belt-like member. A prepared product was prepared.
[0046]
Furthermore, as Comparative Example 4, as shown in FIG. 20, the grommet portion constituting the gut protector of Comparative Example 3 has a small diameter, and the diameter of the through hole 19 provided in the grommet portion is the diameter of the gut 2. What was comprised in 1.4 mm of substantially equivalent was prepared.
[0047]
Actual hitting tests were performed on the racket frames of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 4. In this actual hitting test, hitting the ball with the racket frames of Examples 1 and 2 and Comparative Examples 1 to 4 and targeting the middle / advanced players, and the resilience at the time of hitting experienced by the player at that time Further, sensory evaluation of controllability, hitting feeling (vibration propagating to the hand), hitting sound and the like was performed. The test results at this time are shown in Table 2 below.
[0048]
[Table 2]

[0049]
From such test results, in the racket frames of Examples 1 and 2, compared to the racket frames of Comparative Examples 1 to 4, the repulsion and the control performance are excellent, the vibration absorbing effect is excellent, and the ball hitting is good. It was confirmed that the frame was a racket frame capable of obtaining a hit feeling and hitting sound.
[0050]
In Comparative Example 1, because the diameter of the through-hole 19 of the soft grommet member 14 is large, evaluation superior in resilience and controllability compared to Comparative Example 2 and Comparative Example 4 was obtained. The evaluation as good as Examples 1 and 2 and Comparative Example 3 was not obtained. This is because, unlike the slit holes 20 of Examples 1 and 2 and Comparative Example 3, the hole 29 provided in the belt-like member 18 has a shape that makes it difficult for the gut 2 to slide when hit. On the other hand, in Comparative Example 3, bad evaluation was obtained regarding the hit feeling and the hitting sound. This is due to the fact that the grommet portion is integrally formed with the belt-like member with a relatively hard material constituting the belt-like member 18, and the gut 2 moves when the ball is hit, and the gut 2 is a through hole of the grommet portion. 19, even if it touches the inner wall, it is considered that the vibration generated in the gut 2 is hardly suppressed and continues to resonate, causing an unpleasant hit feeling and hitting sound.
[0051]
【The invention's effect】
As described above, in the present invention, the through-hole of the soft grommet member inserted into the gut insertion hole formed in the hitting ball portion has a large diameter, and is separate from the soft grommet member, An elongated slit hole communicating with the through hole of the soft grommet member is provided on the belt-like member that is superposed on the exposed end portion of the soft grommet member on the outer peripheral surface side, and is stretched across the adjacent slit holes. Since the gut is configured to be able to slide in the direction of the ball hitting along the elongated slit hole due to the stress applied at the time of striking, the effective chord length of the gut can be increased and the sweet area can be greatly expanded. .
In addition, the gut that has slid along the slit hole comes into contact with the inner wall of the through hole in the tip end region of the soft grommet member. Therefore, the impact at the time of impact is buffered by the elasticity of the soft grommet member itself. In addition, vibration generated in the gut is efficiently suppressed and attenuated, and unpleasant vibration is not transmitted to the player's hand, and generation of an unpleasant hitting sound can be prevented.
[0052]
Further, if the through hole of the soft grommet member is configured to have a portion that contacts the gut in the tip region away from the belt-like member, the soft grommet member is always in contact with the gut in the tip region. Therefore, the vibration of the gut generated when the ball is hit can be further suppressed.
Further, the soft grommet member and the gut are in contact with only the distal end region, and the through hole in the proximal end region has a hole diameter substantially the same as the long side or the long axis of the slit hole provided in the belt-like member. The gut is configured to be loosely inserted, and the soft grommet member itself is made of a soft material rich in elasticity. When the pressure F) is applied, the tip end region is moved greatly while being elastically deformed, and slides in the pressing direction along the slit hole provided in the belt-like member. As a result, a restoring force to return to the original state acts on the tip region elastically deformed at the time of hitting the ball, so that a reaction force opposite to the pressing direction is applied to the gut, and the ball at the time of hitting The repulsive force of can be greatly increased.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an explanatory diagram showing the front and side of a racket frame of the present embodiment.
FIG. 2 is an explanatory diagram of an end face of the racket frame of the embodiment.
FIG. 3 is an enlarged reference explanatory view of a region C in FIG. 1;
FIG. 4 is an explanatory diagram showing a gut protector according to the present embodiment.
FIG. 5 is an explanatory diagram showing a gut protector according to the present embodiment.
FIG. 6 is an explanatory diagram showing a state in which a ball is hit with the racket frame of the embodiment.
FIG. 7 is an explanatory diagram showing a gut protector according to the present embodiment.
FIG. 8 is an explanatory diagram showing a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 9 is an explanatory diagram showing a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 10 is an explanatory diagram showing a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 11 is an explanatory diagram showing a second embodiment of the present invention.
FIG. 12 is an explanatory diagram showing a gut protector according to a second embodiment.
FIG. 13 is an explanatory diagram showing a gut protector according to a second embodiment.
FIG. 14 is an explanatory diagram showing a state in which a ball is hit with a racket frame according to a second embodiment.
FIG. 15 is an explanatory diagram showing a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 16 is an explanatory diagram showing a preferred embodiment of the present invention.
FIG. 17 is an explanatory diagram showing a comparative example 1;
18 is an explanatory diagram showing a comparative example 2. FIG.
FIG. 19 is an explanatory diagram showing a comparative example 3;
FIG. 20 is an explanatory diagram showing a comparative example 4;
FIG. 21 is an explanatory view showing the front of a conventional racket frame.
22 is a configuration explanatory diagram of a region a in FIG. 20;
23 is a structural cross-sectional explanatory diagram of a region a in FIG. 20;
FIG. 24 is a diagram illustrating the configuration of a conventional racket frame.
[Explanation of symbols]
1 Racket frame
2 Got
3 Hitting surface
4 hitting ball
5 Grip part
6 Shaft
7 Gut insertion hole
7a Gut insertion hole
7b Gut insertion hole
8 Got protector
8a Gut protector
8a ’gut protector
8b Gut protector
9 Top part
10 Yoke part
11a Side part
11b Side part
12a Corner
12b Corner section
12c Corner section
12d corner
13 through holes
14 Soft grommet member
15 Outer surface
16 Gut protection groove
17 Buttocks
18 Strip member
19 through holes
20 slit holes
21 Opening edge
22 bulge
23 Top surface
24 faces
25 Ear
26 Strip base material
27 Ribs
28 protrusions
29 holes
30 holes
31 Racket frame
32 Hitting part
33 Shaft
34 Grip part
35 outer shell
36 outer peripheral surface
37 Inner peripheral surface
38 Gut insertion hole
38a Outer gut insertion hole
38b Inner gut insertion hole
39 Gut protection groove
40 Belt
41 Tube
42 Gut Protector
43 through holes
44 gut
45 hitting surface
46 racket head
47 sleeve
48 holes
49 string
50 Damping material

Claims

A soft grommet member that is inserted into a gut insertion hole formed in the hitting ball portion, and a band shape that is a separate body from the soft grommet member and that is superposed on the exposed end portion of the soft grommet member on the outer peripheral surface side of the hitting ball portion A gut protector composed of members,
The belt-shaped member, the communication with the through hole provided in the soft grommet member, Ri transected vent hole in the ball striking direction, and a rectangular shape or form a long side in the ball striking ball direction, forming a long axis in the hitting direction Equipped with an elongated slit hole formed in an elliptical shape ,
The through hole of the soft grommet member has a hole diameter substantially the same as the long side or the long axis of the slit hole in the base end region excluding the tip end region away from the band-shaped member. Gut protector.

2. The gut according to claim 1, wherein the through hole of the soft grommet member has a hole diameter for loosely inserting the gut, and has a portion in contact with the gut at a distal end region away from the belt-like member. Protective body.

In the racket frame composed of the hitting ball portion and the grip portion, and the shaft portion connecting the hitting ball portion and the grip portion, at least part of the gut insertion hole drilled in the hitting ball portion, the claim 1 or 2. A racket frame comprising the gut protector according to 2.