JP4097952B2 - 手書き情報処理方法、その装置、手書き情報処理プログラムおよびそのプログラムが記録された記録媒体 - Google Patents

手書き情報処理方法、その装置、手書き情報処理プログラムおよびそのプログラムが記録された記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、タブレットペン、マウスあるいはタッチパネル等により手書きで入力された文字を認識しフォントで表示する手書き情報処理方法、その装置、手書き情報処理プログラムおよびそのプログラムが格納された記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の手書き情報処理装置に、例えば特開2000−099223号公報あるいは特開2001−014103号公報に記載の手書き入力による情報処理装置があり、これらによれば、使用者は、1文字単位の入力枠内に1文字ずつ手書き文字を入力することが要求される。また、例えば特開2000−076380号公報あるいは特開平09−319503号公報に記載の手書き入力による情報処理装置によれば、各文字の入力枠の規制を受けることなく、所定の入力領域に自由に手書き文字を書き込むことができる。
【0003】
いずれにしても、従来の各手書き情報処理装置によれば、手書き入力操作により描かれた描画文字が認識されると、認識された文字に対応する候補文字が表示される。この候補文字の中から描画文字に対応する認識文字がユーザにより選択されると、この選択された認識文字の文字コードに割り当てられた文字が所定のフォントで表示される。
【0004】
ところで、手書き文字である描画文字にはユーザである書き手の書き癖が反映される。手書き情報処理装置には、このような個々のユーザの書き癖が反映された描画文字を個々のユーザの書き癖のばらつきに拘わらず、誤りなく効率的に読み取り、フォント文字で正確に表示することが望まれる。
【0005】
一般的に、描画文字が描かれたとき、その入力描画操作で描かれる連続する線部分の軌跡で示されるストロークの入力後、予め設定された所定の時間内に追加のストロークの入力が有るか無いかが監視されている。従来、認識処理開始までの監視のため時間であるこの認識処理開始待ち時間は、予め設定されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、文字を書く早さは、人によりばらつきがあることから、予め設定された認識処理開始待ち時間は、各人の描画速度によって、適正値から大きくずれることがある。すなわち、速い描画速度で文字を描く人にとって、予め設定された認識処理開始待ち時間により、入力文字が表示されるまでの待ち時間が長く感じられる。これとは逆に、遅い描画速度で文字を描く人にとっては、所望の一連の文字入力を終える前に、認識処理の開始により、その一連の文字入力が妨げられることがある。これらは、ユーザに違和感を与える。
【0007】
そこで、この認識処理開始待ち時間をユーザ毎に変更可能とすることが考えられる。ところが、予め設定された認識処理開始待ち時間と、実際の体感との間にずれを生じ易く、そのため、各ユーザがそれぞれの適正値を選択することは容易ではない。しかも、たとえ同一のユーザであっても、その時々の状況に応じて、描画速度が変化するのが一般的であることから、入力操作前に、たとえ適正値を選択したとしても、入力中の描画速度の変化により、違和感を与え、認識処理開始待ち時間に関係する問題点は、いずれにしても解決されない。
【0008】
文字認識には、認識処理における認識精度の向上よりも認識処理時間の短縮化を優先させる認識速度優先モードおよび認識処理時間の短縮化よりも認識精度の向上を優先させる認識精度優先モードのいずれかの優先モードを選択することができる認識エンジンが用いられている。
【0009】
この認識エンジンの優先モードの選択は、描画速度の変化の有無に関わりなく、予め選択されたいずれか一方の優先モードに設定されている。一般的には、描画速度が遅い場合、手書き文字が丁寧に描かれている可能性が高く、これとは逆に、描画速度が速い場合、手書き文字が乱雑に描かれている可能性が高い。また、描画速度は、ユーザ毎によって異なり、あるいは同一ユーザであってもその時々の状況に応じて変化する。
【0010】
そのため、優先モードが描画速度の変化の有無に関わりなく、いずれか一方の優先モードに固定的に設定されていると、速い速度で乱雑に描画されたとき、その描画文字を認識することができず、あるいは遅い速度で描画されたときにその認識処理速度の低下が問題になる。
【0011】
また、文字認識処理では、手書き入力により描画された描画文字は、それに対応して複数の候補文字が選択され、この選択された複数の候補文字からフォント表示すべき1つの認識文字がユーザにより選択される。しかしながら、従来では、描画速度の如何に拘わらず、候補文字として選択され得る候補文字の最大数は、予め設定された値、例えば10個に限定されている。そのため、手書き入力操作による描画文字が速い描画速度で乱雑に描かれたとき、描画文字に該当する正しい文字が、予め設定された最大候補文字数の候補文字中に存在しないことがあり、この乱雑な文字を正確に認識する上で、問題がある。
【0012】
さらに、描画文字を描く前に、ソフトウエア的に入力ペンによる描画線の太さを選択できるようになっているが、描かれる描画文字の大きさに対応した適正な太さの描画線を予め選択するのは面倒である。描画線の太さの不適切な設定は、手書きされた描画文字の見易さを損ない、また描画文字の大きさに応じて最適な太さの描画線を選択して設定する操作は、ユーザにとって、煩わしさが伴う。
【0013】
そこで、本発明の目的は、ユーザが人為的に文字認識処理に関連する情報の設定を変更しなくともこの情報を自動的に設定することができ、ひいてはユーザにとって便利でありかつ使い勝手に優れた文字認識が可能な手書き情報処理方法、その装置、手書き情報処理プログラムおよびそのプログラムが格納された記録媒体を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の手書き情報処理方法は、手書き入力操作により描かれて画面に表示された描画文字に対応する候補文字を文字認識処理により求め、前記候補文字の中から選択された前記描画文字に対応する認識文字を所定のフォントで表示する手書き情報処理方法であって、前記手書き入力操作により得られる座標値を、連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎に、メモリに格納するステップと、前記メモリに格納された前記座標値に基づき所定の入力画像情報を求めるステップと、前記文字認識処理に関連する情報処理についての予め設定された設定内容を求められた入力画像情報に応じて変更するステップとを備えることを特徴とする。
【0015】
請求項2に記載の手書き情報処理装置は、手書き入力操作により描かれて画面に表示された描画文字に対応する候補文字を文字認識処理により求め、前記候補文字の中から選択された前記描画文字に対応する認識文字を所定のフォントで表示する手書き情報処理において、前記手書き入力操作により得られる入力描画情報に応じて、前記文字認識処理に関連する情報処理の設定内容を可変としたことを特徴とする。
【0016】
請求項3に記載の手書き情報処理装置は、請求項2に記載の手書き情報処理装置において、前記入力描画情報は前記描画文字を描く入力描画速度であり、前記設定内容は、前記描画文字の描画の終了から前記描画文字の文字認識処理開始に至るまでの待ち時間であり、前記入力描画速度に応じて前記待ち時間が自動的に変更されることを特徴とする。
【0017】
請求項4に記載の手書き情報処理装置は、請求項2に記載の手書き情報処理装置において、前記入力描画情報は前記描画文字を描く入力描画速度であり、前記設定内容は、前記認識処理における認識精度の向上よりも認識処理時間の短縮化を優先させる認識速度優先モードおよび認識処理時間の短縮化よりも認識精度の向上を優先させる認識精度優先モードのいずれかの優先モードの選択であり、前記入力描画速度に応じていずれか一方の前記優先モードが自動的に選択されることを特徴とする。
【0018】
請求項5に記載の手書き情報処理装置は、請求項2に記載の手書き情報処理装置において、前記入力描画情報は前記描画文字を描く入力描画速度であり、前記設定内容は、文字認識処理により選択される候補文字の最大数であり、前記入力描画速度に応じて前記候補文字の最大数が自動的に増減されることを特徴とする。
【0019】
請求項6に記載の手書き情報処理装置は、請求項2に記載の手書き情報処理装置において、前記描画情報は、前記描画文字の大きさであり、該描画文字の大きさに応じて描画線の太さが自動的に設定されることを特徴とする。
【0020】
請求項7に記載の手書き情報処理装置は、請求項3に記載の手書き情報処理装置において、描画による入力情報は連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎の座標値として座標値メモリに格納され、該座標値メモリに格納された全ストロークの描画速度について求められた平均描画速度が前記入力描画速度として用いられることを特徴とする。
【0021】
請求項8に記載の手書き情報処理装置は、請求項3に記載の手書き情報処理装置において、描画による入力情報は連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎の座標値として座標値メモリに格納され、該座標値メモリに格納された全ストロークのうちの最終ストロークから所定数遡るストロークに至る所定数のストロークの描画速度について求められた平均描画速度が前記入力描画速度として用いられることを特徴とする。
【0022】
請求項9に記載の手書き情報処理装置は、請求項3に記載の手書き情報処理装置において、描画による入力情報は連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎の座標値として座標値メモリに格納され、該座標値メモリに格納された全ストロークのうち前記全ストロークを複数のグループに分けてそれぞれのグループでの描画速度について求められた平均値から所定の範囲内にある各描画速度について求められた平均描画速度が前記入力描画速度として用いられることを特徴とする。
【0023】
請求項10および11に記載の発明は、コンピュータに、手書き入力操作により座標入力装置から得られた座標値を、連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎に、メモリに格納するステップと、前記メモリに格納された前記座標値に基づき所定の入力画像情報を求めるステップと、前記文字認識処理に関連する情報処理についての予め設定された設定内容を求められた入力画像情報に応じて変更するステップと、前記メモリに格納された前記座標値に基づき、手書き入力操作により描かれて画面に表示された描画文字に対応する候補文字を文字認識処理により求めるステップと、前記候補文字の中から選択された前記描画文字に対応する認識文字を所定のフォントで表示するステップとを実行させることを特徴とする。
【0024】
請求項1、2、10または11に係る発明によれば、例えば、入力される描画文字の描画速度あるいはその文字の大きさのような描画情報に応じて、最適な文字認識処理が可能となるように、情報処理についての設定内容が自動的に変更されることから、従来のようなユーザによる煩わしい初期設定を必要とすることなく、これによりユーザにとって便利でありかつ使い勝手に優れた文字認識が可能な手書き情報処理方法、その装置、手書き情報処理プログラムおよびそのプログラムが格納された記録媒体が提供される。
【0025】
請求項3に係る発明によれば、描画文字の描画の終了から描画による入力文字の文字認識処理の開始に至るまでの待ち時間すなわち認識処理開始待ち時間が、入力描画速度に応じて、自動的に変更される。描画速度が比較的遅いとき、文字認識処理開始待ち時間を比較的長く設定し、描画速度の増大に応じて文字認識処理開始待ち時間の短縮化を図ることができ、これにより、文字認識処理開始時間の設定のための負担をユーザに強いることなく、描画速度と文字認識開始処理との間のずれによるユーザへの違和感を防止することができる。
【0026】
請求項4に係る発明によれば、文字認識処理についての認識速度優先モードおよび認識精度速度のいずれを優先させるかを描画速度の大小に応じて自動的に変更することができる。描画速度が比較的速いとき、認識精度の優先モードを自動的に選択することにより、乱雑な手書き文字を高精度で認識することができ、描画速度が比較的遅いとき、認識精度よりも認識速度を優先させるために認識速度優先モードを自動的に選択することにより、認識処理の速度の低下を防止することができ、これにより、ユーザによる煩わしい優先モードの初期設定を必要とすることなく、描画速度に応じた適正な優先モードの選択が可能となる。
【0027】
請求項5に係る発明によれば、描画文字に対応する候補文字の最大数を描画速度の大小に応じて増減することができる。描画速度が比較的遅いとき、丁寧に描かれた手書き文字を比較的高い精度で読み取ることができることから、比較的少ない数の候補文字であっても、その中から、適正な文字を選択することができ、これにより、高い認識精度で手書き文字を効率的に認識することができる。また、描画速度が比較的速いとき、最大候補文字数を増大することにより、この増大された多数の候補文字の内から速い描画速度で乱雑に描かれた手書き文字に対応する適正な文字を選択することができることから、速い描写速度で描かれた手書き文字の認識精度の低下を防止することができる。従って、手書き文字の描画速度に応じて、自動的に最大候補文字数を増減することにより、描画速度の増減に拘わらず候補文字の中から適正な認識文字を選択することが可能となる。
【0028】
請求項6に記載の発明によれば、描画情報として、描画により入力された手書き文字の大きさを採用し、入力文字の大きさに応じて、描画に応じて表示される描画線の太さを可変とすることができることから、描画線の太さを予め設定する煩わしい操作を必要とすることなく、描画文字をその大きさに応じた適正な描画線で見易く表示することができる。
【0029】
請求項7に記載の発明によれば、前記座標値メモリ内のストローク毎の描画速度の全てを用いて平均描画速度が求められることから、各ストローク毎の描画速度のばらつきに起因する認識処理開始待ち時間の変動を効果的に抑制することができる。これにより前記各ストローク毎の描画速度のばらつきに拘わらず、前記座標値メモリに格納されたストロークの処理をほぼ等しい認識処理開始待ち時間下で行なうことができ、認識処理開始待ち時間の頻繁な変化による違和感をユーザに与えることを防止することができる。
【0030】
請求項8に記載の発明によれば、平均描画速度として、座標値メモリに格納された全ストロークのうちの最終ストロークから所定数遡るストロークに至る所定数のストロークについてのそれぞれの描画速度に関する平均値が採用される。そのため、最終ストローク後に行われる文字認識処理をその直前の最新の描画速度を含む適正な描画速度の平均値で処理することができる。
【0031】
請求項9に記載の発明によれば、平均描画速度として、座標値メモリに格納された全ストロークについてのそれぞれの描画速度のうち、前記全ストロークを複数のグループに分けてそれぞれのグループでの描画速度について求められた平均値から所定の範囲内にある各描画速度に関する平均値が採用されることから、平均から大きくずれた描画速度を平均描画速度を求める対象から除去することができ、この大きくずれた描画速度による平均描画速度への影響を排除することができる。
【0032】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を図示の実施の形態に沿って詳細に説明する。
【0033】
〈具体例〉
図1は、本発明に係る手書き情報処理装置10を、電子黒板11と、電子黒板11の動作を制御するためのコンピュータ12とで構成した例を示す。
【0034】
電子黒板11はその前面に表示画面13を備える。電子黒板11は、そのデータ入出力インタフェース14およびコンピュータ12のデータ入出力インタフェース15を接続する配線16を経て、コンピュータ12に接続されている。
【0035】
電子黒板11の表示画面13は、コンピュータ12から配線16を経て送られる処理情報やデータを表示する。表示画面13として、CRTディスプレイ、液晶ディスプレイあるいはプラズマディスプレイ等を用いることができる。また、表示画面13は、タッチパネル式で構成されており、例えば特開2000−105671号公報に開示されているのと同様な手書き情報入力機能を有する。この入力機能によれば、表示画面13の表面に沿って相互に交差する2方向に放射されるレーザ光の遮光位置を検出することにより、手書き情報の入力位置を検出することができる。
【0036】
従って、ユーザが、情報の入力のために、その指あるいは入力ペンのような棒状部材で電子黒板11の表示画面13に軽く触れることにより、レーザ光を部分的に遮光することができ、その遮光位置から手書き情報の入力座標位置が検出される。電子黒板11に入力された座標情報は、配線16を経てコンピュータ12に送出される。また、点あるいは線分のような表示画面13上への入力情報は、後述するように、コンピュータ12の制御下で、表示画面13上に描画軌跡として表示することができる。
【0037】
電子黒板11の表示画面13に組み込まれる手書き情報入力手段として、レーザ光を用いた方式に代えて、フィルム状の圧電センサーや静電センサー等を用いたタッチパネル方式を採用することができる。また、コンピュータ12に接続されたマウスを用いる構成あるいは表示画面13とは別のタブレットおよび電子ペンを用いる構成のような、表示画面13と、手書き情報入力手段である座標入力手段とが互いに別体となる構成を採用することができる。
【0038】
さらに、座標入力手段として、ホワイトボードやスクリーン等に画面を投影するプロジェクタと、この投影された表示画面に座標を指定するVirtual Inc.社製のmimioあるいはEFI社製のeBeam等の公知の座標入力装置との組み合わせを採用することができる。
【0039】
コンピュータ12は、電子黒板11の動作を制御する主制御部として機能する。コンピュータ12は、図2に示されているように、中央演算処理装置(以下、単にCPUと称する。)17と、一時的な記憶装置として機能するランダムアクセスメモリ(以下、単にRAMと称する。)18と、ハードディスク19とを備える。CPU17は、バス20を介して、RAM18およびハードディスク19に接続され、またバス20に接続されたデータ入出力インタフェース15を経て、図1に示した電子黒板11に接続されている。
【0040】
CPU17は、図示しないが、従来よく知られたROMに格納されたブートプログラムに従ってコンピュータ12を起動した後、ハードディスク19に格納された手書き情報処理プログラム19aに従って、図3に示す手書き情報処理のための各機能ブロック(21〜26)を構成すべく、動作する。ハードディスク19内には、手書き情報処理の文字認識作業に必要な従来よく知られた認識辞書19bが格納されており、また、作成された文書ファイル19cの他、必要なファイルが格納される。
【0041】
RAM18には、CPU17による手書き情報処理プログラム19aの実行に伴い、5つのメモリ領域18a〜18dが形成される。第1のメモリ領域18aは、座標入力装置である表示画面13からの座標情報を格納するための座標メモリ領域18aである。第2のメモリ領域18bは、座標メモリ領域18aに格納された座標情報から求められる描画速度情報を格納するための描画速度メモリ領域18bである。第3のメモリ領域18cは、座標メモリ領域18aに格納された座標情報から求められる描画文字の寸法を格納するための文字サイズメモリ領域18cである。第4のメモリ領域18dは、描画速度メモリ領域18bあるいは文字サイズメモリ領域18cに格納された情報から求められる値であって手書き情報処理プログラム19aの実行中における処理内容のパラメータとなる設定値を格納するための設定内容メモリ領域18dである。第5のメモリ領域18eは、認識文字の候補として抽出された候補文字およびこの候補文字の中から選択された認識文字の各文字コードを格納するための結果メモリ領域18eである。
【0042】
CPU17による手書き情報処理プログラム19aの実行により、図3に示されているように、座標入力装置として機能する表示画面13を備える電子黒板11からイベント情報および入力座標情報を受ける座標入力処理部21と、後述する各ストローク毎の描画速度を算出する描画速度算出部22と、座標入力装置(13)上に手書きにより描画された文字の寸法を算出する文字サイズ算出部23と、手書き情報処理のための後述する各設定値を求める自動設定処理部24と、従来におけると同様な認識エンジンを有する文字認識処理部25と、表示装置である電子黒板11に表示データを出力する表示処理部26とが構成される。
【0043】
座標入力装置である表示画面13は、従来よく知られた制御ドライバにより、表示画面13上への入力の有無を検出する状態に保持されている。この表示画面13上に、図4に示されているように、ユーザがその指あるいはペンのような指示具で点p1で示される箇所に触れ、前記指示具を表示画面13から離すことなくその接触箇所を点p2、点p3、点p4および点p5を順次経て、点p6に至る連続する軌跡を描き、この点p6で表示画面13から前記補助具を離すと、前記制御ドライバにより、入力点p1〜入力終了点p6に至る軌跡に一致して、入力点p1〜入力終了点p6に至る線分27についての入力情報が、1ストローク分の座標情報として、SN秒毎の座標情報p(x,y)が座標入力装置である表示画面13から座標入力処理部21に出力される。
【0044】
図4に示す例では、例えば0.02秒毎の座標情報p1(x1,y1)、p2(x2,y2)、p3(x3,y3)、p4(x4,y4)、p5(x5,y5)およびp6(x6,y6)が入力処理部21に出力される。図4には、各点間の距離が、それぞれD1(ピクセル)〜D5(ピクセル)として示されている。
【0045】
また、各線分に対応したストローク毎の各座標情報p(x,y)と共に、それらのイベント情報が座標入力処理部21に出力される。図4の例では、p1(x1,y1)に関連して、ストロークの開始を表すDOWNイベント、p1(x1,y1)〜p6(x6,y6)に関連して前記ストロークの継続を表すMOVEイベントおよびp6(x6,y6)に関連して一つの前記ストロークの終了を表すUPイベントの各イベント情報が、各座標情報p1(x1,y1)〜p6(x6,y6)と共に、座標入力処理部21に出力される。
【0046】
座標入力処理部21は、電子黒板11からのイベント情報および入力座標情報を受けると、これらのイベント情報に基づいて、そのDOWNイベントからUPイベントに至る各座標情報p1(x1,y1)〜p6(x6,y6)を、入力された連続する線分27に対応する1つのストロークとして、座標メモリ領域18aに格納する。座標入力処理部21は、ストローク毎に各ストロークの座標情報p(x,y)を座標メモリ領域18aに書き込む。
【0047】
描画速度算出部22は、座標メモリ領域18aに格納されたストローク毎の座標情報から各線分(27)を描いた描画速度を算出し、この算出結果を描画速度メモリ領域18bに格納する。
【0048】
文字サイズ算出部23は、座標メモリ領域18a内の入力座標情報から、単一の線分(27)または複数の線分の組み合わせとして表現された手書きによる描画文字の寸法を算出し、この算出結果を文字サイズメモリ領域18cに格納する。
【0049】
自動設定処理部24は、描画速度メモリ領域18bに格納された描画速度情報に基づき、描画の終了から描画による入力文字すなわち描画文字の認識処理の開始に至るまでの待ち時間である認識処理開始待ち時間を決定する。また、自動設定処理部24は、描画速度メモリ領域18bに格納された描画速度情報に基づき、文字認識処理部25による文字認識処理で、認識精度を優先する認識精度優先モードおよび認識速度を優先する認識速度優先モードのうちのいずれの優先モードを選択するかについて選択されるべき優先モードを決定し、また、読み込まれた描画文字の候補文字の最大数を決定する。さらに、自動設定処理部24は、文字サイズメモリ領域18cに格納された文字サイズ情報から、図4に示した線分27のような表示画面13上に描かれる描画線の太さを決定する。自動設定処理部24は、これらの決定結果を、設定情報として設定内容メモリ領域18dに格納する。
【0050】
文字認識処理部25は、自動設定処理部24により求められた複数の設定情報の一つとして設定内容メモリ領域18dに格納された前記待ち時間の経過後、従来よく知られているように、座標メモリ領域18aに格納された座標情報として読み込まれた描画から一文字毎に描画文字を切り出す。文字認識処理部25の認識エンジンは、従来におけると同様に、ハードディスク19の認識辞書19bを用いて、一文字毎に切り出された描画文字の候補文字を選択する。これら候補文字は、それぞれに対応する文字コードとして、結果メモリ領域18eに格納される。
【0051】
文字認識処理部25により選択される最大候補文字数は、自動設定処理部24により求められた設定情報の他の一つとして設定内容メモリ領域18dに格納された候補文字の最大数に従うことから、一般的には、設定された最大候補文字数の増減に応じて、選択される候補文字数は増減する。また、文字認識処理部25による認識処理は、自動設定処理部24により求められた設定情報のさらに他の一つとして設定内容メモリ領域18dに格納された優先モードに従って、認識精度優先モードおよび認識速度優先モードのいずれか一方の優先モードで行われる。文字認識処理部25の認識エンジンは、最大候補文字数を可変とし、認識精度優先モードおよび認識速度優先モードを選択可能である限り、種々の認識エンジンを用いることができる。
【0052】
表示処理部26は、座標メモリ領域18aに格納された座標情報の結合により表示される線分情報および文字サイズメモリ領域18cに格納された文字サイズ情報に応じた線分の太さ情報を電子黒板11に出力する。これにより表示画面13上に、図4に示したように、ユーザによる表示画面13への入力操作に応じて、その入力操作に対応した線分27あるいは線分の組み合わせからなる描画文字が、文字サイズメモリ領域18cに格納された文字サイズ情報に応じた描画線の太さで、表示される。また、表示処理部26は、結果メモリ領域18eに格納された候補文字の文字コードを電子黒板11に出力する。これにより、電子黒板11の表示画面13上には、表示処理部26からの文字コードに対応するフォント文字が、例えばVisual Basicで代表されるようなTextBox形式で表示される。ユーザは、従来よく知られているように、表示画面13上で、抽出された候補文字の中から、認識文字を選択することができ、これにより選択された候補文字が、手書き文字に対応する認識文字として、確定される。
【0053】
以下、本発明に係る手書き情報処理装置10の動作を図5に示すフローチャートに沿って説明する。
【0054】
CPU17による前記ブートプログラムの実行により、コンピュータ12が起動されると、CPU17はハードディスク19内の手書き情報処理プログラム19aを実行する(ステップS1)。
【0055】
手書き情報処理プログラム19aが実行されると、座標入力処理部21は電子黒板11から出力される座標情報をこれと共に出力されるイベント情報に基づいて、ストローク毎に座標メモリ領域18aに格納する(ステップS2)。そのために、座標入力処理部21は、図6に示すとおり、電子黒板11からのイベント情報が有るか否かを監視する(ステップS20)。DOWNイベント、MOVEイベントおよびUPイベントを受けると、それらに関係付けられた座標値p(x,y)を、DOUNイベントに関連する座標情報からUPイベントに関連する座標情報に至る一連の座標情報として、すなわち1ストローク分の座標情報として、ストローク毎に座標メモリ領域18aの各頁に書き込む(ステップS21)。
【0056】
図4に示した例では、DOWNイベントからUPイベントに至る座標情報p1(x1,y1)、p2(x2,y2)、p3(x3,y3)、p4(x4,y4)、p5(x5,y5)およびp6(x6,y6)が座標メモリ領域18aの1頁に書き込まれる。
【0057】
座標入力処理部21は、DOWNイベントを受けると、UPイベントを受けない限りストロークが終了していないと判断し、入力する座標情報を順次座標メモリ領域18aの同一頁に書き込み続け、UPイベントを受けるとストロークが終了したと判断する(ステップS22)。
【0058】
1ストローク分の座標情報の格納が終了すると、図5に示されているように、描画速度算出処理(ステップS3)に移行する。この描画速度算出処理では、描画速度算出部22は、図7に示すように、ストローク毎の描画速度を算出し(ステップS30)、ストローク毎に、その算出結果である描画速度を描画速度メモリ領域18bの各頁に書き込む(ステップS31)。
【0059】
図4に示した例では、1ストローク分の座標情報として、座標メモリ領域18aの1頁にp1(x1,y1)〜p6(x6,y6)間での6(M)個の座標値が書き込まれている。各点は、0.02(SN)秒毎の点であることから、1ストローク分の描画に要した時間は、SN秒×(M−1)で求められる。このことから、線分27の描画に要した時間は、0.02秒×5で求められる。他方、各点間、p1〜p2、p2〜p3、p3〜p4、p4〜p5およびp5〜p6の距離は、座標メモリ領域18aに格納されたそれらの座標値p(x,y)から各点間のピクセル数D1〜D5の和D(D1+D2+D3+D4+D5)として求められる。
【0060】
従って、描画速度算出部22は、各点間のピクセル数の和Dを描画に要した時間SN秒×(M−1)で除する(D/SN・(M−1))ことにより、描画速度S(ピクセル/秒)を求め、この値Sを描画速度メモリ領域18bの1頁に書き込む。
【0061】
文字サイズ算出部23は、図4に示すステップS4で、座標メモリ領域18aに格納された1つのストロークあるいは複数のストロークの組み合わせによって表現された手書き文字の寸法を求める。文字サイズ算出部23は、この文字サイズ算出ステップS4で、図8に示されているように、座標メモリ領域18aに格納された座標情報のうちの認識対象となった全ストロークについての高さ寸法あるいは幅寸法を算出する(ステップS40)。手書き文字すなわち描画文字が横書きされた場合、その高さ寸法が求められ、描画文字が縦書きされた場合、その幅寸法が求められる。
【0062】
手書きが横書きでなされたかあるいは縦書きでなされたかの判別には、種々の手法が提案されているが、その手法は、従来の手法のうちから、適宜選択することができる。
【0063】
横書きの場合における手書き文字の高さ寸法を求める例が、図9に示されている。図9に示す例では、文字サイズ算出部23は、座標メモリ領域18aに格納された座標情報を用いて、横書きされた文字列に平行な2本線であってそれぞれが文字列を横切ることなく文字列の最下点および最上点を通過する一対の平行線の間隔hを求め(ステップS40)、これを手書き文字列の高さ寸法hとして、文字サイズメモリ領域18cに書き込む(ステップS41)。この寸法を求める手法についても、図9に沿って説明した手法に限らず、種々の手法を適宜採用することができる。
【0064】
自動設定処理部24は、描画速度算出ステップS3で求められた描画速度を基に、描画文字の終了から認識処理の開始に至るまでの待ち時間すなわち認識処理開始待ち時間、文字認識処理部25での文字認識モードの選択、最大候補文字数を求め、また文字サイズ算出ステップS4で求められた文字サイズを基に、手書き文字の描画線の太さを決め、それらの結果を設定内容メモリ領域18dに書き込む(ステップS5)。
【0065】
この自動設定処理ステップS5では、図10に示されているように、描画速度メモリ領域18bに格納された描画速度の平均値savが算出される(ステップS50)。この算出された平均値savに基づき待ち時間である認識処理開始待ち時間wtが設定され(ステップS51)、最大候補文字数knumが設定され(ステップS52)、また選択されるべき認識モードが設定される(ステップS53)。また、文字サイズメモリ領域18cに格納された手書き文字についての高さ寸法または幅寸法に基づいて、描画線の太さWが決定される(ステップS54)。
【0066】
描画速度の平均値savは、図11に示す例では、描画速度メモリ領域18bに格納された1回の認識処理で取り扱われる全てのストローク分についての描画速度が読み出され(ステップS500)、それらの算術平均値savが求められる(ステップS501)。
【0067】
例えば、図12に示されているように、「あいう」の3文字が手書きにより描画された場合、「あ」は、全3ストロークで描かれ、「い」は全2ストロークで描かれ、「う」は、全2ストロークで描かれてる。「あ」の第1筆順である第1ストローク28を描く速さが例えば103ピクセル/秒、以下、その第2筆順である第2ストローク29および第3筆順である第3スローク30の速さが97ピクセル/秒および110ピクセル/秒であったとする。また、同様に、「い」の第1ストローク31および第2ストローク32の速さがそれぞれ106ピクセル/秒および205ピクセル/秒、「う」の第1ストローク33および第2ストロークの速さがそれぞれ111ピクセル/秒および94ピクセル/秒であったとする。この場合、「あいう」の3文字の全7ストロークの算術平均値118ピクセル/秒(=(103+97+110+106+205+111+94)/7)が描画速度の平均値savとして、採用される。
【0068】
全ストロークの算術平均値を用いることに代えて、描画速度メモリ領域18bに格納された全ストロークについての描画速度のうちの最終ストロークから所定数遡るストロークに至る所定数のストロークについてのそれぞれの描画速度についての算術平均値を描画速度の平均値savとして採用することができる。
【0069】
この場合、図12に示す例では、最終ストロークは、「う」の第2筆順である第2ストローク34となる。従って、例えば、最終ストロークから2ストローク遡る2ストローク分の算術平均値は、「う」の第1ストローク33および第2ストローク34分の算術平均値であることから、102.5ピクセル/秒(=(111+94)/2)が描画速度の平均値savとして、採用される。
【0070】
さらに、対象となる全ストロークについての描画速度のうち、他のものと所定の値を越えて大きく異なる描画速度を除外し、残余の描画速度に関して算術平均値を求めることができる。この除外の方法として、描画速度メモリ領域18bに格納された全ストロークについての最小描画速度を求め、この最小描画速度の2倍を越える描画速度を排除する方法を用いることができる。この排除方法を図12に示す例に適用すると、最小描画速度は、「う」の第2ストローク34についての描画速度である94ピクセル/秒であることから、その2倍の188ピクセル/秒以上の描画速度を排除した残余の描画速度の算術平均値が求められる。図12に示す例では、「い」の第2ストローク32についての描画速度205ピクセル/秒が排除され、残余の描画速度の算術平均値103.5ピクセル/秒(=(103+97+110+106+111+94)/6)が描画速度の平均値savとして、採用される。
【0071】
描画速度メモリ領域18bに格納された全ストロークを複数のストローク群に分け、各ストローク群についてのそれぞれの平均描画速度を求め、ストローク群毎で、それぞれの平均描画速度から他のものと所定の値を越えて大きく異なる描画速度を除外し、ストローク群毎の残余の全ての描画速度に関して算術平均値を求め、この算術平均値を平均値savとすることができる。
【0072】
平均値savを求めるについて、算術平均以外の平均値算出方法を適宜用いることができる。
【0073】
待ち時間設定ステップS51では、自動設定処理部24により、図13に示されているように、予め設定された一般的な認識処理開始待ち時間WT(例えば2秒)に、平均値算出ステップS501で求めた描画速度の平均値savと、予め複数のユーザから実測された描画速度の設定平均値SAV(例えば200ピクセル/秒)との比が乗せられ、これにより適正な待ち時間wtが求められる(ステップS510)。求められた適正な認識処理開始待ち時間wtは、設定内容メモリ領域18dに書き込まれる。
【0074】
また、最大候補文字数設定ステップS52では、自動設定処理部24により、図14に示されているように、平均値算出ステップS501で求めた描画速度の平均値savと、設定平均値SAVとが比較される(ステップS520)。算出された平均値savが設定平均値SAV以下であるとき、手書き文字が比較的遅い速度で丁寧に描かれていると判断できることから、自動設定処理部24は、例えば予め設定された最大候補文字数、例えば10個の値を設定内容メモリ領域18dに書き込む(ステップS521)。
【0075】
他方、算出された平均値savが設定平均値SAVよりも大きいとき、手書き文字が比較的速い速度で乱雑に描かれていると判断できることから、自動設定処理部24は、認識候補文字の最大数を10個から例えば20個に増大させ、この増大された最大候補文字数を設定内容メモリ領域18dに書き込む(ステップS522)。ステップS522では、通常の設定値である10に、平均値SAVと、算出平均値savとの比を乗した値を候補文字数knum(=(SAV/sav)×10)とすることにより、設定内容メモリ領域18dに書き込まれる候補文字数knumを段階的に増加させることができる。しかしながら、この場合、設定値knumが無限大となるおそれがあることから、例えば40個という上限値を設け、また例えば10個という下限値を設けることが望ましい。
【0076】
認識方法の設定すなわち優先モードの設定(ステップS53)では、図15に示されているように、算出平均値savと設定平均値SAVとが、自動設定処理部24により比較される(ステップS530)。算出平均値savが設定平均値SAV以下であるとき、手書き文字が比較的遅い速度で丁寧に描かれていると判断できることから、自動設定処理部24は、文字認識について認識精度よりも認識速度を優先する速度優先モードを選択すべく設定内容メモリ領域18dに速度優先モードを書き込む(ステップS531)。
【0077】
他方、算出平均値savが設定平均値SAVよりも大きいとき、手書き文字が比較的速い速度で乱雑に描かれていると判断できることから、自動設定処理部24は、文字認識精度を高めるために、認識精度優先モードを選択すべく設定内容メモリ領域18dに認識精度優先モードを書き込む(ステップS532)。
【0078】
描画線の太さWを決定するステップS54では、図16に示されているように、自動設定処理部24により文字サイズメモリ領域18cに格納されている文字サイズの情報として例えば高さ寸法hが読み出され(ステップS540)、この寸法hに応じた適正な描画線の太さWが算出される(ステップS541)。
【0079】
この手書き文字の大きさと描画線Wとの関係については、手書き文字が30ピクセルの大きさであるとき、1ピクセルの描画線で表示し、以降、文字の大きさが10ピクセル分大きくなる毎に、その描画線の太さを1ピクセル毎増大させることが、見易さの点で優れる。文字の大きさは、文字サイズメモリ領域18cから読み出された高さ寸法h(ピクセル)で表されることから、描画線の太さWを表す式は、W=(h−30)/10+1となる。その算出値Wは設定内容メモリ領域18dに書き込まれる。
【0080】
自動設定処理ステップS5で、認識処理開始待ち時間wt、最大認識候補文字数knum、優先モードおよび描画線の太さWが求められると、文字認識処理を開始するか否かの判定が行われる(ステップS6)。この判定は、CPU17のプログラム動作により、文字認識処理部25とは別の判定部を構成し、この判定部で行うことができるが、文字認識処理部25の文字認識作業の前処理の1つとして、文字認識処理部25に文字認識処理を開始するか否かの判定を行わせることができる。以下、この判定が、文字認識処理の前処理の1つとして、文字認識処理部25により行われる例に沿って説明する。
【0081】
文字認識処理を開始するか否かの判定処理(ステップS6)は、ユーザが1つのストロークを描き終わり、それに伴い1つの自動設定処理(ステップS5)が終了する毎に、実行される。
【0082】
そのために、図17に示されているように、自動設定処理部24からの設定情報を受けるとタイマーによる計時を開始し(ステップS60)、計時の継続動作に入る(ステップS61)。この計時による値が、求められた認識処理開始待ち時間wtを越えるか否かが判定される(ステップS62)。
【0083】
計時値が認識処理開始待ち時間wtを越えないとき、新たなストロークの入力を意味する新たな設定情報が有るか否かが判定される(ステップS63)。新たな設定情報があったとき、前記タイマーがリセットされ(ステップS64)、新たにカウントし直される。このとき、座標入力処理部21は、引き続き、新たに入力されるストロークに関連した座標情報を座標メモリ領域18aに格納し続ける。また、判定ステップS63で新たなストロークの入力が無いと判断されると、計時ステップS61が継続される。
【0084】
他方、計時判定ステップS62で、計時による値が、設定内容メモリ領域18dの認識処理開始待ち時間WTを越えると、文字認識処理部25は、文字認識処理(ステップS7)に移行する。
【0085】
文字認識処理ステップS7では、図18に示されているように、座標メモリ領域18aの座標値が読み出され(ステップS70)、描画文字が1文字毎に切り出される(ステップS71)。この文字切り出しの処理には、種々の方法が提案されており、これら従来技術を適宜採用することができる。
【0086】
切り出し処理ステップS71により切り出された各座標値データは、認識エンジンにより、切り出された部分毎に、認識し得る文字があるか否かの判定を受ける(ステップS72)。認識し得ると判断されたとき、認識エンジンにより判読される(ステップS73)。1つの切り出し文字の認識後、引き続く他の切り出し文字の判定のために、判定ステップS72が繰り返される。
【0087】
認識エンジンによる認識処理ステップS73により、候補文字が選択され、また選択された候補文字の中から適正な認識文字が選択され、これらの候補文字および選択された適正な認識文字に対応するそれらの文字コードが、1つの描画文字分毎に、結果メモリ領域18eの各頁にそれぞれ格納される。
【0088】
この認識処理ステップS73での認識エンジンによる認識処理は、設定内容メモリ領域18dに格納された最大認識候補文字数knumおよび優先モードに従って、実行される。そのため、描画速度に応じた最大認識候補文字数knumおよび優先モードで文字認識処理が行われる。
【0089】
すなわち、設定平均値SAVよりも遅い描画速度savで手書き文字が描かれたとき、優先モードとして認識精度よりも認識速度を優先する認識速度優先モードが選択され、この認識速度優先モードで、認識処理が行われる。また、最大認識候補文字数が10個程度の少ない数に制限される。しかしながら、この場合、一般的には、手書き文字が丁寧に描かれており、この丁寧に描かれた文字は、比較的高い精度で認識されることから、比較的少ない数の候補文字中に手書き文字に該当する文字が存在する確率は高まる。従って、表示される候補文字から適正な文字を認識文字として選択することができ、これにより認識精度の低下を招くことなく、認識処理が可能となる。
【0090】
また、設定平均値SAVよりも速い描画速度savで手書き文字が描かれたとき、優先モードとして認識速度よりも認識精度を優先する認識精度優先モードが選択され、この認識精度優先モードで、認識処理が行われる。また、最大認識候補文字数が、描画速度の速さに応じて、10個を越える数に増大される。そのため、たとえ手書き文字の乱雑さによる認識精度の低下が生じたとしても、抽出される候補文字の数が増大されることから、この乱雑に描かれた文字の認識精度の低下に拘わらず、増大された多数の候補文字中に手書き文字に該当する文字が存在する確率は高まる。従って、実質的な認識精度の低下を招くことなく、認識処理が可能となる。
【0091】
さらに、描画速度savが設定平均値SAVに等しいとき、認識処理開始待ち時間wtは、通常の設定値WTに設定されるが、描画速度savの増減に応じて、設定値WTが適正に増減され、その結果、適正な認識処理開始待ち時間wtで認識処理が行われる。そのため、ユーザによる格別に複雑な設定操作を施すことなく、ユーザの描画速度の変化に応じて、自動的に適正な認識処理開始待ち時間wtで認識処理が行われる。よって、ユーザの描画速度の変化に拘わらず、ユーザに違和感を与えることを防止することができる。
【0092】
座標入力処理部21による座標入力処理ステップS2で得られた座標情報および文字認識処理部25による文字認識処理ステップS7で得られた候補文字および適正な認識文字に対応するそれらの文字コードは、図5に示した表示処理部26による表示処理ステップS8で、表示装置である電子黒板11に出力する。
【0093】
この表示処理ステップS8では、図19に示されているように、座標入力処理ステップS2で得られかつ座標メモリ領域18aに格納された各ストローク分の座標点がストローク分毎に線分で連結され(ステップS80)、その情報が文字サイズメモリ領域18cに格納された描画線の太さWの情報と共に、電子黒板11に送出される。これにより、入力した描画文字がその大きさに応じた描画線の太さで表示画面13に表示される。
【0094】
この表示画面13に表示される描画文字は、その大きさに応じて、視認を容易とする最適な太さの描画線に自動的に調整される。
【0095】
また、文字認識処理ステップS7で得られた候補文字に対応するそれらの文字コードは、フォントで表示のための情報として電子黒板11に出力され(ステップS81)、各フォント文字が表示画面13に表示され、手書き文字に対応した1つの候補文字が、認識文字としてユーザに選択される。
【0096】
本発明に係る手書き情報処理装置10によれば、描画速度savに応じて、文字認識のための待ち時間すなわち認識処理開始待ち時間wが自動的に増減され、また認識速度優先モードおよび認識精度優先モードのうち最適な一方のモードが自動的に選択され、さらに、選択される最大候補文字数が自動的に増減される。
【0097】
従って、ユーザに複雑な設定操作を要求することなく、正確かつ効率的な文字認識が可能となり、手書き情報を正確かつ迅速にフォント表示することが可能となる。
【0098】
また、描画文字の大きさに応じて、描画文字の太さを最適に自動的に調整することができることから、ユーザに見易い描画線で描画文字を表示することができ、これによりユーザの見誤りよる誤字の入力を防止することができ、手書き情報を正確かつ迅速にフォント表示することが可能となる。
【0099】
図示の具体例では、情報処理の設定内容として、認識処理開始待ち時間、認識優先モード、最大候補文字数および手書き文字の描画線の太さの例を示したが、これに限らず、種々の設定内容を適宜採用することができる。また、描画情報についても、描画速度および描画文字の大きさ以外に、種々の描画情報を用いることができる。
【0100】
さらに、図示の具体例に限らず、必要に応じて、複数の描画情報のいずれか1つと、複数の設定内容のいずれか1つとを適宜組み合わせて本発明に係る手書き情報処理方法およびその装置を実現することができる。
【0101】
【発明の効果】
請求項1、2、10または11に係る発明によれば、例えば、入力される描画文字の描画速度あるいはその文字の大きさのような描画情報に応じて、最適な文字認識処理が可能となるように、情報処理についての設定内容が自動的に変更されることから、従来のようなユーザによる煩わしい初期設定を必要とすることなく、これによりユーザにとって便利でありかつ使い勝手に優れた文字認識が可能な手書き情報処理方法、その装置、手書き情報処理プログラムおよびそのプログラムが格納された記録媒体が提供される。
【0102】
請求項3に係る発明によれば、描画文字の描画の終了から描画による入力文字の文字認識処理の開始に至るまでの待ち時間すなわち認識処理開始待ち時間が、入力描画速度に応じて、自動的に変更される。描画速度が比較的遅いとき、文字認識処理開始待ち時間を比較的長く設定し、描画速度の増大に応じて文字認識処理開始待ち時間の短縮化を図ることができ、これにより、文字認識処理開始時間の設定のための負担をユーザに強いることなく、描画速度と文字認識開始処理との間のずれによるユーザへの違和感を防止することができる。
【0103】
請求項4に係る発明によれば、文字認識処理についての認識速度優先モードおよび認識精度速度のいずれを優先させるかを描画速度の大小に応じて自動的に変更することができる。描画速度が比較的速いとき、認識精度の優先モードを自動的に選択することにより、乱雑な手書き文字を高精度で認識することができ、描画速度が比較的遅いとき、認識精度よりも認識速度を優先させるために認識速度優先モードを自動的に選択することにより、認識処理の速度の低下を防止することができ、これにより、ユーザによる煩わしい優先モードの初期設定を必要とすることなく、描画速度に応じた適正な優先モードの選択が可能となる。
【0104】
請求項5に係る発明によれば、描画文字に対応する候補文字の最大数を描画速度の大小に応じて増減することができる。描画速度が比較的遅いとき、丁寧に描かれた手書き文字を比較的高い精度で読み取ることができることから、比較的少ない数の候補文字であっても、その中から、適正な文字を選択することができ、これにより、高い認識精度で手書き文字を効率的に認識することができる。また、描画速度が比較的速いとき、最大候補文字数を増大することにより、この増大された多数の候補文字の内から速い描画速度で乱雑に描かれた手書き文字に対応する適正な文字を選択することができることから、速い描写速度で描かれた手書き文字の認識精度の低下を防止することができる。従って、手書き文字の描画速度に応じて、自動的に最大候補文字数を増減することにより、描画速度の増減に拘わらず候補文字の中から適正な認識文字を選択することが可能となる。
【0105】
請求項6に記載の発明によれば、描画情報として、描画により入力された手書き文字の大きさを採用し、入力文字の大きさに応じて、描画に応じて表示される描画線の太さを可変とすることができることから、描画線の太さを予め設定する煩わしい操作を必要とすることなく、描画文字をその大きさに応じた適正な描画線で見易く表示することができる。
【0106】
請求項7に記載の発明によれば、前記座標値メモリ内のストローク毎の描画速度の全てを用いて平均描画速度が求められることから、各ストローク毎の描画速度のばらつきに起因する認識処理開始待ち時間の変動を効果的に抑制することができる。これにより前記各ストローク毎の描画速度のばらつきに拘わらず、前記座標値メモリに格納されたストロークの処理をほぼ等しい認識処理開始待ち時間下で行なうことができ、認識処理開始待ち時間の頻繁な変化による違和感をユーザに与えることを防止することができる。
【0107】
請求項8に記載の発明によれば、平均描画速度として、座標値メモリに格納された全ストロークのうちの最終ストロークから所定数遡るストロークに至る所定数のストロークについてのそれぞれの描画速度に関する平均値が採用される。そのため、最終ストローク後に行われる文字認識処理をその直前の最新の描画速度を含む適正な描画速度の平均値で処理することができる。
【0108】
請求項9に記載の発明によれば、平均描画速度として、座標値メモリに格納された全ストロークについてのそれぞれの描画速度のうち、前記全ストロークを複数のグループに分けてそれぞれのグループでの描画速度について求められた平均値から所定の範囲内にある各描画速度に関する平均値が採用されることから、平均から大きくずれた描画速度を平均描画速度を求める対象から除去することができ、この大きくずれた描画速度による平均描画速度への影響を排除することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る手書き情報処理装置の一例の外観を概略的に示す斜視図である。
【図2】図1に示されたコンピュータの基本的なハードウエア構成を概略的に示すブロック図である。
【図3】図1に示されたコンピュータの動作により実現される手書き情報処理装置の基本的な機能構成を概略的に示すブロック図である。
【図4】手書き情報処理装置への入力ストロークを示す座標入力装置の表示画面の平面図である。
【図5】本発明に係る手書き情報処理装置の動作を示すフローチャートである。
【図6】座標入力処理の手順を示すフローチャートである。
【図7】描画速度算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】文字サイズ算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図9】描画文字の一例を示す座標入力装置の表示画面の平面図である。
【図10】自動設定処理の手順を示すフローチャートである。
【図11】平均値算出処理の手順を示すフローチャートである。
【図12】描画文字についての描画速度平均値の算出例を示す座標入力装置の表示画面の平面図である。
【図13】認識処理開始待ち時間の算出例を示すフローチャートである。
【図14】最大候補文字数の変更手順を示すフローチャートである。
【図15】認識モード選択手順を示すフローチャートである。
【図16】描画線の太さを算出する手順を示すフローチャートである。
【図17】認識処理の開始のタイミングを監視する手順を示すフローチャートである。
【図18】認識処理の動作手順を示すフローチャートである。
【図19】表示処理の動作手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
10 手書き情報処理装置
11 (電子黒板)表示装置
12 (コンピュータ)制御装置
13 (座標入力装置)表示画面
21 座標入力処理部
22 描画速度算出部
23 文字サイズ算出部
24 自動設定処理部
25 文字認識処理部
26 表示処理部

Claims (16)

  1. 手書き入力操作により描かれて画面に表示された描画文字に対応する候補文字を文字認識処理により求め、前記候補文字の中から選択された前記描画文字に対応する認識文字を所定のフォントで表示する手書き情報処理方法であって、
    前記手書き入力操作により得られる座標値を、連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎に、メモリに格納するステップと、
    前記メモリに格納された前記座標値に基づき所定の入力画像情報としての前記描画文字を描く入力描画速度を求めるステップと、
    前記描画文字を文字認識処理するステップと、
    前記入力描画速度を求めるステップによって算出された前記入力描画速度に基づいて、前記文字認識処理の設定を行う設定処理ステップと、を備え、
    前記文字認識処理のステップは、認識処理時間の短縮よりも認識精度の向上を優先させる認識精度優先モードと認識精度の向上よりも認識処理時間の短縮を優先させる認識速度優先モードとを択一的に実行し、
    前記設定処理ステップは、前記入力描画速度を求めるステップによって算出された前記入力描画速度が速いときは、前記文字認識処理のステップにおいて前記認識精度優先モードを実行するように前記設定を行い、記入力描画速度を求めるステップによって算出された前記入力描画速度が遅いときは、前記文字認識処理のステップにおいて前記認識速度優先モードを実行するように前記設定を行うことを特徴とする手書き情報処理方法。
  2. 前記設定処理ステップは、前記入力描画速度に応じて、前記描画文字の描画の終了から前記描画文字の文字認識処理開始に至るまでの待ち時間も自動的に変更することを特徴とする請求項1に記載の手書き情報処理方法。
  3. 前記設定処理ステップは、前記入力描画速度に応じて、文字認識処理により選択される候補文字の最大数も自動的に増減することを特徴とする請求項1に記載の手書き情報処理方法。
  4. 前記設定処理ステップは、前記手書き入力操作により得られる入力描画情報としての前記描画文字の大きさに応じて描画線の太さを自動的に設定することを特徴とする請求項1記載の手書き情報処理方法。
  5. 前記メモリに格納された全ストロークの描画速度について求められた平均描画速度が、前記入力描画速度として用いられることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理方法。
  6. 前記メモリに格納された全ストロークのうち最終ストロークから所定数遡るストロークに至る所定数のストロークの描画速度について求められた平均描画速度が、前記入力描画速度として用いられることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理方法。
  7. 前記メモリに格納された全ストロークを複数のグループに分けてそれぞれのグループでの描画速度について求められた平均値から所定の範囲内にある各描画速度について求められた平均描画速度が、前記入力描画速度として用いられることを特徴とする請求項1から3のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理方法。
  8. 手書き入力操作により描かれて画面に表示された描画文字に対応する候補文字を文字認識処理により求め、前記候補文字の中から選択された前記描画文字に対応する認識文字を所定のフォントで表示する手書き情報処理装置であって、
    前記手書き入力操作により得られる入力描画情報としての前記描画文字を描く入力描画速度を算出する描画速度算出部と、
    前記描画文字を文字認識処理する文字認識処理部と、
    前記描画速度算出部によって算出された前記入力描画速度に基づいて前記文字認識処理部の設定を行う自動設定処理部と、を備え、
    前記文字認識処理部は、認識処理時間の短縮よりも認識精度の向上を優先させる認識精度優先モードと認識精度の向上よりも認識処理時間の短縮を優先させる認識速度優先モードとを有し、
    前記自動設定処理部は、前記文字認識処理部における文字認識処理を、前記描画速度算出部によって算出された前記入力描画速度が速いときは前記認識精度優先モードに設定し、前記描画速度算出部によって算出された前記入力描画速度が遅いときは前記認識速度優先モードに設定することを特徴とする手書き情報処理装置。
  9. 前記自動設定処理部は、前記入力描画速度に応じて、前記描画文字の描画の終了から前記描画文字の文字認識処理開始に至るまでの待ち時間も自動的に変更することを特徴とする請求項8に記載の手書き情報処理装置。
  10. 前記自動設定処理部は、前記入力描画速度に応じて、文字認識処理により選択される候補文字の最大数も自動的に増減することを特徴とする請求項8に記載の手書き情報処理装置。
  11. 前記自動設定処理部は、前記手書き入力操作により得られる入力描画情報としての前記描画文字の大きさに応じて、描画線の太さを自動的に設定することを特徴とする請求項8記載の手書き情報処理装置。
  12. 描画による入力情報は連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎の座標値として座標値メモリに格納され、該座標値メモリに格納された全ストロークの描画速度について求められた平均描画速度が、前記入力描画速度として用いられることを特徴とする請項8から10のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理装置。
  13. 描画による入力情報は連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎の座標値として座標値メモリに格納され、該座標値メモリに格納された全ストロークのうちの最終ストロークから所定数遡るストロークに至る所定数のストロークの描画速度について求められた平均描画速度が、前記入力描画速度として用いられることを特徴とする請項8から10のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理装置。
  14. 描画による入力情報は連続する軌跡を表す線分単位のストローク毎の座標値として座標値メモリに格納され、該座標値メモリに格納された全ストロークを複数のグループに分けてそれぞれのグループでの描画速度について求められた平均値から所定の範囲内にある各描画速度について求められた平均描画速度が、前記入力描画速度として用いられることを特徴とする請項8から10のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理装置。
  15. コンピュータに、請求項1から7のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理方法を実行させるためのプログラム。
  16. コンピュータに、請求項1から7のうちいずれか1項に記載の手書き情報処理方法を実行させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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