JP4095877B2 - フミン物質吸着剤、およびフミン物質除去方法 - Google Patents

フミン物質吸着剤、およびフミン物質除去方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、フミン物質吸着剤、およびフミン物質除去方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フミン物質(腐植物質)は、河川、湖水、土壌、泥炭などの中に含まれている物質であり、主に土壌中等において分解、生成された動植物由来の有機成分である。このフミン物質は、単一の化合物からなるものではなく、構造を特定できない複数種の有機物を含んでいる混合物であるが、代表的な元素組成は、C:50〜65%、H:4〜6%、O:30〜41%、その他微量のN、P、Sなどを含み、その分子量は数百〜数十万程度である。また、フミン物質は、カルボキシル基、フェノール性水酸基、カルボニル基、水酸基などの官能基を有する高分子量の有機電解質である。フミン物質の中で、pH<2の酸により沈殿する成分はフミン酸(Humic acid)と呼ばれ、沈殿することなく濾液中に残る成分はフルボ酸(Fulvic acid)と呼ばれている。
【0003】
なお、出願人が調査した範囲内において、フミン物質の吸着・除去に関する先行技術文献は発見しなかった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
フミン物質には、植物に対する栄養分の供給に好影響を与えるなど有益な面も存在するが、以下に述べるとおり、有害な面も存在すると言われている。
例えば、フミン物質は、河川、湖水中の難分解性DOM(DissolvedOrganic Matter)のうち30〜80%を占めており、生活排水や下水施設排水にも多く含まれ、環境汚染の一因となっている。また、フミン物質は、上水道の塩素処理により生成するトリハロメタンの原因物質であるとされている。さらに、人体の赤血球に対する酸化的ストレス(変性、溶血)を起こす可能性や、カシンベック病などとの因果関係も指摘されている。
【0005】
そのため、今後は、フミン物質の除去を求められる場面も増えてゆくものと考えられるが、フミン物質を効果的に除去する方法は、未だ開発されていないのが現状である。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、フミン物質を効果的に除去することができる吸着剤、およびフミン物質の除去方法を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段、および発明の効果】
以下、本発明の特徴について詳述する。
請求項1に記載のフミン物質吸着剤は、
2族金属元素および遷移金属元素の中から選ばれる一種または二種以上の金属をシリカゲルに担持してなる金属担持シリカゲルを主成分とするフミン物質吸着剤であって、前記金属担持シリカゲルの表面に対して、アミノ化処理が施されていることを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載のフミン物質吸着剤は、請求項1に記載のフミン物質吸着剤において、
担体シリカゲルに対する重量パーセントで、前記金属が2〜40%担持されていることを特徴とする。
【0010】
請求項に記載のフミン物質除去方法は、
請求項1または請求項に記載したフミン物質吸着剤と、フミン物質を含有する水とを接触処理して、前記フミン物質吸着剤で前記フミン物質を吸着することにより、水中からフミン物質を除去することを特徴とする。
【0011】
上記フミン物質吸着剤において、金属としては、Mg、Caなどの2族金属元素、およびFeなどの遷移金属元素を利用することができる。これらの金属は、金属塩の水溶液としてシリカゲルに含浸させ、加熱、乾燥することによって担持させればよい。金属の担持量については、金属担持シリカゲル全体に対する重量比で金属が2〜40%とすることが望ましい。この数値範囲より、金属の担持量が少ないと、金属を担持したことによる効果が弱まり、一方、金属の担持量が多すぎても、吸着に関与しない金属が増えるだけなので、コスト的に不利である。
【0012】
シリカゲルとしては、種々の物性のものが知られており、どれでも任意に利用できるが、特に細孔容積が0.7ml/g以上のものは、本発明において使用した場合に吸着能が高いので望ましい。
以上のように構成されたフミン物質吸着剤によれば、2族金属元素および遷移金属元素の中から選ばれる一種または二種以上の金属をシリカゲルに担持してなる金属担持シリカゲルを主成分としているので、フミン物質をよく吸着する。
【0013】
ここで、吸着剤としては、シリカゲルを主成分とするものが公知であるが、シリカゲルのみを主成分とする吸着剤では、本発明の吸着剤ほどフミン物質を吸着することができない。また、Mg、Ca、およびFeなどの2族金属元素および遷移金属元素の中から選ばれる一種または二種以上の金属の塩(塩化物)を、フミン物質を含む水溶液に添加した場合、フミン物質は金属と反応しても、微細なコロイド粒子になるか、あるいは水溶性の錯体を形成するため、本発明の吸着剤のようにフミン物質を大量に吸着して除去することはできない。すなわち、本発明においては、フミン物質に対する吸着能が比較的低いシリカゲルと金属塩とを組み合わせることにより、フミン物質に対する吸着能がきわめて高い新規な吸着剤を創製しているのである。
【0014】
本発明でいう金属担持シリカゲルが、フミン物質に対するきわめて高い吸着能を示す理由は、今のところ明確に解明されてはいない。ただし、次のような現象によって、フミン物質が効果的にシリカゲルに吸着していると推察される。
まず、Mg、Ca、およびFeなどの金属は、多孔性物質であるシリカゲルの細孔内表面に存在する酸素原子あるいは酸素イオンと、静電的結合またはイオン結合によって強く結合した状態で担持されていると考えられる。もともとMg、Ca、およびFeなどの金属には、フミン物質と化学的な結合を形成しやすい性質があり、具体的には、CaやMgなどの2族金属元素とフミン物質とは、水に難溶性の塩を形成したり、Feなどの遷移金属元素とフミン物質とは、錯体を形成したりする。
【0015】
したがって、これらMg、Ca、およびFeなどの2族金属元素や遷移金属元素を担持した金属担持シリカゲルを、フミン物質を含む水溶液に加えると、第一に、フミン物質がインクボトル型の細孔を持ったシリカゲルの細孔内に毛細管現象によって取り込まれる。第二に、細孔内に取り込まれたフミン物質は細孔内表面に存在する金属と相互作用して塩や錯体を形成する。第三に、形成された塩は水に難溶性で、錯体は安定な結合状態を維持しており、結果的にフミン物質がシリカゲルの細孔内に固定化された状態になると考えられる。第四に、仮に、塩や錯体が水中に溶解したとしても、シリカゲルの細孔がインクボトル型であるため、フミン物質が効果的に細孔内に閉じこめられた状態にあると考えられる。以上のような作用によって、フミン物質は効果的に金属担持シリカゲルに吸着され、水中のフミン物質の濃度が大幅に減少しているものと推察される。また、金属担持シリカゲルに対してアミノ化処理を施すと、上記に述べたような金属とフミン物質との相互作用に加えて、導入されたアミノ基とフミン物質の官能基(カルボキシル基等)との相互作用が起こるため、さらにフミン物質と金属担持シリカゲルとの相互作用が向上すると考えられる。
【0016】
これに対し、シリカゲル単独では、細孔内にフミン物質がとりこまれても、細孔内表面(酸素原子、酸素イオン、またはシラノール基)とフミン物質との相互作用が弱いために、吸着した時点で、ある程度吸着と脱着の平衡状態に達してしまい、これが原因でフミン物質を吸着しにくくなるものと推察される。また、Mg、Ca、およびFeなどの2族金属元素および遷移金属元素の金属塩の水溶液を、フミン物質を含む水溶液に添加しても、水に難溶性の塩となって、これが濾過によって除去できないほど微細なコロイド粒子として水中に存在するか、または、錯体となって、これが水中に溶存しているため、フミン物質を水中から分離しにくいと考えられる。
【0017】
以上説明したようなフミン物質吸着剤を用いれば、このフミン物質吸着剤と、フミン物質を含有する水とを接触処理して、フミン物質吸着剤でフミン物質を吸着すれば、水中からフミン物質を効率よく除去することができる。
したがって、河川、湖水中の難分解性DOM、生活排水、下水施設排水から、フミン物質を除去することができるようになる、また、上水道の塩素処理前に、フミン物質を除去しておくことにより、トリハロメタンなどの有害塩素化合物の生成を抑制することができるようになる。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施形態についていくつかの例を挙げて説明する。
実験例1]
FeCl3・6H2O 120gとイオン交換水80gとを混合して、36%FeCl3水溶液を調製した。この水溶液75gと、球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)75gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するFeの重量パーセントは12%である。
【0019】
このフミン物質吸着剤20mgと、フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は97%に達していた。
【0020】
実験例2]
FeCl3・6H2O 80gとイオン交換水120gとを混合して、24%FeCl3水溶液を調製した。この水溶液75gと、球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)75gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するFeの重量パーセントは8.3%である。
【0021】
このフミン物質吸着剤20mgと、フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は88%に達していた。
【0022】
実験例3]
MgCl2・6H2O 252gとイオン交換水148gとを混合して、29.5%MgCl2水溶液を調製した。この水溶液350gと、球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)250gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するMgの重量パーセントは11%である。
【0023】
このフミン物質吸着剤20mgと、フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で84%、20時間で96%に達していた。
【0024】
実験例4]
MgCl2・6H2O 120gとイオン交換水80gとを混合して、28%MgCl2水溶液を調製した。この水溶液75gと、球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)75gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するMgの重量パーセントは7.2%である。
【0025】
このフミン物質吸着剤20mgと、フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は87%に達していた。
【0026】
[比較例1]
上記実験例1〜4で用いた球状シリカゲル20mgと、フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は51%しかなかった。
【0027】
上記実験例1〜4と比較例1との対比から、上記実験例1〜4に記載したフミン物質吸着剤が、優れたフミン酸吸着能を備えていることがわかる。
実験例5]
CaCl2・2H2O 120gとイオン交換水80gとを混合して、45%CaCl2水溶液を調製した。この水溶液75gと、球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)75gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するCaの重量パーセントは16%である。
【0028】
このフミン物質吸着剤20mgと、フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で51%、20時間で60%に達していた。
【0029】
実験例6]
FeCl3・6H2O 120gとイオン交換水80gとを混合して、36%FeCl3水溶液を調製した。この水溶液75gと、微粉末シリカゲル(サイリシア440:富士シリシア化学株式会社製)75gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するFeの重量パーセントは12%である。
【0030】
このフミン物質吸着剤20mgと、フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で45%、20時間で76%に達していた。
【0031】
実験例7]
MgCl2・6H2O 151gとイオン交換水74gとを混合して、31%MgCl2水溶液を調製した。この水溶液225gと、微粉末シリカゲル(サイリシア440:富士シリシア化学株式会社製)150gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するMgの重量パーセントは12%である。
【0032】
このフミン物質吸着剤20mgと、フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で92%に達していた。
【0033】
実験例8]
MgCl2・6H2O 252gとイオン交換水148gとを混合して、29.5%MgCl2水溶液を調製した。この水溶液350gと、球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)250gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥した。担体シリカゲルに対するMgの重量パーセントは11%である。
【0034】
この乾燥品100gに、アミノシラン(信越シリコーン製)8gと市水112gとの混合物を混ぜて、所期のアミノ化フミン物質吸着剤を得た(本発明の実施例に相当)
このアミノ化フミン物質吸着剤20mgと、スワニー川フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分間または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、15分間後、20時間後ともに、吸着率は96%に達していた。
【0035】
実験例9]
MgCl2・6H2O 252gとイオン交換水148gとを混合して、29.5%MgCl2水溶液を調製した。この水溶液350gと、微粉末シリカゲル(サイリシア440:富士シリシア化学株式会社製)250gとを混合して、電熱器で170℃まで加熱して乾燥し、所期のフミン物質吸着剤を得た。担体シリカゲルに対するMgの重量パーセントは11%である。
【0036】
この乾燥物にポリアルキルシロキサン(東芝シリコーン製)を使って乾燥物の表面を疎水化処理し、所期の疎水化フミン物質吸着剤を得た。
この疎水化フミン物質吸着剤20mgと、スワニー川フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で32%、20時間で62%に達していた。
【0037】
[比較例2]
上記実験例8で用いた球状シリカゲル20mgと、スワニー川フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分間または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、15分間後、20時間後ともに、吸着率は1%以下であった。
【0038】
上記実験例8と比較例2との対比から、上記実験例8に記載したフミン物質吸着剤が、優れたフルボ酸吸着能を備えていることがわかる。
[比較例3]
フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10ml中に、MgCl2水溶液0.1ml(実験例4のMg担持シリカゲル20mg中のMg含有量が同等)を褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で23%しかなかった。これは、実験例4のおよそ1/4程度しか除去できていないことを示している。
【0039】
[比較例4]
フミン酸水溶液(7.6mg/リットル)10ml中に、CaCl2水溶液0.1ml(実験例5のCa担持シリカゲル20mg中のCa含有量が同等)を褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フミン酸の吸着率(%)を求めたところ、吸着率は15分で44%しかなかった。
【0040】
[比較例5]
上記実験例8で用いた球状シリカゲル(キャリアクトQ−50:富士シリシア化学株式会社製)100gに、アミノシラン(信越シリコーン製)8gと市水112gとの混合物を混ぜて、アミノ化シリカゲルを得た。
【0041】
このアミノ化シリカゲル20mgと、スワニー川フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分間または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、15分後で32%、20時間で88%であった。
【0042】
上記実験例8と比較例5との対比から、上記実験例8に記載したフミン物質吸着剤が、優れたフルボ酸吸着能を備えていることがわかる。
[比較例6]
上記実験例9で用いた微粉末シリカゲル(サイリシア440:富士シリシア化学株式会社製)にポリアルキルシロキサン(東芝シリコーン製)を使って微粉末シリカゲルの表面を疎水化処理し、疎水化微粉末シリカゲルを得た。
【0043】
この疎水化微粉末シリカゲル20mgと、スワニー川フルボ酸水溶液(7.6mg/リットル)10mlとを褐色容器に入れて蓋をし、25℃にした恒温振盪機で15分または20時間にわたって激しく振盪させた。0.45μmのフィルターで濾過した濾液をUV−VISスペクトル(250nm、350nm、450nm)で測定し、フルボ酸の吸着率(%)を求めたところ、15分後、20時間後ともに、吸着率は1%以下であった。
【0044】
上記実験例9と比較例6との対比から、上記実験例9に記載したフミン物質吸着剤が、優れたフルボ酸吸着能を備えていることがわかる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記の具体的な一実施形態に限定されず、この他にも種々の形態で実施することができる。

Claims (3)

  1. 2族金属元素および遷移金属元素の中から選ばれる一種または二種以上の金属をシリカゲルに担持してなる金属担持シリカゲルを主成分とするフミン物質吸着剤であって、
    前記金属担持シリカゲルの表面に対して、アミノ化処理が施されている
    ことを特徴とするフミン物質吸着剤。
  2. 担体シリカゲルに対する重量パーセントで、前記金属が2〜40%担持されていることを特徴とする請求項1に記載のフミン物質吸着剤。
  3. 請求項1または請求項2に記載したフミン物質吸着剤と、フミン物質を含有する水とを接触処理して、前記フミン物質吸着剤で前記フミン物質を吸着することにより、水中からフミン物質を除去することを特徴とするフミン物質除去方法。
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