JP4094092B2 - Fuel assemblies for boiling water reactors - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、沸騰水型原子炉に用いる燃料集合体に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般的な沸騰水型原子炉炉心の部分構造を表す概念的横断面図を図12に示す。この図12において、炉心1は、多数の燃料集合体2を配置して構成されており、これら燃料集合体2は、4体を1組としてその間に横断面十字形の制御棒3が挿入されるようになっている。
【0003】
各燃料集合体2においては、多数の燃料棒4と1本以上(図では2本)の水ロッド5を正方格子状に配列して燃料バンドルを形成し、この燃料バンドルを単位セル(破線で示す)6の中央に据えるとともに燃料バンドルを囲むように横断面矩形のチャンネルボックス8を配置している。この燃料バンドルの上下端は、チャンネルボックスに挿入される上部タイプレート(図示せず)及び下部タイプレート(同)によってそれぞれ支持されている。なお、水ロッドではなく、角型のウォータチャンネルを用いる場合もある。
【0004】
この燃料集合体2では、運転時、わずかに未飽和状態の冷却水が下部タイプレートの孔から燃料棒4間に流入し、燃料棒4間を下部から上部に流れるにつれ燃料棒4により加熱されて沸騰し、二相流となって上部タイプレートの孔から流出していく。その結果、冷却材のボイド率は燃料集合体2下部では0%だが、上部では70%程度にも達し、燃料集合体2の核的な特性を決める要因である減速材対燃料比、即ち、水素対ウラン比(H/U比)が軸方向位置で大きく異なることになる。この軸方向のH/U比の分布は、炉停止余裕を減少させるという影響を与える。
【0005】
一方、図12において、燃料集合体2のチャンネルボックス8の外側には、制御棒3や中性子検出器計装管(図示せず)を配置するための間隙が設けられている。この間隙は飽和水で満たされており、冷却材の軽水が沸騰せずに流れる流路となるギャップ水領域9,10を形成している。これらギャップ水領域9,10には制御棒3が挿入されるギャップ水領域9と、制御棒3の出し入れがないギャップ水領域10の2種類がある。このようなギャップ水領域9,10の存在のため、燃料集合体2の周辺部(間隙に近い領域)にある燃料棒4と燃料集合体2中心部の燃料棒4とでは、飽和水による影響が異なる。すなわち、ギャップ水領域9,10に近い燃料集合体2の周辺部は、中心部に比べH/U比が大きな領域となる。このように、核的な特性を決める要因であるH/U比が、燃料集合体2内の径方向位置で異なることになる。この径方向のH/U比は、局所出力ピーキングを増大させるという影響を与える。
また特に、図12の炉心1は、ギャップ水領域9の面積がギャップ水領域10の面積よりも広いD格子炉心となっており、ギャップ水領域9及びギャップ水領域10の面積が等しいC格子炉心とは異なるタイプとなっている。そのため、制御棒3に面する側と反対側とではH/U比が大きく異なることになる。
【0006】
このH/U比は、中性子の平均エネルギーを決定するパラメータである。このH/U比の特性を図13により説明する。
図13は、一般的な沸騰水型原子炉の燃料集合体について、その平均濃縮度を所定の値とし、横軸にH/Uをとったときの無限増倍率の挙動を示したものである。図示のように、はじめH/U比が増加すると、中性子平均エネルギーが低く(中性子スペクトルがソフトに)なって核燃料物質との核分裂反応が促進され、無限増倍率も増加する。しかしこのとき一方、中性子スペクトルがソフトになるほど、減速材(軽水)による中性子吸収反応も増大することから、あるH/U比で無限増倍率はピークを迎え、これ以降はH/U比が増大するほど無限増倍率が低下するようになる。すなわち、このピークが、できるだけ少ない燃料で高いエネルギーを得る(=燃料経済性)観点からのH/U比の最適値となる。但しこのとき実際は、反応度係数を適度に負の値にしておく観点から、このピーク位置よりも若干小さい値x1を現実の最適値(以下単に、最適値という)としている。
【0007】
以上説明したように、H/U比の軸方向・径方向分布を改善し最適化することは燃料経済性の観点から非常に重要であるため、従来、種々の方法でその改善が行われている。以下、それらについて順次説明する。
【0008】
(1)軸方向のH/U比の改善
燃料集合体の軸方向のH/U比の改善のための方策としては、例えば特開昭52−50498号公報に記載のように、従来、燃料有効長が通常燃料棒よりも短い短尺燃料棒を設ける構成が提唱されている。この短尺燃料棒を設けることにより、相変化を生じない飽和水領域を増加させるとともに軸方向の燃料装荷量を調整し、軸方向のH/U比を改善することができる。このような構造の一例を図14に示す。図12と共通の部分は同一の符号を付す。図14に示す燃料集合体は、D格子炉心に配置されるものであり、9行9列の正方格子状配列に72本の燃料棒4を配置し、中央部の燃料棒4の9本分のスペースに角型ウォータチャンネル11を設け、短尺燃料棒12を燃料集合体内に均等に配置したものである。
【0009】
(2)径方向のH/U比の改善
一方、燃料集合体の径方向のH/U比の改善のための方策としては、従来、水ロッド本数を増加させるか又は水ロッドを大型化する構成がある。これにより、中性子減速効果の十分でない燃料集合体の中央領域において水ロッド領域を増大し、これにより径方向のH/U比を改善することができる。
特に、D格子炉心に装荷される燃料集合体では、図12で前述したように、制御棒3が位置する側のギャップ水領域9とその反対側のギャップ水領域10の面積が等しくないことにより、径方向のH/U比が不均一となり、局所出力ピーキングが増大する傾向にある。これに対しては、従来より燃料棒4のウラン235の濃縮度を調整する方法が用いられている。すなわち、熱中性子束の小さな狭いギャップ水領域10に面する側の燃料棒4を比較的高い濃縮度とし、熱中性子束の大きな広いギャップ水領域に面する側の燃料棒を比較的低い濃縮度とすることにより、両者の出力差を低減し、径方向の局所出力ピーキングを抑制するものである。
【0010】
(3)高燃焼度化におけるH/U比の改善
ところで、近年、沸騰水型原子炉において、プラント利用率の向上と共にウラン資源を有効に活用する方法として、燃料の高燃焼度化及び長期運転サイクル化が提唱されている。このとき、燃料集合体の取出燃焼度を高めるためには濃縮度を高める必要があるため、H/U比が影響を受けることになる。また、長期運転サイクル化による炉内滞在期間の延長は、H/U比が軸方向・径方向で異なるという影響を燃料が炉心内で長期間受けることを意味しており、このH/U比の影響がさらに拡大することになる。
【0011】
このような高燃焼度化を図った燃料集合体におけるH/U比の改善に関する公知技術として、例えば特開平3−296689号公報がある。この従来技術においては、D格子炉心に配置される燃料集合体内における、H/U比の差を小さくする方法として、
▲1▼水ロッド領域を狭いギャップ水領域に近づける。
【0012】
▲2▼短尺燃料棒を狭いギャップ水領域に近づける。
【0013】
▲3▼核分裂性物質を広いギャップ領域に近づける。
【0014】
という3つの方法が開示されている。これらはいずれも、狭いギャップ水領域付近ではH/U比を大きくし、広いギャップ水領域付近ではH/U比を小さくするものである。
上記▲1▼を実施した燃料集合体の構造の例を図15及び図16に示す。図12及び図14と共通の部分は同一の符号を付す。図15に示す燃料集合体は、9行9列正方格子状配列において、水ロッドの機能を果たす角型ウォータチャンネル11を、燃料集合体中央部から狭いギャップ水領域10側に一列だけ偏心させたものである。また図16は、同様の構造を10行10列正方格子状配列で実現した場合であり、この場合、角型ウォータチャンネル11を燃料棒4の9本分のスペースに配置すると、燃料集合体中央部に配置するのは不可能であるため、狭いギャップ水領域10側に偏心させて配置したものである。
また、上記従来技術においては、▲1▼を実施している場合には、▲2▼をさらに実施することはあまり効果がないことも示されている。
【0015】
なお、上記従来技術においては、短尺燃料棒は上部にボイドが集中しやすい性質があることから、この短尺燃料棒を発熱体でない水ロッドやギャップ水領域には隣接させずに燃料棒に隣接させることとし、これによって、燃料棒まわりのボイドをなるべく水ロッドに集中させてドライアウト(燃料棒の表面に気泡が付着し冷却効果が低減すること)を抑制し、熱的余裕の確保を図っている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来技術においては、以下の課題が存在する。
前述したように、H/U比は図13の曲線に示すような挙動をとるが、この曲線は、燃料集合体の濃縮度によって影響を受ける。すなわち、燃料集合体の濃縮度が高くなると熱中性子の吸収が増加するため中性子束が小さくなり、同じ無限増倍率を得るために必要な減速材量が大きくなる。そのため、曲線が破線で示すように図中右方向へスライドすることとなり、H/Uの最適値もx1からより高い値に変わることとなる。
ここで、上記従来技術では、上記▲1▼(=水ロッド領域を狭いギャップ水領域に近づける)を実施すれば、狭いギャップ水領域付近の減速材量としてはほぼ十分であり、そのためさらに上記▲2▼(=短尺燃料棒を狭いギャップ水領域に近づける)を実施してもあまり意味がないとしている。つまり例えば、ある濃縮度でH/U比の特性が実線で表される場合においては、上記▲1▼実施時にH/U比x1で無限増倍率kAとすると、▲1▼と▲2▼とを併せて実施すると例えばH/U比がx1より大きなx2になり、無限増倍率はkBとなってかえって下がってしまうことになる。
しかしながら、上述したようにH/U比の最適値は燃料集合体の濃縮度によって変動するため、一概にこのようなことは言えない。すなわち、濃縮度の大きさによっては、▲1▼のみでは狭いギャップ水領域付近の減速材量が足りなくなって広いギャップ水領域とのH/U比の差が大きくなり、▲2▼を併せて行うことによって狭いギャップ水領域付近の減速材量が十分となって広いギャップ水領域とのH/U比の差が最小となり、最適値となる場合もあるはずである。つまり上記の例に合わせて説明すると、実線のときよりも濃縮度が高くH/U比の特性が破線で表される場合には、上記▲1▼のみを実施するとH/U比x1であるから無限増倍率kCと非常に小さくなってしまうが、▲1▼と▲2▼とを実施してH/U比x2とすれば無限増倍率をkAとすることができる。また、以上は▲1▼と▲2▼とを併せて行う場合を例にとって説明したが、▲2▼のみを単独で行う場合であっても、その狭いギャップ水領域に近づける短尺燃料棒の本数によっては、同様の作用を得ることができる可能性もある。上記従来技術では、このような点について配慮されておらず、▲2▼の短尺燃料棒を狭いギャップ水領域に近づけることによるH/U比の改善効果について正しく認識されていない。すなわち、H/U比を効果的に改善するための手段としての上記▲2▼は、上記従来技術には開示されていないことになる。
また、上記従来技術では、高燃焼度化に伴う高濃縮度化への配慮が示唆されているものの、その濃縮度の値については具体的に開示していない。そのため、例えば高燃焼度化対応の燃料集合体の一例として、例えば取出平均燃焼度が45GWd/tを超えるようにすることを目標に燃料集合体の平均濃縮度を3.9重量%以上とする場合に、最適なH/U比を与えることができるかどうかについては不明である。
【0017】
また、上記従来技術では、熱的余裕の確保の観点から、短尺燃料棒を発熱体でない水ロッドに隣接する位置に配置しないこととしており、同様の観点に立つとギャップ水領域に隣接する位置(すなわち格子状配列最外周位置)にも配置しないことが示唆されていると考えられる。ここで例えば9行9列正方格子状配列中に3行3列格子分の角型ウォータチャンネルを置く場合を考えると、上記▲1▼を実施するために中央から1列だけ狭いギャップ水領域側に近づけた場合には、ウォータチャンネルとチャンネルボックスとの間には2列分の格子位置しかなく、いずれも発熱体でない水ロッドか若しくはギャップ水領域に隣接するため、短尺燃料棒をこの領域に配置することができなくなる。すなわち、上記▲1▼と▲2▼とを併せて実施することが困難となる。しかしながら、D格子炉心に配置される燃料集合体では、狭いギャップ水領域側の出力は広いギャップ水領域側の出力よりも相対的に低いため、もともと狭いギャップ水領域側の燃料棒はドライアウトしにくい性質がある。したがって、例えばウォータチャンネルの狭いギャップ水領域側に隣接して短尺燃料棒を配置しても、周りの燃料棒の熱的余裕はまだ十分な値が確保されている。むしろ、これによって上記▲1▼と▲2▼とを併せて実施することができ、最適なH/U比が得られるのであれば、そのほうがはるかに有益であると思われる。上記従来技術では、このような点についても配慮されていない。
【0018】
本発明の第1の目的は、平均濃縮度を3.9重量%以上として高濃縮度化を図った燃料集合体において、H/U比を最適化して燃料経済性の向上を図れる構成を提供することにある。
【0019】
本発明の第2の目的は、平均濃縮度を3.9重量%以上として高濃縮度化を図った燃料集合体において、熱的余裕を確保しつつH/U比を最適化できる構成を提供することにある。
【0020】
【課題を解決するための手段】
(1)上記第1の目的を達成するために、本発明は、9行9列以上の正方格子状に配列された複数本の燃料棒と、該燃料棒が1本以上配列可能な領域に配置された1本の角型ウォータチャンネルと、チャンネルファスナーを固定するために制御棒側に設けられるガイドポストとを備え、かつ前記複数本の燃料棒が、複数本の第1の燃料棒と、該第1の燃料棒より燃料有効長が短い複数本の第2の燃料棒とを含んでいる、沸騰水型原子炉D格子炉心の単位セルに装荷される沸騰水型原子炉用燃料集合体において、平均濃縮度が3.9重量%以上であり、燃料集合体内部を前記燃料棒の配列の対角線上に位置する鉛直方向の境界面によって制御棒側領域と反制御棒側領域とに2分したとき、前記反制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数を、前記制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数よりも多くし、かつ前記反制御棒側領域に配置される第2の燃料棒を前記正方格子状配列の最外周以外の位置に配置し、前記反制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数と、前記制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数との差を2本以上としたものとする。
沸騰水型原子炉用燃料集合体をD格子炉心に装荷した場合には、制御棒側は燃料集合体間の間隔が広くなっているため減速材である水の量が相対的に多くなる一方、反制御棒側は燃料集合体間の間隔が狭く水の量が相対的に少なくなる。そこで、本発明においては、有効長の短い第2の燃料棒の本数を反制御棒側領域で多くすることにより、第2の燃料棒を反制御棒側に偏って配置する。これにより、第2の燃料棒が短長である分燃料の量を減らすとともに、第2の燃料棒上部に生じる飽和水領域によって反制御棒側領域における水の量を増加させてH/U比を増大させるとともに、制御棒側領域における燃料の量の減少及び水の量の増加を抑えてH/U比を抑制することができる。これにより、水及び燃料の配置をより均等にして反制御棒側と制御棒側とのH/U比の差を低減し、燃料集合体内におけるH/U比分布を改善し、より均一にすることができる。
ここで、燃料経済性の面からみたH/U比の最適値は、燃料集合体の濃縮度によって変動し、例えば高濃縮度になるほど最適値の値も大きくなる。本発明においては、反制御棒側領域に偏らせる第2の燃料棒の本数を適宜調整することで、この変動に対応して常にH/U比を最適化することができる。したがって、例えば平均濃縮度3.9重量%以上に高濃縮度化された燃料集合体においても、H/U比を最適化することができる。
また、反制御棒側領域に配置される第2の燃料棒の本数と、制御棒側領域に配置される第2の燃料棒の本数との差を2本以上とすることにより、H/U比をより確実に最適化することができる。
【0022】
(2)上記(1)において、好ましくは、前記角型ウォータチャンネルは、燃料集合体内部を制御棒側領域と反制御棒側領域とに2分する前記境界面から反制御棒側に偏心して配置されている。これにより、反制御棒側領域のH/U比の増大及び制御棒側領域のH/U比の抑制を促進できるので、H/U比を容易に最適化することができる。
【0023】
(3)上記(2)において、好ましくは、上記第1及び第2の目的を達成するために、前記反制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒のうち少なくとも1本は、前記角型ウォータチャンネルに隣接して配置されている。これにより、容易に角型ウォータチャンネルを反制御棒側に偏心させることができるようになる。すなわち例えば9行9列正方格子状配列中に3行3列格子分の角型ウォータチャンネルを偏心させて配置する場合、ウォータチャンネルの反制御棒側コーナー部近傍には2列分の格子位置しかなく、もし第2の燃料棒をウォータチャンネル隣接位置か正方格子状配列最外周位置に配置できなければ第2の燃料棒を反制御棒側領域に偏らせて配置するのが困難となるため、結果としてウォータチャンネルを偏心させること自体が難かしくなる。そこで本発明では、第2の燃料棒をウォータチャンネル隣接位置に配置可とすることによって、第2の燃料棒を反制御棒側に容易に配置できるようにし、容易にウォータチャンネルを偏心させることができる。このとき、D格子炉心に配置される場合は、反制御棒側領域出力が制御棒側領域の出力よりも相対的に低く燃料棒がドライアウトしにくい傾向となるため、ウォータチャンネル隣接位置に第2の燃料棒を配置しても、まわりの燃料棒の熱的余裕はまだ十分な値を確保できる。すなわち、熱的余裕を確保しつつ、H/U比を最適化することができる。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面を参照しつつ説明する。
本発明の第1の実施形態を図1〜図3により説明する。
本実施形態による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す縦断面図を図2に示し、図2中I−I断面でみた横断面図を図1に示す。これら図1及び図2において、本実施形態による燃料集合体100は、図12に示した炉心と同様、沸騰水型原子炉D格子炉心の単位セル107に装荷されるものであり、9行9列の正方格子状に配列され内部に燃料物質としてのウラン−235が充填された72本の燃料棒101と、正方格子状配列の中央部領域の水の量を増やすのを目的として燃料棒101が9本配列可能な領域に配置された1本の角型ウォータチャンネル102と、これら燃料棒101及び角型ウォータチャンネル102により形成される燃料バンドルの周囲を囲むチャンネルボックス103とを備えている。燃料バンドルの上部及び下部はそれぞれ上部タイプレート104及び下部タイプレート105により支持されており、また燃料バンドルの軸方向複数箇所には、燃料棒101及びウォータチャンネル102の間隔を保持するためのスペーサ106が設けられている。
また、上部タイプレート104の制御棒108側(以下適宜、単に制御棒側という)及びその反対側(以下適宜、反制御棒側という)のコーナー部には、ガイドポスト104a,104bがそれぞれ一体に形成されており、そのうち、制御棒側のガイドポスト104aには、チャンネルボックス103に接続されたチャンネルファスナー109が固定されている。
このチャンネルファスナー109は、1つの制御棒108まわりの4つの燃料集合体100を相互に連結するとともに、これら燃料集合体100間に制御棒108の挿入・引き抜きスペースを確保する機能を果たすものであり、各燃料集合体100の制御棒側のガイドポスト104aに固定されている。なお、反制御棒側のガイドポスト104bは、制御棒側のガイドポスト104aとの重量バランスをとるためのダミーとなっている。
【0025】
燃料棒101は、燃料有効長が通常の長さである65本の第1の燃料棒101aと、燃料有効長が第1の燃料棒101aよりも短いいわゆる短尺燃料棒である7本の第2の燃料棒101bとから構成されている。この第2の燃料棒101bの燃料有効長は、例えば第1の燃料棒の有効長の15/24となっている。またこれら燃料棒は、特に図示や詳細な説明を行わないが、この種の燃料集合体として公知であるものと同様、濃縮度分布が異なる複数種類の燃料棒から構成されている。そして各種類ごとに適宜軸方向の濃縮度分布を設けることにより軸方向出力ピーキングの平坦化を図ったり、各種燃料棒の配置を適宜工夫することにより径方向出力ピーキングの平坦化が図られている。なお、このとき、このような燃料棒101の配置において、燃料集合体100における平均濃縮度は3.9重量%以上となっている。
【0026】
以上のような燃料集合体100における本実施形態の要部は、第2の燃料棒101bの配置方法にある。
すなわち、燃料集合体内部を鉛直方向の境界面110によって制御棒側領域111と反制御棒側領域112とに2分したとき、反制御棒側領域112に配置される第2の燃料棒101bの本数を、制御棒側領域111に配置される第2の燃料棒101bの本数よりも多くしたことである。特にこの実施形態では、この本数の差を2本以上としている。具体的には、反制御棒側領域112には6本の第2の燃料棒101bが配置されているのに対し、制御棒側領域111には1本の第2の燃料棒101bしか配置されていない(但し境界面100上に配列され両方の領域にまたがっているものは1/2本ずつとしてカウント)ため、これらの差が5本となっている。
【0027】
このような第2の燃料棒101bの配置により、本実施形態においては、以下の作用を奏する。
【0028】
(1)第2の燃料棒の偏在によるH/U比の改善
すなわち、D格子炉心に装荷される場合、制御棒側においてチャンネルボックス103の外側に形成されるギャップ水領域113の面積が広くなっているため水の量が相対的に多くなる一方、反制御棒側でチャンネルボックス103の外側に形成されるギャップ水領域114の面積が狭くなっているため水の量が相対的に少なくなる。しかしながら本実施形態においては、有効長の短い第2の燃料棒101bの本数を反制御棒側領域112で多くし反制御棒側に偏って配置する。
これにより、第2の燃料棒101bが短長である分燃料の量を減らすとともに、第2の燃料棒101b上部に生じる飽和水領域によって反制御棒側領域112における水の量を増加させてH/U比を増大させることができ、逆に制御棒側領域111においては燃料の量の減少及び水の量の増加を抑えH/U比を抑制することができる。したがって、水及び燃料の配置をより均等にして反制御棒側と制御棒側とのH/U比の差を低減し、燃料集合体内におけるH/U比分布を改善し、より均一にすることができる。
このとき、図13を用いて説明したように、燃料経済性の面からみたH/U比の最適値は、燃料集合体の平均濃縮度によって変動し、高濃縮度になるほど最適値の値も大きくなる。本実施形態の燃料集合体100においては、反制御棒側領域112における第2の燃料棒101bの本数と制御棒側領域111における第2の燃料棒101bの本数との差をある程度大きくとることで、平均濃縮度3.9重量%以上の高濃縮度であってもH/U比を最適化する。このことを図3により説明する。
【0029】
図3は、図1と同様の構造の燃料集合体(平均濃縮度3.9重量%以上)において、反制御棒側領域112及び制御棒側領域111にそれぞれ所定の配置で第2の燃料棒101bを設け、かつそのときの反制御棒側領域112における第2の燃料棒101bの本数から制御棒側領域111における第2の燃料棒101bの本数を引いた差を0〜5本まで変化させたときの、局所出力因子の相対的な変化幅を解析した結果を示したものである。ここで局所出力因子とは、燃料集合体内のすべての燃料棒の出力の平均値に対する、出力が最大の燃料棒の出力の相対値を表している。なお、縦軸は本数差が0本のとき(すなわち反制御棒側領域112と制御棒側領域111とに均等に第2の燃料棒101bを配置したとき)を基準値0とし、変化幅がほぼ一定となったときの値を−1としたときの相対値で表しており、局所出力因子が低くなるほど出力ピーキングが低減した、言い換えればH/U比がより均一化されたことを示している。図示のように、第2の燃料棒101bの本数差が増加するほど局所出力因子は大きく低下するが、第2の燃料棒101bの本数差が1本では局所出力因子は0本のときとあまり変化せず、約−0.1にとどまる。しかし、本数差が2本になると局所出力因子が急減して約−0.5となり、さらに本数差が3本になると約−0.9となる。なおこれ以降は、本数差を増やしても局所出力因子の低減の程度はあまり変わらない。この結果より、本願発明者等は、反制御棒側領域112と制御棒側領域111との本数差を2本以上とすれば、より確実にH/U比を最適化し、局所出力ピーキングをより低減できると判断した。本実施形態においては、反制御棒側領域112と制御棒側領域111との本数差は5本である。したがって、例えば平均濃縮度を3.9重量%以上に高濃縮度化されている場合であってもH/U比を確実に最適化でき、燃料経済性の向上を図ることができる。すなわち、より少ない燃料でより高い燃料集合体反応度を得、高い燃焼度を達成することができる。
【0030】
(2)炉停止余裕の向上
H/U比の均一化が不十分である従来構造では、出力ピーキングを抑制するために、水の量が相対的に多い制御棒側では燃料棒を低濃縮度とし、かつ水の量が相対的に少ない反制御棒側では高濃縮度とせざるを得なかった。この場合、非沸騰状態である冷温停止時においては、反制御棒側の水の量が多くなり出力が増大する傾向となるため、炉停止余裕が低減していた。
これに対し、本実施形態においては、上述したようにH/U比を常に最適化することができるので、制御棒側領域111と反制御棒側領域112との濃縮度差を縮小し、反制御棒側領域112の濃縮度を従来よりも低下させることができる。したがって、冷温停止時における出力増大を抑制できるので、その分炉停止余裕を向上できる。
【0031】
以上説明したように、本実施形態の燃料集合体100によれば、平均濃縮度3.9重量%以上に高濃縮度化された構造において、H/U比を最適化し燃料経済性の向上を図ることができる。またこれに加え、炉停止余裕を向上することができる。
【0032】
本発明の第2の実施形態を図4〜図9により説明する。
本実施形態による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図を図4に示す。この図4は第1の実施形態の図1にほぼ相当する図であり、共通の部材には同一の符号を付し、説明を省略する。
【0033】
図4において、本実施形態による燃料集合体200が図1に示した第1の燃料集合体100と異なる点は、まず、角型ウォータチャンネル102を、正方格子状配列の1列分だけ反制御棒側にずらしたことである。この結果、図1では、角型ウォータチャンネル102が、燃料集合体内部を制御棒側領域と反制御棒側領域とに2分する境界面110に関して対称に配置されていたのが、図4では角型ウォータチャンネル102がこの境界面110から反制御棒側に偏心して配置されている。
また、短尺である第2の燃料棒101bの数が1個減って全体で6本となるとともに、図示のように、反制御棒側領域112に4本、制御棒側領域111にも2本が配置され、本数差が2本と小さくなっている。そしてこのとき、反制御棒側領域112においては、角型ウォータチャンネル102の偏心の結果、2本の第2の燃料棒101bが角型ウォータチャンネル102に隣接配置されている。なお、本願明細書中では、「隣接する位置にある」とは、n行n列の正方格子状配列において、同行でかつとなりの列に位置するか、または同列でとなりの行に位置する関係をいう。
その他の構造は、第1の実施形態の燃料集合体100とほぼ同様である。
【0034】
本実施形態の作用は、以下のようである。
(1)短尺燃料棒の偏在及びウォータチャンネルの偏心によるH/U比の改善
すなわち、本実施形態においても、第1の実施形態と同様、第2の燃料棒101bの本数を反制御棒側に偏って配置している。これにより、上記第1の実施形態において説明したのと同様の原理によって、水及び燃料の配置をより均等にして反制御棒側と制御棒側とのH/U比の差を低減し、燃料集合体内におけるH/U比分布を改善し、より均一にすることができる。
但し、上記第1の実施形態において図3を用いて説明したように、本実施形態では反制御棒側と制御棒側とにおける第2の燃料棒の本数差が2本であり、第1の実施形態の本数差5本よりも小さくなっているため、その分それだけではH/U比改善効果が小さい。そこで本実施形態においては、それをウォータチャンネル102の反制御棒側への偏心によって補うことにより、第1の実施形態と同等の効果を得ている。
すなわち、内部を飽和水が流れるウォータチャンネル102を反制御棒側に偏心させることにより、反制御棒側領域のH/U比の増大及び制御棒側領域のH/U比の抑制を促進する。これにより、上記第2の燃料棒101bによるH/U比改善効果を補うことができるので、第1の実施形態と同様、平均濃縮度3.9重量%以上に高濃縮度化された燃料集合体200において、H/U比を最適化し燃料経済性の向上を図ることができる。このことを図5によりさらに詳細に説明する。
【0035】
図5は、本実施形態の燃料集合体200と同様の構造の燃料集合体において、燃料集合体平均濃縮度を種々変化させたときの無限増倍率の挙動を解析した結果を示したものである。また図中には、比較のために、燃料集合体200において第2の燃料棒101bを偏在させず制御棒側と反制御棒側とに均一に設けた構造において、平均濃縮度を種々変化させたときの無限増倍率の挙動を解析した結果も併せて示している。
なお、図中、前者(短尺棒偏在+ウォータチャンネル偏心)の挙動を太実線アで示し、後者(ウォータチャンネル偏心のみ)の挙動を細実線イで示す。
【0036】
図5において、太実線ア及び細実線イともに、平均濃縮度の増加と共に無限増倍率は右上がりに単調増加となる。
しかしながら、平均濃縮度が比較的低い領域(約3.9重量%以下)では、ウォータチャンネル102の偏心のみを行った細実線イの場合のほうが、短尺棒偏在の偏在をも行った太実線アよりも無限増倍率が高い。これは、「発明が解決しようとする課題」の項で図13を用いて説明した原理によると考えられる。すなわち、比較的低い濃縮度では、例えば図13の実線のようにH/U比−無限増倍率の特性曲線が表されるため、短尺棒偏在とウォータチャンネル偏心との両方を行うとH/U比が(例えばx2となって)最適値x1より高くなりすぎ、無限増倍率がかえって減少してしまう。
これに対し、平均濃縮度が比較的高い領域(約3.9重量%以上)では、図5に示すようにウォータチャンネル102の偏心と第2の燃料棒101bの偏在の両方を行った太実線アの場合のほうが、細実線イよりも無限増倍率が高くなる。これは、この場合には、上記と異なり例えば図13の破線のようにH/U比−無限増倍率の特性曲線が表されるため、短尺棒偏在とウォータチャンネル偏心との両方を行ってH/U比を例えばx2にしたほうが無限増倍率がより増加するからである。
【0037】
本実施形態の燃料集合体200は、平均濃縮度が3.9重量%となっていることにより、ウォータチャンネル102の偏心に加えて短尺の第2の燃料棒101bの偏在を併せて実施することで、より大きな無限増倍率を得られるような値ににH/U比を改善することができる。
【0038】
(2)熱的余裕の確保
図4のように9行9列正方格子状配列中に3行3列格子分の角型ウォータチャンネル102を偏心させて配置すると、ウォータチャンネル102の反制御棒側コーナー部近傍には2列分の格子位置しかない。そのため、もし第2の燃料棒101bを従来構造のようにウォータチャンネル102の隣接位置や格子状配列最外周に配置不可とすると、反制御棒側領域における第2の燃料棒101bを配置できる場所が極めて限定されることとなり、第2の燃料棒101bを反制御棒側領域に偏らせて配置するのが困難となる。この結果、ウォータチャンネル102を偏心させること自体が難かしくなる。
これに対して本実施形態の燃料集合体200では、第2の燃料棒101bをウォータチャンネル102の隣接位置に配置することによって、第2の燃料棒101bを反制御棒側に容易に配置できるようにし、これによって容易にウォータチャンネル102の偏心構造を実現できる。
なおこのとき、一般に、燃料集合体がD格子炉心に配置される場合は、ギャップ水領域の差に基づき、反制御棒側領域の出力が制御棒側領域の出力よりもともと相対的に低くなる性質があるため、反制御棒側領域の燃料棒はドライアウトしにくい。したがって、上記のようにウォータチャンネル102に隣接して第2の燃料棒101bを配置しても、まわりの燃料棒101aの熱的余裕を十分に確保できる。
【0039】
以上説明したように、本実施形態の燃料集合体200によっても、第1の実施形態と同様、平均濃縮度3.9重量%以上に高濃縮度化された構造においてH/U比を最適化し燃料経済性の向上を図ることができる。また、炉停止余裕を向上することができる。さらにこのとき、熱的余裕を充分に確保しつつH/U比を最適化することができる。
【0040】
なお、上記第2の実施形態においては、第2の燃料棒101bの反制御棒側領域と制御棒側領域との本数差が2本であったが、これに限られない。まず、第1参考例の構造を図6に示す。図6において、この参考例の燃料集合体200Aは、第2の燃料棒101bが反制御棒側領域に4本、制御棒側領域に3本が配置され、その本数差が1本となっている。この参考例によれば、第2の燃料棒101bの本数差が2本から1本になった分H/U比最適化の効果が若干低下する可能性はある。
【0041】
また、上記第2の実施形態の変形例としては、上記参考例とは逆に、第2の燃料棒101bの反制御棒側領域と制御棒側領域との本数差を2本より大きくすることが考えられる。第1及び第2の変形例の構造を図7及び図8に示す。これらはどちらも本数差を5本とする場合の例であるが、図7の第1の変形例による燃料集合体200Bにおいては、第2の燃料棒101bが反制御棒側領域に6本、制御棒側領域に1本配置されているのに対し、図8の第2の変形例による燃料集合体200Bにおいては、第2の燃料棒101bが反制御棒側領域に7本、制御棒側領域に2本となっている点で異なる。これら第1及び第2の変形例によっても、第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0042】
また、上記第1の変形例に対し、第2の燃料棒101bの本数配分はそのままで配置位置のみを変える変形例も考えられる。図9は、その点に関する第2参考例の構造を示す図である。図9において、この第2参考例の燃料集合体200Dは、図7の燃料集合体200Bと同様に第2の燃料棒101bが反制御棒側領域に6本、制御棒側領域に1本が配置されているが、反制御棒側領域における第2の燃料棒101bの配置位置が異なり、4本の第2の燃料棒101bが正方格子状配列の最外周に配置されチャンネルボックス103に隣接している。なおこのとき、従来構造のように格子状配列最外周に第2の燃料棒101bを配置不可としないことにより、熱的余裕を確保しつつ容易にウォータチャンネル102の偏心構造を実現している。
【0043】
本発明の第3の実施形態を図10及び図11により説明する。本実施形態は10行10列の正方格子状に燃料棒を配列した燃料集合体に本発明を適用した場合の実施形態である。
本実施形態による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図を図10に示す。この図10は第1の実施形態の図1に、第2の実施形態の図4にほぼ相当する図である。
【0044】
この図10において、本実施形態の燃料集合体300は、配列される燃料棒の本数が増えただけで基本的には第2の燃料集合体200と類似の構造である。すなわち、燃料集合体300は、沸騰水型原子炉D格子炉心の単位セル307に装荷されるものであり、10行10列の正方格子状に配列され内部に燃料物質としてのウラン−235が充填された91本の燃料棒301と、正方格子状配列の中央部近傍の水の量を増やすのを目的として燃料棒301が9本配列可能な領域に配置された1本の角型ウォータチャンネル302と、これら燃料棒301及び角型ウォータチャンネル302により形成される燃料バンドルの周囲を囲むチャンネルボックス303とを備えている。
【0045】
燃料棒301は、燃料有効長が通常長さである83本の第1の燃料棒301aと、燃料有効長が第1の燃料棒301aよりも短いいわゆる短尺燃料棒である8本の第2の燃料棒301bとから構成されている。またこれら燃料棒301は、濃縮度分布が異なる複数種類の燃料棒から構成されており、各種類ごとに適宜軸方向の濃縮度分布を設けたり各種燃料棒の配置を適宜工夫することにより軸方向・径方向出力ピーキングの平坦化が図られている。そしてこのとき、燃料集合体300における平均濃縮度は3.9重量%以上となっている。
また、燃料集合体内部を鉛直方向の境界面310によって制御棒308側にある制御棒領域とその反対側にある反制御棒側領域とに2分したとき、反制御棒側領域には6本の第2の燃料棒301bが配置されているのに対し、制御棒側領域には2本の第2の燃料棒301bしか配置されておらず、その本数の差が4本となっている。また角型ウォータチャンネル302は境界面310よりも反制御棒側に若干偏心している。
【0046】
本実施形態によっても、第2の実施形態とほぼ同様の原理により、ギャップ水領域313,314の面積差に基づくH/U比の不均一を、第2の燃料棒301bの偏在と角型ウォータチャンネル302の偏心とによって改善し、H/U比を最適化できるので、燃料経済性の向上を図ることができる。また、炉停止余裕を向上することができる。
【0047】
なお、上記第3の実施形態では、角型ウォータチャンネル302は境界面310から偏心してはいたが、それほど大きな偏心ではなく、角型ウォータチャンネル302の一部は境界面310にまたがっていた。しかしこれに限られず、角型ウォータチャンネル302をもっと反制御棒側に偏心させてもよい。この変形例の構造を図11に示す。
図11において、この変形例の燃料集合体300Aは、第3の実施形態の燃料集合体300において、第2の燃料棒301bの配置を全く変えずに、角型ウォータチャンネル302のみを正方格子状配列の1列分だけ反制御棒側にさらに偏心させたものである。本変形例によっても、第3の実施形態の燃料集合体300と同様の効果を得ることができる。またこのとき、2本の第2の燃料棒301bが角型ウォータチャンネル302と隣接しているが、第2の実施形態の燃料集合体200同様、このときのまわりの燃料棒301aの熱的余裕は十分に確保することができる。
【0048】
なお、上記第1〜第3の実施形態においては、角型ウォータチャンネル102,202,302はいずれも9本の第2の燃料棒101b,201b,301bが配列可能な領域に配置されていたが、これに限られず、少なくとも1本の第2の燃料棒101b,201b,301bが配列可能な領域に配置すれば足りる。これらの場合も同様の効果を得る。
【0049】
【発明の効果】
本発明によれば、反制御棒側領域に偏らせる第2の燃料棒の本数を適宜調整することで、常にH/U比を最適化することができる。したがって、平均濃縮度3.9重量%以上に高濃縮度化された燃料集合体において、H/U比を最適化することができ、燃料経済性の向上を図ることができる。また、H/U比を常に最適化することができるので、制御棒側と反制御棒側との濃縮度差を縮小し反制御棒側の濃縮度を低下させることができる。したがって、冷温停止時における出力増大を抑制でき、炉停止余裕を向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図2】 図1中II−II断面による縦断面図である。
【図3】 反制御棒側領域と制御棒側領域における第2の燃料棒の本数差を変化させたときの、局所出力因子な変化幅を解析した結果を示した図である。
【図4】 本発明の第2の実施形態による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図5】 燃料集合体平均濃縮度を種々変化させたときの無限増倍率の挙動を解析した結果を示した図である。
【図6】 第2の実施形態に係わる第1参考例としての沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図7】 第2の実施形態の第1の変形例による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図8】 第2の実施形態の第2の変形例による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図9】 第2の実施形態に係わる第2参考例としての沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図10】 本発明の第3の実施形態による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図11】 第3の実施形態の変形例による沸騰水型原子炉用燃料集合体の構造を表す横断面図である。
【図12】 一般的な沸騰水型原子炉炉心の部分構造を表す概念的横断面図である。
【図13】 H/U比−無限増倍率の特性曲線を示す図である。
【図14】 短尺燃料棒を設ける従来構造を表す横断面図である。
【図15】 水ロッド領域を狭いギャップ水領域に近づけた従来構造を表す横断面図である。
【図16】 図15と同様の構造を10行10列正方格子状配列で実現した場合の横断面図である。
【符号の説明】
100 燃料集合体
101 燃料棒
101a 第1の燃料棒
101b 第2の燃料棒
102 角型ウォータチャンネル
104a ガイドポスト
108 制御棒
109 チャンネルファスナー
110 境界面
111 制御棒側領域
112 反制御棒側領域
200 燃料集合体
200A〜D 燃料集合体
300 燃料集合体
301 燃料棒
301a 第1の燃料棒
301b 第2の燃料棒
302 角型ウォータチャンネル
308 制御棒
310 境界面
300A〜D 燃料集合体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a fuel assembly used in a boiling water reactor.
[0002]
[Prior art]
FIG. 12 is a conceptual cross-sectional view showing a partial structure of a general boiling water reactor core. In FIG. 12, the
[0003]
In each
[0004]
In this
[0005]
On the other hand, in FIG. 12, a gap for arranging the
Further, in particular, the
[0006]
This H / U ratio is a parameter that determines the average energy of neutrons. The characteristics of this H / U ratio will be described with reference to FIG.
FIG. 13 shows the behavior of an infinite multiplication factor when the average enrichment is set to a predetermined value and H / U is taken on the horizontal axis for a fuel assembly of a general boiling water reactor. . As shown in the figure, when the H / U ratio is initially increased, the neutron average energy is lowered (the neutron spectrum is soft), the fission reaction with the nuclear fuel material is promoted, and the infinite multiplication factor is also increased. However, on the other hand, as the neutron spectrum becomes softer, the neutron absorption reaction by the moderator (light water) also increases, so the infinite multiplication factor reaches a peak at a certain H / U ratio, and thereafter the H / U ratio increases. The infinite multiplication factor decreases as the number is increased. That is, this peak is the optimum value of the H / U ratio from the viewpoint of obtaining high energy with as little fuel as possible (= fuel economy). However, in this case, from the viewpoint of setting the reactivity coefficient to a moderately negative value, a value x1 slightly smaller than the peak position is set as an actual optimum value (hereinafter simply referred to as an optimum value).
[0007]
As described above, improving and optimizing the axial / radial distribution of the H / U ratio is very important from the viewpoint of fuel economy, so that various improvements have been made in the past. Yes. Hereinafter, these will be described sequentially.
[0008]
(1) Improvement of axial H / U ratio
As a measure for improving the H / U ratio in the axial direction of the fuel assembly, for example, as described in Japanese Patent Application Laid-Open No. 52-50498, a conventional short fuel rod having a shorter effective fuel length than a normal fuel rod The structure which provides is proposed. By providing this short fuel rod, it is possible to increase the saturated water region that does not cause a phase change, adjust the axial fuel load, and improve the axial H / U ratio. An example of such a structure is shown in FIG. Portions common to FIG. 12 are denoted by the same reference numerals. The fuel assembly shown in FIG. 14 is arranged in a D-grid core, and 72
[0009]
(2) Improvement of radial H / U ratio
On the other hand, as a measure for improving the H / U ratio in the radial direction of the fuel assembly, conventionally, there is a configuration in which the number of water rods is increased or the size of the water rods is increased. As a result, the water rod region can be increased in the central region of the fuel assembly where the neutron moderating effect is not sufficient, thereby improving the radial H / U ratio.
In particular, in the fuel assembly loaded in the D lattice core, as described above with reference to FIG. 12, the areas of the
[0010]
(3) Improvement of H / U ratio at higher burnup
By the way, in recent years, in boiling water reactors, as a method of effectively using uranium resources with an improvement in plant utilization rate, it has been proposed to increase the burnup of fuel and to make a long-term operation cycle. At this time, since it is necessary to increase the enrichment in order to increase the take-off burnup of the fuel assembly, the H / U ratio is affected. In addition, the extension of the residence time in the furnace due to the long-term operation cycle means that the fuel is affected by the influence of the H / U ratio in the axial direction and the radial direction for a long time in the core, and this H / U ratio. The influence of will be further expanded.
[0011]
For example, Japanese Patent Laid-Open No. 3-296689 discloses a known technique for improving the H / U ratio in such a fuel assembly with a high burnup. In this prior art, as a method of reducing the difference in the H / U ratio in the fuel assembly disposed in the D lattice core,
(1) Move the water rod area closer to the narrow gap water area.
[0012]
(2) Move the short fuel rod closer to the narrow gap water area.
[0013]
(3) Bring the fissile material close to a wide gap region.
[0014]
Three methods are disclosed. Both of these increase the H / U ratio near the narrow gap water region and decrease the H / U ratio near the wide gap water region.
An example of the structure of the fuel assembly in which the above (1) is implemented is shown in FIGS. Portions common to FIGS. 12 and 14 are denoted by the same reference numerals. In the fuel assembly shown in FIG. 15, in the 9 × 9 square lattice arrangement, the
Moreover, in the said prior art, when (1) is implemented, it is also shown that implementing (2) further is not so effective.
[0015]
In the above prior art, the short fuel rod has a property that the void tends to concentrate on the upper portion. Therefore, the short fuel rod is not adjacent to the water rod or gap water region which is not a heating element but adjacent to the fuel rod. In this way, the voids around the fuel rods are concentrated on the water rod as much as possible to prevent dry-out (bubbles adhere to the surface of the fuel rods and reduce the cooling effect), and secure a thermal margin. Yes.
[0016]
[Problems to be solved by the invention]
However, the following problems exist in the above-described conventional technology.
As described above, the H / U ratio behaves as shown by the curve in FIG. 13, but this curve is affected by the enrichment of the fuel assembly. That is, as the enrichment of the fuel assembly increases, the absorption of thermal neutrons increases, so the neutron flux decreases, and the amount of moderator necessary to obtain the same infinite multiplication factor increases. Therefore, the curve slides in the right direction in the figure as indicated by a broken line, and the optimum value of H / U also changes from x1 to a higher value.
Here, in the above prior art, if the above (1) (= the water rod region is brought closer to the narrow gap water region) is carried out, the amount of the moderator in the vicinity of the narrow gap water region is almost sufficient. It is said that it does not make much sense to implement 2 ▼ (= close the short fuel rod to a narrow gap water region). That is, for example, in the case where the characteristics of the H / U ratio are represented by a solid line at a certain degree of enrichment, if the infinite multiplication factor kA is set at the H / U ratio x1 at the time of the above-described (1), In combination, for example, the H / U ratio becomes x2, which is larger than x1, and the infinite multiplication factor is reduced to kB.
However, as described above, the optimum value of the H / U ratio varies depending on the enrichment of the fuel assembly, so this cannot be generally said. That is, depending on the degree of enrichment, the amount of moderator in the vicinity of the narrow gap water region becomes insufficient with only (1), and the difference in H / U ratio with the wide gap water region becomes large. By doing so, the amount of moderator in the vicinity of the narrow gap water region is sufficient, and the difference in the H / U ratio with the wide gap water region may be minimized and may be an optimum value. In other words, to explain in conjunction with the above example, when the concentration is higher than that of the solid line and the characteristics of the H / U ratio are represented by a broken line, if only the above (1) is performed, the H / U ratio x1. However, the infinite multiplication factor kC is very small, but the infinite multiplication factor kA can be set to kA by carrying out steps (1) and (2) to obtain the H / U ratio x2. In addition, the case where (1) and (2) are combined is described above as an example, but the number of short fuel rods approaching the narrow gap water region even when only (2) is performed alone is described. Depending on the case, there is a possibility that the same effect can be obtained. The above prior art does not consider such points, and does not correctly recognize the effect of improving the H / U ratio by bringing the short fuel rod (2) closer to the narrow gap water region. That is, (2) as a means for effectively improving the H / U ratio is not disclosed in the prior art.
Further, although the above prior art suggests consideration for the high enrichment accompanying the increase in the burnup, the value of the enrichment is not specifically disclosed. Therefore, for example, as an example of a fuel assembly corresponding to high burnup, for example, the average enrichment of the fuel assembly is set to 3.9% by weight or more for the purpose of making the take-out average burnup exceed 45 GWd / t. In some cases, it is unclear whether an optimal H / U ratio can be given.
[0017]
Further, in the above prior art, from the viewpoint of securing thermal margin, the short fuel rod is not disposed at a position adjacent to a water rod that is not a heating element. From the same viewpoint, a position adjacent to a gap water region ( In other words, it is considered that it is suggested not to arrange at the outermost peripheral position of the lattice arrangement. Here, for example, in the case of placing a square water channel of 3 rows and 3 columns lattice in a 9 by 9 square lattice arrangement, in order to implement the above (1), the gap water region side narrowed by one column from the center. When there are only two grid positions between the water channel and the channel box, the short fuel rods are placed in this region because they are adjacent to the non-heating element water rod or the gap water region. Can no longer be placed. That is, it becomes difficult to implement the above (1) and (2) together. However, in the fuel assembly arranged in the D-grid core, the output on the narrow gap water region side is relatively lower than the output on the wide gap water region side. There are difficult properties. Therefore, for example, even if the short fuel rods are arranged adjacent to the narrow gap water region side of the water channel, the thermal margin of the surrounding fuel rods still has a sufficient value. Rather, if it is possible to carry out the above (1) and (2) together and an optimum H / U ratio can be obtained, it seems that it is much more beneficial. Such a point is not considered in the above-described conventional technology.
[0018]
The first object of the present invention is to provide a fuel assembly that achieves high enrichment with an average enrichment of 3.9% by weight or more, and provides a configuration that can optimize the H / U ratio and improve fuel economy. There is to do.
[0019]
The second object of the present invention is to provide a configuration capable of optimizing the H / U ratio while ensuring a thermal margin in a fuel assembly that has a high enrichment with an average enrichment of 3.9% by weight or more. There is to do.
[0020]
[Means for Solving the Problems]
(1) In order to achieve the first object, the present invention provides a plurality of fuel rods arranged in a square grid of 9 rows and 9 columns and an area where one or more fuel rods can be arranged. PlacedOneA square water channel and a guide post provided on the control rod side for fixing the channel fastener, and the plurality of fuel rods include a plurality of first fuel rods and the first fuel rods. In a fuel assembly for a boiling water reactor loaded in a unit cell of a boiling water reactor D lattice core, including a plurality of second fuel rods having a fuel effective length shorter than that of the fuel rod, the average concentration When the degree is 3.9% by weight or more and the inside of the fuel assembly is divided into a control rod side region and a counter control rod side region by a vertical boundary surface located on a diagonal line of the fuel rod arrangement, The number of the second fuel rods disposed in the counter control rod side region is larger than the number of the second fuel rods disposed in the control rod side region, and the counter control rod side region The second fuel rod to be disposed is other than the outermost periphery of the square lattice array. Disposed at a positionThe difference between the number of the second fuel rods arranged in the non-control rod side region and the number of the second fuel rods arranged in the control rod side region is two or more. .
When the fuel assembly for boiling water reactors is loaded on the D-grid core, the control rod side has a relatively large amount of water as a moderator because the space between the fuel assemblies is wide. On the non-control rod side, the distance between the fuel assemblies is narrow and the amount of water is relatively small. Therefore, in the present invention, by increasing the number of the second fuel rods having a short effective length in the counter-control rod side region, the second fuel rods are arranged to be biased toward the counter-control rod side. As a result, the amount of fuel is reduced by the length of the second fuel rod, and the H / U ratio is increased by increasing the amount of water in the counter-control rod side region by the saturated water region generated at the upper part of the second fuel rod. And the H / U ratio can be suppressed by suppressing a decrease in the amount of fuel and an increase in the amount of water in the control rod side region. As a result, the water and fuel are more evenly arranged to reduce the difference in the H / U ratio between the non-control rod side and the control rod side, thereby improving the H / U ratio distribution in the fuel assembly and making it more uniform. be able to.
Here, the optimum value of the H / U ratio from the viewpoint of fuel economy varies depending on the enrichment of the fuel assembly. For example, the optimum value increases as the enrichment increases. In the present invention, by appropriately adjusting the number of second fuel rods biased toward the counter-control rod side region, the H / U ratio can always be optimized in response to this variation. Therefore, the H / U ratio can be optimized even in a fuel assembly that is highly enriched to an average enrichment of 3.9% by weight or more, for example.
Further, by setting the difference between the number of the second fuel rods arranged in the non-control rod side region and the number of the second fuel rods arranged in the control rod side region to two or more, H / U The ratio can be optimized more reliably.
[0022]
(2) In the above (1), preferably, the square water channel is arranged eccentrically from the boundary surface that divides the inside of the fuel assembly into a control rod side region and a counter control rod side region to the counter control rod side. ing. As a result, an increase in the H / U ratio in the non-control rod side region and a suppression of the H / U ratio in the control rod side region can be promoted, so that the H / U ratio can be easily optimized.
[0023]
(3)the above(2In order to achieve the first and second objects, at least one of the second fuel rods arranged in the counter-control rod side region is preferably adjacent to the square water channel. Are arranged. As a result, the square water channel can be easily eccentric to the non-control rod side. That is, for example, when a square water channel for 3 rows and 3 columns lattice is eccentrically arranged in a 9 by 9 square lattice arrangement, only the lattice position for 2 columns is located near the counter-control rod side corner of the water channel. If the second fuel rod cannot be arranged adjacent to the water channel or at the outermost circumferential position of the square grid array, it is difficult to place the second fuel rod biased to the non-control rod side region. As a result, it becomes difficult to decenter the water channel itself. Therefore, in the present invention, by allowing the second fuel rod to be disposed adjacent to the water channel, the second fuel rod can be easily disposed on the counter-control rod side, and the water channel can be easily eccentric. it can. At this time, when arranged in the D-grid core, the counter-control rod side region output is relatively lower than the control rod side region output, and the fuel rods are less likely to dry out. Even if two fuel rods are arranged, the thermal margin of the surrounding fuel rods can still ensure a sufficient value. That is, the H / U ratio can be optimized while ensuring a thermal margin.
[0024]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below with reference to the drawings.
A first embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view showing the structure of the boiling water nuclear reactor fuel assembly according to this embodiment, and FIG. 1 is a transverse sectional view taken along the line II in FIG. 1 and 2, the
In addition, guide posts 104a and 104b are integrally formed at the corners of the
The
[0025]
The
[0026]
The main part of the present embodiment in the
That is, when the inside of the fuel assembly is divided into the control
[0027]
With this arrangement of the
[0028]
(1) Improvement of H / U ratio due to uneven distribution of second fuel rod
That is, when loaded into the D lattice core, the amount of water is relatively large because the area of the
As a result, the amount of fuel is reduced by the length of the
At this time, as described with reference to FIG. 13, the optimum value of the H / U ratio from the viewpoint of fuel economy varies depending on the average enrichment of the fuel assembly, and the optimum value increases as the enrichment becomes higher. growing. In the
[0029]
FIG. 3 shows a second fuel rod having a predetermined arrangement in the non-control
[0030]
(2) Improvement of furnace shutdown margin
In the conventional structure in which the H / U ratio is not uniform enough, in order to suppress output peaking, the control rod side with a relatively large amount of water has a low concentration of fuel rods and the amount of water is relatively low. Therefore, it was unavoidable to have a high concentration on the side of the non-control rod. In this case, when the cold stop is in a non-boiling state, the amount of water on the non-control rod side tends to increase and the output tends to increase, so the furnace stop margin has been reduced.
On the other hand, in the present embodiment, the H / U ratio can always be optimized as described above, so the difference in concentration between the control
[0031]
As described above, according to the
[0032]
A second embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing the structure of the boiling water nuclear reactor fuel assembly according to this embodiment. FIG. 4 is a view substantially corresponding to FIG. 1 of the first embodiment, and common members are denoted by the same reference numerals and description thereof is omitted.
[0033]
In FIG. 4, the
In addition, the number of short
Other structures are substantially the same as those of the
[0034]
The operation of this embodiment is as follows.
(1) Improvement of H / U ratio due to uneven distribution of short fuel rods and eccentricity of water channel
That is, also in the present embodiment, the number of the
However, as described with reference to FIG. 3 in the first embodiment, in this embodiment, the number of second fuel rods on the counter-control rod side and the control rod side is two, and the first Since the number difference is smaller than 5 in the embodiment, the effect of improving the H / U ratio is small by that amount. Therefore, in the present embodiment, the same effect as that of the first embodiment is obtained by compensating for this by eccentricity of the
That is, by decentering the
[0035]
FIG. 5 shows a result of analyzing the behavior of the infinite multiplication factor when the fuel assembly average enrichment is variously changed in the fuel assembly having the same structure as the
In the figure, the behavior of the former (short bar eccentricity + water channel eccentricity) is indicated by a thick solid line a, and the behavior of the latter (water channel eccentricity only) is indicated by a thin solid line a.
[0036]
In FIG. 5, the infinite multiplication factor monotonously increases to the right as the average concentration increases for both the thick solid line A and the thin solid line A.
However, in the region where the average concentration is relatively low (about 3.9% by weight or less), the thin solid line A in which only the eccentricity of the
On the other hand, in a region where the average enrichment is relatively high (about 3.9% by weight or more), as shown in FIG. 5, a thick solid line in which both the eccentricity of the
[0037]
In the
[0038]
(2) Ensuring thermal margin
As shown in FIG. 4, when the
On the other hand, in the
At this time, generally, when the fuel assembly is arranged in the D lattice core, the output of the non-control rod side region is originally relatively lower than the output of the control rod side region based on the difference in the gap water region. Therefore, the fuel rod in the non-control rod side region is difficult to dry out. Therefore, even if the
[0039]
As described above, the
[0040]
In the second embodiment, the difference in the number of the
[0041]
Also,As a modification of the second embodiment,the aboveReference exampleOn the contrary, the difference in the number of the
[0042]
Also, aboveFirstIn contrast to the modified example, a modified example in which only the arrangement position is changed while the number distribution of the
[0043]
A third embodiment of the present invention will be described with reference to FIGS. In this embodiment, the present invention is applied to a fuel assembly in which fuel rods are arranged in a 10 × 10 square lattice.
FIG. 10 is a cross-sectional view showing the structure of the boiling water nuclear reactor fuel assembly according to this embodiment. FIG. 10 is a view substantially corresponding to FIG. 1 of the first embodiment and FIG. 4 of the second embodiment.
[0044]
In FIG. 10, the
[0045]
The
Further, when the fuel assembly interior is divided into a control rod region on the
[0046]
Also according to the present embodiment, the H / U ratio non-uniformity based on the difference in the area of the
[0047]
In the third embodiment, the
In FIG. 11, the fuel assembly 300A of this modified example includes only the
[0048]
In the first to third embodiments, the
[0049]
【The invention's effect】
According to the present invention, the number of the second fuel rods biased to the counter-control rod side region is appropriately adjusted.And alwaysThe H / U ratio can be optimized. ThereforeFlatA fuel assembly that is highly enriched to a uniform enrichment of 3.9% by weight or more.AndThe H / U ratio can be optimized, and fuel economy can be improved. In addition, since the H / U ratio can always be optimized, the enrichment difference between the control rod side and the counter-control rod side can be reduced and the enrichment on the counter-control rod side can be reduced. Therefore, an increase in output during cold shutdown can be suppressed, and the furnace shutdown margin can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a transverse sectional view showing the structure of a boiling water nuclear reactor fuel assembly according to a first embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view taken along the line II-II in FIG.
FIG. 3 is a diagram showing a result of analyzing a variation range of a local output factor when a difference in the number of second fuel rods in the non-control rod side region and the control rod side region is changed.
FIG. 4 is a transverse sectional view showing the structure of a boiling water nuclear reactor fuel assembly according to a second embodiment of the present invention.
FIG. 5 is a diagram showing the results of analyzing the behavior of an infinite multiplication factor when the fuel assembly average enrichment is variously changed.
FIG. 6 is a second embodiment.As a first reference example related toIt is a cross-sectional view showing the structure of the fuel assembly for boiling water reactors.
FIG. 7 shows the second embodiment.FirstIt is a transverse cross section showing the structure of the fuel assembly for boiling water reactors by the modification of this.
FIG. 8 shows the second embodiment.SecondIt is a transverse cross section showing the structure of the fuel assembly for boiling water reactors by the modification of this.
FIG. 9 is a second embodiment.As a second reference example related toIt is a cross-sectional view showing the structure of the fuel assembly for boiling water reactors.
FIG. 10 is a transverse sectional view showing the structure of a boiling water nuclear reactor fuel assembly according to a third embodiment of the present invention.
FIG. 11 is a cross-sectional view showing the structure of a boiling water nuclear reactor fuel assembly according to a modification of the third embodiment.
FIG. 12 is a conceptual cross-sectional view showing a partial structure of a general boiling water reactor core.
FIG. 13 is a diagram showing a characteristic curve of H / U ratio-infinite multiplication factor.
FIG. 14 is a cross-sectional view showing a conventional structure in which short fuel rods are provided.
FIG. 15 is a cross-sectional view showing a conventional structure in which a water rod region is brought close to a narrow gap water region.
16 is a cross-sectional view in the case where the same structure as that of FIG. 15 is realized by a 10 × 10 square lattice array.
[Explanation of symbols]
100 Fuel assembly
101 Fuel rod
101a first fuel rod
101b second fuel rod
102 Square water channel
104a Guide post
108 Control rod
109 channel fastener
110 Interface
111 Control rod side area
112 Non-control rod side area
200 Fuel assembly
200A-D Fuel assembly
300 Fuel assembly
301 Fuel rod
301a first fuel rod
301b Second fuel rod
302 square water channel
308 Control rod
310 Interface
300A-D Fuel assembly
Claims (3)
平均濃縮度が3.9重量%以上であり、
燃料集合体内部を前記燃料棒の配列の対角線上に位置する鉛直方向の境界面によって制御棒側領域と反制御棒側領域とに2分したとき、前記反制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数を、前記制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数よりも多くし、かつ前記反制御棒側領域に配置される第2の燃料棒を前記正方格子状配列の最外周以外の位置に配置し、
前記反制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数と、前記制御棒側領域に配置される前記第2の燃料棒の本数との差を2本以上としたことを特徴とする沸騰水型原子炉用燃料集合体。And a plurality of fuel rods arranged in 9 rows and 9 columns over a square lattice, one a square water channels of the fuel rods are arranged in sequence region capable least one, in order to secure the channel fastener And a plurality of first fuel rods, and a plurality of second fuel rods having an effective fuel length shorter than that of the first fuel rods. In a boiling water reactor fuel assembly loaded into a unit cell of a boiling water reactor D lattice core, including fuel rods,
The average concentration is 3.9% by weight or more,
When the inside of the fuel assembly is divided into a control rod side region and a counter control rod side region by a vertical boundary surface located on a diagonal line of the fuel rod arrangement, the fuel rod is disposed in the counter control rod side region. The number of the second fuel rods is larger than the number of the second fuel rods arranged in the control rod side region, and the second fuel rods arranged in the counter control rod side region are arranged in the square shape. Place it at a position other than the outermost circumference of the grid array ,
The difference between the number of the second fuel rods arranged in the non-control rod side region and the number of the second fuel rods arranged in the control rod side region is two or more. A fuel assembly for boiling water reactors.
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