JP4093591B2 - 比較的薄い連続ネットワーク領域および当該連続ネットワーク領域平面内の分断された比較的厚い領域を有するペーパー・ウェブ - Google Patents
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Description
本発明はペーパー構造物に関し、より具体的には、嵩と平滑さの両方を有するティシュ・ペーパー・ウェブおよび当該ティシュ・ペーパー・ウェブを製造する方法に関する。
発明の背景
例えばトイレット・ティシュ、ペーパー・タオルおよび化粧紙のようなペーパー構造物は、家庭および工場で広く用いられている。そのようなティシュ製品を消費者により好まれるものにするためにこれまで多くの試みがなされてきた。
嵩と柔軟性を有する消費者が好むティシュ製品を提供するアプローチの1つは米国特許第3994771号明細書(Morganら(1976年11月30日発行)、この特許は参照により本明細書に含まれる)に詳述されている。また、嵩と柔軟性の改良は、米国特許第4191609号明細書(Trokhan(1980年3月4日発行)、この特許は参照により本明細書に含まれる)に示されているように、左右対称にジグザグに配置された圧縮および非圧縮ゾーンによって提供される。
より消費者が好むティシュ製品を製造する別のアプローチは、ペーパー構造物を乾燥させ、より大きな嵩、引張強さ、および破裂強さを当該ティシュ製品に付与するものである。この態様で製造されるペーパー構造物の例は、米国特許第4637859号明細書(Trokhan(1987年1月20日発行)、この特許は参照により本明細書に含まれる)に例示されている。米国特許第4637859号明細書(参照により本明細書に含まれる)には、連続ネットワーク全体に分散された別々に離れたドーム形隆起が示されている。この連続ネットワークは強度を提供し、一方、比較的厚いドームは柔軟性および吸収性を提供できる。
米国特許第4637859号明細書に開示されたこの抄紙方法の短所の1つは、そのようなウェブの乾燥は比較的エネルギー集約的で高価であり、典型的には通気乾燥装置の使用を必要とする。さらに、米国特許第4637859号明細書に開示された抄紙方法では、ウェブを最終的にヤンキー・ドライヤのドラム上で乾燥させる速度が制限される。この制限は、少なくとも部分的にはウェブをヤンキー・ドラムに移す前にウェブに付与されたパターンが原因と考えられる。特に、米国特許第4637859号明細書に記載された別々に離れたドームは、米国特許第4637859号明細書に記載された連続ネットワークのようにヤンキー表面で効果的に乾燥されない可能性がある。したがって、ある与えられた濃度レベルおよび坪量ではヤンキー・ドラムが作動する速度が制限される。
以下の刊行物はさらに別の抄紙方法を示している(これらの文献は参照により本明細書に含まれる):WO95/17548(Ampulskiら、1995年6月29日公開(米国優先日1993年12月20日);WO96/00812(Trokhanら、1996年1月11日公開(米国優先日1994年6月29日);WO96/00814(Phan,1996年1月11日公開(優先日1994年6月29日);米国特許第5556509号明細書(Trokhanら、1996年9月17日発行);および米国特許第5549790号明細書(Phan,1996年8月27日発行)。
米国特許第4326000号明細書、同4000237号明細書および同3903342号明細書は、シート面を模様で一緒に結合させるエラストマー結合剤を含むシート材を記載している。そのような方法は、結合剤の適用が比較的高価であること、および結合剤を適用することによって製造速度を制御することが困難になるという欠点をもつ。さらに、エラストマー結合剤はウェブの吸収性を低下させる可能性がある。
プレスニップ内の1枚または2枚以上のプレス・フェルトでウェブを圧縮することによって製造される通常のティシュ・ペーパーは、比較的高速度で製造できる。この通常の圧縮ペーパーはいったん乾燥させ、続いてエンボス加工してウェブに型模様を付け、ウェブのマクロキャリパーを増加させることができる。例えば、ティシュ・ペーパー製品を乾燥させた後でこのティシュ・ペーパー製品にエンボス加工で型模様を付けることは一般的である。
しかしながら、エンボス加工は、典型的にはペーパー構造物の他の特性を犠牲にして当該構造物に特定の美的外観を付与する。特に、乾燥ペーパー・ウェブのエンボス加工はセルロース構造内の繊維間結合を破壊する。この破壊は、結合が初期繊維性スラリーの乾燥中に形成され進行するために生じる。ペーパー構造物を乾燥させた後で、ペーパー構造物をエンボス加工して当該ペーパー構造物の面に対して直角に繊維を移動させることによって、繊維と繊維との結合は破壊される。結合の破壊によって、乾燥ペーパー・ウェブの引張強度は低下する。さらに、エンボス加工は、典型的には乾燥ドラムから乾燥ペーパー・ウェブを剥がすクレープ加工の後で実施される。クレープ加工後のエンボス加工はウェブに付与されたクレープ加工模様を壊すことになる。例えば、エンボス加工は、クレープ加工模様を圧縮するかまたは引き延ばすことによって、当該ウェブのいくらかの部分でクレープ加工模様を除去する。クレープ加工模様は乾燥ウェブの柔らかさおよび柔軟性を改善するので、そのような結果は望ましくない。
抄紙分野の研究者および技術者は、安価に効率よく乾燥できる柔軟で強靱な吸収性のよいティシュ・ペーパーの製造方法の改良を探し続けている。
したがって、本発明の1つの目的は、比較的少ないエネルギーおよび費用で比較的速く乾燥できるペーパー・ウェブおよび多領域を有するペーパー・ウェブの製造方法を提供することである。
本発明の別の目的は、(通常の性能または通気乾燥性能をもつ)現存の抄紙機を実質的に改変しないで当該抄紙機で形成できる多領域ペーパーを製造する方法を提供することである。
本発明のまた別の目的は、厚さ、高さ、密度および坪量のうち1つまたは2つ以上の特性によって区別できる少なくとも2つの異なるエンボス非加工領域を有するペーパー・ウェブおよびその製造方法を提供することである。
また別の目的は、比較的型模様をもつ面と比較的平滑な反対面によってウェブの嵩キャリパー、密度および吸収能が高められ、それによってペーパー製品の消費者が好む嵩および柔軟さの両特性を提供するペーパー・ウェブおよびその製造方法を提供することである。
本発明のまた別の目的は、吸収性に悪影響を及ぼす結合剤(例えばエラストマー結合剤)を実質的に含まないペーパー・ウェブおよびその製造方法を提供することである。
発明の要旨
本発明は、反対の方向を向く第一および第二の面を有する湿式ペーパー・ウェブを含む。当該ペーパーは、比較的薄い領域および比較的厚い領域を有し、当該比較的厚い領域は比較的薄い領域の平面内に配置されている。比較的厚い領域の厚さP対比較的薄い領域の厚さKの比は少なくとも約1.5であろう。
ある実施態様では、当該ペーパー・ウェブは、比較的薄い連続したネットワーク領域を有し、これは比較的高密度で、さらに、その連続ネットワーク領域全体に分散した複数の比較的厚い別々に離れた分断領域を有する。この別々に離れた分断領域は当該連続ネットワーク領域の平面内に配置され、当該ネットワーク領域の密度より低い密度を有するであろう。ある実施態様では、比較的厚い分断領域の各々は少なくとも1つの分断された高密度領域を取り囲んでいるであろう。
当該ペーパー・ウェブは、約7から約70グラム/m2の坪量、少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも約0.2mmのマクロキャリパー、および約0.12グラム/cm3と同じかまたはそれ未満の密度を有するであろう。当該ペーパー・ウェブはまた、少なくとも約20グラム/グラムの吸収能を有するであろう。
このペーパー・ウェブは、約1.15より大きい、より好ましくは約1.20より大きい、さらに好ましくは約1.25より大きい、なお好ましくは約1.30より大きい、最も好ましくは約1.40より大きい表面平滑比を有するであろう。ウェブの一方の面は、約900未満、より好ましくは約850未満の表面平滑値を有するであろう。当該ウェブの反対側の面は、少なくとも約900、より好ましくは少なくとも約1000の表面平滑値を有するであろう。領域の厚さ、ウェブのマクロキャリパー、ウェブの坪量、ウェブの密度および表面平滑比の測定方法は下記で述べる。
図面の説明
本明細書は、本発明を具体的に指摘しかつ明瞭に権利範囲を主張する請求項で終結するが、一方、本発明は、以下の付随する図面(当該図面では同一成分は同一引用番号で呼ばれている)とともに下記の説明によって一層理解が容易となろう。
図1は、本発明の一実施態様におけるペーパー構造物の第一の面の平面図である。当該ペーパー構造物は、第一の比較的薄い連続ネットワーク領域および当該連続ネットワーク領域全体に分散された複数の比較的厚い分断された領域を有する。
図2は、図1の線2−2で切断した図1のペーパー構造物の断面図で、連続ネットワーク領域の平面内に分散された比較的厚い分断領域を示す。
図3は、図1および2に示したタイプのペーパー構造物の断面図の顕微鏡写真である。
図4は、図1および図2に示したタイプのペーパー構造物の第一の面の写真である。
図5は、図1および2に示したタイプのペーパー構造物の第二の面の写真である。
図6は、米国特許第4637859号明細書で示した従来タイプのペーパーの断面図である。
図7Aは、米国特許第4637859号明細書で示したタイプのペーパー・ウェブの断面図の顕微鏡写真である。
図7Bは、米国特許第4637859号明細書で示したタイプのペーパー・ウェブの一方の面の平面図である。
図7Cは、図7Bのペーパー・ウェブの他方の面の平面図である。
図8Aは、図1および2で示したタイプのペーパー・ウェブを製造する場合に使用する装置の平面図である。当該装置は、脱水フェルト層および当該脱水フェルト層と結合したウェブ型模様付加層を含み、さらに連続ネットワーク・ウェブと接触する先端面を有する。
図8Bは、図8Aの線8Bに沿って切断した図8Aの装置の断面図である。
図8Cは、脱水フェルト層および、分断ウェブ接触面を含むウェブ型模様付加層を有する装置の平面図である。
図9Aは、図8AおよびBの装置をもつペーパー・ウェブ製造抄紙機の図である。
図9Bは、装置と一致した第一の面および実質的に平滑な第二の面を有するペーパー・ウェブを形成するために、図8に示した装置に移されたペーパー・ウェブを示す図である。
図9Cは、ペーパー・ウェブの第一の面に型模様を付与し、さらにヤンキー・ドライヤにペーパー・ウェブの第二の面を付着させるために真空圧縮ロールとヤンキー・ドライヤ・ドラムとの間を搬送される、図8Bに示した装置上のペーパー・ウェブの図である。
図9Dは、図2に示したタイプの2枚のウェブをもつ2プライ・ティシュの断面図で、外側に向くウェブは比較的平滑な第二の面を有する。
図10は、本発明のまた別の実施態様にしたがって製造されたペーパー・ウェブの断面図で、連続ネットワーク領域の平面内に分散された比較的厚い分断された領域を示し、別々に離れた各分断領域は1つまたは2つ以上の別々に離れた高密度領域を取り囲んでいる。
図11は、図10に示したタイプのペーパー構造物の断面の顕微鏡写真である。
図12は、図10に示したタイプのペーパー構造物の第一の面の写真である。
図13は、図10に示したタイプのペーパー構造物の第二の面の写真である。
図14Aは、図10に示したタイプのペーパー・ウェブの製造で使用する装置の平面図である。当該装置は、織りフィラメントで構成された多孔性要素と結合したウェブ型模様付加層を有する。
図14Bは、図14の装置の断面図である。
図15Aは、図14Aおよび14Bの装置を用いてペーパー・ウェブを製造する抄紙機の図である。
図15Bは、装置に一致した第一の面および実質的に平滑な第二の面を有するペーパー・ウェブを形成するために、図14Bに示した装置に移されたペーパー・ウェブを示す図である。
図15Cは、ペーパー・ウェブの第一の面に型模様を付与し、さらにヤンキー・ドライヤにペーパー・ウェブの第二の面を付着させるために圧縮ロールとヤンキー・ドライヤ・ドラムとの間を搬送される、図14Bに示した装置上のペーパー・ウェブの図である。
図16は、本発明の実施態様の1つにしたがって製造されたペーパー・ウェブの断面図である。当該ウェブは結合抑制層を含む多層繊維層を有する。
発明の詳細な説明
図1及び図2は、本発明の実施態様の1つにしたがって製造されたペーパー・ウェブ20を示し、図3から図5は、図1および図2で示したタイプのペーパー構造物の写真である。比較のために、図6および図7AからCは、米国特許第4637859号明細書に開示されたタイプのペーパー・ウェブを示している。
本発明の実施態様の1つにしたがって製造されたペーパー・ウェブは比較的薄い領域および比較的厚い領域を有し、当該比較的厚い領域は当該比較的薄い領域の平面内に分散されている。当該ペーパー・ウェブは湿った状態で静置され、実質的に乾燥エンボス処理を受けない。図1から図5を参照すれば、ペーパー・ウェブ20は反対の方向を向くそれぞれ第一および第二の面22および24を有する。当該ペーパー・ウェブ20は、Kという厚さをもつ比較的薄い連続ネットワーク領域30を有する。面22における領域30の境界部分を32と呼び、面24における領域30の境界部分を34と呼ぶ。
ウェブ20はまた、連続ネットワーク領域30全体に分散された複数の比較的厚い領域50を含む。当該比較的厚い領域50はPと呼ぶ厚さを有し、連続ネットワーク領域30の面32から伸びている。面22の領域50の境界部分を52と呼び、面24の領域50の境界部分を54と呼ぶ。厚さPは厚さKより大きい。好ましくはP/Kの比は少なくとも約1.5である。図3を参照すれば、Pは少なくとも約0.3mm、好ましくは約0.40mmであろう。Kは約0.25mm未満、より好ましくは約0.20mm未満であろう。
連続ネットワーク領域30および分断された比較的厚い領域50はともに、例えばクレープ加工によって縮めることができる。図1及び図2では、クレープ隆起線は数字35で示され、一般に幅方向に伸びている。同様に、分断された比較的厚い領域50もまた縮小加工してクレープ隆起線55を付与することができる。
連続ネットワーク領域30は比較的高い密度を有し、肉眼的には米国特許第4637859号明細書に開示したタイプの単一平面の連続ネットワーク領域を有するであろう。比較的厚い領域50は比較的低い密度を有し、米国特許第4637859号明細書に開示したように左右対称にジグザグに配置することができる。しかしながら当該比較的厚い領域50は米国特許第4637859号明細書に示したタイプのドームではない。
比較的厚い領域50は連続ネットワーク領域30の平面内に配置される。ネットワーク領域30の平面の高さは面23(図2では直線で示されている)によって模式的に示されている。面23は、面32と面34との中間に位置する。ネットワーク30の平面が図2では平坦であるように示されているが、“ネットワーク平面30”は屈曲を有する面23を含むことは理解されよう。
“連続ネットワーク領域30の平面内に配置される”とは、比較的厚い領域50は面23より上または下に伸びる部分をを含むことを意味する。図2に示すように、厚い領域50の一部分は想像線25に沿って引き伸ばされる。想像線25に沿って引き伸ばされる領域50のこの部分は、線25と面52との交点が面23の上に有るように、さらに線25と面54との交点が面23の下に有るように配置される。
厚さPおよびKの測定方法、並びに領域30の平面内に領域50が配置されているか否かを決定するために面23の位置を決定する方法は、下記の“厚さと高さの測定”の項に記載されている。
図1及び図2に示したペーパー・ウェブと対照的に、図6に示したペーパー・ウェブ80(これは米国特許第4637859号明細書に開示されている)は、連続ネットワーク平面内に配置された比較的厚い領域をもたない。米国特許第4637859号明細書は、連続ネットワーク83に分散されたドーム84を開示する。図6では、ドーム84はネットワーク83の平面内に分散されていない。その代わりに図6に示したように、ドーム84の下側の面が図6に示した面23の上に配置されている。米国特許第4637859号明細書に開示したタイプのペーパー・ウェブの顕微鏡写真を図7Aに、さらにそのようなペーパー・ウェブの反対側の面を図7Bおよび7Cに示す。
したがって、図1および図2に示すペーパー・ウェブは、連続ネットワークによる強度における利点、比較的厚い領域50に由来する密度、マクロキャリパー、吸収性および柔らかさにおける利点を有し、しかも米国特許第4637859号明細書に示したタイプのペーパーと比較して比較的平滑な面24を有する。
特にペーパー・ウェブ20は、約1.15より大きい、より好ましくは約1.20より大きい、さらに好ましくは約1.25より大きい、さらに好ましくは約1.30より大きい、最も好ましくは約1.40より大きい面平滑比を有することができる。ここで面平滑比とは、面24の平滑値の値で割った面22の面平滑値である。
ある実施態様では、ウェブ20の面24は約900未満、より好ましくは約850未満の面平滑値を有することができる。反対側の面22は少なくとも約900、より好ましくは少なくとも約1000の面平滑値を有することができる。
ある表面の面平滑値を測定する方法は下記“面平滑度”の項で述べる。ある面の面平滑値は、手触りが荒くなるにつれ、さらに平滑さが減少するにつれ増加する。したがって、比較的低い面平滑度は表面が比較的平滑であることを示す。
本発明のペーパー・ウェブ20とは対照的に、米国特許第4637859号明細書に開示したタイプのペーパー・サンプルは約1.07の面平滑比を示し、さらに面平滑値は約993で反対側の面では1065である。
ペーパー・ウェブ20の利点の1つは、柔らかさを提供する比較的平滑な面24、比較的大きい嵩と吸収性を提供する比較的厚い領域50、および強度を提供する圧縮された比較的薄く比較的高密度のネットワーク領域30が組み合わされていることである。さらに、ペーパー・ウェブ20は、下記に述べるように比較的迅速かつ効率的に成形し乾燥させることができる。
比較的平滑な面24を有するペーパー・ウェブ20は、外側に向く平滑な面を有する多プライ・ティシュの製造で有用である。例えば多プライ・ティシュの外側に向く2つの面は当該ウェブの面24を含み、外側のプライの面22は内側に向くように、2枚または3枚以上のウェブ20を一緒にして多プライ・ティシュを形成することができる。そのような多プライ・ティシュは、強度と連続ネットワーク領域全体に分散された比較的厚い領域に付随する嵩に関する利点を有し、しかも比較的平滑で柔らかい外側面の手触りを消費者に提供する。
そのような2プライ・ティシュの例は図9Dに図示されている。2つのウェブ20は向かい合った関係で、適切ないずれかの態様(接着剤によるか、機械的および超音波処理ならびにそれらの方法の組み合わせを含むが、これらに限定されるものではない)で結合させることができる。
ペーパー・ウェブ20は約7から約70グラム/m2の坪量を有する。ペーパー・ウェブ20は少なくとも約0.1mm、より好ましくは少なくとも約0.2mmのマクロキャリパー、および約0.12グラム/cm3未満の密度(マクロキャリパーで割った坪量)を有する。ウェブの坪量、マクロキャリパーおよび密度の測定方法は下記で述べる。
図1及び図2に示したタイプのペーパー・ウェブ20はまた、少なくとも約20グラム/グラムの吸収能を有する。吸収能を測定する方法は下記で述べる。したがって、ペーパー・ウェブ20は、通常のフェルト圧縮ペーパーに通常伴う比較的平滑な面という利点と合わせて高い嵩をもつペーパー・ウェブの吸収性利点を示す。
ウェブ支持装置
図8Aおよび8Bは、図1および図2に示したタイプのペーパー・ウェブの製造に用いるウェブ支持装置200を示す。ウェブ支持装置200は脱水フェルト220およびウェブ型模様付加層250を有する。ウェブ支持装置200は、抄紙機上のペーパー・ウェブを乾燥させ、これに型模様を付与する連続ベルトの形態を有する。ウェブ支持装置200は、第一のウェブ面側202および第二の反対面側204を有する。図8Aではウェブ支持装置200は第一のウェブ面側202から見ている。第一のウェブ面側202は第一のウェブ接触面および第二のウェブ接触面を有する。
図8Aおよび図8Bでは、第一のウェブ接触面はフェルト層220の第一のフェルト面230である。第一のフェルト面230は第一の高さ231に配置されている。第一のフェルト面230はウェブ接触フェルト面である。フェルト層220はまた反対側の第二のフェルト面232を有する。
図8Aおよび図8Bでは、第二のウェブ接触面はウェブ型模様付加層250によって提供される。ウェブ型模様付加層250(これはフェルト層220に結合されている)は、第二の高さ261でウェブ接触先端面260を有する。第一の高さ231と第二の高さ261との間の差は、ペーパー・ウェブがウェブ支持装置200に移されたときのペーパー・ウェブの厚さよりも小さい。面260および230は、高さ231および261が同じになるように同じ高さに配置できる。また別には、面260は面230より微かに上方であっても、また面230は微かに面260より上方であってもよい。
高さの差は0.0mm(0.0ミル)以上で約0.20mm(8.0ミル)未満である。ある実施態様では、高さの差は、下記で述べるように比較的平滑な面24を維持するために約0.15mm(6.0ミル)未満、より好ましくは約0.10mm(4.0ミル)未満、最も好ましくは約0.05mm(2.0ミル)未満である。
脱水フェルト層220は水が浸透でき、水を含む抄紙繊維ウェブから絞り出された水を受容し保持することができる。ウェブ型模様付加層250は水を通さず、抄紙繊維ウェブから絞り出された水を受容し保持することができない。図8Aに示すように、ウェブ型模様付加層250は連続ウェブ接触先端面260を有する。また別には、ウェブ型模様付加層は不連続または部分連続でもよい。不連続先端面260は図8Cに示す。
ウェブ型模様付加層250は、好ましくは光感受性樹脂を含む。当該樹脂を液体として第一の面230に沈積させ続いて照射によって硬化させ、それによってウェブ型模様付加層250の一部は第一のフェルト面230に入り込んで当該第一のフェルト面230と堅固に結合する。ウェブ型模様付加層250は好ましくはフェルト層220の厚み全体に伸びることはなく、その代わりフェルト層220の厚さの約半分未満で、それによってウェブ支持装置200の可撓性および圧縮性、特にフェルト層220の可撓性および圧縮性が維持される。
適切な脱水フェルト層220は天然または合成繊維で構成された不織バット240を含み、当該不織バットは例えば針で縫うことによって織りフィラメント244で構成された支持体構造物に結合される。不織バットを構成する適切な材料には天然繊維(例えばウール)および合成繊維(例えばポリエステルおよびナイロン)が含まれるが、ただしこれらに限定されない。不織バット240を形成する繊維は、9000mの長さのフィラメントにつき約3から約20グラムの太さを有する。
フェルト層220は重層構造を有し、繊維のタイプおよびサイズについて混合物を含むことができる。フェルト層220は、ウェブから受け取った水分の第一のフェルト面230から第二のフェルト面232への移動を促進するように形成される。フェルト層220は、第一のフェルト面230の近くに配置された細くて比較的密に充填された繊維を有する。フェルト層220は好ましくは、第二のフェルト面232に近いフェルト層220の密度および孔サイズと比較して、第一のフェルト面230では比較的高密度で比較的小さな孔サイズを有し、それによって第一の面230から進入する水は第一の面230から運び去られる。
脱水フェルト層220は約2mmより厚い厚さを有することができる。ある実施態様では、脱水フェルト層220は約2mmから約5mmの厚さを有することができる。
PCT国際公開公報WO96/00812号(1996年1月11日公開)、WO96/25555号(1996年8月22日公開)、WO96/25547号(1996年8月22日公開)(これらは全てTrokhanら);米国特許出願第08/640452号“製紙に使用する基礎材への樹脂の添加方法”(1996年8月22日出願);米国特許出願第08/640452号“型模様層をもつ高吸収性/低反射率フェルト”(1996年4月30日出願);および米国特許出願第08/672293号“選択された透過性を有するフェルトによる湿潤圧縮ティシュ・ペーパーの製造方法”(1996年6月28日出願)、これらは、脱水フェルトへの光感受性樹脂の適用を開示し、さらに適切な脱水フェルトを開示することを目的として参照によって本明細書に含まれる。
脱水フェルト層220は、約200標準立方フィート/分(scfm)未満の透気度を有する。scfmでの透気度とは、脱水フェルト層を横切る約1.27cm(約0.5インチ)の水柱の差圧で、約929cm2(1平方フート)の面積のフェルト層を通過する空気の1分当たりの立方フィート数の測定値である。ある実施態様では、脱水フェルト層220は約5から約200scfm、より好ましくは約100scfm未満の透気度を有する。
脱水フェルト層220は、約800から約2000グラム/m2の坪量、約0.35から約0.45グラム/cm3の平均密度(厚さで割った坪量)を有することができる。ウェブ支持装置200の透気度はフェルト層220の透気度と同じかまたはそれ未満である。
適切なフェルト層220の1つは、アップルトン・ミルズ社(Appleton Mills Co.,ウィスコンシン州、アップルトン)製のアムフレックス2プレス・フェルト(Amflex 2 Press Felt)である。フェルト層220は、厚さは約3ミリ、坪量は約1400g/m2、透気度は約30scfmである。さらに、3層マルチフィラメントの上部および底部縦糸織りおよび4層のケーブル化モノフィラメントの縦方向織りをもつ二重層構造の支持構造を有する。バット240は、第一の面230で約3デニール、第一の面230の下のバット基材で約10から15デニールのポリエステル繊維を含む。
図8Aに示すウェブ支持装置200は、その中に複数の分断された開口部270を有する連続ネットワーク・ウェブ接触先端面260をもつウェブ型模様付加層250を有する。開口部270に適した形には円形、縦方向(図8AではMD)に長い楕円形、多角形、不整形またはこれらの混合が含まれるが、これらに限定されるものではない。連続ネットワーク先端面260の突出面の面積は、図8Aに示すように、ウェブ支持装置200の突出面積の約5から約75%で、好ましくは装置200の突出面積の約25から約50%である。
図8Aに示した実施態様では、連続ネットワーク先端面260は、装置200の突出面積の約6.54cm2(1平方インチ)につき約700未満の別々に分断された開口部270を有し、好ましくは図8Aに示すように当該装置の突出面積の約6.54cm2(1平方インチ)につき約10から約400の分断開口部270をその中に有する。分断開口部270は、米国特許第4637859号明細書(1987年1月20日発行)に記載されたように縦方向および幅方向に左右対称にジグザグ配置されている。ある実施態様では、開口部270はオーバーラップし左右対称にジグザグに配置され、さらに、縦方向および幅方向の両方で開口部270の端が互いを越えて伸びるように、その上縦方向または幅方向のいずれかに平行に引いた線が全て少なくともいくつかの開口部270を通過するように、当該開口部のサイズおよび配置が定められている。
抄紙方法に関する記述
本発明のペーパー構造物20は、図9A、9Bおよび9Cに示した抄紙装置で製造できる。図9Aを参照にすれば、本発明のペーパー構造物20を製造する方法は、スラリーの形態を有する抄紙繊維の水性懸濁物を提供することで開始され、さらに当該抄紙繊維スラリーがヘッドボックス500から多孔性で液体を透過させる紙層形成メンバー(例えば紙層形成ベルト542)上に沈積され、続いて紙層形成ベルト542に支持された抄紙繊維543で構成される初期ウェブが形成される。簡明にするために、当該紙層形成ベルト542は単一の連続長網ワイヤとして示されている。当技術分野で既知の種々のツイン・ワイヤ紙層形成メンバーのいずれも用いることができることは理解されよう。
種々の木材パルプは全て本発明で用いられる抄紙繊維を通常含んでいると予想される。しかしながら、他のセルロース性繊維パルプ(例えばコットン・リンター、バガス、レーヨンなど)も用いることができ、使用できないものはない。本明細書で有用な木材パルプには、クラフト、亜硫酸および硫酸パルプのようなケミカル・パルプとともにメカニカル・パルプ(例えば砕木パルプ、熱機械パルプおよびケミサーモメカニカル・パルプ(Chemi-Thermo Mechanical Pulp,CTMP)を含む)が含まれる。落葉樹および針葉樹由来の両パルプを用いることができる。
広葉樹パルプおよび針葉樹パルプの両方をそれら両パルプの混合物とともに用いることができる。本明細書で用いられるように広葉樹パルプという用語は、落葉樹(被子植物)の木質に由来する繊維性パルプを指す。この場合、針葉樹パルプとは針葉樹(裸子植物)の木質に由来する繊維性パルプである。柔らかいことが重要な、本明細書に開示するティシュ・ウェブについては、平均繊維長が約1.00ミリのユーカリ樹のような広葉樹パルプが特に適切で、一方、強度が要求される場合は約2.5ミリの平均長を有する北部針葉樹クラフト・パルプが好ましい。さらに、本発明に利用可能なものはリサイクル紙に由来する繊維で、このような繊維は、上記のカテゴリーのいずれかまたは全てとともに本来の紙の製造を促進させるために用いられる他の非繊維性物質(例えば充填剤および結合剤)を含むであろう。
完成紙料は多様な添加物を含有することができる。これら添加物には、繊維結合物質(例えば湿潤強力結合物質、乾燥強力結合物質)および化学柔軟剤が含まれるが、これらに限定されない。適切な湿潤強力結合剤には、ハーキュリーズ社(Hercules Inc.,デラウェア州、ウィルミントン)からKYMENE(登録商標)として市販されているポリアミド−エピクロロヒドリン樹脂のような物質が含まれるが、これに限られるものではない。適切な一時湿潤強力結合剤には、改変澱粉結合剤(例えばNATIONAL STARCH(登録商標)78-0080、ナショナル・スターチ・ケミカル社(National Starch Chemical Corp.,ニューヨーク州、ニューヨーク)より市販)が含まれるが、これに限定されるものではない。適切な乾燥強力結合剤には、カルボキシメチルセルロースのような物質および陽イオンポリマー(例えばACCO(登録商標)711)が含まれるが、これらに限られるものではない。乾燥強力物質のうちACCO(登録商標)類はアメリカン・サイアナミド社(American Cyanamid Co.,ニュージャージ州、ウェイン)から入手できる。
好ましくは、成形ワイヤ上に沈積される完成紙料は、ウェブが乾燥する際に生じる繊維と繊維との結合のいくらかを抑制させるために結合抑制剤を含む。この結合抑制剤は、乾燥クレープ加工工程によって供給されるエネルギーと一緒になってウェブの嵩を部分的に減少させる。ある実施態様では、結合抑制剤は、2つの層の間または3層以上の層の間に位置する中間繊維層を形成する繊維に適用される。中間層は、外側繊維層の間の結合抑制層として機能する。したがって、クレープ加工エネルギーによって結合抑制層にそってウェブの一部分にデバルキング(debulking)が施される。ウェブのデバルキングは空隙310(図16)を生じる。
結果として、ウェブはヤンキー・ドライヤ上での効率的な乾燥のために比較的平滑な表面をもつように成形される。しかも、クレープ加工ブレードでのリバルキングのために、乾燥ウェブはまた弁別的密度領域を有するであろう。当該領域は、連続ネットワークの比較的高密度の領域、およびクレープ加工工程によって生じる分断された比較的低密度の領域を含む。
適切な結合抑制剤には、米国特許第5279767号明細書(Phanら、1994年1月18日発行)に開示されたような化学柔軟組成物が含まれる。適切な生物分解性化学柔軟組成物は、米国特許第5312522号明細書(Phanら、1994年5月17日発行)に開示されている。米国特許第5279767号および第5312522号は参照により本明細書に含まれる。そのような化学柔軟組成物は、ウェブを構成する繊維の1つまたは2つ以上の層での繊維と繊維との結合を抑制する結合抑制剤として用いることができる。
ウェブ20を形成する1層または2層以上の繊維層の繊維を結合抑制させる適切な柔軟剤の1つは、ジエステルジ(接触硬化)牛脂ジメチルアンモニウムクロリドを含む抄紙添加剤である。適切な柔軟剤は、ウィトコ社(Witco Co.,コネチカット州、グリニッチ)から入手可能なADOGEN(登録商標)ブランドの抄紙添加剤である。
初期ウェブ543は、好ましくは抄紙繊維の水性懸濁液から調製される。ただし水以外の液体による懸濁液も用いることができる。繊維は、約0.1から約0.3%の濃度を有するように担体液に懸濁される。懸濁液、スラリー、ウェブまたは他の系の濃度%は、対応する系における乾燥繊維重量をその系の総重量で割ったときに得られる商の100倍と定義される。繊維重量は常に絶乾繊維を基礎にして表される。
初期ウェブ543は図9Aで示すように連続抄紙工程で形成できるが、また別にはハンドシート製造工程のようなバッチ工程を用いてもよい。抄紙繊維の懸濁液を紙層形成ベルト542に沈積させた後、初期ウェブ543は当業者に周知の技術によって水性分散媒体の一部を除去することによって紙層形成される。初期ウェブは一般に単一平面であり、適切な紙層形成ベルト542のいずれかを用いて実質的に平滑で肉眼的に単一平面の第一および第二の面を有するように紙層形成される。
真空ボックス、成形板、ハイドロフォイルなどは懸濁液から水を除去する際に有用である。初期ウェブ543は、紙層形成ベルト542とともにリターンロール502を回って移動し、ウェブ支持装置200の近くに移される。
ペーパー構造物20を製造する次の工程は、初期ウェブ543を紙層形成ベルト542から装置200に移し、装置200の第一の面202上にこの移送されたウェブ(図9Bでは番号545で表示)を支持させることを含む。初期ウェブは、装置200に移送された時点では好ましくは約5から約20%の濃度を有する。
ウェブは、移送ウェブ545の第一の面547が装置200の面202上に支持され当該面と一致するように装置200に移される。このとき、ウェブ545の一部分は面260の上に保持され、さらにウェブの一部分はフェルト面230の上に保持される。ウェブの第二の面549は、実質的に平滑で肉眼的に単一平面構造を維持している。図9Bを参照すれば、ウェブを装置200に移したとき初期ウェブの第二の面が実質的に平滑で肉眼的に単一平面を維持できるように、ウェブ支持装置200の面260と面230の高さの差は十分に小さい。特に面260と面230との間の高さの差は、移送の時点で初期ウェブの厚さよりも小さくなければならない。
初期ウェブ543を装置200に移す工程は、少なくとも部分的には初期ウェブ543に異なる液体圧力を適用することによって提供される。例えば、初期ウェブ543は、図9Aに示した真空供給源600(例えば真空シューまたは真空ロール)による真空の力によって紙層形成ベルト542から装置200へ移すことができる。1つまたは2つ以上の追加の真空供給源620もまた、初期ウェブ移送点の下流側で提供され更なる脱水を提供することができる。
ウェブ545は、真空圧縮ロール900と加熱ヤンキー・ドライヤ・ドラム880の硬質面875との間に提供されたニップ800に向けて縦方向(図9AではMD)に装置200の上を搬送される。図9Cを参照すれば、スチーム・フード2800はニップ800の直ぐ上流に配置される。スチーム・フード2800は、ウェブ545の面547が真空圧縮ロール900の真空供給部分920の上を搬送されるとき蒸気をウェブ545の面549に誘導する。
スチーム・フード2800は真空供給部分920の区画と向き合って据えつけられる。真空供給源920は蒸気をウェブ545およびフェルト層220に引き込む。スチーム・フード2800から供給された蒸気はペーパー・ウェブ545およびフェルト層220の水を加熱し、それによってウェブおよびフェルト層220の中の水分の濃度を低下させる。したがって、ウェブおよびフェルト層220内の水はロール900によって提供される真空によって一層容易に除去できる。
スチーム・フード2800は、約1.03×105Pa(15psi)未満の圧力で乾燥繊維約454g(1ポンド)につき約136g(0.3ポンド)の飽和蒸気を供給できる。真空供給部分920は、面204で水銀柱で約2.54cmから38.1cm(約1から15インチ)、より好ましくは約7.62から約30.48cm(約3から約12インチ)の真空を提供する。適切な真空圧縮ロール900は、ウィンチェスター・ロール・プロダクツ社(Winchester Roll Products)製の吸引圧縮ロールである。適切なスチーム・フード2800は、メジャレクス−デブロン社(Measurex-Devron Co.,カナダ、ブリティッシュ・コロンビア州、ノース・バンクーバー)製のD5Aモデルである。
真空供給部分920は真空供給源とつながっている(図示されていない)。真空供給部分920は、ロール900の回転面910に対して静止している。面910は表面に孔または溝を有し、それらを通して真空が面204に適用される。面910は図9Cに示した方向に回転する。真空供給部分920は、ウェブおよび装置200がスチーム・フード2800を通り、さらにニップ800を通って搬送されるとき、ウェブ支持装置200の面204に真空を提供する。図ではただ1つの真空供給部分920が示されているが、一方、他の実施態様では別々に切り離された真空供給部分が提供され、装置200がロール900の回りを移動するとき各真空供給部分が異なる真空を提供することは好ましいことであろう。
ヤンキー・ドライヤは、典型的には蒸気で加熱されたスチールまたは鉄のドラムを有する。図9Cを参照すれば、ウェブ545は、ウェブの実質的に平滑な第二の面549を面875に移送できるように、装置200に支えられたニップ800の中に搬送される。ニップの上流(ウェブが面875に移される前の地点)で、ノズル890が面875に粘着剤を適用する。
接着剤はポリビニルアルコールを基剤とした接着剤である。また別に、接着剤はハーキュリーズ社(Hercules Co.、デラウェア州、ウィルミントン)製のCREPTROL(登録商標)ブランドの接着剤でもよい。他の接着剤もまた使用可能である。一般に、ウェブが約45%より大きい濃度でヤンキー・ドラム880に移される実施態様では、ポリビニルアルコールを基剤としたクレープ加工用接着剤を用いることができる。約40%未満の濃度では、CREPTROL(登録商標)のような接着剤を用いることができる。
接着剤は、多様な方法でウェブに直接または間接的(例えばヤンキー面875に適用することによって)に適用できる。例えば、接着剤は微細水滴の状態でウェブ上にまたはヤンキー面875上に噴霧することができる。また別には、接着剤は受け渡しローラーまたはブラシで面875に適用してもよい。また別の実施態様では、クレープ加工用接着剤は、例えばヘッドボックス500中の完成紙料に当該接着剤を添加することによって抄紙機のウェット・エンドで当該完成紙料に添加してもよい。ヤンキー・ドラム880上の乾燥ペーパー繊維1トンにつき約0.91kgから約1.8kg(約0.2ポンドから約4ポンド)の接着剤を適用できる。
ウェブがニップ800を通って装置200上に搬送されたとき、ロール900の真空供給部分920はウェブ支持装置200の面204に真空を提供する。さらにまた、ウェブがニップ800を通って装置200上に搬送されたとき、真空圧縮ロール900とドライヤー面875との間で、ウェブ支持装置200のウェブ型模様付加層250は、面260に一致する型模様をウェブ545の第一の面547に付与する。第二の面549は実質的に平滑で肉眼的に単一平面であるので、ウェブがニップ800を通って搬送されたとき第二の面549の全体がドライヤー面875の向き合うように配置され当該ドライヤ面に付着する。ウェブがニップを通って搬送されたとき、第二の面549は平滑面875に向き合って支えられ、実質的に平滑で肉眼的に単一平面構造が維持される。したがって、予め定めた型模様がウェブ545の第一の面547に付与され、第二の面549は実質的に平滑なままである。ウェブ545が面875に移され、面260の型模様がウェブに付与されるとき、ウェブ545は好ましくは約20%から約60%の濃度を有する。
ウェブがニップ800を通って搬送されたとき、加熱された面875はウェブ545の水分を沸騰させる。真空圧縮ロール900によって提供される真空は、ウェブ刻印層250によって覆われていないフェルト層220の部分を通ってウェブから沸騰した水を引き出す。
第二の面549の実質的に全体がヤンキー面875に向き合うように配置されている結果として、ヤンキー上でのウェブ545の乾燥は、第二の面の選ばれた部分のみがヤンキー面に向き合うウェブの場合よりもいっそう効率的であると一般的に考えられる。特に、第二の面549の実質的に全体をヤンキー面875に向き合わせることによって、嵩と平滑さを合わせもち、さらに少なくとも約3.63kg/278.7m2(約8lb/3000f2)、より好ましくは少なくとも約4.536kg/278.7m2(約10lb/3000f2)の坪量を有する上記の型模様付加ペーパーを、約50%未満(より好ましくは約30%未満)の濃度から少なくとも約90%(より好ましくは少なくとも約95%)の濃度まで乾燥させ、一方、少なくとも約1371.6m/分(約4500f/分)、より好ましくは約1524m/分(約5000f/分)のウェブ速度で1時間につき少なくとも約11トンの水分除去速度で水を除去することができると考えられる。
特に、本発明は、少なくとも約3.63kg/278.7m2(約8lb/3000f2)、より好ましくは少なくとも約4.536kg/278.7m2(約10lb/3000f2)の坪量を有するウェブ545を、少なくとも約1371.6m/分(約4500f/分)のヤンキー・ドラム速度でヤンキー・ドラム上で比較的低い濃度から比較的高い濃度まで乾燥させることを可能にすると考えられる。特に、本発明は、少なくとも約1371.6m/分(約4500f/分)、より好ましくは約1524m/分(約5000f/分)、最も好ましくは約1828.8m/分(約6000f/分)のウェブ速度でヤンキー・ドラム上で、約30%未満、より好ましくは約25%未満(ウェブをドラム880に移送した時の値)の濃度から少なくとも約90%、より好ましくは少なくとも約95%(ウェブをクレープ加工によってドラムから除去したときの値)の濃度まで上記の坪量特性を有するウェブ545を乾燥させることができると考えられる。
比較した場合、米国特許第4637859号明細書に開示した連続ネットワークおよび分断ドームを有し、さらに少なくとも約4.536kg/278.7m2(約10lb/3000f2)の坪量を有するペーパーを乾燥させるためには、ヤンキー・ドライヤの速度は、ペーパーをヤンキー・ドライヤ上で約30%の濃度から約90%の濃度に乾燥させる場合1066.8m/分(3500f/分)を越えることはない。典型的には、米国特許第4637859号明細書に示されたタイプのペーパーはヤンキー・ドラムの上流で予備乾燥され、ヤンキー・ドラムに移される時点では約60%から約70%の濃度を有する。米国特許第4637859号明細書に示されたタイプのペーパーを予備乾燥機を用いないで乾燥させる場合、拘束される理論が存在するわけではないが、ヤンキー・ドライヤ速度は約914.4m/分(約3000f/分)未満に制限されると考えられる。
ペーパー構造物20を形成する最終工程は、図9Aに示したようにドクター・ブレード1000で面875からウェブ545を剥がしてクレープ加工することを含む。拘束される理論が存在するわけではないが、ドクター・ブレード1000によってウェブ545に付与されるエネルギーは、ウェブの少なくともいくらかの部分、特にウェブ型模様付加面260によって刻印されない部分のウェブの嵩を増し密度を低下させると考えられる。したがって、ドクター・ブレード1000で面875からウェブを剥がしてクレープ加工を施す工程は、ウェブの第一の面に付与された型模様に対応する第一の圧縮された比較的薄い領域およびおよび第二の比較的厚い領域を有するウェブを提供する。一般に、ドクター・ブレードは約25度の傾斜角を有しヤンキー・ドライヤに対して約81度の衝撃角を提供するように配置される。
図2に示したペーパー構造物20は、連続領域30および分断領域50の両方でクレープ加工による縮を示している。領域30のクレープ加工頻度は領域50のクレープ加工頻度とは異なっている。一般に、領域50のクレープ加工頻度は連続ネットワーク30のクレープ加工頻度より低い。
また別の実施態様では、ウェブ刻印装置200は樹脂型模様付加層250を含むことができる。これは、図8Cの平面図に示したように、脱水フェルト層220に結合した、分断された複数のウェブ接触先端面260を有する。図8Cでは、ウェブ接触フェルト面230は、当該分断面260を取り巻く連続ネットワークの形態を有する。そのような装置は、本発明のペーパー・ウェブを形成するために用いることができるが、その場合、当該ペーパー構造は、比較的厚い連続ネットワーク領域全体に分散された複数の比較的薄い分断領域を有する。
本発明のまた別の実施態様では、ウェブ支持装置200は、織りフィラメント・ファブリックを含む多孔性バックグラウンド成分上に設置された樹脂層を含むことができる。図14Aから図15Cを参照すれば、装置200は織りファブリック1220上に設置された樹脂層250を含むことができる。樹脂層250は、図14Aに示したように個々に離れた開口部270を有する連続ネットワーク・ウェブ接触面260を有する。織りファブリック1220は縦方向フィラメント1242および幅方向フィラメント1241を含む。
図14Aおよび図14Bでは、第一の高さ1231にある第一のウェブ接触面は、フィラメント1241および1242の交差点に位置する個々に離れたナックル面1230によって提供される。フィラメント1241および1242の先端面は、やすりで磨くかまたは研磨して比較的平らな、一般には卵形のナックル面1230を提供することができる(図14Aでは卵形の詳細は表示されていない)。第二のウェブ接触面はウェブ型模様付加層250によって提供される。ウェブ型模様付加層250(これは織りファブリック1220と結合している)は、第二の高さ261でウェブ接触先端面260を有する。
第一の高さ1231と第二の高さ261との間の差は、ペーパー・ウェブがウェブ支持装置200に移された時点でおよそ当該ペーパー・ウェブの厚さ未満である。連続面260および個々に離れた面1230は、高さ1231と261が同じになるように同じ高さで分散されている。また別には、面260は面1230よりわずかに高くてもよく、また面1230は面260よりわずかに高くてもよい。
高さの差は、0.00mm(0.00ミル)以上で約0.125mm(5.0ミル)未満である。ある実施態様では、下記に述べるように比較的平滑な面24を維持するために高さの差は約0.10mm(4.0ミル)未満、より好ましくは約0.05mm(2.0ミル)未満、最も好ましく約0.025mm(1.0ミル)未満である。
図14Aおよび図14Bに示したウェブ支持装置200は、図10から図13に示したペーパー・ウェブを形成するために用いることができる。図10を参照すれば、ペーパー・ウェブ20は、連続ネットワーク、面260に一致する比較的薄い領域30、および連続ネットワーク領域30全体に分散された複数の分断された比較的厚い領域50を有する。領域50は、面260内の開口部270に一致する。比較的厚い領域50の各々は少なくとも1つの高密度領域70を取り囲む。この高密度領域70は、織りファブリック1220の面1230に一致する。
図11を参照すれば、Pは少なくとも約0.35mm、より好ましくは少なくとも約0.44mmであろう。Kは約0.20mm未満、より好ましくは約0.10mm未満であろう。
図15Aから図15Cは、ウェブ支持装置200を用いる図10のウェブ20の形成を示している。上記の図9Aから図9Cで述べたように、第一および第二の平滑な面を有する初期ウェブ543は成形ワイヤ542上で形成され、ウェブ支持装置200に移される。ウェブ543は真空によって装置200に移され、装置200上で支持されたウェブ545を提供する。図15Bで示したように、第一の面547は面260および面1230と一致し、第二の面549は実質的に平滑で肉眼的には単一な平面として維持される。
図9Aから図9Cと対照的に、次にウェブ545およびウェブ支持装置200は通気乾燥装置650を通って搬送される。この通気乾燥装置では、加熱空気がウェブ545を通り抜けるように誘導され、一方ウェブ545は装置200に支持されている。加熱空気は面549に進入し、ウェブ545を通過し、続いて装置200を通過するように誘導される。
通気乾燥装置650を用いてウェブ545を約30%から約70%の濃度まで乾燥させることができる。米国特許第3303576号明細書(Sisson)および米国特許第5247930号明細書(Ensignら)は、本発明を実施するために用いられる適切な通気ドライヤを示すために参照により本明細書に含まれる。
部分的に乾燥させたウェブ545および装置200を誘導して、圧縮ロール900とヤンキー・ドラム880との間に形成されたニップ800に通す。連続ネットワーク面260および分断面1230は、ウェブがニップ800を通って搬送されるときウェブ545の面547に押しつけられる。ノズル890によって供給される粘着剤は、実質的に平滑な面549の実質的に全体を加熱ヤンキー・ドラム880の面875に付着させるために用いられる。
図16は、ペーパー・ウェブが301、302および303という3層の繊維層を有する本発明の実施態様の1つのペーパー・ウェブ20の断面図である。層構造を有するペーパー・ウェブは、図8A、Bおよび9Aから9Cに示した抄紙装置および方法、また別には図14A、Bおよび図15Aから15Cに示した抄紙装置および方法を用いて製造できる。
単式成形ワイヤ542を図9Aに示したが、多層ウェブを提供するために、1層または2層以上の繊維完成紙料を供給する能力を有する1つまたは2つ以上のヘッドボックスと組み合わせた他の紙層形成ワイヤ構造も用いることが可能なことは理解されよう。米国特許第3994771号明細書(Morganら)および米国特許第4300981号明細書(Carstensら)ならびに米国特許出願明細書(“機能特性が改良された重層ティシュ”、Phan & Trokhan,1996年10月24日出願)は重層法を開示する(これらは参照により本明細書に含まれる)。ツイン・ワイヤ紙層形成機を含む種々のタイプの紙層形成ワイヤ構造を用いることができる。さらに、ヘッドボックスの種々のタイプのデザインを用いて1層または2層以上の繊維層を有するウェブを提供できる。
図16を参照すれば、1つまたは2つ以上のヘッドボックスを用いて、初期ウェブが層301、302および303を含むことができるように、層301、302および303に対応する3層の完成紙料を紙層形成ワイヤ542に送り出すことができる。第一の層301は、ウェブの第一の面22の近くに置かれた比較的長い抄紙繊維を含むことができる。第一の層301の比較的長い抄紙繊維は、平均繊維長が約3ミリまたはそれ以上の針葉樹繊維(例えば北部針葉樹繊維)を含むことができる。第二の層302は、ウェブの第二の面24の近くに置かれた比較的短い抄紙繊維を含むことができる。この第二の層302の比較的短い抄紙繊維は、平均繊維長が約1.5ミリまたはそれ未満の広葉樹繊維(例えばユーカリ樹繊維)を含むことができる。
第三の層303は、第一と第二の層(301および302)との中間に置かれる。この第三の層は、その中に実質的に繊維を含まない空隙310をもつという特徴を有する結合抑制層であってもよい。そのような空隙は図3および図11の写真に示されている。
特にこの空隙は比較的厚い領域50に存在することができる。第三の層は例えばADOGEN(登録商標)ブランド添加剤のような結合抑制剤を含み、第三の層303における繊維と繊維との結合を低下させ、それによって繊維構造の開放を促進して層303に空隙310を提供することができる。第三の層303は針葉樹繊維、広葉樹繊維または広葉樹および針葉樹繊維の組み合わせを含むことができる。
また別の実施態様では、層301および301はそれぞれ比較的短い広葉樹繊維を含み、第三の層303は比較的長い針葉樹繊維を含むことができる。例えば、層301および302は各々もっぱらユーカリ樹繊維で構成され、第三の層303はもっぱら比較的長い北部針葉樹繊維で構成されていてもよい。
また別に、他の方法を用いてウェブのデバルキング、またはウェブ外側層の繊維介在物の結合抑制を促進することができる。米国特許第4225382号明細書(Kearneyら)は、内側層によって分離された堅牢な結合層で構成された多層ウェブを開示するために、参照により本明細書に含まれる。
実施例
別に規定されないかぎり、全ての百分率は乾燥繊維重量を基にした重量百分率である。
実施例1:
本実施例は、図14A、Bおよび図15Aから15Cで示した抄紙装置で製造した3層ティシュ・ウェブを提供する。
3重量%のNSK水性スラリーを通常のリパルパーで製造する。2重量%の一時湿潤強力樹脂水溶液(すなわちナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Corp.、ニューヨーク州、ニューヨーク)市販のナショナル・スターチ78-0080)をNSKストックパイプに、乾燥繊維重量で0.2%の割合で添加する(乾燥繊維重量に対する湿潤強力樹脂重量の比は0.002である)。NSKスラリーはファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。第二に、3重量%のユーカリ樹繊維水性スラリーを通常のリパルパーで製造する。結合抑制剤(すなわちADOGEN(登録商標)442)の2重量%水溶液をユーカリ樹ストックパイプに乾燥繊維0.1重量%の割合で添加する。ユーカリ樹スラリーをファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。
個々に処理した完成紙料ストリーム(ストリーム1=100%NSK;ストリーム2=100%ユーカリ樹;ストリーム3=100%ユーカリ樹)を別々にヘッドボックスに保持し、長網ワイヤに沈積させて3層の初期ウェブ(2層の外側ユーカリ樹層および中間のNSK層を含む)を形成する。脱水は長網ワイヤを介して行われ、デフレクターおよび真空ボックスによって支援される。長網ワイヤは、5杼口のサテン織り構造で、それぞれ2.54cm(1インチ)につき110本の縦方向のモノフィラメントおよび95本の幅方向のモノフィラメントを有する。
移送時繊維濃度が約8%のときに、初期ウェブは、光感受性樹脂で製造された織りファブリック1220およびウェブ型模様付加層250を含む、多孔性バックグラウンド要素を有するウェブ支持装置200に長網ワイヤから真空によって移送される。水銀柱約0.65m(16インチ)の圧力差を用いてウェブをウェブ支持装置200に移す。多孔性バックグラウンド要素は、約2.54cm(1インチ)につき68本の縦方向モノフィラメントと51本の幅方向モノフィラメントをもつ5杼口のサテン織り構造を有し、縦方向フィラメントの直径は約0.22mmで、幅方向フィラメントの直径は約0.29mmである。そのような多孔性バックグラウンド要素は、アップルトン・ワイヤ社(Appleton Wire Co.,ウィスコンシン州、アップルトン)で製造されている。
ウェブ型模様付加層250は、突出区域を有する連続ネットワーク・ウェブ接触面260をもつ。この突出面積は装置200の突出面積の約30から約40%である。多孔性バックグラウンド要素のウェブ接触面の高さ1231と連続ネットワーク・ウェブ接触面260の高さ261との差は約0.0254mm(約0.001インチ)である。
ウェブは装置200に移されて装置200上に保持され、図15Bに示したように実質的に平滑な第二の面549を有するウェブ545を提供する。さらに、脱水は、ウェブが約65%の繊維濃度をもつまで装置600、620および650で表されるような真空支援排水および通気乾燥によって実施される。
ニップ800でのヤンキー・ドライヤへの移送は圧縮ロール900によって実施される。面250および面1230はウェブ545の第一の面547上に刻印され型模様付加面547が提供される。第二の面549の実質的に全体が、ポリビニルアルコールを基剤としたクレープ加工用粘着剤を用いてヤンキー・ドライヤ・ドラム880の面875に接着される。ニップ800の挟み圧力は少なくとも約71.4kg/cm(400pli)である。
ウェブの濃度は、ウェブをドクター・ブレード1000で面875から剥がす乾燥クレープ加工の前に約90%から約100%に高められる。ドクター・ブレードは約25度の傾斜角を有し、ヤンキー・ドライヤに対して約81度の衝撃角を提供できるように配置される。ヤンキー・ドライヤは約244m/分(約800fpm(feet/min))で作動される。乾燥ウェブは200m/分(650fpm)の速度でロールに成形される。
上記の手順にしたがって製造されたウェブは3層構造1プライのトイレット・ティシュ・ペーパーに加工される。1プライのトイレット・ティシュ・ペーパーは、約28.5g/m2(約17.5ポンド/3000f2)の坪量を有し、約0.02重量%の一時湿潤強力樹脂および約0.01重量%の結合抑制剤を含む。
重要なことは、得られた1プライのティシュ・ペーパーは柔軟で吸収性がよく、トイレット・ティシュとして適切である。1プライティシュ・ウェブは以下の特性を有する:
坪量 28.5g/m2(17.5lb/3000ft2)
マクロキャリパー 0.345mm(13.6ミル)
密度 0.08g/cm3
面22の面平滑度 890
面24の面平滑度 1070
平滑比 1.20
実施例2:
本実施例は、図14A、Bおよび図15AからCで示した抄紙装置で製造した2層ティシュ・ウェブを提供する。
3重量%のNSK水性スラリーを通常のリパルパーで製造する。2%の一時湿潤強力樹脂溶液(例えばアメリカン・サイアナミド社(American Cyanamid Co.,コネチカット州、スタンフォード)市販のPAREZ(登録商標)750)をNSKストックパイプに、乾燥繊維重量で0.2%の割合で添加する。NSKスラリーはファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。第二に、3重量%のユーカリ樹繊維水性スラリーを通常のリパルパーで作製する。結合抑制剤(すなわちウィトコ社(Witco Corp.,オハイオ州、ダブリン)市販のADOGEN(登録商標)442)の2%溶液をユーカリ樹ストックパイプに乾燥繊維重量で0.1%の割合で添加する。ユーカリ樹スラリーをファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。
2種の完成紙料ストリーム(ストリーム1=100%NSK/ストリーム2=100%ユーカリ樹)をヘッドボックスで混合し、長網ワイヤ542に沈積させてNSKおよびユーカリ樹繊維を含む初期ウェブを形成する。脱水は長網ワイヤを介して行われ、デフレクターおよび真空ボックスによって支援される。長網ワイヤは、5杼口のサテン織り構造で、それぞれ2.54cm(1インチ)につき110本の縦方向のモノフィラメントおよび95本の幅方向のモノフィラメントを有する。
移送時繊維濃度が約8%のときに、初期ウェブは、織りファブリック1220および連続ネットワーク面260をもつウェブ型模様付加層250を含むウェブ支持装置200に長網ワイヤから移される。
移送時繊維濃度が約8%のときに、初期ウェブは長網ワイヤから装置200に移され、実質的に平滑で肉眼的に単一な平面549および面1230と面260に一致する面547を有するウェブ545を提供する。水銀柱約0.65m(16インチ)の圧力差を用いてウェブを装置200に移す。織りファブリック1220は、約2.54cm(1インチ)につき79本の縦方向モノフィラメントと67本の幅方向モノフィラメントをもつ3杼口のサテン織り構造を有し、縦方向フィラメントの直径は約0.18mmで、幅方向フィラメントの直径は約0.21mmである。そのような多孔性バックグラウンド要素は、アップルトン・ワイヤ社(Appleton Wire Co.,ウィスコンシン州、アップルトン)で製造されている。
ウェブ型模様付加層250は、装置200の突出面積の約30から約40%の突出面積を有するウェブ接触先端面260をもつ。ウェブ接触面1230の高さ1231と面260の高さ261との差は約1ミル(0.0254mm(約0.001インチ))である。
さらに、ウェブ545の脱水は、ウェブが約65%の繊維濃度をもつまで装置600、620および650で表されるような真空支援排水および通気乾燥によって実施される。ヤンキー・ドライヤへの移送は、圧縮ロール900とヤンキー・ドライヤ・ドラム880との間に形成されたニップ800で実施される。
面250および面1230はウェブ545の第一の面547上に刻印され型模様付加面547が提供される。第二の面549の実質的に全体が、ポリビニルアルコールを基剤としたクレープ加工用接着剤を用いてヤンキー・ドライヤ・ドラム880の面875に接着される。ニップ800の挟み圧力は少なくとも約71.4kg/cm(400pli)である。
ウェブの濃度は、ウェブをドクター・ブレード1000で面875から剥がす乾燥クレープ加工の前に約90%から約100%に高められる。ドクター・ブレードは約25度の傾斜角を有し、ヤンキー・ドライヤに対して約81度の衝撃角を提供できるように配置される。ヤンキー・ドライヤは約244m/分(約800fpm(feet/min))で作動される。乾燥ウェブは200m/分(650fpm)の速度でロールに成形される。
このウェブは2プライの手洗い用ティシュ・ペーパーに加工される。各プライは、約20.8g/m2(約12.8ポンド/3000ft2)の坪量を有し、約0.02%の一時湿潤強力樹脂および約0.01%の結合抑制剤を含む。
得られた2プライのティシュ・ペーパーは柔軟で吸収性がよく、手洗い用ティシュとして適切である。各プライは以下の特性を有する:
坪量 20.8g/m2(12.8lb/3000ft2)
マクロキャリパー 0.290mm(11.4ミル)
密度 0.07g/cm3
面22の面平滑度 850
面24の面平滑度 1006
平滑比 1.18
実施例3:
本実施例は、図8A、Bおよび図9Aから9Cで示したタイプの抄紙装置で製造した2プライ・ティシュ・ペーパー(各プライは3層構造を有する)を提供する。
3重量%の北部針葉樹クラフト(NSK)繊維の水性スラリーを通常のリパルパーで作製する。2重量%の一時湿潤強力樹脂溶液(すなわちナショナル・スターチ・アンド・ケミカル社(National Starch and Chemical Corp.,ニューヨーク州、ニューヨーク)市販のナショナル・スターチ78-0080)をNSKストックパイプに、乾燥繊維重量で0.2%の割合で添加する。NSKスラリーはファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。第二に、3重量%のユーカリ樹繊維水性スラリーを通常のリパルパーで作製する。結合抑制剤(すなわちウィトコ社(Witco Corp.,オハイオ州、ダブリン)市販のADOGEN(登録商標)442)の2%溶液をユーカリ樹ストックパイプの1つに乾燥繊維重量で0.1%の割合で添加する。ユーカリ樹スラリーをファン・ポンプで約0.2%の濃度に希釈する。
3種の個々に処理した完成紙料ストリーム(ストリーム1=100%NSK;ストリーム2=脱結合剤被覆100%ユーカリ樹;ストリーム3=100%ユーカリ樹)をヘッドボックスを介して別々に保持し、長網ワイヤに沈積させて3層の初期ウェブ(外側ユーカリ樹層、結合抑制剤付加ユーカリ樹層およびNSK層を含む)を形成する。脱水は長網ワイヤを介して行われ、デフレクターおよび真空ボックスによって支援される。長網ワイヤは、5杼口のサテン織り構造で、それぞれ2.54cm(1インチ)につき110本の縦方向のモノフィラメントおよび95本の幅方向のモノフィラメントを有する。
移送時繊維濃度が約8%のときに、初期ウェブは、脱水フェルト層220および光感受性樹脂の型模様付加層250を有する支持装置200に長網ワイヤから移される。
脱水フェルト220は、アップルトン・ミルズ社(Appleton Mills、ウィスコンシン州、アップルトン)製のアムフレックス2プレス・フェルト(Amflex 2 Press Felt)である。フェルト220はポリエステル繊維のバットを含む。このバットの表面のデニールは3で、基材のデニールは10から15である。フェルト層220は、坪量が1436g/m2、キャリパーは約3ミリ、透気度は約30から約40scfmである。
ウェブ型模様付加層250は、ウェブ支持装置200の突出面積の約30から約40%の突出面積を有する連続ネットワーク・ウェブ接触面260を含む。面260の高さ261とフェルト面230の高さ231との差は約0.1274mm(約0.005インチ)である。
初期ウェブは装置200に移されて装置200上に保持され、実質的に平滑な面549を有するウェブ545を提供する。移送は、約50.8cm(約20インチ)の水銀柱の圧力差によって真空移送地点で実施される。
さらに、脱水は、ウェブが約25%の繊維濃度をもつまで例えば装置620を用いて真空支援排水によって実施される。続いて、ウェブ545はスチーム・フード2880の近くに搬送され、さらに真空圧縮ロール900とヤンキー・ドライヤ・ドラム880とによって形成されたニップ800に搬送される。
真空圧縮ロール900とヤンキー・ドライヤ・ドラム880との間でウェブ545とウェブ支持装置200を圧縮することによって、面260がニップ800でウェブ545の面547に押しつけられる。クレープ加工用接着剤を用いてヤンキー・ドライヤにウェブを接着させる。ウェブをドクター・ブレードで剥がす乾燥クレープ加工の前に、繊維濃度は少なくとも約90%に高められる。ドクター・ブレードは約25度の傾斜角を有し、ヤンキー・ドライヤに対して約81度の衝撃角を提供できるように配置される。ヤンキー・ドライヤは約244m/分(約800fpm(feet/min))で作動される。乾燥ウェブは200m/分(650fpm)の速度でロールに成形される。
ウェブは2プライの手洗い用化粧用ティシュ・ペーパーに加工され、各プライは3種の繊維層を含む。この2プライのトイレット・ティシュ・ペーパーは約1.0%の一時湿潤強力樹脂および約0.1%の結合抑制剤を含む。
各プライは以下の特性を有する:
坪量 15.9g/m2(9.8lb/3000ft2)
マクロキャリパー 0.15mm(6ミル)
密度 0.10g/cm3
面22の面平滑度 740
面24の面平滑度 960
平滑比 1.30
実施例4:
本実施例は、図8A、Bおよび図9Aから9Cで示したタイプの抄紙装置で製造したティシュ・ウェブを提供する。
3重量%の北部針葉樹クラフトの水性スラリーを通常のリパルパーで製造する。2%の一時湿潤強力樹脂溶液(PAREZ(登録商標)750)をNSKストックパイプに乾燥繊維重量で0.2%の割合で添加する。NSKスラリーはファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。第二に、3重量%のユーカリ樹繊維水性スラリーを通常のリパルパーで作製する。結合抑制剤(ADOGEN(登録商標)442)の2%溶液をユーカリ樹ストックパイプに乾燥繊維重量で0.1%の割合で添加する。ユーカリ樹スラリーをファンポンプで約0.2%の濃度に希釈する。
2種の個々に処理した完成紙料ストリーム(ストリーム1=100%NSK;ストリーム2=100%ユーカリ樹)をヘッドボックスを通して混合し、長網ワイヤに沈積させてNSK繊維とユーカリ樹繊維の単層ウェブを形成する。ユーカリ樹繊維は結合抑制剤で被覆されている。脱水は長網ワイヤを介して行われ、デフレクターおよび真空ボックスによって支援される。長網ワイヤは、5杼口のサテン織り構造で、それぞれ2.54cm(1インチ)につき110本の縦方向のモノフィラメントおよび95本の幅方向のモノフィラメントを有する。
移送時繊維濃度が約8%のときに、初期ウェブは、脱水フェルト層220および光感受性樹脂のウェブ型模様付加層250を有するウェブ支持装置200に長網ワイヤから移される。
脱水フェルト220は、アップルトン・ミルズ社(ウィスコンシン州、アップルトン)製のアムフレックス2プレス・フェルトである。ウェブ型模様付加層250は連続ウェブ接触面260を含む。ウェブ型模様付加層250は、ウェブ支持装置200の突出面積の約35%に等しい突出面積を有する。先端のウェブ接触面260と第一のフェルト面230との間の高さ差は約0.1274mm(約0.005インチ)である。
初期ウェブはウェブ支持装置200に移されて第一のデフレクション工程でデフレクトされ、全体的に単一な平面のウェブ545を形成する。移送は、約50.8cm(約20インチ)の水銀柱の圧力差によって真空移送地点で達成される。さらに、脱水は、ウェブが約25%の繊維濃度をもつまで真空支援排水によって実施される。続いて、ウェブ545は、ウェブ支持装置200によってスチーム・フード2800の近くに搬送され、さらに真空圧縮ロール900とヤンキー・ドラム880とによって形成されたニップ800に搬送される。続いて、少なくとも約71.4kg/cm(400pli)の圧縮圧力で、ウェブ545をヤンキー・ドライヤ・ドラム880の圧縮面に対して圧縮する。ポリビニルアルコール基剤クレープ加工用接着剤を用いて、この圧縮ウェブをヤンキー・ドライヤに接着させる。ドクター・ブレードでドライヤ・ドラム880の表面からウェブを剥がす乾燥クレープ加工の前に、繊維濃度は少なくとも約90%に高められる。ドクター・ブレードは約25度の傾斜角を有し、ヤンキー・ドライヤに対して約81度の衝撃角を提供できるように配置される。ヤンキー・ドライヤは約244m/分(約800fpm(feet/min))で作動される。乾燥ウェブは200m/分(650fpm)の速度でロールに成形される。
ウェブは加工されて単層構造の2プライの手洗い用ティシュ・ペーパーを提供する。2プライの手洗い用ティシュ・ペーパーの各プライは約20.5g/m2(約12.6lb/3000ft2)の坪量を有し、さらに約0.2重量%の一時湿潤強力樹脂および約0.1重量%の結合抑制剤を含む。
得られた2プライのティシュ・ペーパーは柔軟で吸収性がよく、手洗い用ティシュとして適切である。
各ティシュ・ウェブは以下の特性を有する:
坪量 20.5g/m2(12.6lb/3000ft2)
マクロキャリパー 0.224mm(8.8ミル)
密度 0.0929/cm3
面22の面平滑度 890
面24の面平滑度 1050
平滑比 1.18
予想例:
以下の予想例は、図8A、Bおよび図9AからCで示したタイプの市販サイズ抄紙装置を用いる2プライのティシュ・ペーパーの製造方法を示す。
3重量%の北部針葉樹クラフトの水性スラリーを通常のリパルパーで製造する。2%の一時湿潤強力樹脂溶液(すなわちアメリカン・サイアナミド社(コネチカット州、スタンフォード)市販のPAREZ(登録商標)750)をNSKストックパイプに乾燥繊維重量で0.2%の割合で添加する。NSKスラリーはファン・ポンプで約0.2%の濃度に希釈する。第二に、3重量%のユーカリ樹繊維水性スラリーを通常のリパルパーで作製する。結合抑制剤(すなわちウィトコ社(オハイオ州、ダブリン)市販のAdogen(登録商標)442)の2%溶液をユーカリ樹ストックパイプに乾燥繊維重量で0.1%の割合で添加する。ユーカリ樹スラリーをファン・ポンプで約0.2%の濃度に希釈する。
2種の個々に処理した完成紙料ストリーム(ストリーム1=100%NSK;ストリーム2=100%ユーカリ樹)をヘッドボックスを通して混合し、長網ワイヤに沈積させてNSK繊維と被覆ユーカリ樹繊維の単層ウェブを形成する。ユーカリ樹繊維は結合抑制剤で被覆されている。脱水は長網ワイヤを介して行われ、デフレクターおよび真空ボックスによって支援される。長網ワイヤは、5杼口のサテン織り構造で、それぞれ2.54cm(1インチ)につき110本の縦方向のモノフィラメントおよび95本の幅方向のモノフィラメントを有する。
移送時繊維濃度が約10%のときに、初期湿潤ウェブは、脱水フェルト層220および光感受性樹脂のウェブ型模様付加層250を有するウェブ支持装置200に長網ワイヤから移される。
脱水フェルト220は、アップルトン・ミルズ社(ウィスコンシン州、アップルトン)製のアムフレックス2プレス・フェルトである。ウェブ型模様付加層250は、ウェブ接触面220の約6.45cm2(1平方インチ)につき約69個の左右対称にジグザグ配置された楕円形開口部270を有する連続ウェブ型模様付加層250を含む。ウェブ型模様付加層250は、ウェブ支持装置200の突出面積の約35%に等しい突出面積を有する。先端のウェブ接触面260と第一のフェルト面230との間の高さの差は約0.127mm(約0.005インチ)である。
初期ウェブはウェブ支持装置200に移されて全体的に単一な平面のウェブ545を形成する。移送は、約50.8cm(約20インチ)の水銀柱の圧力差によって真空移送地点で実施される。さらに、脱水は、ウェブが約30%の繊維濃度をもつまで真空支援排水によって実施される。ウェブ545は、ウェブ支持装置200によってニップ800に搬送される。真空圧縮ロール900は、約60P&Jの硬度を有する圧縮面910を有する。続いて、圧縮面910とヤンキー・ドライヤ・ドラム880の面との間で少なくとも約71.4kg/cm(400pli)の庄縮圧力でウェブ545とウェブ支持装置200を圧縮することによって、ウェブ545をヤンキー・ドライヤ・ドラム880の圧縮面に対して圧縮する。ポリビニルアルコール基剤クレープ加工用接着剤を用いて、この圧縮ウェブをヤンキー・ドライヤに接着させる。ドクター・ブレードでドライヤ・ドラム880の表面からウェブを剥がす乾燥クレープ加工の前に、繊維濃度は少なくとも約90%に高められる。ドクター・ブレードは約20度の傾斜角を有し、ヤンキー・ドライヤに対して約76度の衝撃角を提供できるように配置される。ヤンキー・ドライヤは約1372m/分(約4500fpm(feet/min))で作動される。乾燥ウェブは1125m/分(3690fpm)の速度でロールに成形される。
ウェブは加工されて単層構造の2プライの手洗い用ティシュ・ペーパーを提供する。2プライの手洗い用ティシュ・ペーパーの各プライは約20.3g/m2(約12.5lb/3000ft2)の坪量を有し、さらに約0.2重量%の一時湿潤強力樹脂および約0.1重量%の結合抑制剤を含む。得られた2プライのティシュ・ペーパーは柔軟で吸収性がよく、手洗い用ティシュとして適切である。
分析手順
ペーパー特性の厚さおよび高さの測定:
領域30の平面23の位置、領域30の厚さおよび領域50の厚さは、ペーパー・ウェブのミクロトームによる横断切片の顕微鏡写真を用いて決定した。そのような顕微鏡写真の例は図3に示す。図3では、平面23の位置は、領域50の厚さPおよび領域30の厚さKに沿って表示されている。
10サンプル(各々2.54×5.1cm(1インチ×2インチ))をティシュ・ペーパー・シートまたはロールから任意に選ぶ。10サンプルを単一のシートから入手できない場合は、同じ条件下で製造したまた別のシート(好ましくは同じ母ロール)を用いることができる。
各サンプルのためのミクロトームは、硬質の厚紙ホルダーに各サンプルをホッチキスで固定して作製する。ペーパー・サンプルは樹脂、例えばハーキュリーズ社製のメリグラフ(Merigraph)ホトポリマー中に包埋する。樹脂混合物を硬化させるためにサンプルを養生させる。シリコンの鋳型からサンプルを取り出す。ホトポリマーに包埋する前にサンプルに参照点を付し、ミクロトームで薄く切る場所を正確に決定する。好ましくは、ウェブ20のサンプルの両方の平面図(例えば図4)および種々の断面図(例えば図3)で同じ参照点を用いる。
サンプルをアメリカン・オプティカル社(American Optical Co.,ニューヨーク州、バッファロー)販売のモデル860ミクロトームに置き面を均一にする。平滑な面が出現するまでミクロトームでスライスしながらサンプルの端を除去する。
ペーパー・ウェブの種々の領域(例えば30および50)が正確に再構築できるように十分な数のスライスをサンプルから取り出す。本明細書に述べた実施態様のためには、スライス当たり約60ミクロンの厚さを有するスライスが平滑面から得られる。厚さPおよびKを確認するために多くのスライスが必要とされるであろう。
サンプル・スライスをオイルとカバー・スリップを用いて顕微鏡スライドにマウントする。スライドとサンプルを透過光顕微鏡に載せて約40倍の倍率で観察する。顕微鏡写真は薄片に沿って撮影し、個々の写真は連続して並べ、薄片像を再構築する。厚さおよび高さは、図3に示したように再構築像から確認できる。図3は、図1および図2に示したタイプのペーパー構造物の横断切片の顕微鏡写真である。
厚さは、ビューレット・パッカード・スキャンジェットIIC(Hewlett Packard ScanJet IIC)カラー平台式スキャナーを用いて顕微鏡写真を走査し、これら写真をパソコンの画像ファイル形式で保存して確定する。ビューレット・パッカード・スキャンニング・ソフトはデスクスキャンII(DeskScan II)のバージョン1.6である。スキャナー設定形式は白黒写真である。パスはレーザー・ライター(LaserWriter)NT、NTXである。明度およびコントラスト設定は125である。スケール設定は100%である。ファイルをざっと見て、マッキントッシュ(Macintosh)IICiコンピュータの画像ファイル形式で保存する。画像ファイルは、適切な写真画像処理ソフトパッケージまたはCADプログラム(例えばパワー・ドロー(PowerDraw)バージョン6.0、エンジニアード・ソフトウェア(Engineered Software、ノースカロライナ州)より入手可能)で開く。
図3を参照すれば、領域30および50の厚さは、それぞれKおよびPと標識したそれらの直径を有する円で表示されている。まず最初に、精査した領域50内に書き込むことができる最も大きい円をパワー・ドロー・ソフトを用いて書き込む。この円の直径をPと標識する。領域50の厚さPは、適切なスケール・ファクターをかけたこの円の直径である(スケール・ファクターは走査画像の倍率をかけた顕微鏡写真の倍率である)。
次に、領域50のどちらかの側の領域30の部分内に書き込むことができる最少の円を書き込む。これらの円の直径をKと標識する。領域50の近傍の領域30の厚さKは、上記のスケール・ファクターをかけた2つの直径の平均である。
領域50の近傍の領域30の平面は、図3に示すように直径Kを有する2つの円の中心を結ぶ線を引くことによって位置が決定される。
10サンプルの各々で、領域30の比較的薄い部分の間に位置する比較的厚い領域50の出現箇所の各々について精査する。比較的薄い領域が比較的厚い領域50のいずれかの側で特定される事例の各々で、平面23を表す線を書き込む。この線が当該出現箇所の少なくとも25%で領域50と交差する場合は、サンプルが得られた本発明のペーパーは、比較的厚い領域の平面内に位置する比較的厚い領域を有すると言える。例えば、10サンプルで、比較的厚い領域50のいずれかの側の比較的薄い領域30が50ヵ所出現する場合は、平面23を表す線がこの50ヵ所のうち少なくとも13ヵ所で厚い領域50と交差する場合にのみ、この比較的厚い領域50は比較的薄い領域30の平面内に位置していると言える。
面平滑度:
ペーパー・ウェブの1つの面の面平滑度は、1991年度国際ペーパー物理学会議(International Paper Physics Conference)で詳述された生理学的面平滑度(PSS)の測定方法を基にして測定される。会議録TAPPI Book 1に記載された論文(表題:ティシュ・ペーパーの機械的特性の測定方法(Methods for the Measurement of the Mechanical Properties of Tissue Paper)、Ampulskiら、19ページ)は、参照により本明細書に含まれる。本明細書で用いられるPSS測定は、前記の論文に記載されたようにアンプリチュード値を逐一合計したものである。前記論文で説明した測定手順はまた、米国特許第4959125号明細書(Spendel)および同5059282号(Ampulskiら)(これら文献は参照により本明細書に含まれる)に全般的に記載されている。
本発明のペーパー・サンプルを検査する目的で、前記論文のPSS測定方法を用い、手順に以下の変更を加えながら面平滑度を測定する。
前記の論文に記載されたように10サンプルについてのデジタル化したデータ対(アンプリチュードと時間)をSASソフトに取り込む代わりに、LABVIEWブランドのソフト(ナショナル・インスツルメント社(National Instruments,テキサス州、オースチン)より入手できる)を用いて10サンプルについてデータを入手してデジタル化し、実質的に加工処理することによって面平滑度測定を実行する。各アンプリチュード・スペクトルは、LABVIEWソフト・パッケージの“アンプリチュードと相スペクトル、vi”モジュールを用い、出力スペクトルとして“Amp Spectrum Mag Vrms”を選択して作成する。出力スペクトルは10サンプルの各々について得る。
続いて、以下の重量因子を用いてLABVIEWで各出力スペクトルを均等にする:0.000246,0.000485,0.00756,0.062997。これらの重量因子は、SASプログラムについて前記の論文で指定された因子0.0039,0.0077,0.0120,1.0によって提供される均等化を模倣するために選択される。
均等化の後で、前記論文で指定された頻度フィルターを用いて各スペクトルを篩にかける。続いて、篩にかけた個々のスペクトルについて前記の論文に記載されたようにPSS値(ミクロン)を算出する。ペーパー・ウェブの面の面平滑度は、ペーパー・ウェブの同一面から得た10サンプルで測定した10のPSS値の平均である。同じようにして、ペーパー・ウェブの反対側の面の面平滑度も測定できる。平滑比は、面平滑度の高い方の値(ペーパー・ウェブのより表面構造を有する側に一致する)を面平滑度の低い方の値(ペーパー・ウェブのより平滑な側に一致する)で割ることによって得られる。
坪量:
坪量は以下の手順にしたがって測定される。
測定されるべきペーパーを、約21.7−23.9℃(71−75°F)、48−52%相対湿度で少なくとも2時間調湿する。この調湿ペーパーを切断して8.9cm×8.9cm(3.5インチ×3.5インチ)の12片のサンプルを得る。サンプルは、適切な圧力プレート・カッター(例えばスイング・アルバート・アルファ水圧サンプル・カッター(Thwing-Albert Alfa Hydraulic Pressure Sample Cutter)、モデル240-10)を用いて6サンプルを一度に切断する。続いて、6サンプル重ねの束の2束を一緒にして12枚重ねとし、約21.7−23.9℃(71−75°F)、48−52%の相対湿度で少なくともさらに15分間調湿する。
続いて、12枚重ねの束の重量を目盛り付分析用秤で測定する。秤は、サンプルの条件付けを実施する同じ部屋で維持する。適切な秤は、ザルトリウス・インスツルメント社(Sartorius Instrument Co.)製のモデルA200Sである。この重量はペーパーの12枚重ねの束のグラムによる重量で、各プライは約79.04cm2(12.25平方インチ)の面積を有する。
ペーパー・ウェブの坪量(1枚のプライの単位面積当たりの重量)は、以下の式を用いて27.9m2(3000ft2)当たりのグラム(ポンド)単位で算出される:
12プライ重ねの重量(グラム)×3000×144平方インチ/平方フィート
(453.6g/lb)×(12プライ)×(12.25平方インチ/プライ)または単純に、
坪量(lb/3000ft2)=12プライ重ねの束の重量(g)×6.48
マクロキャリパーまたは乾燥キャリパー:
マクロキャリパーまたは乾燥キャリパーは、米国特許第4469735号明細書(Trokhan,1984年9月4日発行、この特許は参照により本明細書に含まれる)に開示された乾燥キャリパー測定手順を用いて測定される。
密度:
密度はウェブのマクロキャリパーで割ったウェブの坪量である。
吸収能:
ウェブの吸収能は、上記に引用した米国特許第4469735号明細書に開示された水平吸収能試験を用いて測定される。
ウェブ支持装置の高さの測定:
第一のフェルト面の高さ231とウェブ接触面260の高さ261との高さの差は、以下の手順を用いて測定される。ウェブ支持装置は、ウェブ型模様付加層を上に向けて平坦な水平面に置く。約1.3mm2の環状の接触面と3mmの垂直高を有する針をフェデラル・プロダクツ寸法測定ゲージ(EMD-4320 W1離脱式プローブとともに使用するために改変したモデル432B-81アンプリファイヤ)に取りつける。当該ゲージはフェデラル・プロダクツ社(Federal Products Co.,ロードアイランド州、プロビデンス)製である。この機器は、既知の高さの差を提供する既知の厚さを有する精密な詰物の間の電圧の差を決定することによって目盛りを付される。この機器のゼロ点は、第一のフェルト面230よりわずかに低い高さで設定され、針の拘束されない動きを担保する。針を問題の高さの上方に置き、測定のために下げる。針は、測定点で約0.24グラム/mm2の圧力を示す。各高さで少なくとも3回測定する。各高さでの測定値を平均する。平均値間の差を算出して高さの差を得る。
同じ手順を用いて図14Bに示した高さ1231と261との差を測定する。
Claims (9)
- 第一の表面と前記第一の表面に対向する第二の表面とを有す湿式ペーパー・ウェブであって、前記湿式ペーパー・ウェブが、
前記第一に表面に形成された平坦でかつ薄い連続ネットワーク領域と、
該連続ネットワーク領域全体に分散された複数の厚い分断領域と、
から構成され、
ここで、該厚い分断領域が、前記連続ネットワーク領域の平面に配置され、かつ前記湿式ペーパー・ウェブが、1.15を超える表面平滑比を有する、湿式ペーパー・ウェブ。 - 前記ペーパー・ウェブが7から70グラム/m2の坪量を有する、請求項1記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 前記ペーパー・ウェブが、0.12グラム/cm3未満の密度を有する、請求項1または2のいずれか1項記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 前記連続ネットワーク領域および前記分断領域の両方が、縮められている、請求項1、2または3のいずれか1項記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 前記ペーパー・ウェブの表面平滑比が、1.20より大きい、好ましくは1.25より大きい、請求項1、2、3または4のいずれか1項記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 前記ペーパー・ウェブの前記第二の表面が、900未満の表面平滑値を有する、請求項1、2、3、4または5のいずれか1項記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 前記ペーパー・ウェブが、乾燥エンボス加工部を含まない、請求項1、2、3、4、5または6のいずれか1項記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 結合抑制剤を含む、請求項1記載の湿式ペーパー・ウェブ。
- 各ウェブの前記第二の表面が、前記ウェブの前記第一の表面より平滑であると共に前記ウェブの前記第二の表面が、外側に向いている、請求項1、2、3、4、5、6、7または8のいずれか1項記載の2つの湿式ペーパー・ウェブを含む多プライ・ペーパー製品。
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