JP4092180B2 - Photothermographic material - Google Patents

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  • Non-Silver Salt Photosensitive Materials And Non-Silver Salt Photography (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は熱現像感光材料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、医療分野において環境保全、省スペースの観点から処理廃液の減量が強く望まれている。そこで、レーザー・イメージセッターまたはレーザー・イメージャーにより効率的に露光させることができ、高解像度および鮮鋭さを有する鮮明な黒色画像を形成することができる医療診断用および写真技術用途の光感光性熱現像写真材料に関する技術が必要とされている。これら光感光性熱現像写真材料では、溶液系処理化学薬品の使用をなくし、より簡単で環境を損なわない熱現像処理システムを顧客に対して供給することができる。
【0003】
一般画像形成材料の分野でも同様の要求はあるが、医療用画像は微細な描写が要求されるため鮮鋭性、粒状性に優れる高画質が必要であるうえ、診断のし易さの観点から冷黒調の画像が好まれる特徴がある。現在、インクジェットプリンター、電子写真など顔料、染料を利用した各種ハードコピーシステムが一般画像形成システムとして流通しているが、医療用画像の出力システムとしては満足できるものがない。
【0004】
一方、有機銀塩を利用した熱画像形成システムが、例えば、米国特許3152904号、同3457075号の各明細書およびB.シェリー(Shely) による「熱によって処理される銀システム(Thermally Processed Silver Systems)」(イメージング・プロセッシーズ・アンド・マテリアルズ(Imaging Processes and Materials)Neblette 第8版、スタージ(Sturge)、V.ウオールワース(Walworth)、A.シェップ(Shepp) 編集、第2頁、1996年)に記載されている。特に、熱現像感光材料は、一般に、触媒活性量の光触媒(例、ハロゲン化銀)、還元剤、還元可能な銀塩(例、有機銀塩)、必要により銀の色調を制御する色調剤を、バインダーのマトリックス中に分散した感光性層を有している。熱現像感光材料は、画像露光後、高温(例えば80℃以上)に加熱し、ハロゲン化銀あるいは還元可能な銀塩(酸化剤として機能する)と還元剤との間の酸化還元反応により、黒色の銀画像を形成する。酸化還元反応は、露光で発生したハロゲン化銀の潜像の触媒作用により促進される。そのため、黒色の銀画像は、露光領域に形成される。米国特許2910377号、特公昭43-4924号をはじめとする多くの文献に開示され、そして熱現像感光材料による医療用画像形成システムとして富士メディカルドライイメージャーFM−DP Lが発売された。
【0005】
有機銀塩を利用した熱画像形成システムの製造においては、溶剤塗布により製造する方法と、主バインダーとしてポリマー微粒子を水分散として含有する塗布液を塗布・乾燥して製造する方法がある。後者の方法は溶剤の回収等の工程が不要なため製造設備が簡単であり、かつ大量生産に有利である。
【0006】
そのような水系塗布された感光性層を有する有機銀塩を利用した熱画像形成システムの場合、写真性能に対する水分の影響を排除するなどの目的で、感光性層を疎水性のラテックスを主たるバインダーとする方法(例えば、特許文献1参照)など、鋭意改良がなされて鮮明な画像を得るにいたっている。しかしながら、感光材料を高温高湿条件下で保存することを想定するなどのユーザーの種々の使用条件下において安定な画像を得るためにはさらに改良が求められている。特に、動物性蛋白質由来の親水性ポリマー(例えばゼラチン)を用いた最外層を用いた場合(例えば、特許文献2参照)、耐水性を確保するために架橋剤によって親水性ポリマーを硬膜する必要があり、これらの架橋剤が写真性能に悪影響を及ぼし、感光材料を高温高湿条件下で保存経時した場合の感度変動が十分安定ではないことがわかった。また、最外層に天然高分子多糖類を使用することで、耐水性を改良する試みがあるが(例えば、特許文献3参照。)、これらの多糖類は完全に溶解するのが困難であり、塗布故障の原因となり、また高粘性のため最外層として必要な厚みを塗布するのが困難であった。また、ゼラチン以外の親水性ポリマーは、セット性(ゼラチン水溶液のように30℃以上の温度に温めるとゾル化し、それ以下の温度に下げるとゲル化し流動性を失うゾルーゲル変化が温度で可逆的に起こることを利用して、加温した塗布溶液を支持体上に塗布直後に冷却して流動性を止めること)がないため、塗布面状を均一にムラなく得ることが極めて困難であった。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−171936号
【特許文献2】
特開2002―162712号
【特許文献3】
特開2002―196447号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
従って本発明の目的は、良好な塗布面状を有し、耐水性に優れ、かつ写真性能に優れた熱現像感光材料を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の目的は、以下の熱現像感光材料によって達成された。
1)支持体の同一面上に感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、還元剤及びバインダーを含有する画像形成層と、支持体に対して画像形成層より遠い側に非感光性層を有する熱現像感光材料において、該非感光性層が少なくとも2層よりなり、該画像形成層に近い第一の非感光性層のバインダーの50質量%以上が動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーからなり、該画像形成層により遠い側の第二の非感光性層のバインダーの50質量%以上が動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーからなり、且つゲル化剤を含有することを特徴とする熱現像感光材料。
2)前記第二の非感光性層が最外層であることを特徴とする1)に記載の熱現像感光材料。
3)前記動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーがゼラチンであることを特徴とする1)または2)に記載の熱現像感光材料。
4)前記動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーがポリビニルアルコールであることを特徴とする1)〜3)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
5)前記動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーがゼラチンであり、前記動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーがポリビニルアルコールであることを特徴とする1)〜4)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
6)硼酸、またはその誘導体より選ばれる耐水化剤を含有することを特徴とする1)〜5)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
)前記ゲル化剤を前記第二の非感光性層に含有することを特徴とする1)〜6)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
)ゲル化促進剤を含有することを特徴とする)〜)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
)前記ゲル化促進剤を前記ゲル化剤を含む層とは直接接していない層に含有することを特徴とする)に記載の熱現像感光材料。
10)前記ゲル化剤が寒天、κ−カラギナン,ι−カラギナン、アルギン酸,アルギン酸塩,アガロース、ファーセレラン、ジェランガム,グルコノデルタラクトン,アゾトバクタービネランジガム,キサンタンガム,ペクチン,グアーガム,ローカストビーンガム,タラガム,カシアガム,グルコマンナン,トラガントガム,カラヤガム,プルラン,アラビアガム,アラビノガラクタン,デキストラン,カルボキシメチルセルロースナトリウム塩,メチルセルロース,サイリュームシートガム,デンプン,キチン,キトサン及びカードランから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする)〜)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
11)前記ゲル化剤がκ−カラギナンであることを特徴と)〜10)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
12)ゲル化促進剤がカリウム、カルシウム,マグネシウム、亜鉛、コバルト、およびニッケルの塩であることを特徴とする)〜11)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
13)水溶性金属フタロシアニン化合物を含有することを特徴とする1)〜12)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
14)最外層にフッ素系界面活性剤を含有することを特徴とする1)〜13)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
15)前記画像形成層のバインダーが、ラテックスであることを特徴とする1)〜14)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
16)前記非感光性層と前記画像形成層とが同時重層塗布によって形成されたことを特徴とする1)〜15)のいずれかに記載の熱現像感光材料。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の熱現像感光材料は、支持体上に少なくとも1層の画像形成層と2層以上の非感光性層を含む構成層を有するものであり、該画像形成層は、感光性ハロゲン化銀と非感光性有機銀塩、還元剤およびバインダーとを含有する。本発明では、該画像形成層に近い第一の非感光性層のバインダーの50質量%以上が動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーからなり、該画像形成層により遠い側の第二の非感光性層のバインダーの50質量%以上が動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーからなるものである。
【0011】
本発明の熱現像感光材料は、支持体の一方の面のみに画像形成層を有する片面タイプであっても、支持体の両面に画像形成層を有する両面タイプであっても良い。好ましくは片面タイプであり、この場合、支持体に対し画像形成層を有する側とは反対の面(以下、バック面と称する)にバック層を有することが好ましい。バック層の最外層を構成するバインダーとしては、同様のものを使用することができるが、特に制約はなく、画像形成層側の最外層に含まれるポリマーと、50%以上が異なる種類であっても構わない。
【0012】
(動物蛋白質由来の水溶性ポリマーの説明)
本発明において、動物性蛋白質由来のポリマーとは、にかわ、カゼイン、ゼラチン、卵白などの天然あるいは化学的に修飾された水溶性ポリマーを言う。
好ましくはゼラチンであり、その合成方法によって酸処理ゼラチンおよびアルカリ処理ゼラチン(石灰処理など)があり、いずれも好ましく用いることができる。分子量は、10,000〜1,000,000のゼラチンを使用することが好ましい。また、ゼラチンのアミノ基やカルボキシル基を利用して変性処理した変性ゼラチンも用いることができる(例えば、フタル化ゼラチンなど)。
【0013】
(動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーの説明)
本願における動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーとは、ゼラチンなどの動物系蛋白質以外の天然高分子(多糖類系、微生物系、動物系)、半合成高分子(セルロース系、デンプン系、アルギン酸系)および合成高分子(ビニル系、その他)であり、以下に述べるポリビニルアルコールを始めとする合成ポリマーや、植物由来のセルロース等を原料とする天然あるいは半合成ポリマーが本発明で使用できる水溶性ポリマーに該当する。好ましくは、ポリビニルアルコール類、およびアクリル酸―ビニルアルコール共重合ポリマー類である。
【0014】
1)ポリビニルアルコール類
本発明の動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーとして、ポリビニルアルコール類が好ましい。
本発明に好ましく用いられるポリビニルアルコール(PVA)として、以下に列挙するように種々の鹸化度、重合度、中和度、変性体、および種々のモノマーとの共重合体がある。
【0015】
完全鹸化物としては、PVA−105[ポリビニルアルコール(PVA)含有率94.0wt% 以上、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.5wt% 以下、揮発分5.0wt% 以下、粘度(4wt% 、20℃)5.6±0.4CPS]、PVA−110[PVA含有率94.0wt% 、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.5wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)11.0±0.8CPS]、PVA−117[PVA含有率94.0wt% 、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)28.0±3.0CPS]、PVA−117H[PVA含有率93.5wt% 、けん化度99.6±0.3モル%、酢酸ナトリウム含有率1.85wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)29.0±3.0CPS]、PVA−120[PVA含有率94.0wt% 、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)39.5±4.5CPS]、PVA−124[PVA含有率94.0wt% 、けん化度98.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)60.0±6.0CPS]、PVA−124H[PVA含有率93.5wt% 、けん化度99.6±0.3モル%、酢酸ナトリウム含有率1.85wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)61.0±6.0CPS]、PVA−CS[PVA含有率94.0wt% 、けん化度97.5±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)27.5±3.0CPS]、PVA−CST[PVA含有率94.0wt% 、けん化度96.0±0.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)27.0±3.0CPS]、PVA−HC[PVA含有率90.0wt% 、けん化度99.85モル%以上、酢酸ナトリウム含有率2.5wt% 、揮発分8.5wt% 、粘度(4wt% 、20℃)25.0±3.5CPS](以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)などより選ぶことができる。
【0016】
部分けん化物としては、PVA−203[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)3.4±0.2CPS]、PVA−204[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)3.9±0.3CPS]、PVA−205[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)5.0±0.4CPS]、PVA−210[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)9.0±1.0CPS]、PVA−217[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)22.5±2.0CPS]、PVA−220[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)30.0±3.0CPS]、PVA−224[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)44.0±4.0CPS]、PVA−228[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)65.0±5.0CPS]、PVA−235[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)95.0±15.0CPS]、PVA−217EE[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)23.0±3.0CPS]、PVA−217E[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)23.0±3.0CPS]、PVA−220E[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)31.0±4.0CPS]、PVA−224E[PVA含有率94.0wt% 、けん化度88.0±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)45.0±5.0CPS]、PVA−403[PVA含有率94.0wt% 、けん化度80.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)3.1±0.3CPS]、PVA−405[PVA含有率94.0wt% 、けん化度81.5±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)4.8±0.4CPS]、PVA−420[PVA含有率94.0wt% 、けん化度79.5±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% ]、PVA−613[PVA含有率94.0wt% 、けん化度93.5±1.0モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt% 、揮発分5.0wt% 、粘度(4wt% 、20℃)16.5±2.0CPS]、L−8[PVA含有率96.0wt% 、けん化度71.0±1.5モル%、酢酸ナトリウム含有率1.0wt%(灰分)、揮発分3.0wt%、粘度(4wt% 、20℃)5.4±0.4CPS](以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)などより選ぶことができる。
【0017】
なお、上記の測定値はJISK−6726−1977に準じて求めたものである。
【0018】
変性ポリビニルアルコールについては、カチオン変性、アニオン変性、−SH化合物による変性、アルキルチオ化合物による変性、シラノールによる変性体より選ぶことができる。その他、「ポバール」長野浩一ら共著 高分子刊行会発行に記載の変性ポリビニルアルコールを用いることができる。
【0019】
このような変性ポリビニルアルコール(変性PVA)としては、CポリマーとしてC−118、C−318、C−318−2A、C−506(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、HLポリマーとしてHL−12E、HL−1203(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、HMポリマーとしてHM−03、HM−N−03(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、KポリマーとしてKL−118、KL−318、KL−506、KM−118T、KM−618(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、MポリマーとしてM−115(クラレ(株)製の商品名)、MPポリマーとしてMP−102、MP−202、MP−203(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、MPKポリマーとして、MPK−1、MPK−2、MPK−3、MPK−4、MPK−5、MPK−6(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、RポリマーとしてR−1130、R−2105、R−2130(以上、いずれもクラレ(株)製の商品名)、VポリマーとしてV−2250(クラレ(株)製の商品名)などがある。
【0020】
ポリビニルアルコールは、その水溶液に添加する微量の溶剤あるいは無機塩類によって粘度調整をしたり粘度安定化させたりすることが可能であって、詳しくは上記文献「ポバール」長野浩一ら共著 高分子刊行会発行144頁から154頁記載のものを使用することができる。その代表例としてホウ酸を含有させることで塗布面質を向上させることができ、好ましい。ホウ酸の添加量は、ポリビニルアルコールに対し0.01〜40wt% であることが好ましい。
【0021】
また、ポリビニルアルコールは加熱処理によって結晶化度が向上し、耐水性が向上することが上述の文献「ポバール」に記載されているが、本発明の最外層のバインダーとして用いられ、塗布乾燥の際に加熱されるか、もしくは乾燥後に追加過熱処理することにより耐水性が向上するので、水溶性ポリマーの中でも本発明に特に好ましい。
さらに耐水性を高めるには、同書256頁〜261頁に記載されているような耐水化剤を添加するのが好ましい。例えば、アルデヒド類、メチロール化合物類(N−メチロール尿素、N−メチロールメラミンなど)、活性化ビニル化合物類(ジビニルスルホンやその誘導体など)、ビス(β−ヒドロキシエチルスルホン)、エポキシ化合物類(エピクロルヒドリンやその誘導体など)、多価カルボン酸類(ジカルボン酸、ポリカルボン酸としてポリアクリル酸、メチルビニルエーテル−マレイン酸共重合体、イソブチレン−無水マレイン酸共重合体など)、ジイソシアネート類、無機系架橋剤(Cu、B、Al、Ti、Zr、Sn、V、Crなどの化合物)が挙げられる。
本発明により好ましい耐水化剤としては、無機系架橋剤を挙げることができ、その中でもホウ酸やその誘導体が好ましく、特に好ましいのはホウ酸である。以下、ホウ酸誘導体の具体例を挙げる。
【0022】
【化1】

Figure 0004092180
【0023】
これら、耐水化剤の添加量は、ポリビニルアルコールに対し0.01〜40wt% の範囲で調節して使用することが好ましい。
【0024】
2)その他の動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマー
本発明の動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーとしては、上記ポリビニルアルコール以外に以下のようなものを挙げることができる。
【0025】
具体的には、植物系多糖類が挙げられ、アラビアガム、κ−カラギナン、ι−カラギナン、λ−カラギナン、グアガム(Squalon製 Supercolなど)、ローカストビーンガム、ペクチン、トラガント、トウモロコシデンプン(National Starch & Chemical Co.製Purity-21など)、リン酸化デンプン(National Starch & Chemical Co.製National 78-1898など)などがある。
また、微生物系多糖類として、キサンタンガム(Kelco製 Keltrol Tなど)、デキストリン(National Starch & Chemical Co.製Nadex360など)など、動物系多糖類として、コンドロイチン硫酸ナトリウム(Croda製 Cromoist CSなど)などがあげられる。
あるいは、セルロース系ポリマーとして、エチルセルロース(I.C.I.製Cellofas WLDなど)、カルボキシメチルセルロース(ダイセル製CMCなど)、ヒドロキシエチルセルロース(ダイセル製HECなど)、ヒドロキシプロピルセルロース(Aqualon製 Klucelなど)、メチルセルロース(Henkel製Viscontranなど)、ニトロセルロース(Hercules製 Isopropyl Wetなど)、カチオン化セルロース(Croda製 Crodacel QMなど)などがあげられる。アルギン酸系としては、アルギン酸ナトリウム(Kelco製Keltone)など)、アルギン酸プロピレングリコールなど、その他の分類として、カチオン化グアガム(Alcolac製Hi-care1000など)、ヒアルロン酸ナトリウム(Lifecare Biomedial製Hyalureなど)があげられる。
その他、カンテン、ファーセルラン、グァーガム、カラヤガム、ラーチガム、グアシードガム、サイリュウムシードガム、キンスシードガム、タマリンドガム、ジェランガム、タラガムなどを挙げることができる。これらの中でも水溶性が高いものが好ましく、5℃以上95℃以下の温度範囲における温度変化によって24時間以内にゾル−ゲル変性する水溶液になるものが好ましく用いられる。
【0026】
合成ポリマーでは、アクリル系としてはポリアクリル酸ナトリウム、ポリアクリル酸共重合体、ポリアクリルアミド、ポリアクリルアミド共重合体など、ビニル系としては、ポリビニルピロリドン、ポリビニルピロリドン共重合体など、その他としては、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリビニルエーテル、ポリエチレンイミン、ポリスチレンスルフォン酸又はその共重合体、ポリビニルスルファン酸又はその共重合体、ポリアクリル酸又はその共重合体、アクリル酸又はその共重合体等、マレイン酸共重合体、マレイン酸モノエステル共重合体、アクリロイルメチルプロパンスルホン酸又はその共重合体、など)などを挙げることができる。
【0027】
また、米国特許第4,960,681号明細書、特開昭62−245,260号公報等に記載の高吸水性ポリマー、すなわち−COOMまたは−SO3M(Mは水素原子またはアルカリ金属)を有するビニルモノマーの単独重合体またはこのビニルモノマー同士もしくは他のビニルモノマーの共重合体(例えばメタクリル酸ナトリウム、メタクリル酸アンモニウム、住友化学(株)製のスミカゲルL−5H)も使用することができる。
【0028】
これらの中でも好ましく用いられる水溶性ポリマーは、住友化学(株)製のスミカゲルL−5Hである。
【0029】
これらの水溶性ポリマーの使用量は、塗布量(支持体1m2当たり)としては0.3g/m2〜4.0g/m2が好ましく、0.5g/m2〜2.0g/m2がより好ましい。なお、バック面の最外層に本発明の水溶性ポリマー添加する場合にも、同程度の塗布量(1層当たり)が好ましい。
なお、塗布液中での濃度は、添加した時に粘度が同時重層塗布に適した値になるように調整することが好ましいが、特に限定されない。一般には液中の濃度が0.01〜30質量%である、より好ましくは0.05〜20質量%であり、特に好ましくは0.1〜10質量%である。これらによって得られる粘度は、初期の粘度からの上昇分として1〜200mPa・sが好ましく、より好ましくは5〜100mPa・sである。なお、測定に当たってはB型回転粘度計で25℃で測定した値を示す。本発明に好ましく用いられる水溶性ポリマーのガラス転移温度として特に限定は無いが、熱現像によるベルトマーク及び加工時のゴミの発生等の脆性の観点から60℃〜220℃が好ましい。より好ましくは70℃〜200℃である。更に、好ましくは80℃〜180℃が好ましい。最も好ましくは90℃〜170℃である。
【0030】
本発明の動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーとともに、水系溶媒に分散可能なポリマーを併用しても良い。
好適な水系溶媒に分散可能なポリマーは後述する(画像形成層のバインダーの説明)の中のポリマーラテックスの説明で述べられているが、合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば、セルロースアセテート類、セルロースアセテートブチレート類、ポリ(メチルメタクリル酸)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(メタクリル酸)類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類、スチレン−アクリロニトリル共重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(酢酸ビニル)類、ポリ(オレフィン)類、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類を挙げることができる。
特に水分散されたラテックスを併用することが好ましい。好ましいラテックスは、画像形成層に用いられるラテックスバインダーの説明に記載されている。
これらのラテックスは動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーに対して1質量%〜70質量%、好ましくは5質量%〜50質量%混合するのが良い。
【0031】
(ゲル化剤の説明)
本発明におけるゲル化剤は、本発明の動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーの水溶液に添加して、冷却すると溶液がゲル化を起こす物質、もしくは、さらにゲル化促進物質と併用することによってゲル化を起こす物質である。
【0032】
ゲル化剤としては具体的には以下の水溶性多糖類を上げることができる。すなわち寒天、κ−カラギナン,ι−カラギナン、アルギン酸,アルギン酸塩,アガロース、ファーセレラン、ジェランガム,グルコノデルタラクトン,アゾトバクタービネランジガム,キサンタンガム,ペクチン,グアーガム,ローカストビーンガム,タラガム,カシアガム,グルコマンナン,トラガントガム,カラヤガム,プルラン,アラビアガム,アラビノガラクタン,デキストラン,カルボキシメチルセルロースナトリウム塩,メチルセルロース,サイリュームシートガム,デンプン,キチン,キトサン及びカードランから選ばれる少なくとも一種である
【0033】
加熱して溶解後、冷却によりゲル化する物質としては、寒天、カラギナン、ジュランガム等の物質が上げられる。
【0034】
これらのゲル化剤の中で、より好ましい化合物としてはκ−カラギナン(例:台糖(株)製:K−9F、新田ゼラチン(株)製:K−15:K−21〜24、I−3)、ι−カラギナン、寒天が挙げられ、特に好ましいのはκ−カラギナンである。
【0035】
ゲル化剤は、本発明の水溶性ポリマーに対して0.01質量%〜10.0質量%、好ましくは0.02質量%〜5.0質量%、より好ましくは0.05質量%〜2.0質量%用いるのが好ましい。
【0036】
ゲル化促進剤を用いるのが好ましい。本発明のゲル化促進剤は、ゲル化剤との接触によりゲル化が促進する化合物であり、ゲル化剤との特異的な組合せによってその機能が発揮される。本発明では、ゲル化剤とゲル化促進剤の組み合わせとしては、以下のような組み合わせを利用することができる。
【0037】
1)ゲル化促進剤としてカリウム等のアルカリ金属イオン、又はカルシウム,マグネシウム等のアルカリ土類金属イオンと、ゲル化剤としてカラギナン,アルギン酸塩,ジェランガム,アゾトバクタービネランジガム,ペクチン,カルボキシメチルセルロースナトリウム塩等の組み合わせ。
【0038】
2)ゲル化促進剤として硼酸その他の硼素化合物と、ゲル化剤としてグアーガム,ローカストビーンガム,タラガム,カシアガム等の組み合わせ。
【0039】
3)ゲル化促進剤として酸又はアルカリと、ゲル化剤としてアルギン酸塩,グルコマンナン,ペクチン,キチン,キトサン,カードラン等の組み合わせ。
【0040】
4)ゲル化剤と反応してゲルを形成する水溶性多糖類をゲル化促進剤として用いる。具体的には、ゲル化剤にキサンタンガムを用い、ゲル化促進剤にカシアガムを用いる組合せ、ゲル化剤にカラギナンを用い、ゲル化促進剤にローカストビーンガムを用いる組合せ等を例示することができる。
【0041】
これらのゲル化剤とゲル化促進剤との組み合わせの具体例として以下のa)〜g)を例示することができる。
a)κ−カラギナンとカリウムの組み合わせ
b)ι−カラギナンとカルシウムの組み合わせ
c)ロ−メトキシルペクチンとカルシウムの組み合わせ
d)アルギン酸ナトリウムとカルシウムの組み合わせ
e)ジェランガムとカルシウムの組み合わせ
f)ジェランガムと酸の組み合わせ
g)ロ−カストビンガムとキサンタンガムの組み合せ
このような組み合わせは、複数を同時に使用しても良い。
【0042】
これらのゲル化促進剤は、ゲル化剤を添加する同一層に添加してもかまわないが、異なる層に添加して作用させることが好ましい。より好ましくは、ゲル化剤を添加する層と直接隣接層しない層に添加することが好ましい。即ち、ゲル化剤を含有する層とゲル化促進剤を含有する層との間にゲル化剤もゲル化促進剤のいづれも含有しない層を有することがより好ましい。
【0043】
ゲル化促進剤は、ゲル化剤に対して0.1質量%〜200質量%、好ましくは1.0質量%〜100質量%用いるのが好ましい。
【0044】
(各種添加剤)
【0045】
本発明の非感光性層には、マット剤、硬膜剤、フッ素系界面活性剤、つや消し剤、フィルター染料などの各種添加剤を含有してもよいが、これら各種添加剤については、他の層とも共通するので説明は後述する。
【0046】
マット剤を含有する層としては、最外層の非感光性層が最適であるが、場合により最外層より支持体に近い側のいずれかの層に添加することもできる。最外層を含んで表面保護層は必要に応じて2層以上にすることができ、現像に関与する添加剤、膜面pH調節剤、帯電調整剤、紫外線吸収剤、滑り剤や、界面活性剤などを複数の層に分散して添加することにより、塗布性などの製造に際して好ましい特性と画質性能とが両立できるように設計することができる。
【0047】
本発明において、第一の非感光性層は、0.1μm〜5.0μm、好ましくは0.2μm〜3.0μm、第二の非感光性層は0.1μm〜5.0μm、好ましくは0.2μm〜3.0μmの範囲で設けるのが良い。
【0048】
(有機銀塩の説明)
1)組成
本発明に用いることのできる有機銀塩は、光に対して比較的安定であるが、露光された感光性ハロゲン化銀及び還元剤の存在下で、80℃或いはそれ以上に加熱された場合に銀イオン供給体として機能し、銀画像を形成せしめる銀塩である。有機銀塩は還元剤により還元されうる銀イオンを供給できる任意の有機物質であってよい。このような非感光性の有機銀塩については、特開平10-62899号の段落番号0048〜0049、欧州特許公開第0803764A1号の第18ページ第24行〜第19ページ第37行、欧州特許公開第0962812A1号、特開平11-349591号、特開2000-7683号、同2000-72711号等に記載されている。有機酸の銀塩、特に(炭素数が10〜30、好ましくは15〜28の)長鎖脂肪族カルボン酸の銀塩が好ましい。脂肪酸銀塩の好ましい例としては、リグノセリン酸銀、ベヘン酸銀、アラキジン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、エルカ酸銀およびこれらの混合物などを含む。本発明においては、これら脂肪酸銀の中でも、ベヘン酸銀含有率が好ましくは35モル%以上85モル%以下、より好ましくは45モル%以上75モル%以下、さらに好ましくは45モル%以上60モル%以下の脂肪酸銀を用いることが好ましい。更に、エルカ酸含有率が2モル%以下、より好ましくは1モル%以下、更に好ましくは0.1モル%以下の脂肪酸銀を用いることが好ましい。
【0049】
2)形状
本発明に用いることができる有機銀塩の形状としては特に制限はなく、針状、棒状、平板状、りん片状いずれでもよい。
【0050】
有機銀塩の粒子サイズ分布は単分散であることが好ましい。単分散とは短軸、長軸それぞれの長さの標準偏差を短軸、長軸それぞれで割った値の100分率が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。有機銀塩の形状の測定方法としては有機銀塩分散物の透過型電子顕微鏡像より求めることができる。単分散性を測定する別の方法として、有機銀塩の体積加重平均直径の標準偏差を求める方法があり、体積加重平均直径で割った値の百分率(変動係数)が好ましくは100%以下、より好ましくは80%以下、更に好ましくは50%以下である。測定方法としては例えば液中に分散した有機銀塩にレーザー光を照射し、その散乱光のゆらぎの時間変化に対する自己相関関数を求めることにより得られた粒子サイズ(体積加重平均直径)から求めることができる。
【0051】
3)調製
本発明に用いられる有機酸銀の製造及びその分散法は、公知の方法等を適用することができる。例えば上記の特開平10-62899号、欧州特許公開第0803763A1、欧州特許公開第0962812A1号、特開平11-349591号、特開2000-7683号、同2000-72711号、同2001-163889号、同2001-163890号、同2001-163827号、同2001-33907号、同2001-188313号、同2001-83652号、同2002-6442、同2002-49117号、同2002-31870号、同2002-107868号等を参考にすることができる。
【0052】
なお、有機銀塩の分散時に、感光性銀塩を共存させると、カブリが上昇し、感度が著しく低下するため、分散時には感光性銀塩を実質的に含まないことがより好ましい。本発明では、分散される水分散液中での感光性銀塩量は、その液中の有機酸銀塩1molに対し1mol%以下であることが好ましく、より好ましくは0.1mol%以下であり、さらに好ましいのは積極的な感光性銀塩の添加を行わないものである。
【0053】
本発明において有機銀塩水分散液と感光性銀塩水分散液を混合して感光材料を製造することが可能であるが、有機銀塩と感光性銀塩の混合比率は目的に応じて選べるが、有機銀塩に対する感光性銀塩の割合は1〜30モル%の範囲が好ましく、更に2〜20モル%、特に3〜15モル%の範囲が好ましい。混合する際に2種以上の有機銀塩水分散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混合することは、写真特性の調節のために好ましく用いられる方法である。
【0054】
4)添加量
本発明の有機銀塩は所望の量で使用できるが、ハロゲン化銀も含めた全塗布銀量として0.1〜5.0g/m2が好ましく、より好ましくは0.3〜3.0g/m2、さらに好ましくは0.5〜2.0g/m2である。特に、画像保存性を向上させるためには、全塗布銀量が1.8g/m2以下、より好ましくは1.6g/m2であることが好ましい。本発明の好ましい還元剤を使用すれば、このような低銀量においても十分な画像濃度を得ることが可能である。
【0055】
(還元剤の説明)
本発明の熱現像感光材料には有機銀塩のための還元剤である熱現像剤を含むことが好ましい。有機銀塩のための還元剤は、銀イオンを金属銀に還元する任意の物質(好ましくは有機物質)であってよい。このような還元剤の例は、特開平11-65021号の段落番号0043〜0045や、欧州特許公開第0803764A1号の第7ページ第34行〜第18ページ第12行に記載されている。
本発明において、還元剤としてはフェノール性水酸基のオルト位に置換基を有するいわゆるヒンダードフェノール系還元剤あるいはビスフェノール系還元剤が好ましく、下記一般式(R)で表される化合物がより好ましい。
一般式(R)
【0056】
【化2】
Figure 0004092180
【0057】
(一般式(R)において、R11およびR11'は各々独立に炭素数1〜20のアルキル基を表す。R12およびR12'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な置換基を表す。Lは-S-基または-CHR13-基を表す。R13は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表す。X1およびX1'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。)
【0058】
一般式(R)について詳細に説明する。
1)R11およびR11'
11およびR11'は各々独立に置換または無置換の炭素数1〜20のアルキル基であり、アルキル基の置換基は特に限定されることはないが、好ましくは、アリール基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、ホスホリル基、アシル基、カルバモイル基、エステル基、ウレイド基、ウレタン基、ハロゲン原子等があげられる。
【0059】
2)R12およびR12'、X1およびX1'
12およびR12'は各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な置換基であり、X1およびX1'も各々独立に水素原子またはベンゼン環に置換可能な基を表す。それぞれベンゼン環に置換可能な基としては、好ましくはアルキル基、アリール基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アシルアミノ基があげられる。
【0060】
3)L
Lは−S−基または−CHR13−基を表す。R13は水素原子または炭素数1〜20のアルキル基を表し、アルキル基は置換基を有していてもよい。R13の無置換のアルキル基の具体例はメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ヘプチル基、ウンデシル基、イソプロピル基、1−エチルペンチル基、2,4,4−トリメチルペンチル基などがあげられる。 アルキル基の置換基の例はR11の置換基と同様で、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリールオキシ基、アリールチオ基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、スルホニル基、ホスホリル基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基などがあげられる。
【0061】
4)好ましい置換基
11およびR11'として好ましくは炭素数3〜15の2級または3級のアルキル基であり、具体的にはイソプロピル基、イソブチル基、t−ブチル基、t−アミル基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、シクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチルシクロプロピル基などがあげられる。R11およびR11'としてより好ましくは炭素数4〜12の3級アルキル基で、その中でもt−ブチル基、t−アミル基、1−メチルシクロヘキシル基が更に好ましく、t−ブチル基が最も好ましい。
【0062】
12およびR12'として好ましくは炭素数1〜20のアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、ベンジル基、メトキシメチル基、メトキシエチル基などがあげられる。より好ましくはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、t−ブチル基である。
1およびX1'は、好ましくは水素原子、ハロゲン原子、アルキル基で、より好ましくは水素原子である。
【0063】
Lは好ましくは-CHR13-基である。
13として好ましくは水素原子または炭素数1〜15のアルキル基であり、アルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、2,4,4−トリメチルペンチル基が好ましい。R13として特に好ましいのは水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基またはイソプロピル基である。
【0064】
13が水素原子である場合、R12およびR12'は好ましくは炭素数2〜5のアルキル基であり、エチル基、プロピル基がより好ましく、エチル基が最も好ましい。
13が炭素数1〜8の1級または2級のアルキル基である場合、R12およびR12'はメチル基が好ましい。R13の炭素数1〜8の1級または2級のアルキル基としてはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基がより好ましく、メチル基、エチル基、プロピル基が更に好ましい。
11、R11'、R12およびR12'がいずれもメチル基である場合には、R13は2級のアルキル基であることが好ましい。この場合R13の2級アルキル基としてはイソプロピル基、イソブチル基、1−エチルペンチル基が好ましく、イソプロピル基がより好ましい。
上記還元剤はR11、R11'、R12、R12'およびR13の組み合わせにより、熱現像性、現像銀色調などが異なる。2種以上の還元剤を組み合わせることでこれらを調整することができるため、目的によっては2種以上を組み合わせて使用することが好ましい。
【0065】
以下に本発明の一般式(R)で表される化合物をはじめとする本発明の還元剤の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0066】
【化3】
Figure 0004092180
【0067】
【化4】
Figure 0004092180
【0068】
【化5】
Figure 0004092180
【0069】
上記以外の本発明の好ましい還元剤の例は特開2001-188314号、同2001-209145号、同2001-350235号、同2002-156727号に記載された化合物である。
本発明において還元剤の添加量は0.1〜3.0g/m2であることが好ましく、より好ましくは0.2〜1.5g/m2で、さらに好ましくは0.3〜1.0g/m2である。画像形成層を有する面の銀1モルに対しては5〜50%モル含まれることが好ましく、より好ましくは8〜30モル%であり、10〜20モル%で含まれることがさらに好ましい。還元剤は画像形成層に含有させることが好ましい。
【0070】
還元剤は溶液形態、乳化分散形態、固体微粒子分散物形態など、いかなる方法で塗布液に含有せしめ、感光材料に含有させてもよい。
よく知られている乳化分散法としては、ジブチルフタレート、トリクレジルフォスフェート、グリセリルトリアセテートあるいはジエチルフタレートなどのオイル、酢酸エチルやシクロヘキサノンなどの補助溶媒を用いて溶解し、機械的に乳化分散物を作製する方法が挙げられる。
【0071】
また、固体微粒子分散法としては、還元剤の粉末を水等の適当な溶媒中にボールミル、コロイドミル、振動ボールミル、サンドミル、ジェットミル、ローラーミルあるいは超音波によって分散し、固体分散物を作成する方法が挙げられる。尚、その際に保護コロイド(例えば、ポリビニルアルコール)、界面活性剤(例えばトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウム(3つのイソプロピル基の置換位置が異なるものの混合物)などのアニオン性界面活性剤)を用いてもよい。上記ミル類では分散媒体としてジルコニア等のビーズが使われるのが普通であり、これらのビーズから溶出するZr等が分散物中に混入することがある。分散条件にもよるが通常は1ppm〜1000ppmの範囲である。感材中のZrの含有量が銀1g当たり0.5mg以下であれば実用上差し支えない。
水分散物には防腐剤(例えばベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩)を含有させることが好ましい。
特に好ましいのは、還元剤の固体粒子分散法であり、平均粒子サイズ0.01μm〜10μm、好ましくは0.05μm〜5μm、より好ましくは0.1μm〜2μmの微粒子して添加するのが好ましい。本願においては他の固体分散物もこの範囲の粒子サイズに分散して用いるのが好ましい。
【0072】
(現像促進剤の説明)
本発明の熱現像感光材料では、現像促進剤として特開2000-267222号明細書や特開2000-330234号明細書等に記載の一般式(A)で表されるスルホンアミドフェノール系の化合物、特開平2001-92075記載の一般式(II)で表されるヒンダードフェノール系の化合物、特開平10-62895号明細書や特開平11-15116号明細書等に記載の一般式(I)、特開2002-156727号の一般式(D)や特願2001-074278号明細書に記載の一般式(1)で表されるヒドラジン系の化合物、特開2001-264929号明細書に記載されている一般式(2)で表されるフェノール系またはナフトール系の化合物が好ましく用いられる。これらの現像促進剤は還元剤に対して0.1〜20モル%の範囲で使用され、好ましくは0.5〜10モル%の範囲で、より好ましくは1〜5モル%の範囲である。感材への導入方法は還元剤同様の方法があげられるが、特に固体分散物または乳化分散物として添加することが好ましい。乳化分散物として添加する場合、常温で固体である高沸点溶剤と低沸点の補助溶剤を使用して分散した乳化分散物として添加するか、もしくは高沸点溶剤を使用しない所謂オイルレス乳化分散物として添加することが好ましい。
本発明においては上記現像促進剤の中でも、特開2002-156727号明細書に記載の一般式(D)で表されるヒドラジン系の化合物および特開2001-264929号明細書に記載されている一般式(2)で表されるフェノール系またはナフトール系の化合物がより好ましい。
【0073】
本発明の特に好ましい現像促進剤は下記一般式(A−1)および(A−2)で表される化合物である。
一般式(A−1)
Q1−NHNH−Q2
(式中、Q1は炭素原子で−NHNH−Q2と結合する芳香族基、またはヘテロ環基を表し、Q2はカルバモイル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、スルホニル基、またはスルファモイル基を表す。)
【0074】
一般式(A−1)において、Q1で表される芳香族基またはヘテロ環基としては5〜7員の不飽和環が好ましい。好ましい例としては、ベンゼン環、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、1,2,4−トリアジン環、1,3,5−トリアジン環、ピロール環、イミダゾール環、ピラゾール環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、テトラゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、1,2,4−チアジアゾール環、1,2,5−チアジアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−オキサジアゾール環、1,2,5−オキサジアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、チオフェン環などが好ましく、さらにこれらの環が互いに縮合した縮合環も好ましい。
【0075】
これらの環は置換基を有していてもよく、2個以上の置換基を有する場合には、それらの置換基は同一であっても異なっていてもよい。置換基の例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、カルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、カルバモイル基、スルファモイル基、シアノ基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、およびアシル基を挙げることができる。これらの置換基が置換可能な基である場合、さらに置換基を有してもよく、好ましい置換基の例としては、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、カルボンアミド基、アルキルスルホンアミド基、アリールスルホンアミド基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、カルバモイル基、シアノ基、スルファモイル基、アルキルスルホニル基、アリールスルホニル基、およびアシルオキシ基を挙げることができる。
【0076】
Q2で表されるカルバモイル基は、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数6〜40のカルバモイル基であり、例えば、無置換カルバモイル、メチルカルバモイル、N−エチルカルバモイル、N−プロピルカルバモイル、N−sec−ブチルカルバモイル、N−オクチルカルバモイル、N−シクロヘキシルカルバモイル、N−tert−ブチルカルバモイル、N−ドデシルカルバモイル、N−(3−ドデシルオキシプロピル)カルバモイル、N−オクタデシルカルバモイル、N−{3−(2,4−tert−ペンチルフェノキシ)プロピル}カルバモイル、N−(2−ヘキシルデシル)カルバモイル、N−フェニルカルバモイル、N−(4−ドデシルオキシフェニル)カルバモイル、N−(2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェニル)カルバモイル、N−ナフチルカルバモイル、N−3−ピリジルカルバモイル、N−ベンジルカルバモイルが挙げられる。
【0077】
Q2で表されるアシル基は、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数6〜40のアシル基であり、例えば、ホルミル、アセチル、2−メチルプロパノイル、シクロヘキシルカルボニル、オクタノイル、2−ヘキシルデカノイル、ドデカノイル、クロロアセチル、トリフルオロアセチル、ベンゾイル、4−ドデシルオキシベンゾイル、2−ヒドロキシメチルベンゾイルが挙げられる。Q2で表されるアルコキシカルボニル基は、好ましくは炭素数2〜50、より好ましくは炭素数6〜40のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル、エトキシカルボニル、イソブチルオキシカルボニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、ドデシルオキシカルボニル、ベンジルオキシカルボニルが挙げられる。
【0078】
Q2で表されるアリールオキシカルボニル基は、好ましくは炭素数7〜50、より好ましくは炭素数7〜40のアリールオキシカルボニル基で、例えば、フェノキシカルボニル、4−オクチルオキシフェノキシカルボニル、2−ヒドロキシメチルフェノキシカルボニル、4−ドデシルオキシフェノキシカルボニルが挙げられる。Q2で表されるスルホニル基は、好ましくは炭素数1〜50、より好ましくは炭素数6〜40のスルホニル基で、例えば、メチルスルホニル、ブチルスルホニル、オクチルスルホニル、2−ヘキサデシルスルホニル、3−ドデシルオキシプロピルスルホニル、2−オクチルオキシ−5−tert−オクチルフェニルスルホニル、4−ドデシルオキシフェニルスルホニルが挙げられる。
【0079】
Q2で表されるスルファモイル基は、好ましくは炭素数0〜50、より好ましくは炭素数6〜40のスルファモイル基で、例えば、無置換スルファモイル、N−エチルスルファモイル基、N−(2−エチルヘキシル)スルファモイル、N−デシルスルファモイル、N−ヘキサデシルスルファモイル、N−{3−(2−エチルヘキシルオキシ)プロピル}スルファモイル、N−(2−クロロ−5−ドデシルオキシカルボニルフェニル)スルファモイル、N−(2−テトラデシルオキシフェニル)スルファモイルが挙げられる。Q2で表される基は、さらに、置換可能な位置に前記のQ1で表される5〜7員の不飽和環の置換基の例として挙げた基を有していてもよく、2個以上の置換基を有する場合には、それ等の置換基は同一であっても異なっていてもよい。
【0080】
次に、式(A−1)で表される化合物の好ましい範囲について述べる。Q1としては5〜6員の不飽和環が好ましく、ベンゼン環、ピリミジン環、1,2,3−トリアゾール環、1,2,4−トリアゾール環、テトラゾール環、1,3,4−チアジアゾール環、1,2,4−チアジアゾール環、1,3,4−オキサジアゾール環、1,2,4−オキサジアゾール環、チアゾール環、オキサゾール環、イソチアゾール環、イソオキサゾール環、およびこれらの環がベンゼン環もしくは不飽和ヘテロ環と縮合した環が更に好ましい。また、Q2はカルバモイル基が好ましく、特に窒素原子上に水素原子を有するカルバモイル基が好ましい。
【0081】
一般式(A−2)
【0082】
【化6】
Figure 0004092180
【0083】
一般式(A−2)においてR1はアルキル基、アシル基、アシルアミノ基、スルホンアミド基、アルコキシカルボニル基、カルバモイル基を表す。R2は水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、アシルオキシ基、炭酸エステル基を表す。R3、R4はそれぞれ一般式(A−1)の置換基例で挙げたベンゼン環に置換可能な基を表す。R3とR4は互いに連結して縮合環を形成してもよい。
R1は好ましくは炭素数1〜20のアルキル基(例えばメチル基、エチル基、イソプロピル基、ブチル基、tert−オクチル基、シクロヘキシル基など)、アシルアミノ基(例えばアセチルアミノ基、ベンソイルアミノ基、メチルウレイド基、4−シアノフェニルウレイド基など)、カルバモイル基(n-ブチルカルバモイル基、N,N−ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基、2−クロロフェニルカルバモイル基、2,4−ジクロロフェニルカルバモイル基など)でアシルアミノ基(ウレイド基、ウレタン基を含む)がより好ましい。
R2は好ましくはハロゲン原子(より好ましくは塩素原子、臭素原子)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、ブトキシ基、n−ヘキシルオキシ基、n−デシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基など)、アリールオキシ基(フェノキシ基、ナフトキシ基など)である。
R3は好ましくは水素原子、ハロゲン原子、炭素数1〜20のアルキル基であり、ハロゲン原子がもっとも好ましい。R4は水素原子、アルキル基、アシルアミノ基が好ましく、アルキル基またはアシルアミノ基がより好ましい。これらの好ましい置換基の例はR1と同様である。R4がアシルアミノ基である場合R4はR3と連結してカルボスチリル環を形成することも好ましい。
【0084】
一般式(A−2)においてR3とR4が互いに連結して縮合環を形成する場合、縮合環としてはナフタレン環が特に好ましい。ナフタレン環には一般式(A−1)で挙げた置換基例と同じ置換基が結合していてもよい。一般式(A−2)がナフトール系の化合物であるとき、R1はカルバモイル基であることが好ましい。その中でもベンゾイル基であることが特に好ましい。R2はアルコキシ基、アリールオキシ基であることが好ましく、アルコキシ基であることが特に好ましい。
【0085】
以下、本発明の現像促進剤の好ましい具体例を挙げる。本発明はこれらに限定されるものではない。
【0086】
【化7】
Figure 0004092180
【0087】
(水素結合性化合物の説明)
本発明における還元剤が芳香族性の水酸基(−OH)またはアミノ基(−NHR、Rは水素原子またはアルキル基)を有する場合、特に前述のビスフェノール類の場合には、これらの基と水素結合を形成することが可能な基を有する非還元性の化合物を併用することが好ましい。
水酸基またはアミノ基と水素結合を形成する基としては、ホスホリル基、スルホキシド基、スルホニル基、カルボニル基、アミド基、エステル基、ウレタン基、ウレイド基、3級アミノ基、含窒素芳香族基などが挙げられる。その中でも好ましいのはホスホリル基、スルホキシド基、アミド基(但し、>N−H基を持たず、>N−Ra(RaはH以外の置換基)のようにブロックされている。)、ウレタン基(但し、>N−H基を持たず、>N−Ra(RaはH以外の置換基)のようにブロックされている。)、ウレイド基(但し、>N−H基を持たず、>N−Ra(RaはH以外の置換基)のようにブロックされている。)を有する化合物である。
本発明で、特に好ましい水素結合性の化合物は下記一般式(D)で表される化合物である。
一般式(D)
【0088】
【化8】
Figure 0004092180
【0089】
一般式(D)においてR21ないしR23は各々独立にアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基、アミノ基またはヘテロ環基を表し、これらの基は無置換であっても置換基を有していてもよい。
21ないしR23が置換基を有する場合の置換基としてはハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アミノ基、アシル基、アシルアミノ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、スルホンアミド基、アシルオキシ基、オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、スルホニル基、ホスホリル基などがあげられ、置換基として好ましいのはアルキル基またはアリール基でたとえばメチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−オクチル基、フェニル基、4−アルコキシフェニル基、4−アシルオキシフェニル基などがあげられる。
21ないしR23のアルキル基としては具体的にはメチル基、エチル基、ブチル基、オクチル基、ドデシル基、イソプロピル基、t−ブチル基、t−アミル基、t−オクチル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基、ベンジル基、フェネチル基、2−フェノキシプロピル基などがあげられる。
アリール基としてはフェニル基、クレジル基、キシリル基、ナフチル基、4−t−ブチルフェニル基、4−t−オクチルフェニル基、4−アニシジル基、3,5−ジクロロフェニル基などが挙げられる。
アルコキシ基としてはメトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基、オクチルオキシ基、2−エチルヘキシルオキシ基、3,5,5−トリメチルヘキシルオキシ基、ドデシルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、4−メチルシクロヘキシルオキシ基、ベンジルオキシ基等が挙げられる。
アリールオキシ基としてはフェノキシ基、クレジルオキシ基、イソプロピルフェノキシ基、4−t−ブチルフェノキシ基、ナフトキシ基、ビフェニルオキシ基等が挙げられる。
アミノ基としてはジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジブチルアミノ基、ジオクチルアミノ基、N−メチル−N−ヘキシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−メチル−N−フェニルアミノ基等が挙げられる。
【0090】
21ないしR23としてはアルキル基、アリール基、アルコキシ基、アリールオキシ基が好ましい。本発明の効果の点ではR21ないしR23のうち少なくとも一つ以上がアルキル基またはアリール基であることが好ましく、二つ以上がアルキル基またはアリール基であることがより好ましい。また、安価に入手する事ができるという点ではR21ないしR23が同一の基である場合が好ましい。
以下に本発明における一般式(D)の化合物をはじめとする水素結合性化合物の具体例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0091】
【化9】
Figure 0004092180
【0092】
【化10】
Figure 0004092180
【0093】
水素結合性化合物の具体例は上述の他に欧州特許1096310号明細書、特開2002-156727号、特願2001-124796号に記載のものがあげられる。
本発明の一般式(D)の化合物は、還元剤と同様に溶液形態、乳化分散形態、固体分散微粒子分散物形態で塗布液に含有せしめ、感光材料中で使用することができるが、固体分散物として使用することが好ましい。本発明の化合物は、溶液状態でフェノール性水酸基、アミノ基を有する化合物と水素結合性の錯体を形成しており、還元剤と本発明の一般式(D)の化合物との組み合わせによっては錯体として結晶状態で単離することができる。
このようにして単離した結晶粉体を固体分散微粒子分散物として使用することは安定した性能を得る上で特に好ましい。また、還元剤と本発明の一般式(D)の化合物を粉体で混合し、適当な分散剤を使って、サンドグラインダーミル等で分散時に錯形成させる方法も好ましく用いることができる。
本発明の一般式(D)の化合物は還元剤に対して、1〜200モル%の範囲で使用することが好ましく、より好ましくは10〜150モル%の範囲で、さらに好ましくは20〜100モル%の範囲である。
【0094】
(ハロゲン化銀の説明)
1)ハロゲン組成
本発明に用いられる感光性ハロゲン化銀は、ハロゲン組成として特に制限はなく、塩化銀、塩臭化銀、臭化銀、ヨウ臭化銀、ヨウ塩臭化銀、ヨウ化銀を用いることができる。その中でも臭化銀、ヨウ臭化銀およびヨウ化銀が好ましい。粒子内におけるハロゲン組成の分布は均一であってもよく、ハロゲン組成がステップ状に変化したものでもよく、或いは連続的に変化したものでもよい。また、コア/シェル構造を有するハロゲン化銀粒子を好ましく用いることができる。構造として好ましいものは2〜5重構造であり、より好ましくは2〜4重構造のコア/シェル粒子を用いることができる。また塩化銀、臭化銀または塩臭化銀粒子の表面に臭化銀やヨウ化銀を局在させる技術も好ましく用いることができる。
【0095】
2)粒子形成方法
感光性ハロゲン化銀の形成方法は当業界ではよく知られており、例えば、リサーチディスクロージャー1978年6月の第17029号、および米国特許第3,700,458号に記載されている方法を用いることができるが、具体的にはゼラチンあるいは他のポリマー溶液中に銀供給化合物及びハロゲン供給化合物を添加することにより感光性ハロゲン化銀を調製し、その後で有機銀塩と混合する方法を用いる。また、特開平11-119374号公報の段落番号0217〜0224に記載されている方法、特開平11-352627、特開2000-347335号記載の方法も好ましい。
【0096】
3)粒子サイズ
感光性ハロゲン化銀の粒子サイズは、画像形成後の白濁を低く抑える目的のために小さいことが好ましく具体的には0.20μm以下、より好ましくは0.01μm以上0.15μm以下、更に好ましくは0.02μm以上0.12μm以下がよい。ここでいう粒子サイズとは、ハロゲン化銀粒子の投影面積(平板粒子の場合は主平面の投影面積)と同面積の円像に換算したときの直径をいう。
【0097】
4)粒子形状
ハロゲン化銀粒子の形状としては立方体、八面体、平板状粒子、球状粒子、棒状粒子、ジャガイモ状粒子等を挙げることができるが、本発明においては特に立方体状粒子が好ましい。ハロゲン化銀粒子のコーナーが丸まった粒子も好ましく用いることができる。感光性ハロゲン化銀粒子の外表面の面指数(ミラー指数)については特に制限はないが、分光増感色素が吸着した場合の分光増感効率が高い[100]面の占める割合が高いことが好ましい。その割合としては50%以上が好ましく、65%以上がより好ましく、80%以上が更に好ましい。ミラー指数[100]面の比率は増感色素の吸着における[111]面と[100]面との吸着依存性を利用したT.Tani;J.Imaging Sci.,29、165(1985年)に記載の方法により求めることができる。
【0098】
5)重金属
本発明の感光性ハロゲン化銀粒子は、周期律表(第1〜18族までを示す)の第8族〜第10族の金属または金属錯体を含有することができる。周期律表の第8族〜第10族の金属または金属錯体の中心金属として好ましくは、ロジウム、ルテニウム、イリジウムである。これら金属錯体は1種類でもよいし、同種金属及び異種金属の錯体を2種以上併用してもよい。好ましい含有率は銀1モルに対し1×10-9モルから1×10-3モルの範囲が好ましい。これらの重金属や金属錯体及びそれらの添加法については特開平7-225449号、特開平11-65021号段落番号0018〜0024、特開平11-119374号段落番号0227〜0240に記載されている。
【0099】
本発明においては、六シアノ金属錯体を粒子最表面に存在させたハロゲン化銀粒子が好ましい。六シアノ金属錯体としては、[Fe(CN)6]4-、[Fe(CN)6]3-、[Ru(CN)6]4-、[Os(CN)6]4-、[Co(CN)6]3-、[Rh(CN)6]3-、[Ir (CN)6]3-、[Cr(CN)6]3-、[Re(CN)6]3-などが挙げられる。本発明においては六シアノFe錯体が好ましい。
【0100】
六シアノ金属錯体は、水溶液中でイオンの形で存在するので対陽イオンは重要ではないが、水と混和しやすく、ハロゲン化銀乳剤の沈澱操作に適合しているナトリウムイオン、カリウムイオン、ルビジウムイオン、セシウムイオンおよびリチウムイオン等のアルカリ金属イオン、アンモニウムイオン、アルキルアンモニウムイオン(例えばテトラメチルアンモニウムイオン、テトラエチルアンモニウムイオン、テトラプロピルアンモニウムイオン、テトラ(n-ブチル)アンモニウムイオン)を用いることが好ましい。
【0101】
六シアノ金属錯体は、水の他に水と混和しうる適当な有機溶媒(例えば、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、エステル類、アミド類等)との混合溶媒やゼラチンと混和して添加することができる。
【0102】
六シアノ金属錯体の添加量は、銀1モル当たり1×10-5モル以上1×10-2モル以下が好ましく、より好ましくは1×10-4モル以上1×10-3モル以下である。
【0103】
六シアノ金属錯体をハロゲン化銀粒子最表面に存在させるには、六シアノ金属錯体を、粒子形成に使用する硝酸銀水溶液を添加終了した後、硫黄増感、セレン増感およびテルル増感のカルコゲン増感や金増感等の貴金属増感を行う化学増感工程の前までの仕込工程終了前、水洗工程中、分散工程中、または化学増感工程前に直接添加する。ハロゲン化銀微粒子を成長させないためには、粒子形成後速やかに六シアノ金属錯体を添加することが好ましく、仕込工程終了前に添加することが好ましい。
【0104】
尚、六シアノ金属錯体の添加は、粒子形成をするために添加する硝酸銀の総量の96質量%を添加した後から開始してもよく、98質量%添加した後から開始するのがより好ましく、99質量%添加した後が特に好ましい。
【0105】
これら六シアノ金属錯体を粒子形成の完了する直前の硝酸銀水溶液を添加した後に添加すると、ハロゲン化銀粒子最表面に吸着することができ、そのほとんどが粒子表面の銀イオンと難溶性の塩を形成する。この六シアノ鉄(II)の銀塩は、AgIよりも難溶性の塩であるため、微粒子による再溶解を防ぐことができ、粒子サイズが小さいハロゲン化銀微粒子を製造することが可能となった。
【0106】
さらに本発明に用いられるハロゲン化銀粒子に含有することのできる金属原子(例えば[Fe(CN)6]4-)、ハロゲン化銀乳剤の脱塩法や化学増感法については特開平11-84574号段落番号0046〜0050、特開平11-65021号段落番号0025〜0031、特開平11-119374号段落番号0242〜0250に記載されている。
【0107】
6)ゼラチン
本発明に用いる感光性ハロゲン化銀乳剤に含有されるゼラチンとしては、種々のゼラチンが使用することができる。感光性ハロゲン化銀乳剤の有機銀塩含有塗布液中での分散状態を良好に維持することが必要であり、分子量は、10,000〜1,000,000のゼラチンを使用することが好ましい。また、ゼラチンの置換基をフタル化処理することも好ましい。これらのゼラチンは粒子形成時あるいは脱塩処理後の分散時に使用してもよいが、粒子形成時に使用することが好ましい。
【0108】
7)増感色素
本発明に適用できる増感色素としてはハロゲン化銀粒子に吸着した際、所望の波長領域でハロゲン化銀粒子を分光増感できるもので、露光光源の分光特性に適した分光感度を有する増感色素を有利に選択することができる。増感色素及び添加法については、特開平11-65021号の段落番号0103〜0109、特開平10-186572号一般式(II)で表される化合物、特開平11-119374号の一般式(I) で表される色素及び段落番号0106、米国特許第5,510,236号、同第3,871,887号実施例5に記載の色素、特開平2-96131号、特開昭59-48753号に開示されている色素、欧州特許公開第0803764A1号の第19ページ第38行〜第20ページ第35行、特開2001-272747号、特開2001-290238号、特開2002-23306号等に記載されている。これらの増感色素は単独で用いてもよく、2種以上組合せて用いてもよい。本発明において増感色素をハロゲン化銀乳剤中に添加する時期は、脱塩工程後、塗布までの時期が好ましく、より好ましくは脱塩後から化学熟成が終了する前までの時期である。
本発明における増感色素の添加量は、感度やカブリの性能に合わせて所望の量にすることができるが、感光性層のハロゲン化銀1モル当たり10-6〜1モルが好ましく、さらに好ましくは10-4〜10-1モルである。
【0109】
本発明は分光増感効率を向上させるため、強色増感剤を用いることができる。本発明に用いる強色増感剤としては、欧州特許公開第587,338号、米国特許第3,877,943号、同第4,873,184号、特開平5-341432号、同11-109547号、同10-111543号等に記載の化合物が挙げられる。
【0110】
8)化学増感
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は、硫黄増感法、セレン増感法もしくはテルル増感法にて化学増感されていることが好ましい。硫黄増感法、セレン増感法、テルル増感法に好ましく用いられる化合物としては公知の化合物、例えば、特開平7-128768号等に記載の化合物等を使用することができる。特に本発明においてはテルル増感が好ましく、特開平11-65021号段落番号0030に記載の文献に記載の化合物、特開平5-313284号中の一般式(II),(III),(IV)で示される化合物がより好ましい。
【0111】
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は、上記カルコゲン増感と組み合わせて、あるいは単独で金増感法にて化学増感されていることが好ましい。金増感剤としては、金の価数が+1価または+3価が好ましく、金増感剤としては通常用いられる金化合物が好ましい。代表的な例としては塩化金酸、臭化金酸、カリウムクロロオーレート、カリウムブロロオーレート、オーリックトリクロライド、カリウムオーリックチオシアネート、カリウムヨードオーレート、テトラシアノオーリックアシド、アンモニウムオーロチオシアネート、ピリジルトリクロロゴールドなどが好ましい。また、米国特許第5858637号、特願2001−79450号に記載の金増感剤も好ましく用いられる。
【0112】
本発明においては、化学増感は粒子形成後で塗布前であればいかなる時期でも可能であり、脱塩後、(1)分光増感前、(2)分光増感と同時、(3)分光増感後、(4)塗布直前等があり得る。
本発明で用いられる硫黄、セレンおよびテルル増感剤の使用量は、使用するハロゲン化銀粒子、化学熟成条件等によって変わるが、ハロゲン化銀1モル当たり10-8〜10-2モル、好ましくは10-7〜10-3モル程度を用いる。
金増感剤の添加量は種々の条件により異なるが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり10-7モルから10-3モル、より好ましくは10-6モル〜5×10-4モルである。
本発明における化学増感の条件としては特に制限はないが、pHとしては5〜8、pAgとしては6〜11、温度としては40〜95℃程度である。
本発明で用いるハロゲン化銀乳剤には、欧州特許公開第293,917号公報に示される方法により、チオスルホン酸化合物を添加してもよい。
【0113】
本発明における感光性ハロゲン化銀粒子は、還元剤を用いることが好ましい。還元増感法の具体的な化合物としてはアスコルビン酸、二酸化チオ尿素が好ましく、その他に塩化第一スズ、アミノイミノメタンスルフィン酸、ヒドラジン誘導体、ボラン化合物、シラン化合物、ポリアミン化合物等を用いることが好ましい。還元増感剤の添加は、結晶成長から塗布直前の調製工程までの感光乳剤製造工程のどの過程でも良い。また、乳剤のpHを7以上またはpAgを8.3以下に保持して熟成することにより還元増感することが好ましく、粒子形成中に銀イオンのシングルアディション部分を導入することにより還元増感することも好ましい。
【0114】
本発明における感光性ハロゲン化銀乳剤は、1光子で2電子を発生させる化合物としてFED増感剤(Fragmentable electron donating sensitizer)を含有することが好ましい。FED増感剤としては、米国特許第5747235号、同5747236、同6054260号、同5994051号、特願2001−86161号に記載の化合物が好ましい。FED増感剤の添加する工程としては結晶成長から塗布直前の調製工程までの感光乳剤製造工程のどの過程でも好ましい。添加量としては、種々の条件により異なるが、目安としてはハロゲン化銀1モル当たり10-7モルから10-1モル、より好ましくは10-6モル〜5×10-2モルである。
【0115】
9)ハロゲン化銀の複数併用
本発明に用いられる感光材料中の感光性ハロゲン化銀乳剤は、一種だけでもよいし、二種以上(例えば、平均粒子サイズの異なるもの、ハロゲン組成の異なるもの、晶癖の異なるもの、化学増感の条件の異なるもの)併用してもよい。感度の異なる感光性ハロゲン化銀を複数種用いることで階調を調節することができる。これらに関する技術としては特開昭57-119341号、同53-106125号、同47-3929号、同48-55730号、同46-5187号、同50-73627号、同57-150841号などが挙げられる。感度差としてはそれぞれの乳剤で0.2logE以上の差を持たせることが好ましい。
【0116】
10)塗布量
感光性ハロゲン化銀の添加量は、感材1m2当たりの塗布銀量で示して、0.03〜0.6g/m2であることが好ましく、0.05〜0.4g/m2であることがさらに好ましく、0.07〜0.3g/m2であることが最も好ましく、有機銀塩1モルに対しては、感光性ハロゲン化銀は0.01モル以上0.5モル以下が好ましく、より好ましくは0.02モル以上0.3モル以下、さらに好ましくは0.03モル以上0.2モル以下である。
【0117】
11)感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の混合
別々に調製した感光性ハロゲン化銀と有機銀塩の混合方法及び混合条件については、それぞれ調製終了したハロゲン化銀粒子と有機銀塩を高速撹拌機やボールミル、サンドミル、コロイドミル、振動ミル、ホモジナイザー等で混合する方法や、あるいは有機銀塩の調製中のいずれかのタイミングで調製終了した感光性ハロゲン化銀を混合して有機銀塩を調製する方法等があるが、本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。また、混合する際に2種以上の有機銀塩水分散液と2種以上の感光性銀塩水分散液を混合することは、写真特性の調節のために好ましい方法である。
【0118】
12)ハロゲン化銀の塗布液への混合
本発明のハロゲン化銀の画像形成層塗布液中への好ましい添加時期は、塗布する180分前から直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法及び混合条件については本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法としては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合する方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使用する方法がある。
【0119】
(バインダーの説明)
本発明の有機銀塩含有層のバインダーはいかなるポリマーを使用してもよく、好適なバインダーは透明又は半透明で、一般に無色であり、天然樹脂やポリマー及びコポリマー、合成樹脂やポリマー及びコポリマー、その他フィルムを形成する媒体、例えば、ゼラチン類、ゴム類、ポリ(ビニルアルコール)類、ヒドロキシエチルセルロース類、セルロースアセテート類、セルロースアセテートブチレート類、ポリ(ビニルピロリドン)類、カゼイン、デンプン、ポリ(アクリル酸)類、ポリ(メチルメタクリル酸)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(メタクリル酸)類、スチレン−無水マレイン酸共重合体類、スチレン−アクリロニトリル共重合体類、スチレン−ブタジエン共重合体類、ポリ(ビニルアセタール)類(例えば、ポリ(ビニルホルマール)及びポリ(ビニルブチラール))、ポリ(エステル)類、ポリ(ウレタン)類、フェノキシ樹脂、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(エポキシド)類、ポリ(カーボネート)類、ポリ(酢酸ビニル)類、ポリ(オレフィン)類、セルロースエステル類、ポリ(アミド)類がある。バインダーは水又は有機溶媒またはエマルションから被覆形成してもよい。
【0120】
本発明では、有機銀塩を含有する層に併用できるバインダーのガラス転移温度は0℃以上80℃以下である(以下、高Tgバインダーということあり)ことが好ましく、10℃〜70℃であることがより好ましく、15℃以上60℃以下であることが更に好ましい。
【0121】
なお、本明細書においてTgは下記の式で計算した。
1/Tg=Σ(Xi/Tgi)
ここでは、ポリマーはi=1からnまでのn個のモノマー成分が共重合しているとする。Xiはi番目のモノマーの重量分率(ΣXi=1)、 Tgiはi番目のモノマーの単独重合体のガラス転移温度(絶対温度)である。ただしΣはi=1からnまでの和をとる。尚、各モノマーの単独重合体ガラス転移温度の値(Tgi)はPolymer Handbook(3rd Edition)(J.Brandrup, E.H.Immergut著(Wiley-Interscience、1989))の値を採用した。
【0122】
バインダーは必要に応じて2種以上を併用しても良い。また、ガラス転移温度が20℃以上のものとガラス転移温度が20℃未満のものを組み合わせて用いてもよい。Tgの異なるポリマーを2種以上ブレンドして使用する場合には、その重量平均Tgが上記の範囲にはいることが好ましい。
【0123】
本発明においては、有機銀塩含有層が溶媒の30質量%以上が水である塗布液を用いて塗布、乾燥して被膜を形成させることが好ましい。
本発明においては、有機銀塩含有層が溶媒の30質量%以上が水である塗布液を用いて塗布し、乾燥して形成される場合に、さらに有機銀塩含有層のバインダーが水系溶媒(水溶媒)に可溶または分散可能である場合に、特に25℃60%RHでの平衡含水率が2質量%以下のポリマーのラテックスからなる場合に性能が向上する。最も好ましい形態は、イオン伝導度が2.5mS/cm以下になるように調製されたものであり、このような調製法としてポリマー合成後分離機能膜を用いて精製処理する方法が挙げられる。
【0124】
ここでいう前記ポリマーが可溶または分散可能である水系溶媒とは、水または水に70質量%以下の水混和性の有機溶媒を混合したものである。水混和性の有機溶媒としては、例えば、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール等のアルコール系、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ブチルセロソルブ等のセロソルブ系、酢酸エチル、ジメチルホルミアミドなどを挙げることができる。
【0125】
なお、ポリマーが熱力学的に溶解しておらず、いわゆる分散状態で存在している系の場合にも、ここでは水系溶媒という言葉を使用する。
【0126】
また「25℃60%RHにおける平衡含水率」とは、25℃60%RHの雰囲気下で調湿平衡にあるポリマーの重量W1と25℃で絶乾状態にあるポリマーの重量W0を用いて以下のように表すことができる。
25℃60%RHにおける平衡含水率=[(W1-W0)/W0]×100(質量%)
【0127】
含水率の定義と測定法については、例えば高分子工学講座14、高分子材料試験法(高分子学会編、地人書館)を参考にすることができる。
【0128】
本発明のバインダーポリマーの25℃60%RHにおける平衡含水率は2質量%以下であることが好ましいが、より好ましくは0.01質量%以上1.5質量%以下、さらに好ましくは0.02質量%以上1質量%以下が望ましい。
【0129】
本発明においては水系溶媒に分散可能なポリマーが特に好ましい。分散状態の例としては、水不溶な疎水性ポリマーの微粒子が分散しているラテックスやポリマー分子が分子状態またはミセルを形成して分散しているものなどいずれでもよいが、ラテックス分散した粒子がより好ましい。分散粒子の平均粒径は1〜50000nm、好ましくは5〜1000nmの範囲で、より好ましくは10〜500nmの範囲、さらに好ましくは50〜200nmの範囲である。分散粒子の粒径分布に関しては特に制限は無く、広い粒径分布を持つものでも単分散の粒径分布を持つものでもよい。単分散の粒径分布を持つものを2種以上混合して使用することも塗布液の物性を制御する上で好ましい使用法である。
【0130】
本発明において水系溶媒に分散可能なポリマーの好ましい態様としては、アクリル系ポリマー、ポリ(エステル)類、ゴム類(例えばSBR樹脂)、ポリ(ウレタン)類、ポリ(塩化ビニル)類、ポリ(酢酸ビニル)類、ポリ(塩化ビニリデン)類、ポリ(オレフィン)類等の疎水性ポリマーを好ましく用いることができる。これらポリマーとしては直鎖のポリマーでも枝分かれしたポリマーでもまた架橋されたポリマーでもよいし、単一のモノマーが重合したいわゆるホモポリマーでもよいし、2種類以上のモノマーが重合したコポリマーでもよい。コポリマーの場合はランダムコポリマーでも、ブロックコポリマーでもよい。これらポリマーの分子量は数平均分子量で5000〜1000000、好ましくは10000〜200000がよい。分子量が小さすぎるものは画像形成層の力学強度が不十分であり、大きすぎるものは成膜性が悪く好ましくない。また、架橋性のポリマーラ ッテクスは特に好ましく使用される。
【0131】
(ラテックスの具体例)
好ましいポリマーラテックスの具体例としては以下のものを挙げることができる。以下では原料モノマーを用いて表し、括弧内の数値は質量%、分子量は数平均分子量である。多官能モノマーを使用した場合は架橋構造を作るため分子量の概念が適用できないので架橋性と記載し、分子量の記載を省略した。Tgはガラス転移温度を表す。
【0132】
P-1;-MMA(70)-EA(27)-MAA(3)-のラテックス(分子量37000、Tg61℃)
P-2;-MMA(70)-2EHA(20)-St(5)-AA(5)-のラテックス(分子量40000、Tg59℃)
P-3;-St(50)-Bu(47)-MAA(3)-のラテックス(架橋性、Tg-17℃)
P-4;-St(68)-Bu(29)-AA(3)-のラテックス(架橋性、Tg17℃)
P-5;-St(71)-Bu(26)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg24℃)
P-6;-St(70)-Bu(27)-IA(3)-のラテックス(架橋性)
P-7;-St(75)-Bu(24)-AA(1)-のラテックス(架橋性、Tg29℃)
P-8;-St(60)-Bu(35)-DVB(3)-MAA(2)-のラテックス(架橋性)
P-9;-St(70)-Bu(25)-DVB(2)-AA(3)-のラテックス(架橋性)
P-10;-VC(50)-MMA(20)-EA(20)-AN(5)-AA(5)-のラテックス(分子量80000)
P-11;-VDC(85)-MMA(5)-EA(5)-MAA(5)-のラテックス(分子量67000)
P-12;-Et(90)-MAA(10)-のラテックス(分子量12000)
P-13;-St(70)-2EHA(27)-AA(3)のラテックス(分子量130000、Tg43℃)
P-14;-MMA(63)-EA(35)- AA(2)のラテックス(分子量33000、Tg47℃)
P-15;-St(70.5)-Bu(26.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg23℃)
P-16;-St(69.5)-Bu(27.5)-AA(3)-のラテックス(架橋性,Tg20.5℃)
【0133】
上記構造の略号は以下のモノマーを表す。MMA;メチルメタクリレート,EA ;エチルアクリレート、MAA;メタクリル酸,2EHA;2-エチルヘキシルアクリレート,St;スチレン,Bu;ブタジエン,AA;アクリル酸,DVB;ジビニルベンゼン,VC;塩化ビニル,AN;アクリロニトリル,VDC;塩化ビニリデン,Et;エチレン,IA;イタコン酸。
【0134】
以上に記載したポリマーラテックスは市販もされていて、以下のようなポリマーが利用できる。アクリル系ポリマーの例としては、セビアンA-4635,4718,4601(以上ダイセル化学工業(株)製)、Nipol Lx811、814、821、820、857(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(エステル)類の例としては、FINETEX ES650、611、675、850(以上大日本インキ化学(株)製)、WD-size、WMS(以上イーストマンケミカル製)など、ポリ(ウレタン)類の例としては、HYDRAN AP10、20、30、40(以上大日本インキ化学(株)製)など、ゴム類の例としては、LACSTAR 7310K、3307B、4700H、7132C(以 上大日本インキ化学(株)製)、Nipol Lx416、410、438C、2507(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニル)類の例としては、G351、G576(以上日本ゼオン(株)製)など、ポリ(塩化ビニリデン)類の例としては、L502、L513(以上旭化成工業(株)製)など、ポリ(オレフィン)類の例としては、ケミパールS120、SA100(以上三井石油化学(株)製)などを挙げることができる。
【0135】
これらのポリマーラテックスは単独で用いてもよいし、必要に応じて2種以上ブレンドしてもよい。
【0136】
(好ましいラテックス)
本発明に用いられるポリマーラテックスとしては、特に、スチレン-ブタジエン共重合体のラテックスが好ましい。スチレン-ブタジエン共重合体におけるスチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との重量比は40:60〜95:5であることが好ましい。また、スチレンのモノマー単位とブタジエンのモノマー単位との共重合体に占める割合は60〜99質量%であることが好ましい。また、本発明のポリマーラッテクスはアクリル酸またはメタクリル酸をスチレンとブタジエンの和に対して1〜6質量%含有することが好ましく、より好ましくは2〜5質量%含有する。本発明のポリマーラテックスはアクリル酸を含有することが好ましい。好ましい分子量の範囲は前記と同様である。
【0137】
本発明に用いることが好ましいスチレン-ブタジエン酸共重合体のラテックスとしては、前記のP-3〜P-8,15、市販品であるLACSTAR-3307B、7132C、Nipol Lx416等が挙げられる。
【0138】
本発明の感光材料の有機銀塩含有層には必要に応じてゼラチン、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメチルセルロースなどの親水性ポリマーを添加してもよい。これらの親水性ポリマーの添加量は有機銀塩含有層の全バインダーの30質量%以下、より好ましくは20質量%以下が好ましい。
【0139】
本発明の有機銀塩含有層(即ち、画像形成層)は、ポリマーラテックスを用いて形成されたものが好ましい。有機銀塩含有層のバインダーの量は、全バインダー/有機銀塩の重量比が1/10〜10/1、より好ましくは1/3〜5/1の範囲、さらに好ましくは1/1〜3/1の範囲である。
【0140】
また、このような有機銀塩含有層は、通常、感光性銀塩である感光性ハロゲン化銀が含有された感光性層(乳剤層)でもあり、このような場合の、全バインダー/ハロゲン化銀の重量比は400〜5、より好ましくは200〜10の範囲である。
【0141】
本発明の画像形成層の全バインダー量は好ましくは0.2〜30g/m2、より好ましくは1〜15g/m2、さらに好ましくは2〜10g/m2の範囲である。本発明の画像形成層には架橋のための架橋剤、塗布性改良のための界面活性剤などを添加してもよい。
(好ましい塗布液の溶媒)
【0142】
本発明において感光材料の有機銀塩含有層塗布液の溶媒(ここでは簡単のため、溶媒と分散媒をあわせて溶媒と表す。)は、水を30質量%以上含む水系溶媒が好ましい。水以外の成分としてはメチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、メチルセロソルブ、エチルセロソルブ、ジメチルホルムアミド、酢酸エチルなど任意の水混和性有機溶媒を用いてよい。塗布液の溶媒の水含有率は50質量%以上、より好ましくは70質量%以上が好ましい。好ましい溶媒組成の例を挙げると、水の他、水/メチルアルコール=90/10、水/メチルアルコール=70/30、水/メチルアルコール/ジメチルホルムアミド=80/15/5、水/メチルアルコール/エチルセロソルブ=85/10/5、水/メチルアルコール/イソプロピルアルコール=85/10/5などがある(数値は質量%)。
【0143】
(かぶり防止剤の説明)
本発明に用いることのできるカブリ防止剤、安定剤および安定剤前駆体は特開平10-62899号の段落番号0070、欧州特許公開第0803764A1号の第20頁第57行〜第21頁第7行に記載の特許のもの、特開平9-281637号、同9-329864号記載の化合物、米国特許6,083,681号、同6,083,681号、欧州特許1048975号に記載の化合物が挙げられる。また、本発明に好ましく用いられるカブリ防止剤は有機ハロゲン化物であり、これらについては、特開平11-65021号の段落番号0111〜0112に記載の特許に開示されているものが挙げられる。特に特開2000-284399号の式(P)で表される有機ハロゲン化合物、特開平10-339934号の一般式(II)で表される有機ポリハロゲン化合物、特開2001-31644号および特開2001-33911号に記載の有機ポリハロゲン化合物が好ましい。
【0144】
(ポリハロゲン化合物の説明)
以下、本発明で好ましい有機ポリハロゲン化合物について具体的に説明する。本発明の好ましいポリハロゲン化合物は下記一般式(H)で表される化合物である。
一般式(H)
Q−(Y)n−C(Z1)(Z2)X
一般式(H)において、Qはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、Yは2価の連結基を表し、nは0または1を表し、Z1およびZ2はハロゲン原子を表し、Xは水素原子または電子求引性基を表す。
一般式(H)においてQは好ましくはアリール基またはヘテロ環基である。
一般式(H)において、Qがヘテロ環基である場合、窒素原子を1ないし2含有する含窒素ヘテロ環基が好ましく、2−ピリジル基、2−キノリル基が特に好ましい。
一般式(H)において、Qがアリール基である場合、Qは好ましくはハメットの置換基定数σpが正の値をとる電子求引性基で置換されたフェニル基を表す。ハメットの置換基定数に関しては、Journal of Medicinal Chemistry,1973,Vol.16,No.11,1207-1216 等を参考にすることができる。このような電子求引性基としては、例えばハロゲン原子(フッ素原子(σp値:0.06)、塩素原子(σp値:0.23)、臭素原子(σp値:0.23)、ヨウ素原子(σp値:0.18))、トリハロメチル基(トリブロモメチル(σp値:0.29)、トリクロロメチル(σp値:0.33)、トリフルオロメチル(σp値:0.54))、シアノ基(σp値:0.66)、ニトロ基(σp値:0.78)、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基(例えば、メタンスルホニル(σp値:0.72))、脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基(例えば、アセチル(σp値:0.50)、ベンゾイル(σp値:0.43))、アルキニル基(例えば、C≡CH(σp値:0.23))、脂肪族・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基(例えば、メトキシカルボニル(σp値:0.45)、フェノキシカルボニル(σp値:0.44))、カルバモイル基(σp値:0.36)、スルファモイル基(σp値:0.57)、スルホキシド基、ヘテロ環基、ホスホリル基等があげられる。σp値としては好ましくは0.2〜2.0の範囲で、より好ましくは0.4から1.0の範囲である。電子求引性基として特に好ましいのは、カルバモイル基、アルコキシカルボニル基、アルキルスルホニル基、アルキルホスホリル基で、なかでもカルバモイル基が最も好ましい。
Xは、好ましくは電子求引性基であり、より好ましくはハロゲン原子、脂肪族・アリールもしくは複素環スルホニル基、脂肪族・アリールもしくは複素環アシル基、脂肪族・アリールもしくは複素環オキシカルボニル基、カルバモイル基、スルファモイル基であり、特に好ましくはハロゲン原子である。ハロゲン原子の中でも、好ましくは塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子であり、更に好ましくは塩素原子、臭素原子であり、特に好ましくは臭素原子である。
Yは好ましくは−C(=O)−、−SO−または−SO2 −を表し、より好ましくは−C(=O)−、−SO2 −であり、特に好ましくは−SO2 −である。nは、0または1を表し、好ましくは1である。
【0145】
以下に本発明の一般式(H)の化合物の具体例を示す。
【0146】
【化11】
Figure 0004092180
【0147】
【化12】
Figure 0004092180
【0148】
上記以外の本発明の好ましいポリハロゲン化合物としては特開2001-31644号、同2001-56526号、同2001-209145号に記載の化合物が挙げられる。
本発明の一般式(H)で表される化合物は画像形成層の非感光性銀塩1モルあたり、10-4〜1モルの範囲で使用することが好ましく、より好ましくは10-3〜0.5モルの範囲で、さらに好ましくは1×10-2〜0.2モルの範囲で使用することが好ましい。
本発明において、カブリ防止剤を感光材料に含有せしめる方法としては、前記還元剤の含有方法に記載の方法が挙げられ、有機ポリハロゲン化合物についても固体微粒子分散物で添加することが好ましい。
【0149】
(その他のかぶり防止剤)
その他のカブリ防止剤としては特開平11-65021号段落番号0113の水銀(II)塩、同号段落番号0114の安息香酸類、特開2000-206642号のサリチル酸誘導体、特開2000-221634号の式(S)で表されるホルマリンスカベンジャー化合物、特開平11-352624号の請求項9に係るトリアジン化合物、特開平6-11791号の一般式(III)で表される化合物、4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7-テトラザインデン等が挙げられる。
【0150】
本発明における熱現像感光材料はカブリ防止を目的としてアゾリウム塩を含有しても良い。アゾリウム塩としては、特開昭59-193447号記載の一般式(XI)で表される化合物、特公昭55-12581号記載の化合物、特開昭60-153039号記載の一般式(II)で表される化合物が挙げられる。アゾリウム塩は感光材料のいかなる部位に添加しても良いが、添加層としては感光性層を有する面の層に添加することが好ましく、有機銀塩含有層に添加することがさらに好ましい。アゾリウム塩の添加時期としては塗布液調製のいかなる工程で行っても良く、有機銀塩含有層に添加する場合は有機銀塩調製時から塗布液調製時のいかなる工程でも良いが有機銀塩調製後から塗布直前が好ましい。アゾリウム塩の添加法としては粉末、溶液、微粒子分散物などいかなる方法で行っても良い。また、増感色素、還元剤、色調剤など他の添加物と混合した溶液として添加しても良い。本発明においてアゾリウム塩の添加量としてはいかなる量でも良いが、銀1モル当たり1×10-6モル以上2モル以下が好ましく、1×10-3モル以上0.5モル以下がさらに好ましい。
【0151】
(その他の添加剤)
1)メルカプト、ジスルフィド、およびチオン類
本発明には現像を抑制あるいは促進させ現像を制御するため、分光増感効率を向上させるため、現像前後の保存性を向上させるためなどにメルカプト化合物、ジスルフィド化合物、チオン化合物を含有させることができ、特開平10-62899号の段落番号0067〜0069、特開平10-186572号の一般式(I)で表される化合物及びその具体例として段落番号0033〜0052、欧州特許公開第0803764A1号の第20ページ第36〜56行に記載されている。その中でも特開平9-297367号、特開平9-304875号、特開2001-100358号、特願2001-104213号、特願2001-104214等に記載されているメルカプト置換複素芳香族化合物が好ましい。
【0152】
2)色調剤
本発明の熱現像感光材料では色調剤の添加が好ましく、色調剤については、特開平10-62899号の段落番号0054〜0055、欧州特許公開第0803764A1号の第21ページ第23〜48行、特開2000-356317号や特開2000-187298号に記載されており、特に、フタラジノン類(フタラジノン、フタラジノン誘導体もしくは金属塩;例えば4-(1-ナフチル)フタラジノン、6-クロロフタラジノン、5,7-ジメトキシフタラジノンおよび2,3-ジヒドロ-1,4-フタラジンジオン);フタラジノン類とフタル酸類(例えば、フタル酸、4-メチルフタル酸、4-ニトロフタル酸、フタル酸二アンモニウム、フタル酸ナトリウム、フタル酸カリウムおよびテトラクロロ無水フタル酸)との組合せ;フタラジン類(フタラジン、フタラジン誘導体もしくは金属塩;例えば4-(1-ナフチル)フタラジン、6-イソプロピルフタラジン、6-t-ブチルフラタジン、6-クロロフタラジン、5,7-ジメトキシフタラジンおよび2,3-ジヒドロフタラジン);フタラジン類とフタル酸類との組合せが好ましく、特にフタラジン類とフタル酸類の組合せが好ましい。そのなかでも特に好ましい組み合わせは6-イソプロピルフタラジンとフタル酸または4メチルフタル酸との組み合わせである。
【0153】
3)可塑剤、潤滑剤
本発明の感光性層に用いることのできる可塑剤および潤滑剤については特開平11-65021号段落番号0117、超硬調画像形成のための超硬調化剤やその添加方法や量については、同号段落番号0118、特開平11-223898号段落番号0136〜0193、特開平2000-284399号の式(H)、式(1)〜(3)、式(A)、(B)の化合物、特願平11-91652号記載の一般式(III)〜(V)の化合物(具体的化合物:化21〜化24)、硬調化促進剤については特開平11-65021号段落番号0102、特開平11-223898号段落番号0194〜0195に記載されている。
【0154】
4)染料、顔料
本発明の熱現像感光材料は、色調改良、レーザー露光時の干渉縞発生防止、イラジエーション防止の観点から各種染料や顔料(例えばC.I.Pigment Blue 60、C.I.Pigment Blue 64、C.I.Pigment Blue 15:6)を用いることができる。本発明に用いることのできる染料、もしくは顔料として、フタロシアニン化合物が挙げられる。特に、水溶性金属フタロシアニン化合物がより好ましく用いることができる。
【0155】
本発明に使用することができる「水溶性金属フタロシアニン化合物」について説明する。
金属フタロシアニン化合物は、金属を含まないフタロシアニン核の金属錯塩であって、中心金属は、Na,K,Be,Mg,Mn,Ca,Ba,Cd、Hg,Cr,Fe,Co,Ni,Zn,Pt,Pd,Cu,Ti,V,Si,Sr,Mo,B,Al,Pb,Snなどの金属元素のうち錯塩を安定に形成するものであればどれでも良いが、好ましくは遷移金属元素が好ましく、例としてクロム、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛を挙げることができ、特に好ましくは銅である。
【0156】
本発明における金属フタロシアニン化合物は水溶性であるため、そのフタロシアニン炭素環式芳香族環に直接または連結基を介して、水溶性基で置換されている。水溶性基としては、スルホン酸基またはその塩、カルボン酸基またはその塩などのpKaが6以下の解離性基またはその塩がフタロシアニン炭素環式芳香族環に直接または連結基を介して結合したものである。具体的には、−SO2NHSO2R、−CONHCOOR、−SO2NHCORなどを挙げることができる。また、水溶性ポリマー主鎖にペンダントとして金属フタロシアニン化合物が連結された化合物も用いることができる。
【0157】
下記一般式(Pc−X)で表される化合物は、従来ブルーの背景色用途に使用できることが知られているが、分子中に水溶性基が存在しないため本発明に用いる水溶性金属フタロシアニンには含まない。
一般式(Pc−X)
【0158】
【化13】
Figure 0004092180
【0159】
(式中: Mは多原子価金属原子である。
1、R4、R5、R8、R9、R12、R13およびR16は、それぞれ独立に、水素原子または置換若しくは非置換の、分岐若しくは非分岐のアルキル基を表す。
2、R3、R6、R7、R10、R11、R14およびR15は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、置換若しくは非置換の、分岐若しくは非分岐のアルキル基、置換若しくは非置換のアリール基、置換若しくは非置換のアルコキシ基または置換若しくは非置換のアリールオキシ基を表す。
または、隣接する、R1およびR2、R2およびR3、R3およびR4、R5およびR6、R6およびR7、R7およびR8、R8およびR9、R9およびR10、R10およびR11、R11およびR12、R13およびR14、R14およびR15ならびにR15およびR16の対の一つまたはそれ以上が一緒になって置換若しくは非置換の芳香族若しくはヘテロ芳香族環を形成するのに必要な原子群を表わす。)
【0160】
水溶性フタロシアニンのうち市販のものでは、染料便覧(1975年丸善)やCOLOUR INDEXI nternational third edition (1992, The Society of Dye and Colourists)に記載の酸性染料、直接染料、反応性染料を用いることができる。具体的には、C.I.Acid Blue185,197,228,242,243,249,254,255,275,279,283やC.I.Direct Blue 86,87,189,199,262,264,276、およびC.I.Reactive Blue3,7,11,14,15,18,21,23,25,30,35,38,41,48,57,58,63,71,72,77,80,85,88,91,92,95,105,106,107,117,118,123,124,136,140,143,148,151,152,153,190,197,207,215,227,229,231等を使用することができる。
C.I.Direct Blue 86について、具体的には Aizen Primula Turquoise Blue GLH(保土谷化学)、Cupro Cyanine Blue GL(東洋インキ)、Daivogen Turquoise Blue S(大日本インキ)、Direct Fast Cyanine Blue GL(高岡化学)、Kayafect Blue GT、Kayafect Blue T、Kayarus Turquoise Blue GL(以上 日本化薬)、Kiwa Turquoise Blue GL(紀和化学)、Nankai Direct Fast Cyanine Blue GL(南海染料)、Phthalocyanine Blue G conc.(宇須化学)、Sanyo Turquoise Blue BLR(山陽色素)、Sanyo Cyanine Blue SBL conc.-B(山陽色素)、Sumilight Supra Turquoise Blue G conc.、Sumilight Supra Turquoise Blue FB conc.(以上 住友化学)、Sirius Supra Turquoise Blue GL(Bayer)、Diazol Light Turquoise JL(ICI)、Lurantin Light Turquoise Blue GL(BASF)、Solar Turquoise Blue GLL(Sandoz)などの商品が挙げられる。
C.I.Direct Blue 199について、具体的には Solar Turquoise Blue FBL(Sandoz)、Lurantin Light Turquoise Blue FBL(BASF)、Diazol Light Turquoise JRL(ICI)、Levacell Fast Turquoise Blue BLN、Levacell Fast Turquoise Blue FBL(以上 Bayer)、Kayafect Turquoise RN(日本化薬)、Sumilight Supra Turquoise Blue FB(住友化学)、Jay Direct Turquoise Blue CGL, Jay Direct Turquoise Blue FBL(以上 Jay Chemical)、 などの商品が挙げられる。
【0161】
色調が好ましい会合吸収の大きなフタロシアニン染料としては、スルファモイル基、カルバモイル基、水酸基のような水素結合性の置換基を分子内に有する染料が好ましく、好ましいものとして一般式Pc−1で表されるものを挙げることができる。
一般式Pc−1:MPc(SO3H)n(SO2NHR)m
上記一般式Pc−1において、Pcはフタロシアニン骨格を表し、Rはアルキル基、アリール基またはヘテロ環基を表し、それらは各々置換基を有していても良い。nは0から4、mは1から4の数を表す。Mは水素原子、金属原子またはその酸化物、水酸化物もしくはハロゲン化物を表す。
Mとしては、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。一般式Pc−1においてスルホ基は遊離の形で表されているが塩であってもよい。一般式Pc−1で表されるフタロシアニン染料は水溶性であり、分子内に少なくとも1個イオン性親水性基を有する。イオン性親水性基には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホノ基および4級アンモニウム基等が含まれる。前記イオン性親水性基としては、カルボキシル基、ホスホノ基、およびスルホ基が好ましく、特にカルボキシル基、スルホ基が好ましい。カルボキシル基、ホスホノ基およびスルホ基は塩の状態であってもよく、塩を形成する対イオンの例には、アンモニウムイオン、アルカリ金属イオン(例、リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン)および有機カチオン(例、テトラメチルアンモニウムイオン、テトラメチルグアニジウムイオン、テトラメチルホスホニウム)が含まれる。
【0162】
この他、トリアジニル基を有する反応性染料およびトリアジニル反応性基を加水分解した染料も好ましい。
さらには、特開2000-303009、特願2001-96610号、同2001-226275号、同2001-47013号、同2001-57063号、同2001-76689号に記載されたような、いわゆる下記一般式Pc−2で表されたようなβ位に特定の置換基を有するフタロシアニン染料が大きな会合吸収を与える点で好ましく用いられる。
一般式Pc−2
【0163】
【化14】
Figure 0004092180
【0164】
11〜X14、Y11〜Y18は、それぞれ独立に、−SO−Z、−SO2−Z、−SO2NR12、スルホ基、−CONR12、または−CO21を表す。ここで、Zは、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。R1、R2は、それぞれ独立に、水素原子、置換もしくは無置換のアルキル基、置換もしくは無置換のシクロアルキル基、置換もしくは無置換のアルケニル基、置換もしくは無置換のアラルキル基、置換もしくは無置換のアリール基、置換もしくは無置換の複素環基を表す。
11、Y12、Y13およびY14は、それぞれ独立に、一価の置換基を表す。
Mは、Cu、Ni、Zn、Al等が好ましく、Cuが最も好ましい。
11〜a14は、それぞれ独立に、1または2の整数を表し、4≦a11+a12+a13+a14≦6を満たすことが好ましく、その中でもa11=a12=a13=a14=1のときが特に好ましい。
【0165】
11、X12、X13およびX14は、それぞれ全く同じ置換基であっても良く、あるいは例えばX11、X12、X13およびX14が全て−SO2−Zであるが各Zは互いに異なるものを含む場合のように、同じ種類の置換基であるが部分的に互いに異なる置換基であっても良く、あるいは例えば−SO2−Zと−SO2NR12が同時に置換した場合のように、互いに異なる置換基を含んでいても良い。
一般式Pc−2で表されるフタロシアニン染料は水溶性であり、分子内に少なくとも1個イオン性親水性基を有する。イオン性親水性基には、一般式Pc−1で挙げた基を挙げることができる。
【0166】
以下に一般式Pc−1およびPc−2で表される好ましい染料の例を挙げる。以下、イオン性親水性基はすべて遊離の形で表すが塩であっても良い。
(I)C.I.Direct Blue 199
CuPc(SO3H)n(SO2NHR)mで表される染料
(I−1) n=1、m=3 R=CH2CH2SO3
(I−2) n=2、m=2 R=CH2CO2
(I−3) n=3、m=1 R=CH2CH2CO2
(I−4) n=3、m=1 R=CH2CH2OH
(I−5) n=3、m=1 R=CH2CH(OH)CH3
(I−6) n=3、m=1 R=CH2CH2OCH2CH2OH
【0167】
(II)一般式Pc−2において、Y11〜Y18=H、a11〜a14=1の染料
(II−1)X11〜X14=SO2NHCH2CH2SO3
(II−2)X11〜X14=CONHCH2CO2
(II−3)X11〜X14=SO2CH2CH2CH2SO3
(II−4)X11〜X14=SO3
(II−5)X11〜X14=CO2
(II−6)X11〜X14=CONHCH2CH2SO3
(II−7)X11〜X14=CONHCH2SO3
(II−8)X11〜X14=SO2CH2CH(OH)CH2SOH
【0168】
さらには、特願2001-96610号、同2001-226275号、同2001-47013号、同2001-57063号、同2001-76689号に記載された染料を挙げることができる。
【0169】
本発明においては、水溶性金属フタロシアニン化合物の中心金属と同じ種類のフリーイオンは、ハロゲン化銀感光材料一般に、写真特性に影響を与えるため、フタロシアニン化合物の含有量に対し200モル%を超えない範囲で、該熱現像感光材料中に含有されていることが好ましく、好ましくは100モル%以下、より好ましくは40モル%以下である。
【0170】
本発明においては、水溶性フタロシアニン化合物は、吸収スペクトルが以下の3つの特性を有するシアン染料であるうちの少なくとも1つの状態であることが好ましい。測定は、例えば、JIS K 0115「吸光光度分析通則」に準拠して行われる。
【0171】
(1)吸収スペクトルのピークが、波長590nm〜640nmの間と、波長650nm〜710nmの間の両方に存在するシアン染料。
【0172】
(2)吸収スペクトルのピークが、波長590nm〜640nmの間に存在し、波長650nm〜710nmの間に存在しない(吸収極大にならないショルダーは除く)シアン染料。
【0173】
(3)吸収スペクトルのピークが、波長650nm〜710nmの間に存在し、波長590nm〜640nmの間に存在しない(吸収極大にならないショルダーは除く)シアン染料。
【0174】
一般的に、同じカラーインデックスナンバーの染料であっても、置換基の種類や位置、数が変わることによって、吸収スペクトルのピークの位置や大きさが変わることが知られている。
フタロシアニン染料は、波長650nmから710nm、より好ましくは650nmから690nmの間にモノマーの吸収ピークを、波長590nmから650nm、より好ましくは590nmから600nmの間に会合体の吸収ピークを有することが一般的である。モノマーの吸収があまりにも強いと色調がグリーン味となるので、医療用写真分野で好まれるブルー色調を得るためには好ましくない。
【0175】
例えば(1)の場合のようなシアン染料は広い波長に渡り吸収を有するため、感光材料中では、色調調整、イラジエーション防止、ハレーション防止、セーフライトフィルターなど幅広い機能を持たせることができ非常に好ましい。
膜中の吸収スペクトルにおいて、Aは波長590nm〜640nmにおける吸収スペクトルのピーク値を示し、Bは波長650nm〜710nmにおける吸収スペクトルのピーク値を示すももとした場合に、以下のような点で好ましい比率を示すことができる。
即ち、色調調整が可能で、赤感性感光材料での感度低下が少ないという目的のためには、B/A≦1.0であることが好ましく、0.9以下であることが更に好ましく、0.8以下であることが最も好ましい。
また反対に、イラジエーション防止、ハレーション防止機能を重視した場合、B/A>1.0であることが好ましいが、これら諸機能のバランスを取る上では、以下の不等式を満たすことが好ましい。
好ましくは、 0.5<B/A<1.8
特に好ましくは、0.8<B/A<1.3
波長590nm〜640nmと650nm〜710nmの間に、それぞれ吸収スペクトルのピークがある水溶性フタロシアニン化合物において、この2つのピークの値の比は化合物によって異なり、それは置換基の種類や位置、数の違いによるものである。
【0176】
また、(2)の場合のようなシアン染料の場合、吸収がシャープ、かつ可視域の吸収が多いので、感光材料中では、色調調整、セーフライトフィルターなどの機能に少量で有効に機能させることができる点で好ましい。波長650nm〜710nmの間に吸収スペクトルのピークがない状態もまた、化合物によって異なり、それは置換基の種類や位置、数の違いによるものである。
【0177】
また(3)の場合のようなシアン染料の場合、吸収がシャープかつ、可視域の吸収が少ないので、感光材料中では、イラジエーション防止、ハレーション防止などの機能に少量で有効に機能させることができる点で好ましい。波長590nm〜640nmの間に吸収スペクトルのピークがない状態もまた、化合物によって異なり、それは置換基の種類や位置、数の違いによるものである。
【0178】
該水溶性フタロシアニン化合物の吸光度は、化合物の2質量%水溶液を水で1000倍に希釈した液体の400nmから800nmにおける最大吸光度が0.3以上1.2未満であることが好ましい。
【0179】
本発明では、水溶性フタロシアニン化合物は、予め水を媒体として調製された水溶液として感光材料の製造で用いることが好ましい。該水溶液中に、本発明の水溶性フタロシアニン化合物は、0.1〜30質量%で含有され、好ましくは0.5〜20質量%、更に好ましくは1〜8質量%程度含有される。該水溶液はさらに水溶性有機溶媒や補助添加剤を含有していても良い。その含有量は、水溶性有機溶媒0〜30質量%、好ましくは5〜30質量%、補助添加剤0〜5質量%、好ましくは0〜2質量%程度である。
【0180】
本発明では、水溶性フタロシアニン化合物の水溶液を調製するに当たり、使用し得る水溶性有機溶剤の具体例としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、第二ブタノール、第三ブタノール等のC1〜C4アルカノール、N,N−ジメチルホルムアミドまたはN,N−ジメチルアセトアミド等のカルボン酸アミド、ε−カプロラクタム、N−メチルピロリジン−2−オン等のラクタム類、尿素、1,3−ジメチルイミダゾリジン−2−オンまたは1,3−ジメチルヘキサヒドロピリミド−2−オン等の環式尿素、アセトン、メチルエチルケトン、2−メチル−2−ヒドロキシペンタン−4−オン等のケトンまたはケトアルコール、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル、エチレングリコール、1,2−または1,3−プロピレングリコール、1,2−または1,4−ブチレングリコール、1,6−ヘキシレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、チオジグリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール等のC2〜C6アルキレン単位を有するモノー、オリゴーまたはポリアルキレングリコールまたはチオグリコール、グリセリン、ヘキサン−1.2.6−トリオール等のポリオール(トリオール)、エチレングリコールモノメチルーエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノエチルエーテル等の多価アルコールのC1〜C4アルキルエーテル、γーブチロラクトンまたはジメチルスルホキシド等があげられる。これらの水溶性有機溶媒は2種以上併用しても良い。
【0181】
上記水溶性有機溶媒のうち、尿素、N−メチルピロリジン−2−オン、炭素数2〜6のアルキレン単位を有するモノ、ジまたはトリアルキレングリコールが好ましく、更にモノ、ジまたはトリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ジメチルスルホキシド等が好ましく用いられ、特に、N−メチルピロリジン−2−オン、ジエチレングリコール、ジメチルスルホキシド、尿素の使用が好ましく、特に好ましいのは尿素である。
本発明では、水溶性フタロシアニン染料は、感光材料の作成時に該水溶液をさらに種々の薬品と混合して希釈されていくため、該水溶液とは別に、水溶性有機溶媒を該水溶性金属フタロシアニン化合物の含有量1モルに対して、1モル〜500モルの範囲で含ませる方法も好ましく用いられる。
【0182】
染料の添加量は、熱現像処理後の画像の色調をブルーにあわせるために、銀色調やほかの添加剤によってもたらされる色調と組み合わせて決定する。一般には、目的とする波長(シアン染料の場合、600nmで測定)で測定したときの光学濃度(吸光度)が0.5を越えない量で使用する。光学濃度は、0.01から0.5であり、好ましくは0.01から0.1であり、さらに好ましくは0.01から0.05である。このような光学濃度を得るための染料の使用量は、一般に0.5から150mg/m2、好ましくは0.5から30mg/m2、0.5から15mg/m2程度である。
【0183】
5)超硬調化剤
印刷製版用途に適した超硬調画像形成のためには、画像形成層に超硬調化剤を添加することが好ましい。超硬調化剤やその添加方法及び添加量については、同号公報段落番号0118、特開平11-223898号公報段落番号0136〜0193、特願平11-87297号明細書の式(H)、式(1)〜(3)、式(A)、(B)の化合物、特願平11-91652号明細書記載の一般式(III)〜(V)の化合物(具体的化合物:化21〜化24)、硬調化促進剤については特開平11-65021号公報段落番号0102、特開平11-223898号公報段落番号0194〜0195に記載されている。
【0184】
蟻酸や蟻酸塩を強いかぶらせ物質として用いるには、感光性ハロゲン化銀を含有する画像形成層を有する側に銀1モル当たり5ミリモル以下、さらには1ミリモル以下で含有することが好ましい。
【0185】
本発明の熱現像感光材料で超硬調化剤を用いる場合には五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩を併用して用いることが好ましい。五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩としては、メタリン酸(塩)、ピロリン酸(塩)、オルトリン酸(塩)、三リン酸(塩)、四リン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)などを挙げることができる。特に好ましく用いられる五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩としては、オルトリン酸(塩)、ヘキサメタリン酸(塩)を挙げることができる。具体的な塩としてはオルトリン酸ナトリウム、オルトリン酸二水素ナトリウム、ヘキサメタリン酸ナトリウム、ヘキサメタリン酸アンモニウムなどがある。
五酸化二リンが水和してできる酸またはその塩の使用量(感光材料1m2あたりの塗布量)は感度やカブリなどの性能に合わせて所望の量でよいが、0.1〜500mg/m2が好ましく、0.5〜100mg/m2がより好ましい。
本発明の還元剤、水素結合性化合物、現像促進剤およびポリハロゲン化合物は固体分散物として使用することが好ましく、これらの固体分散物の好ましい製造方法は特開2002-55405号に記載されている。
【0186】
(塗布液の調製および塗布)
本発明の画像形成層塗布液の調製温度は30℃以上65℃以下がよく、さらに好ましい温度は35℃以上60℃未満、より好ましい温度は35℃以上55℃以下である。また、ポリマーラテックス添加直後の画像形成層塗布液の温度が30℃以上65℃以下で維持されることが好ましい。
【0187】
(層構成および構成成分)
本発明の画像形成層は、支持体上に一またはそれ以上の層で構成される。一層で構成する場合は有機銀塩、感光性ハロゲン化銀、還元剤およびバインダーよりなり、必要により色調剤、被覆助剤および他の補助剤などの所望による追加の材料を含む。二層以上で構成する場合は、第1画像形成層(通常は支持体に隣接した層)中に有機銀塩および感光性ハロゲン化銀を含み、第2画像形成層または両層中にいくつかの他の成分を含まなければならない。多色感光性熱現像写真材料の構成は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよく、また、米国特許第4,708,928号に記載されているように単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。多染料多色感光性熱現像写真材料の場合、各乳剤層は、一般に、米国特許第4,460,681号に記載されているように、各感光性層の間に官能性もしくは非官能性のバリアー層を使用することにより、互いに区別されて保持される。
本発明の熱現像感光材料は、画像形成層に加えて非感光性層を有することができる。非感光性層は、その配置から(a)画像形成層の上(支持体よりも遠い側)に設けられる層(前述の第一の非非感光性層、および第二の非感光性層)、(b)複数の画像形成層の間や画像形成層と表面保護層の間に設けられる中間層、(c)画像形成層と支持体との間に設けられる下塗り層、(d)画像形成層の反対側に設けられるバック層に分類できる。
【0188】
また、光学フィルターとして作用する層を設けることができるが、(a)または(b)の層として設けられる。アンチハレーション層は、(c)または(d)の層として感光材料に設けられる。
【0189】
1)アンチハレーション層
本発明の熱現像感光材料においては、アンチハレーション層を感光性層に対して光源から遠い側に設けることができる。
【0190】
アンチハレーション層については特開平11-65021号段落番号0123〜0124、特開平11-223898号、同9-230531号、同10-36695号、同10-104779号、同11-231457号、同11-352625号、同11-352626号等に記載されている。
アンチハレーション層には、露光波長に吸収を有するアンチハレーション染料を含有する。露光波長が赤外域にある場合には赤外線吸収染料を用いればよく、その場合には可視域に吸収を有しない染料が好ましい。
可視域に吸収を有する染料を用いてハレーション防止を行う場合には、画像形成後には染料の色が実質的に残らないようにすることが好ましく、熱現像の熱により消色する手段を用いることが好ましく、特に非感光性層に熱消色染料と塩基プレカーサーとを添加してアンチハレーション層として機能させることが好ましい。これらの技術については特開平11-231457号等に記載されている。
【0191】
消色染料の添加量は、染料の用途により決定する。一般には、目的とする波長で測定したときの光学濃度(吸光度)が0.1を越える量で使用する。光学濃度は、0.15〜2であることが好ましく0.2〜1であることがより好ましい。このような光学濃度を得るための染料の使用量は、一般に0.001〜1g/m2程度である。
【0192】
なお、このように染料を消色すると、熱現像後の光学濃度を0.1以下に低下させることができる。二種類以上の消色染料を、熱消色型記録材料や熱現像感光材料において併用してもよい。同様に、二種類以上の塩基プレカーサーを併用してもよい。
このような消色染料と塩基プレカーサーを用いる熱消色においては、特開平11-352626号に記載のような塩基プレカーサーと混合すると融点を3℃(deg)以上降下させる物質(例えば、ジフェニルスルホン、4-クロロフェニル(フェニル)スルホン)、2-ナフチルベンゾエート等を併用することが熱消色性等の点で好ましい。
【0193】
2)バック層
本発明に適用することのできるバック層については特開平11-65021号段落番号0128〜0130に記載されている。
【0194】
本発明においては、銀色調、画像の経時変化を改良する目的で300〜450nmに吸収極大を有する着色剤を添加することができる。このような着色剤は、特開昭62-210458号、同63-104046号、同63-103235号、同63-208846号、同63-306436号、同63-314535号、特開平01-61745号、特開平2001-100363などに記載されている。
このような着色剤は、通常、0.1mg/m2〜1g/m2の範囲で添加され、添加する層としては感光性層の反対側に設けられるバック層が好ましい。
また、ベース色調を調整するために580〜680nmに吸収ピークを有する染料を使用することが好ましい。この目的の染料としては短波長側の吸収強度が小さい特開平4-359967、同4-359968記載のアゾメチン系の油溶性染料、特願2002-96797号記載のフタロシアニン系の水溶性染料が好ましい。この目的の染料はいずれの層に添加してもよいが、乳剤面側の非感光層またはバック面側に添加することがより好ましい。
【0195】
本発明における熱現像感光材料は、支持体の一方の側に少なくとも1層のハロゲン化銀乳剤を含む感光性層を有し、他方の側にバック層を有する、いわゆる片面感光材料であることが好ましい。
【0196】
3)マット剤
本発明において、搬送性改良のためにマット剤を添加することが好ましく、マット剤については、特開平11-65021号段落番号0126〜0127に記載されている。マット剤は感光材料1m2当たりの塗布量で示した場合、好ましくは1〜400mg/m2、より好ましくは5〜300mg/m2である。
本発明においてマット剤の形状は定型、不定形のいずれでもよいが好ましくは定型で、球形が好ましく用いられる。平均粒径は0.5〜10μmであることが好ましく、より好ましくは1.0〜8.0μm、さらに好ましくは2.0〜6.0μmの範囲である。また、サイズ分布の変動係数としては50%以下であることが好ましく、より好ましくは40%以下、さらに好ましくは、30%以下である。ここで変動係数とは(粒径の標準偏差)/(粒径の平均値)×100で表される値である。また、変動係数が小さいマット剤で平均粒径の比が3より大きいものを2種併用することも好ましい。
また、乳剤面のマット度は星屑故障が生じなければいかようでも良いが、ベック平滑度が30秒以上2000秒以下が好ましく、特に40秒以上1500秒以下が好ましい。ベック平滑度は、日本工業規格(JIS)P8119「紙および板紙のベック試験器による平滑度試験方法」およびTAPPI標準法T479により容易に求めることができる。
【0197】
本発明においてバック層のマット度としてはベック平滑度が1200秒以下10秒以上が好ましく、800秒以下20秒以上が好ましく、さらに好ましくは500秒以下40秒以上である。
【0198】
本発明において、マット剤は感光材料の最外表面層もしくは最外表面層として機能する層、あるいは外表面に近い層に含有されるのが好ましく、またいわゆる保護層として作用する層に含有されることが好ましい。
【0199】
4)ポリマーラテックス
特に寸法変化が問題となる印刷用途に本発明の熱現像感光材料を用いる場合には、表面保護層やバック層にポリマーラテックスを用いることが好ましい。このようなポリマーラテックスについては「合成樹脂エマルジョン(奥田平、稲垣寛編集、高分子刊行会発行(1978))」、「合成ラテックスの応用(杉村孝明、片岡靖男、鈴木聡一、笠原啓司編集、高分子刊行会発行(1993))」、「合成ラテックスの化学(室井宗一著、高分子刊行会発行(1970))」などにも記載され、具体的にはメチルメタクリレート(33.5質量%)/エチルアクリレート(50質量%)/メタクリル酸(16.5質量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(47.5質量%)/ブタジエン(47.5質量%)/イタコン酸(5質量%)コポリマーのラテックス、エチルアクリレート/メタクリル酸のコポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(58.9質量%)/2−エチルヘキシルアクリレート(25.4質量%)/スチレン(8.6質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.1質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックス、メチルメタクリレート(64.0質量%)/スチレン(9.0質量%) /ブチルアクリレート(20.0質量%)/2−ヒドロキシエチルメタクリレート(5.0質量%)/アクリル酸(2.0質量%)コポリマーのラテックスなどが挙げられる。さらに、表面保護層用のバインダーとして、特願平11-6872号明細書のポリマーラテックスの組み合わせ、特開2000-267226号明細書の段落番号0021〜0025に記載の技術、特願平11-6872号明細書の段落番号0027〜0028に記載の技術、特開2000-19678号明細書の段落番号0023〜0041に記載の技術を適用してもよい。表面保護層のポリマーラテックスの比率は全バインダーの10質量%以上90質量%以下が好ましく、特に20質量%以上80質量%以下が好ましい。
【0200】
5)膜面pH
本発明の熱現像感光材料は、熱現像処理前の膜面pHが7.0以下であることが好ましく、さらに好ましくは6.6以下である。その下限には特に制限はないが、3程度である。最も好ましいpH範囲は4〜6.2の範囲である。膜面pHの調節はフタル酸誘導体などの有機酸や硫酸などの不揮発性の酸、アンモニアなどの揮発性の塩基を用いることが、膜面pHを低減させるという観点から好ましい。特にアンモニアは揮発しやすく、塗布する工程や熱現像される前に除去できることから低膜面pHを達成する上で好ましい。
また、水酸化ナトリウムや水酸化カリウム、水酸化リチウム等の不揮発性の塩基とアンモニアを併用することも好ましく用いられる。なお、膜面pHの測定方法は、特開2000-284399号明細書の段落番号0123に記載されている。
【0201】
6)硬膜剤
本発明の感光性層、保護層、バック層など各層には硬膜剤を用いても良い。硬膜剤の例としてはT.H.James著“THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION"(Macmillan Publishing Co., Inc.刊、1977年刊)77頁から87頁に記載の各方法があり、クロムみょうばん、2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリアジンナトリウム塩、N,N-エチレンビス(ビニルスルホンアセトアミド)、N,N-プロピレンビス(ビニルスルホンアセトアミド)の他、同書78頁など記載の多価金属イオン、米国特許4,281,060号、特開平6-208193号などのポリイソシアネート類、米国特許4,791,042号などのエポキシ化合物類、特開昭62-89048号などのビニルスルホン系化合物類が好ましく用いられる。
【0202】
硬膜剤は溶液として添加され、この溶液の保護層塗布液中への添加時期は、塗布する180分前から直前、好ましくは60分前から10秒前であるが、混合方法及び混合条件については本発明の効果が十分に現れる限りにおいては特に制限はない。具体的な混合方法としては添加流量とコーターへの送液量から計算した平均滞留時間を所望の時間となるようにしたタンクでの混合する方法やN.Harnby、M.F.Edwards、A.W.Nienow著、高橋幸司訳“液体混合技術”(日刊工業新聞社刊、1989年)の第8章等に記載されているスタチックミキサーなどを使用する方法がある。
【0203】
7)界面活性剤
本発明に適用できる界面活性剤については特開平11-65021号段落番号0132、溶剤については同号段落番号0133、支持体については同号段落番号0134、帯電防止又は導電層については同号段落番号0135、カラー画像を得る方法については同号段落番号0136に、滑り剤については特開平11-84573号段落番号0061〜0064や特願平11-106881号段落番号0049〜0062記載されている。
本発明においてはフッ素系の界面活性剤を使用することが好ましい。本発明においてフッ素系界面活性剤は画像形成層面、バック面のいずれにも使用することができ、両方の面に使用することが好ましい。
【0204】
本発明の好ましいフッ素系界面活性剤は、炭素原子数が2以上でフッ素原子数が12以下のフッ化アルキル基を有するフッ素化合物である。本発明のフッ素化合物は、界面活性剤として用いることができる。
本発明で用いるフッ素系界面活性剤は、上記フッ化アルキル基(以下、フッ素原子で置換されたアルキル基を「Rf」という)を有していれば、あとはいかなる構造であってもよい。また、フッ素系界面活性剤は少なくともRfを1つ以上有していればよく、2つ以上有していてもよい。
【0205】
Rfの具体例としては、以下の基が挙げることができるが、これらに限定されるものではない。
−C25基、−C37基、−C49基、−C511基、−CH2−C49基、
−C48−H基、−C24−C49基、−C48−C49基、
−C612−C49基、−C816−C49基、−C48−C25基、
−C48−C37基、−C48−C511基、−C816−C25基、
−C24−C48−H基、−C48−C48−H基、−C612−C48−H基−C612−C24−H基、−C816−C24−H基、
−C612−C48−CH3基、−C24−C37基、−C24−C511基、−C48−CF(CF32基、−CH2CF3基、
−C48−CH(C252基、−C48−CH(CF32基、
−C48−C(CF33基、―CH2−C48−H基、―CH2−C612−H基。
【0206】
Rfは、フッ素原子数が12以下であるが、好ましくは3〜11の範囲で、より好ましくは5〜9の範囲である。また、炭素原子数は2以上であるが、好ましくは4〜16、より好ましくは5〜12の範囲である。
【0207】
Rfは、炭素原子数が2以上でフッ素原子数が12以下であれば、とくに構造は限定されないが、好ましくは下記一般式(A)で表される基である。
【0208】
一般式(A)
−Rc―Re−W
【0209】
一般式(A)においてRcは、炭素数1から4のアルキレン基を表すが、好ましくは炭素数1〜3の範囲で、より好ましくは1〜2の範囲である。
Rcで表されるアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよい。
Reは炭素数2〜6パーフルオロアルキレン基を表し、好ましくは炭素数2〜4のパーフルオロアルキレン基である。ここでパーフルオロアルキレン基とはアルキレン基のすべての水素原子がフッ素原子で置き換えられたアルキレン基をいう。前記パーフルオロアルキレン基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であってもよく、また環状構造を有していてもよい。
Wは水素原子、フッ素原子またはアルキル基を表し、好ましくは水素原子またはフッ素原子である。特に好ましいのは、フッ素原子である。
【0210】
本発明のフッ素化合物はカチオン性の親水基を有することもできる。
カチオン性の親水性基とは、水に溶解したときに、陽イオンとなるものを言う。具体的には、第四級アンモニウム、アルキルピリジウム、アルキルイミダゾリニウム、第一級〜第三級脂肪族アミンなどが挙げられる。
カチオンとして好ましくは、有機のカチオン性置換基であり、より好ましくは窒素または燐原子を含む有機カチオン性基である。さらに好ましくはピリジニウムカチオンまたはアンモニウムカチオンである。
塩類を形成するアニオン種は、無機アニオンでも有機アニオンでもかまわない。無機アニオンとして好ましくは、ヨードイオン、臭素イオン、塩素イオン等が挙げられ、有機アニオンとして好ましくは、p−トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。
【0211】
本発明において好ましいカチオン性フッ素化合物は下記一般式(1)で表される。
一般式(1)
【0212】
【化15】
Figure 0004092180
【0213】
式中、R1およびR2はそれぞれ置換または無置換のアルキル基を表すが、R1およびR2の少なくとも1つは前述のフッ化アルキル基(Rf)である。好ましいのは、R1およびR2の双方がRfの場合である。R3、R4およびR5はそれぞれ独立に水素原子または置換基を表し、X1、X2およびZはそれぞれ独立に2価の連結基または単結合を表し、M+はカチオン性の置換基を表す。Y-は対アニオンを表すが、分子内で荷電が0になる場合にはY-はなくてもよい。mは0または1である。
【0214】
前記一般式(1)中、R1およびR2はそれぞれRf以外の置換または無置換のアルキル基を表す場合、前記アルキル基は、炭素数1以上であって、直鎖状、分岐鎖状および環状のいずれであってもよい。前記置換基としては、ハロゲン原子、アルケニル基、アリール基、アルコキシル基、フッ素以外のハロゲン原子、カルボン酸エステル基、カルボンアミド基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、燐酸エステル基等が挙げられる。
【0215】
1またはR2がRf以外のアルキル基、即ち、フッ素原子で置換されていないアルキル基を表す場合、該アルキル基としては、炭素数1〜24の置換または無置換のアルキル基、より好ましくは炭素数6〜24の置換または無置換のアルキル基である。炭素数6〜24の無置換アルキル基の好ましい例としては、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、tert−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、セチル基、ヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、エイコシル基、2−オクチルドデシル基、ドコシル基、テトラコシル基、2−デシルテトラデシル基、トリコシル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等が挙げられる。また、置換基を有する総炭素数が6〜24のアルキル基の好ましい例としては、2−ヘキセニル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基、ベンジル基、β−フェネチル基、2−メトキシエチル基、4−フェニルブチル基、4−アセトキシエチル基、6−フェノキシヘキシル基、12−フェニルドデシル基、18−フェニルオクタデシル基、12−(p−クロロフェニル)ドデシル基、2−(燐酸ジフェニル)エチル基等を挙げることができる。
【0216】
1およびR2でそれぞれ表されるRf以外のアルキル基としては、更に好ましくは炭素数6〜18の置換または無置換のアルキル基である。炭素数6〜18の無置換のアルキル基の好ましい例としては、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、セチル基、ヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、4−tert−ブチルシクロヘキシル基等が挙げられる。また、置換基を有する総炭素数が6〜18の置換アルキル基の好ましい例としては、フェネチル基、6−フェノキシヘキシル基、12−フェニルドデシル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基等が挙げられる。
【0217】
1およびR2でそれぞれ表されるRf以外のアルキル基としては、特に好ましくは、n−ヘキシル基、シクロヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、2−エチルヘキシル基、n−ノニル基、1,1,3−トリメチルヘキシル基、n−デシル基、n−ドデシル基、セチル基、ヘキサデシル基、2−ヘキシルデシル基、オクタデシル基、オレイル基、リノレイル基、リノレニル基であり、最も好ましくは炭素数8〜16の直鎖状、環状または分岐状の無置換アルキル基である。
【0218】
前記一般式(1)中、R3、R4およびR5はそれぞれ独立して水素原子または置換基を表す。該置換基としては、例えばアルキル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルキル基であり、例えば、メチル基、エチル基、イソプロピル基、tert−ブチル基、n−オクチル基、n−デシル基、n−ヘキサデシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルケニル基であり、例えば、ビニル基、アリル基、2−ブテニル基、3−ペンテニル基などが挙げられる)、アルキニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜12、特に好ましくは炭素数2〜8のアルキニル基であり、例えば、プロパルギル基、3−ペンチニル基などが挙げられる)、アリール基(好ましくは炭素数6〜30、より好ましくは炭素数6〜20、特に好ましくは炭素数6〜12のアリール基であり、例えば、フェニル基、p−メチルフェニル基、ナフチル基などが挙げられる)、置換もしくは無置換のアミノ基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜10、特に好ましくは炭素数0〜6のアミノ基であり、例えば、無置換アミノ基、メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基などが挙げられる)、
【0219】
アルコキシ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜12、特に好ましくは炭素数1〜8のアルコキシ基であり、例えば、メトキシ基、エトキシ基、ブトキシ基などが挙げられる)、アリールオキシ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12のアリールオキシ基であり、例えば、フェニルオキシ基、2−ナフチルオキシ基などが挙げられる)、アシル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12アシル基であり、例えば、アセチル基、ベンゾイル基、ホルミル基、ピバロイル基などが挙げられる)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニル基であり、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニル基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜10のアリールオキシカルボニル基であり、例えば、フェニルオキシカルボニル基などが挙げられる)、アシルオキシ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10のアシルオキシ基であり、例えば、アセトキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる)、
【0220】
アシルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜10のアシルアミノ基であり、例えばアセチルアミノ基、ベンゾイルアミノ基などが挙げられる)、アルコキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数2〜20、より好ましくは炭素数2〜16、特に好ましくは炭素数2〜12のアルコキシカルボニルアミノ基であり、例えば、メトキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、アリールオキシカルボニルアミノ基(好ましくは炭素数7〜20、より好ましくは炭素数7〜16、特に好ましくは炭素数7〜12のアリールオキシカルボニルアミノ基であり、例えば、フェニルオキシカルボニルアミノ基などが挙げられる)、スルホニルアミノ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のスルホニルアミノ基であり、例えば、メタンスルホニルアミノ基、ベンゼンスルホニルアミノ基などが挙げられる)、スルファモイル基(好ましくは炭素数0〜20、より好ましくは炭素数0〜16、特に好ましくは炭素数0〜12のスルファモイル基であり、例えば、スルファモイル基、メチルスルファモイル基、ジメチルスルファモイル基、フェニルスルファモイル基などが挙げられる)、カルバモイル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のカルバモイル基であり、例えば、無置換のカルバモイル基、メチルカルバモイル基、ジエチルカルバモイル基、フェニルカルバモイル基などが挙げられる)、
【0221】
アルキルチオ基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のアルキルチオ基であり、例えば、メチルチオ基、エチルチオ基などが挙げられる)、アリールチオ基(好ましくは炭素数6〜20、より好ましくは炭素数6〜16、特に好ましくは炭素数6〜12のアリールチオ基であり、例えば、フェニルチオ基などが挙げられる)、スルホニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のスルホニル基であり、例えば、メシル基、トシル基などが挙げられる)、スルフィニル基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のスルフィニル基であり、例えば、メタンスルフィニル基、ベンゼンスルフィニル基などが挙げられる)、ウレイド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のウレイド基であり、例えば、無置換のウレイド基、メチルウレイド基、フェニルウレイド基などが挙げられる)、リン酸アミド基(好ましくは炭素数1〜20、より好ましくは炭素数1〜16、特に好ましくは炭素数1〜12のリン酸アミド基であり、例えば、ジエチルリン酸アミド基、フェニルリン酸アミド基などが挙げられる)、ヒドロキシ基、メルカプト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ基、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、ヒドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジノ基、イミノ基、ヘテロ環基(好ましくは炭素数1〜30、より好ましくは1〜12のヘテロ環基であり、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子等のヘテロ原子を有するヘテロ環基であり、例えば、イミダゾリル基、ピリジル基、キノリル基、フリル基、ピペリジル基、モルホリノ基、ベンゾオキサゾリル基、ベンズイミダゾリル基、ベンズチアゾリル基などが挙げられる)、シリル基(好ましくは、炭素数3〜40、より好ましくは炭素数3〜30、特に好ましくは、炭素数3〜24のシリル基であり、例えば、トリメチルシリル基、トリフェニルシリル基などが挙げられる)などが挙げられる。これらの置換基は更に置換されていてもよい。また、置換基が二つ以上ある場合は、同じでも異なってもよい。また、可能な場合には互いに結合して環を形成していてもよい。
【0222】
3、R4およびR5としては、好ましくはアルキル基または水素原子であり、更に好ましくは水素原子である。
【0223】
前記式中、X1およびX2はそれぞれ2価の連結基または単結合を表す。前記2価の連結基については特に制約はないが、好ましくはアリーレン基、−O−、−S−または−NR31−(R31は水素原子または置換基を表し、置換基としてはR3、R4およびR5がそれぞれ表す置換基の例と同様であり、−R31として好ましくは、アルキル基、前述のRfまたは水素原子であり、更に好ましくは水素原子である)を単独またはそれらを組合せて得られる基であり、より好ましくは−O−、−S−または−NR31である。X1およびX2としてより好ましくは、−O−または−NR31−であり、更に好ましくは−O−または−NH−であり、特に好ましくは−O−である。
【0224】
前記式中Zは2価の連結基または単結合を表す。前記2価の連結基については特に制約はないが、好ましくはアルキレン基、アリーレン基、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−または−NR32−(R32は水素原子または置換基を表し、置換基としてはR3、R4およびR5が表す置換基の例と同様であり、R32として好ましくはアルキル基または水素原子であり、更に好ましくは水素原子である)を単独またはそれらを組合せて得られる基であり、より好ましくは炭素数1〜12のアルキレン基、炭素数6〜12のアリーレン基、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−または−NR32−を単独またはそれらを組合せて得られる基である。Zとして更に好ましくは、炭素数1〜8のアルキレン基、−C(=O)−、−O−、−S−、−S(=O)−、−S(=O)2−または−NR32−を単独またはそれらを組合せて得られる基であり、例えば、下記の基等が挙げられる。
【0225】
【化16】
Figure 0004092180
【0226】
前記式中、M+はカチオン性の置換基を表し、M+として好ましくは、有機のカチオン性置換基であり、より好ましくは窒素または燐原子を含む有機カチオン性基である。さらに好ましくはピリジニウムカチオンまたはアンモニウムカチオンであり、より好ましくは下記一般式(2)で表されるトリアルキルアンモニウムカチオンである。
【0227】
【化17】
Figure 0004092180
【0228】
前記式中、R13、R14およびR15はそれぞれ独立に置換または無置換のアルキル基を表す。該置換基としては前記R3、R4およびR5の置換基として挙げたものが適用できる。また、R13、R14およびR15は可能な場合にはお互いが結合して環を形成してもよい。R13、R14およびR15として好ましくは、炭素数1〜12のアルキル基であり、より好ましくは炭素数1〜6のアルキル基であり、更に好ましくはメチル基、エチル基、メチルカルボキシル基であり、特に好ましくはメチル基である。
【0229】
前記式中、Y-は対アニオンを表し、無機アニオンでも有機アニオンでもよい。また、分子内で荷電が0になる場合にはY-はなくてもよい。無機アニオンとして好ましくは、ヨードイオン、臭素イオン、塩素イオン等が挙げられ、有機アニオンとして好ましくは、p−トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオン、メタンスルホン酸イオン、トリフルオロメタンスルホン酸イオン等が挙げられる。Y-としてより好ましくは、ヨードイオン、p−トルエンスルホン酸イオン、ベンゼンスルホン酸イオンであり、更に好ましくはp−トルエンスルホン酸である。
【0230】
前記式中、mは0または1を表し、好ましくは0である。
【0231】
上記一般式(1)で表される化合物の中でも、下記一般式(1−a)で表される化合物が好ましい。
【0232】
【化18】
Figure 0004092180
【0233】
式中、R11およびR21はそれぞれ置換または無置換のアルキル基を表すが、R1およびR2の少なくとも1つは前述のRfを表し、R11とR21の炭素数の総計は19以下である。R13、R14およびR15はそれぞれ独立に置換または無置換のアルキル基を表し、互いに結合して環を形成していてもよい。X11およびX21はそれぞれ独立に−O−、−S−または−NR31−を表し、R31は水素原子または置換基を表し、Zは2価の連結基または単結合を表す。Y-は対アニオンを表すが、分子内で荷電が0になる場合にはY-はなくてもよい。
mは0または1である。式中、ZおよびY-はそれぞれ上記一般式(1)におけ
るそれらと同義であり、好ましい範囲も同様である。R13、R14、R15およびmについては、それぞれ上記一般式(1)におけるそれらと同義であり、好ましい範囲も同様である。
【0234】
式中、X11およびX12はそれぞれ−O−、−S−または−NR31−(R31は水素原子または置換基を表し、該置換基としては前記R3、R4およびR5の置換基として挙げたものが適用できる。R31として好ましくはアルキル基、前述のRf、または水素原子であり、更に好ましくは水素原子である)である。X11およびX21としてより好ましくは−O−、−NH−であり、更に好ましくは−O−である。
【0235】
前記式中、R11およびR21はそれぞれ一般式(1)におけるR1およびR2と同義であり、好ましい範囲も同様である。ただし、R11およびR21の炭素数の総計は19以下である。mは0または1である。
【0236】
上記一般式(1)で表される化合物の具体例を挙げるが、本発明は、以下の具体例によってなんら制限されるものではない。なお、下記例示化合物の構造表記の中で特に断りのない限り、アルキル基、パーフルアロアルキル基は直鎖の構造を意味する。また、表記中の略号の内2EHは、2−ethylhexylを意味する。
【0237】
【化19】
Figure 0004092180
【0238】
【化20】
Figure 0004092180
【0239】
【化21】
Figure 0004092180
【0240】
【化22】
Figure 0004092180
【0241】
【化23】
Figure 0004092180
【0242】
【化24】
Figure 0004092180
【0243】
【化25】
Figure 0004092180
【0244】
【化26】
Figure 0004092180
【0245】
【化27】
Figure 0004092180
【0246】
【化28】
Figure 0004092180
【0247】
【化29】
Figure 0004092180
【0248】
【化30】
Figure 0004092180
【0249】
次に、本発明の上記一般式(1)、(1−a)で表される化合物の一般的な合成法の一例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0250】
本発明の化合物は、フマル酸誘導体、マレイン酸誘導体、イタコン酸誘導体、グルタミン酸誘導体、アスパラギン酸誘導体等を原料にして合成できる。例えば、フマル酸誘導体、マレイン酸誘導体、イタコン酸誘導体を原料とした場合は、それらの2重結合に、求核種によるマイケル付加反応を行った後、アルキル化剤によるカチオン化を行うことにより合成できる。
【0251】
本発明のフッ素化合物はアニオン性の親水基を有することもできる。
アニオン性の親水基とは、pKaが7以下の酸性基およびそのアルカリ金属塩またはアンモニウム塩を言う。具体的には、スルホ基、カルボキシル基、ホスホン酸基、カルバモイルスルファモイル基、スルファモイルスルファモイル基、アシルスルファモイル基およびこれらの塩類などが挙げられる。このうち、好ましくはスルホ基、カルボキシル基、ホスホン酸基およびその塩類で、より好ましくはスルホ基およびその塩類である。塩類を形成するカチオン種としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム、アンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、メチルピリジニウムなどが挙げられるが、好ましくはリチウム、ナトリウム、カリウム、アンモニウムである。
【0252】
本発明においてアニオン性の親水基を有するフッ素化合物で好ましいものは、下記一般式(3)で表される。
一般式(3)
【0253】
【化31】
Figure 0004092180
【0254】
式中、R1およびR2はそれぞれ独立にアルキル基を表すが、少なくとも一方はRfを表す。R1およびR2がフッ化アルキル基でないアルキル基を表すとき炭素数は2ないし18のアルキル基が好ましく、より好ましくは炭素数4ないし12のアルキル基である。R3およびR4はそれぞれ独立に水素原子または置換または無置換のアルキル基を表す。
1およびR2で表されるフッ化アルキル基の具体例は前述の基があげられ、好ましい構造も同様に前述の一般式(A)で表される構造である。また、その中での好ましい構造も前述のフッ化アルキル基の記載と同様である。R1およびR2で表されるアルキル基はいずれも前述のフッ化アルキル基であることが好ましい。R3およびR4で表される置換または無置換のアルキル基は、直鎖状であっても、分岐鎖状であっても、また環状構造を有していてもよい。前記置換基としては、どんな置換基でもよいが、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ハロゲン原子(好ましくはCl)、カルボン酸エステル基、カルボンアミド基、カルバモイル基、オキシカルボニル基、燐酸エステル基等が好ましい。
Aは−Lb−SO3Mを表し、Mはカチオンを表す。ここで、Mで表されるカチオンとしては、例えばアルカリ金属イオン(リチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン等)、アルカリ土類金属イオン(バリウムイオン、カルシウムイオン等)、アンモニウムイオン等が好ましく例示される。これらのうち、より好ましくはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カリウムイオンまたはアンモニウムイオンであり、さらに好ましくはリチウムイオン、ナトリウムイオンまたはカリウムイオンであり、一般式(3)の化合物の総炭素数や置換基、アルキル基の分岐の程度等により適切に選択することができる。R1、R2、R3およびR4の炭素数の合計が16以上の場合に、Mをリチウムイオンとすると溶解性(特に水に対して)と帯電防止能または塗布均一性の両立の観点で優れている。
bは、単結合または置換もしくは無置換のアルキレン基を表す。置換基はR3で挙げたものが好ましい。Lbがアルキレン基である場合、炭素数は2以下であるのが好ましい。Lbは、単結合または−CH2−基であることが好ましく、−CH2−基であることが最も好ましい。
上記一般式(3)は、上記のそれぞれの好ましい態様を組み合わせることが、より好ましい。
【0255】
本発明で用いるフッ素化合物の具体例を以下に例示するが、本発明は以下の具体例によってなんら制限されるものではない。
下記例示化合物の構造表記の中で特に断りのない限りアルキル基、パーフルオロアルキル基は直鎖の構造を意味する。
【0256】
【化32】
Figure 0004092180
【0257】
【化33】
Figure 0004092180
【0258】
【化34】
Figure 0004092180
【0259】
【化35】
Figure 0004092180
【0260】
本発明のフッ素化合物は、ノニオン性の親水基を有することもできる。
ノニオン性の親水性基とは、イオンに解離することなく水に溶解する基をいう。具体的には、ポリ(オキシエチレン)アルキルエーテルや多価アルコールなどが挙げられるが、これらに限定されない。
本発明において、ノニオン性を有するフッ素化合物で好ましいものは、下記一般式(4)で表される。
一般式(4)
【0261】
【化36】
Figure 0004092180
【0262】
一般式(4)で、Rfは前述のフッ化アルキル基であり、Rfの具体例は前述の基があげられ、好ましい構造も同様に前述の一般式(A)で表される構造である。また、その中での好ましい構造も前述のRfの記載と同様である。
一般式(4)中のXは2価の連結基を表し、特に制約はないが例えば、下記の基等があげられる。
【0263】
【化37】
Figure 0004092180
【0264】
一般式(4)において、nは2または3の整数を表し、mは1〜30の整数を表す。Rは、水素原子、アルキル基、アリール基、ヘテロ環基、RfまたはRfを1つ以上置換基として有する基である。
【0265】
本発明で用いるノニオン性フッ素化合物具体例を以下に例示するが、本発明は以下の具体例によって何ら制限されるものではない。
【0266】
【化38】
Figure 0004092180
【0267】
【化39】
Figure 0004092180
【0268】
上記本発明で用いるフッ素系界面活性剤は、界面活性剤として、ハロゲン化銀写真感光材料を構成している層(特に、保護層や下塗り層、バック層など)を形成するための塗布組成物に好ましく用いられている。なかでも、写真感光材料の最上層の形成に用いると、効果的な帯電防止能と塗布の均一性を得ることができるのでも特に好ましい。本発明のフッ素化合物は同様な効果を示す点でも有用であるが、本発明のフッ素系界面活性剤を用いることでことは保存安定性、使用環境依存性を改良するために有効である。この効果を得るためには本発明のフッ素化合物を乳剤面あるいはバック面の最外層に使用することが好ましい。また、支持体下塗り層に使用しても同様の効果が得られる。
【0269】
本発明におけるフッ素系界面活性剤の使用量については特に制約はなく、用いるフッ素化合物の構造や用いる場所、組成物中に含まれる他の素材の種類や量等に応じて、その使用量を任意に決定することができる。例えば、熱現像感光材料の最上層用塗布液として用いる場合、フッ素化合物の塗布組成物中の塗布量としては、0.1〜100mg/m2であることが好ましく、0.5〜20mg/m2であることがより好ましい。
【0270】
本発明においては、フッ素系界面活性剤は1種類を単独で用いてもよいし、また2種類以上を混合して用いてもよい。
【0271】
8)帯電防止剤
本発明においては金属酸化物あるいは導電性ポリマーを含む導電層を有することが好ましい。帯電防止層は下塗り層、バック層表面保護層などと兼ねてもよく、また別途設けてもよい。帯電防止層の導電性材料は金属酸化物中に酸素欠陥、異種金属原子を導入して導電性を高めた金属酸化物が好ましく用いられる。金属酸化物の例としてはZnO、TiO2、SnO2が好ましく、ZnOに対してはAl、Inの添加、SnO2に対してはSb、Nb、P、ハロゲン元素等の添加、TiO2に対してはNb、Ta等の添加が好ましい。特にSbを添加したSnO2が好ましい。異種原子の添加量は0.01〜30mol%の範囲が好ましく、0.1から10mol%の範囲がより好ましい。金属酸化物の形状は球状、針状、板状いずれでもよいが、導電性付与の効果の点で長軸/単軸比が2.0以上、好ましくは3.0〜50の針状粒子がよい。金属酸化物の使用量は好ましくは1mg/m2〜1000mg/m2の範囲で、より好ましくは10mg/m2〜500mg/m2の範囲、さらに好ましくは20mg/m2〜200mg/m2の範囲である。本発明の帯電防止層は乳剤面側、バック面側のいずれに設置してもよいが、支持体とバック層との間に設置することが好ましい。本発明の帯電防止層の具体例は特開平11-65021号段落番号0135、特開昭56-143430号、同56-143431号、同58-62646号、同56-120519号、特開平11-84573号の段落番号0040〜0051、米国特許第5,575,957号、特開平11-223898号の段落番号0078〜0084に記載されている。
【0272】
9)支持体
透明支持体は二軸延伸時にフィルム中に残存する内部歪みを緩和させ、熱現像処理中に発生する熱収縮歪みをなくすために、130〜185℃の温度範囲で熱処理を施したポリエステル、特にポリエチレンテレフタレートが好ましく用いられる。医療用の熱現像感光材料の場合、透明支持体は青色染料(例えば、特開平8-240877号実施例記載の染料-1)で着色されていてもよいし、無着色でもよい。支持体には、特開平11-84574号の水溶性ポリエステル、同10-186565号のスチレンブタジエン共重合体、特開2000-39684号や特願平11-106881号段落番号0063〜0080の塩化ビニリデン共重合体などの下塗り技術を適用することが好ましい。支持体に乳剤層もしくはバック層を塗布するときの、支持体の含水率は0.5wt%以下であることが好ましい。
【0273】
10)その他の添加剤
熱現像感光材料には、さらに、酸化防止剤、安定化剤、可塑剤、紫外線吸収剤あるいは被覆助剤を添加してもよい。各種の添加剤は、感光性層あるいは非感光性層のいずれかに添加する。それらについてWO98/36322号、EP803764A1号、特開平10-186567号、同10-18568号等を参考にすることができる。
【0274】
11)塗布方式
本発明における熱現像感光材料はいかなる方法で塗布されても良い。具体的には、エクストルージョンコーティング、スライドコーティング、カーテンコーティング、浸漬コーティング、ナイフコーティング、フローコーティング、または米国特許第2,681,294号に記載の種類のホッパーを用いる押出コーティングを 含む種々のコーティング操作が用いられ、Stephen F. Kistler、Petert M. Schweizer著“LIQUID FILM COATING"(CHAPMAN & HALL社刊、1997年)399頁から536頁記載のエクストルージョンコーティング、またはスライドコーティング好ましく用いられ、特に好ましくはスライドコーティングが用いられる。スライドコーティングに使用されるスライドコーターの形状の例は同書427頁のFigure 11b.1に ある。また、所望により同書399頁から536頁記載の方法、米国特許第2,761,791 号および英国特許第837,095号に記載の方法により2層またはそれ以上の層を同時に被覆することができる。本発明において特に好ましい塗布方法は特開2001-194748号、同2002-153808号、同2002-153803号、同2002-182333号に記載された方法である。
【0275】
本発明における有機銀塩含有層塗布液は、いわゆるチキソトロピー流体であることが好ましい。この技術については特開平11-52509号を参考にすることができる。本発明における有機銀塩含有層塗布液は剪断速度0.1S-1における粘度は400mPa・s以上100,000 mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは500mPa・s以上20,000 mPa・s以下である。また、剪断速度1000S-1においては1mPa・s以上200 mPa・s以下が好ましく、さらに好ましくは5mPa・s以上80 mPa・s以下である。
【0276】
本発明の塗布液を調合する場合において2種の液を混合する際は公知のインライン混合機、インプラント混合機が好ましく用いられる。本発明の好ましいインライン混合機は特開2002-85948号に、インプラント混合機は特開2002-90940号に記載されている。
本発明における塗布液は塗布面状を良好に保つため脱泡処理をすることが好ましい。本発明の好ましい脱泡処理方法については特開2002-66431号に記載された方法である。
本発明の塗布液を塗布する際には支持体の耐電による塵、ほこり等の付着を防止するために除電を行うことが好ましい。本発明において好ましい除電方法の例は特開2002-143747に記載されている。
本発明においては非セット性の画像形成層塗布液を乾燥するため乾燥風、乾燥温度を精密にコントロールすることが重要である。本発明の好ましい乾燥方法は特開2001-194749号、同2002-139814号に詳しく記載されている。
本発明の熱現像感光材料は成膜性を向上させるために塗布、乾燥直後に加熱処理をすることが好ましい。加熱処理の温度は膜面温度で60℃〜100℃の範囲が好ましく、加熱時間は1秒〜60秒の範囲が好ましい。より好ましい範囲は膜面温度が70〜90℃、加熱時間が2〜10秒の範囲である。本発明の好ましい加熱処理の方法は特開2002-107872号に記載されている。
また、本発明の熱現像感光材料を安定して連続製造するためには特開2002-156728号、同2002-182333号に記載の製造方法が好ましく用いられる。
【0277】
熱現像感光材料は、モノシート型(受像材料のような他のシートを使用せずに、熱現像感光材料上に画像を形成できる型)であることが好ましい。
【0278】
12)包装材料
本発明の感光材料は生保存時の写真性能の変動を押えるため、もしくはカール、巻癖などを改良するために、酸素透過率および/または水分透過率の低い包装材料で包装することが好ましい。酸素透過率は25℃で50ml/atm・m2・day以下であることが好ましく、より好ましくは10ml/atm・m2・day以下、さらに好ましくは1.0ml/atm・m2・day以下である。水分透過率は10g/atm・m2・day以下であることが好ましく、より好ましくは5g/atm・m2・day以下、さらに好ましくは1g/atm・m2・day以下である。
該酸素透過率および/または水分透過率の低い包装材料の具体例としては、たとえば特開平8−254793号。特開2000−206653号明細書に記載されている包装材料である。
13)その他の利用できる技術
【0279】
本発明の熱現像感光材料に用いることのできる技術としては、EP803764A1号、EP883022A1号、WO98/36322号、特開昭56-62648号、同58-62644号、特開平9-43766、同9-281637、同9-297367号、同9-304869号、同9-311405号、同9-329865号、同10-10669号、同10-62899号、同10-69023号、同10-186568号、同10-90823号、同10-171063号、同10-186565号、同10-186567号、同10-186569号〜同10-186572号、同10-197974号、同10-197982号、同10-197983号、同10-197985号〜同10-197987号、同10-207001号、同10-207004号、同10-221807号、同10-282601号、同10-288823号、同10-288824号、同10-307365号、同10-312038号、同10-339934号、同11-7100号、同11-15105号、同11-24200号、同11-24201号、同11-30832号、同11-84574号、同11-65021号、同11-109547号、同11-125880号、同11-129629号、同11-133536号〜同11-133539号、同11-133542号、同11-133543号、同11-223898号、同11-352627号、同11-305377号、同11-305378号、同11-305384号、同11-305380号、同11-316435号、同11-327076号、同11-338096号、同11-338098号、同11-338099号、同11-343420号、特開2000-187298号、同2000-10229号、同2000-47345号、同2000-206642号、同2000-98530号、同2000-98531号、同2000-112059号、同2000-112060号、同2000-112104号、同2000-112064号、同2000-171936号も挙げられる。
【0280】
多色カラー熱現像感光材料の場合、各乳剤層は、一般に、米国特許第4,460,681号に記載されているように、各感光性層の間に官能性もしくは非官能性のバリアー層を使用することにより、互いに区別されて保持される。
多色カラー熱現像感光材料の場合の構成は、各色についてこれらの二層の組合せを含んでよく、また、米国特許第4,708,928号に記載されているように単一層内に全ての成分を含んでいてもよい。
【0281】
(画像形成方法)
1)露光
赤〜赤外発光のHe−Neレーザー、赤色半導体レーザー、あるいは青〜緑発光のAr+,He−Ne,He−Cdレーザー、青色半導体レーザーである。好ましくは、赤色〜赤外半導体レーザーであり、レーザー光のピーク波長は、600nm〜900nm、好ましくは620nm〜850nmである。 一方、近年、特に、SHG(Second Harmonic Generator)素子と半導体レーザーを一体化したモジュールや青色半導体レーザーが開発されてきて、短波長領域のレーザー出力装置がクローズアップされてきた。青色半導体レーザーは、高精細の画像記録が可能であること、記録密度の増大、かつ長寿命で安定した出力が得られることから、今後需要が拡大していくことが期待されている。青色レーザー光のピーク波長は、300nm〜500nm、特に400nm〜500nmが好ましい。レーザー光は、高周波重畳などの方法によって縦マルチに発振していることも好ましく用いられる。
【0282】
2)熱現像
本発明の熱現像感光材料はいかなる方法で現像されても良いが、通常イメージワイズに露光した熱現像感光材料を昇温して現像される。好ましい現像温度としては80〜250 ℃であり、好ましくは100〜140℃、さらに好ましくは110〜130℃である。現像時間としては1〜60秒が好ましく、より好ましくは3〜30秒、さらに好ましくは5〜25秒、7〜15秒が特に好ましい。
【0283】
熱現像の方式としてはドラム型ヒーター、プレート型ヒーターのいずれを使用してもよいが、プレート型ヒーター方式がより好ましい。プレート型ヒーター方式による熱現像方式とは特開平11-133572号に記載の方法が好ましく、潜像を形成した熱現像感光材料を熱現像部にて加熱手段に接触させることにより可視像を得る熱現像装置であって、前記加熱手段がプレートヒーターからなり、かつ前記プレートヒーターの一方の面に沿って複数個の押えローラが対向配設され、前記押えローラと前記プレートヒーターとの間に前記熱現像感光材料を通過させて熱現像を行うことを特徴とする熱現像装置である。プレートヒーターを2〜6段に分けて先端部については1〜10℃程度温度を下げることが好ましい。例えば、独立に温度制御できる4組のプレートヒーターを使用し、それぞれ112℃、119℃、121℃、120℃になるように制御する例が挙げられる。このような方法は特開昭54-30032号にも記載されており、熱現像感光材料に含有している水分や有機溶媒を系外に除外させることができ、また、急激に熱現像感光材料が加熱されることでの熱現像感光材料の支持体形状の変化を抑えることもできる。
【0284】
熱現像機の小型化および熱現像時間の短縮のためには、より安定なヒーター制御ができることが好ましく、また、1枚のシート感材を先頭部から露光開始し、後端部まで露光が終わらないうちに熱現像を開始することが望ましい。本発明に好ましい迅速処理ができるイメージャーは例えば特願2001−088832号および同−091114号に記載されている。このイメージャーを使用すれば例えば、107℃−121℃−121℃に制御された3段のプレート型ヒーターで14秒で熱現像処理ができ、1枚目の出力時間は約60秒に短縮することができる。
【0285】
3)システム
露光部及び熱現像部を備えた医療用のレーザーイメージャーとしては富士メディカルドライレーザーイメージャーFM−DP Lを挙げることができる。FM−DP Lに関しては、Fuji Medical Review No.8,page 39〜55に記載されており、それらの技術は本発明の熱現像感光材料のレーザーイメージャーとして適用することは言うまでもない。また、DICOM規格に適応したネットワークシステムとして富士フィルムメディカル(株)が提案した「AD network」の中でのレーザーイメージャー用の熱現像感光材料としても適用することができる。
【0286】
(本発明の用途)
本発明の熱現像感光材料、および画像形成方法は、銀画像による黒白画像を形成し、医療診断用の熱現像感光材料、工業写真用熱現像感光材料、印刷用熱現像感光材料、COM用の熱現像感光材料として使用することができる。
【0287】
【実施例】
以下、本発明を実施例によって具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1
【0288】
(PET支持体の作成)
1)製膜)
テレフタル酸とエチレングリコ−ルを用い、常法に従い固有粘度IV=0.66(フェノ−ル/テトラクロルエタン=6/4(重量比)中25℃で測定)のPETを得た。これをペレット化した後130℃で4時間乾燥し、300℃で溶融後T型ダイから押し出して急冷し、熱固定後の膜厚が175μmになるような厚みの未延伸フィルムを作成した。
【0289】
これを、周速の異なるロ−ルを用い3.3倍に縦延伸、ついでテンタ−で4.5倍に横延伸を実施した。この時の温度はそれぞれ、110℃、130℃であった。この後、240℃で20秒間熱固定後これと同じ温度で横方向に4%緩和した。この後テンタ−のチャック部をスリットした後、両端にナ−ル加工を行い、4kg/cm2で巻き取り、厚み175μmのロ−ルを得た。
【0290】
2)表面コロナ処理
ピラー社製ソリッドステートコロナ処理機6KVAモデルを用い、支持体の両面を室温下において20m/分で処理した。この時の電流、電圧の読み取り値から、支持体には0.375kV・A・分/m2の処理がなされていることがわかった。この時の処理周波数は9.6kHz、電極と誘電体ロ−ルのギャップクリアランスは1.6mmであった。
【0291】
3)下塗り
1)下塗層塗布液の作成
処方▲1▼(感光層側下塗り層用)
高松油脂(株)製ペスレジンA-520(30質量%溶液) 59g
ポリエチレングリコールモノノニルフェニルエーテル
(平均エチレンオキシド数=8.5) 10質量%溶液 5.4g
綜研化学(株)製 MP-1000(ポリマー微粒子、平均粒径0.4μm) 0.91g
蒸留水 935ml
【0292】
処方▲2▼(バック面第1層用)
Figure 0004092180
【0293】
処方▲3▼(バック面側第2層用)
SnO2/SbO (9/1質量比、平均粒径0.038μm、17質量%分散物) 84g
ゼラチン(10質量%水溶液) 89.2g
信越化学(株)製 メトローズTC-5(2質量%水溶液) 8.6g
綜研化学(株)製 MP-1000 0.01g
ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムの1質量%水溶液 10ml
NaOH(1質量%) 6ml
プロキセル(ICI社製) 1ml
蒸留水 805ml
【0294】
2)下塗り
上記厚さ175μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレート支持体の両面それぞれに、上記コロナ放電処理を施した後、片面(感光性層面)に上記下塗り塗布液処方▲1▼をワイヤーバーでウエット塗布量が6.6ml/m2(片面当たり)になるように塗布して180 ℃で5分間乾燥し、ついでこの裏面(バック面)に上記下塗り塗布液処方▲2▼をワイヤーバーでウエット塗布量が5.7ml/m2になるように塗布して180 ℃で5分間乾燥し、更に裏面(バック面)に上記下塗り塗布液処方▲3▼をワイヤーバーでウエット塗布量が7.7ml/m2になるように塗布して180 ℃で6分間乾燥して下塗り支持体を作製した。
【0295】
(バック層)
1)バック層塗布液の調整
(塩基プレカーサーの固体微粒子分散液(a)の調製)
塩基プレカーサー化合物1を、 2.5kg、および界面活性剤(商品名:デモールN、花王(株)製) 300g 、ジフェニルスルホン 800g、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩1.0gおよび蒸留水を加えて総量を 8.0kgに合わせて混合し、混合液を横型サンドミル(UVM-2:アイメックス(株)製)を用いてビーズ分散した。分散方法は、混合液をを平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填したUVM-2にダイアフラムポンプで送液し、内圧50hPa以上の状態で、所望の平均粒径が得られるまで分散した。
分散物は、分光吸収測定を行って該分散物の分光吸収における450nmにおける吸光度と650nmにおける吸光度の比(D450/D650)が3.0まで分散した。得られた分散物は、塩基プレカーサーの濃度で25重量%となるように蒸留水で希釈し、ごみ取りのためにろ過(平均細孔径:3μmのポリプロピレン製フィルター)を行って実用に供した。
【0296】
2)染料固体微粒子分散液の調製
シアニン染料化合物−1を6.0kgおよびp-ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム3.0kg、花王(株)製界面活性剤デモールSNB 0.6kg、および消泡剤(商品名:サーフィノール104E、日信化学(株)製) 0.15kg を蒸留水 と混合して、総液量を60kgとした。混合液を横型サンドミル(UVM-2:アイメックス(株)製)を用いて、0.5mmのジルコニアビーズで分散した。
分散物は、分光吸収測定を行って該分散物の分光吸収における650nmにおける吸光度と750nmにおける吸光度の比(D650/D750)が5.0以上であるところまで分散した。得られた分散物は、シアニン染料の濃度で 6質量%となるように蒸留水で希釈し、ごみ取りのためにフィルターろ過(平均細孔径:1μm)を行って実用に供した。
【0297】
3)ハレーション防止層塗布液の調製
容器を40℃に保温し、ゼラチン40g、単分散ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒子サイズ8μm、粒径標準偏差0.4)20g、ベンゾイソチアゾリノン0.1g、水490mlを加えてゼラチンを溶解させた。さらに1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液2.3ml、上記染料固体微粒子分散液40g、上記塩基プレカーサーの固体微粒子分散液(a)を90g、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム3%水溶液12ml、、SBRラテックス10%液180g、を混合した。塗布直前にN,N-エチレンビス(ビニルスルホンアセトアミド)4%水溶液 80mlを混合し、ハレーション防止層塗布液とした。
【0298】
4)バック面保護層塗布液の調製
容器を40℃に保温し、ゼラチン40g、ベンゾイソチアゾリノン35mg、水840mlを加えてゼラチンを溶解させた。さらに1mol/lの水酸化ナトリウム水溶液5.8ml、流動パラフィン乳化物を流動パラフィンとして1.5g、スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム塩5%水溶液10ml、ポリスチレンスルホン酸ナトリウム3%水溶液20ml、フッ素系界面活性剤(F−1)2%溶液を2.4ml、フッ素系界面活性剤(F−2)2%溶液を2.4ml、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比57/8/28/5/2)ラテックス19質量%液32gを混合した。塗布直前に N,N-エチレンビス(ビニルスルホンアセトアミド)4%水溶液 25mlを混合しバック面保護層塗布液とした。
【0299】
4)バック層の塗布
上記下塗り支持体のバック面側に、アンチハレーション層塗布液をゼラチン塗布量が0.52g/m2となるように、またバック面保護層塗布液をゼラチン塗布量が1.7g/m2となるように同時重層塗布し、乾燥し、バック層を作成した。
【0300】
(画像形成層、中間層、および表面保護層)
1.塗布用材料の準備
1)ハロゲン化銀乳剤
《ハロゲン化銀乳剤1の調製》
蒸留水1421mlに1質量%臭化カリウム溶液3.1mlを加え、さらに0.5mol/L濃度の硫酸を3.5ml、フタル化ゼラチン31.7gを添加した液をステンレス製反応壺中で攪拌しながら、30℃に液温を保ち、硝酸銀22.22gに蒸留水を加え95.4mlに希釈した溶液Aと臭化カリウム15.3gとヨウ化カリウム0.8gを蒸留水にて容量97.4mlに希釈した溶液Bを一定流量で45秒間かけて全量添加した。その後、3.5質量%の過酸化水素水溶液を10ml添加し、さらにベンゾイミダゾールの10質量%水溶液を10.8ml添加した。さらに、硝酸銀51.86gに蒸留水を加えて317.5mlに希釈した溶液Cと臭化カリウム44.2gとヨウ化カリウム2.2gを蒸留水にて容量400mlに希釈した溶液Dを、溶液Cは一定流量で20分間かけて全量添加し、溶液DはpAgを8.1に維持しながらコントロールドダブルジェット法で添加した。銀1モル当たり1×10-4モルになるよう六塩化イリジウム(III)酸カリウム塩を溶液Cおよび溶液Dを添加しはじめてから10分後に全量添加した。また、溶液Cの添加終了の5秒後に六シアン化鉄(II)カリウム水溶液を銀1モル当たり3×10-4モル全量添加した。0.5mol/L濃度の硫酸を用いてpHを3.8に調整し、攪拌を止め、沈降/脱塩/水洗工程をおこなった。1mol/L濃度の水酸化ナトリウムを用いてpH5.9に調整し、pAg8.0のハロゲン化銀分散物を作成した。
【0301】
上記ハロゲン化銀分散物を攪拌しながら38℃に維持して、0.34質量%の1,2-ベンゾイソチアゾリン-3-オンのメタノール溶液を5ml加え、40分後に47℃に昇温した。昇温の20分後にベンゼンチオスルホン酸ナトリウムをメタノール溶液で銀1モルに対して7.6×10-5モル加え、さらに5分後にテルル増感剤Cをメタノール溶液で銀1モル当たり2.9×10-4モル加えて91分間熟成した。その後、分光増感色素Aと増感色素Bのモル比で3:1のメタノール溶液を銀1モル当たり増感色素AとBの合計として1.2×10-3モル加え、1分後にN,N'-ジヒドロキシ-N"-ジエチルメラミンの0.8質量%メタノール溶液1.3mlを加え、さらに4分後に、5-メチル-2-メルカプトベンゾイミダゾールをメタノール溶液で銀1モル当たり4.8×10-3モル、1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-トリアゾールをメタノール溶液で銀1モルに対して5.4×10-3モルおよび1−(3−メチルウレイド)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム塩を水溶液で銀1モルに対して8.5×10-3モル添加して、ハロゲン化銀乳剤1を作成した。
【0302】
調製できたハロゲン化銀乳剤中の粒子は、平均球相当径0.042μm、球相当径の変動係数20%のヨウドを均一に3.5モル%含むヨウ臭化銀粒子であった。粒子サイズ等は、電子顕微鏡を用い1000個の粒子の平均から求めた。この粒子の[100]面比率は、クベルカムンク法を用いて80%と求められた。
【0303】
《ハロゲン化銀乳剤2の調製》
ハロゲン化銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温30℃を47℃に変更し、溶液Bは臭化カリウム15.9gを蒸留水にて容量97.4mlに希釈することに変更し、溶液Dは臭化カリウム45.8gを蒸留水にて容量400mlに希釈することに変更し、溶液Cの添加時間を30分にして、六シアノ鉄(II)カリウムを除去した以外は同様にして、ハロゲン化銀乳剤2の調製を行った。ハロゲン化銀乳剤1と同様に沈殿/脱塩/水洗/分散を行った。更に、テルル増感剤Cの添加量を銀1モル当たり1.1×10-4モル、分光増感色素Aと分光増感色素Bのモル比で3:1のメタノール溶液の添加量を銀1モル当たり増感色素Aと増感色素Bの合計として7.0×10-4モル、1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-トリアゾールを銀1モルに対して3.3×10-3モルおよび1−(3−メチルウレイド)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム塩を銀1モルに対して4.7×10-3モル添加に変えた以外は乳剤1と同様にして分光増感、化学増感及び5-メチル-2-メルカプトベンゾイミダゾール、1-フェニル-2-ヘプチル-5-メルカプト-1,3,4-トリアゾールの添加を行い、ハロゲン化銀乳剤2を得た。ハロゲン化銀乳剤2の乳剤粒子は、平均球相当径0.080μm、球相当径の変動係数20%の純臭化銀立方体粒子であった。
【0304】
《ハロゲン化銀乳剤3の調製》
ハロゲン化銀乳剤1の調製において、粒子形成時の液温30℃を27℃に変更する以外は同様にして、ハロゲン化銀乳剤3の調製を行った。また、ハロゲン化銀乳剤1と同様に沈殿/脱塩/水洗/分散を行った。分光増感色素Aと分光増感色素Bのモル比で1:1を固体分散物(ゼラチン水溶液)として添加量を銀1モル当たり増感色素Aと増感色素Bの合計として6×10-3モル、テルル増感剤Cの添加量を銀1モル当たり5.2×10-4モルに変え、テルル増感剤の添加3分後に臭化金酸を銀1モル当たり5×10-4モルとチオシアン酸カリウムを銀1モルあたり2×10-3モルを添加したこと以外は乳剤1と同様にして、ハロゲン化銀乳剤3を得た。ハロゲン化銀乳剤3の乳剤粒子は、平均球相当径0.034μm、球相当径の変動係数20%のヨウドを均一に3.5モル%含むヨウ臭化銀粒子であった。
【0305】
《塗布液用混合乳剤Aの調製》
ハロゲン化銀乳剤1を70質量%、ハロゲン化銀乳剤2を15質量%、ハロゲン化銀乳剤3を15質量%溶解し、ベンゾチアゾリウムヨーダイドを1質量%水溶液にて銀1モル当たり7×10-3モル添加した。さらに塗布液用混合乳剤1kgあたりハロゲン化銀の含有量が銀として38.2gとなるように加水し、塗布液用混合乳剤1kgあたり0.34gとなるように1−(3−メチルウレイド)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム塩を添加した。
【0306】
2)脂肪酸銀分散物の調製
《脂肪酸銀分散物Aの調製》
ヘンケル社製ベヘン酸(製品名Edenor C22-85R)87.6Kg、蒸留水423L、5mol/L濃度のNaOH水溶液49.2L、t−ブチルアルコール120Lを混合し、75℃にて1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリウム溶液Aを得た。別に、硝酸銀40.4kgの水溶液206.2L(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635Lの蒸留水と30Lのt−ブチルアルコールを入れた反応容器を30℃に保温し、十分に撹拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液Aの全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ93分15秒と90分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶液添加開始後11分間は硝酸銀水溶液のみが添加されるようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液Aを添加開始し、硝酸銀水溶液の添加終了後14分15秒間はベヘン酸ナトリウム溶液Aのみが添加されるようにした。このとき、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が一定になるように外温コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウム溶液Aの添加系の配管は、2重管の外側に温水を循環させる事により保温し、添加ノズル先端の出口の液温度が75℃になるよう調製した。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外側に冷水を循環させることにより保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液Aの添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は撹拌軸を中心として対称的な配置とし、また反応液に接触しないような高さに調製した。
【0307】
ベヘン酸ナトリウム溶液Aを添加終了後、そのままの温度で20分間撹拌放置し、30分かけて35℃に昇温し、その後210分熟成を行った。熟成終了後直ちに、遠心濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩を得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキとして保管した。
【0308】
得られたベヘン酸銀粒子の形態を電子顕微鏡撮影により評価したところ、平均値でa=0.14μm、b=0.4μm、c=0.6μm、平均アスペクト比5.2、平均球相当径0.52μm、球相当径の変動係数15%のりん片状の結晶であった。(a,b,cは本文の規定)
【0309】
乾燥固形分260Kg相当のウエットケーキに対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA-217)19.3Kgおよび水を添加し、全体量を1000Kgとしてからディゾルバー羽根でスラリー化し、更にパイプラインミキサー(みづほ工業製:PM−10型)で予備分散した。
【0310】
次に予備分散済みの原液を分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−610、マイクロフルイデックス・インターナショナル・コーポレーション製、Z型インタラクションチャンバー使用)の圧力を1260kg/cm2に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物を得た。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を調節することで18℃の分散温度に設定した。
【0311】
《脂肪酸銀分散物Bの調製》
<再結晶ベヘン酸の調製>
ヘンケル社製ベヘン酸(製品名Edenor C22-85R)100Kgを、1200Kgのイソプロピルアルコールにまぜ、50℃で溶解し、10μmのフィルターで濾過した後、30℃まで、冷却し、再結晶を行った。再結晶をする際の、冷却スピードは、3℃/時間にコントロールした。得られた結晶を遠心濾過し、100Kgのイソプルピルアルコールでかけ洗いを実施した後、乾燥を行った。得られた結晶をエステル化してGC-FID測定をしたところ、ベヘン酸含有率は96モル%、それ以外にリグノセリン酸がモル2%、アラキジン酸が2モル%、エルカ酸0.001モル%含まれていた。
【0312】
<脂肪酸銀分散物Bの調製>
再結晶ベヘン酸88Kg、蒸留水422L、5mol/L濃度のNaOH水溶液49.2L、t−ブチルアルコール120Lを混合し、75℃にて1時間攪拌し反応させ、ベヘン酸ナトリウム溶液Bを得た。別に、硝酸銀40.4kgの水溶液206.2L(pH4.0)を用意し、10℃にて保温した。635Lの蒸留水と30Lのt−ブチルアルコールを入れた反応容器を30℃に保温し、十分に撹拌しながら先のベヘン酸ナトリウム溶液Bの全量と硝酸銀水溶液の全量を流量一定でそれぞれ93分15秒と90分かけて添加した。このとき、硝酸銀水溶液添加開始後11分間は硝酸銀水溶液のみが添加されるようにし、そのあとベヘン酸ナトリウム溶液Bを添加開始し、硝酸銀水溶液の添加終了後14分15秒間はベヘン酸ナトリウム溶液Bのみが添加されるようにした。このとき、反応容器内の温度は30℃とし、液温度が一定になるように外温コントロールした。また、ベヘン酸ナトリウム溶液Bの添加系の配管は、2重管の外側に温水を循環させる事により保温し、添加ノズル先端の出口の液温度が75℃になるよう調製した。また、硝酸銀水溶液の添加系の配管は、2重管の外側に冷水を循環させることにより保温した。ベヘン酸ナトリウム溶液Bの添加位置と硝酸銀水溶液の添加位置は撹拌軸を中心として対称的な配置とし、また反応液に接触しないような高さに調製した。
【0313】
ベヘン酸ナトリウム溶液Bを添加終了後、そのままの温度で20分間撹拌放置し、30分かけて35℃に昇温し、その後210分熟成を行った。熟成終了後直ちに、遠心濾過で固形分を濾別し、固形分を濾過水の伝導度が30μS/cmになるまで水洗した。こうして脂肪酸銀塩を得た。得られた固形分は、乾燥させないでウエットケーキとして保管した。
得られたベヘン酸銀粒子の形態を電子顕微鏡撮影により評価したところ、平均値でa=0.21μm、b=0.4μm、c=0.4μm、平均アスペクト比2.1、球相当径の変動係数11%の結晶であった。(a,b,cは本文の規定)
【0314】
乾燥固形分260Kg相当のウエットケーキに対し、ポリビニルアルコール(商品名:PVA-217)19.3Kgおよび水を添加し、全体量を1000Kgとしてからディゾルバー羽根でスラリー化し、更にパイプラインミキサー(みづほ工業製:PM−10型)で予備分散した。
【0315】
次に予備分散済みの原液を分散機(商品名:マイクロフルイダイザーM−610、マイクロフルイデックス・インターナショナル・コーポレーション製、Z型インタラクションチャンバー使用)の圧力を1150kg/cm2に調節して、三回処理し、ベヘン酸銀分散物を得た。冷却操作は蛇管式熱交換器をインタラクションチャンバーの前後に各々装着し、冷媒の温度を調節することで18℃の分散温度に設定した。
【0316】
3)還元剤分散物の調製
《還元剤−1分散物の調製》
還元剤―1(2,2'-メチレンビス-(4-エチル-6-tert-ブチルフェノール))10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて還元剤の濃度が25質量%になるように調製した。この分散液を60℃で5時間加熱処理し、還元剤―1分散物を得た。こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子はメジアン径0.40μm、最大粒子径1.4μm以下であった。得られた還元剤分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0317】
《還元剤−2分散物の調製》
還元剤―1(6,6'-ジ-t-ブチル-4,4'-ジメチル-2,2'-ブチリデンジフェノール)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて還元剤の濃度が25質量%になるように調製した。この分散液を40℃で1時間加熱した後、引き続いてさらに80℃で1時間加熱処理し、還元剤―2分散物を得た。こうして得た還元剤分散物に含まれる還元剤粒子はメジアン径0.50μm、最大粒子径1.6μm以下であった。得られた還元剤分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0318】
4)水素結合性化合物−1分散物の調製
水素結合性化合物−1(トリ(4−t−ブチルフェニル)ホスフィンオキシド)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液16Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて4時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて水素結合性化合物の濃度が25質量%になるように調製した。この分散液を40℃で1時間加熱した後、引き続いてさらに80℃で1時間加温し、水素結合性化合物―1分散物を得た。こうして得た水素結合性化合物分散物に含まれる水素結合性化合物粒子はメジアン径0.45μm、最大粒子径1.3μm以下であった。得られた水素結合性化合物分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0319】
5)現像促進剤−1分散物の調製
現像促進剤−1を10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製、ポバールMP203)の10質量%水溶液20Kgに、水10Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて3時間30分分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて現像促進剤の濃度が20質量%になるように調製し、現像促進剤−1分散物を得た。こうして得た現像促進剤分散物に含まれる現像促進剤粒子はメジアン径0.48μm、最大粒子径1.4μm以下であった。得られた現像促進剤分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。現像促進剤−2および色調調整剤−1の固体分散物についても現像促進剤−1と同様の方法により分散し、それぞれ20質量%、15質量%の分散液を得た。
【0320】
6)ポリハロゲン化合物の調製
《有機ポリハロゲン化合物−1分散物の調製》
有機ポリハロゲン化合物―1(トリブロモメタンスルホニルベンゼン)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の20質量%水溶液10Kgと、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.4Kgと、水14Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて有機ポリハロゲン化合物の濃度が26質量%になるように調製し、有機ポリハロゲン化合物―1分散物を得た。こうして得たポリハロゲン化合物分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.41μm、最大粒子径2.0μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物は孔径10.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0321】
《有機ポリハロゲン化合物−2分散物の調製》
有機ポリハロゲン化合物―2(N−ブチル−3−トリブロモメタンスルホニルベンゾアミド)10Kgと変性ポリビニルアルコール(クラレ(株)製ポバールMP203)の10質量%水溶液20Kgと、トリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液0.4Kgを添加して、良く混合してスラリーとした。このスラリーをダイアフラムポンプで送液し、平均直径0.5mmのジルコニアビーズを充填した横型サンドミル(UVM−2:アイメックス(株)製)にて5時間分散したのち、ベンゾイソチアゾリノンナトリウム塩0.2gと水を加えて有機ポリハロゲン化合物の濃度が30質量%になるように調製した。この分散液を40℃で5時間加温し、有機ポリハロゲン化合物―2分散物を得た。こうして得たポリハロゲン化合物分散物に含まれる有機ポリハロゲン化合物粒子はメジアン径0.40μm、最大粒子径1.3μm以下であった。得られた有機ポリハロゲン化合物分散物は孔径3.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納した。
【0322】
7)フタラジン化合物−1溶液の調製》
8Kgのクラレ(株)製変性ポリビニルアルコールMP203を水174.57Kgに溶解し、次いでトリイソプロピルナフタレンスルホン酸ナトリウムの20質量%水溶液3.15Kgとフタラジン化合物―1(6-イソプロピルフタラジン)の70質量%水溶液14.28Kgを添加し、フタラジン化合物―1の5質量%溶液を調製した。
【0323】
8)メルカプト化合物の調製)
《メルカプト化合物−1水溶液の調製》
メルカプト化合物―1(1−(3−スルホフェニル)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム塩)7gを水993gに溶解し、0.7質量%の水溶液とした。
【0324】
《メルカプト化合物−2水溶液の調製》
メルカプト化合物―2(1−(3−メチルウレイド)−5−メルカプトテトラゾールナトリウム塩)20gを水980gに溶解し、2.0質量%の水溶液とした。
【0325】
9)顔料−1分散物の調製
C.I.Pigment Blue 60を64gと花王(株)製デモールNを6.4gに水250gを添加し良く混合してスラリーとした。平均直径0.5mmのジルコニアビーズ800gを用意してスラリーと一緒にベッセルに入れ、分散機(1/4Gサンドグラインダーミル:アイメックス(株)製)にて25時間分散し、水を加えて顔料の濃度が5質量%になるように調製して顔料−1分散物を得た。こうして得た顔料分散物に含まれる顔料粒子は平均粒径0.21μmであった。
【0326】
10)SBRラテックス液の調製
(SBRラテックス(Tg=17℃)の合成)
ガスモノマー反応装置(耐圧硝子工業(株)製TAS−2J型)の重合釜に、蒸留水287g、界面活性剤(パイオニンA−43−S(竹本油脂(株)製):固形分48.5%)7.73g、1mol/リットルNaOH14.06ml、エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩0.15g、スチレン255g、アクリル酸11.25g、tert−ドデシルメルカプタン3.0gを入れ、反応容器を密閉し撹拌速度200rpmで撹拌した。真空ポンプで脱気し窒素ガス置換を数回繰返した後に、1,3−ブタジエン108.75gを圧入して内温60℃まで昇温した。ここに過硫酸アンモニウム1.875gを水50mlに溶解した液を添加し、そのまま5時間撹拌した。さらに90℃に昇温して3時間撹拌し、反応終了後内温が室温になるまで下げた後、1mol/リットルのNaOHとNH4OHを用いてNa+イオン:NH4 +イオン=1:5.3(モル比)になるように添加処理し、pH8.4に調整した。その後、孔径1.0μmのポリプロピレン製フィルターにてろ過を行い、ゴミ等の異物を除去して収納し、SBRラテックスを774.7g得た。イオンクロマトグラフィーによりハロゲンイオンを測定したところ、塩化物イオン濃度3ppmであった。高速液体クロマトグラフィーによりキレート剤の濃度を測定した結果、145ppmであった。
【0327】
上記ラテックスは平均粒径90nm、Tg=17℃、固形分濃度44質量%、25℃60%RHにおける平衡含水率0.6質量%、イオン伝導度4.80mS/cm(イオン伝導度の測定は東亜電波工業(株)製伝導度計CM-30S使用し、ラテックス原液(44質量%)を25℃にて測定)であった。
(Tgの異なるSBRラテックス)
Tgの異なるSBRラテックスはスチレン、ブタジエンの比率を適宜変更し、同様の方法により調製した。
【0328】
2.塗布液の調製
1)画像形成層塗布液−1の調製
上記で得た脂肪酸銀分散物A1000g、水135ml、顔料−1分散物35g、有機ポリハロゲン化合物−1分散物19g、有機ポリハロゲン化合物−2分散物58g、フタラジン化合物―1溶液162g、SBRラテックス(Tg:17℃)液1060g、還元剤−1分散物75g、還元剤−2分散物75g、水素結合性化合物−1分散物106g、現像促進剤−1分散物4.8g、メルカプト化合物−1水溶液9ml、メルカプト化合物−2水溶液27mlを順次添加し、塗布直前にハロゲン化銀混合乳剤A118gを添加して良く混合した画像形成層塗布液をそのままコーティングダイへ送液し、塗布した。
【0329】
上記画像形成層塗布液の粘度は東京計器のB型粘度計で測定して、40℃(No.1ローター、60rpm)で25[mPa・s]であった。
Haake社製RheoStress RS150を使用した38℃での塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/秒] においてそれぞれ32、35、33、26、17 [mPa・s]であった。
【0330】
塗布液中のジルコニウム量は銀1gあたり0.32mgであった。
【0331】
2)画像形成層塗布液−2の調製
上記で得た脂肪酸銀分散物B1000g、水135ml、顔料−1分散物36g、有機ポリハロゲン化合物−1分散物25g、有機ポリハロゲン化合物−2分散物39g、フタラジン化合物―1溶液171g、SBRラテックス(Tg:17℃)液1060g、還元剤−2分散物153g、水素結合性化合物−1分散物55g、現像促進剤−1分散物4.8g、現像促進剤−2分散物5.2g、色調調整剤−1分散物2.1g、メルカプト化合物−2水溶液8mlを順次添加し、塗布直前にハロゲン化銀混合乳剤A140gを添加して良く混合した画像形成層塗布液をそのままコーティングダイへ送液し、塗布した。
上記画像形成層塗布液の粘度は東京計器のB型粘度計で測定して、40℃(No.1ローター、60rpm)で40[mPa・s]であった。
Haake社製RheoStress RS150を使用した38℃での塗布液の粘度は剪断速度が0.1、1、10、100、1000[1/秒] においてそれぞれ30、43、41、28、20 [mPa・s]であった。
【0332】
塗布液中のジルコニウム量は銀1gあたり0.30mgであった。
【0333】
3)中間層塗布液−1の調製
ポリビニルアルコールPVA-205(クラレ(株)製)1000g、顔料-1分散物163g、、青色染料化合物−1(日本化薬(株)製:カヤフェクトターコイズRNリキッド150)水溶液33g、スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム塩5%水溶液27ml、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比57/8/28/5/2)ラテックス19質量%液4200mlにエアロゾールOT(アメリカンサイアナミド社製)の5質量%水溶液を27ml、フタル酸二アンモニウム塩の20質量%水溶液を135ml、総量10000gになるように水を加え、pHが7.5になるようにNaOHで調整して中間層塗布液とし、8.9ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で58[mPa・s]であった。
【0334】
4)第一の非感光性層塗布液―Aの調製
イナートゼラチン100g、ベンゾイソチアゾリノン10mgを水840mlに溶解し、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比57/8/28/5/2)ラテックス19質量%液180g、フタル酸の15質量%メタノール溶液を46ml、スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム塩の5質量%水溶液を5.4mlを加えて混合し、塗布直前に4質量%のクロムみょうばん40mlをスタチックミキサーで混合したものを塗布液量が26.1ml/m2になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター、60rpm)で20[mPa・s]であった。
【0335】
5)第一の非感光性層塗布液―Bの調製
第一の非感光性層塗布液―Aの調製において、イナートゼラチンの代わりにポリビニルアルコールPVA-205を用いて、第一の非感光性層塗布液―Bを調製した。
【0336】
6)第二の非感光性層塗布液−1の調製
ポリビニルアルコールPVA-217(クラレ(株)製)100g、ベンゾイソチアゾリノン10mgを水800mlに溶解し、メチルメタクリレート/スチレン/ブチルアクリレート/ヒドロキシエチルメタクリレート/アクリル酸共重合体(共重合重量比57/8/28/5/2)ラテックス19質量%液180g、フタル酸15質量%メタノール溶液40ml、フッ素系界面活性剤(F−1)の1質量%溶液を5.5ml、フッ素系界面活性剤(F−2)の1質量%水溶液を5.5ml、スルホコハク酸ジ(2−エチルヘキシル)ナトリウム塩の5質量%水溶液を28ml、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径0.7μm)4g、ポリメチルメタクリレート微粒子(平均粒径4.5μm)21gを混合したものを表面保護層塗布液とし、ゼラチンの塗布量が表1に記載の量になるようにコーティングダイへ送液した。
塗布液の粘度はB型粘度計40℃(No.1ローター,60rpm)で19[mPa・s]であった。
【0337】
7) 第二の非感光性層塗布−2を調製した。塗布液−2の調製
第二の非感光性層塗布−1に対して、ポリビニルアルコールPVA-217をイナートゼラチンに代え、ゼラチン硬膜剤として下記の化合物をゼラチンに対して2質量%添加して、第二の非感光性層塗布液−2を調製した。
【0338】
【化40】
Figure 0004092180
【0339】
3.熱現像感光材料の作製
1)熱現像感光材料−1〜4の作成
【0340】
バック面と反対の面に下塗り面から画像形成層、中間層、第一の非感光性層、第二の非感光性層の順番でスライドビード塗布方式にて同時重層塗布し、熱現像感光材料の試料−1〜4を作成した。用いた塗布液とその構成を表1に示した。このとき、画像形成層と中間層は36℃に、保護層第一層は37℃に、保護層第二層は40℃に温度調整した。
【0341】
【表1】
Figure 0004092180
【0342】
画像形成層の各化合物の塗布量(g/m2)は以下の通りである。
【0343】
ベヘン酸銀A 5.42
顔料(C.I.Pigment Blue 60) 0.036
ポリハロゲン化合物−1 0.12
ポリハロゲン化合物−2 0.25
フタラジン化合物−1 0.18
SBRラテックス 9.70
還元剤−1 0.40
還元剤−2 0.40
水素結合性化合物−1 0.58
現像促進剤−1 0.02
メルカプト化合物−1 0.002
メルカプト化合物−2 0.012
ハロゲン化銀(Agとして) 0.10
【0344】
塗布乾燥条件は以下のとおりである。
塗布はスピード160m/minで行い、コーティングダイ先端と支持体との間隙を0.10〜0.30mmとし、減圧室の圧力を大気圧に対して196〜882Pa低く設定した。支持体は塗布前にイオン風にて除電した。
引き続くチリングゾーンにて、乾球温度10〜20℃の風にて塗布液を冷却した後、無接触型搬送して、つるまき式無接触型乾燥装置にて、乾球温度23〜45℃、湿球温度15〜21℃の乾燥風で乾燥させた。
乾燥後、25℃で湿度40〜60%RHで調湿した後、膜面を70〜90℃になるように加熱した。加熱後、膜面を25℃まで冷却した。
【0345】
2)熱現像感光材料−5〜8の作成
熱現像感光材料−1〜4に対して、画像形成層塗布液―1の代わりに画像形成層塗布液―2を基本にした以外は熱現像感光材料−1〜4と同様にして熱現像感光材料−5〜8を作成した。試料の内容は表2に示した。
【0346】
【表2】
Figure 0004092180
【0347】
このときの画像形成層の各化合物の塗布量(g/m2)は以下の通りである。
【0348】
ベヘン酸銀B 5.27
顔料(C.I.Pigment Blue 60) 0.036
ポリハロゲン化合物−1 0.14
ポリハロゲン化合物−2 0.28
フタラジン化合物−1 0.18
SBRラテックス 9.43
還元剤−2 0.77
水素結合性化合物−1 0.28
現像促進剤−1 0.019
現像促進剤−2 0.016
色調調整剤−1 0.006
メルカプト化合物−2 0.003
ハロゲン化銀(Agとして) 0.13
【0349】
以下に本発明の実施例で用いた化合物の化学構造を示す。
【0350】
【化41】
Figure 0004092180
【0351】
【化42】
Figure 0004092180
【0352】
【化43】
Figure 0004092180
【0353】
【化44】
Figure 0004092180
【0354】
【化45】
Figure 0004092180
【0355】
4.写真性能の評価
1)準備
得られた試料は半切サイズに切断し、25℃50%RHの環境下で以下の包装材料に包装し、2週間常温下で保管した後、以下の評価を行った。
2)包装材料
PET 10μm/PE 12μm/アルミ箔9μm/Ny 15μm/カーボン3%を含むポリエチレン50μm。
酸素透過率:0.02ml/atm・m2・25℃・day、水分透過率:0.10g/atm・m2・25℃・day。
【0356】
3)感光材料の露光・現像結果
熱現像感光材料−1〜4は富士メディカルドライレーザーイメージャーFM−DP L(最大60mW(IIIB)出力の660nm半導体レーザー搭載)にて露光・熱現像(112℃−119℃−121℃−121℃に設定した4枚のパネルヒータで合計24秒)し、得られた画像の評価を濃度計により行った。
熱現像感光材料−5〜8は特願2002−088832および特願2002−091114に記載されたレーザーイメージャー(最大50mW(IIIB)出力の660nm半導体レーザー搭載)にて露光・熱現像(107℃−121℃−121℃に設定した3枚のパネルヒータで合計14秒)し、得られた画像の評価を濃度計により行った。
感度は、各画像の濃度1.0を与える露光量の逆数の対数値で算出した。
Dminは、未露光部の濃度である。
【0357】
4)塗布面状の評価
各試料を濃度が1.5となるように全面を均一に露光し、それぞれ写真性を評価したと同条件で熱現像処理し、単位塗布幅当たりの塗布スジの数で評価した。塗布スジは塗布故障であり、少ない方が塗布性が良好に優れている。
評価基準は、以下の通りである。
◎:スジが観察されない。
○:濃度の薄いスジが僅かに発生。
△:濃度の濃いスジが僅かに発生。
×:全面に塗布スジが発生。
【0358】
5)耐水性の評価
各試料の表面に水を100μl滴下し、1分後にろ紙で水滴を擦り取った。その後、残った水を完全に乾燥させ、水滴の跡の付き方を観察した。
◎:全く跡が残らない。
○:うっすらと跡が観察される。
△:擦った跡が観察される。
×:塗布膜が剥がれている。
実用的には、◎と○の範囲内が許容される。
6)評価結果
結果を表1、表2に示した。本発明の試料は、塗布面状が良好で耐水性に優れ、かつ写真性能も良好であった。
【0359】
実施例2
(中間層塗布液―2〜4の調液)
中間層塗布液―1に対して、ゲル化促進剤を添加して中間層塗布液―2〜4を調液した。
中間層塗布液―2:ゲル化促進剤として硝酸カリウムの塗布量が、第2の非感光性塗布層のゲル化剤の塗布量に対して10質量%になるように添加した。
中間層塗布液―3:ゲル化促進剤として塩化カルシウムの塗布量が、第2の非感光性塗布層のゲル化剤の塗布量に対して10質量%になるように添加した。
中間層塗布液―4:ゲル化促進剤としてキサンタンガムの塗布量が、第2の非感光性塗布層のゲル化剤の塗布量に対して10質量%になるように添加した。
【0360】
(第二の非感光性塗布−3〜8の調液)
第二の非感光性塗布−1に対して、表3に示すように本発明のゲル化剤を添加した。各ゲル化剤は、非感光性塗布層の塗布液中に0.5質量%添加した。
【0361】
(試料9〜21の作成)
実施例1の試料5と同様にして、但し、中間層と第二の非感光性層を表3に示す塗布液を用いて試料9〜21を作成した。
(評価結果)
実施例1の試料5と同様に行った。結果を表3に示した。本発明のゲル化剤、およびゲル化促進剤を用いることによって、塗布面状が改良され、耐水性が一段と改良され、良好な写真性能を示した。
【0362】
【表3】
Figure 0004092180
【0363】
【発明の効果】
本発明により塗布面状が改良された熱現像感光材料が提供され、かつ、耐水性が改良された熱現像感光材料が提供される。特に水系塗布される熱現像感光材料において有効である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a photothermographic material.
[0002]
[Prior art]
In recent years, in the medical field, reduction of waste processing liquid has been strongly desired from the viewpoint of environmental protection and space saving. Therefore, photosensitive heat for medical diagnosis and photographic technology that can be efficiently exposed by a laser image setter or laser imager and can form a clear black image having high resolution and sharpness. There is a need for techniques relating to developed photographic materials. These photosensitive photothermographic materials can eliminate the use of solution processing chemicals and supply customers with a simpler heat development processing system that does not damage the environment.
[0003]
Although there is a similar requirement in the field of general image forming materials, medical images are required to have high image quality with excellent sharpness and graininess because they are required to be finely drawn, and are cooled from the viewpoint of ease of diagnosis. There is a feature that a black tone image is preferred. At present, various hard copy systems using pigments and dyes such as inkjet printers and electrophotography are distributed as general image forming systems. However, there is no satisfactory output system for medical images.
[0004]
On the other hand, thermal imaging systems using organic silver salts are disclosed in, for example, the specifications of U.S. Pat. Nos. 3,152,904 and 3,457,075 and B.I. “Thermally Processed Silver Systems” by Shely (Imaging Processes and Materials Neblette 8th Edition, Sturge, V. Walworth (Walworth, A. Shepp, edited, page 2, 1996). In particular, the photothermographic material generally contains a catalytically active amount of a photocatalyst (eg, silver halide), a reducing agent, a reducible silver salt (eg, an organic silver salt), and a color tone that controls the color tone of silver if necessary. And a photosensitive layer dispersed in a binder matrix. The photothermographic material is heated to a high temperature (for example, 80 ° C. or higher) after image exposure, and is blackened by an oxidation-reduction reaction between silver halide or a reducible silver salt (functioning as an oxidizing agent) and a reducing agent. Form a silver image. The oxidation-reduction reaction is promoted by the catalytic action of the latent image of silver halide generated by exposure. Therefore, a black silver image is formed in the exposure area. Fuji Medical Dry Imager FM-DP L has been released as a medical image forming system using a photothermographic material disclosed in many documents including US Pat. No. 2910377 and Japanese Examined Patent Publication No. 43-4924.
[0005]
In manufacturing a thermal image forming system using an organic silver salt, there are a method of manufacturing by solvent coating and a method of manufacturing by coating and drying a coating liquid containing polymer fine particles as a water dispersion as a main binder. Since the latter method does not require a process such as solvent recovery, the manufacturing equipment is simple and it is advantageous for mass production.
[0006]
In the case of a thermal image forming system using an organic silver salt having a photosensitive layer coated with water, the photosensitive layer is mainly composed of a hydrophobic latex for the purpose of eliminating the influence of moisture on the photographic performance. And the like (see, for example, Patent Document 1) have been intensively improved to obtain a clear image. However, further improvement is required in order to obtain a stable image under various usage conditions of the user, such as assuming that the photosensitive material is stored under high temperature and high humidity conditions. In particular, when an outermost layer using a hydrophilic polymer derived from animal protein (for example, gelatin) is used (for example, see Patent Document 2), it is necessary to harden the hydrophilic polymer with a crosslinking agent in order to ensure water resistance. It was found that these cross-linking agents adversely affect photographic performance, and the sensitivity fluctuation is not sufficiently stable when the photosensitive material is stored under high temperature and high humidity conditions. In addition, there is an attempt to improve water resistance by using natural polymer polysaccharides in the outermost layer (see, for example, Patent Document 3), but these polysaccharides are difficult to dissolve completely, It became a cause of coating failure and it was difficult to apply the necessary thickness as the outermost layer due to high viscosity. In addition, hydrophilic polymers other than gelatin are reversible with temperature due to their setability (sol-gel changes when heated to a temperature of 30 ° C or higher, such as gelatin aqueous solution, and gels and loses fluidity when cooled to a temperature lower than that. Taking advantage of what happens, it is extremely difficult to obtain a uniform coating surface state without unevenness because the heated coating solution is not cooled on the support immediately after coating to stop fluidity).
[0007]
[Patent Document 1]
JP 2000-171936 A
[Patent Document 2]
Japanese Patent Laid-Open No. 2002-162712
[Patent Document 3]
JP 2002-196447 A
[0008]
[Problems to be solved by the invention]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a photothermographic material having a good coated surface shape, excellent water resistance and excellent photographic performance.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
  The object of the present invention has been achieved by the following photothermographic materials.
1) An image forming layer containing photosensitive silver halide, a non-photosensitive organic silver salt, a reducing agent and a binder on the same surface of the support, and a non-photosensitive layer on the side farther from the image forming layer with respect to the support In the photothermographic material having the above, the non-photosensitive layer comprises at least two layers, and 50% by mass or more of the binder of the first non-photosensitive layer close to the image forming layer comprises a water-soluble polymer derived from animal protein. 50% by mass or more of the binder of the second non-photosensitive layer farther from the image forming layer is made of a water-soluble polymer not derived from animal protein.And contains a gelling agentA photothermographic material characterized by the above.
2) The photothermographic material according to 1), wherein the second non-photosensitive layer is an outermost layer.
3) The photothermographic material according to 1) or 2), wherein the water-soluble polymer derived from animal protein is gelatin.
4) The photothermographic material according to any one of 1) to 3), wherein the water-soluble polymer not derived from animal protein is polyvinyl alcohol.
5) The photothermographic material according to any one of 1) to 4), wherein the water-soluble polymer derived from animal protein is gelatin, and the water-soluble polymer not derived from animal protein is polyvinyl alcohol. .
6) The photothermographic material according to any one of 1) to 5), further comprising a water-proofing agent selected from boric acid or a derivative thereof.
7) The gelling agent is contained in the second non-photosensitive layer 1) to6) AnyThe photothermographic material described in 1.
8) Characterized by containing a gelling accelerator1) ~7The photothermographic material according to any one of the above.
9) The gelation accelerator is contained in a layer not in direct contact with the layer containing the gelling agent.8The photothermographic material according to (1).
10) The gelling agent is agar, κ-carrageenan, ι-carrageenan, alginic acid, alginate, agarose, fur celerane, gellan gum, glucono delta lactone, azotobacter vinerandi gum, xanthan gum, pectin, guar gum, locust bean gum, tara gum , Cassia gum, glucomannan, tragacanth gum, karaya gum, pullulan, gum arabic, arabinogalactan, dextran, carboxymethylcellulose sodium salt, methylcellulose, silium sheet gum, starch, chitin, chitosan and curdlan To1) ~9The photothermographic material according to any one of the above.
11) The gelling agent is κ-carrageenan1) ~10The photothermographic material according to any one of the above.
12) The gelation accelerator is a salt of potassium, calcium, magnesium, zinc, cobalt and nickel8) ~11The photothermographic material according to any one of the above.
131) A water-soluble metal phthalocyanine compound is contained.12The photothermographic material according to any one of the above.
14) 1) to characterized in that the outermost layer contains a fluorosurfactant.13The photothermographic material according to any one of the above.
15The binder of the image forming layer is a latex 1) to14The photothermographic material according to any one of the above.
16) The non-photosensitive layer and the image forming layer are formed by simultaneous multilayer coating 1) to15The photothermographic material according to any one of the above.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The photothermographic material of the present invention has a constitutional layer comprising at least one image forming layer and two or more non-photosensitive layers on a support, and the image forming layer comprises a photosensitive silver halide. And a non-photosensitive organic silver salt, a reducing agent and a binder. In the present invention, 50% by mass or more of the binder of the first non-photosensitive layer close to the image forming layer is composed of a water-soluble polymer derived from animal protein, and the second non-photosensitive side farther from the image forming layer. 50% by mass or more of the binder in the layer is made of a water-soluble polymer not derived from animal protein.
[0011]
The photothermographic material of the present invention may be a single-sided type having an image forming layer only on one side of a support, or a double-sided type having image forming layers on both sides of a support. The single-sided type is preferable, and in this case, it is preferable to have the back layer on the surface opposite to the side having the image forming layer (hereinafter referred to as the back surface) with respect to the support. As the binder constituting the outermost layer of the back layer, the same binder can be used, but there is no particular limitation, and the polymer contained in the outermost layer on the image forming layer side is 50% or more different. It doesn't matter.
[0012]
(Description of water-soluble polymer derived from animal protein)
In the present invention, the polymer derived from animal protein refers to a natural or chemically modified water-soluble polymer such as glue, casein, gelatin, egg white and the like.
Gelatin is preferred, and acid-treated gelatin and alkali-treated gelatin (such as lime treatment) are available depending on the synthesis method, and both can be preferably used. It is preferable to use gelatin having a molecular weight of 10,000 to 1,000,000. In addition, modified gelatin modified by utilizing the amino group or carboxyl group of gelatin can be used (for example, phthalated gelatin).
[0013]
(Description of water-soluble polymer not derived from animal protein)
Water-soluble polymers not derived from animal proteins in this application are natural polymers (polysaccharides, microorganisms, animals) other than animal proteins such as gelatin, semi-synthetic polymers (cellulose, starch, alginic acid). And synthetic polymers (vinyl-based, others), synthetic polymers such as polyvinyl alcohol described below, and natural or semi-synthetic polymers made from plant-derived cellulose and the like are water-soluble polymers that can be used in the present invention. Applicable. Polyvinyl alcohols and acrylic acid-vinyl alcohol copolymer polymers are preferable.
[0014]
1) Polyvinyl alcohols
As the water-soluble polymer not derived from the animal protein of the present invention, polyvinyl alcohols are preferred.
As polyvinyl alcohol (PVA) preferably used in the present invention, there are various saponification degrees, polymerization degrees, neutralization degrees, modified products, and copolymers with various monomers as listed below.
[0015]
As a completely saponified product, PVA-105 [polyvinyl alcohol (PVA) content 94.0 wt% or more, saponification degree 98.5 ± 0.5 mol%, sodium acetate content 1.5 wt% or less, volatile content 5.0 wt% Viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 5.6 ± 0.4 CPS], PVA-110 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 98.5 ± 0.5 mol%, sodium acetate content 1. 5 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 11.0 ± 0.8 CPS], PVA-117 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 98.5 ± 0.5 mol% , Sodium acetate content 1.0 wt%, volatile matter 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C) 28.0 ± 3.0 CPS], PVA-117H [PVA content 93.5 wt%, saponification degree 99. 6. ± 0.3 mol%, sodium acetate content 1.85 wt%, volatile content 5. 0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 29.0 ± 3.0 CPS], PVA-120 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 98.5 ± 0.5 mol%, sodium acetate content 1. 0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 39.5 ± 4.5 CPS], PVA-124 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 98.5 ± 0.5 mol% Sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C) 60.0 ± 6.0 CPS], PVA-124H [PVA content 93.5 wt%, saponification degree 99. 6 ± 0.3 mol%, sodium acetate content 1.85 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 61.0 ± 6.0 CPS], PVA-CS [PVA content 94. 0 wt%, saponification degree 97.5 ± 0.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt% %, Viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 27.5 ± 3.0 CPS], PVA-CST [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 96.0 ± 0.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt% %, Volatile matter 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 27.0 ± 3.0 CPS], PVA-HC [PVA content 90.0 wt%, saponification degree 99.85 mol% or more, sodium acetate contained 2.5 wt%, volatile content 8.5 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 25.0 ± 3.5 CPS] (all are trade names manufactured by Kuraray Co., Ltd.), and the like.
[0016]
As the partially saponified product, PVA-203 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt% 3.4 ± 0.2 CPS], PVA-204 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5. 0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 3.9 ± 0.3 CPS], PVA-205 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1. 0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 5.0 ± 0.4 CPS], PVA-210 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol% Sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C) 9.0 ± 1.0 PS], PVA-217 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C) ) 22.5 ± 2.0 CPS], PVA-220 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, Viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 30.0 ± 3.0 CPS], PVA-224 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, Volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C) 44.0 ± 4.0 CPS], PVA-228 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate Content 1.0wt%, volatile content 5.0wt%, viscosity (4wt%, 20 ° C) 65.0 ± 5.0CPS , PVA-235 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 95 0.0 ± 15.0 CPS], PVA-217EE [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity ( 4 wt%, 20 ° C.) 23.0 ± 3.0 CPS], PVA-217E [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 23.0 ± 3.0 CPS], PVA-220E [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0wt%, volatile matter 5.0wt%, viscosity (4wt%, 20 ° C) 31.0 ± 4.0C PS], PVA-224E [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 88.0 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C. ) 45.0 ± 5.0 CPS], PVA-403 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 80.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, Viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 3.1 ± 0.3 CPS], PVA-405 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 81.5 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, Volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C) 4.8 ± 0.4 CPS], PVA-420 [PVA content 94.0 wt%, saponification degree 79.5 ± 1.5 mol%, sodium acetate Content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%], PVA-613 [PVA content 94.0 wt%, Degree of conversion 93.5 ± 1.0 mol%, sodium acetate content 1.0 wt%, volatile content 5.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 16.5 ± 2.0 CPS], L-8 [PVA Content 96.0 wt%, saponification degree 71.0 ± 1.5 mol%, sodium acetate content 1.0 wt% (ash content), volatile content 3.0 wt%, viscosity (4 wt%, 20 ° C.) 5.4 ± 0.4 CPS] (all are trade names manufactured by Kuraray Co., Ltd.).
[0017]
In addition, said measured value was calculated | required according to JISK-6726-1977.
[0018]
The modified polyvinyl alcohol can be selected from cationic modification, anion modification, modification with -SH compound, modification with alkylthio compound, and modification with silanol. In addition, modified polyvinyl alcohol described in “Poval” Koichi Nagano et al.
[0019]
As such modified polyvinyl alcohol (modified PVA), C polymer as C-118, C-318, C-318-2A, C-506 (all are trade names manufactured by Kuraray Co., Ltd.), HL polymer HL-12E, HL-1203 (all are trade names made by Kuraray Co., Ltd.), HM polymer is HM-03, HM-N-03 (all are trade names made by Kuraray Co., Ltd.), KL-118, KL-318, KL-506, KM-118T, KM-618 (all are trade names manufactured by Kuraray Co., Ltd.) as the K polymer, and M-115 (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) as the M polymer. (Trade name), MP-102, MP-202, MP-203 (all are trade names made by Kuraray Co., Ltd.) as MP polymers, and MPK-1, MPK- as MPK polymers. , MPK-3, MPK-4, MPK-5, MPK-6 (all are trade names manufactured by Kuraray Co., Ltd.), R-1130, R-2105, R-2130 (all are all as R polymers) Kuraray Co., Ltd. product name), V polymer V-2250 (Kuraray Co., Ltd. product name) and the like.
[0020]
Polyvinyl alcohol can be adjusted in viscosity or stabilized with a small amount of solvent or inorganic salt added to its aqueous solution. For details, see the above document “Poval” published by Koichi Nagano et al. Those described on pages 144 to 154 can be used. As a typical example, it is possible to improve the coating surface quality by containing boric acid, which is preferable. The amount of boric acid added is preferably 0.01 to 40 wt% with respect to polyvinyl alcohol.
[0021]
Polyvinyl alcohol is described in the above-mentioned document “Poval” that the crystallinity is improved by heat treatment and the water resistance is improved. However, it is used as the binder of the outermost layer of the present invention, and is coated and dried. Since the water resistance is improved by heating to an additional temperature or by performing an additional overheat treatment after drying, it is particularly preferred among the water-soluble polymers in the present invention.
In order to further increase the water resistance, it is preferable to add a waterproofing agent as described in pages 256 to 261 of the same document. For example, aldehydes, methylol compounds (N-methylol urea, N-methylol melamine, etc.), activated vinyl compounds (divinyl sulfone and derivatives thereof), bis (β-hydroxyethyl sulfone), epoxy compounds (epichlorohydrin, Derivatives thereof), polycarboxylic acids (dicarboxylic acids, polycarboxylic acids such as polyacrylic acid, methyl vinyl ether-maleic acid copolymers, isobutylene-maleic anhydride copolymers), diisocyanates, inorganic crosslinking agents (Cu , B, Al, Ti, Zr, Sn, V, Cr, etc.).
As the water-resistant agent preferable in the present invention, inorganic crosslinking agents can be mentioned, among which boric acid and derivatives thereof are preferable, and boric acid is particularly preferable. Hereinafter, specific examples of boric acid derivatives will be given.
[0022]
[Chemical 1]
Figure 0004092180
[0023]
The amount of the water-proofing agent added is preferably adjusted within a range of 0.01 to 40 wt% with respect to polyvinyl alcohol.
[0024]
2) Water-soluble polymers not derived from other animal proteins
Examples of the water-soluble polymer not derived from the animal protein of the present invention include the following in addition to the polyvinyl alcohol.
[0025]
  Specific examples include plant polysaccharides such as gum arabic, κ-Carrageenan, Ι−Carrageenan, Λ−Carrageenan, Guar gum (Squalon Supercol, etc.), locust bean gum, pectin, tragacanth, corn starch (National Starch & Chemical Co. Purity-21, etc.), phosphorylated starch (National Starch & Chemical Co. National 78-1898, etc.) and so on.
  Examples of microbial polysaccharides include xanthan gum (such as Keltrol T from Kelco) and dextrin (such as Nadex 360 from National Starch & Chemical Co.). Examples of animal polysaccharides include sodium chondroitin sulfate (such as Cromoist CS from Croda). It is done.
  Alternatively, cellulose polymers such as ethyl cellulose (ICI Cellofas WLD, etc.), carboxymethyl cellulose (Daicel CMC, etc.), hydroxyethyl cellulose (Daicel HEC, etc.), hydroxypropyl cellulose (Aqualon Klucel, etc.), methyl cellulose (Henkel Viscontran, etc.) ), Nitrocellulose (such as Isopropyl Wet from Hercules), and cationized cellulose (such as Crodacel QM from Croda). Examples of alginic acid include sodium alginate (such as Keltone from Kelco), propylene glycol alginate, and other classifications such as cationized guar gum (such as Hi-care1000 from Alcolac) and sodium hyaluronate (such as Hyalure from Lifecare Biomedial). .
  OtherIn, Agar, farsellan, guar gum, karaya gum, larch gum, guar seed gum, cyrus seed gum, kins seed gum, tamarind gum, gellan gum, tara gum and the like. Among these, those having high water solubility are preferable, and those that become an aqueous solution that can be sol-gel modified within 24 hours due to a temperature change in a temperature range of 5 ° C. to 95 ° C. are preferably used.
[0026]
Synthetic polymers include acrylic poly-sodium acrylate, polyacrylic acid copolymer, polyacrylamide, polyacrylamide copolymer, etc., vinyl-based polyvinyl pyrrolidone, polyvinyl pyrrolidone copolymer, etc. Glycol, polypropylene glycol, polyvinyl ether, polyethyleneimine, polystyrene sulfonic acid or copolymer thereof, polyvinyl sulfonic acid or copolymer thereof, polyacrylic acid or copolymer thereof, acrylic acid or copolymer thereof, and maleic acid Copolymer, maleic acid monoester copolymer, acryloylmethylpropanesulfonic acid or a copolymer thereof, and the like.
[0027]
Further, it has a superabsorbent polymer described in US Pat. No. 4,960,681, JP-A-62-245260, ie, —COOM or —SO3M (M is a hydrogen atom or an alkali metal). A homopolymer of vinyl monomers or a copolymer of these vinyl monomers or other vinyl monomers (for example, sodium methacrylate, ammonium methacrylate, Sumikagel L-5H manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.) can also be used.
[0028]
Among these, the water-soluble polymer preferably used is Sumikagel L-5H manufactured by Sumitomo Chemical Co., Ltd.
[0029]
The amount of these water-soluble polymers used is the coating amount (support 1m2As per) 0.3g / m2~ 4.0g / m2Is preferred, 0.5 g / m2~ 2.0 g / m2Is more preferable. In addition, also when adding the water-soluble polymer of this invention to the outermost layer of a back surface, the same coating amount (per layer) is preferable.
The concentration in the coating solution is preferably adjusted so that the viscosity becomes a value suitable for simultaneous multilayer coating when added, but is not particularly limited. In general, the concentration in the liquid is 0.01 to 30% by mass, more preferably 0.05 to 20% by mass, and particularly preferably 0.1 to 10% by mass. The viscosity obtained by these is preferably 1 to 200 mPa · s, more preferably 5 to 100 mPa · s as an increase from the initial viscosity. In the measurement, values measured at 25 ° C. with a B-type rotational viscometer are shown. The glass transition temperature of the water-soluble polymer preferably used in the present invention is not particularly limited, but is preferably 60 ° C. to 220 ° C. from the viewpoint of brittleness such as belt marks by heat development and generation of dust during processing. More preferably, it is 70 degreeC-200 degreeC. Furthermore, 80 to 180 degreeC is preferable. Most preferably, it is 90 to 170 ° C.
[0030]
A polymer dispersible in an aqueous solvent may be used in combination with the water-soluble polymer not derived from the animal protein of the present invention.
Polymers that are dispersible in suitable aqueous solvents are described in the description of the polymer latex in the description of the binder for the image forming layer below, but synthetic resins, polymers and copolymers, and other media that form films, such as , Cellulose acetates, cellulose acetate butyrate, poly (methyl methacrylic acid), poly (vinyl chloride), poly (methacrylic acid), styrene-maleic anhydride copolymers, styrene-acrylonitrile copolymers , Styrene-butadiene copolymers, poly (vinyl acetal) s (eg, poly (vinyl formal) and poly (vinyl butyral)), poly (esters), poly (urethanes), phenoxy resins, poly (vinylidene chloride) ), Poly (epoxides), poly (carbonates), poly (vinegar) Vinyl), poly (olefins), cellulose esters, mention may be made of poly (amides).
In particular, it is preferable to use a water-dispersed latex in combination. Preferred latexes are described in the description of the latex binder used in the image forming layer.
These latexes may be mixed in an amount of 1% by mass to 70% by mass, preferably 5% by mass to 50% by mass, with respect to the water-soluble polymer not derived from animal protein.
[0031]
(Description of gelling agent)
The gelling agent in the present invention is added to the aqueous solution of the water-soluble polymer not derived from the animal protein of the present invention, and gelled by using the substance that causes the gelation of the solution when cooled or in combination with a gelling accelerator. It is a substance that causes
[0032]
Specific examples of the gelling agent include the following water-soluble polysaccharides. That is, agar, κ-carrageenan, ι-carrageenan, alginic acid, alginate, agarose, fur celerin, gellan gum, glucono delta lactone, azotobacter vinegar digam, xanthan gum, pectin, guar gum, locust bean gum, tara gum, cassia gum, glucomannan , Tragacanth gum, karaya gum, pullulan, gum arabic, arabinogalactan, dextran, carboxymethylcellulose sodium salt, methylcellulose, silium sheet gum, starch, chitin, chitosan and curdlan
[0033]
Examples of the substance that gels by cooling after being heated and dissolved include substances such as agar, carrageenan, and julan gum.
[0034]
Among these gelling agents, κ-carrageenan (eg: K-9F, manufactured by Taisho Co., Ltd .: Nitta Gelatin Co., Ltd .: K-15: K-21-24, I— 3), iota-carrageenan and agar are mentioned, and κ-carrageenan is particularly preferred.
[0035]
A gelling agent is 0.01 mass%-10.0 mass% with respect to the water-soluble polymer of this invention, Preferably it is 0.02 mass%-5.0 mass%, More preferably, it is 0.05 mass%-2 It is preferable to use 0.0 mass%.
[0036]
It is preferable to use a gelation accelerator. The gelation accelerator of the present invention is a compound that promotes gelation by contact with the gelling agent, and its function is exhibited by a specific combination with the gelling agent. In the present invention, the following combinations can be used as the combination of the gelling agent and the gelation accelerator.
[0037]
1) Alkaline metal ions such as potassium as gelation accelerators, or alkaline earth metal ions such as calcium and magnesium; Combination of salt etc.
[0038]
2) A combination of boric acid or other boron compounds as a gelation accelerator and guar gum, locust bean gum, tara gum, cassia gum or the like as a gelling agent.
[0039]
3) A combination of acid or alkali as a gelation accelerator and alginate, glucomannan, pectin, chitin, chitosan, curdlan or the like as a gelling agent.
[0040]
4) A water-soluble polysaccharide that reacts with a gelling agent to form a gel is used as a gelation accelerator. Specifically, a combination using xanthan gum as the gelling agent, using cassia gum as the gelling agent, using carrageenan as the gelling agent, and using locust bean gum as the gelling agent can be exemplified.
[0041]
The following a) -g) can be illustrated as a specific example of the combination of these gelling agents and gelation accelerators.
a) Combination of κ-carrageenan and potassium
b) Combination of ι-carrageenan and calcium
c) Combination of ro-methoxyl pectin and calcium
d) Combination of sodium alginate and calcium
e) Combination of gellan gum and calcium
f) Combination of gellan gum and acid
g) A combination of roasting gum and xanthan gum
A plurality of such combinations may be used simultaneously.
[0042]
These gelation accelerators may be added to the same layer to which the gelling agent is added, but it is preferable to add them to different layers and act. More preferably, it is added to a layer not directly adjacent to the layer to which the gelling agent is added. That is, it is more preferable to have a layer containing neither a gelling agent nor a gelling accelerator between the layer containing the gelling agent and the layer containing the gelling accelerator.
[0043]
The gelling accelerator is used in an amount of 0.1 to 200% by mass, preferably 1.0 to 100% by mass, based on the gelling agent.
[0044]
(Various additives)
[0045]
The non-photosensitive layer of the present invention may contain various additives such as a matting agent, a hardener, a fluorosurfactant, a matting agent, and a filter dye. Since it is common to the layers, the description will be given later.
[0046]
As the layer containing the matting agent, the outermost non-photosensitive layer is optimal, but in some cases, it can be added to any layer closer to the support than the outermost layer. The surface protective layer including the outermost layer can be made into two or more layers as required. Additives involved in development, film surface pH regulator, charge regulator, ultraviolet absorber, slip agent, surfactant Can be designed to achieve both desirable characteristics and image quality performance in manufacturing such as coating properties.
[0047]
In the present invention, the first non-photosensitive layer is 0.1 μm to 5.0 μm, preferably 0.2 μm to 3.0 μm, and the second non-photosensitive layer is 0.1 μm to 5.0 μm, preferably 0. It is good to provide in the range of 2 micrometers-3.0 micrometers.
[0048]
(Description of organic silver salt)
1) Composition
Organic silver salts that can be used in the present invention are relatively stable to light, but when heated to 80 ° C. or higher in the presence of exposed photosensitive silver halide and reducing agent. It is a silver salt that functions as a silver ion supplier and forms a silver image. The organic silver salt may be any organic substance that can supply silver ions that can be reduced by a reducing agent. Regarding such non-photosensitive organic silver salt, paragraph numbers 0048 to 0049 of JP-A No. 10-62899, page 18 line 24 to page 19 line 37 of European Patent Publication No. 080864A1, European Patent Publication No. 0962812A1, JP-A-11-349591, JP-A-2000-7683, JP-A-2000-72711, and the like. Silver salts of organic acids, particularly silver salts of long-chain aliphatic carboxylic acids (having 10 to 30, preferably 15 to 28 carbon atoms) are preferred. Preferable examples of the fatty acid silver salt include silver lignocerate, silver behenate, silver arachidate, silver stearate, silver oleate, silver laurate, silver caproate, silver myristate, silver palmitate, silver erucate and the like. Including a mixture of In the present invention, among these fatty acid silvers, the silver behenate content is preferably 35 mol% to 85 mol%, more preferably 45 mol% to 75 mol%, and still more preferably 45 mol% to 60 mol%. The following fatty acid silver is preferably used. Furthermore, it is preferable to use fatty acid silver having an erucic acid content of 2 mol% or less, more preferably 1 mol% or less, and even more preferably 0.1 mol% or less.
[0049]
2) Shape
The shape of the organic silver salt that can be used in the present invention is not particularly limited, and may be any of a needle shape, a rod shape, a flat plate shape, and a flake shape.
[0050]
The particle size distribution of the organic silver salt is preferably monodispersed. Monodispersion is preferably 100% or less, more preferably 80% or less, and even more preferably 50% of the value obtained by dividing the standard deviation of the lengths of the short and long axes by the short and long axes, respectively. It is as follows. The method for measuring the shape of the organic silver salt can be determined from a transmission electron microscope image of the organic silver salt dispersion. As another method for measuring monodispersity, there is a method of obtaining the standard deviation of the volume weighted average diameter of the organic silver salt, and the percentage (variation coefficient) of the value divided by the volume weighted average diameter is preferably 100% or less, more Preferably it is 80% or less, more preferably 50% or less. As a measuring method, for example, it is obtained from the particle size (volume weighted average diameter) obtained by irradiating an organic silver salt dispersed in a liquid with laser light and obtaining an autocorrelation function with respect to temporal change of fluctuation of the scattered light. Can do.
[0051]
3) Preparation
Known methods and the like can be applied to the production and dispersion method of the organic acid silver used in the present invention. For example, the above-mentioned JP-A-10-62899, European Patent Publication No. 0803633A1, European Patent Publication No. 0962812A1, JP-A-11-349591, JP-A-2000-7683, JP-A-2000-72711, JP-A-2001-163889, 2001-163890, 2001-163827, 2001-33907, 2001-188313, 2001-83652, 2002-6442, 2002-49117, 2002-31870, 2002-107868 You can refer to the issue.
[0052]
In addition, when the photosensitive silver salt is allowed to coexist at the time of dispersion of the organic silver salt, the fog is increased and the sensitivity is remarkably lowered. Therefore, it is more preferable that the photosensitive silver salt is not substantially contained at the time of dispersion. In the present invention, the amount of the photosensitive silver salt in the aqueous dispersion to be dispersed is preferably 1 mol% or less, more preferably 0.1 mol% or less, based on 1 mol of the organic acid silver salt in the liquid. More preferably, no active addition of photosensitive silver salt is performed.
[0053]
In the present invention, it is possible to produce a photosensitive material by mixing an organic silver salt aqueous dispersion and a photosensitive silver salt aqueous dispersion, but the mixing ratio of the organic silver salt and the photosensitive silver salt can be selected according to the purpose. The ratio of the photosensitive silver salt to the organic silver salt is preferably in the range of 1 to 30 mol%, more preferably 2 to 20 mol%, particularly preferably 3 to 15 mol%. Mixing two or more organic silver salt aqueous dispersions and two or more photosensitive silver salt aqueous dispersions when mixing is a method preferably used for adjusting photographic characteristics.
[0054]
4) Addition amount
The organic silver salt of the present invention can be used in a desired amount, but the total coated silver amount including silver halide is 0.1 to 5.0 g / m.2Is more preferable, more preferably 0.3 to 3.0 g / m2More preferably, 0.5 to 2.0 g / m2It is. In particular, in order to improve image storage stability, the total silver coating amount is 1.8 g / m2Or less, more preferably 1.6 g / m2It is preferable that If the preferred reducing agent of the present invention is used, it is possible to obtain a sufficient image density even with such a low silver amount.
[0055]
(Description of reducing agent)
The photothermographic material of the present invention preferably contains a heat developer which is a reducing agent for the organic silver salt. The reducing agent for the organic silver salt may be any substance (preferably an organic substance) that reduces silver ions to metallic silver. Examples of such a reducing agent are described in JP-A No. 11-65021, paragraphs 0043 to 0045, and European Patent Publication No. 080364A1, page 7, line 34 to page 18, line 12.
In the present invention, the reducing agent is preferably a so-called hindered phenol-based reducing agent or bisphenol-based reducing agent having a substituent at the ortho position of the phenolic hydroxyl group, and more preferably a compound represented by the following general formula (R).
Formula (R)
[0056]
[Chemical formula 2]
Figure 0004092180
[0057]
(In the general formula (R), R11And R11Each independently represents an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms. R12And R12Each independently represents a hydrogen atom or a substituent that can be substituted on the benzene ring. L is a -S- group or -CHR13-Represents a group. R13Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms. X1And X1Each independently represents a hydrogen atom or a group capable of substituting for a benzene ring. )
[0058]
The general formula (R) will be described in detail.
1) R11And R11'
R11And R11Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and the substituent of the alkyl group is not particularly limited, but is preferably an aryl group, a hydroxy group, an alkoxy group, an aryloxy group. Group, alkylthio group, arylthio group, acylamino group, sulfonamido group, sulfonyl group, phosphoryl group, acyl group, carbamoyl group, ester group, ureido group, urethane group, halogen atom and the like.
[0059]
2) R12And R12', X1And X1'
R12And R12'Are each independently a hydrogen atom or a substituent capable of substituting for a benzene ring;1And X1Each 'also independently represents a hydrogen atom or a group that can be substituted on the benzene ring. Preferred examples of each group that can be substituted on the benzene ring include an alkyl group, an aryl group, a halogen atom, an alkoxy group, and an acylamino group.
[0060]
3) L
L is a -S- group or -CHR.13-Represents a group. R13Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and the alkyl group may have a substituent. R13Specific examples of the unsubstituted alkyl group include a methyl group, an ethyl group, a propyl group, a butyl group, a heptyl group, an undecyl group, an isopropyl group, a 1-ethylpentyl group, and a 2,4,4-trimethylpentyl group. . Examples of substituents for alkyl groups are R11In the same manner as the above substituent, a halogen atom, an alkoxy group, an alkylthio group, an aryloxy group, an arylthio group, an acylamino group, a sulfonamide group, a sulfonyl group, a phosphoryl group, an oxycarbonyl group, a carbamoyl group, a sulfamoyl group and the like can be mentioned.
[0061]
4) Preferred substituents
R11And R11'Is preferably a secondary or tertiary alkyl group having 3 to 15 carbon atoms, specifically, isopropyl group, isobutyl group, t-butyl group, t-amyl group, t-octyl group, cyclohexyl group, cyclopentyl. Group, 1-methylcyclohexyl group, 1-methylcyclopropyl group and the like. R11And R11'Is more preferably a tertiary alkyl group having 4 to 12 carbon atoms, among which a t-butyl group, a t-amyl group, and a 1-methylcyclohexyl group are more preferable, and a t-butyl group is most preferable.
[0062]
R12And R12'Is preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, specifically, methyl group, ethyl group, propyl group, butyl group, isopropyl group, t-butyl group, t-amyl group, cyclohexyl group, 1-methyl group. Examples include cyclohexyl group, benzyl group, methoxymethyl group, methoxyethyl group and the like. More preferred are methyl group, ethyl group, propyl group, isopropyl group and t-butyl group.
X1And X1'Is preferably a hydrogen atom, a halogen atom or an alkyl group, more preferably a hydrogen atom.
[0063]
L is preferably -CHR13-Group.
R13Is preferably a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 15 carbon atoms, and the alkyl group is preferably a methyl group, an ethyl group, a propyl group, an isopropyl group, or a 2,4,4-trimethylpentyl group. R13Particularly preferred is a hydrogen atom, a methyl group, an ethyl group, a propyl group or an isopropyl group.
[0064]
R13R is a hydrogen atom, R12And R12'Is preferably an alkyl group having 2 to 5 carbon atoms, more preferably an ethyl group or a propyl group, and most preferably an ethyl group.
R13Is a primary or secondary alkyl group having 1 to 8 carbon atoms, R12And R12'Is preferably a methyl group. R13The primary or secondary alkyl group having 1 to 8 carbon atoms is preferably a methyl group, an ethyl group, a propyl group or an isopropyl group, more preferably a methyl group, an ethyl group or a propyl group.
R11, R11', R12And R12When both are methyl groups, R13Is preferably a secondary alkyl group. In this case R13As the secondary alkyl group, isopropyl group, isobutyl group, and 1-ethylpentyl group are preferable, and isopropyl group is more preferable.
The reducing agent is R11, R11', R12, R12'And R13Depending on the combination, the heat developability, developed silver color tone and the like are different. Since these can be adjusted by combining two or more reducing agents, it is preferable to use a combination of two or more depending on the purpose.
[0065]
Although the specific example of the reducing agent of this invention including the compound represented by general formula (R) of this invention below is shown, this invention is not limited to these.
[0066]
[Chemical Formula 3]
Figure 0004092180
[0067]
[Formula 4]
Figure 0004092180
[0068]
[Chemical formula 5]
Figure 0004092180
[0069]
Examples of preferable reducing agents of the present invention other than the above are compounds described in JP-A Nos. 2001-188314, 2001-209145, 2001-350235, and 2002-156727.
In the present invention, the reducing agent is added in an amount of 0.1 to 3.0 g / m.2And more preferably 0.2 to 1.5 g / m.2And more preferably 0.3 to 1.0 g / m2It is. It is preferably contained in an amount of 5 to 50% by mole, more preferably 8 to 30% by mole, and further preferably 10 to 20% by mole based on 1 mole of silver on the surface having the image forming layer. The reducing agent is preferably contained in the image forming layer.
[0070]
The reducing agent may be contained in the coating solution by any method such as a solution form, an emulsified dispersion form, or a solid fine particle dispersion form, and may be contained in the photosensitive material.
Well-known emulsifying dispersion methods include dissolving oil using an oil such as dibutyl phthalate, tricresyl phosphate, glyceryl triacetate or diethyl phthalate, or an auxiliary solvent such as ethyl acetate or cyclohexanone, and mechanically dispersing the emulsified dispersion. The method of producing is mentioned.
[0071]
Further, as the solid fine particle dispersion method, a reducing agent powder is dispersed in an appropriate solvent such as water by a ball mill, a colloid mill, a vibrating ball mill, a sand mill, a jet mill, a roller mill, or an ultrasonic wave to create a solid dispersion. A method is mentioned. In this case, a protective colloid (for example, polyvinyl alcohol) or a surfactant (for example, an anionic surfactant such as sodium triisopropylnaphthalenesulfonate (a mixture of three isopropyl groups having different substitution positions)) may be used. Good. In the mills, beads such as zirconia are usually used as a dispersion medium, and Zr and the like eluted from these beads may be mixed in the dispersion. Although it depends on the dispersion conditions, it is usually in the range of 1 ppm to 1000 ppm. If the content of Zr in the light-sensitive material is 0.5 mg or less per gram of silver, there is no practical problem.
The aqueous dispersion preferably contains a preservative (for example, benzoisothiazolinone sodium salt).
Particularly preferred is a solid particle dispersion method of a reducing agent, and it is preferable to add fine particles having an average particle size of 0.01 μm to 10 μm, preferably 0.05 μm to 5 μm, more preferably 0.1 μm to 2 μm. In the present application, it is preferable to use other solid dispersions dispersed in a particle size within this range.
[0072]
(Description of development accelerator)
In the photothermographic material of the present invention, a sulfonamide phenol compound represented by the general formula (A) described in JP-A-2000-267222 and JP-A-2000-330234 as a development accelerator, Hindered phenol compounds represented by general formula (II) described in JP-A-2001-92075, general formula (I) described in JP-A-10-62895 and JP-A-11-15116, A hydrazine-based compound represented by general formula (D) in JP-A-2002-156727 or general formula (1) described in Japanese Patent Application No. 2001-074278, described in JP-A-2001-264929 A phenolic or naphtholic compound represented by the general formula (2) is preferably used. These development accelerators are used in the range of 0.1 to 20 mol% with respect to the reducing agent, preferably in the range of 0.5 to 10 mol%, more preferably in the range of 1 to 5 mol%. The introduction method to the light-sensitive material includes the same method as the reducing agent, but it is particularly preferable to add as a solid dispersion or an emulsified dispersion. When added as an emulsified dispersion, it is added as an emulsified dispersion dispersed using a high-boiling solvent and a low-boiling auxiliary solvent that are solid at room temperature, or as a so-called oilless emulsified dispersion that does not use a high-boiling solvent. It is preferable to add.
In the present invention, among the above development accelerators, hydrazine compounds represented by the general formula (D) described in JP-A No. 2002-156727 and those described in JP-A No. 2001-264929 A phenol-based or naphthol-based compound represented by the formula (2) is more preferable.
[0073]
Particularly preferred development accelerators of the present invention are compounds represented by the following general formulas (A-1) and (A-2).
Formula (A-1)
Q1-NHNH-Q2
(Wherein Q1 represents an aromatic group or a heterocyclic group bonded to —NHNH—Q2 at a carbon atom, and Q2 represents a carbamoyl group, an acyl group, an alkoxycarbonyl group, an aryloxycarbonyl group, a sulfonyl group, or a sulfamoyl group. Represents.)
[0074]
In the general formula (A-1), the aromatic group or heterocyclic group represented by Q1 is preferably a 5- to 7-membered unsaturated ring. Preferred examples include benzene ring, pyridine ring, pyrazine ring, pyrimidine ring, pyridazine ring, 1,2,4-triazine ring, 1,3,5-triazine ring, pyrrole ring, imidazole ring, pyrazole ring, 1,2 , 3-triazole ring, 1,2,4-triazole ring, tetrazole ring, 1,3,4-thiadiazole ring, 1,2,4-thiadiazole ring, 1,2,5-thiadiazole ring, 1,3,4 -Oxadiazole ring, 1,2,4-oxadiazole ring, 1,2,5-oxadiazole ring, thiazole ring, oxazole ring, isothiazole ring, isoxazole ring, thiophene ring, etc. are preferable, and these Also preferred are fused rings in which the rings are fused together.
[0075]
These rings may have a substituent, and when they have two or more substituents, these substituents may be the same or different. Examples of substituents include halogen atoms, alkyl groups, aryl groups, carbonamido groups, alkylsulfonamido groups, arylsulfonamido groups, alkoxy groups, aryloxy groups, alkylthio groups, arylthio groups, carbamoyl groups, sulfamoyl groups, cyano Groups, alkylsulfonyl groups, arylsulfonyl groups, alkoxycarbonyl groups, aryloxycarbonyl groups, and acyl groups. When these substituents are substitutable groups, they may further have substituents. Examples of preferred substituents include halogen atoms, alkyl groups, aryl groups, carbonamido groups, alkylsulfonamido groups, aryls. Sulfonamide group, alkoxy group, aryloxy group, alkylthio group, arylthio group, acyl group, alkoxycarbonyl group, aryloxycarbonyl group, carbamoyl group, cyano group, sulfamoyl group, alkylsulfonyl group, arylsulfonyl group, and acyloxy group Can be mentioned.
[0076]
The carbamoyl group represented by Q2 is preferably a carbamoyl group having 1 to 50 carbon atoms, more preferably 6 to 40 carbon atoms, such as unsubstituted carbamoyl, methylcarbamoyl, N-ethylcarbamoyl, N-propylcarbamoyl, N-sec-butylcarbamoyl, N-octylcarbamoyl, N-cyclohexylcarbamoyl, N-tert-butylcarbamoyl, N-dodecylcarbamoyl, N- (3-dodecyloxypropyl) carbamoyl, N-octadecylcarbamoyl, N- {3- (2,4-tert-pentylphenoxy) propyl} carbamoyl, N- (2-hexyldecyl) carbamoyl, N-phenylcarbamoyl, N- (4-dodecyloxyphenyl) carbamoyl, N- (2-chloro-5-dodecyl) Oxycarboni Ruphenyl) carbamoyl, N-naphthylcarbamoyl, N-3-pyridylcarbamoyl, N-benzylcarbamoyl.
[0077]
The acyl group represented by Q2 is preferably an acyl group having 1 to 50 carbon atoms, more preferably 6 to 40 carbon atoms. For example, formyl, acetyl, 2-methylpropanoyl, cyclohexylcarbonyl, octanoyl, 2- Examples include hexyldecanoyl, dodecanoyl, chloroacetyl, trifluoroacetyl, benzoyl, 4-dodecyloxybenzoyl, and 2-hydroxymethylbenzoyl. The alkoxycarbonyl group represented by Q2 is preferably an alkoxycarbonyl group having 2 to 50 carbon atoms, more preferably 6 to 40 carbon atoms, such as methoxycarbonyl, ethoxycarbonyl, isobutyloxycarbonyl, cyclohexyloxycarbonyl, dodecyl. Examples include oxycarbonyl and benzyloxycarbonyl.
[0078]
The aryloxycarbonyl group represented by Q2 is preferably an aryloxycarbonyl group having 7 to 50 carbon atoms, more preferably 7 to 40 carbon atoms, such as phenoxycarbonyl, 4-octyloxyphenoxycarbonyl, 2-hydroxymethyl. Phenoxycarbonyl and 4-dodecyloxyphenoxycarbonyl are mentioned. The sulfonyl group represented by Q2 is preferably a sulfonyl group having 1 to 50 carbon atoms, more preferably 6 to 40 carbon atoms, such as methylsulfonyl, butylsulfonyl, octylsulfonyl, 2-hexadecylsulfonyl, 3-dodecyl. Examples include oxypropylsulfonyl, 2-octyloxy-5-tert-octylphenylsulfonyl, and 4-dodecyloxyphenylsulfonyl.
[0079]
The sulfamoyl group represented by Q2 is preferably a sulfamoyl group having 0 to 50 carbon atoms, more preferably 6 to 40 carbon atoms, such as unsubstituted sulfamoyl, N-ethylsulfamoyl group, N- (2-ethylhexyl). ) Sulfamoyl, N-decylsulfamoyl, N-hexadecylsulfamoyl, N- {3- (2-ethylhexyloxy) propyl} sulfamoyl, N- (2-chloro-5-dodecyloxycarbonylphenyl) sulfamoyl, N -(2-tetradecyloxyphenyl) sulfamoyl is mentioned. The group represented by Q2 may further have two or more groups listed as examples of the substituent of the 5- to 7-membered unsaturated ring represented by Q1 at the substitutable position. In the case of having a substituent, these substituents may be the same or different.
[0080]
Next, a preferable range of the compound represented by formula (A-1) is described. Q1 is preferably a 5- to 6-membered unsaturated ring, such as a benzene ring, pyrimidine ring, 1,2,3-triazole ring, 1,2,4-triazole ring, tetrazole ring, 1,3,4-thiadiazole ring, 1,2,4-thiadiazole ring, 1,3,4-oxadiazole ring, 1,2,4-oxadiazole ring, thiazole ring, oxazole ring, isothiazole ring, isoxazole ring, and these rings More preferred is a ring fused with a benzene ring or an unsaturated heterocycle. Q2 is preferably a carbamoyl group, particularly preferably a carbamoyl group having a hydrogen atom on the nitrogen atom.
[0081]
Formula (A-2)
[0082]
[Chemical 6]
Figure 0004092180
[0083]
In General Formula (A-2), R1 represents an alkyl group, an acyl group, an acylamino group, a sulfonamide group, an alkoxycarbonyl group, or a carbamoyl group. R2 represents a hydrogen atom, a halogen atom, an alkyl group, an alkoxy group, an aryloxy group, an alkylthio group, an arylthio group, an acyloxy group, or a carbonate group. R3 and R4 each represents a group that can be substituted on the benzene ring mentioned in the example of the substituent of formula (A-1). R3 and R4 may be connected to each other to form a condensed ring.
R1 is preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms (for example, methyl group, ethyl group, isopropyl group, butyl group, tert-octyl group, cyclohexyl group, etc.), acylamino group (for example, acetylamino group, benzoylamino group, methyl group). Ureido group, 4-cyanophenylureido group, etc.), carbamoyl group (n-butylcarbamoyl group, N, N-diethylcarbamoyl group, phenylcarbamoyl group, 2-chlorophenylcarbamoyl group, 2,4-dichlorophenylcarbamoyl group, etc.) acylamino Groups (including ureido groups and urethane groups) are more preferred.
R2 is preferably a halogen atom (more preferably a chlorine atom or a bromine atom), an alkoxy group (for example, methoxy group, butoxy group, n-hexyloxy group, n-decyloxy group, cyclohexyloxy group, benzyloxy group, etc.) A group (phenoxy group, naphthoxy group, etc.).
R3 is preferably a hydrogen atom, a halogen atom, or an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, and most preferably a halogen atom. R4 is preferably a hydrogen atom, an alkyl group or an acylamino group, more preferably an alkyl group or an acylamino group. Examples of these preferable substituents are the same as those for R1. When R4 is an acylamino group, R4 is preferably linked to R3 to form a carbostyryl ring.
[0084]
In the general formula (A-2), when R3 and R4 are connected to each other to form a condensed ring, a naphthalene ring is particularly preferable as the condensed ring. The same substituent as the example of a substituent quoted by general formula (A-1) may couple | bond with the naphthalene ring. When general formula (A-2) is a naphtholic compound, R1 is preferably a carbamoyl group. Of these, a benzoyl group is particularly preferable. R2 is preferably an alkoxy group or an aryloxy group, and particularly preferably an alkoxy group.
[0085]
Hereinafter, preferred specific examples of the development accelerator of the present invention will be given. The present invention is not limited to these.
[0086]
[Chemical 7]
Figure 0004092180
[0087]
(Description of hydrogen bonding compound)
When the reducing agent in the present invention has an aromatic hydroxyl group (—OH) or an amino group (—NHR, R is a hydrogen atom or an alkyl group), particularly in the case of the aforementioned bisphenols, these groups and hydrogen bonds It is preferable to use together a non-reducing compound having a group capable of forming.
Examples of the group that forms a hydrogen bond with a hydroxyl group or an amino group include a phosphoryl group, a sulfoxide group, a sulfonyl group, a carbonyl group, an amide group, an ester group, a urethane group, a ureido group, a tertiary amino group, and a nitrogen-containing aromatic group. Can be mentioned. Among them, preferred are a phosphoryl group, a sulfoxide group, an amide group (however, it does not have a> N—H group and is blocked like> N—Ra (Ra is a substituent other than H)), a urethane group. (However, it has no> N—H group and is blocked like> N—Ra (Ra is a substituent other than H)), a ureido group (however, it has no> N—H group,> N-Ra (Ra is a substituent other than H).)
In the present invention, a particularly preferred hydrogen bonding compound is a compound represented by the following general formula (D).
Formula (D)
[0088]
[Chemical 8]
Figure 0004092180
[0089]
R in general formula (D)twenty oneOr Rtwenty threeEach independently represents an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, an aryloxy group, an amino group or a heterocyclic group, and these groups may be unsubstituted or may have a substituent.
Rtwenty oneOr Rtwenty threeIn the case where has a substituent, the substituent is a halogen atom, alkyl group, aryl group, alkoxy group, amino group, acyl group, acylamino group, alkylthio group, arylthio group, sulfonamido group, acyloxy group, oxycarbonyl group, carbamoyl Group, sulfamoyl group, sulfonyl group, phosphoryl group and the like. Preferred as substituents are alkyl groups or aryl groups such as methyl group, ethyl group, isopropyl group, t-butyl group, t-octyl group, phenyl group, 4-alkoxyphenyl group, 4-acyloxyphenyl group and the like can be mentioned.
Rtwenty oneOr Rtwenty threeSpecific examples of the alkyl group include methyl group, ethyl group, butyl group, octyl group, dodecyl group, isopropyl group, t-butyl group, t-amyl group, t-octyl group, cyclohexyl group, and 1-methylcyclohexyl group. Benzyl group, phenethyl group, 2-phenoxypropyl group, and the like.
Examples of the aryl group include phenyl group, cresyl group, xylyl group, naphthyl group, 4-t-butylphenyl group, 4-t-octylphenyl group, 4-anisidyl group, and 3,5-dichlorophenyl group.
Alkoxy groups include methoxy, ethoxy, butoxy, octyloxy, 2-ethylhexyloxy, 3,5,5-trimethylhexyloxy, dodecyloxy, cyclohexyloxy, 4-methylcyclohexyloxy, benzyl An oxy group etc. are mentioned.
Examples of the aryloxy group include a phenoxy group, a cresyloxy group, an isopropylphenoxy group, a 4-t-butylphenoxy group, a naphthoxy group, and a biphenyloxy group.
Examples of the amino group include a dimethylamino group, a diethylamino group, a dibutylamino group, a dioctylamino group, an N-methyl-N-hexylamino group, a dicyclohexylamino group, a diphenylamino group, and an N-methyl-N-phenylamino group. .
[0090]
Rtwenty oneOr Rtwenty threeAre preferably an alkyl group, an aryl group, an alkoxy group, or an aryloxy group. In terms of the effect of the present invention, Rtwenty oneOr Rtwenty threeOf these, at least one is preferably an alkyl group or an aryl group, and more preferably two or more are an alkyl group or an aryl group. In addition, R can be obtained at low cost.twenty oneOr Rtwenty threeAre preferably the same group.
Specific examples of the hydrogen bonding compound including the compound of the general formula (D) in the present invention are shown below, but the present invention is not limited thereto.
[0091]
[Chemical 9]
Figure 0004092180
[0092]
Embedded image
Figure 0004092180
[0093]
Specific examples of the hydrogen bonding compound include those described in European Patent No. 1096310, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2002-156727, and Japanese Patent Application No. 2001-124796 in addition to the above.
The compound of the general formula (D) of the present invention can be used in a light-sensitive material by being incorporated in a coating solution in the form of a solution, an emulsified dispersion, or a solid dispersion fine particle dispersion in the same manner as the reducing agent. It is preferable to use it as a product. The compound of the present invention forms a hydrogen-bonding complex with a compound having a phenolic hydroxyl group or an amino group in a solution state, and depending on the combination of the reducing agent and the compound of the general formula (D) of the present invention, It can be isolated in the crystalline state.
The use of the crystal powder isolated in this way as a solid dispersed fine particle dispersion is particularly preferable for obtaining stable performance. Further, a method in which the reducing agent and the compound of the general formula (D) of the present invention are mixed as a powder and complexed at the time of dispersion with a sand grinder mill or the like using an appropriate dispersant can be preferably used.
The compound of the general formula (D) of the present invention is preferably used in the range of 1 to 200 mol%, more preferably in the range of 10 to 150 mol%, still more preferably 20 to 100 mol, based on the reducing agent. % Range.
[0094]
(Description of silver halide)
1) Halogen composition
The photosensitive silver halide used in the present invention is not particularly limited as a halogen composition, and silver chloride, silver chlorobromide, silver bromide, silver iodobromide, silver iodochlorobromide, and silver iodide can be used. it can. Of these, silver bromide, silver iodobromide and silver iodide are preferred. The distribution of the halogen composition in the grains may be uniform, the halogen composition may be changed stepwise, or may be continuously changed. Further, silver halide grains having a core / shell structure can be preferably used. A preferable structure is a 2- to 5-fold structure, and more preferably 2- to 4-fold core / shell particles can be used. A technique for localizing silver bromide or silver iodide on the surface of silver chloride, silver bromide or silver chlorobromide grains can also be preferably used.
[0095]
2) Particle formation method
Methods for forming photosensitive silver halide are well known in the art, for example, the methods described in Research Disclosure June 1978, No. 17029, and US Pat. No. 3,700,458 can be used, Specifically, a method is used in which a photosensitive silver halide is prepared by adding a silver supply compound and a halogen supply compound to gelatin or another polymer solution, and then mixed with an organic silver salt. Further, the method described in paragraph Nos. 0217 to 0224 of JP-A No. 11-119374 and the methods described in JP-A Nos. 11-352627 and 2000-347335 are also preferable.
[0096]
3) Particle size
The grain size of the photosensitive silver halide is preferably small for the purpose of suppressing white turbidity after image formation, specifically 0.20 μm or less, more preferably 0.01 μm or more and 0.15 μm or less, and further preferably 0.02 μm or more. 0.12 μm or less is preferable. The grain size here means the diameter when converted into a circular image having the same area as the projected area of silver halide grains (in the case of tabular grains, the projected area of the main plane).
[0097]
4) Particle shape
Examples of the shape of the silver halide grains include cubes, octahedrons, tabular grains, spherical grains, rod-like grains, and potato-like grains. In the present invention, cubic grains are particularly preferred. Grains with rounded corners of silver halide grains can also be preferably used. The surface index (Miller index) of the outer surface of the photosensitive silver halide grains is not particularly limited, but the proportion of the [100] surface that has high spectral sensitization efficiency when adsorbed by the spectral sensitizing dye is high. preferable. The ratio is preferably 50% or more, more preferably 65% or more, and still more preferably 80% or more. The ratio of the Miller index [100] plane is calculated by T. Tani; J. Imaging Sci., 29, 165 (1985), which uses the adsorption dependence of [111] plane and [100] plane in the adsorption of sensitizing dyes. It can be determined by the method described.
[0098]
5) Heavy metal
The photosensitive silver halide grain of the present invention can contain a metal or metal complex of Group 8 to Group 10 of the Periodic Table (showing Groups 1 to 18). As the central metal of the group 8 to group 10 metal or metal complex of the periodic table, rhodium, ruthenium and iridium are preferable. One kind of these metal complexes may be used, or two or more kinds of complexes of the same metal and different metals may be used in combination. The preferred content is 1 x 10 per mole of silver-9From mole to 1 × 10-3A molar range is preferred. These heavy metals and metal complexes and methods for adding them are described in JP-A-7-225449, JP-A-11-65021, paragraphs 0018 to 0024, and JP-A-11-119374, paragraphs 0227 to 0240.
[0099]
In the present invention, silver halide grains in which a hexacyano metal complex is present on the outermost surface of the grains are preferred. As hexacyano metal complexes, [Fe (CN)6]Four-, [Fe (CN)6]3-, [Ru (CN)6]Four-, [Os (CN)6]Four-, [Co (CN)6]3-, [Rh (CN)6]3-, [Ir (CN)6]3-, [Cr (CN)6]3-, [Re (CN)6]3-Etc. In the present invention, a hexacyano Fe complex is preferred.
[0100]
The hexacyano metal complex is present in the form of ions in aqueous solution, so the counter cation is not important, but it is easy to mix with water and is suitable for precipitation of silver halide emulsions. Sodium ion, potassium ion, rubidium It is preferable to use alkali metal ions such as ions, cesium ions, and lithium ions, ammonium ions, and alkylammonium ions (for example, tetramethylammonium ion, tetraethylammonium ion, tetrapropylammonium ion, and tetra (n-butyl) ammonium ion).
[0101]
In addition to water, the hexacyano metal complex is miscible with a mixed solvent or gelatin with an appropriate organic solvent miscible with water (for example, alcohols, ethers, glycols, ketones, esters, amides, etc.). Can be added.
[0102]
The amount of hexacyano metal complex added is 1 x 10 per mole of silver.-FiveMore than mole 1 × 10-2Or less, more preferably 1 × 10-FourMore than mole 1 × 10-3It is below the mole.
[0103]
In order for the hexacyano metal complex to be present on the outermost surface of the silver halide grain, the chalcogen sensitization of sulfur sensitization, selenium sensitization and tellurium sensitization is completed after the addition of the aqueous silver nitrate solution used for grain formation. It is added directly before the completion of the preparation step before the chemical sensitization step for performing noble metal sensitization such as sensitization and gold sensitization, during the washing step, during the dispersion step, or before the chemical sensitization step. In order to prevent the silver halide fine grains from growing, it is preferable to add the hexacyano metal complex immediately after the grain formation, and it is preferable to add it before the completion of the preparation step.
[0104]
The addition of the hexacyano metal complex may be started after adding 96% by mass of the total amount of silver nitrate to be added to form grains, more preferably starting after adding 98% by mass, The addition of 99% by mass is particularly preferable.
[0105]
When these hexacyanometal complexes are added after the addition of the aqueous silver nitrate solution just before the completion of grain formation, they can be adsorbed on the outermost surface of the silver halide grains, and most of them form slightly soluble salts with silver ions on the grain surface. To do. Since this silver salt of hexacyanoiron (II) is a less soluble salt than AgI, it is possible to prevent re-dissolution by fine particles and to produce silver halide fine particles having a small particle size. .
[0106]
Further, metal atoms that can be contained in the silver halide grains used in the present invention (for example, [Fe (CN)6]Four-), Desalting methods and chemical sensitization methods for silver halide emulsions, paragraph numbers 0046 to 0050 of JP-A-11-84574, paragraph numbers 0025 to 0031 of JP-A-11-65021, paragraph number 0242 of JP-A-11-119374 ~ 0250.
[0107]
6) Gelatin
Various gelatins can be used as the gelatin contained in the photosensitive silver halide emulsion used in the present invention. It is necessary to maintain the dispersion state of the photosensitive silver halide emulsion in the organic silver salt-containing coating solution, and gelatin having a molecular weight of 10,000 to 1,000,000 is preferably used. It is also preferable to phthalate the gelatin substituent. These gelatins may be used at the time of grain formation or at the time of dispersion after desalting, but are preferably used at the time of grain formation.
[0108]
7) Sensitizing dye
As a sensitizing dye applicable to the present invention, it can spectrally sensitize silver halide grains in a desired wavelength region when adsorbed on silver halide grains, and has a spectral sensitivity suitable for the spectral characteristics of the exposure light source. The dye can be advantageously selected. As for the sensitizing dye and the addition method, paragraphs 0103 to 0109 of JP-A-11-65021, compounds represented by general formula (II) of JP-A-10-186572, and general formulas (I) of JP-A-11-119374 ) And the dyes described in paragraph No. 0106, U.S. Pat.Nos. 5,510,236 and 3,871,887, Example 5, dyes disclosed in JP-A-2-96131 and JP-A-59-48753, European Patent Publication No. 0808364A1 describes page 19 line 38 to page 20 line 35, JP-A-2001-272747, JP-A-2001-290238, JP-A-2002-23306, and the like. These sensitizing dyes may be used alone or in combination of two or more. In the present invention, the time when the sensitizing dye is added to the silver halide emulsion is preferably the time from the desalting step to the coating, and more preferably the time from desalting to the end of chemical ripening.
The addition amount of the sensitizing dye in the present invention can be set to a desired amount in accordance with the sensitivity and fogging performance, but is 10 per mol of silver halide in the photosensitive layer.-6~ 1 mol is preferred, more preferably 10-Four~Ten-1Is a mole.
[0109]
In the present invention, a supersensitizer can be used to improve spectral sensitization efficiency. Examples of supersensitizers used in the present invention include European Patent Publication No. 587,338, U.S. Pat.Nos. 3,877,943, 4,873,184, JP-A Nos. 5-341432, 11-109547, and 10-111543. And the compounds described.
[0110]
8) Chemical sensitization
The photosensitive silver halide grain in the present invention is preferably chemically sensitized by sulfur sensitizing method, selenium sensitizing method or tellurium sensitizing method. As the compound preferably used in the sulfur sensitization method, selenium sensitization method and tellurium sensitization method, known compounds, for example, compounds described in JP-A-7-128768 and the like can be used. In the present invention, tellurium sensitization is particularly preferred, and the compounds described in the literature described in paragraph No. 0030 of JP-A-11-65021, the general formulas (II), (III), (IV) in JP-A-5-313284 The compound shown by is more preferable.
[0111]
The photosensitive silver halide grains in the present invention are preferably chemically sensitized by gold sensitization alone or in combination with the chalcogen sensitization described above. As the gold sensitizer, the valence of gold is preferably +1 or +3, and the gold sensitizer is preferably a gold compound that is usually used. Typical examples are chloroauric acid, bromoauric acid, potassium chloroaurate, potassium bromoaurate, auric trichloride, potassium auric thiocyanate, potassium iodoaurate, tetracyanoauric acid, ammonium aurothiocyanate, pyridyltrichlorogold. Etc. are preferable. Further, gold sensitizers described in US Pat. No. 5,858,637 and Japanese Patent Application No. 2001-79450 are also preferably used.
[0112]
In the present invention, chemical sensitization is possible at any time after particle formation and before coating, and after desalting, (1) before spectral sensitization, (2) simultaneously with spectral sensitization, (3) spectral sensitization After sensitization, there may be (4) just before application.
The amount of sulfur, selenium and tellurium sensitizers used in the present invention varies depending on the silver halide grains used, chemical ripening conditions, etc., but is 10 per mol of silver halide.-8-10-2Moles, preferably 10-7-10-3Use moles.
The amount of gold sensitizer added varies depending on various conditions, but as a guideline it is 10 per mole of silver halide.-7From mole 10-3Mole, more preferably 10-6Mol ~ 5 × 10-FourIs a mole.
The conditions for chemical sensitization in the present invention are not particularly limited, but the pH is 5 to 8, the pAg is 6 to 11, and the temperature is about 40 to 95 ° C.
A thiosulfonic acid compound may be added to the silver halide emulsion used in the present invention by the method described in European Patent Publication No. 293,917.
[0113]
A reducing agent is preferably used for the photosensitive silver halide grains in the present invention. As specific compounds for the reduction sensitization, ascorbic acid and thiourea dioxide are preferable, and in addition, stannous chloride, aminoiminomethanesulfinic acid, hydrazine derivatives, borane compounds, silane compounds, polyamine compounds, and the like are preferably used. . The reduction sensitizer may be added at any stage in the photosensitive emulsion production process from crystal growth to the preparation process immediately before coating. Further, reduction sensitization is preferred by ripening while maintaining the pH of the emulsion at 7 or higher or pAg at 8.3 or lower, and reduction sensitization is achieved by introducing a single addition portion of silver ions during grain formation. It is also preferable to do.
[0114]
The photosensitive silver halide emulsion in the invention preferably contains an FED sensitizer (Fragmentable electron donating sensitizer) as a compound that generates two electrons with one photon. As the FED sensitizer, compounds described in US Pat. Nos. 5,747,235, 5747236, 6054260, 599941, and Japanese Patent Application No. 2001-86161 are preferable. As the step of adding the FED sensitizer, any process of the photosensitive emulsion production process from crystal growth to the preparation process immediately before coating is preferable. The amount added varies depending on various conditions, but as a guideline, it is 10 per silver halide.-7From mole 10-1Mole, more preferably 10-6Mol ~ 5 × 10-2Is a mole.
[0115]
9) Combined use of multiple silver halides
The light-sensitive silver halide emulsion in the light-sensitive material used in the present invention may be one kind or two or more kinds (for example, those having different average grain sizes, different halogen compositions, different crystal habits, chemical increase). Those with different feeling conditions) may be used in combination. The gradation can be adjusted by using a plurality of types of photosensitive silver halides having different sensitivities. As technologies related to these, JP-A-57-119341, 53-106125, 47-3929, 48-55730, 46-5187, 50-73627, 57-150841, etc. Can be mentioned. As the sensitivity difference, it is preferable that each emulsion has a difference of 0.2 logE or more.
[0116]
10) Application amount
The amount of photosensitive silver halide added is 1m of photosensitive material.2Indicated by the amount of silver applied per unit, 0.03 to 0.6 g / m2Preferably, 0.05 to 0.4 g / m2More preferably, 0.07 to 0.3 g / m2The photosensitive silver halide is preferably 0.01 mol or more and 0.5 mol or less, more preferably 0.02 mol or more and 0.3 mol or less, still more preferably 0.03 mol or more and 0.2 mol per 1 mol of the organic silver salt. It is as follows.
[0117]
11) Mixing of photosensitive silver halide and organic silver salt
Regarding the mixing method and mixing conditions of the separately prepared photosensitive silver halide and organic silver salt, the silver halide grains and organic silver salt that were prepared respectively were mixed with a high-speed stirrer, ball mill, sand mill, colloid mill, vibration mill, homogenizer. Etc., or a method of preparing an organic silver salt by mixing photosensitive silver halide that has been prepared at any timing during the preparation of the organic silver salt, etc., but the effect of the present invention is sufficient As long as it appears in, there is no particular limitation. Moreover, mixing two or more organic silver salt aqueous dispersions and two or more photosensitive silver salt aqueous dispersions when mixing is a preferred method for adjusting photographic characteristics.
[0118]
12) Mixing silver halide into coating solution
The preferred addition time of the silver halide of the present invention to the image-forming layer coating solution is from 180 minutes before coating to immediately before, preferably from 60 minutes to 10 seconds before coating. There is no particular limitation as long as the effect is sufficiently exhibited. Specific mixing methods include mixing in a tank in which the average residence time calculated from the addition flow rate and the amount of liquid delivered to the coater is the desired time, and by N. Harnby, MFEdwards, AWNienow, Takahashi There is a method of using a static mixer or the like described in Chapter 8 of the translation of Koji “Liquid Mixing Technology” (published by Nikkan Kogyo Shimbun, 1989).
[0119]
(Description of binder)
Any polymer may be used as the binder of the organic silver salt-containing layer of the present invention, and suitable binders are transparent or translucent and generally colorless, and include natural resins, polymers and copolymers, synthetic resins, polymers and copolymers, etc. Film-forming media such as gelatins, rubbers, poly (vinyl alcohol) s, hydroxyethyl celluloses, cellulose acetates, cellulose acetate butyrates, poly (vinyl pyrrolidone) s, casein, starch, poly (acrylic acid) ), Poly (methyl methacrylic acid), poly (vinyl chloride), poly (methacrylic acid), styrene-maleic anhydride copolymers, styrene-acrylonitrile copolymers, styrene-butadiene copolymers , Poly (vinyl acetal) s (eg, poly (vinyl Lumar) and poly (vinyl butyral)), poly (esters), poly (urethane) s, phenoxy resins, poly (vinylidene chloride) s, poly (epoxides), poly (carbonates), poly (vinyl acetate) s , Poly (olefin) s, cellulose esters, and poly (amides). The binder may be coated from water or an organic solvent or emulsion.
[0120]
In the present invention, the glass transition temperature of the binder that can be used in combination with the layer containing the organic silver salt is preferably 0 ° C. or higher and 80 ° C. or lower (hereinafter sometimes referred to as a high Tg binder), and preferably 10 ° C. to 70 ° C. Is more preferable, and it is still more preferable that it is 15 degreeC or more and 60 degrees C or less.
[0121]
In this specification, Tg was calculated by the following formula.
1 / Tg = Σ (Xi / Tgi)
Here, it is assumed that n monomer components from i = 1 to n are copolymerized in the polymer. Xi is the weight fraction of the i-th monomer (ΣXi = 1), and Tgi is the glass transition temperature (absolute temperature) of the homopolymer of the i-th monomer. However, Σ is the sum from i = 1 to n. The homopolymer glass transition temperature (Tgi) of each monomer was the value of Polymer Handbook (3rd Edition) (by J. Brandrup, E.H. Immergut (Wiley-Interscience, 1989)).
[0122]
Two or more binders may be used in combination as required. Further, a glass transition temperature of 20 ° C. or higher and a glass transition temperature of less than 20 ° C. may be used in combination. When two or more kinds of polymers having different Tg are blended, the weight average Tg is preferably within the above range.
[0123]
In the present invention, the organic silver salt-containing layer is preferably applied and dried using a coating solution in which 30% by mass or more of the solvent is water to form a film.
In the present invention, when the organic silver salt-containing layer is formed using a coating solution in which 30% by mass or more of the solvent is water and dried, the binder of the organic silver salt-containing layer is further an aqueous solvent ( When it is soluble or dispersible in an aqueous solvent), the performance is improved particularly when it is made of a latex of a polymer having an equilibrium water content of 2% by mass or less at 25 ° C. and 60% RH. The most preferable form is one prepared so that the ionic conductivity is 2.5 mS / cm or less, and as such a preparation method, there is a method of purifying using a separation functional membrane after polymer synthesis.
[0124]
The aqueous solvent in which the polymer is soluble or dispersible here is a mixture of water or water with 70% by mass or less of a water-miscible organic solvent. Examples of the water-miscible organic solvent include alcohols such as methyl alcohol, ethyl alcohol and propyl alcohol, cellosolvs such as methyl cellosolve, ethyl cellosolve and butyl cellosolve, ethyl acetate and dimethylformamide.
[0125]
In the case of a system in which the polymer is not dissolved thermodynamically and exists in a so-called dispersed state, the term aqueous solvent is used here.
[0126]
“Equilibrium moisture content at 25 ° C. and 60% RH” means the weight W1 of the polymer in the humidity-controlled equilibrium under the atmosphere of 25 ° C. and 60% RH and the weight W0 of the polymer in the absolutely dry state at 25 ° C. It can be expressed as
Equilibrium moisture content at 25 ℃ 60% RH = [(W1-W0) / W0] x 100 (mass%)
[0127]
For the definition and measurement method of the moisture content, for example, Polymer Engineering Course 14, Polymer Material Testing Method (Edited by Polymer Society, Jinshokan) can be referred to.
[0128]
The equilibrium moisture content of the binder polymer of the present invention at 25 ° C. and 60% RH is preferably 2% by mass or less, more preferably 0.01% by mass to 1.5% by mass, and still more preferably 0.02% by mass to 1% by mass. Is desirable.
[0129]
In the present invention, a polymer dispersible in an aqueous solvent is particularly preferred. Examples of the dispersion state may be latex in which fine particles of water-insoluble hydrophobic polymer are dispersed or polymer molecules in which the polymer molecule is dispersed in a molecular state or forming micelles. preferable. The average particle size of the dispersed particles is 1 to 50000 nm, preferably 5 to 1000 nm, more preferably 10 to 500 nm, and still more preferably 50 to 200 nm. The particle size distribution of the dispersed particles is not particularly limited, and may have a wide particle size distribution or a monodispersed particle size distribution. Mixing two or more types having a monodispersed particle size distribution is also a preferable method for controlling the physical properties of the coating solution.
[0130]
In the present invention, preferred embodiments of the polymer that can be dispersed in an aqueous solvent include acrylic polymers, poly (esters), rubbers (for example, SBR resin), poly (urethanes), poly (vinyl chloride) s, poly (acetic acid). Hydrophobic polymers such as vinyl), poly (vinylidene chloride) and poly (olefin) can be preferably used. These polymers may be linear polymers, branched polymers, crosslinked polymers, so-called homopolymers obtained by polymerizing a single monomer, or copolymers obtained by polymerizing two or more types of monomers. In the case of a copolymer, it may be a random copolymer or a block copolymer. The molecular weight of these polymers is 5,000 to 100,000, preferably 10,000 to 200,000 in number average molecular weight. When the molecular weight is too small, the mechanical strength of the image forming layer is insufficient, and when the molecular weight is too large, the film formability is poor, which is not preferable. In addition, a crosslinkable polymer latex is particularly preferably used.
[0131]
(Specific examples of latex)
Specific examples of preferable polymer latex include the following. Below, it represents using a raw material monomer, the numerical value in a parenthesis is the mass%, and molecular weight is a number average molecular weight. When a polyfunctional monomer was used, the concept of molecular weight was not applicable because a crosslinked structure was formed, so it was described as crosslinkability, and the description of molecular weight was omitted. Tg represents the glass transition temperature.
[0132]
Latex of P-1; -MMA (70) -EA (27) -MAA (3)-(molecular weight 37000, Tg61 ℃)
Latex of P-2; -MMA (70) -2EHA (20) -St (5) -AA (5)-(molecular weight 40000, Tg59 ° C)
Latex of P-3; -St (50) -Bu (47) -MAA (3)-(crosslinkability, Tg-17 ° C)
Latex of P-4; -St (68) -Bu (29) -AA (3)-(crosslinkability, Tg17 ° C)
Latex of P-5; -St (71) -Bu (26) -AA (3)-(crosslinkability, Tg24 ℃)
Latex of P-6; -St (70) -Bu (27) -IA (3)-(crosslinkability)
Latex of P-7; -St (75) -Bu (24) -AA (1)-(crosslinkability, Tg 29 ° C)
Latex of P-8; -St (60) -Bu (35) -DVB (3) -MAA (2)-(crosslinkability)
P-9; -St (70) -Bu (25) -DVB (2) -AA (3)-latex (crosslinkable)
Latex of P-10; -VC (50) -MMA (20) -EA (20) -AN (5) -AA (5)-(molecular weight 80000)
P-11; -VDC (85) -MMA (5) -EA (5) -MAA (5)-latex (molecular weight 67000)
Latex of P-12; -Et (90) -MAA (10)-(molecular weight 12000)
P-13; -St (70) -2EHA (27) -AA (3) latex (molecular weight 130000, Tg43 ℃)
P-14; -MMA (63) -EA (35)-AA (2) latex (molecular weight 33000, Tg47 ℃)
Latex of P-15; -St (70.5) -Bu (26.5) -AA (3)-(crosslinkability, Tg23 ° C)
Latex of P-16; -St (69.5) -Bu (27.5) -AA (3)-(crosslinkability, Tg20.5 ℃)
[0133]
The abbreviations for the above structures represent the following monomers. MMA; methyl methacrylate, EA; ethyl acrylate, MAA; methacrylic acid, 2EHA; 2-ethylhexyl acrylate, St; styrene, Bu; butadiene, AA; acrylic acid, DVB; divinylbenzene, VC; vinyl chloride, AN; Vinylidene chloride, Et; ethylene, IA; itaconic acid.
[0134]
The polymer latex described above is also commercially available, and the following polymers can be used. Examples of acrylic polymers include Sebian A-4635, 4718, 4601 (manufactured by Daicel Chemical Industries, Ltd.), Nipol Lx811, 814, 821, 820, 857 (manufactured by Nippon Zeon Co., Ltd.), poly ( Examples of esters include polynet (urethanes) such as FINETEX ES650, 611, 675, 850 (Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.), WD-size, WMS (Eastman Chemical). Are HYDRAN AP10, 20, 30, 40 (above Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) and examples of rubbers include LACSTAR 7310K, 3307B, 4700H, 7132C (above Dainippon Ink Chemical Co., Ltd.) , Nipol Lx416, 410, 438C, 2507 (made by Nippon Zeon Co., Ltd.) and other examples of poly (vinyl chloride) such as G351, G576 (made by Nippon Zeon Co., Ltd.), poly (vinylidene chloride) Examples of such as L502, L513 (manufactured by Asahi Kasei Kogyo Co., Ltd.) and other examples of poly (olefin), such as Chemipearl S120, SA100 (above Mitsui Petrochemical ( And the like).
[0135]
These polymer latexes may be used alone or in combination of two or more as required.
[0136]
(Preferred latex)
The polymer latex used in the present invention is particularly preferably a styrene-butadiene copolymer latex. The weight ratio of the styrene monomer unit to the butadiene monomer unit in the styrene-butadiene copolymer is preferably 40:60 to 95: 5. The proportion of the styrene monomer unit and the butadiene monomer unit in the copolymer is preferably 60 to 99% by mass. Moreover, it is preferable that the polymer latex of this invention contains 1-6 mass% of acrylic acid or methacrylic acid with respect to the sum of styrene and butadiene, More preferably, it contains 2-5 mass%. The polymer latex of the present invention preferably contains acrylic acid. The preferred molecular weight range is the same as described above.
[0137]
Examples of the latex of styrene-butadiene acid copolymer preferably used in the present invention include P-3 to P-8,15 described above, LACSTAR-3307B, 7132C, and Nipol Lx416, which are commercially available products.
[0138]
If necessary, a hydrophilic polymer such as gelatin, polyvinyl alcohol, methylcellulose, hydroxypropylcellulose, carboxymethylcellulose may be added to the organic silver salt-containing layer of the light-sensitive material of the present invention. The amount of these hydrophilic polymers added is preferably 30% by mass or less, more preferably 20% by mass or less, based on the total binder of the organic silver salt-containing layer.
[0139]
The organic silver salt-containing layer (that is, the image forming layer) of the present invention is preferably formed using a polymer latex. The amount of binder in the organic silver salt-containing layer is such that the weight ratio of the total binder / organic silver salt is in the range of 1/110 to 10, more preferably in the range of 1/3 to 5/1, more preferably in the range of 1/1 to 3. The range is / 1.
[0140]
Further, such an organic silver salt-containing layer is usually a photosensitive layer (emulsion layer) containing a photosensitive silver halide which is a photosensitive silver salt. The weight ratio of silver is 400-5, more preferably 200-10.
[0141]
The total binder amount of the image forming layer of the present invention is preferably 0.2 to 30 g / m.2, More preferably 1-15 g / m2More preferably 2-10 g / m2Range. The image forming layer of the present invention may contain a crosslinking agent for crosslinking, a surfactant for improving coating properties, and the like.
(Preferable solvent for coating solution)
[0142]
In the present invention, the solvent of the organic silver salt-containing layer coating solution of the photosensitive material (here, for simplicity, the solvent and the dispersion medium are collectively referred to as a solvent) is preferably an aqueous solvent containing 30% by mass or more of water. As a component other than water, any water-miscible organic solvent such as methyl alcohol, ethyl alcohol, isopropyl alcohol, methyl cellosolve, ethyl cellosolve, dimethylformamide, and ethyl acetate may be used. The water content of the solvent of the coating solution is preferably 50% by mass or more, more preferably 70% by mass or more. Examples of preferred solvent compositions include water, water / methyl alcohol = 90/10, water / methyl alcohol = 70/30, water / methyl alcohol / dimethylformamide = 80/15/5, water / methyl alcohol / Ethyl cellosolve = 85/10/5, water / methyl alcohol / isopropyl alcohol = 85/10/5, etc. (numerical value is mass%).
[0143]
(Description of antifogging agent)
Antifoggants, stabilizers and stabilizer precursors which can be used in the present invention are disclosed in paragraph No. 0070 of JP-A-10-62899, page 20 line 57 to page 21 line 7 of EP 080364A1. And the compounds described in JP-A-9-281637 and 9-329864, US Pat. Nos. 6,083,681, 6,083,681, and EP 1048975. Antifoggants preferably used in the present invention are organic halides, and examples thereof include those disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-65021, paragraphs 0111 to 0112. In particular, an organic halogen compound represented by formula (P) in JP-A-2000-284399, an organic polyhalogen compound represented by formula (II) in JP-A-10-339934, JP-A-2001-31644 and JP The organic polyhalogen compounds described in 2001-33911 are preferred.
[0144]
(Description of polyhalogen compounds)
Hereinafter, the organic polyhalogen compound preferable in the present invention will be specifically described. A preferred polyhalogen compound of the present invention is a compound represented by the following general formula (H).
General formula (H)
Q- (Y) n-C (Z1) (Z2) X
In the general formula (H), Q represents an alkyl group, an aryl group or a heterocyclic group, Y represents a divalent linking group, n represents 0 or 1, Z1And Z2Represents a halogen atom, and X represents a hydrogen atom or an electron withdrawing group.
In general formula (H), Q is preferably an aryl group or a heterocyclic group.
In the general formula (H), when Q is a heterocyclic group, a nitrogen-containing heterocyclic group containing 1 to 2 nitrogen atoms is preferable, and a 2-pyridyl group and a 2-quinolyl group are particularly preferable.
In the general formula (H), when Q is an aryl group, Q preferably represents a phenyl group substituted with an electron-attracting group having a positive Hammett's substituent constant σp. Regarding the Hammett's substituent constant, Journal of Medicinal Chemistry, 1973, Vol. 16, No. 11, 1207-1216, etc. can be referred to. Examples of such an electron withdrawing group include a halogen atom (fluorine atom (σp value: 0.06), chlorine atom (σp value: 0.23), bromine atom (σp value: 0.23), iodine atom. (Σp value: 0.18)), trihalomethyl group (tribromomethyl (σp value: 0.29), trichloromethyl (σp value: 0.33), trifluoromethyl (σp value: 0.54)), Cyano group (σp value: 0.66), nitro group (σp value: 0.78), aliphatic / aryl or heterocyclic sulfonyl group (for example, methanesulfonyl (σp value: 0.72)), aliphatic / aryl Or a heterocyclic acyl group (for example, acetyl (σp value: 0.50), benzoyl (σp value: 0.43)), alkynyl group (for example, C≡CH (σp value: 0.23)), aliphatic Aryl or heterocyclic oxycarbo Group (for example, methoxycarbonyl (σp value: 0.45), phenoxycarbonyl (σp value: 0.44)), carbamoyl group (σp value: 0.36), sulfamoyl group (σp value: 0.57), Examples thereof include a sulfoxide group, a heterocyclic group, and a phosphoryl group. The σp value is preferably in the range of 0.2 to 2.0, more preferably in the range of 0.4 to 1.0. Particularly preferred as the electron withdrawing group is a carbamoyl group, an alkoxycarbonyl group, an alkylsulfonyl group or an alkylphosphoryl group, and among them, a carbamoyl group is most preferred.
X is preferably an electron-withdrawing group, more preferably a halogen atom, aliphatic / aryl or heterocyclic sulfonyl group, aliphatic / aryl or heterocyclic acyl group, aliphatic / aryl or heterocyclic oxycarbonyl group, A carbamoyl group and a sulfamoyl group, particularly preferably a halogen atom. Among the halogen atoms, a chlorine atom, a bromine atom and an iodine atom are preferable, a chlorine atom and a bromine atom are more preferable, and a bromine atom is particularly preferable.
Y is preferably -C (= O)-, -SO- or -SO.2 -, More preferably -C (= O)-, -SO2 -, Particularly preferably -SO2 -. n represents 0 or 1, and is preferably 1.
[0145]
Specific examples of the compound of the general formula (H) of the present invention are shown below.
[0146]
Embedded image
Figure 0004092180
[0147]
Embedded image
Figure 0004092180
[0148]
Other preferred polyhalogen compounds of the invention include those described in JP-A Nos. 2001-31644, 2001-56526, and 2001-209145.
The compound represented by the general formula (H) of the present invention is 10 per mole of the non-photosensitive silver salt of the image forming layer.-FourIt is preferably used in the range of ˜1 mol, more preferably 10-3In the range of ~ 0.5 mol, more preferably 1 × 10-2It is preferable to use in the range of ~ 0.2 mol.
In the present invention, the antifoggant is added to the light-sensitive material by the method described in the method for containing a reducing agent, and the organic polyhalogen compound is also preferably added as a solid fine particle dispersion.
[0149]
(Other antifoggants)
Examples of other antifoggants include mercury (II) salts described in JP-A No. 11-65021, paragraph No. 0113, benzoic acids listed in paragraph No. 0114, salicylic acid derivatives of JP-A No. 2000-206642, and formulas of JP-A No. 2000-221634 A formalin scavenger compound represented by (S), a triazine compound according to claim 9 of JP-A-11-352624, a compound represented by formula (III) of JP-A-61-11791, 4-hydroxy-6- And methyl-1,3,3a, 7-tetrazaindene.
[0150]
The photothermographic material in the invention may contain an azolium salt for the purpose of fog prevention. Examples of the azolium salt include compounds represented by general formula (XI) described in JP-A-59-193447, compounds described in JP-B-55-12581, and general formula (II) described in JP-A-60-153039. And the compounds represented. The azolium salt may be added to any part of the photosensitive material, but the addition layer is preferably added to the layer having the photosensitive layer, and more preferably to the organic silver salt-containing layer. The azolium salt may be added in any step of preparing the coating solution. When added to the organic silver salt-containing layer, any step from the preparation of the organic silver salt to the preparation of the coating solution may be performed. To immediately before coating. The azolium salt may be added by any method such as powder, solution, fine particle dispersion. Moreover, you may add as a solution mixed with other additives, such as a sensitizing dye, a reducing agent, and a color toning agent. In the present invention, the addition amount of the azolium salt may be any amount, but is 1 × 10 10 per mole of silver.-6Moles to 2 moles, preferably 1 × 10-3More preferably, it is more than mol and less than 0.5 mol.
[0151]
(Other additives)
1) Mercapto, disulfide, and thiones
In the present invention, a mercapto compound, a disulfide compound, and a thione compound can be contained in order to suppress or promote development to control development, to improve spectral sensitization efficiency, and to improve storage stability before and after development. JP-A-10-62899, Paragraph Nos. 20 pages, lines 36-56. Of these, mercapto-substituted heteroaromatic compounds described in JP-A-9-297367, JP-A-9-304875, JP-A-2001-100358, Japanese Patent Application 2001-104213, Japanese Patent Application 2001-104214, and the like are preferable.
[0152]
2) Color preparation
In the photothermographic material of the present invention, it is preferable to add a color toning agent. For the color toning agent, paragraph numbers 0054 to 0055 of JP-A-10-62899, page 21 lines 23 to 48 of European Patent Publication No. 0803684A1, No. 2000-356317 and JP-A 2000-187298. In particular, phthalazinones (phthalazinone, phthalazinone derivatives or metal salts; for example, 4- (1-naphthyl) phthalazinone, 6-chlorophthalazinone, 5,7 -Dimethoxyphthalazinone and 2,3-dihydro-1,4-phthalazinedione); phthalazinones and phthalic acids (eg phthalic acid, 4-methylphthalic acid, 4-nitrophthalic acid, diammonium phthalate, sodium phthalate) , Potassium phthalate and tetrachlorophthalic anhydride); phthalazines (phthalazine, phthalazine derivatives or metal salts; eg 4- (1-naphthyl) phthalazine, 6-isopropyl (Thalazine, 6-t-butyl phthalazine, 6-chlorophthalazine, 5,7-dimethoxyphthalazine and 2,3-dihydrophthalazine); a combination of phthalazines and phthalic acids is preferred, especially phthalazines and phthalic acids The combination of is preferable. Of these, a particularly preferred combination is a combination of 6-isopropylphthalazine and phthalic acid or 4-methylphthalic acid.
[0153]
3) Plasticizer, lubricant
Regarding the plasticizer and lubricant that can be used in the photosensitive layer of the present invention, paragraph No. 0117 of JP-A No. 11-65021, the ultrahigh contrast agent for ultrahigh contrast image formation, and the addition method and amount thereof are the same. Paragraph No. 0118, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-223898, Paragraph Nos. 0136 to 0193, Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-284399, compounds of Formula (H), Formulas (1) to (3), Formulas (A) and (B), and Japanese Patent Application JP-A-11-65021, paragraph No. 0102, JP-A-11-65021, compounds of general formulas (III) to (V) described in JP-A-11-91652 (specific compounds: Chemical formulas 21 to 24), No. 223898, paragraph numbers 0194 to 0195.
[0154]
4) Dyes and pigments
The photothermographic material of the present invention has various dyes and pigments (for example, CIPigment Blue 60, CIPigment Blue 64, and CIPigment Blue 15: 6) from the viewpoints of color tone improvement, prevention of interference fringes during laser exposure, and prevention of irradiation. Can be used. Examples of the dye or pigment that can be used in the present invention include phthalocyanine compounds. In particular, a water-soluble metal phthalocyanine compound can be used more preferably.
[0155]
The “water-soluble metal phthalocyanine compound” that can be used in the present invention will be described.
The metal phthalocyanine compound is a metal complex salt of a phthalocyanine nucleus containing no metal, and the central metal is Na, K, Be, Mg, Mn, Ca, Ba, Cd, Hg, Cr, Fe, Co, Ni, Zn, Any metal element such as Pt, Pd, Cu, Ti, V, Si, Sr, Mo, B, Al, Pb, and Sn can be used as long as it can stably form a complex salt. Preferred examples include chromium, manganese, iron, cobalt, nickel, copper, and zinc, with copper being particularly preferred.
[0156]
Since the metal phthalocyanine compound in the present invention is water-soluble, the phthalocyanine carbocyclic aromatic ring is substituted with a water-soluble group directly or through a linking group. As the water-soluble group, a dissociable group having a pKa of 6 or less such as a sulfonic acid group or a salt thereof, a carboxylic acid group or a salt thereof, or a salt thereof is bonded directly or via a linking group to a phthalocyanine carbocyclic aromatic ring. Is. Specifically, -SO2NHSO2R, -CONHCOOR, -SO2NHCOR and the like can be mentioned. A compound in which a metal phthalocyanine compound is linked as a pendant to a water-soluble polymer main chain can also be used.
[0157]
Although it is known that the compound represented by the following general formula (Pc-X) can be conventionally used for the background color of blue, since there is no water-soluble group in the molecule, the compound represented by the following general formula (Pc-X) is used in the water-soluble metal phthalocyanine used in the present invention. Is not included.
Formula (Pc-X)
[0158]
Embedded image
Figure 0004092180
[0159]
(In the formula: M is a polyvalent metal atom.
R1, RFour, RFive, R8, R9, R12, R13And R16Each independently represents a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted, branched or unbranched alkyl group.
R2, RThree, R6, R7, RTen, R11, R14And R15Each independently represents a hydrogen atom, a halogen atom, a substituted or unsubstituted, branched or unbranched alkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, a substituted or unsubstituted alkoxy group, or a substituted or unsubstituted aryloxy group Represents.
Or adjacent, R1And R2, R2And RThree, RThreeAnd RFour, RFiveAnd R6, R6 and R7, R7And R8, R8And R9, R9And RTen, RTenAnd R11, R11And R12, R13And R14, R14And R15And R15And R16Represents a group of atoms necessary for one or more of the pairs together to form a substituted or unsubstituted aromatic or heteroaromatic ring. )
[0160]
Among commercially available water-soluble phthalocyanines, acid dyes, direct dyes, and reactive dyes described in Dye Handbook (Maruzen, 1975) and COLOR INDEX International third edition (1992, The Society of Dye and Colorists) can be used. . Specifically, C.I. I. Acid Blue 185,197,228,242,243,249,254,255,275,279,283 and C.I. I. Direct Blue 86,87,189,199,262,264,276, and C.I. I. Reactive Blue3,7,11,14,15,18,21,23,25,30,35,38,41,48,57,58,63,71,72,77,80,85,88,91,92 95,105,106,107,117,118,123,124,136,140,143,148,151,152,153,190,197,207,215,227,229,231, etc. can be used.
For CIDirect Blue 86, specifically Aizen Primula Turquoise Blue GLH (Hodogaya Chemical), Cupro Cyanine Blue GL (Toyo Ink), Daivogen Turquoise Blue S (Dainippon Ink), Direct Fast Cyanine Blue GL (Takaoka Chemical), Kayafect Blue GT, Kayafect Blue T, Kayarus Turquoise Blue GL (Nippon Kayaku), Kiwa Turquoise Blue GL (Kiwa Chemical), Nankai Direct Fast Cyanine Blue GL (Nankai Dye), Phthhalocyanine Blue G conc. (Usu Chemical), Sanyo Turquoise Blue BLR (Sanyo Dye), Sanyo Cyanine Blue SBL conc.-B (Sanyo Dye), Sumilight Supra Turquoise Blue G conc., Sumilight Supra Turquoise Blue FB conc. (Sumitomo Chemical), Sirius Supra Turquoise Blue GL (Bayer) , Diazol Light Turquoise JL (ICI), Lurantin Light Turquoise Blue GL (BASF), and Solar Turquoise Blue GLL (Sandoz).
About CIDirect Blue 199, specifically Solar Turquoise Blue FBL (Sandoz), Lurantin Light Turquoise Blue FBL (BASF), Diazol Light Turquoise JRL (ICI), Levacell Fast Turquoise Blue BLN, Levacell Fast Turquoise Blue FBL (above Bayer) , Kayafect Turquoise RN (Nippon Kayaku), Sumilight Supra Turquoise Blue FB (Sumitomo Chemical), Jay Direct Turquoise Blue CGL, Jay Direct Turquoise Blue FBL (hereinafter Jay Chemical), and the like.
[0161]
As the phthalocyanine dye having a large association absorption with a preferable color tone, a dye having a hydrogen bonding substituent such as a sulfamoyl group, a carbamoyl group and a hydroxyl group is preferable, and a dye represented by the general formula Pc-1 is preferable. Can be mentioned.
Formula Pc-1: MPc (SOThreeH) n (SO2NHR) m
In the general formula Pc-1, Pc represents a phthalocyanine skeleton, R represents an alkyl group, an aryl group, or a heterocyclic group, and each of them may have a substituent. n represents a number from 0 to 4, and m represents a number from 1 to 4. M represents a hydrogen atom, a metal atom or an oxide, hydroxide or halide thereof.
As M, Cu, Ni, Zn, Al and the like are preferable, and Cu is most preferable. In the general formula Pc-1, the sulfo group is represented in a free form, but may be a salt. The phthalocyanine dye represented by the general formula Pc-1 is water-soluble and has at least one ionic hydrophilic group in the molecule. Examples of the ionic hydrophilic group include a sulfo group, a carboxyl group, a phosphono group, and a quaternary ammonium group. As the ionic hydrophilic group, a carboxyl group, a phosphono group, and a sulfo group are preferable, and a carboxyl group and a sulfo group are particularly preferable. The carboxyl group, phosphono group, and sulfo group may be in the form of a salt. Examples of counter ions that form a salt include ammonium ions, alkali metal ions (eg, lithium ions, sodium ions, potassium ions), and organic cations. (Eg, tetramethylammonium ion, tetramethylguanidinium ion, tetramethylphosphonium).
[0162]
In addition, a reactive dye having a triazinyl group and a dye obtained by hydrolyzing a triazinyl reactive group are also preferable.
Furthermore, as described in JP 2000-303009, Japanese Patent Application Nos. 2001-96610, 2001-226275, 2001-47013, 2001-57063, 2001-57063, 2001-76689, the following general formula A phthalocyanine dye having a specific substituent at the β-position as represented by Pc-2 is preferably used in that it provides a large association absorption.
Formula Pc-2
[0163]
Embedded image
Figure 0004092180
[0164]
X11~ X14, Y11~ Y18Are each independently -SO-Z, -SO2-Z, -SO2NR1R2, Sulfo group, -CONR1R2Or -CO2R1Represents. Here, Z is a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, substituted or unsubstituted Represents a substituted heterocyclic group. R1, R2Each independently represents a hydrogen atom, a substituted or unsubstituted alkyl group, a substituted or unsubstituted cycloalkyl group, a substituted or unsubstituted alkenyl group, a substituted or unsubstituted aralkyl group, a substituted or unsubstituted aryl group, Represents a substituted or unsubstituted heterocyclic group.
Y11, Y12, Y13And Y14Each independently represents a monovalent substituent.
M is preferably Cu, Ni, Zn, Al or the like, and most preferably Cu.
a11~ A14Each independently represents an integer of 1 or 2, 4 ≦ a11+ A12+ A13+ A14It is preferable to satisfy ≦ 6, among which a11= A12= A13= A14= 1 is particularly preferable.
[0165]
X11, X12, X13And X14Each may be exactly the same substituent or, for example, X11, X12, X13And X14Is all -SO2-Z, but each Z is the same type of substituent as in the case where each Z includes different ones, but may be partially different from each other, for example -SO2-Z and -SO2NR1R2May contain different substituents as in the case of simultaneously substituted.
The phthalocyanine dye represented by the general formula Pc-2 is water-soluble and has at least one ionic hydrophilic group in the molecule. Examples of the ionic hydrophilic group include the groups exemplified in the general formula Pc-1.
[0166]
Examples of preferred dyes represented by the general formulas Pc-1 and Pc-2 are given below. Hereinafter, all ionic hydrophilic groups are represented in a free form, but may be salts.
(I) C.I. I. Direct Blue 199
CuPc (SOThreeH) n (SO2Dye represented by NHR) m
(I-1) n = 1, m = 3 R = CH2CH2SOThreeH
(I-2) n = 2, m = 2 R = CH2CO2H
(I-3) n = 3, m = 1 R = CH2CH2CO2H
(I-4) n = 3, m = 1 R = CH2CH2OH
(I-5) n = 3, m = 1 R = CH2CH (OH) CHThree
(I-6) n = 3, m = 1 R = CH2CH2OCH2CH2OH
[0167]
(II) In the general formula Pc-2, Y11~ Y18= H, a11~ A14= 1 dye
(II-1) X11~ X14= SO2NHCH2CH2SOThreeH
(II-2) X11~ X14= CONHCH2CO2H
(II-3) X11~ X14= SO2CH2CH2CH2SOThreeH
(II-4) X11~ X14= SOThreeH
(II-5) X11~ X14= CO2H
(II-6) X11~ X14= CONHCH2CH2SOThreeH
(II-7) X11~ X14= CONHCH2SOThreeH
(II-8) X11~ X14= SO2CH2CH (OH) CH2SOH
[0168]
Furthermore, the dyes described in Japanese Patent Application Nos. 2001-96610, 2001-226275, 2001-47013, 2001-57063, and 2001-76689 can be mentioned.
[0169]
In the present invention, the free ion of the same kind as the central metal of the water-soluble metal phthalocyanine compound generally affects the photographic characteristics of the silver halide photosensitive material, and therefore does not exceed 200 mol% with respect to the content of the phthalocyanine compound. And is preferably contained in the photothermographic material, preferably 100 mol% or less, more preferably 40 mol% or less.
[0170]
In the present invention, the water-soluble phthalocyanine compound is preferably in a state of at least one of cyan dyes having an absorption spectrum having the following three characteristics. The measurement is performed in accordance with, for example, JIS K 0115 “General Rules for Absorption Spectrophotometry”.
[0171]
(1) A cyan dye having absorption spectrum peaks both at wavelengths between 590 nm and 640 nm and between wavelengths of 650 nm and 710 nm.
[0172]
(2) A cyan dye having an absorption spectrum peak between wavelengths 590 nm and 640 nm and not between wavelengths 650 nm and 710 nm (excluding a shoulder that does not have an absorption maximum).
[0173]
(3) A cyan dye having an absorption spectrum peak between wavelengths 650 nm and 710 nm and not between wavelengths 590 nm and 640 nm (excluding a shoulder that does not have an absorption maximum).
[0174]
In general, it is known that even with dyes having the same color index number, the position and size of the peak of an absorption spectrum change depending on the type, position, and number of substituents.
The phthalocyanine dye generally has a monomer absorption peak at a wavelength of 650 nm to 710 nm, more preferably 650 nm to 690 nm, and an aggregate absorption peak at a wavelength of 590 nm to 650 nm, more preferably 590 nm to 600 nm. is there. If the absorption of the monomer is too strong, the color tone becomes greenish, which is not preferable for obtaining the blue color tone preferred in the medical photographic field.
[0175]
For example, since the cyan dye as in (1) has absorption over a wide wavelength range, the photosensitive material can have a wide range of functions such as color adjustment, prevention of irradiation, prevention of halation, and safe light filter. preferable.
In the absorption spectrum in the film, A indicates the peak value of the absorption spectrum at a wavelength of 590 nm to 640 nm, and B indicates the peak value of the absorption spectrum at a wavelength of 650 nm to 710 nm. A ratio can be indicated.
That is, for the purpose of adjusting the color tone and reducing the sensitivity loss in the red-sensitive photosensitive material, B / A ≦ 1.0 is preferable, 0.9 or less is more preferable, and 0 Most preferably, it is 8 or less.
On the other hand, when emphasis is placed on the prevention of irradiation and antihalation functions, it is preferable that B / A> 1.0. However, in order to balance these functions, it is preferable to satisfy the following inequality.
Preferably, 0.5 <B / A <1.8
Particularly preferably, 0.8 <B / A <1.3
In water-soluble phthalocyanine compounds having absorption spectrum peaks between wavelengths of 590 nm to 640 nm and 650 nm to 710 nm, the ratio of the two peak values varies depending on the compound, which depends on the type, position, and number of substituents. Is.
[0176]
In the case of the cyan dye as in (2), the absorption is sharp and the absorption in the visible region is large. Therefore, in the photosensitive material, the functions such as the color tone adjustment and the safe light filter should be made effective in a small amount. It is preferable at the point which can do. The state where there is no absorption spectrum peak at a wavelength of 650 nm to 710 nm also varies depending on the compound, which is due to the difference in the type, position, and number of substituents.
[0177]
In the case of the cyan dye as in the case of (3), since the absorption is sharp and the absorption in the visible region is small, it is possible to function effectively in a small amount for functions such as prevention of irradiation and prevention of halation in the photosensitive material. It is preferable in that it can be performed. The state where there is no absorption spectrum peak between wavelengths 590 nm and 640 nm also varies depending on the compound, which is due to the difference in the type, position, and number of substituents.
[0178]
As for the absorbance of the water-soluble phthalocyanine compound, the maximum absorbance at 400 nm to 800 nm of a liquid obtained by diluting a 2% by mass aqueous solution of the compound 1000 times with water is preferably 0.3 or more and less than 1.2.
[0179]
In the present invention, the water-soluble phthalocyanine compound is preferably used in the production of a photosensitive material as an aqueous solution prepared in advance using water as a medium. In the aqueous solution, the water-soluble phthalocyanine compound of the present invention is contained in an amount of 0.1 to 30% by mass, preferably 0.5 to 20% by mass, and more preferably about 1 to 8% by mass. The aqueous solution may further contain a water-soluble organic solvent and auxiliary additives. The content of the water-soluble organic solvent is 0 to 30% by mass, preferably 5 to 30% by mass, auxiliary additives 0 to 5% by mass, preferably about 0 to 2% by mass.
[0180]
In the present invention, specific examples of water-soluble organic solvents that can be used in preparing an aqueous solution of a water-soluble phthalocyanine compound include, for example, methanol, ethanol, propanol, isopropanol, butanol, isobutanol, sec-butanol, and tert-butanol. C1-C4 alkanols, carboxylic acid amides such as N, N-dimethylformamide or N, N-dimethylacetamide, lactams such as ε-caprolactam, N-methylpyrrolidin-2-one, urea, 1,3-dimethylimidazo Cyclic ureas such as lysine-2-one or 1,3-dimethylhexahydropyrimido-2-one, ketones such as acetone, methyl ethyl ketone, 2-methyl-2-hydroxypentan-4-one or keto alcohols, tetrahydrofuran, Ethers such as dioxane Ethylene glycol, 1,2- or 1,3-propylene glycol, 1,2- or 1,4-butylene glycol, 1,6-hexylene glycol, diethylene glycol, triethylene glycol, dipropylene glycol, thiodiglycol, polyethylene Polyols (triols) such as mono-, oligo- or polyalkylene glycols or thioglycols, glycerin, hexane-1.2.6-triol, ethylene glycol monomethyl-ether, ethylene glycol having C2-C6 alkylene units such as glycol and polypropylene glycol Monoethyl ether, diethylene glycol monomethyl ether, diethylene glycol monoethyl ether, triethylene glycol monomethyl ether, triethylene glycol Examples thereof include C1-C4 alkyl ethers of polyhydric alcohols such as coal monoethyl ether, γ-butyrolactone and dimethyl sulfoxide. Two or more of these water-soluble organic solvents may be used in combination.
[0181]
Of the above water-soluble organic solvents, urea, N-methylpyrrolidin-2-one, mono-, di- or trialkylene glycols having an alkylene unit having 2 to 6 carbon atoms are preferred, and mono-, di- or triethylene glycol, dipropylene are further preferred. Glycol, dimethyl sulfoxide, and the like are preferably used. In particular, use of N-methylpyrrolidin-2-one, diethylene glycol, dimethyl sulfoxide, and urea is preferable, and urea is particularly preferable.
In the present invention, since the water-soluble phthalocyanine dye is diluted by further mixing the aqueous solution with various chemicals at the time of preparation of the light-sensitive material, a water-soluble organic solvent is added to the water-soluble metal phthalocyanine compound separately from the aqueous solution. A method in which the content is in the range of 1 mol to 500 mol with respect to 1 mol of content is also preferably used.
[0182]
The addition amount of the dye is determined in combination with the color tone brought about by the silver color tone or other additives in order to adjust the color tone of the image after the heat development processing to blue. In general, the optical density (absorbance) measured at the target wavelength (measured at 600 nm for a cyan dye) is used in an amount not exceeding 0.5. The optical density is from 0.01 to 0.5, preferably from 0.01 to 0.1, more preferably from 0.01 to 0.05. The amount of dye used to obtain such an optical density is generally 0.5 to 150 mg / m 2.2Preferably 0.5 to 30 mg / m20.5 to 15 mg / m2Degree.
[0183]
5) Ultra-high contrast agent
In order to form an ultrahigh contrast image suitable for printing plate making applications, it is preferable to add an ultrahigh contrast agent to the image forming layer. As for the ultrahigh contrast agent and its addition method and addition amount, the formula (H) and the formula of paragraph No. 0118 of the same publication, paragraph Nos. 0136 to 0193 of JP-A No. 11-223898, and the specification of Japanese Patent Application No. 11-87297 are disclosed. (1) to (3), compounds of formulas (A) and (B), compounds of general formulas (III) to (V) described in Japanese Patent Application No. 11-91652 (specific compounds: embedded image 24), the contrast accelerator is described in paragraph No. 0102 of JP-A No. 11-65021 and paragraph Nos. 0194 to 0195 of JP-A No. 11-223898.
[0184]
In order to use formic acid or formate as a strong fogging substance, it is preferably contained in an amount of 5 mmol or less, more preferably 1 mmol or less per mol of silver on the side having an image forming layer containing photosensitive silver halide.
[0185]
When the ultrahigh contrast agent is used in the photothermographic material of the present invention, it is preferable to use an acid formed by hydrating diphosphorus pentoxide or a salt thereof in combination. Acids or salts thereof formed by hydration of diphosphorus pentoxide include metaphosphoric acid (salt), pyrophosphoric acid (salt), orthophosphoric acid (salt), triphosphoric acid (salt), tetraphosphoric acid (salt), hexametalin An acid (salt) etc. can be mentioned. Examples of the acid or salt thereof formed by hydrating diphosphorus pentoxide particularly preferably include orthophosphoric acid (salt) and hexametaphosphoric acid (salt). Specific examples of the salt include sodium orthophosphate, sodium dihydrogen orthophosphate, sodium hexametaphosphate, and ammonium hexametaphosphate.
Amount of acid or salt thereof formed by hydration of diphosphorus pentoxide (1m photosensitive material)2The coating amount per unit) may be a desired amount according to the performance such as sensitivity and fog, but 0.1 to 500 mg / m2Is preferred, 0.5-100 mg / m2Is more preferable.
The reducing agent, hydrogen bonding compound, development accelerator and polyhalogen compound of the present invention are preferably used as solid dispersions, and a preferred method for producing these solid dispersions is described in JP-A-2002-55405. .
[0186]
(Preparation and application of coating solution)
The preparation temperature of the image forming layer coating solution of the present invention is preferably from 30 ° C. to 65 ° C., more preferably from 35 ° C. to less than 60 ° C., and more preferably from 35 ° C. to 55 ° C. Further, it is preferable that the temperature of the image forming layer coating solution immediately after the addition of the polymer latex is maintained at 30 ° C. or more and 65 ° C. or less.
[0187]
(Layer structure and components)
The image forming layer of the present invention is composed of one or more layers on a support. In the case of a single layer, it consists of an organic silver salt, a photosensitive silver halide, a reducing agent and a binder, and optionally contains additional materials such as toning agents, coating aids and other auxiliary agents. In the case of two or more layers, the first image forming layer (usually the layer adjacent to the support) contains an organic silver salt and a light-sensitive silver halide, and some of the second image forming layer or both layers include Must contain other ingredients. The construction of a multicolor photosensitive photothermographic material may include a combination of these two layers for each color and includes all components in a single layer as described in US Pat. No. 4,708,928. Also good. In the case of a multi-dye multicolor photosensitive photothermographic material, each emulsion layer generally has a functional or non-functional barrier layer between each photosensitive layer as described in U.S. Pat.No. 4,460,681. By using, they are kept distinguished from each other.
The photothermographic material of the present invention can have a non-photosensitive layer in addition to the image forming layer. The non-photosensitive layer is a layer (a) provided on the image forming layer (the side farther from the support) from the arrangement (the first non-photosensitive layer and the second non-photosensitive layer described above). (B) an intermediate layer provided between a plurality of image forming layers or between an image forming layer and a surface protective layer; (c) an undercoat layer provided between the image forming layer and the support; (d) image forming; It can be classified into a back layer provided on the opposite side of the layer.
[0188]
In addition, although a layer acting as an optical filter can be provided, it is provided as the layer (a) or (b). The antihalation layer is provided on the photosensitive material as the layer (c) or (d).
[0189]
1) Anti-halation layer
In the photothermographic material of the present invention, the antihalation layer can be provided on the side far from the light source with respect to the photosensitive layer.
[0190]
For the antihalation layer, paragraphs 0123 to 0124 of JP-A-11-65021, JP-A-11-223898, 9-230531, 10-36695, 10-104779, 11-231457, 11 -352625, 11-352626, etc.
The antihalation layer contains an antihalation dye having absorption at the exposure wavelength. When the exposure wavelength is in the infrared region, an infrared absorbing dye may be used, and in that case, a dye having no absorption in the visible region is preferable.
When antihalation is performed using a dye having absorption in the visible range, it is preferable that substantially no dye color remains after image formation, and a means for decoloring by the heat of heat development is used. In particular, it is preferable to add a thermally decolorable dye and a base precursor to the non-photosensitive layer to function as an antihalation layer. These techniques are described in JP-A-11-231457 and the like.
[0191]
The amount of decoloring dye added is determined by the use of the dye. In general, the optical density (absorbance) measured at the target wavelength is used in an amount exceeding 0.1. The optical density is preferably 0.15 to 2, and more preferably 0.2 to 1. The amount of dye used to obtain such an optical density is generally 0.001 to 1 g / m.2Degree.
[0192]
When the dye is decolored in this way, the optical density after heat development can be reduced to 0.1 or less. Two or more kinds of decoloring dyes may be used in combination in a heat decoloring type recording material or a photothermographic material. Similarly, two or more kinds of base precursors may be used in combination.
In the thermal decoloration using such decoloring dye and base precursor, a substance (for example, diphenylsulfone, which lowers the melting point by 3 ° C. (deg) or more when mixed with a base precursor as described in JP-A-11-352626). 4-Chlorophenyl (phenyl) sulfone), 2-naphthyl benzoate and the like are preferably used in view of thermal decoloring properties.
[0193]
2) Back layer
The back layer applicable to the present invention is described in paragraph numbers 0128 to 0130 of JP-A No. 11-65021.
[0194]
In the present invention, a colorant having an absorption maximum at 300 to 450 nm can be added for the purpose of improving silver tone and aging of the image. Such colorants are disclosed in JP-A Nos. 62-210458, 63-104046, 63-103235, 63-208846, 63-306436, 63-314535, and JP-A-01-61745. No. 1, Japanese Patent Laid-Open No. 2001-100363, and the like.
Such colorants are usually 0.1 mg / m2~ 1g / m2The back layer provided on the opposite side of the photosensitive layer is preferable as the layer to be added in the range of.
In order to adjust the base color tone, it is preferable to use a dye having an absorption peak at 580 to 680 nm. As the dye for this purpose, an azomethine oil-soluble dye described in JP-A-4-359967 and JP-A-4-359968 having a small absorption intensity on the short wavelength side, and a phthalocyanine water-soluble dye described in Japanese Patent Application No. 2002-96797 are preferable. The dye for this purpose may be added to any layer, but is more preferably added to the non-photosensitive layer on the emulsion surface side or the back surface side.
[0195]
The photothermographic material of the present invention is a so-called single-sided photosensitive material having a photosensitive layer containing at least one silver halide emulsion on one side of the support and a back layer on the other side. preferable.
[0196]
3) Matting agent
In the present invention, it is preferable to add a matting agent for improving transportability, and the matting agent is described in paragraph Nos. 0126 to 0127 of JP-A No. 11-65021. Matting agent is photosensitive material 1m2When expressed in terms of coating amount per unit, preferably 1 to 400 mg / m2, More preferably 5 to 300 mg / m2It is.
In the present invention, the shape of the matting agent may be either a regular shape or an irregular shape, but is preferably a regular shape, and a spherical shape is preferably used. The average particle size is preferably 0.5 to 10 μm, more preferably 1.0 to 8.0 μm, and still more preferably 2.0 to 6.0 μm. The variation coefficient of the size distribution is preferably 50% or less, more preferably 40% or less, and still more preferably 30% or less. Here, the coefficient of variation is a value represented by (standard deviation of particle size) / (average value of particle size) × 100. It is also preferable to use two types of matting agents having a small variation coefficient and having an average particle size ratio larger than 3.
The emulsion surface may have any matte degree as long as no stardust failure occurs, but the Beck smoothness is preferably 30 seconds or more and 2000 seconds or less, particularly preferably 40 seconds or more and 1500 seconds or less. The Beck smoothness can be easily obtained by Japanese Industrial Standard (JIS) P8119 “Smoothness test method using Beck tester for paper and paperboard” and TAPPI standard method T479.
[0197]
In the present invention, the matte degree of the back layer is preferably a Beck smoothness of 1200 seconds or less and 10 seconds or more, preferably 800 seconds or less and 20 seconds or more, and more preferably 500 seconds or less and 40 seconds or more.
[0198]
In the present invention, the matting agent is preferably contained in the outermost surface layer of the photosensitive material, the layer functioning as the outermost surface layer, or a layer close to the outer surface, and is contained in a layer acting as a so-called protective layer. It is preferable.
[0199]
4) Polymer latex
In particular, when the photothermographic material of the present invention is used for printing applications in which dimensional change is a problem, it is preferable to use a polymer latex for the surface protective layer or the back layer. For such polymer latex, “Synthetic resin emulsion (Hiraku Okuda, Hiroshi Inagaki, published by Kobunshi Publishing (1978))”, “Application of synthetic latex (Takaaki Sugimura, Ikuo Kataoka, Junichi Suzuki, Keiji Kasahara, Takashi "Molecular Publications (1993))" and "Synthetic Latex Chemistry (Souichi Muroi, published by High Polymers Publication (1970))", specifically, methyl methacrylate (33.5% by mass) / ethyl Latex of acrylate (50% by mass) / methacrylic acid (16.5% by mass) copolymer, latex of methyl methacrylate (47.5% by mass) / butadiene (47.5% by mass) / itaconic acid (5% by mass), ethyl acrylate / methacrylic acid Copolymer latex, methyl methacrylate (58.9% by mass) / 2-ethylhexyl acrylate (25.4% by mass) / styrene (8.6% by mass) / 2-hydro Latex of methyl methacrylate (5.1 mass%) / acrylic acid (2.0 mass%) copolymer, methyl methacrylate (64.0 mass%) / styrene (9.0 mass%) / butyl acrylate (20.0 mass%) / 2-hydroxyethyl methacrylate (5.0 Mass%) / acrylic acid (2.0 mass%) copolymer latex and the like. Further, as a binder for the surface protective layer, a combination of polymer latex described in Japanese Patent Application No. 11-6872 and the technique described in Paragraph Nos. 0021 to 0025 of Japanese Patent Application Laid-Open No. 2000-267226, Japanese Patent Application No. 11-6872 The technology described in paragraph numbers 0027 to 0028 of the specification and the technology described in paragraph numbers 0023 to 0041 of JP 2000-19678 may be applied. The ratio of the polymer latex in the surface protective layer is preferably 10% by mass or more and 90% by mass or less, and particularly preferably 20% by mass or more and 80% by mass or less of the total binder.
[0200]
5) Membrane surface pH
The photothermographic material of the present invention preferably has a film surface pH of 7.0 or less, more preferably 6.6 or less before heat development. The lower limit is not particularly limited, but is about 3. The most preferred pH range is in the range of 4 to 6.2. The film surface pH is preferably adjusted using an organic acid such as a phthalic acid derivative, a non-volatile acid such as sulfuric acid, or a volatile base such as ammonia from the viewpoint of reducing the film surface pH. In particular, ammonia is volatile and is preferable for achieving a low film surface pH because it can be removed before the coating process or heat development.
In addition, it is also preferable to use ammonia in combination with a nonvolatile base such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, or lithium hydroxide. A method for measuring the film surface pH is described in paragraph No. 0123 of JP-A-2000-284399.
[0201]
6) Hardener
A hardener may be used for each layer such as the photosensitive layer, protective layer, and back layer of the present invention. Examples of hardeners are THJames' “THE THEORY OF THE PHOTOGRAPHIC PROCESS FOURTH EDITION” (Macmillan Publishing Co., Inc., published in 1977), each of the methods described on pages 77 to 87, Chrome Alum, 2 , 4-Dichloro-6-hydroxy-s-triazine sodium salt, N, N-ethylenebis (vinylsulfoneacetamide), N, N-propylenebis (vinylsulfoneacetamide) and polyvalent metals described on page 78 Ions, polyisocyanates such as US Pat. No. 4,281,060 and JP-A-6-208193, epoxy compounds such as US Pat. No. 4,791,042, and vinyl sulfone compounds such as JP-A 62-89048 are preferably used.
[0202]
The hardener is added as a solution, and the addition time of this solution into the protective layer coating solution is from 180 minutes before to immediately before application, preferably from 60 minutes to 10 seconds before application. As long as the effects of the present invention are sufficiently exhibited, there is no particular limitation. Specific mixing methods include mixing in a tank in which the average residence time calculated from the addition flow rate and the amount of liquid delivered to the coater is the desired time, and by N. Harnby, MFEdwards, AWNienow, Takahashi There is a method of using a static mixer or the like described in Chapter 8 of the translation of Koji “Liquid Mixing Technology” (published by Nikkan Kogyo Shimbun, 1989).
[0203]
7) Surfactant
JP-A-11-65021 paragraph number 0132 for surfactants applicable to the present invention, paragraph number 0133 for solvents, paragraph number 0134 for supports, paragraph number for antistatic or conductive layers The method for obtaining a color image is described in paragraph No. 0136 of the same publication, and the slip agent is described in paragraph Nos. 0061 to 0064 of JP-A No. 11-84573 and paragraph Nos. 0049 to 0062 of Japanese Patent Application No. 11-106881.
In the present invention, it is preferable to use a fluorosurfactant. In the present invention, the fluorosurfactant can be used on either the image forming layer surface or the back surface, and is preferably used on both surfaces.
[0204]
A preferred fluorine-based surfactant of the present invention is a fluorine compound having a fluorinated alkyl group having 2 or more carbon atoms and 12 or less fluorine atoms. The fluorine compound of the present invention can be used as a surfactant.
The fluorosurfactant used in the present invention may have any structure as long as it has the fluorinated alkyl group (hereinafter, the alkyl group substituted with a fluorine atom is referred to as “Rf”). Moreover, the fluorine-type surfactant should just have at least 1 or more of Rf, and may have 2 or more.
[0205]
Specific examples of Rf include the following groups, but are not limited thereto.
-C2FFiveGroup, -CThreeF7Group, -CFourF9Group, -CFiveF11Group, -CH2-CFourF9Group,
-CFourF8-H group, -C2HFour-CFourF9Group, -CFourH8-CFourF9Group,
-C6H12-CFourF9Group, -C8H16-CFourF9Group, -CFourH8-C2FFiveGroup,
-CFourH8-CThreeF7Group, -CFourH8-CFiveF11Group, -C8H16-C2FFiveGroup,
-C2HFour-CFourF8-H group, -CFourH8-CFourF8-H group, -C6H12-CFourF8-H group -C6H12-C2FFour-H group, -C8H16-C2FFour-H group,
-C6H12-CFourF8-CHThreeGroup, -C2HFour-CThreeF7Group, -C2HFour-CFiveF11Group, -CFourH8-CF (CFThree)2Group, -CH2CFThreeGroup,
-CFourH8-CH (C2FFive)2Group, -CFourH8-CH (CFThree)2Group,
-CFourH8-C (CFThree)ThreeGroup, -CH2-CFourF8-H group, -CH2-C6F12-H group.
[0206]
Rf has 12 or less fluorine atoms, preferably in the range of 3-11, more preferably in the range of 5-9. The number of carbon atoms is 2 or more, preferably 4 to 16, more preferably 5 to 12.
[0207]
Rf is not particularly limited as long as it has 2 or more carbon atoms and 12 or less fluorine atoms, but is preferably a group represented by the following general formula (A).
[0208]
Formula (A)
-Rc-Re-W
[0209]
In the general formula (A), Rc represents an alkylene group having 1 to 4 carbon atoms, preferably in the range of 1 to 3 carbon atoms, more preferably in the range of 1 to 2.
The alkylene group represented by Rc may be linear or branched.
Re represents a C 2-6 perfluoroalkylene group, preferably a C 2-4 perfluoroalkylene group. Here, the perfluoroalkylene group refers to an alkylene group in which all hydrogen atoms of the alkylene group are replaced with fluorine atoms. The perfluoroalkylene group may be linear or branched, and may have a cyclic structure.
W represents a hydrogen atom, a fluorine atom or an alkyl group, preferably a hydrogen atom or a fluorine atom. Particularly preferred is a fluorine atom.
[0210]
The fluorine compound of the present invention can also have a cationic hydrophilic group.
The cationic hydrophilic group is a group that becomes a cation when dissolved in water. Specific examples include quaternary ammonium, alkyl pyridium, alkyl imidazolinium, and primary to tertiary aliphatic amines.
The cation is preferably an organic cationic substituent, and more preferably an organic cationic group containing a nitrogen or phosphorus atom. More preferred is a pyridinium cation or an ammonium cation.
The anion species forming the salt may be an inorganic anion or an organic anion. Preferred examples of the inorganic anion include iodo ion, bromine ion, and chlorine ion, and preferred examples of the organic anion include p-toluenesulfonate ion, benzenesulfonate ion, methanesulfonate ion, and trifluoromethanesulfonate ion. It is done.
[0211]
A preferred cationic fluorine compound in the present invention is represented by the following general formula (1).
General formula (1)
[0212]
Embedded image
Figure 0004092180
[0213]
Where R1And R2Each represents a substituted or unsubstituted alkyl group, R1And R2At least one of the above is the aforementioned fluorinated alkyl group (Rf). Preferred is R1And R2Both are Rf. RThree, RFourAnd RFiveEach independently represents a hydrogen atom or a substituent;1, X2And Z each independently represents a divalent linking group or a single bond;+Represents a cationic substituent. Y-Represents a counter anion, but when the charge is zero in the molecule, Y-Is not necessary. m is 0 or 1.
[0214]
In the general formula (1), R1And R2When each represents a substituted or unsubstituted alkyl group other than Rf, the alkyl group has 1 or more carbon atoms, and may be linear, branched, or cyclic. Examples of the substituent include a halogen atom, an alkenyl group, an aryl group, an alkoxyl group, a halogen atom other than fluorine, a carboxylic acid ester group, a carbonamido group, a carbamoyl group, an oxycarbonyl group, and a phosphoric acid ester group.
[0215]
R1Or R2Represents an alkyl group other than Rf, that is, an alkyl group not substituted with a fluorine atom, the alkyl group is a substituted or unsubstituted alkyl group having 1 to 24 carbon atoms, more preferably 6 to 24 carbon atoms. A substituted or unsubstituted alkyl group. Preferred examples of the unsubstituted alkyl group having 6 to 24 carbon atoms include n-hexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, tert-octyl group, 2-ethylhexyl group, n-nonyl group, 1,1, 3-trimethylhexyl group, n-decyl group, n-dodecyl group, cetyl group, hexadecyl group, 2-hexyldecyl group, octadecyl group, eicosyl group, 2-octyldodecyl group, docosyl group, tetracosyl group, 2-decyltetra A decyl group, a tricosyl group, a cyclohexyl group, a cycloheptyl group, etc. are mentioned. Preferred examples of the alkyl group having 6 to 24 carbon atoms having a substituent include 2-hexenyl group, oleyl group, linoleyl group, linolenyl group, benzyl group, β-phenethyl group, 2-methoxyethyl group, 4-phenylbutyl group, 4-acetoxyethyl group, 6-phenoxyhexyl group, 12-phenyldodecyl group, 18-phenyloctadecyl group, 12- (p-chlorophenyl) dodecyl group, 2- (diphenyl phosphate) ethyl group, etc. Can be mentioned.
[0216]
R1And R2The alkyl group other than Rf represented by each is more preferably a substituted or unsubstituted alkyl group having 6 to 18 carbon atoms. Preferred examples of the unsubstituted alkyl group having 6 to 18 carbon atoms include n-hexyl group, cyclohexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, 2-ethylhexyl group, n-nonyl group, 1,1,3 -Trimethylhexyl group, n-decyl group, n-dodecyl group, cetyl group, hexadecyl group, 2-hexyldecyl group, octadecyl group, 4-tert-butylcyclohexyl group and the like can be mentioned. Preferable examples of the substituted alkyl group having 6 to 18 carbon atoms having a substituent include phenethyl group, 6-phenoxyhexyl group, 12-phenyldodecyl group, oleyl group, linoleyl group, and linolenyl group. .
[0217]
R1And R2As the alkyl group other than Rf represented by each of the formulas, n-hexyl group, cyclohexyl group, n-heptyl group, n-octyl group, 2-ethylhexyl group, n-nonyl group, 1,1,3 are particularly preferable. A trimethylhexyl group, an n-decyl group, an n-dodecyl group, a cetyl group, a hexadecyl group, a 2-hexyldecyl group, an octadecyl group, an oleyl group, a linoleyl group, and a linolenyl group, most preferably 8 to 16 carbon atoms. It is a linear, cyclic or branched unsubstituted alkyl group.
[0218]
In the general formula (1), RThree, RFourAnd RFiveEach independently represents a hydrogen atom or a substituent. Examples of the substituent include an alkyl group (preferably an alkyl group having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 12 carbon atoms, and particularly preferably 1 to 8 carbon atoms, such as a methyl group, an ethyl group, and isopropyl. Group, tert-butyl group, n-octyl group, n-decyl group, n-hexadecyl group, cyclopropyl group, cyclopentyl group, cyclohexyl group and the like, alkenyl group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably). Is an alkenyl group having 2 to 12 carbon atoms, particularly preferably 2 to 8 carbon atoms, and examples thereof include a vinyl group, an allyl group, a 2-butenyl group, and a 3-pentenyl group, and an alkynyl group (preferably a carbon atom). An alkynyl group having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 12 carbon atoms, particularly preferably 2 to 8 carbon atoms, such as a propargyl group, 3 A pentynyl group), an aryl group (preferably an aryl group having 6 to 30 carbon atoms, more preferably 6 to 20 carbon atoms, and particularly preferably 6 to 12 carbon atoms, such as a phenyl group and p-methyl group). A phenyl group, a naphthyl group, etc.), a substituted or unsubstituted amino group (preferably a carbon number of 0-20, more preferably a carbon number of 0-10, particularly preferably a carbon number of 0-6, For example, an unsubstituted amino group, a methylamino group, a dimethylamino group, a diethylamino group, a dibenzylamino group, etc.)
[0219]
An alkoxy group (preferably an alkoxy group having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 12 carbon atoms, particularly preferably 1 to 8 carbon atoms, and examples thereof include a methoxy group, an ethoxy group, and a butoxy group). An aryloxy group (preferably an aryloxy group having 6 to 20 carbon atoms, more preferably 6 to 16 carbon atoms, particularly preferably 6 to 12 carbon atoms, and examples thereof include a phenyloxy group and a 2-naphthyloxy group. An acyl group (preferably having a carbon number of 1-20, more preferably a carbon number of 1-16, particularly preferably a carbon number of 1-12, such as an acetyl group, a benzoyl group, a formyl group, a pivaloyl group, etc. An alkoxycarbonyl group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, and particularly preferably 2 to 2 carbon atoms). 2 alkoxycarbonyl groups, for example, methoxycarbonyl group, ethoxycarbonyl group and the like, and aryloxycarbonyl groups (preferably having 7 to 20 carbon atoms, more preferably 7 to 16 carbon atoms, and particularly preferably carbon numbers). An aryloxycarbonyl group having 7 to 10 carbon atoms, such as a phenyloxycarbonyl group, an acyloxy group (preferably having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, and particularly preferably 2 to 2 carbon atoms). 10 acyloxy groups such as an acetoxy group and a benzoyloxy group)
[0220]
An acylamino group (preferably an acylamino group having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 10 carbon atoms, such as an acetylamino group and a benzoylamino group), alkoxycarbonyl An amino group (preferably an alkoxycarbonylamino group having 2 to 20 carbon atoms, more preferably 2 to 16 carbon atoms, particularly preferably 2 to 12 carbon atoms, such as a methoxycarbonylamino group), aryloxy Carbonylamino group (preferably an aryloxycarbonylamino group having 7 to 20 carbon atoms, more preferably 7 to 16 carbon atoms, particularly preferably 7 to 12 carbon atoms, such as a phenyloxycarbonylamino group) Sulfonylamino group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferred Or a sulfonylamino group having 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, and examples thereof include a methanesulfonylamino group and a benzenesulfonylamino group, and a sulfamoyl group (preferably having a carbon number of 0 to 20). More preferably, it is a sulfamoyl group having 0 to 16 carbon atoms, particularly preferably 0 to 12 carbon atoms, and examples thereof include a sulfamoyl group, a methylsulfamoyl group, a dimethylsulfamoyl group, and a phenylsulfamoyl group. ), A carbamoyl group (preferably a carbamoyl group having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, and particularly preferably 1 to 12 carbon atoms. For example, an unsubstituted carbamoyl group, a methylcarbamoyl group, diethylcarbamoyl group Group, phenylcarbamoyl group, etc.),
[0221]
An alkylthio group (preferably an alkylthio group having 1 to 20 carbon atoms, more preferably an alkylthio group having 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, such as a methylthio group and an ethylthio group), an arylthio group ( Preferably it is C6-C20, More preferably, it is C6-C16, Most preferably, it is C6-C12 arylthio group, for example, a phenylthio group etc. are mentioned, A sulfonyl group (preferably C1-C1). 20, more preferably a sulfonyl group having 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably a sulfonyl group having 1 to 12 carbon atoms, such as a mesyl group and a tosyl group, and a sulfinyl group (preferably having a carbon number of 1 to 20, more A sulfinyl group having 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms is preferable. Zensulfinyl group and the like), ureido group (preferably a ureido group having 1 to 20 carbon atoms, more preferably 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably 1 to 12 carbon atoms, for example, an unsubstituted ureido group , Methylureido group, phenylureido group, etc.), phosphoric acid amide group (preferably having 1 to 20 carbon atoms, more preferably having 1 to 16 carbon atoms, particularly preferably having 1 to 12 carbon atoms). Yes, for example, diethyl phosphoric acid amide group, phenyl phosphoric acid amide group, etc.), hydroxy group, mercapto group, halogen atom (for example, fluorine atom, chlorine atom, bromine atom, iodine atom), cyano group, sulfo group, Carboxyl group, nitro group, hydroxamic acid group, sulfino group, hydrazino group, imino group, heterocyclic group (preferably having a carbon number of 1 to 0, more preferably a heterocyclic group of 1 to 12, for example, a heterocyclic group having a heteroatom such as a nitrogen atom, an oxygen atom, a sulfur atom, such as an imidazolyl group, a pyridyl group, a quinolyl group, a furyl group , Piperidyl group, morpholino group, benzoxazolyl group, benzimidazolyl group, benzthiazolyl group, etc.), silyl group (preferably having 3 to 40 carbon atoms, more preferably 3 to 30 carbon atoms, particularly preferably A silyl group having 3 to 24 carbon atoms, and examples thereof include a trimethylsilyl group and a triphenylsilyl group). These substituents may be further substituted. Moreover, when there are two or more substituents, they may be the same or different. If possible, they may be bonded to each other to form a ring.
[0222]
RThree, RFourAnd RFiveIs preferably an alkyl group or a hydrogen atom, more preferably a hydrogen atom.
[0223]
In the above formula, X1And X2Each represents a divalent linking group or a single bond. The divalent linking group is not particularly limited, but is preferably an arylene group, -O-, -S-, or -NR.31-(R31Represents a hydrogen atom or a substituent, and the substituent is RThree, RFourAnd RFiveAre the same as the examples of the substituents represented by31As an alkyl group, the above-mentioned Rf or hydrogen atom, more preferably a hydrogen atom), or a group obtained by combining them alone, more preferably -O-, -S- or -NR.31It is. X1And X2More preferably, -O- or -NR31-, More preferably -O- or -NH-, and particularly preferably -O-.
[0224]
In the above formula, Z represents a divalent linking group or a single bond. The divalent linking group is not particularly limited, but is preferably an alkylene group, an arylene group, -C (= O)-, -O-, -S-, -S (= O)-, -S (= O)2-Or -NR32-(R32Represents a hydrogen atom or a substituent, and the substituent is RThree, RFourAnd RFiveIs the same as the example of the substituent represented by R32As an alkyl group or a hydrogen atom, more preferably a hydrogen atom), or a group obtained by combining them alone, more preferably an alkylene group having 1 to 12 carbon atoms, or a group having 6 to 12 carbon atoms. Arylene group, -C (= O)-, -O-, -S-, -S (= O)-, -S (= O)2-Or -NR32-Is a group obtained alone or in combination thereof. More preferably, Z is an alkylene group having 1 to 8 carbon atoms, -C (= O)-, -O-, -S-, -S (= O)-, -S (= O).2-Or -NR32-Is a group obtained by singly or in combination thereof, and examples thereof include the following groups.
[0225]
Embedded image
Figure 0004092180
[0226]
In the above formula, M+Represents a cationic substituent, and M+As preferred, it is an organic cationic substituent, and more preferred is an organic cationic group containing a nitrogen or phosphorus atom. More preferred is a pyridinium cation or an ammonium cation, and more preferred is a trialkylammonium cation represented by the following general formula (2).
[0227]
Embedded image
Figure 0004092180
[0228]
In the above formula, R13, R14And R15Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group. Examples of the substituent include RThree, RFourAnd RFiveWhat was mentioned as a substituent of can be applied. R13, R14And R15May combine with each other to form a ring if possible. R13, R14And R15Preferably, it is a C1-C12 alkyl group, More preferably, it is a C1-C6 alkyl group, More preferably, they are a methyl group, an ethyl group, and a methyl carboxyl group, Most preferably, it is a methyl group. is there.
[0229]
In the above formula, Y-Represents a counter anion and may be an inorganic anion or an organic anion. If the charge is 0 in the molecule, Y-Is not necessary. Preferred examples of the inorganic anion include iodo ion, bromine ion, and chlorine ion, and preferred examples of the organic anion include p-toluenesulfonate ion, benzenesulfonate ion, methanesulfonate ion, and trifluoromethanesulfonate ion. It is done. Y-More preferred are iodo ion, p-toluenesulfonic acid ion, and benzenesulfonic acid ion, and further preferred is p-toluenesulfonic acid.
[0230]
In the above formula, m represents 0 or 1, preferably 0.
[0231]
Among the compounds represented by the general formula (1), compounds represented by the following general formula (1-a) are preferable.
[0232]
Embedded image
Figure 0004092180
[0233]
Where R11And Rtwenty oneEach represents a substituted or unsubstituted alkyl group, R1And R2At least one of the above represents Rf, and R11And Rtwenty oneThe total number of carbon atoms is 19 or less. R13, R14And R15Each independently represents a substituted or unsubstituted alkyl group, which may be bonded to each other to form a ring. X11And Xtwenty oneAre each independently -O-, -S- or -NR.31-Represents R31Represents a hydrogen atom or a substituent, and Z represents a divalent linking group or a single bond. Y-Represents a counter anion, but when the charge is zero in the molecule, Y-Is not necessary.
m is 0 or 1. Where Z and Y-Respectively in the above general formula (1)
The preferred range is also the same. R13, R14, R15And m have the same meanings as those in the general formula (1), and the preferred ranges are also the same.
[0234]
Where X11And X12Are —O—, —S— or —NR, respectively.31-(R31Represents a hydrogen atom or a substituent, and the substituent includes the RThree, RFourAnd RFiveWhat was mentioned as a substituent of can be applied. R31And preferably an alkyl group, the aforementioned Rf, or a hydrogen atom, and more preferably a hydrogen atom. X11And Xtwenty oneMore preferably —O— and —NH—, and still more preferably —O—.
[0235]
In the above formula, R11And Rtwenty oneAre R in the general formula (1), respectively.1And R2The preferred range is also the same. However, R11And Rtwenty oneThe total number of carbon atoms is 19 or less. m is 0 or 1.
[0236]
Although the specific example of a compound represented by the said General formula (1) is given, this invention is not restrict | limited at all by the following specific examples. In addition, unless otherwise indicated in the structure description of the following exemplary compounds, an alkyl group and a perfluroalkyl group mean a linear structure. Of the abbreviations in the notation, 2EH means 2-ethylhexyl.
[0237]
Embedded image
Figure 0004092180
[0238]
Embedded image
Figure 0004092180
[0239]
Embedded image
Figure 0004092180
[0240]
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Figure 0004092180
[0241]
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Figure 0004092180
[0242]
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Figure 0004092180
[0243]
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Figure 0004092180
[0244]
Embedded image
Figure 0004092180
[0245]
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Figure 0004092180
[0246]
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Figure 0004092180
[0247]
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Figure 0004092180
[0248]
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Figure 0004092180
[0249]
Next, although an example of the general synthesis | combining method of the compound represented by the said general formula (1) of this invention and (1-a) is shown, this invention is not limited to these.
[0250]
The compound of the present invention can be synthesized using a fumaric acid derivative, a maleic acid derivative, an itaconic acid derivative, a glutamic acid derivative, an aspartic acid derivative, or the like as a raw material. For example, when a fumaric acid derivative, a maleic acid derivative or an itaconic acid derivative is used as a raw material, the double bond can be synthesized by performing a Michael addition reaction with a nucleophilic species and then cationizing with an alkylating agent. .
[0251]
The fluorine compound of the present invention can also have an anionic hydrophilic group.
An anionic hydrophilic group means an acidic group having a pKa of 7 or less and an alkali metal salt or ammonium salt thereof. Specific examples include a sulfo group, a carboxyl group, a phosphonic acid group, a carbamoylsulfamoyl group, a sulfamoylsulfamoyl group, an acylsulfamoyl group, and salts thereof. Of these, a sulfo group, a carboxyl group, a phosphonic acid group, and salts thereof are preferable, and a sulfo group and salts thereof are more preferable. Examples of the cation species that form salts include lithium, sodium, potassium, cesium, ammonium, tetramethylammonium, tetrabutylammonium, and methylpyridinium, and lithium, sodium, potassium, and ammonium are preferable.
[0252]
A preferable fluorine compound having an anionic hydrophilic group in the present invention is represented by the following general formula (3).
General formula (3)
[0253]
Embedded image
Figure 0004092180
[0254]
Where R1And R2Each independently represents an alkyl group, but at least one of them represents Rf. R1And R2When represents an alkyl group that is not a fluorinated alkyl group, an alkyl group having 2 to 18 carbon atoms is preferable, and an alkyl group having 4 to 12 carbon atoms is more preferable. RThreeAnd RFourEach independently represents a hydrogen atom or a substituted or unsubstituted alkyl group.
R1And R2Specific examples of the fluorinated alkyl group represented by the above are the groups described above, and the preferred structure is also the structure represented by the general formula (A). Moreover, the preferable structure in it is the same as that of the description of the above-mentioned fluorinated alkyl group. R1And R2It is preferable that all the alkyl groups represented by are the above-mentioned fluorinated alkyl groups. RThreeAnd RFourThe substituted or unsubstituted alkyl group represented by may be linear, branched, or have a cyclic structure. The substituent may be any substituent, but an alkenyl group, aryl group, alkoxy group, halogen atom (preferably Cl), carboxylic acid ester group, carbonamido group, carbamoyl group, oxycarbonyl group, phosphoric acid ester group, etc. Is preferred.
A is -Lb-SOThreeM represents, and M represents a cation. Here, preferred examples of the cation represented by M include alkali metal ions (lithium ions, sodium ions, potassium ions, etc.), alkaline earth metal ions (barium ions, calcium ions, etc.), ammonium ions, and the like. . Of these, more preferably lithium ion, sodium ion, potassium ion or ammonium ion, still more preferably lithium ion, sodium ion or potassium ion, the total number of carbon atoms and substituents of the compound of the general formula (3), It can be appropriately selected depending on the degree of branching of the alkyl group. R1, R2, RThreeAnd RFourIn the case where the total number of carbon atoms is 16 or more, if M is lithium ion, it is excellent in terms of compatibility between solubility (particularly with respect to water) and antistatic ability or coating uniformity.
LbRepresents a single bond or a substituted or unsubstituted alkylene group. Substituent is RThreeThose mentioned above are preferred. LbWhen is an alkylene group, the number of carbon atoms is preferably 2 or less. LbIs a single bond or —CH2-Group is preferred, -CH2Most preferred is a group.
The general formula (3) is more preferably a combination of the above preferred embodiments.
[0255]
Specific examples of the fluorine compound used in the present invention are illustrated below, but the present invention is not limited by the following specific examples.
Unless otherwise specified, the alkyl group and the perfluoroalkyl group in the structure notation of the following exemplified compounds mean a straight chain structure.
[0256]
Embedded image
Figure 0004092180
[0257]
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Figure 0004092180
[0258]
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Figure 0004092180
[0259]
Embedded image
Figure 0004092180
[0260]
The fluorine compound of the present invention can also have a nonionic hydrophilic group.
The nonionic hydrophilic group means a group that dissolves in water without dissociating into ions. Specific examples include poly (oxyethylene) alkyl ethers and polyhydric alcohols, but are not limited thereto.
In the present invention, a preferred nonionic fluorine compound is represented by the following general formula (4).
General formula (4)
[0261]
Embedded image
Figure 0004092180
[0262]
In the general formula (4), Rf is the above-mentioned fluorinated alkyl group, specific examples of Rf include the above-mentioned groups, and a preferred structure is also a structure represented by the above-mentioned general formula (A). In addition, preferred structures in the same are the same as those described for Rf.
X in the general formula (4) represents a divalent linking group and is not particularly limited, but examples thereof include the following groups.
[0263]
Embedded image
Figure 0004092180
[0264]
In General formula (4), n represents the integer of 2 or 3, and m represents the integer of 1-30. R is a group having at least one hydrogen atom, alkyl group, aryl group, heterocyclic group, Rf or Rf as a substituent.
[0265]
Specific examples of the nonionic fluorine compound used in the present invention are illustrated below, but the present invention is not limited to the following specific examples.
[0266]
Embedded image
Figure 0004092180
[0267]
Embedded image
Figure 0004092180
[0268]
The fluorosurfactant used in the present invention is a coating composition for forming a layer (in particular, a protective layer, an undercoat layer, a back layer, etc.) constituting a silver halide photographic material as a surfactant. Is preferably used. Of these, it is particularly preferable to use it for the formation of the uppermost layer of the photographic light-sensitive material since an effective antistatic ability and coating uniformity can be obtained. The fluorine compound of the present invention is useful in that it exhibits similar effects, but using the fluorine-based surfactant of the present invention is effective for improving storage stability and use environment dependency. In order to obtain this effect, the fluorine compound of the present invention is preferably used in the outermost layer of the emulsion surface or the back surface. Moreover, the same effect can be obtained even if it is used for the support undercoat layer.
[0269]
The amount of the fluorosurfactant used in the present invention is not particularly limited, and the amount used is arbitrary depending on the structure and location of the fluorine compound used, the type and amount of other materials contained in the composition, etc. Can be determined. For example, when used as a coating solution for the uppermost layer of the photothermographic material, the coating amount of the fluorine compound in the coating composition is 0.1 to 100 mg / m.2Preferably, 0.5 to 20 mg / m2It is more preferable that
[0270]
In the present invention, one type of fluorosurfactant may be used alone, or two or more types may be mixed and used.
[0271]
8) Antistatic agent
In the present invention, it is preferable to have a conductive layer containing a metal oxide or a conductive polymer. The antistatic layer may serve as an undercoat layer, a back layer surface protective layer, or the like, or may be provided separately. As the conductive material for the antistatic layer, a metal oxide in which conductivity is improved by introducing oxygen defects or different metal atoms into the metal oxide is preferably used. Examples of metal oxides are ZnO, TiO2, SnO2And for ZnO, addition of Al and In, SnO2For Sb, Nb, P, halogen elements, etc., TiO2In contrast, addition of Nb, Ta or the like is preferable. In particular, SnO2 added with Sb is preferable. The amount of different atoms added is preferably in the range of 0.01 to 30 mol%, more preferably in the range of 0.1 to 10 mol%. The shape of the metal oxide may be spherical, needle-like, or plate-like, but needle-like particles having a long axis / uniaxial ratio of 2.0 or more, preferably 3.0 to 50 are preferable from the viewpoint of providing conductivity. The amount of metal oxide used is preferably 1 mg / m2~ 1000mg / m2In the range, more preferably 10 mg / m2~ 500mg / m2Range, more preferably 20 mg / m2~ 200mg / m2Range. The antistatic layer of the present invention may be disposed on either the emulsion surface side or the back surface side, but is preferably disposed between the support and the back layer. Specific examples of the antistatic layer of the present invention are disclosed in paragraph No. 0135 of JP-A-11-65021, JP-A-56-143430, JP-A-56-143431, JP-A-58-62646, JP-A-56-120519, JP-A-11- No. 84573, paragraph numbers 0040 to 0051, US Pat. No. 5,575,957, and JP-A No. 11-223898, paragraph numbers 0078 to 0084.
[0272]
9) Support
The transparent support is a polyester, particularly polyethylene, which has been heat-treated in a temperature range of 130 to 185 ° C. in order to relieve internal strain remaining in the film during biaxial stretching and to eliminate thermal shrinkage strain generated during heat development. Terephthalate is preferably used. In the case of a photothermographic material for medical use, the transparent support may be colored with a blue dye (for example, dye-1 described in Examples of JP-A-8-240877) or may be uncolored. Examples of the support include water-soluble polyesters disclosed in JP-A-11-84574, styrene-butadiene copolymers described in JP-A-10-186565, and vinylidene chloride described in JP-A-2000-39684 and JP-A-11-106881, paragraphs 0063 to 0080. It is preferable to apply an undercoating technique such as a copolymer. When the emulsion layer or the back layer is coated on the support, the water content of the support is preferably 0.5 wt% or less.
[0273]
10) Other additives
An antioxidant, a stabilizer, a plasticizer, an ultraviolet absorber, or a coating aid may be further added to the photothermographic material. Various additives are added to either the photosensitive layer or the non-photosensitive layer. For these, reference can be made to WO98 / 36322, EP803764A1, JP-A-10-186567, 10-18568 and the like.
[0274]
11) Application method
The photothermographic material in the invention may be applied by any method. Specifically, various coating operations are used, including extrusion coating, slide coating, curtain coating, dip coating, knife coating, flow coating, or extrusion coating using a hopper of the type described in U.S. Pat. Stephen F. Kistler and Petert M. Schweizer “LIQUID FILM COATING” (CHAPMAN & HALL, 1997) pages 399 to 536, preferably used for extrusion coating or slide coating, particularly preferably for slide coating It is done. An example of the shape of the slide coater used for slide coating is shown in Figure 11b.1 on page 427 of the same book. If desired, two or more layers can be coated simultaneously by the method described in pages 399 to 536 of the same document, the method described in US Pat. No. 2,761,791 and British Patent No. 837,095. Particularly preferred coating methods in the present invention are those described in JP-A Nos. 2001-194748, 2002-153808, 2002-153803, and 2002-182333.
[0275]
The organic silver salt-containing layer coating solution in the present invention is preferably a so-called thixotropic fluid. Regarding this technique, JP-A-11-52509 can be referred to. The organic silver salt-containing layer coating solution in the present invention has a shear rate of 0.1 S.-1The viscosity in is preferably 400 mPa · s or more and 100,000 mPa · s or less, and more preferably 500 mPa · s or more and 20,000 mPa · s or less. Also, shear rate 1000S-1Is preferably 1 mPa · s or more and 200 mPa · s or less, and more preferably 5 mPa · s or more and 80 mPa · s or less.
[0276]
In the case of preparing the coating liquid of the present invention, a known in-line mixer or implant mixer is preferably used when mixing two kinds of liquids. A preferred in-line mixer of the present invention is described in JP-A-2002-85948, and an implant mixer is described in JP-A-2002-90940.
The coating solution in the present invention is preferably subjected to defoaming treatment in order to keep the coated surface state good. A preferred defoaming treatment method of the present invention is the method described in JP-A-2002-66431.
When applying the coating solution of the present invention, it is preferable to perform static elimination in order to prevent adhesion of dust, dust, and the like due to electric resistance of the support. An example of a preferable static elimination method in the present invention is described in JP-A-2002-143747.
In the present invention, it is important to precisely control the drying air and the drying temperature in order to dry the non-setting image forming layer coating solution. The preferred drying method of the present invention is described in detail in JP-A Nos. 2001-194749 and 2002-139814.
The photothermographic material of the present invention is preferably subjected to a heat treatment immediately after coating and drying in order to improve film formability. The temperature of the heat treatment is preferably in the range of 60 ° C. to 100 ° C. as the film surface temperature, and the heating time is preferably in the range of 1 second to 60 seconds. A more preferable range is a film surface temperature of 70 to 90 ° C. and a heating time of 2 to 10 seconds. A preferred heat treatment method of the present invention is described in JP-A No. 2002-107872.
In order to stably and continuously produce the photothermographic material of the present invention, the production methods described in JP-A Nos. 2002-156728 and 2002-182333 are preferably used.
[0277]
The photothermographic material is preferably a mono-sheet type (a type capable of forming an image on the photothermographic material without using another sheet such as an image receiving material).
[0278]
12) Packaging materials
The light-sensitive material of the present invention is preferably packaged with a packaging material having a low oxygen permeability and / or moisture permeability in order to suppress fluctuations in photographic performance during raw storage or to improve curling, curling, etc. Oxygen permeability is 50ml / atm ・ m at 25 ℃2・ It is preferably less than day, more preferably 10 ml / atm · m2・ Day or less, more preferably 1.0ml / atm ・ m2・ It is less than day. Moisture permeability is 10g / atm · m2・ It is preferably less than day, more preferably 5g / atm · m2・ Day or less, more preferably 1g / atm ・ m2・ It is less than day.
Specific examples of the packaging material having a low oxygen permeability and / or moisture permeability are disclosed in, for example, JP-A-8-254793. This is a packaging material described in JP-A-2000-206653.
13) Other available technologies
[0279]
Techniques that can be used for the photothermographic material of the present invention include EP803764A1, EP883022A1, WO98 / 36322, JP 56-62648, 58-62644, JP 9-43766, and 9- 281637, 9-297367, 9-304869, 9-311405, 9-329865, 10-10669, 10-62899, 10-69023, 10-186568, 10-90823, 10-171063, 10-186565, 10-186567, 10-186569 to 10-186572, 10-197974, 10-197982, 10 -197983, 10-197985 to 10-197987, 10-207001, 10-207004, 10-221807, 10-282601, 10-288823, 10-288823, 10-288824 10-307365, 10-312038, 10-339934, 11-7100, 11-15105, 11-24200, 11-24201, 11-30832, 11-84574, 11-65021, 11-109547, 11-125880, 11-129629, 11-133536 to 11-133539, 11-133542, 11 -133543, 11-223898, 11-352627, 11-305377, 11-305378, 11-305384, 11-305380, 11-316435, 11-327076, 11-338096, 11-338098, 11-338099, 11- 343420, JP 2000-187298, 2000-10229, 2000-47345, 2000-206642, 2000-98530, 2000-98531, 2000-112059, 2000-112060 No., 2000-112104, 2000-112064, 2000-171936.
[0280]
In the case of a multicolor color photothermographic material, each emulsion layer generally uses a functional or non-functional barrier layer between each photosensitive layer, as described in US Pat. No. 4,460,681. Thus, they are kept distinguished from each other.
The construction in the case of a multicolor color photothermographic material may include a combination of these two layers for each color, and includes all components in a single layer as described in US Pat. No. 4,708,928. May be.
[0281]
(Image forming method)
1) Exposure
Red to infrared emitting He-Ne laser, red semiconductor laser, or blue to green emitting Ar+, He—Ne, He—Cd laser, blue semiconductor laser. Preferred is a red to infrared semiconductor laser, and the peak wavelength of the laser light is 600 nm to 900 nm, preferably 620 nm to 850 nm. On the other hand, in particular, in particular, a module in which an SHG (Second Harmonic Generator) element and a semiconductor laser are integrated and a blue semiconductor laser have been developed, and a laser output device in a short wavelength region has been closed up. The blue semiconductor laser is expected to increase in demand in the future because high-definition image recording is possible, the recording density is increased, and a stable output is obtained with a long lifetime. The peak wavelength of the blue laser light is preferably 300 nm to 500 nm, particularly preferably 400 nm to 500 nm. It is also preferable that the laser light is oscillated in a vertical multi by a method such as high frequency superposition.
[0282]
2) Thermal development
The photothermographic material of the present invention may be developed by any method, but is usually developed by raising the temperature of the photothermographic material exposed imagewise. A preferred development temperature is 80 to 250 ° C, preferably 100 to 140 ° C, more preferably 110 to 130 ° C. The development time is preferably 1 to 60 seconds, more preferably 3 to 30 seconds, still more preferably 5 to 25 seconds, and 7 to 15 seconds.
[0283]
Either a drum type heater or a plate type heater may be used as the thermal development method, but the plate type heater method is more preferable. The plate-type heater-based heat development method is preferably the method described in JP-A-11-133572, and a visible image is obtained by bringing the heat-developable photosensitive material on which the latent image has been formed into contact with the heating means in the heat developing section. In the heat development apparatus, the heating unit includes a plate heater, and a plurality of press rollers are disposed to face each other along one surface of the plate heater, and the press roller is disposed between the press roller and the plate heater. A heat development apparatus characterized in that heat development is performed by passing a photothermographic material. It is preferable to divide the plate heater into 2 to 6 stages and lower the temperature about 1 to 10 ° C. at the tip. For example, there are examples in which four sets of plate heaters that can be independently controlled are used and controlled so as to be 112 ° C., 119 ° C., 121 ° C., and 120 ° C., respectively. Such a method is also described in JP-A-54-30032, which can exclude moisture and organic solvents contained in the photothermographic material out of the system, and can be rapidly developed in the photothermographic material. It is also possible to suppress a change in the shape of the support of the photothermographic material due to the heating.
[0284]
In order to reduce the size of the heat developing machine and shorten the heat development time, it is preferable to be able to control the heater more stably. In addition, the exposure of one sheet of photosensitive material is started from the top and the exposure is finished to the rear end. It is desirable to start the heat development before the time. Imagers capable of rapid processing preferred in the present invention are described in, for example, Japanese Patent Application Nos. 2001-088832 and 091114. If this imager is used, for example, heat development can be performed in 14 seconds with a three-stage plate heater controlled at 107 ° C.-121 ° C.-121 ° C., and the output time of the first sheet is reduced to about 60 seconds. be able to.
[0285]
3) System
As a medical laser imager provided with an exposure part and a heat development part, Fuji Medical Dry Laser Imager FM-DPL can be mentioned. FM-DP L is described in Fuji Medical Review No. 8, pages 39 to 55, and it goes without saying that those techniques are applied as a laser imager of the photothermographic material of the present invention. It can also be applied as a photothermographic material for laser imagers in the “AD network” proposed by Fuji Film Medical Co., Ltd. as a network system that conforms to the DICOM standard.
[0286]
(Use of the present invention)
The photothermographic material and the image forming method of the present invention form a black-and-white image by a silver image, and are used for medical diagnosis, photothermographic material for industrial photography, photothermographic material for printing, and COM. It can be used as a photothermographic material.
[0287]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
Example 1
[0288]
(PET support creation)
1) Film formation)
Using terephthalic acid and ethylene glycol, PET having an intrinsic viscosity of IV = 0.66 (measured in phenol / tetrachloroethane = 6/4 (weight ratio) at 25 ° C.) was obtained according to a conventional method. This was pelletized, dried at 130 ° C. for 4 hours, melted at 300 ° C., extruded from a T-type die, and rapidly cooled to prepare an unstretched film having a thickness of 175 μm after heat setting.
[0289]
This was longitudinally stretched 3.3 times using rolls with different peripheral speeds and then stretched 4.5 times with a tenter. The temperatures at this time were 110 ° C. and 130 ° C., respectively. Thereafter, the film was heat-fixed at 240 ° C. for 20 seconds and relaxed by 4% in the lateral direction at the same temperature. After slitting the chuck part of the tenter, knurling is performed on both ends, and 4kg / cm2And a roll having a thickness of 175 μm was obtained.
[0290]
2) Surface corona treatment
Using a solid state corona treatment machine 6KVA model manufactured by Pillar, both surfaces of the support were treated at room temperature at 20 m / min. From the current and voltage readings at this time, the support is 0.375 kV · A · min / m2It was found that the process was done. The treatment frequency at this time was 9.6 kHz, and the gap clearance between the electrode and the dielectric roll was 1.6 mm.
[0291]
3) Undercoat
1) Preparation of undercoat layer coating solution
Formulation (1) (for the undercoat layer on the photosensitive layer side)
59g pesresin A-520 (30% by mass solution) manufactured by Takamatsu Yushi Co., Ltd.
Polyethylene glycol monononyl phenyl ether
       (Average number of ethylene oxide = 8.5) 10% by mass solution 5.4g
MP-1000 by Soken Chemical Co., Ltd. (polymer fine particles, average particle size 0.4μm) 0.91g
935ml distilled water
[0292]
Formulation (2) (for back layer 1st layer)
Figure 0004092180
[0293]
Formula (3) (Back side 2nd layer)
SnO2/ SbO (9/1 mass ratio, average particle size 0.038μm, 17 mass% dispersion) 84g
Gelatin (10 mass% aqueous solution) 89.2g
Metrows TC-5 (2% by weight aqueous solution) manufactured by Shin-Etsu Chemical Co., Ltd.8.6g
MP-1000 0.01g manufactured by Soken Chemical Co., Ltd.
10% 1% by weight aqueous solution of sodium dodecylbenzenesulfonate
NaOH (1% by mass) 6ml
Proxel (ICI) 1ml
805ml of distilled water
[0294]
2) Undercoat
After both surfaces of the biaxially stretched polyethylene terephthalate support having a thickness of 175 μm are subjected to the corona discharge treatment, the undercoat coating solution formulation {circle around (1)} is applied to one surface (photosensitive layer surface) with a wire bar at a wet coating amount of 6.6. ml / m2(Per side) and dry at 180 ° C. for 5 minutes, and then apply the undercoat coating solution formulation (2) on the back side (back side) with a wire bar at a wet coating amount of 5.7 ml / m.2And then dry at 180 ° C. for 5 minutes, and further apply the above undercoat coating liquid formulation (3) on the back surface (back surface) with a wire bar at a wet coating amount of 7.7 ml / m.2And then dried at 180 ° C. for 6 minutes to prepare an undercoat support.
[0295]
(Back layer)
1) Adjustment of back layer coating solution
(Preparation of solid fine particle dispersion (a) of base precursor)
Add 2.5 kg of base precursor compound 1 and 300 g of surfactant (trade name: Demol N, manufactured by Kao Corporation), 800 g of diphenylsulfone, 1.0 g of benzoisothiazolinone sodium salt and distilled water to make a total amount of 8.0 kg The mixed solution was bead-dispersed using a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by IMEX Co., Ltd.). In the dispersion method, the mixed solution was fed to UVM-2 filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm with a diaphragm pump, and dispersed at an internal pressure of 50 hPa or more until a desired average particle size was obtained.
The dispersion was subjected to spectral absorption measurement, and the ratio of the absorbance at 450 nm to the absorbance at 650 nm (D450 / D650) in the spectral absorption of the dispersion was dispersed to 3.0. The obtained dispersion was diluted with distilled water so that the concentration of the base precursor was 25% by weight, and was filtered for removal of dust (filter made of polypropylene having an average pore size of 3 μm) for practical use.
[0296]
2) Preparation of dye solid fine particle dispersion
6.0 kg of cyanine dye compound-1 and 3.0 kg of sodium p-dodecylbenzenesulfonate, 0.6 kg of surfactant Demol SNB manufactured by Kao Corporation, and antifoaming agent (trade names: Surfynol 104E, Nisshin Chemical Co., Ltd.) (Manufactured) 0.15 kg was mixed with distilled water to make a total liquid volume of 60 kg. The mixed solution was dispersed with 0.5 mm zirconia beads using a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Corporation).
The dispersion was subjected to spectral absorption measurement and dispersed until the ratio of the absorbance at 650 nm to the absorbance at 750 nm (D650 / D750) in the spectral absorption of the dispersion was 5.0 or more. The obtained dispersion was diluted with distilled water so that the concentration of the cyanine dye was 6% by mass, and subjected to filter filtration (average pore diameter: 1 μm) for removing dust.
[0297]
3) Preparation of antihalation layer coating solution
The container was kept at 40 ° C., and gelatin was dissolved by adding 40 g of gelatin, 20 g of monodisperse polymethyl methacrylate fine particles (average particle size 8 μm, particle size standard deviation 0.4), 0.1 g of benzoisothiazolinone, and 490 ml of water. Further, 2.3 ml of 1 mol / l sodium hydroxide aqueous solution, 40 g of the above dye solid fine particle dispersion, 90 g of the above solid fine particle dispersion (a) of the base precursor, 12 ml of 3% aqueous solution of sodium polystyrenesulfonate, 180 g of 10% SBR latex , Were mixed. Immediately before coating, 80 ml of a 4% aqueous solution of N, N-ethylenebis (vinylsulfonacetamide) was mixed to prepare a coating solution for the antihalation layer.
[0298]
4) Preparation of back surface protective layer coating solution
The container was kept at 40 ° C. and gelatin was dissolved by adding 40 g of gelatin, 35 mg of benzoisothiazolinone and 840 ml of water. In addition, 5.8 ml of 1 mol / l sodium hydroxide aqueous solution, 1.5 g of liquid paraffin emulsion as liquid paraffin, 10 ml of 5% aqueous solution of di (2-ethylhexyl) sodium sulfosuccinate, 20 ml of 3% aqueous solution of sodium polystyrene sulfonate, fluorine-based interface 2.4 ml of 2% solution of activator (F-1), 2.4 ml of 2% solution of fluorosurfactant (F-2), methyl methacrylate / styrene / butyl acrylate / hydroxyethyl methacrylate / acrylic acid copolymer (copolymer) Polymerization weight ratio 57/8/28/5/2) 32 g of 19% by weight latex was mixed. Immediately before coating, 25 ml of a 4% aqueous solution of N, N-ethylenebis (vinylsulfonacetamide) was mixed to prepare a coating solution for the back surface protective layer.
[0299]
4) Application of back layer
On the back side of the undercoat support, an antihalation layer coating solution is applied at a gelatin coating amount of 0.52 g / m.2In addition, the back surface protective layer coating solution has a gelatin coating amount of 1.7 g / m.2Then, a simultaneous multilayer coating was applied and dried to form a back layer.
[0300]
(Image forming layer, intermediate layer, and surface protective layer)
1. Preparation of coating materials
1) Silver halide emulsion
<< Preparation of silver halide emulsion 1 >>
Add 3 ml of 1% by weight potassium bromide solution to 1421 ml of distilled water, and then add 3.5 ml of 0.5 mol / L sulfuric acid and 31.7 g of phthalated gelatin while stirring in a stainless steel reaction vessel at 30 ° C. Maintaining the liquid temperature, the solution A diluted with 22.22 g of silver nitrate with distilled water diluted to 95.4 ml, and the solution B diluted with potassium bromide 15.3 g and potassium iodide 0.8 g with distilled water to a volume of 97.4 ml at a constant flow rate The whole amount was added over 45 seconds. Thereafter, 10 ml of a 3.5 mass% aqueous hydrogen peroxide solution was added, and 10.8 ml of a 10 mass% aqueous solution of benzimidazole was further added. Further, Solution C obtained by adding distilled water to 51.86 g of silver nitrate and diluted to 317.5 ml, Solution D obtained by diluting 44.2 g of potassium bromide and 2.2 g of potassium iodide to a capacity of 400 ml with distilled water, and Solution C at a constant flow rate. The entire amount was added over 20 minutes, and Solution D was added by the controlled double jet method while maintaining pAg at 8.1. 1 x 10 per mole of silver-FourThe total amount of iridium (III) hexachloride potassium salt was added to a molar ratio 10 minutes after the start of addition of Solution C and Solution D. Further, 5 seconds after the completion of the addition of the solution C, an aqueous solution of potassium iron (II) hexacyanide was added at 3 × 10 3 per mol of silver.-FourThe whole molar amount was added. The pH was adjusted to 3.8 using 0.5 mol / L sulfuric acid, stirring was stopped, and precipitation / desalting / water washing steps were performed. The pH was adjusted to 5.9 with 1 mol / L sodium hydroxide to prepare a silver halide dispersion having a pAg of 8.0.
[0301]
The silver halide dispersion was maintained at 38 ° C. with stirring, 5 ml of a 0.34 mass% methanol solution of 1,2-benzisothiazolin-3-one was added, and the temperature was raised to 47 ° C. after 40 minutes. After 20 minutes of temperature increase, sodium benzenethiosulfonate in methanol solution was 7.6 x 10 for 1 mol of silver.-Five5 minutes later, tellurium sensitizer C was added with methanol solution to give 2.9 x 10 per mole of silver.-FourMole was added and aged for 91 minutes. Thereafter, a methanol solution having a molar ratio of the spectral sensitizing dye A and the sensitizing dye B of 3: 1 is 1.2 × 10 6 as the sum of the sensitizing dyes A and B per mole of silver.-3After 1 minute, 1.3 ml of a 0.8% by weight methanol solution of N, N'-dihydroxy-N "-diethylmelamine was added. After another 4 minutes, 5-methyl-2-mercaptobenzimidazole was added with 1 mole of silver in a methanol solution. 4.8 × 10-3Mole, 1-phenyl-2-heptyl-5-mercapto-1,3,4-triazole in methanol solution to 5.4 × 10-3Mole and 1- (3-Methylureido) -5-mercaptotetrazole sodium salt in aqueous solution 8.5 × 10 5 per mole of silver-3A silver halide emulsion 1 was prepared by adding a molar amount.
[0302]
Grains in the prepared silver halide emulsion were silver iodobromide grains containing 3.5 mol% of iodine with an average sphere equivalent diameter of 0.042 μm and a sphere equivalent diameter variation coefficient of 20%. The particle size and the like were determined from an average of 1000 particles using an electron microscope. The [100] face ratio of the particles was determined to be 80% using the Kubelka-Munk method.
[0303]
<< Preparation of silver halide emulsion 2 >>
In the preparation of silver halide emulsion 1, the solution temperature at the time of grain formation was changed from 30 ° C. to 47 ° C., and solution B was changed to diluting 15.9 g of potassium bromide with distilled water to a volume of 97.4 ml. Was changed to dilute 45.8 g of potassium bromide with distilled water to a volume of 400 ml, the addition time of solution C was changed to 30 minutes, and potassium hexacyanoferrate (II) was removed in the same manner. Silver emulsion 2 was prepared. Precipitation / desalting / washing / dispersion was carried out in the same manner as silver halide emulsion 1. Furthermore, the amount of tellurium sensitizer C added was 1.1 × 10 6 per silver mole.-FourMole, the addition amount of a 3: 1 methanol solution in the molar ratio of spectral sensitizing dye A and spectral sensitizing dye B is 7.0 × 10 as the total of sensitizing dye A and sensitizing dye B per mole of silver.-FourMole, 1-phenyl-2-heptyl-5-mercapto-1,3,4-triazole, 3.3 × 10 3 moles per mole of silver-3Mole and 1- (3-Methylureido) -5-mercaptotetrazole sodium salt is 4.7 × 10 4 per mol of silver.-3Spectral sensitization, chemical sensitization, and 5-methyl-2-mercaptobenzimidazole, 1-phenyl-2-heptyl-5-mercapto-1,3,4-triazole as in Emulsion 1 except that the molar addition was changed Was added to obtain a silver halide emulsion 2. The emulsion grains of the silver halide emulsion 2 were pure silver bromide cubic grains having an average sphere equivalent diameter of 0.080 μm and a sphere equivalent diameter variation coefficient of 20%.
[0304]
<< Preparation of silver halide emulsion 3 >>
In the preparation of silver halide emulsion 1, silver halide emulsion 3 was prepared in the same manner except that the liquid temperature at the time of grain formation was changed from 30 ° C. to 27 ° C. Further, precipitation / desalting / washing / dispersion was performed in the same manner as silver halide emulsion 1. The molar ratio of spectral sensitizing dye A and spectral sensitizing dye B is 1: 1 as a solid dispersion (gelatin aqueous solution), and the addition amount is 6 × 10 6 as the total of sensitizing dye A and sensitizing dye B per mole of silver.-3Mol, tellurium sensitizer C added to 5.2 x 10 per mole of silver-Four3 minutes after adding the tellurium sensitizer, 5 × 10-FourMoles and potassium thiocyanate 2 x 10 per mole of silver-3A silver halide emulsion 3 was obtained in the same manner as Emulsion 1 except that a mole was added. Emulsion grains of the silver halide emulsion 3 were silver iodobromide grains containing 3.5 mol% of iodine having an average equivalent sphere diameter of 0.034 μm and a variation coefficient of 20% of the equivalent sphere diameter.
[0305]
<Preparation of mixed emulsion A for coating solution>
70% by weight of silver halide emulsion 1, 15% by weight of silver halide emulsion 2 and 15% by weight of silver halide emulsion 3 are dissolved in a 1% by weight aqueous solution of benzothiazolium iodide. × 10-3Mole was added. Further, water is added so that the silver halide content per kg of the mixed emulsion for coating solution is 38.2 g as silver, and 1- (3-methylureido) -5--5 is obtained so that the amount is 0.34 g per kg of the mixed emulsion for coating solution. Mercaptotetrazole sodium salt was added.
[0306]
2) Preparation of fatty acid silver dispersion
<< Preparation of fatty acid silver dispersion A >>
Henkel behenic acid (product name Edenor C22-85R) 87.6Kg, distilled water 423L, 5mol / L NaOH aqueous solution 49.2L, t-butyl alcohol 120L is mixed, stirred at 75 ° C for 1 hour, reacted. Sodium behenate solution A was obtained. Separately, 206.2 L (pH 4.0) of an aqueous solution of 40.4 kg of silver nitrate was prepared and kept warm at 10 ° C. Keep the reaction vessel containing 635L of distilled water and 30L of t-butyl alcohol at 30 ° C, and with sufficient agitation, the total amount of the previous sodium behenate solution A and the total amount of silver nitrate aqueous solution is 93 minutes each at a constant flow rate. Added over seconds and 90 minutes. At this time, only the silver nitrate aqueous solution is added for 11 minutes after the start of the addition of the silver nitrate aqueous solution, and then the addition of the sodium behenate solution A is started, and after the addition of the silver nitrate aqueous solution, only the sodium behenate solution A is added for 14 minutes and 15 seconds. Was added. At this time, the temperature in the reaction vessel was 30 ° C., and the external temperature was controlled so that the liquid temperature was constant. The piping of the addition system for the sodium behenate solution A was prepared by circulating warm water outside the double tube so that the liquid temperature at the outlet of the addition nozzle tip was 75 ° C. Moreover, the piping of the addition system of the silver nitrate aqueous solution was kept warm by circulating cold water outside the double pipe. The addition position of the sodium behenate solution A and the addition position of the silver nitrate aqueous solution were symmetrically arranged around the stirring axis, and were adjusted so as not to contact the reaction solution.
[0307]
After completion of the addition of the sodium behenate solution A, the mixture was left stirring for 20 minutes at the same temperature, heated to 35 ° C. over 30 minutes, and then aged for 210 minutes. Immediately after completion of aging, the solid content was separated by centrifugal filtration, and the solid content was washed with water until the conductivity of filtered water reached 30 μS / cm. Thus, a fatty acid silver salt was obtained. The obtained solid content was stored as a wet cake without drying.
[0308]
When the morphology of the obtained silver behenate particles was evaluated by electron micrograph, the average value was a = 0.14 μm, b = 0.4 μm, c = 0.6 μm, average aspect ratio 5.2, average sphere equivalent diameter 0.52 μm, sphere equivalent It was a flake-like crystal with a diameter variation coefficient of 15%. (A, b, and c are the provisions of the text)
[0309]
Add 19.3 kg of polyvinyl alcohol (trade name: PVA-217) and water to a wet cake with a dry solid content equivalent to 260 kg. PM-10 type).
[0310]
Next, the pre-dispersed stock solution is subjected to a disperser (trade name: Microfluidizer M-610, manufactured by Microfluidics International Corporation, using a Z-type interaction chamber) at a pressure of 1260 kg / cm2And was treated three times to obtain a silver behenate dispersion. The cooling operation was set to a dispersion temperature of 18 ° C. by installing a serpentine heat exchanger before and after the interaction chamber and adjusting the temperature of the refrigerant.
[0311]
<< Preparation of fatty acid silver dispersion B >>
<Preparation of recrystallized behenic acid>
100 kg of behenic acid (product name Edenor C22-85R) manufactured by Henkel was mixed in 1200 kg of isopropyl alcohol, dissolved at 50 ° C., filtered through a 10 μm filter, cooled to 30 ° C., and recrystallized. The cooling speed during recrystallization was controlled at 3 ° C / hour. The obtained crystals were centrifugally filtered, washed with 100 kg of isopropyl alcohol, and then dried. When the obtained crystals were esterified and subjected to GC-FID measurement, the behenic acid content was 96 mol%, in addition, 2 mol% of lignoceric acid, 2 mol% of arachidic acid, and 0.001 mol% of erucic acid were contained. It was.
[0312]
<Preparation of fatty acid silver dispersion B>
Recrystallized behenic acid 88 kg, distilled water 422 L, 5 mol / L NaOH aqueous solution 49.2 L and t-butyl alcohol 120 L were mixed and stirred at 75 ° C. for 1 hour to react to obtain sodium behenate solution B. Separately, 206.2 L (pH 4.0) of an aqueous solution of 40.4 kg of silver nitrate was prepared and kept warm at 10 ° C. Keep the reaction vessel containing 635L of distilled water and 30L of t-butyl alcohol at 30 ° C, and with sufficient agitation, the total amount of the previous sodium behenate solution B and the total amount of silver nitrate aqueous solution are each 93 minutes at a constant flow rate. Added over seconds and 90 minutes. At this time, only the silver nitrate aqueous solution was added for 11 minutes after the start of the addition of the aqueous silver nitrate solution, and then the addition of the sodium behenate solution B was started. After the addition of the aqueous silver nitrate solution was completed, only the sodium behenate solution B was added for 14 minutes and 15 seconds. Was added. At this time, the temperature in the reaction vessel was 30 ° C., and the external temperature was controlled so that the liquid temperature was constant. The pipe of the addition system for the sodium behenate solution B was kept warm by circulating hot water outside the double pipe, and the liquid temperature at the outlet of the addition nozzle tip was adjusted to 75 ° C. Moreover, the piping of the addition system of the silver nitrate aqueous solution was kept warm by circulating cold water outside the double pipe. The addition position of the sodium behenate solution B and the addition position of the aqueous silver nitrate solution were symmetrically arranged around the stirring axis, and were adjusted so as not to contact the reaction solution.
[0313]
After completion of the addition of the sodium behenate solution B, the mixture was left stirring for 20 minutes at the same temperature, heated to 35 ° C. over 30 minutes, and then aged for 210 minutes. Immediately after completion of aging, the solid content was separated by centrifugal filtration, and the solid content was washed with water until the conductivity of filtered water reached 30 μS / cm. Thus, a fatty acid silver salt was obtained. The obtained solid content was stored as a wet cake without drying.
When the morphology of the obtained silver behenate particles was evaluated by electron microscope photography, the average value was a = 0.21 μm, b = 0.4 μm, c = 0.4 μm, the average aspect ratio 2.1, and the coefficient of variation of the equivalent sphere diameter was 11%. It was a crystal. (A, b, and c are the provisions of the text)
[0314]
Add 19.3 kg of polyvinyl alcohol (trade name: PVA-217) and water to a wet cake with a dry solid content equivalent to 260 kg. PM-10 type).
[0315]
Next, the pre-dispersed stock solution is subjected to a disperser (trade name: Microfluidizer M-610, manufactured by Microfluidics International Corporation, using a Z-type interaction chamber) at a pressure of 1150 kg / cm2And was treated three times to obtain a silver behenate dispersion. The cooling operation was set to a dispersion temperature of 18 ° C. by installing a serpentine heat exchanger before and after the interaction chamber and adjusting the temperature of the refrigerant.
[0316]
3) Preparation of reducing agent dispersion
<< Preparation of Reducing Agent-1 Dispersion >>
Reducing agent-1 (2,2'-methylenebis- (4-ethyl-6-tert-butylphenol)) 10 kg and denatured polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., POVAL MP203) 10 mass% aqueous solution 16 kg, water 10 kg Add and mix well to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm for 3 hours, and then 0.2 g of benzoisothiazolinone sodium salt Water was added to prepare a reducing agent concentration of 25% by mass. This dispersion was heat-treated at 60 ° C. for 5 hours to obtain a reducing agent-1 dispersion. The reducing agent particles contained in the reducing agent dispersion thus obtained had a median diameter of 0.40 μm and a maximum particle diameter of 1.4 μm or less. The obtained reducing agent dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0317]
<< Preparation of Reducing Agent-2 Dispersion >>
10 mass of reducing agent-1 (6,6'-di-t-butyl-4,4'-dimethyl-2,2'-butylidenediphenol) and modified polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., Poval MP203) 10 kg of water was added to 16 kg of% aqueous solution and mixed well to form a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 3 hours 30 minutes in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm, and then benzoisothiazolinone sodium salt 0.2 g and water were added to prepare a reducing agent concentration of 25% by mass. This dispersion was heated at 40 ° C. for 1 hour, and then further heated at 80 ° C. for 1 hour to obtain a reducing agent-2 dispersion. The reducing agent particles contained in the reducing agent dispersion thus obtained had a median diameter of 0.50 μm and a maximum particle diameter of 1.6 μm or less. The obtained reducing agent dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0318]
4) Preparation of hydrogen bonding compound-1 dispersion
Add 10 kg of water to 10 kg of 10% aqueous solution of hydrogen bonding compound-1 (tri (4-t-butylphenyl) phosphine oxide) and denatured polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., Poval MP203). Mix to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm for 4 hours, and then 0.2 g of benzoisothiazolinone sodium salt Water was added to prepare a hydrogen bonding compound concentration of 25% by mass. This dispersion was heated at 40 ° C. for 1 hour and then further heated at 80 ° C. for 1 hour to obtain a hydrogen bonding compound-1 dispersion. The hydrogen bonding compound particles contained in the hydrogen bonding compound dispersion thus obtained had a median diameter of 0.45 μm and a maximum particle diameter of 1.3 μm or less. The obtained hydrogen bonding compound dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0319]
5) Preparation of development accelerator-1 dispersion
To 10 kg of development accelerator-1 and 20 kg of a 10% by weight aqueous solution of modified polyvinyl alcohol (Kuraray Co., Ltd., Poval MP203), 10 kg of water was added and mixed well to obtain a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 3 hours 30 minutes in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm, and then benzoisothiazolinone sodium salt 0.2 g and water were added so that the concentration of the development accelerator was 20% by mass to obtain a development accelerator-1 dispersion. The development accelerator particles contained in the development accelerator dispersion thus obtained had a median diameter of 0.48 μm and a maximum particle diameter of 1.4 μm or less. The obtained development accelerator dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored. The solid dispersions of the development accelerator-2 and the color tone modifier-1 were also dispersed by the same method as the development accelerator-1, and 20% by mass and 15% by mass of dispersions were obtained.
[0320]
6) Preparation of polyhalogen compound
<< Preparation of organic polyhalogen compound-1 dispersion >>
10 kg of organic polyhalogen compound-1 (tribromomethanesulfonylbenzene), 10 kg of a 20% by weight aqueous solution of modified polyvinyl alcohol (Poval MP203 manufactured by Kuraray Co., Ltd.), 0.4 kg of a 20% by weight aqueous solution of sodium triisopropylnaphthalenesulfonate, 14 kg of water was added and mixed well to make a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 5 hours in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm. Then, 0.2 g of benzoisothiazolinone sodium salt Water was added to prepare an organic polyhalogen compound concentration of 26% by mass to obtain an organic polyhalogen compound-1 dispersion. The organic polyhalogen compound particles contained in the polyhalogen compound dispersion thus obtained had a median diameter of 0.41 μm and a maximum particle diameter of 2.0 μm or less. The obtained organic polyhalogen compound dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 10.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0321]
<< Preparation of organic polyhalogen compound-2 dispersion >>
10 kg of organic polyhalogen compound-2 (N-butyl-3-tribromomethanesulfonylbenzoamide), 20 kg of a 10% by weight aqueous solution of modified polyvinyl alcohol (Poval MP203 manufactured by Kuraray Co., Ltd.), and 20 of sodium triisopropylnaphthalenesulfonate 0.4 kg of a mass% aqueous solution was added and mixed well to obtain a slurry. This slurry was fed with a diaphragm pump and dispersed for 5 hours in a horizontal sand mill (UVM-2: manufactured by Imex Co., Ltd.) filled with zirconia beads having an average diameter of 0.5 mm. Then, 0.2 g of benzoisothiazolinone sodium salt Water was added to adjust the concentration of the organic polyhalogen compound to 30% by mass. This dispersion was heated at 40 ° C. for 5 hours to obtain an organic polyhalogen compound-2 dispersion. The organic polyhalogen compound particles contained in the polyhalogen compound dispersion thus obtained had a median diameter of 0.40 μm and a maximum particle diameter of 1.3 μm or less. The obtained organic polyhalogen compound dispersion was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 3.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored.
[0322]
7) Preparation of phthalazine compound-1 solution >>
8 kg of modified polyvinyl alcohol MP203 manufactured by Kuraray Co., Ltd. is dissolved in 174.57 kg of water, and then 3.15 kg of a 20% by weight aqueous solution of sodium triisopropylnaphthalenesulfonate and a 70% by weight aqueous solution of phthalazine compound-1 (6-isopropylphthalazine). 14.28 kg was added to prepare a 5% by mass solution of phthalazine compound-1.
[0323]
8) Preparation of mercapto compound)
<< Preparation of Mercapto Compound-1 Aqueous Solution >>
7 g of mercapto compound-1 (1- (3-sulfophenyl) -5-mercaptotetrazole sodium salt) was dissolved in 993 g of water to obtain a 0.7% by mass aqueous solution.
[0324]
<< Preparation of Mercapto Compound-2 Aqueous Solution >>
20 g of mercapto compound-2 (1- (3-methylureido) -5-mercaptotetrazole sodium salt) was dissolved in 980 g of water to obtain a 2.0 mass% aqueous solution.
[0325]
9) Preparation of pigment-1 dispersion
C.I. Pigment Blue 60 (64 g) and Kao Co., Ltd. (Demol N) 6.4 g were mixed with 250 g of water and mixed well to form a slurry. Prepare 800 g of zirconia beads with an average diameter of 0.5 mm, put them in a vessel together with the slurry, disperse with a disperser (1 / 4G sand grinder mill: manufactured by IMEX Co., Ltd.) for 25 hours, add water to add pigment concentration Was prepared so as to be 5% by mass to obtain a pigment-1 dispersion. The pigment particles contained in the pigment dispersion thus obtained had an average particle size of 0.21 μm.
[0326]
10) Preparation of SBR latex solution
(Synthesis of SBR latex (Tg = 17 ° C.))
In a polymerization kettle of a gas monomer reactor (TAS-2J type manufactured by Pressure Glass Industrial Co., Ltd.), 287 g of distilled water and a surfactant (Pionin A-43-S (manufactured by Takemoto Yushi Co., Ltd.)): solid content 48.5 %) 7.73 g, 1 mol / liter NaOH 14.06 ml, ethylenediaminetetraacetic acid tetrasodium salt 0.15 g, styrene 255 g, acrylic acid 11.25 g, tert-dodecyl mercaptan 3.0 g, the reaction vessel was sealed and the stirring speed was 200 rpm. Stir with. After degassing with a vacuum pump and repeating nitrogen gas replacement several times, 108.75 g of 1,3-butadiene was injected to raise the internal temperature to 60 ° C. A solution obtained by dissolving 1.875 g of ammonium persulfate in 50 ml of water was added thereto, and the mixture was stirred as it was for 5 hours. The mixture was further heated to 90 ° C. and stirred for 3 hours. After the reaction was completed, the internal temperature was lowered to room temperature, and then 1 mol / liter NaOH and NH.FourNa with OH+Ion: NHFour +The addition treatment was performed so that the ion was 1: 5.3 (molar ratio), and the pH was adjusted to 8.4. Thereafter, the mixture was filtered through a polypropylene filter having a pore size of 1.0 μm to remove foreign substances such as dust and stored to obtain 774.7 g of SBR latex. When the halogen ions were measured by ion chromatography, the chloride ion concentration was 3 ppm. As a result of measuring the concentration of the chelating agent by high performance liquid chromatography, it was 145 ppm.
[0327]
The latex has an average particle size of 90 nm, Tg = 17 ° C., solid content concentration of 44% by mass, equilibrium water content of 0.6% by mass at 25 ° C. and 60% RH, ionic conductivity of 4.80 mS / cm. A latex stock solution (44% by mass) was measured at 25 ° C. using a conductivity meter CM-30S manufactured by Kogyo Co., Ltd.).
(SBR latex with different Tg)
SBR latexes having different Tg were prepared in the same manner by appropriately changing the ratio of styrene and butadiene.
[0328]
2. Preparation of coating solution
1) Preparation of image forming layer coating solution-1
Fatty acid silver dispersion A 1000 g obtained above, water 135 ml, pigment-1 dispersion 35 g, organic polyhalogen compound-1 dispersion 19 g, organic polyhalogen compound-2 dispersion 58 g, phthalazine compound-1 solution 162 g, SBR latex ( (Tg: 17 ° C.) Liquid 1060 g, reducing agent-1 dispersion 75 g, reducing agent-2 dispersion 75 g, hydrogen bonding compound-1 dispersion 106 g, development accelerator-1 dispersion 4.8 g, mercapto compound-1 aqueous solution 9 ml Then, 27 ml of the mercapto compound-2 aqueous solution was sequentially added, and 118 g of the silver halide mixed emulsion A was added immediately before coating, and the well-mixed image forming layer coating solution was directly fed to the coating die and coated.
[0329]
The viscosity of the image forming layer coating solution was 25 [mPa · s] at 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm) as measured with a B-type viscometer of Tokyo Keiki.
The viscosity of the coating solution at 38 ° C. using a Haake RheoStress RS150 is 32, 35, 33, 26, 17 [mPa · s] at shear rates of 0.1, 1, 10, 100, and 1000 [1 / sec], respectively. Met.
[0330]
The amount of zirconium in the coating solution was 0.32 mg per 1 g of silver.
[0331]
2) Preparation of image forming layer coating solution-2
Fatty acid silver dispersion B 1000 g obtained above, water 135 ml, pigment-1 dispersion 36 g, organic polyhalogen compound-1 dispersion 25 g, organic polyhalogen compound-2 dispersion 39 g, phthalazine compound-1 solution 171 g, SBR latex ( (Tg: 17 ° C.) Liquid 1060 g, reducing agent-2 dispersion 153 g, hydrogen bonding compound-1 dispersion 55 g, development accelerator-1 dispersion 4.8 g, development accelerator-2 dispersion 5.2 g, color tone adjuster- 2.1 g of 1 dispersion and 8 ml of a mercapto compound-2 aqueous solution were sequentially added, and 140 g of the silver halide mixed emulsion A was added just before coating, and the well-mixed image forming layer coating solution was fed to the coating die as it was and coated.
The viscosity of the image forming layer coating solution was 40 [mPa · s] at 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm) as measured with a B-type viscometer of Tokyo Keiki.
The viscosity of the coating solution at 38 ° C. using a Haake RheoStress RS150 is 30, 43, 41, 28, 20 [mPa · s] at shear rates of 0.1, 1, 10, 100, and 1000 [1 / sec], respectively. Met.
[0332]
The amount of zirconium in the coating solution was 0.30 mg per 1 g of silver.
[0333]
3) Preparation of intermediate layer coating solution-1
Polyvinyl alcohol PVA-205 (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 1000 g, pigment-1 dispersion 163 g, blue dye compound-1 (manufactured by Nippon Kayaku Co., Ltd .: Kayafect Turquoise RN Liquid 150) aqueous solution 33 g, sulfosuccinic acid di ( 2-ethylhexyl) sodium salt 5% aqueous solution 27ml, methyl methacrylate / styrene / butyl acrylate / hydroxyethyl methacrylate / acrylic acid copolymer (copolymerization weight ratio 57/8/28/5/2) latex 19 mass% solution 4200ml 27 ml of 5% by mass aqueous solution of Aerosol OT (American Cyanamid Co., Ltd.), 135 ml of 20% by mass aqueous solution of diammonium phthalate, and water so that the total amount becomes 10000 g, NaOH so that the pH is 7.5 8.9ml / m as an intermediate layer coating solution2Then, the solution was fed to the coating die.
The viscosity of the coating solution was 58 [mPa · s] when measured with a B-type viscometer at 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm).
[0334]
4) Preparation of first non-photosensitive layer coating solution-A
Inert gelatin 100g, benzoisothiazolinone 10mg dissolved in 840ml water, latex 19 180% by weight solution, 46ml of 15% by weight methanol solution of phthalic acid, and 5.4ml of 5% by weight aqueous solution of di (2-ethylhexyl) sulfosuccinate sodium salt are mixed together, and 40ml of 4% by weight chromium alum just before coating The amount of coating solution is 26.1ml / m.2Then, the solution was fed to the coating die.
The viscosity of the coating solution was 20 [mPa · s] at a B-type viscometer of 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm).
[0335]
5) Preparation of first non-photosensitive layer coating solution-B
In the preparation of the first non-photosensitive layer coating solution-A, a first non-photosensitive layer coating solution-B was prepared using polyvinyl alcohol PVA-205 instead of inert gelatin.
[0336]
6) Preparation of second non-photosensitive layer coating solution-1
Polyvinyl alcohol PVA-217 (manufactured by Kuraray Co., Ltd.) 100 g and benzoisothiazolinone 10 mg were dissolved in 800 ml of water, and a methyl methacrylate / styrene / butyl acrylate / hydroxyethyl methacrylate / acrylic acid copolymer (copolymer weight ratio 57 / 8/28/5/2) Latex 19 wt% solution 180g, Phthalic acid 15 wt% methanol solution 40ml, Fluorosurfactant (F-1) 1 wt% solution 5.5ml, Fluorosurfactant (F -2) 5.5 ml of 1% by weight aqueous solution, 28 ml of 5% by weight aqueous solution of di (2-ethylhexyl) sodium sulfosuccinate, 4 g of polymethyl methacrylate fine particles (average particle size 0.7 μm), polymethyl methacrylate fine particles (average particle) A mixture of 21 g (diameter 4.5 μm) was used as the surface protective layer coating solution, and the solution was fed to the coating die so that the gelatin coating amount was as shown in Table 1.
The viscosity of the coating solution was 19 [mPa · s] at a B-type viscometer of 40 ° C. (No. 1 rotor, 60 rpm).
[0337]
7) A second non-photosensitive layer coating-2 was prepared. Preparation of coating liquid-2
For the second non-photosensitive layer coating-1, polyvinyl alcohol PVA-217 was replaced with inert gelatin, and the following compound as a gelatin hardener was added in an amount of 2% by mass with respect to gelatin. Layer coating solution-2 was prepared.
[0338]
Embedded image
Figure 0004092180
[0339]
3. Preparation of photothermographic material
1) Preparation of photothermographic materials-1 to 4
[0340]
The photothermographic material is coated simultaneously on the surface opposite to the back surface by the slide bead coating method in the order of the image forming layer, intermediate layer, first non-photosensitive layer, and second non-photosensitive layer from the undercoat surface. Samples 1 to 4 were prepared. Table 1 shows the coating liquid used and its configuration. At this time, the image forming layer and the intermediate layer were adjusted to 36 ° C., the protective layer first layer was adjusted to 37 ° C., and the protective layer second layer was adjusted to 40 ° C.
[0341]
[Table 1]
Figure 0004092180
[0342]
Coating amount of each compound in the image forming layer (g / m2) Is as follows.
[0343]
Silver behenate A 5.42
Pigment (C.I.Pigment Blue 60) 0.036
Polyhalogen compound-1 0.12
Polyhalogen compound-2 0.25
Phthalazine Compound-1 0.18
SBR latex 9.70
Reducing agent-1 0.40
Reducing agent-2 0.40
Hydrogen bonding compound-1 0.58
Development accelerator-1 0.02
Mercapto Compound-1 0.002
Mercapto compound-2 0.012
Silver halide (as Ag) 0.10
[0344]
The coating and drying conditions are as follows.
The coating was performed at a speed of 160 m / min, the gap between the coating die tip and the support was set to 0.10 to 0.30 mm, and the pressure in the decompression chamber was set to 196 to 882 Pa lower than the atmospheric pressure. The support was neutralized with an ion wind before coating.
In the subsequent chilling zone, after cooling the coating liquid with wind at a dry bulb temperature of 10 to 20 ° C., it is transported in a non-contact type, and in a helical contactless dryer, the dry bulb temperature is 23 to 45 ° C., It dried with the dry wind of the wet bulb temperature 15-21 degreeC.
After drying, the humidity was adjusted at 25 ° C. and a humidity of 40-60% RH, and then the film surface was heated to 70-90 ° C. After heating, the film surface was cooled to 25 ° C.
[0345]
2) Preparation of photothermographic material-5-8
Photothermographic photosensitivity is similar to that of photothermographic materials-1 to 4 except that image forming layer coating solution-2 is used instead of image forming layer coating solution-1 for photothermographic materials-1 to 4. Materials-5 to 8 were made. The contents of the sample are shown in Table 2.
[0346]
[Table 2]
Figure 0004092180
[0347]
Application amount of each compound of the image forming layer at this time (g / m2) Is as follows.
[0348]
Silver behenate B 5.27
Pigment (C.I.Pigment Blue 60) 0.036
Polyhalogen compound-1 0.14
Polyhalogen compound-2 0.28
Phthalazine Compound-1 0.18
SBR latex 9.43
Reducing agent-2 0.77
Hydrogen bonding compound-1 0.28
Development accelerator-1 0.019
Development accelerator-2 0.016
Color tone adjusting agent-1 0.006
Mercapto compound-2 0.003
Silver halide (as Ag) 0.13
[0349]
The chemical structures of the compounds used in the examples of the present invention are shown below.
[0350]
Embedded image
Figure 0004092180
[0351]
Embedded image
Figure 0004092180
[0352]
Embedded image
Figure 0004092180
[0353]
Embedded image
Figure 0004092180
[0354]
Embedded image
Figure 0004092180
[0355]
4). Evaluation of photographic performance
1) Preparation
The obtained sample was cut into half-cut sizes, packaged in the following packaging materials in an environment of 25 ° C. and 50% RH, stored at room temperature for 2 weeks, and then evaluated as follows.
2) Packaging materials
PET 10μm / PE 12μm / aluminum foil 9μm / Ny 15μm / polyethylene 50μm containing 3% carbon.
Oxygen permeability: 0.02ml / atm · m2・ 25 ℃ ・ day, moisture permeability: 0.10g / atm ・ m2・ 25 ℃ ・ day.
[0356]
3) Photosensitive material exposure and development results
Photothermographic materials-1 to 4 are exposed and heat-developed by Fuji Medical Dry Laser Imager FM-DP L (with a 660 nm semiconductor laser with a maximum output of 60 mW (IIIB)) (112 ° C-119 ° C-121 ° C-121 ° C) A total of 24 seconds was used with the four panel heaters set to 1), and the obtained images were evaluated with a densitometer.
Photothermographic materials 5 to 8 were exposed and thermally developed at a laser imager described in Japanese Patent Application Nos. 2002-088832 and 2002-091114 (mounted with a 660 nm semiconductor laser having a maximum output of 50 mW (IIIB)) (107 ° C.− 3 panel heaters set at 121 ° C.-121 ° C. for a total of 14 seconds), and the obtained images were evaluated with a densitometer.
The sensitivity was calculated as a logarithmic value of the reciprocal of the exposure amount giving a density of 1.0 for each image.
Dmin is the density of the unexposed area.
[0357]
4) Evaluation of coated surface
The entire surface of each sample was uniformly exposed so that the density was 1.5, and each film was heat-developed under the same conditions as the evaluation of photographic properties, and evaluated by the number of coating stripes per unit coating width. The coating stripe is a coating failure, and the smaller the number, the better the coating property.
The evaluation criteria are as follows.
A: No streak is observed.
○: Slightly thin streaks occur.
Δ: Slightly dark streaks are generated.
X: Application streaks occur on the entire surface.
[0358]
5) Evaluation of water resistance
100 μl of water was dropped on the surface of each sample, and after 1 minute, the water droplets were scraped off with filter paper. Thereafter, the remaining water was completely dried, and the way of traces of water droplets was observed.
A: No trace is left.
○: A slight trace is observed.
Δ: A rubbing trace is observed.
X: The coating film is peeled off.
Practically, the range of ◎ and ○ is acceptable.
6) Evaluation results
The results are shown in Tables 1 and 2. The sample of the present invention had a good coated surface, excellent water resistance, and good photographic performance.
[0359]
Example 2
(Preparation of intermediate layer coating solution-2 to 4)
Gelation accelerators were added to the intermediate layer coating solution-1 to prepare intermediate layer coating solutions-2 to 4.
Intermediate layer coating solution-2: It was added so that the coating amount of potassium nitrate as a gelation accelerator was 10% by mass with respect to the coating amount of the gelling agent in the second non-photosensitive coating layer.
Intermediate layer coating solution-3: It was added so that the coating amount of calcium chloride as a gelation accelerator was 10% by mass with respect to the coating amount of the gelling agent in the second non-photosensitive coating layer.
Intermediate layer coating solution-4: The coating amount of xanthan gum as a gelation accelerator was added so as to be 10% by mass with respect to the coating amount of the gelling agent in the second non-photosensitive coating layer.
[0360]
(Second non-photosensitive coating-preparation of 3 to 8)
As shown in Table 3, the gelling agent of the present invention was added to the second non-photosensitive coating-1. Each gelling agent was added in an amount of 0.5% by mass in the coating solution for the non-photosensitive coating layer.
[0361]
(Preparation of samples 9 to 21)
Samples 9 to 21 were prepared in the same manner as Sample 5 of Example 1, except that the intermediate layer and the second non-photosensitive layer were coated using the coating liquid shown in Table 3.
(Evaluation results)
It carried out like the sample 5 of Example 1. The results are shown in Table 3. By using the gelling agent and gelation accelerator of the present invention, the coated surface state was improved, the water resistance was further improved, and good photographic performance was exhibited.
[0362]
[Table 3]
Figure 0004092180
[0363]
【The invention's effect】
According to the present invention, a photothermographic material having an improved coated surface and a photothermographic material having improved water resistance are provided. This is particularly effective in a photothermographic material to be applied with water.

Claims (14)

支持体の同一面上に感光性ハロゲン化銀、非感光性有機銀塩、還元剤及びバインダーを含有する画像形成層と、支持体に対して画像形成層より遠い側に非感光性層を有する熱現像感光材料において、該非感光性層が少なくとも2層よりなり、該画像形成層に近い第一の非感光性層のバインダーの50質量%以上が動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーからなり、該画像形成層により遠い側の第二の非感光性層のバインダーの50質量%以上が動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーからなり、且つゲル化剤を含有することを特徴とする熱現像感光材料。An image forming layer containing a photosensitive silver halide, a non-photosensitive organic silver salt, a reducing agent and a binder on the same surface of the support, and a non-photosensitive layer on the side farther from the image forming layer with respect to the support In the photothermographic material, the non-photosensitive layer is composed of at least two layers, and 50% by mass or more of the binder of the first non-photosensitive layer close to the image forming layer is composed of a water-soluble polymer derived from animal protein, Ri do from 50% by weight or more of the distant side a second non-photosensitive layer binder is not derived from animal protein soluble polymer by the image forming layer, and the photothermographic material characterized by containing a gelling agent . 前記第二の非感光性層が最外層であることを特徴とする請求項1に記載の熱現像感光材料。  2. The photothermographic material according to claim 1, wherein the second non-photosensitive layer is an outermost layer. 前記動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーがゼラチンであることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の熱現像感光材料。3. The photothermographic material according to claim 1, wherein the water-soluble polymer derived from animal protein is gelatin. 前記動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーがポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。4. The photothermographic material according to claim 1, wherein the water-soluble polymer not derived from animal protein is polyvinyl alcohol. 前記動物性蛋白質由来の水溶性ポリマーがゼラチンであり、前記動物性蛋白質由来でない水溶性ポリマーがポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。5. The heat development according to claim 1, wherein the water-soluble polymer derived from animal protein is gelatin, and the water-soluble polymer not derived from animal protein is polyvinyl alcohol. Photosensitive material. 硼酸、またはその誘導体より選ばれる耐水化剤を含有することを特徴とする請求項1〜請求項5のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。6. The photothermographic material according to claim 1, further comprising a water-proofing agent selected from boric acid or a derivative thereof. 前記ゲル化剤を前記第二の非感光性層に含有することを特徴とする請求項〜請求項6のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。The photothermographic material according to any one of claims 1 to 6, characterized by containing the gelling agent in the second non-photosensitive layer. ゲル化促進剤を含有することを特徴とする請求項〜請求項6のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。The photothermographic material according to any one of claims 1 to 6, characterized in that it contains a gelling agent. 前記ゲル化促進剤を前記ゲル化剤を含む層とは直接接していない層に含有することを特徴とする請求項に記載の熱現像感光材料。9. The photothermographic material according to claim 8 , wherein the gelling accelerator is contained in a layer not in direct contact with the layer containing the gelling agent. 前記ゲル化剤が寒天、κ−カラギナン,ι−カラギナン、アルギン酸,アルギン酸塩,アガロース、ファーセレラン、ジェランガム,グルコノデルタラクトン,アゾトバクタービネランジガム,キサンタンガム,ペクチン,グアーガム,ローカストビーンガム,タラガム,カシアガム,グルコマンナン,トラガントガム,カラヤガム,プルラン,アラビアガム,アラビノガラクタン,デキストラン,カルボキシメチルセルロースナトリウム塩,メチルセルロース,サイリュームシートガム,デンプン,キチン,キトサン及びカードランから選ばれる少なくとも一種であることを特徴とする請求項〜請求項のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。The gelling agent is agar, κ-carrageenan, ι-carrageenan, alginic acid, alginate, agarose, fur celerane, gellan gum, glucono delta lactone, azotobacter vineland gum, xanthan gum, pectin, guar gum, locust bean gum, tara gum, It is characterized by being at least one selected from cassia gum, glucomannan, tragacanth gum, karaya gum, pullulan, gum arabic, arabinogalactan, dextran, carboxymethylcellulose sodium salt, methylcellulose, silium sheet gum, starch, chitin, chitosan and curdlan the photothermographic material according to any one of claims 1 to 9. 前記ゲル化剤がκ−カラギナンであることを特徴とする請求項1〜請求項10のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。The photothermographic material according to any one of claims 1 to 10, wherein the gelling agent is κ- carrageenan. 前記ゲル化促進剤がカリウム、カルシウム,マグネシウム、亜鉛、コバルト、およびニッケルの塩より選ばれる化合物であることを特徴とする請求項〜請求項11のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。Potassium said gelling agent, calcium, magnesium, zinc, cobalt, and heat-developable light-sensitive material according to any one of claims 8 to claim 11, characterized in that a compound selected from the salts of nickel . 前記画像形成層のバインダーが、ラテックスであることを特徴とする請求項1〜請求項12のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。The binder of the imaging layer, the photothermographic material according to any one of claims 1 to 12, characterized in that the latex. 前記非感光性層と前記画像形成層とが同時重層塗布によって形成されたことを特徴とする請求項1〜請求項13のいずれか1項に記載の熱現像感光材料。The photothermographic material according to any one of claims 1 to 13, characterized in that said non-photosensitive layer and the image forming layer is formed by simultaneous multilayer coating.
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