JP4092006B2 - Polishing liquid composition - Google Patents

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  • Mechanical Treatment Of Semiconductor (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、研磨液組成物に関する。さらに詳しくは、表面粗さを低減し得る研磨液組成物、並びに該研磨液組成物を用いた被研磨基板の研磨方法及び精密部品用基板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ハードディスクの高密度化が進み、磁気ヘッドの浮上量はますます小さくなってきている。その結果、ハードディスク基板の研磨工程で、表面の粗さの低減が求められている。また、半導体分野においても、高集積化、高速化が進み、それに伴い半導体装置のデザインルールは年々微細化が進み、デバイス製造プロセスでの焦点深度は浅くなり、パターン形成面の平坦性がより一層求められている。従って、被研磨物の表面にスクラッチやピット等の欠陥を生じさせずに、表面粗さを低減させ得る精密部品用研磨液組成物の開発が待ち望まれている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来技術に鑑みてなされたものであり、被研磨物の表面にスクラッチやピット等の欠陥を生じさせることなく、表面粗さを低減し得る研磨液組成物、該研磨液組成物を用いた被研磨基板の研磨方法及び精密部品用基板の製造方法を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は
〔1〕 (A)式(I):
1 −〔O(AO)n X 〕m (I)
〔式中、R1 は鎖状の炭素数3〜500 のm価の多価アルコール残基、AOは炭素数2〜4のオキシアルキレン基、Xは水素原子、炭素数1〜24の炭化水素基又は炭素数1〜24のアシル基、mは3〜200 の整数、nは0〜200 の整数を示し、n個のAOは同一であっても異なっていてもよく、m個のn及びm個のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、m個のnがすべて0の時、m個のXは同時に水素原子ではない〕で表される化合物、(B)研磨材及び(C)水を含有することを特徴とする研磨液組成物、
〔2〕 前記研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを特徴とする被研磨基板の研磨方法、並びに
〔3〕 前記研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を有することを特徴とする精密部品用基板の製造方法
に関する。
【0005】
【発明の実施の形態】
式(I)で表される化合物(以下、化合物(I)という)において、R1 は鎖状の炭素数3 〜500 のm価の多価アルコール残基を示す。多価アルコールの炭素数は、研磨表面粗さの低減、研磨材の分散性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から3以上であり、また化合物(I)の水への溶解性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から500 以下、好ましくは300 以下、より好ましくは100 以下、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは30以下である。また、mは、研磨表面粗さ低減及び研磨材の分散性向上の観点から3以上であり、化合物(I)の水への溶解性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から200 以下、より好ましくは100 以下、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは30以下である。R1 を形成する多価アルコールの具体的としては、グリセリン、エリスリトール、エリトリトール、リビトール、p−アラビニトール、キシリトール、アリトール、ソルビトール、マンニトール、p−イジトール、ガラクチトール、D−タリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール、ジグリセリン、ポリグリセリン等が挙げられる。また、該多価アルコールは、−COOH基、−COOA基〔Aはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属原子、アンモニウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキサイド、アルカノールアンモニウム等を示す〕、−COOR3 基〔R3 は炭素数1〜24の炭化水素基を示す〕等の官能基を有していてもよく、それらの代表例としては、グルコン酸、オキシ酸等が挙げられる。
【0006】
化合物(I)において、AOはオキシアルキレン基を示し、その炭素数は、化合物(I)の水への溶解性向上の観点から2〜4が好ましく、特に2が好ましい。AOの具体例としては、オキシエチレン基、オキシプロピレン基、オキシブチレン基等が挙げられる。このようなオキシアルキレン基を有する化合物は、多価アルコールにアルキレンオキサイドを付加することにより得られる。アルキレンオキサイドの付加モル数(n)は、研磨材の分散性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から、通常、多価アルコールの水酸基1個に対して、200 モル以下、好ましくは150 モル以下、より好ましくは100 モル以下、さらに好ましくは50モル以下である。また、アルキレンオキサイドの総付加モル数も、研磨材の分散性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から、200 モル以下、好ましくは150 モル以下、さらに好ましくは100 モル以下である。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド等が挙げられ、これらのアルキレンオキサイドは単独で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。2種以上を混合して用いる場合には、ランダム付加でもブロック付加でもよい。なお、nが2以上の場合、n個のAOは同一であっても異なってもいてもよい。また、m個のnは同一であっても異なってもいてもよい。
【0007】
また、Xは、水素原子、炭素数1〜24の炭化水素基又は炭素数1〜24のアシル基を示す。なお、炭化水素基及びアシル基の炭素数は、研磨材の分散性向上、研磨粉の排出性向上及び研磨表面粗さの低減の観点から、1以上、好ましくは2以上、さらに好ましくは3以上、特に好ましくは4以上であり、化合物(I)の水への溶解性向上、研磨粉の排出性向上の観点から、24以下、好ましくは22以下、さらに好ましくは18以下である。炭化水素基及びアシル基は、脂肪族及び芳香族のいずれであってもよいが、研磨表面の表面粗さを低減させる観点から脂肪族が好ましい。また、脂肪族においては、飽和及び不飽和のいずれの基であってもよく、直鎖及び分岐鎖のいずれの基であってもよい。
【0008】
mは3〜200 の整数、nは0〜200 の整数を示す。m個のn及びm個のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよいが、m個のnがすべて0の時、m個のXは同時に水素原子ではない。また、一分子中に炭化水素基及び/又はアシル基を2つ以上有する場合、Xは同一の炭化水素基若しくは同一のアシル基、2種以上の炭化水素基若しくは2種以上のアシル基、又は1種以上のアシル基と1種以上の炭化水素基であってもよい。
【0009】
このような炭化水素基及び/又はアシル基を持つ化合物は、多価アルコールや多価アルコールのアルキレンオキサイド付加体を通常のエーテル化反応やエステル化反応することにより得られる。例えば、エーテル化物は、水酸基をアルカリ金属等によりアルコキサイドにかえ、アルキルハライド等と反応させることにより得られる。エステル化物はカルボン酸やカルボン酸誘導体と反応させることにより得られる。
【0010】
化合物(I)のうち、R1 が鎖状の炭素数4〜500 のm価の多価アルコール残基であり、mが4〜200 の整数である化合物は、精密部品基板の研磨において、水への溶解性及び研磨材の排出性向上の点で、好適に使用しうる化合物である。該化合物の代表例としては、例えば、ソルビトールのエチレンオキサイド付加物とオレイン酸やラウリン酸等のカルボン酸のエステル化合物やペンタエリスリトールのエチレンオキサイド付加物とカプリル酸やオレイン酸等のカルボン酸のエステル化合物などが挙げられる。
【0011】
化合物(I)の具体例としては、式(II):
2 −〔O(AO)n X〕3 (II)
〔式中、R2 は炭素数3〜50の3価の多価アルコール残基、AO、X及びnは前記と同じ、n個のAOは同一であっても異なっていてもよく、3 個のn及び3個のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、少なくとも1個のnが0の時、そのnが0の時のXは水素原子ではない〕で表される化合物、式(III):
HO−R2 −〔O(AO)n X〕2 (III)
〔式中、R2 、AO、X及びnは前記と同じ、2個のn及び2個のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、2個のnが0の時、2つのXは同時に水素原子ではない〕で表される化合物、及び式(IV):
X(AO)n O−R2 −(OH)2 (IV)
〔式中、R2 、AO、X及びnは前記と同じ、n個のAOは同一であっても異なっていてもよい。但し、nが0の時、Xは水素原子ではない〕で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種が挙げられる。従って、式(II)〜(IV)で表される化合物は、単独で又は2種以上を混合して用いることができる。なお、式(I)〜(IV)において、Xは水素原子ではないとは、Xは炭素数1〜24の炭化水素基又は炭素数1〜24のアシル基であることを意味する。
【0012】
式(II)〜(IV)において、R2 は、鎖状の炭素数3〜50の3価のアルコール残基であり、式(I)におけるR1 の3価のアルコール残基のうち炭素数が3〜50ののものと同一である。
【0013】
AO及びnは、式(I)で示したものと同一であるが、アルキレンオキサイドの総付加モル数は、研磨材の分散性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から、200 モル以下、好ましくは150 モル以下、さらに好ましくは100 モル以下である。また、Xも式(I)で示したものと同一である。
【0014】
式(II)で表される化合物の例としては、例えば、ヤシ油やパーム油等の油脂とグリセリンとエチレンオキサイドの混合物をアルカリ触媒化で反応させた化合物、グリセリンのエチレンオキサイド付加物とオレイン酸やラウリン酸等のカルボン酸と反応させた化合物などが挙げられる。
【0015】
式(III) で表される化合物の例としては、例えば、オレイン酸ジグリセライドなどが挙げられる。
【0016】
式(IV)で表される化合物の例としては、オレイン酸モノグリセライド、オレイルグリセリルエーテルなどが挙げられる。
【0017】
式(II)〜(IV)で表される化合物は、いずれも、炭化水素基又はアシル基を有していても有していなくてもよい。しかしながら、研磨表面粗さの低減、研磨材の分散性向上及び研磨粉の排出性向上の観点から、炭化水素基及び/又はアシル基を有することが好ましい。エステル化率及びエーテル化率〔多価アルコールや多価アルコールのアルキレンオキサイド付加体の全水酸基及び全カルボキシル基の総数に対する割合、以下同様〕は、平均して5%以上、好ましくは10%以上であることが望ましい。なお、化合物(I)を2種以上混合して用いる場合には、この混合物のエステル化又はエーテル化前の多価アルコールや多価アルコールのアルキレンオキサイド付加体のエステル化率及びエーテル化率は、平均して5%以上、好ましくは10%以上であることが好ましい。
【0018】
式(II)〜(IV)で表される化合物の分子量は、いずれも、水への溶解性及び研磨材の排出性向上の観点から、10000 以下が好ましく、より好ましくは8000以下であり、研磨表面粗さの低減及び研磨材の分散性向上の観点から、好ましくは100 以上、さらに好ましくは150 以上である。
【0019】
化合物(I)の研磨液組成物中における含有量は、研磨表面粗さの低減及び研磨材の分散性向上の観点から、0.01重量%以上、好ましくは0.05重量%以上、さらに好ましくは0.1 重量%以上であることが望ましく、研磨粉の排出性向上及び経済性の観点から30重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下であることが望ましい。
【0020】
研磨材としては、一般に研磨用に使用されている砥粒を使用することができる。該砥粒としては、金属、金属又は半金属の炭化物、金属又は半金属の窒化物、金属又は半金属の酸化物、金属又は半金属のホウ化物、ダイヤモンド等が挙げられる。金属又は半金属元素は周期律表の3A、4A、5A、3B、4B、5B、6B、7B又は8B族由来のものである。具体的には、アルミナ粒子、SiC粒子、ダイヤモンド粒子、MgO粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子及びヒュームドシリカ粒子から選ばれた1種以上は、研磨速度をより一層速くする観点から、好適に使用しうるものである。特に、アルミナ粒子、酸化セリウム粒子、酸化ジルコニウム粒子、コロイダルシリカ粒子及びヒュームドシリカ粒子は、半導体ウェハや半導体素子、磁気記録媒体用基板等の精密部品の研磨に適しており、中でもアルミナ粒子は磁気記録媒体用基板の研磨に適している。また、アルミナ粒子の中では、中間アルミナ粒子は、被研磨物の表面粗さを極めて低くするので、好適に使用しうるものである。尚、本発明において、中間アルミナ粒子とは、α―アルミナ粒子以外のアルミナ粒子の総称であり、具体的には、γ―アルミナ粒子、δ―アルミナ粒子、θ―アルミナ粒子、η―アルミナ粒子、無定型アルミナ粒子等が挙げられる。また、本発明の研磨液組成物を機械的に攪拌したり、研磨時には、二次粒子が一次粒子に再分散するアルミナ系粒子を用いることも好ましい。
【0021】
研磨材は、水を媒体としたスラリー状態で使用することができる。研磨液組成物における研磨材の含有量は、研磨液組成物の粘度や被研磨物の要求品質などに応じて種々選択することができるが、通常、生産効率よく表面粗さを低減させる観点から、30重量%以下、好ましくは20重量%以下、さらに好ましくは10重量%以下であることが望ましく、また0.01重量%以上、好ましくは0.02重量%以上、特に好ましくは0.05重量%以上であることが望ましい。なお、研磨速度を上げたい場合には、研磨材の含有量は、1重量%以上、好ましくは2重量%以上、さらに好ましくは5重量%以上であることが望ましい。
【0022】
また、研磨材と化合物(I)の濃度の関係においては、研磨除去効率(設定取り代に対する実際の取り代の比)を低下させない観点と化合物(I)を配合した効果を十分に発現させる観点から、該研磨材と該化合物(I)との濃度比〔研磨材の濃度(重量%)/化合物(I)の濃度(重量%)〕は、好ましくは0.001 以上、より好ましくは0.01以上、さらに好ましくは0.1 以上、特に好ましくは1以上であり、また好ましくは200 以下、より好ましくは100 以下、さらに好ましくは50以下、特に好ましくは25以下、最も好ましくは10以下である。
【0023】
研磨材の一次粒子の平均粒径は、研磨効率(研磨速度)を向上させる観点から、好ましくは0.002 μm以上、より好ましくは0.01μm以上、さらに好ましくは0.02μm以上、特に好ましくは0.05μm以上である。また、該平均粒径は、被研磨物の表面粗さを低くする観点から、好ましくは3μm以下、より好ましくは1μm以下、さらに好ましくは0.8 μm以下、特に好ましくは0.5 μm以下、最も好ましくは0.3 μm以下である。特に、研磨材としてアルミナ系粒子を用いた場合には、その一次粒子の平均粒径が0.01〜0.5 μm、特に0.02〜0.3 μmであることが好ましく、とりわけかかる平均粒径を有する一次粒子が凝集した二次粒子の平均粒径が0.1 〜1.5 μmが好ましく、0.3 〜1.2 μmであることがさらに望ましい。研磨材の一次粒子の平均粒径は、走査型電子顕微鏡(SEM)で観察して画像解析を行い、二軸平均径を測定することによって求めることができる。また、二次粒子の平均粒径は、レーザー光回折法を用いて屈折率を考慮することにより測定することができる。
【0024】
研磨材のヌープ硬度(JIS Z-2251)は、充分な研磨速度を得るという観点及び被研磨物の表面に加工ダメージ層(マイクロクラックやピッチングの層)を発生させないという観点から、700 〜9000であることが好ましく、1000〜5000であることがさらに好ましく、1500〜3000であることが一層好ましい。
【0025】
研磨材の比重は、分散性及び研磨装置への供給性や回収再利用性の観点から、2〜6であることが好ましく、2〜4であることがさらに好ましい。
【0026】
本発明の研磨液組成物を磁気記録媒体用被研磨基板の研磨に用いる場合、化合物(I)の添加効果を高め、表面粗さを低減する観点から、特に好ましく用いられる研磨材は、ヌープ硬度が1500〜3000、純度が98重量%以上、好ましくは99重量%以上、特に好ましくは99.9重量%以上であるα−Al2 3 粒子又はγ−Al2 3 粒子である。かかる研磨材は、高純度アルミニウム塩を用いた結晶成長法(ベルヌーイ法等)によって製造することができる。
【0027】
なお、研磨材の純度は、研磨材1〜3gを酸又はアルカリ水溶液に溶かし、ICP(プラズマ発光分析)法により、アルミニウムイオンを定量することによって測定することができる。
【0028】
本発明において、水は媒体として用いられるものである。研磨液組成物における水の含有量は、被研磨物を生産効率よく研磨することができる観点から、好ましくは60重量%以上、さらに好ましくは70重量%以上、一層好ましくは90重量%以上であり、また好ましくは99.8重量%以下、さらに好ましくは99.4重量%以下、より一層好ましくは99.0重量%以下である。
【0029】
本発明の研磨液組成物には、さらに、必要に応じて他の成分を含有することができる。該他の成分としては、例えば、単量体型の酸化合物の金属塩・アンモニウム塩や過酸化物、増粘剤、分散剤、防錆剤、キレート剤、塩基性物質、前記化合物(I)以外の界面活性剤等が挙げられる。単量体型の酸化合物の金属塩・アンモニウム塩や過酸化物の具体例としては、特開昭62-25187号公報2頁右上欄3〜11行、特開平1-205973号公報3頁左上欄4行〜右上欄2行、特開平3-115383号公報2頁右下欄16行〜3頁左上欄11行、特開平4-275387号公報2頁右欄27行〜3頁左欄12行、特開平5-59351 号公報2頁右欄23〜37行に記載されているもの等が挙げられる。これらの成分の研磨液組成物中における含有量は、通常、それぞれ、0.1 〜5.0 重量%程度であることが好ましい。
【0030】
本発明の研磨液組成物は、化合物(I)、研磨材、水及び必要により他の成分を混合することによって容易に調製することができる。
【0031】
本発明の研磨液組成物のpHは、基板の洗浄性、加工機械の腐食防止性及び人体への安全性の観点から、1〜13であることが好ましく、2〜11であることがさらに好ましく、2〜10であることが一層好ましい。pHは、必要に応じて、前記単量体型の酸化合物の金属塩・アンモニウム塩や過酸化物、KOH、NaOH、アミン等の塩基性物質を所定量配合することにより、調整することができる。
【0032】
本発明の研磨液組成物を適用しうる被研磨材の材質は、例えば、シリコン、アルミニウム、タングステン、銅のような半金属又は金属、ガラス、ガラス状カーボン、アモルファスカーボンのようなガラス状物質、Al2 3 ・TiC、二酸化ケイ素のようなセラミック材料、ポリイミド樹脂のような樹脂等が挙げられる。これらのうち、アルミニウムやシリコン等の延性材料からなる被研磨物、特にNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板の研磨を行う際に、本発明の研磨液組成物を用いた場合、スクラッチやピット等の表面欠陥の発生を抑えて表面粗さをより低減させながら高速で研磨できる。
【0033】
被研磨物の形状には特に制限がない。被研磨物の形状としては、例えば、ディスク状、プレート状、スラブ状、プリズム状等の平面部を有する形状、レンズ等の曲面部を有する形状等が挙げられる。それらの中でも、ディスク状は、特に研磨に好ましい。
【0034】
本発明の研磨液組成物は、精密部品基板、例えば、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク等の磁気記録媒体の基板や半導体ウェハや半導体素子等の半導体基板、光学レンズ、光学ミラー、ハーフミラー、光学プリズム等の研磨に適している。それらの中でも、本発明の研磨液組成物は、磁気記録媒体基板や半導体基板の研磨に適しており、特にハードディスク基板の研磨に適している。なお、半導体素子の研磨には、例えば、層間絶縁膜の平坦化工程、埋め込み金属配線の形成工程、埋め込み素子分離膜の形成工程、埋め込みキャパシタ形成工程等において行われる研磨がある。
【0035】
以上のようにして被研磨基板を研磨する工程により、精密部品用基板を製造することができる。
【0036】
なお、本発明の研磨液組成物は、ポリッシング工程において特に効果があるが、これ以外の研磨工程、例えば、ラッピング工程等にも同様に適用することができる。
【0037】
【実施例】
実施例及び比較例(但し、実施例23、24は参考例である)
研磨材としてヌープ硬度約2000のα−A12 3 10重量%と、表2に示す化合物(I)と、残部水とを混合、攪拌し、表1に示す組成からなる研磨液組成物を得た。
【0038】
得られた研磨液組成物を用い、下記の方法に従って測定した中心線平均粗さRaを0.1 μmとした直径2.5 インチのNi−Pメッキされたアルミニウム合金基板の表面を両面加工機により、以下の両面加工機の設定条件でポリッシングした。
【0039】
<両面加工機の設定条件>
使用両面加工機:共立精機(株)製、6B型両面加工機
加工圧力:100gf/cm2
研磨パッド:ポリテックスDG(ロデールニッタ社製)
定盤回転数:40rpm
研磨液組成物の供給流量:30cc/min
研磨時間:7分間
【0040】
研磨後、各基板の表面の中心線平均粗さRa及びスクラッチを以下の方法に従って測定した。なお、中心線平均粗さRaは、実施例1〜2及び比較例2〜3においては比較例1を基準とし、また実施例3〜24及び比較例5〜6においては比較例4を基準として相対値(相対粗さ)を求めた。その結果を表1に示す。
【0041】
〔中心線平均粗さRa〕
ランク・テーラーホブソン社製のタリーステップを用いて測定した。
【0042】
〔スクラッチ〕
光学顕微鏡観察(微分干渉顕微鏡)を用いて倍率×50倍で各基板の表面状態を60度おきに6ヵ所観察した。スクラッチの深さはZygo(Zygo社製)により測定した。評価基準は以下のとおりである。
【0043】
〔評価基準〕
S:深さ500 Åを越えるスクラッチが0本/1視野
A:深さ500 Åを越えるスクラッチが平均0.5 本未満/1視野
B:深さ500 Åを越えるスクラッチが平均0.5 本以上1本未満/1視野
C:深さ500 Åを越えるスクラッチが平均1本以上/1視野
【0044】
【表1】

Figure 0004092006
【0045】
【表2】
Figure 0004092006
【0046】
表1に示された結果から、実施例で得られた研磨液組成物を用いた場合には、比較例で得られたものを用いた場合と対比して、表面粗さが小さく、スクラッチも少なく、良好な研磨表面を有する被研磨基板を得ることができることがわかる。
【0047】
【発明の効果】
本発明によれば、被研磨物の表面にスクラッチやピット等の欠陥を生じさせずに、表面粗さを低減させることができるという効果が奏される。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a polishing liquid composition. More specifically, the present invention relates to a polishing liquid composition that can reduce surface roughness, a polishing method for a substrate to be polished using the polishing liquid composition, and a manufacturing method for a substrate for precision parts.
[0002]
[Prior art]
In recent years, as the density of hard disks has increased, the flying height of magnetic heads has become smaller. As a result, a reduction in surface roughness is required in the polishing process of the hard disk substrate. Also in the semiconductor field, higher integration and higher speed have been advanced, and accordingly, the design rules of semiconductor devices have been miniaturized year by year, the depth of focus in the device manufacturing process has become shallower, and the flatness of the pattern formation surface has further increased. It has been demanded. Therefore, development of a polishing composition for precision parts that can reduce the surface roughness without causing defects such as scratches and pits on the surface of the object to be polished is awaited.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention has been made in view of the prior art, and a polishing liquid composition capable of reducing the surface roughness without causing defects such as scratches and pits on the surface of the object to be polished, and the polishing liquid composition An object of the present invention is to provide a method for polishing a substrate to be polished using an object and a method for manufacturing a substrate for precision parts.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
That is, the gist of the present invention is [1] (A) Formula (I):
R 1 - [O (AO) n X] m (I)
[Wherein R 1 is a chain-like m-valent polyhydric alcohol residue having 3 to 500 carbon atoms, AO is an oxyalkylene group having 2 to 4 carbon atoms, X is a hydrogen atom, and a hydrocarbon having 1 to 24 carbon atoms. A group or an acyl group having 1 to 24 carbon atoms, m is an integer of 3 to 200, n is an integer of 0 to 200, and the n AOs may be the same or different. The m Xs may be the same or different. However, when m number of n is all 0, m number of X are not hydrogen atoms at the same time], (B) abrasive and (C) water object,
[2] A method for polishing a substrate to be polished, comprising polishing the substrate to be polished using the polishing liquid composition, and [3] a step of polishing the substrate to be polished using the polishing liquid composition. The present invention relates to a method for manufacturing a precision component substrate.
[0005]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
In the compound represented by the formula (I) (hereinafter referred to as the compound (I)), R 1 represents an m-valent polyhydric alcohol residue having a chain carbon number of 3 to 500. The number of carbon atoms of the polyhydric alcohol is 3 or more from the viewpoint of reducing the polishing surface roughness, improving the dispersibility of the abrasive and improving the discharge of the abrasive powder, and improving the solubility of the compound (I) in water and polishing. From the viewpoint of improving the powder dischargeability, it is 500 or less, preferably 300 or less, more preferably 100 or less, still more preferably 50 or less, and particularly preferably 30 or less. Further, m is 3 or more from the viewpoint of reducing the polishing surface roughness and improving the dispersibility of the abrasive, and is 200 or less from the viewpoint of improving the solubility of the compound (I) in water and improving the discharge of the abrasive powder. Preferably it is 100 or less, more preferably 50 or less, particularly preferably 30 or less. Specific examples of the polyhydric alcohol forming R 1 include glycerin, erythritol, erythritol, ribitol, p-arabinitol, xylitol, allitol, sorbitol, mannitol, p-iditol, galactitol, D-talitol, trimethylolpropane, tritriol. Methylolethane, 1,2,4-butanetriol, 1,2,6-hexanetriol, 1,1,1-hexanetriol, ditrimethylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, polyvinyl alcohol, diglycerin, polyglycerin, etc. Is mentioned. The polyhydric alcohol includes a —COOH group, a —COOA group (A represents an alkali metal atom such as sodium or potassium, ammonium, tetramethylammonium hydroxide, alkanol ammonium, etc.), a —COOR 3 group [R 3 represents And a functional group such as gluconic acid, oxyacid, and the like.
[0006]
In the compound (I), AO represents an oxyalkylene group, and the number of carbon atoms is preferably 2 to 4 and particularly preferably 2 from the viewpoint of improving the solubility of the compound (I) in water. Specific examples of AO include an oxyethylene group, an oxypropylene group, and an oxybutylene group. Such a compound having an oxyalkylene group can be obtained by adding an alkylene oxide to a polyhydric alcohol. The added mole number (n) of the alkylene oxide is usually 200 mol or less, preferably 150 mol or less, based on one hydroxyl group of the polyhydric alcohol, from the viewpoint of improving the dispersibility of the abrasive and improving the discharge of the abrasive powder. More preferably, it is 100 mol or less, and still more preferably 50 mol or less. Further, the total number of added moles of alkylene oxide is also 200 mol or less, preferably 150 mol or less, more preferably 100 mol or less, from the viewpoint of improving the dispersibility of the abrasive and improving the discharge of the abrasive powder. Examples of the alkylene oxide include ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, and the like. These alkylene oxides may be used alone or in combination of two or more. When two or more kinds are mixed and used, random addition or block addition may be used. When n is 2 or more, the n AOs may be the same or different. Moreover, m pieces of n may be the same or different.
[0007]
X represents a hydrogen atom, a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms, or an acyl group having 1 to 24 carbon atoms. The carbon number of the hydrocarbon group and the acyl group is 1 or more, preferably 2 or more, more preferably 3 or more, from the viewpoints of improving the dispersibility of the abrasive, improving the discharge of the abrasive powder, and reducing the polishing surface roughness. Particularly preferably, it is 4 or more, and is 24 or less, preferably 22 or less, and more preferably 18 or less, from the viewpoint of improving the solubility of compound (I) in water and improving the discharge of polishing powder. The hydrocarbon group and the acyl group may be either aliphatic or aromatic, but aliphatic is preferable from the viewpoint of reducing the surface roughness of the polishing surface. In the aliphatic group, either a saturated or unsaturated group may be used, and either a linear or branched group may be used.
[0008]
m represents an integer of 3 to 200, and n represents an integer of 0 to 200. m n and m X may be the same or different, but when m n is all 0, m X is not a hydrogen atom at the same time. Further, when two or more hydrocarbon groups and / or acyl groups are contained in one molecule, X is the same hydrocarbon group or the same acyl group, two or more hydrocarbon groups, or two or more acyl groups, or It may be one or more acyl groups and one or more hydrocarbon groups.
[0009]
Such a compound having a hydrocarbon group and / or an acyl group can be obtained by subjecting a polyhydric alcohol or an alkylene oxide adduct of a polyhydric alcohol to a usual etherification reaction or esterification reaction. For example, the etherified product can be obtained by changing the hydroxyl group to alkoxide with an alkali metal or the like and reacting with an alkyl halide or the like. The esterified product can be obtained by reacting with a carboxylic acid or a carboxylic acid derivative.
[0010]
Among the compounds (I), R 1 is a chain-like m-valent polyhydric alcohol residue having 4 to 500 carbon atoms, and m is an integer of 4 to 200. It is a compound that can be suitably used in terms of improving the solubility in water and the discharge of abrasives. Representative examples of the compound include, for example, an ethylene oxide adduct of sorbitol and an ester compound of a carboxylic acid such as oleic acid and lauric acid, or an ethylene oxide adduct of pentaerythritol and an ester compound of a carboxylic acid such as caprylic acid and oleic acid. Etc.
[0011]
Specific examples of compound (I) include compounds of formula (II):
R 2- [O (AO) n X] 3 (II)
[Wherein R 2 is a trivalent polyhydric alcohol residue having 3 to 50 carbon atoms, AO, X and n are the same as described above, and n AOs may be the same or different, and 3 N and three X's may be the same or different. Provided that when at least one n is 0, X is not a hydrogen atom when n is 0], a compound represented by formula (III):
HO-R 2 - [O (AO) n X] 2 (III)
[Wherein, R 2 , AO, X and n are the same as above, and two n and two X may be the same or different. Provided that when two n are 0, two X are not hydrogen atoms at the same time, and a compound represented by formula (IV):
X (AO) n O-R 2 - (OH) 2 (IV)
[Wherein R 2 , AO, X and n are the same as described above, and n AOs may be the same or different. Provided that when n is 0, X is not a hydrogen atom], at least one selected from the group consisting of compounds represented by: Therefore, the compounds represented by the formulas (II) to (IV) can be used alone or in admixture of two or more. In formulas (I) to (IV), X is not a hydrogen atom, which means that X is a hydrocarbon group having 1 to 24 carbon atoms or an acyl group having 1 to 24 carbon atoms.
[0012]
In the formulas (II) to (IV), R 2 is a chain-like trivalent alcohol residue having 3 to 50 carbon atoms, and among the trivalent alcohol residues of R 1 in formula (I), the carbon number Is the same as 3-50.
[0013]
AO and n are the same as those shown in formula (I), but the total number of added moles of alkylene oxide is 200 mol or less, preferably from the viewpoint of improving the dispersibility of the abrasive and improving the discharge of the abrasive powder. Is 150 mol or less, more preferably 100 mol or less. X is also the same as that shown in Formula (I).
[0014]
Examples of the compound represented by the formula (II) include, for example, a compound obtained by reacting a mixture of fat and oil such as coconut oil and palm oil with glycerin and ethylene oxide by alkali catalysis, an ethylene oxide adduct of glycerin and oleic acid. And compounds reacted with carboxylic acids such as lauric acid.
[0015]
Examples of the compound represented by the formula (III) include oleic acid diglyceride.
[0016]
Examples of the compound represented by the formula (IV) include oleic acid monoglyceride, oleyl glyceryl ether and the like.
[0017]
Any of the compounds represented by formulas (II) to (IV) may or may not have a hydrocarbon group or an acyl group. However, it is preferable to have a hydrocarbon group and / or an acyl group from the viewpoints of reducing the polishing surface roughness, improving the dispersibility of the abrasive and improving the discharge of the abrasive powder. Esterification rate and etherification rate (ratio to the total number of all hydroxyl groups and all carboxyl groups of polyhydric alcohol or alkylene oxide adduct of polyhydric alcohol, the same applies hereinafter) is 5% or more on average, preferably 10% or more It is desirable to be. In addition, when using 2 or more types of compound (I) in mixture, the esterification rate and etherification rate of the polyhydric alcohol before the esterification or etherification of this mixture and the alkylene oxide adduct of the polyhydric alcohol are: The average is 5% or more, preferably 10% or more.
[0018]
The molecular weight of the compounds represented by the formulas (II) to (IV) is preferably 10000 or less, more preferably 8000 or less, from the viewpoint of improving solubility in water and discharging properties of the abrasive. From the viewpoint of reducing the surface roughness and improving the dispersibility of the abrasive, it is preferably 100 or more, more preferably 150 or more.
[0019]
The content of the compound (I) in the polishing liquid composition is 0.01% by weight or more, preferably 0.05% by weight or more, more preferably 0.1% by weight, from the viewpoint of reducing the polishing surface roughness and improving the dispersibility of the abrasive. It is desirable that the amount be 30% by weight or less, preferably 20% by weight or less, and more preferably 10% by weight or less, from the viewpoint of improving the dischargeability of polishing powder and economic efficiency.
[0020]
As the abrasive, abrasive grains generally used for polishing can be used. Examples of the abrasive include metal, metal or metalloid carbide, metal or metalloid nitride, metal or metalloid oxide, metal or metalloid boride, diamond, and the like. The metal or metalloid element is derived from group 3A, 4A, 5A, 3B, 4B, 5B, 6B, 7B or 8B of the periodic table. Specifically, at least one selected from alumina particles, SiC particles, diamond particles, MgO particles, cerium oxide particles, zirconium oxide particles, colloidal silica particles, and fumed silica particles is a viewpoint of further increasing the polishing rate. Therefore, it can be preferably used. In particular, alumina particles, cerium oxide particles, zirconium oxide particles, colloidal silica particles, and fumed silica particles are suitable for polishing precision parts such as semiconductor wafers, semiconductor elements, and substrates for magnetic recording media. Among these, alumina particles are magnetic. Suitable for polishing a recording medium substrate. Among the alumina particles, the intermediate alumina particles can be suitably used because they extremely reduce the surface roughness of the object to be polished. In the present invention, the intermediate alumina particles are a general term for alumina particles other than α-alumina particles. Specifically, γ-alumina particles, δ-alumina particles, θ-alumina particles, η-alumina particles, Examples include amorphous alumina particles. It is also preferable to mechanically stir the polishing liquid composition of the present invention or to use alumina-based particles in which secondary particles are redispersed into primary particles during polishing.
[0021]
The abrasive can be used in a slurry state using water as a medium. The content of the abrasive in the polishing liquid composition can be variously selected according to the viscosity of the polishing liquid composition, the required quality of the object to be polished, etc., but usually from the viewpoint of reducing the surface roughness with high production efficiency. 30% by weight or less, preferably 20% by weight or less, more preferably 10% by weight or less, and 0.01% by weight or more, preferably 0.02% by weight or more, particularly preferably 0.05% by weight or more. desirable. When it is desired to increase the polishing rate, the content of the abrasive is desirably 1% by weight or more, preferably 2% by weight or more, and more preferably 5% by weight or more.
[0022]
Further, regarding the relationship between the concentration of the abrasive and the compound (I), the viewpoint of not reducing the polishing removal efficiency (the ratio of the actual machining allowance to the set machining allowance) and the viewpoint of sufficiently expressing the effect of compounding the compound (I) From the above, the concentration ratio of the abrasive to the compound (I) [the concentration of the abrasive (% by weight) / the concentration of the compound (I) (% by weight)] is preferably 0.001 or more, more preferably 0.01 or more, It is preferably 0.1 or more, particularly preferably 1 or more, and preferably 200 or less, more preferably 100 or less, still more preferably 50 or less, particularly preferably 25 or less, and most preferably 10 or less.
[0023]
The average particle size of the primary particles of the abrasive is preferably 0.002 μm or more, more preferably 0.01 μm or more, even more preferably 0.02 μm or more, and particularly preferably 0.05 μm or more from the viewpoint of improving polishing efficiency (polishing rate). is there. The average particle size is preferably 3 μm or less, more preferably 1 μm or less, still more preferably 0.8 μm or less, particularly preferably 0.5 μm or less, and most preferably 0.3 from the viewpoint of reducing the surface roughness of the workpiece. It is below μm. In particular, when alumina-based particles are used as the abrasive, the average particle size of the primary particles is preferably 0.01 to 0.5 μm, particularly 0.02 to 0.3 μm. In particular, the primary particles having such an average particle size are aggregated. The average particle size of the secondary particles is preferably 0.1 to 1.5 μm, more preferably 0.3 to 1.2 μm. The average particle diameter of the primary particles of the abrasive can be determined by observing with a scanning electron microscope (SEM) and performing image analysis and measuring the biaxial average diameter. The average particle size of the secondary particles can be measured by considering the refractive index using a laser beam diffraction method.
[0024]
The Knoop hardness (JIS Z-2251) of the abrasive is 700 to 9000 from the viewpoint of obtaining a sufficient polishing rate and from the viewpoint of not generating a processing damage layer (micro crack or pitting layer) on the surface of the object to be polished. Preferably, it is 1000 to 5000, more preferably 1500 to 3000.
[0025]
The specific gravity of the abrasive is preferably 2 to 6, and more preferably 2 to 4, from the viewpoints of dispersibility, supply to a polishing apparatus, and recovery and reusability.
[0026]
When the polishing composition of the present invention is used for polishing a substrate to be polished for a magnetic recording medium, from the viewpoint of increasing the effect of adding the compound (I) and reducing the surface roughness, the abrasive that is particularly preferably used is Knoop hardness. Are α-Al 2 O 3 particles or γ-Al 2 O 3 particles having a particle size of 1500 to 3000 and a purity of 98% by weight or more, preferably 99% by weight or more, particularly preferably 99.9% by weight or more. Such an abrasive can be produced by a crystal growth method (Bernoulli method or the like) using a high-purity aluminum salt.
[0027]
The purity of the abrasive can be measured by dissolving 1 to 3 g of the abrasive in an acid or alkaline aqueous solution and quantifying aluminum ions by an ICP (plasma emission analysis) method.
[0028]
In the present invention, water is used as a medium. The water content in the polishing composition is preferably 60% by weight or more, more preferably 70% by weight or more, and still more preferably 90% by weight or more, from the viewpoint that the polishing object can be polished with high production efficiency. Also, it is preferably 99.8% by weight or less, more preferably 99.4% by weight or less, and still more preferably 99.0% by weight or less.
[0029]
The polishing liquid composition of the present invention can further contain other components as necessary. Examples of the other components include metal salts / ammonium salts of monomeric acid compounds, peroxides, thickeners, dispersants, rust inhibitors, chelating agents, basic substances, and other than the compound (I). And the like. Specific examples of the metal salt / ammonium salt and peroxide of the monomer type acid compound are disclosed in JP-A-62-25187, page 2, upper right column, lines 3 to 11, and JP-A-1-205973, page 3, upper left column. Line 4 to upper right column 2 lines, JP-A-3-115383, page 2, lower right column 16 lines to page 3 upper left column 11 lines, JP-A-4-275387 page 2, right column 27 lines to page 3 left column 12 lines JP-A-5-59351, page 2, right column, lines 23 to 37, and the like. The content of these components in the polishing composition is usually preferably about 0.1 to 5.0% by weight, respectively.
[0030]
The polishing composition of the present invention can be easily prepared by mixing the compound (I), the abrasive, water and other components as required.
[0031]
The pH of the polishing composition of the present invention is preferably 1 to 13 and more preferably 2 to 11 from the viewpoints of substrate cleaning properties, corrosion resistance of processing machines, and safety to the human body. 2 to 10 is more preferable. The pH can be adjusted by blending a predetermined amount of a basic substance such as a metal salt / ammonium salt of the monomeric acid compound, peroxide, KOH, NaOH, or amine, as necessary.
[0032]
The material of the material to be polished to which the polishing liquid composition of the present invention can be applied is, for example, a semi-metal or metal such as silicon, aluminum, tungsten, copper, glass, glassy carbon, glassy material such as amorphous carbon, Examples thereof include ceramic materials such as Al 2 O 3 · TiC and silicon dioxide, and resins such as polyimide resins. Of these, when the polishing composition of the present invention is used for polishing an object to be polished made of a ductile material such as aluminum or silicon, particularly an aluminum alloy substrate plated with Ni-P, scratches, pits, etc. It is possible to polish at high speed while suppressing the generation of surface defects and further reducing the surface roughness.
[0033]
There is no particular limitation on the shape of the object to be polished. Examples of the shape of the object to be polished include a shape having a flat portion such as a disk shape, a plate shape, a slab shape, and a prism shape, and a shape having a curved surface portion such as a lens. Among them, the disk shape is particularly preferable for polishing.
[0034]
The polishing liquid composition of the present invention is a precision component substrate, for example, a substrate of a magnetic recording medium such as a hard disk, an optical disk, a magneto-optical disk, a semiconductor substrate such as a semiconductor wafer or a semiconductor element, an optical lens, an optical mirror, a half mirror, an optical Suitable for polishing prisms. Among them, the polishing composition of the present invention is suitable for polishing a magnetic recording medium substrate or a semiconductor substrate, and particularly suitable for polishing a hard disk substrate. The polishing of the semiconductor element includes, for example, polishing performed in an interlayer insulating film planarization process, a buried metal wiring formation process, a buried element isolation film formation process, a buried capacitor formation process, and the like.
[0035]
The substrate for precision parts can be manufactured by the process of polishing the substrate to be polished as described above.
[0036]
The polishing composition of the present invention is particularly effective in the polishing process, but can be similarly applied to other polishing processes such as a lapping process.
[0037]
【Example】
Examples and Comparative Examples (However, Examples 23 and 24 are reference examples)
A polishing composition comprising the composition shown in Table 1 was prepared by mixing and stirring 10% by weight of α-A1 2 O 3 having a Knoop hardness of about 2000, the compound (I) shown in Table 2, and the remaining water as an abrasive. Obtained.
[0038]
Using the obtained polishing liquid composition, the surface of a 2.5-inch diameter Ni-P plated aluminum alloy substrate with a center line average roughness Ra measured according to the following method of 0.1 μm was measured by a double-sided processing machine, using Polishing was performed under the setting conditions of the double-sided machine.
[0039]
<Setting conditions of double-sided machine>
Used double-sided machine: Kyoritsu Seiki Co., Ltd., 6B type double-sided machine Processing pressure: 100 gf / cm 2
Polishing pad: Polytex DG (Rodel Nitta)
Plate rotation speed: 40 rpm
Supply flow rate of polishing composition: 30 cc / min
Polishing time: 7 minutes [0040]
After polishing, the center line average roughness Ra and scratch of the surface of each substrate were measured according to the following methods. The center line average roughness Ra is based on Comparative Example 1 in Examples 1-2 and Comparative Examples 2-3, and is based on Comparative Example 4 in Examples 3-24 and Comparative Examples 5-6. The relative value (relative roughness) was determined. The results are shown in Table 1.
[0041]
[Center line average roughness Ra]
The measurement was performed using a tally step manufactured by Rank Taylor Hobson.
[0042]
〔scratch〕
Using an optical microscope observation (differential interference microscope), the surface condition of each substrate was observed at 60 locations every 60 degrees at a magnification of 50 times. The depth of the scratch was measured by Zygo (manufactured by Zygo). The evaluation criteria are as follows.
[0043]
〔Evaluation criteria〕
S: 0 scratches with a depth exceeding 500 mm / field of view A: Less than 0.5 scratches with an average depth exceeding 500 mm / 1 field of view B: 0.5 or more scratches with an average depth of more than 500 mm 1 field of view C: Scratches exceeding a depth of 500 mm on average 1 line / field of view
[Table 1]
Figure 0004092006
[0045]
[Table 2]
Figure 0004092006
[0046]
From the results shown in Table 1, when the polishing liquid compositions obtained in the examples were used, the surface roughness was small compared to the case where the polishing liquid compositions obtained in the comparative examples were used, and scratches were also observed. It can be seen that a substrate to be polished having a small and excellent polishing surface can be obtained.
[0047]
【The invention's effect】
According to the present invention, there is an effect that the surface roughness can be reduced without causing defects such as scratches and pits on the surface of the object to be polished.

Claims (11)

(A)式(I):
1 −〔O(AO)n X 〕m (I)
〔式中、R1 は鎖状の炭素数3〜50のm価の多価アルコール残基、AOは炭素数2のオキシアルキレン基、Xは水素原子、炭素数4 18の炭化水素基又は炭素数1〜24のアシル基、mは3〜30の整数、nは0〜100 の整数を示しm個のn及びm個のXはそれぞれ同一であっても異なっていてもよい。但し、m個のnがすべて0の場合を除く。〕で表される化合物、(B)アルミナ及び(C)水を含有することを特徴とする磁気記録媒体基板用研磨液組成物。
(A) Formula (I):
R 1- [O (AO) n X] m (I)
[Wherein R 1 is a chain-like m 3 -valent polyhydric alcohol residue having 3 to 50 carbon atoms, AO is an oxyalkylene group having 2 carbon atoms, X is a hydrogen atom, a hydrocarbon group having 4 to 18 carbon atoms, or acyl group having 1 to 24 carbon atoms, m is the 3-30 integer, n is an integer of 0 to 100, m number of n and m X's may each be the same or different. However, the case where m pieces of n are all 0 is excluded. A polishing liquid composition for a magnetic recording medium substrate , comprising: (B) alumina and (C) water.
1 を形成する多価アルコールが、グリセリン、エリスリトール、エリトリトール、リビトール、p−アラビニトール、キシリトール、アリトール、ソルビトール、マンニトール、p−イジトール、ガラクチトール、D−タリトール、トリメチロールプロパン、トリメチロールエタン、1,2,4−ブタントリオール、1,2,6−ヘキサントリオール、1,1,1−ヘキサントリオール、ジトリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、ポリビニルアルコール、ジグリセリン、及びポリグリセリンからなる群より選ばれる、請求項1記載の研磨液組成物。 The polyhydric alcohol forming R 1 is glycerin, erythritol, erythritol, ribitol, p-arabinitol, xylitol, allitol, sorbitol, mannitol, p-iditol, galactitol, D-talitol, trimethylolpropane, trimethylolethane, 1 , 2,4-butanetriol, 1,2,6-hexanetriol, 1,1,1-hexanetriol, ditrimethylolpropane, pentaerythritol, dipentaerythritol, polyvinyl alcohol, diglycerin, and polyglycerin The polishing composition according to claim 1 , which is selected . 式(I)で表される化合物が、式(II):
2 −〔O(AO)n X〕3 (II)
〔式中、R2 は炭素数3〜50の3価の多価アルコール残基、AO、X及びnは前記と同じ、3個のXは同一であっても異なっていてもよい。但し、3個のnがすべて0の場合を除く。〕で表される化合物、式(III):
HO−R2 −〔O(AO)n X〕2 (III)
〔式中、R2 、AO、X及びnは前記と同じ、2個のXは同一であっても異なっていてもよい。但し、2個のnがすべて0の場合を除く。〕で表される化合物、及び式(IV):
X(AO)n O−R2 −(OH)2 (IV)
〔式中、R2 、AO、X及びnは前記と同じである。但し、nが0の場合を除く。〕で表される化合物からなる群より選ばれた少なくとも1種である請求項1又は2記載の研磨液組成物。
The compound represented by formula (I) is represented by formula (II):
R 2- [O (AO) n X] 3 (II)
Wherein, R 2 is a trivalent polyhydric alcohol residue of 3 to 50 carbon atoms, AO, X and n are as defined above, three X may be different even identical. However, the case where all three n's are 0 is excluded. A compound represented by formula (III):
HO-R 2 - [O (AO) n X] 2 (III)
Wherein, R 2, AO, X and n are as defined above, two X may be different even identical. However, the case where two n's are all 0 is excluded. And a compound represented by formula (IV):
X (AO) n O-R 2 - (OH) 2 (IV)
[Wherein, R 2 , AO, X and n are the same as described above . However, the case where n is 0 is excluded. The polishing composition according to claim 1 or 2, which is at least one selected from the group consisting of compounds represented by the formula:
式(I)で表される化合物の含有量が、 0.01 10 重量%である、請求項1〜3いずれか記載の研磨液組成物 The polishing composition according to any one of claims 1 to 3, wherein the content of the compound represented by the formula (I) is 0.01 to 10 % by weight . アルミナの含有量が、1〜10重量%である、請求項1〜4いずれか記載の研磨液組成物 The content of alumina, 1 to 10 wt%, claims 1-4 polishing composition according to any one. アルミナの二次粒子の平均粒径が、0.1〜1.5μmである、請求項 1 〜5いずれか記載の研磨液組成物 The polishing liquid composition according to any one of claims 1 to 5 , wherein the average particle size of the secondary particles of alumina is 0.1 to 1.5 µm . アルミナと式(I)で表される化合物の濃度比[アルミナの濃度(重量%)/式(I)で表される化合物の濃度(重量%)]が、1以上 200 以下である、請求項 1 〜6いずれか記載の研磨液組成物 The concentration ratio of alumina to the compound represented by formula (I) [alumina concentration (wt%) / concentration of compound represented by formula (I) (wt%)] is 1 or more and 200 or less. The polishing liquid composition in any one of 1-6 . 研磨液組成物のpHが2〜10である、請求項The pH of the polishing composition is 2 to 10. 11 〜7いずれか記載の研磨液組成物。The polishing liquid composition in any one of -7. 磁気記録媒体用の被研磨基板が、Ni−Pメッキされたアルミニウム合金からなる基板である、請求項The substrate to be polished for a magnetic recording medium is a substrate made of a Ni-P plated aluminum alloy. 11 〜8いずれか記載の研磨液組成物。The polishing liquid composition in any one of -8. 請求項1〜いずれか記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨することを特徴とする磁気記録媒体基板の研磨方法。A method for polishing a magnetic recording medium substrate, comprising polishing a substrate to be polished using the polishing composition according to any one of claims 1 to 9 . 請求項1〜いずれか記載の研磨液組成物を用いて被研磨基板を研磨する工程を有することを特徴とする磁気記録媒体基板の製造方法。A method for producing a magnetic recording medium substrate, comprising a step of polishing a substrate to be polished using the polishing composition according to any one of claims 1 to 9 .
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