JP4091766B2 - Method for producing methacrolein - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、メタクロレインの製造方法、より詳しくは、イソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールの接触気相酸化反応によるメタクリル酸の製造方法において、工業上有利にメタクロレインを回収し、酸化反応系に循環して再利用するとともに、液状のメタクロレインの品質を制御しながら取得し、誘導体の原料としても活用することのできるメタクロレインの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、イソブチレン、tert-ブチルアルコール、または、それらの混合物を第1段酸化工程にて分子状酸素含有ガスと接触酸化し、その反応生成ガスを第2段酸化工程に供給し、再び分子状酸素含有ガスと接触酸化してメタクリル酸を得るメタクリル酸の製造方法に関して数々の工業用触媒の開発が行われている。しかし、開発されている工業用触媒の性能は必ずしも十分ではなく、これらの工業用触媒を長期間、効率的に使用してメタクリル酸を製造するために様々なプロセスが提案されている。
【0003】
通常、これらの工業用触媒を長期間有効に使うために、第1段酸化反応においてはその転化率を90〜97%程度に抑えて運転し、第2段酸化反応においてはその転化率を50〜80%程度に抑えて運転する。その結果、第1段酸化反応では未反応のイソブチレンやtert-ブチルアルコールが、第2段酸化反応では未反応のメタクロレインが発生するので、通常、これらを効率的に利用するために、それぞれの未反応物質を含むガスを循環して再利用することや、未反応物質を回収することが行われている。
【0004】
イソブチレン等の接触酸化反応によるメタクリル酸の製造方法としては、例えば、特公平6−84326号公報や特開昭56−108735号公報に開示されているように、以下のようなものがある。
【0005】
まず、第1段酸化反応工程においてイソブチレン等を接触気相酸化し、メタクロレイン並びに少量のメタクリル酸をガス状で得る。そして、得られた反応生成ガスをそのまま第2段酸化反応工程に供給し、接触酸化してメタクリル酸を含むガスを得る。次いで、このガスをメタクリル酸凝縮塔に送り、そこで水等と接触させてメタクリル酸水溶液を得る。そして、メタクリル酸凝縮塔から出てくる未反応のメタクロレインを含むガスをメタクロレイン吸収塔に送り、そこでさらに水等と接触させ、メタクロレインを吸収させて回収する。得られたメタクロレイン水溶液は、メタクロレイン放散塔にて第2酸化工程供給ガスと接触させて気化し、第2段酸化反応工程に原料ガスとして供給する。
【0006】
ところで、近年、メタクロレインは農薬や医薬品等の貴重な出発原料として重要なものとなっている。しかしながら、農薬や医薬品等の出発原料として品質や純度を要求される場合、従来のメタクロレインを放散塔にて気化させるプロセスでは、新しい工程を追加することなく効果的にメタクロレインを取得することが困難である。
【0007】
一方、メタクリル酸の製造価格の中で触媒の費用は大きな割合を占めており、その削減のためには触媒の寿命の延長が効果的である。しかしながら、上記のような第1段酸化反応後のガスを第2段酸化反応に直接供給するようなプロセスでは、第2段酸化反応触媒の性能悪化を防ぐためには第1段酸化反応での転化率を高く保つ必要があり、第1段酸化反応を触媒の劣化に結びつきやすい高い反応温度で運転しなければならない。これは第1段酸化反応触媒の寿命の延長の点からはあまり好ましくない。
【0008】
また、そのような第1段酸化反応を高い転化率で推移させることを考えて作られたプロセスでは、両酸化反応の出ガス中の有用成分(メタクリル酸、メタクロレイン)の大部分を回収し、回収後の残余ガスを燃焼反応器に導いてガス中の有用成分(イソブチレンや、未回収のメタクロレイン、メタクリル酸等)を燃焼させた後に反応工程に循環し、反応器入口ガスの組成を制御する方法を採っているものが多い。しかし、このようなプロセスでは、第1段酸化反応の未反応物であるガス状のイソブチレンを回収、循環することができず、第1段酸化反応の転化率を低くして運転することは工業上不利になる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、工業的に有利な条件でメタクリル酸水溶液を連続的に製造しながら、同時に、農薬や医薬品等の貴重な出発原料となり得る高品質のメタクロレイン液を製造できるメタクロレインの製造方法を提供することを目的とする。さらには、第1段酸化反応の転化率を比較的広い範囲で管理して運転することができ、触媒寿命の延長を可能とするメタクロレインの製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の上記目的は以下の本発明により達成できる。
(1)原料のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールを分子状酸素含有ガスと接触酸化してメタクロレインおよびメタクリル酸を含む反応ガスを得る反応工程(A)と、
反応工程(A)で得られた反応ガスをメタクリル酸および酢酸含有水相と接触させ、反応ガス中のメタクリル酸と水とを凝縮させてメタクリル酸水溶液を得るメタクリル酸凝縮工程(B)と、
メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガスをメタクリル酸および酢酸含有水相と接触させ、ガス中のメタクロレインをメタクリル酸および酢酸含有水相に吸収させるメタクロレイン吸収工程(C)と、
メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相を蒸留塔に送り、メタクロレインと水とを含有する蒸気を塔頂から留出させ、蒸留塔の塔底からメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液を取出すことによりメタクロレインを分離してメタクロレインを得るメタクロレイン蒸留工程(D)と、
メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを除去した後に残るメタクリル酸含有ガスを酢酸含有水相と接触させ、ガス中のメタクリル酸を酢酸含有水相に吸収させて回収するメタクリル酸回収工程(E)と
を含むメタクロレインの製造方法。
(2)メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相中のメタクリル酸濃度が15質量%以上である前記(1)のメタクロレインの製造方法。
(3)メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガス中のメタクリル酸濃度が0.8容積%以上である前記(1)または(2)のメタクロレインの製造方法。
(4)メタクリル酸回収工程(E)において用いる酢酸含有水相中の酢酸濃度が8質量%以上である前記(1)〜(3)のいずれかのメタクロレインの製造方法。
(5)メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相が、メタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔底から取出されるメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液である前記(1)〜(4)のいずれかのメタクロレインの製造方法。
(6)メタクリル酸凝縮工程(B)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相が、メタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を吸収させた酢酸含有水相である前記(1)〜(5)のいずれかのメタクロレインの製造方法。
(7)メタクロレイン回収工程(E)においてメタクリル酸を回収した後に残るイソブチレン含有ガスの一部を反応工程(A)に戻し、反応工程(A)において、イソブチレン含有ガスの一部と原料のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールとを混合したガスを分子状酸素含有ガスと接触酸化する前記(1)〜(6)のいずれかのメタクロレインの製造方法。
(8)メタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔頂から蒸発させたメタクロレインと水とを含有する蒸気を凝縮させ、この凝縮液をデカンターに送り、デカンターでメタクロレイン相と水相に分離する前記(1)〜(7)のいずれかのメタクロレインの製造方法。
(9)デカンターでメタクロレイン相と分離させた水相をメタクロレイン蒸留工程(D)に送るメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相と混合し、この混合溶液をメタクロレイン蒸留工程(D)に送る前記(8)のメタクロレインの製造方法。
(10)前記デカンターの運転温度を下げることにより、メタクロレイン相中に含まれる水分濃度を制御することが可能である前記(8)または(9)のメタクロレインの製造方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明のメタクロレインの製造方法は、上記のような反応工程(A)とメタクリル酸凝縮工程(B)とメタクロレイン吸収工程(C)とメタクロレイン蒸留工程(D)とメタクリル酸回収工程(E)とを含むものであり、工業的に有利な条件でメタクリル酸水溶液を連続的に製造しながら、同時に、農薬や医薬品等の貴重な出発原料となり得る高品質のメタクロレイン液を製造できる。さらには、第1段酸化反応の転化率を比較的広い範囲で管理して運転することができ、触媒寿命の延長が可能となる。
【0012】
メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相中のメタクリル酸濃度は、十分高いメタクロレイン吸収能力が得られるので、15質量%以上であることが好ましい。メタクロレイン吸収効率を向上させることにより、メタクロレインの排ガスへの漏洩を減らすことができる。また、メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相中のメタクリル酸濃度をこの範囲に保つために、メタクロレイン吸収工程(C)に導入するメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガス(メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るガス)中のメタクリル酸濃度は0.8容積%以上であることが好ましい。
【0013】
メタクリル酸回収工程(E)において用いる酢酸含有水相中の酢酸濃度は、十分高いメタクリル酸吸収能力が得られるので、8質量%以上であることが好ましい。メタクリル酸回収工程(E)にメタクロレイン吸収工程(C)からの出ガスを導き、実質的にメタクリル酸を除去することで、メタクリル酸の排ガスへの漏洩を減らすことができる。
【0014】
メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相には、メタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔底から取出されるメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液を用いることが好ましい。これにより、多量に必要であるメタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相を、排水を出すことなく、賄うことができる。
【0015】
メタクリル酸凝縮工程(B)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相には、メタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を吸収させた酢酸含有水相を用いることが好ましい。これにより、メタクリル酸を回収できる上、メタクリル酸凝縮工程(B)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相を、排水を出すことなく、賄うことができる。
【0016】
メタクロレイン回収工程(E)においてメタクリル酸を回収した後に残るガスであるイソブチレン含有ガスの一部を反応工程(A)に戻し、原料のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールと混合し、この混合ガスを分子状酸素含有ガスと接触酸化することが好ましい。メタクロレイン回収工程(E)からの実質的にメタクロレインとメタクリル酸とを除去したイソブチレン含有ガスの一部を、燃焼することなく、直接反応工程(A)へ送り、原料ガスに混合してリサイクルすることにより、反応工程(A)入口でのガス(原料ガス)を第1段酸化触媒に最適な組成へ調整するとともに、イソブチレンの利用率を下げることなく運転することができる。この方法は、特に反応工程(A)でのイソブチレン転化率が低い運転条件において有効である。
【0017】
また、本発明のメタクロレインの製造方法では、通常、メタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔頂から留出させたメタクロレインと水とを含有する蒸気を凝縮させ、この凝縮液をデカンターに送り、デカンターでメタクロレイン相と水相とに分離する。デカンター運転温度をメタクロレインと水とが分離する温度以下にすれば、メタクロレイン相と水相とに良好に分離することができる。
【0018】
デカンターでメタクロレイン相と分離させた水相はメタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔に送るメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相と混合し、この混合溶液を蒸留塔に送ることが好ましい。デカンターでメタクロレイン相と分離させた水相をメタクロレイン蒸留工程(D)の供給液に混ぜて再度蒸留することにより、メタクロレインを少量含む排水を出すことなく運転することができる。
【0019】
また、デカンターの運転温度を下げることにより、メタクロレイン相中に含まれる水分濃度を制御することが可能である。これにより、特に、農薬や医薬品の原料として有用な高純度のメタクロレインを製造することができる。
【0020】
以下、図を用いて本発明を説明する。
【0021】
図1に、本発明のメタクロレインの製造方法の一例のフローシートを示す。なお、本発明は図1に示すものに限定されるものではない。
【0022】
反応工程(A)では、イソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールと分子状酸素含有ガスとを含む原料ガスを触媒の存在下で酸化反応させ、メタクロレインおよびメタクリル酸を含む反応ガス(反応工程出ガス)を得る。原料ガスには、後述するメタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を回収した後のイソブチレンを含有するガス(メタクリル酸回収工程出ガス)の一部を混合している。
【0023】
イソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールの接触酸化反応は、公知の方法に従って行なえばよい。
【0024】
原料ガス(反応器入りガス)としては、イソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールを、空気等の分子状酸素含有ガス、並びに、原料ガス中のイソブチレン、tert-ブチルアルコール、酸素の濃度を調整する目的で加えられる不活性ガス(窒素、二酸化炭素等)と混合したものが用いられる。原料ガスには、その他、水、少量の炭化水素等が含まれていてもよい。
【0025】
酸化反応のために供給される酸素源としては、経済性の点から空気を用いることが好ましいが、一部純酸素を用いることも可能である。
【0026】
この反応で用いる触媒は特に限定されず、公知のもの等を用いることができる。このような触媒としては、例えば、モリブデン−ビスマス−鉄系複合酸化物触媒等が挙げられる。
【0027】
原料ガス中のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールの濃度は広い範囲で変えることができるが、通常1〜20容量%であり、3〜10容量%が好ましい。イソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールに対する酸素の使用量は、通常、0.5〜20モル倍、特に2〜5モル倍程度が好ましい。
【0028】
通常、反応温度は、高活性が得られるので300℃以上が好ましく、触媒寿命の点で450℃以下が好ましい。反応圧力は常圧ないし数気圧まで用いられる。
【0029】
反応は固定床でも流動床でもよい。
【0030】
この反応のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールの転化率は、イソブチレンの回収とプロセスの経済性を考慮して、80%以上であることが好ましく、特に90%以上が好ましい。また、イソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールの転化率は、触媒の寿命の延長を図る上で、99%以下が好ましく、特に97%以下が好ましい。
【0031】
図1では、原料ガス組成が爆発範囲に入ることを避け、かつ、触媒の性能を十分に発現させるために、メタクリル酸回収工程(E)からメタクリル酸を回収した後に残るガス(メタクリル酸回収工程出ガス)を循環させている。本発明では、メタクリル酸回収工程出ガス中に少量含まれる有機物成分はあえて燃焼等の手段により除去する必要はない。
【0032】
メタクリル酸凝縮工程(B)では、反応工程(A)で得られた反応工程出ガスをメタクリル酸および酢酸含有水相と接触させ、反応工程出ガス中のメタクリル酸と水とを凝縮させてメタクリル酸水溶液を得る。図1では、メタクリル酸および酢酸含有水相は、後述するメタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を吸収させた酢酸含有水相を用いている。メタクリル酸および酢酸含有水相中のメタクリル酸濃度、酢酸濃度は、特に限定されないが、以降の工程における抽出効率を考慮すると高い方がよい。
【0033】
メタクリル酸凝縮工程(B)は、主に反応工程(A)で得られた反応工程出ガスの温度を下げ、第1段酸化反応の副生物であるメタクリル酸と水とを凝縮させるものである。
【0034】
メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るガス(メタクリル酸凝縮工程出ガス)は、主にメタクロレインを含み、さらに、凝縮により除去されなかったメタクリル酸を少量含むものである。このメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガス(メタクリル酸凝縮工程出ガス)中のメタクリル酸濃度は0.8容積%以上であることが好ましい。
【0035】
メタクリル酸凝縮工程出ガス中のメタクリル酸濃度を上記の範囲にするために、メタクリル酸凝縮工程(B)の管理温度は、例えば圧力0.35kgf/cm2―Gの場合、50℃以上であることが好ましい。
【0036】
また、メタクリル酸凝縮工程(B)には、メタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を吸収させた酢酸含有水相を多量に循環し、効果的にメタクリル酸と水とを凝縮させることが好ましい。
【0037】
なお、メタクリル酸凝縮工程(B)において、反応工程出ガスをメタクリル酸および酢酸含有水相と接触させる方法には、例えば、スプレー塔、充填塔、段塔等の吸収装置を使用する方法があり、その運転条件は、反応工程出ガス中のメタクリル酸と水とを凝縮させてメタクリル酸水溶液を得ることができれば特に限定されないが、メタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガス中のメタクリル酸濃度が0.8容積%以上となるような運転条件が好ましい。
【0038】
メタクロレイン吸収工程(C)では、メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガス(メタクリル酸凝縮工程出ガス)をメタクリル酸および酢酸含有水相(吸収水)と接触させ、メタクリル酸凝縮工程出ガス中のメタクロレインをメタクリル酸および酢酸含有水相に吸収させる。これにより、メタクリル酸凝縮工程出ガス中に含まれる反応工程(A)で生成されたメタクロレインのほとんどが吸収水に吸収される。図1では、メタクリル酸および酢酸含有水相は、後述するメタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔底から取出されるメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液を循環させて用いている。
【0039】
メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相(吸収水)中のメタクリル酸濃度は、十分高いメタクロレイン吸収性能が得られるので、15質量%以上に保つことが好ましい。さらに吸収水中のメタクリル酸濃度を高くすると、吸収水の供給温度を比較的高くしても吸収性能の大幅な低下が見られないため、使用用役を削減することができる。例えば、塔頂圧力(吸収塔の塔頂圧力)0.3kgf/cm2−Gにおいては5〜25℃(吸収水の温度)の範囲で運転することができる。
【0040】
メタクリル酸および酢酸含有水相中の酢酸濃度は、特に限定されない。
【0041】
メタクロレイン吸収工程(C)では、通常のトレイを用いた吸収塔や各種充填材を用いた吸収塔を使用することができるが、各種充填材を用いた吸収塔を使用することが好ましい。一般的に、各種充填材を用いた吸収塔は、同程度の吸収性能を有する段数をもつトレイを用いた吸収塔に比べて圧力損失が低い。圧力損失が低いと、反応工程(A)からメタクリル酸回収工程(E)までを通して流れるガスの圧力損失を減らすことができるので、メタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を回収した後に残るガス(メタクリル酸回収工程出ガス)を昇圧して反応工程(A)に供給するために使用されるガス圧縮機の用役の低減に効果がある。
【0042】
図1では、メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相(吸収液)は、後続のメタクロレイン蒸留工程(D)に導かれる。一方、後述するメタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔底から取出されるメタクリル酸および酢酸を含有する缶出液は、メタクロレイン吸収工程(C)に戻され、吸収水として利用される。このようにメタクロレイン吸収工程(C)とメタクロレイン蒸留工程(D)との間で吸収水を循環使用することにより、排水を多量に出すことなく、多量に必要となる吸収水を賄うことができる。
【0043】
メタクロレイン吸収工程(C)ではメタクロレイン蒸留工程(D)で蒸留分離されるメタクロレイン以外のメタクリル酸や水も吸収されるため、循環使用される吸収水量は漸増する。このため、どちらかの工程から漸増分を抜き出す必要があり、抜き出し先としては、メタクリル酸凝縮工程(B)へ導く方法と、他の工程へ導く方法とがあるが、これに関しては供給先の工程液の更新の必要性の大小によって選択することができる。
【0044】
また、メタクロレイン吸収工程(C)からメタクロレイン蒸留工程(D)へ供給される水相と、メタクロレイン蒸留工程(D)からメタクロレイン吸収工程(C)へ供給される水相とはともに多量に循環させるので、それぞれの工程に最適の供給温度に調整するためには、互いの熱を交換するような液液熱交換器を使用することが使用用役の削減の点から好ましい。
【0045】
なお、メタクロレイン吸収工程(C)において、吸収塔の運転条件は、メタクリル酸凝縮工程出ガス中のメタクロレインを吸収水に吸収させることができれば特に限定されず、適宜決めればよい。例えば、塔頂圧力(吸収塔の塔頂圧力)0.3kgf/cm2−Gにおいては5〜25℃(吸収水の温度)の範囲で運転することができる。
【0046】
メタクロレイン蒸留工程(D)では、メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相(吸収液)を蒸留塔に送り、メタクロレインと水とを含有する蒸気を塔頂から留出させ、蒸留塔の塔底からメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液を取出すことによりメタクロレインを蒸留分離し、液状で精製メタクロレインを得る。この精製メタクロレインは、通常、純度90質量%以上である。
【0047】
メタクロレイン蒸留工程(D)では、通常のトレイを用いた蒸留塔や各種充填材を用いた蒸留塔を使用することができる。特に、供給段より下の部分は、吸収水中のメタクリル酸濃度を上げたことによるメタクロレイン分離効率の低下が見られることがあるので、十分な段数が必要になることがあり、蒸留塔差圧が許容範囲内であることの必要性から、各種充填材を用いた蒸留塔が好ましい。
【0048】
蒸留塔の塔頂からは水とメタクロレインの共沸組成蒸気が留出し、蒸留塔の塔底からは実質的にメタクロレインが蒸留分離されたメタクリル酸と酢酸を含む水相が缶出液として取出される。この缶出液は、メタクロレイン吸収工程(C)に戻され、メタクリル酸および酢酸含有水相(吸収水)として用いられる。
【0049】
缶出液中には、通常、メタクロレインも少量含まれている。缶出液中のメタクロレインは、循環使用されるメタクロレイン吸収工程(C)の吸収性能に大きく影響するため、低いほど好ましい。工業的には、150ppm以下になるように塔底温度を90〜110℃の間で管理することが好ましい。
【0050】
塔頂から留出するメタクロレインと水とを含有する蒸気は、塔頂温度によって組成が変化し、塔頂温度が高くなると水が多くなる傾向がある。また、塔頂温度が高くなると、塔頂から留出する蒸気中に少量含まれるメタクリル酸濃度が上がる傾向がある。
【0051】
塔頂から留出する蒸気中に含まれるメタクリル酸は、メタクロレイン蒸留工程(D)から得られるメタクロレイン液中に含まれることになる。得られるメタクロレイン液を第2段酸化工程の原料とする場合、メタクロレイン中のメタクリル酸は第2段酸化工程で酸化されてしまうことがあり、第1段、第2段の酸化工程の総合収率を低下させることもある。そのため、メタクロレイン液中のメタクリル酸濃度、塔頂から留出する蒸気中のメタクリル酸濃度はなるべく低くすることが好ましい。工業的には、使用される用役負荷との関係から、メタクロレイン中のメタクリル酸濃度をコントロールするようにメタクロレイン液(後述のデカンターで水相と分離されたメタクロレイン相)の蒸留塔塔頂への還流量を制御することが好ましい。
【0052】
蒸留塔の運転条件は特に限定されず、塔頂から留出させる蒸気の組成を適当なものになるように適宜決めればよい。
【0053】
蒸留塔の塔頂から留出させたメタクロレインと水とを含有する蒸気は、コンデンサーに導かれ、凝縮される。凝縮温度は、後続のデカンター運転温度に影響するため、メタクロレインに含まれる水分をどのように管理するかによって適宜選択される。凝縮温度は、通常、デカンターへ導かれる凝縮液の液温度が4〜10℃になるように選ばれることが好ましい。
【0054】
そして、蒸留塔の塔頂から留出させた蒸気の凝縮液は、デカンターに送られ、デカンターでメタクロレイン相と水相とに分離する。デカンター運転温度はメタクロレインと水とが分離する温度以下で適宜決めればよい。また、原料のイソブチレンやtert-ブチルアルコール中の不純物の一部はメタクロレインに含まれる水分濃度に影響するため、デカンター運転温度はこれらの影響も考慮することが必要である。デカンターでの滞在時間は、所望の程度の分離が達成できる範囲で適宜決めればよい。
【0055】
デカンターでメタクロレイン相と分離された水相は、デカンター運転温度での溶解度相当のメタクロレインやメタクリル酸を含む。そのため、デカンターで分離された水相は、排水としてもよいが、環境面と総合収率の向上の面から、メタクロレイン吸収工程(C)とメタクロレイン蒸留工程(D)との間で循環される多量の吸収水の中に含めて再度メタクロレイン蒸留工程(D)で蒸留分離し、当該水相中のメタクロレインを回収することが好ましい。特に、デカンターで分離された水相は、メタクロレイン吸収工程(C)からメタクロレイン蒸留工程(D)へ送る吸収液(メタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相)中に投入し、蒸留塔に送って再度蒸留することが好ましい。その他、メタクリル酸凝縮工程(B)で用いるメタクリル酸および酢酸含有水相の更新の程度によっては、デカンターで分離された水相をメタクリル酸凝縮工程(B)で用いるメタクリル酸および酢酸含有水相へ投入し、当該水相中のメタクロレインを揮発させてメタクロレイン吸収工程(C)へ供給することもできる。
【0056】
メタクリル酸回収工程(E)では、メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを除去した後に残るガスであるメタクリル酸含有ガスを酢酸含有水相(吸収水)と接触させ、ガス中のメタクリル酸を酢酸含有水相に吸収させて回収し、実質的にメタクロレインとメタクリル酸を除去したガスを得る。
【0057】
メタクリル酸回収工程(E)は、メタクロレイン吸収工程(C)で用いる吸収水(メタクリル酸および酢酸含有水相)中のメタクリル酸濃度が好ましくは15質量%以上と高いため、メタクロレイン吸収工程(C)から出るガス(メタクリル酸含有ガス)中に含まれるメタクリル酸は比較的多く、これを回収し、総合収率の低下を抑えることを目的として行なわれる。メタクリル酸含有ガス中のメタクリル酸を回収せずにそのまま反応工程(A)に送り、原料ガスとして用いた場合、メタクリル酸は反応工程(A)で再度酸化され、目的物であるメタクロレインやメタクリル酸以外のものに変化してしまうことがある。このため、収率の低下を防ぐためにも、メタクリル酸回収工程(E)を行なうことが好ましい。
【0058】
メタクリル酸回収工程(E)では、前述のメタクロレイン吸収工程(C)と同様に通常のトレイを用いた吸収塔や各種充填材を用いた吸収塔を使用することができるが、圧力損失を抑えるために各種充填材を用いた吸収塔を使用することが好ましい。また、メタクリル酸回収工程(E)は、メタクロレイン吸収工程(C)と一体化した塔の上部に設けることも可能である。
【0059】
メタクリル酸回収工程(E)において用いる酢酸含有水相中の酢酸濃度は8質量%以上であることが好ましい。また、この酢酸含有水相は、実質的にメタクリル酸を含まないものを用いることが好ましいが、排水が削減できるので、メタクリル酸凝縮工程(B)で反応工程出ガス中のメタクリル酸と水とを凝縮させて得られたメタクリル酸水溶液からメタクリル酸を実質的に抽出除去した水相を用いることも好ましい。
【0060】
図1では、メタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を吸収させた酢酸含有水相は、メタクリル酸凝縮工程(B)に送り、メタクリル酸および酢酸含有水相として用いている。これにより、酢酸含有水相に吸収させたメタクリル酸は、メタクリル酸水溶液として取出し、回収することができる。
【0061】
メタクリル酸回収工程(E)の運転温度は、低いほど好ましいが、工業的には好ましくは5〜20℃の間で適宜選択される。
【0062】
なお、メタクリル酸回収工程(E)において、メタクリル酸含有ガスを酢酸含有水相(吸収水)と接触させる方法には、例えば、スプレー塔、充填塔、段塔等の吸収装置を使用する方法があり、その運転条件は、ガス中のメタクリル酸を酢酸含有水相に吸収させて回収し、実質的にメタクロレインとメタクリル酸を除去できれば特に限定されず、適宜決めればよい。
【0063】
図1では、メタクリル酸回収工程(E)から出る実質的にメタクリル酸とメタクロレインとを除去したガス(メタクリル酸回収工程出ガス)は、一部はガス圧縮機にて昇圧し、反応工程(A)へ供給され、反応工程(A)において原料ガスに混合してこれを接触酸化する。残りのメタクリル酸回収工程出ガスは、後続の工程で燃焼されて無害化され、排出される。
【0064】
ガス圧縮機の駆動用には高圧蒸気によるタービンやモーターが使われるが、そのエネルギー源として反応工程(A)で発生する酸化熱を有効に利用することが好ましい。
【0065】
【実施例】
以下、実施例および比較例により本発明を具体的に説明する。
【0066】
<実施例1>
図2に示すフローシートにしたがってメタクロレインを製造した。
【0067】
原料にはイソブチレンを用いた。未反応イソブチレンの回収のために循環ガス圧縮機230によって昇圧してライン3から導かれる循環ガスと、反応器210の入り口での酸素濃度、原料イソブチレン濃度の調整のためにライン2から供給される空気とを混合し、それにライン1から供給されるイソブチレンガスを混合して反応器210の入り口ガス(原料ガス)とした。原料ガス中のイソブチレン濃度は6容量%、酸素濃度は14容量%であった。
【0068】
反応器210にはモリブデン−ビスマス−鉄系複合酸化物触媒を充填してあり、イソブチレンを接触気相酸化してメタクロレインを得た。イソブチレンの転化率は約95%であった。
【0069】
メタクロレインを含む反応器210からの出ガス(反応器出ガス)は、ライン4からメタクリル酸凝縮塔220に供給した。そして、メタクリル酸凝縮塔220で、多量の循環液を高温の反応器出ガスに噴霧して急冷し、同時に、反応器出ガスに含まれる副生成物であるメタクリル酸や水を凝縮してメタクリル酸水溶液を得た。メタクリル酸凝縮塔220の圧力は0.35kgf/cm2−G、ガス温度(管理温度)は約55℃であった。ここで、循環液は、ライン9から供給されるメタクリル酸回収塔242においてメタクリル酸を吸収した酢酸水溶液と、ライン12から供給されるメタクロレイン蒸留塔250の缶出液の一部とを用いた。この循環液は、メタクリル酸濃度30質量%、酢酸濃度6質量%のメタクリル酸および酢酸含有水相であった。急冷に必要な熱負荷はメタクリル酸凝縮塔冷却器221で冷水と熱交換することによって賄った。
【0070】
メタクリル酸と水とが凝縮して得られたメタクリル酸水溶液は、ライン17から後の工程に導き、メタクリル酸を抽出除去して回収した。また、メタクリル酸を抽出除去した残りの酢酸を含む液の一部は、ライン8からメタクリル酸回収塔242に供給した。
【0071】
メタクリル酸凝縮塔220からの出ガス(メタクリル酸凝縮塔出ガス)は、メタクロレインおよび少量のメタクリル酸を含有していた。メタクリル酸凝縮塔出ガス中のメタクリル酸濃度は1容積%であった。
【0072】
メタクリル酸凝縮塔出ガスは、ライン5からメタクロレイン吸収塔240に供給した。メタクロレイン吸収塔240には、吸収水として、メタクロレイン蒸留塔250の塔底から取出された缶出液が吸収液液液熱交換器244、冷水を冷媒として用いる吸収液冷却器243により約15℃に調温され、ライン10から供給されている。吸収水中のメタクリル酸濃度は19.6質量%であった。そして、メタクロレイン吸収塔240(充填塔)で、メタクリル酸凝縮塔出ガスを塔下部から供給し、多量の吸収水(メタクリル酸および酢酸含有水相)を塔頂から供給して向流接触させ、ガス中のメタクロレインを吸収水に吸収させた。
【0073】
メタクロレイン吸収塔240は、吸収塔内部に規則充填物が充填されており、十分な理論段を備えるとともに、液飛沫の同伴を防ぐようになっているものを用いた。
【0074】
メタクロレイン吸収塔240からの出ガス(メタクロレイン吸収塔出ガス)は、ライン6からメタクリル酸回収塔242(充填塔)に供給した。そして、メタクリル酸回収塔242で、メタクロレイン吸収塔出ガスをライン8から供給される酢酸水溶液と接触させ、ガス中のメタクリル酸を酢酸水溶液に吸収させて回収した。ここで、ライン8から供給される酢酸水溶液は、メタクリル酸凝縮塔220において得られたメタクリル酸水溶液からメタクリル酸を実質的に抽出除去した残りの酢酸を含む液の一部を循環使用したものである。この酢酸水溶液の酢酸濃度は8質量%であった。
【0075】
メタクリル酸回収塔242は、回収塔内部に規則充填物が充填されており、十分な理論段を備えるとともに、液飛沫の同伴を防ぐようになっているものを用いた。メタクリル酸回収塔242の出ガスの温度(運転温度)は約17℃であった。
【0076】
メタクリル酸を吸収した酢酸水溶液は、ライン9を通ってメタクリル酸凝縮塔220の循環液に加えられ、最終的にはライン17から後の工程(メタクリル酸の抽出)へ導いた。
【0077】
また、実質的にメタクリル酸とメタクロレインとが除去されたメタクリル酸回収塔242からの出ガスは、一部は、未反応イソブチレンの回収や原料ガス中の酸素濃度および原料イソブチレン濃度の調整などのために、循環ガス圧縮機230によって昇圧してライン3から原料ガスと混合して反応器210に供給し、残りはライン7から系外へ排出した。排出したガスは、燃焼炉等により燃焼して無害化した。
【0078】
一方、メタクロレイン吸収塔240からの出液(メタクロレイン吸収塔出液)は、前述の吸収液液液熱交換器244によってメタクロレイン蒸留塔250の塔底から取出された缶出液と液液熱交換し、メタクロレイン蒸留塔250の供給温度としてふさわしい温度(85℃)にした。そして、メタクロレイン吸収塔出液をライン11からメタクロレイン蒸留塔250に供給し、メタクロレインと水とを含有する蒸気を塔頂から留出させ、蒸留塔の塔底からメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液を取出した。なお、蒸留塔の運転条件は、塔頂圧力0.033kgf/cm2−G、塔頂温度65℃、塔底圧力0.068kgf/cm2−G、塔底温度102℃であった。また、メタクロレイン蒸留塔250の塔底から取出した缶出液中のメタクロレイン濃度は約100質量ppmであった。
【0079】
メタクロレイン蒸留塔250の塔底から取出した缶出液は、大部分がライン10からメタクロレイン吸収塔240に循環して吸収液として使用し、一部は余剰の液を排出するためにライン12からメタクリル酸凝縮塔220へ供給した。
【0080】
メタクロレイン蒸留塔250の塔頂から留出させた蒸気は、ライン13からメタクロレイン蒸留塔コンデンサー252に送り、凝縮し、さらに約6℃まで冷却した。そして、メタクロレイン蒸留塔250の塔頂から留出させた蒸気の凝縮液は、メタクロレイン蒸留塔デカンター254に送り、メタクロレイン相と水相とに分離した。メタクロレイン蒸留塔デカンター254の運転温度は約6℃とした。
【0081】
メタクロレイン蒸留塔デカンター254で分離したメタクロレイン相の一部は、ライン14からメタクロレイン蒸留塔250の塔頂へ還流し、塔頂温度の調節に使用した。分離したメタクロレイン相の残りは、ライン15から留出し、製品メタクロレインとした。得られた製品メタクロレインは純度97質量%であり、メタクロレイン中の水の濃度は2.3質量%であった。
【0082】
一方、メタクロレイン蒸留塔デカンター254で分離した水相は、メタクロレイン蒸留塔デカンター254の下部から抜き出し、ライン16からメタクロレイン蒸留塔250の供給段へ戻した。
【0083】
平均的な各ラインの流量を表1に示す。単位はkg/Hである。
【0084】
【表1】

Figure 0004091766
【0085】
このようなメタクロレインの製造プロセスを連続運転したところ、約300日間の運転はきわめて安定しており、工業的に問題のないプロセスであった。
【0086】
<比較例1>
実施例1で使用した図2に示されるプロセスのうち、メタクリル酸回収塔242を削除し、メタクロレイン吸収塔出ガス6はライン7の排出ガスとリサイクルガス3に分岐させて運転を行った。その結果、時間あたり約0.05kgのメタクリル酸が漏洩し、メタクリル酸とメタクロレインの総合収率が低下した。また、約100日間の運転後、汚れ成分濃度の上昇によってメタクリル酸凝縮塔冷却器221の汚れが進行し、運転継続が不可能となった。
【0087】
<参考例1>
実施例1で使用した図2に示されるプロセスのうち、メタクリル酸蒸留塔デカンター254の温度を約20℃まで上げて運転を行った。その結果、デカンターで分離したメタクロレイン相中の水の濃度が約3質量%に増加した。
【0088】
【発明の効果】
本発明によれば、工業的に有利な条件でメタクリル酸水溶液を連続的に製造しながら、同時に、農薬や医薬品等の貴重な出発原料となり得る高品質のメタクロレイン液を製造できるメタクロレインの製造方法を提供することができる。さらには、第1段酸化反応の転化率を比較的広い範囲で管理して運転することができ、触媒寿命の延長が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のメタクロレインの製造方法を示すフローシートである。
【図2】実施例1のメタクロレインの製造方法を示すフローシートである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for producing methacrolein, more specifically, a method for producing methacrylic acid by catalytic gas phase oxidation reaction of isobutylene and / or tert-butyl alcohol. The present invention relates to a method for producing methacrolein that can be recycled and reused, obtained while controlling the quality of liquid methacrolein and used as a raw material for derivatives.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, isobutylene, tert-butyl alcohol, or a mixture thereof is contact-oxidized with a molecular oxygen-containing gas in the first stage oxidation step, the reaction product gas is supplied to the second stage oxidation step, and molecular oxygen is again supplied. A number of industrial catalysts have been developed with respect to a method for producing methacrylic acid, which obtains methacrylic acid by catalytic oxidation with a contained gas. However, the performance of developed industrial catalysts is not always sufficient, and various processes have been proposed for producing methacrylic acid using these industrial catalysts efficiently for a long period of time.
[0003]
Usually, in order to use these industrial catalysts effectively for a long period of time, the first stage oxidation reaction is operated at a conversion rate of about 90 to 97%, and in the second stage oxidation reaction, the conversion rate is 50%. Drive at ~ 80%. As a result, unreacted isobutylene and tert-butyl alcohol are generated in the first stage oxidation reaction, and unreacted methacrolein is generated in the second stage oxidation reaction. Circulating and reusing gas containing unreacted substances and recovering unreacted substances are performed.
[0004]
As a method for producing methacrylic acid by a catalytic oxidation reaction of isobutylene or the like, for example, as disclosed in JP-B-6-84326 and JP-A-56-108735, there are the following methods.
[0005]
First, in the first stage oxidation reaction step, isobutylene or the like is subjected to catalytic gas phase oxidation to obtain methacrolein and a small amount of methacrylic acid in a gaseous state. Then, the obtained reaction product gas is supplied as it is to the second stage oxidation reaction step, and contact oxidation is performed to obtain a gas containing methacrylic acid. Next, this gas is sent to a methacrylic acid condensing tower where it is brought into contact with water or the like to obtain a methacrylic acid aqueous solution. Then, a gas containing unreacted methacrolein coming out of the methacrylic acid condensation tower is sent to the methacrolein absorption tower, where it is further brought into contact with water or the like to absorb and recover methacrolein. The obtained methacrolein aqueous solution is vaporized by contacting with the second oxidation process supply gas in the methacrolein diffusion tower, and supplied as a raw material gas to the second oxidation reaction process.
[0006]
By the way, in recent years, methacrolein has become important as a valuable starting material for agricultural chemicals and pharmaceuticals. However, when quality and purity are required as starting materials for agricultural chemicals, pharmaceuticals, etc., the conventional process of vaporizing methacrolein in a stripping tower can effectively acquire methacrolein without adding new steps. Have difficulty.
[0007]
On the other hand, the cost of the catalyst accounts for a large part of the production price of methacrylic acid, and extending the life of the catalyst is effective for reducing the cost. However, in the process of supplying the gas after the first stage oxidation reaction directly to the second stage oxidation reaction as described above, in order to prevent the performance deterioration of the second stage oxidation reaction catalyst, the conversion in the first stage oxidation reaction is performed. The rate must be kept high, and the first stage oxidation reaction must be operated at a high reaction temperature that tends to lead to catalyst degradation. This is not preferable from the viewpoint of extending the life of the first stage oxidation reaction catalyst.
[0008]
In addition, in the process made in consideration of the transition of the first stage oxidation reaction at a high conversion rate, most of the useful components (methacrylic acid, methacrolein) in the outgas of both oxidation reactions are recovered. Then, the recovered residual gas is led to the combustion reactor, and useful components in the gas (isobutylene, unrecovered methacrolein, methacrylic acid, etc.) are combusted and then circulated in the reaction process, and the composition of the reactor inlet gas is determined. Many have taken control. However, in such a process, it is impossible to recover and circulate gaseous isobutylene, which is an unreacted product of the first stage oxidation reaction, and it is an industrial practice to operate at a low conversion rate of the first stage oxidation reaction. It becomes disadvantageous.
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a method for producing methacrolein capable of producing a high-quality methacrolein solution that can be a valuable starting material for agricultural chemicals, pharmaceuticals, and the like while continuously producing an aqueous methacrylic acid solution under industrially advantageous conditions. The purpose is to provide. Furthermore, an object of the present invention is to provide a method for producing methacrolein that can be operated by controlling the conversion rate of the first stage oxidation reaction in a relatively wide range and can extend the catalyst life.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
The above object of the present invention can be achieved by the following present invention.
(1) a reaction step (A) for obtaining a reaction gas containing methacrolein and methacrylic acid by catalytically oxidizing raw isobutylene and / or tert-butyl alcohol with a molecular oxygen-containing gas;
A methacrylic acid condensation step (B) in which the reaction gas obtained in the reaction step (A) is brought into contact with a methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase, and methacrylic acid and water in the reaction gas are condensed to obtain a methacrylic acid aqueous solution;
The methacrolein and methacrylic acid-containing gas remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation in the methacrylic acid condensation step (B) are brought into contact with the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid, and the methacrolein in the gas contains methacrylic acid and acetic acid. Methacrolein absorption step (C) to be absorbed in the aqueous phase;
In the methacrolein absorption step (C), the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid that has absorbed methacrolein is sent to the distillation column, and the vapor containing methacrolein and water is distilled off from the top of the distillation column. A methacrolein distillation step (D) in which methacrolein is separated by removing the bottoms containing methacrylic acid, acetic acid and water to obtain methacrolein;
In the methacrolein absorption step (C), the methacrylic acid-containing gas remaining after removing the methacrolein is brought into contact with the acetic acid-containing aqueous phase, and the methacrylic acid in the gas is absorbed into the acetic acid-containing aqueous phase and recovered. )When
For producing methacrolein.
(2) The method for producing methacrolein according to (1), wherein the concentration of methacrylic acid in the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid used in the methacrolein absorption step (C) is 15% by mass or more.
(3) In the methacrylic acid condensation step (B), the methacrylic acid concentration in the methacrolein and the methacrylic acid-containing gas remaining after removing methacrylic acid and water by condensation is 0.8% by volume or more (1) or ( 2) A method for producing methacrolein.
(4) The method for producing methacrolein according to any one of (1) to (3), wherein the acetic acid concentration in the acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid recovery step (E) is 8% by mass or more.
(5) The methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrolein absorption step (C) contains methacrylic acid, acetic acid and water taken out from the bottom of the distillation column in the methacrolein distillation step (D). The method for producing methacrolein according to any one of (1) to (4) above.
(6) The methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid condensation step (B) is the acetic acid-containing aqueous phase that has absorbed methacrylic acid in the methacrylic acid recovery step (E). Any method for producing methacrolein.
(7) Part of the isobutylene-containing gas remaining after the recovery of methacrylic acid in the methacrolein recovery step (E) is returned to the reaction step (A), and in the reaction step (A), part of the isobutylene-containing gas and isobutylene as a raw material The method for producing methacrolein according to any one of the above (1) to (6), wherein a gas mixed with tert-butyl alcohol is contact-oxidized with a molecular oxygen-containing gas.
(8) The vapor containing methacrolein and water evaporated from the top of the distillation column in the methacrolein distillation step (D) is condensed, and this condensate is sent to a decanter, and is converted into a methacrolein phase and an aqueous phase by the decanter. The method for producing methacrolein according to any one of (1) to (7) above.
(9) The aqueous phase separated from the methacrolein phase by a decanter is mixed with the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid that has absorbed the methacrolein sent to the methacrolein distillation step (D), and this mixed solution is mixed with the methacrolein distillation step ( The method for producing methacrolein according to (8) above, which is sent to D).
(10) The method for producing methacrolein according to (8) or (9), wherein the concentration of water contained in the methacrolein phase can be controlled by lowering the operating temperature of the decanter.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The method for producing methacrolein of the present invention includes the reaction step (A), the methacrylic acid condensation step (B), the methacrolein absorption step (C), the methacrolein distillation step (D), and the methacrylic acid recovery step (E In addition, it is possible to produce a high-quality methacrolein solution that can be a valuable starting material for agricultural chemicals and pharmaceuticals at the same time while continuously producing an aqueous methacrylic acid solution under industrially advantageous conditions. Furthermore, it is possible to operate by controlling the conversion rate of the first stage oxidation reaction in a relatively wide range, and it is possible to extend the catalyst life.
[0012]
The concentration of methacrylic acid in the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrolein absorption step (C) is preferably 15% by mass or more because a sufficiently high methacrolein absorption capability is obtained. By improving the methacrolein absorption efficiency, the leakage of methacrolein to the exhaust gas can be reduced. Further, in order to keep the methacrylic acid concentration in the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid used in the methacrolein absorption step (C) within this range, methacrolein and methacrylic acid-containing gas (methacrylic acid) introduced into the methacrolein absorption step (C). The methacrylic acid concentration in the gas remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation in the acid condensation step (B) is preferably 0.8% by volume or more.
[0013]
The acetic acid concentration in the acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid recovery step (E) is preferably 8% by mass or more because a sufficiently high methacrylic acid absorption capacity is obtained. Leakage of methacrylic acid into the exhaust gas can be reduced by leading the outgas from the methacrolein absorption step (C) to the methacrylic acid recovery step (E) and substantially removing methacrylic acid.
[0014]
As the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrolein absorption step (C), a bottom liquid containing methacrylic acid, acetic acid and water taken out from the bottom of the distillation column in the methacrolein distillation step (D) is used. It is preferable. Thereby, the methacrylic acid and acetic acid containing water phase used in the methacrolein absorption process (C) required in large quantities can be covered without draining.
[0015]
As the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid condensation step (B), it is preferable to use an acetic acid-containing aqueous phase in which methacrylic acid is absorbed in the methacrylic acid recovery step (E). Thereby, in addition to recovering methacrylic acid, the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid condensation step (B) can be covered without draining.
[0016]
A part of the isobutylene-containing gas that remains after the methacrylic acid is recovered in the methacrolein recovery step (E) is returned to the reaction step (A) and mixed with the raw material isobutylene and / or tert-butyl alcohol. Is preferably contact-oxidized with a molecular oxygen-containing gas. Part of the isobutylene-containing gas from which methacrolein and the methacrylic acid have been substantially removed from the methacrolein recovery step (E) is directly sent to the reaction step (A) without being burned, mixed with the raw material gas and recycled. By doing so, it is possible to adjust the gas (raw material gas) at the inlet of the reaction step (A) to an optimum composition for the first stage oxidation catalyst and to operate without lowering the utilization rate of isobutylene. This method is particularly effective under operating conditions where the conversion of isobutylene in the reaction step (A) is low.
[0017]
In the method for producing methacrolein of the present invention, the vapor containing methacrolein and water distilled from the top of the distillation column in the methacrolein distillation step (D) is usually condensed, and this condensate is decanted. And then separated into a methacrolein phase and an aqueous phase with a decanter. When the decanter operation temperature is set to be equal to or lower than the temperature at which methacrolein and water are separated, the methacrolein phase and the aqueous phase can be favorably separated.
[0018]
The aqueous phase separated from the methacrolein phase by the decanter is mixed with the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid which has absorbed methacrolein sent to the distillation column in the methacrolein distillation step (D), and this mixed solution is sent to the distillation column. Is preferred. The water phase separated from the methacrolein phase by the decanter is mixed with the feed liquid of the methacrolein distillation step (D) and distilled again, so that the operation can be performed without discharging wastewater containing a small amount of methacrolein.
[0019]
Moreover, it is possible to control the water concentration contained in the methacrolein phase by lowering the operating temperature of the decanter. This makes it possible to produce high-purity methacrolein that is particularly useful as a raw material for agricultural chemicals and pharmaceuticals.
[0020]
Hereinafter, the present invention will be described with reference to the drawings.
[0021]
In FIG. 1, the flow sheet of an example of the manufacturing method of the methacrolein of this invention is shown. The present invention is not limited to the one shown in FIG.
[0022]
In the reaction step (A), a raw material gas containing isobutylene and / or tert-butyl alcohol and a molecular oxygen-containing gas is oxidized in the presence of a catalyst, and a reaction gas containing methacrolein and methacrylic acid (reaction step output gas) ) In the raw material gas, a part of the gas containing isobutylene after the recovery of methacrylic acid in the methacrylic acid recovery step (E) described later (the methacrylic acid recovery step output gas) is mixed.
[0023]
The catalytic oxidation reaction of isobutylene and / or tert-butyl alcohol may be performed according to a known method.
[0024]
As source gas (reactor-containing gas), isobutylene and / or tert-butyl alcohol, molecular oxygen-containing gas such as air, and the purpose of adjusting the concentration of isobutylene, tert-butyl alcohol and oxygen in the source gas A mixture with an inert gas (nitrogen, carbon dioxide, etc.) added in step (b) is used. In addition, the raw material gas may contain water, a small amount of hydrocarbons, and the like.
[0025]
As an oxygen source supplied for the oxidation reaction, it is preferable to use air from the viewpoint of economy, but it is also possible to use partially pure oxygen.
[0026]
The catalyst used in this reaction is not particularly limited, and known ones can be used. Examples of such a catalyst include a molybdenum-bismuth-iron composite oxide catalyst.
[0027]
The concentration of isobutylene and / or tert-butyl alcohol in the raw material gas can be varied within a wide range, but is usually 1 to 20% by volume, preferably 3 to 10% by volume. The amount of oxygen used with respect to isobutylene and / or tert-butyl alcohol is usually preferably 0.5 to 20 mole times, particularly preferably about 2 to 5 mole times.
[0028]
Usually, the reaction temperature is preferably 300 ° C. or higher because high activity is obtained, and 450 ° C. or lower is preferable in terms of catalyst life. The reaction pressure is from normal pressure to several atmospheres.
[0029]
The reaction may be a fixed bed or a fluidized bed.
[0030]
The conversion of isobutylene and / or tert-butyl alcohol in this reaction is preferably 80% or more, particularly preferably 90% or more, considering the recovery of isobutylene and the economics of the process. Further, the conversion of isobutylene and / or tert-butyl alcohol is preferably 99% or less, particularly preferably 97% or less, in order to extend the life of the catalyst.
[0031]
In FIG. 1, in order to avoid the raw material gas composition from entering the explosion range and to fully develop the performance of the catalyst, the gas remaining after the recovery of methacrylic acid from the methacrylic acid recovery step (E) (methacrylic acid recovery step) (Outgoing gas) is circulated. In the present invention, it is not necessary to remove organic components contained in a small amount in the methacrylic acid recovery step output gas by means such as combustion.
[0032]
In the methacrylic acid condensation step (B), the reaction step output gas obtained in the reaction step (A) is brought into contact with a methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase, and methacrylic acid and water in the reaction step output gas are condensed to form methacrylic acid. An aqueous acid solution is obtained. In FIG. 1, as the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase, an acetic acid-containing aqueous phase in which methacrylic acid is absorbed in the methacrylic acid recovery step (E) described later is used. The methacrylic acid concentration and the acetic acid concentration in the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase are not particularly limited, but are preferably higher in consideration of extraction efficiency in the subsequent steps.
[0033]
In the methacrylic acid condensation step (B), the temperature of the reaction step gas obtained mainly in the reaction step (A) is lowered to condense methacrylic acid and water, which are by-products of the first stage oxidation reaction. .
[0034]
The gas remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation in the methacrylic acid condensation step (B) (the gas exiting the methacrylic acid condensation step) mainly contains methacrolein, and a small amount of methacrylic acid that has not been removed by the condensation. Is included. The concentration of methacrylic acid in the methacrolein and methacrylic acid-containing gas (methacrylic acid condensation process gas) is preferably 0.8% by volume or more.
[0035]
In order to bring the methacrylic acid concentration in the methacrylic acid condensation process output gas into the above range, the control temperature of the methacrylic acid condensation process (B) is, for example, a pressure of 0.35 kgf / cm. 2 In the case of -G, it is preferably 50 ° C or higher.
[0036]
Further, in the methacrylic acid condensation step (B), it is preferable to circulate a large amount of the acetic acid-containing aqueous phase in which methacrylic acid has been absorbed in the methacrylic acid recovery step (E) to effectively condense methacrylic acid and water. .
[0037]
In the methacrylic acid condensation step (B), examples of the method of bringing the reaction step output gas into contact with the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid include a method of using an absorption device such as a spray tower, a packed tower, and a plate tower. The operation conditions are not particularly limited as long as methacrylic acid and water in the reaction process gas can be condensed to obtain an aqueous methacrylic acid solution. However, methacrolein and methacrylic acid remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation are not limited. Operating conditions such that the methacrylic acid concentration in the acid-containing gas is 0.8% by volume or more are preferred.
[0038]
In the methacrolein absorption step (C), the methacrolein and the methacrylic acid-containing gas remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation in the methacrylic acid condensation step (B) (the methacrylic acid condensation step-out gas) contains methacrylic acid and acetic acid. The aqueous phase (absorbed water) is brought into contact, and the methacrolein in the methacrylic acid condensation process output gas is absorbed into the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid. Thereby, most of the methacrolein produced | generated by the reaction process (A) contained in the methacrylic acid condensation process output gas is absorbed by absorption water. In FIG. 1, the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase is used by circulating the bottoms containing methacrylic acid, acetic acid and water taken out from the bottom of the distillation column in the methacrolein distillation step (D) described later. Yes.
[0039]
The concentration of methacrylic acid in the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase (absorbing water) used in the methacrolein absorption step (C) is preferably kept at 15% by mass or more because sufficiently high methacrolein absorption performance is obtained. Further, when the concentration of methacrylic acid in the absorption water is increased, the use performance can be reduced because a significant decrease in absorption performance is not observed even when the supply temperature of the absorption water is relatively high. For example, tower top pressure (top tower pressure) 0.3 kgf / cm 2 In -G, it can drive | operate in the range of 5-25 degreeC (temperature of absorbed water).
[0040]
The concentration of acetic acid in the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid is not particularly limited.
[0041]
In the methacrolein absorption step (C), an absorption tower using a normal tray or an absorption tower using various fillers can be used, but an absorption tower using various fillers is preferably used. In general, an absorption tower using various fillers has a lower pressure loss than an absorption tower using a tray having a number of stages having comparable absorption performance. If the pressure loss is low, the pressure loss of the gas flowing from the reaction step (A) to the methacrylic acid recovery step (E) can be reduced. Therefore, the gas remaining after the recovery of methacrylic acid in the methacrylic acid recovery step (E) ( This is effective in reducing the usefulness of the gas compressor used for increasing the pressure of the methacrylic acid recovery step output gas) and supplying it to the reaction step (A).
[0042]
In FIG. 1, the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase (absorbing liquid) that has absorbed methacrolein in the methacrolein absorption step (C) is led to the subsequent methacrolein distillation step (D). On the other hand, the bottoms containing methacrylic acid and acetic acid taken out from the bottom of the distillation column in the methacrolein distillation step (D) described later is returned to the methacrolein absorption step (C) and used as absorbed water. . In this way, by circulating the absorption water between the methacrolein absorption step (C) and the methacrolein distillation step (D), it is possible to supply a large amount of absorption water without discharging a large amount of waste water. it can.
[0043]
In the methacrolein absorption step (C), methacrylic acid and water other than methacrolein distilled and separated in the methacrolein distillation step (D) are also absorbed, so that the amount of absorbed water used in circulation gradually increases. For this reason, it is necessary to extract incremental increments from either process, and the extraction destination includes a method leading to the methacrylic acid condensation step (B) and a method leading to another step. It can be selected depending on the necessity of renewing the process liquid.
[0044]
Further, both the aqueous phase supplied from the methacrolein absorption step (C) to the methacrolein distillation step (D) and the aqueous phase supplied from the methacrolein distillation step (D) to the methacrolein absorption step (C) are both a large amount. Therefore, in order to adjust the supply temperature optimal for each process, it is preferable to use a liquid-liquid heat exchanger that exchanges heat with each other from the viewpoint of reducing the usage.
[0045]
In the methacrolein absorption step (C), the operation condition of the absorption tower is not particularly limited as long as it can absorb the methacrolein in the methacrylic acid condensation step output gas, and may be determined as appropriate. For example, tower top pressure (top tower pressure) 0.3 kgf / cm 2 In -G, it can drive | operate in the range of 5-25 degreeC (temperature of absorbed water).
[0046]
In the methacrolein distillation step (D), the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase (absorbing liquid) that has absorbed methacrolein in the methacrolein absorption step (C) is sent to the distillation tower, and steam containing methacrolein and water is produced. Distillation and separation of methacrolein are carried out by distilling from the top of the column and taking out the bottoms containing methacrylic acid, acetic acid and water from the bottom of the distillation column to obtain liquid purified methacrolein. This purified methacrolein usually has a purity of 90% by mass or more.
[0047]
In the methacrolein distillation step (D), a distillation tower using a normal tray or a distillation tower using various fillers can be used. In particular, the lower part of the supply stage may show a reduction in methacrolein separation efficiency due to an increase in the concentration of methacrylic acid in the absorption water, so that a sufficient number of stages may be required. Is preferably a distillation column using various fillers.
[0048]
An azeotropic composition of water and methacrolein distilled from the top of the distillation column, and an aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid from which the methacrolein was substantially distilled and separated from the bottom of the distillation column as the bottoms. Taken out. This bottoms is returned to the methacrolein absorption step (C) and used as an aqueous phase (absorption water) containing methacrylic acid and acetic acid.
[0049]
The bottoms usually contain a small amount of methacrolein. Since the methacrolein in the bottoms largely affects the absorption performance of the methacrolein absorption step (C) used in circulation, the lower the better. Industrially, it is preferable to control the tower bottom temperature between 90 to 110 ° C. so as to be 150 ppm or less.
[0050]
The composition of methacrolein distilled from the top of the tower and water changes in composition depending on the tower top temperature, and the water tends to increase as the tower top temperature rises. Moreover, when the column top temperature is high, the concentration of methacrylic acid contained in a small amount in the vapor distilled from the column top tends to increase.
[0051]
Methacrylic acid contained in the vapor distilled from the top of the column will be contained in the methacrolein liquid obtained from the methacrolein distillation step (D). When the obtained methacrolein liquid is used as a raw material for the second stage oxidation process, methacrylic acid in the methacrolein may be oxidized in the second stage oxidation process, and the total of the first stage and second stage oxidation processes. The yield may be reduced. Therefore, it is preferable that the methacrylic acid concentration in the methacrolein liquid and the methacrylic acid concentration in the vapor distilled from the top of the tower be as low as possible. Industrially, a distillation column of a methacrolein liquid (a methacrolein phase separated from an aqueous phase by a decanter described later) so as to control the concentration of methacrylic acid in the methacrolein from the relationship with the utility load used. It is preferable to control the amount of reflux to the top.
[0052]
The operating conditions of the distillation column are not particularly limited, and may be determined as appropriate so that the composition of the vapor distilled from the top of the column becomes appropriate.
[0053]
Vapor containing methacrolein and water distilled from the top of the distillation column is led to a condenser and condensed. The condensing temperature affects the subsequent decanter operating temperature, and thus is appropriately selected depending on how the moisture contained in methacrolein is managed. It is preferable that the condensation temperature is usually selected so that the liquid temperature of the condensate led to the decanter is 4 to 10 ° C.
[0054]
The vapor condensate distilled from the top of the distillation column is sent to a decanter, where it is separated into a methacrolein phase and an aqueous phase. The decanter operating temperature may be appropriately determined below the temperature at which methacrolein and water are separated. In addition, since some of the impurities in the raw material isobutylene and tert-butyl alcohol affect the water concentration contained in methacrolein, the decanter operating temperature needs to take these effects into consideration. The residence time in the decanter may be appropriately determined within a range in which a desired degree of separation can be achieved.
[0055]
The aqueous phase separated from the methacrolein phase by the decanter contains methacrolein and methacrylic acid corresponding to the solubility at the decanter operating temperature. Therefore, the aqueous phase separated by the decanter may be drained, but it is circulated between the methacrolein absorption step (C) and the methacrolein distillation step (D) from the viewpoint of environmental and overall yield improvement. It is preferable to recover the methacrolein in the aqueous phase by distilling and separating again in the methacrolein distillation step (D) in a large amount of absorbed water. In particular, the aqueous phase separated by the decanter is put into an absorption liquid (methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase in which methacrolein has been absorbed) sent from the methacrolein absorption step (C) to the methacrolein distillation step (D), It is preferable to send it to a distillation column and distill again. In addition, depending on the degree of renewal of the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid used in the methacrylic acid condensation step (B), the aqueous phase separated by the decanter is changed to the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid used in the methacrylic acid condensation step (B). The methacrolein in the aqueous phase is volatilized and supplied to the methacrolein absorption step (C).
[0056]
In the methacrylic acid recovery step (E), the methacrylic acid-containing gas that remains after the removal of methacrolein in the methacrolein absorption step (C) is brought into contact with an acetic acid-containing aqueous phase (absorbed water), and methacrylic acid in the gas is removed. It is absorbed in an acetic acid-containing aqueous phase and recovered to obtain a gas from which methacrolein and methacrylic acid have been substantially removed.
[0057]
In the methacrylic acid recovery step (E), the concentration of methacrylic acid in the absorbed water (methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase) used in the methacrolein absorption step (C) is preferably as high as 15% by mass or more. A relatively large amount of methacrylic acid is contained in the gas from C) (methacrylic acid-containing gas), and this is carried out for the purpose of recovering this and suppressing a decrease in the overall yield. When the methacrylic acid in the methacrylic acid-containing gas is sent directly to the reaction step (A) without being recovered and used as a raw material gas, the methacrylic acid is oxidized again in the reaction step (A), and methacrolein or methacrylic acid, which is the target product. It may change to something other than acid. For this reason, it is preferable to perform the methacrylic acid recovery step (E) in order to prevent a decrease in yield.
[0058]
In the methacrylic acid recovery step (E), an absorption tower using a normal tray and an absorption tower using various fillers can be used as in the above-described methacrolein absorption step (C), but pressure loss is suppressed. Therefore, it is preferable to use an absorption tower using various fillers. Further, the methacrylic acid recovery step (E) can be provided at the upper part of the tower integrated with the methacrolein absorption step (C).
[0059]
The acetic acid concentration in the acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid recovery step (E) is preferably 8% by mass or more. The acetic acid-containing aqueous phase is preferably substantially free of methacrylic acid. However, since waste water can be reduced, methacrylic acid and water in the reaction process output gas in the methacrylic acid condensation step (B) It is also preferable to use an aqueous phase obtained by substantially extracting and removing methacrylic acid from an aqueous methacrylic acid solution obtained by condensing the water.
[0060]
In FIG. 1, the acetic acid-containing aqueous phase in which methacrylic acid has been absorbed in the methacrylic acid recovery step (E) is sent to the methacrylic acid condensation step (B) and used as the methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase. Thereby, the methacrylic acid absorbed in the acetic acid-containing aqueous phase can be taken out and recovered as an aqueous methacrylic acid solution.
[0061]
The operating temperature in the methacrylic acid recovery step (E) is preferably as low as possible, but is industrially preferably selected appropriately between 5 and 20 ° C.
[0062]
In the methacrylic acid recovery step (E), the method of contacting the methacrylic acid-containing gas with the acetic acid-containing aqueous phase (absorbed water) includes, for example, a method of using an absorption device such as a spray tower, a packed tower, or a plate tower. The operating conditions are not particularly limited as long as methacrylic acid in the gas is absorbed and recovered by the acetic acid-containing aqueous phase, and methacrolein and methacrylic acid can be substantially removed.
[0063]
In FIG. 1, the gas from which methacrylic acid and methacrolein are substantially removed from the methacrylic acid recovery step (E) (methacrylic acid recovery step output gas) is partially pressurized by a gas compressor, and the reaction step ( A is supplied to A), mixed with the raw material gas in the reaction step (A), and catalytically oxidized. The remaining methacrylic acid recovery process output gas is burned, detoxified and discharged in the subsequent process.
[0064]
A turbine or motor using high-pressure steam is used for driving the gas compressor, but it is preferable to effectively use the oxidation heat generated in the reaction step (A) as the energy source.
[0065]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be specifically described with reference to Examples and Comparative Examples.
[0066]
<Example 1>
According to the flow sheet shown in FIG. 2, methacrolein was produced.
[0067]
Isobutylene was used as a raw material. In order to recover unreacted isobutylene, the pressure is increased by the circulating gas compressor 230 and is supplied from the line 2 to adjust the circulating gas introduced from the line 3 and the oxygen concentration at the inlet of the reactor 210 and the raw isobutylene concentration. Air was mixed, and isobutylene gas supplied from the line 1 was mixed therewith to obtain an inlet gas (raw material gas) of the reactor 210. The isobutylene concentration in the raw material gas was 6% by volume, and the oxygen concentration was 14% by volume.
[0068]
The reactor 210 was filled with a molybdenum-bismuth-iron composite oxide catalyst, and methacrolein was obtained by catalytic gas phase oxidation of isobutylene. The conversion of isobutylene was about 95%.
[0069]
The outgas (reactor outgas) from the reactor 210 containing methacrolein was supplied from the line 4 to the methacrylic acid condensation tower 220. Then, in the methacrylic acid condensing tower 220, a large amount of circulating liquid is sprayed on the high-temperature reactor outlet gas to quench it, and at the same time, methacrylic acid and water, which are by-products contained in the reactor outlet gas, are condensed to methacrylic acid. An acid aqueous solution was obtained. The pressure of the methacrylic acid condensation tower 220 is 0.35 kgf / cm. 2 -G, gas temperature (control temperature) was about 55 ° C. Here, as the circulating liquid, an acetic acid aqueous solution that absorbed methacrylic acid in the methacrylic acid recovery tower 242 supplied from the line 9 and a part of the bottom liquid of the methacrolein distillation tower 250 supplied from the line 12 were used. . This circulating liquid was an aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid having a methacrylic acid concentration of 30% by mass and an acetic acid concentration of 6% by mass. The heat load necessary for the rapid cooling was provided by exchanging heat with cold water in the methacrylic acid condenser tower cooler 221.
[0070]
The aqueous methacrylic acid solution obtained by condensing methacrylic acid and water was led to the subsequent process from the line 17 and recovered by extracting and removing methacrylic acid. Further, a part of the liquid containing the remaining acetic acid from which methacrylic acid was extracted and removed was supplied from the line 8 to the methacrylic acid recovery tower 242.
[0071]
The output gas from the methacrylic acid condensation tower 220 (methacrylic acid condensation tower output gas) contained methacrolein and a small amount of methacrylic acid. The methacrylic acid concentration in the methacrylic acid condensation tower exit gas was 1% by volume.
[0072]
The methacrylic acid condensation tower output gas was supplied from line 5 to methacrolein absorption tower 240. In the methacrolein absorption tower 240, as the absorption water, the bottoms taken out from the bottom of the methacrolein distillation tower 250 is absorbed by an absorption liquid liquid heat exchanger 244 and an absorption liquid cooler 243 using cold water as a refrigerant. The temperature is adjusted to ° C. and supplied from the line 10. The methacrylic acid concentration in the absorption water was 19.6% by mass. Then, in the methacrolein absorption tower 240 (packed tower), the methacrylic acid condensation tower gas is supplied from the lower part of the tower, and a large amount of absorbed water (methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase) is supplied from the top of the tower to make countercurrent contact. The methacrolein in the gas was absorbed into the absorption water.
[0073]
As the methacrolein absorption tower 240, an absorption tower filled with a regular packing, having a sufficient theoretical stage, and preventing liquid entrainment was used.
[0074]
The outgas from the methacrolein absorption tower 240 (methacrolein absorption tower outgas) was supplied from the line 6 to the methacrylic acid recovery tower 242 (packed tower). Then, in the methacrylic acid recovery tower 242, the gas discharged from the methacrolein absorption tower was brought into contact with the acetic acid aqueous solution supplied from the line 8, and the methacrylic acid in the gas was absorbed into the acetic acid aqueous solution and recovered. Here, the aqueous acetic acid solution supplied from the line 8 is a part of the liquid containing the remaining acetic acid obtained by substantially extracting and removing methacrylic acid from the aqueous methacrylic acid solution obtained in the methacrylic acid condensing tower 220. is there. The acetic acid concentration of this acetic acid aqueous solution was 8% by mass.
[0075]
As the methacrylic acid recovery tower 242, the one in which the regular packing is filled inside the recovery tower, which has a sufficient theoretical stage and prevents liquid entrainment is used. The temperature (operating temperature) of the gas output from the methacrylic acid recovery tower 242 was about 17 ° C.
[0076]
The acetic acid aqueous solution which absorbed methacrylic acid was added to the circulating liquid of the methacrylic acid condensation tower 220 through the line 9 and finally led to the subsequent process (extraction of methacrylic acid) from the line 17.
[0077]
In addition, a part of the methacrylic acid recovery tower 242 from which methacrylic acid and methacrolein have been substantially removed includes a part of recovery of unreacted isobutylene, adjustment of oxygen concentration in raw material gas and raw material isobutylene concentration, etc. Therefore, the pressure was raised by the circulating gas compressor 230, mixed with the raw material gas from the line 3, and supplied to the reactor 210, and the rest was discharged out of the system from the line 7. The discharged gas was burned in a combustion furnace and made harmless.
[0078]
On the other hand, the liquid discharged from the methacrolein absorption tower 240 (the liquid discharged from the methacrolein absorption tower) is taken out from the bottom of the methacrolein distillation tower 250 by the absorption liquid liquid heat exchanger 244 and the liquid liquid. The heat exchange was performed to a temperature (85 ° C.) suitable for the supply temperature of the methacrolein distillation column 250. Then, the methacrolein absorption tower effluent is supplied from line 11 to methacrolein distillation tower 250, vapor containing methacrolein and water is distilled off from the top of the tower, and methacrylic acid, acetic acid and water are distilled from the bottom of the distillation tower. The bottoms containing was taken out. The operating condition of the distillation column is a column top pressure of 0.033 kgf / cm. 2 -G, tower top temperature 65 ° C., tower bottom pressure 0.068 kgf / cm 2 -G, tower bottom temperature was 102 ° C. The concentration of methacrolein in the bottoms taken out from the bottom of the methacrolein distillation column 250 was about 100 ppm by mass.
[0079]
Most of the bottoms taken out from the bottom of the methacrolein distillation tower 250 is circulated from the line 10 to the methacrolein absorption tower 240 to be used as an absorption liquid, and a part of the bottom liquid is used for discharging excess liquid. To methacrylic acid condensation tower 220.
[0080]
The vapor distilled from the top of the methacrolein distillation column 250 was sent from the line 13 to the methacrolein distillation column condenser 252, condensed, and further cooled to about 6 ° C. The vapor condensate distilled from the top of the methacrolein distillation column 250 was sent to the methacrolein distillation column decanter 254 and separated into a methacrolein phase and an aqueous phase. The operating temperature of the methacrolein distillation column decanter 254 was about 6 ° C.
[0081]
A part of the methacrolein phase separated by the methacrolein distillation tower decanter 254 was refluxed from the line 14 to the top of the methacrolein distillation tower 250 and used for adjusting the top temperature. The remainder of the separated methacrolein phase was distilled from line 15 to obtain product methacrolein. The product methacrolein obtained had a purity of 97% by mass, and the concentration of water in methacrolein was 2.3% by mass.
[0082]
On the other hand, the aqueous phase separated by the methacrolein distillation column decanter 254 was extracted from the lower part of the methacrolein distillation column decanter 254 and returned from the line 16 to the supply stage of the methacrolein distillation column 250.
[0083]
Table 1 shows the average flow rate of each line. The unit is kg / H.
[0084]
[Table 1]
Figure 0004091766
[0085]
When such a methacrolein production process was continuously operated, the operation for about 300 days was extremely stable and was an industrially problematic process.
[0086]
<Comparative Example 1>
In the process shown in FIG. 2 used in Example 1, the methacrylic acid recovery tower 242 was deleted, and the methacrolein absorption tower output gas 6 was branched into the exhaust gas of the line 7 and the recycle gas 3 for operation. As a result, about 0.05 kg of methacrylic acid leaked per hour, and the overall yield of methacrylic acid and methacrolein decreased. Further, after the operation for about 100 days, the methacrylic acid condenser tower cooler 221 became dirty due to the increase in the concentration of the dirty component, and the operation could not be continued.
[0087]
<Reference Example 1>
Among the processes shown in FIG. 2 used in Example 1, the operation was carried out by raising the temperature of the methacrylic acid distillation column decanter 254 to about 20 ° C. As a result, the concentration of water in the methacrolein phase separated by the decanter increased to about 3% by mass.
[0088]
【The invention's effect】
According to the present invention, production of methacrolein capable of producing a high-quality methacrolein solution that can be a valuable starting material for agricultural chemicals and pharmaceuticals at the same time while continuously producing an aqueous methacrylic acid solution under industrially advantageous conditions. A method can be provided. Furthermore, the first stage oxidation reaction conversion rate can be controlled and operated in a relatively wide range, and the catalyst life can be extended.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flow sheet showing a method for producing methacrolein of the present invention.
2 is a flow sheet showing a method for producing methacrolein of Example 1. FIG.

Claims (10)

原料のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールを分子状酸素含有ガスと接触酸化してメタクロレインおよびメタクリル酸を含む反応ガスを得る反応工程(A)と、
反応工程(A)で得られた反応ガスをメタクリル酸および酢酸含有水相と接触させ、反応ガス中のメタクリル酸と水とを凝縮させてメタクリル酸水溶液を得るメタクリル酸凝縮工程(B)と、
メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガスをメタクリル酸および酢酸含有水相と接触させ、ガス中のメタクロレインをメタクリル酸および酢酸含有水相に吸収させるメタクロレイン吸収工程(C)と、
メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相を蒸留塔に送り、メタクロレインと水とを含有する蒸気を塔頂から留出させ、蒸留塔の塔底からメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液を取出すことによりメタクロレインを分離してメタクロレインを得るメタクロレイン蒸留工程(D)と、
メタクロレイン吸収工程(C)においてメタクロレインを除去した後に残るメタクリル酸含有ガスを酢酸含有水相と接触させ、ガス中のメタクリル酸を酢酸含有水相に吸収させて回収するメタクリル酸回収工程(E)と
を含むメタクロレインの製造方法。
A reaction step (A) for obtaining a reaction gas containing methacrolein and methacrylic acid by catalytically oxidizing raw isobutylene and / or tert-butyl alcohol with a molecular oxygen-containing gas;
A methacrylic acid condensation step (B) in which the reaction gas obtained in the reaction step (A) is brought into contact with a methacrylic acid and acetic acid-containing aqueous phase, and methacrylic acid and water in the reaction gas are condensed to obtain a methacrylic acid aqueous solution;
The methacrolein and methacrylic acid-containing gas remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation in the methacrylic acid condensation step (B) are brought into contact with the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid, and the methacrolein in the gas contains methacrylic acid and acetic acid. Methacrolein absorption step (C) to be absorbed in the aqueous phase;
In the methacrolein absorption step (C), the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid that has absorbed methacrolein is sent to the distillation column, and the vapor containing methacrolein and water is distilled off from the top of the distillation column. A methacrolein distillation step (D) in which methacrolein is separated by removing the bottoms containing methacrylic acid, acetic acid and water to obtain methacrolein;
In the methacrolein absorption step (C), the methacrylic acid-containing gas remaining after removing the methacrolein is brought into contact with the acetic acid-containing aqueous phase, and the methacrylic acid in the gas is absorbed in the acetic acid-containing aqueous phase and recovered. And a process for producing methacrolein.
メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相中のメタクリル酸濃度が15質量%以上である請求項1に記載のメタクロレインの製造方法。The method for producing methacrolein according to claim 1, wherein the concentration of methacrylic acid in the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid used in the methacrolein absorption step (C) is 15% by mass or more. メタクリル酸凝縮工程(B)においてメタクリル酸と水とを凝縮により除去した後に残るメタクロレインおよびメタクリル酸含有ガス中のメタクリル酸濃度が0.8容積%以上である請求項1または2に記載のメタクロレインの製造方法。The methacrolein according to claim 1 or 2, wherein the concentration of methacrylic acid in the methacrolein and the methacrylic acid-containing gas remaining after the methacrylic acid and water are removed by condensation in the methacrylic acid condensing step (B) is 0.8 vol% or more. Rain manufacturing method. メタクリル酸回収工程(E)において用いる酢酸含有水相中の酢酸濃度が8質量%以上である請求項1〜3のいずれかに記載のメタクロレインの製造方法。The method for producing methacrolein according to any one of claims 1 to 3, wherein the acetic acid concentration in the acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid recovery step (E) is 8% by mass or more. メタクロレイン吸収工程(C)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相が、メタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔底から取出されるメタクリル酸、酢酸および水を含有する缶出液である請求項1〜4のいずれかに記載のメタクロレインの製造方法。The aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid used in the methacrolein absorption step (C) is a bottoms containing methacrylic acid, acetic acid and water taken out from the bottom of the distillation column in the methacrolein distillation step (D). Item 5. A method for producing methacrolein according to any one of Items 1 to 4. メタクリル酸凝縮工程(B)において用いるメタクリル酸および酢酸含有水相が、メタクリル酸回収工程(E)においてメタクリル酸を吸収させた酢酸含有水相である請求項1〜5のいずれかに記載のメタクロレインの製造方法。The methacrochromic and acetic acid-containing aqueous phase used in the methacrylic acid condensation step (B) is an acetic acid-containing aqueous phase that has absorbed methacrylic acid in the methacrylic acid recovery step (E). Rain manufacturing method. メタクロレイン回収工程(E)においてメタクリル酸を回収した後に残るイソブチレン含有ガスの一部を反応工程(A)に戻し、
反応工程(A)において、イソブチレン含有ガスの一部と原料のイソブチレンおよび/またはtert-ブチルアルコールとを混合したガスを分子状酸素含有ガスと接触酸化する請求項1〜6のいずれかに記載のメタクロレインの製造方法。
Returning part of the isobutylene-containing gas remaining after the recovery of methacrylic acid in the methacrolein recovery step (E) to the reaction step (A),
7. The reaction step (A) according to any one of claims 1 to 6, wherein a gas obtained by mixing a part of the isobutylene-containing gas and the raw material isobutylene and / or tert-butyl alcohol is contact-oxidized with the molecular oxygen-containing gas. Method for producing methacrolein.
メタクロレイン蒸留工程(D)において蒸留塔の塔頂から蒸発させたメタクロレインと水とを含有する蒸気を凝縮させ、この凝縮液をデカンターに送り、デカンターでメタクロレイン相と水相に分離する請求項1〜7のいずれかに記載のメタクロレインの製造方法。A request to condense vapor containing methacrolein and water evaporated from the top of the distillation column in the methacrolein distillation step (D), send this condensate to a decanter, and separate it into a methacrolein phase and an aqueous phase by the decanter Item 8. A method for producing methacrolein according to any one of Items 1 to 7. デカンターでメタクロレイン相と分離させた水相をメタクロレイン蒸留工程(D)に送るメタクロレインを吸収させたメタクリル酸および酢酸含有水相と混合し、この混合溶液をメタクロレイン蒸留工程(D)に送る請求項8に記載のメタクロレインの製造方法。The aqueous phase separated from the methacrolein phase in the decanter is mixed with the aqueous phase containing methacrylic acid and acetic acid that has absorbed methacrolein and sent to the methacrolein distillation step (D), and this mixed solution is added to the methacrolein distillation step (D). The method for producing methacrolein according to claim 8. 前記デカンターの運転温度を下げることにより、メタクロレイン相中に含まれる水分濃度を制御することが可能である請求項8または9に記載のメタクロレインの製造方法。The method for producing methacrolein according to claim 8 or 9, wherein the concentration of water contained in the methacrolein phase can be controlled by lowering the operating temperature of the decanter.
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