JP4090041B2 - マウス操作に好適な天板及びこれを備えた机又は設備類 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、マウス操作に好適な天板(プレート)及びこれを備えた机(テーブル)又は設備類に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、オフィスや家庭で、パソコン(パーソナルコンピュータ)やCAD、オンラインシステム用端末のような各種の電子機器が急激に普及している。これらの電子機器では操作装置として一般にキーボードとマウスが使用される。キーボードとマウスとのいずれを多く使用するかは作業内容によって相違しており、キーボードは殆ど使用せずに専らマウスを使用する作業も多い。
【0003】
言うまでもなく、キーボードもマウスも机の天板に載せて使用される。マウスは机上に直接に置いて使用する場合と、薄くて狭い面積のマウスパッドを介して置く場合とがある。このような使用状態の一例を図16(C)に示している。
【0004】
ところで、図16(A)(B)は人Hが立って力を抜いた自然な状態での正面図及び側面図であり、手首の姿勢を見ると、自然な状態で人は手の平を身体の側面に沿わせており、この状態では手首や関節には負担は掛かっていない。他方、机上に設けたキーボードKやマウスMを操作するにおいて、人は、手の平(掌)を下向きにしている(すなわち手の甲を上向きにしている)。
【0005】
つまり、マウスMを操作する作業では、人は、自然な状態から手首を90度程度ねじっており、このように手首をねじった状態で手首を前後左右に動かしたり指を動かしたりしている。このため、毎日長時間のマウス操作を行っていると、手首や指、或いは関節に疲労や痛み・骨の奇形化といった障害が発生することがあり、これがパソコン作業に伴う問題になっている。
【0006】
他方、特許文献1には、上面を外縁に向けて低くなるように傾斜させたマウスパッドが提案されており、このマウスパッドを使用すると、マウスの姿勢を左右外側に向けて下向きとなるように傾けることができるため、使用者は自然な状態から手首をねじる程度を小さくでき、その結果、使用者の腕に掛かる負担を低減して、障害の緩和が可能になると言える。
【0007】
【特許文献1】
特開2000−322197号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、マウス操作を行う場合、肘(特に断らない限り、肘の関節と手首の関節との間の部分である前腕部と同義に使用する)を天板から浮かして作業する場合と、肘を天板に当てて行う場合とがある。
【0009】
また、マウス操作を行うに際しての人の姿勢としては、上半身をほぼ直立させた姿勢で椅子に腰掛けて、肘と二の腕とを90度程度に曲げた姿勢を採ったり、椅子の背もたれにもたれ掛かって、腕を伸ばし気味にした姿勢を採ったりというように、必ずしも姿勢は一定していない。
【0010】
このようにマウス操作を行うに際しての作業姿勢は様々であるから、作業者を取り巻く環境について、様々の姿勢に対応して作業者の負担を軽減するような配慮が求められる。
【0011】
しかし、特許文献1のマウスパッドはマウスを狭い範囲で移動させ得るに過ぎないため、例えば肘を安楽な状態に支えるというような機能は備えておらず、また、使用者が例えば椅子に腰掛ける姿勢を変えることによって手首の前後位置が変わるとそれに応じてマウスパッドの位置を変更しなければらないという不便があった。
【0012】
つまり、特許文献1のようなマウスパッドでは、作業者への配慮が成されているとは言うもののそれは局部的な対応でしかなく、作業者の身体全体への配慮や作業姿勢の変化への配慮というような広い視野に立った考察は成されていないといえる。見方を変えて述べると、マウスパッドのみの改良では作業環境の改善に限度があると言える。
【0013】
本願発明は、このような実情を改善することを課題とするものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
本願発明者は、マウス操作を行う人の身体や腕の姿勢等についての総合的に観察し、この観察をベースにして実験と研究を繰り返すことにより、本願各請求項の発明を完成させるに至った。
【0015】
本願発明の天板は、前記電子機器のキーボードを載せ得るキーボードエリアと、前記キーボードエリアを挟んだ両側に広がるサイドエリアと、前記キーボードエリアの後ろに広がっていてディスプレイ又は電子機器本体を置くことのできるディスプレイエリアと、前記キーボードエリア及び左右サイドエリアの手前に広がる支持エリアとを備えている。
【0016】
そして、請求項1の発明では、前記ディスプレイエリアの上面は水平になっている一方、前記左右のサイドエリアは人がマウスを前後方向及び左右方向に移動操作し得る大きさであり、このサイドエリアの上面を、使用者の正面視で左右外側に向けて低くなる傾斜面に形成している。
【0017】
請求項2の発明は、請求項1において、前記サイドエリアのうち少なくとも手前側に位置した部分の上面は緩く前傾している一方、前記支持エリアは手前側に向けて低くなるように緩く傾斜している。
【0018】
請求項3の発明は、請求項1又は2において、少なくとも、使用者が肘又は手首を載せる頻度が高い手前寄り部分の表層部は、人の肘や手首への当たりが柔らかい軟質材から成っている。
【0019】
請求項4の発明に係る天板は、請求項1〜3のうちの何れかにおいて、使用者の腹部を入り込ませ得る平面視前向き開口の凹所が形成されている。請求項5の発明では、マウスを操作するサイドエリアが右側だけに形成されている。
【0020】
本願発明は、請求項6に記載したように、請求項1〜5のうちの何れかに記載した天板を一体的に又は着脱可能に設けた机又は設備も含んでいる。この場合、机(テーブル)はライティングビューローやカウンター類も含む広い概念である。また、設備としては、例えば天板を起倒自在に組み込んだ壁構造が挙げられる。
【0021】
【発明の作用・効果】
本願発明によると、肘を天板に当てた状態のままでマウスを操作できるため使い勝手が良く、また、マウスの操作面(サイドエリア)は左右外側に向けて低くなるように傾斜しているため、手首を自然な状態からねじる程度を小さくして、使用者に障害が生じることを防止または著しく抑制することができる。
【0022】
また、マウスを操作できるサイドエリアは前後方向に広がっているため、腕を手前に引いた状態でマウス作業したり、椅子に直立状に腰掛けて腕を伸ばし気味にした状態でマウス作業したり、或いは、椅子の背もたれにもたれ掛かって腕を伸ばし気味にした状態でマウス作業をしたりというように色々な姿勢をとっても、マウスを正確かつ軽快に操作することができる。このため単なるマウスパッドでは得ることのできない高い使い勝手を得ることができる。
【0023】
さて、人間は、腕の筋や筋肉が力が掛かっていない自然な状態では、肘と手の甲とがほぼ直線状に延びる姿勢になっており、従って、マウスやキーボードを操作するにおいては、手首はできるだけ曲げない状態であるのが好ましい。
【0024】
しかし、マウスに手の平を載せると手首は必然的に上向きに起きる傾向(肘に対して手の甲が反る傾向)を呈する。このため、天板のうちマウスを操作する面の全体が側面視で水平状であると、手首を起こした状態でマウスの操作をし続けることになり、その結果、手首や指を動かす筋や骨、筋肉に負担が掛かって障害の原因になりやすい。
【0025】
これに対して請求項2のように構成すると、天板のうち前傾した部分に肘(前腕部)を載せることにより、手の甲が肘に対して反り気味になることを防止又は著しく抑制できるため、換言すると、手首を不自然に曲げた状態のままでマウス作業を行うことを防止又は著しく抑制できるため、長時間のマウス操作であっても、障害の発生を防止することができる。
【0026】
パソコン類はキーボードとマウスとを併用するのが一般的であるが、本願発明はキーボードエリアを設けているため現実性が高い。また、請求項1の発明はキーボードエリアの左右両側にサイドエリアがあるため、右利きの人と左利きの人との両方に対応できる利点もある。
【0027】
また、ディスプレイエリアの左右両側にサイドエリアがあることにより、左右の手の姿勢(手首のねじり状態)を同じ程度にすることができるため、左右の手のバランスが良くなって、心身を安定させることができる利点もある。
【0028】
請求項3のように構成すると、肘や手首を天板に当てて作業を行うにおいて、肘や手首に掛かる負担をより軽減して、長時間の作業も快適に行える利点がある。
【0029】
既述のように、使用者は二の腕を手前側に引いた状態で作業を行うことがあるが、この場合は、天板の前端が直線状に延びているに過ぎないと、マウスの操作面積を確保するためには身体を天板にくっつけ気味にしなければならず、すると圧迫感を受けることになる。
【0030】
これに対して請求項4のように構成すると、使用者は腹部を天板にくっつけ気味にしなくてもマウス操作をできるエリアを確保できるため、自然な姿勢で快適に作業を行うことができる。
【0031】
【発明の実施形態】
次に、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0032】
(1).第1実施形態(図1〜図10)
まず、図1〜図10に基づいて第1実施形態を説明する。図1は斜視図、図2は平面図、図3は図2のIII−III視断面図、図4は図2のIV−IV視断面図、図5は図2のV−V視断面図、図6は図3のうち右側の部分の拡大図、図7及び図8は部分的な拡大断面図、図9は作用の説明図、図10は使用状態の別例を示す図である。
【0033】
(1)-1.概要 本実施形態は机(テーブル)に適用したもので、机は天板1とこれを支持する脚装置2とを備えている(脚装置2は図1及び図9でだけ表示し、他の図では省略している。)。天板1は全体として左右横長であり、例えば左右横幅を700〜800mm程度、前後幅寸法を500mm程度に設定している(勿論、寸法は任意に設定できる。)。
【0034】
天板1の左右中間部には平面視で前向きに開口した略円弧状の凹所3を形成しており、全体として丸みを帯びた外形になっている。凹所3は大柄な成人男性の前腹部が嵌まる程度の大きさであり、例えば、曲率半径Rを180〜200mm程度で天板1の前端からの深さ寸法Lを150mm程度に設定している。
【0035】
天板1の左右中間部でかつ前後中途部は、キーボード4を載せることのできるキーボードエリア5と成している。本実施形態ではキーボードエリア5は僅かの寸法(例えば3〜5mm)だけ凹ませているが、凹ませずに他の部分と平滑に連続させても良いし、逆に、キーボード4の本体部分が隠れてキー群だけが露出するように10〜20mm程度の深さに設定することも可能である。
【0036】
キーボードエリア5は天板1のうち手前側にずれた位置に形成しており、キーボードエリア5の後方の部分、すなわち図2に平行斜線帯で囲って示した部分はは、ディスプレイ6を置くことのできるディスプレイエリア7と成している。更に、キーボードエリア5及びディスプレイエリア7を挟んだ左右両側の部分はサイドエリアであり、このサイドエリアを、主としてマウス8の操作が行われるマウスエリア9と成している。
【0037】
マウスエリア9のうち特にキーボードエリア5を挟んだ左右両側の部分は、図2に一点差線の平行斜線で示すように、マウス操作が特に頻繁に行われる主部9aになっている。
【0038】
マウス8の操作にしてもキーボード4の操作にしても手首を天板1に載せた状態で行うことが多い。天板1のうち手前側の部分は、特に肘(又は手首)を載せることが多いという意味で支持エリア10と成しており、この支持エリア10の大まかな領域を図2において点線の平行斜線で示している。
【0039】
マウスエリア9の前部と支持エリア10の左右側部とは重なり合っている。このことから理解できるように、各エリアの境界は明確に画定される訳ではないし、かつ、明確に画定する必要もない。また、各エリアの名称は主たる用途を示すために便宜的に表示したもので、各エリアの用途がそれら名称の表示が持つ意味に限定される訳ではない。
【0040】
例えば、腕を伸ばし気味にしてマウス操作を行う場合は、マウスエリア9の主部9aに肘を載せて作業を行うことになる。また、ディスプレイエリア7にパソコンの本体をおいたり、マウスエリア9の後部に例えば増設式FDリーダのような附属機器を置くこともできる。要は、具体的な使用態様はユーザーに委ねられるということである。
【0041】
(1)-2.構造
図4〜7に示すように、天板1は、合成樹脂や木材、或いは、鋼板のように剛性を備えた素材からなるべース11と、ベース11の上面に張った表面材12とを備えており、ディスプレイエリア7は、表面材12をくり抜くことによって凹ませている。
【0042】
図7及び図8に示すように、表面材12には布のようなシート(表皮材)13を張っている。表面材13はシリコーンゴムやウレタン樹脂、あるいは発泡性樹脂のように、人が肘や手首を載せたときに硬いと感じない柔らかさ(クッション性)を備えた軟質材からなっている。また、軟質材であるため、マウス8のボールにシート13が密着して、ボールを正確に回転させることができる。
【0043】
図4に示すように、支持エリア10の上面は手前側に向けて低くなるように緩く湾曲した状態で傾斜している。この前傾角度θ1は平均で約5°〜10程度に設定している。ディスプレイエリア7は水平面になっている。
【0044】
図3〜5に示すように、マウスエリア9は、全体として左右外縁に向けて低くなるように緩い角度θ2で傾斜すると共に、略前半部は手前側に向けて緩い角度θ3で前傾し、後部は後ろ側に向けて僅かな角度で緩く後傾している。マウスエリア9の前傾角度θ2は支持エリア10の前傾角度θ1とほぼ同じである。
【0045】
本願発明者が複数人を被験者として行った実験では、左右方向の傾斜角度θ2は平均で2.5°程度が好適であった。個人差もあるので、2.5〜7.5°程度が好適な範囲と考えられる。マウスエリア9の前部(天板1の手前側のコーナー寄り部位)は、前傾しつつ左右外側に傾斜している。
【0046】
本実施形態ではマウスエリア9の後部を後傾させているが、図5に一点鎖線で示すように水平状であっても良い。後傾させる場合の後傾角度は前傾角度θ3よりは小さいのが好ましく、例えば2〜5°で良いと考えられる。
【0047】
天板1の後端縁には突条14を設けている。これは、マウス8や他の小物の落下防止のためのものである。突条14はベース11や表面材12とは別体でも良いし、両者のうち何れかに一体成形しても良い。製造の容易性や衝撃防止の点からは表面材12に一体成形するのが好ましいと言える。
【0048】
図8に示すように、支持エリア10における表面材12の上面には細かいピッチの凹凸12aを形成している。
【0049】
このように凹凸11aを形成しているのは、通気性を確保して蒸れを防止することと、マウス8のずれ落ちを防止することとを主目的としているが、人の肘や手首との接触面積が増えることにより、肘や手首への当たりを柔らかくしてクッション性を向上できる作用もある。なお、表面材12の全面積を細かいピッチの凹凸仕様とすることも可能である。
【0050】
(1)-3.まとめ
本願発明においては、マウスエリア9が左右外側に傾斜していることにより、使用者が手首をねじる程度を少なくして、手首や指、腕への障害を防止することが可能となる。
【0051】
ところで、図9(A)に示すように、水平の天板1に人が肘T1を載せている状態では、肘T1と手の甲T2とは側面視でほぼ直線状に伸びており、この状態では手首に負担はかかっていない。
【0052】
そして、マウスMに手の平を載せると、図9(B)に示すように、手の甲T2は上向きに起きる傾向を呈する。すなわち、手首が上向きに曲がる傾向を呈する。このため、天板1が側面視で水平に過ぎない場合は、人は手首を曲げたままで長時間のマウス操作を行わなければならないため、手首や指を動かす筋や骨、筋肉が負担が掛かって疲れや障害の原因になる。
【0053】
これに対して本願実施形態のように天板1におけるマウスエリア9のうち主部9aよりも手前側の部分(主として支持エリア10の左右側部)を前傾した傾斜面に形成すると、図9(C)に示すように肘T1が側面視で前傾気味になるため、肘T1と手の甲T2とを側面視で直線状の状態に保持することができ、手首や指に負担がかかっていない自然な状態でマウス操作を行うことができるため、手首や指を動かす筋や骨、筋肉に負担が掛かることを防止できる。
【0054】
他方、腕を伸ばし気味にしてマウスMの操作を行うことがあるが、この場合、肩の高さは一定であることから腕を伸ばすと肘T1は側面視で後傾気味となる傾向を呈し、このため、仮に天板1が側面視で水平状に過ぎないと、肘T1に対する手の甲T1の相対的な反り角度が大きくなり、その結果、手首等に対する負担はより大きくなる。
【0055】
これに対して本実施形態のように天板におけるマウスエリア9の後部を後傾させると、図9(E)から容易に理解できるように、手の甲T2が側面視で後傾勝手となることにより、肘T1と手の甲T2とを側面視で略一直線状に伸びた状態に保持することができ、これにより、手首等に過度の負担が掛かることを防止することができる。
【0056】
図10に示すように、人が椅子15の背もたれ16にもたれ掛かって、腕を伸ばし気味にしてマウス操作を行うことも多くあるが、本願発明では、広い面積の天板1そのものがマウス8を正確かつ軽快に操作できる表面構造になっているため、マウスの使用範囲を前後方向に長く広げることができ、このため、人がどのような姿勢を採ってもマウス8を正確かつ軽快に操作することができる。
【0057】
天板1に前向き開口の凹所3を形成する(換言すると、使用者の左右両側に位置する部分を手前側に突出させる)と、腕を手前に引いた状態でも肘を支持した状態でマウス操作を行えるため、使い勝手がより向上する。
【0058】
本実施形態のように天板1を左右対称に形成すると、右利きの人と左利きの人との両方に対応でき、また、左右両手を同じような姿勢にできてバランスするため、体全体の安定性もよくなり、人間工学的に好適であると言える。
【0059】
(1)-4.バリエーション
本実施形態において、天板1は脚装置2に固定的に設けても良いし、例えば摘まみ付きねじで固定するなどして簡単に取り外しできる状態に設けても良い。簡単に取り外しできるように構成すると、天板1の上面が手の垢等で汚れたときに簡単に水洗いできる利点がある。
【0060】
汚れ対策としては、シート13を面ファスナーや両面粘着テープ等の引き剥がし容易な保持手段で表面材12又はベース11に取付けることにより、シート13だけを取り外して洗濯できるようにすることも可能である。シート13を、汚れにくくてしかも汚れを拭き取りやすい素材で製造することも一策である。脚装置2の上端に設けた受け部材に天板1を着脱自在に嵌め込むなどしても良い。
【0061】
支持エリア10のうちキーボードエリア5の手前側の部分に、キーボード4におけるキーの上面よりも高くなるように側面視山形の土手部を形成し、この土手部に手首又は肘を載せてキーボード操作を行えるようにしても良い。表面材12に起毛処理を施すことも可能であり、この場合はシート13を不要にできる。
【0062】
(2).第2実施形態(図11)
図11では天板の別例である第2実施形態を示している。(A)は平面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。
【0063】
この実施形態は基本的には第1実施形態と殆ど同じになっている。第1実施形態との相違点としては、平面視において左右側面の丸みがない点、ベース11を合成樹脂によるシェル構造にしている点、落下防止用の突条を備えていない点、傾斜面が曲面でなく平坦面になっている点が挙げられる。
【0064】
【0065】
【0066】
【0067】
(4).第3実施形態(図12)
図12に示す第3実施形態も天板の別例である。(A)は平面図、(B)は(A)のB−B視断面図である。
【0068】
この第3実施形態の天板は右手でマウスを使用することの専用に形成しており、キーボードエリア5の右側の部分をマウスエリア9と成している。マウスエリア9は全体として右側に向けて低く傾斜している。また、マウスエリア9の前部は手前に向けて低くなるように緩く前傾している。
【0069】
(5).第4〜第6実施形態(図14〜図16)
図14〜図16では机の別形態を示している。このうち図14に示す第4実施形態では、天板1は、左右横長の主天板1′とパソコン操作用のサブ天板1″とで平面視L形に形成されており、このうちサブ天板1″だけを本願発明の構成にしている。サブ天板1″の上面は、矢印で示す方向に向けて低くなるように傾斜している。
【0070】
天板1は脚装置2で支持して床に自立させても良いし、間仕切ユニット17に設けたブラケットで支持することも可能である。天板1の背面を間仕切ユニット17で支持し、他の部分は脚装置2で支持することも可能である。
【0071】
図15に示す第5実施形態では、机は、キーボードを載せ得る中間棚板18とプリンタや書架を載せ得る上段棚板19とを設けている。天板1は第1実施形態と同じ構造である。
【0072】
図16に示す第6実施形態は、バックパネル20とサイドパネル21とで仕切られた多数のブースを左右に連設したカウンター式机に適用している。ブースの群は背中合わせに配置しても良い。図では表示していないが、例えば横幅が1200mm以上程度ある通常の机の一部に本願発明の天板を固定的又は着脱可能に嵌め込み装着することも可能である。
【0073】
(6).その他
本発明は、上記の各実施形態の他にも様々に具体化することができる。例えば適用対象は机に限らず、建物の壁に姿勢固定的に又は跳ね上げ回動自在に取付けることなども可能である。事務用等の一般の机の天板に載せて使用することも可能である。
【0074】
人の肘や手首への当たり感を柔らかくするクッション手段としては、表面材をニット編みのようなある程度の厚みを有しかつ緻密な組織を有する立体編物としたり、或いは分厚い織地としたりすることも可能である。第1実施形態のような天板をウレタン樹脂のような軟質樹脂で製造して、これをスチール製や木製のベース天板に重ねて使用することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の斜視図である。
【図2】天板の平面図である。
【図3】図2の III-III視断面図である。
【図4】図2のIV−IV視断面図である。
【図5】図2の V-V視断面図である。
【図6】図3のうち右側の部分の拡大図である。
【図7】マウスエリアの部分的な拡大断面図である。
【図8】支持エリアの部分的な拡大断面図である。
【図9】作用を説明するための概略図である。
【図10】使用状態の別例を示す側面図である。
【図11】第2実施形態を示す図である。
【図12】第3実施形態を示す図である。
【図13】第4実施形態を示す図である。
【図14】第5実施形態を示す図である。
【図15】第6実施形態を示す図である。
【図16】従来技術の問題点を説明するための図である。
【符号の説明】
1 天板
2 脚装置
3 凹所
5 キーボードエリア
7 ディスプレイエリア
9 マウスエリア(サイドエリア)
11 ベース
12 表面材
13 シート
Claims (6)
- 電子機器に接続されたマウスを操作できる天板であって、
前記電子機器のキーボードを載せ得るキーボードエリアと、前記キーボードエリアを挟んだ両側に広がるサイドエリアと、前記キーボードエリアの後ろに広がっていてディスプレイ又は電子機器本体を置くことのできるディスプレイエリアと、前記キーボードエリアの手前に広がる支持エリアとを備えており、
前記ディスプレイエリアの上面は水平になっている一方、
前記左右のサイドエリアは人がマウスを前後方向及び左右方向に移動操作し得る大きさであり、このサイドエリアの上面を、使用者の正面視で左右外側に向けて低くなる傾斜面に形成している、
マウス操作用天板。 - 前記サイドエリアのうち手前側に位置した部分の上面は緩く前傾している一方、前記支持エリアは手前側に向けて低くなるように緩く傾斜している、
請求項1に記載したマウス操作用天板。 - 少なくとも、使用者が肘又は手首を載せる頻度が高い手前寄り部分の表層部は、人の肘や手首への当たりが柔らかい軟質材から成っている、
請求項1〜3のうちの何れかに記載したマウス操作用天板。 - 使用者の腹部を入り込ませ得る平面視前向き開口の凹所が形成されている、
請求項1〜3のうちの何れかに記載したマウス操作用天板。 - 電子機器に接続されたマウスを操作できる天板であって、
前記電子機器のキーボードを載せ得るキーボードエリアと、前記キーボードエリアの右側に広がるサイドエリアと、前記キーボードエリアの後ろに広がっていてディスプレイ又は電子機器本体を置くことのできるディスプレイエリアと、前記キーボードエリアの手前に広がる支持エリアとを備えており、
前記ディスプレイエリアの上面は水平になっている一方、
前記左右のサイドエリアは人がマウスを前後方向及び左右方向に移動操作し得る大きさであり、このサイドエリアの上面を、使用者の正面視で左右外側に向けて低くなる傾斜面に形成している、
マウス操作用天板。 - 請求項1〜請求項4の何れかに記載した天板を一体的に又は着脱可能に設けている、机又は設備。
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