JP4082478B2 - Control device for electromagnetically driven valve - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸排気バルブを電磁駆動によって開閉動作させる電磁駆動バルブの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、エンジンの吸排気バルブの開閉動作を、カムシャフト等によって機械的に行うのではなく、電磁駆動により行うことで、吸排気バルブの開閉タイミングを電子制御する動弁システムが開発されており、例えば特開平8−170509号公報、或いは特開平8−200108号公報に開示されている。
【0003】
これらの先行技術に開示されている電磁駆動バルブは、吸排気バルブのバルブステムの上端に平板状のアーマチュアを固設し、このアーマチュアを挟んで吸気バルブを閉弁方向へ付勢するスプリングと開弁方向へ付勢するスプリングとを対設すると共に、この各スプリングの外周に開弁用電磁コイルと閉弁用電磁コイルとを配設し、上記閉弁用電磁コイルを励磁すると、上記アーマチュアが開弁用スプリングの付勢力に抗して吸引されて吸排気バルブが閉弁し、又、開弁用電磁コイルを励磁すると、上記アーマチュアが閉弁用スプリングの付勢力に抗して吸引されて吸排気バルブが開弁する。この吸排気バルブの開閉タイミングをクランク軸の回転に同期して制御することで、エンジンを駆動させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記各電磁コイルが非通電状態である初期状態における吸排気バルブは、対向するスプリングの付勢力で中立位置に静止しているが、この両スプリング力には製造誤差があるため、このときの静止位置はバルブ毎に相違している。
【0005】
従って、正確なタイミングで吸排気バルブを全閉或いは全開させるには、電磁駆動回路の容量に余裕を持たせ、比較的大きな電流により吸排気バルブを動作させる必要がある。
【0006】
その結果、装置全体の大型化、構造の複雑化を招いてしまうばかりでなく、閉弁、或いは開弁状態を維持するバルブホールド電流のピーク値が高くなり、消費電力を浪費してしまうことになる。
【0007】
これに対処するに、上記吸排気バルブの中立、或いは全閉、全開位置を検出するバルブリフトセンサを上記吸排気バルブに併設し、このバルブリフトセンサの出力値に基づいてバルブホール電流の通電タイミングを制御することも考えられるが、上記バルブリフトセンサにも個体差があり、更には経時劣化してしまうため、吸排気バルブの絶対位置を常に正確に検出することはできない。
【0008】
本発明は、上記事情に鑑み、装置全体の大型化、構造の複雑化を招くことなく、吸排気バルブの位置を常に正確に検出することのできる電磁駆動バルブの制御装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明による電磁駆動バルブの制御装置は、エンジンの吸排気ポートに介装した吸排気バルブを電磁コイルにより駆動制御する電磁駆動バルブにおいて、
上記吸気排気バルブにバルブリフトセンサを併設し、エンジン停止時或いは非燃焼状態での始動時に、複数の上記吸排気バルブを順次動作させて最初の全開及び全閉動作時に検出した上記バルブリフトセンサの出力値に基づき上記各吸排気バルブに対する上記バルブリフトセンサの基準値を個別に学習することを特徴とする。
【0010】
この場合、好ましくは、前記基準値に基づき前記電磁コイルに対する通電制御タイミングを補正することを特徴とする。
【0011】
又、前記基準値の学習において、前記吸排気バルブの全閉動作時に、前記バルブリフトセンサの出力値が、全閉動作時の出力値として初期設定されている所定の値から所定の範囲内にある場合に、前記吸排気バルブの全閉出力値であると判定し、前記バルブリフトセンサの出力値に基づき、前記バルブリフトセンサの全閉時の基準値を学習することを特徴とする。
【0012】
更に、前記基準値の学習において、前記吸排気バルブの全開動作時に、前記バルブリフトセンサの出力値が、全開動作時の出力値として初期設定されている所定の値から所定の範囲内にある場合に、前記吸排気バルブの全開時の出力値であると判定し、前記バルブリフトセンサの出力値に基づき、前記バルブリフトセンサの全開時の基準値を学習することを特徴とする。
【0013】
本発明によれば、エンジン停止時或いは始動時に、吸排気バルブを最初に全開或いは全閉させたときのバルブリフトセンサの出力値を検出し、この出力値に基づき上記吸排気バルブに対する上記バルブリフトセンサの基準値を学習し、以後、この基準値に基づいて上記吸排気バルブを吸引する電磁コイルに対する通電制御タイミングを補正する。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて本発明の一実施の形態を説明する。図1〜図7に本発明の第1実施の形態を示す。
【0015】
図1の符号1は、エンジンの各気筒の吸気ポート及び排気ポートに介装される電磁駆動バルブであり、本実施の形態では、シリンダヘッド2の植設されたバルブステムガイド3に摺動自在に支持されているバルブ4(吸気バルブ或いは排気バルブ)を開閉動作させるため、開弁用電磁コイル5と閉弁用電磁コイル6とを対向配置したツインコイル方式を採用している。
【0016】
上記電磁駆動バルブ1では、上記開弁用電磁コイル5がヨーク7に収納されて上記シリンダヘッド2側に配設され、各部材の個体間の寸法ばらつきを吸収して上記バルブ4のリフト量を調整するためのリフトアジャスタ8を介して上記閉弁用電磁コイル6を収納するヨーク9と結合されている。さらに、上記閉弁用電磁コイル6を収納するヨーク9の上部には、後述するアーマチュア17を軸方向に移動させるためのガイド部を形成するとともに上記バルブ4のリフト量を検出するためのリフト位置センサの一例である渦電流式バルブリフトセンサ10を装着するケース11が接合されている。
【0017】
上記開弁用電磁コイル5の内部には、上記バルブ4のバルブヘッド4aをバルブシート12に押圧する方向に付勢する閉弁用スプリング13が収納されている。この閉弁用スプリング13は、上記バルブ4のバルブステム4b端部にコッタピン14を介して固着されるリテーナ15と、上記シリンダヘッド2側の上記バルブステムガイド3周囲に形成された受け座部分との間に介装されている。尚、上記バルブステム4b先端には、後述するクリアランス調整用のシム16が装着されている。
【0018】
また、上記電磁駆動バルブ1の上記リフトアジャスタ8によって形成される空間内には、上記開弁用電磁コイル5或いは上記閉弁用電磁コイル6が励磁されたとき、これらからの磁力を受けて上記バルブ4を開閉動作させるための平板状のアーマチュア17が配設されている。
【0019】
上記アーマチュア17の上記開弁用電磁コイル5側の中心部には、アーマチュアステム17aが一体的或いは別体で立設されており、このアーマチュアステム17aが上記閉弁用電磁コイル6内部に突出する上記ケース11の円筒部分に設けられたアーマチュアステムガイド18に摺動自在に挿通されている。また、上記アーマチュア17と上記ケース11の円筒部分基部に形成された受け部との間には、上記バルブヘッド4aを上記バルブシート12から離間する方向に付勢する開弁用スプリング19が介装されている。
【0020】
尚、上記開弁用電磁コイル5及び閉弁用電磁コイル6が共にOFFの状態では、上記アーマチュア17は、上記バルブステム4b先端のシム16に当接して上記閉弁用スプリング13の付勢力と上記開弁用スプリング19の付勢力との釣り合う位置で静止している。
【0021】
さらに、上記アーマチュアステム17aの先端側は、細径のニードル状に形成されて上記バルブリフトセンサ10の被検出体であるリフトセンサ用ターゲット17cとなっており、このリフトセンサ用ターゲット17cの軸方向の動きが上記バルブ4のリフトとして上記バルブリフトセンサ10によって検出される。尚、上記バルブリフトセンサ10は、バルブリフト量に対してリニアな電圧を出力するものとする。
【0022】
上記構成による電磁駆動バルブ1は、電磁バルブ駆動制御装置30によって駆動制御される。この電磁バルブ駆動制御装置30では、マイクロコンピュータ(マイコン)31により、エンジン回転数、アクセル開度、クランク角パルス、エンジン冷却水温等の各種データに基づいて各気筒の吸気バルブ及び排気バルブの開閉タイミングを演算し、閉弁用電磁コイル6、開弁用電磁コイル5を、それぞれ、閉弁用電磁コイル駆動回路36、開弁用電磁コイル駆動回路37を介して交互にONすることで、バルブ4を開閉動作させる。
【0023】
すなわち、バルブ4を閉弁状態から開弁させるには、閉弁用電磁コイル6をOFFとして所定のタイミングで開弁用電磁コイル5をONする。これにより開弁用電磁コイル5に吸引力が発生し、アーマチュア17が閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリング19の付勢力との釣り合い位置から更に開弁用電磁コイル5側に移動し、アーマチュア17が開弁用電磁コイル5側に吸着されて停止したとき、バルブ4が最大リフト位置(バルブ全開位置)に達して開弁動作が完了する。
【0024】
一方、バルブ4を開弁状態から閉弁させるには、開弁用電磁コイル5をOFFとした後、所定のタイミングで閉弁用電磁コイル6をONする。この閉弁動作では、閉弁用スプリング13の付勢力と開弁用スプリング19の付勢力との釣り合い位置への復帰力、及び、閉弁用電磁コイル6の吸引力により、アーマチュア17が閉弁用電磁コイル6側に移動し、最終的にアーマチュア17が閉弁用電磁コイル6側に吸着されて停止したとき、アーマチュア17がバルブステム4b先端のシム16から離間して所定のクリアランスが形成され、閉弁用スプリング13によってバルブヘッド4aがバルブシート12に押圧されて着座する(バルブ全閉)。
【0025】
上記電磁バルブ駆動制御装置30は、マイクロコンピュータ31、電磁コイル制御回路33、ホールド電流制御回路35を備えている。上記マイクロコンピュータ31では、エンジン回転数、アクセル開度、クランク角パルス、エンジン冷却水温等の各種データに基づいて、各気筒の吸気バルブ及び排気バルブの開閉タイミングを演算し、電磁コイル制御回路33へ吸気バルブ及び排気バルブの閉弁或いは開弁の開始を表すトリガ信号を出力すると共に、上記ホールド電流制御回路35へ、バルブ全開或いはバルブ全閉の保持期間を定めるバルブホールド時間データ及びPWM信号を出力する。尚、図においては、1個の電磁駆動バルブ1を駆動する回路系統を代表して示しており、実際には、マイクロコンピュータ31の後段に、同様の構成の回路がエンジンの吸排気バルブの数に応じた系統数だけ備えられている。
【0026】
電磁コイル制御回路33では、上記マイクロコンピュータ31からのトリガ信号に基づき、閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37へ閉弁時或いは開弁時の駆動パルス信号を出力する。
【0027】
上記閉弁用電磁コイル駆動回路36、及び開弁用電磁コイル駆動回路37では、上記電磁コイル制御回路33から出力される駆動パルス信号に基づき、高電圧での過励磁を行ってコイル電流の立ち上げを迅速化して必要な吸引力を確保し、全閉位置あるいは全開位置に達したとき、上記ホールド電流制御回路35から出力されるPWM信号に基づいて定格電圧でのチョッパ制御を行い、規定のホールド電流を維持する。
【0028】
閉弁用電磁コイル駆動回路36及び開弁用電磁コイル駆動回路37は同様の構成であり、図2に示すように、電源(バッテリ)71にチャージャ制御部72を介して高圧電源チャージャ73が接続され、この高圧電源チャージャ73に、ダイオード75を介して、立ち上がり初期の吸排気バルブを加速させる過励磁(一次過励磁)用電源をチャージするコンデンサ76が接続されているとともに、ダイオード79を介して上記立ち上がり初期の過励磁電圧より若干低い高電圧での、全閉或いは全開に達する直前の速度を微調整する過励磁(二次過励磁)用電源をチャージするコンデンサ80が接続されている。
【0029】
上記チャージャ制御部72は、マイクロコンピュータ31からのチャージ信号(閉弁チャージ信号あるいは開弁チャージ信号)によって上記高圧電源チャージャ73を動作させ、上記高圧電源チャージャ73の出力側に接続された充電電圧検出部74からの信号に基づいて、上記電源71の電圧を設定電圧(例えば、120V)に昇圧させ、上記各コンデンサ76,80へ充電する。
【0030】
一次過励磁用電源をチャージするコンデンサ76には、NPN型パワートランジスタ77のコレクタが接続されており、このパワートランジスタ77のエミッタがダイオード78を介して開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6に接続されている。
【0031】
又、二次過励磁用電源をチャージするコンデンサ80には、NPN型パワートランジスタ81のコレクタが接続されており、このパワートランジスタ81のエミッタがダイオード82を介して開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6に接続されている。
【0032】
更に、上記電源71にホールド電流用のNPN型パワートランジスタ83のコレクタが接続されており、このパワートランジスタ83のエミッタがダイオード84を介して開弁用電磁コイル5あるいは閉弁用電磁コイル6に接続されている。
【0033】
又、上記各パワートランジスタ77,81のベースに電磁コイル制御回路33が接続され、一方パワートランジスタ83のベースにホールド電流制御回路35が接続されている。
上記電磁コイル制御回路33では、吸気バルブ或いは排気バルブの立ち上がり初期の区間では、上記パワートランジスタ77のベースにトリガ信号を出力し、又、吸気バルブ或いは排気バルブの全開或いは全閉に達する直前の区間では、上記パワートランジスタ81のベースにトリガ信号を出力する。又、上記ホールド電流制御回路35では、バルブ全開、或いは全閉の区間において、上記パワートランジスタ83のベースにPWM信号を出力し、上記開弁用電磁コイル5(或いは閉弁用電磁コイル6)に通電するホールド電流を生成する。
【0034】
その結果、吸排気バルブの閉弁或いは開弁初期の加速応答性が良くなり、又全閉或いは全開に達するときには速度が微調整されるため着座時の衝撃が緩和される。
【0035】
又、上記マイクロコンピュータ31の入力側には、バルブリフトセンサ10以外に、イグニッションスイッチ40、スタータスイッチ41、及びクランク角センサ42が接続されていると共に、充電電圧検出部74が接続されて、コンデンサ電圧がモニタされる。
【0036】
更に、上記マイクロコンピュータ31の出力側には、エンジン制御ユニット(図示せず)が接続されており、このエンジン制御ユニット対し、スタータモータの通電を許可するスタータモータ通電信号、電磁駆動バルブ1の制御が始動時制御を終了して正規バルブタイミングでの制御に切換ったことを通知し、燃料噴射及び点火時期を正規のタイミングで動作させるための正規タイミングバルブ動作信号が出力される。
【0037】
尚、イグニッションスイッチ40がOFF状態にあるときの上記電磁駆動バルブ1に設けた各電磁コイル5,6は非通電状態にあるため、各バルブ4は、両スプリング13,19の釣り合いのとれた中立位置、即ち、図3に示すように、バルブ半開状態で静止している。そのため、各バルブ4が中立位置にあるとき互いに干渉しないように、バルブ形状或いは配置が設定されており、又、ピストン46には中立位置にあるときのバルブ4との干渉を避けるためにハーフリセス46aが形成されている。
【0038】
上記電磁バルブ駆動制御装置30における電磁駆動バルブ1の始動時制御は、図4、図5に示すフローチャートに従って処理される。
【0039】
以下、図4の始動時制御ルーチン、及び図5のバルブ吸引サブルーチンに従い、図6のタイミングチャートを参照しながら、本実施の形態で採用する始動時制御処理について説明する。
本実施の形態では、始動時に閉弁用のコンデンサを先に充電させた後にスタータモータを起動させる。そして、エンジン回転数が所定回転数に到達したときにすべてのバルブを順次クランク角度に非同期で閉弁動作させてバルブ全閉時の上記バルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値として設定する。その後、それぞれのバルブ4を正規のバルブタイミングで開弁動作させ、このときの最初のバルブ全開時の上記バルブリフトセンサ10の出力値を全開基準値として設定する。
【0040】
図4の始動時制御ルーチンでは、先ず、ステップS1で、イグニッションスイッチ40を参照し、イグニッションスイッチ40がOFFのときは、そのままルーチンを抜け、イグニッションスイッチ40がONするまで待機する。そして、イグニッションスイッチ40がONしたとき(時間t1)、ステップS2へ進み、閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に対する充電を開始し、ステップS3で、コンデンサ電圧を検出する。
【0041】
そして、上記コンデンサ電圧がバルブ4を吸引するに十分な電圧(設定電圧)まで達したか否かを調べ、達していないときはステップS1へ戻る。一方、上記コンデンサ電圧が設定電圧に達したとき(時間t2)は、ステップS4へ進み、スタータスイッチ41を参照する。ここで、スタータスイッチ41がONされていないときは、クランキング開始前の状態であるためステップS1へ戻り、又、スタータスイッチ41がONされているときは、ステップS5へ進み、スタータモータの通電を許可するスタータモータ通電信号を、図示しないエンジン制御装置へ出力し、スタータモータを起動させる。従って、イグニッションスイッチ40をONした直後にスタータスイッチ41をONしても、コンデンサ電圧が設定値まで達ていないときはスタータモータは起動しない。
【0042】
上記ステップS5で、スタータモータに対する通電が許可されると、ステップS6では、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に対する充電を開始する。
【0043】
上記スタータモータを起動させるとき、上記両電磁コイル駆動回路36,37では、コンデンサ76,80に電圧を充電しているだけであるため、各気筒に配設されているバルブ4は、スプリング13,19で釣り合いのとれた中立位置、即ち、半開状態にあるため、燃焼室内がピストン46により圧縮、或いは膨張されず、スタータモータの起動負荷が軽減され、その分、クランク軸を回転するスタータモータの容量を小さくすることができる。
【0044】
そして、スタータモータが起動されると、クランク角センサ42で検出した、クランク軸に同期して出力されるクランクパルスに基づき算出したエンジン回転数と設定回転数とを比較し、エンジン回転数が設定回転数に達するまでは、ステップS1へ戻り、設定回転数に達したとき(時間t3)、ステップS8へ進み、全バルブ4を閉弁させる処理を行う。
【0045】
このバルブ閉弁処理は、図5に示すバルブ吸引サブルーチンで行われる。以下、このバルブ吸引サブルーチンにおいては、先ず、ステップS21で、特定のバルブ4(例えば、ある気筒の吸気バルブ)の閉弁用電磁コイル6に、上記コンデンサ76,80に充電されている一次過励磁電流、二次過励磁電流、ホールド電流を所定のタイミングで通電する(時間t3〜t4)。
【0046】
そして、ステップS22で次回のバルブ吸引に備えて閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80を再充電する。さらに、ステップS23でバルブリフトセンサ10の出力を読込みホールド状態を判別する。
【0047】
本実施の形態では、上記バルブリフトセンサ10の出力値が全閉時の出力値として初期設定されている値から10%以内で、且つバルブリフトセンサ10の出力変化が1%以内の状態が継続したとき、バルブホールド、即ち、吸気バルブ4が着座した状態の出力値であると判定し、このときのバルブリフトセンサ10の出力値を検出し、マイコン31のRAM(図示せず)に全閉基準値として記憶し、ルーチンを抜ける。
【0048】
以後、イグニッションスイッチ40がOFFされるまで、上記全閉基準値と上記バルブリフトセンサ10からの出力値とを比較し、この出力値が上記全閉基準値に達したとき、吸気バルブ4が着座した状態と判定し、全閉状態を維持するホールド電流を設定時間出力する。
【0049】
そして、1つのバルブ4のバルブホールドの検出が終了した後は、他のバルブ4(例えば、ある気筒の排気バルブ)について、上述したバルブ吸引サブルーチンを実行し、閉弁用電磁コイル6に対して所定タイミングで、一次過励磁電流、二次過励磁電流、ホールド電流を通電し(時間t4〜t5)、当該バルブ4のバルブホールド状態をバルブリフトセンサ10の出力値に基づいて判定し、バルブホールドと判定したときは、このときのバルブリフトセンサ10の出力値を検出し、マイコン31のRAM(図示せず)に全閉基準値として記憶する。
【0050】
以後、このときのバルブリフトセンサ10の出力値と上記全閉基準値とを比較し、出力値が全閉基準値に達したとき、排気バルブ4が着座したと判定し、全閉状態を維持するホールド電流を設定時間出力する。
【0051】
そして、上記排気バルブ4のバルブホールドの検出が終了したときは、他の全てのバルブ4についても、上記バルブ吸引サブルーチンを実行し、バルブ4を閉弁動作させると共にバルブホールド時のバルブリフトセンサ10の全閉基準値を学習する。
【0052】
上記バルブ吸引サブルーチンにより全てのバルブ4が閉弁したときは、上記始動時制御ルーチンのステップS9へ進み、クランク角センサ42で検出したクランクパルスを検出し、ステップS10にて特定クランク角パルスを基準として正規のバルブタイミングで、各気筒の吸気バルブ及び排気バルブを順次、全開動作させる。
【0053】
そして、このときの上記バルブリフトセンサ10のバルブホールドを判定し、このときのバルブリフトセンサ10の出力値を全開基準値として、マイコン31のRAM(図示せず)に記憶する。尚、このときのバルブホールド条件は、前述したバルブ吸引サブルーチンと同様であっても良い。
【0054】
又、図6に示すように、本実施の形態では、クランク角センサ42はクランク軸1回転で、1−2−1−3のクランク角パルスを発生するように設定されており、パルス数をカウントすることで、何れのクランク角を示すクランク角パルスであるかを特定することができる。
【0055】
その後、ステップS11へ進み、エンジン制御装置へ正規タイミングでバルブ動作開始されたことを示す正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。
【0056】
その結果、燃料噴射対象気筒、及び点火対象気筒に対する燃料噴射と点火とが正規のタイミングで順次開始され、エンジンが始動する。尚、燃料噴射と点火は、全てのバルブ4が閉弁したときに開始するようにしても良い。
【0057】
このように、本実施の形態では、イグニッションスイッチ40をONした後、スタータスイッチ41をONさせても、各電磁コイル駆動回路36,37に設けたコンデンサ76,80に対する充電が完了するまでは、スタータモータに対する通電を禁止するようにしたので、コンデンサ76,80への充電を十分に行うことができ、バルブ4を確実に吸引することができる。
【0058】
又、起動時には、全バルブ4がスプリング13,19のスプリング力の釣り合いにより半開状態を維持しているため燃焼室が圧縮、膨張されず、スタータモータの起動負荷が軽減され、その分、スタータモータの容量を小さくすることができるばかりでなく、エンジン回転数を早く上昇させることができる。
【0059】
更に、イグニッションスイッチON後の最初のバルブ全閉、及びバルブ全開時のホールド状態をそれぞれ検出し、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値、全開基準値として記憶することで、エンジン始動の際に学習するようにしたので、バルブリフトセンサ10の個体差、及び経時劣化による出力値の変動が修正され、バルブ4の全閉位置、及び全開位置を正確に検出できるようになり、その後のバルブタイミングの制御精度が向上する。
【0060】
又、閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に対する充電を、イグニッションスイッチ40をONしたときに開始するようにしたので、イグニッションスイッチ40をONしたときからスタータモータ通電信号をONするまでの時間を有効に利用することができ、エンジン始動時間を短縮することができる。
【0061】
更に、始動時においては、各バルブ4を順次、全閉、全開動作させるようにしたので、バルブ動作時の電力が十分確保できると共に、動作後のコンデンサ76,80に対する再充電が同時に行われることがなく、その分、ピーク電流を低く抑えることができ、又、他のバルブの電流変化によるノイズ等も防止でき、全閉、全開位置の検出精度が向上する。
【0062】
始動時はクランク角非同期で、各バルブ4を閉弁させるようにしたので、早期に各バルブ4を正規のタイミングにより全開動作させることができ、従って、燃料噴射、及び点火を正規のタイミングで早期に出力することができるようになり、エンジン始動時間の短縮を図ることができる。
【0063】
又、ピストン46にハーフリセスを形成したので、始動時にバルブ4が中立位置にあってもピストン46とバルブ4とが干渉することが無く、燃焼室形状の設計の自由度が大きくなる。
【0064】
尚、本実施の形態では、始動時制御において、始動時エンジン回転数が設定回転数まで上昇したとき、先ず、各バルブ4を順次閉弁させ、次いで、順次開弁させるようにしているが、これとは逆に、始動時エンジン回転数が設定回転数まで上昇したとき、先ず、全バルブ4を順次開弁させ、次いで、順次閉弁させるようにしても良い。この場合、図7に示すように、リフト中のバルブ4とピストン46との干渉を回避するために、このピストン46にフルリセス46を形成し、更に、個々のバルブ4同士は、リフト中に衝突しないような配列、或いは形状に設定する。
【0065】
始動初期において全バルブ4を最初に全開させることで、クランク軸に非同期で、バルブ4を短時間に動かしても、吸気バルブと排気バルブとが同時に閉弁することがないので、始動時の圧縮、膨張仕事が急激に発生せず、クランキング時の回転数変動が少なくなる。
【0066】
ところで、上記マイコン31では、全バルブ4を一旦全開及び全閉動作させた後、スタータモータにてエンジンを回転させて、バルブ4をエンジンと同期させて動作させる際、図6に示すような、電磁コイル5,6に対する一次過励磁ON/OFF、二次過励磁ON/OFFの各タイミングを示すトリガリフト値を、始動の際に学習した上記全閉基準値及び全開基準値に基づいて補正し、上記バルブリフトセンサ10の個体差、経時劣化を修正した実際の各トリガリフト値を算出する。
【0067】
例えば、図8では、同図(a)に示すように、設計上のバルブ動作範囲が0〜8(mm)、バルブ全開時の上記各タイミング毎のトリガリフト初期値が下表のように設定されており、
上記バルブリフトセンサ10で検出した全閉基準値が0.5(mm)の場合、バルブ全閉時の各トリガリフト値は、下式に基づいてそれぞれ算出される。
トリガリフト値=初期値−(全閉基準値−全閉時設計値)
1)一次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
4.5=5.0−(0.5−0.0)
2)一次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
6.5=7.0−(0.5−0.0)
3)二次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
7.0=7.5−(0.5−0.0)
4)二次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
7.3=7.8−(0.5−0.0)
【0068】
一方、バルブ全閉時の上記各タイミング毎のトリガリフト初期値が、下表のように設定されており、
上記バルブリフトセンサ10で検出した全開基準値が7.5(mm)の場合、バルブ全開時の各トリガリフト値は、下式に基づいてそれぞれ算出される。
トリガリフト値=初期値−(全開基準値−全開時設計値)
具体的には、以下のようになる(図8(b)参照)。
1)一次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
5.5=5.0−(7.5−8.0)
2)一次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
1.5=1.0−(7.5−8.0)
3)二次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
1.0=0.5−(7.5−8.0)
4)二次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
0.7=0.2−(7.5−8.0)
【0069】
その結果、始動時にバルブ4を電磁コイル5,6で吸引する際、実際のバルブリフトセンサ10の出力値に適合した吸引特性を得ることができ、着座時の衝撃力を始動初期の状態から減少させることが可能となる。
【0070】
又、図9に示すように、始動前に動作させたときにバルブリフトセンサ10で検出した全閉基準値、全開基準値に応じ、予め設定されている電磁コイル5,6に対する各タイミングを示すトリガリフト値を、それらの間のずれに応じた割合で補正するようにしても良い。
【0071】
この場合、トリガリフト値の設計値、及びバルブリフトセンサ10の出力特性が、図8と同一である場合には、実際のトリガリフト値は、下式に基づいて算出する。
閉弁時
1)一次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
4.8750=0.875・5.0+0.5
2)一次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
6.6250=0.875・7.0+0.5
3)二次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
7.0625=0.875・7.5+0.5
4)二次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
7.3250=0.875・7.8+0.5
【0072】
開弁時
1)一次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
4.8750=0.875・5.0+0.5
2)一次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
1.3750=0.875・1.0+0.5
3)二次過励磁ONタイミング用トリガリフト値
0.9375=0.875・0.5+0.5
4)二次過励磁OFFタイミング用トリガリフト値
0.6750=0.875・0.2+0.5
【0073】
このように、バルブリフトセンサ10の検出値と設計上のリフト値とのずれの割合に応じてトリガリフト値を補正することで、バルブリフトセンサ10の出力に大きなずれが生じた場合であっても、実際のアーマチュア17の位置を設計上と同じ位置で、トリガリフト値のタイミングを設定することかできるので、始動初期の状態から高精度の着座制御を行うことができる。
【0074】
又、図10、図11に本発明の第2実施の形態を示す。本実施の形態では、始動時に閉弁用と開弁用の両コンデンサを先に充電させた後にスタータモータを起動させるものであり、エンジン回転数が所定回転数に到達時に、それぞれのバルブについて、そのときのピストン動作方向に応じて閉弁させるか開弁させるかを選択し、順次クランク角度に非同期で選択された方向へ動作させ、さらにその後、それぞれのバルブ4を順次クランク角度に非同期で逆の方向へ動作させる。
【0075】
即ち、図10に示す始動時制御ルーチンでは、ステップS1でイグニッションスイッチ40のONが検出されると、ステップS31へ進み、両電磁コイル駆動回路36,37のコンデンサ76,80に対する充電を開始し、ステップS3で、コンデンサ電圧を検出し、バルブ4を吸引するのに十分な電荷が上記各コンデンサ76,80に充電されたとき、即ち、コンデンサ76,80の電圧が設定電圧以上になったとき、ステップS4へ進み、スタータスイッチ41がONか否かを調べ、ONのときはステップS5へ進み、スタータモータへの通電を許可するスタータモータ通電信号を、エンジン制御装置へ出力して、スタータモータを始動させる。
【0076】
このとき、各バルブ4は、スプリング13,19の釣り合いにより半開状態で静止しているため、燃焼室内がピストン46により圧縮、或いは膨張されず、スタータモータの起動負荷が軽減され、その分、クランク軸を回転するスタータモータの容量を小さくすることができることは、第1実施の形態と同様である。尚、エンジンが起動すると、クランク角センサ42から、クランク軸に同期して出力されるクランク角パルスが検出され、このクランク角パルスに基づきエンジン回転数、及びクランク角度が算出される。
【0077】
次いで、ステップS7で、エンジン回転数と設定回転数とを比較し、エンジン回転数が設定回転数まで上昇したときは、ステップS32へ進み、クランク角パルスに基づきクランク角度を検出する。そして、ステップS33へ進み、全バルブ4を、クランク角度に非同期で順次吸引して、全閉或いは全開動作する処理を行う。
【0078】
このバルブ吸引処理は、図11に示すバルブ吸引サブルーチンで行われる。このバルブ吸引サブルーチンにおいては、先ず、ステップS41で、ある気筒のピストン位置を上記クランクパルスから算出したクランク角度に基づき検出し、下降中のときは、ステップS42へ進み、上昇中のときはステップS43へ進む。
【0079】
ステップS42では、当該気筒のバルブ開弁条件成立と判定し、ステップS21で当該気筒のバルブ4(例えば、吸気バルブ)の開弁用電磁コイル5に対して、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に充電さている電荷を所定タイミングで通電し、上記バルブ4を開弁方向へ吸引する。
【0080】
又、上記ステップS41でピストン上昇と判定されてステップS43へ進むと、バルブ閉弁条件成立と判定し、ステップS21で当該気筒のバルブ4(例えば、吸気バルブ)の閉弁用電磁コイル6に対して、閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に充電さている電荷を所定タイミングで放電させ、上記バルブ4を閉弁方向へ吸引する。
【0081】
そして、ステップS22以下で、第1実施の形態と同様に、コンデンサ76,78を再充電すると共に、バルブ4の全開、或いは全閉におけるホールド状態を検出し、このときのバルブリフトセンサ10の出力値を下降中の気筒であれば全開基準値、上昇中の気筒であれば全閉基準値としてマイコン31のRAMに記憶し、ルーチンを抜ける。
【0082】
上記バルブ吸引サブルーチンは、全バルブ4に対して順次行い、全バルブ4の全閉或いは全開時のバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値、全開基準値としてマイコン31のRAMに記憶したら、上記始動時制御ルーチンのステップS9へ進む。
【0083】
ステップS9では、クランク角パルスを再び検出し、ステップS32で検出したクランク角パルスに対して、クランク角度が、例えば180°回転したときは、ステップS34へ進み、上記バルブ吸引サブルーチンを再度実行する。
【0084】
このとき、前回よりもクランク角度が180°進んでいるため、前回の下降中であった気筒は上昇過程にあり、又、前回上昇中であった気筒では、今回は下降過程にある。従って、前回、全閉方向へ吸引されたバルブ4は、今回は全開方向へ吸引され、又、前回、全開方向へ吸引されたバルブは、今回は全閉方向へ吸引されることになり、このときのバルブリフトセンサ10の出力値を全開基準値、全閉基準値としてマイコン31のRAMに記憶する。
【0085】
そして、全てのバルブ4に対するバルブリフトセンサ10の全閉基準値、全開基準値を学習した後は、ステップS35へ進み、エンジン制御装置(図示せず)へ正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。その結果、燃料噴射対象気筒、及び点火対象気筒に対する燃料噴射と点火とが正規のタイミングで順次開始され、エンジンが始動する。
【0086】
このように、本実施の形態では、クランク角度に同期せずに各バルブ4を吸引するようにしたので、イグニッションスイッチON後、最初のバルブホールド時のバルブリフトセンサ10の出力値である全閉基準値と全開基準値とを短時間で学習することができ、従って、その後の正規のバルブタイミングでの吸気量制御を早期に実行することができ、始動時間の短縮化が図れるばかりでなく、始動時の空燃比制御性が向上する。
【0087】
又、クランキング開始前に、閉弁用電磁コイル駆動回路36、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80を充電するようにしたので、充電時間が短くて済み、スタータモータに多くの電流が奪われても、バルブを確実に吸引させることができる。
【0088】
又、図12、図13に本発明の第3実施の形態を示す。本実施の形態は第2実施の形態の変形例であり、エンジン回転数が所定回転数に到達時にそれぞれのバルブ4をクランク角度に同期させて正規のバルブタイミングで閉弁もしくは開弁させるものである。
【0089】
図12に示す始動時制御ルーチンでは、ステップS32まで、前述した第2実施の形態の図10に示すフローチャートと同様の処理を行い、ステップS32からステップS46へ進むと、各バルブ4をクランク軸に同期させて順次、全開、および全閉動作させるバルブ吸引処理を実行する。
【0090】
このバルブ吸引処理は、図13に示すバルブ吸引サブルーチンで実行される。先ず、ステップS51で、クランク角パルスに基づいて算出したクランク角度から、ある気筒のバルブ4が正規の開弁、或いは閉弁時期に達したか否かを調べ、所定の開弁或いは閉弁のタイミングになったとき、ステップS21へ進み、それぞれの開弁用電磁コイル駆動回路37、或いは閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に充電されている電荷を所定タイミングで放電し、上記バルブ4の開弁用電磁コイル5或いは閉弁用電磁コイル6を過励磁することで、上記バルブ4を全開、或いは全閉位置まで吸引する。
【0091】
その後、ステップS22以下では、前述した第1或いは第2実施の形態と同様、コンデンサ76,80を再充電すると共に、それぞれのバルブ4の全閉、全開時におけるバルブホールドを検出し、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値、全開基準値としてマイコン31のRAMに記憶する処理を行う。
【0092】
そして、全バルブ4の全開、及び全閉時のバルブリフトセンサ10の出力値を学習した後は、上記始動時制御ルーチンのステップS35へ進み、エンジン制御装置(図示せず)へ正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。その結果、燃料噴射対象気筒、及び点火対象気筒に対する燃料噴射と点火とが正規のタイミングで順次開始され、エンジンが始動する。
【0093】
このように、本実施の形態では、クランク角度と同期し、正規のバルブタイミングで各バルブ4を吸引するようにしたので、第2実施の形態に比し、少なくともピストン46にハーフリセス46a(図3参照)を形成するだけで、バルブ4とピストン46との干渉を回避することができ、しかも、正規のバルブタイミングで燃料噴射、及び点火が開始されるまでは、各気筒内のバルブ4が同時に全閉となることが無いので、始動時のクランク角が大きく変動することが無い。
【0094】
更に、設定回転数までエンジン回転数が上昇した後は、クランク軸が2回転した後に、各バルブ4が、順次、正規のバルブタイミングで吸引されるので、燃料噴射開始までの時間が短くなり、始動時間の短縮化が図れる。
【0095】
又、図14に本発明の第4実施の形態を示す。本実施の形態は第3実施の形態の変形例で、始動時、最初にバルブを動作させる方向(閉弁または開弁)を予め設定しておき、エンジン回転数が所定回転数に到達時にそれぞれのバルブ4をクランク角度に同期させて正規のバルブタイミングで予め設定された一方向へ動作させ、その後にクランク角度に同期させて正規のバルブタイミングで他方向へ動作させるものである。
【0096】
即ち、図14の始動時制御ルーチンでは、イグニッションスイッチがONされて、ステップS1からステップS56へ進むと、閉弁用電磁コイル駆動回路36と開弁用電磁コイル駆動回路37のうち予め設定された一方のコンデンサ76,80に対して充電を開始し、このコンデンサ電圧が設定電圧以上になると、スタータモータに対する通電を許可し、ステップS4でスタータスイッチがONと判定したときは、ステップS5へ進み、スタータモータに対する通電を開始する。
【0097】
その後、ステップS57で、他方のコンデンサ76,80に対して充電を開始する。
【0098】
そして、エンジン回転数が設定回転数以上に上昇したら、ステップS7からステップS32へ進み、クランク角パルスに基づきクランク角度を検出し、ステップS58で、上記クランク角度に同期して、正規のバルブタイミングでバルブ4を順次吸引して、予め設定された一方向(全閉或いは全開)へ動作させ、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値或いは全開基準値としてマイコン31のRAMに記憶させる処理を行う。
【0099】
このバルブ吸引処理は、前述した第3実施の形態の図13に示すバルブ吸引サブルーチンと同様であるため、説明を省略する。
【0100】
そして、全バルブ4が一方向へ動作したときは、ステップS59へ進み、クランク角度に同期して、バルブ4を逆方向へ順次吸引して他の方向(全開或いは全閉)へ動作させ、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全開基準値或いは全閉基準値としてマイコン31のRAMに記憶させる処理を、上記図13に示すバルブ吸引サブルーチンに従い実行する。
【0101】
その後、ステップS35へ進み、エンジン制御装置(図示せず)へ正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。
【0102】
このように、本実施の形態では、クランキング開始前には、閉弁用電磁コイル駆動回路36と開弁用電磁コイル駆動回路37との何れか一方に設けられているコンデンサ76,80にのみ充電するようにしたので、前述した第3実施の形態に比し、充電時間が短く、短時間でスタータモータを始動させることができる。
【0103】
又、図15に本発明の第5実施の形態を示す。本実施の形態では、クランキング開始前に、先ず全バルブ4を順次全開動作させ、始動開始後に、全バルブ4を順次全閉動作させるようにしたものである。
【0104】
以下、図15に示す始動時制御ルーチンに従い、始動時制御処理について説明する。
先ず、イグニッションスイッチがONされると、ステップS1からステップS61へ進み、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に対して充電を開始し、このコンデンサ電圧が所定電圧に達したとき、ステップS3からステップS62へ進み、バルブ吸引サブルーチンを実行し、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に充電されている電荷を所定タイミングで放電し、上記バルブ4の開弁用電磁コイル5を過励磁することで、上記バルブ4を全開位置まで吸引する。
【0105】
尚、上記バルブ吸引サブルーチンは、第1実施の形態で示す図5のフローチャートと同様の処理が行われるため、ここでの説明を省略する。
【0106】
そして、全バルブ4が全開したときは、ステップS63へ進み、閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に対して充電を開始し、ステップS4でスタータスイッチがONかを調べ、ONのときは、ステップS5でスタータモータを始動させる。
【0107】
その後、ステップS32でクランク角パルスに基づきクランク角度を検出し、ステップS64へ進み、クランク角度に同期した正規バルブタイミングで各バルブ4を順次全閉動作させてバルブホールド状態を検出し、このときのバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値としてマイコン31のRAMに記憶する。
【0108】
そして、ステップS11へ進み、エンジン制御装置へ正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。
【0109】
このように、本実施の形態では、最も電力を必要とする中立位置からのバルブ吸引を、クランキング開始前に行うようにしたので、前述した第1実施の形態のように、充電中にスタータモータに電力を奪われることが無く、確実にバルブを吸引することができるばかりでなく、バルブリフトセンサ10の出力信号にスタータモータのノイズが混入されないため、全開基準値を精度良く検出することができる。
【0110】
又、エンジン回転後に、全開されているバルブ4を全閉させるようにしたので、始動初期のピストン46による圧縮や膨張が無く、スタータモータ起動時のエネルギー消費が少なく、クランキング回転変動も少なくなる。
【0111】
又、図16に本発明の第6実施の形態を示す。本実施の形態は第5実施の形態の変形例であり、クランキング開始前に、全バルブ4を一旦全閉動作させ、次いで全開動作させた後、スタータモータを起動させるようにしたものである。
【0112】
即ち、同図に示す始動時制御ルーチンでは、ステップS1でイグニッションスイッチの信号を読込み、ONのときはステップS66へ進み、全バルブ4の閉弁動作が終了したか否かを調べる。イグニッションスイッチがONされた直後の各バルブ4は、スプリング13,19により保持された中立位置にあり、閉弁動作は未終了であるため、ステップS2へ進み、閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に対して充電を開始する。そして、このコンデンサ76,80に対するコンデンサ電圧が設定値以上になったときは、ステップS3からステップS67へ進み、各バルブ4を順次全閉動作させて、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値としてマイコン31のRAMに記憶させる処理を行う。
【0113】
この処理はバルブ吸引サブルーチンで実行されるが、このルーチンは、第1実施の形態で示す図5のフローチャートと同様の処理が行われるため、ここでの説明は省略する。但し、本実施の形態では、ステップS22のコンデンサ再充電の処理は行わず、ステップS21からステップS23へジャンプする。
【0114】
そして、全バルブ4が全閉したときはステップS6へ進み、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に対して通電を開始し、ステップS68で、コンデンサ電圧を検出し、コンデンサ電圧が設定値よりも低いときは、ステップS1へ戻り、イグニッションスイッチの状態を調べ、ONのままのときは、ステップS66へ進み、全バルブ4の閉弁動作が終了したか否かを調べる。既に、全バルブ4の全閉動作が終了しているため、ステップS6へ進み、再び開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に充電する。
【0115】
そして、上記コンデンサ76,80に充電したコンデンサ電圧が設定値以上になったとき、ステップS69へ進み、各バルブ4を順次全開動作させて、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全開基準値としてマイコン31のRAMに記憶させる処理を行う。この処理はバルブ吸引サブルーチンで実行されるが、このルーチンは、上述したように、第1実施の形態で示す図5のフローチャートと、ほぼ同様の処理が行われるため、ここでの説明は省略する。但し、本実施の形態では、ステップS22のコンデンサ再充電の処理は行わず、ステップS21からステップS23へジャンプする。
【0116】
そして、全バルブ4の全開動作が終了すると、ステップS70で、両電磁コイル駆動回路36,37のコンデンサ76,80に対し、次回の放電に備えて再充電する。
【0117】
その後、ステップS4でスタータスイッチがONか否かを調べ、ONのときは、ステップS5でスタータモータを始動させ、エンジンを起動させる。次いで、ステップS32でクランク角パルスに基づきクランク角度を検出し、ステップS71で、クランク角度に同期した正規バルブタイミングで各バルブ4を順次全閉動作させ、ステップS11へ進み、エンジン制御装置へ正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。
【0118】
このように、本実施の形態では、クランキング開始前に、全バルブ4を全閉、及び全開動作させているので、前述の第5実施の形態に比し、始動後、速やかに正規のタイミングで各バルブ4を動作させることができる。又、スタータモータの起動とは無関係にバルブ4を全閉、及び全開動作させているため、バルブリフトセンサ10の出力をノイズ等の影響を受けずに検出することができ、全閉基準値、及び全開基準値を精度良く検出することができる。
【0119】
又、図17に本発明の第7実施の形態を示す。本実施の形態は、第6実施の形態の変形例であり、クランキング開始前に、全バルブ4を一旦全開動作させ、次いで全閉動作させた後、スタータモータを起動させるようにしたものである。
【0120】
即ち、同図に示す始動時制御ルーチンでは、ステップS1でイグニッションスイッチの信号を読込み、ONのときはステップS1からステップS76へ進み、全バルブ4の開弁動作が終了したか否かを調べる。イグニッションスイッチがONされた直後の各バルブ4は、スプリング13,19により保持された中立位置にあり、開弁動作は未終了であるため、ステップS77へ進み、開弁用電磁コイル駆動回路37のコンデンサ76,80に対して充電を開始する。そして、このコンデンサ76,80に対するコンデンサ電圧が設定値以上になったときは、ステップS3からステップS78へ進み、各バルブ4を順次全開動作させて、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全開基準値としてマイコン31のRAMに記憶させる処理を行う。この処理はバルブ吸引サブルーチンで実行されるが、このルーチンは、第6実施の形態のステップS69での処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0121】
そして、全バルブ4が全開したときはステップS79へ進み、閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に対して通電を開始し、ステップS68で、コンデンサ電圧を検出し、コンデンサ電圧が設定値よりも低いときは、ステップS1へ戻り、イグニッションスイッチの状態を調べ、ONのままのときは、ステップS76へ進み、全バルブ4の全開動作が終了したか否かを調べる。既に、全バルブ4の全閉動作が終了しているため、ステップS6へ進み、再び閉弁用電磁コイル駆動回路36のコンデンサ76,80に充電する。
【0122】
そして、上記コンデンサ76,80に充電したコンデンサ電圧が設定値以上になったとき、ステップS80へ進み、各バルブ4を順次全閉動作させて、そのときのバルブリフトセンサ10の出力値を全閉基準値としてマイコン31のRAMに記憶させる処理を行う。この処理は第6実施の形態のステップS67での処理と同様であるため、ここでの説明は省略する。
【0123】
そして、全バルブ4の全閉動作が終了すると、ステップS70で、両電磁コイル駆動回路36,37のコンデンサ76,80に対し、次回の放電に備えて再充電する。
【0124】
その後、ステップS4〜S32まで、第6実施の形態と同様の処理を行い、ステップS81でクランク角度に同期した正規バルブタイミングで各バルブ4を順次全開動作させ、ステップS11へ進み、エンジン制御装置へ正規タイミングバルブ動作信号を出力し、燃料噴射と点火とを許可し、ルーチンを抜ける。
【0125】
このように、本実施の形態では、第6実施の形態の効果に加え、クランキング開始前に全バルブ4を一旦全閉状態にしているため、クランキング時にバルブを全開させて即座に吸気行程を開始することができ、エンジンを早期に始動させることができる。
【0126】
図18、図19に本発明の第8実施の形態を示す。本実施の形態は第7実施の形態の変形例であり、バッテリ交換後、最初の始動時のみクランキング開始前(スタータ作動前)に、全バルブ4を全開及び全閉作動させて、全開基準値と全閉基準値との両方を学習するようにしたものである。
【0127】
従って、図18に示すように、マイコン31にはバッテリ電源が入力されており、始動時制御ルーチンを示す図19のフローチャートでは、第7実施の形態で示す始動時制御ルーチンのステップS79とステップS68との間に、ステップS86としてバックアップ電源を参照する処理を加え、イグニッションスイッチON後、最初のルーチン実行時において、バックアップ電源が直前に遮断されたか否かの履歴を調べる。
【0128】
そして、バックアップ電源が遮断されていないときは、ステップS4へジャンプし、一方、バックアップ電源が遮断されたと判断したときは、ステップS80へ進む。従って、バルブリフトセンサ10の全開基準値は毎始動時、ステップS78にてクランキング前に学習されるが、全閉基準値は、バッテリ電源が交換された後、最初のルーチン実行時のみクランキング前に学習することになり、それ以降は、クランキング開始後のステップS81にて学習される。尚、バルブリフトセンサ10の全開基準値と全閉基準値との関係は逆でも良い。
【0129】
このように、本実施の形態では、バッテリ交換後、最初の始動時以外は、クランキング前のバルブの動作は一方向(全開或いは全閉方向)だけであるため、クランキングを早期に開始することができる。
【0130】
図20、図21に本発明の第9実施の形態を示す。本実施の形態は第8実施の形態の変形例であり、クランキング開始前にバルブリフトセンサ10の全開基準値と全閉基準値との何れか一方の学習を必ず実行し、クランキング開始前の他方の基準値は、設定始動回数毎に行うようにしたものである。
【0131】
従って、図20に示すように、マイコン31には、0〜既定値(本実施の形態では15)を繰り返す始動回数カウンタ43を接続し、始動時制御ルーチンを示す図21のフローチャートでは、第8実施の形態で示す始動時制御ルーチンのステップS86に代えて、上記始動回数カウンタ43の始動回数をカウントアップするステップS91と、上記始動回数カウンタ43が所定カウントに達したか否かを判別するステップS92と、上記始動回数カウンタ43をクリアするステップS93とを加える。
【0132】
そして、イグニッションスイッチがONする毎に、ステップS91では始動回数カウントをアップさせ、ステップS92で上記始動回数カウンタ43のカウント値を参照し、カウント数が所定カウント数に達しないときは、ステップS4へジャンプし、又、所定カウント数に達したときはステップS93でカウンタをクリアして、ステップS68へ進む。
【0133】
上記所定カウント数は任意に設定できるもので、この値に応じて、バルブリフトセンサ10の全閉基準値が定期的に学習される。
【0134】
尚、第8実施の形態と同様、本実施の形態においても、バルブリフトセンサ10の全開基準値と全閉基準値との関係は逆でも良い。
【0135】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明によれば、エンジン停止時或いは始動時において、吸排気バルブを最初に全閉或いは全開動作させたときに検出したバルブリフトセンサの出力値に基づき吸排気バルブに対するバルブリフトセンサの基準値を学習するようにしたので、この基準値に基づき上記吸排気バルブを動作させる電磁コイルに対する通電制御タイミングを補正することで、バルブリフトセンサ及び吸排気バルブの個体差等を含む製品のばらつきや、バルブリフトセンサ自体の経時劣化等の影響を受けることなく、常に吸排気バルブの位置を正確に検出することができ、その結果、正確なタイミングで吸排気バルブを開閉動作させることができる。
【0136】
又、電磁コイルに対する通電制御タイミングが上記基準値に基づいて補正されるため、吸排気バルブとバルブリフトセンサとの相対位置に誤差が生じても、吸排気バルブの開閉タイミングを高精度に制御することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施の形態による電磁バルブ駆動制御装置の全体構成図
【図2】同、駆動回路の構成図
【図3】同、ピストン及びバルブの概略図
【図4】同、始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図5】同、バルブ吸引サブルーチンを示すフローチャート
【図6】同、各動作部の動作状態を示すタイミングチャート
【図7】同、他の態様によるピストン及びバルブの概略図
【図8】同、バルブの動作状態を示すタイミングチャート
【図9】同、他の態様によるバルブの動作状態を示すタイミングチャート
【図10】第2実施の形態による始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図11】同、バルブ吸引サブルーチンを示すフローチャート
【図12】第3実施の形態による始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図13】同、バルブ吸引サブルーチンを示すフローチャート
【図14】第4実施の形態による始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図15】第5実施の形態による始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図16】第6実施の形態による始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図17】第7実施の形態による始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図18】第8実施の形態による電磁バルブ駆動制御装置の全体構成図
【図19】同、始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【図20】第9実施の形態による電磁バルブ駆動制御装置の全体構成図
【図21】同、始動時制御ルーチンを示すフローチャート
【符号の説明】
1…電磁駆動バルブ
4…吸排気バルブ
5,6…電磁コイル
10…バルブリフトセンサ[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a control device for an electromagnetically driven valve that opens and closes an intake / exhaust valve of an engine by electromagnetic drive.
[0002]
[Prior art]
In recent years, valve operating systems that electronically control the opening and closing timing of intake and exhaust valves have been developed by opening and closing the intake and exhaust valves of the engine not by mechanically using a camshaft or the like but by electromagnetic driving. For example, it is disclosed in JP-A-8-170509 or JP-A-8-200108.
[0003]
In these electromagnetically driven valves disclosed in these prior arts, a flat armature is fixed to the upper end of the valve stem of the intake / exhaust valve, and a spring and an opening that urges the intake valve in the valve closing direction with the armature interposed therebetween. A pair of springs urging in the valve direction is provided, and a valve opening electromagnetic coil and a valve closing electromagnetic coil are arranged on the outer periphery of each spring. When the valve closing electromagnetic coil is excited, the armature The intake / exhaust valve is closed against the biasing force of the valve-opening spring, and the armature is sucked against the biasing force of the valve-opening spring when the valve opening solenoid coil is excited. The intake / exhaust valve opens. The engine is driven by controlling the opening / closing timing of the intake / exhaust valves in synchronization with the rotation of the crankshaft.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the intake / exhaust valves in the initial state where the electromagnetic coils are not energized are stationary at the neutral position by the biasing force of the opposing springs. The rest position of the valve is different for each valve.
[0005]
Therefore, in order to fully close or fully open the intake / exhaust valve at an accurate timing, it is necessary to allow the capacity of the electromagnetic drive circuit and operate the intake / exhaust valve with a relatively large current.
[0006]
As a result, not only the overall size of the apparatus is increased and the structure is complicated, but also the peak value of the valve hold current for closing or maintaining the valve open state is increased, and power consumption is wasted. Become.
[0007]
In order to cope with this, a valve lift sensor for detecting the neutral, fully closed, or fully opened position of the intake / exhaust valve is provided in the intake / exhaust valve, and the energization timing of the valve hole current is based on the output value of the valve lift sensor However, since the valve lift sensor has individual differences and further deteriorates with time, the absolute position of the intake and exhaust valves cannot always be accurately detected.
[0008]
The present invention has been made in view of the above circumstances, and an object thereof is to provide a control device for an electromagnetically driven valve that can always detect the position of an intake / exhaust valve accurately without increasing the size of the entire device and complicating the structure. And
[0009]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, an electromagnetically driven valve control device according to the present invention comprises an electromagnetically driven valve that controls the intake and exhaust valves interposed in the intake and exhaust ports of an engine with an electromagnetic coil.
A valve lift sensor is added to the intake / exhaust valve.When the engine is stopped or started in a non-combustion state,Above intake / exhaust valvesAre operated sequentially.Based on the output value of the valve lift sensor detected during the first fully open and fully closed operationeachThe reference value of the valve lift sensor for the intake and exhaust valvesLearn individuallyIt is characterized by that.
[0010]
In this case, preferably, the reference valueCorrecting the energization control timing for the electromagnetic coil based onIt is characterized by doing.
[0011]
In the learning of the reference value, when the intake / exhaust valve is fully closed, the output value of the valve lift sensor falls within a predetermined range from a predetermined value initially set as an output value during the fully closed operation. In some cases, it is determined that the output value is a fully closed output value of the intake / exhaust valve, and a reference value when the valve lift sensor is fully closed is learned based on the output value of the valve lift sensor.
[0012]
Further, in the learning of the reference value, when the intake / exhaust valve is fully opened, the output value of the valve lift sensor is within a predetermined range from a predetermined value initially set as an output value during the fully open operation. Further, it is determined that the output value is when the intake / exhaust valve is fully opened, and a reference value when the valve lift sensor is fully opened is learned based on the output value of the valve lift sensor.
[0013]
According to the present invention, when the engine is stopped or started, the output value of the valve lift sensor when the intake / exhaust valve is first fully opened or fully closed is detected, and the valve lift for the intake / exhaust valve is detected based on this output value. The reference value of the sensor is learned, and thereafter the energization control timing for the electromagnetic coil that sucks the intake / exhaust valve is corrected based on the reference value.
[0014]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. 1 to 7 show a first embodiment of the present invention.
[0015]
[0016]
In the electromagnetically driven
[0017]
The valve opening
[0018]
Further, in the space formed by the lift adjuster 8 of the electromagnetically driven
[0019]
At the center of the
[0020]
When the valve opening
[0021]
Further, the distal end side of the armature stem 17a is formed into a narrow needle shape and serves as a
[0022]
The electromagnetically driven
[0023]
That is, in order to open the
[0024]
On the other hand, in order to close the
[0025]
The electromagnetic valve
[0026]
In the electromagnetic
[0027]
The valve closing electromagnetic
[0028]
The valve closing electromagnetic
[0029]
The
[0030]
The
[0031]
The
[0032]
Further, the collector of an
[0033]
An electromagnetic
In the electromagnetic
[0034]
As a result, acceleration response at the time of closing or opening of the intake / exhaust valve is improved, and the speed is finely adjusted when the valve is fully closed or fully opened, so that the impact at the time of sitting is mitigated.
[0035]
In addition to the
[0036]
Further, an engine control unit (not shown) is connected to the output side of the
[0037]
Since the
[0038]
The start-up control of the electromagnetically driven
[0039]
Hereinafter, the start time control process employed in the present embodiment will be described according to the start time control routine of FIG. 4 and the valve suction subroutine of FIG. 5 with reference to the timing chart of FIG.
In the present embodiment, the starter motor is started after the valve closing capacitor is charged first at the start. When the engine speed reaches a predetermined speed, all the valves are sequentially closed asynchronously with the crank angle, and the output value of the
[0040]
In the start-up control routine of FIG. 4, first, in step S1, the
[0041]
Then, it is checked whether or not the capacitor voltage has reached a voltage sufficient to suck the valve 4 (set voltage). If not, the process returns to step S1. On the other hand, when the capacitor voltage reaches the set voltage (time t2), the process proceeds to step S4, and the
[0042]
When energization of the starter motor is permitted in step S5, charging of the
[0043]
When starting the starter motor, the electromagnetic
[0044]
When the starter motor is started, the engine speed calculated based on the crank pulse detected in synchronization with the crankshaft detected by the
[0045]
This valve closing process is performed in the valve suction subroutine shown in FIG. Hereinafter, in this valve suction subroutine, first, in step S21, the primary overexcitation in which the
[0046]
In step S22, the
[0047]
In the present embodiment, the state in which the output value of the
[0048]
Thereafter, the fully closed reference value is compared with the output value from the
[0049]
After the detection of the valve hold of one
[0050]
Thereafter, the output value of the
[0051]
Then, when the detection of the valve hold of the
[0052]
When all the
[0053]
Then, the valve hold of the
[0054]
Further, as shown in FIG. 6, in the present embodiment, the
[0055]
Thereafter, the process proceeds to step S11, where a normal timing valve operation signal indicating that the valve operation is started at the normal timing is output to the engine control device, fuel injection and ignition are permitted, and the routine is exited.
[0056]
As a result, fuel injection and ignition for the fuel injection target cylinder and the ignition target cylinder are sequentially started at regular timing, and the engine is started. The fuel injection and ignition may be started when all the
[0057]
As described above, in the present embodiment, even after the
[0058]
Further, at the time of starting, all the
[0059]
Furthermore, the first valve fully closed after the ignition switch is turned on and the hold state when the valve is fully opened are detected, and the output value of the
[0060]
In addition, since the charging of the
[0061]
In addition, at the time of starting, each
[0062]
Since each
[0063]
Further, since the half recess is formed in the
[0064]
In the present embodiment, in the start-up control, when the engine speed at start-up rises to the set speed, first, the
[0065]
Since all the
[0066]
By the way, in the
[0067]
For example, in FIG. 8, as shown in FIG. 8A, the designed valve operation range is 0 to 8 (mm), and the trigger lift initial value at each timing when the valve is fully opened is set as shown in the table below. Has been
When the fully closed reference value detected by the
Trigger lift value = initial value-(fully closed reference value-fully closed design value)
1) Trigger lift value for primary overexcitation ON timing
4.5 = 5.0− (0.5−0.0)
2) Trigger lift value for primary overexcitation OFF timing
6.5 = 7.0− (0.5−0.0)
3) Trigger lift value for secondary overexcitation ON timing
7.0 = 7.5− (0.5−0.0)
4) Trigger lift value for secondary overexcitation OFF timing
7.3 = 7.8− (0.5−0.0)
[0068]
On the other hand, the trigger lift initial value for each of the above timings when the valve is fully closed is set as shown in the table below.
When the fully open reference value detected by the
Trigger lift value = initial value-(fully open reference value-fully open design value)
Specifically, it is as follows (see FIG. 8B).
1) Trigger lift value for primary overexcitation ON timing
5.5 = 5.0− (7.5−8.0)
2) Trigger lift value for primary overexcitation OFF timing
1.5 = 1.0− (7.5−8.0)
3) Trigger lift value for secondary overexcitation ON timing
1.0 = 0.5− (7.5−8.0)
4) Trigger lift value for secondary overexcitation OFF timing
0.7 = 0.2− (7.5−8.0)
[0069]
As a result, when the
[0070]
Further, as shown in FIG. 9, each timing for the
[0071]
In this case, when the design value of the trigger lift value and the output characteristics of the
When valve is closed
1) Trigger lift value for primary overexcitation ON timing
4.8750 = 0.875.5.0 + 0.5
2) Trigger lift value for primary overexcitation OFF timing
6.6250 = 0.875 · 7.0 + 0.5
3) Trigger lift value for secondary overexcitation ON timing
7.0625 = 0.875 · 7.5 + 0.5
4) Trigger lift value for secondary overexcitation OFF timing
7.3250 = 0.875 * 7.8 + 0.5
[0072]
When the valve opens
1) Trigger lift value for primary overexcitation ON timing
4.8750 = 0.875.5.0 + 0.5
2) Trigger lift value for primary overexcitation OFF timing
1.3750 = 0.875 · 1.0 + 0.5
3) Trigger lift value for secondary overexcitation ON timing
0.9375 = 0.875 ・ 0.5 + 0.5
4) Trigger lift value for secondary overexcitation OFF timing
0.6750 = 0.875.0.2 + 0.5
[0073]
As described above, when the trigger lift value is corrected in accordance with the rate of deviation between the detected value of the
[0074]
10 and 11 show a second embodiment of the present invention. In this embodiment, the starter motor is started after first charging both the capacitor for closing and opening at the time of start-up, and when the engine speed reaches a predetermined speed, for each valve, Depending on the piston operating direction at that time, the valve is selected to be closed or opened, and sequentially operated in the direction selected asynchronously with the crank angle, and then the
[0075]
That is, in the start-up control routine shown in FIG. 10, when the
[0076]
At this time, since each
[0077]
Next, in step S7, the engine speed is compared with the set speed. If the engine speed has increased to the set speed, the process proceeds to step S32, and the crank angle is detected based on the crank angle pulse. Then, the process proceeds to step S33, where the all
[0078]
This valve suction processing is performed in a valve suction subroutine shown in FIG. In this valve suction subroutine, first, in step S41, the piston position of a certain cylinder is detected based on the crank angle calculated from the crank pulse, and when it is descending, it proceeds to step S42, and when it is ascending, step S43. Proceed to
[0079]
In step S42, it is determined that the valve opening condition of the cylinder is satisfied, and in step S21, the valve opening electromagnetic
[0080]
If it is determined in step S41 that the piston is raised and the process proceeds to step S43, it is determined that the valve closing condition is satisfied. In step S21, the valve closing
[0081]
In step S22 and subsequent steps, as in the first embodiment, the
[0082]
The valve suction subroutine is sequentially performed for all the
[0083]
In step S9, the crank angle pulse is detected again. When the crank angle is rotated by, for example, 180 ° with respect to the crank angle pulse detected in step S32, the process proceeds to step S34, and the valve suction subroutine is executed again.
[0084]
At this time, since the crank angle has advanced 180 ° from the previous time, the cylinder that was descending the previous time is in the ascending process, and the cylinder that was ascending the previous time is in the descending process this time. Therefore, the
[0085]
Then, after learning the fully closed reference value and fully open reference value of the
[0086]
As described above, in the present embodiment, each
[0087]
Further, since the
[0088]
12 and 13 show a third embodiment of the present invention. This embodiment is a modification of the second embodiment, and when the engine speed reaches a predetermined speed, each
[0089]
In the start-up control routine shown in FIG. 12, the same processing as in the flowchart shown in FIG. 10 of the second embodiment described above is performed until step S32, and when the process proceeds from step S32 to step S46, each
[0090]
This valve suction process is executed in the valve suction subroutine shown in FIG. First, in step S51, it is checked from the crank angle calculated based on the crank angle pulse whether or not the
[0091]
Thereafter, in step S22 and subsequent steps, as in the first or second embodiment described above, the
[0092]
Then, after learning the output value of the
[0093]
As described above, in the present embodiment, each
[0094]
Furthermore, after the engine speed has increased to the set speed, after the crankshaft has rotated twice, each
[0095]
FIG. 14 shows a fourth embodiment of the present invention. This embodiment is a modification of the third embodiment, and at the time of start-up, the direction (valve closing or valve opening) for initially operating the valve is set in advance, and when the engine speed reaches a predetermined speed, respectively. The
[0096]
That is, in the start-up control routine of FIG. 14, when the ignition switch is turned on and the process proceeds from step S1 to step S56, the valve closing electromagnetic
[0097]
Thereafter, charging of the
[0098]
When the engine speed increases to the set speed or higher, the process proceeds from step S7 to step S32, where the crank angle is detected on the basis of the crank angle pulse, and in step S58, synchronized with the crank angle at a regular valve timing. The
[0099]
Since this valve suction process is the same as the valve suction subroutine shown in FIG. 13 of the third embodiment described above, description thereof is omitted.
[0100]
When all the
[0101]
Thereafter, the process proceeds to step S35, where a normal timing valve operation signal is output to an engine control device (not shown), fuel injection and ignition are permitted, and the routine is exited.
[0102]
As described above, in this embodiment, before the cranking is started, only the
[0103]
FIG. 15 shows a fifth embodiment of the present invention. In the present embodiment, all the
[0104]
Hereinafter, the startup control process will be described in accordance with the startup control routine shown in FIG.
First, when the ignition switch is turned on, the process proceeds from step S1 to step S61, and charging is started for the
[0105]
Since the valve suction subroutine is processed in the same manner as the flowchart of FIG. 5 shown in the first embodiment, the description thereof is omitted here.
[0106]
When all the
[0107]
Thereafter, in step S32, the crank angle is detected based on the crank angle pulse, the process proceeds to step S64, and each
[0108]
Then, the process proceeds to step S11, where a normal timing valve operation signal is output to the engine control device, fuel injection and ignition are permitted, and the routine is exited.
[0109]
Thus, in this embodiment, since the valve suction from the neutral position that requires the most power is performed before the start of cranking, the starter is charged during charging as in the first embodiment described above. Since the motor is not deprived of electric power, the valve can be reliably sucked, and since the noise of the starter motor is not mixed in the output signal of the
[0110]
Further, since the fully opened
[0111]
FIG. 16 shows a sixth embodiment of the present invention. This embodiment is a modification of the fifth embodiment, in which all the
[0112]
That is, in the start-up control routine shown in the figure, the ignition switch signal is read in step S1, and if it is ON, the process proceeds to step S66 to check whether or not the valve closing operations of all the
[0113]
This process is executed by a valve suction subroutine. Since this routine is the same as the process in the flowchart of FIG. 5 shown in the first embodiment, a description thereof is omitted here. However, in the present embodiment, the capacitor recharging process in step S22 is not performed, and the process jumps from step S21 to step S23.
[0114]
When all the
[0115]
When the capacitor voltage charged in the
[0116]
When the full opening operation of all the
[0117]
Thereafter, in step S4, it is checked whether or not the starter switch is ON. If ON, the starter motor is started and the engine is started in step S5. Next, in step S32, the crank angle is detected based on the crank angle pulse, and in step S71, each
[0118]
As described above, in the present embodiment, all the
[0119]
FIG. 17 shows a seventh embodiment of the present invention. This embodiment is a modification of the sixth embodiment, in which all the
[0120]
That is, in the start-up control routine shown in the figure, the ignition switch signal is read in step S1, and if it is ON, the process proceeds from step S1 to step S76 to check whether or not the valve opening operation of all the
[0121]
When all the
[0122]
When the capacitor voltage charged in the
[0123]
When all the
[0124]
Thereafter, the same processing as in the sixth embodiment is performed from step S4 to S32, and each
[0125]
Thus, in this embodiment, in addition to the effects of the sixth embodiment, since all the
[0126]
18 and 19 show an eighth embodiment of the present invention. This embodiment is a modification of the seventh embodiment. After the battery is replaced, all the
[0127]
Accordingly, as shown in FIG. 18, the battery power is input to the
[0128]
If the backup power supply is not shut off, the process jumps to step S4. If it is determined that the backup power supply is shut off, the process proceeds to step S80. Accordingly, the fully open reference value of the
[0129]
As described above, in this embodiment, after the battery replacement, the valve operation before cranking is only in one direction (fully opened or fully closed direction) except at the first start, and therefore cranking is started early. be able to.
[0130]
20 and 21 show a ninth embodiment of the present invention. This embodiment is a modification of the eighth embodiment, and learning of either the fully open reference value or the fully closed reference value of the
[0131]
Therefore, as shown in FIG. 20, the
[0132]
Each time the ignition switch is turned on, the start count is incremented in step S91, and the count value of the start count counter 43 is referred to in step S92. If the count does not reach the predetermined count, the process proceeds to step S4. If the predetermined number of counts is reached, the counter is cleared in step S93, and the process proceeds to step S68.
[0133]
The predetermined count number can be arbitrarily set, and the fully closed reference value of the
[0134]
As in the eighth embodiment, the relationship between the fully open reference value and the fully closed reference value of the
[0135]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, when the engine is stopped or started, the valve for the intake and exhaust valves is based on the output value of the valve lift sensor detected when the intake and exhaust valves are first fully closed or fully opened. Since the reference value of the lift sensor is learned, the individual difference between the valve lift sensor and the intake / exhaust valve is included by correcting the energization control timing for the electromagnetic coil that operates the intake / exhaust valve based on the reference value. The position of the intake / exhaust valve can always be accurately detected without being affected by product variations or deterioration of the valve lift sensor itself over time, and as a result, the intake / exhaust valve can be opened and closed with accurate timing. Can do.
[0136]
In addition, since the energization control timing for the electromagnetic coil is corrected based on the reference value, the opening / closing timing of the intake / exhaust valve is controlled with high accuracy even if an error occurs in the relative position between the intake / exhaust valve and the valve lift sensor. It becomes possible.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall configuration diagram of an electromagnetic valve drive control device according to a first embodiment.
FIG. 2 is a block diagram of the drive circuit
FIG. 3 is a schematic view of a piston and a valve.
FIG. 4 is a flowchart showing a start-up control routine;
FIG. 5 is a flowchart showing a valve suction subroutine;
FIG. 6 is a timing chart showing the operating state of each operating unit.
FIG. 7 is a schematic view of a piston and a valve according to another embodiment.
FIG. 8 is a timing chart showing the operation state of the valve.
FIG. 9 is a timing chart showing an operation state of a valve according to another embodiment of the same.
FIG. 10 is a flowchart showing a startup control routine according to the second embodiment;
FIG. 11 is a flowchart showing a valve suction subroutine;
FIG. 12 is a flowchart showing a startup control routine according to the third embodiment;
FIG. 13 is a flowchart showing a valve suction subroutine;
FIG. 14 is a flowchart showing a start time control routine according to the fourth embodiment;
FIG. 15 is a flowchart showing a startup control routine according to a fifth embodiment;
FIG. 16 is a flowchart showing a startup control routine according to the sixth embodiment;
FIG. 17 is a flowchart showing a startup control routine according to the seventh embodiment;
FIG. 18 is an overall configuration diagram of an electromagnetic valve drive control device according to an eighth embodiment.
FIG. 19 is a flowchart showing a start-up control routine;
FIG. 20 is an overall configuration diagram of an electromagnetic valve drive control device according to a ninth embodiment.
FIG. 21 is a flowchart showing a start-up control routine;
[Explanation of symbols]
1 ... Electromagnetically driven valve
4 ... Intake and exhaust valves
5, 6 ... Electromagnetic coil
10 ... Valve lift sensor
Claims (4)
上記吸気排気バルブにバルブリフトセンサを併設し、
エンジン停止時或いは非燃焼動作での始動時に、複数の上記吸排気バルブを順次動作させて最初の全開及び全閉動作時に検出した上記バルブリフトセンサの出力値に基づき上記各吸排気バルブに対する上記バルブリフトセンサの基準値を個別に学習する
ことを特徴とする電磁駆動バルブの制御装置。In an electromagnetically driven valve that controls the drive of an intake / exhaust valve interposed in the intake / exhaust port of an engine with an electromagnetic coil,
A valve lift sensor is added to the intake / exhaust valve.
The valve for each intake / exhaust valve based on the output value of the valve lift sensor detected at the time of the first fully opened and fully closed operation by sequentially operating the plurality of intake / exhaust valves at the time of engine stop or non-combustion operation A control device for an electromagnetically driven valve, wherein the reference value of the lift sensor is individually learned .
ことを特徴とする請求項1に記載の電磁駆動バルブの制御装置。The electromagnetically driven valve control device according to claim 1.
ことを特徴とする請求項1或いは2に記載の電磁駆動バルブの制御装置。The control device for an electromagnetically driven valve according to claim 1 or 2.
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