JP4081423B2 - 流れの観測装置 - Google Patents

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Description

本発明は、超音波等の観測波で2次元の観測面領域を走査することで得たドプラ速度の情報から、観測面内の流れの情報を求めるための観測装置に関する。
カラードプラ法による血流計測法は、無侵襲にかつ実時間で2次元的な血流情報が得られるという特徴をもつため、必須の臨床検査法となっている。
しかし、従来のドプラ法で計測できる速度は超音波ビーム方向の速度成分のみであり、この速度成分の大きさは超音波ビームと実際の2次元的な血流速度ベクトルとのなす角度に依存する。この角度依存性はドプラ法の原理的な制約である。
Bモード像から血管走行が推定できる頚動脈検査のような場合は、ビームと血流方向とのなす角度を手動で計測し、角度補正して血流速度を求めることも可能である。しかし、これは特殊なケースであり、心臓内の流れのような一般的な場合には、血流方向が分からないため、このような角度補正の手法は適用できない。
また、循環器分野でよく用いられるセクタ走査や、腹部領域で多用されるコンベックス走査では、流れの方向が一定であっても流れの方向とビームのなす角度がビームごとに異なるので、計測されるドプラ速度はビームごとに異なるという問題もある。
また非特許文献1は、超音波ドプラ法による種々の速度ベクトル計測法をレビューしている。この文献には、これまでに提案されてきた速度ベクトル計測法は、方向の異なる複数のビームを用いる方法(クロスビーム法)と、RF信号の相互相関処理で、直接、血流の変位を計測する手法の2つに大別できるとしている。
しかしながら、非特許文献1に示される各従来手法は、いずれも装置構成が大規模化したり、計算が複雑化したりするという問題がある。
また、特許文献1には、流れの振る舞いについて制約を仮定することで、シングルビームのドプラ法により求められるビーム方向速度成分の情報から観測面内の面内流線を推定する方法が開示されている。この方法では、ドプラ速度分布を所定の規則に従った積分経路で積分することで流れ関数を拡張したドプラ流量関数を求める。また、この流量関数をもとにビーム発生位置に対し同一距離となる線を横切る流量を各距離毎に求め、この流量の距離による変化を示すドプラ流量距離関数を求めるこの流量距離関数を観測面内の流れである境界線流量距離関数と、観測面への3次元的な流出入を表す境界面流量距離関数とに分離し、後者を所定流量幅の階段状関数に近似することで、観測面に対する湧出点と吸込点の位置を決める。そして、この湧出と吸込が示す流線源流量関数を平滑化したものをドプラ流量関数から減算し、この減算結果にバイアスを加えてできた面内流量関数に平滑化しない流線源流量関数と加算し、これによってできた量子化流量関数の等レベル線を観測面内の面内流線として求めている。
また、特許文献2には、特許文献1と同様の方法で、観測面内の湧出点及び吸込点の位置を決定し、湧出点から吸込点へと延びる流量関数の等レベル線を面内流線として表示する方法が開示されている。
特許文献1及び2に開示された各方法は、3次元的な流出入の成分を湧出点及び吸込点という形で量子化しているが、この量子化処理が妥当でないと妥当な面内流線を表示できず、そのような妥当な量子化を行うことはかなり困難であるという問題があった。
ダンマイヤ(Dunmire),ビーチ(Beach),「ア・ブリーフ・ヒストリー・オブ・ベクター・ドップラー(A brief history of vector Doppler)」,メディカル・イメージング2001:ウルトラソニック・イメージング・アンド・シグナル・プロセッシング(Medical Imaging 2001:Ultrasonic Imaging and Signal Processing),プロシーディングズ・オブ・SPIE(Proceedings of SPIE),アメリカ合衆国,ザ・インターナショナル・ソサエティ・オブ・オプティカル・エンジニアリング(The International Society of Optical Engineering),2001年5月,第4325巻,p.200−214 特開平11−83564号公報 特許第3309067号明細書
本発明は、シングルビームのドプラ法により求められるビーム方向速度成分の情報しか与えられないという制約の下で、実用上ある程度妥当な観測面内の流れの様子を求めることができるようにすることを目的とする。すなわち、本発明は、上述の制約の下では流れの様子を理論的に完全に正しく求めるのは不可能であることを認めた上で、その制約の下で実用的な利用が見込める流れの情報を求めることができる手法・装置を提供しようとするものである。
本発明に係る装置は、観測波ビームによる観測面領域の走査で得られた該観測面領域内各点のビーム方向速度成分を、該観測面領域内のビーム方向に直交する各積分経路に沿って積分することにより流量関数を求める手段と前記各積分経路ごとに、該積分経路上で正の値を持つビーム方向速度成分のみを積分した正方向流量と、該積分経路上で負の値を持つビーム方向速度成分のみを積分した負方向流量とを計算する手段と、前記各積分経路ごとに、該積分経路についての正方向流量と負方向流量のうち小さい方に基づいて、前記観測面領域内で循環する流れ成分である渦流成分を推定する手段と、前記推定された渦流成分に基づき、前記観測面領域内各点のビーム方向速度成分を、前記渦流成分の速度成分であるビーム方向渦流速度成分と、前記渦流成分以外の成分である基本流成分の速度成分であるビーム方向基本流速度成分と、にそれぞれ分解する分解手段と、記観測面領域内各点の前記ビーム方向渦流速度成分に基づき、前記渦流成分流れ関数を求める手段と、記渦流成分流れ関数に基づき、前記観測面領域内各点について、前記渦流成分による前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向渦流速度成分を計算する手段と、前記流量関数前記渦流成分流れ関数との差分である、前記基本流成分による基本流量関数を求める手段と、前記観測面領域内各点ごとに、前記基本流量関数と前記ビーム方向基本流速度成分とに基づき、前記基本流成分による前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向基本流速度成分を計算する手段と、前記観測面領域内各点ごとに、前記直交方向渦流速度成分と前記直交方向基本流速度成分とを加算することで、前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向速度成分を計算する手段と、を備える。
本発明によれば、観測はビームの走査により得られるビーム方向速度成分の情報から、ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向速度成分を計算することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施形態と呼ぶ)について説明する。
[実施形態の処理の原理]
[1]観測面内の血流速度ベクトル
まず図1を参照して、流れの速度成分について説明する。この図は、リニア走査方式を想定した場合の図であり、x方向が超音波ビーム方向を、xy平面がリニア走査の断層面を示している。
実際の血流速度V(x,y,z)は3次元ベクトルであるが、このベクトルVは、次式(1)に示すように、カラードプラ画像の断層面(以下、観測面と呼ぶ)の2次元ベクトルU(x,y)と、観測面に垂直方向(z方向)の速度成分wとに分解できる。
Figure 0004081423
ここで、ezは観測面に垂直方向の単位ベクトルである。
そして、観測面内の2次元速度ベクトルU(x,y)は、さらに、次式(2)に示すように、ビーム方向の成分u(x,y)とビームに直角方向の成分v(x,y)とに分けることができる。
Figure 0004081423
ここで、exは超音波ビーム方向の単位ベクトルであり、eyはビームに直交する方向の単位ベクトルである。
以下、観測面領域内の2次元血流速度ベクトルUの推定法について説明する。なお、以下で言う「観測面領域」は、無限の平面ではなく、超音波ビームの走査範囲である有限の面領域である。
[2]観測面領域内の流れの分離:渦流と基本流
図2に示すように、本実施形態では、観測面領域100内の流れが、有限の観測面領域100内のみの流れである「渦流」110と、観測面領域100を通して該領域100外の領域との間での流出及び流入がある「基本流」120とに分解される、と仮定する。
「渦流」及び「基本流」は、本実施形態の概念を説明するために導入した概念である。すなわち、この流れの分解では、観測面領域100内の流れには、該領域100内で閉じて循環する流れの成分が存在すると仮定し、そのような面内循環流の成分を「渦流」110と名付ける。このように本実施形態の「渦流」110は、流体力学における「渦(vortex)」とはまったく独立した概念なので、注意されたい。そして、観測面領域100内の流れ全体から渦流110を除いた残りを、「基本流」120と呼ぶ。したがって、基本流120は、観測面領域100内に対して3次元的に流出入する成分と、観測面領域100と同一平面内の、該領域100の外部との間で流出入する成分とを含んでいる。
従来の特許文献1及び2の方法では、流量距離関数(本実施形態の距離流量関数と同じもの)を階段状関数に近似し、階段のステップの位置に湧出又は吸込が存在すると仮定することで、観測面領域100に対する3次元的な流出入の成分を量子化近似した。これに対し本実施形態では、そのような3次元成分の量子化近似を行うのではなく、観測面領域100内の流れが、その面領域100内のみで閉じた流れである渦流110とそれ以外の基本流120との重ね合わせであると捉えるわけである。
このように観測面領域100内の流れを渦流110と基本流120とに分解した場合、式(2)のビーム方向の速度成分u(x,y)は、次式(3)のように、渦流110が担う速度成分us(x,y)と、基本流120が担う速度成分ub(x,y)との和で表される。
Figure 0004081423
同様に、式(2)におけるビームに直交する方向の速度成分v(x,y) も、次式(4)のように、渦流110による成分vs(x,y)と基本流120による成分vb(x,y)との和で表される。
Figure 0004081423
超音波ドプラ法で直接、観測できるのはビーム方向の速度成分u(x,y)のみである。本実施形態では、このビーム方向速度成分u(x,y)の情報に基づき、いくつかの仮定をすることでビーム方向の渦流110の速度成分us(x,y)を推定する。そして、求めた渦流110の速度成分us(x,y)を利用することで、さらにビームと直交する速度成分のうちの渦流110の成分vs(x,y)、および基本流120の成分vb(x,y)を推定する。これら各成分の推定法を、以下に説明する。
[3] ビーム方向の渦流の速度成分us(x,y)の推定
イ)流れ関数
2次元の非圧縮性流体は、流れ関数を用いて流れの状態を記述できる。ここで観測面内の渦流110が2次元の非圧縮性流体の流れであると仮定すると、渦流110のビーム方向の速度成分usと、ビームに直交方向の速度成分vsは、流れ関数S(x,y)を用いて、次式(5)及び(6)で表すことができる(図3参照)。
Figure 0004081423
Figure 0004081423
したがって、渦流110のビーム方向の速度成分usが分かれば(usの推定法は次に述べる)、流れ関数Sは次式(7)から求められる。
Figure 0004081423
ロ)流量関数と距離流量関数
以上に説明した流れ関数S(x,y)は2次元流に関するものである。本実施形態では、この流れ関数Sの考え方を3次元流の中の観測面内の流れに拡張した、流量関数F(x,y)を用いる。流量関数F(x,y)は、式(7)と同様に、ドプラ法により求めることができるビーム方向の速度成分u(x,y)を、ビームに直交する方向(y方向)に沿って積分することにより計算する。すなわち、流量関数F(x,y)は次式(8)で定義される。
Figure 0004081423
ここでは、図4の(a)に示すように、観測面領域100内に、ビーム方向に平行にx軸を、ビーム方向に直交する方向にy軸をとっている。そして、ビーム走査範囲は[y1,y2]で示される範囲とする。式(8)の積分は、(a)において、y軸からの距離がxである直線の積分経路200に沿って、u(x,y)をy=0からy=yまで積分する処理である。数値計算では、この積分は、ドプラ法で求められる各点(x,y)のビーム方向速度成分uの値を、その積分経路200に沿ってy=0からy=yまで足し合わせることにより行う。積分経路200に沿った各点(x,y)のビーム方向速度成分uの分布が曲線210であるとすると、その積分経路200に沿った流量関数F(x,y)は図4の(b)における曲線220で示される。
また、ビーム方向に沿って距離xの位置にある積分経路200において、ビーム方向の速度成分uをビーム走査範囲[y1,y2]に渡って距離積分した値を、距離流量関数Fr(x)と定義する。すなわち、距離流量関数Fr(x)は次式(9)で示すことができる。
Figure 0004081423
距離流量関数Fr(x)は、距離xの位置でのビーム方向に垂直な直線を横切る流量(ただしビーム方向速度成分uのみによるもの)の総計を示す。図4の(c)は、距離流量関数Fr(x)の曲線230の例を示している。
以上に説明した流量関数及び距離流量関数は、特許文献1及び2における「流量関数」及び「流量距離関数」と同じ考えに基づくものである。
ハ)渦流成分の流量の推定
次に、このように求めた距離流量関数Fr(x)から渦流の成分による流量を計算する。このために、距離流量関数Fr(x)を、次式(10)に示すように、uの正の成分であるu+からの寄与Fr+と、uの負の成分であるu-からの寄与Fr-とに分解する。
Figure 0004081423
ここで、渦流110の流れ関数Sを求めるとき、usの正の成分us+からの寄与S+と、usの負の成分us-からの寄与S-とに分解する。観測面領域100内の渦流110は2次元流と考えられ、しかも定義上観測面領域100の外周の境界線を介して外部との間で流出入がないため、観測面領域100を横切る経路の端点からもう一方の端点までusを積分すれば、その結果はゼロとなる(図3の(b))。従って、次式(11)の関係が成り立つ。
Figure 0004081423
ここで、観測面領域100内の流れのうち、渦流110の成分が最大であると仮定する。すなわちここでは、y軸から見て距離xの経路200上の流量関数F(x,y)の曲線において、該経路200全体での総流量(すなわち距離流量Fr(x))とは逆向きの流れとなっている区間の流量は、すべて渦流110によるものと仮定する。
この仮定を、図5を用いて説明する。経路200上のビーム方向速度成分uの分布が、(a)の曲線300に示すようなものであったとすると、この経路200を横切る流れは経路全体で見ればx軸の正の方向であるといえる。ここで、この流れのうち、観測面領域100内で循環している渦流110による流量成分は経路200全体で総計すれば零になるので、総流量Fr(x)は基本流120によるものと言える。そして、基本流120の流れ方向がその径路200の全域にわたって同一方向(すなわち総流量の方向)であるとし、これとは逆向きの流れはすべて渦流110によるものであると仮定する。すなわち図5の(a)で言えば、uが負の区間の流量は、渦流110によるものとする。
なお、この場合、必然的に、総流量の向きと同一方向の流れ成分による流量よりも、その「逆向きの流れ」の成分による流量の方が小さいものとなる。
したがって、この仮定の下では、次の関係式(12)が成り立つ。
Figure 0004081423
ここで図5の例のように流量距離関数Fr(x)が正の場合((b)参照)には、−Fr-の値がFr+の値より小さい(ここでは絶対値同士を比較している)ので、次式(13)及び(14)が成り立つ。
Figure 0004081423
Figure 0004081423
これは、負方向の流れが渦流110によるものと見なした場合である。すなわち、この場合図5の(b)に示すように、負方向の流れによる流量Fr-が、渦流110の負方向の成分us-による寄与S-と等しくなる。ここで、正の流量Fr+に対する渦流の正の流量S+の割合k+を、次式(15)で定義する。
Figure 0004081423
なお、ここではFr+及びFr-は既知なので、式(13)からS+の値が決まり、式(15)により割合k+の値が決まる。
一方、Fr(x)が負またはゼロの場合には、Fr+が−Fr-より小さいか等しいので、次式(16)及び(17)が成り立つ。
Figure 0004081423
Figure 0004081423
これは、正方向の流れが渦流110によるものと見なした場合である。この場合は、正方向の流れによる流量Fr+が、渦流110の正方向の成分us+による寄与S+と等しくなる。ここで、負の流量Fr-に対する渦流の負の流量S-の割合k-を、次式(18)で定義する。この割合k-の値も、上述の割合k+の値と同様の考え方で求めることができる。
Figure 0004081423
ニ)ビーム方向の渦流速度成分us(x,y)及びビーム方向の基本流速度成分u b (x,y)の推定
ここでは、推定のために、観測面領域100内で湧出や吸込が一様に発生していると仮定する。
まず、図5に示したように、流量距離関数Fr(x)が正の場合について説明する。この場合、上記の仮定の下では、式(15)の割合k+は、ビーム方向の速度成分uに対する正の場合の渦流速度成分usとの割合になる。すなわち、次式(19)が成り立つ。
Figure 0004081423
したがって上記式(3)から、ビーム方向の基本流120の速度成分ubが次式(20)で表される。
Figure 0004081423
以上の計算では、図5の(c)に示されるように、正の範囲にあるビーム方向速度成分uを、渦流110による成分と基本流120による成分とに比例配分していることになる。すなわち、図5の(c)では、破線の曲線305が渦流110の成分を示し、曲線300と曲線305との差分が基本流120の成分を示している。
以上、流量距離関数Fr(x)が正の場合について説明したが、流量距離関数Fr(x)が負又は0の場合同様に考えることができる。すなわち、負の流量Fr-に対する渦流の負の流量S-の割合k-から、ビーム方向の渦流及び基本流の速度成分us及びubは、次の式(21)及び(22)で表される。
Figure 0004081423
Figure 0004081423
[4]ビームと直交する方向の渦流の速度成分vs(x,y)の推定法
式(19)または(21)式で求めたusを用いることで、式(7)から流れ関数S(x,y)を求めることができる。そして、求めた流れ関数Sを用いることで、式(6)から渦流110のビームに直交方向の速度成分vs(x,y)を求めることができる。
[5]基本流のビームに直交する方向の速度成分vbの推定
基本流120についての基本流量関数Fbを次式(23)で定義する。
Figure 0004081423
すなわち基本流量関数Fbは、ビーム方向速度成分uから求めた流量関数Fから、渦流110の流量を示す流れ関数Sを減算したものである。
距離xごとにこの基本流量関数Fbが全体(すなわちFr(x))の50%となる点を求めてつないだ曲線を、基本流の中央流線と定義する(図6参照)。図6に示すように中央流線400を等レベル線で表示するために、各距離ごとに距離流量関数Fr(x)が単位流量となるように、次式(24)に従って基本流量関数を正規化する。
Figure 0004081423
この関数の等レベル線が基本流120の流線になる。すなわち、例えばFbn=0.2を満足する点を繋げば、流量がFr(x)の20%となる流線410となる。
図7に示すように、観測面領域100上の点Pでの基本流120の速度ベクトルQは、点Pを通る基本流の流線430の接線ベクトルとなる。したがって、点Pでの流線430の接線方向とビーム方向とのなす角度をθとすると、点Pでの基本流120のビーム方向に直交する速度成分vbは次式(25)で与えられる。
Figure 0004081423
式(25)において、ubはすでに式(20)又は(22)から既知である。また、当該点PにおけるFbnの値を求め、それと同じFbn値を持つ点P近傍の点を求めれば、角度θは分かる。従って、式(25)によりvbの値を求めることができる。
以上、超音波ドプラ法で得られるビーム方向の速度成分uから、渦流110の速度成分(us,ub)と基本流120の速度成分(vs,vb)を推定する方法を示した。これらが分かれば、式(4)からビームに直交する方向の速度成分v(x,y)を求めることができる。
ビームに直交する方向の速度成分v(x,y)が分かれば、これをドプラ法によるビーム方向速度成分uと組み合わせることで、観測面領域100内の点における面内流れの2次元速度ベクトルが分かる。
以上、リニア走査の場合を例にとって説明したが、セクタ走査やコンベックス走査の場合は極座標系にて上記と同様の考え方の演算を行うことで、観測面領域内の各点での面内流れの2次元速度ベクトルを求めることができる。極座標系では、ビーム方向が径方向であり、ビームに直交する方向が円周方向となる。どのような走査方式の場合でも、ある点(仮に点Aとする)の流量関数Fは、その点を通る「ビーム方向に直交する経路」(言い換えれば、ビーム方向についての距離が同一である点を繋げた経路。セクタ走査の場合は半径に垂直な円弧)に沿って、観測面領域の所定の端辺上の該経路上の点からその点Aまで、該経路上の各点のビーム方向速度成分を順次加算していくことにより求めることができる。また、距離流量関数は、ビーム方向の距離が異なる各積分経路での総流量(すなわち該経路の全区間にわたる積分結果)を、距離の関数として表したものである。
[装置の構成]
上記の方法を実装した超音波診断装置の装置構成の例を図8に示す。図8に示した装置構成において、速度ベクトル演算部516が上記の方法による2次元速度ベクトル演算を行う機能モジュールであり、他の構成要素は、従来一般的な超音波診断装置の構成要素と同等のものでよい。
この装置では、操作パネル500からの操作に応じた制御部502からの制御に従い送信部504にて送信信号を生成し、この送信信号によりプローブ506中の振動子アレイを駆動して、被検体600内に超音波パルスのビームを送信する。そして、このビームの被検体600内からのエコーをプローブ506で受信し、電気的な受信信号を生成する。この受信信号は受信部508で所定の信号処理を受けた上で、Bモード演算部510、カラードプラ演算部512及びスペクトルドプラ演算部516に入力される。これらは、Bモードデータ、カラードプラデータ(すなわち各点のビーム方向速度成分)、及びスペクトルドプラデータをそれぞれ計算する。
速度ベクトル演算部516は、カラードプラ演算部512で求められた各点のビーム方向速度成分の値から、上述の方法に従った演算処理を実行することにより、それら各点の2次元速度ベクトルを計算する。すなわち図8の構成では、カラードプラ演算部512の出力のラインデータを少なくとも1フレーム分記憶しておき、これを速度ベクトル演算部516により上述の方法に基づいて演算処理する。速度ベクトル演算部516は、ソフトウエア処理で実現することもできるが、上記方法に基づく演算処理を回路的に実装したDSP(デジタルシグナルプロセッサ)として実現することで、よりリアルタイム性の高い処理が可能になる。
画像表示処理部518は、このように求められたBモードデータ、カラードプラデータ、スペクトルドプラデータ、及び2次元速度ベクトルデータを用いて診断用の表示画像を形成する。この画像の形成処理では、Bモードデータやカラードプラデータ、2次元速度ベクトルデータについては、セクタ走査等、各種の超音波ビーム走査フォーマットに応じた走査変換を行う。走査変換により表示部520の画像フォーマットに合わせられた各演算部510〜516による各種診断画像が、診断画像モードの設定に従って適宜組み合わされることで、表示画像が形成され、表示部520に表示される。この表示では、Bモード画像やカラードプラ画像に、2次元速度ベクトルの分布を重ねて表示することもできる。
図9は、別の装置構成を示す図である。図8において、図9に示した構成要素に相当する機能を果たす構成要素には、図8と同一の符号を付してその説明を省略する。
図8の構成では速度ベクトル演算部516が走査変換前のカラードプラの情報から2次元速度ベクトルを計算したのに対し、この図9の構成では、速度ベクトル演算部532は、画像表示処理部530にて表示部520の画像フォーマットに合わせて走査変換された後の各点のカラードプラデータに基づき、上述の方法に従った演算処理により各点の2次元速度ベクトルを計算する。そして、このように計算された各点の2次元速度ベクトルの画像が、ユーザが指示した診断画像モードに従い必要に応じてBモード画像やカラードプラ画像と重畳され、表示部520に表示される。なお、速度ベクトル演算部532は、DSP等のハードウエアにより実現してもよいし、ソフトウエア処理により実現してもよい。ソフトウエア処理の場合、オンライン処理でもオフライン処理でもよい。
以上説明したように、本実施形態の装置によれば、クロスビーム等の複雑な構成の探触子でない通常の探触子で求めたカラードプラ画像データから、2次元血流速度を示すベクトルを求め、表示することができる。流体力学の理論では、通常の超音波診断装置で求められるビーム方向の速度成分のみでは確かにそれと直交する方向の速度成分を求めることは不可能であるが、本実施形態の手法では、いくつかの仮定をおくことでビームに直交する方向の速度成分を求めることを可能としている。特に、観測面領域内の流れが、該領域内で循環する閉じた渦流とそれ以外である基本流との重ね合わせであると仮定し、さらに観測面領域の流れにおいて渦流成分が最大であると仮定することで、流量関数F(x,y)から渦流成分を抽出することができる。そして、渦流成分は2次元の観測面領域内で閉じた流れなので2次元の流れ関数の考え方を適用することができ、これにより渦流についての2次元的な流れを求めることができる。そして、この渦流成分についての計算結果を利用することで、基本流成分についても2次元的な流れを計算することができる。
本実施形態の装置を利用すれば、例えば心臓内の流速ベクトル分布から、異常血流の性状が客観的かつ定量的に評価できる。また、心筋疾患では心筋機能の良否の判定に有効である。また、2次元速度ベクトルが求められるので、心臓のポンプ機能の定量評価に有効である。
3次元の血流速度ベクトルの分解を説明するための図である。 観測面領域内の流れの分解を説明するための図である。 観測面領域内の渦流と流れ関数との関係を説明するための図である。 流量関数及び距離流量関数を説明するための図である。 渦流成分と基本流成分への分解を説明するための図である。 基本流成分の流線を説明するための図である。 基本流の速度ベクトルの求め方を説明するための図である。 本発明に係る超音波診断装置の構成の一例を示す図である。 本発明に係る超音波診断装置の構成の別の一例を示す図である。
符号の説明
100 観測面領域、110 渦流、120 基本流、500 操作パネル、502 制御部、504 送信部、506 プローブ、508 受信部、510 Bモード演算部、512 カラードプラ演算部、514 スペクトルドプラ演算部、516 速度ベクトル演算部、518 画像表示処理部、520 表示部。

Claims (7)

  1. 観測波ビームによる観測面領域の走査で得られた該観測面領域内各点のビーム方向速度成分を、該観測面領域内のビーム方向に直交する各積分経路に沿って積分することにより流量関数を求める手段と
    前記各積分経路ごとに、該積分経路上で正の値を持つビーム方向速度成分のみを積分した正方向流量と、該積分経路上で負の値を持つビーム方向速度成分のみを積分した負方向流量とを計算する手段と、
    前記各積分経路ごとに、該積分経路についての正方向流量と負方向流量のうち小さい方に基づいて、前記観測面領域内で循環する流れ成分である渦流成分を推定する手段と、
    前記推定された渦流成分に基づき、前記観測面領域内各点のビーム方向速度成分を、前記渦流成分の速度成分であるビーム方向渦流速度成分と、前記渦流成分以外の成分である基本流成分の速度成分であるビーム方向基本流速度成分と、にそれぞれ分解する分解手段と、
    記観測面領域内各点の前記ビーム方向渦流速度成分に基づき、前記渦流成分流れ関数を求める手段と、
    記渦流成分流れ関数に基づき、前記観測面領域内各点について、前記渦流成分による前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向渦流速度成分を計算する手段と、
    前記流量関数前記渦流成分流れ関数との差分である、前記基本流成分による基本流量関数を求める手段と、
    前記観測面領域内各点ごとに、前記基本流量関数と前記ビーム方向基本流速度成分とに基づき、前記基本流成分による前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向基本流速度成分を計算する手段と、
    前記観測面領域内各点ごとに、前記直交方向渦流速度成分と前記直交方向基本流速度成分とを加算することで、前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向速度成分を計算する手段と、
    を備える流れの観測装置。
  2. 前記ビーム方向速度成分と前記直交方向速度成分とを各方向の成分とする2次元速度ベクトルを計算し、前記観測面領域内の各点の2次元速度ベクトルを求める手段、を更に備える請求項1記載の流れの観測装置。
  3. 前記2次元速度ベクトルを表示する手段、を更に備える請求項2記載の流れの観測装置。
  4. 前記分解手段は、前記正方向流量と前記負方向流量のうちの大きい方に対する前記渦流成分の流量の大きさの割合を計算し、計算した割合に基づき、前記ビーム方向速度成分を、前記渦流成分の速度成分であるビーム方向渦流速度成分と、前記渦流成分以外の成分である基本流成分の速度成分であるビーム方向基本流速度成分と、に分解することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の流れの観測装置。
  5. 前記観測波ビームは超音波ビームであることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の流れの観測装置。
  6. 心臓内の観測面領域を観測波ビームで走査し、該走査で得られた該観測面領域内各点のビーム方向速度成分に基づき処理を行うことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の流れの観測装置。
  7. コンピュータを、
    観測波ビームによる観測面領域の走査で得られた該観測面領域内各点のビーム方向速度成分を、該観測面領域内のビーム方向に直交する各積分経路に沿って積分することにより流量関数を求める手段、
    前記各積分経路ごとに、該積分経路上で正の値を持つビーム方向速度成分のみを積分した正方向流量と、該積分経路上で負の値を持つビーム方向速度成分のみを積分した負方向流量とを計算する手段、
    前記各積分経路ごとに、該積分経路についての正方向流量と負方向流量のうち小さい方に基づいて、前記観測面領域内で循環する流れ成分である渦流成分を推定する手段、
    前記推定された渦流成分に基づき、前記観測面領域内各点のビーム方向速度成分を、前記渦流成分の速度成分であるビーム方向渦流速度成分と、前記渦流成分以外の成分である基本流成分の速度成分であるビーム方向基本流速度成分と、にそれぞれ分解する分解手段、
    前記観測面領域内各点の前記ビーム方向渦流速度成分に基づき、前記渦流成分の流れ関数を求める手段、
    前記渦流成分の流れ関数に基づき、前記観測面領域内各点について、前記渦流成分による前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向渦流速度成分を計算する手段、
    前記流量関数と前記渦流成分の流れ関数との差分である、前記基本流成分による基本流量関数を求める手段、
    前記観測面領域内各点ごとに、前記基本流量関数と前記ビーム方向基本流速度成分とに基づき、前記基本流成分による前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向基本流速度成分を計算する手段、
    前記観測面領域内各点ごとに、前記直交方向渦流速度成分と前記直交方向基本流速度成分とを加算することで、前記ビーム方向に直交する方向の速度成分である直交方向速度成分を計算する手段、
    として機能させるためのプログラム。
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