JP4078378B2 - 一体型レーザ/赤外線前方監視光学装置 - Google Patents

一体型レーザ/赤外線前方監視光学装置 Download PDF

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Description

(背景)
本発明は一体型赤外線前方監視装置/レーザセンサーに関する。特に、本発明は中間波赤外線前方監視装置(FLIR)サブシステムと、レーザレンジ受信機(レーザ距離受信機:LRR)およびレーザスポットトラッカー(レーザ・スポット追跡機:LST)を含む、レーザサブシステムとを組み合わせたターゲッティングおよびイメージングシステムに関する。
FLIRシステムは関心のある(特定)エリア(AOI)からの赤外(IR)放出に基づいて画像を発生する赤外(IR)検出器アレイを利用している。例えば、軍事応用ではAOIは戦車、トラック、および/もしくは他の軍事車両や軍事ハードウェア等の標的を含むことがある。これらの標的は熱を放出するため、典型的には周囲の環境よりも暖かい。したがって、それらはFLIRシステムにより発生されるIR画像内で識別することができる。
FLIRシステムと共にレーザを使用することは、従来技術で良く知られている。例えば、レーザを使用してFLIR画像内に見られる特定の標的を指示することができる。従来の一つのFLIR/レーザシステムでは、FLIR画像内に見られる標的の両端間でレーザエネルギが掃引されて標的の3次元画像を発生するのに使用される。次に、3次元画像は標的の認識および/もしくは分類に使用することができる(米国特許第5,345,304号)。別の従来のFLIR/レーザシステムでは、FLIR/レーザシステムのホストプラットホームから標的までの距離を求めるのにレーザが使用されている(米国特許第4,771,437号)。さらに別の従来のFLIR/レーザシステムでは、標的の相対位置および速度を求めるのにレーザが使用されている(米国特許第4,574,191号)。さらに、レーザ誘導軍需品をFLIR画像内に見られる所望の標的へ向けるためにレーザが使用されている。
前記した従来の各FLIR/レーザシステムにおいて、標的を正確に認識し、検出し、標定しかつ/もしくは追跡するFLIR/レーザシステムの能力はFLIRとレーザ間の正確なアライメントを維持するシステムの能力によって決まる。FLIRの視線(見通し線:LOS)とレーザのLOS間の任意固定のミスアライメントによりレーザの溢れが生じる。図1に示すように、レーザの溢れは標的105を逸し背景から反射される予定外のレーザエネルギ量110として定義される。レーザの溢れにより図2にRerrとして示す測距エラーを生じることがある。次に、誤った距離情報により、より不正確な武器誘導データだけでなく、より不正確な標的認識、検出、標定および速度情報が生じてしまう。
ボアサイティング(照準合わせ)は所与のシステムのLOSアライメント(位置合わせ)過程に関する従来技術の一般的な用語である。低高度夜間地形追従赤外線ナビゲーション(LANTIRN)システム等の従来の設計では、FLIR LOSとレーザLOS間の固定アライメントエラーを最小限に抑えるためにボアサイティング過程が利用されている。典型的にボアサイティング過程には典型的に、例えば、FLIR LOSとレーザLOSの光学的および/もしくは機械的リアライメント(再アライメント)が伴う。さらに、ボアサイティング過程は手動としたり自動としたりすることができる。前記したように、ボアサイティング過程は一般的に従来技術でよく知られている。
残念ながら、例えば、FLIR LOSとレーザLOS間のアライメントエラーは必ずしも固定エラーではない。軍事応用では、典型的にFLIR/レーザベースシステムは戦術航空機(例えば、F−15もしくはF−16)等の移動プラットホーム上に設置される。これらのプラットホームによりFLIR/レーザベースシステムは大きな機械力および振動を受ける。これらの力および振動はFLIR LOSおよびレーザLOSを支配する光学部品に直接作用する。さらに、ピッチ軸周りのFLIR LOSおよびレーザLOSの変位はシステム性能(例えば、標的を正確に認識、検出、標定および/もしくは追跡する能力)に最も有害な影響を及ぼすように見える。
図3に示すように、LANTIRN等の従来の設計では、別々のFLIRアパーチャー215およびレーザアパーチャー2220だけでなく、別々のFLIRオプティクス(光)ピッチベアリング205およびレーザオプティクスピッチベアリング210が利用されている。したがって、FLIR/レーザベースシステムに作用する前記した機械力および振動により、FLIR LOSおよびレーザLOSは互いに独立にピッチ軸周りに傾斜して、任意の既存のアライメントエラーの他に、LOSジッターおよびダイナミック(すなわち、連続的に変化する)FLIR LOS対レーザLOSアライメントエラーが生じる。前記したボアサイティング過程を使用して固定アライメントエラーを修正することはできるが、一般的にダイナミックアライメントエラーの修正には有効ではない。
LOSアライメントエラーに著しく寄与することがある、LANTIRN等の従来技術のシステムに関連するもう一つの問題点はFLIR画像がロール軸周りをジンバルピッチ角の関数として回転するという事実である。この変わった性質を補償するために、LANTIRN等の従来の設計ではFLIR検出器アセンブリ全体が逆回転される。しかしながら、FLIR検出器アセンブリは比較的大きく、急速に変化するジンバルピッチ角に逆らうように大きな質量を回転させることには多くの欠点がある。第1の主要な欠点として、高速ピッチ回転を補償するのに十分な応答時間で大きな質量を逆回転させることは非常に困難である。高速ピッチ回転を補償できないために、FLIR LOS対レーザLOSアライメントエラーが付加されることがある。第2の欠点として、FLIR検出器アレイ素子に接続するワイヤは回転するインターフェイスを貫通しなければならない。インターフェイスおよびそれを貫通するワイヤを回転させることは、システムの信頼性に著しいインパクトを与える。
(要約)
本発明は高分解能、ジンバル中間波FLIR/レーザベースシステムであり、固定アライメントエラーおよびダイナミックアライメントエラーを含むFLIR LOS対レーザLOSアライメントエラーを最小限に抑えて、より正確な標的認識、検出、標定および/もしくは追跡情報を提供するように設計された電子光学サブシステムを含んでいる。軍事武器発射システムと共に使用すると、それらの性能強化により敵国の環境内のより長い(より安全な)離隔した距離においてその武器を放つことができるホストプラットホームの生存可能性が高くなる。
さらに、本発明は電子光学システムの有効性を支援しさらに強化する他のいくつかのサブシステムおよびサブシステム能力を含んでいる。例えば、本発明には“デッド”検出器セル置換機能、シーンベースパターン除去機能、2次元鮮鋭化フィルタ、ダイナミックレンジ制御機能、およびユニークなサブピクセルディザリング過程を利用した2X画像強調機能を含む、いくつかの重要な新しい処理および予処理機能を提供する一つの処理サブシステムが含まれている。
本発明には、さらに、新しい故障分離サブシステムが含まれている。故障分離サブシステムはさまざまなサーボシステムの増幅器部から生じる故障状態とサーボシステムのサーボモータ部から生じる故障状態とを識別することができる。したがって、保守要員はサーボシステムの欠陥部を除去して置換するだけでよく、サーボシステム全体を除去して置換する必要がない。
最後に、本発明は新しい電磁波障害(EMI)格子を含んでいる。この格子により望ましくないエネルギがシステム内へ入って電気信号と干渉することがより完全に防止される。また、システムにより発生される望ましくないエネルギが放射して他の近接システムの動作と干渉することも格子により防止される。
高分解能、FLIR/レーザベースターゲッティングおよびイメージングシステムを提供することが本発明の目的である。
FLIR LOSとレーザLOS間のアライメントエラーを最小限に抑える高分解能、FLIR/レーザベースシステムを提供することが本発明のもう一つの目的である。
単一ピッチベアリングとFLIRオプティクスおよびレーザオプティクス用の共通アパーチャーを設けることにより、FLIR LOSおよびレーザLOSジッターにより生じるアライメントエラーを最小限に抑えることが本発明のさらにもう一つの目的である。
ピッチ/ヨージンバルがピッチ軸周りに回転する時にFLIR画像のロール軸周りの回転により生じるアライメントエラーを、FLIR検出器アセンブリではなくデロール(逆回転)プリズムオプティクスを逆回転させることにより最小限に抑えることが本発明のさらにもう一つの目的である。
システムアパーチャーへ入るIRエネルギからの望ましくない電磁エネルギを濾波することが本発明のもう一つの目的である。
FLIR画像の品質をさらに高めるいくつかの信号処理機能を提供することが本発明のさらにもう一つの目的である。
最後に、故障状態を正確に分離して、適切に機能するはずのハードウェアの除去および置換することを制限する故障検出過程を提供することが本発明の目的である。
本発明の前記した目的およびその他の目的は関心のあるエリア(AOI)から赤外(IR)エネルギを受けて、AOIのIR画像を発生する赤外線前方監視(FLIR)光学サブシステムを含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。このシステムにはAOI内の少なくとも一つの物体を照射するレーザエネルギを発生し、少なくとも一つの物体により反射されるレーザエネルギを受けるレーザ光サブシステムも含まれている。さらに、レーザ光サブシステムおよびFLIR光サブシステムは共通ピッチベアリングを共有している。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、関心のあるエリア(AOI)からの赤外(IR)エネルギを受ける赤外線前方監視(FLIR)光学系、およびAOIから受けたIRエネルギによりIR画像を発生するFLIR光イメージャーを含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。FLIR光イメージャーはFLIR光学系からのIRエネルギを受けるように配置されている。また、このシステムにはレーザ送信機、レーザ受信機、およびレーザ送信機からのレーザエネルギをAOI内に位置する所望の標的へ向け、AOI内の所望の標的から戻るレーザエネルギをレーザ受信機へ向けるレーザオプティクスも含まれている。さらに、個別にピッチ回転を受ける全ての光学素子がFLIR光学系およびレーザオプティクスにより共有されるように、FLIR光学系およびレーザオプティクスは共通ピッチベアリングを共有している。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、赤外(IR)視線(LOS)を所望の関心のあるエリア(AOI)へ向けて操縦し、AOIからのIRエネルギを受け、IRエネルギを集束させて、AOIの光画像を発生する赤外線前方監視(FLIR)オプティクスを含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。このシステムにはレーザ送信機、レーザレンジ受信機(LRR)、レーザスポットトラッカー(LST)、および送信レーザエネルギがAOIの少なくとも一部を照射するようにレーザLOSを操縦し、レーザエネルギを受け、受信レーザエネルギをLRRおよびLST内へ向けるレーザオプティクスも含まれている。さらに、FLIRオプティクス手段およびレーザオプティクス手段は1個のピッチベアリングを共有し、IRエネルギおよびレーザエネルギは共通アパーチャーを通過する。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、IR LOSおよびレーザLOSを調整して、IR LOSとレーザLOS間のLOSアライメントエラーを最小限に抑えるLOS修正手段を含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、サーボモータおよび増幅器を含むサーボシステム内の電気的故障を分離する故障分離手段を含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、ボアサイトサブシステムを含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、信号処理サブシステムを含むターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。
本発明の前記した目的およびその他の目的は、また、IRおよびレーザエネルギが通過する窓を含むハウジング内に収容されるターゲッティングおよびイメージングシステムにより達成される。
(詳細な説明)
本発明は光電気サブシステム、EMI格子、故障分離サブシステム、および信号処理サブシステムを含むターゲッティングおよびイメージングシステムに関する。光電気サブシステムは高分解能、ジンバル、中間波(3−5ミクロン)もしくは長波(8−12ミクロンサブシステム)FLIR;照準および標的指定のためのレーザレンジ受信機(LRR);および断定的な標的識別のためのレーザスポットトラッカー(LOS)を含んでいる。FLIRサブシステムは2X強調モードおよび4Xおよび8X電子ズームモードを有する1.2°FOVおよび3.8°FOVを含む2つの光学的視野(FOV)も提供する。本発明の他の重要な特徴として、FLIR LOSおよびレーザLOS間のダイナミックアライメントエラーを最小限に抑えるための光学素子の共通性、微分曲げを最小限に抑えボアサイト保存を最大限とするための分離された光学ベッド、およびFLIR LOSとレーザLOS間の固定アライメントエラーを最小限に抑える内部ボアサイトサブシステムが含まれる。
“オプティク”および“光学的”という用語は典型的に視野や視界に関連している。しかしながら、以後“オプティク”および“光学的”という用語は電磁放射一般、および/もしくは目には見えないがこのような電磁放射(すなわち、IRエネルギおよびレーザエネルギ)に感応する装置により広く関連している。
さらに、FLIRもしくはIR画像、光画像およびデジタル画像という用語が後に出てくる。IR画像という用語はFLIRオプティクスにより発生されるIRエネルギパターンに関連している。光画像という用語は一緒にIR画像の電子的表現を与えるアナログ電子信号アレイに関連している。アナログ電子信号はIR画像のIRエネルギパターンに応答するIR検出器素子アレイにより発生される。デジタル画像という用語は、ピクセル値としても知られる、デジタル値アレイに関連している。ピクセル値アレイは一緒に光画像のデジタル表現を提供し、各ピクセル値には光画像内の対応するアナログ信号値が関連している。当業者ならば、光画像およびデジタル画像は可視像ではなく、それぞれアナログおよびデジタル値のアレイであることが容易にお判りであろう。また、当業者ならば、適切なディスプレイハードウェアにより光およびデジタル画像から可視像を作り出せることも容易にお判りであろう。
光電気サブシステム
図4に示すように、本発明の好ましい実施例では、IRエネルギはセグメント化された標的取得窓(図示せず)へ入り、共通ピッチ/ヨウジンバルアフォーカル401により集められる。共通ピッチ/ヨージンバルアフォーカル401、すなわち共通アパーチャー、はレーザエネルギだけでなくIRエネルギも同じアパーチャーを使用して送受信されるために“共通”と言われる。共通アパーチャー401は実際上は、図5Aに示すように、1個の正レンズ401aおよび2個の負レンズ401b,401cを含む1組のレンズである。この1組のレンズによりIRエネルギとレーザエネルギの両方に対して屈折率が等化されて、1個のアパーチャーをレーザエネルギとIRエネルギの両方に利用できるようになる。レーザエネルギとIRエネルギの両方に対して1個のアパーチャーを有することにより、FLIR LOSとレーザLOS間の固定およびダイナミックアライメントエラーの両方が著しく低減される。
共通アパーチャー401によりシステムへ入る時のIRエネルギビームは直径が減少されて回転ミラー403へ向けられる。次に、回転ミラー403はIRエネルギビームを下向きにピッチ軸中心線405へ向ける。次に、回転ミラー403はレーザエネルギおよびIRエネルギを再びシステム縦軸に平行な向きとし、そこでFLIRリレー/FOVアセンブリ407内に配置されたダイクロイックD1に衝突する。ダイクロイックD1はスペクトル内容に基づいて入射エネルギを分離する。ダイクロイックD1は〜2.7ミクロンよりも大きい波長を有するエネルギ(例えば、IRエネルギ)を伝搬させ〜2.0ミクロンよりも短い波長を有するエネルギ(例えば、レーザエネルギ)を反射させることによりそれを行う。
FLIRリレー/FOVアセンブリ407は数個の固定レンズ411a,411bおよび数個の可動レンズ412a,412bを含んでいる。後述するように、これらのレンズはFLIRリレー/FOVアセンブリ407がそれぞれ狭いFOV(NFOV)モードであるか広いFOV(WFOV)モードであるかによってIRビーム径を減少もしくは増加するようにIRエネルギに作用する。次に、IRエネルギはダイクロイックD1と同様にIRエネルギを伝搬させるダイクロイックD2へ通される。
次に、IRエネルギはデロールアセンブリ413に衝突する。デロールアセンブリ413はデロールプリズム414およびそれを回転させるサーボモータ(図示せず)を含んでいる。デロールプリズム414はIRビームを奇数回、例えば、3回内部反射させてIRエネルギを入射方向と同じ方向でデロールプリズム414から出射させる。デロールプリズム414がIR光線により規定される軸周りをサーボモータにより回転されると、2:1の比率でFLIR画像を逆回転させる効果があり(例えば、デロールプリズム414の+22.5°の回転によりIR画像は−45°回転する)、前記したようにピッチ角の変化により生じるFLIR画像の回転に対抗する。それは二重効果と呼ばれる。デロールプリズム414については後述する。
次に、FSMアセンブリ416内に含まれる高速操縦ミラー(FSM)415がIRエネルギビームを反射して、FLIRイメージャー/フォーカスアセンブリ417内に配置されたダイクロイックD3を通す。FSM415は優れたLOS安定化およびジンバル走査およびグランドラッシュ光フローに関連する動作誘発画像ぶれを除去するのに使用される。FSM415についても後述する。
FLIRイメージャー/フォーカスアセンブリ417は線形ベアリングに沿って並進して温度および高度の変動による焦点変動を補償するイメージャーアフォーカル419を含んでいる。したがって、イメージャーアフォーカル419はある範囲の温度および高度にわたってIRエネルギの焦点を調整することができる。
FLIRイメージャー/フォーカスアセンブリ417はFLIR検出器/クーラアセンブリ427に接続されている。FLIRの検出およびイメージングを容易にするために、レンズ425a,425bを含むレンズセットはFLIRイメージャー/フォーカスアセンブリ、FLIR検出器/クーラアセンブリインターフェイスを通過する時にIRエネルギをコリメートする。IRエネルギをコリメートすることにより、IR画像はFLIRイメージャー/フォーカスアセンブリ417とFLIR検出器/クーラアセンブリ427間の小さなアライメントエラーに対して遥かに鈍感となる。
前記したように、FLIRリレー/FOVアセンブリ407は関心のあるエリアに対するNFOVおよびWFOVの両方を提供する。図5Aに示すように、NFOVモードでは、FLIRリレー/FOVアセンブリ407は第1のレンズセット501および第2のレンズセット502を利用する。第1のレンズセット501および第2のレンズセット502は図4の単レンズ411aおよび411bであることをお判り願いたい。第1のレンズセット501および第2のレンズセット502は共にアクロマティックダブレット(すなわち、正負のレンズ対)を表し、共にIR光路に対して固定されている。個別に、第1のレンズセット501はIRエネルギを集束させ、第2のレンズセット502はIRエネルギを再コリメートする。第1のレンズセット501および第2のレンズセット502は共に最大アフォーカル倍率、したがって、最小FOVを与える。NFOVモードでは、FLIRリレー/FOVアセンブリ407内には移動する光学素子はないことをお判り願いたい。移動する光学素子はアライメントエラーを生じる可能性が高く、NFOVモードではボアサイト保存および無欠性が最も重要である。
図5Bに示すように、WFOVモードでは、FLIRリレー/FOVアセンブリ407は単レンズ412aおよび第3のレンズセット504だけでなく、前記したように、第1のレンズセット501および第2のレンズセット502を利用する。ここでも、第3のレンズセット504は図4には単レンズ412bとして示されている。第1のレンズセット501および第2のレンズセット502とは異なり、単レンズ412aおよび第3のレンズセット504はFLIR光路に対して固定されていない。FLIRリレー/FOVアセンブリ407がWFOVモードへ遷移する時にそれらは回転してFLIR光路へ入り、FLIRリレー/FOVアセンブリ407がNFOVモードへ戻る時にFLIR光路から外れる。単レンズ412aおよび第3のレンズセット504はWFOVスイッチ(図示せず)によりFLIR光路へ出入りするように回転される。単レンズ412aおよび第3のレンズセット504は、前記した固定レンズと一緒に、最小アフォーカル倍率を生じて大きなFOVとなる。
固定レンズおよび回転レンズは共にIR光路に沿って中間焦点面周りに配置され、NFOVモードおよびWFOVモードの両方で実入射瞳および実出射瞳が発生するようにされる。それにより、システムがNFOVモードで作動しているかWFOVモードで作動しているかに拘わらず、2.0ミクロン波長よりも小さい機能をきたすことなく、ピッチ/ヨージンバルアセンブリ460内の同じ共通アパーチャー401へIRエネルギを通すことができる。
図4にはレーザエネルギ用光路も図示されている。レーザエネルギの伝搬中に、コリメートされたレーザエネルギは送信機450を出てコンペンセータアセンブリ452へ入る。コンペンセータアセンブリはコンペンセータユニット454および一対のリズレイプリズムR1を含んでいる。コンペンセータユニット454は入射レーザビームの直交偏光状態間の位相関係を調整し、前記したように、その目的はデロールプリズム414が回転する時に十分な量のレーザエネルギがビームスプリッティングキューブ470を通過することを保証することである。つぎに、コリメート(平行に)されたレーザエネルギはコンペンセータユニット454から、レーザLOSを操縦するのに使用される、リズレイプリズムR1へ通される。コンペンセータアセンブリ452については後述する。
レーザエネルギはコンペンセータアセンブリ452を出てダイクロイックD3によりFSM415へ向けて反射される。前記したように、FSM415はレーザLOSおよびFLIR LOSの両方のジッターを最小限に抑えて、レーザエネルギが所望の標的へ正確に向けられることをさらに保証する。
次に、レーザエネルギはデロールプリズム414へ通され、そこでIRエネルギについて前記したように内部反射される。デロールプリズム414を出ると、レーザエネルギは一体型オプティクスアセンブリ(COA)456およびレーザリレー/フォーカスアセンブリ458を介してダイクロイックD2により反射される。最後に、レーザエネルギはダイクロイックD1に衝突してピッチ/ヨージンバルアセンブリ460へ反射され、次に共通ピッチ軸に沿って共通アパーチャー401を通って所望の標的の方向へ向けられる。
所望の標的から戻るレーザエネルギはセグメント化された窓(図示せず)を通ってセンサ内へ入り、その後共通アパーチャー401を通過する。次に、IRエネルギと同じ光路に沿って(すなわち、共通ピッチ軸に沿って)D1へ達し、そこでレーザリレー/フォーカスアセンブリ458を介して反射されてCOA456へ入る。次に、LST/LRRスイッチ(LRS)466の状態に応じて、COA456は戻りレーザエネルギを再度レーザレンジ受信機(LRR)462もしくはレーザスポットトラッカー(LST)464へ向ける。
次に、レーザ送信機450、コンペンセータアセンブリ452、COA456、LRR462、LST464、およびレーザリレー/フォーカスアセンブリ458を含むレーザサブシステム部品について詳細に説明する。
好ましい実施例において、レーザ送信機450はダイオードポンプ固体ND:YAGレーザである。ダイオードポンプ送信機は信頼度が高く、所要電力が少なく、寿命が長いため、同じ光出力のフラッシュランプポンプレーザよりも好ましい。レーザ送信機450は光パラメトリック発信器を使用して1.064ミクロン戦術波長の他に1.57ミクロン訓練波長を発生する。レーザ送信機450の出力がレーザ出力ポートで測定した場合に9mm−mradよりも良好なビーム品質(すなわち、輝度)を有し、かつ1.064ミクロンにおいて90mJよりも多く1.57ミクロンにおいて26mJよりも多く送信できるように部品を得ることができる。さらに、レーザ送信機出力はパルス周期間変調(PIM)コードにより駆動することができる、すなわち、20ナノ秒のパルス幅で20Hzまでのパルス繰返し周波数(PRF)で駆動することができる。
LRR462は1.064ミクロン戦術波長および1.57ミクロン訓練波長の両方に応答する低ノイズInGaAs受信機からなっている。LRR462はレーザから遠隔配置され出射レーザパルスの低レベル後方散乱をそのタイミング回路のトリガーとして使用する。LRR462はレーザ送信機450から遠隔配置されCOA456により偏光分離されて出射レーザエネルギがLRR462内へ鏡面反射されるのを防止する。出射レーザパルスのエネルギレベルは戻りレーザパルスのエネルギレベルよりも数桁高い。出射レーザパルスのエネルギが、たとえその非常に小さい部分であっても、反射してLRR462内へ入ると、LRRは飽和され戻りパルスをタイミングよく検出することができない。LRR462はおよそ0.463km(0.25海里)からおよそ37km(20海里)まで±3mの精度で測距することができる。
本発明の好ましい実施例では、LST464はカッドセルシリコン検出器を使用してレーザスポットトラックを得る。
レーザリレー/フォーカスアセンブリ458は2つの機能を提供する。第1に、ダイクロイックD1およびCOA456間のレーザエネルギの送受信を中継する。第2に、1組のフォーカスレンズFL3を並進させることにより、温度および高度に対してレーザエネルギ焦点を維持する。レーザリレー/フォーカスアセンブリ458は、モータ駆動親ねじを使用しかつポテンショメータにより位置帰還を監視することによりフォーカスレンズセットFL3を線形ベアリングに沿って並進させる。実際上、レーザエネルギはレーザリレー/フォーカスアセンブリハウジング内に組み込まれた真空セル(図示せず)内部に集束される。レーザエネルギは1組の真空セル窓468を通って真空セルへ出入りする。
前記したように、コンペンセータアセンブリ452は一対のリズレイプリズムR1およびコンペンセータユニット454を含み、3つの主要な機能を果たす。第1に、コンペンセータアセンブリ452はレーザLOSをシフトさせてレーザ対FLIRボアサイトを調整することができる。第2に、コンペンセータアセンブリ452はデロールプリズム414により導入される摂動を補償するためにレーザエネルギの偏光を調整することができる。第3に、後述するように、コンペンセータアセンブリはレーザエネルギの偏光を調整して内部ボアサイティング手順中にレーザエネルギの強度を交番させることができる。これらの仕事はコンペンセータユニット454により遂行される。
図6に示すように、コンペンセータユニット454は2枚の光波長板、λ/4波長板605およびλ/2波長板610を含み、それらはデロール角(すなわち、デロールプリズム414の角度)を監視するマイクロプロセッサベース回路(図示せず)の制御の元で、デロール角の関数として個別に回転される。λ/4波長板605およびλ/2波長板610の両方が同じボールベアリング支持ギア駆動ハウジング内に個別に搭載され、各々がサーボモータおよび位置帰還リゾルバを含むそれ自体の駆動機構を有している。
図6はレーザ送信機450を離れる時に出射レーザビーム615は直線偏光されることを示している。しかしながら、デロールプリズム414を出る時にレーザビームが直線偏光されることを保証するために、λ/4波長板605を回転させてレーザビーム偏光の楕円率を変えることができ、またλ/2波長板610を回転させて楕円の方位を回転させることができる。デロールプリズム414を出る時にレーザビームが直線偏光されることを保証することにより、レーザビームは偏光ビームスプリッタキューブ470を通過する時に直線偏光され、伝搬レーザビームのエネルギレベルは所望標的を照射するのに十分であることが保証される。レーザビームがλ/4波長板605およびλ/2波長板610と出合う順序は重要であることをお判り願いたい。
COA456は戻りレーザエネルギビームを再度LRR462もしくはLST464内へ向ける電気機械/光機械アセンブリである。また、COA456は適切なレーザ対LRRボアサイトおよび適切なレーザ対LSTボアサイトを維持するのを助ける。
レーザエネルギは所望の標的からシステムへ戻ると、ランダムに偏光される。COA456において、ランダムに偏光されたレーザエネルギは偏光ビームスプリッタ470により再度λ/2波長板466内へ向けられる。好ましい実施例では、λ/2波長板466はLRR検出器、LST検出器に対してレーザエネルギが調整される、すなわちその間で分割される、ようにレーザエネルギの偏光を回転させる。したがって、λ/2波長板466はLRR/LSTスイッチとして働く。
λ/2波長板466がレーザエネルギを偏光させた後で、一対のリズレイプリズムR1と同じ一対のリズレイプリズムR2を利用して、COA456内のレーザLOSがシフトされレーザ対LRRもしくはレーザ対LSTボアサイトが調整される。リズレイプリズムR1およびλ/2波長板466の両方が、サーボモータおよび位置帰還リゾルバを含むそれ自体の駆動機構を有している。
一対のリズレイプリズムR2を通過した後で、レーザエネルギは偏光ビームスプリッタ472に衝突する。偏光ビームスプリッタ472は、λ/2波長板466の回転状態(すなわち、LRR/LSTスイッチ)に応じて、再度レーザエネルギをLRR462、LST464、もしくはその両方へ向ける。
レーザLOSおよびFLIR LOSを安定化、修正および制御するために、本発明はLOS/サーボサブシステムを利用する。LOS/サーボサブシステムはFLIR LOSおよびレーザLOSの両方のダイナミックジッターを最小限に抑えるのを助ける。図7は6軸ジンバルアセンブリ705、いくつかの単相、二相および三相サーボモータ710、電力増幅器715、さまざまなレートおよび位置センサ720、デジタルインターフェイス725、およびデジタルプロセッサ730を含むLOS/サーボサブシステムの線図である。
6軸ジンバルアセンブリ705はピッチ/ヨージンバルアセンブリ460、ロールジンバル(図示せず)、デロールアセンブリ413、およびFSM415を含んでいる。ピッチ/ヨージンバルアセンブリ460、デロールアセンブリ413、およびFSM415は全てロールジンバルにより支持される受動絶縁光ベッド490上に搭載されている。絶縁光ベッド490は、LOSおよびダイナミックアライメントエラーに著しく寄与することがある、高周波振動を減衰させ構造的曲げ(すなわち、低周波から中間周波振動)を最小限に抑える。
ピッチ/ヨージンバルアセンブリ460は内部ジンバルを含みそれは、図5Aおよび図8に示すように、1組のレンズ410a,410b,410cおよびジンバルミラー403を含んでいる。レンズ410a,410b,410cを含むレンズセットは図4には単レンズ401として示されていることをお判り願いたい。レンズ410a,410b,410cは共通ピッチ/ヨーアフォーカル(すなわち、前記した共通アパーチャー)を構成する光学素子である。内部ジンバルはヨー軸周りの制限された回転動作(およそ5°)を与える。ピッチ/ヨージンバルアセンブリ460は4個のレンズ815を含む外部ジンバル(すなわち、ピッチジンバル)も有している。外部ジンバルはピッチ軸405周りの完全な360°の回転を与える。さらに、ピッチ/ヨウジンバルアセンブリ460とホストプラットホーム間には一つのピッチ軸インターフェイスしかなく、したがって、レーザオプティクスおよびFLIRオプティクスに対する共通のピッチベアリングセットしかない。ピッチ/ヨージンバルアセンブリ460は2台の別々のサーボモータ(図示せず)を利用している。
ロールジンバルおよびデロールアセンブリ413は、それぞれ、LOSポインティングおよび画像ロール安定化を提供する。特に、デロールアセンブリ413はシステムがロール軸周りを回転するおよび/もしくはジンバルアセンブリがピッチ軸周りを回転する時に、FLIR画像に対する優れたロール安定化および水平安定化を提供する。実際上、画像デロールは低摩擦、プリロード、組合せベアリング上を回転する円筒形ハウジング内に搭載されているデロールプリズム414により遂行される。回転アセンブリは直接駆動、パンケーキトルクモータにより駆動され、モータと同軸に搭載されたパンケーキリゾルバを介して位置が感知される。
FSMアセンブリ416はピストンプローブ電子装置930および電磁アセンブリ900を含んでいる。図9に示すように(米国特許第5,550,669号も参照)、FSM電磁アセンブリ900はFSM415をピッチ軸910およびヨー軸915周りに回転させる電磁装置である。好ましい実施例では、FSM900はFLIR LOSおよびレーザLOSに対する優れた安定化を提供する。それは、IMU720によりピッチおよびヨージンバル動作を測定して位置修正コマンドをFSM位置サーボモータ917へ加えることにより遂行される。次に、FSMサーボモータ位置コマンドはFSMサーボ電子装置アセンブリ920により制御される。FSM位置帰還は1組の位置プローブ925および位置プローブ電子装置アセンブリ930により行われる。
LOS制御センサ720はLOS制御プロセッサ730内に常駐するLOS制御ソフトウェアへデジタル情報を与える。LOS制御プロセッサはFLIR LOSおよびレーザLOSの両方を制御するLOS制御信号を発生する。LOS制御センサ720はデジタルロールレート情報を提供する角ロールレートセンサ、ジンバル角位置を提供するリゾルバ、FSM415に対する位置情報を提供する位置プローブ、および慣性測定装置(IMU)アセンブリ(図示せず)を含んでいる。IMUアセンブリは3軸光ファイバジャイロ(FOG)および3軸加速時計を含んでいる。IMUは慣性角速度の関数としての増分角情報、および慣性直線加速度の関数としての増分速度情報を与える。
LOSサーボサブシステムはダイナミックアライメントエラーを最小限に抑えるのを助けるが、図4に示すように、本発明にはさまざまな内部視線間の固定アライメントエラーを最小限に抑えるための内部ボアサイトモジュール(BM)474が含まれている。BM474はピッチ/ヨージンバルアセンブリ460に光学的に接続されており、ボアサイト制御アルゴリズムと共に、内部視線を互いにアライニングするのに使用される。内部視線にはFLIR NFOV LOS、FLIR WFOV LOS、レーザ送信機LOS、LRR LOS、およびLST LOSが含まれる。
図10はBM474の詳細を示す。ハウジング476内に含まれるBM474はIRおよびレーザエネルギが通過するアパーチャー窓1005を含んでいる。また、BM474は1次ミラーおよびIRおよびレーザエネルギを、それぞれ、BM474の内外へ向ける1組の2次ミラー1006,1007を含むカセグレン光学系を含んでいる。さらに、BM474はレチクル1010、レーザエネルギがレチクル1010内の開口を通過するのを防止するレーザフィルタ1025、IR/可視光源1015、レーザ検出器1020、およびレーザ源1030を含んでいる。
後述するFLIR LOSアライメント手順中に、IR/可視光源1015はIRエネルギおよび可視光エネルギの両方を放出し、それはディフューザ1016、ダイクロイック1017、および光学レンズ1018を通過する。次に、エネルギはレチクル1010を介して第2のダイクロイック1019から反射され、1次および2次ミラー1006,1007によりBM474から外へ向けられる。
後述するように、レーザLOSアライメント手順中に、レーザ送信機450からのレーザエネルギは1次および2次ミラー1006,1007によりBM474内へ向けられる。次に、レーザエネルギはレチクル1010を通過しダイクロック1019および光学レンズ1024を介してレーザ検出器1020へ入る。
LRRおよびLSTボアサイト手順中に、レーザ源1030はレーザエネルギを放出し、それは光学レンズ1031を通過する。レーザエネルギはダイクロイック1017から反射され、光学レンズ1018を通過し、第2のダイクロイック1019から反射され、レチクル1010を通過してBM474を出る。好ましい実施例では、レーザ源1030はレーザ発光ダイオード(LED)である。
レチクル1010は図11に示すようなレチクルパターン1100を含んでいる。レチクルパターン1100はいくつかの変わった形状の開口を有し、その中をさまざまなLOSアライメント過程中にレーザもしくはIRエネルギが通過する。図11に示すように、さまざまな開口は1064マイクロラジアン円形領域周りに対称的に配置されている。この円形領域のまさしく中心には60マイクロラジアンの穴があり、それはレチクルパターン1100の中心と一致している。
レチクルパターン1100内の第1組の開口は5つの八角形開口1105a−eを含んでいる。これらの開口によりIRエネルギはFLIR LOSアライメント手順中にレチクル1010を通過することができる。後述するように、第1の4つの開口1105a−dはFLIR LOSをFLIR焦点面アレイの中心に対して対称的にアライニングするのに使用される。第5の開口はFLIR LOSをFLIR焦点面アレイに対して回転的にアライニングするのに使用される。
レチクルパターン1100はいくつかの市松模様の開口1110も有している。市松模様開口は特殊信号処理ソフトウェアと共に使用される。次に、このソフトウェアはFLIRアライメント手順の前にFLIR画像を結像させる手順を制御する。大きい市松模様開口は特にWFOV FLIR画像を結像させるのに使用され、小さい市松模様開口は特にNFOV FLIR画像を結像させるのに使用される。市松模様開口を利用する信号処理ソフトウェアについては後述する。
最後に、レチクルパターン1100は4つの楔状開口1115を含んでいる。前記した八角形開口とは異なり、楔状開口1115はレーザLOSアライメント手順中にレーザ送信機450からのレーザエネルギをレチクル1010へ通すことができる。
次に図12に関連して、FLIR LOS、レーザ送信機LOS、次にLRR LOSおよびLST LOSをボアサイトする方法について詳細に説明する。最初に、ブロック1205に従ってボアサイトコマンドが発生される。次に、ブロック1210に示すように、ピッチジンバルが165°回転する。ピッチジンバルを165°回転することにより、BM474はFLIR光路とレーザ光路の一体部となる。次に、サーボモータを制御してボアサイト手順中にさまざまなIRおよびレーザオプティクスが動かされる信号処理ルーチンがブロック1215に従って活性化される。次に、それぞれブロック1220および1225に従って、NFOV FLIR画像およびWFOV FLIR画像がFLIR検出器/クーラーアセンブリ427内の焦点面アレイ480上に結像される。ブロック1230に従って、NFOVおよびWFOV FLIR画像が結像されるとFLIR LOSアライメント手順が開始される。前記したように、FLIR LOSはIR/可視光源1015、レチクルパターン1100および、特に、レチクルパターン1100内の八角形開口1105a−eを使用して焦点面アレイ480の中心とアラインされる。FLIR LOSアライメント手順は最初にIR/可視光源1015により照射して遂行される。IRおよび可視光エネルギはレチクルパターン1100内の5つの八角形開口1105a−eを通過する。5つの八角形開口1105a−eの各々を通過するエネルギにより、焦点面アレイ480上の5つの対応する領域が照射される。ロールサーボが固定されていると、前記した信号処理ルーチンによりピッチおよびローサーボは最初の4つの八角形開口1105a−eに対応する焦点面アレイ480上の最初の4つの照射領域が焦点面アレイ480の中心周りに対称的に配置されるまでピッチおよびヨージンバルを回転させるように指令される。次に、ピッチおよびヨーサーボがそれらの位置を保持していると、信号処理ルーチンおよびデロールサーボは第5の八角形開口1105eに対応する焦点面アレイ480上の第5の照射領域を使用して、焦点面アレイ480に対するレチクルパターン1100のロールアライメントを実施してBSMに対するFLIR LOSのアライメントを完了する。
FLIR LOSがアラインされると、レーザLOSはブロック1235に示すようにアラインされる。レーザLOSをアラインするために、レーザ送信機450は20Hzの公称レートで連続パルスストリームを発生開始する。前記したように、レーザフィルタ1025はレーザ送信機450からのレーザエネルギをレチクルパターン1100内のある開口、特に、レチクルパターン1100中心の60°楔状開口1115および60マイクロラジアン穴しか通さない。図13の位置1305に示すように、レーザ送信機450が送信を開始する時に、レーザスポットは4つの楔状開口1115の中の一つと一致しないことがある。レーザスポットを4つの楔状開口1115の中の一つと一致させるために、ボアサイトアルゴリズムにより一対のリズレイプリズムR1はレーザスポットをサーチパターン1310内のさまざまな位置へ動かすように指令される。最後に、位置1315で示すように、レーザスポットは楔状開口1115の中の一つと一致する。その結果、レーザ検出器1020により検出される。次に、位置1320に示すように、ボアサイトアルゴリズムによりリズレイ対R1はレーザスポットを対応する楔状開口の最も近い半径方向縁へ動かすように指令される。半径方向縁の角度に基づいて、レチクルパターン1100中心の60マイクロラジアン穴に達するためにレーザスポットを動かさなければならない方向をボアサイトアルゴリズムにより決定することができる。図13に、レーザスポットの移動方向を連続するレーザスポット位置1320,1325および1330で示す。
レーザスポットが対応する楔状開口の内縁に達する場合、それはレチクルパターン1100中心からおよそ500マイクロラジアンである。次に、図14Aから図14Fに示すように、ボアサイトアルゴリズムによりリズレイ対R1はレーザスポットを考えられるいくつかの矩形格子パターンの中の一つに従っていくつかの格子位置へ動かすように指令され、各矩形格子パターンはまさしく中心の60マイクロラジアン穴を含むレチクルパターン1100中心の1064マイクロラジアン円形領域の一部を包含している。使用する特定の格子パターンはレーザスポットをレチクルパターン1100の中心へ向けて動かすための案内として使用された半径方向縁の角度によって決まる。前例では、レーザスポットは楔状開口1350の低縁に沿ってレチクルの中心へ向かって動いて、楔状開口1350の内縁に達する時に図14Aに示す位置1405に配置されるようにされた。したがって、図14Aに示す矩形格子パターンはレーザスポットのレチクルパターン1100の中心に対するアライメントを微調整するための案内として使用される。
リズレイ対R1がレーザスポットを、例えば、図14Aに示す格子パターンに関連する各格子パターン位置へ動かす前に、ボアサイトアルゴリズムにより偏光コンペンセータ454はBSMへ送られるレーザエネルギの量を減衰させるよう指令される。レーザエネルギは集束されたレーザエネルギがレチクルを破損させるのを防止してエネルギレベルをレーザ検出器1020により検出可能な範囲内となるように調整するために減衰される。レーザエネルギを減衰させた後で、リズレイ対R1はレーザスポットを各格子パターン位置へ動かす。レーザ検出器1020により検出される最大レーザエネルギ検出に対応する位置が最善レーザLOSボアサイトアライメント位置として識別される。
次に、ブロック1237に従って、焦点面アレイ480上に照光される画像が180°回転される。それはデロールプリズムを90°回転させて行われる。次に、ブロック1230に従ったFLIR LOS手順およびブロック1235に従ったレーザLOS手順が繰り返される。これらの手順を繰り返すことにより、IRエネルギおよびレーザエネルギが一部異なる光路を進む事実によるFLIR LOSとレーザLOS間のいかなるアライメントエラーもボアサイトアルゴリズムにより校正される。
IRエネルギは八角開口1105を通過し、それらはレチクルパターン1100中心の60マイクロラジアン穴の周りに対称的に配置されているため、60マイクロラジアン穴に対するレーザLOSのアライメントによりFLIR LOSとレーザLOS間の精密なアライメントが達成される。前記したレーザLOS対FLIR LOSボアサイトアルゴリズムは42マイクロラジアン以内まで正確でありレーザビームの拡散は120マイクロラジアン以下である。
最後に、それぞれブロック1240および1245に従ってLRR462およびLST464がアラインされる。LRR462およびLST464をアラインするために、レーザ送信機450がターンオフされレーザダイオード1030がターンオンされる。レーザダイオード1030から放出されるレーザエネルギはレチクルパターン1100中心に位置する60マイクロラジアン穴を通って送られる。次に、レーザダイオード1030からのエネルギがレーザ光路に沿ってCOA456内へ通される。次に、COA456はレーザエネルギをLRR462内へ向ける。LRR LOSはリズレイプリズム466対を回転させてアラインされる。次に、COA456はレーザエネルギをLST464内へ向けてLSTLOSが同様にアラインされる。
代替実施例では、図15に示されたように、電気−光学サブシテムは、結合LST/LRR組立体1505を採用する。LST及びLRRが1つの結合単位の部品であるとき、レーザ復帰エネルギーをLRR及びLST内へ交互に指向させるなんらの必要ももはやない。したがって、代替実施例では、COA456は非常に簡単化される。特に、LRR/LSTスイッチ466、BSC472、及び2つのミラーが除かれ、それによってCOA456の複雑性を低める。更に、LRRとLSTを結合することによって、LRR及びLSTを別々に照準させる必要がもはやない。また、LRRとLSTを結合することによって、かつLRR/LSTスイッチ466、BSC472、2つの前述のミラーを除去することによって、テレビジョン・カメラ1510にとって使用可能である追加の空間が存在し、このカメラはAOIの近IR(赤外線)像を表すのに使用することがきる。
図16は、結合LRR/LST組立体1505の構成を示す。LSTは、好適には、カッドセル感光装置であって、この装置では各セルが電気信号1605aから1605dを出力し、これらの信号の各々は相当するセルを照射するレーザ・エネルギーの量に比例する。カッドセルLSTは、一般に、当業者に周知である。LRR1610は2つの高インピーダンス・バッファ領域1615aと1615bの交差点でカッドセル装置の中心に直接位置決めされたピン・ダイオードであり、これらの2つのバッファ領域は互いからカッドセルを電気絶縁する。LSTカッドセルは、集積LRRピンダイオード共に、ハイブリッド内に収容される。LSTセンサ及びLRRセンサの両方用前置増幅器及び後置増幅器は、このハイブリッド内に共設される。
セグネント化窓及びEMI格子
好適実施例では、上に説明した光−電気サブシステムは、ポッド組立体内に収容され、この組立体の前部(すなわち、シュラウド)が図17に示されている。ポッド組立体は、ホスト・プラットフォームに接続される。例えば、ポッド組立体は、F−15、F−16、又はF−18のような戦闘用航空機の翼上のパイロンから懸架される。シュラウド組立体は上に説明した光−電子機器を物理的に保護する一方、レーザ・エネルギー及びIR(赤外線)エネルギーはセグメント化窓1705を通してシュランド組立体の内、外へ通過する。
窓は、4つのセグメント又はパネル1705aから1705dを有する。これらのセグメントは、システムの空気−光学性能を最適化するように設計される。例えば、これらのゼグメント又はパネルは、エネルギーが上に説明した光−電子センサ内へ反射して戻るのを減少させるか又は防止する。また、これらのパネルは、20,000AGL(地上高度)におけるミッション臨界ピッチ角0°及び20でモジュラ伝達関数(MTF)対ジンバル角を最適化する。更に、これらの窓パネルは、ピッチで+35°から−155°、ロールで360°、及びヨー(yaw)で±5°にわたりセンサ走査を支援する。更に、セグメント化窓は、シュラウド・フォロアの代わりに採用される。シュラウド・フォロアは、より多くのハードウェアを必要としかつ大きなレーダ断面積(RCS)及び空力抵抗係数を現す。
4つの窓パネルは、基質材料及び3つの必要とされるコーティングで構成される。これらのコーティングは、すなわち、電磁干渉コーティング、耐久性反射防止(DAR)コーティング、及び内部反射防止(IAR)コーティングである。いくつもの異なる材料を基質材料に使用することもできる。例えば、この目的に“Cleartran”(多重スペクトルZnS)が普通使用される。これは、良好な多重スペクトル特性を現すが、非常に耐久性であると云うわけではない。対照的に、サファイアは、非常に耐久性でかつそれは中波範囲(すなわち、〜3〜4.5マイクロメートル)で良好な透過特性を現す。したがって、好適実施例では、サファイアが基質材料に使用される。
前述のパネルの各々はまた、EMI(電磁干渉)格子を含む。一般に、EMI格子は、動作環境内に存在することがある大きなEM(電磁)界へのセンサ及びセンサ・エレクトロニックスの露出を減少させる。例えば、EMI格子は、システム・エレクトロニックス(例えば、IMU(慣性測定装置)、FLIR(前方監視赤外線レーダ)アナログ・エレクトロニックス、FSM(飛点顕微鏡)プローブ)上へのEM界エネルギーの影響を最小限にする又は除去するために使用されることがあり、これらのシステム・エレクトロニックスはホスト・プラットフォーム(例えば、F−16、F−18)上に設置された源(すなわち、レーダ)から発射するこの型式の放射に敏感である。この格子はまた、ホスト・プラットフォーム上に設置されたエレクトロニックスに悪影響を及ぼすおそれがあるポッド組立体内に設置されたエレクトロニックスからのEMエネルギーを最小限にすることがある。
一般に、EMI格子は、当業者に周知である。しかしながら、先行EMI格子は正方形パターン又は極(同心)パターンを採用する。これら先行EMI格子パータンは、FLIR像上に許容不可能なアーチファクトを発生する。例えば、正方形格子パターンは、軸外れ光源から放射状に拡がる4つの線に沿ってエネルギーを集中して、図18に示されたようなエネルギー・アーチファクト1800を生じる。このエネルギーは、FLIR像上に現れかつ許容不可能である。
好適実施例では、図19に示されたように円のアレーを含むEMI格子パターンが採用される。このEMI格子パターンは、迷光を特定の軸に沿ってよりはむしろ放射状に案内又は回折し、このようにしてFLIR像上の不要な光エネルギー・ア−チファクトを減少又は除去する。図19の配置では各円は、好適には、5マイクロメートルの線幅及び320マイクロメートルの直径を有する。繰り返しオフセット(すなわち、2つの隣接する円の中心間の距離)は315マイクロメートルであり、ここでは円の正接点において円形線の100パーセント・オーバラップがある。上に説明した特定EMI格子は、EMI格子の1模範的実施例を単に表す。当業者が承知するように、上に説明したEMI格子パターンの意図する範囲を超えることなく、他の寸法を採用してよい。
本発明のEMI格子は、先行技術におけるのと全く同じようにしてセグメント化窓パネルに取り付けられる。まず、3つの金属層、すなわち、内側接着層、中間伝導層、及び外側保護層が窓に当てがわれる。各層には異なる金属が使用されてよいが、しかしながら、典型的に、クロムが内側層に、金が中間層に、及びチタンが外側層に使用される。“マスク”が窓材料を覆って置かれ、次いで、紫外線光に露出される。紫外線光は、マスクによって保護されない領域から金属層を取り除く。マスクが取り外されるとき、EMI格子が窓に固定される。
故障分離
電気−光学サブシステムは、いくつものサーボ・システムを含む。各サーボ・システムは、1つ以上の増幅器、及び単相、二相、又は三相サーボ・モータを含む。これらのサーボ・システムは、電気−光学サブシステム内の種々のレンズ、プリズム、ミラー、及び波長板を回転及び/又は並進させるために必要な電力(power)又は機械力を与える。サーボ・システムは、二相ブラシレス直流モータ及びパルス幅変調(PWM)増幅器サーボ・システム(すなわち、ピッチ・サーボ・システム及びデロール・サーボ・システム)を含む。また、三相ブラシレス直流モータ、PWM増幅器サーボ・システム(すなわち、ロール・サーボ・システム)も含まれる。更に、いくつかの単相モータ、直線増幅器サーボ・システム(すなわち、種々のレーザ及びFLIR収束組立体サーボ・システム、熱基準サーボ・システム、FSMサーボ・システム、リズリープリズム・サーボ・システム、ヨーサーボ・システム、及び制御サーボ・システム、入口及び出口空気流サーボ・システム)がまた含まれる。
上に識別したサーボ・システムのどれかにおける故障条件の存在を検出するために、本発明は、故障条件が所与のサーボ・システムの増幅器部分に又は所与のサーボ・システムのモータ部分に起こっているかどうか判定することができる故障分離能力を与える。所与のサーボ・システムの増幅器部分又はモータ部分への故障を分離することによって、サーボ・システム全体を取り外す又は交換する必要を回避する。その代わりに、故障条件を含む増幅器部分又はモータ部分のみを取り外す及び/又は交換するだけでよい。先行技術は試験負荷及びこれらの負荷を回路に入出させるスイッチング手段を必要としてきた。本技術は、試験負荷を必要としない。
図20は、二相ブラシレス直流モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2000の回路図である。通常条件下で、回路2000は二相モータMの巻線を通る電流の整流を制御し、これらの巻線は、立ち代わって、モータ軸の回転を制御する。特に、二相ブラシレス直流モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2000は、2つのPWM増幅器A及びBを含む。これらの増幅器A及びBの各々は、2つの上側励振トランジスタT1とT2、及び2つの下側励振トランジスタT3とT4を有する。モータ巻線を通る電流を整流しこのようにして二相モータMの軸を回転させるために、当業者が理解するように各増幅器内の上側励振トランジスタを同じ増幅器の他の側部上の下側励振トランジスタと対にすることが必要である。例えば、増幅器A内で、トランジスタT1はトランジスタT4と対にされることになり、トランジスタT2はトランジスタT3と対にされることになる。同様に、増幅器B内で、トランジスタT1はトランジスタT4と対にされることになり、トランジスタT2はトランジスタT3と対にされることになる。そこで、まず増幅器A内で、次いで増幅器B内で、励振トランジスタの各対を交互に活性化する(相補スイッチングとして周知の技術)ことによって、二相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2000は、モータMの軸上に定トルクを維持することができる。
二相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2000はまた、制御回路2005を含む。制御回路2005は、明確に云えば、標準帰還構成を使用して負荷電流を制御するために、相補スイッチング・プロセスのタイミング(すなわち、いつ各励振トランジスタ対を活性化させるか)を制御する。本発明では、制御回路2005は、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレー(FPGA)で以て実現される。しかしながら、当業者が容易に理解するように、制御回路2005を本発明の精神に反することなく他の形式の論理を使用して実現することができる。
更に、二相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2000内の各増幅器A及びBは、2つの上側電流センシング抵抗器R1及びR2を含む。上側電流センシング抵抗器R1及びR2は、それぞれ、上側励振トランジスタT1及びT2を通して流れる電流の量を監視する。更に、各増幅器A及びBは、下側電流センシング抵抗器Roを含む。下側電流センシング抵抗器Roは、下側励振トランジスタT3及びT4を通して流れる電流を監視するために利用される。重要なのは、本発明では増幅器A及びBが絶縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(IGBT)を含むことに注意することである。IGBTは、当業者が容易に理解するように、それらの利用が、270ボルト電源Vccを与えられた制御回路2005の設計を簡単化すると云う理由から、一部、利用される。しかしながら、当業者がまた認めるように、MOSFET及びバイポーラ・トランジスタのような固体スイッチを採用することもできる。
一般に、二相、PWM増幅器サーボ・システム故障分離プロセスは、次のように働く。トランジスタ対の相補スイッチングが動作不能にされる。制御回路2005が、励振トランジスタの対、例えば、増幅器A内のT1及びT4を活性化する。制御回路2005は、次いで、この励振トランジスタ対を不活性化し、立ち代わって、他の励振トランジスタ対の各々、すなわち、増幅器A内のT2とT3、及び増幅器B内のT1とT4、及び増幅器B内のT2とT3を活性化及び不活性化する。正規動作条件下で(すなわち、故障条件が存在しないとき)、各励振トランジスタ対の活性化によって、電流の特定量が、相当する上側電流センシング抵抗器R1又はR2を通して、相当する上側励振トランジスタT1又はT2を通して、相当するサーボ・モータ巻線を通して、相当する下側励振トランジスタT3又はT4を通して、及び最終的に下側電流センシング抵抗器Roを通して流される。もし、事実、故障条件が存在しないならば、上側電流センシング抵抗器R1又はR2を横断して及び下側電流センシング抵抗器Roを横断して既知の電圧降下が常に現れることになる。しかしながら、もし故障条件が存在するならば、上側電流センシング抵抗器R1又はR2を通して及び/又は下側電流センシング抵抗器Roを横断して流れる電流の量が顕著な影響を受けることになる。上に識別した励振トランジスタ対の各々のような抵抗器を通して流れる電流の量を監視することによって、下に更に詳細に説明するように、次の単一点故障条件、すなわち、モータ巻線短絡、モータ巻線開路、増幅器短絡、モータ巻線地絡、増幅器開路を分離することができる。
図21は、本発明の好適実施例による、二相モータ、PWM増幅器故障分離プロセスのステップを示す流れ図である。図21によれば、制御回路2005が、ブロック2101によって示されたように相補スイッチングを動作不能にすることによってプロセスを開始する。いったん相補スイッチングが動作不能にされると、制御回路2005は、自由になって、故障分離の目的のために励振トランジスタ対を活性化及び不活性化する。
相補スイッチングが動作不能にされた後、制御回路2005は、ブロック2105によって示されたように、正制御電流命令+Iを発生する。正制御電流命令は、励振トランジスタT1及びT4を含むトランジスタ対を活性化する。制御回路2005は、判定ブロック2110によって示されたように、上側電流センシング抵抗器R1を通して流れる電流の大きさが正規であるかどうか又はそれが正規量を超えるかどうか、すなわち、それが所定しきい値を超えるかどうか判定する。もし上側電流センシング抵抗器R1を通して流れる電流の大きさが過大であるならば、判定ブロック2110から出る“YES”経路に従って、制御回路2005は、判定ブロック2112によって示されたように、下側電流センシング抵抗器R0を通して流れる電流の大きさが零に等しいかどうか判定する。もし下側電流センシング抵抗器R0を通して流れる電流が零に等しいならば、制御回路2005は、ブロック2113によって示されたように、増幅器SHUTDOWN(運転停止)命令を発生することになる。制御回路2005が電流の量が零に等しいと判定するからには、ブロック2114によって示されたように、故障条件はモータ巻線地絡と識別される。もし制御回路2005が下側電流センシング抵抗器を通して流れる電流が零に等しくないと判定するならば、判定ブロック2112から出る“NO”経路に従って、制御論理2005は、ブロック2115によって示されたように、それでもやはり、増幅器SHUTDOWN命令を発生することになる。しかしながら、上側電流センシング抵抗器R1を通る電流の過大な量が引き起こす故障条件がモータ巻線内の短絡に因るものか又は増幅器内の短絡に因るものか依然として判定されない。したがって、制御回路は、次いで、ブロック2120によって示されたように、負電流命令−Iを発生し、この命令が励振トランジスタT2及びT3を含むトランジスタ対を活性化する。制御回路2005は、いまや、上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが過大であるかどうか、すなわち、それが、ブロック2125によって示されたように、所定しきい値を超えるかどうか判定する。もし上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の量がしきい値を超えるならば、判定ブロック2125から出る“YES”経路に従って、制御回路2005は、ブロック2130によって示されたように、もう一度、増幅器SHUTDOWN命令を発生する。電流の過大量が両上側電流抵抗器RI及びR2を通して引き出されたからには、ステップ2135によって示されたように、故障条件はサーボ・モータ巻線短絡と識別される。しかしながら、もし上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが所定しき値を超えないならば、判定ブロック2125から出る“NO”経路に従って、すなわち、上側電流センシング抵抗器が電流の過大量を引き出す場合に限り、ステップ2140によって示されたように、故障条件は増幅器短絡と識別される。
もし、ブロック2105に従って、正電流命令+Iを発生した後、制御回路2005が、判定ブロック2110から出る“NO”経路に従って、上側電流センシング抵抗器R1を通して流れる電流の大きさが所定しきい値を超えないと判定するならば、制御回路2005は、判定ブロック2145に示されたように、下側電流センシング抵抗器Roを通して流れる電流の大きさが零に等しいかどうか判定する。もし下側電流センシング抵抗器を通して流れる電流の大きさが零に等しいならば、制御回路2005は、ブロック2150によって示されたように、負命令電流−Iを発生し、かつ、判定ブロック2155によって示されたように、上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが所定しきい値を超えるかどうか判定する。もし上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが所定しきい値を超えるならば、判定ブロック2155から出る“YES”経路に従って、制御回路2005は、ブロック2160によって示されたように、増幅器SHUTDOWN命令を発生することになる。電流の過大量が上側電流センシング抵抗器の1つのみ、すなわち、R2を通して検出されたからには、ステップ2165によって示されたように、故障条件は増幅器短絡と識別される。
しかしながら、もし上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが所定しきい値を超えないならば、判定ブロック2155から出る“NO”経路に従って、制御回路2005は、判定ブロック2170によって示されたように、下側電流センシング抵抗器を通して流れる電流の大きさが零に等しいかどうか判定することになる。もし下側電流センシング抵抗器Roを通して流れる電流が零に等しい、すなわち、T1及びT4が活性化されるときかつT2及びT3が活性化されるとき両R1及びR2が電流の正規量を引き出しかつRoが電流を引き出さないならば、ステップ2175によって示されたように、故障条件はモータ巻線開路と識別される。もし下側電流センシング抵抗器Roが零に等しくないならば、判定ブロック2170から出る“NO”経路に従って、すなわち、T1及びT2が活性化されるときに限り両抵抗器R1及びR2は電流の正規量を引き出しつつありかつRoは電流を引き出さず、ステップ2180によって示されたように、故障条件は増幅器開路と識別される。
しかしながら、もし下側電流センシング抵抗器Roを通して流れる電流の大きさが零に等しくないならば、判定ブロック2145から出る“NO”経路に従って、制御回路2005は、ブロック2185によって示されたように、負命令電流−Iを発生し、この命令が励振トランジスタT2及びT3を含むトランジスタ対を活性化する。制御回路2005は、次いで、判定ブロック2190によって示されたように、上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが所定しきい値を超えるかどうか判定する。もし上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさがしきい値を超えるならば、判定ブロック2190から出る“YES”経路に従って、すなわち、電流の過大量が上側電流センシング抵抗器の1つのみを通して流れ、制御回路2005は、ブロック2160によって示されたように、増幅器SHUTDOWN命令を発生し、かつ、ステップ2165によって示されたように、故障条件は増幅器短絡と識別される。
しかしながら、もし上側電流センシング抵抗器R2を通して流れる電流の大きさが所定しきい値を超えないならば、判定ブロック2190から出る“NO”経路に従って、制御回路2005は、判定ブロック2195によって示されたように、下側電流センシング抵抗器Roを通して流れる電流の大きさが零に等しいかどうか判定する。もし下側電流センシング抵抗器Roを通して流れる電流が零に等しいならば、判定ブロック2195から出る“YES”経路に従って、すなわち、T2及びT3が活性化されるときに限りR1及びR2が電流の正規量を引き出しつつありかつRoを通る電流の量が零であり、ステップ2180によって示されたように、故障条件は増幅器開路と識別される。もし下側電流センシング抵抗器Roを通して流れる電流の大きさが零に等しくないならば、判定ブロック2195から出る“NO”経路に従って、すなわち、どちらかの励振トランジスタ対が活性化されるときR1及びR2が電流の正規量を引き出しつつありかつRoが零でなく、制御回路2005は、ステップ2199によって示されたように、単一点故障が識別されないことを表示することになる。
上に説明した故障分離プロセスは二相モータ、PWM増幅器サーボ・システムの1相にのみ適するので、前述の故障分離プロセスを第2相に対して(すなわち、モータの第2相と第2増幅器との間の故障を分離するために)繰り返すことができる。事実、三相以上のサーボ・システムが採用されている場合、存在する相の数だけ多くの回数にわたって前述のプロセスを繰り返すことができる。表Iは、本発明の好適実施例による二相、PWM増幅器故障分離プロセスをまとめたものである。
Figure 0004078378
図22は、三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2200の回路図である。三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2200は、上側励振トランジスタT1及び下側励振トランジスタT4を含む位相励振器A、上側励振トランジスタT2及び下側励振トランジスタT5を含む位相励振器B、及び上側励振トランジスタT3及び下側励振トランジスタT6を含む位相励振器Cを有するPWM増幅器を採用する。重要なのは、励振トランジスタがIGBTであることに注意することである。しかしながら、やはり、当業者が認めるように、MOSFET及びバイポーラ・トランジスタのような他の固体スイッチを採用することもできる。三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2200もまた制御論理2205を採用し、この制御論理は次の励振トランジスタ対、すなわち、T1とT5、T1とT6、T2とT6、T2とT4、T3とT4、及びT3とT5の活性化を制御する。当業者が容易に理解するように、上に識別したトランジスタ対の活性化は、三相モータMの3つの巻線M、M、Mの各々を通る電流を制御する。上に識別した励振トランジスタ対の各々を適当に活性化することによって、制御論理2205は、三相モータMの軸上に定トルクを維持することができる。
制御論理2205は、本発明の好適実施例ではソフトウェアによって制御される。したがって、制御論理2205は、当業者によってホール(Hall)符号又は位相符号化器帰還符号と呼ばれる一連の整流符号を受信する。各ホール符号は、制御論理2205に適当な励振トランジスタ制御線路1、……6を活性化させる。例えば、トランジスタT1及びT5を含むトランジスタ対を活性化する任を負うホール符号は、モータ軸の実位置にかかわらず、制御論理2205にトランジスタ制御線路1及び5を活性化せしめることになる。
本発明によれば、上に説明した二相モータ、PWM増幅器サーボ故障分離プロセスのように、三相モータ、PWM増幅器サーボ故障分離プロセスは、故障分離目的のために現存するサーボ・システム回路2200ハードウェアを利用する。したがって、三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2200はまた、3つの上側電流センシング抵抗器R、R、R、及び下側電流センシング抵抗器Routを含む。一般に、故障分離は、サーボ・システム回路に電源電圧VCCの既知の量を印加し、かつ次いで上側電流センシング抵抗器R、R、R、及び/又は下側電流センシング抵抗器Routを通して流れる電流の量を分析することで以て単一点故障条件を分離することによって、完遂される。三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム故障分離プロセスは、次の単一点故障条件、すなわち、モータ巻線開路、モータ巻線短絡線絡、モータ巻線地絡、増幅器励振トランジスタ開路、増幅器励振トランジスタ短絡、増幅器出力ワイヤボンド開路を分離することができる。
図23A及び23Bは、本発明の好適実施例に従う、三相モータ、PWM増幅器故障分離プロセスの詳細ステップを示す流れ図である。図23Aによれば、制御論理2205は、モータ巻線を通る電流の整流を制御するために本来使用されるホール符号を取り消すことによって、かつ、ブロック2305によって示されたように、所望励振トランジスタ対(例えば、上側励振トランジスタT1及び下側励振トランジスタT5)に相当するホール符号を発生することによって、開始する。ホール符号は、立ち代わって、ブロック2310に示されたように、制御論理2205に所望トランジスタ対に相当する適当なトランジスタ制御線路(例えば、トランジスタ制御線路1及び5)を活性化させることになる。
次に、制御論理2205は、ブロック2315によって示されたように、相当する上側電流センシング抵抗器を通して流れる電流(例えば、上側電流センシング抵抗器R又はR又はRをそれぞれ通る電流I又はI又はI)が所定しきい値Tを超えるかどうか判定しなければならず、ここでしきい値Tはそうでなければ電流の過大量であるものを表す。もし上側電流センシング抵抗器が電流の過大量を引き出しつつあるならば、判定ブロック2315から出る“YES”経路に従って、制御論理2205は、ブロック2317によって示されたように、SHUTDOWN命令を発生し、かつブロック2320によって示されたように適当な状態フラグをセットし、このようにして現在励振トランジスタ対(例えば、T1及びT5)の活性化が過電流条件を生じたことを表示することになる。
しかしながら、もし現在の励振トランジスタ対の活性化がSHUTDOWNを生じなかったならば、判定ブロック2315から出る“NO”経路に従って、制御論理2205は、判定ブロック2325によって示されたように、励振トランジスタ対の活性化がNO CURRENT(電流なし)条件(すなわち、出力抵抗器Routを通して流れる電流が零である)を生じたかどうか判定する。もし励振トランジスタ対の活性化がNO CURRENT条件を生じるならば、判定ブロック2325から出る“YES”経路に従って、制御論理2205は、ブロック2330によって示されたように、適当な状態フラグをセットすることになる。
次のステップは、判定ブロック2335によって示されたように、前述の励振トランジスタ対の全て6つが活性化されているかどうか判定することである。もし全て6つの励振トランジスタ対が活性化されていないならば、判定ブロック2335から出る“NO”経路に従って、制御論理2205は、次の所望励振トランジスタ対を活性化するように異なるホール符号を発生することになる。判定ブロック2335から出る“YES”経路に従って、いったん全て6つの励振トランジスタ対が活性化されたならば、状態フラグが下に説明するように故障条件を分離するために必要な情報の全てを含む。
全て6つの励振トランジスタ対が活性化された後、状態フラグは、判定ブロック2340によって示されたように、励振トランジスタ対の2つが活性化されたとき増幅器SHUTDOWNが起こったこと、及びこれら2つの影響された励振トランジスタ対が同じ上側又は同じ下側励振トランジスタを含んでいたことを表示することがある。例えば、第1トランジスタ対は励振トランジスタ対T1及びT5を含むトランジスタ対であるかもしれないのに対して、第2トランジスタ対は第2トランジスタ対は励振トランジスタ対T1及びT6を含むトランジスタ対であるかもしれず、ここで両励振トランジスタ対が位相励振器Aからの上側励振トランジスタT1を含む。もし状態フラグがこの条件が起こっていることを表示するならば、判定ブロック2340から出る“YES”経路に従って、ブロック2345に示されたように、故障条件は増幅器短絡と識別されることになる。特に、故障分離プロセスは、故障条件を引き起こす励振トランジスタ、例えば、上の例における励振トランジスタT1を識別することになる。
しかしながら、もし状態フラグがこの状態が起こったことを表示しないならば、判定ブロック2340から出る“NO”経路に従って、状態フラグはその代わりに、判定ブロック2350によって示されたように、2つの励振トランジスタ対が活性化されたときSHUTDOWNが起こったこと、及び両方の場合に同じ2つの位相励振器が係わりを持たされたことを表示することがある。例えば、状態フラグは、励振トランジスタT1及びT5を含むトランジスタ対の活性化中SHUTDOWNが起こったこと、及び励振トランジスタT2及びT4を含むトランジスタ対の活性化中SHUTDOWNが起こったことを表示することがある。この例では、位相励振器A及びBのみが影響される。もし状態フラグがこの状態が起こっていることを表示するならば、判定ブロック2350から出る“YES”経路に従って、ブロック2355によって示されたように、故障はモータ巻線短絡と識別されることになる。特に、故障分離プロセスは、上の例では、モータ巻線M−Mのような、故障条件を引き起こすモータ巻線を識別することになる。
もし状態フラグが判定ブロック2350内に識別された条件が存在することを表示しないならば、判定ブロック2350から出る“NO”経路に従って、判定ブロック2360に示されたように、状態フラグは4つの励振トランジスタ対が活性化されたときSHUTDWONが起こったことを表示することがあり、かつここで全て4つの影響された励振トランジスタ対が共通励振器を伴う。例えば、状態フラグは、励振トランジスタT1とT5、T1とT6、T2とT4、T3とT4を含むトランジスタ対の活性化中SHUTDOWNが起こったことを表示することがある。この例では、共に位相励振器Aに係わる上側励振トランジスタT1又は下側励振トランジスタT4が係わりを持たせられる。もし状態フラグがこの条件が起こったことを表示するならば、判定ブロック2360から出る“YES”経路に従って、ブロック2365によって示されたように、故障条件はモータ巻線地絡と識別されることになる。特に、故障分離プロセスは、上の例における位相励振器Aのような、故障条件を引き起こす位相励振器を識別することになる。
もし状態フラグが判定ブロック2360内に識別された条件が存在することを表示しないならば、判定ブロック2360から出る“NO”経路に従って、判定ブロック2370に示されたように、状態フラグは2つの励振トランジスタ対の活性化中NO CURRENT条件が起こったことを表示することがあり、かつここで2つの影響された励振トランジスタ対が同じ上側又は下側励振トランジスタに係わる。例えば、状態フラグは、励振トランジスタT1及びT5を含むトランジスタ対の活性化中かつ励振トランジスタT1及びT6を含むトランジスタ対の活性化中NO CURRENTが起こったことを表示することがある。この例では、影響された励振トランジスタ対の両方が上側励振トランジスタT1に係わる。もし状態フラグがこの条件が起こったことを表示するならば、判定ブロック2370からから出る“YES”経路に従って、ブロック2375によって示されたように、故障条件は増幅器開絡と識別されることになる。特に、故障分離プロセスは、上の例における励振トランジスタT1のような、故障条件を引き起こす励振トランジスタを識別することができる。
もし状態フラグが判定ブロック2370内に識別された条件が存在することを表示しないならば、判定ブロック2370から出る“NO”経路に従って、状態フラグは4つの励振トランジスタ対の活性化中NO CURRENT条件が起こったことを表示することがあり、かつここで全て4つの励振トランジスタ対が共通位相励振器に係わる。例えば、状態フラグは、励振トランジスタ対T1とT5、T1とT6、T2とT4、T3とT4の活性化中NO CURRENT条件が起こったことを表示することがある。この例では、位相励振器Aが全て4つの励振トランジスタ対に共通である。もし状態フラグがこの条件が起こったことを表示するならば、判定ブロック2380から出る“YES”経路に従って、ブロック2385によって示されたように、故障条件はモータ巻線開路と識別されることになる。特に、故障分離プロセスは、上の例におけるモータ巻線Mのような、故障条件を引き起こしつつあるモータ巻線を識別することができる。
もし状態フラグが判定ブロック2380内に識別された条件が存在することを表示しないならば、判定ブロック2380から出る“NO”経路に従って、ブロック2390によって示されたように、故障分離プロセスは単一点故障条件が分離されていないことを表示することになる。
Figure 0004078378
表IIは、本発明の好適実施例による、三相モータ、PWM増幅器故障分離プロセスをまとめたものであり、ここで“SD”はSHUTDOWNを意味し、“NC”はNO CURRENT条件を意味する。重要なことは、三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2200が“WYE”構成で結線されることである。しかしながら、当業者が容易に理解するように、同様の故障分離プロセスを“DELTA(デルタ)”結線された、三相モータ、PWM増幅器サーボ制御回路用に実現することができ、同じく本発明の精神に含まれると考えられる。
図24は、単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400の回路図である。通常動作条件下で、単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400は単相巻線を通る電流の整流を制御し、この電流が単相モータMの軸の回転を制御する。
本発明の好適実施例では、単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400は、モノリシック二電力演算増幅器を含む単一供給、直線相互コンダクタンス・ブリッジ増幅器構成を採用する。特に、この構成は電源Vを含み、ここにVは好適実施例では+28ボルトに等しい。電源Vは双方向負荷流ILOADを単相モータMの巻線を通して流れさせ、ここで負荷電流ILOADは、演算増幅器Aと演算増幅器Bの入力に印加された電圧の量に直線的に比例する。
単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400は、次のように働く。増幅器Aの出力電圧と電源電圧とが等しく(例えば、+28ボルトに等しく)かつ増幅器Bの出力電圧が0ボルトに等しいとき、負荷電流ILOADはその最大正値にある。増幅器Bの出力電圧と電源電圧とが等しくかつ増幅器Aの出力電圧が0ボルトに等しいとき、負荷電流ILOADはその最大負値にある。増幅器Aと増幅器Bの出力電圧とが等しいとき(例えば、増幅器Aと増幅器Bの出力が共にV/2ボルトに等しいとき)負荷電流ILOADは零であることが、論理的に導かれる。更に、単相モータMに掛かる電圧は0ボルトと+Vボルトとの間で変動することができ、したがって、負荷電流ILOADがこの電圧に対して直線的に変動する。それゆえ、当業者が容易に理解するように、単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400は、電圧命令の大きさ(すなわち、演算増幅器Aと演算増幅器Bの入力に印加される電圧の量)を変動させることによってサーボ・モータMの軸に印加されるトルクの量を直線的に変動させることができる。
図24で直線増幅器A及びBの各々は、上側励振トランジスタ(図示されていない)及び下側励振トランジスタ(図示されていない)を含み、これらは図20に示された上側及び下側励振トランジスタに極く類似している。したがって、直線増幅器A内の上側励振トランジスタは単相モータMを通る正負荷電流ILOADを発生する任を主として負うのに対して、直線増幅器B内の下側励振トランジスタは正負荷電流ILOADをシンクする。同様に、直線増幅器B内の上側励振トランジスタは単相モータMに対する負負荷電流ILOADを発生する任を主として負うのに対して、直線増幅器A内の下側励振トランジスタは負負荷電流ILOADをシンクする。
PWM増幅器サーボ組立体制御回路2000及び2200と異なり、単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400は、電源電流Iの量(すなわち、演算増幅器A及びBに印加される電流の量)に比例する電圧Vを発生するアナログ電源電流センシング増幅器2410、復帰電流±Iの量(すなわち、+I又は−Iの量)に比例する電圧Vを発生するアナログ復帰電流センシング増幅器2415、及び単相サーボ・モータMの巻線と並列に接続された分流抵抗器を含み、ここで分流抵抗器は比較的大きなインピーダンス値を有する。これらの追加構成要素は、次の単一点故障条件、すなわち、モータ巻線開路、モータ巻線線絡、モータ巻線地絡、増幅器励振トランジスタ開路、増幅器短絡、及び増幅器出力ワイヤ・ボンド開路を検出しかつ分離することを可能にする。
図25は、単相モータ、直線増幅器サーボ故障分離プロセスの詳細ステップを示す流れ図である。図25によれば、制御回路2405は、ブロック2510によって示されたように、正電圧の所定量を発生することによってその手順を開始する。この電圧は、加算器2420及び加算器2425に印加される。好適実施例では、発生された電圧の量はV/ボルト(すなわち、加算器2420及び2425用規準電圧)より小さく、それであるから増幅器Aの入力電圧は+Vボルトより小さく及び増幅器Bの入力電圧は+Vボルトよりかなり小さい。通常動作条件下で、これは、単相モータ巻線を通して、図24に示されたように、正負荷電流ILOADを生じる。次に、ブロック2515によって示されたように、復帰電流+Iが測定される。
次いで、制御回路2405は、ブロック2520によって示されたように、負電圧の所定量を発生する。この負電圧は、加算器2420及び加算器2425に同じように印加される。増幅器Bはいまや+Vボルトよりちょっと低い入力電圧を受け及び増幅器Aは+Vよりかなり低い入力電圧を受ける。通常動作条件下で、これは、単相モータ巻線を通して負負荷電流ILOADを生じることになる。ブロック2525に示されたように、復帰電流−Iがいまや測定される。
次いで、制御回路2405は、判定ブロック2530によって示されたように、復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが共に復帰電流の所定(すなわち、期待された)量より小さいかどうか判定し、ここで復帰電流の期待された量IExpは故障条件が存在しないとき期待する復帰電流の量に等しい。もし+I及び−Iの大きさが共に復帰電流の期待された量IEXPの大きさより小さいならば、判定ブロック2530から出る“YES”経路に従って、ブロック2535に示されたように、故障条件はモータ巻線開路と識別されることになる。モータ巻線開路条件はモータ巻線を通して通常流れる電流を、代わりにモータMの抵抗負荷に比較して大きな抵抗(すなわち、好適実施例では1400オーム)を有する分流抵抗器2430を通して強制的に流すので、復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさはIEXPより小さい。したがって、分流電流ISHUNTは分流抵抗器2430を横断して大きな電圧降下を引き起こす。分流抵抗器2430を横断する大きな電圧降下は、そうでなければアナログ電流センシング増幅器2415の入力を横断して起こっているであろう電圧降下を減少させる。これが、復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが共に復帰電流の期待された量Iの大きさより小さいと云うように、復帰電流+Iの大きさ及び同様に復帰電流−Iのそれを小さくする。
しかしながら、もし復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが期待された復帰電流IEXPの大きさ以上であるならば、判定ブロック2530から出る“NO”経路に従って、制御回路2405は、判定ブロック2540に示されたように、復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが共にIEXPに等しいかどうか判定する一方、またモータ軸の運動があるかどうか、又はモータ軸の誤り運動があるかどうか判定することになる。もしこれらの条件が真実ならば、判定ブロック2545から出る“YES”経路に従って、ブロック2545に示されたように、故障条件はモータ巻線線絡と識別されることになる。
しかしながら、もし復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさがIEXPに等しくなく、モータ軸運動があり、及び/又はモータ軸の誤り運動があるならば、判定ブロック2540から出る“NO”経路に従って、制御回路2405は、判定ブロック2550によって示されたように、復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが共に零であるかどうか判定する一方、また電源電流Iが復帰電流の量に等しくないかどうか(すなわち、Iが零でないかどうか)判定することになる。もしこれらの条件が真実ならば、判定ブロック2550から出る“YES”経路に従って、ブロック2555によって示されたように、故障条件はモータ巻線地絡と識別されることになる。
しかしながら、もし復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが零に等しくなく及び/又は電源電流Iの大きさが零に等しいならば、判定ブロック2550から出る“NO”経路に従って、制御回路2405は、判定ブロック2560によって示されたように、復帰電流+Iの大きさがIEXPの大きさに等しいかどうか、一方復帰電流−Iの大きさが零に等しいかどうか判定するか、又は復帰電流−Iの大きさがIEXPの大きさに等しいかどうか、一方復帰電流+Iの大きさが零に等しいかどうか判定することになる。もしこれらの条件のどちらかが真実ならば、判定ブロック2560から出る“YES”経路に従って、ブロック2565によって示されたように、故障条件は増幅器励振トランジスタ開路と識別されることになる。
しかしながら、もし復帰電流+Iの大きさがIEXPの大きさに等しくない一方復帰電流−Iの大きさが零に等しい、又は復帰電流−Iの大きさがIEXPの大きさに等しくない一方復帰電流+Iの大きさが零に等しいならば、制御回路2405は、ブロック2570によって示されたように、復帰電流+Iの大きさが期待された復帰電流量IEXPに等しいかどうか、一方復帰電流−Iの大きさが復帰電流の所定最大量IMAXより大きいかどうか判定するか、又は復帰電流−Iの大きさがIEXPに等しいかどうか、一方復帰電流+Iの大きさが復帰電流の所定最大量IMAXより大きいかかどうか判定することになる。もしこれらの条件のどちらかが真実ならば、判定ブロック2570から出る“YES”経路に従って、ブロック2575によって示されたように、故障条件は増幅器励振トランジスタ短絡と識別されることになる。更に、制御回路2405は、保護増幅器SHUTDOWN命令を発する。
しかしながら、もし復帰電流+Iの大きさがIEXPに等しくなく及び/又は復帰電流−Iの大きさがIMAXより大きいならば、又はもし復帰電流−Iの大きさがIEXPに等しくなく及び/又は復帰電流+Iの大きさがIMAXより大きいならば、判定ブロック2570から出る“NO”経路に従って、制御回路2405は、判定ブロック2580によって示されたように、復帰電流+Iの大きさ及び復帰電流−Iの大きさが共に零に等しいかどうか、かつ電源電流Iがまた零であるどうか判定することになる。もしこれらの条件が真実ならば、判定ブロック2580から出る“YES”経路に従って、ブロック2585によって示されたように、故障条件は増幅器出力ワイヤ・ボンド開路と識別されることになる。
最後に、もし復帰電流+I及び−Iが零でない及び/又は電源電流Iが零に等しくないならば、判定ブロック2580から出る“NO”経路に従って、判定ブロック2590によって示されたように、単一故障条件は識別されないことになる。重要なことは、ステップ2530から2585を実行する順序を変える類似の手順も本発明の精神内に含まれると考えられることである。
表IIIは、単相モータ、直線増幅器サーボ故障分離能力の故障分離機能をまとめたものである。
Figure 0004078378
本発明の好適実施例では、3つの上に識別されたサーボ・システム回路、すなわち、二相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2000、三相モータ、PWM増幅器サーボ・システム回路2200、及び単相モータ、直線増幅器サーボ・システム回路2400は、相互コンダクタンス装置として説明される。相互コンダクタンス装置は、電流制御装置であり、この装置では負荷電流(すなわち、モータ巻線を通して流れる電流)が入力電圧命令を制御する負帰還信号として使用される。しかしながら、当業者が容易に理解するように、これら3つのサーボ・システム回路を電流制御装置よりはむしろ電圧制御装置として実現することもでき、そのようにしても上に説明した相当する故障分離プロセスには影響しないであろう。
信号処理
この発明は、FLIR像と、像のディスプレイと目の間のインターフェースの質を高めるよう設計された多くの信号処理技術を提供する。FLIR像とその像の表示の質を高めることにより、この発明はAOIとそのAOI内のターゲットをより正確に描き、またこれをより安全な離れた範囲で描くことができる。図26に示すように、この信号処理技術は、2Dコントラストフィルタ2605、双線形内挿過程(BLI)2610、ダイナミックレンジ制御フィルタ2615、副画素ディザリング過程2620、上に述べたFLIRからレーザへのボアサイト過程中に用いられるFLIR集束技術2625、などの多数の像処理機能を含む。更に、この信号処理技術は、ノッチフィルタ機能2630、アナログ・ディジタル変換機能2635、画素または検出器要素値の利得およびレベル訂正機能2640、デッドセル置換機能2645、アナログ・ディジタル変換器(ADC)オフセットパターン除去機能2650、などの多数の像前処理機能を含む。
像前処理機能から始めると、ノッチフィルタ2605は反射防止膜を有するガラスで製作した光学フィルタである。ノッチフィルタ2605は、IR信号がFPA2607上に集束する前にIR信号から雑音信号を除去するよう設計される。具体的に述べると、ノッチフィルタ2605は大気放射により生じる中間波領域(すなわち、4.2乃至5.55マイクロメートル)内の雑音信号を除去するよう設計される。当業者は周波数のこの領域を大気吸収帯またはCO吸収帯と呼ぶことが多い。ノッチフィルタ2605がないと、これらの大気雑音信号はIR信号を劣化させてIR像の質を低下させる。
ノッチフィルタ2605はFLIR検出器/クーラー組立体427内に設けられる。ノッチフィルタは一般にこの技術で知られており、一般にFPAコールドフィルタと共に製作される。
IR像がFPA2607上に集束すると、各検出器要素のアナログ値(すなわち光学像)はディジタル化される。以後、各検出器要素値を画素または画素値と呼ぶ。各検出器要素のディジタル化は4個のアナログ・ディジタル変換器(ADS)2635の中の1個で行う。しかし当業者が理解するように、3個以下または5個以上のADCを用いてもよい。この発明の好ましい実施の形態では、各検出器要素は12ビットの画素値に変換される。
像データのフレーム毎に、12ビットの画素値に多くの像前処理を行う。第1像前処理技術は利得およびオフセット訂正過程2640である。利得およびオフセット訂正過程2640の目的は、各画素を校正することにより光学像から特定の雑音成分を除去することである。各画素を校正することにより除去される雑音成分は、検出器要素毎に利得とオフセットが変動することによって生じる。利得とオフセットの変動は、上に述べたディジタル化過程で対応する画素値に伝わる。校正を行うには、各検出器要素にホット基準とコールド基準を適用し、また必要があれば各画素の利得係数とオフセット係数を調整して各画素がホット基準に応じてまたコールド基準に応じて同じ値を反射するようにする。ホット基準とコールド基準に応じて各画素を校正する過程はこの技術でよく知られている。
次の像前処理技術は「デッド」セル置換過程2645である。この過程の目的は「デッド」セル(すなわち、正しく応答しない検出器要素)のリストを保持して、各「デッド」セルに対応する画素値を最良の近似値に置換することである。最良の近似値は「デッド」セルに対応する画素に接する画素の値を平均することにより得られる。最良の近似値を得るには、正しく機能している検出器要素に対応する近くの画素だけを用いる。
信号処理サブシステムはよく知られている基準のどれかを適用して、どの検出器要素が「デッド」であるか判定する。例えば、各検出器要素の熱応答と期待応答とを比較する。実際の応答が期待応答より非常に大きいか非常に小さい場合は、対応する検出器要素は恐らく正しく機能していない。検出器要素が正しく機能していないと判定するのによく用いられる別の基準は、検出器要素のディジタル応答が安定しているか、または変動しているように見えるかである。応答が変動している、すなわち揺らいでいるのは、恐らく対応する検出器要素が正しく機能していないことを示す。更に別の基準は、所定の検出器要素の応答と、全ての検出器要素の応答から得た平均値とを比較することである。或応答が平均の応答と実質的に異なる場合は、これは恐らく対応する検出器要素が正しく機能していないことを示す。また所定の検出器要素のダイナミックレンジが限定されている場合は、これは恐らく検出器要素が正しく機能していないことを示す。当業者が理解するように、この基準のリストはこれだけではなく、他の基準を同様に用いて「デッド」検出器要素を識別することができる。一般に、「デッド」セルを置換する手続きはこの技術でよく知られている。
次の信号前処理技術はADCオフセットパターン除去機能2650である。FPA2607は、図26に示すように4本の出力線を有する。これらの各出力線は別個のADC2635に接続する。上に説明したように、ADCは検出器要素に関連するアナログ電圧レベルを12ビットの画素値に変換する。更に、4個の各ADCはFPA3607の4列毎の電圧レベルをそれぞれ変換する。例えば、第1ADCは列1、5、9、...、477内の検出器要素に関連するアナログ電圧を変換する。第2ADCは列2、6、10、...、478内の検出器要素に関連するアナログ電圧を変換する。第3ADCは列3、7、11、...、479内の検出器要素に関連するアナログ電圧を変換する。第4ADCは列4、8、12、...、480内の検出器要素に関連するアナログ電圧を変換する。更に、ADCは非常に感度が高く、特に大気温度が変化すると、時間と共にドリフトする傾向がある。しかしADCのどれかがドリフトする場合は、他の3個のADCとは無関係にドリフトする可能性がある。1個のADCが他の3個に対してドリフトすると、ディジタル像の4列毎に望ましくないオフセットすなわちバイアスを生じる。このオフセットすなわちバイアスをADCオフセットパターンと呼ぶ。
ADCオフセットパターン除去機能2650の目的は、影響を受けた画素値を調整することによりディジタル像からこのオフセットすなわちバイアスを除去することである。この発明の好ましい実施の形態では、影響を受けた画素値を調整するこの過程は次のように行う。像データのフレーム毎に、4つのヒストグラム2660、2665、2670、2675を生成する。各ヒストグラムの内容は、4個のADCの中の対応するものが作った画素値に基づく。したがって、各ヒストグラムは120列の画素値を反映し、各列は480画素値を含む。像データのフレーム毎に、信号処理ソフトウエア2680は1つのヒストグラムについて平均画素値H、H、H、Hを順に計算する。ここで、20番目の百分順位の画素値と80番目の百分順位の画素値の間の画素値だけを用いて平均画素値を計算する。また像データのフレーム毎に、信号処理ソフトウエアは、4個の個別のヒストグラム平均値H、H、H、Hを全て用いて、全画素値平均HBARを計算する。HBARと個別の各ヒストグラムの平均値との差HBAR−H、HBAR−H、HBAR−H、HBAR−Hを、場合に応じて、既存の対応する画素オフセット係数に加えるかまたは画素オフセット係数から引く。
前に述べたように、この発明ではディジタル像の質とディスプレイと目の間のインターフェースを改善するために多くの像処理機能を用いる。これらの像処理機能の第1は2D鮮鋭化フィルタ2605である。2D鮮鋭化フィルタ2605はエッジの強化(すなわち、高周波の像データの強化)に用いる。一般にエッジの強化を行うには、画素入力像当たり12ビットに低域フィルタリングを行って低域像を生成する。入力像から低域像を引くと高域像が得られる。次に、低域像と高域像の相対利得を調整した後、2つの像を統合して強化された像を形成する。
図27は2D鮮鋭化フィルタ2700の好ましい実施の形態であって、次のように動作する。2D鮮鋭化フィルタ2700は、480x480画素の入力像内の各画素に低域フィルタリング操作2705を行って低域像を生成する。低域像は低周波の像データを含むのでやや不鮮明に見える。低域フィルタリング操作は3x3たたみこみ過程であって、入力像内の各画素の値を平均画素値で置換する。入力像内の任意の所定の画素について、画素値と各近接画素値を合計し、次に合計を得るのに用いた画素の数でその合計を割って、その画素の平均画素値を計算する。入力像の外のエッジ上にない全ての画素では、各合計操作に9画素が関係する。すなわち、平均化操作を行っている1画素と、それに近接する8画素である。この平均化操作を、入力像内の全ての画素値について繰り返す。
2D鮮鋭化フィルタ2700はまた、入力像内の各画素値から低域像内の各画素値を引いて高域像を生成する。引き算を加算器2710で表す。この引き算の結果得られる高域像は入力像からの高周波の像データを含む。
更に2D鮮鋭化フィルタ2700は、像コントラスト測度2715を生成する。像コントラスト測度2715を生成するには、まず入力像の各行に沿って隣接する画素値の差を計算する。次に全ての差の値を合計することによりコントラスト測度2715が得られる。例えば、真っ白または真っ黒の入力像(すなわち、殆ど低周波成分だけを含む入力像)は、非常に低いコントラスト測度を生じる。当然、雑音成分(一般に高周波雑音)は常にいくらか存在する。しかし、1つおきの画素が交互に白と黒である(すなわち、入力像が大きな高周波成分を含む)チェッカ盤パターンを示す入力像は、非常に大きなコントラスト測度を生じる。
次に2D鮮鋭化フィルタ2700は、低域像2720の利得レベルGを高域像2725の利得レベルGに対して、またはその逆に、調整する。低いコントラスト測度を有する入力像は一般に比較的低い信号対雑音比(SNR)を示す。高周波の雑音内で不鮮明になった像の詳細を強化するには、比G/Gを高くする。これは、信号の利得レベルを上げ、雑音の利得レベルを下げる効果を持つ。次に調整された利得レベルGとGを低域像と高域像内の各画素にそれぞれ与える。高いコントラスト測度を有する入力像は一般に高いSNRを示す。像の質を更に高めるには比G/Gを低くする。これは、入力像内にすでに存在する高周波信号を更に強化する効果を持つ。再び、調整された利得レベルGとGを低域像と高域像内の各画素にそれぞれ与える。非常に高いコントラスト測度限界と非常に低いコントラスト測度限界の間のコントラスト測度を有する入力像については、コントラスト測度と利得レベルの関係を確立する多項曲線に基づいて比G/Gの調整を行う。この発明の好ましい実施の形態では、比G/Gを調整するのに用いる多項曲線はルックアップテーブルにより実現する。しかし当業者が容易に理解するように、多項曲線は式で容易に実現することができる。
次に2D鮮鋭化フィルタは、今調整された低域像内の各画素と今調整された高域像内の対応する画素を加えて、強化された像を生成する。加算を加算器2730で表す。
この発明で用いられる第2像処理機能は双線形内挿である。双線形内挿は、水平または垂直に像を移すのに用いられる。また像を回転したり電子ズームを与えたりするのにも用いられる。双線形内挿は一般にこの技術でよく知られている。
この発明で用いられる第3像処理機能はダイナミックレンジ制御機能2615である。LANTIRNなどの従来のシステムでは、IR像を強化するのに適応非線形マッピングが用いられている。非線形マッピング方式は目盛りの中央を中心とするガウス分布かフラット分布を用いる。しかしすでに指摘されているように、多くの「見やすい」強さ分布は、人の目がグレイレベルの変化に対して敏感な黒の方を白より強調する。したがって目盛り中央を中心とするフラット分布やガウス分布は、一般に最も「見やすい」像は作らない。
対照的に、この発明は画素像データ当たり12ビットを扱うので、図28に示すように、ヒストグラム分布の中心は目盛りの中央ではない。この発明はレイリー分布を用いる。その中心はヒストグラムダイナミックレンジの一端寄りに移動して暗い強さを強調し、明るい強さは強調しない(すなわち、飽和を減少させるため)。
次にこの発明は画素IR像当たり12ビット(4096個の量子化された値)を画素像当たり8ビット(256個の量子化された値)に再マップして、標準の、画素当たり8ビットのRS−170ビデオディスプレイ装置に適応させる。再マッピング過程で解像度が実質的に減少するのを避けるために、この発明はルックアップテーブルを用いて12ビットの像を不均一に8ビットの像に再マップする。図29に示すように、この発明は12ビットの像分布の或領域にわたって、特に像データの濃度が高いダイナミックレンジの部分で、1:1マッピング方式と高レベルの解像度を保持する。同時にこの発明は、他の、像データの濃度が低いダイナミックレンジの部分の解像度レベルを減少させる。これにより、画素ディスプレイ装置により8ビットという制限があるにも関わらず、全体の像の解像度を最大にすることができる。
更に第4像処理機能は副画素ディザリング機能2620である。この発明では、FPA2630は512x512のステアリングアレイである。しかし、標準RS−170ディスプレイ装置は像データの480行だけしか走査することができないので、IR像を生成するにはステアリングアレイの408x480部分だけが用いられる。いずれにしても、FPA2630は、アレイの更に小さい部分でも読み出すことのできるウインドウイングモードを有する。例えば、480x480像を読み出すのに必要な時間の約1/4で240x240像を読み出すことができる。この発明は、FPAウインドウイング機能とFSM415を用いて、2倍(2X)に強化された像モードを与える。より具体的に述べると、RS−170ビデオを作成するのに、この発明はFSM415を用いて、直径方向および下方に検出器の中心間の距離の1/2だけFPAのLOSをディザし、240x240像に基づいて、強化された480x480の像を得る。
像データを組み合わせてRS−170ビデオデータを作る従来の方法では、一般に解像度が減少する。例えば、図30に示す従来の方法の1つは、偶数番目の検出器の行を捨てて「奇数」ビデオフィールドを作り、「奇数」番目の検出器の行を捨てて「偶数」ビデオフィールドを作る。この方法では、像データの半分を捨てるので検出器の感度が減少する。図31に示す別の従来の方法は、行を平均して「偶数」と「奇数」ビデオフィールドを作る。この方法では、縦の解像度が減少する。
この発明では、FPA2630は図32に示すように240x240像を用い、図33に示すように、位置1a、2a、...、240aの像を統合する。次に第1ステップ命令をFSM415用の既存のフィードバック制御命令に加える。ステップ命令により、FSM415はFPA2630のLOSを検出器の中心間の距離の1/2だけ右にディザする。これにより、図33に示すように位置1b、2b、...、240bの画素値に基づいて新しい240x240像が得られる。この像を統合して、位置1b、2b、...、240bの画素値と最初の240x240像からの位置1a、2a、...、240aの画素値を交互に配置して、第1の240(垂直)x480(水平)の像を生じる。この第1の240x480の像は「奇数」ビデオフィールドを表す。
第2ステップ命令により、FSM415はFPA2630のLOSを検出器の中心間の距離の1/2だけ左に、また検出器の中心間の距離の1/2だけ下にディザする。これによりFPAのLOSは、図33に示すように位置1c、2c、...、240cにある。この像を統合した後、更に別のステップ命令により、FSM415は再びFPA2630のLOSを検出器の中心間の距離の1/2だけ右にディザする。これによりFPA2630のLOSは、図33に示すように位置1d、2d、...、240dにある。この像を統合し、位置1d、2d、...、240dの画素値と位置1c、2c、...、240cの画素値を交互に配置して、第2の240(垂直)x480(水平)像を生じる。この第2の240x480像は「偶数」ビデオフィールドを表す。次に「奇数」および「偶数」ビデオフィールドを交互に配置して、元の240x240像の強化された480x480像を生じる。当業者が容易に理解するように、この強化された像は元の240x240ウインドウの2倍に強化された像である。
FLIR集束過程などの他の像処理機能は、上に述べたFLIRからレーザへのボアサイトなどのサブシステムを支援する。図11に戻って、ボアサイト焦点板パターン1100は多数のチェッカ盤パターンを含む。3つの2085マイクロラジアンパターンはWFOVのFLIR集束過程に関連し、4つの小さい700マイクロラジアンパターンはNFOVのFLIR集束過程に関連する。図12に示すWFOVおよびNFOV集束手続きの間は、BSM内のIR源1015は対応するチェッカ盤パターンでFPA2630を照射する。重要なことは、FPA2630上に照射されるチェックの幅は検出器要素の幅より小さく(すなわち、チェッカとチェッカの間の距離は画素と画素の間の距離より小さく)、当業者が容易に理解するように、チェッカ盤パターンと画素の間にランダム位相関係がなければならないことである。FLIR集束レンズを調整するときにチェッカ盤パターンで照射される画素の値に基づいて、多数のコントラスト測定値が得られる。最良の結果を生じるFLIR集束レンズの位置は、ピークのコントラスト測定値に対応する。FLIR集束過程について、以下に詳細に説明する。
図34はFLIR集束過程の詳細なステップを示す流れ図である。上に述べたように、FLIR集束過程(すなわち、NFOVまたはWFOVのFLIR集束過程)は、ブロック3405に示すように、IR源1015が対応するチェッカパターンでFPA2630を照射するときに始まる。次にブロック3410に示すように、チェッカ盤パターンで照射された画素の画素値を記録する。次にブロック3415に示すように、上に述べた画素値を用いて、最大の記録された画素値と最小の記録された画素値の差を計算することにより、コントラスト測定値を計算する。次にブロック3420に示すように、FLIR集束レンズを増分して調整する(すなわち、変換する)。追加のコントラスト測定値が必要な場合は、判定ブロック3425からの「はい」の経路に従って追加の画素値を記録し、追加のコントラスト測定値を計算する。しかし追加のコントラスト測定値が必要でない場合は、判定ブロック3425からの「いいえ」の経路に従って、ブロック3430に示すように調整データをプロットし(すなわち、コントラスト測定値に対するFLIR集束レンズ位置を)、ブロック3435に示すように、調整データ点を最も適合する多項曲線でつなぐ。次にブロック3440に示すように、最大調整点を決定する(すなわち、多項曲線のピーク)。最大調整点は最良のFLIR像焦点に対応するFLIRレンズ位置を表す。
この過程はより明確でより視覚的に正確な像を与えるだけでなく、より正確なボアサイト過程を容易にし、そして最終的に、より正確なFLIRからレーザへのLOSを与える。更に、上に述べたようにチェッカパターンと画素の間にランダム位相関係がない場合は、記録された画素値はチェッカ盤パターンに対する固定エイリアス(alias)を反映し、FLIR集束レンズを調整しても記録された画素値のコントラストレベルに影響を与えない。
この発明について好ましい実施の形態を説明した。しかし当業者に明らかなように、上に説明したものとは異なる特定の形式で、しかもこの発明の精神から逸れることなく、この発明を実現することができよう。上に説明した好ましい実施の形態は単なる例であって、いかなる意味においても制限するものと考えてはならない。この発明の範囲は、これまでの説明ではなくて特許請求の範囲で与えられるものであり、請求の範囲内に含まれる全ての変更や同等物はその中に包含されるものである。
以下の図面と共に下記の詳細説明を読めば、本発明の目的および利点を理解することができる。
レーザ溢れの概念を示す図。 レーザ溢れによる距離測定エラーの概念を示す図。 従来技術に従ったFLIR/レーザシステムの光学的設計を示す図。 本発明の好ましい実施例の光電気サブシステムを示す図。 Aは、NFOVモードにおけるFLIRリレー/FOVアセンブリの光学的構成を示す図、Bは、WFOVモードにおけるFLIRリレー/FOVアセンブリの光学的構成を示す図。 レーザコンペンセータ(補償器)ユニット内のレーザエネルギの偏光を示す図。 LOS/サーボサブシステムのブロック図。 ピッチ/ヨージンバルアセンブリ内の共通ピッチ/ヨーアフォーカル(無限焦点)およびジンバルミラーの光学的構成を示す図。 高速操縦ミラーアセンブリを示す図。 ボアサイトモジュールを示す図。 ボアサイトレチクルパターンを示す図。 ボアサイト過程のブロック図。 レーザスポットのアライニングに使用されるボアサイトレチクルパターンの一部を示す図。 AからFはレーザスポットのアライニングに使用される格子パターンを示す図。 一体型LST/LRRを利用した本発明の別の実施例を示す図。 一体型LST/LRRを示す図。 セグメント化された窓を示す図。 従来技術に従ったEMI格子が使用される場合にFLIR画像と干渉する典型的なエネルギアーティファクトを示す図。 本発明に従ったEMI格子の好ましい実施例を示す図。 2相モータ、PWM増幅器サーボシステムの線図。 2相モータ、PWM増幅器故障分離過程を示すフロー図。 3相モータ、PWM増幅器サーボシステムの線図。 3相モータ、PWM増幅器故障分離過程を示すフロー図。 3相モータ、PWM増幅器故障分離過程を示すフロー図。 単相モータ、線形増幅器サーボシステムの線図。 単相モータ、線形増幅器故障分離過程を示すフロー図。 本発明の好ましい実施例に従った信号処理機能を示すブロック図。 2次元鮮鋭化フィルタを示す図。 ピクセル画像データのダイナミックレンジをリマッピングして明るい強度よりも暗い強度を強調する過程を示す図。 非均一、ダイナミックレンジリマッピング方式を示す図。 従来技術に従って偶数のビデオフィールドおよび奇数のビデオフィールドを生成する方法を示す図。 従来技術に従って偶数のビデオフィールドおよび奇数のビデオフィールドを生成する方法を示す図。 より大きいデジタル画像内の240X240ピクセル窓を示す図。 本発明の好ましい実施例に従って偶数のビデオフィールドおよび奇数のビデオフィールドを生成する方法を示す図。 FLIR画像を結像させる方法を示すフロー図である。

Claims (3)

  1. 所望の関心領域(AOI)に向かって赤外(IR)視野ライン(LOS)を操作し、AOIからのIRエネルギーを受けとり、IRエネルギーの焦点を結び、そしてAOIの光学イメージを生成する前方探索赤外(FLIR)光学手段と、
    レーザ送信器と、レーザ領域受信器(LRR)と、レーザスポット追跡器(LST)と、送信されたレーザエネルギーが少なくとも前記AOIの一部に照射するようにレーザLOSを操作するために前記レーザエネルギーを受信し、受信レーザエネルギーを前記LRRおよび前記LSTに向けるためのレーザ光学手段とを備え、
    前記FLIR光学手段と前記レーザ光学手段は、単一ピッチベアリングを共有し、前記IRエネルギーと前記レーザエネルギーは共通の絞りを介して通過する、ターゲットおよびイメージシステムにおいて
    前記IR LOSと前記レーザLOSを調整し、前記IR LOSと前記レーザLOSの間のダナミックLOS整列誤差を最小にするためのLOS補正手段として、
    ピッチ/ヨージンバルアフォーカルと、
    FLIR LOSピッチ角の摂動に応答して、回転軸の回りのIRイメージを光学的に安定化するためのデロールプリズムと、
    前記IR LOSと前記レーザLOSの高振動周波数を減衰する高速ステアリングミラー(FSM)とを備え、
    該ピッチ/ヨージンバルアフォーカルとデロールプリズムとFSMは前記FLIR光学手段と前記レーザ光学手段により共有され、かつ別々にピッチ軸回転に従うこと、
    を特徴とするターゲットおよびイメージシステム。
  2. 前記LOS補正手段は、
    複数のジンバル装置と、
    前記FLIR LOSピッチ角の摂動に応答して回転軸に関してIRイメージを光学的に安定するためのデロールプリズムと、
    前記IR LOSおよび前記レーザLOSの高周波数振動を減衰する高速ステアリングミラーと、
    高周波数振動と構造的なたわみ力を減衰するための振動分離手段とを備えることを特徴とする請求項記載のターゲットおよびイメージシステム。
  3. 前記振動分離手段は、受動的、光学的分離ベッドであることを特徴とする請求項記載のターゲットおよびイメージシステム。
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