JP4075009B2 - 酸素溶解装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、水の中の溶存酸素を増やすための酸素溶解装置であり、例えば水耕栽培に用いられる水や、養魚場に用いる水の溶存酸素を増やすための装置である。
【0002】
【従来の技術】
例えば植物の根は、本来、土に根を張ると共に、土の中の酸素を吸収するのであるが、水耕の場合、根が水に浸った状態なので水中の溶存酸素を吸収することとなる。そのため、水耕栽培に用いられる栽培水は溶存酸素の多いものが好適である。しかし一般に栽培水として用いられる水は地下水、ダムなどの溜め池からの水、水道水などであるが、これらは元々が還元水である雨水であり、しかもこの雨水が一種の蒸留水であるが為にその溶存酸素が少ないのである。そしてこの栽培水の溶存酸素が少なくなると植物が弱り、最終的には根が腐るなどしてしまう。
【0003】
そのため栽培水の溶存酸素を増す工夫が成されており、例えば曝気による方法がある。これは水に空気の吹き込みや攪拌などをして、水中に酸素を供給するものである。具体的には水中曝気(エアレーション、エグゼクション、散気管法)、水面での機械曝気(水車など)、気液混合微細気泡(キャビテーション)、空気弾放出(高圧コンプレッサー)、加圧ポンプなどである(例えば特許文献1、特許文献2、特許文献3参照)。
最も一般的な方法である水中曝気は、動力ポンプによりエアーパイプで空気を水中に送り、空気の気泡を生じさせることにより、酸素の溶解を行うものである。
【0004】
例えば水温18℃の場合、自然水では溶存酸素が4〜5DOで飽和となるが、漠気によれば8〜9DOで飽和となる。ただこれ以上に濃度を上げることはできない。それは、空気で曝気すると、空気は窒素が大半であり、酸素は20%程度しかないために、上記の様な数値が酸素溶解の飽和値となるのである。
【0005】
従って窒素などによる影響を受けない様に、空気ではなく酸素ガスを用いて水中曝気することも試みられている。ただ水中に放出された酸素はその一部しか溶解せず、あとは気泡となって水面に浮上し、大気中に放出されてしまう。そのためこの放出された酸素を回収して再利用する工夫も成されている。例えば水面をうつ伏せた容器で覆い、この容器の下で酸素による水中曝気をすれば、溶解しなかった酸素は気泡となって水面に浮上してこの容器の中に溜まるので、これを回収して再利用するのである。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−79398号公報
【特許文献2】
特開2001−347293号公報
【特許文献3】
特開2001−47084号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、再利用するにはそれなりの設備が必要であり、そのため余り普及しておらず、従来からの空気による水中曝気が依然として主流の方法である。
【0008】
しかしこの方法は、先にも述べた様に空気中の大半を占める窒素の溶解を伴うために、酸素の溶解に限度がある。
【0009】
以上の問題を鑑み、本願発明の目的とするところは、酸素ガスを用いた溶解により溶存酸素を高めることのできる酸素溶解装置であって、動力を必要とせず、軽微な装置で高い溶解性能の得られる酸素溶解装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段と発明の効果】
以上の課題を解決するため本願請求項1記載の発明は、送水管と、この送水管の管壁に設けられた管内外を連通させる間隙と、この間隙の外側に酸素を供給する酸素供給手段と、前記間隙の外側の酸素圧力を前記間隙の内側の送水圧力より相対的に小さくする圧力調整手段とを有することを特徴とする酸素溶解装置である。
これによれば、送水管に水を流すことにより、送水管の管壁に設けられている間隙には水流による負圧が生じる。その為、酸素供給手段により間隙の外側に酸素が供給された状態で送水すると、負圧により酸素の水への溶解が容易に成される。従って、送水管内の流速と、内外の圧力は溶解させたい程度により適宜調整される。また間隙の大きさなども必要に応じて設けられる。
なお、送水管内側が外側より圧力が高いのであるが、逆に外側の方が圧力が高いと、酸素は溶解するのではなく、気泡となって送水管に混入してしまい、溶解しにくくなる。
【0011】
また請求項1記載の発明では、酸素供給手段が、間隙の外側に酸素室を形成する様に覆う酸素容器と、前記酸素室に酸素を送る酸素供給管とを有することを特徴としている。
実施例の図を用いて説明すると、図4に示されている様に間隙の設けられている箇所を、一例としてこの箇所より径の大きな管状の酸素容器で覆い、この酸素容器を水密にすることにより酸素室の一例が形成できる。そしてこの酸素室に連通する酸素管により酸素を充満させることにより、酸素の間隙への供給が成される。
【0012】
また請求項1記載の発明は、酸素供給管の途中に中継タンクを介在させると共に、送水管における間隙の後流位置に設けるエアーアウトと、このエアーアウトから前記中継タンクに配管された回収管を有することを特徴とするものである。
酸素を間隙から溶解させるときにも、溶解せずに気泡として混入するものが多少あるが、この様な気泡を実施例の図1に例示される様なエアーアウト(空気抜き)により回収して、再度、溶解に用いるためである。
【0013】
また請求項1記載の発明は、圧力調整手段が、送水管に給水する給水圧の調整、及び/又は、酸素供給管に給気する給気圧の調整によることを特徴としている。 これにより、水圧と酸素圧との相対的な大小関係を調整することができ、つまり間隙内側の水圧を、間隙外側である酸素室の酸素圧より大きくすることができる。
【0014】
請求項2記載の発明は、間隙が、送水管の途中を窄めた窄み部に設けられたことを特徴とするものである。
送水管は、この様な窄み部を設けると流速が早くなるが、その為に負圧が増し、酸素の溶解が促進される。
【0015】
【0016】
特に請求項3記載の発明では、請求項2に従属する場合には、その窄み部が接続部分にもなっており、間隙が、この接続部分にすき間を空けて形成されたことを特徴とするものである。
送水管はその径が小さくなるほど、送水管の単位断面積あたりの円周長(円周長/断面積)が長くなる。一方、円周の長さが間隙の長さになるので、つまり径の小さいほど単位面積あたりの間隙が長くなる。更に間隙の長さが酸素の溶解量に比例し、また水の流量は単位面積に比例するので、要するに、径の小さいほど単位流量当たりの溶解量が大きくなるのである。
そのために、窄み部と接続部分のすき間による間隙とを同じ箇所に設けると、流速が早められることによる負圧の増大により酸素の溶解が促進されると共に、窄むことにより形成される小さな径により、単位流量当たりの溶解量が増し、これらが相俟って高い濃度の溶存酸素がえられる。
また請求項3が請求項1に従属する場合には、請求項3の記載の通り「酸素容器が、送水管の接続部分の接続器を兼ねる」のである。
【0017】
請求項4記載の発明は、酸素容器が、送水管の接続部分の接続器を兼ねることを特徴とするものである。
例えば実施例の図2に例示される様に、接続部分が酸素室36内となる配置で管材10,50や、これらの接続部材のとしての接続口20,40を酸素容器に固定することにより、酸素容器が送水管の接続器を成すなどするものである。この際に、例えば管材の端口同士にすき間を空けて間隙を形成するなどすれば請求項3記載の発明の1実施態様となる。
これにより、酸素室の形成が、間隙の形成と送水管の接続部分の形成と共に同時に行える。
【0018】
【発明の実施の形態】
次に、本願発明の酸素溶解装置(以下、本装置)の実施例を説明する。
図1に示すのは、本装置を含む酸素溶解システムの略図である。即ち、まず井戸100と、井戸100から地下水を汲み上げるモーターポンプ110と、汲み上げた地下水を溜める水源としての圧力タンク120とが設けられている。圧力タンク120は2kg/cm2に圧力に保たれ、止水弁130が開かれて給水される場合には、その給水圧が2kg/cm2と成る様になっている。送出して圧力タンク120の圧力が低下すると、これを検知してモーターポンプ110が駆動する様になっており、これにより汲み上げた地下水で圧力タンク120の圧力が2kg/cm2に回復すると、モーターが止まる様になっている。なお井戸100の近くに設置する圧力タンク120は、本装置を設置するハウスや養魚場から離れていることがあるので、離れた場所に送水する間に配管による送水抵抗で給水圧が減圧することがあるので、これを考慮して高めに圧力に設定しても良い。例えば圧力タンク120と本装置が100m離れるのであれば、圧力タンクを3kg/cm2程度にしておくことにより、100m先に本装置では丁度、2kg/cm2に圧力に保たれるのである。
【0019】
この圧力タンク120からは、止水弁130を介して基管200が配管され、その先で2本の枝管210,210に分岐されている。枝管210には枝管用止水弁211が設けられ、その後流位置には、本装置の主要部分Aが、図1に示す様に配置されている。
【0020】
即ち、この主要部分Aは、図2に示す様に太さの異なる2本の管材10,50の接続部分であり、上流側に位置する管材10(以下、「上流管10」)が、下流側に位置させる管材50(以下、「下流管50」)よりも太くなっている。
そして上流側から、上流管10と、テーパー状の上流接続口20と、酸素容器30(接続器30を兼ねる)と、下流接続口40と、下流管50とがこの順で接続されており、つまり隣接する前記の各部材10,20,30,40,50同士が図2に示されている様に螺合し合っている。
【0021】
上流接続口20は図3に示す様に円筒状を成し、中央には鍔状のストッパー21が形成されている。
このストッパー21を境にした一端側20Aが、上流管10の内側に螺合する部分であり、この円筒外周にネジ22が形成されて、上流管10の端部内側に設けられたネジ11に螺合する様になっている。またストッパー21の他端側20Bは、窄んでいて窄み部23を形成する様になっており、窄み部の先端24は次に述べる下流接続口40にすき間を空けて接続される様になっている。またこの他端側20Bは、ストッパー21に近接した窄んでいない部分の外周にネジ25が形成され、酸素容器30が螺合できる様になっている。
【0022】
酸素容器30は、図2に示す様に上流接続口20の外周に螺合できる内径を有した円筒状を成しており、図4に示す様に、その一端30Aの内筒部分には、上流接続口20に螺合させる為のネジ31が形成されている。また他端30Bは、この他端の開口を塞ぐ用に構成されたリング部32がこの他端30Bと一体的に形成されていて、リング部中央には、下流接続口40を螺合させるためのリング穴33が、穴内部にネジを備えた状態で形成されている。また酸素容器30の筒壁34には、酸素を供給するための酸素管92bを図5に示す様に接続するための接続穴35が、円筒の軸に対する対称位置に2つ形成されている。なお、酸素室36へ1本の酸素管は、途中で2分岐されて2つの接続穴35,35に接続されるが、図1ではこの2分岐を省略して示してある。
【0023】
下流接続口40は図3に示した様に円筒状を成し、中央には鍔状のストッパー41が形成されている。
このストッパー41を境にした一端側40Aが、下流管50の内側に螺合する部分であり、この円筒外周にネジ42が形成されて、下流管50の端部内側に設けられたネジ51に螺合する様になっている。またストッパー41の他端40Bは、上流接続口20の窄み部先端24を収納できる円形の収納穴43が形成されている。なお、上流側の窄み部の先端24はその外径が12mmに形成され、これを収納する下流側の収納穴43は内径13mmに形成されている。その為に、窄み部先端24を収納穴43に収納したときには、収納穴43の内周面と先端部の外周面の間には、図2に示されている様にすき間ができる。下流接続口40の他端40Bは、ストッパー41に近接した部分の外周にネジ44が形成され、酸素容器30が螺合できる様になっている。
【0024】
間隙Kは、2本の管材10,50が直列接続される送水管の接続部分にすき間を空けて形成されている。即ち、以上の様にして、上流接続口20と下流接続口は40、酸素容器30の両端から酸素容器30の中に挿し込む様にして、この酸素容器30に螺合させるのであるが、螺合しながら挿し込む時の差し込み深さが、それぞれに設けられているストッパー21,41により規制されている。この規制されている挿し込み深さは、挿し込み切った時には、上流側の先端24が下流側の収納穴43に収納されながらも、その先端24は収納穴43の底部45には突き当たらず、突き当たる手前ですき間を空けた状態で挿し止まる様に形成されている。また先端24の外周面26と収納穴43の内周面46も、先に述べた様にすき間が空いており、要するに、上流側の窄み部先端24と、下流側の収納穴43との間には、すき間が空いて間隙Kを形成する様になっているのである。
【0025】
酸素室36は、上流接続口20及び下流接続口40と、この周囲を囲む酸素容器30との間の空間部分であり、間隙K以外の部分は気密になっている。
【0026】
なお、上流管10、上流接続口20、酸素容器30、下流接続口40、下流管50の組み立て順序は上記の説明順である必要はなく、どの様でもいい。例えば上流接続口20、酸素容器30、下流接続口40の3点を先に螺合して組み立てこれを酸素溶解器60(図5参照)とし、上流管10にこの酸素溶解器60の上流接続口20を螺合させ、この酸素溶解器60の下流接続口40に下流管50を螺合させる手順であってもよい。またここでは、酸素容器30を除く上流管10、上流接続口20、下流接続口40、下流管50で送水管を構成している。つまり、端部に上流接続口20の螺合された上流管10と、端部に下流接続口40の螺合された下流管50とは、酸素容器30により接続されているといえるのであり、つまり酸素容器30は上流側と下流側の管材の接続器でもあるのである。
【0027】
以上の様な、本装置の主要部分Aの後流にはエアーアウト70が配置されている。これは送水中の気泡を取り除く為のものであり、市販されているものである。このエアーアウト70は、図示しないが概ね円管状を成し、この円管の上壁71が山形に形成され、この山形となった内側の頂上部分に、溶解することなく混入した酸素の気泡が集まる様になっている。そして、エアーアウト70の上に位置する排出口72からは後述する中継タンク80に配管された回収管73が引き出されている。またエアーアウト70を介在させる送水管は、上流側よりも下流側を太くしてある。こうすることにより、水中の気泡がエアーアウト70の頂上部分に上がりやすくなるからである。
【0028】
以上の構成による枝管は、下流で合流して再び基管200となり、この基管200に設けられたエアーアウト70’で回収漏れとなっている酸素の気泡をもう一度回収し、これも回収管73’を経て中継タンク80に回収する様になっている。
【0029】
また酸素の供給は次の様になっている。
まず、酸素は液体酸素ボンベ90から供給される様になっている。この時、酸素ボンベ90に設けられている減圧弁91により、給水圧の2kg/cm2よりも低い0.5kg/cm2の給気圧に成る様に調整されている。この様な酸素ボンベ90からの酸素は、酸素管92a、中継タンク80、再び酸素管90bの順で接続された配管により、酸素容器30に設けられている接続穴35をへて、酸素室36に供給される様になっている。中継タンク80から酸素室36に配管される酸素管92bは、その中継タンク80側の端部に逆止弁93が設けてあり、酸素室36から漏れた水が酸素管92bを通って中継タンク80の中に流れ込まない様になっている。
【0030】
中継タンク80は単なる中空のタンクである。この中継タンク80には、酸素ボンベ90からの酸素管92aと、これを2本の枝管の酸素室36,36に送り出す2本の酸素管92b,92bと、2本の枝管のエアーアウト70,70からの回収管73,73と、基幹のエアーアウト70’からの回収管73’との、計5本が接続されている。従ってこれら5本の各管92a、92b,92b、73,73,73’と中継タンクは、酸素ボンベ90の減圧弁91で設定された0.5kg/cm2の気圧に保たれている。
【0031】
次に本装置の使用方法を説明する。
まず、まず最初に酸素ボンベ90の栓を開き、減圧弁91をへて、0.5kg/cm2の気圧に設定された酸素が、中継タンク80に満たされ、その先の送水管としての枝管外側に取り付けられている酸素室36に送られる。この状態で圧力タンク120の止水弁130を開くと、圧力タンク120から2kg/cm2
の給水が送水管としての基管200に成され、これが更に送水管としての枝管210,210に分岐して、本装置の主要部分Aを流れることとなる。
【0032】
即ち、まず上流管10に送水された水は、上流管端部の上流接続口20による窄み部23で流速が高められる。そして上流接続口20から下流接続口40へと送水が成される。この時、上流接続口20と下流接続口40との間にはすき間があり、これが本願の間隙Kを成しており、管内の水と、管外である酸素室の酸素とが接触することになる。しかも、窄み部先端24での管内は、この窄み部24で流速の高められた水流が流れているために負圧が生じ、これにより酸素室36の酸素の、管内の流水への溶解が促進されることとなる。
【0033】
酸素室36の酸素が溶解してゆくと、酸素ボンベ90から順次酸素が中継タンク80を介して供給されることとなる。また圧力タンク120からの給水が継続すると圧力タンク120内の圧力が下がるが、下がるとポンプ110が始動され、地下水を汲み上げて所定の水圧となるまでタンク120を満たす。
【0034】
なお酸素の一部は溶解せずに、間隙Kから気泡として混入してしまう。しかしこれは後流位置のエアーアウト70で集められ、エアーアウト70の排出口72から中継タンク80に回収される。送水管の中は給水圧と同じ2kg/cm2 であり、一方、中継タンク80は0.5kg/cm2であるため、圧力の高いエアーアウトから圧力の低い中継タンク80に吸引され、溶解しなかった酸素が自動的に回収されるのである。基管200のエアーアウト70’からも同様に気泡となった酸素が回収される。
この様にして酸素を溶解させることにより、溶存酸素の量の多い水を得ることができる。
【0035】
なお、送水を止めると、高い水圧の送水管からは、低い気圧の酸素室36に水が漏れることとなる。そして酸素室36を満たして水は酸素管92bに浸水して中継タンク80へと向かう。しかし酸素管92bには、中継タンク80の手前で逆止弁93が設けられているので、水の中継タンク80への流入は阻止される。
【0036】
この様な状態で、再度、送水を開始すると、上記同様に間隙Kに負圧が生じ、酸素室36を浸水させている水を送水管の中に吸引することとなる。最終的には中継タンク80の手前まで浸水していた水を全て吸引し、酸素室36には再度酸素が充満され、負圧による酸素の溶解が成されるのである。
【0037】
従来の大気で曝気をする方法によると、水温18℃で溶存酸素量が8〜9DO程度である。しかし、以上の本装置によると、酸素室の酸素圧を0.5kg/cm2 とした場合、同じ18℃の水に対して溶存酸素は20DOと高濃度が得られた。また同じ水温の水で、酸素室の酸素圧を1.0kg/cm2 にすると約30DOの高濃度が得られた。この様な、得たい溶存酸素量は酸素圧を変えたり、あるいは水圧と酸素圧の両方を調整することにより調整することができる。
【0038】
また従来のバッキの様に水中漠気の様なエアーポンプやモーターなどの動力を必要とせず、水車の様な機械部分も必要としない。
【0039】
なお本願発明は上記実施例に限るものではなく、本願発明の趣旨から逸脱しない範囲でどの様に実施されても良い。
本装置により酸素を溶解させた水を用いる対象は水耕や養魚場に限るものではなく、何を対象としてもよい。
大量の水に酸素を溶解しようとするのであれば、例えば実施例で2本の枝管を平行に設けて各々に本装置を設けたのであるが、この平行に設ける枝管の本数を増やすなどしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この図は、本願発明の酸素溶解装置を用いた酸素溶解システムの概要図である。
【図2】 この図は、酸素溶解装置の主要部分の説明図である。
【図3】 この図は、上流接続口と下流接続口の説明図である。
【図4】 この図は、酸素容器の説明図である。
【図5】 この図は、酸素溶解装置の主要部分の説明図である。
【符号の説明】
10 送水管の一部である上流管
20 送水管の一部である上流接続口
21 ストッパー
23 窄み部
24 先端
30 酸素容器
36 酸素室
35 酸素管の接続穴
40 送水管の一部である下流接続口
41 ストッパー
43 収納穴
45 収納穴の底部
50 送水管の一部である下流管
60 酸素溶解器
70、70’ エアーアウト
73、73’ 回収管
80 中継タンク
90 酸素ボンベ
91 減圧弁
92a、92b 酸素管
93 逆止弁
110 モーターポンプ
120 圧力タンク
210 送水管としての枝管

Claims (4)

  1. 送水管と、この送水管の管壁に設けられた管内外を連通させる間隙と、この間隙の外側に酸素を供給する酸素供給手段と、前記間隙の外側の酸素圧力を前記間隙の内側の送水圧力より相対的に小さくする圧力調整手段とを有し、
    前記酸素供給手段は、間隙の外側に酸素室を形成する様に覆う酸素容器と、前記酸素室に酸素を送る酸素供給管と、この酸素供給管の途中に介在させた中継タンクと、送水管における前記間隙の後流位置に設けるエアーアウトと、このエアーアウトから前記中継タンクに配管された回収管と、を有し、
    前記圧力調整手段は、少なくとも酸素供給管に給気する給気圧の調整によることを特徴とする酸素溶解装置。
  2. 間隙は、送水管の途中を窄めた窄み部に設けられたことを特徴とする請求項1記載の酸素溶解装置。
  3. 間隙は、送水管の接続部分にすき間を空けて形成されたことを特徴とする請求項1又は2記載の酸素溶解装置。
  4. 酸素容器が、送水管の接続部分の接続器を兼ねることを特徴とする請求項3記載の酸素溶解装置。
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