JP4074093B2 - Antistatic resin composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、制電性樹脂組成物に関し、さらに詳細には、帯電防止成分のブリードが抑制され、かつ電気抵抗値が低く環境変動の少ない持続性に優れた制電性樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
制電性樹脂は、産業界において広く普及し、さまざまな用途に利用されている。この制電性樹脂としては、例えば、各樹脂に対してカーボンブラックなどの導電性フィラーを高充填した組成物があり、経済性に優れることもあって、産業界を中心として広く利用されている。また、界面活性剤や親水性セグメントを構造中に有する制電性樹脂をポリマーアロイ化してなる制電性樹脂組成物も広く普及しており、さまざまな用途に応用されている。
ところで、近年、制電性樹脂およびその組成物は、ICチップの包装関係に普及し、材料のバリエーションも汎用プラスチックスからエンジニアリングプラスチックスに至るまで多様化している。また、用いられる導電性充填材も、カーボンブラック以外に、炭素繊維、黒鉛、金属コートフィラー、金属繊維などが、目的および機能に応じて広く使い分けられている。ICチップの包装に使用されるICトレーなどの素材としての制電性樹脂組成物は、軽量化、薄肉化、コンパクト化が検討されるようになり、強度と高い剛性が求められる傾向にある。さらに、ICの種類の識別などを目的として、トレー、キャリアテープにも着色性などの意匠性の要求もある。導電性フィラーにおいて汎用されているカーボンブラックは、経済的であり、抵抗値の低いものが得られるが、黒色に限定されるのと、一般的には加工性や材料強度などに問題があることから、通常は種々の改質材と共に複合化されて使用されている。IC関係の周辺機器に付随する各種ゴム、エラストマー製品についてもその対策が求められるようになっている。これらの用途についても、カーボンブラックでは摩擦摩耗によるコスレ、色調が黒に限定、成形加工性の問題など多くの問題が内在している。
【0003】
帯電防止剤は、表面にブリードさせて機能を持たせる界面活性型のものと、いわゆる高分子型帯電防止剤と称する親水性高分子材料をポリマーアロイ化することによって機能を発現させるものがある。界面活性剤型は、表面への移行によって帯電防止を図るものであるが、表面の払拭、洗浄によって効果が失われたり、表面汚染、持続性の問題があるほか、満足のいく電気抵抗値は得られない。高分子型帯電防止剤は、熱可塑性樹脂に対し親水性高分子材料をポリマーアロイ化することによって永久的な制電性能が付与されるものであり、産業上の利用価値が高い。しかしながら、高い制電機能を発現させようとすると、アロイ化される親水性高分子材料が多く必要となる。親水性高分子材料(制電性樹脂)は、一般的に親水性セグメントを有しているものが多く、柔軟性を有するものが多いため、材料の剛性が低下し、成形品の変形が生じる。これら界面活性剤,親水性高分子材料によって得られる制電性組成物の表面固有抵抗値は、いずれも1010〜1012Ω/sq.までである。
【0004】
近年、ICやLSIなどの高性能化と大容量化によってトレーなどの包装用途に求められる電気特性としては、1010Ω/sq.未満の特性が求められるようになり、従来の制電性樹脂の奏する帯電防止領域の水準では充分ではなくなっており、カーボンブラックによって構成されているものが圧倒的に多く使用されている。
また電解質として、ポリマーポリオール、およびアルカリ金属イオン、アルカリ土類金属イオンを添加する手段は、特開平2−138364号公報、特開平6−145530号公報、特開平7−228785号公報、特開平7−82411号公報に記載されているが、熱可塑性樹脂にブレンドするに、いずれも制電特性が十分ではなく、高い制電特性を発現させるためには、多量の添加を必要とする。このことはコストアップを招来し組成物の物理特性の低下が大きな問題であった。また、過塩素酸系トリフルオロメタンスルフォン酸系などの金属塩を添加する場合は、過塩素酸系による高分子の熱安定性阻害の問題も生じた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上のような従来の技術的課題を解決するものであり、表面固有抵抗値を低く保ち、帯電防止成分のブリードが抑制され、かつ環境変動の少ない持続性に優れた制電性樹脂組成物を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、(a)熱可塑性樹脂〔ただし、下記(b)成分を除く〕70〜99重量部、および(b)下記(b−1)〜(b−4)の群から選ばれた少なくとも1種のポリマーポリオール30〜1重量部〔ただし、(a)+(b)=100重量部〕に対し、
(c)アルカリ金属であるカチオンとしてNa+、Li+、K+の群から選ばれた少なくとも1種、アニオンとして(CF3SO2)2N-および/または(CF3SO2)3C-からなる金属塩類を0.1〜20重量部配合した制電性樹脂組成物に関する。
(b−1):末端が水酸基を有し、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびブタンジオールの群から選ばれた少なくとも1種の化合物を構成成分として有する直鎖状ブロック共重合体を骨格として有する直鎖状ポリマーポリオール
(b−2):アルキレンオキサイド系構成成分の含有率が10モル%〜50モル%であり、けん化度30〜100%、数平均分子量1,000〜20,000、エチレン単位含量が1〜90重量%であるエチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体けん化物へ、アルキレンオキサイドをグラフトした分岐状ポリマーポリオール
(b−3):末端が水酸基を有するポリマーポリオールであって、3官能ポリオール構造へアルキレンオキサイドをグラフトして得られる分岐状ポリマーポリオール
(b−4):スチレン−無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルとの反応によって得られるトリヒドロキシ芳香族化合物系構造を有するポリマーポリオールであり、スチレン−無水マレイン酸共重合体の数平均分子量が1,000〜400,000で、無水マレイン酸に対するスチレンの共重合モル比が1〜9であり、さらにポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの数平均分子量が100〜5,000であり、該ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルが下記式(1)で示される分岐状ポリマーポリオール
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は水素原子、または炭素数1〜2のアルキル基、mは5〜100の整数を示す。)
本発明の制電性樹脂組成物には、さらに、(a)〜(b)成分の合計量100重量部に対し、(d)(C)−{O(AO)n}−基(式中、Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)を有し、かつ全ての分子鎖末端がCH3基および/またはCH2基である有機化合物を0.1〜20重量部配合してもよい。
【0007】
【発明の実施の形態】
(a)熱可塑性樹脂
本発明の制電性樹脂組成物に用いられる(a)熱可塑性樹脂は、下記(b)成分以外のいかなるものでもよいが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリスチレンやアクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのポリスチレン系樹脂、アクリレート/メタクリレート系樹脂などの、ビニルモノマー重合体または共重合体;低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、低圧法低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン−1、ポリ4−メチルペンテン−1などの、ポリα−オレフィン;プロピレン−エチレンブロック共重合体、プロピレン−エチレンランダム共重合体などの、α−オレフィンどうし、またはα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体;その他のポリオレフィン系樹脂;ナイロン6、ナイロン66、ナイロン12などのポリアミド;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレートなどの芳香族系ポリエステルおよび脂肪族系ポリエステル;液晶ポリエステル;ポリフェニレンオキシドなどの芳香族ポリエーテル;ポリアセタール系樹脂、ポリカーボネート系樹脂;ポリイミド、ポリスルホン、ポリエーテルスルホンなどのスルホン系ポリマーなどが挙げられる。
【0008】
(a)熱可塑性樹脂として、エラストマーであるポリウレタン、ポリエステル、ポリアミドなどの有極性エラストマー;ポリオレフィン系、ポリスチレン系、SBS、SIS、SEBS、SEEPS、SEPS、SBBSなどの無極性エラストマーなども使用可能である。さらに、このほか、(a)熱可塑性樹脂として、合成ゴムであるNBR、EPDM、CR、ARなどにも適用可能である。
本発明においては、上記の(a)熱可塑性樹脂の中から1種または2種以上の混合物が目的に応じて適宜選択される。
【0009】
(a)熱可塑性樹脂のなかでも、成形性の点から、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)などのビニルモノマー重合体または共重合体;ポリプロピレン、結晶性プロピレン−エチレン共重合体や結晶性プロピレン−ブテン1共重合体などの結晶性プロピレン共重合体、ナイロン、ポリブチレンテレフタレートなどが好ましく、特にポリ塩化ビニル、ポリスチレン、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン三元共重合体(ABS樹脂)などのビニルモノマー重合体または共重合体が好ましい。
また、耐熱性の点からは、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート、芳香族ポリエーテルなどが好ましい。
【0010】
(b)ポリマーポリオール
次に、(b)ポリマーポリオールは、上記(b−1)〜(b−4)の群から選ばれた少なくとも1種である。
(b−1):
(b−1)成分は、末端が水酸基を有し、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびブタンジオールの群から選ばれた少なくとも1種の化合物を構成成分として有する直鎖状ブロック共重合体を骨格として有する直鎖状ポリマーポリオールである。
(b−1)成分のグリコール成分の数平均分子量は、好ましくは100〜100,000、さらに好ましくは200〜50,000である。
(b−1)成分は、有機溶媒中において、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびブタンジオールなどをイソシアネート化合物などの架橋剤を用いて重合する方法や、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびブタンジオールなどを熱可塑性樹脂と溶融ブレンドして反応させ、重合することによって、容易に得ることができる。
【0011】
(b−2):
(b−2)成分は、アルキレンオキサイド系構成成分の含有率が10モル%〜50モル%であり、けん化度30〜100%、数平均分子量1,000〜20,000、エチレン単位含量が1〜90重量%であるエチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体けん化物へ、アルキレンオキサイドをグラフトした分岐状ポリマーポリオールである。
上記エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体をけん化して得られる共重合体中のビニル結合の炭素原子が、ヒドロキシ基またはエーテル基などと酸素原子を介して結合している構造をいう。
ここで、アルキレンオキサイド系構成成分の含有率が50モル%を超えると、固体状となり取扱いが困難となり、一方、10モル%未満では、後記(c)、(d)成分の溶解が不十分となるほか、電気特性が低下する。
【0012】
エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体は、その製造方法については特に制限はなく、公知の方法、例えば高圧ラジカル重合法などにより製造し得る。共重合原料である飽和カルボン酸のビニルエステルとしては、特に限定はないが、炭素数が2〜4程度の脂肪族カルボン酸のビニルエステルが好ましく、例えば酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニルなどが挙げられ、またこれらは適宜混合して使用することもできる。これらの中では酢酸ビニルが最も好ましい。また、共重合原料としては、エチレン、飽和カルボン酸ビニルエステルのほかに、少量のα,β-不飽和カルボン酸のアルキルエステル、例えばアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸ブチルなどおよびこれら2種以上の混合物などを用いることもできる。
【0013】
エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体のエチレン単位含量は、通常、1〜90重量%程度、好ましくは40〜80重量%程度である。また、数平均分子量は、1,000〜20,000、好ましくは1,000〜10,000程度である。
エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体のけん化反応については、その方法に特に制限はなく、例えばエチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体とアルコールをアルカリ触媒の存在下で加熱してけん化してもよい。本発明の(b−2)ポリマーポリオールを得るには、上記アルカリ存在下でけん化後、アルコールを除去し、アルキレンオキサイドを導入、グラフトする方法が挙げられる。
【0014】
また、用いるエチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体の分子量、飽和カルボン酸ビニルエステルの含有量などに起因する特性などに応じてアルコールとの不均一液相系、アルコール溶液系、アルコール中ペレット分散系などのけん化方法が適宜採用できる。けん化率は、エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体の飽和カルボン酸ビニルエステル含量によっても変わるが、30〜100%、好ましくは50〜100%程度である。
【0015】
また、エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体けん化物へのアルキレンオキサイドの付加方法については特に制限はないが、該けん化物にアルキレンオキサイドを気体状で反応させることが一般的である。アルキレンオキサイドとしては、特に限定はないが、通常、炭素数が2〜4程度のものが好ましく、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、環状エーテルである共重合体変性物などが挙げられる。中でも、エチレンオキサイドが好ましく使用される。アルキレンオキサイドは、2種以上使用することもでき、この場合ブロック付加させてもランダム付加させても良い。アルキレンオキサイドの付加量は、特に限定はないが、けん化物100重量%に対して、通常、20〜1,000重量%程度、好ましくは50〜500重量%程度である。
【0016】
(b−2)エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体けん化物のアルキレンオキサイド付加物は、エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体をけん化して飽和カルボン酸ビニルエステルの一部もしくはすべてをビニルアルコール構造に変化させたものに、アルキレンオキサイドをグラフトすることにより製造したものであり、主鎖がエチレン単位、側鎖がオキシアルキレン単位を有した構造である。
【0017】
本発明で用いるエチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体としては、工業的な見地からの入手性、価格などからエチレン−酢酸ビニル共重合体が特に好適であり、酢酸ビニル単位含有量5〜50重量%、数平均分子量が1,000〜5,000のものがバルクけん化反応が容易なことからより好適である。また、そのエチレン−酢酸ビニル共重合体のけん化率は30〜100%の範囲が樹脂との相溶性のよいものを得るうえで好ましく、そのエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物へのアルキレンオキサイド付加量はエチレン−酢酸ビニル共重合体けん化物100重量部に対して50〜1,000重量部であることが、樹脂との相溶性、帯電防止性の効果の面でより好ましい。
なお、本発明に用いられる(c)成分であるLi+,Na+,K+などのアルカリ金属イオンとアニオンなどを含むイオン成分(金属塩類)を、エチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体けん化物あるいはアルキレンオキサイド中に予め少なくとも1種以上任意に含有していても構わない。
【0018】
(b−3):
(b−3)成分は、末端が水酸基を有するポリマーポリオールであって、3官能ポリオール構造へ、アルキレンオキサイドをグラフトして得られる分岐状ポリマーポリオールである。3官能ポリオール構造の3官能ポリオールとしては、ピロガロール、1,2,4−トリヒドロキシベンゼンなどのトリヒドロキシ芳香族化合物、グリセリン1,1,1−トリス(ヒドロキシメチル)エタンなどの脂肪族トリオール、トリエタノールアミンなどのトリアルコールアミン類などである。
これらの重合体は、例えばアセトン,メチルエチルケトンなどのケトン類,アセトニトリルなどのニトリル類,クロロホルムなどのハロゲン類,ジメチルホルムアミドなどのアミド類などが上げられ,限定されない。これら有機溶媒中においてイソシアネートなどの架橋剤を用いて重合する方法や、3官能ポリオール,アルキレンオキサイドを熱可塑性樹脂と溶融ブレンドして反応させ重合する方法によって容易に得ることができる。なお、アルキレンオキサイドとしては、特に限定はないが、通常、炭素数が2〜4程度のものが好ましく、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイド、環状エーテルである共重合体変性物などが挙げられる。
【0019】
(b−4):
(b−4)成分は、スチレン−無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルとの反応によって得られるトリヒドロキシ芳香族化合物系構造を有するポリマーポリオールであり、スチレン−無水マレイン酸共重合体の数平均分子量が1,000〜400,000で、無水マレイン酸に対するスチレンの共重合モル比が1/1〜9であり、さらにポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの数平均分子量が100〜5,000であり、該ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルが下記式(1)で示される分岐状ポリマーポリオールである。
(式中、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は水素原子、または炭素数1〜2のアルキル基、mは5〜100の整数を示す。)
【0020】
なお、上記式(1)で表される重合体は、単独のみならず共重合体(例えば、R2が水素のものとメチル基のもの)であっても良い。これらの重合体の中でも、ポリエチレンオキシドモノメチルエーテルが反応性の面で好ましい。
ここで、スチレン−無水マレイン酸共重合体の数平均分子量は、1,000〜400,000、好ましくは1,200〜10,000であり、1,000未満では、得られる生成物のブリ−ドが生じやすく、一方、400,000を超えると、溶融混合性が悪く反応が進み難く、得られる生成物の導電性が劣る。また、無水マレイン酸に対するスチレンの共重合モル比は、1/(1〜9)であり、1/(1未満)では、分岐状ポリマーになり難く、一方、1/(9を超える)場合は、反応性が劣る
【0021】
ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの末端水酸基とスチレン無水マレイン酸共重合体の酸無水物基との反応によってポリスチレンを主鎖としてポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルを側鎖とする(b−4)分岐状(櫛形)ポリマーポリオールができる。
ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの数平均分子量は、100〜5,000、好ましくは500〜4,000、さらに好ましくは1,000〜3,000である。100未満では、ポリマーポリオール自体がもつ帯電防止機能が不十分となり、一方、5,000を超えると、スチレン無水マレイン酸共重合体との反応性が劣る。また、式(1)におけるR1の炭素数が4を超えると、イオン伝導性が劣る。
(b−4)成分は、希釈用として熱可塑性樹脂〔上記(a)成分が好ましい〕にスチレン−無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルを混合し、2軸押出し機により200℃〜230℃にて溶融混練することにより、容易に得ることができる。
以上の(b−1)〜(b−4)成分は、1種単独で使用することも、また2種以上を併用することもできる。
【0022】
本発明の組成物において、(a)〜(b)成分の使用割合は、(a)成分および(b)成分の合計100重量部とすると、(a)成分70〜99重量部、(b)成分30〜1重量部、好ましくは(a)成分80〜95重量部、(b)成分20〜5重量部である。(b)成分の配合割合が30重量部を超えると、電気特性は良好であるが、成形収縮率が大きく、変形があり、精密な成形品には不向きである。一方、(b)成分が1重量部未満では、電気特性が不充分である。
【0023】
(c)金属塩類
(c)金属塩類のカチオンであるアルカリ金属としては、Li+,Na+,K+などが挙げられる。カチオンとしては、イオン半径の小さいLi+,Na+が好ましく、特に好ましくは、リチウムLi+である。
また、本発明の金属塩類の構成要素であるアニオンとしては、(CF3SO2)2N-、(CF3SO2)3C-である。
【0024】
上記カチオンおよびアニオンによって構成されている金属塩類は数多くあるが、中でも、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム:Li・N(CF3SO2)2、ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドナトリウム:Na・N(CF3SO2)2、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタンリチウム:Li・C(CF3SO2)3、トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタンナトリウム:Na・C(CF3SO2)3 を用いる。これらを少量添加するだけで固有抵抗が低くなるので、上記効果が一層発揮されることになる。本発明の組成物は、これらの金属塩類を少なくとも1種含有する。
【0025】
(c)金属塩類の配合量は、(a)〜(b)成分の合計量100重量部に対し、0.01〜20重量部、好ましくは0.1〜10重量部の範囲である。0.01重量部未満では、充分な導電性を得ることが難しく、一方、20重量部を超えると、樹脂の機械特性、加工特性、熱安定性を損う。
本発明では、後記(d)成分中に予め(c)成分を分散安定化させて使用することが望ましい。
【0026】
(d)有機化合物
本発明の制電性樹脂組成物には、必要に応じて、(d)(C)−{O(AO)n}−基(Aは炭素数2〜4のアルキレン基、nは1〜7の整数を示す)を有し、かつ全ての分子鎖末端がCH3基および/またはCH2基である有機化合物を配合することができる。
本発明に用いられる(d)成分は、本発明の組成物において、金属塩の溶解性、解離安定性、ブリードアウト防止に効果がある。上記(d)成分は、例えば、炭素数1〜9の直鎖、または分岐脂肪族アルコールに、炭素数2〜4のアルキレンオキシドを1〜7モル付加して得られるアルコールと、二塩基酸とを原料として、一般的なエステル化合物の製造方法によって製造することができる。
【0027】
ここで、上記アルコールの例としては、プロパノール1モルにエチレンオキシド1〜7モル、プロピレンオキシド1〜4モル、またはブチレンオキシド1〜3モル、ブタノール1モルにエチレンオキシド1〜6モルまたはプロピレンオキシド1〜3モル、ヘキサノール1モルにエチレンオキシド1〜2モル、ペンタノール1モルにエチレンオキシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブチレンオキシド1〜2モル、オクタノール1モルにエチレンオキシド1〜5モル、プロピレンオキシド1〜3モル、またはブチレンオキシド1〜3モル、ノナノール1モルにエチレンオキシド1〜4モル、プロピレンオキシド1〜2モル、またはブチレンオキシド1〜2モルを、それぞれ、付加させたヒドロキシル化合物が挙げられる。
なお、これらの化合物の中で、ブタノール1モルにエチレンオキシド2モルを付加させた2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、ブタノール1モルにエチレンオキシド1モルを付加させた2−ブトキシエタノールが、加工性とのバランスに良い。
【0028】
また、上記二塩基酸としては、アジピン酸、セバシン酸、フタル酸、コハク酸などのカルボン酸、およびこれらのカルボン酸無水物などが挙げられる。
【0029】
上記原料を使用して製造される(d)成分として、好ましくは、上記式において、Rが末端にヒドロキシル基を有さないアルキル基であるものであることが、制電性とブリードのバランスにおいて好ましい。特に好ましくは、下記式(2)に示されるビス〔2−(2ブトキシエトキシ)エチル〕アジペート〔上記式において、Xは炭素数4のアルキレン基、Rは炭素数4の直鎖のアルキル基、Aは炭素数2のアルキレン基、nは2をそれぞれ示す。〕、または下記式(3)に示されるビス(2−ブトキシエチル)フタレート〔上記式において、Xはフェニル基、Rは炭素数4の直鎖のアルキル基、Aは炭素数2のアルキレン基、nは1をそれぞれ示す。〕である。
【0030】
【0031】
【0032】
(d)成分の添加量は、(a)〜(b)成分併せて100重量部に対し、好ましくは0.1〜20重量部、さらに好ましくは0.5〜10重量部の範囲である。0.1重量部未満では、充分な導電性を得ることが難しく、一方、20重量部を超えると、得られる組成物の粘度が著しく低下し、成形加工が困難となるほか、ブリードアウトが生じ、物理的特性の低下を招く。
【0033】
本発明の組成物には、電気特性や物理的特性を補う目的で、相溶化剤を任意に使用することが可能である。相溶化剤の例としては、カルボン酸変性PP(ポリプロピレン)を挙げることができ、通常、不飽和カルボン酸類およびプロピレンまたはポリプロピレンなどとの共重合体などが用いられる。例えば、不飽和カルボン酸類およびポリプロピレンのグラフト共重合体あるいは不飽和カルボン酸類およびプロピレンの共重合体などが使用される。
また、例えばエポキシ変性ポリエチレンなどを用いることも可能である。エポキシ基含有ポリエチレンは、エチレン単位およびエポキシ基含有モノマー単位を必須成分とし、エチレン系不飽和エステルモノマー単位を任意成分とするものである。具体的には、共重合体中のエチレン単位20〜99.9重量%、エポキシ基含有モノマー単位0.1〜30重量%、およびエチレン系不飽和エステルモノマー単位0〜50重量%からなる共重合体などが挙げられる。
【0034】
その他の添加剤
本発明の制電性樹脂組成物には、このほか、本発明の目的を損なわないかぎり、無機充填材、安定剤、着色剤、(a)成分以外の強化用ゴム、(a)成分以外のエラストマー成分、可塑剤、分散剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、難燃剤、安定剤、補強剤、滑剤、発泡剤、耐候(光)剤、金属粉などの添加剤を配合することができる。
【0035】
本発明の組成物の調製
本発明の制電性樹脂組成物は、通常の熱可塑性樹脂の混合、混練に用いられる通常の装置、設備を用いて問題なく製造できる。具体的には、タンブラー、ヘンシェルミキサーなどの予備混合機に、(a)〜(c)成分、あるいは、(a)〜(d)成分、その他の成分を仕込み、均一に混合する。その後、混合物を押し出し機に供給して溶融混練し、ダイから押し出すとともにペレタイザーによりペレット化する。押し出し機としては、ベント付きの単軸、二軸異方向、二軸同方向押し出し機が望ましい。また、押し出し機に代えて、スーパーミキサー、バンバリーミキサー、ニーダー、コニーダーなどの混練機を用いても良い。
本発明の制電性樹脂組成物は、その優れた特性を生かし、OA機器、家電分野、電気・電子分野、車両分野、その他の各種パーツ、ハウジング、パッケージなどに好適に使用することができる。
【0036】
【実施例】
以下、本発明を実施例および比較例により説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。なお、実施例中における部および%は、特に断らない限り、重量基準である。
【0037】
実施例および比較例に用いた各種成分は、以下のとおりである。
(a)熱可塑性樹脂;
ABS樹脂:東レ(株)製、商品名トヨラック600
PVC樹脂:第一塩ビ(株)製、商品名P−800
PS樹脂:BASF(株)製、商品名576H
PMMA樹脂:三菱レーヨン(株)製、商品名アクリペットMF
(b)成分;
(b−1)ポリマーポリオール:日本油脂製、グレード:ユニオックスM−1000
(b−2)ポリマーポリオール:住友化学工業(株)製、スミガード300G、エチレン−酢酸ビニルエステル共重合体けん化物へ、エチレンオキサイドをグラフトした分岐状ポリマーポリオール(数平均分子量4,000、水酸基値80mgKOH/g)
(b−3)ポリマーポリオール:日本油脂製、グレード:ユニオールTG−1000
(b−4)スチレン無水マレイン酸系ポリマーポリオール;
実施例21、22においては、希釈用として上記ABS樹脂に、スチレン無水マレイン酸共重合体としてエルフアトケム社製SMAレジン(SMA−2000、分子量1,700、スチレン/無水マレイン酸共重合比=2/1)、およびポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルとして日本油脂製ポリエチレンオキシドモノメチルエーテル(M−550)を重量比2:1となるようにドライブレンドした後、2軸押出機にて210℃で溶融混練して得られたサンプルペレットを使用した。
【0038】
(c)成分;
ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドリチウム:Li・N(CF3SO2)2
(d)成分;
ビス〔2−(2ブトキシエトキシ)エチル〕アジペート(表中には、アジピン酸ジブトキシエトキシエチルとして表記)
【0039】
実施例1〜25、比較例1〜9
組成物の調製;
下記表の配合処方に従い、(a)熱可塑性樹脂、(b)成分、および(c)〜(d)成分をタンブラーミキサーにより予備ドライブレンドし、47mm同方向2軸押し出し機により220℃で溶融混合した。投入後ダイスから出た紐状の樹脂溶融混合物を水槽にて冷却処理し、カッターに通して制電性樹脂組成物のペレットを作製した。
【0040】
試験片の調製;
サンプルペレットを、型締め圧力80ton/cm2の射出成形機により、6×6×0.3(幅×長さ×厚み、以下同じ)(cm)のプレートを成形した。成形条件は、シリンダー温度220℃、金型温度60℃で行った。
【0041】
表面固有抵抗値
6×6×0.3(cm)の射出成形試験片を用い、三菱化学(株)製、ハイレスタにて、ASTM D257に準じて測定を行った。
ブリードアウトの評価
40℃、90%RH%雰囲気下、1週間後のプレート表面へのブリードアウトについて評価したほか、成形上、成形品の不具合について具体的に記述した。ブリードアウトの評価において、「無し」とは目視または触感にて成形品表面が汚染されていない状態のことである、「やや有り」とは、若干成形品表面が触感によりヌメリ感がある状態である。また、「変形」とは、成形品が反ったり、くぼみなどの不具合が存在する状態であり、目視にて確認した。
【0042】
【表1】
【0043】
【表2】
【0044】
【表3】
【0045】
【表4】
【0046】
【発明の効果】
本発明によれば、表面固有抵抗値を低く保ち、帯電防止成分のブリードが抑制され、かつ環境変動の少ない持続性に優れた制電性樹脂組成物が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an antistatic resin composition, and more particularly, to an antistatic resin composition that suppresses bleeding of an antistatic component, has a low electrical resistance value, and is excellent in sustainability with little environmental fluctuation.
[0002]
[Prior art]
Antistatic resins are widely used in industry and are used for various purposes. As this antistatic resin, for example, there is a composition in which each resin is highly filled with a conductive filler such as carbon black, and since it is excellent in economy, it is widely used mainly in the industry. . In addition, antistatic resin compositions obtained by polymerizing antistatic resins having a surfactant or a hydrophilic segment in their structures are widely used and applied to various applications.
By the way, in recent years, antistatic resins and compositions thereof have become widespread in IC chip packaging, and variations in materials have been diversified from general-purpose plastics to engineering plastics. In addition to carbon black, carbon fibers, graphite, metal-coated fillers, metal fibers, and the like are widely used depending on the purpose and function. Antistatic resin compositions as materials for IC trays and the like used for packaging IC chips have been studied for weight reduction, thickness reduction, and compactness, and tend to require strength and high rigidity. Furthermore, for the purpose of identifying the type of IC, the tray and the carrier tape also have a design requirement such as coloring. Carbon black, which is widely used in conductive fillers, is economical and can be obtained with a low resistance value. However, it is generally limited to black, and generally has problems with workability and material strength. Therefore, it is usually used in combination with various modifying materials. Countermeasures are also required for various rubber and elastomer products attached to peripheral devices related to IC. With regard to these uses, carbon black has many problems such as friction due to friction and wear, color tone is limited to black, and molding processability.
[0003]
Antistatic agents include a surface active type that bleeds on the surface and has a function, and an antistatic agent that exhibits a function by polymer-alloying a hydrophilic polymer material called a so-called polymer type antistatic agent. Surfactant type is intended to prevent electrification by moving to the surface, but the effect is lost by wiping and cleaning the surface, there are problems of surface contamination and durability, and satisfactory electric resistance value is I can't get it. The polymer type antistatic agent is provided with permanent antistatic performance by polymer-alloying a hydrophilic polymer material to a thermoplastic resin, and has high industrial utility value. However, in order to develop a high antistatic function, many hydrophilic polymer materials to be alloyed are required. Since hydrophilic polymer materials (antistatic resins) generally have a hydrophilic segment and many of them have flexibility, the rigidity of the material is lowered and the molded product is deformed. . The surface resistivity of the antistatic composition obtained by using these surfactant and hydrophilic polymer material is 10Ten-1012Ω / sq. Up to.
[0004]
In recent years, as electrical characteristics required for packaging applications such as trays due to high performance and large capacity of ICs and LSIs, 10TenΩ / sq. Less than the required characteristics, the level of the antistatic region exhibited by conventional antistatic resins is no longer sufficient, and those composed of carbon black are overwhelmingly used.
Means for adding polymer polyol, alkali metal ions, and alkaline earth metal ions as electrolytes are disclosed in JP-A-2-138364, JP-A-6-145530, JP-A-7-228785, and JP-A-7. Although described in Japanese Patent No. -82411, none of the antistatic properties are sufficient for blending with a thermoplastic resin, and a large amount of addition is required to develop high antistatic properties. This has led to an increase in cost, and a decrease in physical properties of the composition has been a serious problem. In addition, when a metal salt such as a perchloric acid type trifluoromethane sulfonic acid type is added, there is a problem of inhibition of the thermal stability of the polymer due to the perchloric acid type.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the above-mentioned conventional technical problems, keeps the surface resistivity low, suppresses bleeding of the antistatic component, and has excellent antistatic performance with little environmental fluctuation. The object is to obtain a resin composition.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present invention comprises (a) a thermoplastic resin (excluding the following component (b) below) 70 to 99 parts by weight, and (b) at least selected from the following groups (b-1) to (b-4): For 30 to 1 part by weight of one type of polymer polyol [however, (a) + (b) = 100 parts by weight]
(C) Na as a cation which is an alkali metal+, Li+, K+At least one selected from the group ofThreeSO2)2N-And / or (CFThreeSO2)ThreeC-It is related with the antistatic resin composition which mix | blended 0.1-20 weight part of metal salts which consist of.
(B-1): a straight-chain block copolymer having a hydroxyl group at the end and having as a skeleton a linear block copolymer having at least one compound selected from the group of ethylene glycol, propylene glycol, and butanediol as a constituent component Chain polymer polyol
(B-2): The content of the alkylene oxide component is 10 mol% to 50 mol%, the saponification degree is 30 to 100%, the number average molecular weight is 1,000 to 20,000, and the ethylene unit content is 1 to 90. Branched polymer polyol in which alkylene oxide is grafted to saponified ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer in weight percent
(B-3): a branched polymer polyol having a hydroxyl group at the end and obtained by grafting alkylene oxide to a trifunctional polyol structure
(B-4): a polymer polyol having a trihydroxy aromatic compound structure obtained by a reaction of a styrene-maleic anhydride copolymer and a polyalkylene oxide monoalkyl ether, and comprising a styrene-maleic anhydride copolymer The number average molecular weight is 1,000 to 400,000, the copolymerization molar ratio of styrene to maleic anhydride is 1 to 9, and the number average molecular weight of the polyalkylene oxide monoalkyl ether is 100 to 5,000, The branched polymer polyol in which the polyalkylene oxide monoalkyl ether is represented by the following formula (1)
(Wherein R1Is an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, R2Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, and m represents an integer of 5 to 100. )
The antistatic resin composition of the present invention further includes (d) (C)-{O (AO) with respect to 100 parts by weight of the total amount of the components (a) to (b).n} -Group (wherein A represents an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms, n represents an integer of 1 to 7), and all molecular chain ends are CH.ThreeGroup and / or CH2You may mix | blend 0.1-20 weight part of organic compounds which are groups.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
(A) Thermoplastic resin
The thermoplastic resin (a) used in the antistatic resin composition of the present invention may be any one other than the following component (b). For example, polyvinyl chloride, polystyrene, acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer ( A vinyl monomer polymer or copolymer such as polystyrene resin such as ABS resin), acrylate / methacrylate resin; low density polyethylene, medium density polyethylene, high density polyethylene, low pressure method low density polyethylene, polypropylene, polybutene-1, Poly α-olefins such as poly-4-methylpentene-1, α-olefins such as propylene-ethylene block copolymers, propylene-ethylene random copolymers, or copolymerization of α-olefins with other monomers Coalescence; other polyolefin resin; nylon 6 Polyamides such as nylon 66 and nylon 12; aromatic polyesters and aliphatic polyesters such as polyethylene terephthalate and polybutylene terephthalate; liquid crystal polyesters; aromatic polyethers such as polyphenylene oxide; polyacetal resins and polycarbonate resins; polyimides and polysulfones And sulfone-based polymers such as polyethersulfone.
[0008]
(A) As the thermoplastic resin, polar elastomers such as elastomers such as polyurethane, polyester and polyamide; nonpolar elastomers such as polyolefin, polystyrene, SBS, SIS, SEBS, SEEPS, SEPS and SBBS can be used. . In addition, (a) the thermoplastic resin can be applied to synthetic rubbers such as NBR, EPDM, CR, and AR.
In the present invention, one or a mixture of two or more of the above (a) thermoplastic resins is appropriately selected according to the purpose.
[0009]
(A) Among thermoplastic resins, from the viewpoint of moldability, vinyl monomer polymers or copolymers such as polyvinyl chloride, polystyrene, acrylonitrile-butadiene-styrene copolymer (ABS resin); polypropylene, crystalline propylene -Crystalline propylene copolymers such as ethylene copolymer and crystalline propylene-butene 1 copolymer, nylon, polybutylene terephthalate, etc. are preferred, especially polyvinyl chloride, polystyrene, acrylonitrile-butadiene-styrene terpolymers Vinyl monomer polymers or copolymers such as (ABS resin) are preferred.
From the viewpoint of heat resistance, polycarbonate, polyethylene terephthalate, aromatic polyether and the like are preferable.
[0010]
(B) Polymer polyol
Next, (b) the polymer polyol is at least one selected from the group of (b-1) to (b-4).
(B-1):
The component (b-1) has as a skeleton a linear block copolymer having a hydroxyl group at the end and having as a constituent component at least one compound selected from the group consisting of ethylene glycol, propylene glycol, and butanediol. It is a linear polymer polyol having.
The number average molecular weight of the glycol component of the component (b-1) is preferably 100 to 100,000, more preferably 200 to 50,000.
Component (b-1) is a method of polymerizing ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, etc. using a crosslinking agent such as an isocyanate compound, or heating ethylene glycol, propylene glycol, butanediol, etc. in an organic solvent. It can be easily obtained by melt-blending with a plastic resin, reacting, and polymerizing.
[0011]
(B-2):
The component (b-2) has an alkylene oxide constituent content of 10 mol% to 50 mol%, a saponification degree of 30 to 100%, a number average molecular weight of 1,000 to 20,000, and an ethylene unit content of 1 It is a branched polymer polyol obtained by grafting alkylene oxide to a saponified ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer of ˜90% by weight.
A structure in which a carbon atom of a vinyl bond in a copolymer obtained by saponifying the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer is bonded to a hydroxy group or an ether group via an oxygen atom.
Here, if the content of the alkylene oxide component exceeds 50 mol%, it becomes solid and difficult to handle. On the other hand, if it is less than 10 mol%, the components (c) and (d) described below are not sufficiently dissolved. In addition, the electrical characteristics deteriorate.
[0012]
The method for producing the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer is not particularly limited, and can be produced by a known method such as a high-pressure radical polymerization method. The vinyl ester of the saturated carboxylic acid that is the copolymer raw material is not particularly limited, but is preferably a vinyl ester of an aliphatic carboxylic acid having about 2 to 4 carbon atoms, such as vinyl acetate, vinyl propionate, and vinyl butyrate. These can also be used, and these can also be used as a mixture. Of these, vinyl acetate is most preferred. Further, as a copolymer raw material, in addition to ethylene and saturated carboxylic acid vinyl ester, a small amount of alkyl ester of α, β-unsaturated carboxylic acid such as methyl acrylate, ethyl acrylate, butyl acrylate, methyl methacrylate, Ethyl methacrylate, butyl methacrylate and the like, and a mixture of two or more thereof can also be used.
[0013]
The ethylene unit content of the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer is usually about 1 to 90% by weight, preferably about 40 to 80% by weight. The number average molecular weight is about 1,000 to 20,000, preferably about 1,000 to 10,000.
The saponification reaction of ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer is not particularly limited. For example, ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer and alcohol are heated in the presence of an alkali catalyst to saponify. Also good. In order to obtain the (b-2) polymer polyol of the present invention, a method of saponification in the presence of the above alkali, removing alcohol, introducing alkylene oxide, and grafting can be mentioned.
[0014]
In addition, depending on the molecular weight of the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer used, the properties resulting from the content of the saturated carboxylic acid vinyl ester, etc., a heterogeneous liquid phase system with alcohol, alcohol solution system, pellet dispersion in alcohol A saponification method such as a system can be appropriately employed. The saponification rate varies depending on the saturated carboxylic acid vinyl ester content of the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer, but is about 30 to 100%, preferably about 50 to 100%.
[0015]
Moreover, there is no restriction | limiting in particular about the addition method of the alkylene oxide to ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer saponified material, However, It is common to make alkylene oxide react with this saponified material in gaseous form. The alkylene oxide is not particularly limited, but usually those having about 2 to 4 carbon atoms are preferable, and examples thereof include ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, and modified copolymer of cyclic ether. Among these, ethylene oxide is preferably used. Two or more alkylene oxides can be used, and in this case, they may be added in blocks or randomly. The addition amount of alkylene oxide is not particularly limited, but is usually about 20 to 1,000% by weight, preferably about 50 to 500% by weight with respect to 100% by weight of the saponified product.
[0016]
(B-2) An alkylene oxide adduct of an ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer saponified product is obtained by saponifying an ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer to vinyl partially or all of the saturated carboxylic acid vinyl ester. This is produced by grafting alkylene oxide to an alcohol structure, and has a structure in which the main chain has an ethylene unit and the side chain has an oxyalkylene unit.
[0017]
As the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer used in the present invention, an ethylene-vinyl acetate copolymer is particularly preferable from the viewpoint of industrial availability and price, and the vinyl acetate unit content is 5 to 50. Those having a weight percent and a number average molecular weight of 1,000 to 5,000 are more preferred because the bulk saponification reaction is easy. Further, the saponification rate of the ethylene-vinyl acetate copolymer is preferably in the range of 30 to 100% in order to obtain a resin having good compatibility, and addition of alkylene oxide to the saponified ethylene-vinyl acetate copolymer. The amount is more preferably 50 to 1,000 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the saponified ethylene-vinyl acetate copolymer in terms of the compatibility with the resin and the effect of antistatic properties.
In addition, Li which is (c) component used for this invention+, Na+, K+An ionic component (metal salt) containing an alkali metal ion such as an anion and the like may be optionally contained in advance in the ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer saponified product or alkylene oxide.
[0018]
(B-3):
The component (b-3) is a polymer polyol having a hydroxyl group at the end, and is a branched polymer polyol obtained by grafting alkylene oxide to a trifunctional polyol structure. Trifunctional polyols having a trifunctional polyol structure include pyrogallol, trihydroxy aromatic compounds such as 1,2,4-trihydroxybenzene, aliphatic triols such as glycerin 1,1,1-tris (hydroxymethyl) ethane, Trialcoholamines such as ethanolamine.
Examples of these polymers include, but are not limited to, ketones such as acetone and methyl ethyl ketone, nitriles such as acetonitrile, halogens such as chloroform, amides such as dimethylformamide, and the like. It can be easily obtained by a method of polymerizing using a crosslinking agent such as isocyanate in these organic solvents, or a method of polymerizing a trifunctional polyol or alkylene oxide by melt blending with a thermoplastic resin. The alkylene oxide is not particularly limited, but usually those having about 2 to 4 carbon atoms are preferable. Examples thereof include ethylene oxide, propylene oxide, butylene oxide, and modified copolymer of cyclic ether. .
[0019]
(B-4):
The component (b-4) is a polymer polyol having a trihydroxy aromatic compound structure obtained by reaction of a styrene-maleic anhydride copolymer and a polyalkylene oxide monoalkyl ether. The number average molecular weight of the blend is 1,000 to 400,000, the copolymerization molar ratio of styrene to maleic anhydride is 1/1 to 9, and the number average molecular weight of the polyalkylene oxide monoalkyl ether is 100 to 5, The polyalkylene oxide monoalkyl ether is a branched polymer polyol represented by the following formula (1).
(Wherein R1Is an alkyl group having 1 to 4 carbon atoms, R2Represents a hydrogen atom or an alkyl group having 1 to 2 carbon atoms, and m represents an integer of 5 to 100. )
[0020]
In addition, the polymer represented by the above formula (1) is not only a single polymer but also a copolymer (for example, R2May be hydrogen and methyl). Among these polymers, polyethylene oxide monomethyl ether is preferable in terms of reactivity.
Here, the number average molecular weight of the styrene-maleic anhydride copolymer is 1,000 to 400,000, preferably 1,200 to 10,000. On the other hand, if it exceeds 400,000, the melt mixing property is poor and the reaction does not proceed easily, and the conductivity of the resulting product is inferior. Moreover, the copolymerization molar ratio of styrene to maleic anhydride is 1 / (1 to 9). When 1 / (less than 1), it is difficult to form a branched polymer, whereas when 1 / (greater than 9) , Poor reactivity
[0021]
Branched (b-4) with polystyrene as the main chain and polyalkylene oxide monoalkyl ether as the side chain by the reaction of the terminal hydroxyl group of the polyalkylene oxide monoalkyl ether and the acid anhydride group of the styrene maleic anhydride copolymer (b-4) Comb-shaped) polymer polyol.
The number average molecular weight of the polyalkylene oxide monoalkyl ether is 100 to 5,000, preferably 500 to 4,000, and more preferably 1,000 to 3,000. If it is less than 100, the antistatic function of the polymer polyol itself is insufficient. On the other hand, if it exceeds 5,000, the reactivity with the styrene-maleic anhydride copolymer is poor. Further, R in the formula (1)1If the number of carbon atoms exceeds 4, the ionic conductivity is poor.
Component (b-4) is a thermoplastic resin for dilution (preferably component (a) above) is mixed with a styrene-maleic anhydride copolymer and a polyalkylene oxide monoalkyl ether at 200 ° C. using a twin screw extruder. It can be easily obtained by melt-kneading at ˜230 ° C.
The above components (b-1) to (b-4) can be used singly or in combination of two or more.
[0022]
In the composition of the present invention, when the proportions of the components (a) to (b) are 100 parts by weight in total of the components (a) and (b), the components (a) 70 to 99 parts by weight, (b) 30 to 1 part by weight of the component, preferably (a) 80 to 95 parts by weight, and (b) 20 to 5 parts by weight of the component. When the blending ratio of the component (b) exceeds 30 parts by weight, the electrical characteristics are good, but the molding shrinkage ratio is large, there is deformation, and it is not suitable for precise molded products. On the other hand, if the component (b) is less than 1 part by weight, the electrical characteristics are insufficient.
[0023]
(C) Metal salts
(C) As an alkali metal which is a cation of a metal salt, Li+, Na+, K+Etc. As a cation, Li having a small ionic radius+, Na+And particularly preferably lithium Li+It is.
Moreover, as an anion which is a component of the metal salt of the present invention, (CFThreeSO2)2N-, (CFThreeSO2)ThreeC-It is.
[0024]
There are many metal salts composed of the above cation and anion. Among them, bis (trifluoromethanesulfonyl) imidolithium: Li · N (CFThreeSO2)2, Sodium bis (trifluoromethanesulfonyl) imide: Na · N (CFThreeSO2)2, Tris (trifluoromethanesulfonyl) methane lithium: Li · C (CF 3 SO2)Three, Tris (trifluoromethanesulfonyl) sodium methane: Na · C (CFThreeSO2)Three Use. Since the specific resistance is lowered only by adding a small amount of these, the above effect is further exhibited. The composition of the present invention contains at least one of these metal salts.
[0025]
(C) The compounding quantity of metal salt is 0.01-20 weight part with respect to 100 weight part of total amounts of (a)-(b) component, Preferably it is the range of 0.1-10 weight part. If it is less than 0.01 part by weight, it is difficult to obtain sufficient conductivity, while if it exceeds 20 parts by weight, the mechanical characteristics, processing characteristics, and thermal stability of the resin are impaired.
In the present invention, the component (c) is desirably dispersed and stabilized in advance in the component (d) described later.
[0026]
(D) Organic compounds
In the antistatic resin composition of the present invention, if necessary, (d) (C)-{O (AO)n} -Group (A is an alkylene group having 2 to 4 carbon atoms, n is an integer of 1 to 7), and all molecular chain ends are CHThreeGroup and / or CH2An organic compound as a group can be blended.
The component (d) used in the present invention is effective for the solubility of the metal salt, the dissociation stability, and the prevention of bleed out in the composition of the present invention. The component (d) includes, for example, an alcohol obtained by adding 1 to 7 moles of an alkylene oxide having 2 to 4 carbon atoms to a linear or branched aliphatic alcohol having 1 to 9 carbon atoms, a dibasic acid, Can be produced by a general method for producing an ester compound.
[0027]
Examples of the alcohol include 1 to 7 mol of ethylene oxide, 1 to 4 mol of propylene oxide, or 1 to 3 mol of butylene oxide in 1 mol of propanol, and 1 to 6 mol of ethylene oxide or 1 to 3 mol of propylene oxide in 1 mol of butanol. 1 mol of hexanol, 1-2 mol of ethylene oxide, 1 mol of ethylene oxide to 1 mol of pentanol, 1 to 3 mol of propylene oxide, or 1 to 2 mol of butylene oxide, 1 mol of ethylene oxide to 1 mol of octanol, propylene oxide Examples include hydroxyl compounds obtained by adding 1 to 3 moles, 1 to 3 moles of butylene oxide, 1 mole of nonanol, 1 to 4 moles of ethylene oxide, 1 to 2 moles of propylene oxide, or 1 to 2 moles of butylene oxide, respectively.
Of these compounds, 2- (2-butoxyethoxy) ethanol in which 2 mol of ethylene oxide is added to 1 mol of butanol, and 2-butoxyethanol in which 1 mol of ethylene oxide is added to 1 mol of butanol, Good balance.
[0028]
Examples of the dibasic acid include carboxylic acids such as adipic acid, sebacic acid, phthalic acid, and succinic acid, and carboxylic acid anhydrides thereof.
[0029]
As the component (d) produced using the above raw material, preferably, in the above formula, R is an alkyl group having no hydroxyl group at the terminal, so that the balance between antistatic property and bleed is preferable. Particularly preferably, bis [2- (2butoxyethoxy) ethyl] adipate represented by the following formula (2) [wherein X is an alkylene group having 4 carbon atoms, R is a linear alkyl group having 4 carbon atoms, A represents an alkylene group having 2 carbon atoms, and n represents 2. Or bis (2-butoxyethyl) phthalate represented by the following formula (3): wherein X is a phenyl group, R is a linear alkyl group having 4 carbon atoms, A is an alkylene group having 2 carbon atoms, n represents 1 respectively. ].
[0030]
[0031]
[0032]
The amount of component (d) added is preferably 0.1 to 20 parts by weight, more preferably 0.5 to 10 parts by weight, based on 100 parts by weight of the components (a) to (b). If the amount is less than 0.1 parts by weight, it is difficult to obtain sufficient electrical conductivity. On the other hand, if the amount exceeds 20 parts by weight, the viscosity of the resulting composition is remarkably lowered, making molding difficult, and causing bleed out. , Resulting in deterioration of physical properties.
[0033]
In the composition of the present invention, a compatibilizing agent can be arbitrarily used for the purpose of supplementing electrical characteristics and physical characteristics. Examples of the compatibilizer include carboxylic acid-modified PP (polypropylene), and a copolymer with unsaturated carboxylic acids and propylene or polypropylene is usually used. For example, a graft copolymer of unsaturated carboxylic acids and polypropylene or a copolymer of unsaturated carboxylic acids and propylene is used.
Further, for example, epoxy-modified polyethylene can be used. The epoxy group-containing polyethylene has an ethylene unit and an epoxy group-containing monomer unit as essential components, and an ethylenically unsaturated ester monomer unit as an optional component. Specifically, a copolymer comprising 20 to 99.9% by weight of ethylene units, 0.1 to 30% by weight of epoxy group-containing monomer units, and 0 to 50% by weight of ethylenically unsaturated ester monomer units in the copolymer. Examples include coalescence.
[0034]
Other additives
In addition to the above, the antistatic resin composition of the present invention includes an inorganic filler, a stabilizer, a colorant, a reinforcing rubber other than the component (a), and a component other than the component (a), unless the object of the present invention is impaired. Additives such as elastomer components, plasticizers, dispersants, ultraviolet absorbers, antioxidants, flame retardants, stabilizers, reinforcing agents, lubricants, foaming agents, weathering (light) agents, and metal powders can be blended.
[0035]
Preparation of the composition of the present invention
The antistatic resin composition of the present invention can be produced without any problem using ordinary equipment and equipment used for mixing and kneading ordinary thermoplastic resins. Specifically, the components (a) to (c), the components (a) to (d), and other components are charged into a premixer such as a tumbler or a Henschel mixer and mixed uniformly. Thereafter, the mixture is supplied to an extruder, melted and kneaded, extruded from a die, and pelletized by a pelletizer. As the extruder, a single shaft with a vent, a biaxial different direction, and a biaxial same direction extruder are desirable. In place of the extruder, a kneader such as a super mixer, a Banbury mixer, a kneader, or a kneader may be used.
The antistatic resin composition of the present invention can be suitably used for OA equipment, home appliance field, electrical / electronic field, vehicle field, other various parts, housings, packages, and the like, taking advantage of its excellent characteristics.
[0036]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example and a comparative example demonstrate this invention, this invention is not limited by these Examples. In the examples, parts and% are based on weight unless otherwise specified.
[0037]
Various components used in Examples and Comparative Examples are as follows.
(A) a thermoplastic resin;
ABS resin: manufactured by Toray Industries, Inc., trade name Toyolac 600
PVC resin: manufactured by Daiichi PVC Co., Ltd.
PS resin: BASF Corporation, trade name 576H
PMMA resin: Mitsubishi Rayon Co., Ltd., trade name Acripet MF
(B) component;
(B-1) Polymer polyol: manufactured by Nippon Oil & Fats, Grade: UNIOX M-1000
(B-2) Polymer polyol: Sumitomo Chemical Co., Ltd., Sumigard 300G, branched polymer polyol obtained by grafting ethylene oxide to saponified ethylene-vinyl acetate copolymer (number average molecular weight 4,000, hydroxyl value) 80mgKOH / g)
(B-3) Polymer polyol: manufactured by NOF Corporation, grade: UNIOR TG-1000
(B-4) Styrene maleic anhydride polymer polyol;
In Examples 21 and 22, the above-mentioned ABS resin was used for dilution, and SMA resin (SMA-2000, molecular weight 1,700, styrene / maleic anhydride copolymer ratio = 2/2) manufactured by Elf Atchem was used as a styrene maleic anhydride copolymer. 1), and polyethylene oxide monomethyl ether (M-550) manufactured by NOF Corporation as a polyalkylene oxide monoalkyl ether was dry blended so as to have a weight ratio of 2: 1, and then melt-kneaded at 210 ° C. with a twin screw extruder. The sample pellet obtained in this way was used.
[0038]
(C) component;
Bis (trifluoromethanesulfonyl) imidolithium: Li · N (CFThreeSO2)2
(D) component;
Bis [2- (2butoxyethoxy) ethyl] adipate (shown as dibutoxyethoxyethyl adipate in the table)
[0039]
Examples 1-25, Comparative Examples 1-9
Preparation of the composition;
In accordance with the formulation shown in the table below, (a) thermoplastic resin, (b) component, and (c) to (d) components are preliminarily dry blended with a tumbler mixer, and melt mixed at 220 ° C. with a 47 mm same-direction twin screw extruder. did. After charging, the string-shaped resin melt mixture that came out of the die was cooled in a water tank and passed through a cutter to produce pellets of the antistatic resin composition.
[0040]
Preparation of test specimens;
Sample pellet is clamped at 80 ton / cm2A 6 × 6 × 0.3 (width × length × thickness, the same applies hereinafter) (cm) plate was formed using the injection molding machine. The molding conditions were a cylinder temperature of 220 ° C. and a mold temperature of 60 ° C.
[0041]
Surface resistivity
Using 6 × 6 × 0.3 (cm) injection-molded test pieces, measurement was performed according to ASTM D257 using Hiresta manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation.
Bleed-out assessment
In addition to evaluating the bleed-out to the plate surface after 1 week in an atmosphere of 40 ° C. and 90% RH%, the defect of the molded product was specifically described in terms of molding. In the bleed-out evaluation, “None” means that the surface of the molded product is not contaminated by visual or tactile sensation, and “Slightly” means that the surface of the molded product is slightly sticky due to tactile sensation. is there. Further, “deformation” is a state in which the molded product is warped or has a defect such as a dent, and was confirmed visually.
[0042]
[Table 1]
[0043]
[Table 2]
[0044]
[Table 3]
[0045]
[Table 4]
[0046]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to obtain an antistatic resin composition that maintains a low surface resistivity, suppresses bleeding of an antistatic component, and is excellent in sustainability with little environmental fluctuation.
Claims (2)
(b−1):末端が水酸基を有し、エチレングリコール、プロピレングリコール、およびブタンジオールの群から選ばれた少なくとも1種の化合物を構成成分として有する直鎖状ブロック共重合体を骨格として有する直鎖状ポリマーポリオール
(b−2):アルキレンオキサイド系構成成分の含有率が10モル%〜50モル%であり、けん化度30〜100%、数平均分子量1,000〜20,000、エチレン単位含量が1〜90重量%であるエチレン−飽和カルボン酸ビニルエステル共重合体けん化物へ、アルキレンオキサイドをグラフトした分岐状ポリマーポリオール
(b−3):末端が水酸基を有するポリマーポリオールであって、3官能ポリオール構造へアルキレンオキサイドをグラフトして得られる分岐状ポリマーポリオール
(b−4):スチレン−無水マレイン酸共重合体とポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルとの反応によって得られるトリヒドロキシ芳香族化合物系構造を有するポリマーポリオールであり、スチレン−無水マレイン酸共重合体の数平均分子量が1,000〜400,000で、無水マレイン酸に対するスチレンの共重合モル比が1〜9であり、さらにポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルの数平均分子量が100〜5,000であり、該ポリアルキレンオキシドモノアルキルエーテルが下記式(1)で示される分岐状ポリマーポリオール
(B-1): a straight-chain block copolymer having a hydroxyl group at the end and having as a skeleton a linear block copolymer having at least one compound selected from the group of ethylene glycol, propylene glycol, and butanediol as a constituent component Chain polymer polyol (b-2): The content of the alkylene oxide component is 10 mol% to 50 mol%, the degree of saponification 30 to 100%, the number average molecular weight 1,000 to 20,000, the ethylene unit content Branched polymer polyol in which alkylene oxide is grafted to a saponified ethylene-saturated carboxylic acid vinyl ester copolymer having a styrene content of 1 to 90% by weight (b-3): a polymer polyol having a hydroxyl group at the end, and trifunctional Branched polymer polyol obtained by grafting alkylene oxide to polyol structure b-4): a polymer polyol having a trihydroxy aromatic compound structure obtained by reaction of a styrene-maleic anhydride copolymer with a polyalkylene oxide monoalkyl ether, and the number of styrene-maleic anhydride copolymers The average molecular weight is 1,000 to 400,000, the copolymerization molar ratio of styrene to maleic anhydride is 1 to 9, and the number average molecular weight of the polyalkylene oxide monoalkyl ether is 100 to 5,000, Branched polymer polyol in which polyalkylene oxide monoalkyl ether is represented by the following formula (1)
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