JP4073699B2 - Method for decomposing harmful substances present in air and apparatus therefor - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の背景】
発明の分野
本発明は、空気中に存在する有害物質の分解方法およびそのための装置に関する。
【0002】
背景技術
空気中に存在する有害物質の分解処理において微生物を用いることは、従来から行われている。しかし、微生物を用いる方法では、微生物による分解速度が遅い等の理由から、十分な処理効果を得ることが出来ないのが現状である。
【0003】
微生物を用いる方法として、養鶏場や豚舎から出る糞尿などの廃棄物をコンポスト化する際、そのコンポスト化施設から排気される臭気性排ガスを地中に導入し、土壌微生物により臭気成分を分解する方法が実用化されている。しかし、この方法では、処理土壌中での窒素成分の硝化・脱窒プロセスがうまくいかず、地下水中に硝酸体窒素が浸透し、地下水が汚染されるという事例が報告されている。
【0004】
また、微生物を利用した脱臭フィルターも実用化されている。しかし、その適用範囲は臭気成分が少量である場合に限られており、大型生ゴミ処理装置や大型コンポスト製造設備等から排気される大量の臭気性排ガスへの適用は困難であるとされている。
【0005】
一方、空気中に存在する有害物質の分解処理に電気分解法を適用する試みも従来から行われている。初期の試みは、電極または電線から発生するオゾンによる臭気成分の酸化分解である。しかし、この方法では、大型のコンポスト製造装置や生ゴミ処理装置等から大量に排気される臭気成分、例えば、アンモニア、H2S、アセトアルデヒド、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等を分解するための実用化レベルの酸化反応を生じさせることは難しい。
【0006】
溶液中の処理対象物質の酸化分解効率を高めるための改良法として、処理対象廃水に食塩を添加して電気分解することにより次亜塩素酸を発生させ、その次亜塩素酸の酸化力によって処理対象物質を酸化分解させる間接電気分解法が提案されている(特開平10−85750)。しかしながら、次亜塩素酸の酸化力では十分に分解出来ない有害物質が存在する。
【0007】
また、特開平5−261374号公報には、電解質塩(例えばMnSO4)を添加して、電気分解反応により酸化マンガン(MnOx)を生成させ、酸素供与触媒作用により有機物の酸化分解を促進させようとする間接電気分解法が提案されている。しかしながら、この公報の実施例に記述されているように、この方法では、易生分解性物質であるシュウ酸の0.1%溶液の約90%の分解に3時間の処理時間を要している。
【0008】
従って、空気中に存在する有害物質の分解方法が依然として求められている。
【0009】
【発明の概要】
本発明者らは、今般、空気中に存在する有害物質を、高濃度のハロゲン化合物および金属イオンを含有する電解液に溶解させ、得られた被処理溶液に通電することにより、金属酸化物を有効量生じさせ、これにより該被処理溶液に含まれる有害物質を分解できることを見出した。本発明は、かかる知見に基づくものである。
【0010】
従って、本発明は、空気中に存在する有害物質を効率よく分解する方法およびその装置の提供を目的としている。
【0011】
そして、本発明による有害物質分解方法は、
空気中に存在する有害物質を分解する方法であって、
前記有害物質を、ハロゲン化合物および金属イオンを少なくとも含んでなる電解液中に溶解させることにより、被処理溶液を用意し、
前記被処理溶液に通電して、該通電により金属酸化物が形成され、該金属酸化物により被処理溶液中の有害物質を酸化分解することを少なくとも含んでなり、
ここで、前記ハロゲン化合物が、前記通電によりハロゲン分子を形成し得るものであり、前記被処理溶液が、ハロゲン分子が次亜ハロゲン酸イオンとなる範囲のpHを有し、かつ、前記ハロゲン化合物および前記金属イオンを、有害物質を酸化分解するために有効な量の金属酸化物を形成するために必要な濃度で含有するものである。
【0012】
また、本発明による有害物質分解装置は、
上記本発明による有害物質分解方法を実施するための装置であって、
空気中に存在する有害物質を、ハロゲン化合物および金属イオンを少なくとも含んでなる電解液中に溶解させる手段と、
該電解液のpHを、ハロゲン分子が次亜ハロゲン酸イオンとなる範囲に調整する手段と
被処理溶液を保持する槽と、
前記槽中の被処理溶液に通電可能な通電手段と、
を少なくとも備えてなるものである。
【0013】
【発明の具体的説明】
本発明による有害物質分解方法によれば、空気から電解液に溶解させた有害物質を効率よく分解することができ、これにより、空気の浄化処理を効率よく行なうことができる。この方法によれば、特に、大量の空気を浄化処理することが可能となる。
【0014】
本発明による有害物質分解方法によって、電解液中の有害物質を分解できる理由は以下のように考えられる。まず、電気分解により電解液中に存在するハロゲン化合物がハロゲン分子(X2)に酸化され、このハロゲン分子は速やかに次亜ハロゲン酸イオン(XO−)に変換される。高濃度の次亜ハロゲン酸が存在することにより金属イオンが酸化還元雰囲気下に置かれ、電気分解の陰極上にて酸化が強力に促進されるため、電解液中に存在する金属イオンが金属酸化物に効率よく変換される。こうして得られる高濃度の金属酸化物の酸素供与触媒作用により、電解液中に存在する有害物質をCO2、H2O、SO4(硫酸)、NO3(硝酸)、N2等に酸化分解することができる。
【0015】
なお、本明細書において、有害物質について用いられる「分解」という用語は、電解液中の有害物質が完全に除去されることに限定されるものではなく、該有害物質の濃度が低減されること、好ましくは、水質汚染を防止する上で許容しうる濃度にまで低減することを含む。また、空気について用いられる「浄化」という用語は、空気中の有害物質が完全に除去されることに限定されるものではなく、該有害物質の濃度が低減されること、好ましくは、空気汚染または大気汚染を防止する上で許容しうる濃度にまで低減することを含む。
【0016】
被処理溶液
本発明において通電処理の対象となる溶液(本発明において「被処理溶液」という。)は、空気中の有害物質を溶解させた、ハロゲン化合物および金属イオンを含有する電解液である。空気中の有害物質は、気体を液体に溶解させるための方法として当業者に知られている方法、例えば、スクラバーを用いる方法により、電解液に溶解させることができる。その際に、ファンなどの気流発生手段を用いて一定時間内に電解液に接触する気体の量を増大させることもでき、これにより有害物質の電解液への溶解を効率よく行なうことができる。有害物質の電解液への溶解により、空気は浄化される。
【0017】
本発明による有害物質分解方法は、被処理溶液中への通電処理による電気分解により有害物質を分解する方法である。従って、本発明によれば、被処理溶液は、電気分解を可能とする電気伝導度を有するものとされる。そのため、有害物質を溶解させるための電解液は、通電を可能とする電気伝導度、好ましくは1mS/cm〜50mS/cmの電気伝導度を有するものとされる。このような電気伝導度は、電解液中に予め必要量の電解質(例えば、食塩)を溶解させておくことにより達成することができる。また、通電前のいずれかの段階で、電解質の添加により電解液の電気伝導度を調整してもよい。ここで、1mS/cmは、約0.05%食塩水の電気伝導度に相当する。
【0018】
本発明による有害物質分解方法では、次亜ハロゲン酸イオンの作用により金属酸化物の効率的な生成が可能となる。従って、被処理溶液は、ハロゲン分子(X2)が次亜ハロゲン酸イオン(XO−)となる範囲のpHを有するものとする。廃水中においてハロゲン分子を次亜ハロゲン酸イオンに変換し、これを維持し得るpHはアルカリ側にあることが一般的であり、好ましくはpH7〜12の範囲であり、より好ましくはpH8〜10の範囲である。このようなpHは、電解液のpHを予め上記の範囲に調整しておくことにより達成することができる。また、電解液のpHが上記の範囲内にない場合、あるいは、有害物質の溶解、金属イオン、ハロゲン化合物、電解質等の添加などにより電解液のpHが上記の範囲を逸脱した場合には、電解液のpHを上記の範囲に調整し、これを被処理溶液とすることができる。
【0019】
本発明による有害物質分解方法では、通電後の被処理溶液を、通電前の被処理溶液を調製するための電解液として再利用してもよい。その際、必要であれば、該電解液のpHを、ハロゲン分子が次亜ハロゲン酸イオンとなる上記の範囲に調整することができる。
【0020】
本発明による方法は、空気中に存在する有害物質に適用される。本発明において、「有害物質」という用語は、環境や動物、特にヒトの健康に対して悪影響を与える物質だけでなく、空気中に存在することが好ましくない物質を広く意味する。従って、「有害物質」は、その存在によりヒトに不快感を与える物質、例えば臭気成分などをも含む。有害物質としては、例えば、臭気成分、ポリ塩化ビフェニル(PCB)やダイオキシン類などの環境ホルモン、窒素酸化物、硫黄酸化物、排気性粒状物等が挙げられる。
【0021】
本発明の好ましい態様によれば、有害物質は臭気成分である。ここで、臭気成分とは、気体の臭気の原因となる物質を意味し、例えば、アンモニア(NH3)、硫化水素(H2S)、アセトアルデヒド、トリメチルアミン、メチルメルカプタン等が挙げられる。
【0022】
本発明による方法では、処理の対象となる有害物質は、空気から電解液に溶解させる。従って、上記の有害物質は、水溶性であることが好ましい。
【0023】
以上のような有害物質を含む空気の具体例としては、一般家庭、事業所、研究所、工場等の室内空気、産業廃棄物処理設備、ゴミ焼却設備、生ゴミ処理装置、コンポスト製造設備、下水処理設備等から排気される排ガスなどが挙げられる。本発明の好ましい態様によれば、有害物質を含む空気は排ガスである。
【0024】
金属イオン
本発明において金属イオンとは、被処理溶液の通電処理の際、次亜ハロゲン酸の共存下において陰極上で酸化され、被処理溶液に含まれる有害物質を酸化分解可能な金属酸化物となり得る金属のイオンを意味する。すなわち、本発明において、金属酸化物は酸素供与触媒として機能するものである。本発明の好ましい態様によれば、金属イオンは、重金属のイオンであることが好ましく、より好ましくは4以上の比重を有する金属のイオン、さらに好ましくは5以上の比重を有する金属のイオンを意味する。本発明において好ましい金属イオンの具体例としては、鉄、マンガン、クロム、銅、鉛、コバルト、ニッケル、亜鉛、チタン、モリブデン、銀、カドミウム、白金、水銀などの金属イオンが挙げられ、特にマンガン、銅、亜鉛、銀およびクロムが好ましい。
【0025】
本発明において、金属イオンの被処理溶液中の量は、被処理溶液に含まれる有害物質を分解可能な量の金属酸化物が提供され得る量とする。従って、金属イオンの電解液中の量は、このような被処理溶液中の金属イオン濃度が提供される限り限定されないが、好ましくは1μmol/l〜1mol/l程度であり、より好ましくは50μmol/l〜50mmol/l程度である。このような電解液中の金属イオン濃度は、電解液中に予め必要量の金属イオンを溶解させておくことにより達成することができる。また、通電前のいずれかの段階で、金属イオンを電解液に添加することにより、上記の金属イオン濃度を達成してもよい。
【0026】
本発明において、金属イオンを供給するために添加される金属化合物は特に限定されないが、水溶性の金属塩が好ましい。
【0027】
ハロゲン化合物
本発明においてハロゲン化合物は、これを含有する被処理溶液への通電により対応するハロゲン分子(X2)を形成し得るものである。形成されたハロゲン分子(X2)は、被処理溶液中において、その全部または一部が次亜ハロゲン酸イオン(XO−)に変換される。あるいは、ハロゲン化合物がハロゲン分子(X2)である場合には、通電を行なうまでもなく、被処理溶液中に次亜ハロゲン酸イオン(XO−)が存在することとなる。
【0028】
本発明の好ましい態様によれば、ハロゲン化合物は、塩素化合物、臭素化合物、またはヨウ素化合物であることが好ましい。本発明のより好ましい態様によれば、ハロゲン化合物は、塩素化合物または臭素化合物であることが好ましい。また、このようなハロゲン化合物としては、水溶性のハロゲン化合物が好ましい。
【0029】
本発明において、ハロゲン化合物の被処理溶液中の濃度は、被処理溶液に含まれる有害物質を分解可能な量の金属酸化物が提供され得る量とする。従って、ハロゲン化合物の電解液中の量は、このような被処理溶液中のハロゲン化合物濃度が提供される限り限定されないが、ハロゲン化物イオン(X−)として換算した場合、好ましくは1mmol/l〜1mol/l程度であり、より好ましくは0.01mol/l〜0.3mol/l程度である。このような電解液中のハロゲン化合物濃度は、電解液中に予め必要量のハロゲン化合物を溶解させておくことにより達成することができる。また、通電前のいずれかの段階で、ハロゲン化合物を電解液に添加することにより、上記のハロゲン化合物濃度を達成してもよい。
【0030】
さらに本発明の別の好ましい態様によれば、後記する通電の操作によってハロゲンガスが発生した場合、そのハロゲンガスを通電前または通電中の電解液に循環して、溶解させて、ハロゲン化合物の供給源とされてよい。本発明の好ましい態様によれば、ハロゲンガスの循環は、通電前の電解液に行われることが好ましく、必要であれば、溶解したハロゲンガスが次亜ハロゲン酸イオンとなる範囲に該電解液のpHを調整する。
【0031】
電気分解
本発明において、被処理溶液への通電は、電極を被処理溶液に浸漬し、これに電圧を印可することにより行われる。電極間の距離は、被処理溶液の電気伝導度等を考慮して決定されて良いが、例えば、電気伝導度が1mS/cm以上の場合には、好ましくは1.0cm〜2.0cmとする。電圧は、被処理溶液の種類、電極の大きさ等を考慮して決定されて良いが、好ましくは1V〜100V程度、より好ましくは5V〜30V程度を印可する。
【0032】
被処理溶液への通電工程は、被処理溶液を一旦槽に溜めて処理し、その後被処理溶液を槽からすべて排出するいわゆるバッチ式により行ってもよく、また、被処理溶液を連続的に槽に流入させ、一方で連続的に処理済の被処理溶液を排出する連続操作によって行ってもよい。
【0033】
被処理溶液の通電は、所望の分解の程度が実現出来るまで行われてよい。本発明の好ましい態様によれば、被処理溶液中の有害物質を10−1〜101ppmのオーダーまで低下させることができ、極めて高度の有害物質除去が可能となる。
【0034】
有害物質分解装置
本発明はまた、上記の有害物質分解方法を実施するための装置に関し、該装置は、空気中に存在する有害物質を、ハロゲン化合物および金属イオンを少なくとも含んでなる電解液中に溶解させる手段と、該電解液のpHを、ハロゲン分子が次亜ハロゲン酸イオンとなる範囲に調整する手段と、被処理溶液を保持する槽と、そして前記槽中の被処理溶液に通電可能な通電手段とを少なくとも備えてなる。
【0035】
さらに、上記の有害物質分解方法において、通電後の被処理溶液を、通電前の被処理溶液を調製するための電解液として再利用する場合には、本発明による有害物質分解装置は、そのための電解液循環手段をさらに備えてなる。
【0036】
さらに、上記の有害物質分解方法において、通電により発生するハロゲンガスを通電前または通電中の電解液中に溶解させる場合には、本発明による有害物質分解装置は、そのためのハロゲンガス循環手段をさらに備えてなる。
【0037】
本発明の好ましい実施形態による有害物質分解装置として、例えば、図1に示す装置を挙げることが出来る。図1において、スクラバー1は、有害物質溶解手段であり、電気分解槽2は被処理溶液保持槽であり、陽極パネル9および陰極パネル10は通電手段である。陽極パネルには、チタンに白金を焼結したものを用い、陰極パネルにはステンレス鋼を用いている。更にこの装置は、pH調整手段として、pHセンサー5、pH制御シークエンサー4、アルカリタンク3、ポンプ6および供給手段15を備える。更にこの装置は、電解液循環手段として、ポンプ16および配管13を備える。更にこの装置は、ハロゲンガス循環手段として、ファン8、配管14およびスクラバー1を備える。以下、図1に示す装置を用いた有害物質除去処理を説明する。
【0038】
空気は、まずスクラバー1に導入される。スクラバー1には、予め電解液が貯留されており、この電解液は、有害物質を酸化分解するために有効な量の金属イオンおよび同有効量のハロゲン化合物を含有している。貯留されている電解液は、循環手段であるポンプ7および配管12によって散水ノズルに送られ、気液混合のための充填材に散水される。この充填材中において、電解液と、スクラバー1の下部から上昇する空気とが混合され、有害物質の内の水溶性成分が電解液に溶解する。この電解液は、ポンプ7および配管12によってスクラバー1内を循環する。
【0039】
また、通電処理の進行により、スクラバー1には、ファン8および配管14によって通電処理により生じたハロゲンガスが導入され、ポンプ16および配管13によって通電処理後の被処理溶液が導入される。この被処理溶液は電解液として再利用され、上述のように空気中の有害物質を溶解する。その際、ハロゲンガスもまた、有害物質と同様に電解液中に溶解される。
【0040】
スクラバー1内を循環する電解液のpHは、一連のpH制御システム3、4、5、6および15により、アルカリサイドに維持される。これにより、ハロゲン分子の一部が次亜ハロゲン酸に変換される。
【0041】
高濃度の次亜ハロゲン酸および金属イオンを含有する被処理溶液は、スクラバー1を循環する溶液の一部を電気分解槽に供給する配管11を通じて、電気分解槽2に供給される。電気分解槽2には、複数枚の電極、すなわち陽極パネル9および陰極パネル10が設置されており、これらの電極の間で連続的に通電処理がなされる。電気分解槽2に供給される被処理溶液の量は、電気分解槽2の分解能力によって決定され、ポンプ16によって調節することができる。
【0042】
前記通電処理により次亜ハロゲン酸による酸化的雰囲気下に置かれた金属イオンは、陰極パネル10において金属酸化物に変換され、これにより金属酸化物は高濃度に蓄積される。高濃度の金属酸化物は、その強力な酸素供給触媒作用により、有害物質をCO2、H2O、SO4、NO3、N2等に分解することができる。
【0043】
通電処理後の被処理溶液は、ポンプ16および配管13によってスクラバー1内に導入され、通電処理により生じたハロゲンガスもまた、ファン8および配管14によってスクラバー1内に導入される。
【0044】
以上の行程により、一部循環を繰り返しながら、電気分解槽2において目的の有害物質が分解除去される。電気分解槽の電解液は、ドレイン17を通じて交換することができる。
【0045】
【実施例】
以下に実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。以下の実施例は、従来法での浄化処理が困難とされている大量の空気について、図1に示される装置により有害物質の分解除去を行なった例である。
【0046】
実施例1
本実施例において処理の対象とした空気は、給食センターの廃棄物をコンポスト化する装置から排気される臭気性ガスである。その臭気の主成分はアンモニアであり、アンモニアをスクラバーで除去すれば臭気は殆どなくなることが分かっている。この排ガスのアンモニア濃度は、ガス検知管で測定した結果、80ppmであった。
【0047】
排ガスを電解液にトラップするためのスクラバーとしては、20Lの充填材容積および50L容の電解液貯留槽を有する、SV値100のスクラバーを用いた。SV値とは、スクラバーにインプットされる空気中のアンモニアがスクラバーからアウトプットされるときに検出限界外に除去される条件下においてスクラバーの充填濾材を1分間で通過する空気量と充填濾材の容積比をいう。電解液としては、0.5%の食塩、0.01%の塩化臭素および0.001%の塩化マンガンを溶解させた水溶液を用いた。また、電気分解のための陽極プレートとしては、20cm×20cm、厚さ3mmのチタン板に白金を焼結したものを2枚用い、陰極プレートとしては、20cm×20cm、厚さ3mmのステンレス板を3枚用いた。電気分解槽の実容積は8.7Lとし、その中に、1.4cmの間隔をあけて、陰極プレートと陽極プレートを交互に配置した。
【0048】
上記の排ガスを10分間スクラバーに導入した。その結果として得られたスクラバー内の電解液について、インドフェノール法によりアンモニア濃度を測定したところ、1,600mg(32ppm)のアンモニアが溶解していた。この電解液を電気分解槽に導入し、5Vの電圧で12Aの電流を1時間通電させた。
【0049】
その結果、通電後の電解液からは、アンモニア臭は消失していた。通電後の電解液について、インドフェノール法によるアンモニア濃度の測定、およびカドミウム・銅カラム還元−ナフチルエチレンジアミン吸光光度法による硝酸濃度の測定を行なった。その結果、アンモニア濃度は検出限界外であり、硝酸濃度は1.2ppmであった。これにより、アンモニアの大部分は窒素ガスに転換され、一部は硝酸体窒素に酸化されたことがわかった。
【0050】
実施例2
本実施例において処理の対象とした空気は、下水処理の臭気を想定して、H2Sを人為的に発生させた人工臭気性排ガスである。この人工臭気性排ガスは、市販されている硫化水素の充填ボンベから硫化水素ガスを取り出し、100ppm/m3になるように濃度を調整することにより製造した。
【0051】
この人工臭気性排ガスを、実施例1と同様の方法に従って処理した。通電前の電解液中の硫化水素濃度は、混合ジアミン比色法で測定したところ、38ppmであり、人工臭気性排ガス中の硫化水素はスクラバーで大部分が電解液中にトラップされたことがわかる。1時間通電後の電解液中の硫化水素濃度は検出限界外であった。通電後の電解液について、岩崎・内海の方法(日本化学会誌, 79, 38, 1958)により硫酸イオン濃度を測定した結果、SO4-Sは35ppmであった。これは、硫化水素の大部分が電気酸化により硫酸イオンに転化したことを意味し、従って、電気化学的手法により有害物質である硫化水素が分解され、排ガスが浄化されることが判明した。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による有害物質分解方法を実施するための好ましい有害物質分解装置を説明する図である。
【符号の説明】
1 スクラバー
2 電気分解槽
3 アルカリタンク
4 pH制御シークエンサー
5 pHセンサー
6 pHシークエンサーの制御を受けてアルカリタンクのアルカリ溶液をスクラバーに送水するためのポンプ
7 溶液をスクラバーに送水するためのポンプ
8 電気分解槽に発生したハロゲンガスをスクラバーに送風するためのファン
9 陽極パネル
10 陰極パネル
11 スクラバーを循環する溶液の一部を電気分解槽に供給するための配管
12 スクラバー内の溶液を循環させるための配管
13 電気分解槽で処理された電解液をスクラバーに送り込むための配管
14 電気分解槽で発生したハロゲンガスをスクラバーに送り込むための配管
15 アルカリ溶液をスクラバー内の循環用配管に供給する手段
16 電気分解槽で処理された電解液をスクラバーに送水するためのポンプ
17 電解液を交換するためのドレイン[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
FIELD OF THE INVENTION The present invention relates to a method for decomposing harmful substances present in air and an apparatus therefor.
[0002]
Background Art The use of microorganisms in the decomposition treatment of harmful substances present in the air has been conventionally performed. However, in the method using microorganisms, at present, a sufficient treatment effect cannot be obtained due to a slow degradation rate by microorganisms.
[0003]
As a method of using microorganisms, when composting waste such as manure from poultry farms and pig houses, odorous exhaust gas exhausted from the composting facility is introduced into the ground, and odor components are decomposed by soil microorganisms. Has been put to practical use. However, in this method, there have been reports of cases where the nitrification / denitrification process of nitrogen components in the treated soil does not work, and nitrate nitrogen penetrates into the groundwater and the groundwater is contaminated.
[0004]
Deodorizing filters using microorganisms have also been put into practical use. However, the application range is limited to a case where the odor component is small, and it is difficult to apply to a large amount of odorous exhaust gas exhausted from a large garbage disposal device or a large compost manufacturing facility. .
[0005]
On the other hand, attempts to apply the electrolysis method to the decomposition treatment of harmful substances present in the air have been made conventionally. An initial attempt is oxidative decomposition of odorous components by ozone generated from electrodes or electric wires. However, this method has a practical level for decomposing odorous components exhausted in large quantities from large compost production equipment, garbage processing equipment, etc., such as ammonia, H 2 S, acetaldehyde, trimethylamine, methyl mercaptan, etc. It is difficult to cause an oxidation reaction.
[0006]
As an improved method to increase the oxidative decomposition efficiency of the target substances in solution, hypochlorite is generated by adding sodium chloride to the target wastewater and electrolyzing it, and it is processed by the oxidizing power of the hypochlorous acid. An indirect electrolysis method in which a target substance is oxidatively decomposed has been proposed (Japanese Patent Laid-Open No. 10-85750). However, there are harmful substances that cannot be sufficiently decomposed by the oxidizing power of hypochlorous acid.
[0007]
Japanese Patent Laid-Open No. 5-261374 discloses that an electrolyte salt (for example, MnSO 4 ) is added to produce manganese oxide (MnOx) by an electrolysis reaction, and the oxidative decomposition of organic matter is promoted by an oxygen donating catalytic action. An indirect electrolysis method has been proposed. However, as described in the examples of this publication, this method requires a processing time of 3 hours to decompose about 90% of a 0.1% solution of oxalic acid, an easily biodegradable substance. Yes.
[0008]
Therefore, there is still a need for a method for decomposing harmful substances present in the air.
[0009]
SUMMARY OF THE INVENTION
The present inventors have recently dissolved a harmful substance present in the air in an electrolytic solution containing a high concentration of a halogen compound and a metal ion, and energized the obtained solution to be treated, thereby allowing the metal oxide to be dissolved. It has been found that an effective amount can be generated, whereby a harmful substance contained in the solution to be treated can be decomposed. The present invention is based on such knowledge.
[0010]
Accordingly, an object of the present invention is to provide a method and apparatus for efficiently decomposing harmful substances present in the air.
[0011]
And the hazardous substance decomposition method according to the present invention comprises:
A method for decomposing harmful substances present in the air,
A solution to be treated is prepared by dissolving the harmful substance in an electrolytic solution containing at least a halogen compound and a metal ion,
Energizing the solution to be treated to form a metal oxide by the energization, and at least comprising oxidatively decomposing harmful substances in the solution to be treated by the metal oxide;
Here, the halogen compound is capable of forming a halogen molecule by the energization, the solution to be treated has a pH in a range where the halogen molecule becomes a hypohalite ion, and the halogen compound and The metal ion is contained at a concentration necessary to form an amount of metal oxide effective for oxidative decomposition of harmful substances.
[0012]
Moreover, the hazardous substance decomposition apparatus according to the present invention comprises:
An apparatus for carrying out the hazardous substance decomposition method according to the present invention,
Means for dissolving harmful substances present in the air in an electrolytic solution comprising at least a halogen compound and metal ions;
Means for adjusting the pH of the electrolytic solution to a range in which halogen molecules become hypohalite ions, and a tank for holding the solution to be treated;
Energizing means capable of energizing the solution to be treated in the tank;
At least.
[0013]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
According to the harmful substance decomposition method of the present invention, it is possible to efficiently decompose harmful substances dissolved in the electrolytic solution from the air, whereby the air purification process can be performed efficiently. In particular, according to this method, it is possible to purify a large amount of air.
[0014]
The reason why the harmful substance in the electrolytic solution can be decomposed by the harmful substance decomposition method according to the present invention is considered as follows. First, a halogen compound present in the electrolytic solution is oxidized into a halogen molecule (X 2 ) by electrolysis, and the halogen molecule is quickly converted into a hypohalite ion (XO − ). The presence of a high concentration of hypohalous acid places the metal ions in a redox atmosphere, and the oxidation is strongly promoted on the electrolysis cathode, so that the metal ions present in the electrolyte are oxidized. It is efficiently converted into a product. Oxidation decomposition of the harmful substances present in the electrolyte into CO 2 , H 2 O, SO 4 (sulfuric acid), NO 3 (nitric acid), N 2, etc. by the oxygen donating catalytic action of the high concentration metal oxide thus obtained. can do.
[0015]
In this specification, the term “decomposition” used for harmful substances is not limited to the complete removal of the harmful substances in the electrolyte solution, but the concentration of the harmful substances is reduced. Preferably, reducing to a concentration acceptable for preventing water pollution. Also, the term “purification” used for air is not limited to the complete removal of harmful substances in the air, the concentration of the harmful substances being reduced, preferably air pollution or Including reducing the concentration to an acceptable level to prevent air pollution.
[0016]
Solution to be treated A solution to be energized in the present invention (referred to as "treatment solution" in the present invention) is an electrolytic solution containing a halogen compound and metal ions in which harmful substances in the air are dissolved. It is a liquid. The harmful substances in the air can be dissolved in the electrolytic solution by a method known to those skilled in the art as a method for dissolving the gas in the liquid, for example, a method using a scrubber. At that time, it is possible to increase the amount of gas in contact with the electrolytic solution within a predetermined time by using an air flow generating means such as a fan, whereby the harmful substance can be efficiently dissolved in the electrolytic solution. Air is purified by the dissolution of harmful substances in the electrolyte.
[0017]
The toxic substance decomposition method according to the present invention is a method for decomposing toxic substances by electrolysis by energization treatment into a solution to be treated. Therefore, according to the present invention, the solution to be treated has electrical conductivity that enables electrolysis. For this reason, the electrolytic solution for dissolving the harmful substance has an electric conductivity that enables energization, and preferably has an electric conductivity of 1 mS / cm to 50 mS / cm. Such electric conductivity can be achieved by dissolving a required amount of electrolyte (for example, salt) in the electrolytic solution in advance. Further, the electrical conductivity of the electrolytic solution may be adjusted by adding an electrolyte at any stage before energization. Here, 1 mS / cm corresponds to the electrical conductivity of about 0.05% saline.
[0018]
In the hazardous substance decomposition method according to the present invention, metal oxide can be efficiently generated by the action of hypohalite ions. Accordingly, the solution to be treated has a pH in a range where the halogen molecule (X 2 ) becomes a hypohalite ion (XO − ). The pH at which halogen molecules can be converted to and maintained in the wastewater is generally on the alkali side, preferably in the range of pH 7-12, more preferably pH 8-10. It is a range. Such pH can be achieved by adjusting the pH of the electrolytic solution in the above range in advance. Also, if the pH of the electrolyte is not within the above range, or if the pH of the electrolyte deviates from the above range due to dissolution of harmful substances, addition of metal ions, halogen compounds, electrolytes, etc. The pH of the liquid can be adjusted to the above range to make a solution to be treated.
[0019]
In the hazardous substance decomposition method according to the present invention, the solution to be treated after energization may be reused as an electrolytic solution for preparing the solution to be treated before energization. At that time, if necessary, the pH of the electrolytic solution can be adjusted to the above-mentioned range in which the halogen molecules become hypohalite ions.
[0020]
The method according to the invention applies to harmful substances present in the air. In the present invention, the term “hazardous substance” broadly means not only substances that adversely affect the environment and the health of animals, particularly humans, but also substances that are not preferably present in the air. Accordingly, the “hazardous substance” includes substances that cause discomfort to humans due to their presence, such as odor components. Examples of harmful substances include odor components, environmental hormones such as polychlorinated biphenyl (PCB) and dioxins, nitrogen oxides, sulfur oxides, and exhaust particulates.
[0021]
According to a preferred embodiment of the present invention, the harmful substance is an odor component. Here, the odor component means a substance that causes gaseous odor, and examples thereof include ammonia (NH 3 ), hydrogen sulfide (H 2 S), acetaldehyde, trimethylamine, and methyl mercaptan.
[0022]
In the method according to the present invention, harmful substances to be treated are dissolved from the air into the electrolyte. Therefore, the harmful substances are preferably water-soluble.
[0023]
Specific examples of air containing harmful substances as described above include indoor air in general households, business establishments, research laboratories, factories, etc., industrial waste treatment equipment, garbage incineration equipment, garbage disposal equipment, compost production equipment, sewage Examples include exhaust gas exhausted from treatment facilities. According to a preferred embodiment of the present invention, the air containing harmful substances is exhaust gas.
[0024]
Metal ion In the present invention, the metal ion is oxidized on the cathode in the presence of hypohalous acid during the energization treatment of the solution to be treated, and can oxidatively decompose harmful substances contained in the solution to be treated. It means a metal ion that can be a metal oxide. That is, in the present invention, the metal oxide functions as an oxygen donating catalyst. According to a preferred embodiment of the present invention, the metal ion is preferably a heavy metal ion, more preferably a metal ion having a specific gravity of 4 or more, more preferably a metal ion having a specific gravity of 5 or more. . Specific examples of preferred metal ions in the present invention include metal ions such as iron, manganese, chromium, copper, lead, cobalt, nickel, zinc, titanium, molybdenum, silver, cadmium, platinum, and mercury. Copper, zinc, silver and chromium are preferred.
[0025]
In the present invention, the amount of metal ions in the solution to be treated is an amount that can provide an amount of metal oxide capable of decomposing harmful substances contained in the solution to be treated. Therefore, the amount of metal ions in the electrolytic solution is not limited as long as the metal ion concentration in the solution to be treated is provided, but is preferably about 1 μmol / l to 1 mol / l, more preferably 50 μmol / l. It is about 1-50 mmol / l. Such a metal ion concentration in the electrolytic solution can be achieved by dissolving a necessary amount of metal ions in the electrolytic solution in advance. Moreover, you may achieve said metal ion density | concentration by adding a metal ion to electrolyte solution in any step before electricity supply.
[0026]
In the present invention, the metal compound added to supply metal ions is not particularly limited, but a water-soluble metal salt is preferable.
[0027]
Halogen compounds <br/> halogen compound in the present invention are those capable of forming a corresponding halogen molecule (X 2) by energizing the solution to be treated containing the same. All or part of the formed halogen molecules (X 2 ) are converted into hypohalite ions (XO − ) in the solution to be treated. Alternatively, when the halogen compound is a halogen molecule (X 2 ), a hypohalite ion (XO − ) is present in the solution to be treated without energization.
[0028]
According to a preferred embodiment of the present invention, the halogen compound is preferably a chlorine compound, a bromine compound, or an iodine compound. According to a more preferred embodiment of the present invention, the halogen compound is preferably a chlorine compound or a bromine compound. Moreover, as such a halogen compound, a water-soluble halogen compound is preferable.
[0029]
In the present invention, the concentration of the halogen compound in the solution to be treated is set such that an amount of metal oxide capable of decomposing harmful substances contained in the solution to be treated can be provided. Therefore, the amount of the halogen compound in the electrolytic solution is not limited as long as the concentration of the halogen compound in the solution to be treated is provided, but when converted as a halide ion (X − ), preferably 1 mmol / l to It is about 1 mol / l, more preferably about 0.01 mol / l to 0.3 mol / l. Such a halogen compound concentration in the electrolytic solution can be achieved by dissolving a necessary amount of the halogen compound in the electrolytic solution in advance. Moreover, you may achieve said halogen compound density | concentration by adding a halogen compound to electrolyte solution in any step before electricity supply.
[0030]
Further, according to another preferred embodiment of the present invention, when halogen gas is generated by an energization operation to be described later, the halogen gas is circulated and dissolved in the electrolyte before or during energization to supply the halogen compound. May be a source. According to a preferred embodiment of the present invention, the circulation of the halogen gas is preferably performed in the electrolyte before energization, and if necessary, the electrolyte is brought into a range where the dissolved halogen gas becomes hypohalite ions. Adjust the pH.
[0031]
Electrolysis In the present invention, energization of the solution to be treated is performed by immersing the electrode in the solution to be treated and applying a voltage thereto. The distance between the electrodes may be determined in consideration of the electrical conductivity of the solution to be treated. For example, when the electrical conductivity is 1 mS / cm or more, the distance is preferably 1.0 cm to 2.0 cm. . The voltage may be determined in consideration of the type of the solution to be treated, the size of the electrode, etc., but is preferably about 1V to 100V, more preferably about 5V to 30V.
[0032]
The energizing step for the solution to be treated may be performed by a so-called batch method in which the solution to be treated is once stored in a tank and then processed, and then all the solution to be treated is discharged from the tank. May be carried out by a continuous operation in which the solution to be treated is discharged continuously.
[0033]
The energization of the solution to be treated may be performed until a desired degree of decomposition can be realized. According to a preferred embodiment of the present invention, harmful substances in the solution to be treated can be reduced to the order of 10 −1 to 10 1 ppm, and extremely high harmful substance removal can be achieved.
[0034]
Hazardous substance decomposing apparatus The present invention also relates to an apparatus for carrying out the above detrimental substance decomposing method, the apparatus comprising at least a halogen compound and a metal ion as a detrimental substance present in the air. Means for dissolving in the electrolyte, means for adjusting the pH of the electrolyte to a range in which the halogen molecules become hypohalite ions, a tank for holding the solution to be treated, and a solution to be treated in the tank And at least an energizing means capable of energizing.
[0035]
Further, in the above hazardous substance decomposition method, when the treated solution after energization is reused as an electrolytic solution for preparing the treated solution before energization, the hazardous substance decomposing apparatus according to the present invention is Electrolytic solution circulation means is further provided.
[0036]
Furthermore, in the above hazardous substance decomposition method, when the halogen gas generated by energization is dissolved in the electrolyte before or during energization, the hazardous substance decomposition apparatus according to the present invention further comprises a halogen gas circulation means for this purpose. Prepare.
[0037]
As a harmful substance decomposition apparatus according to a preferred embodiment of the present invention, for example, an apparatus shown in FIG. In FIG. 1, a
[0038]
Air is first introduced into the
[0039]
Further, as the energization process proceeds, the halogen gas generated by the energization process is introduced into the
[0040]
The pH of the electrolyte circulating in the
[0041]
A solution to be treated containing high-concentration hypohalous acid and metal ions is supplied to the electrolysis tank 2 through a
[0042]
Metal ions placed in an oxidative atmosphere with hypohalous acid by the energization treatment are converted into metal oxides in the cathode panel 10, thereby accumulating metal oxides at a high concentration. High concentration metal oxides can decompose harmful substances into CO 2 , H 2 O, SO 4 , NO 3 , N 2, etc. due to their strong oxygen supply catalysis.
[0043]
The solution to be treated after the energization process is introduced into the
[0044]
Through the above process, the target harmful substance is decomposed and removed in the electrolysis tank 2 while repeating partial circulation. The electrolytic solution in the electrolysis tank can be exchanged through the
[0045]
【Example】
The present invention will be described more specifically with reference to the following examples. In the following examples, harmful substances are decomposed and removed by the apparatus shown in FIG. 1 for a large amount of air that is difficult to purify by the conventional method.
[0046]
Example 1
In the present embodiment, the air to be treated is odorous gas exhausted from an apparatus for composting waste at a feeding center. The main component of the odor is ammonia, and it is known that the odor is almost eliminated if the ammonia is removed with a scrubber. The ammonia concentration of the exhaust gas was 80 ppm as a result of measurement with a gas detector tube.
[0047]
As a scrubber for trapping exhaust gas in the electrolyte, a scrubber having a SV value of 100 having a 20 L filler volume and a 50 L electrolyte storage tank was used. The SV value is the amount of air that passes through the filter medium of the scrubber in one minute and the volume of the filter medium when ammonia in the air that is input to the scrubber is removed from the detection limit when it is output from the scrubber. A ratio. As the electrolytic solution, an aqueous solution in which 0.5% sodium chloride, 0.01% bromine chloride and 0.001% manganese chloride were dissolved was used. The anode plate for electrolysis is a 20cm x 20cm, 3mm thick titanium plate with two platinum sintered plates, and the cathode plate is a 20cm x 20cm, 3mm thick stainless steel plate. Three sheets were used. The actual volume of the electrolysis tank was 8.7 L, and cathode plates and anode plates were alternately arranged at an interval of 1.4 cm.
[0048]
The above exhaust gas was introduced into the scrubber for 10 minutes. The resulting electrolyte solution in the scrubber was measured for ammonia concentration by the indophenol method. As a result, 1,600 mg (32 ppm) of ammonia was dissolved. This electrolytic solution was introduced into an electrolysis tank, and a current of 12 A was applied at a voltage of 5 V for 1 hour.
[0049]
As a result, the ammonia odor disappeared from the electrolyte after energization. About the electrolyte solution after electricity supply, the ammonia concentration was measured by the indophenol method, and the nitric acid concentration was measured by cadmium / copper column reduction-naphthylethylenediamine spectrophotometry. As a result, the ammonia concentration was outside the detection limit, and the nitric acid concentration was 1.2 ppm. As a result, it was found that most of ammonia was converted to nitrogen gas, and part of it was oxidized to nitrate nitrogen.
[0050]
Example 2
The air to be treated in this example is an artificial odorous exhaust gas that artificially generates H 2 S assuming the odor of sewage treatment. This artificial odorous exhaust gas was produced by removing hydrogen sulfide gas from a commercially available hydrogen sulfide filled cylinder and adjusting the concentration to 100 ppm / m 3 .
[0051]
This artificial odorous exhaust gas was treated in the same manner as in Example 1. The hydrogen sulfide concentration in the electrolyte before energization was 38 ppm as measured by the mixed diamine colorimetric method, indicating that most of the hydrogen sulfide in the artificial odorous exhaust gas was trapped in the electrolyte by the scrubber. . The concentration of hydrogen sulfide in the electrolyte after energization for 1 hour was outside the detection limit. As a result of measuring the sulfate ion concentration of the electrolytic solution after energization by the method of Iwasaki and Utsumi (The Chemical Society of Japan, 79, 38, 1958), SO 4 -S was 35 ppm. This means that most of the hydrogen sulfide has been converted to sulfate ions by electrooxidation, and therefore it has been found that hydrogen sulfide, which is a harmful substance, is decomposed by an electrochemical method and the exhaust gas is purified.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram for explaining a preferable hazardous substance decomposition apparatus for carrying out a hazardous substance decomposition method according to the present invention.
[Explanation of symbols]
DESCRIPTION OF
Claims (10)
前記有害物質を、ハロゲン化合物および金属イオンを少なくとも含んでなる電解液中に溶解させることにより、被処理溶液を用意し、
前記被処理溶液に通電して、該通電により金属酸化物が形成され、該金属酸化物により被処理溶液中の有害物質を酸化分解することを少なくとも含んでなり、
ここで、前記ハロゲン化合物が、前記通電によりハロゲン分子を形成し得るものであり、前記被処理溶液が、ハロゲン分子が次亜ハロゲン酸イオンとなる範囲のpHを有し、かつ、前記ハロゲン化合物および前記金属イオンを、有害物質を酸化分解するために有効な量の金属酸化物を形成するために必要な濃度で含有する、方法。A method for decomposing harmful substances present in the air,
A solution to be treated is prepared by dissolving the harmful substance in an electrolytic solution containing at least a halogen compound and a metal ion,
Energizing the solution to be treated to form a metal oxide by the energization, and at least comprising oxidatively decomposing harmful substances in the solution to be treated by the metal oxide;
Here, the halogen compound is capable of forming a halogen molecule by the energization, and the solution to be treated has a pH in a range where the halogen molecule becomes a hypohalite ion, and the halogen compound and A method comprising containing the metal ions at a concentration necessary to form an amount of a metal oxide effective for oxidative decomposition of harmful substances.
空気中に存在する有害物質を、ハロゲン化合物および金属イオンを少なくとも含んでなる電解液中に溶解させる手段と、
該電解液のpHを、ハロゲン分子が次亜ハロゲン酸イオンとなる範囲に調整する手段と、
被処理溶液を保持する槽と、
前記槽中の被処理溶液に通電可能な通電手段と、
を少なくとも備えてなる、装置。An apparatus for carrying out the method according to claim 1,
Means for dissolving harmful substances present in the air in an electrolytic solution comprising at least a halogen compound and metal ions;
Means for adjusting the pH of the electrolyte to a range in which halogen molecules become hypohalite ions;
A tank for holding the solution to be treated;
Energizing means capable of energizing the solution to be treated in the tank;
A device comprising at least.
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