JP4069298B2 - Generation method of high-frequency plasma - Google Patents
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Description
本発明は、膜の堆積、エッチング、プラズマ・インプランテーション等のプラズマ応用プロセスや宇宙推進用のプラズマ発生装置に用いられるタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置に関する。 The present invention relates to a high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna used in plasma application processes such as film deposition, etching, plasma implantation, and the like, and a plasma generator for space propulsion.
高周波を用いたプラズマ生成には、容量性結合型プラズマ、誘導性結合型プラズマ(Inductively Coupled Plasma、以下、ICPと称する場合もある。)、ヘリコン波プラズマなどがある。
図27は、薄膜の堆積やエッチングに使用されている容量性結合型プラズマ発生装置70を模式的に示す図である。反応性ガスが封入されているチャンバ71に、2枚の平行平板電極である高周波印加電極72と接地電極73が配設されていて、高周波発振器74が印加されてプラズマ75が発生する。高周波発振器74の一端は、整合器76と直流阻止コンデンサ77を介して高周波印加電極72に接続され、他端は接地電極73に接続されるとともに接地されている。プラズマ75を誘電体とみなすと、平行平板電極72,73がコンデンサの形状であることから容量性結合型プラズマと呼ばれる。このプラズマは、平行平板電極に形成される電界による放電によって生じる。典型的放電状態は、ガス圧力が10〜1000Pa、電極間隔が1〜10cm、高周波電力が100〜1000W程度であり、プラズマ密度は、1×1016m-3(1×1010cm-3)程度である(非特許文献1参照)。
Plasma generation using high frequency includes capacitively coupled plasma, inductively coupled plasma (hereinafter also referred to as ICP), helicon wave plasma, and the like.
FIG. 27 is a diagram schematically showing a capacitively coupled
プラズマの高密度化のために、近年、半導体の加工装置として誘導性結合型プラズマ(ICP)が使用されている。図28は、プラズマ処理装置に使用されている誘導性結合型プラズマ発生装置80を模式的に示す図である。半球状の石英容器を備えた反応室81の外周に沿って上部から下部に向かって形成される巻線状のヘリカルアンテナコイル82に高周波発振器83から高周波電力が印加されると、プラズマが生成する。高周波発振器83の一端は、整合器84を介してヘリカルアンテナコイル上部82aに接続され、他端はヘリカルアンテナコイル下部82bと接続されて接地されている。反応室81は真空排気口85を介して排気系86により真空排気される。ガスは、ガス導入系87からガス導入口88を介して反応室81上部のシャワーヘッドに導入される。反応室81内の下部には、ウェハ90を載置するためのステージ91が設置されていて、このステージ91は接地されている。
誘導性結合型プラズマ装置80は、アンテナ電流が作る磁界により放電する。つまり、ファラデーの電磁誘導の法則により磁界の時間変化が電界を誘導し、この電界で電子が加速してプラズマ放電が維持される。ここで、磁界形放電のためのアンテナとしては、円筒形状のヘリカルアンテナ以外には、渦巻形状のスパイラルアンテナも使用されている。誘導性結合型プラズマ装置で得られるプラズマは、プラズマ密度として1017〜1018m-3、電子温度2〜4eV、直径30cm程度である。広い圧力範囲(1〜40Pa)で容易に、大口径で高密度のプラズマが得られる(非特許文献1及び特許文献1参照)。
In recent years, inductively coupled plasma (ICP) has been used as a semiconductor processing apparatus in order to increase the density of plasma. FIG. 28 is a diagram schematically showing an inductively coupled
The inductively coupled
また、最近、プラズマの高密度化のために、磁場中において電子サイクロトロン周波数より十分低い高周波電流をアンテナに流すと、電子が主役となってプラズマ中を伝わる右回り円偏波などにより低圧力でも高密度のプラズマを生成することができ、ヘリコン波プラズマと呼ばれている。
図29は、ヘリコン波プラズマ装置の一例を模式的に示す図である。ヘリコン波プラズマ装置100は、石英管101を備えた反応室102と、ヘリコン波励起用高周波発振器103と、サドルアンテナ104と、電磁石105と、永久磁石106と、基板107を載置するステージ108と、基板バイアス用高周波発振器109とから構成されている。電磁石105と永久磁石106により形成される磁界をBで示している。石英管101に巻かれたサドルアンテナ104に高周波発振器からの高周波電力が印加されると、磁場が励起されヘリコン波プラズマ110が励起される。ここで、高周波電力は、プラズマ110中の波のエネルギーになり、この波の電界により個々の電子が加速や減衰を受けて、最終的に電子の運動エネルギーが増大してプラズマ110が維持される。
ヘリコン波プラズマ装置100で得られるプラズマは、石英管101の直径が10cm、ヘリコン波励起用電磁石による磁界が0.01T(テスラ)、即ち、100G(ガウス)、ヘリコン波励起用高周波発振器103として13.56MHz,1kWを使用し、1〜5Paの圧力において1018〜1019m-3のプラズマ密度が得られる(非特許文献1参照)。
Recently, in order to increase the plasma density, if a high-frequency current sufficiently lower than the electron cyclotron frequency is passed through the antenna in a magnetic field, electrons can play a leading role even at low pressure due to clockwise circular polarization that travels in the plasma. It can generate high-density plasma and is called helicon wave plasma.
FIG. 29 is a diagram schematically illustrating an example of a helicon wave plasma apparatus. The helicon
The plasma obtained by the helicon
ヘリコン波または磁場存在下でのICPは、容量性結合型プラズマに比較して高密度のプラズマが得られるが、従来のヘリコン波プラズマは、小半径の石英管などの絶縁容器の外側に巻く形の小口径プラズマが主流であり、大面積、大容量のプラズマが得られないという欠点があった。 ICP in the presence of a helicon wave or a magnetic field provides a higher density plasma than capacitively coupled plasma, but the conventional helicon wave plasma is wound around an insulating container such as a small radius quartz tube. However, there is a drawback that a large area and large volume plasma cannot be obtained.
最近、本発明者らにより、誘導性結合型プラズマでも一部用いられているスパイラル型のアンテナを容器端に設置するICP及びヘリコン波による高周波プラズマ装置が報告されている。直径が約45cmで、長さが170cmの円筒状反応室において、Ar(アルゴン)ガス(8.5mTorr)のヘリコン波プラズマが得られている。この高周波プラズマの体積は、他所から報告されている高周波プラズマよりも数倍以上大きい約0.27m3 である。このときの高周波発振器の周波数が7MHz、100W〜2kWの出力電力で、プラズマ密度として1×1010〜1×1013cm-3という値が得られている(例えば、非特許文献2、3参照)。
Recently, the present inventors have reported a high-frequency plasma apparatus using ICP and a helicon wave in which a spiral antenna, which is partially used in inductively coupled plasma, is installed at the container end. In a cylindrical reaction chamber having a diameter of about 45 cm and a length of 170 cm, helicon wave plasma of Ar (argon) gas (8.5 mTorr) is obtained. The volume of the high-frequency plasma is about 0.27 m 3 which is several times larger than the high-frequency plasma reported from other places. At this time, the frequency of the high-frequency oscillator is 7 MHz, the output power is 100 W to 2 kW, and a value of 1 × 10 10 to 1 × 10 13 cm −3 is obtained as the plasma density (see, for example, Non-Patent
従来の誘導性結合プラズマ装置やヘリコン波プラズマ装置などの高周波プラズマ装置においては、プラズマを大型化しようとする場合には、例えば、プラズマの軸方向のプラズマ密度分布を平坦・均一にするために、ヘリカルアンテナ部に印加する磁界と、プラズマ容器内の磁界をどのように印加したらよいか、最適な磁場配位が明らかになっていないという課題がある。 In high-frequency plasma devices such as conventional inductively coupled plasma devices and helicon wave plasma devices, when trying to increase the size of the plasma, for example, in order to make the plasma density distribution in the axial direction of the plasma flat and uniform, There is a problem that the optimum magnetic field configuration has not been clarified as to how to apply the magnetic field applied to the helical antenna unit and the magnetic field in the plasma container.
また、半導体装置や液晶表示装置の製造にICPやヘリコン波プラズマを応用する場合にはプラズマの高密度化と共に、基板が載置される面内での均一性が要求される。しかしながら、基板が載置されるプラズマ容器内の軸方向に対して垂直な面内(以下、径方向と呼ぶ)である径方向プラズマ密度分布は、その制御方法が明確になっていないという課題がある。 In addition, when ICP or helicon wave plasma is applied to the manufacture of a semiconductor device or a liquid crystal display device, the plasma density is increased and the uniformity within the surface on which the substrate is placed is required. However, there is a problem that the control method for the radial plasma density distribution in the plane perpendicular to the axial direction in the plasma vessel on which the substrate is placed (hereinafter referred to as the radial direction) is not clear. is there.
また、高周波プラズマを励起するスパイラルアンテナなどを大型化すると、アンテナインピーダンスの実部が非常に低抵抗であるのに対して、その虚部のインダクタンス分が大きくなるため、給電電圧が上昇することや、特に高い周波数領域でインピーダンス整合が取りにくくなるという課題がある。 In addition, when a spiral antenna or the like that excites high-frequency plasma is enlarged, the real part of the antenna impedance is very low resistance, whereas the inductance of the imaginary part increases, so that the supply voltage increases. In particular, there is a problem that impedance matching is difficult to obtain in a high frequency region.
このように、ICPやヘリコン波プラズマを用いた高周波プラズマ装置においては、プラズマの大型化や径方向のプラズマ密度分布を考慮した高周波プラズマ装置は知られていない。 As described above, in the high-frequency plasma apparatus using ICP or helicon wave plasma, there is no known high-frequency plasma apparatus taking into consideration the increase in the size of plasma and the plasma density distribution in the radial direction.
本発明は上記課題に鑑み、プラズマの大型化や径方向のプラズマ密度分布を制御できるタップ付きアンテナによる高周波プラズマ発生方法を提供することを目的とする。 In view of the above problems, and an object thereof is to provide a high frequency plasma generating method according to the tapped antenna capable of controlling the plasma density distribution in the size and radial direction of the plasma.
上記の目的を達成するため、本発明の高周波プラズマの発生方法は、高周波プラズマとなるガスが導入される反応室と、反応室の外部に設けられ磁場を印加する磁石と、反応室の端部に設けられるプラズマ発生用のタップ付きアンテナと、アンテナへ高周波電力を印加する高周波発振器と、から成る高周波プラズマ装置を用い、磁石を主磁石と副磁石とで構成し、副磁石を反応室の端部側に配置し、反応室内に形成される磁場を、一様磁場、発散磁場、収束磁場、カスプ磁場の何れかまたは該磁場の何れか二種以上の組み合わせとし、磁石により反応室の軸方向の磁束密度分布をその中心部において平坦にすると共に、高周波電力の周波数fを、タップ付きアンテナ近傍の磁場により決まる電子サイクロトロン周波数f1と、反応室の中央部に印加される磁場B2により決まる電子サイクロトロン周波数f2とに対して、f<f1/10及びf2/10とし、かつ、プラズマとなるガス成分によるイオンサイクロトロン周波数よりも10倍以上高い周波数とし、高周波プラズマとなるヘリコン波プラズマを発生し、反応室の軸方向のプラズマ密度分布を磁束密度分布が平坦となっている軸方向の中心部において平坦にすることを特徴とする。
本発明の高周波プラズマの発生方法は、さらに、反応室内に基板が載置されるステージと、から成るタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置を用いて行ってもよい。
反応室の軸方向の磁束密度分布において、好ましくは、その両端部の磁場を中心部よりも低くする。
好ましくは、副磁石を電磁石とし、反応室の軸方向のプラズマ密度分布を、該電磁石の電流により変化させる。副磁石を電磁石とし、反応室の径方向のプラズマ密度分布を、電磁石の電流により変化させてもよい。
反応室の径方向のプラズマ密度分布を、好ましくは、タップ付きアンテナのタップ位置により変化させるるか、又は、タップ付きアンテナの給電電位により変化させる。プラズマ密度の最大値が、1×109 cm-3以上である。
反応室内に基板が載置されるステージが設けられている場合には、好ましくは、ステージにバイアス用高周波発振器を接続し、基板のバイアスを制御する。
この構成によれば、磁場が一様磁場、発散磁場、収束磁場、カスプ磁場の何れかまたは組み合わせにより形成され、タップ付きアンテナによりプラズマ励起されて、大きな容積をもつヘリコン波からなる高周波プラズマを発生することができると共に、径方向分布のプラズマ密度分布を均一性よく制御できるヘリコン波プラズマを発生することができる。 また、高周波発振器の周波数を上記のように選定すれば、大きな容積をもつヘリコン波プラズマを発生することができると共に、径方向分布のプラズマ密度分布の均一性のよいヘリコン波プラズマを発生することができる。
In order to achieve the above object, the high frequency plasma generation method of the present invention includes a reaction chamber into which a gas that becomes high frequency plasma is introduced, a magnet that is provided outside the reaction chamber and applies a magnetic field, and an end of the reaction chamber A high-frequency plasma apparatus comprising a tapped antenna for generating plasma and a high-frequency oscillator for applying high-frequency power to the antenna, the magnet is composed of a main magnet and a sub-magnet, and the sub-magnet is the end of the reaction chamber The magnetic field formed in the reaction chamber is a uniform magnetic field, a divergent magnetic field, a converging magnetic field, a cusp magnetic field, or a combination of two or more of these magnetic fields, and a magnet is used in the axial direction of the reaction chamber. Is flattened at the center portion thereof, and the frequency f of the high-frequency power is changed to the electron cyclotron frequency f1 determined by the magnetic field in the vicinity of the tapped antenna and the center portion of the reaction chamber. Against the electron cyclotron frequency f2 determined by the magnetic field B2 to be applied, and f <f1 / 10 and f2 / 10, and the
The high-frequency plasma generation method of the present invention may be performed using a high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna including a stage on which a substrate is placed in a reaction chamber.
In the magnetic flux density distribution in the axial direction of the reaction chamber, preferably, the magnetic fields at both ends thereof are made lower than the central portion.
Preferably, the secondary magnet is an electromagnet, and the plasma density distribution in the axial direction of the reaction chamber is changed by the current of the electromagnet. The secondary magnet may be an electromagnet, and the plasma density distribution in the radial direction of the reaction chamber may be changed by the electric current of the electromagnet.
The plasma density distribution in the radial direction of the reaction chamber is preferably changed depending on the tap position of the tapped antenna, or is changed depending on the feeding potential of the tapped antenna. The maximum value of the plasma density is 1 × 10 9 cm −3 or more.
When a stage on which a substrate is placed is provided in the reaction chamber, preferably, a bias high-frequency oscillator is connected to the stage to control the substrate bias.
According to this configuration, the magnetic field is formed by any one or a combination of a uniform magnetic field, a divergent magnetic field, a converging magnetic field, and a cusp magnetic field, and plasma excitation is performed by a tapped antenna to generate a high-frequency plasma composed of a helicon wave having a large volume. It is possible to generate helicon wave plasma that can control the plasma density distribution in the radial direction with good uniformity. In addition, if the frequency of the high frequency oscillator is selected as described above, a helicon wave plasma having a large volume can be generated, and a helicon wave plasma having a uniform plasma density distribution in the radial direction can be generated. it can.
本発明によれば、タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置において外部から印加する磁場配位を制御し、かつタップ付きアンテナのタップを選定することにより、発生するヘリコン波からなる高周波プラズマの容積が大きく、径方向のプラズマ密度分布を制御できる優れた高周波プラズマの発生方法を提供することができる。
According to the present invention, in a high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna, the volume of a high-frequency plasma composed of generated helicon waves is increased by controlling the magnetic field configuration applied from the outside and selecting the tap of the tapped antenna. It is possible to provide an excellent method of generating high-frequency plasma that can control the plasma density distribution in the radial direction.
以下、この発明の実施の形態を図面により詳細に説明する。
図1は、本発明によるタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置20の第1の実施の形態の構成を模式的に示す図である。タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置20は、所定の圧力の気体が導入されてプラズマを発生させる反応室1と、この反応管1の図1において左端の所定位置に配置された石英などの窓2と、反応室1の外部に配設される磁石3と、窓部に接して配設されるプラズマ発生用のタップ付きアンテナ4と、このタップ付きアンテナ4へ高周波電力を供給する高周波発振器5とから構成される。図中の10は、発生したICPやヘリコン波プラズマによる高周波プラズマを示している。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
FIG. 1 is a diagram schematically showing a configuration of a first embodiment of a high-
反応室1の左右端部には、それぞれ、放電用ガス導入装置7と真空排気装置8が設けられている。プラズマの放電用ガス導入装置7は、放電用ガスボンベ、ガス流量を調節するためのマスフローコントーラや、圧力測定のための圧力計などから構成されている。真空排気装置8は、開閉用のバルブ、油回転ポンプ、ターボ分子ポンプなどから構成される真空ポンプ、真空計などから構成され、放電用ガスを導入する前に反応室1を真空排気する。放電用ガスを導入した後の放電用ガスの導入圧力制御にも真空排気装置8を使用してよい。
Discharge
磁石3は、例えば電磁石や永久磁石からなっている。磁場を最適化するために、磁石3は、例えば主磁石3aと副磁石3bとの複数の磁石から構成されることが好ましい。磁石が例えば電磁石の場合には、主磁石3aと副磁石3bの巻線が同一方向として、反応室1の周囲を巻回する。電磁石3は直流電源により励磁され、後述する磁場分布(磁場配位)を反応室1に印加する。
The
タップ付きアンテナ4は、一例としてタップ付きスパイラルアンテナなどを用いることができる。以下、タップ付きスパイラルアンテナを例にとって説明する。
タップ付きスパイラルアンテナ4は、基本的に磁場に沿った端に配設する。即ち、アンテナ面に対して法線方向が磁力線(図1のZ方向参照)と平行になるようにすればよい。タップ付きスパイラルアンテナ4は、図示するように反応室1の外に石英板などの窓2を介して置くか、反応室1の左端に置いてもよい。この場合には、タップ付きスパイラルアンテナの電界成分が生じないようにタップ付きスパイラルアンテナ4の周囲に絶縁物を設けるか、ファラディーシールドを設置するのが望ましい。このようなタップ付きスパイラルアンテナ4は、整合器6を介して高周波発振器5と接続されている。
ここで、タップ付きスパイラルアンテナ4は、平面状にスパイラル状に丸型や矩形型に巻けばよい。千鳥型や梯子型でもよい。タップ付きスパイラルアンテナの外径サイズは、プラズマサイズと印加磁場配位に応じて設計すればよい。タップ付きスパイラルアンテナ4は、例えば銅管などで作製される。図示しないがタップ付きスパイラルアンテナ4が銅管で構成されている場合には、管内部に冷却水を循環させて冷却することが好ましい。タップ付きスパイラルアンテナ4と兼用の冷却パイプに接続した絶縁体の冷却パイプは長くして、アンテナの高周波による高電圧の影響を給水点に与えないようにする必要がある。タップ付きスパイラルアンテナ4や整合器6内にこの絶縁体パイプを数周、例えば10m程度巻けばよい。
As an example of the tapped
The tapped
Here, the
本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置20を構成する磁石3,高周波発振器5,ガス導入装置7,真空排気装置8などは、制御装置9によりそれらの動作が制御されてもよい。制御装置9は、例えばパーソナルコンピュータにより構成され、反応室1に設けられる真空計、プラズマの各パラメータを検出する探針である、所謂ラングミュアプローブ、磁界センサなどからの信号が入力されて、上記構成要素を制御することができる。
The operation of the
本発明の特徴は、高周波プラズマ装置において、容積の大きいプラズマを得るために、効率のよい磁場配位と径方向のプラズマ密度分布を制御できるようにタップ付きスパイラルアンテナを使用することにあり、以下詳しく説明する。
従来、効率のよい磁場配位は知られておらず、本発明者らが、高周波プラズマ装置における各種磁場配位とアンテナにつき種々検討し、プラズマの解析を行うことにより見出したものである。
図2は、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置に用いる電磁石により反応室に生じる磁束密度分布の一例を示す図である。図2において、横軸が円筒形反応室の中心軸に於けるZ軸方向の距離、縦軸が磁束密度を示している。図1に示すXYZ座標において、横軸のZ=0が図1の反応室の左端のスパイラルアンテナの設置場所であり、Z=Lが反応室の右端部を示している。
本発明の高周波プラズマ装置における磁束密度分布は、Z=0からZ=L1まではB1からB2まで徐々に磁束密度が増加し、軸方向の中心部(L1〜L2)がほぼ平坦で値がB2の磁束密度を有し、Z=L2からZ=LまではB2からB3まで徐々に磁束密度が減少し、Z=LでB3の磁束密度である。
The feature of the present invention is to use a tapped spiral antenna so that an efficient magnetic field configuration and a radial plasma density distribution can be controlled in order to obtain a large volume plasma in a high-frequency plasma apparatus. explain in detail.
Conventionally, an efficient magnetic field configuration has not been known, and the present inventors have found various types of magnetic field configurations and antennas in a high-frequency plasma apparatus and analyzed the plasma.
FIG. 2 is a diagram showing an example of a magnetic flux density distribution generated in the reaction chamber by the electromagnet used in the high-frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention. In FIG. 2, the horizontal axis represents the distance in the Z-axis direction in the central axis of the cylindrical reaction chamber, and the vertical axis represents the magnetic flux density. In the XYZ coordinates shown in FIG. 1, Z = 0 on the horizontal axis is the installation location of the spiral antenna at the left end of the reaction chamber in FIG. 1, and Z = L indicates the right end of the reaction chamber.
In the high frequency plasma apparatus of the present invention, the magnetic flux density distribution gradually increases from B1 to B2 from Z = 0 to Z = L1, the central portion (L1 to L2) in the axial direction is substantially flat, and the value is B2. The magnetic flux density gradually decreases from B2 to B3 from Z = L2 to Z = L, and the magnetic flux density of B3 when Z = L.
図2に示す磁束密度分布は、反応室1左端のタップ付きスパイラルアンテナ4から見ると、Z=0〜Z=L1までが発散磁場、Z=L1〜Z=L2までが一様磁場、Z=L2〜Z=Lまでが収束磁場の組み合わせともいえる。このような磁場は、一様磁場、発散磁場、収束磁場、カスプ磁場のいずれかにより形成することができる。また、この磁場は、例えば、スパイラルアンテナ4近傍を発散磁場又は収束磁場として、他の部分を一様磁場として形成してもよい。従って、磁場は、一様磁場、発散磁場、収束磁場、カスプ磁場の何れか二種以上の組み合わせから形成してもよい。
When viewed from the tapped
図3はZ方向の磁場を模式的に説明する図であり、それぞれ、(a)一様磁場、(b)発散磁場、(c)収束磁場、(d)カスプ磁場である。図示するように、一様磁場はZ方向の磁場が同じである。発散磁場は、Z方向の磁場が増大し、収束磁場はZ方向の磁場が減少する。また、カスプ磁場は、発散磁場と収束磁場の組合わせであり、スパラルアンテナ4の近傍に極大値を有している磁場である。
磁石3が電磁石の場合、主電磁石3aと副電磁石3bの巻線数、巻線間隔、通電する直流電流の大きさを変えるなどにより、所望の磁場配位が得られるようにできる。所望の磁場配位を得るには、永久磁石による主磁石3aと副磁石3bの極性を変えた場合、または、主電磁石3aと副電磁石3bの方向が同じ場合で印加する直流電流の向きを互いに反対方向にした場合に生じるカスプ磁界を利用してもよい。
FIG. 3 is a diagram schematically illustrating a magnetic field in the Z direction, which is (a) a uniform magnetic field, (b) a divergent magnetic field, (c) a converging magnetic field, and (d) a cusp magnetic field, respectively. As shown, the uniform magnetic field is the same as the magnetic field in the Z direction. In the divergent magnetic field, the magnetic field in the Z direction increases, and in the convergent magnetic field, the magnetic field in the Z direction decreases. The cusp magnetic field is a combination of a divergent magnetic field and a converging magnetic field, and is a magnetic field having a maximum value in the vicinity of the
When the
次に、磁場強度及び高周波発振器の周波数fの選定について説明する。
本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置における磁場の強度は、一例として、イオンサイクロトロン周波数より十分大きく、電子サイクロトロン周波数より十分小さい領域の高周波の周波数となるように選択する。すなわち、図2の磁場分布を例にすると、高周波電力の周波数fは、タップ付きスパイラルアンテナ4近傍の磁場により決まる電子サイクロトロン周波数f1と、反応室1の中央部に印加される磁場B2により決まる電子サイクロトロン周波数f2に対して、fをf1とf2よりも低くし(f<f1,f2)、かつ、プラズマガス成分によるイオンサイクロトロン周波数よりも高くなるようにする。具体例としては、高周波発振器5の周波数はイオンサイクロトロン周波数の10倍以上で、かつ、電子サイクロトロン周波数f1及びf2よりも1/10以下とすることが必要である。
Next, selection of the magnetic field strength and the frequency f of the high frequency oscillator will be described.
As an example, the strength of the magnetic field in the high-frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention is selected so as to be a high frequency in a region sufficiently larger than the ion cyclotron frequency and sufficiently smaller than the electron cyclotron frequency. That is, taking the magnetic field distribution of FIG. 2 as an example, the frequency f of the high-frequency power is determined by the electron cyclotron frequency f1 determined by the magnetic field in the vicinity of the tapped
一方、印加する磁束密度B(ガウス)と電子サイクロトロン周波数fc (MHz)は、fc =2.80×Bの関係がある。
一例として図2の磁場分布において、高周波発振器5の周波数fは、タップ付きスパイラルアンテナ4近傍の磁場B1及び平坦部分の磁場B2で決まる電子サイクロトロン周波数よりも十分に低い値とすることにより、ICPやヘリコン波プラズマなどの高周波プラズマを効率よく励起することができる。
ここで、例えばB1を30、60ガウスとした場合のfc は、それぞれ、84MHz、168MHzとなるので、効率良くプラズマを励起させるためには、高周波発振器のfはこれらのfc の約1/10の値である10MHz以下とすることが望ましい。また、高周波発振器5の周波数fを例えば10MHzとした場合には、スパイラルアンテナ近傍の磁場B1は、少なくとも電子サイクロトロン周波数が100MHz以上となる磁場を印加することが望ましいことになる。この際、平坦部のB2を100,150,200ガウスとした場合のfc は、それぞれ、280MHz,420MHz,560MHzとなるので、上記の高周波発振器5のfが、例えば約10MHzでは、f≪fc となり、ヘリコン波プラズマを効率よく励起することができる。
On the other hand, the applied magnetic flux density B (Gauss) and the electron cyclotron frequency f c (MHz) have a relationship of f c = 2.80 × B.
As an example, in the magnetic field distribution of FIG. 2, the frequency f of the high-
Here, for example, when B1 is 30 and 60 gauss, f c is 84 MHz and 168 MHz, respectively. Therefore, in order to excite plasma efficiently, f of the high-frequency oscillator is about 1 / of these f c. The value of 10 is preferably 10 MHz or less. Further, when the frequency f of the high-
次に、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置において、容積の大きい高周波プラズマを得るためにタップ付きスパイラルアンテナのインダクタンスを減少させる方法について説明する。
図4はタップ付きスパイラルアンテナ4の形状を示す図である。図4(a)の平面図に示すように、4巻のタップ付きスパイラルアンテナ4の端部4aと4bに整合回路を介して高周波発振器5を接続する。さらに、タップ付きスパイラルアンテナのタップ4cが半巻毎に設置されている。このタップ4cは、端子つきの薄い銅板などで構成することができる。このタップ4cは、固定位置に配置するほかに、摺動可能に取り付けることにより任意の巻数の位置に調整できる。
Next, a description will be given of a method for reducing the inductance of the tapped spiral antenna in order to obtain high volume high frequency plasma in the high frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention.
FIG. 4 is a diagram showing the shape of the tapped
このように、タップ付きスパイラルアンテナ4においては、任意の位置で給電が可能となる。例えばフルターンや内側のみ、外側のみ、中間のみ、外側と内側を結線して給電することができる。また、それらをシリーズまたはパラレルに結線することが可能である。これにより、プラズマとのカップリング、インダクタンス、径方向密度分布が制御できるので、タップ付きアンテナ4から反応室1のガスへ高周波電力を効率よく励起できる。
Thus, the tapped
この際、タップ付きスパイラルアンテナ4のインピーダンスは、実数部は低抵抗であるのに対して、虚数部はタップ付きスパイラルアンテナ4の巻線によるインダクタンス成分となり高周波発振器5の周波数をfとしたときに2πfLの大きさを有する。タップ付きスパイラルアンテナ4のインピーダンスはインダクタンス成分が小さいほど、後述する高周波発振器とのインピーダンス整合が容易となるが、上記のように反応室1の直径を大きくするとタップ付きスパイラルアンテナ4のインダクタンスが大きくなり、プラズマへ十分な高周波電力を供給できなくなる。
At this time, the impedance of the tapped
図1に示すように、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置に用いるタップ付きスパイラルアンテナは、円筒状の反応室1の左端部の窓2の部分に結合している。高周波プラズマの容積を大きくするには、反応室の軸方向を長くする場合と、円筒の断面を大きくする場合がある。円筒の断面を大きくする場合には、ある程度円筒の直径に応じてタップ付きスパイラルアンテナ4を大きくしないと、ICPやヘリコン波プラズマを効率よく発生させることができない。
図4(b)及び図4(c)は、タップ付きスパイラルアンテナ4のインダクタンスを低減させるためのタップ付きスパイラルアンテナ4の巻線の構成を示す断面図であり、(b)は2本の銅管12を1つの巻線とし、(c)は扁平な銅管13を1つの巻線とすることで、インダクタンスの低減化を行う例を示している。さらに、タップ付きスパイラルアンテナ4のインダクタンス成分の影響を低減する方法として、高周波発振器の周波数fを低減化すればよい。
As shown in FIG. 1, the tapped spiral antenna used in the high-frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention is coupled to the
4 (b) and 4 (c) are cross-sectional views showing the configuration of the winding of the tapped
次に、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置における、タップ付きスパイラルアンテナと高周波発振器の整合について説明する。
市販の高周波発振器のインピーダンスは通常50Ωや75Ωであるので、タップ付きスパイラルアンテナを高周波発振器に直接接続するとインピーダンス不整合となるから、このアンテナと高周波発振器との間に整合回路6を挿入してインピーダンス整合をとる必要がある。ここで、タップ付きスパイラルアンテナの場合のインピーダンスの実部は低いので、基本的には、ローインピーダンスから50Ωのハイインピーダンスへ変換する整合回路を使用し、Lを打ち消してインピーダンス変換できる回路が好ましい。
Next, the matching between the tapped spiral antenna and the high frequency oscillator in the high frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention will be described.
Since the impedance of a commercially available high-frequency oscillator is usually 50Ω or 75Ω, if a spiral antenna with a tap is directly connected to the high-frequency oscillator, impedance mismatch occurs. Therefore, a
図5は、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置に用いるスパイラルアンテナ用の整合回路の一例を示す図であり、図5(a)はスプリットタンク回路、図5(b)はπマッチ回路である。図において、高周波発振器5の出力インピーダンスをZ0 、タップ付きスパイラルアンテナ4をRとLの直列回路で示している。図5(a)のスプリットタンク回路は2つの可変容量コンデンサC1、C2(14,15)からなり、図5(b)のπマッチ回路は2つの可変容量コンデンサC3、C4(16,17)とインダクタンスLp18と、から構成されている。
ここで、図5(a)のスプリットタンク回路の整合条件は、高周波発振器の角周波数をωとした場合には、C1、C2は、下記の(1)式及び(2)式で与えられる。
C1=1/Z0 *1/ω*((Z0 /R)−1)0.5 (1)
C2=1/ω*1/(−(R*(Z0 −R))0.5 +ωL) (2)
さらに、必要に応じて高圧側と低圧側にシリーズに高周波発振器5の周波数fにおいて十分に容量性インピーダンスの低い直流阻止用コンデンサを接続して、直流カットを行ってもよい。これにより、タップ付きアンテナ4から反応室1のガスへ高周波電力をさらに効率よく励起できる。
FIG. 5 is a diagram showing an example of a matching circuit for a spiral antenna used in a high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna according to the present invention, FIG. 5 (a) is a split tank circuit, and FIG. 5 (b) is a π match circuit. It is. In the figure, the output impedance of the high-
Here, as for the matching condition of the split tank circuit of FIG. 5A, when the angular frequency of the high frequency oscillator is ω, C1 and C2 are given by the following equations (1) and (2).
C1 = 1 / Z 0 * 1 / ω * ((Z 0 / R) −1) 0.5 (1)
C2 = 1 / ω * 1 / (− (R * (Z 0 −R)) 0.5 + ωL) (2)
Further, if necessary, a DC blocking capacitor having a sufficiently low capacitive impedance at the frequency f of the high-
次に、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置20によるプラズマ放電をさせる手順について説明する。
反応室1を真空排気装置8で所定の圧力となるまで真空排気した後に、図2で示したような磁場を印加するために磁石3に所定の電流を印加する。磁石3が永久磁石の場合にはこの操作は不要である。次に、高周波プラズマを発生させるために所定の圧力のガスをガス導入装置7より反応室1へ導入し、一定の圧力となるように真空排気装置8と共に制御する。そして、タップ付きスパイラルアンテナ4に整合器6を介して高周波発振器5から高周波電力を供給することにより、ICPやヘリコン波プラズマによる高周波プラズマ10を発生できる。
ここで、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップ位置を変えて巻数、即ち有効なアンテナ長を変えることにより、生成するプラズマの径方向のプラズマ密度分布を可変とすることができる。さらに、高周波発振器5の出力電力が低い場合にはICPを容易に発生でき、また、高周波発振器5の出力電力が高い場合にはヘリコン波プラズマを発生できる。ICPからヘリコン波プラズマへは、高周波発振器5の出力電力の増加だけで移行できる場合もある。
Next, the procedure for causing plasma discharge by the high-
After the
Here, by changing the tap position of the tapped
この際、導入ガス圧力及びその流量は、必要とする高周波プラズマプロセスに応じて選べばよい。ガス圧力が高くなり、電子衝突周波数(イオンと中性粒子) が高周波発振器5の励起周波数fより大きくなると、ヘリコン波プラズマから磁場存在下の誘導性結合型プラズマへ次第に移行する。また、ガス圧力が低い場合には、電子の中性粒子との衝突周波数が小さくなってプラズマの生成が困難となる。アルゴンガスを用いたときは、典型的な圧力として、0.1mTorrから100mTorr程度においてヘリコン波プラズマを発生させることができる。また、高周波発振器5の出力電力は、必要なプラズマ密度に応じて印加すればよく、この出力電力と共にプラズマ密度は上昇する。
このように、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置では、例えば円筒形の反応室1の長軸方向の磁場配位を、タップ付きスパイラルアンテナ4近傍の磁場をゼロとしないで、高周波発振器5の周波数fの10倍程度大きい電子サイクロトロン周波数となる磁場とし、さらに、軸方向中心部の最大磁場における電子サイクロトロン周波数が高周波発振器5の周波数fの30倍から数十倍と十分に高くすればよい。
この構成によれば、反応管1の外部に設けた磁石3にて発生させた磁場配位により、大きな容積の高周波プラズマを効率よく発生させることができる。また、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップ位置を変えることにより径方向のプラズマ密度分布を可変にすることができる。
At this time, the introduced gas pressure and its flow rate may be selected according to the required high-frequency plasma process. When the gas pressure increases and the electron collision frequency (ions and neutral particles) becomes higher than the excitation frequency f of the high-
Thus, in the high-frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention, for example, the magnetic field configuration in the long axis direction of the
According to this configuration, a large volume of high-frequency plasma can be efficiently generated by the magnetic field configuration generated by the
次に、本発明の第2の実施形態のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置を説明する。
図6は、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置30の第2の実施の形態の構成を模式的に示す図である。高周波プラズマ装置30は、比較的大きな直径を有するSi基板や液晶のガラス基板などの基板21に、プラズマエッチングやプラズマ堆積を行う高周波プラズマ装置である。図示するように、基板21は、ステージ22に載置されるように、図1の高周波プラズマ装置20を90°回転した構成としている。他の構成は図1と同じであるので、説明は省略する。
ステージ22は例えば、円板形状のステンレスを用いることができる。ステージ22のスパッタリングなどによる基板21の汚染防止のためには、ステージ22を石英板などで被覆するとよい。また、必要に応じて、ステージ22は、基板21の過熱防止のために冷却してもよい。ここで、ステージ22は、例えば反応室1の外部で接地しているので、タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置30により高周波プラズマを発生させた場合には、基板21は、プラズマ中のイオンによる、所謂浮遊電位効果により直流電圧が発生する。
Next, a high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna according to the second embodiment of the present invention will be described.
FIG. 6 is a diagram schematically showing the configuration of the second embodiment of the high-
The
図7は本発明の第2の実施の形態の変形例を模式的に示す図である。タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置35は、基板21のバイアス電圧を制御できる高周波プラズマ装置である。図示するようにタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置35のステージ22は高周波バイアス用発振器23を介して接地されている以外は図6と同じ構成である。
ここで、高周波バイアス用発振器23の周波数は、高周波発振器5により発生する高周波プラズマ10に対して影響がないような周波数に設定し、その出力電力を適宜に調整することで、基板21の載置されているステージ22の電位を浮遊電位ではなく、任意のバイアス電位に制御できる。例えば、高周波バイアス用発振器23の周波数は、高周波発振器5の周波数の1/10から1/100程度の周波数とすればよい。これにより、高周波プラズマ装置30,35において、基板の電位を浮遊バイアス電位または任意のバイアス電位となるように制御することにより、プラズマプロセスを高精度で処理できるタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置を実現できる。
FIG. 7 is a diagram schematically showing a modification of the second embodiment of the present invention. The high-
Here, the frequency of the high-
次に、本発明の第3の実施の形態のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置を説明する。
図8は、本発明の第3の実施の形態の構成を模式的に示す図である。タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置40は、高周波プラズマ放電が低圧力で電離しにくい場合に、電子発生部25を備えることにより予備電離を行い、高周波プラズマを効率よく生起させることができる。予備電離のための電子発生部25は、反応室1の左端のアンテナに対向しない反応室1の壁寄りに設けられており、W(タングステン)などの電子発生用ヒータ26と、引き出し電極27と、ヒータ加熱用電源28と、電子引き出し用電源29から構成されている。電子発生部25は、高周波プラズマの起動時以外は、反応室1の所定の場所に設ける予備室1Aに退避できる構造となっている。プラズマに用いるガスに腐食性ガスが含まれている場合には、このような予備室1Aを設けることが望ましい。他の構成は図1と同じであるので、説明は省略する。
Next, a high frequency plasma apparatus having a tapped antenna according to a third embodiment of the present invention will be described.
FIG. 8 is a diagram schematically showing the configuration of the third exemplary embodiment of the present invention. The high-
ここで、本発明の第1の実施の形態で説明したタップ付きアンテナを有する高周波プラズマの発生方法において、反応室1の所定のプラズマガスを導入した後で、電子発生部25から電子を発生させ、次に高周波発振器5から高周波電力を印加することにより、低圧力のガス中で容易にICPやヘリコン波プラズマなどの高周波プラズマを発生させることができる。この際、一度高周波プラズマが発生したら、電子発生部分25を停止しても、高周波プラズマの放電は持続する。この電子発生部25は、本発明の第1の実施の形態で説明したタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置20だけでなく、本発明の第2の実施の形態で説明したタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置30、35にも適用できる。
この構成の電子発生手段を備えることにより、低圧力において、大きな容積と径方向分布のプラズマ密度分布の均一性のよいICPやヘリコン波の高周波プラズマを容易に発生できる、タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置を実現できる。
Here, in the method for generating a high-frequency plasma having a tapped antenna described in the first embodiment of the present invention, electrons are generated from the
By providing the electron generating means of this configuration, high-frequency plasma having a tapped antenna that can easily generate ICP or helicon wave high-frequency plasma with a high uniformity of plasma density distribution of large volume and radial distribution at low pressure. A device can be realized.
次に、上述した本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置の実施例1を示す。
タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置は図1に示した構成であり、円筒状の反応室1は、外径が75cm、軸方向長さが486cmであり、容積は約2m3 である。磁石3は電磁石を用いた。窓2は石英ガラスである。タップ付きアンテナ4としては、スパイラルアンテナの外径が23cmで、6巻のものを使用し、タップはスパイラルアンテナの両端とした。整合回路6はスプリットタンク回路を用いた。高周波発振器5は周波数7MHzで最大出力が1kWである。ここで、高周波電力の給電は、スパイラルアンテナ4の外側端部4bを高電位側、内側端部4aを低電位側になるように設定した(図4(a)参照)。なお、反応室1内に設けた磁場センサ、ラングミュアプローブ、窓部などにより、磁場やプラズマ密度、励起高周波(7MHz)の磁場の空間計測、プラズマ発光などの測定を行った。
Next, Example 1 of the high-frequency plasma apparatus having the above-described tapped antenna of the present invention will be described.
The high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna has the configuration shown in FIG. 1, and the
図9は実施例1の磁石3により形成される反応室1内の磁束密度分布を示す図である。主磁石3aの電流が50Aのときに、副磁石3bの電流が、それぞれ(a)は0A、(b)は10A、(c)は20Aの場合を示している。図において、横軸は反応室の軸方向長さ(m)を示し、タップ付きスパイラルアンテナ4の位置が0である。縦軸は磁束密度(ガウス)である。
図9(a)に示すように、主電磁石3aが50A、副電磁石3bが0Aのときに形成される磁束密度分布は、タップ付きスパイラルアンテナ4近傍(Z=0)が10ガウス程度であり、中央付近の平坦部で約140ガウス、反応室1の他端において数ガウスとなっている。
主電磁石3aが50A、副電磁石3bが10Aのときに形成される磁束密度分布は、図9(b)に示すように、タップ付きスパイラルアンテナ4近傍が30ガウス以外は、副磁石3bに電流を流さないときとほぼ同様に、中央付近の平坦部で約140ガウス、反応室の他端において数ガウスとなっている。
主電磁石3aが50A、副電磁石3bが20Aのときに形成される磁束密度分布は、図9(c)に示すように、タップ付きスパイラルアンテナ4近傍が50ガウス以外は、図9(a)や図9(b)と同様な磁束密度分布である。
FIG. 9 is a diagram showing a magnetic flux density distribution in the
As shown in FIG. 9A, the magnetic flux density distribution formed when the
The magnetic flux density distribution formed when the
The magnetic flux density distribution formed when the
次に、反応室1にArガスを2mTorrの圧力で満たしたときの高周波プラズマの発生について説明する。
図10〜図13は、実施例1の高周波発振器の出力電力と得られたプラズマ密度との関係を示す図である。図において、横軸は高周波発振器の出力電力である高周波電力(W)、縦軸はプラズマ密度(cm-3)である。主電磁石3aの電流を50Aと一定にし、副電磁石の電流値を変化させている。副磁石3bの電流は、それぞれ図10が印加しない0A、図11が5A、図12が10A、図13が15Aである。また、図中の●(黒丸)はZ=37cm、▲(黒三角)はZ=150cm、■(黒四角)はZ=370cmの位置のプラズマ密度を示している。
いずれの場合も、高周波発振器の出力電力の増加と共に、プラズマ密度が向上する、所謂ジャンプ現象が観測されている。
図10に示すように、副磁石3bの電流が0Aの場合には、高周波発振器5の出力電力が約70W以上ではプラズマ密度のジャンプが生起し、約600Wでプラズマ密度が1×1012cm-3となっていることが分かる。
Next, generation of high-frequency plasma when the
10 to 13 are diagrams showing the relationship between the output power of the high-frequency oscillator of Example 1 and the obtained plasma density. In the figure, the horizontal axis represents the high frequency power (W) that is the output power of the high frequency oscillator, and the vertical axis represents the plasma density (cm −3 ). The current of the
In either case, a so-called jump phenomenon has been observed in which the plasma density is improved as the output power of the high-frequency oscillator is increased.
As shown in FIG. 10, when the current of the
図11に示すように、副磁石3bの電流が5Aの場合には、高周波発振器5の出力電力が約170W以上ではプラズマ密度が急増し、約220Wで1×1012cm-3を越えるプラズマ密度が得られた。このとき反応室1の中央付近のZ=150cmでプラズマ密度が最大となっているが、Z=37cmとZ=370cmでほぼ同程度の値が得られ、密度が非常に均一な高周波プラズマ10が得られた。
As shown in FIG. 11, when the current of the
また、図12に示すように、副磁石3bの電流が10Aの場合には、高周波発振器5の出力電力が約220W以上でプラズマ密度が急増し、約300Wで2×1012cm-3を越えるプラズマ密度が得られた。このときZ方向のプラズマ密度分布は、電流が5Aの場合と同様であった。
As shown in FIG. 12, when the current of the
さらに、図13に示すように、副磁石3bの電流が15Aの場合には、高周波発振器5の出力電力が約300W以上ではプラズマ密度が急増し、約390Wで2×1012cm-3以上のプラズマ密度が得られた。
ここで、プラズマ密度分布と励起高周波(7MHz)の磁場の空間計測などの測定により、ジャンプ現象が観測される出力電力以下のプラズマはICP、ジャンプ現象が観測される出力電力以上のプラズマはヘリコン波による高周波プラズマと推定できた。さらに、ジャンプ現象が生起する前においては、高周波電力に対してプラズマ密度が連続的に変化した。また、ジャンプ現象が生起した後も、高周波電力の増加と共に高いプラズマ密度が得られる。そして、この場合には高周波電力の増加に対するプラズマ密度の変化が大きくなるので、所望のプラズマ密度を得るためには高周波電力の正確な制御が必要であることが分かる。なお、ジャンプの前後の状態は、プラズマ密度分布と、励起高周波の磁場の空間計測、反応室に設けたプラズマ観察用窓からのプラズマ発光強度の観測などの測定により容易に判別することができる。
Furthermore, as shown in FIG. 13, when the current of the
Here, the plasma density distribution and the excitation high frequency (7 MHz) magnetic field spatial measurement, etc., the plasma below the output power at which the jump phenomenon is observed is ICP, the plasma above the output power at which the jump phenomenon is observed is the helicon wave. It was estimated that the high-frequency plasma. Furthermore, before the jump phenomenon occurred, the plasma density continuously changed with respect to the high frequency power. Moreover, even after the jump phenomenon occurs, a high plasma density can be obtained as the high frequency power increases. In this case, since the change in the plasma density with an increase in the high-frequency power becomes large, it can be seen that accurate control of the high-frequency power is necessary to obtain a desired plasma density. The state before and after the jump can be easily determined by measuring the plasma density distribution, the spatial measurement of the excitation high frequency magnetic field, and the observation of the plasma emission intensity from the plasma observation window provided in the reaction chamber.
図14は、図10〜図13に示した副磁石3bの電流に対するプラズマ密度とジャンプ現象が生起するときの高周波電力の関係を示す図である。図において、横軸は副磁石3bの電流(A)を示し、縦軸はプラズマ密度(cm-3)とジャンプ現象が生起するときの高周波電力(W)である。主電磁石3aの電流は50Aと一定である。また、図中の○(白丸)と●(黒丸)はZ=37cm、△(白三角)と▲(黒三角)はZ=150cm、□(白四角)と■(黒四角)はZ=370cmの位置における、ジャンプ現象の生起前後のプラズマ密度及びジャンプが生起するときの高周波電力を示している。
図から明らかなように、ジャンプ現象が生起するときのしきい値高周波電力は、副磁石電流の増加と共に増加した。また、ジャンプ現象が生起する前と生起した後のプラズマ密度も副磁石電流の増加と共に増加することが分かる。
FIG. 14 is a diagram showing the relationship between the plasma density with respect to the current of the
As is clear from the figure, the threshold high-frequency power when the jump phenomenon occurs increased with the increase of the secondary magnet current. It can also be seen that the plasma density before and after the jump phenomenon increases as the secondary magnet current increases.
図15は、図13におけるZ軸の中心軸に沿う方向のプラズマ密度分布を示すものである。図において、横軸はZ軸方向距離(cm)、縦軸はプラズマ密度(1×1012cm-3)を示している。ここで、副磁石電流は15Aであり、高周波発振器5の出力電力は390W、また、Z=0がスパイラルアンテナ4の位置である。図15に示すように、スパイラルアンテナ4から反応室の内部に向かってプラズマ密度が増加し、ほぼZ=50cm以上では一定となっていることが分かる。なお、図示しないが、反応室の他端もほぼ同様の傾向を示している。Z軸方向のプラズマ密度の測定によれば、Z軸方向の中心部のプラズマ密度分布は、反応室1の全長486cmの内、約350cm程度は平坦なプラズマ密度分布となった。
FIG. 15 shows the plasma density distribution in the direction along the central axis of the Z axis in FIG. In the figure, the horizontal axis indicates the distance in the Z-axis direction (cm), and the vertical axis indicates the plasma density (1 × 10 12 cm −3 ). Here, the secondary magnet current is 15 A, the output power of the high-
図16は、図10〜図13における径方向のプラズマ密度分布を示す図である。プラズマ密度分布はZ=150cmでの測定値であり、図16において、横軸は径方向距離(cm)を、縦軸はプラズマ密度の最大値で規格化した規格化プラズマ密度を示している。また、副磁石3bの電流は、図中の■(黒四角)が0A、●(黒丸)が5A、*が10A、▲(黒三角)が15Aの場合を示している。
副磁石3bに電流を流さない場合は、高周波電力が42Wで4.4×1010cm-3のプラズマ密度が得られ、その時のプラズマ密度の径方向の半値幅は約22cmである。一方、副磁石電流が5A〜15Aのときの高周波発振器5の出力電力は69W〜168Wで、プラズマ密度の最大値が5.9〜9.9×1010cm-3であった。このときのプラズマ密度分布の半値幅としては、約34cm〜29cm程度が得られた。これから、副磁石電流を0から増加させるにしたがい、径方向のプラズマ密度分布が変化することが分かる。
FIG. 16 is a diagram showing the plasma density distribution in the radial direction in FIGS. The plasma density distribution is a measured value at Z = 150 cm. In FIG. 16, the horizontal axis indicates the radial distance (cm), and the vertical axis indicates the normalized plasma density normalized by the maximum value of the plasma density. Further, the current of the
When no current is passed through the
タップ付きスパイラルアンテナ4のタップは6巻の内、それぞれ、外周側3巻のタップと、内周側3巻のタップを用いた以外は、上記実施例1と同じ高周波プラズマ装置を用いた。ここで、スパイラルアンテナ4への給電は、その外側端部4bを高電位側、内側端部4aを低電位側とした(図4(a)参照)。
図17及び図18は、それぞれ、実施例2の外周側3巻と内周側3巻のタップ付きスパイラルアンテナを使用したときの高周波発振器の出力電力と得られたプラズマ密度の関係を示す図である。図において、横軸は高周波発振器の出力電力(W)で、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)である。主電磁石3a及び副電磁石3bの電流はそれぞれ50Aと15Aである。Arガス圧力は、0.5mTorrと2mTorrである。また、図中の△(白三角)はZ=40cm、○(白丸)はZ=150cm、□(白四角)はZ=320cmの位置のプラズマ密度を示している。
外周側3巻にタップを設けたタップ付きスパイラルアンテナ4を使用した場合には、図17に示すように、Arガス圧力が2mTorrで、高周波電力が10W程度から高周波プラズマが発生していることが分かる。副磁石3bの電流が15Aの場合には、約180Wでジャンプが生じている。また、高周波電力が200W程度で、2×1011cm-3程度のプラズマ密度が得られる。実施例1と同様に、副磁石3bの電流を増していくと、プラズマ密度分布が増加し、かつ、ICPからヘリコン波プラズマに変化するジャンプする高周波電力も増加することが分かる。また、Arガス圧力が0.5mTorrと低い場合には、Arガス圧力が2mTorrと比較してプラズマ密度が低いことが分かる。
The same high-frequency plasma apparatus as in Example 1 was used except that the tap of the
17 and 18 are diagrams showing the relationship between the output power of the high-frequency oscillator and the obtained plasma density when using the spiral antenna with three taps on the outer peripheral side and the inner peripheral side in Example 2, respectively. is there. In the figure, the horizontal axis represents the output power (W) of the high-frequency oscillator, and the vertical axis represents the plasma density (× 10 12 cm −3 ). The currents of the
When the tapped
また、内周側3巻にタップを設けたタップ付きスパイラルアンテナ4を使用した図18の場合も、図17と同様に、Arガス圧力が2mTorrで、高周波電力が10W程度から高周波プラズマが発生していることが分かる。副磁石3bの電流が15Aの場合には、約200Wでジャンプが生じている。また、高周波電力が300W程度で、4×1011cm-3程度のプラズマ密度が得られる。実施例1と同様に、副磁石3bの電流を増していくと、プラズマ密度分布が増加し、かつ、ICPからヘリコン波プラズマに変化するジャンプする高周波電力も増加する。また、Arガス圧力が0.5mTorrと低い場合には、Arガス圧力が2mTorrと比較してプラズマ密度が低いことと、副磁石3bの電流が15Aの場合には800WまではICPからヘリコン波プラズマに変化するジャンプが生起しないことが分かる。これから、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップを外周側3巻のタップと、内周側3巻のタップにより高周波プラズマを発生させた場合に、発生するプラズマ密度やジャンプする高周波電力が変化することが分かる。
Also, in the case of FIG. 18 using the tapped
図19及び図20は、図17及び図18における径方向のプラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は径方向距離(cm)、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)である。プラズマ密度分布はZ=150cmでの測定値であり、また、Arガス圧力は、それぞれ図中の○(白丸)が2mTorr、▲(黒三角)が0.5mTorrの場合を示している。
図19に示すように、外周側3巻にタップを設けたタップ付きスパイラルアンテナ4を使用し、Arガス圧力が2mTorrで副磁石3bの電流が15Aの場合において、高周波電力を179Wから193Wと変化させると、プラズマ密度が約8×1010cm-3から3.1×1011cm-3と増加し、かつ、プラズマプラズマ密度分布が変化することが分かる。このときのプラズマ密度分布の半値幅としては、高周波電力を179Wから193Wとした場合に、それぞれ、約34cm及び29cm程度が得られ、径方向のプラズマ密度分布が変化している。また、径方向のプラズマ密度分布は、Arガス圧力の低い0.5mTorrの場合と、ほぼ同様であった。
19 and 20 are diagrams showing the plasma density distribution in the radial direction in FIGS. 17 and 18. In the figure, the horizontal axis represents the radial distance (cm), and the vertical axis represents the plasma density (× 10 12 cm −3 ). The plasma density distribution is a measured value at Z = 150 cm, and the Ar gas pressure indicates a case where ◯ (white circle) in the figure is 2 mTorr and ▲ (black triangle) is 0.5 mTorr, respectively.
As shown in FIG. 19, when a
図20に示すように、内周側3巻にタップを設けたタップ付きスパイラルアンテナ4を使用し、Arガス圧力が2mTorrで副磁石3bの電流が15Aの場合において、高周波電力を87Wから232Wと変化させると、プラズマ密度が約8×1010cm-3から4×1011cm-3と増加し、かつ、プラズマ密度分布が変化することが分かる。このときのプラズマ密度分布の半値幅としては、高周波電力を87Wから232Wとした場合に、それぞれ、約34cm〜24cmと変化し、径方向のプラズマ密度分布が変化し、かつ、そのプラズマ密度分布がスパイラルアンテナのタップにより制御できる。また、径方向のプラズマ密度分布は、Arガス圧力の低い0.5mTorrの場合が、均一性の範囲が広いことが分かる。
以上のように、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップを外周側3巻と、内周側3巻とのタップを用いて高周波プラズマを発生させた場合に、発生するプラズマ密度や径方向のプラズマ密度分布が変化することが分かる。
As shown in FIG. 20, when a tapped
As described above, when high-frequency plasma is generated using the tap of the
アンテナ4としてタップ付きスパイラルアンテナの外径が43cmで、4巻を用いた以外は実施例1と同じ高周波プラズマ装置を用いた。ここで、スパイラルアンテナ4への給電は、その外側端部4bを高電位側、内側端部4aを低電位側になるようにした(図4(a)参照)。
図21は実施例3における径方向のプラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は0を軸中心とする径方向距離(cm)、縦軸はプラズマ密度(cm-3)を示している。主磁石3aの電流は50Aであり、副磁石3bの電流は、図中の○(白丸)が0A、●(黒丸)が16Aの場合を示している。また、Arガス圧力は0.5mTorrである。副磁石3bに電流を流さない場合には、高周波電力が520Wで、1.7×1012cm-3のプラズマ密度が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は、約16cmである。一方、副磁石電流が16Aの場合には、高周波電力が561Wで、8.5×1011cm-3のプラズマ密度が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は、約38cmである。
このように、副磁石電流が16Aの場合にプラズマ密度分布の半値幅が広くなるのは、ヘリコン波プラズマにおいてはArガス圧力が低い程、またICPプラズマの状態において顕著である。これから、副磁石電流を0から増加させ、スパイラルアンテナ4近傍の磁場を増加させることにより、径方向のプラズマ密度分布が改善され、均一な領域が拡大することが分かる。これは、副磁石3bの電流増加により、スパイラルアンテナ4近傍の磁場が収束分布の収束度が弱くなり、一様分布に近くなることに起因している。
The same high-frequency plasma apparatus as in Example 1 was used except that the outer diameter of a spiral antenna with a tap as the
FIG. 21 is a diagram showing the plasma density distribution in the radial direction in Example 3. FIG. In the figure, the horizontal axis represents the radial distance (cm) centered on 0 and the vertical axis represents the plasma density (cm −3 ). The current of the
As described above, when the sub-magnet current is 16 A, the half width of the plasma density distribution becomes wider in the helicon wave plasma as the Ar gas pressure is lower and in the ICP plasma state. From this, it can be seen that the plasma density distribution in the radial direction is improved and the uniform region is expanded by increasing the sub-magnet current from 0 and increasing the magnetic field in the vicinity of the
実施例4として、実施例3と同様に外径が43cmで4巻タップ付きスパイラルアンテナ4を用い、それぞれ、外周側2巻のタップと、内周側2巻のタップを用いた以外は、上記実施例1と同じ高周波プラズマ装置を用いた。ここで、外周側2巻のタップの場合のスパイラルアンテナ4への給電は、その外側端部4bを高電位側、内側2巻目のタップ4cを低電位側になるよう設定した(図4(a)参照)。また内周側2巻のタップの場合のスパイラルアンテナ4への給電は、内周側端部4aから2巻目のタップ4cを高電位側、内側端部4aを低電位側とした(図4(a)参照)。
図22は、実施例4における径方向のヘリコン波による高周波プラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は0を軸中心とする径方向距離(cm)、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)を示している。主磁石3aの電流は50Aであり、副磁石3bの電流は16Aである。図中の□(白四角)がタップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合であり、△(白三角)がその外周側2巻のタップを使用した場合であり、●(黒丸)は比較のために示した4巻スパイラルアンテナの場合である。主磁石3aの電流は50Aで、副磁石3bの電流は16Aである。また、Arガス圧力は0.5mTorrであり、測定点はZ=150cmである。
タップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合には、高周波電力が374Wで、最大2.1×1011cm-3のピークを有するプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約33cmであった。一方、タップ付きスパイラルアンテナ4の外周側2巻のタップを使用した場合には、高周波電力が387Wで、最大3.3×1011cm-3の平坦部を有するホロー状のプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は、約41cmである。また、タップ付きスパイラルアンテナ4が4巻の場合には、高周波電力が555Wで、6×1011cm-3のピークを有するプラズマ密度が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約41cmであった。これから、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップ位置を変えることにり、径方向のヘリコン波プラズマ密度が変化することが分かる。
As Example 4, the outer diameter is 43 cm as in Example 3, and the
FIG. 22 is a diagram showing a high-frequency plasma density distribution by radial helicon waves in Example 4. In the figure, the horizontal axis indicates the radial distance (cm) with 0 as the axis center, and the vertical axis indicates the plasma density (× 10 12 cm −3 ). The current of the
When two taps on the inner circumferential side of the tapped
図23は実施例4における径方向のICP高周波プラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は0を軸中心とする径方向距離(cm)、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)を示している。図中の□(白四角)がタップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合であり、△(白三角)がその外周側2巻のタップを使用した場合である。また、主磁石3a及び副磁石3bの電流、Arガス圧力及び測定点は図22と同一条件である。
タップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合には、高周波電力が209Wで、最大プラズマ密度が約7×1010cm-3のほぼ平坦なピークを有するプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約45cmであった。一方、タップ付きスパイラルアンテナ4の外周側2巻のタップを使用した場合には、高周波電力が195Wで、最大プラズマ密度3.5×1010cm-3の平坦部の中央が少し窪んだ形状のプラズマ密度が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は、約50cmである。これにより、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップの位置や、その給電電位を変えることで径方向のヘリコン波プラズマ密度及びその半値幅が変化することが分かる。
FIG. 23 is a diagram showing a radial ICP high-frequency plasma density distribution in Example 4. In the figure, the horizontal axis indicates the radial distance (cm) with 0 as the axis center, and the vertical axis indicates the plasma density (× 10 12 cm −3 ). In the figure, □ (white square) is a case where a tap of 2 turns on the inner circumference side of the
When two taps on the inner peripheral side of the tapped
図24は、タップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合に給電を逆にしたときの径方向のヘリコン波による高周波プラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は0を軸中心とする径方向距離(cm)を、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)を示している。図中の□(白四角)が図22とは逆に、タップ付きスパイラルアンテナ4の最内周の端部4aを高電位に給電した場合であり、△(白三角)が端部4aを低電位とし外側のタップを高電位とした図22のデータであり併せて示している。また、主磁石3a及び副磁石3bの電流、Arガス圧力及び測定点は図22と同一条件である。給電を逆にし内側を高電位に給電した場合には、高周波電力が437Wで、最大5.5×1011cm-3のピークを有するプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約34cmであり、若干高周波電力が高いものの最大プラズマ密度が増加し、かつ、プラズマ密度分布の半値幅は殆ど同じであることが分かる。これから、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップの位置や、その給電電位を変えることで径方向のヘリコン波プラズマ密度が変化することが分かる。
FIG. 24 is a diagram showing a high-frequency plasma density distribution by a helicon wave in the radial direction when power feeding is reversed when a tap of two turns on the inner peripheral side of the
図25は、図23のタップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合に、給電を逆にしたときの径方向のICP高周波プラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は0を軸中心とする径方向距離(cm)を、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)を示している。図中の■(黒四角)が図23とは逆に、タップ付きスパイラルアンテナ4の最内周の端部4aを高電位に給電した場合であり、□(白四角)が端部4aを低電位とし外側のタップ4cを高電位とした図23のデータである。また、主磁石3a及び副磁石3bの電流、Arガス圧力、及び測定点は図22と同一条件である。給電を逆にし内側を高電位に給電した場合には、高周波電力が197Wで、最大5×1010cm-3のピークを有するプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約40cmであり、最大プラズマ密度及びプラズマ密度分布の半値幅が低化することが分かる。これから、タップ付きスパイラルアンテナ4の内側を高電位とした場合には、ピークを有するプラズマ密度分布となり、外側内側を高電位とした場合には比較的平坦なプラズマ密度が得られることが分かる。これにより、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップの位置やその給電電位を変えることで、径方向のICPプラズマ密度及びその半値幅が変化することが分かる。
FIG. 25 is a diagram showing the ICP high-frequency plasma density distribution in the radial direction when the feed is reversed when the tap on the inner circumferential side of the
次に、ICP高周波プラズマよりも低い高周波電力で生起するプラズマであるICPとCCP(誘電結合的放電)混在のプラズマ放電について説明する。
図26は、タップ付きスパイラルアンテナ4の内周側2巻のタップを使用した場合に給電を逆にしたときの径方向のICPとCCP混在の高周波プラズマ密度分布を示す図である。図において、横軸は0を軸中心とする径方向距離(cm)、縦軸はプラズマ密度(×1012cm-3)を示している。図中の■(黒四角)がタップ付きスパイラルアンテナ4の最内周の一端4aを高電位に給電した場合であり、□(白四角)が端部4aを低電位とし外側のタップ4cを高電位とした場合である。高周波電力は12Wである。また、主磁石3a及び副磁石3bの電流、Arガス圧力、及び測定点は図22と同一条件である。
内側を高電位に給電した場合には、最大1.3×1010cm-3のピークを有するプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約43cmである。一方、外側を高電位に給電した場合には、最大2×1010cm-3のほぼ平坦なピークを有するプラズマ密度分布が得られ、プラズマ密度分布の半値幅は約50cmである。これから、タップ付きスパイラルアンテナ4の内側を高電位とした場合には、ピークを有するプラズマ密度分布となり、外側を高電位とした場合には比較的平坦なプラズマ密度が得られることが分かる。これにより、タップ付きスパイラルアンテナ4のタップの位置や、その給電電位を変えることで、径方向のICPとCCP混在の高周波プラズマ密度及びその半値幅が変化することが分かる。
上記実施例においては、磁場分布を主電磁石3aと副磁石電流3bにより変化させたが、所望の磁場分布を1つの電磁石により実現してもよい。
Next, plasma discharge in which ICP and CCP (inductively coupled discharge) are mixed, which is plasma generated with high-frequency power lower than that of ICP high-frequency plasma, will be described.
FIG. 26 is a diagram illustrating a high-frequency plasma density distribution of a mixture of ICP and CCP in the radial direction when power feeding is reversed when a tap with two turns on the inner peripheral side of the tapped
When the inside is supplied with a high potential, a plasma density distribution having a maximum peak of 1.3 × 10 10 cm −3 is obtained, and the half-value width of the plasma density distribution is about 43 cm. On the other hand, when the outside is supplied with a high potential, a plasma density distribution having a substantially flat peak of 2 × 10 10 cm -3 at the maximum is obtained, and the half width of the plasma density distribution is about 50 cm. From this, it can be seen that when the inside of the tapped
In the above embodiment, the magnetic field distribution is changed by the
実施例1〜実施例4で説明したように、磁場分布、高周波電力、タップ付きスパイラルアンテナの形状、そのタップ、給電電位の与え方などを変えることにより、種々のプラズマ密度分布を有する高周波プラズマが得られた。
これらの実施例から、プラズマ密度分布は、高周波電力の増加に従い増加することが分かる。また、ICPからヘリコン波プラズマになると推定できる所謂ジヤンプ現象が生起する高周波電力は、副磁石3bの電流を変える、即ち、磁場分布と、タップ付きスパイラルアンテナの構造と、プラズマ励起用の高周波発振器の電力などにより変化することが分かる。
本発明のタップ付きアンテナを用いた高周波プラズマ装置において、例えば図8に示すような磁場配位を使用することにより、2m3 という大きな容積の高周波プラズマが、1×1012cm-3のプラズマ密度で約300Wの低電力で得られた。また、スパイラルアンテナ4近傍の磁場強度を増すにつれてプラズマ密度が増加し、かつ、径方向のプラズマ密度分布の半値幅が広くなるように制御できることが分かる。
As described in the first to fourth embodiments, the high-frequency plasma having various plasma density distributions can be obtained by changing the magnetic field distribution, the high-frequency power, the shape of the tapped spiral antenna, the tap, and the way of supplying the feeding potential. Obtained.
From these examples, it can be seen that the plasma density distribution increases with increasing high frequency power. Further, the high-frequency power at which a so-called jump phenomenon that can be estimated to be helicon wave plasma from ICP changes the current of the
In the high-frequency plasma apparatus using the tapped antenna of the present invention, for example, by using a magnetic field configuration as shown in FIG. 8, a high-frequency plasma having a large volume of 2 m 3 has a plasma density of 1 × 10 12 cm −3 . Was obtained with a low power of about 300 W. It can also be seen that the plasma density increases as the magnetic field intensity in the vicinity of the
以上説明したように、実施例で得られたタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ容積は約2m3 であり、本発明者らによる従来例の約7倍も容積が大きい高周波プラズマが得られる。また、径方向のプラズマ密度分布も制御できる。これにより、本発明のタップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置によれば、容積が大きく径方向のプラズマ密度分布がよく、かつ、制御可能なICPやヘリコン波による高周波プラズマを得ることができる。 As described above, the high-frequency plasma volume having the tapped antenna obtained in the example is about 2 m 3 , and a high-frequency plasma having a volume about 7 times larger than the conventional example by the present inventors can be obtained. Also, the plasma density distribution in the radial direction can be controlled. Thereby, according to the high-frequency plasma apparatus having the tapped antenna of the present invention, it is possible to obtain high-frequency plasma by ICP or helicon wave that is controllable and has a good plasma density distribution in the radial direction.
本発明は上記実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれることはいうまでもない。所望の磁場分布を与える磁石、反応室の形状、タップ付きアンテナなどの形状は、プラズマの目的に応じて、適宜設計できることも明らかである。 The present invention is not limited to the above-described embodiments, and various modifications are possible within the scope of the invention described in the claims, and it goes without saying that these are also included in the scope of the present invention. It is also clear that the shape of the magnet, reaction chamber, tapped antenna, etc. that give the desired magnetic field distribution can be designed as appropriate according to the purpose of the plasma.
1 反応室
2 窓
3 磁石
3a 主磁石
3b 副磁石
4 タップ付きアンテナ(タップ付きスパイラルアンテナ)
4a,4b タップ付きスパイラルアンテナ端部
4c タップ
5 高周波発振器
6 整合器
7 ガス導入装置
8 真空排気装置
9 制御装置
10 高周波プラズマ
12,13 銅管
14,15,16,17 可変容量コンデンサ
18 インダクタンス
20,30,35,40 タップ付きアンテナを有する高周波プラズマ装置
21 基板
22 ステージ
23 高周波バイアス用発振器
25 電子発生部
26 電子発生用ヒータ
27 引き出し電極
28 ヒータ加熱用電源
29 電子引き出し用電源
DESCRIPTION OF
4a, 4b Taped
Claims (9)
上記磁石を主磁石と副磁石とで構成し、該副磁石を上記反応室の端部側に配置し、
上記反応室内に形成される磁場を、一様磁場、発散磁場、収束磁場、カスプ磁場の何れかまたは該磁場の何れか二種以上の組み合わせとし、
上記磁石により上記反応室の軸方向の磁束密度分布をその中心部において平坦にすると共に、
上記高周波電力の周波数fを、上記タップ付きアンテナ近傍の磁場により決まる電子サイクロトロン周波数f1と、上記反応室の中央部に印加される磁場B2により決まる電子サイクロトロン周波数f2とに対して、f<f1/10及びf2/10で、かつ、上記プラズマとなるガス成分によるイオンサイクロトロン周波数よりも10倍以上高い周波数として、上記高周波プラズマとなるヘリコン波プラズマを発生させることにより、
上記反応室の軸方向のプラズマ密度分布を、上記磁束密度分布が平坦となっている軸方向の中心部において平坦にすることを特徴とする、高周波プラズマの発生方法。 A reaction chamber into which a gas to be a high frequency plasma is introduced, a magnet provided outside the reaction chamber for applying a magnetic field, a tapped antenna for plasma generation provided at an end of the reaction chamber, and a high frequency to the antenna A plasma generation method for a high-frequency plasma device comprising a high-frequency oscillator for applying power,
The magnet is composed of a main magnet and a submagnet, and the submagnet is arranged on the end side of the reaction chamber,
The magnetic field formed in the reaction chamber is a uniform magnetic field, a divergent magnetic field, a convergent magnetic field, a cusp magnetic field, or a combination of any two or more of the magnetic fields,
The magnetic flux density distribution in the axial direction of the reaction chamber is flattened at the center by the magnet,
The frequency f of the high frequency power is f <f1 / with respect to the electron cyclotron frequency f1 determined by the magnetic field near the tapped antenna and the electron cyclotron frequency f2 determined by the magnetic field B2 applied to the center of the reaction chamber. 10 and f2 / 10, and, as a high frequency 10 times higher than the ion cyclotron frequency by the gas component to be the plasma, by generating the helicon wave plasma comprising a high-frequency plasma,
A method for generating high-frequency plasma, characterized in that the plasma density distribution in the axial direction of the reaction chamber is flattened at a central portion in the axial direction where the magnetic flux density distribution is flat.
上記磁石を主磁石と副磁石とで構成し、該副磁石を上記反応室の端部側に配置し、
上記反応室内に形成される磁場を、一様磁場、発散磁場、収束磁場、カスプ磁場の何れかまたは該磁場の何れか二種以上の組み合わせとし、
上記磁石により上記反応室の軸方向の磁束密度分布をその中心部において平坦にすると共に、
上記高周波電力の周波数fを、上記タップ付きアンテナ近傍の磁場により決まる電子サイクロトロン周波数f1と、上記反応室の中央部に印加される磁場B2により決まる電子サイクロトロン周波数f2とに対して、f<f1/10及びf2/10で、かつ、上記プラズマとなるガス成分によるイオンサイクロトロン周波数よりも10倍以上高い周波数として、上記高周波プラズマとなるヘリコン波プラズマを発生させることにより、
上記反応室の軸方向のプラズマ密度分布を、上記磁束密度分布の平坦が平坦となっている軸方向の中心部において平坦にすることを特徴とする、高周波プラズマの発生方法。 A reaction chamber into which a gas to be a high frequency plasma is introduced, a magnet provided outside the reaction chamber for applying a magnetic field, a tapped antenna for plasma generation provided at an end of the reaction chamber, and a high frequency to the antenna A plasma forming method for a high-frequency plasma apparatus having a tapped antenna comprising a high-frequency oscillator for applying power and a stage on which a substrate is placed in the reaction chamber,
The magnet is composed of a main magnet and a submagnet, and the submagnet is arranged on the end side of the reaction chamber,
The magnetic field formed in the reaction chamber is a uniform magnetic field, a divergent magnetic field, a convergent magnetic field, a cusp magnetic field, or a combination of any two or more of the magnetic fields,
The magnetic flux density distribution in the axial direction of the reaction chamber is flattened at the center by the magnet,
The frequency f of the high frequency power is f <f1 / with respect to the electron cyclotron frequency f1 determined by the magnetic field near the tapped antenna and the electron cyclotron frequency f2 determined by the magnetic field B2 applied to the center of the reaction chamber. 10 and f2 / 10, and, as a high frequency 10 times higher than the ion cyclotron frequency by the gas component to be the plasma, by generating the helicon wave plasma comprising a high-frequency plasma,
A method of generating high-frequency plasma, characterized in that the plasma density distribution in the axial direction of the reaction chamber is flattened at a central portion in the axial direction where the flatness of the magnetic flux density distribution is flat.
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