JP4067696B2 - 蛍光強度比較出力方法および蛍光診断情報出力装置 - Google Patents

蛍光強度比較出力方法および蛍光診断情報出力装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、励起光の照射により生体組織から生ぜしめられた蛍光のスペクトル強度に基づき診断に供する情報を出力して診断を支援する蛍光強度比較出力方法および蛍光診断情報出力装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
生体の自家蛍光のスペクトを測定することにより癌診断を非侵襲的に実施する技術が報告されており、例えばThan Vo-Dinh,Masoud Panjehpour、Bregein F. Overholt And Paul Buckley III, laser-induced Differential Fruorescence for Cancer Diagnosis without Biopsy, Appl Spectro, Vol.51, No.1,58-63,1997には、N2レーザ励起色素レーザで発生した410nmのレーザ光を光ファイバで生体内に導き、このレーザ光の励起により生体組織から発生した自家蛍光を光ファイバで受光し、ポリクロメータで分光した後マルチチャンネル検出器で波長と蛍光強度に対応した信号に変換し、変換された信号の値に基づき診断を行う方式が報告されている。
【0003】
しかし、蛍光強度は血流等に影響され易いため、単に強度を測定しただけでは組織性状を示す首尾一貫したパラメータとはならない。そこで、蛍光強度を自分自身の積分強度で規格化し、癌組織と正常組織との規格化された蛍光スペクトルの形状が違うことを利用して、癌組織と正常組織との判別を行う方法が試みられている。具体的には、癌組織と正常組織の自家蛍光のスペクトル強度を比較すると、正常組織の発する自家蛍光の強度は400nm近傍から700nm近傍の波長領域全般に亘って癌細胞の発する自家蛍光の強度より大きく、両者の差が特に大きくなる波長480nm近傍または640nm近傍を特定波長とし、被測定組織の蛍光スペクトルの特定波長の強度を前記蛍光スペクトルの積分強度で規格化した値と予め正常組織と判定された生体組織から求められた規格化された参照強度との差を閾値と比較することにより診断を行うことが試みられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、生体組織から発せられる自家蛍光は微弱であり1つの特定波長の蛍光の強度を参照強度と比較する場合、それらの値が正規化されスケールが揃えられていても測定条件および測定環境あるいは測定装置等に起因する様々なノイズが混入するので一定した値とはならず、また1つの特定波長の蛍光の強度の測定を行っただけでは、蛍光スペクトルの形状の違いを総合的に評価することができないので正常組織と患部組織とを正確に判別することは困難である。
【0005】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、励起光の照射によって生体から発せられる自家蛍光のスペクトル強度の測定から患部組織と正常組織とを正確に判別することができる情報を出力する蛍光強度比較出力方法および蛍光診断情報出力装置を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明の蛍光強度比較出力方法は、生体組織への励起光の照射によって生体組織から生ぜしめられた2つ以上の特定の波長における蛍光の強度を測定し、各波長における蛍光の強度を規格化し、規格化された各波長における蛍光の強度と前記各波長において予め用意された規格化された参照強度との差を求め、これら差の総和と所定の閾値との比較に基づいて診断に供する情報を出力することを特徴とするものである。
【0007】
また、本発明の蛍光診断情報出力装置は、生体組織への励起光の照射によって生体組織から生ぜしめられた2つ以上の特定の波長における蛍光の強度を測定する測定手段と、各波長における蛍光の強度を規格化する規格化手段と、規格化された各波長における蛍光の強度と前記各波長において予め用意された規格化された参照強度との差を求め、これらの差の総和と所定の閾値との比較に基づいて診断に供する情報を出力する比較出力手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0008】
すなわち、2つ以上の特定の波長において、いずれも規格化された、測定された蛍光の強度と、参照強度とを比較して、その相違の大きさにより異常かどうかを判定するようにしたものである。例えば、予め用意された規格化された参照強度が正常組織から得られたものであるとすると、前記参照組織(正常組織)と測定対象となる生体組織との各波長における蛍光の強度の相違(具体的には、両者の強度の差の絶対値の和または強度の差の二乗の和等)が小さいときにはその生体組織は正常組織と判定され、大きいときには異常組織と判定される。その判定の基準となる値、すなわち前記相違を表す値が徐々に大きくなり正常組織と判定される場合と正常組織とは判定されない場合の境界となる値が生体組織を正常組織と判定する際の閾値として設定される。
【0009】
一方測定対象となる生体組織と前記参照組織との蛍光の強度の相違を示す値(両強度の差の絶対値の和または強度の差の二乗の和等)が大きいときにはその生体組織は患部組織と判定される。また、その値が徐々に小さくなり患部組織と判定される場合と患部組織とは判定されない場合の境界となる値が生体組織を患部組織と判定する際の閾値として設定される。従って、測定対象となる生体組織と前記参照組織の特定の波長におけるスペクトルの強度の差の総和を前記2つの閾値(2つの閾値が一致する場合もある)と比較することにより正常組織であるかまたは患部組織であるか(あるいはどらとも言えず患部組織である疑いがあるか)の判定を下すことができ診断に供する情報を出力することができる。
【0010】
また、予め用意された規格化された参照強度が患部組織から得られたものである場合には前記の場合と反対の判定を下すことができ診断に供する情報を出力することができる。
【0011】
前記規格化手段は、前記蛍光のスペクトルの強度の積分値またはピーク値に基づいて規格化を行うものとすることもできる。
【0012】
前記参照強度は、生体の患部組織または正常組織の前記各波長における蛍光の強度を規格化したものとすることが好ましい。
【0013】
なお、「差の総和」とは、2つ以上の特定の波長において測定された蛍光の強度と予め用意され規格化された参照強度との強度の総合的な違いを定量的に表すものを意味し、例えば差の絶対値の和あるいは差の二乗の和等を意味する。
【0014】
【発明の効果】
本発明の蛍光強度比較出力方法および蛍光診断情報出力装置によれば、生体組織への励起光の照射によって該生体組織から生ぜしめられた2つ以上の特定の波長における蛍光の強度を測定し規格化して、規格化された各波長における蛍光の強度と該各波長において予め用意された規格化された参照強度(患部組織または正常組織から得られた強度)とをそれぞれ対比して差を求め、それらの差の総和を閾値と比較するので、全体的なスペクトルの相違をより正確に把握することができ、患部組織と正常組織とをより正確に判別することができる。
【0015】
また、前記規格化を、スペクトル強度の積分値に基づいて行えば、規格化の基準値の中に全波長領域に亘るスペクトル強度の値が含まれているので、ノイズ等の局所的な変動があっても全波長領域に亘るスペクトル強度に対して微小な変動であれば、ほとんど規格化の処理には影響を与えることがなく、特定の波長におけるスペクトル強度を安定的に規格化することができる。また、前記規格化を、スペクトル強度のピーク値に基づいて行えば、規格化を行うために複雑な演算を行う必要がなくなり、単にスペクトル強度の最大値を求め、その値を基に規格化の処理を行えばよいので、規格化の処理を単純化することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の具体的な実施の形態について図面を用いて説明する。
【0017】
図1は、本発明の蛍光強度比較出力方法を実施する蛍光診断情報出力装置の実施の形態の全体を示す概略図である。
【0018】
一端を生体組織100に挿入し、他端を生体組織100の外部に配した内視鏡30には生体組織100を励起させるレーザ光を発するレーザ光源部10から射出される励起レーザ光Laを入射し生体組織100に向って射出する照射光路Rsおよび励起レーザ光Laを照射することにより生体組織100から発生した自家蛍光Kaを入射し自家蛍光の強度を測定する分光測光部20に射出する検出光路Rkの2系統の光路が備えられている。
【0019】
照射光路Reの照射光入射端Einから入射する励起レーザ光Laの進行方向を自在に変更する屈曲自在の照射光ファイバ31には光を一定の領域に照射する先端照射光学系32が接続され、前記励起レーザ光Laを生体組織100の一定の領域に向って照射している。
【0020】
前記励起レーザ光Laの照射により生体組織100から発生した自家蛍光Kaを入射する検出光路Rkに配された先端入射光学系33には自家蛍光Kaの進行方向を自在に変更する屈曲自在の検出光ファイバ34が接続され、前記自家蛍光Kaを検出光射出端Eoutから分光測光部20に向って射出するように構成されている。
【0021】
レーザ光源部10には活性媒質を光ポンピングするためのレーザ光を射出する窒素レーザ等を用いたポンプレーザ11が備えられ、ポンプレーザ11から射出されたレーザ光はダイヘッド12に入射し生体組織100から自家蛍光Kaを発生させるのに適した波長410nmの励起レーザ光Laに変換された後、励起レーザ光Laを照射光入射端Einの端面に集光されるレーザ射出光学系13に入射するように構成されている。
【0022】
分光測光部20には、検出光射出端Eoutから射出された自家蛍光Kaを集光する分光入射光学系22が備えられ、分光入射光学系22により集光された自家蛍光Kaは、光を分光および測光しその結果を電気的な信号に変換して外部に出力するポリクロメータ21に入射するように構成されている。
【0023】
ポリクロメータ21の出力にはマルチチャンネルアナライザ40、規格化器50、総和算出器60、比較器70、表示器80がこの順に接続されている。すなわち、ポリクロメータ21から出力された信号を入力し特定の波長λにおける自家蛍光Kaの強度J(λ)および測定された自家蛍光Kaの全波長領域に亘る領域の強度を積分した値SGを出力するマルチチャンネルアナライザ40、前記特定の波長における自家蛍光の強度J(λ)を前記自家蛍光Kaの積分強度の値SGによって規格化しその値を出力する規格化器50、規格化器50から出力された規格化強度G(λ)と前記と同じ特定の波長λにおいて規格化された予め用意された参照規格化強度R(λ)との差を求めさらにそれらの差の総和の値SSを求めて出力する総和算出器60、総和算出器60から出力された総和の値SSと閾値Qとを比較してその結果を出力する比較器70、比較器70から出力された比較の結果を表示する表示器80が接続されている。
【0024】
次に、上記のように構成された本実施の形態の蛍光診断情報出力装置の作用について説明する。
【0025】
レーザ光源部10から射出された励起レーザ光Laは内視鏡部30の照射光ファイバ31の励起光入射端Einに入射し照射光ファイバ31に沿って進行し先端照射光学系32から射出されて生体組織100を照射する。
【0026】
励起レーザ光Laの照射により生体組織100から発生した自家蛍光Kaは先端入射光学系33によって集光され蛍光入射光ファイバ34に沿って進行し検出光射出端Eoutから分光測光部20に向かって射出される。
【0027】
検出光射出端Eoutから射出された自家蛍光Kaは分光測光部20により分光および測光され電気的な信号に変換されて出力されマルチチャンネルアナライザ40に入力され記憶されて自家蛍光Kaの特定の3つの波長λ1、λ2およびλ3におけるの強度および測定された自家蛍光Kaの強度を全波長領域に亘って積分した値SGが求められて規格化器50に出力され記憶される。
【0028】
規格化器50に記憶された自家蛍光Kaの特定の3つの波長における強度の値J(λ1)、J(λ2)およびJ(λ3)は積分強度の値SGによって規格化され総和算出器60に出力されて記憶される。
【0029】
総和算出器60に記憶された値G(λ1)、G(λ2)およびG(λ3)は、予め総和算出器60の内部に記憶されている正常組織から得られた参照規格化強度R(λ1)、R(λ2)およびR(λ3)と対応するそれぞれの波長λ1、λ2、およびλ3において値の差の絶対値が求められ、さらに前記求められた各波長毎の値の差の絶対値の総和の値SSが演算され比較器70に出力され記憶される。
【0030】
比較器70に記憶された総和の値SSは、予め比較器70の内部に記憶されている判別閾値Qと比較され診断に供する情報として表示器80に出力され表示される。
【0031】
次に、前記規格化器50、総和算出器60と比較器70の作用の詳細を具体的に説明する。
【0032】
分光測光部20により測定されマルチチャンネルアナライザ40に保持されている自家蛍光Kaの測定値は、生体組織の血流および凹凸の状態等の測定される側の条件、および励起光の強さおよび励起光を生体組織に照射する角度等の測定する側の条件によって得られる値にばらつきがあり、例えば、生体組織の同一箇所を異なる条件下で3回測定すると図2のA、B、Cに示すようにスペクトルの強度が異なる測定値が得られる場合がある。
【0033】
しかしながらこれらA、B、Cそれぞれのスペクトルの測定値を自分自身のスペクトルの強度分布の積分値(積分強度値)に基づいて規格化すると図3のa、b、cに示すようにほぼ同じ形状として認識できる。癌組織の自家蛍光を測定したスペクトルの強度分布Ganと正常組織の自家蛍光を測定したスペクトルの強度分布Seiとはそのままでは図4に示すように形状の比較ができなくても、それぞれ自分自身のスペクトルの積分強度の値で規格化することにより図5に示すように両者の形状の特徴を抽出することができ両者の間に差があることを明らかにすることができる。具体的には、規格化器50にはマルチチャンネルアナライザ40から特定の波長λ1、λ2、λ3に対応する自家蛍光Kaの強度の値J(λ1)、J(λ2)、J(λ3)および自分自身のスペクトルの積分強度値SGとが入力され、下記の式に従って特定の波長における規格化強度の値G(λ1)、G(λ2)およびG(λ3)が求められる。すなわち
G(λ1)=J(λ1)/SG
G(λ2)=J(λ2)/SG
G(λ3)=J(λ3)/SG
の演算によって特定の波長における自家蛍光の規格化された強度が算出される(図6(a),(b)参照)。
【0034】
このように、特定の波長における自家蛍光の強度の規格化が自分自身のスペクトルの積分強度の値に基づいて行われることにより、ノイズ等の局所的な変動があっても全波長領域に対して微小な変動であれば、ほとんど規格化の処理には影響を与えないので、特定の波長のスペクトル強度を安定的に規格化することができる。
【0035】
一方、総和算出器60においては、あらかじめ正常組織と判定されている生体組織から発せられる自家蛍光に関して上記と同様に規格化された参照規格化強度R(λ1)、R(λ2)およびR(λ3)が求められ記憶されており、測定された自家蛍光Kaの規格化強度と参照規格化強度との各波長における差の総和(残差の絶対値の和)SSが求められる。すなわち、
SS=|G(λ1)−R(λ1)|+|G(λ2)−R(λ2)|+|G(λ3)−R(λ3)|
の演算によって差の総和が算出される(図6(a),(b)参照)。
【0036】
このように、スペクトルの2つ以上の特定の波長において規格化された規格化強度の値を用いるとスペクトル強度の形状の特徴を抽出することができるので、上記総和の値SSは、スペクトルの強度分布の全体的な形状の相違が反映された値として求めることができる。
【0037】
一方、比較器70においては、あらかじめ正常組織または癌組織と判定された生体組織から発せられる自家蛍光をいろいろな条件下で測定し比較することにより、特定の波長λ1、λ2およびλ3における自家蛍光の規格化強度と参照規格化強度(正常組織から求められた参照規格化強度)との差の総和(残差の絶対値の和)が所定の値Q未満であれば正常組織、所定の値Q以上であれば癌組織と判定できるように閾値Qがあらかじめ求められ内部に記憶されており、上記演算によって求められた総和の値SSと閾値Qとを比較することにより測定対象となる生体組織が正常組織であるかまたは癌組織であるかを判定することができる。
【0038】
比較器70により判定された結果は、表示器80に出力され表示されて蛍光診断情報出力装置の測定および情報出力の処理は終了する。
【0039】
なお、前記閾値Qの設定においては、総和SSが所定の値Q未満であれば正常組織、所定の値Q以上であれば癌組織と判定できるように閾値Qを設定したが、総和の値SSが閾値Q1未満であれば「正常組織」、閾値Q2以上であれば「癌組織」と判定し、総和の値SSが閾値Q1以上および閾値Q2未満の場合には「癌組織である疑いがある」等と判定を行うように閾値を設定することもできる。
【0040】
このように本実施の形態の蛍光強度比較出力方法および蛍光診断情報出力装置によれば、励起光の照射によって生体から発せられる自家蛍光のスペクトル強度の測定が患部組織と正常組織とで異なる条件下で行われても、患部組織と正常組織(癌組織である疑いがある等の判定も含め)とを正確に判別することができる。
【0041】
なお、前記特定の波長は必ずしも3つの波長に限らず2つ以上の波長を選択すれば同様の効果が得られ、癌組織を診断するときには正常組織が発する自家蛍光のスペクトルの強度と癌組織が発する自家蛍光のスペクトルの強度のの差が大きくなる波長480nm近傍および波長640nm近傍を特定の波長として選択することが好ましい。しかし、上記実施の形態は癌の診断に限らず、癌以外の患部の診断に適用することもできその場合は好ましい特定の波長の値も異なるものとなる。
【0042】
また、前記総和は、残差の絶対値の値の和に限らず残差の二乗和等とすることもできる。
【0043】
また、前記参照規格化強度は正常組織の自家蛍光のスペクトルの強度分布から求めたものでなく、癌組織の自家蛍光のスペクトルの強度分布から求めたものであってもよい。
【0044】
また、前記規格化を、スペクトルの強度分布のピーク値に基づいて行えば、規格化を行うためにスペクトルの強度分布の全波長領域に亘る積分値を求める必要がなくなり、単にスペクトルの強度の最大値を求め、その値を基に規格化の処理を行えばよいので、規格化の処理の演算を単純化することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態による蛍光診断情報出力装置の概略構成図
【図2】生体組織の同一箇所を異なる条件で3回測定して得られた蛍光スペクトル強度分布を示す図
【図3】生体組織の同一箇所を異なる条件で3回測定して得られた蛍光スペクトル強度分布を規格化してから比較した図
【図4】生体組織の正常部と患部の蛍光スペクトルの強度分布を比較した図
【図5】生体組織の正常部と患部の蛍光スペクトルの強度分布を規格化してから比較した図
【図6】(a)規格化される前の測定対象となる生体組織の特定の波長λ1、λ2およびλ3における自家蛍光の強度を示す図
(b)測定対象となる生体組織の規格化された自家蛍光の特定の波長λ1、λ2およびλ3におけるの強度と参照規格化強度との差を示す図
【符号の説明】
10 レーザ光源部
20 分光測光部
30 内視鏡部
40 マルチチャンネルアナライザ
50 規格化器
60 総和算出器
70 比較器
80 表示器
100 生体組織
La 励起レーザ光
Ka 自家蛍光

Claims (6)

  1. 生体組織への励起光の照射によって該生体組織から生ぜしめられた蛍光の強度であって生体組織が正常か否かの違いにより他の波長よりも大きな強度差を生じる2つ以上の特定の波長について測定された蛍光の強度を規格化し、各波長毎に、該規格化された前記各波長における蛍光の強度と該各波長において予め規格化された参照強度との差を求め、該差の絶対値の総和と所定の閾値との比較の結果を出力することを特徴とする蛍光強度比較出力方法。
  2. 生体組織への励起光の照射によって該生体組織から生ぜしめられた蛍光の強度であって生体組織が正常か否かの違いにより他の波長よりも大きな強度差を生じる2つ以上の特定の波長における蛍光の強度を測定する測定手段と、該各波長における蛍光の強度を規格化する規格化手段と、各波長毎に、該規格化された前記各波長における蛍光の強度と該各波長において予め規格化された参照強度との差を求め、該差の絶対値の総和と所定の閾値との比較に基づいて前記生体組織が正常か否かを示す診断情報を出力する比較出力手段とを備えたことを特徴とする蛍光診断情報出力装置。
  3. 前記規格化手段が、前記蛍光のスペクトル強度の全波長領域に亘る積分値に基づいて規格化を行うものであることを特徴とする請求項2記載の蛍光診断情報出力装置。
  4. 前記規格化手段が、前記蛍光のスペクトル強度のピーク値に基づいて規格化を行うものであることを特徴とする請求項2記載の蛍光診断情報出力装置。
  5. 前記参照強度が、生体の患部組織の前記特定の波長における蛍光の強度を規格化したものであることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の蛍光診断情報出力装置。
  6. 前記参照強度が、生体の正常組織の前記特定の波長における蛍光の強度を規格化したものであることを特徴とする請求項2から4のいずれか1項記載の蛍光診断情報出力装置。
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