JP4056448B2 - 複数ビーム同時加速空洞 - Google Patents

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Description

本発明は複数ビーム同時加速空洞に関し、複数の電子ビームを平行にして通過させつつ複数の電子ビームを同時に加速または減速することができるようにしたものである。
放射光(Synchrotron Radiation)は、生物,物理,化学,医学,工学などの広範な分野の研究対象として原子・電子レベルでの構造情報を提供する研究ツールとして位置づけられる。この放射光は、原理的には次のようにして発生する。即ち、高エネルギーの電子が磁場の中を運動すると、電子はフレミングの左手の法則にしたがって円運動の中心に向かって力を受けて軌道が曲げられる。このとき、電子の周りにあった電磁波が振り落とされるようにして、電磁波が、電子の円軌道の接線方向に放射される。この放射された電磁波を放射光という。
放射光を発生させる装置として、エネルギー回収型加速器がある。このエネルギー回収型加速器を、概念図である図8を参照して説明する。電子銃1で生成された電子を入射加速器2で比較的低いエネルギーEOまで加速し、これを超伝導線形加速器3に入力してより高いエネルギーEまで加速する。加速された電子は軌道4,5,6を通って再び超伝導線形加速器3に戻ってくる。軌道を周回してきた電子が超伝導線形加速器3に戻ってくると共に、電子銃1で生成され入射加速器2で加速された別の電子が超伝導線形加速器3に入力される。そして電子が円形軌道部分4,6及び直線軌道部分5を通過する際に放射光を発生する。
電子が超伝導線形加速器3に戻ってくる際に、加速時と加速電圧が180°ずれた位相にくるようにすれば電子は減速されて、超伝導線形加速器3の出口では、戻ってきた電子のエネルギーレベルはエネルギーEOに戻り、電子はさらに減速器7によって十分減速された後、ビームダンプ8で捨てられる。つまり、各電子は1回のみ周回する。
電子が加速時に消費したエネルギーは、電子が超伝導線形加速器3で減速される際に加速空洞で回収されて、次にくる電子の加速に使われる。このため、理想的には、超伝導加速器3に投入されたエネルギーがすべて放射光として放出されることになる。
上述したエネルギー回収型加速器を利用すれば、高効率の自由電子レーザシステムや、高輝度・短パルスの放射光設備を実現することが可能となる。
つぎに、超伝導線形加速器3を構成する従来の線形加速器10を、図9を参照して説明する。この線形加速器10を多数台(数十台〜数百台)、直列接続することにより、図8に示す超伝導線形加速器3が構成される。
図9に示すように、従来の線形加速器10では、外装ケースとなる真空槽11の内周面に、熱シールド板12が配置されている。熱シールド板12は、外部から真空槽11内に侵入してこようとする放射熱を遮断する。真空槽11の内部には液体ヘリウム槽13が配置されている。
超伝導材(例えばニオブ等)で形成した加速空洞14と加速空洞15は、直線的に連結されており、加速空洞14,15の空洞内部空間が連結されて直線状の空間を形成している。加速空洞14は、中空で偏平な球状(ちょうど「算盤の玉」を中空にしたような形状)になっているセル14a〜14iを直列的に連結してなる空洞共振器であり、加速空洞15は、中空で偏平な球状になっているセル15a〜15iを直列的に連結してなる空洞共振器である。後述するように、加速空洞14,15には高周波電力が供給され、加速空洞14,15内には高周波の電界による定在波が形成される。各セル14a〜14i、15a〜15iの長さは、この定在波の波長(λ)の半波長(λ/2)の長さと等しくなっている。
連結された加速空洞14,15は、液体ヘリウム槽13の内部に配置されている。そして、液体ヘリウム槽13の内周面と加速空洞14,15の外周面との間の空間に、液体ヘリウムが供給されている。この液体ヘリウムにより、加速空洞14,15が冷却される。
加速空洞14の左端(上流端)には、ビームパイプ16が連結されており、このビームパイプ16は、液体ヘリウム槽13の左端面及び真空槽11の左端面を、水密・気密状態で貫通している。同様に、加速空洞15の右端(下流端)には、ビームパイプ17が連結されており、このビームパイプ17は、液体ヘリウム槽13の右端面及び真空槽11の右端面を、水密・気密状態で貫通している。
ビームパイプ16のうち真空槽11の外側に突出した部分には、入力側の収束磁石18が環装されており、ビームパイプ17のうち真空槽11の外側に突出した部分には、出力側の収束磁石19が環装されている。収束磁石18,19は、それぞれ複数の四極磁石により構成されている。四極磁石とは、周方向に沿いN極,S極,N極,S極の4つの磁極を有する磁石であり、2つの(上流側と下流側の)四極磁石は、周方向に沿うN極,S極の配置位置が90°ずれており、2つの四極磁石を通過する電子ビームを収束(強収束)するものである。
同軸導波路で形成した高周波入力カプラ20は、加速空洞14に高周波電力を供給し、同軸導波路で形成した高周波入力カプラ21は、加速空洞15に高周波電力を供給する。高周波カプラ20,21を介して加速空洞14,15に供給する高周波電力は、同一の高周波電源から供給されており、両高周波電力の周波数は同じであり、位相も調整されている。高周波電力の周波数としては、例えば1.3GHzの周波数を採用している。
加速空洞14,15に高周波電力を供給すると、加速空洞14,15の内部空間である空洞内部空間には、高周波電力の周波数と同じ共振周波数となっている電界の定在波が発生する。したがって、高周波電力の周波数が例えば1.3GHzであれば、電界の定在波の共振周波数も1.3GHzとなる。
入射加速器(図8参照)から送られてきた加速電子ビームB1(図中で黒塗りの楕円で示している)は、ビームパイプ16に入力され、このビームパイプ16を通過する際に収束磁石18により収束され、加速空洞14,15の空洞内部空間を直進し、ビームパイプ17を介して利用系に出力され、しかも、ビームパイプ17を通過する際に収束磁石18により収束される。
利用系から回収してきた減速電子ビームB2(図中で白抜きの楕円で示している)は、ビームパイプ16に入力され、このビームパイプ16を通過する際に収束磁石18により収束され、加速空洞14,15の空洞内部空間を直進し、ビームパイプ17を介してビームダンプ(図8参照)に向けて出力され、しかも、ビームパイプ17を通過する際に収束磁石18により収束される。
しかも、加速空洞14,15の空洞内部空間では、同一の一本の軌道の上を、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2が交互に直進する。ちょうど、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2の位相が180°ずれて交互に直進する。
加速電子ビームB1は、空洞内部空間に形成された定在波により加速され、減速電子ビームB2は、加速電子ビームB1に対して位相が180°ずれている(即ち、定在波に対して位相が180°ずれている)ため、定在波により減速され、減速された分のエネルギーを定在波に与える。換言すると、定在波が減速電子ビームB2を減速させることにより、減速電子ビームB2のエネルギーを回収する。回収したエネルギーは、加速電子ビームB1を加速するのに利用される。このようにエネルギー回収をしているため、入力する高周波電力は少なくて済む。
ここで、収束磁石18,19により、電子ビームB1,B2を収束しなければならない理由を説明する。
電子ビームB1,B2は、それぞれ多数の電子が集まったものであるため、同じ電気特性(マイナス極性)の電子同士は反発し、この反発力により電子ビームB1,B2が広がろうとする。電子ビームB1,B2が大きく広がると、電子ビームを構成する電子がビームパイプ16,17または加速空洞14,15の壁面に衝突してしまい、加速や減速ができなくなってしまう。
このような、電子ビームB1,B2の広がりを抑制するために、収束磁石18,19により、電子ビームB1,B2の収束を行っている。このため、電子ビームB1,B2は、加速空洞14,15の壁面に衝突することなく、空洞内部空間を通過することができる。
「放射光将来計画検討報告 −ERL光源と利用研究−」 高エネルギー加速器研究機構発行 2003年3月 P1〜P6,P128〜P129
ところで、収束磁石18,19の強度(発生する磁界の強さ)は、電子ビームのエネルギーによって最適化される。
しかし、図9に示す従来の線形加速器10では、加速空洞14,15の空洞内部空間の同一の一本の軌道上を、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2とが交互に直進する。したがって、加速電子ビームB1は、上流側(収束磁石18側)では加速前であるためエネルギーが小さく、下流側(収束磁石19側)では加速後であるためエネルギーが大きいのに対して、減速電子ビームB2は、上流側(収束磁石18側)では減速前であるためエネルギーが大きく、下流側(収束磁石19側)では減速後であるためエネルギーが小さい。
つまり、収束磁石18の位置では、エネルギーの小さい加速電子ビームB1とエネルギーの大きい減速電子ビームB2が通過し、収束磁石19の位置では、エネルギーの大きい加速電子ビームB1とエネルギーの小さい減速電子ビームB2が通過する。
さらに、放射光のプロファイル(時間的・空間的な分布形状)をシャープにするには、加速した後の加速電子ビームB1の広がりをなるべく抑えることが要求される。
この結果、シャープなプロファイルの放射光を得ることを目標としつつ、収束磁石18,19では、エネルギーの異なる電子ビームB1,B2を収束しなければならないため、収束磁石18,19の強度を最適に設定するのが非常に困難であった。
現実的には、エネルギーの異なる電子ビームB1,B2が、加速空洞14,15の壁面に衝突することなく空洞内部空間を通過できることを優先するため、加速後の加速電子ビームB1の収束度が若干不足することがあり、放射光のプロファイルがある程度犠牲になることもあった。
本発明は、上記従来技術に鑑み、複数の電子ビームを平行に通過させて各電子ビームを同時に加速または減速することができる複数ビーム同時加速空洞を提供することにより、
収束磁石の最適設計が容易に行え、ひいては、シャープなプロファイルを持った放射光を発生させることができるようにすることを目的とする。
上記課題を解決する本発明の構成は、高周波電力が供給されると空洞内部空間に、ビーム進行方向の電界が最大になる極が1つできるモノポールモードの電界の定在波が形成されると共に、収束磁石が環装されるビームパイプが端部に連結された加速空洞を複数有しており、
前記加速空洞は並列状態で配置されており、並列配置された各加速空洞が結合空洞により連結されていることを特徴とする。
また本発明の構成は、高周波電力が供給されると空洞内部空間に、ビーム進行方向の電界が最大になる極が複数できるマルチポールモードの電界の定在波が形成され、前記マルチポールモードの電界の定在波により電子ビームの加速または減速をする複数の加速空洞を有しており、
複数の前記加速空洞は直線的に連結されており、
直線的に連結された前記加速空洞の端部には、収束磁石が環装される複数のビームパイプが連結されており、このビームパイプの数は前記極の数と同じであり、各ビームパイプが連結される位置は、電界の極ができる位置に合わせていることを特徴とする。
また本発明の構成は高周波電力が供給されると空洞内部空間に、ビーム進行方向の電界が最大になる極が1つできるモノポールモードの電界の定在波が形成されると共に、収束磁石が環装されるビームパイプが端部に連結された加速空洞を複数有しており、
前記加速空洞は並列状態で配置されていると共に、各加速空洞は複数のセルを直列的に連結して形成されており、並列配置された隣接する加速空洞は、隣接する一方の加速空洞の各セルと隣接する他方の加速空洞の各セルとがそれぞれ連結されていることを特徴とする。
本発明では、複数の電子ビームを分離して平行に通過させることができるため、各電子ビームを収束する収束磁石を各電子ビーム毎に分離することができる。この結果、収束磁石の強度設定を容易に行うことができる。また、シャープなプロファイルを持った放射光を発生させることができる。
本発明では、複数ビーム同時加速空洞の内部に複数の平行なビーム軌道を形成し、複数の電子ビームを分離して、各ビーム軌道に沿い通過させるようにする。このように、複数の電子ビームを分離して複数ビーム同時加速空洞の内部に平行に通過させることにより、各電子ビームを収束する収束磁石を、電子ビーム毎に分離して設置することができる。
本発明の第1の実施例に係る複数ビーム同時加速空洞を用いた線形加速器100を、図1を参照しつつ説明する。同図に示すように、真空槽101の内周面には熱シールド板102が配置されており、この真空槽101の内部には液体ヘリウム槽103が配置されている。また、同軸導波路で形成した高周波入力カプラ104,105が備えられている。ここまでの構成は、図9に示す従来の線形加速器10と同様である。
本実施例では、特殊構造となっている複数ビーム同時加速空洞120が、液体ヘリウム槽103の内部に配置されており、液体ヘリウム槽103の内周面と複数ビーム同時加速空洞120の外周面との間の空間に、冷却用の液体ヘリウムが供給されている。なお、複数ビーム同時加速空洞120は、超伝導材(例えばニオブ等)により形成されている。
複数ビーム同時加速空洞120は、4本の加速空洞121,122,123,124を有している。各加速空洞121〜124は、中空で偏平な球状(ちょうど「算盤の玉」を中空にしたような形状)になっている複数のセルを直列的に連結してなる空洞共振器であり、各セルの長さ(軸方向長さ)は、空洞内部空間に形成する電界の定在波の波長(λ)の半波長(λ/2)の長さと等しくなっている。
左側(上流側)の加速空洞121と加速空洞122は並列状態で配置されており、両加速空洞121,122は結合空洞125を介して「高周波的」に結合(連結)されている。また加速空洞121,122の長手方向(軸方向)に関して、加速空洞121を形成する各セルの位置(位相)と、加速空洞122を形成する各セルの位置(位相)とが一致するように、加速空洞121,122が並列配置されている。
ここで、結合空洞125が、加速空洞121,122を「高周波的」に結合している意味を説明する。
これは、加速空洞121,122を結合空洞125により結合した場合に、各加速空洞のそれぞれの空洞内部空間に形成する電界の定在波の共振周波数が、結合しない単独の各加速空洞121,122のそれぞれの空洞内部空間に形成される電界の定在波の共振周波数と等しくなるように、形状と大きさが設計された結合空洞125により結合していることを意味する。なお、結合空洞125は、どの位置に配しても良い。
同様に、右側(下流側)の加速空洞123と加速空洞124は並列状態で配置されており、両加速空洞123,124は結合空洞126を介して「高周波的」に結合(連結)されている。また加速空洞123,124の長手方向(軸方向)に関して、加速空洞123を形成する各セルの位置(位相)と、加速空洞124を形成する各セルの位置(位相)とが一致するように、加速空洞123,124が並列配置されている。「高周波的」に結合の意味は、上述したのと同様である。
更に、上側の加速空洞121と加速空洞123は、直線的に連結されており、加速空洞121,123の空洞内部空間が連結されて直線状の空間を形成している。同様に、下側の加速空洞122と加速空洞124は、直線的に連結されており、加速空洞122,124の空洞内部空間が連結されて直線状の空間を形成している。
加速空洞121の左端(上流端)には、ビームパイプ127が連結されており、このビームパイプ127は、液体ヘリウム槽103の左端面及び真空槽101の左端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ127のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石111が環装されている。
加速空洞122の左端(上流端)には、ビームパイプ128が連結されており、このビームパイプ128は、液体ヘリウム槽103の左端面及び真空槽101の左端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ128のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石112が環装されている。
加速空洞123の右端(下流端)には、ビームパイプ129が連結されており、このビームパイプ129は、液体ヘリウム槽103の右端面及び真空槽101の右端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ129のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石113が環装されている。
加速空洞124の右端(下流端)には、ビームパイプ130が連結されており、このビームパイプ130は、液体ヘリウム槽103の右端面及び真空槽101の右端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ130のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石114が環装されている。
上流側(左側)の加速空洞121,122及び結合空洞125には、高周波入力カプラ104を介して高周波(例えば1.3GHz)の高周波電力が供給され、下流側(右側)の加速空洞123,124及び結合空洞126には、高周波入力カプラ105を介して高周波(例えば1.3GHz)の高周波電力が供給される。高周波入力カプラ104,105を介して入力する高周波電力は、同一の高周波電源から供給されたものであり、両高周波電力の周波数は同じで位相も調整されている。
このため、上側の加速空洞121,123の空洞内部空間には、高周波電力の周波数と同じ共振周波数(例えば1.3GHz)となっている電界の定在波が発生し、下側の加速空洞122,124の空洞内部空間にも、高周波電力の周波数と同じ共振周波数(例えば1.3GHz)となっている電界の定在波が発生し、しかも、上側の空洞内部空間に発生した定在波と下側の空洞内部空間に発生した定在波の位相は、ちょうど180°ずれている。更に、加速空洞121,122,123,124の各空洞内部空間に発生する電界の定在波は、電界が最大になる極が1つできるモノポールモードになっている。
このような構成となっている線形加速器100では、加速電子ビームB1を、上側の加速空洞121,123の空洞内部空間を通して加速し、減速電子ビームB2を、下側の加速空洞122,124の空洞内部空間に通して減速する。つまり、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2を分離して、別の軌道に沿い直進させる。
つまり、入射加速器(図8参照)から送られてきた加速電子ビームB1(図中で黒塗りの楕円で示している)は、ビームパイプ127に入力され、このビームパイプ127を通過する際に収束磁石111により収束され、上側の加速空洞121,123の空洞内部空間を直進し、ビームパイプ129を介して利用系に出力され、しかも、ビームパイプ129を通過する際に収束磁石113により収束される。
また、利用系から回収してきた減速電子ビームB2(図中で白抜きの楕円で示している:加速電子ビームB1に対して位相が180°ずれている)は、ビームパイプ128に入力され、このビームパイプ128を通過する際に収束磁石112により収束され、下側の加速空洞122,124の空洞内部空間を直進し、ビームパイプ130を介してビームダンプ(図8参照)に向けて出力され、しかも、ビームパイプ130を通過する際に収束磁石114により収束される。
上側の加速空洞121,123の空洞内部空間と、下側の加速空洞122,124の空洞内部空間は、結合空洞125,126により高周波的に結合されているため、減速電子ビームB2を減速することにより下側の空洞内部空間にて回収したエネルギーは、上側の空洞内部空間にて加速電子ビームB1を加速する際に利用される。
本実施例では、上側の加速空洞121,123の空洞内部空間には、加速電子ビームB1のみが通過する。このため、上側の加速電子ビーム用の収束磁石111,113は、加速電子ビームB1の広がりをなるべく抑えてシャープなプロファイルの放射光を得ることを目標としつつ、加速電子ビームB1が空洞壁面に衝突することなく上側の加速空洞121,123の空洞内部空間を直進できるように加速電子ビームB1を収束するだけでよいため、収束磁石111,113の最適な強度は簡単に設定することができる。ひいては、シャープなプロファイルとなっている放射光を発生させることができる。
また、下側の加速空洞122,124の空洞内部空間には、減速電子ビームB2のみが通過する。このため、下側の減速電子ビーム用の収束磁石112,114は、減速電子ビームB2が空洞壁面に衝突することなく下側の加速空洞122,124の空洞内部空間を直進できるように減速電子ビームB2を収束するだけでよいため、収束磁石112,114の最適な強度は簡単に設定することができる。
結局、第1の実施例で用いた複数ビーム同時加速空洞120では、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2を、平行な別々の軌道に沿い通過させ、加速電子ビームB1を加速すると同時に減速電子ビームB2を減速させることができる。このため、加速電子ビーム用の収束磁石111,113と、減速電子ビーム用の収束磁石112,114とを分離することができ、加速電子ビーム用の収束磁石111,113の強度と、減速電子ビーム用の収束磁石112,114の強度を、それぞれ個別に、容易に最適設定することができる。
本発明の第2の実施例に係る複数ビーム同時加速空洞を用いた線形加速器100Aを、図2を参照しつつ説明する。同図に示すように、真空槽101の内周面には熱シールド板102が配置されており、この真空槽101の内部には液体ヘリウム槽103が配置されている。また、同軸導波路で形成した高周波入力カプラ104,105が備えられている。また収束磁石111〜114を備えている。ここまでの構成は、図1に示す線形加速器100と同様である。
本実施例では、特殊構造となっている複数ビーム同時加速空洞200が、液体ヘリウム槽103の内部に配置されており、液体ヘリウム槽103の内周面と複数ビーム同時加速空洞200の外周面との間の空間に、冷却用の液体ヘリウムが供給されている。なお、複数ビーム同時加速空洞200は、超伝導材(例えばニオブ等)により形成されている。
複数ビーム同時加速空洞200は、加速空洞201と加速空洞202を直線的に連結して構成されており、加速空洞201,202の空洞内部空間が連結されている。各加速空洞201,202は、縦断面で見たときに(図2に示す状態で見たときに)中空で偏平な球状(ちょうど「算盤の玉」を中空にしたような形状)になっている複数のセルを、直列的に連結してなる空洞共振器であり、各セルの長さ(軸方向長さ)は、空洞内部空間に形成する電界の定在波の波長(λ)の半波長(λ/2)の長さと等しくなっている。
しかも、図2のIII-III断面である図3(b)に示すように、加速空洞201(202)は、横断面で見たときに、楕円または偏平形状となっており、高周波入力カプラ104,105を通して、加速空洞201,202に高周波電力(例えば1.3GHzの周波数の電力)を供給すると、図3(a)(b)に示すように、加速空洞201,202の空洞内部空間には、ビーム進行方向の電界が最大になる極が2つできるダイポールモード(TM110モード)の電界の定在波(共振周波数は例えば1.3GHz)が発生する。なおこの図の場合、第1の極の電界と、第2の極の電界は位相が180°ずれている。空洞の形状を調整すれば、同じ周波数の高周波電力を供給した際、第1の極と第2の極の位相差がないモードを実現することもできる。このモードは、二つの空洞が結合してできたモードと見ることもできるが、このようなモードについても原理的には、利用可能である。
このとき、加速空洞201,202は、横断面で見たときに楕円または偏平形状となっているため、周方向に関して、極(ポール)のできる位置は一定になる。この結果、加速空洞201,202の長手方向(軸方向)に沿い、各セルにできる第1の極が一列に並んで第1のビーム軌道が形成されると共に、各セルにできる第2の極が一列に並んで第2のビーム軌道が形成される。
なお、図1に示す第1の実施例では、各加速空洞121〜124の各空洞内部空間には、電界が最大となる極が1つできる、モノポールモードの定在波が発生している。
図2に戻り説明を続けると、加速空洞201の左端部(上流端)のうち第1のビーム軌道に位置する部分には、ビームパイプ203が連結されており、このビームパイプ203は、液体ヘリウム槽103の左端面及び真空槽101の左端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ203のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石111が環装されている。
加速空洞201の左端部(上流端)のうち第2のビーム軌道に位置する部分には、ビームパイプ204が連結されており、このビームパイプ204は、液体ヘリウム槽103の左端面及び真空槽101の左端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ204のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石112が環装されている。
加速空洞202の右端部(下流端)のうち第1のビーム軌道に位置する部分には、ビームパイプ205連結されており、このビームパイプ205は、液体ヘリウム槽103の右端面及び真空槽101の右端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ205のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石113が環装されている。
加速空洞124の右端部(下流端)のうち第2のビーム軌道に位置する部分には、ビームパイプ206が連結されており、このビームパイプ206は、液体ヘリウム槽103の右端面及び真空槽101の右端面を、水密・気密状態で貫通している。そして、ビームパイプ206のうち真空槽101の外側に突出した部分には、四極磁石である収束磁石114が環装されている。
このような構成となっている線形加速器100Aでは、加速電子ビームB1を、加速空洞201,202の空洞内部空間のうち第1のビーム軌道に沿い通して加速し、減速電子ビームB2を、加速空洞201,202の空洞内部空間のうち第2のビーム軌道に沿い通して減速する。つまり、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2を、同一の空洞内部空間の別の(第1,第2の)ビーム軌道に沿い分離して直進させる。
つまり、入射加速器(図8参照)から送られてきた加速電子ビームB1(図中で黒塗りの楕円で示している)は、ビームパイプ203に入力され、このビームパイプ203を通過する際に収束磁石111により収束され、加速空洞201,202の空洞内部空間のうち第1のビーム軌道に沿い直進し、ビームパイプ205を介して利用系に向けて出力され、しかも、ビームパイプ205を通過する際に収束磁石113により収束される。
また、利用系から回収してきた減速電子ビームB2(図中で白抜きの楕円で示している:加速電子ビームB1に対して位相が180°ずれている)は、ビームパイプ204に入力され、このビームパイプ204を通過する際に収束磁石112により収束され、加速空洞122,124の空洞内部空間のうち第2のビーム軌道に沿い直進し、ビームパイプ206を介してビームダンプ(図8参照)に向けて出力され、しかも、ビームパイプ206を通過する際に収束磁石114により収束される。
第1のビーム軌道と第2のビーム軌道は、加速空洞201,202の空洞内部空間(同一の空洞内部空間)にあるため、減速電子ビームB2を減速することにより第2のビーム軌道にて回収したエネルギーは、第1のビーム軌道にて加速電子ビームB1を加速する際に利用される。
本実施例では、加速空洞201,202の空洞内部空間のうち第1のビーム軌道には、加速電子ビームB1のみが通過する。このため、加速電子ビーム用の収束磁石111,113は、加速電子ビームB1の広がりをなるべく抑えてシャープなプロファイルの放射光を得ることを目標としつつ、加速電子ビームB1が空洞壁面に衝突することなく加速空洞201,202の空洞内部空間の第1のビーム軌道に沿い直進できるように加速電子ビームB1を収束するだけでよいため、収束磁石111,113の最適な強度は簡単に設定することができる。ひいては、シャープなプロファイルとなっている放射光を発生させることができる。
また、加速空洞201,202の空洞内部空間のうち第2のビーム軌道には、減速電子ビームB2のみが通過する。このため、減速電子ビーム用の収束磁石112,114は、減速電子ビームB2が空洞壁面に衝突することなく加速空洞201,202の空洞内部空間の第2のビーム軌道に沿い直進できるように減速電子ビームB2を収束するだけでよいため、収束磁石112,114の最適な強度は簡単に設定することができる。
結局、第2の実施例で用いた複数ビーム同時加速空洞200では、加速電子ビームB1と減速電子ビームB2を、平行な別々の第1のビーム軌道と第2のビーム軌道に沿い通過させ、加速電子ビームB1を加速すると同時に減速電子ビームB2を減速させることができる。このため、加速電子ビーム用の収束磁石111,113と、減速電子ビーム用の収束磁石112,114とを分離することができ、加速電子ビーム用の収束磁石111,113の強度と、減速電子ビーム用の収束磁石112,114の強度を、それぞれ個別に、容易に最適設定することができる。
[応用例]
なお、図2に示す線形加速器100Aは、エネルギー回収型の線形加速器として使用する以外にも使用用途がある。即ち、位相の揃った2つの電子ビームを同期して利用したいニーズに対しては、2つの電子ビームを同期して(位相を合わせて)線形加速器100Aに入力して、複数ビーム同時加速空洞200の空洞内部空間にできる電界の定在波の加速位相にのせるようにすれば、2つの電子ビームを同時に加速することができる。
また、複数ビーム同時加速空洞200の空洞内部空間に形成する、電界のモードを、TM210,TM410とモード次数を高次にしていけば、4つの電子ビームの同時加速(または、2つを加速、2つを減速)や(図5(c)参照)、8つの電子ビームの同時加速(または、4つを加速、4つを減速)が可能となる。
また、複数ビーム同時加速空洞として、矩形断面の空洞を採用すれば、奇数の電子ビームの同時加速(または、一部を加速、残りを減速)が可能となる(図5(f)参照)。
図5は円筒型空洞と矩形空洞に形成し得る電界モードを示している。
例えば、図5(c)に示すように、円筒型空洞で電界モードをTM21モードにすれば、4つの電子ビームの同時加速(または、2つを加速、2つを減速)させることができる。
また例えば、図5(g)に示すように、矩形空洞で電界モードをTM31とすれば、3つの電子ビームの同時加速(または、一部を加速、残りを減速)させることができる。
図6は本発明の第3の実施例に係る複数ビーム同時加速空洞300を示す横断面図である。この複数ビーム同時加速空洞300は、並列状態で配置した2本の加速空洞301,302を有している。しかも、加速空洞301の各セルと、加速空洞302の各セルとが、一対一に対応してそれぞれ連結されている。なお図示はしていないが、加速空洞301,302の端部には、収束磁石が環装されたビームパイプが連結されている。
この複数ビーム同時加速空洞300に高周波電力を印加すると、加速空洞301の空洞内部空間にはモノポールの電界の定在波が発生し、加速空洞302の空洞内部空間にもモノポールの電界の定在波が発生する。このとき、加速空洞301の空洞内部空間の電界と、加速空洞302の空洞内部空間の電界とは位相が180°ずれている。見方を変えれば、複数ビーム同時加速空洞300の全体の内部空間に、ダイポールの電界が発生していることになる。したがって、この複数ビーム同時加速空洞を用いて線形加速器を構成すれば、2つの電子ビームを平行に通過させて、各電子ビームを同時に加速または減速させることができる。さらに、形状を変えると、同じ周波数の高周波電力を投入した際に、隣り合うセルの位相が0°の条件を得ることも可能である。このような状態での使用も原理的には可能である。
図7は本発明の第4の実施例に係る複数ビーム同時加速空洞400を示す横断面図である。この複数ビーム同時加速空洞400は、並列状態で配置した4本の加速空洞401,402,403,404を有している。しかも、加速空洞401の各セルと、加速空洞402の各セルとが、一対一に対応してそれぞれ連結され、加速空洞401の各セルと、加速空洞403の各セルとが、一対一に対応してそれぞれ連結され、加速空洞402の各セルと、加速空洞404の各セルとが、一対一に対応してそれぞれ連結され、加速空洞403の各セルと、加速空洞404の各セルとが、一対一に対応してそれぞれ連結されている。なお図示はしていないが、加速空洞401,402,403,404の端部には、収束磁石が環装されたビームパイプが連結されている。
この複数ビーム同時加速空洞400に高周波電力を印加すると、加速空洞401〜404の各空洞内部空間にはモノポールの電界の定在波が発生する。このとき、加速空洞401,404の空洞内部空間の電界と、加速空洞402,403の空洞内部空間の電界とは位相が180°ずれている。見方を変えれば、複数ビーム同時加速空洞400の全体の内部空間に、4つの極(ポール)の電界が発生していることになる。したがって、この複数ビーム同時加速空洞を用いて線形加速器を構成すれば、4つの電子ビームを平行に通過させて、各電子ビームを同時に加速または減速させることができる。
なお上述した各実施例では、中空で偏平な球状の複数のセルを直列的に連結してなる加速空洞(空洞共振器)を採用したが、他のタイプの加速空洞を用いても本発明を実施できることは言うまでもない。例えば、円筒部材(超伝導材)と、この円筒部位の内部空間の軸方向に離間して配置した仕切板(超伝導材)とで形成してなる加速空洞(空洞共振器)を採用して、本発明を実施できる。このような円筒部材と仕切板で形成した加速空洞では、隣接する仕切板の一方と他方との間が、1つのセルとなっており、複数のセルが直列的に連結して形成されていることにおいては違いはない。
本発明の複数ビーム同時加速器によれば、複数の電子ビームを分離して加速または減速できるため、次世代の放射光設備等に利用することが可能である。
本発明の第1の実施例に係る複数ビーム同時加速空洞を用いた線形加速器を示す構成図である。 本発明の第2の実施例に係る複数ビーム同時加速空洞を用いた線形加速器を示す構成図である。 TM110モードの電界を示す説明図である。 TM010モードの電界を示す説明図である。 円筒形空洞と矩形空洞のTMモードを示す説明図である。 本発明の第3の実施の形態に係る複数ビーム同時加速空洞を示す横断面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る複数ビーム同時加速空洞を示す横断面図である。 エネルギー回収型加速器を示すシステム構成図である。 従来の線形加速器を示す構成図である。
符号の説明
1 電子銃
2 入射加速器
3 超伝導線形加速器
4,5,6 軌道
7 減速機
8 ビームダンプ
10 成形加速空洞
11 真空槽
12 熱シールド板
13 液体ヘリウム槽
14,15 加速空洞
16,17 ビームパイプ
18,19 収束磁石
20,21 高周波入力カプラ
100,100A 線形加速空洞
101 真空槽
102 熱シールド板
103 液体ヘリウム槽
104,105 高周波入力カプラ
111〜114 収束磁石
120 複数ビーム同時加速空洞
121〜124 加速空洞
125,126 結合空洞
127〜130 ビームパイプ
200 複数ビーム同時加速空洞
201,202 加速空洞
203〜206 ビームパイプ
300,400 複数ビーム同時加速空洞
B1 加速電子ビーム
B2 減速電子ビーム

Claims (3)

  1. 高周波電力が供給されると空洞内部空間に、ビーム進行方向の電界が最大になる極が1つできるモノポールモードの電界の定在波が形成されると共に、収束磁石が環装されるビームパイプが端部に連結された加速空洞を複数有しており、
    前記加速空洞は並列状態で配置されており、並列配置された各加速空洞が結合空洞により連結されていることを特徴とする複数ビーム同時加速空洞。
  2. 高周波電力が供給されると空洞内部空間に、ビーム進行方向の電界が最大になる極が複数できるマルチポールモードの電界の定在波が形成され、前記マルチポールモードの電界の定在波により電子ビームの加速または減速をする複数の加速空洞を有しており、
    複数の前記加速空洞は直線的に連結されており、
    直線的に連結された前記加速空洞の端部には、収束磁石が環装される複数のビームパイプが連結されており、このビームパイプの数は前記極の数と同じであり、各ビームパイプが連結される位置は、電界の極ができる位置に合わせていることを特徴とする複数ビーム同時加速空洞。
  3. 高周波電力が供給されると空洞内部空間に、ビーム進行方向の電界が最大になる極が1つできるモノポールモードの電界の定在波が形成されると共に、収束磁石が環装されるビームパイプが端部に連結された加速空洞を複数有しており、
    前記加速空洞は並列状態で配置されていると共に、各加速空洞は複数のセルを直列的に連結して形成されており、並列配置された隣接する加速空洞は、隣接する一方の加速空洞の各セルと隣接する他方の加速空洞の各セルとがそれぞれ連結されていることを特徴とする複数ビーム同時加速空洞。
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