JP4055886B2 - 識別処理装置およびそのコンピュータプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、計算機等を用いた認識処理に関する。特に、特徴量データを基にその特徴量が属するクラスを識別するための識別処理装置およびそのコンピュータプログラムに関する。
【0002】
【従来の技術】
計算機を用いた認識処理において、特徴ベクトルxが属するクラスCiを決定する問題を考える。ここで、識別したいクラスCiの統計的性質は既にわかっているものとする。
このような問題の一例は、画像データにおけるヒトの肌の統計的性質がわかっているときに、その統計的性質を利用して与えられた画像から肌の部分(画素)を抽出するというものである。このとき、必要なことは、肌以外の部分を肌ではないと識別することである。
一般的には、特徴ベクトルxがクラスCi(i=1,2,…,n)のいずれに属するかを識別する際に、これらn個のどのクラスとも異なるもう一つのクラス(以下では、これを「その他」クラスと呼ぶ)を導入する。そして、特徴ベクトルxがCi(1≦i≦n)のいずれにも属さない場合に、この特徴ベクトルxが「その他」クラスCn+1に属することを識別する。
【0003】
従来技術では、上記のような「その他」クラスを特殊なものと捉える方法をとっていた。すなわち、特徴ベクトルxがクラスCi(1≦i≦n)に属する確率(これをP(Ci|x)と表わす)がいずれも小さい場合に、特徴ベクトルxは「その他」クラスCn+1に属するといった特殊なルールを適用するといった方法をとっていた。
具体的には、例えば、クラス毎に閾値Ti(1≦i≦n)を設定しておき、1≦i≦nの範囲のすべてのiに関してP(Ci|x)<Tiである場合に、特徴ベクトルxは「その他」クラスCn+1に属することとする。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来技術では、「その他」クラスを特殊なクラスとして扱うために処理手順が複雑になるという問題があった。
また、上記従来技術では、前記の閾値Ti(1≦i≦n)を予め決めておくことが必要であるが、この閾値Tiは認識の対象毎に個別に決定する必要があった。また、閾値Tiを決定するための定まった手順はなく、試行錯誤的に決定する必要があるため、良好な識別を行なうことのできる閾値Tiを得るためには膨大な手間がかかるという問題があった。
【0005】
本発明は、上記のような事情に鑑みてなされたものであり、「その他」クラスに関する特殊なルールあるいは処理を必要とせず、また、「その他」クラスのための試行錯誤的な閾値設定も必要としない識別処理装置を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、本発明は、n個(n≧1)の通常クラスと、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスとを含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報を記憶する確率分布情報記憶手段と、入力された特徴ベクトルのデータと、前記確率分布情報記憶手段から読み出されたクラス毎の確率分布の情報を基に、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出手段と、前記確率算出手段によって算出された確率に基づき、当該特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定手段と、前記通常のクラスおよび前記「その他」のクラスに属するサンプルの特徴ベクトルの統計的処理を行い、この統計的処理の結果に基づいて前記「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する確率分布設定手段と、を備え、前記確率分布設定手段は、前記統計的処理として、前記「その他」クラスの確率分布を多次元正規分布とし、識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの平均ベクトルを当該多次元正規分布の平均ベクトルとし、該識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの分散共分散行列を当該多次元正規分布の分散共分散行列として前記「その他」クラスの確率分布を決定し、この「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定することを特徴とする識別処理装置である。
【0007】
また、本発明は、n個(n≧1)の通常クラスの特徴空間における確率分布の情報と、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスであって前記通常クラスの確率分布の線形和から決定される「その他」クラスの特徴空間における確率分布の情報とを含んだ(n+1)個のクラス毎記憶する確率分布情報記憶手段と、入力された特徴ベクトルのデータと、前記確率分布情報記憶手段から読み出されたクラス毎の確率分布の情報を基に、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出手段と、前記確率算出手段によって算出された確率に基づき、当該特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定手段と、を備えたことを特徴とする識別処理装置である。
【0008】
また、本発明は、上記に記載の発明において、前記特徴ベクトルは画像データの画素値であることを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、n個(n≧1)の通常クラスと、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスとを含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報が記憶された確率分布情報記憶手段から前記(n+1)個のクラス毎の確率分布の情報を読み出し、入力された特徴ベクトルのデータを用いて、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出過程と、前記確率算出過程において算出された確率に基づき、前記入力された特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定過程と、前記通常のクラスおよび前記「その他」のクラスに属するサンプルの特徴ベクトルの統計的処理を行い、この統計的処理の結果に基づいて前記「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する確率分布設定過程と、の処理をコンピュータに実行させ、前記確率分布設定過程は、前記統計的処理として、前記「その他」クラスの確率分布を多次元正規分布とし、識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの平均ベクトルを当該多次元正規分布の平均ベクトルとし、該識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの分散共分散行列を当該多次元正規分布の分散共分散行列として前記「その他」クラスの確率分布を決定し、この「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する過程と、の処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムである。
【0010】
また、本発明は、n個(n≧1)の通常クラスの特徴空間における確率分布の情報と、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスであって前記通常クラスの確率分布の線形和から決定される「その他」クラスの特徴空間における確率分布の情報とを含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報が記憶された確率分布情報記憶手段から前記(n+1)個のクラス毎の確率分布の情報を読み出し、入力された特徴ベクトルのデータを用いて、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出過程と、前記確率算出過程において算出された確率に基づき、前記入力された特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定過程と、の処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラムである。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しこの発明の一実施形態について説明する。なお、本実施形態は、画像データを基にその画像に含まれる物体を識別する処理に、本発明を適用したものである。
【0013】
本実施形態では、クラスCi(1≦i≦n)(これらを通常クラスと呼ぶことにする)だけでなく、「その他」クラスCn+1に対しても他のクラスと同様に確率分布が与えられる。つまり、「その他」クラスにも確率分布を与えることによって、「その他」クラスを他のクラスと全く同等に扱いながら識別処理を行なう。
【0014】
上記のように、「その他」クラスCn+1に確率分布が与えられることにより、「その他」クラスに関する特殊な処理を行なう必要がなくなり、単純な(n+1)個のクラスの識別の問題に還元することができる。すなわち、「その他」クラスも含めたクラスが(n+1)個あり、特徴ベクトルxが観測されたとき、それがクラスCiに属する確率(事後確率)P(Ci|x)が与えられている場合、特徴ベクトルxが属するクラスCiは、理論的に最適なベイズ識別方式によって、次の式(1)のように決定できる。
【0015】
【数1】
【0016】
例えば、クラスCiに属する特徴ベクトルxが多次元正規分布(d次元,d≧1)の場合は、確率密度分布は次の式(2)で表わされる。
【0017】
【数2】
【0018】
各クラスに属する事前確率は同じと仮定すると、特徴ベクトルxがクラスCiに属する事後確率P(Ci|x)の大小は、下の式(3)で表わされるg(i)の大小によって判断できる。なお、ここで、μiとΣiは、クラスCiのそれぞれ平均ベクトルと分散共分散行列である。
【0019】
【数3】
【0020】
次に、上記の識別方法を実現する識別処理装置の構成について説明する。図1は、本実施形態による識別処理装置の機能構成を示すブロック図である。図1において、符号122は、特徴ベクトルxのデータを入力するための特徴ベクトル入力部である。162は、クラスCi(1≦i≦n+1)それぞれの確率分布の情報を記憶している確率分布情報記憶部(確率分布情報記憶手段)である。なお、クラスCn+1は「その他」クラスである。また、本実施形態では、各クラスの確率分布は前記式(2)で表わした多次元正規分布であることを前提として、それぞれのクラスの平均ベクトルμiと分散共分散行列Σiとが記憶されている。104は、上記の確率分布情報記憶部162に確率分布の情報を設定する確率分布設定部(確率分布設定手段)である。
【0021】
102は、特徴ベクトル入力部122から渡された特徴ベクトルxのデータを基に、確率分布情報記憶部162から情報を読み出しながら、前記式(2)に従って、特徴ベクトルxが各クラスに属する事後確率P(C1|x),P(C2|x),・・・・・・,P(Cn|x),P(Cn+1|x)をそれぞれ算出する確率算出部(確率算出手段)である。106は、確率算出部162によって算出された確率の中から最も大きいものを選択することによって特徴ベクトルxが属するクラスCiを決定するクラス決定部(クラス決定手段)である。142は、クラス決定部106によって決定されたクラスを出力するクラス出力部である。
【0022】
上記のような、図1に示す構成により、「その他」クラスCn+1も含めて、入力された特徴ベクトルxがどのクラスに属するものであるかを識別することができる。
【0023】
次に、「その他」クラスCn+1の確率分布P(Cn+1|x)を予め決定しておく方法について説明する。
【0024】
第1の方法は、識別対象となる領域全体における特徴量の分布の平均ベクトルをμn+1とし、同領域全体における特徴量の分布の分散共分散行列をΣn+1とし、このような平均ベクトルおよび分散共分散行列を有する正規分布をP(Cn+1|x)の分布とする。本実施形態の識別処理装置では、入力画像に含まれる物体を識別するものであるため、具体的には入力画像全体の画素値の分布の平均ベクトルと分散共分散行列を基にP(Cn+1|x)の確率分布を決定する。ここで、画素値とは、例えばRGB空間で表わされる3次元ベクトルであっても良いし、例えばCMYK空間で表わされる4次元ベクトルであっても良いし、その他、例えばマルチバンド空間で表わされる多次元ベクトルなどであっても良い。
つまり、第1の方法では、様々なクラスに属するサンプルの特徴ベクトル(つまり入力され得る特徴ベクトル)を統計的に処理することによって、「その他」クラスCn+1の確率分布を決定している。
【0025】
第2の方法は、クラスCi(1≦i≦n)の確率分布の平均ベクトルを基に「その他」クラスCn+1の平均ベクトルを決定し、クラスCi(1≦i≦n)の確率分布の分散共分散行列を基に「その他」クラスCn+1の分散共分散行列を決定するものである。
具体的には、例えば、通常クラスCi(1≦i≦n)の確率分布を重ね合わせることによって「その他」クラスCn+1の確率分布を決定する。重ね合わせの手段としては、通常クラスCi(1≦i≦n)の確率分布の線形和をとる方法と、非線形処理を施した上で和をとる方法の、いずれかを用いるようにする。
つまり、第2の方法では、クラスCi(1≦i≦n)の確率分布を基に、「その他」クラスCn+1の確率分布を決定している。
【0026】
図1に示した確率分布設定部104は、以上述べた第1あるいは第2の方法によって「その他」クラスCn+1の確率分布を決定し、確率分布情報記憶部162にその確率分布に関する情報を書き込む。第2の方法の場合には、確率分布設定部104は、例えば、確率分布情報記憶部162から通常クラスの確率分布の情報を読み出して、その情報に基づいて「その他」クラスCn+1の確率分布を決定する。
【0027】
図2は、上記のような方法で設定された確率分布の具体例を示すグラフである。図2に示すグラフでは、特徴ベクトル空間内の所定の断面において、クラスC1(画像に含まれる肌のクラス)、C2(画像に含まれる木のクラス)、C3(画像に含まれる食器のクラス)、C4(肌でも木でも食器でもない「その他」クラス)の各確率分布を表わしている。
【0028】
図2のグラフを見ればわかるように、本実施形態の識別処理装置では、各対象領域毎および各クラス毎にわざわざ閾値を決定することなく、実際のサンプルの特徴量の統計的分布に基づいて「その他」クラスの確率分布を決定することができ、「その他」クラスを一般のクラスのひとつとして扱うことが可能となる。また、このように「その他」クラスの確率分布を決定することにより、精度の良い識別ができることが、後述する実証実験の結果などからわかっている。
また、図2に示す例では、例えばクラスC1の確率分布と「その他」クラスC4の確率分布とはPおよびQの2点で交わっているが、Q点における確率はP点における確率よりも大きい。従来技術では少なくともひとつのクラスについては1種類の閾値を決めていたが、本実施形態では、このように特徴空間内の場所に応じてクラスC1と「その他」クラスC4との境目となる確率を変えることもできるようになる。
【0029】
次に、本実施形態による識別処理装置のハードウェア構成について説明する。図3は、識別処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。図3において、符号10は演算処理を行なう演算部、12はデータの入力を行なう入力部、14はデータの出力を行なう出力部、16はデータを記憶する記憶部、20は演算部10と入力部12と出力部14と記憶部16との間の信号を伝達するバスである。
【0030】
演算部10には、図1に示した確率算出部102と確率分布設定部104とクラス決定部106の機能が含まれている。入力部12には、図1に示した特徴ベクトル入力部122の機能が含まれている。出力部14には、図1に示したクラス出力部142の機能が含まれている。記憶部16には、確率分布情報記憶部162の機能が含まれている。
【0031】
演算部10は、内部に、コンピュータの中央処理装置(CPU)を含んでいる。そして、この中央処理装置が、コンピュータ読み取り可能な記録媒体から読み出されたコンピュータプログラムを実行することによって、確率算出部102、確率分布設定部104、クラス決定部106の各部の処理が行なわれる。
ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしても良い。
【0032】
次に、本願発明者らが行った実証実験について説明する。図4は、この実証実験による物体の識別を示す概略図である。図4(a)は識別対象となる原画像を示し、同(b)は、(a)の原画像を基にヒトの肌の部分を識別して抽出した抽出結果画像を示している。
この実験では、(a)の原画像はカラー画像であり、ヒトの手と、24色の色票とが含まれている。そして、このカラーの原画像(a)に対して、肌(SOCS)の分光反射率データから作成した肌色クラスと、Vrhelらの自然物体(170)から作成した平均的なクラス(「その他」クラス)を用い、多次元正規分布を仮定した最尤法により、肌色クラスを抽出する処理を行なって抽出結果画像(b)を得た。
【0033】
本実験における「その他」クラスは分散|Σ|が大きいため、肌色クラスに属する部分以外は、すべてこの「その他」クラスに属するものと判定されている。図4(b)に示すように、肌色の色票の部分を除けばほとんどの画素について正しく判別されており、サンプル特徴量の平均ベクトルを基にした「その他」クラスを導入した識別処理装置の有効性を検証することができた。
【0034】
以上、図面を参照してこの発明の実施形態を詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計等も含まれる。
【0035】
また、上述した実施形態では、画像データを基にその画像に含まれる物体を識別する処理に本発明を適用したが、物体の識別以外の目的に本発明を適用しても良い。また、画像データ以外のデータを対象として、ある特徴量(特徴ベクトル)が属するクラスを識別する処理に本発明を適用しても良い。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、n個(n≧1)の通常クラスだけでなく、「その他」クラスをも含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報を確率分布情報記憶手段に記憶させておき、確率算出手段が、入力された特徴ベクトルのデータと、確率分布情報記憶手段から読み出されたクラス毎の確率分布の情報を基に、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出し、その結果を用いてクラス決定手段が最も確率の大きいクラスを当該特徴ベクトルが属するクラスと決定するため、「その他」クラスに関する特殊な判断の手順が不要となり、処理を簡略化することが可能となる。これにより識別処理装置の設計が単純化される。
【0037】
また、この発明によれば、前記確率分布設定手段は、入力され得る特徴ベクトルの統計的処理を行い、この統計的処理の結果に基づいて前記「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定するため、従来技術で必要とされた試行錯誤をすることなく、対象分野に適した良好な「その他」クラスの識別を行なうことが可能となる。
【0038】
また、この発明によれば、前記確率分布設定手段は、前記通常クラスの確率分布の情報に基づいて前記「その他」クラスの確率分布を決定するため、従来技術で必要とされた試行錯誤をすることなく、対象分野に適した良好な「その他」クラスの識別を行なうことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態による識別処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【図2】 同実施形態による識別処理装置が識別処理を行なう際に用いるクラス毎の確率分布の例を示すグラフである。
【図3】 同実施形態による識別処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【図4】 同実施形態による識別処理装置の実証実験の結果を表わす原画像(a)と抽出結果画像(b)を示す図である。
【符号の説明】
10 演算部
12 入力部
14 出力部
16 記憶部
20 バス
102 確率算出部
104 確率分布設定部
106 クラス決定部
122 特徴ベクトル入力部
142 クラス出力部
162 確率分布情報記憶部
Claims (5)
- n個(n≧1)の通常クラスと、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスとを含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報を記憶する確率分布情報記憶手段と、
入力された特徴ベクトルのデータと、前記確率分布情報記憶手段から読み出されたクラス毎の確率分布の情報を基に、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出手段と、
前記確率算出手段によって算出された確率に基づき、当該特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定手段と、
前記通常のクラスおよび前記「その他」のクラスに属するサンプルの特徴ベクトルの統計的処理を行い、この統計的処理の結果に基づいて前記「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する確率分布設定手段と、を備え、
前記確率分布設定手段は、前記統計的処理として、前記「その他」クラスの確率分布を多次元正規分布とし、識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの平均ベクトルを当該多次元正規分布の平均ベクトルとし、該識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの分散共分散行列を当該多次元正規分布の分散共分散行列として前記「その他」クラスの確率分布を決定し、この「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する
ことを特徴とする識別処理装置。 - n個(n≧1)の通常クラスの特徴空間における確率分布の情報と、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスであって前記通常クラスの確率分布の線形和から決定される「その他」クラスの特徴空間における確率分布の情報とを含んだ(n+1)個のクラス毎記憶する確率分布情報記憶手段と、
入力された特徴ベクトルのデータと、前記確率分布情報記憶手段から読み出されたクラス毎の確率分布の情報を基に、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出手段と、
前記確率算出手段によって算出された確率に基づき、当該特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定手段と、
を備えたことを特徴とする識別処理装置。 - 前記特徴ベクトルは画像データの画素値であることを特徴とする請求項1または2に記載の識別処理装置。
- n個(n≧1)の通常クラスと、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスとを含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報が記憶された確率分布情報記憶手段から前記(n+1)個のクラス毎の確率分布の情報を読み出し、入力された特徴ベクトルのデータを用いて、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出過程と、
前記確率算出過程において算出された確率に基づき、前記入力された特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定過程と、
前記通常のクラスおよび前記「その他」のクラスに属するサンプルの特徴ベクトルの統計的処理を行い、この統計的処理の結果に基づいて前記「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する確率分布設定過程と、の処理をコンピュータに実行させ、
前記確率分布設定過程は、前記統計的処理として、前記「その他」クラスの確率分布を多次元正規分布とし、識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの平均ベクトルを当該多次元正規分布の平均ベクトルとし、該識別対象となる領域全体における前記特徴ベクトルの分散共分散行列を当該多次元正規分布の分散共分散行列として前記「その他」クラスの確率分布を決定し、この「その他」クラスの確率分布の情報を前記確率分布情報記憶手段に設定する過程と、
の処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。 - n個(n≧1)の通常クラスの特徴空間における確率分布の情報と、どの通常クラスとも異なる一つの「その他」クラスであって前記通常クラスの確率分布の線形和から決定される「その他」クラスの特徴空間における確率分布の情報とを含んだ(n+1)個のクラス毎の特徴空間における確率分布の情報が記憶された確率分布情報記憶手段から前記(n+1)個のクラス毎の確率分布の情報を読み出し、入力された特徴ベクトルのデータを用いて、当該特徴ベクトルが前記(n+1)個の各クラスに属する確率をそれぞれ算出する確率算出過程と、
前記確率算出過程において算出された確率に基づき、前記入力された特徴ベクトルが属するクラスを決定するクラス決定過程と、
の処理をコンピュータに実行させるコンピュータプログラム。
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