JP4051465B2 - 移動型火花点火システム及び該システム用の点火装置 - Google Patents

移動型火花点火システム及び該システム用の点火装置 Download PDF

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Description

発明の分野
本発明は、全体として、関連した着火回路と、点火プラグのような点火装置とを含む、内燃機関の点火システムに関する。
発明の背景
自動車は、前世紀の末に初めて開発されて以来、多くの変化を経てきている。こうした革新的変化の多くは、基本的な原理は同一のままで技術が成熟するものと見なすことができる。点火システムについても同様である。その開発の幾つかは、機械的な配電器を電子式のものと置換すること、信頼性を高めること、また、エンジンの異なる作動状態下にて火花タイミングの調節を容易にすることを含む。放電に必要な高電圧を発生させる働きをするための電子機器は変化しており、今日、一般にトランジスタ式のコイル点火(TCI)及び静電容量型の放電点火(CDI)システムが使用されている。しかしながら、基本的な点火プラグの構造は不変である。点火プラグは、今日、改良された材料を使用する点にて初期のものと相違しているが、基本的な点−点の放電は同一のままである。
火花電流及び電流自体によって生じた磁界の相互作用に起因する力によって駆動される火花は、点火システムの所定の入力エネルギに対する点火核を拡大する上で極めて魅力的な着想である。
点火源を改良する必要性は古くから認識されている。拡張した点火核を提供する多くの発明が為されている。プラズマジェット及びローレンツ力プラズマ加速器を使用することは、多くの研究及び特許の対象とされている。しかしながら、これら従来の発明の何れも実際に商業的に成功に至ったものは皆無である。従来の発明の主たる短所は、過剰な点火エネルギを必要とすることであり、このことは、その点火装置が使用されるエンジンにて可能な効率の改善程度を失わせることになる。これら点火エネルギがより多量に必要とされる結果、点火電極の腐食が急速に生じ、その結果、点火装置の作動寿命は許容し得ない程度になる。
火花始動のプラズマ点火核の容積及び表面積を拡張するという着想は、燃焼エンジン内の可燃性混合体に対する実際的な希薄限界点を増すためのに魅力的な考えである。この目的は、エンジンが希薄混合体にて作動しているときに典型的である、燃焼の遅れの変動を少なくすることである。より具体的には、火花容積を増大することによって点火の遅れを解消する必要性は以前から認識されていた。以下により詳細に説明するが、プラズマが放電電極の間の狭い容積内に閉じ込められたならば(従来の点火プラグのように)、その最初の容積は約1mm3というように極めて小さく、典型的に温度60,000°Kのプラズマが形成される。この核は、拡張し且つ約25mm3の容積及び2,500°Kの温度まで冷却する。この温度は、可燃性の混合体を点火させることができる。この容積は、0.5lのシリンダ内にて8:1の圧縮比で燃焼を完了するために燃焼すべき混合体の約0.04%を占める。以下の説明から、点火核を100倍、大きくすることができるならば、可燃性混合体の4%が点火されて、点火の遅れは著しく少なくなることが理解されよう。しかしながら、この魅力的な点火の目標は、これまで実用的なシステムにて実現されてはいない。
例えば、フィッツジェラルド(Fitzgerald)及びその他の者の米国特許第4,122,816号におけるように、これら初期のシステムに必要とされる電気エネルギは、1回の着火当たり2ジュール以上であると説明されている(2欄、55-63頁)。このエネルギは、従来の点火プラグにて使用されるものよりも約40倍多い。
特に、マシューズ(Mathews)及びその他の者は、点火当たり5.5ジュールの電気エネルギ、すなわち、従来の点火システムで使用される量の100倍以上のエネルギ使用量であると報告している。
エンジンが1回転する毎に3つのシリンダを着火すること、すなわち、毎秒当たり180回の着火を必要とする、3600RPMにて作動する6気筒エンジンを考えてみる。1回の着火当たり2ジュールとすると、360ジュール/秒となる。このエネルギは、典型的な効率が約18%である燃焼エンジンにより提供しなければならず、また、約7.2%の効率にてエンジンの燃焼を完全に使用するためには、典型的な約40%の効率の力変換装置によって適当なより高電圧に変換しなければならない。フィッツジェラルドは、点火システムを作動させるためには、360/0.072ジュール/秒、すなわち約5000ジュール/秒の燃料の燃焼を必要とする。
1250kgの車両を平坦な道路で約80km/時(約50mph)にて動かすためには、約9000ジュール/秒の燃料エネルギを必要とする。エンジンの燃料対駆動力の変換効率が18%のとき、約50,000ジュール/秒の燃料が消費されよう。このため、特に、フィッツジェラルド及びその他の者が採用したシステムは、車両を走らせるために消費される燃料エネルギの約10%を消費して点火システムを作動させることになる。このことは、フィッツジェラルド及びその他の者の点火システムの使用によって期待される効率利得を上廻るものである。
比較例として、従来の点火システムは、点火システムを作動させるのに燃料エネルギの約0.25%を使用する。更に、これらのシステムにて使用される高エネルギは、点火プラグの電極に高レベルの腐食を生じさせ、これによって、有効な作動寿命を著しく短くする。この寿命の短縮化は、特に、マッティウス(Matthews)及びその他の者の研究によって実証されているが、この場合、点火エネルギを少なくする必要性は認識されているものの、何らの解決策も提供されていない。
この問題点を解決しようとする追加的な試みとして、次のものを挙げることができる。すなわち、プリンストン大学、MAE報告書(1984年1月)にツァオ及びダービン(Tsao, L. and Durbin, E.J.)が発表した「多数電極火花点火システムを備える燃焼エンジン内の周期的な変化及び希薄運転の評価(Evaluation of Cyclic Variation and Lean Operation in a Combustion Engine with a Multi-Electrode Spark Ignition System)」という研究を参照する。この場合、通常の点火核よりも大きい核が多数の電極点火プラグにより発生され、燃焼が周期的に変化する可能性が軽減され、火花進角が少なくなり、また、出力が増大することを実証している。核寸法の増大は、通常の点火プラグの寸法の僅か6倍であった。
燃焼炎(Combust.Flame)22、143-152頁(1974年)にブラッドリー及びクリッチリー(Bradley,D,、Critchley,I.L.)が発表した「火花点火核を電磁的に誘導した動作(Electromagnetically Induced Motion of Spark Ignition Kernels)」という研究は、12ジュールの点火エネルギにて火花動作を生じさせるべく電磁力を使用しようとした最初のものである。SAE論文760764(1976年)にフィッツジェラルド・D.J.が発表した「内燃機関用のパルス式プラズマ点火装置(Pulsed Plasma Ignitor for Internal Combustion Engines)」、及びフィッツジェラルド・D.J.、ブレッシャーズ(Breshears)R.R.による米国特許第4,122,816号(1978年)の「内燃機関用のプラズマ点火装置(Plasma Ignitor for Internal Combustion Engine)」は、遥かに少ないが依然として相当な点火エネルギ(約1.6J)にて自動車のエンジンを点火するため、パルス式のプラズマ推進装置を使用することを提案している。フィッツジェラルドは、希薄限界点を拡張できると考えていたが、点火システムに使用されたかかるプラズマ推進装置の全体的な性能は、通常の点火プラグ及びその点火プラグが発生する火花の性能を著しく上廻るものではなかった。このシステムにおいて、プラグ核の寸法を著しく増大させることなく、遥かにより多量の点火エネルギが使用された。燃焼炎42、287−295頁(1981年)にクレメンツ(Clements)R.M.、スマイ(Smy)P.R.、デール(Dale)J.D.が発表した「典型的なプラズマジェット点火装置用の噴射機構の実験的研究(An Experimental Study of the Ejection Mechanism for Typical Plasma Jet Ignitors)」。より最近では、SAE論文912319(1991年)にホール(Hall)及びその他の者(ホール・M.J.、タジマ(Tajima)H.、マティウス・R.D.、コーロフリアン(Koeroghlian)M.M.、ウェルドン(Weldon)W.F.、ニコルス(Nichols)S.P.)が発表した「新規な型式の点火装置:レールプラグの最初の研究(Initial Studies of a New Type of Ignitor:The Railplug)」、及びSAE論文922167(1992年)にマティウス及びその他の者(マティウス・R.D.、ホール・M.J.、フェイドレー(Faidley)R.W.、チュー(Chiu)J.P.、ザオ(Zhao)X.W.、アネッツァー(Annezer)I.、コーニング(Koening)M.H.、ハーバー(Harber)J.F.、ダーデン(Darden)M.H.、ウェルドン・W.F.、ニコルス・S.P.)が発表した「新型の点火装置としてのレールプラグの更なる分析(Further Analysis of Railplugs as a New Type of Ignitor)」は、6J以上のエネルギにて作動させた「レールプラグ」(長さ2.4cm)は、燃焼ボンベの実験にて極めて優れた改良を示したことを明らかにしている。彼らは又、5.5Jの点火エネルギにてその点火プラグを作動させたとき、エンジンの希薄作動状態が改善されたことも観察している。彼らは、この過剰な量のエネルギが必要とされのは、電気回路と点火プラグとの釣合いが不十分であることが原因であるとしている。点火プラグにて消費されたこの程度のエネルギは、1250kgの車両を平坦な道路で80km/時にて推進させるときに消費されたエネルギの約25%である。エンジン性能の効率上の全ての利点は、点火システム内のエネルギの増大により帳消しとなるであろう。
発明の概要
本発明の第一の重要な形態は、少なくとも第一の電極及び第二の電極と、該電極を所定の隔たった関係に保つ手段と、電極の作用部分がエンジンの燃焼シリンダ内に取り付けられた状態にて内燃機関内に取り付ける手段とを備える、内燃機関用のプラズマ噴射装置、又は点火装置である。点火装置が内燃機関内で取り付けられる間に、空気及び燃料の気体状混合体の真ん中で電極に十分に高電圧が印加されたとき、電極の間の混合体内にプラズマが形成され、該プラズマが電極の間からシリンダ内の拡張する容積内にローレンツ力により外方に移動するような、該電極の寸法及び形態とされ、また、その間の間隔が設定される。電極の実質的部分を誘電性材料で取り囲むことにより、電極間のこの隔たった関係を保つことができ、このため、電極に電圧を印加したとき、プラズマが誘電体の表面に又はその表面付近に形成される。この電圧を降下させ且つ増大した電流を供給し、プラズマが最初に形成された後、そのプラズマを保つことができる。
本明細書により具体的に説明するように、本発明の別の形態は、内燃機関用のプラズマ噴射装置又は点火装置であり、その1つの実施の形態は、隔てられた2つの電極を備え、該電極は、略平行で且つ円形の対面する面を有し、該対面する面の間には、半径方向外方に移動するプラズマが電極に印加された電圧を介して燃料空気混合体中に形成される。
本発明の別の形態によれば、内燃機関用のプラズマ噴射装置又は点火装置は、隔てられ且つ略平行な2つの長手方向電極を備えており、該2つの長手方向電極の間にて、長手方向外方に移動するプラズマが電極に印加された高電圧を介して形成される。
本発明の上記2つの形態と共に使用可能である、本発明の別の形態は、電極の間にプラズマで形成された通路を形成する十分に高い第一の電圧と、電極の間の通路内にてプラズマを通じて電流を保持する、第一の電圧よりも低電位の第二の電圧と提供することにより、点火プラズマ核を提供する点火源であり、このため、電極間の電位差に起因する電界と上記電流に関連する磁界とが相互作用して、プラズマに加わる力を発生させ、該プラズマをその最初の領域から離れる方向に移動させ且つその容積を拡張させる。
更に別の形態によれば、本発明は、その間に放電空隙を形成する少なくとも最初の第二の電極を含む、略平行で且つ隔てられた電極を有する点火装置を備えており、この場合、電極の半径の合計と電極長さとの比が約4より大きいか又は約4に等しい一方、これら2つの半径の差と電極の長さとの比が約1/3より大きい。誘電材料が電極の実質的部分及び電極の間の空間を取り巻いている。電極の各々の部分の非絶縁端部は上記の誘電材料を有せず且つ互いに対して対向した関係にあり、また、最初の第二の電極の自由端が燃焼エンジンの燃焼シリンダ内に配置された状態にて、点火装置を取り付ける手段が存在している。
本発明の更に別の形態によれば、その間に放電空隙を形成し得るようにされた平行で且つ隔たった少なくとも2つの電極を備える点火装置が提供され、この場合、電極の間に嵌まることのできる最大のシリンダの半径は電極の長さを上廻り、誘電材料が電極の実質的部分及び電極の間の空間を取り囲み、電極の各々の非絶縁端部分が誘電材料が存在せず且つ互いに対して対向した関係にあり、非絶縁端部分が電極の長さに指定され、更に、電極の自由端がエンジンの燃焼シリンダ内にある状態にて点火装置を取り付ける手段を更に備えている。
本発明の更に別の形態は、点火装置と、点火装置の電極の間に電位差を提供すべく、該点火装置と共に又は該点火装置から分離した電気的手段とを備える、燃焼エンジン用の移動型火花点火システムである。該点火装置は、その間に放電空隙を形成する少なくとも第一の電極及び第二の電極を有する、略平行で且つ隔てられた電極を備え、電極の半径の合計とその長さとの比が約4より大きいか又は約4に等しい一方、これら2つの半径の差と電極の長さとの比が約1/3より大きい。分極可能なセラミックのような誘電材料が電極の実質的部分及び電極の間の空間を取り囲み、電極の各々の非絶縁端部分は誘電材料を有さず且つ互いに関して対向した関係にある。第一及び第二の電極の自由端がエンジンの燃焼シリンダ内に取り付けられた状態にて点火装置を取り付ける手段が含まれている。かかる手段は、電極の1つにねじを含むことができる。電極の間に電位差を提供する電気的手段は、最初に、電極の間の燃料空気混合体中にプラズマで形成された通路を発生させる十分に高い第一の電圧を提供し、その後、電極の間の通路内にプラズマを通じて電流を保持する、第一の電圧よりも低電位の第二の電圧を提供する。その結果、電極間の電位差に起因する電界が上記電流に起因する電磁界と相互作用し、プラズマに作用する力を発生させ、プラズマをその最初の領域から離れる方向に動かし、その結果、プラズマの容積を増大させる。
本発明の更なる形態によれば、点火装置と、該点火装置の電極の間に2つの電位差を連続的に提供する電気的手段とを備える、燃焼エンジン用の移動型の火花点火システムが提供される。該点火装置は、その間に放電空隙を形成し得るようにされた平行に隔たった少なくとも2つの電極を備えており、上記電極の間に嵌まることのできる最大のシリンダの半径が電極の長さを上廻り、誘電材料は電極の実質的部分及び電極の間の空間を取り囲み、該誘電材料は、例えば、分極可能なセラミック材料とすることができ、電極の各々の非絶縁端部分は誘電材料を有さず且つ互いに対向した関係にあり、非絶縁端部分は誘電体の上記長さであり、また、電極の自由端がエンジンの燃焼シリンダ内にある状態にて点火装置を取り付ける手段が提供され、該手段は、例えば、電極の1つに設けられたねじとする。電極の間に連続的に電位差を提供する電気的手段は、電極の間にてプラズマで形成された通路を形成するのに十分に高い第一の電位差を提供し、その後、この電位差は、電極の間の通路内でプラズマを通じて電流を保持し得るように第一の電圧よりも低電位の第二の電圧まで低下する。電極の間の電位差に起因する電界は、電流から生ずる磁界と相互作用し、プラズマに作用する力を発生させ、プラズマをその最初の領域から離れる方向に動かし、プラズマが拭き払う容積を増大させる。
【図面の簡単な説明】
同様の要素は同一の参照番号で表示する、添付図面を参照しつつ、本発明の種々の実施の形態を図示し且つ以下に説明する。添付図面において、
図1は、本発明の理解に有用である、その作用を図解図で示す、円筒状のマーシャル・ガンの断面図である。
図2は、2つの電極を備え、発生されたプラズマが軸方向に拡張することにより移動する、シリンダの軸線に沿った、本発明の1つの実施の形態用の円筒状の移動型火花点火装置の断面図である。
図3は、発生されたプラズマが半径方向に膨張することにより移動する、本発明の別の実施の形態用の移動型火花点火装置の同様の断面図である。
図4は、本発明の1つの実施の形態による、点火装置を作動させるための一例としての電気的な点火回路の概略図に結合された、図2の点火装置の実施の形態の図である。
図5は、エンジンのシリンダに取り付けられた、本発明の1つの実施の形態用の移動型火花点火装置の切り欠いた図解図である。
図6は、エンジンのシリンダに取り付けられた、本発明の第二の実施の形態用の移動型火花点火装置の切り欠いた図解図である。
図7は、本発明による別の点火回路の実施の形態の概略図的な回路図である。
図8は、本発明の1つの実施の形態用の更に別の移動型火花点火装置の断面図である。
図9Aは、本発明の別の実施の形態に対する別の移動型火花点火装置の縦断面図である。
図9Bは、対向する電極の自由端を示す、図9Aの移動型点火装置の端面図である。
図9Cは、図9Bの一部分の拡大図である。
発明の詳細な説明
本発明は、プラズマの容積を形成するための電気エネルギへの伝導効率が高い、極小型のマーシャル・ガン(同軸状ガン)の形態とした移動型火花始動装置又は点火装置(TSI)である。図2の実施の形態において、外側電極の内側半径(r2)及び内側電極の外側半径(r1)の合計と電極の長さ(l)との比が4より大きいか又は4に等しい一方、これら2つの半径の差(r2−r1に一致するg1(空隙の寸法)と対電極の長さ(l)との比は、次のように1/3より大きい(好ましくは1/2より大きい)ことを要する。
(r2+r1)/l≧4及びg 1/1>1/3
ここで、g1は、電極の間の空隙の間隔である。
図3の実施の形態に関しても同様の関係が必要とされ、この場合、図2のr2、r1に代えて、図示するように 1 、R 2 が使用されており、電極の間の空隙はg2、電極の長さはLである。従って、次式のようになる。ここで、R 1 は外側電極28の内側半径であり、R 2 は内側電極28の電極面26の外側半径である。
(R1+R2)/L≧4及びg2/L>1/3
可燃性混合体への熱伝導は、プラズマからのイオン及び基の形態にて生ずる。プラズマの容積が極めて大きく増大することは、可燃性混合体への熱伝導率を劇的に増大させる。
最初に、マーシャル・ガンの原理について説明する。その後、より大きい火花容積により得られる環境上の有利な点について説明する。その後、かかるシステムの構造上の詳細を本発明の種々の実施の形態に関して説明する。
マーシャル・ガンの原理は、大きいプラズマ容積を発生させる効果的な方法を提供する。図1の概略図は、一例としての同軸状プラズマガン内における電界2及び磁界4が示してあり、ここで、Brは電界の線4に沿って向けられた磁場の磁界である。プラズマ16は、ローレンツ力ベクトルF及び熱膨張の作用により方向6に向けて移動し、放電が続く間新たな気体の分解によって生じた新たなプラズマが連続的に発生される。Vzはプラズマ核の速度ベクトルであり、同様に矢印6で示したz方向に向けられる。このように、プラズマ16は、電極10、12の間の空間に沿って且つ該空間を通じて移動するに伴い成長する(該電極は、絶縁体又は誘電体14により隔たった関係に保たれる)。プラズマ16は、電極10、12から去ったならば、該プラズマは容積が拡張し、その過程中で冷却する。このプラズマは点火温度まで冷却した後、可燃性混合体を点火させる。
都合の良いことに、プラズマの容積が大きいことは、排出分を少なくし且つ燃料の経済性を改善する一般に知られた方法と一致する。かかる方法の2つは、シリンダ内の気体の混合体の希釈度を増し、また、サイクル毎の変化を少なくすることである。
過剰な空気(エンジン希釈状態で運転)又は排気の再循環(EGR)により最も一般的に実現される気体混合体の希釈は、燃焼温度を低下させることにより、窒素酸化物の形成を少なくする。窒素酸化物は、煙の発生に重要な働きをするため、この窒素酸化物を減少させることは、自動車業界にとって不断の課題の1つである。また、気体混合体を希釈すれば、温度は低下し、燃焼室の壁を通じて熱の損失を少なくすることにより、燃料効率を向上させ、これにより、比熱の比を改善し、また、部分的荷重における圧送損失を少なくすることになる。
ゼイリンガー(Zeilinger)は、3つの異なる点火タイミングに対して空気対燃料の比の関数として、行われる仕事の馬力時間数当たり、窒素酸化物の発生量を測定した(ゼイリンガー・K.、物理博士論文、ミュンヘン工科大学(1974年))。彼は、空燃比及び火花タイミングの双方が燃焼温度に影響を与え、このため、窒素酸化物の発生に影響することを確認した。可燃性混合体又は空燃比(A/F)が余剰空気で希釈される(すなわち、A/Fが化学量論値よりも大きい)と、温度は低下する。最初、この効果は、酸素量を増大させることにより減少する。NOxの発生量は増大する。混合体を更に希釈すると、NOx発生量は、化学量論混合体の発生量よりも遥かに小さい値になり、それは、燃焼温度の低下がO2の増大を上廻るからである。
より進角した火花タイミング(すなわち、上死点より前の角度で点火を開始すること)により、最高温度が上昇し、エンジン効率は低下し、その理由は、可燃性混合体のより大部分がピストンが上死点(TDC)に達するよりも前に燃焼し、混合体はより高温度まで圧縮され、従って、NOx量及び熱損失量は遥かに高くなるからである。混合体が希釈されるに伴って、最大のブレーキトルク(MBTタイミング)を付与する火花タイミングが増大する。
混合体を希釈する結果、エネルギ密度が低下し、火炎の伝播速度が遅くなり、このことは、点火及び燃焼に影響する。エネルギ密度が低ければ低い程、所定の容積内にて化学的反応から生ずる熱が少なくなり、このため、化学的熱発生と周囲の気体に失われる熱との釣合いが変化する。発生熱が失われる熱よりも少ないならば、炎は伝播しない。可燃性混合体のエネルギ密度が低下するに伴い、炎の伝播速度が遅くならないことを確実にするためには、点火容積を増大させる必要がある。
炎の伝播速度を遅くすると、燃焼持続時間が長くなる。炎前面は最初は極めて小さいから、点火の遅れが生じ、また、点火される燃空混合体の量は表面積に比例するから、その前面は極めてゆっくりと成長することになる。点火の遅れ及び燃焼持続時間が増す結果、最大トルクを達成するのに必要な火花進角を増大させ、利用可能な出力仕事量を少なくする。より大きい点火核であれば、必要とされる火花タイミングの進角は小さくなり、これにより、かかる進角に関連する悪影響を軽減することになる(これらの悪影響は、火花時点にて密度及び温度が低下し、点火遅れの変動が増し、その結果、運転性が劣化するから、可燃性混合体の点火を益々困難にする)。
局部的な空燃比、温度、残留気体の量及び乱流の不可避的な変動に起因して周期的な変化が生ずる。これら変動がシリンダ圧力に与える作用は、主として、炎の最初の膨張速度に著しく影響するためである。この影響力は、異質体の平均寸法よりも明らかに大きい火花容積を提供することにより著しく軽減することができる。
エンジン状態の周期的な変動を少なくすることは、不良な燃焼サイクル数を少なくし、また、エンジンが作動する空燃比の範囲を拡げることにより、排気物を少なくし且つ効率を向上させることになる。
クェーダー(Quader)は、2つの異なる始動タイミングに対してクランク角度の関数として燃焼させた可燃性混合体の質量割合を明らかにした(SAE論文760760(1976年)のクェーダー・A.による「火花点火エンジンの希薄運転を制限するのものは何か、炎の開始か又は伝播か?(What Limits Lean Operation in Spark Ignition Engines-Flame Initiation or Propagation?)」)。彼のエンジンは1200rpmにて且つ60%のスロットルで極めて希薄な状態(すなわち、約0.7の等価比)にて運転した。質量の割合は火花が発生した直後、何ら顕著な状態にて変化しなかった(殆ど燃焼を検出し得ない時間がある。これは一般に点火の遅れとして公知である)。その原因は、火花の容積が極めて小さく、また、小さい表面積及び比較的低温度のため、燃焼が長く続くからである。可燃性気体の僅かな部分が燃焼したならば、燃焼速度は。最初にゆっくりと増し、次に、炎前面が成長するに伴いより迅速となる。これら火花タイミングの双方におけるエンジンの性能は不良である。60°B.T.D.C.の場合(上死点前の点火タイミング)、ピストンが混合体を圧縮する間に、極めて多量の混合体が燃焼し、これにより、好ましくない仕事がなされる。この圧力上昇はエンジンの圧縮行程に抗する。40°B.T.D.Cタイミングの場合、膨張行程が開始した後に混合体の実質的部分が燃焼し、これにより、利用可能な出力仕事量を少なくさせる。
クェーダー・Id.が判断した曲線と4%の燃焼線とが交差する点は、大きい火花容積が利用可能であるならば、かかる大きい火花容積は、点火の遅れを解消するという利点を得ることが可能であることを示す。60°B.T.D.C.火花曲線の場合、火花タイミングが60°から22°B.T.D.C.まで、約40°の変化を示すならば、可燃性混合体の密度は点火の瞬間により増大するから、燃焼する質量割合が変化する率はより大きくなる。40°B.T.D.C.火花時間曲線の場合、タイミングは40°から14°B.T.D.C.に約25°の変化を示すならば、可燃性混合体はTDCに近い点にて完全燃焼し、これにより、効率を増大させる。
上記の説明から、排気分を少なくし且つ燃料経済性を改善するためには、火花容積を増すことが重要であることが明確に分かる。本発明のTSIシステムの場合、最大の効率を得るのに必要とされる火花進角は、20°乃至30°とし又はより小さくすることができる。
TSIシステムは、火花容積を増大させる一方、火花を可燃性混合体中により深く進め、燃焼が続く時間を短くするという効果もある。
次に、本発明の種々の一例としての実施の形態に関して、実際的なTSIシステムの構造について説明する。
本発明に従って、(a)従来の点火プラグに置換する小型のプラズマガン又は移動型の火花点火装置(TSIとしても公知)と、(b)特別に適合した電子式励起(すなわち点火)回路とが提供される。電子式回路をプラズマガンのパラメータ(電極の長さ、同軸状シリンダの直径、放電持続時間)に適合させることは、プラズマが電気エネルギの所定の貯蔵のためにガンから去るとき、プラズマの容積を最大にする。電子式回路のパラメータを適正に選択することにより、略最大の電気エネルギがプラズマに伝達されるように、電流及び電圧の時間プロファイルを得ることが可能となる。
本発明のTSIシステムは、1回の着火当たり約300mJ以下しか使用しないことが好ましい。これに反して、より初期のプラズマ及びマーシャルガン点火装置は、実用性を達成していない。その理由は、これらは、遥かにより多くの点火エネルギ(例えば、1回の着火当たり2乃至10ジュール)を採用し、このことは、点火装置を急速に腐食させ、また、寿命を短くするからである。エンジン性能の効率を更に向上させようにすれば、点火エネルギの消費量が増すことで支障が生ずる。
従来、適正な設計原理は、極めて高速度にて移動するプラズマを発生させることであり、このことは、可燃性の混合体を貫通して、高度の乱流を発生させ且つその混合体を多量に点火させることになる。このことは、電極の間に比較的小さい空隙を有する、比較的長い長さの電極を使用することにより実現されていた。例えば、特に、マッティウス及びその他の者によって、電極の長さ対放電空隙のアスペクト比は、3以上、好ましくは、6乃至10であることが提案されていた。これに反して、本発明は、電極の間にて比較的大きい空隙を有する比較的短い長さの電極を使用する。
プラズマの運動エネルギは、次のように、プラズマの質量体Mp、その速度vp 2の積に比例すると考える。
K.E.=Mpp 2
プラズマの速度を2倍にすると、運動エネルギは4倍に増大する。このプラズマの質量体は、ρp×Volpであり、この場合、ρp、Volpは、それぞれプラズマの密度及びプラズマの容積である。このため、同一の速度にてプラズマの容積が2倍になっても必要なエネルギは2倍にしかならない。
本発明は、プラズマを発生させるのに必要とされるプラズマ容積対エネルギの比を増大させる。このことは、穏当なプラズマの速度を迅速に実現することにより行われる。
点火プラズマの容積に対して球状の形状を予想するならば、容積の表面積は、容積の半径の2乗で増大する。プラズマが膨張し且つ可燃性混合体の点火温度まで冷却した後に、プラズマ容積の表面にて可燃性混合体の点火が為される。このため、可燃性の混合体が最初に燃焼するときの速度は、主として、プラズマの当初速度ではなくて、そのプラズマの温度に依存する。その結果、プラズマ容積及び温度とプラズマの入力エネルギとの比を大きくすることにより、電気入力エネルギが可燃性混合体の燃焼速度を増す効果は最大となる。
プラズマの膨張する容積に対する抗力Dは、次のように、可燃性混合体ρcの密度に、及び膨張するプラズマの速度vpの2乗に比例する。
D−ρcp 2
プラズマを膨張させるための電気力Fの大きさは、放電電流Iの2乗に比例する。これら2つの力の等式は次の通りである。
F−I2=D−ρcp 2
プラズマの容積Volpの半径rはotDp(t)dtに比例し、ここで、tDは放電の持続時間である。プラズマの容積は半径rの3乗に比例する一方、プラズマの容積の半径は、otDI(t)dt=Qに比例し、荷電はプラズマ内に挿入される。このように、プラズマの容積はQ3に比例する。
電気エネルギ源がコンデンサ内に蓄えられたものであるならば、Q=VCとなり、ここでVは荷電Qが蓄えられるときの電圧であり、Cは静電容量であり、コンデンサ内に蓄えられたエネルギは、E=1/2CV2となる。
所定のエネルギに対するプラズマの容積を最大にするためには、プラズマの容積Volp対電気エネルギEとの比を最大にしなければならない。Volp/Eは、C33/CV2に比例し、これはC2Vである。所定の一定のエネルギE=1/2CV2の場合、CはV-2に比例する。従って、Volp/EはV-3に比例する。
このため、最適な回路の設計は、所望の電気エネルギを大型のコンデンサ内に低電圧にて蓄えるものである。
このため、効率を向上させるためには、可能な限り最低の電圧にて放電が行わなければならない。この目的のため、本発明により、電気エネルギの最初の放電は絶縁体の表面の上で生じ、絶縁体の表面付近の空隙導電率を高めるために供給電力が使用され、主たる放電エネルギ供給源がプラズマを確実に発生させる効果のある可能な限り最小の電圧にて蓄えられ且つ提供される。
好ましくは、更なる目的は、電極の壁の上で移動する火花(プラズマ)の多量のイオン及び電子が再結合するのを防止することである。イオン及び電子の再結合に起因するエネルギ損失はシステムの効率を低下させる。再結合過程は時間と共に増大するため、イオンの形成は、イオンが壁と相互作用する可能性を最小にし得るよう迅速に行われる必要がある。このため、再結合を少なくするためには、放電時間は短くなければならない。このことは、短い移動距離にて所望の速度を実現することにより達成することができる。
第二の損失機構が存在する。すなわち、プラズマがその経路の前方の可燃性混合体に強く衝突するときの抗力である。これらの損失はその速度の2乗として変化する。このため、その出口速度は、かかる損失を少なくし又は最小にし得るように可能な限り遅くなければならない。
迅速に放電する必要性と相俟って、望まれる大きい容積の結果、電極の間に比較的幅の広い空隙が存在する状態にてプラズマが移動する長さlが短いことを特徴とする構造体となる。この必要性は、上記の図2及び図3に関して説明した2つの比の対によって幾何学的に特定される。
このことは、物理的な寸法に関して何を意味するであろうか。従来の点火プラグの点対点への放電におけるプラズマ容積が約1mm3であるならば、プラズマ容積は、少なくとも100倍以上、すなわちVolp≒100mm3となるように形成することが望ましい。このため、図2の形態を使用すれば、かかる条件を満足させる一例は次の通りである。すなわち、長さl=2.5mm、より大径の円筒状の電極の半径(内側)r2=5.8mm(これは、14mm直径のねじを有する従来の火花空隙を使用する円筒状電極の典型的な半径である)、より小径の円筒状の電極の半径r1=4.6mmである。
図2及び図3の実施の形態に示すように、TSI17、27は、それぞれ、標準的な取り付け手段すなわちねじ19と、標準的な雄型の点火プラグ接続部21と、絶縁体23とのような標準的な点火プラグと同一の物理的構成要素の多くを共有する。しかしながら、TSI17、27の先端すなわちプラズマ形成部分はそれぞれ従来の点火プラグと著しく相違する。図2に図示した本発明の1つの実施の形態に対する移動型火花点火装置(TSI)において、内側電極18は、下方部分がブーツ接続部21の末端側にて外側電極20の内部の開放容積内に同軸状に伸長する状態にて配置される。この実施の形態において、電極間の空隙は、点火装置17の端部にて、最後の2乃至3mmを除いて、絶縁性材料22(例えば、セラミック)で充填されており、この最後の距離はlとして示してある。電極の間のスペースすなわち放電空隙g1は、この実施の形態において、約1.2乃至約1.5mmの半径距離を有するようにすることができる。l、g1のこれらの距離は、TSIが最大の効率を得ることができるように適合する電子機器(以下に説明)と共に、好ましくは、1つのシステムとして作用することが好ましい上で重要である。電極18乃至20の間の放電は、絶縁体23の露出された内面に沿って開始され、それは、絶縁体の表面からある距離だけ離れた空隙内よりも絶縁体の表面に沿って放電を開始するためには低電圧が必要とされるからである。電圧が印加されると、気体(空燃混合体)は発生する電界によりイオン化され、プラズマ24を発生させ、このプラズマは良好な導体となり、低電圧にて電極の間の電流を支持する。この電流は、より多くの気体(空燃混合体)をイオン化し、ローレンツ力を発生させ、この力は、プラズマ24の容積を増大させる。図2のTSIにおいて、プラズマは軸方向に向けて「点火プラグ」17から加速されて出る。
図3には、外側電極28内にて同軸状に配置された内側電極25を有するTSI27が示してある。電極26、28の間のスペースには、絶縁性材料30(例えば、セラミック)が充填されている。図3の実施の形態が図2の実施の形態と相違する主たる特徴は、中央電極25の自由端に一体に形成され又は取り付けられた平坦でディスク状の形状をした(円形)電極面26が存在する点であり、この電極の面は、電極25の長手方向軸線に対して直角に伸長し且つ電極28に面している。プラズマ点火装置27をピストンシリンダ内に取り付けたとき、ディスク26の水平面は関連するピストンヘッド(図示せず)に対して平行となることが更に理解される。電極26に面する電極28の端面もまた電極26の対面する面に対して平行に伸長する略平坦な円形の形状をしている。その結果、電極26、28が対向する面の間には環状キャビティ29が形成される。より正確には、隔てられ且つ関連したピストンヘッドの頂部に対して平行に方向決めされた電極26、28の略平行な2つの面が存在し、このことは、使用時、電極が関連するピストンヘッドに対して垂直に伸長する図2の実施の形態と相違している。空燃混合体に点火したとき、ピストンは、好ましくは、ピストンヘッドよりも関連するシリンダの壁に対して点火装置27の空隙29から更に離れるように、関連するピストンは「上昇し」、点火プラグ又は点火装置27に接近するようにする。従って、プラズマが混合体と最大限相互作用するための好適な好ましい移動方向は、空隙29からシリンダ壁に向けた方向である。略平行な電極26、28は、点火の瞬間にて可燃性混合体の容積の最大寸法に対して略平行となり、このことは、図2の実施の形態及び従来の技術におけるようにこの方向に対して垂直に方向決めされ且つピストンヘッドに向けて方向決めされる場合と相違する。点火装置17、27を励起させるために同一の電気的状態が使用されるとき、プラズマの加速長さl、Lはそれぞれ、プラズマの最適な発生を実現する上で等しいことが分かった。また、TSI27の場合、こうした状態下にて、次の寸法のとき良好に作用する。すなわち、ディスク電極26の半径R2=6.8mm、絶縁性セラミックの半径R1=4.3mm、電極間の空隙g2=1.2mm、長さL=2.5mmである。
図3の実施の形態において、プラズマ32は、絶縁体25の露出面にて放電空隙29内で発生され、矢印29Aの半径方向に向けて成長し且つ外方に拡張する。このことは、図2のTSIの実施の形態に優る幾つかの追加的な利点を提供する。第一に、プラズマ32に対して露出されるディスク電極26の表面積がプラズマ32に対して露出される外側電極28の端部分の表面積に略等しい点である。このことは、ディスク電極26の内側部分の腐食程度が図2のTSI17の内側電極18の露出部分の腐食程度よりも著しく少ないと予想され、この内側電極は、プラズマに露出される表面積が遥かに小さいことを意味する。第二に、図3のTSI27における絶縁体材料30が電極26用の更なる熱伝導経路を提供する点である。追加された絶縁体材料30は内側電極の金属25、26を図2の電極18よりも低温に保ち、これにより、TSI17に比べてTSI27の信頼性を向上させる。最後に、TSI27を使用するとき、プラズマは関連するピストンヘッドに衝突したり、そのピストンヘッドを腐食させることが無い点である。
図5及び図6には、エンジンに取り付けたときの、図2のTSI17と図3のTSI27とのプラズマ軌跡の相違が図解図で示してある。図5において、TSI17は、シリンダヘッド90内に取り付けられており、シリンダ92と、該シリンダ92内で往復運動する、すなわち上下動するシリンダ92と関連している。任意の従来の内燃機関におけると同様に、ピストンヘッド96が上死点に近付くと、TSI17が作動される。これにより、プラズマ24が発生し、該プラズマ24は、ピストンヘッド96に向けて又はピストンヘッド96まで短い距離だけ矢印98の方向に移動する。この移動中、プラズマ24は、シリンダ92内にて空燃混合体(図示せず)を点火させる。この点火はプラズマ24付近にて開始する。プラズマ24のかかる移動と対照的に、TSI27は、図6に図示するように、プラズマ32を矢印100の方向に移動させ、その結果、上述したように、TSI17により提供されるよりもより多量の空燃混合体が点火される。
電極材料は、鋼、クラッド金属、白金めっき鋼(耐食性、すなわち「高性能エンジン」が得られるように)、銅、例えばモリブデン又はタングステンのような高温電極金属のような任意の適当な導体を含むことができる。該金属は、コーバー(Kovar)(カーペンター・テクノロジー・コーポレーション(Carpenter Technology Corp.)の登録商標名で且つその製品)のような熱膨張制御型のものとし、その後にガラス又はセラミックに対する良好なシールを提供し得るように酸化銅のような材料で被覆することができる。また、電極材料は電力の消費量を少なくするように選択してもよい。例えば、その僅かな放射性が電極の間の空気を予めイオン化するのに役立ち、必要な点火電圧を軽減する可能性があるため、トリウム入りタングステンを使用してもよい。また、電極は、高キュリー温度の永久磁石材料で製造し、プラズマを排出するときにローレンツ力を支援し得るように分極させることができる。
該電極は、端部の数ミリを除いて、高温の分極可能な電気誘電体である絶縁体又は絶縁体材料で分離されている。この材料は、例えば、従来の点火プラグに使用されているように、磁器又はガラスで焼き付けたセラミックとすることができる。これと代替的に、この材料は、耐火性セメント、マコール(Macor)(コーニング・グラス・カンパニー(Corning Glass Company)の登録商標名で且つその製品)のような機械加工可能なガラスセラミック又は例えば、はんだ付けガラスフリットにより金属電極に焼き付け且つ密封した成形アルミニウム、安定化ジルコニウム等にて製造することができる。上述したように、セラミックは、バリウムフェライトのような永久磁石材料から成るものでもよい。
図2及び図3の実施の形態の作用の点にて、電極18、20及び25、26がそれぞれTSIシステムの他の部分に接続されたとき、これらの電極は電気システムの一部となる。この電気システムは、また、それぞれの対の電極の間の空隙内にて火花を発生させるのに十分に大きい電位差を提供する電気回路も備えている。本発明の実施の形態の各々に対する電極内及び点火通路内にて電流を取り囲んで形成された磁界は、電界と相互作用して、点火通路内にて材料にローレンツ力を生じさせる。この効果により、点火通路の開始点が移動し、また、所定位置に留まっていないようにし、これにより、上述したように点火通路の断面積を増大させる。このことは、火花の開始点が一定に保たれる従来の火花点火システムと対照的である。電子回路は、TSI17、27に適合して、各実施の形態に対するTSIシステムを完成させる、これらの電子回路については以下の実施例にて説明する。
実施例1
図4には、接続された電気式又は電子式点火回路の基本的要素の概略図と共に、TSIプラグ又は点火装置17が示してある。該電気式又は電子式点火回路は放電(プラズマ)用の電圧及び電流を提供する(TSI27の駆動用に当該回路及び回路要素を使用することができる)。2つの電極18、20の間の放電は、絶縁体材料22の表面56に沿って開始する。気体の空燃混合体は、放電によりイオン化され、プラズマ24を発生させ、該プラズマは電流の良好な導体となり、プラズマを発生させる電圧よりも低電圧にて電極の間に電流を発生させる。この電流は、より多くの気体(空燃混合体)をイオン化し且つプラズマ24の容積を増大させる。
図4に図示した電気回路は、従来の点火システム42(例えば、静電容量型放電点火、CDI、又はトランジスタ式コイル点火、TCI)と、低電圧(Vs)供給源44と、コンデンサ46、48と、ダイオード50、52と、抵抗器54とを備えている。従来の点火システム42は、TSI17の表面56に沿った空隙内で空燃混合体を分解する、すなわちイオン化させるのに必要な高電圧を提供する。導電経路が設定されたならば、コンデンサ46は、ダイオード50を通じて迅速に放電し、プラズマ24内への高電力の入力すなわち電流を提供する。ダイオード50、52は、従来の点火システム42の点火コイル(図示せず)を比較的大型のコンデンサ46(1乃至4μF)から電気的に絶縁するために必要である。ダイオード50、52が存在しないならば、コイルは、コンデンサ46により提供される低インピーダンスのため、高電圧を発生させることはできないであろう。その代わり、該コイルはコンデンサ46を充電することになろう。抵抗器54、コンデンサ48及び電圧源44の機能は放電サイクル後コンデンサ46を再充電することである。抵抗器54は、電圧源44とTSI17の火花空隙との間に低抵抗の電流経路が形成されるのを防止する1つの手段である。
図4の回路は説明の便宜上、簡略化されていることに留意すべきである。商業的適用例において、「実施例2」という表題で以下に説明する図7の回路は、共鳴回路を使用して、コンデンサ46をよりエネルギ効率的な方法にて再充電するために好ましい。更に、その唯一の目的が最初の分解を生じさせることである従来の点火システム42は、従来よりも使用するエネルギが少なく且つより迅速に放電し得るように改変されている。点火エネルギの略全ては、コンデンサ46により供給される。この改変は、主として、より少数の二次巻線を使用することにより高電圧コイルのインダクタンスを低下させるためである。放電が絶縁体の表面で生じるとき、励起放電を遥かに低電圧とすることができる。必要とされる電圧は空中で気体を分解させる必要とされる電圧の約1/3とすることができる。
中央電極18及びプラズマ24を通って外側電極20に達する電流は、中央電極18の周りで磁場(角度)の磁界Br(I、r)を発生させ、この磁界は、電流と、電極18の軸線からの距離(半径ro、図1参照)とに依存する。従って、磁場の磁界Bに対して垂直にプラズマ24を貫通して流れる電流Iは、シリンダ18、20の軸方向zに沿ってプラズマ24内の荷電粒子にローレンツ力Fを発生させる。この力は次のように等式(6)にて計算される。
F−I×B−Fx〜Ir・Bθ
この力は、荷電粒子を加速し、該粒子は、非荷電粒子との衝突により全てのプラズマを加速する。このプラズマは、荷電粒子(電子及びイオン)と中性原子とから成っていることに留意すべきである。この温度は、全ての原子を完全にイオン化するほど放電中で十分に高くはない。
融着装置用のプラズマ発生源としての最初のマーシャルガンは、電極の間の気体噴射パルスが短い真空内にて作動させていた。コンデンサの放電により電極間に生じたプラズマを12cmの距離にて加速して約107cm/秒の最終速度にした。この場合、エンジンの点火装置として使用したプラズマガンは、比較的高圧の気体(空燃混合体)圧力にて作動する。かかる気体の抗力Fvは、以下に示すように、プラズマ速度の2乗に略比例する。
v−vp 2
プラズマが加速する距離は短い(2乃至3mm)。実際上、実験の結果、プラズマの加速距離の長さを2乃至3mm以上に増大させても、コンデンサ46内に蓄えられた電気エネルギを十分に増大させる必要があるものの、プラズマの出口速度は十分に速くならないことが分かった。大気圧にて且つ約300mJの電気的入力エネルギに対して、平均速度は5×104cm/秒に近く、エンジン内にて高圧のときに、その平均速度は遅くなる。8:1の圧縮比にて、この平均速度は約3×104cm/秒となる。
これに反して、従来の火花の1回の放電により多くのエネルギを導入するならば、その強さは多少、増大するものの、発生したプラズマの容積は著しく増大しない。従来の火花において、放電経路の導電率が増大するとき、エネルギ入力の遥かに多くの割合が電極の加熱に向けられる。
実施例2
図2、図3のTSI点火装置17、27は、それぞれ図7に図示した点火回路と組み合わせることができる。該点火電子機器は、図示するように、一次回路77、二次回路79、その関連したそれぞれの充電回路75、81という4つの部分に分割することができる。一方、二次回路79は、高電圧部分83と、低電圧部分85とに分割される。
一次回路77及び二次回路79は、点火コイル62の一次巻線58及び二次巻線60にそれぞれ対応する。そのゲート65にトリガー信号を印加させることでSCR64を作動させると、コンデンサ66はSCR64を通じて放電し、これにより、コイルの一次巻線58内に電流を生じさせる。一方、これは、関連した二次巻線60を横断して高電圧を付与し、これにより、火花空隙68内の気体を分解し且つ導電経路すなわちプラズマを形成する。プラズマが発生されたならば、ダイオード86が作動し、二次コンデンサ70が放電する。火花空隙の符号68は、図2及び図3の一例としてのTSI装置17、27のような本発明による点火装置の典型的なものである。
一次コンデンサ66及び二次コンデンサ70が放電された後、これらのコンデンサはそのそれぞれの一次及び二次充電回路75、81により再充電される。充電回路75、81の双方は、電源80、82(それぞれ)と共に、誘導体72、74(それぞれ)と、ダイオード76、78(それぞれ)とを内蔵している。誘電体72、74の機能は、供給電力が点火装置を通じて短絡するのを防止することである。ダイオード76、78の機能は、発振を回避することである。コンデンサ84は、電源82の電圧V2が大きく変動するのを防止する。
電源80、82の双方は、電圧V1、V2に対してそれぞれ500ボルト以下の程度の電圧を供給する。これらの電源は組み合わせて単一の電源にすることができる(本発明者が行った実験において、2つの電圧を独立的に変化させ易いようにこれらの電源は分離状態のままとした)。電源80、82は、CDI(静電容量放電点火)システムからの直流対直流変換器とすることができ、このCDIシステムは、例えば、12ボルトの自動車バッテリで作動させることができる。
図7の点火回路の必須の部分は、1つ以上の高電流ダイオード86であり、該高電流ダイオードは、全てのエンジンの作動状態に対して、TSI17又はTSI27の何れかの最大の火花空隙破壊電圧(spark gap breakdown voltage)を上回る高圧の逆破壊電圧(reverse breakdown voltage)を有している。ダイオード86の機能は、二次巻線60からコンデンサ70への電流を遮断することにより、二次コンデンサ70を点火コイル62から絶縁することである。この絶縁が存在しないならば、点火コイル62の二次電圧は二次コンデンサ70を充電し、静電容量が大きいことを考えると、点火コイル62は、火花空隙68内にて空燃混合体を分解させる(break down)のに十分に高い電圧を発生することはできないと考えられる。
火花又はプラズマが存在しないとき、ダイオード88は、二次巻線60を通じてコンデンサ70が放電するのを防止する。最後に、二次巻線60を通る電流を少なくし、これにより、回路から発生される電子放射線(無線ノイズ)を軽減するために選択随意的な抵抗器90を使用することができる。
本発明のTSIシステムにおいて、図7のコンデンサ70に加わる電圧を低下させるべく図2乃至図4の内側電極と外側電極との間にトリガー電極を追加することができる。かかる3つの電極を有する点火装置が図8に示してあり且つ以下に説明する。
図8において、3つの電極を有するプラズマ点火装置100が概略図で示してある。内側電極104は、外側電極106内に同軸状に配置されており、その内側電極及び外側電極の双方は数ミリ程度の直径を有している。第三の電極108が内側電極104と外側電極106との間で半径状に配置されている。この第三の電極108は高電圧(HV)コイル110に接続されている。第三の電極108は、絶縁体112の露出面114を充電することにより2つの一次電極104、106の間で放電を開始させる。3つの全ての電極104、106、108間の空隙には、点火装置100の燃焼端部の電極104、106の間の最後の2乃至3mmのスペースを除いて、絶縁材料112(例えば、セラミック)で充填されている。第三の電極108を作動させた後、2つの一次電極104、106の間の放電が絶縁体112の表面114に沿って開始する。気体(空燃混合体)がこの放電によりイオン化される。この放電は、良好な導電体となり且つ電流の増大を可能にするプラズマを発生させる。増大した電流はより多量の気体(空燃混合体)をイオン化し、上述したように、プラズマの容積を増大させる。
第三の電極108の先端と外側電極106との間の高電圧は極めて低い電流の放電を提供し、この放電は、一次コンデンサが誘電体又は絶縁体112の表面114に沿って電極104、106の間で放電するのに十分な荷電粒子を絶縁体112の表面114に発生させるのに十分である。
図9A、図9B及び図9Cに図示するように、本発明の別の実施の形態は、図示するように、平行なロッド状電極122、124を有する移動型火花点火装置120を備えている。平行な電極122、124は、図示するように、そのそれぞれの長さの実質的部分が誘電性の絶縁体材料126により封入されている。誘電体126の上端は、電極122の上端に機械的に且つ電気的に固着された点火プラグのブーツ接続部21を保持している。誘電性材料126は電極122、124を平行に堅固に保持し、その一部分は、図示するように、取り付けねじ19を有する金属製の外側本体128を下方部分の周りで堅固に保持している。電極124は、この実施例において、図示するように、堅固な取り付け部130を介して金属製本体128の内壁に機械的に且つ電気的に固着されている。図9Aに図示するように、電極122、124の各々は誘電体126の下端の表面から外方に距離lだけ伸長している。
図9B、図9Cを参照すると、電極122、124は、距離2rだけ隔てられている。ここで、rは、電極122、124の間に嵌まることができる最大のシリンダの半径(図9C参照)である。
本発明の種々の実施の形態を図示し且つ本明細書に記載したが、これらは単に一例として示したものであり、限定的なものであることを意図するものではない。例えば、TSI17の電極18、20及びTSI27の電極25は円筒状以外の形状とすることができる。また、ディスク形状の電極26は、円形以外、例えば直線ロッドとすることができる。TSI17の場合、電極18、20は平行なロッド又は平行な長い矩形の形態のような、同軸状以外の形態とすることができる。電極は等しい長さを有するものとして図示したが、この長さも相違したものとすることが可能である。この場合、請求の範囲に使用した「長さ」という語は、点火装置からプラズマが放出する方向に沿って重なり合う電極の寸法を意味するものとする。当業者は、実施の形態に対する更なる改変例を認識することができようし、かかる改変例は、添付した請求の範囲の精神及び範囲に包含することを意図するものである。

Claims (34)

  1. 燃焼機関用の移動型火花点火(TSI)システムにおいて、
    互いに離間する略平行な電極であって、それらの間に放電空隙を形成する第一の電極(20;106)と第二の電極(18;104)とを含み、前記第一の電極(20;106)が外側電極であり、前記第二の電極(18;104)が内側電極であり、前記第一の電極(20;106)及び前記第二の電極(18;104)が略円形の断面を有して同軸状に配置され、
    各電極(20,18;106,104)の一端部においてその間に放電空隙を形成し、
    前記内側電極(18;104)の外側半径(r1)と前記外側電極(20,106)の内側半径(r2)との合計(r2+r1)と前記放電空隙に面する前記電極(20,18;106,104)の長さ(l)との比は4以上であり、
    前記外側電極(20;106)の内側半径(r2)及び前記内側電極(18;104)の外側半径(r1)を電極の半径(r2、r1)と定義すると、
    前記電極の長さ(l)は前記放電空隙の寸法(g1)に対して比較的小さく、前記放電空隙の前記寸法(g1)は、前記電極長さ(l)に対して比較的大きく、
    前記電極の半径(r2、r1)の合計(r2+r1)と前記電極の長さ(l)との比が4以上である一方、前記放電空隙における前記電極(20,18;106,104)間の離間距離(r2−r1)である前記空隙の半径方向寸法(g1)と、前記電極(20,18;106,104)の長さ(l)との比が1/3より大きい、前記第一の電極(20;106)及び第二の電極(18;104)と、
    前記第一の電極(20;106)と前記第二の電極(18;104)との間の一部を満たし、少なくとも前記第一及び第二の電極間に表面を形成する電気的絶縁材料(23,112)と、
    前記電気的絶縁材料(23,112)が存在せず、互いに対向して配置され、かつ前記第一の電極と前記第二の電極との間に前記放電空隙を形成する前記各電極(20,18;106,104)の非絶縁端部と、
    前記放電空隙が燃焼シリンダ(92)の内側へ向く状態で、前記点火装置(17,100)を前記内燃機関の前記燃焼シリンダ(92)に取り付ける手段と、を含む点火装置と、
    前記電極(20,18;106,104)間に電位差を提供する電気的手段であって、前記電極(20,18;106,104)に対して最初に十分高い第一の電圧を提供して、最初に前記電極(20,18;106,104)の間において前記電気的絶縁材料の表面上又はそれに隣接した位置にプラズマ(24)を形成し、前記第一の電圧よりも低い電位の第二の電圧を提供して、前記電極の間においてプラズマ(24)を通じて電流を持続させる前記電気的手段と、
    を備え、
    これにより、前記プラズマを介した電流と、該プラズマを介した電流に起因した前記電極の少なくとも一つに流れる電流から生じる磁界とが相互作用し、前記プラズマ(24)に加わるローレンツ力を生成し、ローレンツ力及び熱膨張力の組み合わせにより、前記プラズマ(24)を前記電極間の前記表面に隣接する最初の領域から離れるように動かして、前記プラズマ(24)の容積を増大させるようにした、移動型火花点火(TSI)システム。
  2. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電気的手段は、1回の点火当たり、前記点火装置に300mJ以下のエネルギーを提供するTSIシステム。
  3. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    比較的高圧であるが、電流は小さい前記第一の電圧を提供する第一の電圧発生源(83)と、
    第一の電圧よりも略低圧であるが、前記第一の電圧発生源からの電流に比較して大きい電流の前記第二の電圧を提供する第二の電圧発生源(85)とを備える、TSIシステム。
  4. 燃焼機関用の移動型火花点火(TSI)システムであって、
    互いに離間する略平行な電極であって、それらの間に放電空隙を形成する第一の電極(20;106)と第二の電極(18;104)とを含み、前記第一の電極(20;106)が外側電極であり、前記第二の電極(18;104)が内側電極であり、前記第一の電極(20;106)及び前記第二の電極(18;104)が略円形の断面を有して同軸状に配置され、
    各電極(20,18;106,104)の一端部においてその間に放電空隙を形成し、
    前記外側電極(20;106)の内側半径(r2)及び前記内側電極(18;104)の外側半径(r1)を電極の半径(r2、r1)と定義し、前記放電空隙に面する前記外側電極(20;106)及び内側電極(18;104)の長さを電極の長さ(l)と定義する場合、
    前記電極の長さ(l)は前記放電空隙の寸法(g1)に対して比較的小さく、前記放電空隙の前記寸法(g1)は、前記電極の長さ(l)に対して比較的大きく、
    前記電極の半径(r2、r1)の合計(r2+r1)と前記電極の長さ(l)との比が4以上である一方、前記放電空隙における前記電極(20,18;106,104)間の離間距離(r2−r1)である前記空隙の半径方向寸法(g1)と、前記電極(20,18;106,104)の長さ(l)との比が1/3より大きい、前記第一の電極(20、106)及び第二の電極(18;104)と、
    前記第一の電極(20,106)と前記第二の電極(18;104)との間の一部を満たし、少なくとも前記第一及び第二の電極間に表面を形成する電気的絶縁材料(23,112)と、
    前記電気的絶縁材料(23,112)が存在せず、互いに対向して配置され、かつ前記第一の電極と前記第二の電極との間に前記放電空隙を形成する前記各電極(20,18;106,104)の非絶縁端部と、
    前記放電空隙が前記燃焼シリンダ(92)の内側へ向く状態で前記点火装置(17,100)を前記機関の前記燃焼シリンダ(92)に取り付ける手段と、を備含む点火装置と、
    前記電極(20,18;106,104)の間にプラズマ(24)を形成すべく前記電極(20,18;106,104)に対して最初に十分高い第一の電圧を提供し、前記電極の間のプラズマ(24)を通じて電流を持続させるべく、該第一の電圧よりも低い電位の第二の電圧を提供し得るように前記電極(20,18;106;104)の間に電位差を提供する電気的手段と、
    を備え、
    これにより、前記電極(20,18;106,104)の間の電位差に起因する電界及び前記電流に起因する磁界とが相互作用し、前記プラズマ(24)に加わる力を発生させ、該プラズマ(24)をその最初の領域から離れるように動かして、これにより、該プラズマ(24)の容積を増大させるようにした、移動型火花点火(TSI)システムにおいて、
    前記点火装置(100)が、前記第一の電極(106)と第二の電極(104)との間に配置された第三の電極(108)を更に備え、
    前記第一の電圧が前記第二の電極(104)と第三の電極(108)との間で印加され、
    前記第二の電圧が前記第一の電極(106)と第二の電極(104)との間で印加されるようにした、TSIシステム。
  5. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記第一及び第二の電極(20,18;106,104)が同軸状の平行な円筒体である、TSIシステム。
  6. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記第一及び第二の電極(20,18;106,104)が同じ長さである、TSIシステム。
  7. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記放電空隙に面する前記第一及び第二の電極(20,18;106,104)の前記非絶縁部分の長さ(l)が3mm以下であり、
    前記放電空隙の半径方向の寸法(g1)が1mm乃至3mmである、TSIシステム。
  8. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記第一及び第二の電極(20,18;106,104)が、前記点火装置(17;100)の長手方向軸線に対して平行であるようにした、TSIシステム。
  9. 燃焼機関用の移動型火花点火(TSI)システムにおいて、
    外側電極としての第一の電極(28)及び内側電極としての第二の電極(25)であって、該第一の電極(28)及び第二の電極(25)は、略円形の断面を有して同軸状に配置され、前記第二の電極(25)は、該第二電極(25)の長手方向軸線に垂直な方向に該第二電極(25)の突出端部から延びる円形状の垂直板状部(26)を有して、該垂直板状部(26)の面と前記第一の電極(28)の端面との間に放電空隙(29)を形成する、前記第一の電極(28)及び前記第二の電極(25)と、
    前記第一の電極(28)と前記第二の電極(25)との間に配置され、該電極間に表面を形成する電気的絶縁材料(30)と、
    前記電気的絶縁材料(30)が存在せず、互いに対向して配置され、かつ互いに対向する前記第一の電極(28)の前記端面と前記垂直板状部(26)の前記面との間に前記放電空隙(29)を形成する前記各電極(28,25,26)の非絶縁端部と、
    前記放電空隙(29)が燃焼シリンダ(92)の内側へ向く状態で前記点火装置(27)を前記内燃機関の燃焼シリンダ(92)に取り付ける手段と、
    を備える点火装置と
    前記電極(28,26)の間に電位差を提供する電気的手段であって、前記電極(28,26)に対して最初に十分高い第一の電圧を提供して、前記電極(28,26)の間において最初に前記電気的絶縁材料の表面上又はそれに隣接した位置にプラズマ(32)を形成し、前記第一の電圧よりも低い電位の第二の電圧を提供して、前記電極(28,26)の間のプラズマ(32)を通じて電流を維持させる前記電気的手段と、
    を備え、
    これにより、前記電極(28,26)の間の電位差に起因する電界と前記電流に起因する磁界とが相互作用し、前記プラズマ(32)に加わるローレンツ力を生成し、ローレンツ力及び熱膨張力の組み合わせにより、前記プラズマ(32)を前記電気的絶縁材料の表面に隣接する最初の領域から離れるように動かし、
    前記垂直板部(26)は、前記点火装置(27)の長手方向軸線に対して垂直な面内にて方向決めされた円形状電極を形成し、
    前記垂直板部(26)の外側半径(R2)と前記第一の電極(28)の内側半径(R1)の合計(R2+R1)と、前記放電空隙(29)に面する前記電極(28,26)の半径方向の長さ(L)との比が4以上である一方、
    前記放電空隙(29)における電極(28,26)間の離間距離である前記放電空隙(29)の軸方向の寸法(g2)と、前記放電空隙(29)に面する前記電極(28,26)の半径方向の長さ(L)との比が1/3より大きいことを特徴とする、TSIシステム。
  10. 請求項9に記載のTSIシステムにおいて、
    前記放電空隙(29)に面する前記電極(28,26)の半径方向の長さ(L)が3mm以下であり、
    前記放電空隙(29)の軸方向の寸法(g2)が1mm乃至3mmである、TSIシステム。
  11. 気体状の空燃混合体で動作する燃焼機関用の移動型火花点火(TSI)システムにおいて、
    その間に放電空隙を形成し得るようにされた少なくとも2つの平行で且つ隔てられた電極(124,122)であって、前記放電空隙における電極(124,122)間の離間距離である前記放電空隙の寸法の半分が、前記放電空隙に面する前記電極の長さ(l)より大きい前記電極(124,122)と、
    前記第一電極(124)と前記第二電極(122)と間に介在された電気的絶縁材料(126)と、
    前記電気的絶縁材料(126)が存在せず、互いに対向して配置され、かつ前記放電空隙を形成する各電極(124,122)の非絶縁端部であって、前記放電空隙に面する前記電極(124,122)の長さ(l)にそれぞれ指定される前記非絶縁端部と、
    前記放電空隙が前記内燃機関の燃焼シリンダ(92)内へ向く状態で点火装置(120)を前記燃焼シリンダ(92)に取り付ける手段と、
    前記電極(124,122)の間に2つの電圧を提供する電気的手段であって、第一の印加電圧が前記電極(124,122)の間にプラズマを生成するのに十分高く、第二の印加電圧が前記第一の電圧より低い電圧であり、前記電極(124,122)の間にプラズマを通じた電流を維持する前記電気的手段と、
    を備え、
    これにより、前記電極(124,122)の間の電圧に起因する電界及び前記電流に起因する磁界が相互作用し、前記プラズマに加わるローレンツ力を生成し、ローレンツ力及び熱膨張力との組み合わせにより、前記プラズマを前記電極(124,122)間の最初の領域から離れるように動かして、前記プラズマにより拭き払われる容積を略増大させるようにした、移動型火花点火(TSI)システム。
  12. 請求項11に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電気的手段は、前記点火装置に提供される1回の点火当たりの総エネルギーが300mJより小さくなるように、前記2つの電圧を提供する、TSIシステム。
  13. 内燃機関用のプラズマ点火装置(17;27;100;120)において、
    少なくとも第一及び第二の電極(20,18;28,25,26;106,104;124,122)と、
    前記電極(20,18;28,25,26;106,104;124,122)間に放電空隙を確立するために前記電極を所定の隔たった関係に保つ手段とを備え、
    前記電極(20,18;28,25,26;106,104;124,122)の寸法(l,L)及び形態且つその間の間隔(g1,g2)は、前記点火装置(17;27;100;120)が気体状の空燃混合体状態にて内燃機関の燃焼シリンダ(92)内に取り付けられている間に、電極(20,18;28,25,26;106,104;124,122)を横切って十分に高圧の電圧が印加されたとき、電極間の空燃混合体内にプラズマ(24,32)が形成され、該プラズマ(24,32)が、ローレンツ力及び熱膨張力によって、電極の間からシリンダ(92)内の膨張する容積に入るように、設定され、
    第一及び第二の電極(20,18;28,25,26;106,104;124,122)の作動部分が内燃機関の燃焼シリンダ(92)内に取り付けられた状態にて点火装置(17;27;100;120)を取り付ける手段(19)を備える、プラズマ点火装置。
  14. 請求項13に記載の点火装置(27)において、
    前記各電極(28,26)が平行に隔たった関係にて互いに面する略円形の面を有し、
    該電極(28,26)は、それらの半径(R1,R2)及び前記電極(28,26)の分離距離である前記放電空隙(29)の軸方向の寸法(g2)がプラズマ(32)を形成するのに適するよう隔てられており、
    高電圧が印加されたとき、プラズマ(32)が半径方向外方に移動するようにした、点火装置。
  15. 請求項13に記載の点火装置(17;100;120)において、
    前記第一の電極及び第二の電極(20,18;106,104;124,122)が隔てられ且つ平行な長手方向電極であり、
    高電圧が印加されたとき、プラズマ(24)が第一の電極と第二の電極(20,18;106,104;124,122)の間から長手方向外方に移動するようにした、点火装置。
  16. 請求項15に記載の点火装置(120)において、
    前記所定の隔たった関係に保つ手段は、前記第一の電極(124)と前記第二の電極(122)間に介在された電気的絶縁材料(126)を含み、
    前記電極(124,122)の各々の非絶縁端部分が電気的絶縁材料(126)を有さず且つ互いに対して対向した関係にあって、前記電極間に放電空隙を形成し、該非絶縁端部分が前記電極(124,122)の各電極の長さ(l)に指定され、
    前記電極(124,122)間の分離距離である前記放電空隙の寸法の半分を該各電極の長さ(l)より大きくし、
    最初の放電に応答して、前記電気的絶縁材料の表面上又はその近傍にプラズマが形成される、点火装置。
  17. 請求項15に記載の点火装置(17;100)において、
    第一の電極及び第二の電極は、各々、外側電極(20;106)及び内側電極(18;104)であり、
    第一の電極(20;106)及び第二の電極(18;104)は、略円形の断面を有して互いに同軸状であり、
    各電極(20,18;106,104)の一端部においてその間に放電空隙を形成し、
    前記内側電極(18;104)の外側半径(r1)と前記外側電極(20;106)の内側半径(r2)の合計(r2+r1)と、前記放電空隙に面する前記各電極(20,18;106,104)の長さ(l)との比が4以上である一方、
    前記放電空隙における電極(20,18;106,104)間の離間距離である前記放電空隙の寸法(g1)と、前記放電空隙に面する前記各電極(20,18;106,104)の長さ(l)との比が1/3より大きいようにした、点火装置。
  18. 請求項14に記載の点火装置(27)において、
    前記第一の電極び第二の電極は、各々、外側電極(28)及び内側電極(25)であり、
    前記第一の電極及び第二の電極は、略円形の断面を有して互いに同軸状であり、
    前記第二の電極(25)は、該第二電極(25)の長手方向軸線に垂直な方向に該第二電極(25)の突出端部から延びる円形状の垂直板状部(26)を有して、該垂直板状部(26)の面と前記第一の電極(28)の端面との間に放電空隙(29)を形成し、
    前記垂直板部(26)の外側半径(R2)と前記第一の電極(28)の内側半径(R1)の合計(R2+R1)と、前記放電空隙(29)に面する前記電極(28,26)の半径方向の長さ(L)との比が4以上である一方、
    前記放電空隙(29)における電極(28,26)間の離間距離である前記放電空隙(29)の軸方向の寸法(g2)と、前記放電空隙(29)に面する前記電極(28,26)の半径方向の長さ(L)との比が1/3より大きい、点火装置。
  19. 請求項15に記載の点火装置(17;100;120)において、
    前記所定の隔たった関係に保つ手段は、前記第一の電極(20;106;124)と前記第二の電極(18;104;122)との間に介在された電気的絶縁材料(23;112;126)を含み、
    前記第一の電極(20;106;124)と前記第二の電極(18;104;122)の各々の非絶縁端部分が該電気的絶縁材料(23;112;126)を有せず且つ互いに対して対向した関係にあり前記放電空隙を形成するようにした、点火装置。
  20. 請求項13に記載の点火装置において、
    前記第一の電極と第二の電極との間に配置された第三の電極を更に備え、
    前記高電圧が前記第二の電極と第三の電極との間で印加され、
    前記高電圧よりも低い第二の電圧が前記第一の電極と第二の電極との間で印加されるようにした、点火装置。
  21. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    空燃混合体の空燃比が化学量子論的混合体よりも希薄である、TSIシステム。
  22. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電気的手段は、1回の放電当たり、前記点火装置に提供する総エネルギーが,点火混合体において利用可能なエネルギーの1%よりも小さくなるように、前記第一及び第二電圧を印加する、TSIシステム。
  23. 請求項1に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電気的絶縁材料が誘電体である、TSIシステム。
  24. 請求項11に記載のTSIシステムにおいて、
    前記第一の電圧は、前記電気的絶縁材料の前記表面上又は近傍に起こる前記電極間の最初の放電を引き起こす、TSIシステム。
  25. 請求項11に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電気的手段は、1回の放電当たり、前記点火装置に提供する総エネルギーが、点火混合体において利用可能なエネルギーの1%よりも小さくなるように、前記第一及び第二電圧を印加する、TSIシステム。
  26. 請求項11に記載のTSIシステムにおいて、
    燃焼可能な混合体の空燃比が化学量子論的混合体よりも希薄である、TSIシステム。
  27. 請求項11に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電極は、互いに離間した略平行な長手方向電極である、TSIシステム。
  28. 請求項11に記載のTSIシステムにおいて、
    前記電極間に理論的に嵌る最大のシリンダの半径は、最短の電極の長さを6で割ったものよりも大きい、TSIシステム。
  29. 請求項13に記載の点火装置において、
    放電開始領域は、前記放電空隙の最低電気的絶縁破壊抵抗領域として定義され、
    前記放電空隙の幅は、前記放電開始領域における前記第一及び第二電極間の距離により規定され、
    前記放電空隙の長さは、前記放電開始領域から前記最短の電極の先端までの距離によって規定され、
    前記放電空隙の幅は、前記放電空隙の長さの3分の1よりも大きい、点火装置。
  30. 請求項29の点火装置において、前記放電空隙の幅は、前記放電空隙の長さの半分よりも大きい、点火装置。
  31. 請求項13に記載の点火装置において、
    前記電極間の空間の一部は電気的絶縁材料で満たされ、
    前記放電空隙の長さは、前記電極の非絶縁端部分における各電極の重なり長さにより規定され、
    前記放電空隙の幅は、前記放電空隙の長さの3分の1よりも大きい、
    点火装置。
  32. 請求項31に記載の点火装置において、
    前記放電空隙の幅は、前記放電空隙の長さの半分よりも大きい、点火装置。
  33. 請求項13に記載の点火装置において、
    燃焼シリンダを有する内燃機関と組み合わされ、空燃混合体の空燃比が化学量子論的混合体よりも希薄である、点火装置。
  34. 請求項13に記載の点火装置において、
    前記燃焼領域における空燃混合体の空燃比が化学量子論的混合体よりも希薄である、点火装置。
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