JP4051099B2 - Low molecular weight heparin, process for producing the same, and pharmaceutical composition - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、抗血液凝固活性はほとんど有さず、特定の生物活性を有する低分子化ヘパリン、その製造法並びに当該低分子化ヘパリンを有効成分とするbFGF活性抑制剤又はbFGF活性維持促進剤等に関する。
【0002】
【従来の技術】
特異的生物活性を有する硫酸化多糖を提供するために、従来より様々な研究がなされて来ており、その一例に硫酸化多糖を選択的に脱硫酸化する方法がある。従来、ヘパリンから選択的に脱硫酸化を行う方法としては、ジメチルスルホキシド(DMSO)、N,N−ジメチルホルムアルデヒド(DMF)またはピリジン等の非プロトン性溶媒中(USOV A.et al.Carbohydr.Res.,18, 336(1971))、または少量の水あるいはメタノールを含むDMSO中(Nagasawa K.etal.Carbohydr.Res.,58, 47(1977), Nagasawa K.et al.J.Biochem.,86,1323,(1979))で行うソルボリシスがあり、このソルボリシスの反応機構は、非プロトン性溶媒中での三酸化硫黄とアミンの複合体による硫酸化反応の逆反応であることが知られている。このソルボリシス反応は、その反応条件をコントロールすることにより、ヘパリンのN−硫酸基を選択的に脱硫酸化することはできるが、第1級水酸基(グルコサミン残基の6位水酸基)又は第2級水酸基(ウロン酸残基の2位水酸基)に結合しているO−硫酸基を脱離させることはできなかった。
【0003】
一方、ヘパリンの第1級水酸基に結合した硫酸基を特異的に脱硫酸化する方法として、N−メチルトリメチルシリル−トリフルオロアセトアミド(MTSTFA)を用いる方法がある(Ishihara, M.et al.J.Biochem.,118,1255(1995))。また、第2級水酸基に結合した硫酸基を特異的に脱硫酸化する方法として、ヘパリンをアルカリで処理し凍結乾燥させることにより、ヘパリンのウロン酸残基の2位の水酸基を脱硫酸化することが提案され(Jaseja,M.et al.Can.J.Chem.,67,1449,(1989))、米国特許第5,296,471号には、この方法によってウロン酸残基の2位の水酸基を99%脱硫酸化するとともに、グルコサミン残基の3位の硫酸基の75%に脱硫酸化が起こること、さらに、2価のカルシウムイオンや銅イオンの存在下で、この脱硫酸化は制御できることが示されている。しかしながら上記の選択的脱硫酸化法は、いずれも糖鎖の低分子化は引き起こさないことを明記している。
【0004】
特異的生物活性を有する硫酸化多糖を提供するための方法として、硫酸化多糖の低分子化も行われている。その一つとして、ヘパリンに過ヨウ素酸ナトリウムを作用させ、非硫酸化ウロン酸の2位と3位(C2−C3)の炭素原子間での切断を行うことにより、ヘパリンの血液に対する抗凝固活性を変性し得ることが知られている。また、ヘパリンのリポタンパク質リパーゼ遊離活性における過ヨウ素酸酸化の効果についての報告(Casu,B.et al.,Arzneim Forsch/Drug Res.,36 637-642,(1986))があり、この方法では、ヘパリンは過ヨウ素酸で酸化開裂され、次いで水素化ホウ素で低分子化されることなく還元されている。この方法により得られた生成物は、アンチトロンビンIII(AT III)との結合能力は消失しているが、リポタンパク質リパーゼの遊離活性は変化していない。
【0005】
また、ヘパリンはpH5.3、4℃で24時間、過ヨウ素酸塩による酸化処理を施すことにより、全ての非硫酸化ウロン酸でそのC2−C3炭素原子間での切断が起こり開裂する。そしてさらに、弱酸又は弱アルカリで加水分解処理することによって鎖が切断され、著しく低分子化されることも知られている(Fransson,L.A.et al.,Carbohydr.Res.,80,131-145,(1980))。同様に特表平6−506685号公報には、過ヨウ素酸酸化、還元処理したヘパリンの有する血管平滑筋細胞増殖抑制活性を利用した医薬品への応用が記載されている。
【0006】
更に、特開昭63−278901号公報には、ヘパリンに過ヨウ素酸ナトリウムを作用させ、アルカリで低分子化した後、生じたアルデヒド基を還元する各操作条件が記載され、この方法により得られる物質は、分子量4,800−9,000に相当する下記二糖単位の繰り返し構造をもつ14−30糖鎖を含んでいることが示されている。
IdoA−2S(GlcA−2S)−GlcNS又は、
IdoA−2S(GlcA−2S)−GlcNAc
(ただし、IdoA:イズロン酸、GlcA:グルクロン酸、GlcNS:N−硫酸化グルコサミン、GlcNAc:N−アセチル化グルコサミンである。GlcNSあるいはGlcNAcの6位は硫酸化されている場合も多い。)
【0007】
そして、ヘパリンを低分子化することにより得られたこれらの硫酸化多糖は、AT IIIとの結合能力を失い、抗血液凝固活性は消失しているが、平滑筋細胞増殖抑制、組織修復促進、動脈硬化予防、ショック状態の改善、癌転移予防等の生理活性は保持されていることが記載されている。
【0008】
任意の構造と分子量を有する硫酸化多糖の開発は、好ましい生理活性を有する医薬品の創造に際し重要である。特に、ヘパリンは様々な生理活性物質と特異的な分子量と構造をもつドメインを介して相互作用することが知られており、例えば、塩基性繊維芽細胞増殖因子(以下bFGFと略記する)と相互作用し、その安定化と細胞増殖活性を促進するところのヘパリンの低分子化により生じる硫酸化多糖は、N−硫酸化されたグルコサミンと2位が硫酸化(2−O−硫酸化)されたイズロン酸の二糖体構造に富んだ10−12糖以上(分子量3,500−4,000ダルトン以上)の糖鎖である(Ishihara M.et al.Glycobiology, 4, 451(1994))。
【0009】
一方、酸性繊維芽細胞増殖因子(以下aFGFと略記する)やFGF−4(カポシ肉腫FGF)の活性維持・促進には、bFGFの場合に適した物性に加えてより多くのN−硫酸化グルコサミンの6位が硫酸化されている必要がある(Ishihara M. Glycobiology, 4,817,(1994))。しかしながら、8糖以下のサイズのオリゴ糖鎖は繊維芽細胞増殖因子(以下FGFと略記する)の活性を促進する活性は持たず、むしろ抑制活性を持つ。したがって、特異的構造を有する任意の分子量の硫酸化多糖は、特異的な生理活性を維持し、且つ、他の多くの生理活性物質との相互作用から生じる望ましくない生理活性を抑制することが期待される。
【0010】
FGFと多糖類を使用した組成物としては、例えば、FGFと抗ウィルス活性を有する硫酸化多糖及び賦形剤からなる医薬品組成物(特開平6−80583号公報)、FGFとL−イズロン酸2硫酸及びN−スルホ−D−グルコサミンからなり、8−18糖で構成されるFGFと結合性を有するオリゴ糖を含有する組成物(特開平5−148305号公報)、FGFムテインとグリコサミノグリカンとの複合体あるいはこれらを配合した組成物(特開平2−40399号公報)及びFGFと選択的に6位の硫酸基(6−O−硫酸)が脱硫酸化された選択的6−O−脱硫酸化ヘパリンを配合した組成物(WO96/01278)等があげられる。これらのうち、特開平6−80583号公報に記載の医薬組成物において、医薬組成物として使用されている硫酸化多糖としては、カラーギナン、ヘパリン、デキストラン硫酸、アガロース型硫酸化多糖等があげられているが、低分子化や脱硫酸化されたものは記載されておらず、その医薬組成物は抗ウィルス活性の共働作用による増強を目的としている。
【0011】
また、特開平5−148305号公報の組成物では、脱硫酸化されていない特定構造のオリゴ糖が使用され、特開平2−40399号公報の組成物では天然のグリコサミノグリカンを使用しており、いずれも低分子化や脱硫酸化処理が施されたものではない。さらに、従来の低分子化方法により得られた硫酸化多糖は分子量が一定ではなく、低分子から高分子にかけて幅広い分子量分布を持ち、様々な分子量を持つ硫酸化多糖の混合物であるので、当該混合物から目的分子量の硫酸化多糖を得るためには複雑なカラムによる分画が必要であった(Ishihara M.et al.J.Biol.Chem.,268,4675-4683,(1993))。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
所望の生理活性に優れた医薬品開発のためには、生体内での様々な活性を制御するのに有用な、抗血液凝固活性がより低く、しかも生体物質との親和性が失われていない任意の分子量をもった硫酸化多糖が求められているが、この様な特性を持つ任意の分子量の硫酸化多糖を簡単な操作により得る方法は知られておらず、従来の複雑なカラムワークが必要とされる精製法は実用性がなく工業的に実施することは極めて困難であり、更に得られた硫酸化多糖の分子量分布幅は広かった。
本発明は、上記特性を持つ任意の分子量の硫酸化多糖であるヘパリン及び該ヘパリンを簡便に製造する方法を提供するものである。なお、以下の説明中、ヘパリンは硫酸化多糖と表記されることもある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、出血活性などの副作用が少なく、かつ硫酸化多糖本来の生物活性をより特異的に発現させることを目的とし、硫酸化多糖の構造特異性と分子量選択性に優れた調製法を鋭意検討した結果、硫酸化多糖の構成ウロン酸の2位の硫酸基を脱硫酸化(2−O−脱硫酸化)し、次いで酸化剤によりウロン酸の2位と3位の炭素原子間で開裂後、当該開裂部位において糖鎖を切断する処理を行うことよりなる低分子化方法において、該脱硫酸化を調整することにより特異的構造を有し、任意の分子量を有する低分子化された硫酸化多糖を選択的に調製し得ること、並びにこの方法で得られた硫酸化多糖は上記所望の特性を満たす事を見い出し本発明を完成するに至った。
【0014】
すなわち本発明の要旨は、グリコサミノグリカン分解酵素による分解と高速液体クロマトグラフィーによる分析を組み合わせた二糖分析により得られる請求項1に記載の構造式で表される二糖体組成において(A)及び(B)の規定を充たし、且つ(C)及び(D)に規定する物性を有することを特徴とする低分子化ヘパリン
(A)ΔDi−tri(U,6,N)Sのモル%が65%以上(但し、ΔDi−tri(U,6,N)Sは、式中において、R1、R2、R3がSO3-であることを意味する。)
(B)ΔDi−di(U,N)Sのモル%が27.1%〜32.6%(但し、ΔDi−di(U,N)Sは、式中において、R 1 がH、R 2 及びR 3 がSO 3- であることを意味する。)
(C)APTT活性及び抗トロンビン活性の少なくとも一方が標準ヘパリンに比して2%以下
(D)平均分子量が1,000〜4,500Da(ダルトン)
に存し、この低分子化ヘパリンはbFGFの働きを抑制する活性、あるいは促進する活性と抑制する活性を共に発現することが出来る。なお、本願明細書において標準ヘパリンは、後述する物性により定義された標準ヘパリンを意味する。
【0015】
本発明の他の要旨は、下記工程:(a)ヘキソサミンとウロン酸の繰り返し構造を基本骨格とするヘパリンの構成ウロン酸の2位の硫酸基を2〜85%部分的脱硫酸化し、(b)次いで酸化剤により2位に硫酸基を有しないウロン酸を2位と3位の炭素原子間で開裂した後、(c)上記開裂された糖残基において、ヘパリンの切断処理を行うことよりなる低分子化されたヘパリンを製造する方法に存し、また、本発明の更なる要旨は、当該低分子化ヘパリンを有効成分として含有するbFGF活性抑制剤又はbFGF活性維持促進剤に存する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態について説明する。本発明の低分子化ヘパリンは、グリコサミノグリカン分解酵素による分解と高速液体クロマトグラフィーによる分析を組み合わせた後述の二糖分析により得られる下記構造式で表される二糖体組成において(A)及び(B)の規定を充たし、且つ(C)及び(D)に規定する物性を有することよりなる。
(A)ΔDi−tri(U,6,N)Sのモル%が65%以上(但し、ΔDi−tri(U,6,N)Sは、式中において、R1、R2、R3がSO3-であることを意味する。)
(B)ΔDi−di(U,N)Sのモル%が27.1%〜32.6%(但し、ΔDi−di(U,N)Sは、式中において、R 1 がH、R 2 及びR 3 がSO 3- であることを意味する。)
(C)APTT活性及び抗トロンビン活性の少なくとも一方が標準ヘパリンに比して2%以下
(D)平均分子量が1,000〜4,500Da(ダルトン)
【0017】
【化1】
【0018】
本発明における上記硫酸化多糖の二糖体組成は、後述する実施例に記載の二糖分析法による測定値から算出したものであり、また分子量は実施例に記載の分子量測定法による測定値である。更にAPTT活性及び抗トロンビン活性は実施例に記載のAPTT及び抗トロンビン活性の測定法による測定値である。
そして、二糖体組成は試験法1に記載の酵素消化による二糖分析により得られる特定が可能な構造を持つ不飽和二糖の量(ΔDi−0S、ΔDi−NS、ΔDi−6S、ΔDi−US、ΔDi−di(6、N)S、ΔDi−di(U、N)S、ΔDi−di(U、6)S、ΔDi−tri(U、6、N)Sのモル%の合計)を100%として、上記特定の構造を持つ二糖の割合を示したものであり、当該数値は酵素消化前の硫酸化多糖の硫酸化を反映するものである。
【0019】
なお、本願明細書中において、二糖体組成の表記は、下記を意味する。
【表1】
【0020】
また、上記略号の示す構造は以下のとおり表記されることもある。
ΔDi−0S:ΔHexA1→4HexNAc、ΔDi−6S:ΔHexA1→4HexNAc(6S)、ΔDi−NS:ΔHexA1→4HexNS、ΔDi−US:ΔHexA(2S)1→HexNAc、ΔDi−di(6,N)S:ΔHexA1→4HexNS(6S)、ΔDi−di(U,N)S:ΔHexA(2S)1→4HexNS、ΔDi−di(U,6)S:ΔHexA(2S)1→4HexNAc(6S)、ΔDi−tri(U,6,N)S:ΔHexA(2S)1→4HexNS(6S)。
上記式中、ΔHexAは不飽和ウロン酸、HexNAcはN−アセチルヘキソサミン、HexNSはN−硫酸化ヘキソサミン、カッコ内は硫酸基の結合位置を示す。
【0021】
本発明の上記低分子化ヘパリンはD−グルコサミン(ヘキソサミン)とD−グルクロン酸(ウロン酸)の繰り返し構造を基本骨格とする多糖であり、D−グルコサミンはN−硫酸化又は6−O−硫酸化のうちの一方あるいは両方がなされていることが好ましいが、これに限定はされない。D−グルクロン酸は2−O−硫酸化されていることが好ましいが、これに限定はされない。
【0022】
本発明の低分子化硫酸化多糖は、ヘキソサミンとウロン酸の繰り返し構造を基本骨格とする硫酸化多糖の構成ウロン酸の2位の硫酸基を部分的脱硫酸化する工程、次いで酸化剤により2位が硫酸化されていないウロン酸を2位と3位の炭素原子間で開裂する工程、当該開裂部位において糖鎖の切断処理する工程からなる方法により取得されるので、以下その製造工程に従って説明する。
【0024】
本発明における原料硫酸化多糖の部分的脱硫酸化反応は、硫酸化多糖を構成する硫酸化ウロン酸のうち、2位の硫酸基を脱硫酸化する方法であれば特に限定されず実施されるが、より低分子化された硫酸化多糖を目的とする場合にはアルカリを使用する方法、特に、ヘパリン等の原料硫酸化多糖をアルカリ溶液に溶解した後、直ちに凍結して凍結乾燥を行う部分的脱硫酸化法が好ましい。アルカリ溶液への溶解は、好ましくは氷冷(0℃)〜室温(24℃)で行われるが、特に限定されるものではない。アルカリによる部分的脱硫酸化を行う場合は、その凍結乾燥処理した後、1〜2.5M、好ましくは2Mとなるようにアルカリに再溶解し、その後、酸好ましくは弱酸、さらに好ましくは酢酸によって、pHを8〜10に調整した後、直ちに蒸留水に対して1日以上、好ましくは2日間透析を行い、凍結乾燥あるいはエタノール沈殿法によって部分的に脱硫酸化することが好ましい。当該脱硫酸化に使用するアルカリは特に限定はされないが、好ましくは例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウムなどのアルカリ金属水酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウムなどのアルカリ土類金属水酸化物、その中でも水酸化ナトリウムを使用することが特に好ましい。
原料硫酸化多糖の脱硫酸化の程度は、目的とする低分子化多糖の物性により異なるが、通常構成ウロン酸の2−O−硫酸基の2%〜85%、好ましくは5〜50%、更に好ましくは7〜45%が部分的に脱硫酸化処理される。
【0025】
本発明においては、アルカリによる硫酸化多糖の部分的脱硫酸化の際、そのアルカリ濃度を調整することによって脱硫酸化の割合を制御し、その結果硫酸化多糖の開裂処理後の低分子化された硫酸化多糖の分子量を任意の範囲に維持することが出来る。
当該脱硫酸化処理におけるアルカリの濃度は原料硫酸化多糖の種類、目的とする分子量及び脱硫酸化に使用するアルカリの種類によって異なり、画一的に決められないが、比較的高濃度のアルカリを使用すればより低分子化された硫酸化多糖を取得することができる。例えば部分的脱硫酸化に使用するアルカリとして最も好ましい形態である水酸化ナトリウムを使用した場合、0.2N以上の濃度で1,000Da未満、0.1Nで約1,200Da、0.05Nで約2,500Da、0.025Nで約4,500Da、0.0125Nで約5,000Daの平均分子量の硫酸化多糖を製造することが可能である。
しかしながら、アルカリが高濃度過ぎると必要以上に低分子化され、望ましくない副反応を併起する恐れがあり、他方低濃度過ぎると目的とする程度の低分子化が生じないので好ましくない。通常、アルカリは、0.01〜0.5N、好ましくは0.01〜0.2Nの濃度で使用され、温度等他の反応条件等を考慮しこの濃度範囲で適宜選定される。
【0026】
本発明においては、部分的脱硫酸化した後、次いで酸化剤によるウロン酸残基の開裂処理を行う(工程:b)が、酸化剤によるウロン酸残基の開裂は、2位が硫酸化されていないウロン酸残基の2位と3位の炭素原子間の結合を切断して開裂する方法であれば特に限定されない。
当該方法における酸化剤としては、過ヨウ素酸化合物や過酸化水素などがあげられるが、過ヨウ素酸酸化物、その中でも特に過ヨウ素酸ナトリウムが好ましい。過ヨウ素酸ナトリウムを酸化による開裂処理に使用する際は、0.01〜0.3M、好ましくは0.05〜0.2Mの濃度で、部分的に脱硫酸化処理を施した硫酸化多糖濃度0.5%〜10%、好ましくは1〜7%、pHは3〜7、好ましくは4〜5、温度は0〜37℃、好ましくは0〜10℃、さらに好ましくは4℃の条件下で1日以上、好ましくは3日間処理を施す。処理後、過剰の過ヨウ素酸ナトリウムを、100〜500mMのエチレングリコールあるいはグリセリンなどを添加することによって分解する。その後、必要に応じて、蒸留水による透析を行ったり、さらに凍結乾燥あるいはエタノール沈殿法などの方法を用いて部分的にウロン酸の2位が脱硫酸化された硫酸化多糖の過ヨウ素酸酸化生成物を得ることも可能である。
【0027】
また、過ヨウ素酸化合物を酸化剤として使用した場合は、過ヨウ素酸酸化によって該開裂硫酸化多糖の末端に生じたアルデヒド基は還元処理を施すことが好ましい。例えば0.1〜0.5M、好ましくは0.2Mの水素化ホウ素ナトリウムを含むpH8.5〜9.5の1〜20%、好ましくは5〜10%の過ヨウ素酸酸化生成物(W/V)溶液を4℃、3時間反応させることによって還元することが好ましい。さらには過剰の水素化ホウ素ナトリウムを反応液のpHを4〜5に調節することによって分解し、1〜2.5M、好ましくは2Mのアルカリに再溶解してpH9〜10に調整し、蒸留水による透析によって過ヨウ素酸酸化還元生成物のナトリウム塩を得ることが好ましい。
【0028】
本発明においては、上記酸化的開裂処理、次いで必要に応じ還元処理が施された硫酸化多糖は、開裂された糖残基において切断処理が施される(工程:c)。
上記硫酸化多糖の切断処理は、開裂したウロン酸残基部で特異的に切断を行う方法であれば限定はされないが、例えば酸又はアルカリによる処理が好ましい。例えば、酸としては硝酸、硫酸、塩酸等の無機酸、アルカリとしては水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム等のアルカリ金属及びアルカリ土類金属の水酸化物が好ましいが、希硫酸を用いる方法が最も好ましい。希硫酸を用いる場合、前記酸化剤による開裂の過程で生成したウロン酸残基が開裂された多糖を、希硫酸によってpHを1〜3、好ましくはpH2に調整し、40〜80℃、好ましくは50〜70℃で2時間以上加熱する。
【0029】
この処理方法によって生成した低分子化された硫酸化多糖を回収する方法としては、例えば、上記のように切断処理後、反応物を水酸化ナトリウムによってpH9〜10に調整し、蒸留水に対して透析を行った後、凍結乾燥あるいはエタノール沈殿法などによってそのナトリウム塩を得ることができる。
この様な回収方法により、分子量分布幅が狭く、所望の分子量に制御された硫酸化多糖を得ることが可能であるが、さらに必要ならばクロマトグラフィーや限外濾過などの分画処理を行い、より狭い分子量分布幅の画分を得ることも可能である。
【0030】
本発明方法で得られる低分子化硫酸化多糖の分子量は8,000Da以下、通常1,000〜8,000Daであるが、反応処理条件、分画操作を適宜組み合わせることにより、その使用目的に応じた所定の分子量を有する低分子化硫酸化多糖を取得することが可能である。例えば、硫酸化多糖のbFGF活性を促進或いは抑制する活性を利用するための当該硫酸化多糖は、その平均分子量としては3,500〜6,000Daが好ましく、4,000〜4,500Daであることがより好ましい。
当該低分子化硫酸化多糖は安全性の面から、APTT活性及び抗トロンビン活性の少なくともどちらか一方が標準ヘパリンに比して2%以下であることが好ましい。さらにbFGF活性を促進する活性が後記実施例に記載のbFGF活性促進及び抑制効果の測定法で測定した際に標準ヘパリンに比して50%以上であることが好ましく、60%以上であることがさらに好ましい。
【0031】
又、硫酸化多糖のbFGF活性を抑制する活性を利用するための当該硫酸化多糖は、その平均分子量としては1,000〜3,500Daであることが好ましいが、2,000〜3,000であることがより好ましい。
当該低分子化硫酸化多糖は安全性の面から、APTT活性及び抗トロンビン活性の少なくともどちらか一方が標準ヘパリンに比して2%以下であることが好ましく、APTT活性と抗トロンビン活性の双方が1%以下であることがより好ましい。さらにbFGF活性を促進する活性及び抑制する活性が後記実施例に記載のbFGF活性促進及び抑制効果の測定法で測定した際に標準ヘパリンに比してそれぞれ50%以上であることが好ましく、それぞれ60%以上であることがさらに好ましい。
【0032】
更に、本発明においては、切断処理後の反応生成物を分画処理することにより、目的とする用途に適合した特定範囲の分子量を有する硫酸化多糖を所定量含有する画分を取得することも出来る。
即ち、硫酸化多糖のbFGF活性を促進或いは抑制する活性を利用するためには、硫酸化多糖画分として平均分子量3,500〜6,000Daの硫酸化多糖を含有し、且つその硫酸化多糖を、重量換算で50%(重量%)以上含有することが好ましく、60%(重量%)以上含有することがさらに好ましい。また、当該画分としての平均分子量は3,500〜5,500Daが好ましく、4,000〜5,000Daであることが更に好ましい。
【0033】
また、硫酸化多糖のbFGF活性を抑制する活性を利用するための硫酸化多糖画分としては、平均分子量1,000〜3,500Daの硫酸化多糖を50%(重量%)以上含有することが好ましく、60%(重量%)以上含有することがさらに好ましい。また、当該画分の平均分子量は1,500〜3,000Daが好ましく、2,000〜3,000Daであることがさらに好ましい。
【0034】
本発明が提供する低分子化硫酸化多糖は、標準ヘパリンと比較して抗血液凝固活性が低く、特に、抗血液凝固活性を表す抗トロンビン活性とAPTT活性が低い特性を呈するものである。特に好ましい硫酸化多糖は、後記実施例に記載の抗トロンビン活性測定法による測定値と、APTT活性測定法による測定値の少なくとも一方が、標準ヘパリンと比較して2%以下である。さらにより好ましいものは、抗トロンビン活性、APTT活性が共に標準ヘパリンと比較して1%以下であり、両活性が0≦抗トロンビン活性/APTT活性≦0.5であるところの抗トロンビン活性が低いものは、医薬組成物に用いた場合出血活性が低いことが期待され有用である。
【0035】
本発明の低分子化硫酸化多糖は、その分子量或いは適用濃度に応じてbFGF活性を促進したり抑制したりする特性を有している。即ち、上記平均分子量3,500Da〜6,000Da及び1,000〜3,500Daの低分子化硫酸化多糖とこれらの硫酸化多糖を含有する上記画分は、bFGF活性を抑制する活性に優れ、実施例中の試験法に記載のbFGF活性測定方法による抑制効果を測定した結果、bFGF2ng/mlに対して当該硫酸化多糖50〜100μg/mlの濃度では、標準ヘパリンと比較して40%以上、好ましくは50%以上当該増殖因子活性を抑制する活性を保持している。特に、上記平均分子量3,500〜6,000Daの硫酸化多糖及び当該硫酸化多糖を含有し且つ平均分子量4,000〜4,500Daの画分は、上記当該増殖因子活性を抑制する活性を、上記濃度条件下において60%以上保持しており、さらに優れている。
【0036】
また、平均分子量3,500〜6,000Daの硫酸化多糖及び該硫酸化多糖を含有する平均分子量4,000〜4,500Daの画分は、bFGF活性測定方法による活性促進効果を測定した結果、bFGF2ng/mlに対して当該硫酸化多糖0.5〜5μg/mlの濃度において、促進効果を保持しており、当該促進効果は標準ヘパリンと比較して50%以上、好ましくは60%以上保持している。
【0037】
本発明は、上記低分子化硫酸化多糖の有するbFGF活性を促進或いは抑制する性質を利用し、該硫酸化多糖を有効成分として含有するbFGF活性促進剤及び活性抑制剤を提供するとともに、bFGF活性促進剤をbFGFと混合して医薬組成物とすることにより、bFGFの細胞増殖活性がより促進された医薬を提供する。
即ち、本発明の医薬組成物は、本発明の低分子化硫酸化多糖或いは該硫酸化多糖を含有する画分を有効成分として含有するものである。
【0038】
本発明のbFGF活性維持促進効果を有する硫酸化多糖は、生体に投与することにより、bFGFの活性を安定化し、例えば、創傷治癒促進などに有用である。bFGFを含有する本発明医薬組成物により当該因子活性を促進することによって、例えば糖尿病患者で多発する床ずれ等の治療及び予防に有用である。また、内因性のbFGFが十分に産出されている患者や部位を治療する場合、必ずしも外部からbFGFを投与する必要はなく、有効成分として本発明の硫酸化多糖のみを含有する医薬組成物でも十分に目的を達成できる。また本発明のbFGF活性抑制効果を有する硫酸化多糖は、腫瘍、血管狭窄、炎症、ケロイド等の治療や予防に有用である。
【0039】
本発明の低分子化硫酸化多糖からなるbFGF活性維持促進剤及びbFGF活性抑制剤、又は上記のbFGFを含有するbFGF活性維持促進組成物を生体内外に投与する際の剤型及び投与経路としては、対照となる疾患の性質や重篤度に応じて適宜選択することができる。例えば、それらをそのまま、又は他の薬理的に許容され得る担体、賦形剤、希釈剤等と共に医薬組成品(例えば、注射剤、錠剤、カプセル剤、液剤、軟膏等、ゲル剤)として、温血動物(例えば、ヒト、マウス、ラット、ハムスター、ウサギ、犬、ネコ、ウマ等)に対して、非経口的又は経口的に安全に投与することができる。
【0040】
本発明の医薬組成物の有効成分である低分子化硫酸化多糖の配合量並びに投与量は、その製剤の投与方法、投与形態、使用目的、患者の具体的症状、患者の体重などに応じて個別的に決定されるべき事項であり、特に限定はされないが、低分子化硫酸化多糖の臨床投与量として1日当たり概ね100μg/kg〜100mg/kg程度を例示することができる。また、上記製剤の投与間隔は1日1回程度でも可能であり、1日2〜4回、又はそれ以上の回数に分けて投与することもできる。また、例えば点滴などにより連続的に投与することも可能である。
【0041】
なお、本発明の医薬組成物の有効成分である低分子化硫酸化多糖は、後述する実施例において細胞に対する毒性は見られなかった。ヘパリンのマウス(雄、雌)における急性毒性試験によるLD50は、経口投与で5,000mg/kg以上、皮下又は腹腔内投与で2,500mg/kg以上、静注で1,000mg/kg程度であることが知られている。本発明の医薬組成物の有効成分である低分子化硫酸化多糖は、APTT活性、抗トロンビン活性が標準ヘパリンと比較して共に2%未満と極めて低いため、このことからも本発明の医薬組成物の有効成分である硫酸化多糖の安全性は高い。
【0042】
【実施例】
本発明を以下に実施例により具体的に説明するが、本発明はその要旨を超えない限りこれらに限定されるものではない。
なお、本発明のそれぞれの硫酸化多糖の同定及び活性評価は以下の方法に基づいて行った。
【0043】
試験法1
[酵素消化による二糖分析]
硫酸化多糖の硫酸基の位置の分析は、次のようにして行った。すなわち、それぞれの硫酸化多糖を酵素消化し、生成した不飽和二糖(前記構造式:化1)を高速液体クロマトグラフィー(HPLC)で分析した[新生化学実験講座3、糖質II(東京化学同人刊、1991)p49−62に記載の「2・8グリコサミノグリカン分解酵素とHPLCを組み合わせた構造解析」参照]。各不飽和二糖のピーク面積を計算して、全面積に対するピーク面積をパーセントとして表した。
【0044】
(1) 硫酸化多糖及び硫酸化多糖の切断処理により生成した低分子化硫酸化多糖の分解酵素による消化
新生化学実験講座3、糖質II p54−59に記載の方法により、硫酸化多糖あるいは低分子化硫酸化多糖1.0mgを2mM酢酸カルシウムを含む20mM酢酸ナトリウム(pH7.0)220μlに溶解して、20mUのヘパリナーゼ、20mUのヘパリチナーゼI及びIIを加えて、37℃2時間反応させた。
【0045】
(2) HPLCによる分析
硫酸化多糖又は低分子化硫酸化多糖の分解酵素による消化を行った後の溶液50μlを、HPLC(医理化、モデル852型)を用いて分析した。イオン交換カラム(Dionex社、CarboPac PA−1カラム4.0mm×250mm)を使用し、232nmでの吸光度を測定した。4〜12糖スタンダードを基準とし(Yamada, et al., J.Biol.Chem.,270 , 8696-8706,(1995))、 流速1ml/分で、塩化リチウムを用いたグラジエント系(50mM→2.5M)を用いる方法に準拠した(Kariya, et al.Comp.Biochem.Physiol.,103B,473,(1992))。
【0046】
試験法2
[分子量測定]
硫酸化多糖の切断処理により生成した低分子化硫酸化多糖の3%溶液10μlをHPLCによるゲルろ過で分析した。カラムはTSKgel−(G4000+G3000+G2500)PWX(東ソー、7.8mm×30 cm)を用い、溶離液に0.2M塩化ナトリウムを使用して、1.0ml/分の流速で展開した。低分子化硫酸化多糖の検出には示差屈折計(島津製作所、AID−2A)を用いた。表−2における重量平均分子量はヘパリンの分子量標準品を対照にして求めた(Kaneda et al.Biochem. Biophys. Res. Comm.,220 PP.108-112(1996))。
標準ヘパリンの分子量の測定は光散乱法を用いて行った(Nagasawa et al., J.Biochem.81,989-993,(1977))。
【0047】
試験法3
[bFGF活性維持促進効果と活性抑制効果の測定]
bFGF活性促進効果測定のため、10%の牛血清を含んだDMEM培地(LifeTechnologies社製)で継代維持されたA31細胞(BALB/c 3T3)を、1μg/mlのテストサンプルを含む100μlのITS+(Collaborative Research社製)、20mM NaClO3、2ng/mlヒト組み換えbFGF(hrbFGF)(生化学工業(株)製)を含んだSO4 2-フリーDMEMと共に96−マルチウェルカルチャープレートにプレートした。3日間の培養後、20μlのセルタイター96AQノンラジオアクティブ細胞増殖アッセイ溶液(生化学工業(株)製)を各ウェルに添加し、37℃で2時間培養後、490nmでの吸光度を測定することにより、それぞれのウェルの細胞増殖を定量した。表−3において、1μl/mlの標準ヘパリンを加えた時の細胞増殖促進を100とし、加えない時を0とした。
【0048】
またbFGF活性抑制効果測定のためには、上記細胞を80μg/mlのテストサンプルを含む100μlのITS+、2ng/mlのhrbFGFを含んだDMEMとともに96−マルチウェルカルチャープレートにプレートし、3日間の培養後、同様にそれぞれのウェルの細胞増殖を定量した。表−3において、80μg/mlの標準ヘパリンを加えた時の細胞増殖抑制を100とし、加えない時を0とした。
【0049】
試験法4
[APTT及び抗トロンビン活性の測定]
APTTの測定のため、ラットの下大動脈より3.2%クエン酸1/10容量で採血し、血液を1,000×g、10分間遠心分離し得た血奬100μlと様々な濃度の各サンプル100μlとを測定用カップに入れ、37℃で1分間保温した。その後、あらかじめ37℃に保温しておいたアクチン(商品名:(株)ミドリ十字)100μlを添加し、さらに2分間保温した。次いで、37℃に保温しておいた0.02M CaCl2溶液100μlを添加し、この時より凝固がおこるまでの時間を血液凝固自動測定装置(KC−10A:アメルング社製)で測定した。表−3において、標準ヘパリンのAPTT活性を100とした時の低分子化硫酸化多糖のAPTT活性を示した。
【0050】
抗トロンビン活性の測定のため、上記当該ラット血奬100μlと様々な濃度の各サンプル100μlとを測定用カップに入れ、37℃で1分間保温した。その後、37℃に保温したトロンビン(10U/ml)100μlを添加し、この時より凝固が起こるまでの時間を上記血液凝固自動測定装置で測定した。表−3において、標準ヘパリンの抗トロンビン活性を100とした時の抗トロンビン活性を示した。
【0051】
本明細書における標準ヘパリン
標準ヘパリンは、牛小腸由来のヘパリンが好ましく、以下に示す物性のヘパリンを標準ヘパリンとする。
(1) 上記試験法1に記載の二糖分析法による測定値から算出した二糖体組成が表−1に記載の標準ヘパリンの数値、即ち、ΔDi−0S:4.3%、ΔDi−NS:2.3%、ΔDi−6S:0.5%、ΔDi−US:1.4%、ΔDi−di(6,N)S:6.9%、ΔDi−di(U,N)S:27.5%、ΔDi−di(U,6)S:0%、ΔDi−tri(U,6,N)S:57.1%であり、ウロン酸2位脱硫酸化率0%を示す(%はすべてモル%比を表す)。
(2) 抗血液凝固活性が160IU/mgである。
(3) 平均分子量が12,000〜13,000Daである。
【0052】
実施例1(製造例)
1.硫酸化多糖の部分的脱硫酸化
ヘパリンナトリウム塩(重量平均分子量:12,200Da、Syntex社製:以下当該ヘパリンを標準ヘパリンとした)500mgを、0.4、0.2、0.1、0.05、0.025及び0.0125Nの水酸化ナトリウム水溶液並びに蒸留水各10mlで溶解し、凍結乾燥した。その生成物は続いて、10mlの1M水酸化ナトリウム溶液で溶解し、20%酢酸溶液でpH9に調節した後、蒸留水に対して2日間透析し、再び凍結乾燥することにより部分的に2位の硫酸基を脱硫酸化したヘパリン(部分的2−O−脱硫酸化ヘパリン)のナトリウム塩が得られた。ヘパリンの上記部分的2−O−脱硫酸化処理前と処理後の酵素消化による二糖分析値から算出した二糖体組成及び2−O−脱硫酸化率を表−2に示す。
【0053】
【表2】
【0054】
2.部分的脱硫酸化ヘパリンの酸化開裂
得られた部分的2−O−脱硫酸化ヘパリンのそれぞれを、過ヨウ素酸ナトリウムの存在下で酸化した。この反応は、それぞれの部分的2−O−脱硫酸化ヘパリン5%、0.1Mの過ヨウ素酸化ナトリウム、50mMの酢酸ナトリウムを含んだpH5の溶液中で、4℃、3日間酸化処理して行った。酸化処理後、過剰の過ヨウ素酸を最終濃度250mMのグリセリンを加えることで還元し、蒸留水に対して透析し、部分的に2−O−脱硫酸化したヘパリンの過ヨウ素酸酸化生成物を得た。この酸化反応処理時に生成したアルデヒド基は、0.2Mの水素化ホウ素ナトリウムを含んだpH9の該酸化ヘパリン(W/V)10%溶液を4℃、3時間反応させることで還元した。過剰な水素化ホウ素ナトリウムは、反応液のpHを希塩酸で5に調節し、30分間室温で放置することで分解し、再び水酸化ナトリウムでpHを9に調節した後、蒸留水への透析と凍結乾燥により、過ヨウ素酸酸化・還元生成物のナトリウム塩を得た。
【0055】
3.ウロン酸残基の開裂による低分子化
次いで、それぞれの過ヨウ素酸酸化・還元生成物のナトリウム塩を希硫酸でpH2に調節し、60℃で3時間加熱することにより、酸化還元反応を受けたウロン酸残基の定量的解重合によるヘパリンの段階的低分子化を達成した。それぞれ得られた低分子化硫酸化多糖は、水酸化ナトリウムでpH9に調節した後、1,000MW cutoffの透析チューブ(Spectrum社製)を用いて、蒸留水に対する透析と凍結乾燥により、それぞれ低分子化硫酸化多糖のナトリウム塩を得た。上記試験法に従い、ゲル浸透クロマトグラフィーにより各々の硫酸化多糖の平均分子量を測定しその結果を表−3に記載した。
【0056】
4.bFGF活性促進、抑制効果及びAPTT、抗トロンビン活性の測定
表−2に記載の標準ヘパリン及び当該標準ヘパリンから得られた低分子化硫酸化多糖のそれぞれについて、上記試験法によりそのbFGF活性促進効果及び活性抑制効果並びにAPTT及び抗トロンビン活性を調べた。その結果を表−3に記載した。
【0057】
【表3】
【0058】
また、得られた低分子化硫酸化多糖について、上記試験法による二糖分析の測定値から二糖体組成を算出し、その結果を表−4に記載した。
【0059】
【表4】
【0060】
実施例2(製剤例)
(1)注射剤
▲1▼ 前記製造例において製造した低分子化硫酸化多糖からHPLCにより調製した平均分子量4,500Da及び2,500Daの低分子化硫酸化多糖(30mg/ml)を、終濃度5mg/mlとなるように5%マンニトール水溶液に溶解し、これを無菌濾過した後、2mlずつアンプルに分注して2種類の注射剤を製造した。
▲2▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖(30mg/ml)を、終濃度100μg/mlとなるように5%マンニトール水溶液に溶解し、これを無菌濾過した後、2mlずつアンプルに分注して注射剤を製造した。
【0061】
▲3▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖(30mg/ml)を、bFGFと共に終濃度100μg/ml、bFGFが1μg/mlとなるように5%マンニトール水溶液に溶解し、これを無菌濾過した後、2mlずつアンプルに分注して注射剤を製造した。
【0062】
(2)錠剤
▲1▼前記の平均分子量4,500Da及び2,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物100mg、乳糖670mg、バレイショデンプン150mg、結晶セルロース60mg及び軽質無水ケイ酸50mgを混合し、これにヒドロキシプロピルセルロース30mgをメタノールに溶解した溶液(ヒドロキシプロピルセルロース10重量%)を添加して練合造粒した。次にこれを径0.8mmのスクリーンで押し出して顆粒状にし、乾燥した後、ステアリン酸マグネシウム15mgを添加して圧縮成型し、2種類の200mgの錠剤を製造した。
【0063】
▲2▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物5mg、乳糖700mg、バレイショデンプン150mg、結晶セルロース60mg及び軽質無水ケイ酸50mgを混合し、これにヒドロキシプロピルセルロース30mgをメタノールに溶解した溶液(ヒドロキシプロピルセルロース10重量%)を添加して練合造粒した。次にこれを径0.8mmのスクリーンで押し出して顆粒状にし、乾燥した後、ステアリン酸マグネシウム15mgを添加して圧縮成型し、200mgの錠剤を製造した。
【0064】
▲3▼前記の平均分子量4,500Daの硫酸化多糖画分の凍結乾燥物5mg、bFGF2μg、乳糖700mg、バレイショデンプン150mg、結晶セルロース60mg及び軽質無水ケイ酸50mgを混合し、これにヒドロキシプロピルセルロース30mgをメタノールに溶解した溶液(ヒドロキシプロピルセルロース10重量%)を添加して練合造粒した。次にこれを径0.8mmのスクリーンで押し出して顆粒状にし、乾燥した後、ステアリン酸マグネシウム15mgを添加して圧縮成型し、200mgの錠剤を製造した。
【0065】
(3)カプセル剤
▲1▼前記の平均分子量4,500Da及び2,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物100mg、バレイショデンプン150mg、軽質無水ケイ酸50mg、ステアリン酸マグネシウム10mg及び乳糖765mgを均一に混合し、この混合物を200mgずつ分取して硬カプセルに充填して、2種類のカプセル剤を製造した。
▲2▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物5mg、バレイショデンプン150mg、軽質無水ケイ酸50mg、ステアリン酸マグネシウム10mg及び乳糖860mgを均一に混合し、この混合物を200mgずつ分取して硬カプセルに充填してカプセル剤を製造した。
▲3▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物5mg、bFGF2μg、バレイショデンプン150mg、軽質無水ケイ酸50mg、ステアリン酸マグネシウム10mg及び乳糖860mgを均一に混合し、この混合物を200mgずつ分取して硬カプセルに充填してカプセル剤を製造した。
【0066】
(4)軟膏剤
▲1▼前記の平均分子量4,500Da及び2,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物100mg、鉱油4g、石油ゼリー8g、混合メチル/プロピルパラバン60mg、非イオン性界面活性剤1g及び精製水30gを均一に混合し、この混合物を容器に充填して2種類の軟膏剤を製造した。
▲2▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物5mg、鉱油4g、石油ゼリー8g、混合メチル/プロピルパラバン60mg、非イオン性界面活性剤1g及び精製水30gを均一に混合し、この混合物を容器に充填して軟膏剤を製造した。
▲3▼前記の平均分子量4,500Daの低分子化硫酸化多糖の凍結乾燥物5mg、bFGF2μg、鉱油4g、石油ゼリー8g、混合メチル/プロピルパラバン60mg、非イオン性界面活性剤1g及び精製水30gを均一に混合し、この混合物を容器に充填して軟膏剤を製造した。
【0067】
【発明の効果】
本発明によれば、任意の分子量を持ち一定構造で特定の生物活性を有するヘキソサミンとウロン酸の繰り返し構造を基本骨格とする低分子化硫酸化多糖を提供することができ、該低分子化硫酸化多糖は、それを構成する所定割合の二糖体組成割合からなり、且つ所定範囲の平均分子量を有することで特徴付けられるが、これらは、標準ヘパリンに比し低い抗血液凝固活性を呈し、また、bFGF活性を促進或いは抑制する活性も保持しているので、該硫酸化多糖はbFGF活性を制御し、抗血液凝固活性が低い医薬品組成物として利用することが可能である。更に、本発明では、硫酸化多糖の2−O−脱硫酸化されるウロン酸量の制御、つまりその脱硫酸化処理条件を制御するという簡単な方法によりこの任意の分子量を有する低分子化硫酸化多糖の製造を可能とするものであり、工業的製造法として利するところが大である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention has almost no anticoagulant activity and has a low molecular weight having a specific biological activity.Heparin, Its production method and its low molecular weightHeparinIs the active ingredientbFGF activity inhibitor or bFGF activity maintenance promoter, etc.About.
[0002]
[Prior art]
In order to provide a sulfated polysaccharide having specific biological activity, various studies have been made so far, and one example is a method of selectively desulfating a sulfated polysaccharide. Conventionally, as a method of selectively desulfating from heparin, an aprotic solvent such as dimethyl sulfoxide (DMSO), N, N-dimethylformaldehyde (DMF) or pyridine (USOV A. et al. Carbohydr. Res. , 18, 336 (1971)) or in DMSO with a small amount of water or methanol (Nagasawa K. etal. Carbohydr. Res., 58, 47 (1977), Nagasawa K. et al. J. Biochem., 86, 1323, (1979)), and the reaction mechanism of this solvolysis is known to be the reverse reaction of the sulfation reaction with a complex of sulfur trioxide and amine in an aprotic solvent. In this solvolysis reaction, the N-sulfate group of heparin can be selectively desulfated by controlling the reaction conditions, but the primary hydroxyl group (6-position hydroxyl group of glucosamine residue) or secondary hydroxyl group The O-sulfate group bonded to (the 2-position hydroxyl group of the uronic acid residue) could not be eliminated.
[0003]
On the other hand, as a method for specifically desulfating the sulfate group bonded to the primary hydroxyl group of heparin, there is a method using N-methyltrimethylsilyl-trifluoroacetamide (MTSTFA) (Ishihara, M. et al. J. Biochem). ., 118,1255 (1995)). Further, as a method for specifically desulfating a sulfate group bonded to a secondary hydroxyl group, the hydroxyl group at the 2-position of the uronic acid residue of heparin can be desulfated by treating heparin with an alkali and freeze-drying. Proposed (Jaseja, M. et al. Can. J. Chem., 67, 1449, (1989)), US Pat. No. 5,296,471 discloses a hydroxyl group at the 2-position of the uronic acid residue by this method. It is shown that desulfation occurs in 75% of the sulfate group at the 3-position of the glucosamine residue and that this desulfation can be controlled in the presence of divalent calcium ions and copper ions. Has been. However, it is specified that none of the selective desulfation methods described above cause sugar chain depolymerization.
[0004]
As a method for providing a sulfated polysaccharide having specific biological activity, the molecular weight of the sulfated polysaccharide has also been reduced. As one of them, heparin is allowed to act on sodium periodate and cleaves between the carbon atoms of the 2nd and 3rd positions (C2-C3) of non-sulfated uronic acid, so that heparin has anticoagulant activity against blood. It is known that can be modified. There is also a report on the effect of periodate oxidation on the lipoprotein lipase release activity of heparin (Casu, B. et al., Arzneim Forsch / Drug Res., 36 637-642, (1986)). Heparin is oxidatively cleaved with periodic acid and then reduced with borohydride without being reduced in molecular weight. The product obtained by this method has lost its ability to bind to antithrombin III (AT III), but the release activity of lipoprotein lipase remains unchanged.
[0005]
Further, heparin is cleaved between its C2-C3 carbon atoms by cleavage with periodate in all non-sulfated uronic acids when subjected to an oxidation treatment with periodate at pH 5.3, 4 ° C. for 24 hours. Furthermore, it is also known that the chain is cleaved by hydrolyzing with a weak acid or a weak alkali to significantly reduce the molecular weight (Fransson, LA et al., Carbohydr. Res., 80, 131-145, (1980 )). Similarly, Japanese translation of PCT publication No. 6-506665 describes application to pharmaceuticals utilizing the vascular smooth muscle cell proliferation inhibitory activity of periodate oxidation and reduction-treated heparin.
[0006]
Furthermore, Japanese Patent Application Laid-Open No. 63-278901 describes each operating condition in which sodium periodate is allowed to act on heparin to reduce the molecular weight with alkali and then the resulting aldehyde group is reduced. The substance has been shown to contain 14-30 sugar chains with the following disaccharide unit repeat structure corresponding to a molecular weight of 4,800-9,000.
IdoA-2S (GlcA-2S) -GlcNS or
IdoA-2S (GlcA-2S) -GlcNAc
(However, IdoA: iduronic acid, GlcA: glucuronic acid, GlcNS: N-sulfated glucosamine, GlcNAc: N-acetylated glucosamine. The 6-position of GlcNS or GlcNAc is often sulfated.)
[0007]
These sulfated polysaccharides obtained by reducing the molecular weight of heparin have lost the ability to bind to AT III and have lost anticoagulant activity, but they have suppressed smooth muscle cell proliferation, promoted tissue repair, It is described that physiological activities such as prevention of arteriosclerosis, improvement of shock state, prevention of cancer metastasis and the like are retained.
[0008]
Development of a sulfated polysaccharide having an arbitrary structure and molecular weight is important in creating a pharmaceutical product having favorable physiological activity. In particular, heparin is known to interact with various physiologically active substances through domains having specific molecular weights and structures. For example, heparin interacts with basic fibroblast growth factor (hereinafter abbreviated as bFGF). The sulfated polysaccharide produced by reducing the molecular weight of heparin that acts and promotes its stabilization and cell growth activity is N-sulfated glucosamine and sulfated at position 2 (2-O-sulfated). It is a sugar chain of 10-12 sugars or more (molecular weight of 3,500-4,000 daltons or more) rich in the disaccharide structure of iduronic acid (Ishihara M. et al. Glycobiology, 4, 451 (1994)).
[0009]
On the other hand, in order to maintain and promote the activity of acidic fibroblast growth factor (hereinafter abbreviated as aFGF) and FGF-4 (Kaposi's sarcoma FGF), in addition to physical properties suitable for bFGF, more N-sulfated glucosamine The 6th position must be sulfated (Ishihara M. Glycobiology, 4,817, (1994)). However, oligosaccharide chains having a size of 8 sugars or less do not have the activity of promoting the activity of fibroblast growth factor (hereinafter abbreviated as FGF), but rather have the inhibitory activity. Therefore, any molecular weight sulfated polysaccharide having a specific structure is expected to maintain specific bioactivity and suppress undesirable bioactivity resulting from interaction with many other bioactive substances. Is done.
[0010]
Examples of the composition using FGF and polysaccharide include, for example, a pharmaceutical composition comprising FGF and sulfated polysaccharide having antiviral activity and an excipient (JP-A-6-80583), FGF and L-iduronic acid 2 Composition comprising sulfuric acid and N-sulfo-D-glucosamine and containing oligosaccharide having binding properties with FGF composed of 8-18 sugar (JP-A-5-148305), FGF mutein and glycosaminoglycan Or a composition containing them (JP-A-2-40399) and FGF and selective 6-O-desulfurization selectively desulfated at the 6-position sulfate group (6-O-sulfuric acid) And a composition containing heparin oxide (WO96 / 01278). Among these, in the pharmaceutical composition described in JP-A-6-80583, examples of the sulfated polysaccharide used as the pharmaceutical composition include carrageenan, heparin, dextran sulfate, agarose type sulfated polysaccharide, and the like. However, no low molecular weight or desulfated one is described, and the pharmaceutical composition is intended to enhance the antiviral activity by synergistic action.
[0011]
In the composition of JP-A-5-148305, an oligosaccharide having a specific structure which is not desulfated is used, and in the composition of JP-A-2-40399, natural glycosaminoglycan is used. None of these were subjected to low molecular weight reduction or desulfation treatment. Furthermore, since the sulfated polysaccharide obtained by the conventional molecular weight reduction method is a mixture of sulfated polysaccharides with various molecular weights, the molecular weight is not constant, has a wide molecular weight distribution from low to high molecular weight, In order to obtain a sulfated polysaccharide of the desired molecular weight from a complex, fractionation by a complicated column was required (Ishihara M. et al. J. Biol. Chem., 268, 4675-4683, (1993)).
[0012]
[Problems to be solved by the invention]
In order to develop a drug with excellent desired physiological activity, any anti-coagulant activity that is useful for controlling various activities in vivo and that does not lose affinity with biological substances Although there is a need for sulfated polysaccharides with a molecular weight of 1, it is not known how to obtain sulfated polysaccharides of any molecular weight with such characteristics by simple operations, and conventional complex column work is required. The purification method described above is not practical and extremely difficult to implement industrially, and the molecular weight distribution of the sulfated polysaccharide obtained was wide.
The present invention relates to a sulfated polysaccharide of any molecular weight having the above characteristics.HeparinAnd theHeparinIt provides a method for easily producing the above.In the following description, heparin may be expressed as a sulfated polysaccharide.
[0013]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors aim to express the biological activity inherent to sulfated polysaccharides with less side effects such as bleeding activity, and a preparation method excellent in structure specificity and molecular weight selectivity of sulfated polysaccharides As a result of intensive study, the sulfate group at the 2-position of uronic acid of the sulfated polysaccharide was desulfated (2-O-desulfated), and then cleaved between the 2- and 3-position carbon atoms of uronic acid with an oxidizing agent. Then, in a method for reducing the molecular weight comprising performing a treatment for cleaving the sugar chain at the cleavage site, the reduced molecular weight sulfation having a specific structure and adjusting the desulfation to have an arbitrary molecular weight The inventors have found that a polysaccharide can be selectively prepared and that the sulfated polysaccharide obtained by this method satisfies the above-mentioned desired characteristics, and the present invention has been completed.
[0014]
That is, the gist of the present invention is a disaccharide composition represented by the structural formula according to claim 1 obtained by disaccharide analysis combining degradation by glycosaminoglycan degrading enzyme and analysis by high performance liquid chromatography (A )And (B)And ()C)as well as(DCharacterized by having the physical properties prescribed inLowMolecularizationHeparin
(A) The mol% of ΔDi-tri (U, 6, N) S is 65% or more (provided that ΔDi-tri (U, 6, N) S is represented by R1, R2, RThreeIs SO3-It means that. )
(B) The mol% of ΔDi-di (U, N) S is 27.1% to 32.6% (where ΔDi-di (U, N) S is R in the formula 1 Is H, R 2 And R Three Is SO 3- It means that. )
(C)At least one of APTT activity and antithrombin activity is 2% or less compared to standard heparin
(D) Average molecular weight is 1,000 ~4,500Da (Dalton)
This low molecular weightHeparinCan express both the activity to suppress the action of bFGF, or the activity to promote and the activity to suppress. In the present specification, standard heparin means standard heparin defined by physical properties described later.
[0015]
Another gist of the present invention is as follows: (a) a repeating structure of hexosamine and uronic acid as a basic skeletonHeparinThe sulfate group at the 2-position of the uronic acid is partially desulfated by 2 to 85%, and (b) the uronic acid having no sulfate group at the 2-position is then cleaved between the 2- and 3-position carbon atoms by an oxidizing agent (C) in the cleaved sugar residue,HeparinThe molecular weight is reduced by cuttingHeparinThe present invention further provides a method for producing a low molecular weight compound.HeparinAs an active ingredientbFGF activity inhibitor or bFGF activity maintenance promoterExist.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Embodiments of the present invention will be described below. Low molecular weight of the present inventionHeparin(A) is a disaccharide composition represented by the following structural formula obtained by disaccharide analysis described later, which combines degradation by glycosaminoglycan degrading enzyme and analysis by high performance liquid chromatography (A)And (B)And ()C)as well as(D) Has the physical properties prescribed inRukoAnd more.
(A) The mol% of ΔDi-tri (U, 6, N) S is 65% or more (provided that ΔDi-tri (U, 6, N) S is represented by R1, R2, RThreeIs SO3-It means that. )
(B) The mol% of ΔDi-di (U, N) S is 27.1% to 32.6% (where ΔDi-di (U, N) S is R in the formula 1 Is H, R 2 And R Three Is SO 3- It means that. )
(C)At least one of APTT activity and antithrombin activity is 2% or less compared to standard heparin
(D) Average molecular weight is 1,000 ~4,500Da (Dalton)
[0017]
[Chemical 1]
[0018]
The disaccharide composition of the sulfated polysaccharide in the present invention is calculated from the measured value by the disaccharide analysis method described in the Examples described later, and the molecular weight is the measured value by the molecular weight measurement method described in the Examples. is there. Furthermore, APTT activity and antithrombin activity are values measured by the methods for measuring APTT and antithrombin activity described in Examples.
The disaccharide composition is the amount of unsaturated disaccharide having a identifiable structure obtained by the disaccharide analysis by enzyme digestion described in Test Method 1 (ΔDi-0S, ΔDi-NS, ΔDi-6S, ΔDi−). US, ΔDi-di (6, N) S, ΔDi-di (U, N) S, ΔDi-di (U, 6) S, ΔDi-tri (U, 6, N) S) The percentage of the disaccharide having the above specific structure is shown as 100%, and the numerical value reflects the sulfation of the sulfated polysaccharide before the enzyme digestion.
[0019]
In addition, in this-application specification, the description of a disaccharide composition means the following.
[Table 1]
[0020]
In addition, the structure indicated by the abbreviations may be expressed as follows.
ΔDi-0S: ΔHexA1 → 4HexNAc, ΔDi-6S: ΔHexA1 → 4HexNAc (6S), ΔDi-NS: ΔHexA1 → 4HexNS, ΔDi-US: ΔHexA (2S) 1 → HexNAc, ΔDi-di (6, N) S: ΔHex → 4HexNS (6S), ΔDi-di (U, N) S: ΔHexA (2S) 1 → 4HexNS, ΔDi-di (U, 6) S: ΔHexA (2S) 1 → 4HexNAc (6S), ΔDi-tri (U , 6, N) S: ΔHexA (2S) 1 → 4HexNS (6S).
In the above formula, ΔHexA is unsaturated uronic acid, HexNAc is N-acetylhexosamine, HexNS is N-sulfated hexosamine, and the parenthesis indicates the binding position of the sulfate group.
[0021]
Low molecular weight of the present inventionHeparinIsD-glucosamine (hexosamine) and D-glucuronic acid (uronic acid)A polysaccharide with a repeating structure of, D-glucosamineIt is preferable that one or both of N-sulfation and 6-O-sulfation is made, but this is not a limitation. D-glucuronAcidAlthough it is preferable that it is 2-O-sulfated, it is not limited to this.
[0022]
The low molecular weight sulfated polysaccharide of the present invention comprises a step of partially desulfating the sulfate group at the 2-position of uronic acid, which is a constituent of a sulfated polysaccharide having a repeating structure of hexosamine and uronic acid, and then 2-position by an oxidizing agent. Is obtained by a method comprising a step of cleaving unsulfated uronic acid between the 2-position and 3-position carbon atoms, and a step of cleaving a sugar chain at the cleavage site. .
[0024]
The partial desulfation reaction of the raw material sulfated polysaccharide in the present invention is not particularly limited as long as it is a method of desulfating the sulfate group at the 2-position among sulfated uronic acids constituting the sulfated polysaccharide, In the case of aiming at a lower molecular weight sulfated polysaccharide, a method using an alkali, particularly partial desulfurization in which a raw material sulfated polysaccharide such as heparin is dissolved in an alkaline solution and then immediately frozen and freeze-dried. An oxidation method is preferred. The dissolution in the alkaline solution is preferably carried out under ice cooling (0 ° C.) to room temperature (24 ° C.), but is not particularly limited. In the case of performing partial desulfation with an alkali, after the freeze-drying treatment, it is redissolved in an alkali so as to be 1 to 2.5 M, preferably 2 M, and then an acid, preferably a weak acid, more preferably acetic acid, After adjusting the pH to 8 to 10, it is preferable to immediately dialyze against distilled water for 1 day or more, preferably 2 days, and partially desulfate by freeze drying or ethanol precipitation. The alkali used for the desulfation is not particularly limited, but preferably an alkali metal hydroxide such as sodium hydroxide or potassium hydroxide, an alkaline earth metal hydroxide such as magnesium hydroxide or calcium hydroxide, Among them, it is particularly preferable to use sodium hydroxide.
The degree of desulfation of the raw material sulfated polysaccharide varies depending on the physical properties of the target low-molecular-weight polysaccharide, but usually 2% to 85%, preferably 5 to 50%, of the 2-O-sulfate group of the constituent uronic acid. Preferably 7 to 45% is partially desulfated.
[0025]
In the present invention, at the time of partial desulfation of sulfated polysaccharide with alkali, the ratio of desulfation is controlled by adjusting the alkali concentration, and as a result, low molecular weight sulfate after cleavage treatment of sulfated polysaccharide. The molecular weight of the modified polysaccharide can be maintained in an arbitrary range.
The concentration of alkali in the desulfation treatment varies depending on the type of raw material sulfated polysaccharide, the target molecular weight, and the type of alkali used for desulfation, and cannot be determined uniformly, but a relatively high concentration of alkali should be used. Thus, a sulfated polysaccharide having a lower molecular weight can be obtained. For example, when sodium hydroxide, which is the most preferable form as an alkali used for partial desulfation, is used, it is less than 1,000 Da at a concentration of 0.2 N or more, about 1,200 Da at 0.1 N, and about 2 at 0.05 N. , 500 Da, 0.025 N, about 4,500 Da, and 0.0125 N, about 5,000 Da average molecular weight sulfated polysaccharide can be produced.
However, if the alkali concentration is too high, the molecular weight may be lowered more than necessary, and an undesirable side reaction may occur. On the other hand, if the concentration is too low, the desired degree of molecular weight reduction will not occur. Usually, the alkali is used at a concentration of 0.01 to 0.5 N, preferably 0.01 to 0.2 N, and is appropriately selected within this concentration range in consideration of other reaction conditions such as temperature.
[0026]
In the present invention, after partial desulfation, the uronic acid residue is subsequently cleaved with an oxidizing agent (step: b). There is no particular limitation as long as it is a method of cleaving the bond between the 2- and 3-position carbon atoms of a non-uronic acid residue.
Examples of the oxidizing agent in the method include periodate compounds and hydrogen peroxide, but periodate oxides, and sodium periodate is particularly preferable among them. When sodium periodate is used for the cleavage treatment by oxidation, the concentration of sulfated polysaccharide that has been partially desulfated at a concentration of 0.01 to 0.3M, preferably 0.05 to 0.2M is 0. 0.5% to 10%, preferably 1 to 7%, pH is 3 to 7, preferably 4 to 5, temperature is 0 to 37 ° C, preferably 0 to 10 ° C, more preferably 4 ° C. The treatment is performed for at least a day, preferably for 3 days. After the treatment, excess sodium periodate is decomposed by adding 100 to 500 mM ethylene glycol or glycerin. Then, if necessary, dialysis with distilled water, and periodate oxidation of sulfated polysaccharides that are partially desulfated at position 2 of uronic acid using methods such as freeze-drying or ethanol precipitation. It is also possible to get things.
[0027]
Further, when a periodic acid compound is used as an oxidizing agent, it is preferable that the aldehyde group generated at the terminal of the cleaved sulfated polysaccharide by periodate oxidation is subjected to a reduction treatment. For example, 1 to 20%, preferably 5 to 10% of periodic acid oxidation product (W / W) at pH 8.5 to 9.5 containing 0.1 to 0.5M, preferably 0.2M sodium borohydride. V) It is preferable to reduce by reacting the solution at 4 ° C. for 3 hours. Furthermore, excessive sodium borohydride is decomposed by adjusting the pH of the reaction solution to 4-5, redissolved in 1-2.5M, preferably 2M alkali, and adjusted to pH 9-10, distilled water It is preferred to obtain the sodium salt of the periodate redox product by dialysis with
[0028]
In the present invention, the sulfated polysaccharide that has been subjected to the above oxidative cleavage treatment and then subjected to reduction treatment as necessary is subjected to cleavage treatment at the cleaved sugar residue (step: c).
The cleavage treatment of the sulfated polysaccharide is not limited as long as it is a method that specifically cleaves at the cleaved uronic acid residue, but for example, treatment with acid or alkali is preferable. For example, the acid is preferably an inorganic acid such as nitric acid, sulfuric acid or hydrochloric acid, and the alkali is preferably an alkali metal or alkaline earth metal hydroxide such as sodium hydroxide, potassium hydroxide, magnesium hydroxide or calcium hydroxide, The method using dilute sulfuric acid is most preferable. When dilute sulfuric acid is used, the polysaccharide produced by cleaving the uronic acid residue generated in the process of cleavage with the oxidizing agent is adjusted to pH 1 to 3, preferably pH 2 with dilute sulfuric acid, and 40 to 80 ° C., preferably Heat at 50-70 ° C. for 2 hours or more.
[0029]
As a method of recovering the low molecular weight sulfated polysaccharide produced by this treatment method, for example, after the cleavage treatment as described above, the reaction product is adjusted to pH 9 to 10 with sodium hydroxide, After dialysis, the sodium salt can be obtained by lyophilization or ethanol precipitation.
By such a recovery method, it is possible to obtain a sulfated polysaccharide having a narrow molecular weight distribution width and controlled to a desired molecular weight, but if necessary, fractionation treatment such as chromatography or ultrafiltration is performed, It is also possible to obtain a fraction with a narrower molecular weight distribution width.
[0030]
The molecular weight of the low molecular weight sulfated polysaccharide obtained by the method of the present invention is 8,000 Da or less, usually 1,000 to 8,000 Da. Depending on the purpose of use, the reaction treatment conditions and fractionation operations may be appropriately combined. It is possible to obtain a low molecular weight sulfated polysaccharide having a predetermined molecular weight. For example, the average molecular weight of the sulfated polysaccharide for utilizing the activity of promoting or suppressing the bFGF activity of the sulfated polysaccharide is preferably 3,500 to 6,000 Da, and 4,000 to 4,500 Da. Is more preferable.
From the viewpoint of safety, the low molecular weight sulfated polysaccharide preferably has at least one of APTT activity and antithrombin activity of 2% or less compared to standard heparin. Further, the activity for promoting bFGF activity is preferably 50% or more, and preferably 60% or more, as compared with standard heparin, when measured by the method for measuring bFGF activity promotion and suppression effects described in Examples below. Further preferred.
[0031]
The sulfated polysaccharide for utilizing the activity of suppressing the bFGF activity of the sulfated polysaccharide preferably has an average molecular weight of 1,000 to 3,500 Da, but 2,000 to 3,000. More preferably.
From the viewpoint of safety, the low molecular weight sulfated polysaccharide preferably has at least one of APTT activity and antithrombin activity of 2% or less compared to standard heparin, and has both APTT activity and antithrombin activity. More preferably, it is 1% or less. Further, the activity to promote and suppress bFGF activity is preferably 50% or more, respectively, as compared to standard heparin when measured by the method for measuring the effect of promoting and suppressing bFGF described in Examples below. % Or more is more preferable.
[0032]
Further, in the present invention, a fraction containing a predetermined amount of a sulfated polysaccharide having a specific range of molecular weight suitable for the intended use can be obtained by fractionating the reaction product after the cleavage treatment. I can do it.
That is, in order to utilize the activity of promoting or suppressing the bFGF activity of a sulfated polysaccharide, the sulfated polysaccharide fraction contains a sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 3,500 to 6,000 Da, and the sulfated polysaccharide is In terms of weight, the content is preferably 50% (wt%) or more, and more preferably 60% (wt%) or more. The average molecular weight of the fraction is preferably 3,500 to 5,500 Da, and more preferably 4,000 to 5,000 Da.
[0033]
Moreover, as a sulfated polysaccharide fraction for utilizing the activity which suppresses bFGF activity of sulfated polysaccharide, 50% (weight%) or more of sulfated polysaccharide with an average molecular weight of 1,000 to 3,500 Da is contained. Preferably, it contains 60% (wt%) or more. The average molecular weight of the fraction is preferably 1,500 to 3,000 Da, and more preferably 2,000 to 3,000 Da.
[0034]
The low molecular weight sulfated polysaccharide provided by the present invention has a low anticoagulant activity as compared with standard heparin, and particularly exhibits a characteristic of low antithrombin activity and anti-thrombin activity indicating anticoagulant activity and APTT activity. A particularly preferred sulfated polysaccharide has at least one of the measurement value obtained by the antithrombin activity measurement method described in the examples below and the measurement value obtained by the APTT activity measurement method of 2% or less compared to standard heparin. Even more preferable is that the antithrombin activity and APTT activity are both 1% or less compared to standard heparin, and the antithrombin activity is low when both activities are 0 ≦ antithrombin activity / APTT activity ≦ 0.5. Those are useful because they are expected to have low bleeding activity when used in pharmaceutical compositions.
[0035]
The low molecular weight sulfated polysaccharide of the present invention has the property of promoting or suppressing bFGF activity according to its molecular weight or application concentration. That is, the above-mentioned fractions containing low molecular weight sulfated polysaccharides having an average molecular weight of 3,500 Da to 6,000 Da and 1,000 to 3,500 Da and these sulfated polysaccharides are excellent in activity of suppressing bFGF activity, As a result of measuring the inhibitory effect by the bFGF activity measurement method described in the test methods in the examples, at a concentration of 50-100 μg / ml of the sulfated polysaccharide relative to 2 ng / ml of bFGF, 40% or more compared to standard heparin, Preferably, it retains the activity of suppressing the growth factor activity by 50% or more. In particular, the sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 3,500 to 6,000 Da and the fraction containing the sulfated polysaccharide and having an average molecular weight of 4,000 to 4,500 Da have the activity of suppressing the growth factor activity. It retains 60% or more under the above-mentioned concentration conditions, and is further excellent.
[0036]
The sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 3,500 to 6,000 Da and the fraction having an average molecular weight of 4,000 to 4,500 Da containing the sulfated polysaccharide were measured for the activity promoting effect by the bFGF activity measurement method. The promoting effect is retained at a concentration of 0.5 to 5 μg / ml of the sulfated polysaccharide with respect to 2 ng / ml of bFGF, and the promoting effect is retained at 50% or more, preferably 60% or more compared with standard heparin. ing.
[0037]
The present invention provides a bFGF activity promoter and activity inhibitor containing the sulfated polysaccharide as an active ingredient, utilizing the property of promoting or suppressing the bFGF activity of the low molecular weight sulfated polysaccharide. By mixing the promoter with bFGF to obtain a pharmaceutical composition, a pharmaceutical in which the cell proliferation activity of bFGF is further promoted is provided.
That is, the pharmaceutical composition of the present invention contains the low molecular weight sulfated polysaccharide of the present invention or a fraction containing the sulfated polysaccharide as an active ingredient.
[0038]
The sulfated polysaccharide having the effect of promoting the maintenance of bFGF activity of the present invention stabilizes the activity of bFGF by being administered to a living body, and is useful for promoting wound healing, for example. By promoting the factor activity with the pharmaceutical composition of the present invention containing bFGF, it is useful for the treatment and prevention of bedsores frequently occurring in diabetic patients, for example. In addition, when treating a patient or site where endogenous bFGF is sufficiently produced, it is not always necessary to administer bFGF from the outside, and a pharmaceutical composition containing only the sulfated polysaccharide of the present invention as an active ingredient is sufficient. Can achieve the purpose. The sulfated polysaccharide having the bFGF activity inhibitory effect of the present invention is useful for treatment and prevention of tumors, vascular stenosis, inflammation, keloids and the like.
[0039]
The dosage form and administration route when administering the bFGF activity maintenance promoter and bFGF activity inhibitor comprising the low molecular weight sulfated polysaccharide of the present invention, or the bFGF activity maintenance promotion composition containing the above bFGF in vivo and in vivo. It can be appropriately selected according to the nature and severity of the disease to be used as a control. For example, they can be used as a pharmaceutical composition (eg, injection, tablet, capsule, liquid, ointment, gel, etc.) as it is or together with other pharmacologically acceptable carriers, excipients, diluents, etc. It can be safely administered parenterally or orally to blood animals (eg, humans, mice, rats, hamsters, rabbits, dogs, cats, horses, etc.).
[0040]
The blending amount and dosage of the low molecular weight sulfated polysaccharide, which is the active ingredient of the pharmaceutical composition of the present invention, depends on the administration method, dosage form, purpose of use, specific symptoms of the patient, patient weight, etc. Although it is a matter to be determined individually and is not particularly limited, examples of the clinical dose of the low molecular weight sulfated polysaccharide include about 100 μg / kg to 100 mg / kg per day. Moreover, the administration interval of the said formulation can be about once a day, and can also be divided into 2-4 times a day, or can also be divided and administered. It can also be administered continuously, for example, by infusion.
[0041]
In addition, the low molecular weight sulfated polysaccharide, which is an active ingredient of the pharmaceutical composition of the present invention, was not toxic to cells in Examples described later. LD50 by acute toxicity test in mice (male and female) of heparin is 5,000 mg / kg or more by oral administration, 2,500 mg / kg or more by subcutaneous or intraperitoneal administration, and about 1,000 mg / kg by intravenous injection. It is known. The low molecular weight sulfated polysaccharide, which is the active ingredient of the pharmaceutical composition of the present invention, has both APTT activity and antithrombin activity of less than 2% compared to standard heparin. The safety of sulfated polysaccharides, which are active ingredients, is high.
[0042]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be specifically described below with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples unless it exceeds the gist.
In addition, identification and activity evaluation of each sulfated polysaccharide of this invention were performed based on the following method.
[0043]
Test method 1
[Disaccharide analysis by enzyme digestion]
Analysis of the position of the sulfate group of the sulfated polysaccharide was performed as follows. That is, each sulfated polysaccharide was enzymatically digested, and the resulting unsaturated disaccharide (the above structural formula: Chemical Formula 1) was analyzed by high performance liquid chromatography (HPLC) [Shinsei Chemistry Experiment Course 3, Carbohydrate II (Tokyo Chemical Co., Ltd.). (See "Structural analysis combining 2.8 glycosaminoglycan-degrading enzyme and HPLC" described in the same publication, 1991) p49-62]. The peak area of each unsaturated disaccharide was calculated and expressed as a percentage of the peak area relative to the total area.
[0044]
(1) Digestion of sulfated polysaccharides and low molecular weight sulfated polysaccharides produced by cleavage of sulfated polysaccharides with degrading enzymes
According to the method described in Shinsei Kagaku Kogaku Kenkyusho 3, Carbohydrate II p54-59, 1.0 mg of sulfated polysaccharide or low molecular weight sulfated polysaccharide was dissolved in 220 μl of 20 mM sodium acetate (pH 7.0) containing 2 mM calcium acetate. 20 mU heparinase and 20 mU heparitinase I and II were added and reacted at 37 ° C. for 2 hours.
[0045]
(2) Analysis by HPLC
50 μl of the solution after digestion of the sulfated polysaccharide or low-molecular-weight sulfated polysaccharide with a degrading enzyme was analyzed using HPLC (Medicalization, Model 852). Absorbance at 232 nm was measured using an ion exchange column (Dionex, CarboPac PA-1 column 4.0 mm × 250 mm). A gradient system (50 mM → 2) using lithium chloride at a flow rate of 1 ml / min, based on a 4-12 sugar standard (Yamada, et al., J. Biol. Chem., 270, 8696-8706, (1995)). .5M) (Kariya, et al. Comp. Biochem. Physiol., 103B, 473, (1992)).
[0046]
Test method 2
[Molecular weight measurement]
10 μl of a 3% solution of low molecular weight sulfated polysaccharide produced by the cleavage treatment of sulfated polysaccharide was analyzed by gel filtration by HPLC. The column was developed using TSKgel- (G4000 + G3000 + G2500) PWX (Tosoh, 7.8 mm × 30 cm) and 0.2 M sodium chloride as an eluent at a flow rate of 1.0 ml / min. A differential refractometer (Shimadzu Corporation, AID-2A) was used for detection of the low molecular weight sulfated polysaccharide. The weight average molecular weight in Table 2 was determined using a heparin molecular weight standard as a control (Kaneda et al. Biochem. Biophys. Res. Comm., 220 PP. 108-112 (1996)).
The molecular weight of standard heparin was measured using a light scattering method (Nagasawa et al., J. Biochem. 81, 989-993, (1977)).
[0047]
Test method 3
[Measurement of bFGF activity maintenance promoting effect and activity suppressing effect]
To measure the effect of promoting bFGF activity, A31 cells (BALB / c 3T3) maintained in DMEM medium (LifeTechnologies) containing 10% bovine serum were treated with 100 μl ITS + containing 1 μg / ml test sample. (Collaborative Research), 20 mM NaClOThreeSO containing 2 ng / ml human recombinant bFGF (hrbFGF) (manufactured by Seikagaku Corporation)Four 2-Plated in 96-multiwell culture plates with free DMEM. After culturing for 3 days, 20 μl of cell titer 96AQ non-radioactive cell proliferation assay solution (manufactured by Seikagaku Corporation) was added to each well, incubated at 37 ° C. for 2 hours, and the absorbance at 490 nm was measured. The cell proliferation in each well was quantified. In Table 3, cell growth promotion when 1 μl / ml standard heparin was added was set to 100, and 0 when not added.
[0048]
In order to measure the bFGF activity inhibitory effect, the cells were plated on a 96-multiwell culture plate with 100 μl ITS + containing 80 μg / ml test sample and DMEM containing 2 ng / ml hrbFGF, and cultured for 3 days. Thereafter, the cell proliferation in each well was quantified in the same manner. In Table 3, cell growth inhibition when 80 μg / ml standard heparin was added was defined as 100, and 0 when not added.
[0049]
Test method 4
[Measurement of APTT and antithrombin activity]
For the measurement of APTT, blood was collected from the lower aorta of rats at a volume of 1/10 of 3.2% citrate, and blood was centrifuged at 1,000 × g for 10 minutes, and 100 μl of blood clot and various concentrations of each sample 100 μl was put into a measuring cup and kept at 37 ° C. for 1 minute. Thereafter, 100 μl of actin (trade name: Midori Cross Co., Ltd.) that had been kept warm at 37 ° C. in advance was added, and the mixture was further kept warm for 2 minutes. Next, 0.02M CaCl kept at 37 ° C.2100 μl of the solution was added, and the time until coagulation occurred from this time was measured with a blood coagulation automatic measuring device (KC-10A: manufactured by Amelung). In Table 3, the APTT activity of the low molecular weight sulfated polysaccharide when the APTT activity of standard heparin is defined as 100 is shown.
[0050]
For measurement of antithrombin activity, 100 μl of the rat clot and 100 μl of each sample at various concentrations were placed in a measuring cup and incubated at 37 ° C. for 1 minute. Thereafter, 100 μl of thrombin (10 U / ml) kept at 37 ° C. was added, and the time until clotting occurred from this time was measured with the automatic blood coagulation measuring apparatus. Table 3 shows the antithrombin activity when the antithrombin activity of standard heparin is defined as 100.
[0051]
Standard heparin in this specification
Standard heparin is preferably heparin derived from bovine small intestine, and heparin having the following physical properties is standard heparin.
(1) The disaccharide composition calculated from the value measured by the disaccharide analysis method described in Test Method 1 above is the value of standard heparin described in Table 1, that is, ΔDi-0S: 4.3%, ΔDi-NS : 2.3%, ΔDi-6S: 0.5%, ΔDi-US: 1.4%, ΔDi-di (6, N) S: 6.9%, ΔDi-di (U, N) S: 27 .5%, ΔDi-di (U, 6) S: 0%, ΔDi-tri (U, 6, N) S: 57.1%, indicating a uronic acid 2-position desulfation rate of 0% (% is All represent mole% ratios).
(2) The anticoagulant activity is 160 IU / mg.
(3) The average molecular weight is 12,000-13,000 Da.
[0052]
Example 1 (Production Example)
1. Partial desulfation of sulfated polysaccharides.
Heparin sodium salt (weight average molecular weight: 12,200 Da, manufactured by Syntex: hereinafter, heparin was used as standard heparin), 500 mg, 0.4, 0.2, 0.1, 0.05, 0.025 and 0. A 0125N aqueous sodium hydroxide solution and 10 ml each of distilled water were dissolved and freeze-dried. The product is subsequently dissolved in 10 ml of 1M sodium hydroxide solution, adjusted to pH 9 with 20% acetic acid solution, dialyzed against distilled water for 2 days, and lyophilized again to partially position 2. The sodium salt of heparin (partial 2-O-desulfated heparin) in which the sulfate group was desulfated was obtained. Table 2 shows the disaccharide composition and 2-O-desulfation rate calculated from the disaccharide analysis values obtained by enzymatic digestion before and after the partial 2-O-desulfation treatment of heparin.
[0053]
[Table 2]
[0054]
2. Oxidative cleavage of partially desulfated heparin.
Each of the resulting partial 2-O-desulfated heparins was oxidized in the presence of sodium periodate. This reaction was performed by oxidation treatment at 4 ° C. for 3 days in a solution of pH 5 containing 5% of each partially 2-O-desulfated heparin, 0.1 M sodium periodate, and 50 mM sodium acetate. It was. After the oxidation treatment, excess periodate was reduced by adding glycerin at a final concentration of 250 mM, dialyzed against distilled water, and partially periodate oxidation product of heparin that was 2-O-desulfated was obtained. It was. The aldehyde group produced during the oxidation reaction treatment was reduced by reacting the 10% solution of heparin oxide (W / V) having a pH of 9 containing 0.2 M sodium borohydride at 4 ° C. for 3 hours. Excess sodium borohydride is decomposed by adjusting the pH of the reaction solution to 5 with dilute hydrochloric acid, and standing at room temperature for 30 minutes, adjusting the pH to 9 again with sodium hydroxide, and then dialysis against distilled water. The sodium salt of periodate oxidation / reduction product was obtained by lyophilization.
[0055]
3. Reduction of molecular weight by cleavage of uronic acid residues
Next, the sodium salt of each periodate oxidation / reduction product is adjusted to pH 2 with dilute sulfuric acid and heated at 60 ° C. for 3 hours, thereby quantitatively depolymerizing the uronic acid residues that have undergone the oxidation-reduction reaction. A step-wise reduction in molecular weight of heparin was achieved. Each of the obtained low molecular weight sulfated polysaccharides was adjusted to pH 9 with sodium hydroxide, and then dialyzed against distilled water and freeze-dried using a 1,000 MW cutoff dialysis tube (manufactured by Spectrum). The sodium salt of sulfated polysaccharide was obtained. According to the above test method, the average molecular weight of each sulfated polysaccharide was measured by gel permeation chromatography, and the results are shown in Table-3.
[0056]
4). Measurement of bFGF activity promotion, inhibitory effect and APTT, antithrombin activity
With respect to each of the standard heparin described in Table-2 and the low molecular weight sulfated polysaccharide obtained from the standard heparin, the bFGF activity promoting effect and activity suppressing effect, APTT and antithrombin activity were examined by the above test methods. The results are shown in Table-3.
[0057]
[Table 3]
[0058]
Moreover, about the obtained low molecular weight sulfated polysaccharide, the disaccharide composition was computed from the measured value of the disaccharide analysis by the said test method, and the result was described in Table-4.
[0059]
[Table 4]
[0060]
Example 2 (formulation example)
(1) Injection
(1) Low molecular weight sulfated polysaccharides (30 mg / ml) having an average molecular weight of 4,500 Da and 2,500 Da prepared by HPLC from the low molecular weight sulfated polysaccharides produced in the above production example have a final concentration of 5 mg / ml. Thus, it was dissolved in a 5% mannitol aqueous solution, and this was aseptically filtered, and then dispensed in 2 ml aliquots to produce two types of injections.
(2) The above-mentioned low molecular weight sulfated polysaccharide (30 mg / ml) having an average molecular weight of 4,500 Da is dissolved in 5% mannitol aqueous solution so as to have a final concentration of 100 μg / ml. An injection was prepared by dispensing into ampoules.
[0061]
(3) The above-mentioned low molecular weight sulfated polysaccharide (30 mg / ml) having an average molecular weight of 4,500 Da is dissolved in 5% mannitol aqueous solution together with bFGF so that the final concentration is 100 μg / ml and bFGF is 1 μg / ml. After aseptic filtration, 2 ml aliquots were dispensed into ampoules to produce injections.
[0062]
(2) Tablet
(1) 100 mg of a lyophilized low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da and 2,500 Da, 670 mg of lactose, 150 mg of potato starch, 60 mg of crystalline cellulose and 50 mg of light silicic acid anhydride are mixed with this. A solution obtained by dissolving 30 mg of propylcellulose in methanol (hydroxypropylcellulose 10% by weight) was added and kneaded and granulated. Next, this was extruded through a screen with a diameter of 0.8 mm to form granules, dried, and then 15 mg of magnesium stearate was added and compression molded to produce two types of 200 mg tablets.
[0063]
(2) 5 mg of a lyophilized low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da, 700 mg of lactose, 150 mg of potato starch, 60 mg of crystalline cellulose and 50 mg of light anhydrous silicic acid were mixed with 30 mg of hydroxypropylcellulose. A solution dissolved in methanol (hydroxypropylcellulose 10% by weight) was added and kneaded and granulated. Next, this was extruded through a 0.8 mm diameter screen, granulated, dried, and then 15 mg of magnesium stearate was added and compression molded to produce a 200 mg tablet.
[0064]
(3) 5 mg of a freeze-dried fraction of the sulfated polysaccharide fraction having an average molecular weight of 4,500 Da, 2 FGF of bFGF, 700 mg of lactose, 150 mg of potato starch, 60 mg of crystalline cellulose and 50 mg of light anhydrous silicic acid were mixed with 30 mg of hydroxypropylcellulose. A solution in which methanol was dissolved (hydroxypropylcellulose 10% by weight) was added and kneaded and granulated. Next, this was extruded through a 0.8 mm diameter screen, granulated, dried, and then 15 mg of magnesium stearate was added and compression molded to produce a 200 mg tablet.
[0065]
(3) Capsule
(1) 100 mg of a lyophilized low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da and 2,500 Da, potato starch 150 mg, light anhydrous silicic acid 50 mg, magnesium stearate 10 mg and lactose 765 mg, Two hundred milligrams of this mixture were taken and filled into hard capsules to produce two types of capsules.
(2) The lyophilized product of low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da, 5 mg of lyophilized product, potato starch 150 mg, light anhydrous silicic acid 50 mg, magnesium stearate 10 mg and lactose 860 mg were uniformly mixed. The capsules were manufactured by separating and filling into hard capsules.
(3) A lyophilized product of the above-mentioned low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da, 5 mg, bFGF 2 μg, potato starch 150 mg, light anhydrous silicic acid 50 mg, magnesium stearate 10 mg, and lactose 860 mg were mixed uniformly. 200 mg each was taken and filled into hard capsules to produce capsules.
[0066]
(4) Ointment
(1) Lyophilized product of low molecular weight sulfated polysaccharide having the average molecular weights of 4,500 Da and 2500 Da, 100 mg of mineral oil, 4 g of mineral oil, 8 g of petroleum jelly, 60 mg of mixed methyl / propylparaban, 1 g of nonionic surfactant and Purified water (30 g) was uniformly mixed, and this mixture was filled in a container to produce two types of ointments.
(2) 5 mg of a lyophilized low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da, 4 g of mineral oil, 8 g of petroleum jelly, 60 mg of mixed methyl / propylparaban, 1 g of nonionic surfactant and 30 g of purified water The mixture was uniformly mixed, and the mixture was filled in a container to produce an ointment.
(3) Lyophilized product of low molecular weight sulfated polysaccharide having an average molecular weight of 4,500 Da, 5 mg, bFGF 2 μg, mineral oil 4 g, petroleum jelly 8 g, mixed methyl / propylparaban 60 mg, nonionic surfactant 1 g and purified water 30 g was uniformly mixed, and this mixture was filled in a container to produce an ointment.
[0067]
【The invention's effect】
According to the present invention, it is possible to provide a low molecular weight sulfated polysaccharide having a repetitive structure of hexosamine and uronic acid having an arbitrary molecular weight and a specific structure and a specific biological activity. The polysaccharide is composed of a predetermined proportion of the disaccharide composition constituting it and is characterized by having an average molecular weight within a predetermined range, and these exhibit low anticoagulant activity compared to standard heparin, Moreover, since the activity which promotes or suppresses bFGF activity is also hold | maintained, this sulfated polysaccharide can control bFGF activity and can be utilized as a pharmaceutical composition with low anticoagulant activity. Further, in the present invention, the low molecular weight sulfated polysaccharide having an arbitrary molecular weight is controlled by a simple method of controlling the amount of uronic acid to be 2-O-desulfated of the sulfated polysaccharide, that is, controlling the desulfation treatment conditions. It is possible to produce the above-mentioned, which is very useful as an industrial production method.
Claims (14)
(A)ΔDi−tri(U,6,N)Sのモル%が65%以上(但し、ΔDi−tri(U,6,N)Sは、式中において、R1、R2、R3がSO3-であることを意味する。)
(B)ΔDi−di(U,N)Sのモル%が27.1%〜32.6%(但し、ΔDi−di(U,N)Sは、式中において、R 1 がH、R 2 及びR 3 がSO 3- であることを意味する。)
(C)APTT活性及び抗トロンビン活性の少なくとも一方が標準ヘパリンに比して2%以下
(D)平均分子量が1,000〜4,500Da(ダルトン)
(A) The mole percentage of ΔDi-tri (U, 6, N) S is 65% or more (provided that ΔDi-tri (U, 6, N) S is defined as R 1 , R 2 , R 3 in the formula It means SO 3- .)
(B) The mole percentage of ΔDi-di (U, N) S is 27.1% to 32.6% (where ΔDi-di (U, N) S is defined as R 1 is H, R 2 And R 3 is SO 3− .)
(C) At least one of APTT activity and antithrombin activity is 2% or less compared to standard heparin ( D ) Average molecular weight is 1,000 to 4,500 Da (Dalton)
(但し、ΔDi−USは、上記構造式中においてR1がH、R2が−COCH3、R3がSO3-であることを意味する。)。The disaccharide composition according to claim 1, wherein ΔDi-US is substantially not contained, and the low molecular weight heparin according to claim 1 is characterized .
(However, ΔDi-US means that R 1 is H, R 2 is —COCH 3 , and R 3 is SO 3 − in the above structural formula.)
工程:
(a)ヘキソサミンとウロン酸の繰り返し構造を基本骨格とするヘパリンの構成ウロン酸の2位の硫酸基を2〜85%部分的脱硫酸化し、
(b)次いで酸化剤により2位に硫酸基を有しないウロン酸を2位と3位の炭素原子間で開裂した後、
(c)上記開裂された糖残基において、ヘパリンの切断処理を行うこと。Preparation of low molecular weight heparin that Do than that comprising the following steps.
Process:
(A) Heparin having a repeating structure of hexosamine and uronic acid as a basic skeleton, the sulfate group at the 2-position of uronic acid is partially desulfated by 2 to 85%,
(B) Next, after uronic acid having no sulfate group at the 2-position is cleaved between the 2-position and 3-position carbon atoms by an oxidizing agent,
(C) The heparin is cleaved at the cleaved sugar residue.
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