JP4051081B2 - エコバリュートランスファー方法、及びエコバリュートランスファー装置 - Google Patents

エコバリュートランスファー方法、及びエコバリュートランスファー装置 Download PDF

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Description

【技術分野】
本件発明は、植物系資源を利用して製品を製造したことにより発生する権原である表象権を、化石系資源を利用した製品に行使する者に対して譲渡するためのエコバリュートランスファー方法及び装置に関する。
【背景技術】
現在、エネルギー源(燃料)や化学原料として使用されているのは、主に蓄積された固定炭素によるものである。この固定炭素をエネルギー源や化学原料として使用することによる二酸化炭素などの排出が所謂、地球温暖化問題を引き起こす原因となっている。化学原料としての利用では、プラスチック類が代表的で、使用後焼却されることで大量の二酸化炭素を発生させる。また、固定炭素(多くは炭化水素の形をとる)によって地球上に人類に利用できる化石資源の総量は、石油では45年、石炭で200年、天然ガスが100年といわれている。現在の様な一方的に使い捨てる使い方では先が見えていることは明らかである。そこで、地球温暖化に対しては、二酸化炭素の排出権を売買することにより、二酸化炭素の排出を抑える二酸化炭素の排出権取引などが提案されている。また、化石系燃料の枯渇に対しては、風力などの自然エネルギーの利用や、プラスチックのリサイクルという方策が提示されている。
【特許文献1】
特開2003−178167
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、プラスチック類のリサイクルは、完全に新品のプラスチックと同じ品質に戻すことが困難であり、さらに再生するのにより多くのエネルギーを必要とするという問題点がある。また、二酸化炭素の排出権取引では、二酸化炭素の排出量は、削減されるかもしれないが、それに伴って、使用するエネルギー量を削減する必要性が生じる。これは、ひいては世界経済の停滞を引き起こす可能性すら否定できない。
本件発明は、上記課題に鑑みなされたものである。
本件発明の目的は、有機化合物の良環境価値を創造する事業者と、その良環境価値をもつ有機化合物及びそれを利用した製品の購入を希望する幅広い企業や、個人消費者に有機化合物良環境価値取引支援システム及び有機化合物良環境価値認証システムと有機化合物良環境価値取引方法並びにコンピュータ・ソフトウエアを提供することで良環境価値を有する有機化合物の普及を促進することにある。
【課題を解決するための手段】
第一の発明は、植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する権原であって、製品を良環境価値を有する製品であると表象する権原である表象権を、前記植物系資源と同等の化石系資源を利用した製品である第二製品に行使する者に対して譲渡するためのエコバリュートランスファー方法であって、第一製品の製造量である第一製品製造量とその製造工程である第一製品製造工程とに基づいて良環境価値の指標である良環境価値指標を取得する良環境価値指標取得ステップと、第二製品の製造工程である第二製品製造工程に基づいて前記良環境価値指標取得ステップにて取得された良環境価値指標に見合う前記表象権の行使対象となる第二製品の量である見合製品量を算出する見合製品量算出ステップと、を有するエコバリュートランスファー方法に関する。
第二の発明は、前記良環境価値指標は、前記第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第三の発明は、前記良環境価値指標は、前記第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第四の発明は、前記良環境価値指標は、前記第一製品製造のエネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第五の発明は、前記良環境価値指標は、前記第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量と、製造エネルギーに利用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第六の発明は、前記良環境価値指標は、第一製品に含まれる植物資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第七の発明は、前記見合製品量は、前記製造された第一製品に含まれる炭素量の所定の割合の量の炭素を含む第二製品の量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第八の発明は、前記第一製品製造に利用した有機化合物は、前記第二製品製造に利用した有機化合物と同一であって、前記見合製品量は、前記第一製品製造に利用した有機化合物の所定の割合の量の前記有機化合物を利用して製造された第二製品の量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第九の発明は、前記化石系資源は第一製品と同一であって、前記見合製品量は、前記製造された第一製品の量の所定の割合の量の前記化石系資源から製造された第二製品の量である第一の発明に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
第十の発明は、表象権の認証を希望する旨の情報である認証希望情報を取得する認証希望情報取得ステップと、認証希望情報取得ステップで取得した認証希望情報に基づいて見合製品量を含む認証情報を出力する認証情報出力ステップと、前記認証情報出力ステップでの認証情報の出力に対応して受信する表象権の譲渡を希望する旨の情報である譲渡希望情報を取得する譲渡希望情報取得ステップと、表象権の譲受を希望する旨の情報である譲受希望情報を取得する譲受希望情報取得ステップと、前記譲渡希望情報取得ステップの取得した譲渡希望情報と、前記譲受希望情報取得ステップで取得した譲受希望情報とを比較する比較ステップと、を有する第一の発明から第九の発明のいずれか一に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。
【発明の効果】
本件発明によれば、例えば、有機化合物の良環境価値を創造する事業者と、その良環境価値をもつ有機化合物及びそれを利用した製品の購入を希望する幅広い企業、小売り業者や個人消費者などに、良環境価値を取引するための有機化合物良環境価値取引支援システム及び有機化合物良環境価値認証システムと有機化合物良環境価値取引方法並びにそれらを実現するための装置を提供することで、良環境価値を有することを表象する権利である表象権の移転だけが行うことができる。また、それにより既存の有機化合物の供給網を大きく変更することによって生じる混乱を防止できる。また、最終製品で使用される有機化合物に関して、どの有機化合物を利用するか決める立場にない小売り業者や個人消費者が、自身が消費しようとしている製品の由来を源流にさかのぼって探索する労をとらずとも、所定の表象権を購入できれば、その製品が良環境価値を有する製品であると正当に表明できるようになる。そして良環境価値を有する有機化合物の普及が促進し、有機化合物市場分野において、再生可能資源利用の促進による枯渇性資源である化石資源の節約と、地球温暖化の主要原因といわれる大気中の二酸化炭素量を減らすことができる。したがって、地球レベルの環境負荷総量で捉えたときに大きく環境負荷を低減させることができ、人類の永続的発展のための循環型社会構築を促すことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
以下に本件発明の実施形態を説明する。実施形態と、請求項との関係はおおむね次のようなものである。なお、本件発明は、これらの実施形態に何ら限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において様々な態様で実施しうる。
実施形態1、2,3,4,5,6,7,8,9は、主に、請求項1、請求項3などについ て説明している。
実施形態10は主に請求項2、請求項4などについて説明している。
【0001】
((実施形態1))
以下に、実施形態1について説明する。
(実施形態1の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
図1は、本実施形態の植物系資源と化石系資源の違いについての概念を説明するための図である。
エタノール、メタノール、ブタノールなどのアルコールや、炭化水素(メタン、エタン、プロパン、エチレン、プロピレン、ブタジエンなど)及び炭化水素から誘導されて製造される有機化合物(エチレングリコール、スチレンモノマー、塩ビモノマー・ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン・プロピレン共重合体、ポリエチレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリスチレン、塩化ビニル、ABSなど)には、植物系の資源から作られるものと化石系の資源(石油、石炭、ガスなど)から作られるものの両者がある。この中で、同じ分子構造をもち、化学的な物性や物理的な物性などが同じ有機化合物であれば、社会的価値は一見同一であるようにも思える。しかし、実際には、両者の間では、地球温暖化という環境負荷や、有限資源の枯渇といった社会問題に対する環境価値は異なる。
植物系の資源を利用して製造される有機化合物に含まれる炭素は、その原料である植物が生長過程において光合成により大気中の二酸化炭素(CO2)を吸収して生成されたものである。一方、化石系の資源から製造される有機化合物に含まれる炭素は地中から掘り出したものである。このため、地球温暖化の原因と言われる大気中の二酸化炭素の増減に与える影響度が、両者で異なる。
また資源の有限性の観点から見ると、植物系の資源は短期間で再生可能な無限資源であるのに対し、化石系の資源は有限資源である点で、植物系の資源から生産される有機化合物と化石系の資源から生産される有機化合物とでは、資源の枯渇に対する影響度が異なる。
このように、本件発明は、有機化合物の環境価値の違いを良環境価値の有無として顕在化するとともに、有機化合物の物理的及び化学的物性価値と、良環境価値とを切り離し、良環境価値を独立して取引可能とするためのシステム、方法を提供するものである。
図2は、本実施形態のシステムの概念を示す図である。植物系資源から製造された製品の環境価値を売る売手と、環境価値を買う買手と、環境価値を認証する第三者認証機関と、植物系資源から製造された製品の良環境価値を切り離して化石由来商品として買うユーザーと、からなる。
(エコバリュートランスファー方法)
まず、本実施形態のエコバリュートランスファー方法について説明する。
本実施形態のエコバリュートランスファー方法は、植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する権原であって、製品を良環境価値を有する製品であると表象する権原である表象権を、植物系資源と同等の化石系資源を利用した製品である第二製品に行使する者に対して譲渡するための方法である。
「植物系資源」とは、第一製品を製造するために利用される植物系の資源のことをいう。植物系資源は、主に植物系原料を利用して製造される。ここで「利用される」という場合には、第一製品を製造するための製造エネルギーを含んだ意味で用いることとする。以下、本件発明の説明においては、特に断らない限り、「利用」という場合には、製造エネルギーを含んだ意味で用いることとする。ここで「植物系原料」とは、植物由来の原料のことをいう。植物系原料には、サトウキビ、とうもろこし、いもなどのでん粉・糖質作物、海藻・クロレラなどの水生植物、天然ゴムなどのゴム植物やしなどの油脂植物、ユーカリなどの木材、繊維質などが該当する。なお、植物系原料を植物系資源としてもよい。
「第一製品」とは、植物系資源を利用して製造された製品のことをいう。第一製品には、植物原料を利用したエタノール(Ethanol)、メタノール(Methanol)、ブタノール(Butanol)や、エチレン(Ethlyene)、プロピレン(Propylene)、ブタジエン(Butadiene)などの炭化水素(以下、第一有機化合物という)や、第一有機化合物から誘導されるエチレングリコール(EthyleneGlycol)、ポリエステル(Polyester)、ポリエチレン(PE:PolyEthlyene)、ポリプロピレン(PP:PolyPropylene)、スチレン(Styrene)、ポリスチレン(PS:PolyStyrene)、ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)樹脂、塩化ビニル(PVC:Poly Vinyl Chloride)、酸化エチレン(EO:Ethlyene Oxide)、ポリエチレンテレフタレート(PET:PolyEthlyene Terephthalate)及びこれらから製造される成型加工などをした部品、製品などが該当する。これらを用いた部品、製品には、ポリエチレンを利用したものには、一例として、フィルム、発泡製品、買い物袋、ゴミ袋、ボトル、自動車のガソリンタンク、シートパレット、人工食道、人工気管などが該当する。ポリプロピレンを利用したものには、一例として、食器容器、浴用品、トイレタリー容器、フィルム、ひも、収納容器、電気製品、人工毛髪などが該当する。ポリスチレンを利用したものには、一例として、カップ、トレー、玩具、食卓用品(調味入れ)、魚箱、人造紙、発泡スチロールなどが該当する。ポリ塩化ビニルを利用したものには、一例として、パイプ、ホース、ラップ、農業用ビニールシート、建材(床材、壁紙など)電線被覆、擬革(ぎかく)レコード、造花、消しゴムなどが該当する。ABS樹脂を利用したものには、一例として、冷蔵庫・テレビ・オーディオ機器などの外側、旅行トランク、カメラ部品、発泡製品などが該当する。ポリエチレンテレフタレートを利用したものには、一例として、家電部品、録画テープ、ペットボトル、ハウジング、コネクター、フィルムなどが該当する。
また「化石系資源」とは、第二製品を製造するために利用される化石系の資源のことをいう。化石系資源は、主に化石系原料を利用して製造される。ここで「化石系原料」とは、化石由来の原料のことをいう。化石系原料には、原油、石油、灯油、軽油、重油、潤滑油、石油ガス、ナフサ、ガソリン、天然ガス、石炭などが該当する。なお、化石系原料を化石系資源としてもよい。
「第二製品」とは、植物系資源と同等の化石系資源を利用した製品であり、表象権の行使の対象となる製品のことをいう。第二製品には、化石系を原料にしたエタノール、メタノール、ブタノールや、エチレン、プロピレン、ブタジエンなどの炭化水素や、第一有機化合物から誘導されるエチレングリコール、ポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン、スチレン、ポリスチレン、ABS樹脂、塩化ビニル、酸化エチレン、ポリエチレンテレフタレート及びこれらから製造される成型加工などをした部品、製品などが該当する。
また「良環境価値」とは、植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する価値のことをいう。「表象権」とは、植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する権原であって、製品を良環境価値を有する製品であると表象する権原のことをいう。表象権には、一例として、「コップの材料は植物系資源のみを利用(100%植物系資源)」をコップに表示する権原などが該当する。
図3は、表象権の実行イメージを示す図である。図3は、例えば、表象権を譲り受けた第二製品であるコップに、表象権である「コップの材料は植物系資源のみを利用(100%植物系資源)」を表示して環境に貢献していることを示している。
また「同等」とは、第一製品と第二製品との間での前記表象権の譲渡の必要条件となる関係性をいい、具体的には第一製品を製造するための製造過程で利用される植物系資源と第二製品を製造するための製造過程で利用される化石系資源とに同じものが含まれる関係をいう。
例えば、第一製品と第二製品が別個の製品であっても、第一製品を製造するために利用される植物系資源と、第二製品を製造するために利用される化石系資源の中に同じものがあれば「同等」の関係が成立するものとする。また、第一製品と第二製品が同一であれば、当然両者を製造するために利用される植物系資源と化石系資源の中に必ず同じのものが含まれる。したがって、この第一製品の植物系資源と第二製品の化石系資源との間は「同等」の関係が成立している。
以下図を用いて、同等の関係について様々な具体例を挙げながら説明する。
図4に示すように、第一製品であるポリエチレンと、第二製品である塩化ビニルがある。そして、第一製品の製造過程で利用される植物系資源の中にエタノール由来のエチレンが含まれている。また第二製品の塩化ビニルの製造過程で利用される化石系資源にもナフサ由来のエチレンが含まれている。つまり植物系資源と化石系資源は同等のエチレンを含むので化石系資源であるナフサ由来の第二製品の塩化ビニルに行使する者に対して、植物系資源であるエタノール由来のポリエチレンの有する表象権を譲渡することが可能になる。
図5に示すのは、図4と異なり第一製品と第二製品が同等の場合である。この図にあるように、植物系資源であるエタノールから様々な工程を経て製造された第一製品が塩化ビニルである。一方化石系資源であるナフサから様々な工程を経て製造されたのが第二製品の塩化ビニルである。この場合、第一製品も第二製品も広くは自身を製造するために利用される植物系資源または化石系資源とみなすことができるので、両者を製造するための植物系資源と化石系資源は同等の関係にある、といえる。
図6に示すのは、図4や5と異なり、第一製品が、第二製品を製造するための化石系資源と同等の場合である。この図にあるように、植物系資源であるエタノールから製造された第一製品がエチレンである。一方、化石系資源であるナフサから製造されたエチレン由来の第二製品が塩化ビニルである。図5同様、第一製品のエチレンは植物系資源とみなすことができるので、この場合も両者を製造するための植物系資源と化石系資源は同等の関係にある、といえる。
また、図7に示すのは、図6と逆に第二製品が、第一製品を製造するための植物系資源と同等の場合である。この場合も図6同様に、第二製品のエチレンは化石系資源とみなし、やはり両者を製造するための植物系資源と化石系資源は同等の関係にある、といえる。
しかし、このように植物系資源と化石系資源とが同一であるか否かの判断は、第一製品や第二製品を製造するための製造過程を遡るほど困難になる。例えば第一製品を製造するための製造過程で利用される植物系資源が不明であることも考えられる。このような場合の判断方法として、具体的には例えば、第一製品や第二製品を含む全体製造工程(第一製品や第二製品を元に別の製品を製造する工程も含む)中に同じものがあるか判断する。もし前記第一製品と第二製品の全体製造工程中に同じものがあれば、各資源を利用して第一製品や第二製品を製造する際の製造過程内にも同じ植物系資源と化石系資源が含まれると推定される。したがって、この場合の植物系資源と化石系資源の間にも「同等」の関係が成立するものとする。
図8に示すのは、第一製品である有機化合物Aと第二製品である有機化合物Bであるが、両者を製造するために利用された植物系資源と化石系資源は不明である。このような場合、同等であるか判断するために、まず第一製品である有機化合物Aを利用して製造される製品を見る。すると有機化合物Cが製造されることがわかった。同様に第二製品である有機化合物Bを利用して製造される製品にも有機化合物Cがあった。このように、第一製品や第二製品を含む全体製造工程中に同じ有機化合物Cがあることから、両者を製造するために利用される不明な植物系資源と化石系資源には、同等のものxが含まれていると推定できる。したがって、両者を製造するための植物系資源と化石系資源は同等の関係にある、といえる。
図9に示すのは、図8と同様に植物系資源や化石系資源に不明なものが含まれる場合である。第一製品は植物系資源の有機化合物D由来の有機化合物Cから製造された有機化合物Aである。第二製品は、化石系資源の有機化合物E由来の有機化合物Bである。この場合でも図8と同様に、第二製品の有機化合物Bを含む全体製造工程により有機化合物Cが製造される。そして第一製品の有機化合物Aには、その製造に利用される植物系資源として有機化合物Cが含まれている。したがって、やはり第一製品と第二製品を製造するために利用される不明な植物系資源と化石系資源には、同等のものxが含まれていると推定され、両者を製造するための植物系資源と化石系資源は同等の関係にある、といえる。
また、図10に示すのは、図9とは逆に第二製品が化石系資源の有機化合物E由来の有機化合物Cから製造された有機化合物Bであり、第一製品は、植物系資源の有機化合物D由来の有機化合物Aである。この場合も図9同様に、第一製品の有機化合物Aから有機化合物Cが製造されるので、両者を製造するために利用される不明な植物系資源と化石系資源には、同等のものxが含まれていると推定できる。したがって、両者を製造するための植物系資源と化石系資源は同等の関係にある、といえる。
また、図11に示すように、第一製品が有機化合物Bを製造するのに利用可能な有機化合物Aであり、第二製品が有機化合物Bである場合にもやはり同等の関係は成立する。なぜならば、第一製品の全体製造工程中に製造される有機化合物Bと、第二製品である有機化合物Bが同じなので、やはり図9や10での説明同様、第一製品と第二製品を製造するために利用される不明な植物系資源と化石系資源には、同等のものxが含まれていると推定されるからである。
また図12は、図11とは逆に第二製品が有機化合物Aを製造するのに利用可能な有機化合物Bであり、第一製品が有機化合物Aである場合にも、やはり図11と同様の理由で同等の関係は成立する。
(処理ステップの明示)
以下に、本実施形態のエコバリュートランスファー方法の処理ステップを明示する。
本実施形態のエコバリュートランスファー方法は、第一製品製造工程の情報取得ステップと、良環境価値指標の算出ステップと、第二製品製造量の取得ステップと、第二製品製造工程の情報取得ステップと、良環境価値指標取得ステップと、見合製品量算出ステップと、からなる。
なお、以下に示す処理ステップの流れは、方法、計算機に実行させるためのプログラム、またはそのプログラムが記録された読み取り可能な記録媒体として実施されうる(これは、本明細書のその他の処理の流れについても同様である)。
(処理ステップの流れ)
以下に、本実施形態の処理ステップの流れを示す。
図13は、本実施形態の処理ステップの流れを示す図である。
(主に第一製品について)
まず本実施形態のエコバリュートランスファー方法は、第一製品の製造量である第一製品製造量を取得する(ステップS1301)。次に、第一製品の製造工程である第一製品製造工程の情報を取得する(ステップS1302)。次に、第一製品製造量と第一製品製造工程とに基づいて良環境価値の指標である良環境価値指標を算出する(ステップS1303)。
(主に第二製品について)
第二製品の製造工程である第二製品製造工程の情報を取得する(ステップS1304)。次に、良環境価値指標取得ステップはステップS1303で算出された良環境価値指標を取得する(ステップS1305)。次に、見合製品量算出ステップは、第二製品の製造工程である第二製品製造工程に基づいてステップS1305にて取得された良環境価値指標に見合う表象権の行使対象となる第二製品の量である見合製品量を算出する(ステップS1306)。
(処理ステップの説明)
以下に、本実施形態のエコバリュートランスファー方法の処理ステップについて説明する。
(主に第一製品について)
(第一製品製造量の取得ステップ)
以下に、第一製品製造量の取得ステップについて説明する。(図13 S1301)
第一製品製造量の取得ステップは、第一製品の製造量である第一製品製造量を取得する。ここで「第一製品製造量」とは、製造された第一製品の重さ、容積、含有炭素量などのことをいう。一例として第一製品エチレンの製造量は100kgなどが該当する。
(第一製品製造工程の情報取得ステップ)
以下に、第一製品製造工程の情報取得ステップについて説明する。(図13 S1302)
第一製品製造工程の情報取得ステップは、第一製品の製造工程である第一製品製造工程の情報を取得する。ここで「第一製品製造工程の情報」とは、第一製品製造工程において使用された植物系資源の量や化石系資源の量、製造エネルギーとして使用された植物系資源の量や化石系資源の量のことをいう。第一製品製造工程の情報には、一例として、使用された植物系資源の炭素量1000トン、有機化合物1トン、有機化合物1リットル、製造エネルギーとして使用された化石系資源の炭素量500モル、有機化合物2トン、有機化合物3リットル、歩留まり80%の植物系資源の炭素量100kgなどが該当する。
(良環境価値指標の算出ステップ)
以下に、良環境価値指標の算出ステップについて説明する。(図13 S1303)
良環境価値指標の算出ステップは、良環境価値指標を算出する。ここで「良環境価値指標」とは、第一製品の製造量である第一製品製造量とその製造工程である第一製品製造工程とに基づいた良環境価値の指標のことをいう。良環境価値指標には、一例として、「第一製品製造量100kgに対して、利用した植物系資源の炭素量Aトン」、「第一製品製造量2トンに対して、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量Bトン」などが該当する。良環境価値指標の算出にあたっては、第一製品製造量と第一製品製造工程の情報が利用される。具体的には、第一製品に含まれる炭素量、有機化合物の量やその重量パーセント、植物系資源の炭素量、有機化合物の量やその重量パーセント、化石系資源の炭素量(負の良環境価値指標として利用される)、有機化合物の量やその重量パーセント、第一製品を製造するために利用された植物系資源又は/及び化石系資源の量やその重量パーセントが利用されて、第一製品製造量に対するこれらの量やその比率が良環境価値指標として算出される。
(主に第二製品について)
(第二製品製造工程の情報取得ステップ)
以下に、第二製品製造工程の情報取得ステップについて説明する。(図13 S1304)
第二製品製造工程の情報取得ステップは、第二製品の製造工程である第二製品製造工程の情報を取得する。ここで「第二製品製造工程の情報」とは、第二製品製造工程において使用された化石系資源の量、製造エネルギーとして使用された植物系資源の量や化石系資源の量のことをいう。第二製品製造工程の情報には、一例として、使用された化石系資源の炭素量2000トン、有機化合物3トン、有機化合物4リットル、製造エネルギーとして使用された化石系資源の炭素量3000トン、有機化合物4トン、有機化合物1リットルなどが該当する。
(良環境価値指標取得ステップ)
以下に、良環境価値指標取得ステップについて説明する。 (図13 S1305)
良環境価値指標の取得ステップは、良環境価値指標の算出ステップで算出された良環境価値指標を取得する。
(見合製品量算出ステップ)
以下に、見合製品量算出ステップについて説明する。 (図13 S1306)
見合製品量算出ステップは、見合製品量を算出する。ここで「見合製品量」とは、第二製品の製造工程である第二製品製造工程に基づいて良環境価値指標取得ステップにて取得された良環境価値指標に見合う表象権の行使対象となる第二製品の量のことをいう。また、「見合」とは、第一製品と、第一製品の表象権の行使対象となる第二製品との対応関係のことをいう。見合製品量は、主に良環境価値の取引の際に、どれだけの第二製品の量が第一製品の有する良環境価値に対応するのかを算出するために利用される。
図14、15は、第一製品と第二製品の見合の概念を説明するための図である。
図14は、良環境価値指標を炭素換算できる場合に、見合製品量算出に当って利用される第一製品と第二製品との対応関係の一例を示している。図15は、良環境価値指標を同じ化学構造式をもつ有機化合物に換算できる場合に、見合製品量算出に当って利用される第一製品と第二製品の対応関係の一例を示している。実線は、比較的頻繁に行われる見合の使用形態を示し、点線は、比較的頻度の低い見合の使用形態を示している。見合関係にある第一製品の良環境価値は第二製品に移転することができる。
図16、17は、第一製品を扱う事業者と第二製品を扱う事業者の見合の概念を説明するための図である。図16は、見合製品量算出に当って利用される第一製品の事業者と第二製品の事業者との対応関係の一例を示しており、図14の良環境価値指標を炭素換算できる場合に、見合製品量算出に当って利用される第一製品と第二製品との対応関係に対応するものである。図17は、見合製品量算出に当って利用される第一製品の事業者と第二製品の事業者との対応関係の一例を示しており、図15の良環境価値指標を同じ化学構造式をもつ有機化合物に換算できる場合に、見合製品量算出に当って利用される第一製品と第二製品の対応関係に対応するものである。実線は、比較的頻繁に行われる見合の使用形態を示し、点線は、比較的頻度の低い見合の使用形態を示している。見合関係にある第一製品の事業者の良環境価値は第二製品の事業者に移転される。
見合製品量Qの算出にあたっては、計算方法がいくつか考えられる。以下に、見合製品量の計算式の例を示す。
例1)見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
例2)見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源に含まれる良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
例3)見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源に含まれる良環境価値指標の示す量×所定の割合/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
例1、例2、例3の場合には、第二製品量のうち、見合製品量の分が良環境価値を有すると表象することができる。
例4)見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源に含まれる良環境価値指標の示す量/植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量)
例5)見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源に含まれる良環境価値指標の示す量×所定の割合/植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量)
ここで、「良環境価値指標に相当する量」とは、良環境価値指標で示される物質と同一あるいは同等の物質の量のことをいう。例えば、良環境価値指標が「第一製品である有機化合物A100kgに含まれる炭素量50kgである」で、第二製品が「有機化合物B200kg、炭素量150kg」の場合には、「第二製品の良環境価値指標に相当する量」は、「第二製品の炭素量150kg」となる。また、例えば、良環境価値指標が「第一製品である有機化合物A100kgに対して、植物系資源である有機化合物B200kgである」で、植物系資源と同等の化石系資源が「有機化合物B100kg」の場合には、「植物系資源と同等の化石系資源の良環境価値指標に相当する量」は、「植物系資源と同等の化石系資源100kg」となる。
なお、上記の例は、一例であって、見合製品量の計算がこれらに限定されるものではない。見合製品量の計算方法は、良環境価値の取引形態に応じて自由に選択することができる。
図18は、見合製品量算出の一例を示す図である。まず、第一製品(有機化合物X:a(kg))に含まれる炭素量をαa(kg)、第二製品(有機化合物Y:c(kg))に含まれる炭素量をβc(kg)、植物系資源(この例の場合には第一製品)と同等の化石系資源を有機化合物X:b(kg)、良環境価値指標を「第一製品a(kg)に含まれる炭素量はαa(kg)である」とする。この場合、見合製品量Qは次式によって計算される。
(ケース1:aがb以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(第一製品に含まれる良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=c×((b/a)×(αa))/(βc)
=b×α/β(kg)
注)ケース1の場合には、(a−b)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:aがbより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(第一製品に含まれる良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=c×(αa)/(βc)
=a×α/β(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
図19は、図18のケース1の場合の見合製品量算出の一例を示す図である。まず、第一製品(エチレン:100kg)に含まれる炭素量を0.857×100(kg)、第二製品(ポリエチレン:20kg)に含まれる炭素量を0.857×20(kg)、植物系資源(この例の場合には第一製品)と同等の化石系資源を(エチレン:20kg)、良環境価値指標を「第一製品100kgに含まれる炭素量は85.7kgである」とする。この場合、見合製品量Qは次式によって計算される。
Q=20×0.857/0.857
=20kg
ケース1の場合には、(100−20)=80kg分の良環境価値が第一製品に残る。残りの第一製品の良環境価値は、さらに第二製品にトランスファーすることができる。
なお、エチレン100kgにおける炭素量は次のようにして求められる。エチレンの分子式はC2H4であるので、エチレンに含まれる炭素量の比率は24/28(Cの原子量:12、Hの原子量:1より)である。したがって、エチレン100kgに含まれる炭素量は100×24/28=85.7kgとなる。
また、ポリエチレン20kgにおける炭素量は次のようにして求められる。ポリエチレンの分子式は(C2H4)n(n:は自然数)であるので、ポリエチレンに含まれる炭素量の比率は24n/28n(Cの原子量:12、Hの原子量:1より)である。したがって、ポリエチレン20kgに含まれる炭素量は20×24/28=17.1kgとなる。
図20は、図18のケース2の場合の見合製品量算出の一例を示す図である。まず、第一製品(エチレン:100kg)に含まれる炭素量を0.857×100(kg)、第二製品(ポリエチレン:200kg)に含まれる炭素量を0.857×200(kg)、植物系資源(この例の場合には第一製品)と同等の化石系資源を(エチレン:200kg)、良環境価値指標を「第一製品100kgに含まれる炭素量は85.7kgである」とする。この場合、見合製品量Qは次式によって計算される。
Q=100×0.857/0.857
ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。残りの第二製品の良環境価値を有していない部分は、他の第一製品の供給者よりトランスファーしてもらうことができる。
(具体的処理ステップの流れ)
以下に、本実施形態の具体的処理ステップの流れを示す。
図21は、本実施形態の具体的処理ステップの流れを示す図である。
(主に第一製品について)
まず本実施形態のエコバリュートランスファー方法は、第一製品の製造量である第一製品製造量(有機化合物Y:100トン)を取得する(ステップS2101)。次に、第一製品の製造工程である第一製品製造工程の情報(有機化合物X:炭素量Aトン)を取得する(ステップS2102)。次に、第一製品製造量と第一製品製造工程とに基づいて良環境価値の指標である良環境価値指標(有機化合物Y:100トンに対して有機化合物Xの炭素量Aトン)を算出する(ステップS2103)。
(主に第二製品について)
第二製品の製造工程である第二製品製造工程の情報(有機化合物Y:10トン、有機化合物X:炭素量0.1Aトン)を取得する(ステップS2104)。次に、良環境価値指標取得ステップはステップS2103で算出された良環境価値指標(有機化合物Y:100トンに対して有機化合物Xの炭素量Aトン)を取得する(ステップS2105)。次に、見合製品量算出ステップは、第二製品の製造工程である第二製品製造工程に基づいてステップS2105にて取得された良環境価値指標に見合う表象権の行使対象となる第二製品の量である見合製品量(有機化合物Z:10トン)を算出する(ステップS2106)。
図22は、図21の具体的処理ステップの流れに対応する見合製品量算出の概念を示す図である。この場合には、第一製品の一部分の良環境価値が第二製品にトランスファーされると、第一製品には(100−10)=90トン分の良環境価値が残る。
(エコバリュートランスファー装置)
以下に、本実施形態のエコバリュートランスファー装置について説明する。
本実施形態のエコバリュートランスファー装置は、植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する権原であって、製品を良環境価値を有する製品であると表象する権原である表象権を、植物系資源と同等の化石系資源を利用した製品である第二製品に行使する者に対して譲渡するための処理を行う。
(構成の明示)
以下に、本実施形態のエコバリュートランスファー装置の構成要件を明示する。
なお、以下に記載する各機能ブロックは、ハードウェア、又はメモリ上に展開しハードウェアを制御することでその作用が得られるソフトウェア、又はハードウェア及びソフトウェアの両方として実現され得る。具体的には、コンピュータを利用するものであれば、CPUやメモリ、ハードディスクドライブ、CD−ROMやDVD−ROMなどの読取ドライブ、各種通信用の送受信ポート、インターフェース、その他の周辺装置などのハードウェア構成部や、それらハードウェアを制御するためのドライバプログラムやその他アプリケーションプログラムなどが挙げられる。
また、この発明は装置またはシステムとして実現できるのみでなく、方法としても実現可能である。また、このような発明の一部をソフトウェアとして構成することもできる。さらに、そのようなソフトウェアをコンピュータに実行させるために用いるソフトウェア製品、及び同製品を記録媒体に固定した記録媒体も、当然にこの発明の技術的な範囲に含まれる。(本明細書の全体を通じて同様である。)
図23は、本実施形態のエコバリュートランスファー装置2300の機能ブロック図である。エコバリュートランスファー装置は、良環境価値指標取得部2301と、見合製品量算出部2302と、からなる。
また、構成要件の説明については、上記エコバリュートランスファー方法の説明において、「良環境価値指標取得ステップ」は「良環境価値指標取得部」と、「見合製品量算出ステップ」は「見合製品量算出部」と、置き換えれば同様であるので、説明を省略する。
(実施形態1の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、植物系資源から製造された第一製品の良環境価値を、その製造量に応じて化石系資源から製造された第二製品に移転することが可能となる。
【0002】
((実施形態2))
以下に、実施形態2について説明する。
(実施形態2の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。ここで「使用した」という場合には、第一製品を製造するための製造エネルギーを含まない意味で用いることとする。以下、本件発明の説明においては、特に断らない限り、「使用」という場合には、製造エネルギーを含まない意味で用いることとする。本実施形態は、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量に基づいて、良環境価値を第二製品に移転することが可能となる。本実施形態においては、第一製品製造に使用した化石系資源由来炭素量を顕在化することにより、良環境価値の移転前後の第一製品製造に使用した化石系資源由来炭素量を把握することが可能となる。なお、本実施形態においては、第一製品製造のエネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量は含まない。本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品製造の原料に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(良環境価値指標について)
本実施形態の良環境価値指標は、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であることを特徴とする。良環境価値指標は、一例として、「第一製品A(kg)に対して植物系資源由来の炭素量B(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量C(kg)である」などが該当する。なお、本実施形態においては、良環境価値指標には、次のような場合が考えられる。
(A)植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(B)(植物系資源由来の炭素量−化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用する。
(C)植物系資源由来の炭素量化及び石系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
第一製品(有機化合物X:A(kg))を製造するのに必要な植物系資源U由来の炭素量をαA(kg)、化石系資源U由来の炭素量をβA(kg)、良環境価値指標を「第一製品A(kg)に対して植物系資源U由来の炭素量αA(kg)又は/及び化石系資源U由来の炭素量βA(kg)である」とする。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))を製造するために化石系資源である有機化合物X:B(kg)を必要とするものとする。この場合、化石系資源である有機化合物X:B(kg)を製造するために必要な化石系資源Uは、第一製品製造工程と第二製造工程が同じであると仮定すると、炭素量に換算して(α+β)B(kg)となる。
(A)の場合:
上記(A)の場合には、植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用するので、αAkg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって、見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(αA))/(γC)
=B×α/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×(αA)/(γC)
=A×α/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
図24は、(A)の見合製品量算出の一例を示す図である。
図25は、図24の例において、良環境価値が第一製品から第二製品に移転された後の状態を示す図である。価値が移転した結果、第一製品(有機化合物X:A(kg))を製造するのに植物系資源U由来の炭素量α(A−B)(kg)、化石系資源U由来の炭素量(βA+αB)(kg)となる。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))は植物系資源U由来の炭素量αB(kg)、化石系資源U由来の炭素量βB(kg)を使用して製造されたものと表象することができる。
(B)の場合:
上記(B)の場合には、(植物系資源由来の炭素量−化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用するので、(α−β)Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(α−β)A))/(γC)
=B×(α−β)/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
Q=C×((α−β)A)/(γC)
=A×(α−β)/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
(C)の場合:
上記(C)の場合には、植物系資源由来の炭素量(αAkg)と化石系資源由来の炭素量(βAkg)を良環境価値指標として利用するので、第二製品が植物系資源の炭素量(βBkg)、化石系資源由来の炭素量(αBkg)からなる場合で第一製品量A=第二製品量Bのときに適用されうる。したがって見合製品量Qは、
Q=A=B(kg)
となる。この場合には、第一製品と第二製品をそのまま入れ替えることに相当する。
(実施形態2の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、良環境価値指標は、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であるので、第一製品の製造に使用された植物系資源由来の炭素量だけでなく化石系資源由来炭素量に関しても顕在化できるので、良環境価値の移転前後の第一製品製造に使用した化石系資源由来炭素量を把握することが可能となる。
【0003】
((実施形態3))
(実施形態3の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。本実施形態においては、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量だけでなく、製造エネルギーを顕在化することにより、良環境価値の移転前後の製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を把握することが可能となる。製造エネルギーも含めて、良環境価値を移転することができる。なお、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量については、排出するCO2量と、植物系資源を使用することにより吸収されるCO2量が相殺されると考えられる。しかしながら、製造エネルギーに使用した化石系資源由来炭素量については、排出するCO2量を吸収するプロセスが存在しない。このため、製造エネルギーに使用される植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を顕在化することによって、良環境価値の移転前後における排出するCO2量の増減を把握することが可能となる。本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(良環境価値指標について)
本実施形態の良環境価値指標は、第一製品製造に使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であることを特徴とする。良環境価値指標は、一例として、「第一製品A(kg)に対して植物系資源由来の炭素量B(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量C(kg)と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量D(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量E(kg)である」などが該当する。なお、本実施形態においては、良環境価値指標には、次のような場合が考えられる。
(A)植物系資源由来の炭素量と製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(B)(植物系資源由来の炭素量−化石系資源由来の炭素量)と(製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量−製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用する。
(C)植物系資源由来の炭素量化及び石系資源由来の炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量化及び製造エネルギーに使用した石系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
第一製品(有機化合物X:A(kg))を製造するのに必要な植物系資源U由来の炭素量をα1A(kg)、化石系資源U由来の炭素量をβ1A(kg)、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量をα2A(kg)又は/及び化石系資源W由来の炭素量をβ2A(kg)、良環境価値指標を「第一製品A(kg)に対して植物系資源U由来の炭素量α1A(kg)又は/及び化石系資源U由来の炭素量β1A(kg)と、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量をα2A(kg)又は/及び化石系資源W由来の炭素量をβ2A(kg)である」とする。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))を製造するために化石系資源である有機化合物X:B(kg)を必要とするものとする。この場合、化石系資源である有機化合物X:B(kg)を製造するために必要な化石系資源Uは、第一製品製造工程と第二製造工程が同じであると仮定すると、炭素量に換算して(α1+β1)B(kg)となる。また、第二製品を製造するのに使用した化石系資源W由来の炭素量をβ3B(kg)とする。
(A)の場合:
図26は、(A)の場合の見合製品量算出の一例を示す図である。
上記(A)の場合には、植物系資源由来の炭素量と製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用するので、(α1+α2)Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。この場合、見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(α1+α2)A)/(γC)
=B×(α1+α2)/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×(α1+α2)A/(γC)
=A×(α1+α2)/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
図27は、図26の例において、良環境価値が第一製品から第二製品に移転された後の状態を示す図である。価値が移転した結果、第一製品(有機化合物X:A(kg))を製造するのに植物系資源U由来の炭素量α1(A−B)(kg)、化石系資源U由来の炭素量(β1A+α1B)(kg)、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量α2(A−B)(kg)、化石系資源W由来の炭素量(β2A+α2B)(kg)となる。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))は植物系資源U由来の炭素量α1B(kg)、化石系資源U由来の炭素量β1B(kg)、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量α2B(kg)、化石系資源W由来の炭素量(β3−α2)B(kg)を使用して製造されたものと表象することができる。
(B)の場合:
上記(B)の場合には、(植物系資源由来の炭素量−化石系資源由来の炭素量)と(製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量−製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用するので、((α1+α2)−(β1+β2))Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×((α1+α2)−(β1+β2))A)/(γC)
=B×((α1+α2)−(β1+β2))/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((α1+α2)−(β1+β2))A/(γC)
=A×((α1+α2)−(β1+β2))/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
(C)の場合:
上記(C)の場合には、植物系資源由来の炭素量((α1+α2)Akg)と化石系資源由来の炭素量((β1+β2)Akg)を良環境価値指標として利用するので、第二製品が植物系資源の炭素量((β1+β2)Bkg)、化石系資源由来の炭素量((α1+α2)Bkg)からなる場合で第一製品量A=第二製品量Bのときに適用されうる。したがって見合製品量Qは、
Q=A=B(kg)
となる。この場合には、第一製品と第二製品をそのまま入れ替えることに相当する。
(実施形態3の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、第一製品の製造に使用された植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量だけでなく製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量に関しても顕在化できるという特徴がある。それにより、良環境価値の移転前後の製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を把握することが可能となる。また、製造エネルギーも含めて、良環境価値を移転することができる。また、製造エネルギーに使用される植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を顕在化することによって、良環境価値の移転前後における排出するCO2量の増減を把握することが可能となる。
【0004】
((実施形態4))
(実施形態4の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品製造のエネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。本実施形態は、第一製品の製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量に基づいて、良環境価値を第二製品に移転することが可能となる。製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量については、排出するCO2量と、植物系資源を使用することにより吸収されるCO2量が相殺されると考えられる。しかしながら、製造エネルギーに使用した化石系資源由来炭素量については、排出するCO2量を吸収するプロセスが存在しない。このため、製造エネルギーに使用される植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を顕在化することによって、良環境価値の移転前後における排出するCO2量の増減を把握することが可能となる。本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品製造のエネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(良環境価値指標について)
本実施形態の良環境価値指標は、第一製品の製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であることを特徴とする。良環境価値指標は、一例として、「第一製品A(kg)に対して製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量A(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量B(kg)である」などが該当する。なお、本実施形態においては、良環境価値指標には、次のような場合が考えられる。
(A)製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(B)(製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量−製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用する。
(C)製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量及び製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
第一製品(有機化合物X:A(kg))を製造するのに必要な製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量をαA(kg)又は/及び化石系資源W由来の炭素量をβ1A(kg)、良環境価値指標を「第一製品A(kg)に対して製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量をαA(kg)又は/及び化石系資源W由来の炭素量をβ1A(kg)である」とする。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))を製造するために化石系資源である有機化合物X:B(kg)を必要とするものとする。また、第二製品を製造するのに使用した化石系資源W由来の炭素量をβ2B(kg)とする。
(A)の場合:
図28は、(A)の場合の見合製品量算出の一例を示す図である。
上記(A)の場合には、製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用するので、αAkg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。この場合、見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(αA)/(γC)
=B×α/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×(αA)/(γC)
=A×α/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
図29は、図28の例において、良環境価値が第一製品から第二製品に移転された後の状態を示す図である。価値が移転した結果、第一製品の製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量α(A−B)(kg)、化石系資源W由来の炭素量(β1A+αB)(kg)となる。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))は、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量αB(kg)、化石系資源W由来の炭素量(β2−α)B(kg)を使用して製造されたものと表象することができる。
(B)の場合:
上記(B)の場合には、(製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量−製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用するので、(α−β1)Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(α−β1)A)/(γC)
=B×(α−β1)/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×(α−β1)A/(γC)
=A×(α−β1)/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
(C)の場合:
上記(C)の場合には、製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量(αAkg)と製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量(β1Akg)を良環境価値指標として利用するので、第二製品の製造エネルギーに使用した植物系資源の炭素量(β1Bkg)、製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量(αBkg)からなる場合で第一製品量A=第二製品量Bのときに適用されうる。したがって見合製品量Qは、
Q=A=B(kg)
となる。この場合には、第一製品と第二製品をそのまま入れ替えることに相当する。
(実施形態4の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量に関して顕在化できるという特徴がある。このため、排出するCO2量の増減を把握することが可能となる。
【0005】
((実施形態5))
(実施形態5の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量と、製造エネルギーに利用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。本実施形態においては、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量に着目した点が特徴的である。この場合には、良環境価値の移転の対象となる第一製品に含まれる炭素量が分かればよく、第一製品の製造履歴を遡る必要がないので、見合製品量の計算が簡単になる。また、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量については、排出するCO2量と、植物系資源を使用することにより吸収されるCO2量が相殺されると考えられる。しかしながら、製造エネルギーに使用した化石系資源由来炭素量については、排出するCO2量を吸収するプロセスが存在しない。このため、製造エネルギーに使用される植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を顕在化することによって、良環境価値の移転前後における排出するCO2量の増減を把握することが可能となる。本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量と、製造エネルギーに利用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
本実施形態は、第一製品製造に含まれる植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量に基づいて、良環境価値を第二製品に移転することが可能となる。
(良環境価値指標について)
本実施形態の良環境価値指標は、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量と、製造エネルギーに利用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量であることを特徴とする。良環境価値指標は、一例として、「第一製品A(kg)に対して第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量β1A(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量C(kg)と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量D(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量E(kg)である」などが該当する。なお、本実施形態においては、良環境価値指標には、次のような場合が考えられる。
(A)第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量と製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(B)(第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量−第一製品に含まれる化石系資源由来の炭素量)と(製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量−製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用する。
(C)第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量化及び第一製品に含まれる石系資源由来の炭素量と、製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量化及び製造エネルギーに使用した石系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
図30は、見合製品量算出の一例を示す図である。第一製品(有機化合物X:A(kg))に含まれる植物系資源由来炭素量をα1A(kg)、化石系資源由来炭素量をβ1A(kg)、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量をα2A(kg)又は/及び化石系資源W由来の炭素量をβ2A(kg)、良環境価値指標を「第一製品A(kg)に対して第一製品に含まれる植物系資源由来炭素量α1A(kg)又は/及び化石系資源由来炭素量β1A(kg)と、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量をα2A(kg)又は/及び化石系資源W由来の炭素量をβ2A(kg)である」とする。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))を製造するために化石系資源である有機化合物X:B(kg)を必要とするものとする。この場合、化石系資源である有機化合物X:B(kg)に含まれる化石系資源由来炭素量は、第一製品製造工程と第二製造工程が同じであると仮定すると、炭素量に換算して(α1+β1)B(kg)となる。また、第二製品を製造するのに使用した化石系資源W由来の炭素量をβ3B(kg)とする。
(A)の場合:
図30は、(A)の場合の見合製品量算出の一例を示す図である。
上記(A)の場合には、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量と製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用するので、(α1+α2)Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。この場合、見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(α1+α2)A)/(γC)
=B×(α1+α2)/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×(α1+α2)A/(γC)
=A×(α1+α2)/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
図31は、図30の例において、良環境価値が第一製品から第二製品に移転された後の状態を示す図である。価値が移転した結果、第一製品(有機化合物X:A(kg))に含まれる植物系資源由来炭素量α1(A−B)(kg)、化石系資源由来炭素量(β1A+α1B)(kg)、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量α2(A−B)(kg)、化石系資源W由来の炭素量(β2A+α2B)(kg)となる。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))に含まれる植物系資源由来炭素量α1B(kg)、化石系資源由来炭素量β1B(kg)、製造エネルギーに使用した植物系資源V由来の炭素量α2B(kg)、化石系資源W由来の炭素量(β3−α2)B(kg)を使用して製造されたものと表象することができる。
(B)の場合:
上記(B)の場合には、(第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量−第一製品に含まれる化石系資源由来の炭素量)と(製造エネルギーに使用した植物系資源由来の炭素量−製造エネルギーに使用した化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用するので、((α1+α2)−(β1+β2))Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×((α1+α2)−(β1+β2))A)/(γC)
=B×((α1+α2)−(β1+β2))/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((α1+α2)−(β1+β2))A/(γC)
=A×((α1+α2)−(β1+β2))/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
(C)の場合:
上記(C)の場合には、植物系資源由来の炭素量((α1+α2)Akg)と化石系資源由来の炭素量((β1+β2)Akg)を良環境価値指標として利用するので、第二製品が植物系資源の炭素量((β1+β2)Bkg)、化石系資源由来の炭素量((α1+α2)Bkg)からなる場合で第一製品量A=第二製品量Bのときに適用されうる。したがって見合製品量Qは、
Q=A=B(kg)
となる。この場合には、第一製品と第二製品をそのまま入れ替えることに相当する。
(実施形態5の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、第一製品の製造含まれる植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量だけでなく製造エネルギーに使用した植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量に関しても顕在化できるという特徴がある。また、製造エネルギーに使用される植物系資源由来炭素量又は/及び化石系資源由来炭素量を顕在化することによって、良環境価値の移転前後における排出するCO2量の増減を把握することが可能となる。
【0006】
((実施形態6))
以下に、実施形態6について説明する。
(実施形態6の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品に含まれる植物資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。本実施形態においては、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量に着目した点が特徴的である。この場合には、良環境価値の移転の対象となる第一製品に含まれる炭素量が分かればよく、第一製品の製造履歴を遡る必要がないので、見合製品量の計算が簡単になる。本実施形態は、良環境価値指標が、第一製品に含まれる植物資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(良環境価値指標について)
本実施形態の良環境価値指標は、第一製品に含まれる植物資源由来の炭素量又は/及び化石系資源由来の炭素量であることを特徴とする。良環境価値指標は、一例として、「第一製品A(kg)に対して第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量B(kg)又は/及び化石系資源由来の炭素量C(kg)である」などが該当する。なお、本実施形態においては、良環境価値指標には、次のような場合が考えられる。
(A)第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(B)(第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量−第一製品に含まれる化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用する。
(C)第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量化及び石系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
第一製品(有機化合物X:A(kg))に含まれる植物系資源由来炭素量をαA(kg)、化石系資源由来炭素量をβA(kg)、良環境価値指標を「第一製品A(kg)に対して第一製品に含まれる植物系資源由来炭素量αA(kg)又は/及び化石系資源由来炭素量βA(kg)である」とする。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))を製造するために化石系資源である有機化合物X:B(kg)を必要とするものとする。この場合、化石系資源である有機化合物X:B(kg)に含まれる化石系資源は、第一製品製造工程と第二製造工程が同じであると仮定すると、炭素量に換算して(α+β)B(kg)となる。したがって、見合製品量Qは、次式のように計算される。
(A)の場合:
図32は、(A)の場合の見合製品量算出の一例を示す図である。上記(A)の場合には、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量を良環境価値指標として利用するので、αAkg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって、見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(αA))/(γC)
=B×α/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×(αA)/(γC)
=A×α/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
図33は、図32の例において、良環境価値が第一製品から第二製品に移転された後の状態を示す図である。価値が移転した結果、第一製品(有機化合物X:A(kg))に含まれる植物系資源由来炭素量α(A−B)(kg)、化石系資源由来炭素量(βA+αB)(kg)となる。また、第二製品(有機化合物Y:C(kg)、炭素量γC(kg))に含まれる植物系資源由来炭素量αB(kg)、化石系資源由来炭素量βB(kg)と表象することができる。
(B)の場合:
上記(B)の場合には、(第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量−第一製品に含まれる化石系資源由来の炭素量)を良環境価値指標として利用するので、(α−β)Akg分が良環境価値指標の示す植物系資源の量となる。したがって見合製品量Qは、次式のように計算される。
(ケース1:AがB以上のとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((B/A)×(α−β)A))/(γC)
=B×(α−β)/γ(kg)
注)ケース1の場合には、(A−B)kg分の良環境価値が第一製品に残る。
(ケース2:AがBより小さいとき)
見合製品量Q=第二製品量×(植物系資源の良環境価値指標の示す量/第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)
=C×((α−β)A)/(γC)
=A×(α−β)/γ(kg)
注)ケース2の場合には、良環境価値は第一製品に残らない。
(C)の場合:
上記(C)の場合には、第一製品に含まれる植物系資源由来の炭素量(αAkg)と第一製品に含まれる化石系資源由来の炭素量(βAkg)を良環境価値指標として利用するので、第二製品が第二製品に含まれる植物系資源の炭素量(βBkg)、化石系資源由来の炭素量(αBkg)からなる場合で第一製品量A=第二製品量Bのときに適用されうる。
したがって見合製品量Qは、
Q=A=B(kg)
となる。この場合には、第一製品と第二製品をそのまま入れ替えることに相当する。
(実施形態6の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、良環境価値の移転の対象となる第一製品に含まれる炭素量が分かればよく、第一製品の製造履歴を遡る必要がないので、見合製品量の計算が簡単になる。
【0007】
((実施形態7))
(実施形態7の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、見合製品量が、製造された第一製品に含まれる炭素量の所定の割合の量の炭素を含む第二製品の量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。ここで「所定の割合」とは、第二製品に含まれる炭素量に対する第一製品に含まれる炭素量の割合のことをいう。所定の割合には、0.1、0.3、0.5、1.0、・・・などの正の実数値が該当する。この場合には、所定の割合は、一般的には、1より小さくなる。本実施形態は、見合製品量が、製造された第一製品に含まれる炭素量の所定の割合の量の炭素を含む第二製品の量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
図34は、見合製品量算出の具体例を示す図である。第一製品を(有機化合物X:Aトン、炭素量A×αトン(植物系炭素量aトン、化石系炭素量bトン))、所定の割合をR、良環境価値指標を「所定の割合Rの有機化合物X:Aトン、炭素量R×(A×α)トン(植物系炭素量aトン、化石系炭素量bトン)」とする。また、第二製品を(有機化合物Y:Bトン、炭素量B×βトン(化石系炭素量cトン))とする。本実施形態の場合には、
(第一製品に含まれる良環境価値指標の示す量)×(所定の割合)=(第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)/(第二製品量)×(見合製品量)の関係にあるので、
(見合製品量)=(第二製品量)×(第一製品に含まれる良環境価値指標の示す量)×(所定の割合)/(第二製品に含まれる良環境価値指標に相当する量)となる。したがって、見合製品量Qは、次式のように計算される。
見合製品量Q=B×(αA×R)/(βB)
一例として、A=20トン、A×α=10トン、R=1、B=30トン、B×β=15トンとすると、見合製品量Q=30×(10×1)/15トン=20トンとなる。
(実施形態7の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、見合製品量は、製造された第一製品に含まれる炭素量の所定の割合の量の炭素を含む第二製品の量であり、炭素の履歴を遡る必要がないので、見合製品量の計算が簡単になるという特徴がある。
【0008】
((実施形態8))
(実施形態8の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、第一製品製造に利用した有機化合物が、第二製品製造に利用した有機化合物と同一であって、見合製品量が、第一製品製造に利用した有機化合物の所定の割合の量の有機化合物を利用して製造された第二製品の量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。ここで「所定の割合」とは、第二製品製造に利用した有機化合物の量に対する第一製品製造に利用した当該有機化合物の量の割合のことをいう。所定の割合には、0.1、0.3、0.5、1.0、・・・などの正の実数値が該当する。この場合には、所定の割合は、一般的には、1より小さくなる。本実施形態は、第一製品製造に利用した有機化合物が、第二製品製造に利用した有機化合物と同一であって、見合製品量が、第一製品製造に利用した有機化合物の所定の割合の量の有機化合物を利用して製造された第二製品の量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
図35は、見合製品量算出の具体例を示す図である。第一製品の植物系資源を(有機化合物X:Aトン、炭素量A×αトン(植物系炭素量aトン、化石系炭素量bトン))、第一製品を(有機化合物Y:Bトン、炭素量B×βトン(植物系炭素量cトン、化石系炭素量dトン))、所定の割合をR、良環境価値指標を「第一製品(Bトン、炭素量B×βトン)に対して所定の割合Rの有機化合物X(Aトン、炭素量A×αトン(植物系炭素量aトン、化石系炭素量bトン))」とする。また、第二製品の化石系資源を(有機化合物X:Cトン、炭素量C×αトン(植物系炭素量eトン、化石系炭素量fトン))、第二製品を(有機化合物Z:Dトン、炭素量D×γトン(植物系炭素量gトン、化石系炭素量hトン))とする。
本実施形態の場合には、
(植物系資源に含まれる良環境価値指標の示す量)×(所定の割合)=(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量)/(第二製品量)×(見合製品量)の関係にあるので、
(見合製品量)=(第二製品量)×(植物系資源に含まれる良環境価値指標の示す量)×(所定の割合)/(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量)となる。したがって、見合製品量Qは、次式のように計算される。
Q=D×(αA×R)/(αC)(トン)
一例として、A=B=20トン、A×α=B×β=10トン、R=1、C=30トン、C×α=15トン、D=120トン、D×γ=60トンとすると、見合製品量Q=120×(10×1)/15トン=80トンとなる。
(実施形態8の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、第一製品製造に利用した有機化合物が、第二製品製造に利用した有機化合物と同一であって、見合製品量が、第一製品製造に利用した有機化合物の所定の割合の量の有機化合物を利用して製造された第二製品の量であるので、それらの有機化合物から製造される第一製品と第二製品が同じような物質からできている場合に有効である。
【0009】
((実施形態9))
(実施形態9の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態は、化石系資源が第一製品と同一であって、見合製品量が、製造された第一製品の量の所定の割合の量の化石系資源から製造された第二製品の量である実施形態1に記載のエコバリュートランスファー方法に関する。ここで「所定の割合」とは、第二製品製造に利用した化石系資源の量に対する第一製品の量の割合のことをいう。所定の割合には、0.1、0.3、0.5、1.0、・・・などの正の実数値が該当する。一般的に、第一製品と化石系資源とが同一である場合には、第一製品の方が、化石系資源よりも価値が高いので、単位あたりの価格は、第一製品の方が、化石系資源よりも高いと考えられる。したがって、第一製品量の全体の価格と同じ価格の第二製品製造に利用した化石系資源量を計算したい場合に有効である。この場合には、所定の割合は、一般的には、1より小さくなる。本実施形態は、化石系資源が第一製品と同一であって、見合製品量が、製造された第一製品の量の所定の割合の量の化石系資源から製造された第二製品の量であること以外の点については、実施形態1と同様であるので、説明を省略する。
(見合製品量算出の具体例)
以下に、本実施形態の見合製品量算出の具体例を説明する。
図36は、見合製品量算出の具体例を示す図である。第一製品を(有機化合物X:Aトン、炭素量A×αトン(植物系炭素量aトン、化石系炭素量bトン)、製造エネルギーに使用した植物系炭素量cトン又は/及び化石系炭素量dトン)、所定の割合をR、良環境価値指標を「所定の割合Rの第一製品(Aトン、炭素量A×αトン)」とする。また、第二製品の化石系資源を(有機化合物X:Bトン、炭素量B×αトン(植物系炭素量eトン、化石系炭素量fトン))、第二製品を(有機化合物Y:Cトン、炭素量C×βトン(有機化合物X:Bトン))とする。 本実施形態の場合には、
(第一製品に含まれる良環境価値指標の示す量)×(所定の割合)=(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量)/(第二製品量)×(見合製品量)の関係にあるので、
(見合製品量)=(第二製品量)×(第一製品に含まれる良環境価値指標の示す量)×(所定の割合)/(植物系資源と同等の化石系資源に含まれる良環境価値指標に相当する量)となる。したがって、見合製品量Qは、次式のように計算される。
Q=C×(αA×R)/(αB)(トン)
ただし上式において、第二製品単位重量あたりの有機化合物Xの量=B/Cとしている。一例として、A=20トン、A×α=10トン、R=1、B=10トン、B×α=5トン、C=8トン、C×β=4トンとすると、見合製品量Q=8×(10×1)/5トン=16トンとなる。
(実施形態9の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、化石系資源が第一製品と同一であって、見合製品量が、製造された第一製品の量の所定の割合の量の化石系資源から製造された第二製品の量であるので、第一製品と第二製品が同じような物質からできている場合に有効である。
【0010】
((実施形態10))
以下に、実施形態10について説明する。
(実施形態10の概念)
以下に、本実施形態の概念を説明する。
本実施形態のエコバリュートランスファー装置は、認証希望情報を取得し、認証情報を出力する。また譲渡希望情報と譲受希望情報を取得し、譲渡希望情報と譲受希望情報を比較することにより良環境価値の取引を行う。
(構成の明示)
以下に、本実施形態のエコバリュートランスファー装置の構成要件を明示する。
図37は、本実施形態のエコバリュートランスファー装置3700の機能ブロック図である。エコバリュートランスファー装置は、良環境価値指標取得部3701と、見合製品量算出部3702と、認証希望情報取得部3703と、認証情報出力部3704と、譲渡希望情報取得部3705と、譲受希望情報取得部3706と、比較部3707と、からなる。
(構成要件の説明)
以下に、本実施形態のエコバリュートランスファー装置の構成要件を説明する。
良環境価値指標取得部、見合製品量算出部については、実施形態1のエコバリュートランスファー装置の説明と同様なので説明を省略する。
(認証希望情報取得部)
以下に、認証希望情報取得部の説明をする。
認証希望情報取得部は、認証希望情報を取得する。ここで「認証希望情報」とは、表象権の認証を希望する旨の情報である。ここで「認証を希望する旨」には、認証を希望する項目が含まれていてもよい。認証希望情報には、一例として、良環境価値認証物質名(例えば、植物系エチレン)、良環境価値認証項目(対象物質に含まれる炭素の由来、対象物質の製造エネルギー量とエネルギー源)、数量(例えば、エチレン100kg)、対象物質の製造履歴(製造年月日、製造ロット番号、製造工場と所在地、原料植物名、植物の原産地と製造者など、製法、製造エネルギー使用量とエネルギー源)、対象物質の利用目的(例えば、PE、PS、PET製造用)、対象物質の二次使用者(例えば、○○プラスチック工業の○○工場)などが該当する。認証希望情報の取得は、第一製品の製造者(以下、良環境価値創造者という)が、例えば、ネットワークを介して端末などから認証希望情報を入力することにより行われる。取得された認証希望情報は、一例として、認証希望情報に基づいた認証依頼の情報である認証依頼情報を出力する認証依頼情報出力手段によって、認証依頼情報として第三者認証機関に出力される。第三者認証機関に出力された認証依頼情報は、一例として、認証依頼情報に基づいた認証結果の情報である認証結果情報を入力する認証結果情報入力手段によって、認証結果情報として入力される。認証結果情報入力手段に入力された認証結果情報は、一例として、認証結果情報を含む認証情報として格納する認証情報データベースに格納される。認証情報データベースに格納された認証情報は、認証情報出力部に送出される。
(認証情報出力部)
以下に、認証情報出力部の説明をする。
認証情報出力部は、認証情報を出力する。ここで「認証情報」とは、認証希望情報取得部で取得した認証希望情報に基づいた見合製品量を含む情報のことをいう。ここで「認証希望情報に基づいた」とは、「認証希望情報に含まれる認証を希望する第一製品量に見合う」という意味である。認証情報には、一例として、良環境価値創造元認証ID(例えば、No.○○○○)、良環境価値認証物質名(例えば、植物系エチレン)、良環境価値認証項目(対象物質に含まれる炭素の由来、対象物質の製造エネルギー量とエネルギー源)、数量(例えば、エチレン100kg)、対象物質の製造履歴(製造年月日、製造ロット番号、製造工場と所在地、原料植物名、植物の原産地と製造者など、製法、製造エネルギー使用量とエネルギー源)、対象物質の利用目的(例えば、PE、PS、PET製造用)、対象物質の二次使用者(例えば、○○プラスチック工業の○○工場)、認証者(例えば、○○認証機関、○○年○○月○○日、責任者名○○○、電子サイン)、見合製品量(例えば、第二製品○○kg)などが該当する。認証情報は、例えば、認証希望情報取得部の認証データベースから取得される。認証情報は、認証希望を依頼するものである良環境価値創造者に出力される。したがって、良環境価値創造者は、見合製品量を含めた認証内容について知ることができる。
(譲渡希望情報取得部)
以下に、譲渡希望情報取得部の説明をする。
譲渡希望情報取得部は、譲渡希望情報を取得する。ここで「譲渡希望情報」とは、認証情報出力部での認証情報の出力に対応して受信する表象権の譲渡を希望する旨の情報である。ここで「譲渡を希望する旨」には、譲渡を希望する項目が含まれていてもよい。また「出力に対応して受信する」とは、本装置から出力された認証情報に対応して送信された譲渡希望情報を、本装置が受信することをいう。例えば、認証内容に納得した良環境価値創造者が認証情報に基づいて作成した譲渡希望情報を受信することなどが挙げられる。譲渡希望情報には、一例として、良環境価値創造元認証ID(例えば、No.○○○○)、良環境価値譲渡元の物質名(例えば、植物系エチレン)、譲渡希望環境価値(対象物質に含まれる炭素の由来と比率、対象物質の製造エネルギー量とエネルギー源)、数量(例えば、対象物質量で○○kg、現物以外に先物売予約も有)、譲渡希望価格(単価○○円/kgエチレン環境価値)、見合製品量(例えば、第二製品○○kg)などが該当する。また任意の第二製品に対して見合製品量が算出できるような情報が含まれていてもよい。例えば、見合製品量の算出方法などが挙げられる。また譲渡希望情報は、例えば、良環境価値創造者がネットワークに接続された端末などから入力することにより、譲渡希望情報取得部によって取得される。取得された譲渡希望情報は、比較部に出力される。また譲渡希望情報は、一例として、譲渡希望情報に基づいて譲渡する第一製品の製品量である譲渡製品量を算出する譲渡指標算出手段に出力された後、譲渡指標算出手段から比較部に出力されてもよい。なお、譲渡指標算出手段の譲渡指標算出方法については後述する。
(譲受希望情報取得部)
以下に、譲受希望情報取得部の説明をする。
譲受希望情報取得部は、譲受希望情報を取得する。ここで「譲受希望情報」とは、表象権の譲受を希望する旨の情報のことをいう。ここで「譲受を希望する旨」には、譲受を希望する項目が含まれていてもよい。譲受希望情報には、一例として、良環境価値譲受対象物質名(例えば、ポリスチレン)と履歴(例えば、原料名と原単位(ナフサ由来のエチレン0.3kgとベンゼン0.8kg、スチレンモノマー量では1.1kg)、原料製造者と製造工場、製造エネルギー)、価値の交換または分配の区別、価値の購入目的、譲受希望環境価値(例えば、炭素の植物由来比率○○%、製造エネルギーの交換または分配の有無)、数量(例えば、ポリスチレン量で100kg、現物以外に先物売予約も可)、譲受希望価格(単価○○円/kg○○%○○有機化合物)などが該当する。譲受希望情報は、例えば、第二製品の製造者(以下、良環境価値購入希望者という)がネットワークに接続された端末などから入力することにより、譲受希望情報取得部によって取得される。取得された譲受希望情報は、比較部に出力される。また譲受希望情報は、一例として、譲受希望情報に基づいて譲受する第二製品の指標である譲受指標を算出する譲受指標算出手段に出力された後、譲受指標算出手段から比較部に出力されてもよい。なお、譲受指標算出手段の譲受指標算出方法については後述する。
(比較部)
以下に、比較部の説明をする。
比較部は、譲渡希望情報取得部の取得した譲渡希望情報と、譲受希望情報取得部で取得した譲受希望情報とを比較する。ここで「比較」とは、譲渡希望情報と譲受希望情報のうち、それぞれの対応する情報が所定の関係にあるか否か判断することをいう。「所定の関係」には、例えば、良環境価値創造者と良環境価値購入希望者の提示する内容が、一致するあるいは許容範囲内にある場合、本装置にあらかじめ設定されている関係に一致あるいは範囲内にある場合などがあげられる。「関係」には、譲渡希望情報に含まれる見合製品量と譲受希望情報に含まれる第二製品量が等しい場合、譲渡希望情報に含まれる見合製品量の全体の価格と譲受希望情報に含まれる第二製品量の全体の価格が等しい場合などの条件が該当する。比較の結果、譲渡可能な第一製品がある場合には、一例として、譲渡可能な第一製品があることを示す情報である譲渡可能物件情報を出力する譲渡可能物件情報出力手段により、良環境価値創造者に譲渡可能物件情報が送信される。また、比較の結果、譲受可能な第一製品がある場合には、一例として、譲受可能な第一製品があることを示す情報である譲受可能物件情報を出力する譲受可能物件情報出力手段により、良環境価値購入希望者に譲受可能物件情報が送信される。
(処理の流れ)
以下に、本実施形態の処理の流れを示す。
図38は、本実施形態の処理の流れを示す図である。
まず、認証希望情報取得ステップは、表象権の認証を希望する旨の情報である認証希望情報を取得する(ステップS3801)。認証情報出力ステップは、認証希望情報取得ステップで取得した認証希望情報に基づいて見合製品量を含む認証情報を出力する(ステップS3802)。譲渡希望情報取得ステップは、認証情報出力ステップでの認証情報の出力に対応して受信する表象権の譲渡を希望する旨の情報である譲渡希望情報を取得する(ステップS3803)。譲受希望情報取得ステップは、表象権の譲受を希望する旨の情報である譲受希望情報を取得する(ステップS3804)。比較ステップは、譲渡希望情報取得ステップの取得した譲渡希望情報と、譲受希望情報取得ステップで取得した譲受希望情報とを比較する(ステップS3805)。
(実施例1)
以下に、実施例1におけるエコバリュートランスファー装置を利用した良環境価値取引システムについて説明する。
実施例1では、良環境価値を取引対象とする。実施例1の良環境価値取引システムは、第一製品の良環境価値を取引対象物件として、適切な範囲内の任意な比率で、第二製品との間で良環境価値の交換取引を、また第一製品と第二製品が混ざり合って製造される有機化合物や、それから製造される製品(以下、第三製品という)との間で良環境価値の分配取引をするしくみを提供する。さらに価値交換または、分配取引された第二製品や第三製品の良環境価値を計算し、認証または、認証を支援する。また、良環境価値取引システムが取り扱う良環境価値は、良環境価値とともに現物が流れている系と、良環境価値が切り離されて現物が流れていない系(つまり良環境価値のみ流通している)に分かれる。
良環境価値とともに現物が流れている系は、第一製品の良環境価値を適切な範囲内の任意な比率で、第一製品と第二製品が混ざり合った第三製品に対して分配取引するパターンである。例えば、植物系と化石系エチレン製造会社からパイプラインで、別会社のポリエチレンとポリスチレンを製造する工場へ繋がっている場合で、ポリエチレンを作る会社が価値分配取引を希望する場合などが該当する。取引により分配される良環境価値のアイテムには、1)その有機化合物がもつ炭素の由来(植物由来 対 石化由来)、2)その有機化合物を製造する為に要したエネルギー量などが挙げられる。
良環境価値が切り離されて現物が流れていない系は、第一製品の良環境価値を適切な範囲内の任意な比率で第二製品の環境価値と交換取引するパターンである。価値スワップ(価値交換)対象物には、第一製品と同じ分子構造をもつ第二製品(例えば、第一製品:エチレンと第二製品エチレン、第一製品:ポリエチレンと第二製品:ポリエチレン)、第一製品から製造可能な第二製品(例えば、第一製品:エチレンと第二製品:スチレンモノマーや、ポリエチレンや、ゴミ袋に利用されているポリエチレンや食品容器のPS)、第一製品から製造されない第二製品(例えば、第一製品:エチレンと第二製品:フェノールなど)が該当する。
以下、図に基づいて具体的に説明する。図39から図41は、実施例1の良環境価値取引システムの概念と、その処理の流れを説明するための図である。実施例1のシステムは、初期認証システムと、良環境価値売買システムと、最終認証システムと、からなる。また、このシステムには、システム運用者のエコバリュートランスファー装置と、良環境価値創造者と、良環境価値購入希望者と、良環境価値品を購入し製品を製造したり利用したりするもの(以下、良環境価値品利用者という)と、第三者認証機関とが活動主体としてある。
図39は、初期認証システムの処理の流れを示している。良環境価値創造者は、1.認証希望情報である良環境価値認証希望(図42に、良環境価値認証希望データの一例を示す)をエコバリュートランスファー装置に送信する。エコバリュートランスファー装置の認証希望情報取得部は、良環境価値認証希望を取得する。エコバリュートランスファー装置の認証依頼情報出力手段は、第三者認証機関に対して、認証依頼情報である良環境価値依頼データ(図43に、一例を示す)を送信する。第三者認証機関は、良環境価値依頼データ並びに調査実施に基づいて良環境価値認証データ(図44に、一例を示す)を、エコバリュートランスファー装置の認証結果情報入力手段に送信する。認証結果情報入力手段は、良環境価値認証データを自身の認証情報データベースに格納する。認証情報出力部は、認証情報データベースから良環境価値認証データを取得し、良環境価値創造者に送信する。
図40は、良環境価値売買システムの処理の流れを示している。良環境価値創造者は、譲渡希望情報である良環境価値譲渡希望(図45に、譲渡希望データの一例を示す)を、エコバリュートランスファー装置の譲渡希望情報取得部に送信する。譲渡希望情報取得部は、譲渡指標算出手段に良環境価値譲渡希望を送出する(図46に、譲渡指標算出方法の一例を示す。譲渡指標算出方法の説明については後述する)。良環境価値購入希望者は、3.譲受希望情報である良環境価値譲受希望(図47に、譲受希望データの一例を示す)を、エコバリュートランスファー装置の譲受希望情報取得部に送信する。譲受希望情報取得部は、譲受指標算出手段に良環境価値譲受希望を送出する(図48に、譲受指標算出方法の一例を示す。譲受指標算出方法の説明については後述する)。エコバリュートランスファー装置の比較部は、良環境価値譲渡希望と、良環境価値譲受希望を比較する。比較部は、比較の結果を、譲渡可能物件情報出力手段と、譲受可能物件情報出力手段と、に送出する。譲渡可能物件情報出力手段は、譲渡可能物件情報(図49に、譲渡可能物件情報+譲渡承諾入力画面の一例を示す)を良環境価値創造者に送信する。譲受可能物件情報出力手段は、譲受可能物件情報(図50に、譲受可能物件情報+譲受承諾入力画面の一例を示す)を良環境価値購入希望者に送信する。エコバリュートランスファー装置の比較部は、譲渡承諾入力画面と譲受承諾入力画面からの入力情報を比較し、結果を売買契約の制約情報を出力する売買契約情報出力手段に送出する。売買契約情報出力手段は、結果を、良環境価値創造者と良環境価値購入希望者に送信する。良環境価値購入希望者は、その結果について4.譲受承諾をする。良環境価値創造者は、その結果について5.譲渡承諾をする。エコバリュートランスファー装置の代金決済情報入出力手段は、良環境価値購入希望者から6.代金の支払いを受け、良環境価値創造者に代金の支払いの代行をし、良環境価値創造者は7.代金を受け取る。代金決済の情報である代金決済情報を入出力する代金決済情報入出力手段は、良環境価値の譲渡書及び譲受書を出力する良環境価値譲渡・譲受書出力手段に結果を送出する。良環境価値譲渡・譲受書出力手段は、良環境価値創造者から良環境価値譲渡書を受信し、良環境価値購入希望者に良環境価値譲受書兼製品認証書(図51に、良環境価値譲受書兼製品認証書の一例を、図52に、良環境価値譲受書兼転売可能証書の一例を示す)を送信する。また、良環境価値譲渡・譲受書出力手段は、良環境価値の取引情報を格納する良環境価値取引データベースの結果を送出する。
図41は、最終認証システムの処理の流れを示している。良環境価値品利用者は、8.良環境価値を有する所有製品に対する認証希望である良環境価値所有製品認証希望(図53に、良環境価値所有製品認証希望データの一例を示す)を送信する。エコバリュートランスファー装置の良環境価値所有製品認証希望取得手段は、取得した良環境価値所有製品認証希望を、良環境価値の取引履歴を管理する良環境価値取引履歴管理手段に送出する。良環境価値取引履歴管理手段は、また良環境価値取引データベースの情報を取得する。良環境価値取引履歴管理手段は、良環境価値を有する所有製品に対する認証情報を出力する良環境価値所有製品認証出力手段に結果を送出する。良環境価値所有製品認証出力手段は、良環境価値品利用者に良環境価値所有製品認証(図54に、一例を示す)を送信する。エコバリュートランスファー装置は、良環境価値取引データベースの情報に基づいて、適正運用証明のための定期監査依頼を第三者認証機関に送信する。依頼を受けた第三者認証機関は、監査報告書をエコバリュートランスファー装置に送信する。
以下に、図46に示した譲渡指標算出方法の一例について説明する。ここで「譲渡指標」とは、譲渡を希望する第一製品に関する情報である。譲渡指標には、植物由来炭素量に換算した第一製品量、単価換算した植物由来炭素量、単位炭素当たりの製造エネルギーなどが該当する。
(ステップ1)第一製品量を良環境価値譲渡元物質(第一製品)の植物由来炭素量(〇〇kg植物由来炭素)に換算する。
例)エチレンであれば分子量から炭素のモル数で算出する。例えば、
エチレン C2H4 分子量28 内炭素のモル数 24
エチレン量単位kg×24÷28=○○kg炭素(Iとする)
その内、図45の譲渡希望データからの植物由来炭素の比率を乗ずる。
(I)×植物由来炭素比率〇〇%=〇〇kg炭素(IIとする)
(ステップ2)単価の換算
植物由来炭素単位量当たりの譲渡希望価格(〇円/植物由来炭素kg)に換算する。
例)譲渡希望価格の植物由来単位炭素量の単価に換算
単価○○円/kgエチレン環境価値÷II
(ステップ3)製造エネルギーの換算:単位炭素当たりの製造エネルギーに換算する。例えば、良環境価値譲渡元物質単位重量の製造エネルギーを総炭素量で割る。
以下に、図48に示した譲受指標算出方法の一例について説明する。ここで「譲受指標」とは、譲受を希望する第二製品に関する情報である。譲受指標には、良環境価値必要炭素量換算した第二製品量、良環境価値譲受の炭素当たりの単価に換算量、単位炭素当たりの製造エネルギーなどが該当する。
(ステップ1)良環境価値譲受先物質(第二製品)の良環境価値必要炭素量換算(〇〇kg植物由来炭素)
例)ポリスチレン100kgに対して10%の良環境価値を希望しているので、ポリスチレン(C6H5−CH=CH2)n モル数(104)n、内炭素のモル数 (12×8個)n=(96)nなので、ポリスチレン単位重量X96÷104と計算する。そしてその10%の炭素について良環境価値を希望していることから1kgX96÷104X10%=0.923kgC(IIIとする)と計算する。また、製造ロスまで計算に入れる場合には、原単位で換算もする。
(ステップ2)単価の換算:良環境価値譲受の炭素当たりの単価に換算(〇円/植物由来炭素kg)
例) 〇〇円/kg10%植物原料ポリスチレン÷III
(ステップ3)価値交換または分配可能な対象物質の選定と可能比率の選択(取引の決め事の条件に応じて)
例)良環境価値を譲り受けたい対象物質がポリスチレンとする。ポリスチレンはエチレンとベンゼンを誘導して作られているので取決め条件が誘導体も含むのであれば、エチレン、ベンゼン、ポリスチレンを価値の譲受対象と選定し、データのマッチングに利用する。
ポリスチレンはエチレンとベンゼンから作られておりその内エチレンから来る炭素比率は25%とすると、良環境価値譲渡元の物質がエチレンとマッチングする場合は、最大25%の範囲内でマッチングするようにする。
(ステップ4)製造エネルギーの換算:単位炭素当たりの製造エネルギーに換算
例)良環境価値譲受先物質単位重量の製造エネルギーを総炭素量で割る。
(実施例2)
以下に、実施例2におけるエコバリュートランスファー装置を利用した良環境価値取引システムについて説明する。
実施例2では、良環境価値を取引対象としない。実施例2の場合には、良環境価値創造者と良環境価値購入希望者は、一般的には、同一事業者となるが、それに限定されるものではない。良環境価値を取引対象としない場合の良環境価値取引システムには、第一製品と第二製品が混ざり合って第三製品が製造される場合で、第一製品の良環境価値を取引せずに、第一製品の良環境価値を第二製品の環境価値として適切な範囲内の任意な比率で振分けをし、第三製品の認証または、認証を支援するシステムが該当する。例えば、植物系と化石系エチレンを共に生産していて、その後プラスチックまで加工している会社が実施する場合は、良環境価値を切り離さず、良環境価値が必要な用途に振分けするだけの場合が考えられる。
以下、図に基づいて具体的に説明する。図55から図57は、実施例2の良環境価値取引システムの概念と、その処理の流れを説明するための図である。実施例2のシステムは、初期認証システムと、良環境価値振分システムと、最終認証システムと、からなる。システム運用者のエコバリュートランスファー装置と、良環境価値創造者と、良環境価値購入希望者と、良環境価値品を購入し製品を製造したり利用したりするもの(以下、良環境価値品利用者という)と、第三者認証機関とからなる。実施例1との違いは、良環境価値振分システムが、良環境価値売買システムと異なり、良環境価値の売買を行わずに、良環境価値を同一事業者に振分けるだけである点にある。ここで「振分」とは、第一製品の良環境価値を取引せずに、第一製品の良環境価値の所定の割合を第二製品の環境価値として分配することをいう。ここで「分配」とは、良環境価値の取引をしないの譲渡のことをいう。「所定の割合」は、同一事業社内で任意に決めることができる。
図55は、初期認証システムの処理の流れを示している。良環境価値創造者は、1.良環境価値認証希望(図58に、良環境価値認証希望データの一例を示す)をエコバリュートランスファー装置に送信する。エコバリュートランスファー装置の認証希望情報取得部は、良環境価値認証希望を取得する。エコバリュートランスファー装置の認証依頼情報出力手段は、第三者認証機関に対して、良環境価値認証依頼データ(図59に、一例を示す)を送信する。第三者認証機関は、良環境価値依頼データ並びに調査実施に基づいて、良環境価値認証結果データ(図60に、一例を示す)を、エコバリュートランスファー装置の認証結果情報入力手段に送信する。認証結果情報入力手段は、良環境価値認証結果データを自身の認証情報データベースに格納する。認証情報出力部は、認証情報データベースから良環境価値認証結果データを取得し、良環境価値創造者に送信する。
図56は、良環境価値振分システムの処理の流れを示している。良環境価値購入希望者は、3.良環境価値の振分希望情報である良環境価値振分希望(図61に、振分希望データの一例を示す)を、エコバリュートランスファー装置の振分希望情報取得手段に送信する。振分希望情報取得手段は、振分製品量算出手段に良環境価値振分希望を送出する(図62に、振分製品量算出方法の一例を示す。振分製品量算出方法の説明については後述する)。振分製品量算出手段は、良環境価値振分出力手段に結果を出力する。良環境価値振分出力手段は、良環境価値購入希望者に良環境価値製品認証書(図63に、一例を示す)を送信する。また、良環境価値振分出力手段は、良環境価値振分データベースの結果を送出する。
図57は、最終認証システムの処理の流れを示している。良環境価値品利用者は、8.良環境価値所有製品認証希望(図64に、良環境価値所有製品認証希望データの一例を示す)を送信する。エコバリュートランスファー装置の良環境価値所有製品認証希望取得手段は、取得した良環境価値所有製品認証希望を良環境価値振分履歴管理手段に送出する。良環境価値振分履歴管理手段は、また良環境価値振分データベースの情報を取得する。良環境価値振分履歴管理手段は、良環境価値所有製品認証出力手段に結果を送出する。良環境価値所有製品認証出力手段は、良環境価値品利用者に良環境価値所有製品認証(図65に、一例を示す)を送信する。エコバリュートランスファー装置は、良環境価値振分データベースの情報に基づいて、適正運用証明のための定期監査依頼を第三者認証機関に送信する。依頼を受けた第三者認証機関は、監査報告書をエコバリュートランスファー装置に送信する。
以下に、図62に示した振分製品量算出方法の一例について説明する。ここで「振分製品量」とは、振分を希望する第一製品に関する情報である。振分製品量には、認証された良環境価値創造元の有機化合物の量、良環境価値物質の振分けられた有機化合物のエネルギーなどが該当する。
1.良環境価値物質の必要量振分け計算
(振分けの計算例)認証された良環境価値創造元の有機化合物の量を図61の振分け希望のデータに基づき計算する。
例)良環境価値物質がエチレンで2000kgであるとし、それをポリエチレン20%植物由来5000kgに振分けるものとする。植物由来化比率の定義例が植物由来化比率計算対象物質の持つ炭素のモル数の内、植物由来の炭素のモル数の比率をグリーン化比率とする場合、良環境価値提供物質量に含まれる炭素量に換算し、図61で提示された原単位で換算する。このポリエチレンはエチレンのみから製造されていると図61のデータからきているので、分子量から炭素のモル数で算出する。
例えば、ポリエチレン(C2H4)nのモル数(28)n内、炭素のモル数(24)n、その内(12X2個)n=(24)n分は、エチレンからの炭素である。理論上は全モル数の内の炭素のモル数(24)n÷エチレンからの炭素のモル数(24)n=1となる。よってポリエチレン単位重量あたりの20%炭素を植物由にする場合比率1×20%でよい。図61のデータから実質は、ポリエチレン1kgに対し、エチレン1.1kgの情報より1.1kg×20%のエチレンが植物由来であればよいとなる。従って、5000kgのポリエチレン20%植物由来に必要な植物性エチレンは、5000kg×20%×1.1kg=1100kgである。良環境価値所有エチレン2000kgに対し、上記で計算された1100kgを振り分ける。
2.良環境価値物質の振分けられた有機化合物のエネルギー計算
上記の必要エチレン量に対する良環境価値をもつ有機化合物製造エネルギー量+残りの化石由来有機化合物の必要量に対するエネルギー量を計算して出す。
(実施形態10の効果の簡単な説明)
本実施形態によれば、第一製品の良環境価値を取引対象物件として、適切な範囲内の任意な比率で、第二製品との間で良環境価値の交換取引を、また第一製品と第二製品が混ざり合って製造される有機化合物や、それから製造される製品(以下、第三製品という)との間で良環境価値の分配取引をするしくみを提供することができる。また、第一製品と第二製品が混ざり合って第三製品が製造される場合で、第一製品の良環境価値を取引せずに、第一製品の良環境価値を第二製品の環境価値として適切な範囲内の任意な比率で割振りをし、第三製品の認証または、認証を支援することも可能となる。
【0011】
産業上の利用可能性
本発明は、有機化合物市場における有機化合物良環境価値取引支援システム及び有機化合物良環境価値認証システムと有機化合物良環境価値取引方法並びにコンピュータ・ソフトウエアであり、有機化合物における良環境価値を認証し取引する市場を創設することで有機化合物良環境価値を顕在化し、ネットワーク回線を介する有機化合物間において良環境価値取引を可能とするシステムに関する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の概念図である。
【図2】 実施形態1のシステムの概念図である。
【図3】 実施形態1の表象権の実行イメージ図である。
【図4】 実施形態1の同等(その1)を説明するための概念図である。
【図5】 実施形態1の同等(その2)を説明するための概念図である。
【図6】 実施形態1の同等(その3)を説明するための概念図である。
【図7】 実施形態1の同等(その4)を説明するための概念図である。
【図8】 実施形態1の同等(その5)を説明するための概念図である。
【図9】 実施形態1の同等(その6)を説明するための概念図である。
【図10】 実施形態1の同等(その7)を説明するための概念図である。
【図11】 実施形態1の同等(その8)を説明するための概念図である。
【図12】 実施形態1の同等(その9)を説明するための概念図である。
【図13】 実施形態1のエコバリュートランスファー方法の処理ステップの流れ図である。
【図14】 実施形態1の製品の見合(その1)を説明するための概念図である。
【図15】 実施形態1の製品の見合(その2)を説明するための概念図である。
【図16】 実施形態1の事業者の見合(その1)を説明するための概念図である。
【図17】 実施形態1の事業者の見合(その2)を説明するための概念図である。
【図18】 実施形態1の見合製品量算出の具体例その1を示す図である。
【図19】 実施形態1の見合製品量算出の具体例その2を示す図である。
【図20】 実施形態1の見合製品量算出の具体例その3を示す図である。
【図21】 実施形態1の具体的処理ステップの流れ図である。
【図22】 実施形態1の見合製品量算出の具体例その4を示す図である。
【図23】 実施形態1のエコバリュートランスファー装置の機能ブロック図である。
【図24】 実施形態2の見合製品量算出の具体例その1を示す図である。
【図25】 実施形態2の見合製品量算出の具体例その2を示す図である。
【図26】 実施形態3の見合製品量算出の具体例その1を示す図である。
【図27】 実施形態3の見合製品量算出の具体例その2を示す図である。
【図28】 実施形態4の見合製品量算出の具体例その1を示す図である。
【図29】 実施形態4の見合製品量算出の具体例その2を示す図である。
【図30】 実施形態5の見合製品量算出の具体例その1を示す図である。
【図31】 実施形態5の見合製品量算出の具体例その2を示す図である。
【図32】 実施形態6の見合製品量算出の具体例その1を示す図である。
【図33】 実施形態6の見合製品量算出の具体例その2を示す図である。
【図34】 実施形態7の見合製品量算出の具体例を示す図である。
【図35】 実施形態8の見合製品量算出の具体例を示す図である。
【図36】 実施形態9の見合製品量算出の具体例を示す図である。
【図37】 実施形態10のエコバリュートランスファー装置の機能ブロック図である。
【図38】 実施形態10のエコバリュートランスファー装置の処理の流れ図である。
【図39】 実施形態10の実施例1の初期認証システムの処理の流れ図である。
【図40】 実施形態10の実施例1の良環境価値売買システムの処理の流れ図である。
【図41】 実施形態10の実施例1の最終認証システムの処理の流れ図である。
【図42】 実施形態10の実施例1の良環境価値認証希望データの一例を示す図である。
【図43】 実施形態10の実施例1の良環境価値認証依頼データの一例を示す図である。
【図44】 実施形態10の実施例1の良環境価値認証データの一例を示す図である。
【図45】 実施形態10の実施例1の譲渡希望データの一例を示す図である。
【図46】 実施形態10の実施例1の譲渡指標算出方法の一例を示す図である。
【図47】 実施形態10の実施例1の譲受希望データの一例を示す図である。
【図48】 実施形態10の実施例1の譲受指標算出方法の一例を示す図
【図49】 実施形態10の実施例1の(譲渡可能物件情報+譲渡承諾入力画面)の一例を示す図である。
【図50】 実施形態10の実施例1の(譲受可能物件情報+譲受承諾入力画面)の一例を示す図である。
【図51】 実施形態10の実施例1の良環境価値譲受書兼製品認証書の一例を示す図である。
【図52】 実施形態10の実施例1の良環境価値譲受書兼転売可能証書の一例を示す図である。
【図53】 実施形態10の実施例1の良環境価値所有製品認証希望データの一例を示す図である。
【図54】 実施形態10の実施例1の良環境価値所有製品認証の一例を示す図である。
【図55】 実施形態10の実施例2の初期認証システムの処理の流れ図である。
【図56】 実施形態10の実施例2の良環境価値振分システムの処理の流れ図である。
【図57】 実施形態10の実施例2の最終認証システムの処理の流れ図である。
【図58】 実施形態10の実施例2の良環境価値認証希望データの一例を示す図である。
【図59】 実施形態10の実施例2の良環境価値認証依頼データの一例を示す図である。
【図60】 実施形態10の実施例2の良環境価値認証結果データの一例を示す図である。
【図61】 実施形態10の実施例2の良環境価値振分希望データの一例を示す図である。
【図62】 実施形態10の実施例2の振分製品量算出方法の一例を示す図である。
【図63】 実施形態10の実施例2の良環境価値製品認証書の一例を示す図である。
【図64】 実施形態10の実施例2の良環境価値所有製品認証希望データの一例を示す図である。
【図65】 実施形態10の実施例2の良環境価値所有製品認証の一例を示す図である。

Claims (4)

  1. 植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する権原であって、製品を良環境価値を有する製品であると表象する権原である表象権を、前記植物系資源と同等の化石系資源を利用した製品である第二製品に行使する者に対して譲渡するために計算機によって実現されるエコバリュートランスファー方法であって、
    第一製品の製造量である第一製品製造量を示す情報とその製造工程である第一製品製造工程に関する情報である第一製品の製造のために消費された総植物系資源量及び第一製品の製造のために利用された総化石系資源量を示す情報と、をネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して取得する第一取得ステップと、
    前記取得した第一製品製造量と第一製品製造工程に関する前記情報と、予め二次メモリに保持されている総植物系資源量から総化石系資源量を減じた値である総植物系資源利用量を示す指標を算出するための指標算出ルールと、を主メモリに格納する第一格納ステップと、
    前記主メモリに格納された第一製品製造量と第一製品製造工程に関する前記情報とから、前記指標算出ルールを利用した演算回路の演算処理によって算出される総植物系資源利用量の値を示す指標に基づいて良環境価値の指標である良環境価値指標を取得する良環境価値指標取得ステップと、
    前記良環境価値指標取得ステップにて取得した前記良環境価値指標を主メモリに格納する指標格納ステップと、
    第二製品の製造工程である第二製品製造工程に関する情報であって第二製品単位あたりの製造のために消費された総化石系資源利用量をネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して取得する第二取得ステップと、
    前記取得した第二製品製造工程に関する情報と、予め二次メモリに保持されている前記第二製品製造工程に関する情報であって第二製品単位あたりの製造のために消費された総化石系資源利用量を用いることによって前記良環境価値指標と見合う第二製品の量を算出するためのルールである見合製品量算出ルールと、を主メモリに格納する第二格納ステップと、
    前記メモリに格納された第二製品製造工程に関する情報である前記総化石系資源利用量と前記見合製品量算出ルールと、に基づいて前記指標格納ステップにて主メモリに格納された良環境価値指標に見合う前記表象権の行使対象となる第二製品の量である見合製品量を、演算回路の演算処理によって算出する見合製品量算出ステップと、
    前記算出された見合製品量を出力装置に出力する見合製品量出力ステップと、
    を計算機に実行させるエコバリュートランスファー方法。
  2. 表象権の認証を希望する旨の情報である認証希望情報を、ネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して取得する認証希望情報取得ステップと、
    認証希望情報取得ステップで取得した認証希望情報に基づいて見合製品量を含む認証情報を外部装置に対して出力する認証情報出力ステップと、
    前記認証情報出力ステップでの認証情報の出力に対応して外部装置から受信する表象権の譲渡を希望する旨の情報である譲渡希望情報を、見合製品量を含み取得する譲渡希望情報取得ステップと、
    表象権の譲受を希望する旨の情報である譲受希望情報を、ネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して第二製品量を含み取得する譲受希望情報取得ステップと、
    前記取得した見合製品量を含む譲渡希望情報と第二製品量を含む譲受希望情報と、を主メモリに格納する希望情報格納ステップと、
    前記主メモリに格納された譲渡希望情報に含まれる見合製品量と譲受希望情報に含まれる第二製品量と、が見合製品量が第二製品量より多い又は等しい関係にあるか否かを演算回路の演算処理によって比較する比較ステップと、
    前記比較によって、譲渡希望情報と譲受希望情報とが前記見合製品量が第二製品量より多い又は等しい関係にあるとの比較結果が演算回路から出力された場合、譲渡/譲受可能情報を出力装置に出力する譲渡/譲受可能情報出力ステップと、
    を、さらに計算機に実行させる請求項に記載のエコバリュートランスファー方法。
  3. 植物系資源を利用して第一製品を製造したことにより発生する権原であって、製品を良環境価値を有する製品であると表象する権原である表象権を、前記植物系資源と同等の化石系資源を利用した製品である第二製品に行使する者に対して譲渡するためのエコバリュートランスファー装置であって、
    第一製品の製造量である第一製品製造量を示す情報とその製造工程である第一製品製造工程に関する情報である第一製品の製造のために消費された総植物系資源量及び第一製品の製造のために利用された総化石系資源量と、をネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して取得する第一取得部と、
    総植物系資源量から総化石系資源量を減じた値である総植物系資源利用量を示す指標を算出するため指標算出ルールと、第二製品製造工程に関する情報であって第二製品単位あたりの製造のために消費された総化石系資源利用量を用いることによって前記良環境価値を示す指標と見合う第二製品の量を算出するためのルールである見合い製品量算出ルールを予め保持している二次メモリと、
    前記取得した第一製品製造量と第一製品製造工程に関する前記情報と、予め二次メモリに保持されている前記指標算出ルールと、を主メモリに格納し、主メモリに格納された第一製品製造量と第一製品製造工程に関する前記情報と指標算出ルールと、に基づいて演算回路の演算処理によって算出される総植物系資源利用量の値を示す指標に基づいて良環境価値の指標である良環境価値指標を取得する良環境価値指標取得部と、
    第二製品の製造工程である第二製品製造工程に関する情報であって第二製品単位あたりの製造のために消費された総化石系資源利用量をネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して取得する第二取得部と、
    前記取得した良環境価値指標と、第二製品製造工程に関する情報であって第二製品単位あたりの製造のために消費された総化石系資源利用量と、予め二次メモリに保持されている前記見合製品量算出ルールと、を主メモリに格納し、主メモリに格納された第二製品製造工程に関する情報であって第二製品単位あたりの製造のために消費された総化石系資源利用量と見合製品量算出ルールと、に基づいて良環境価値指標に見合う前記表象権の行使対象となる第二製品の量である見合製品量を、演算回路の演算処理によって算出する見合製品量算出部と、
    前記算出された見合製品量を出力装置に出力する見合製品量出力部と、
    を有するエコバリュートランスファー装置。
  4. 表象権の認証を希望する旨の情報である認証希望情報を、ネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して取得する認証希望情報取得部と、
    認証希望情報取得部で取得した認証希望情報に基づいて見合製品量を含む認証情報を外部装置に対して出力する認証情報出力部と、
    前記認証情報出力部での認証情報の出力に対応して外部装置から受信する表象権の譲渡を希望する旨の情報である譲渡希望情報を、見合製品量を含み取得する譲渡希望情報取得部と、
    表象権の譲受を希望する旨の情報である譲受希望情報を、ネットワーク接続端末の入力インターフェースを介して第二製品量を含み取得する譲受希望情報取得部と、
    前記譲渡希望情報取得部の取得した見合製品量を含む譲渡希望情報と、前記譲受希望情報取得部で取得した第二製品量を含む譲受希望情報とを主メモリに格納し、主メモリに格納された譲渡希望情報に含まれる見合製品量と譲受希望情報に含まれる第二製品量と、が見合製品量が第二製品量より多い又は等しい関係にあるか否かを演算回路の演算処理によって比較する比較部と、
    前記比較によって、譲渡希望情報と譲受希望情報とが見合製品量が第二製品量より多い又は等しい関係にあるとの比較結果が演算回路から出力された場合、譲渡/譲受可能情報を出力装置に出力する譲渡/譲受可能情報出力部と、
    を有する請求項に記載のエコバリュートランスファー装置。
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