JP4042891B2 - 火災検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、火災検出装置に関し、特に、火災監視装置として、例えばトンネル内で発生した炎を捕らえることで火災と判別する火災検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の火災検出装置として、例えば、特開平11−144166号公報および特開平11−144167号公報に示されたようなものがある。前者は、熱源と炎を確実に区別するために、赤外線カメラ等により撮像された画像を複数枚用いて高温部のエッジを抽出し、そのエッジの分布状況から炎を判別するものである。また、後者は、炎以外の光源による誤報を排除するもので、監視カメラによる画像を二値化して輝度や面積などの特徴をウェーブレット変換して、時間軸に対する周波数を判別して炎の揺らぎを捕らえるものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述のような従来の火災検出装置の場合、撮像された画像を複数枚用いて高温部のエッジを抽出し、そのエッジの分布状況から炎を判別したり、画像を二値化して輝度や面積などの特徴をウェーブレット変換して、時間軸に対する周波数を判別して炎の揺らぎを捕らえるようにしているので、照明装置や加熱部分などの誤報要因が存在した場合にこれを排除して確実に炎判別を行うことができないという問題点があった。
【0004】
この発明は、このような従来の問題点を解消するためになされたものであり、照明装置や加熱部分などの誤報要因が存在してもこれを排除し、しかも、所定方向に移動する熱源(自動車のマフラなど)による誤報を排除して炎検知の信頼性を向上できる火災検出装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る火災検出装置は、監視領域を赤外線カメラで撮像した複数の画像データから所定の高温領域を判別する領域設定手段と、複数の画像データのうちで時間的に早い画像データの重心位置に対してその他の時間的に遅い画像データの重心位置に向けて移動ベクトルを算出する移動ベクトル算出手段と、上記移動ベクトルの向きから炎を判別する炎判別手段とを備え、上記移動ベクトル算出手段は、上記各高温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクトルを複数算出し、各移動ベクトルの向きから最大変位角を算出し、上記炎判別手段は、該最大変位角が所定の角度以上のときに炎と判別するものである。
【0007】
この発明に係る火災検出装置は、上記移動ベクトル算出手段は、上記各移動ベクトルの向きのばらつき度を算出し、上記炎判別手段は、該ばらつき度が所定値以上のときに炎と判別するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の一実施の形態を、図に基づいて説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック図である。
図において、1は例えば赤外線カメラを用いた撮像部、2は撮像部1で撮影された画像を処理する画像処理装置、3は画像処理装置2からの情報を表示する表示部である。
画像処理装置2は撮像部1で撮影された画像が入力される画像入力部21と、画像入力部21からの画像を記憶する画像メモリ22と、設定値を保存する設定値保存メモリ23と、トンネルのセンタライン情報を保存するセンタライン保存メモリ24と、マスク画像を記憶するマスク画像メモリ25と、これらのメモリからの情報に基づいて処理を行い火災判定を行うCPUを用いた制御部26と、制御部26からの画像情報を表示部3へ出力する画像出力部27と、制御部26の出力に基づいて接点信号を出力する接点信号出力部28とを有する。
【0009】
次に、動作について、図2〜図9を参照して説明する。
まず、ハードウエアの設定および変数の初期化処理を行い(ステップS1)、次いで、撮像部1により撮影された画像を画像処理装置2に例えば30HZで連続13枚取り込み(ステップS2)、取り込んだ画像を2値化し、取り込んだ画像に対して「ノイズ除去」、「重ね合わせ」や「ラベリング」等の前処理を行う(ステップS3)。
【0010】
次いで、取り込んだ画像に基づいて至近火災、画像異常が発生しているか否かを判別する(ステップS4)(至近火災判別手段、画像異常判別手段)。この至近火災および画像異常の判別は、前処理における各2値化画像の論理和(OR)による高温領域が存在した画素を抽出した重ね合わせ画像において、高温部の領域が全領域に対して、第1の割合として例えば7割以上であるときは至近火災と判別し、同時に、更に高い第2の割合として例えば9割以上であるときは至近火災とせず、画像異常として判別する。この至近火災の判別は、後述する高温領域を炎かどうかの判別ができないような大きさの炎を検出する場合であって、形状を判別できないので、高温部の面積によって判別している。しかし、面積だけの場合に、撮像部1の故障によって全域高温部となる場合にも火災と判別すると誤報になるので、ほぼ全域が高温部となる場合には、画像異常としている。
【0011】
ステップS4において、至近火災、画像異常が発生していれば、その結果を表示し(ステップS5)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、発生していなければ、高温領域があるか否かを判別し(ステップS6)(領域設定手段)、高温領域がなければステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、高温領域があれば炎候補領域の抽出を行う(ステップS7)(揺らぎ判別手段、同期判定データ作成化手段、移動ベクトル算出手段)。
【0012】
以下、炎候補領域の抽出について、具体的に説明する。
先ず、揺らぎ判別手段では、面積重なり度、円形度の分散値から炎の「揺らぎ」を捉え、「揺らぎ」のある領域を炎候補領域とする。面積重なり度を用いた炎候補領域の抽出は、図3に示すように、ある一定の背景の中にある複数個の高温領域の面積M1〜Mnを重ね合わせ、全て重なっている領域A(斜線部)を炎候補領域として抽出する。
そして、次式に基づいて各面積M1〜Mnごとに領域Aの割合を平均化して面積重なり度を算出する(下記の式は図形データとして作成する)。このように算出した面積重なり度が炎の揺らぎに合致する所定の上限値および下限値内に収まるときが炎の場合である。これにより、面積が固定的な熱源による誤報を排除することができる。
【0013】
【数1】
【0014】
また、円形度の分散値を用いた炎候補領域の抽出は、図4に示すように、先ず、円形度(図形がどれだけ円に近い形状であるかを示す値)を、次式に基づいて算出する。
【0015】
円形度=4π(M/L2) (2)
【0016】
ここで、図4(a)に示すように、Mはある一定の背景の中にある炎の面積、Lはその周囲長である。
分散値はデータがどれだけばらついているかを示す値であり、図4(b)に示すように、円形度が変化するときは円形度の分散値は大であり、これは炎の場合である。
【0017】
一方、位置が変化しても円形度が変化しないときは円形度の分散値は小さく、これは炎以外の一定の形状を持つ熱源であって、例えば投光器(静止光熱源)の場合である。
移動ベクトル算出手段では、移動ベクトルの向きを用いた炎候補領域の抽出を行う。図5に示すように、取り込んだ画像の1番目とn番目の対象領域について重心位置(GX,GY)を求め、その重心位置から移動ベクトル(VX、VY)を次式に基づいて算出する。なお、画像の1番目からn番目までは、取り込んだタイミングによって付与され、当然1番目が時間的に最も早く、n番目が時間的に最も遅い。
【0018】
(VX、VY)=(GXn−GX1,GYn−GY1) (3)
【0019】
次いで、移動ベクトルの向きVECT_Dを、次式に基づいて算出する。
【0020】
VECT_D=atanVY/VX (4)
【0021】
次いで、炎候補領域の移動ベクトルの変位角θMが所定の角度、例えば45°以下の場合には、炎判定を行わない。
すなわち、高温領域が炎の場合、その重心位置は炎の揺らぎに基づいてランダムな方向に移動することになり、また、移動する誤報源として、例えば車両のマフラーの場合には、移動方向がほぼ一定で移動ベクトルはほぼ同じ方向を向くことになる。これによって移動する誤報源を排除することができる。
【0022】
なお、移動ベクトルの向きは、図5に示す取り込んだ画像の1番目からn番目までのそれぞれの間で任意の複数または全数算出してもよく、それらの変位角のうち最大変位角を変位角θMとして所定の角度内であることを判別してもよい。また、移動ベクトルの向きを複数算出巣場合には、高温の移動体が一定方向に移動することを判別してもよく、すなわち、トンネルを監視する場合の消失点から、画像データ内で高温領域が移動する方向が決まったときには角度を指定できるが、撮像部1の赤外線カメラの方向によって広い場合には、移動ベクトルのばらつき度により判別してもよい。ばらつき度は、標準偏差やベクトル間の角度差を算出すればよい。
【0023】
炎候補領域が複数ある場合には、同期判定データ作成手段により、反射像判別手段のための同期判定用データを作成する。図6に示すように、各領域において取り込んだn枚の画面全てにおける対象範囲の平均輝度を求め、続いてその最小値と最大値を求めて、その範囲での変化の割合として平均輝度を正規化し、同期判定用データSYNC1〜SYNCnを作成する。炎候補領域が複数存在する場合は、各領域同士の同期判定用データの相関値を算出する。その相関値は、対比するデータの平均偏差を算出する。
【0024】
さて、このようにして炎候補領域の抽出が終わると、次に、炎候補領域があるか否かを判別し(ステップS8)、なければ、その結果を表示し(ステップS9q)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、あれば、炎候補領域の対応付けを行う(ステップS10)。
【0025】
次に、炎候補領域の対応付けが出来た他か否かを判別し(ステップS11)、出来てなければ、その結果を表示し、対応付け回数をクリアし(ステップS12)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、出来ていれば、同期判定(反射像判定)を行う(ステップS13)(反射像判別手段)。
【0026】
図6(a)に示すように、複数の炎候補領域の平均輝度の変化を表す系列1と系列2は実像と反射像の関係にあり、同期判定データ作成手段で算出した相関値が閾値TH_SYNC以上の場合、平均輝度の変化が同期しているので、双方を同じ熱源と判断し、メモリ2に格納されたセンタライン情報を用いて二つの領域のセンタラインに近い方の炎候補領域対象領域を実像と見なし、他方は反射像として反射像フラグをONにする。
一方、同期判定データ作成手段で算出した相関値が閾値TH_SYNC未満の場合、平均輝度の変化は同期してなくて、それぞれ異なる熱源と見なす。つまり、図6(b)に示すように、系列3と系列4は異なる熱源である。
【0027】
このように、炎候補領域が複数あるときに、同時に炎が発生していることは当然考えられるが、一つの炎が何らかの面に反射して反射像も実像と同様に炎と判別されるので複数の炎候補領域となっている場合も多く、反射像を検出している場合に実像と関係付けるようにしている。ここで、この実施の形態は、道路用トンネルを監視対象とする場合であって、道路のセンタラインに近い領域を炎の実像、遠い領域を壁面に反射した反射像としている。この実像および反射像の判別は、これに限らず、面積の大小等で判別してもよく、トンネルの場合に壁面反射した炎の反射像は凹面鏡のように大きくなることから、面積の小さい方を実像と判別することもできる。
【0028】
次に、同期している炎候補領域があるか否かを判別し(ステップS14)、あれば、センタラインまでの距離が最短でない領域の反射像フラグをON(ステップS15)してステップS16に進み、なければステップS16へそのまま進む。
ステップS16において、対応付け回数が一定回数を超えたか否かを判別し、超えていなければ、その結果を表示し(ステップS17)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、超えていれば、対応付け回数をクリアする(ステップS18)。
【0029】
この対応付けは、既に対応付けされている炎候補領域と新規な炎候補領域を対応させる。そのため、既存の炎候補領域と新規の炎候補領域の重なっている面積を算出して、その重複面積が最大の領域同士を対応付ける。そして、ステップS16において対応付けられた結果、新規な炎候補領域が既存の炎候補領域と対応付けられなかった場合、新たな炎候補領域を対応付け回数を1として一次保存し、新規な炎候補領域が既存の炎候補領域と対応付けられた場合、新たな既存の炎候補領域を該当する既存の炎候補領域の対応付け回数に1を加えて一次保存する。そして、この対応付け回数が一定回数として例えば2を超えていなければ、ステップS17を経てステップS2に戻り、また、対応付け回数が一定回数を超えていれば、ステップS18において対応付け回数をクリアして次のステップに進んでいく。ここで、新規に炎候補領域に対応付けされなかった既存の炎候補領域は、クリアされる。
【0030】
次に、反射像フラグがOFFか否かを判別し(ステップS19)、OFFでなければ、その結果を表示し(ステップS20)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、OFFであれば、ステップS7で算出した変位角θMが45°より大きいか否かを判別し(ステップS21)(炎判別手段)、大きくなければ、その結果を表示し(ステップS22)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、大きければ、炎判定(周波数解析)を行う(ステップS23)(周波数判別手段)。
【0031】
この炎判定には、例えば図7に示すようなフーリエ変換による周波数解析を用いる場合と、図8に示すようなウェーブレット変換による周波数解析を用いる場合が考えられる。
先ず、フーリエ変換による周波数解析を用いる場合には、図7(a)に示すサンプリングの開始が異なる系列A〜C毎に炎候補領域の平均輝度をフーリエ変換して周波数解析して系列毎の周波数分布を求め、図7(b)に示すように、周波数分布同士の相関値を求め、周波数分布が時間毎にばらついている場合として求められた相関値が例えば0.9以下の場合は火災と判定し、0.9未満の場合は非火災と判定する。すなわち、周波数分布にばらつきがない場合は、一定周期で回転している熱源のような誤報源である。
【0032】
また、ウェーブレット変換による周波数解析を用いる場合、図8(a)に示す炎候補領域の平均輝度をウェーブレット変換して周波数解析を行い、周波数分布が時間的に一定であるかどうかを見て、一定でない場合は火災と判定し、一定である場合は非火災例えば回転灯であると判定する。
【0033】
次に、ステップS23の結果として、炎があるか否かを判別し(ステップS24)、炎でなければ、その結果を表示し(ステップS25)、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、炎であれば、炎がマスク領域外にあるか否かの判定、つまりマスク機能を実施する(ステップS26)(マスク設定手段、マスク実行手段)。
【0034】
このマスク機能は、照明灯等の高温静止物体を、カメラの振動や高温静止物体の前で人が作業する等の現象で誤検出してしまうことがあるので、予め火災でないと分かっている高温静止物体にはマスクをして火災判定を行わないとするものである。
【0035】
このマスク機能について、図9を参照して説明する。なお、図9において、図9(a)はマスク画像を表し、また、図9(b)は火災検出画像を表している。先ず、火災判定を行いたくない領域(マスク領域)を白く塗り潰した2値画像(マスク画像)を作成し、メモリ25に格納しておく。次に、火災検出の結果、火災と判定された領域の最下点中央の座標(火点座標)を求める。そして、メモリ25からマスク画像を読み出し、火点座標が、マスク領域内である場合には、火災として検出せず、マスク領域外(非マスク領域)である場合には、火災として検出する。
【0036】
このようにして、ステップS26において、炎がマスク領域外になければ、つまりマスク領域内であれば、ステップS2に戻って上述の動作を繰り返し、炎がマスク領域外にあれば火災であるので、放水区画を決めるために、赤外線カメラから火源までの距離を演算し(ステップS27)、その結果表示を行って(ステップS28)、一連の火災判定動作を完了する。
【0037】
このように、本実施の形態では、赤外線カメラで監視領域を撮像して炎を判別する際、まず、高輝度での一定の面積以上、次に、揺らぎがあること、そして、強度変化の周波数が一定でないこと、を条件に炎と判別することで、照明装置や加熱部分などの誤報要因を排除した確実な炎判別ができる。
【0038】
なお、領域設定手段として、複数の画像データを2値化して高温部の共通する固定領域を抽出することで、連続的な高温部を設定でき、画像処理の対象とすることができる。そして、揺らぎ判別手段として、各画像データの高温部のうちの固定領域の比率から熱源が活動していることを判別し、円形度から同一形状のもの(移動している熱源)を排除できる。
さらに、本実施の形態では、移動ベクトルを判別することで、移動ベクトルが下方向の誤報源、具体的には、低速で移動する車両のマフラーによる誤報等を排除することができる。
【0039】
さらに、周波数判別手段として、フーリエ変換やウェーブレット変換によって、強度変化の周波数分布が時間的に一定な熱源を排除でき、これらを組み合わせることで、ほとんどの誤報要因を排除することができる。また、画像データの高温領域が画像処理できないような近距離での炎に対応するとともに、赤外線カメラが異常を生ずるときには、ほとんどの領域が高温になることもあるが、それらを区別して至近火災を判別することができる。
【0040】
また、本実施の形態では、2つ以上の高温領域があるときに、双方が同様に変化していることを判別することにより、トンネル内での壁面等に反射した炎(虚像)を実際の炎に関連付け、消火活動などのときに、実際の炎に対してアクションすることができる。
【0041】
なお、2つの高温領域を関連付けたときに、走行車線のセンターライン等の基準線を特定することで、その壁面は基準線より遠くなるので、遠い方を反射像と判別することができる。このような基準線は、別途可視カメラ等によって設定してもよい。また、同様に、トンネルの断面は略円形であって、その壁面は湾曲しており、そのため、実像に対して反射像は大きく検出される。そのような状況に応じて反射像を判別することもできる。
【0042】
また、清掃作業などによって、通常は炎と区別可能な照明器具等が誤報源となる可能性があるときに、その照明機器等の位置を包含するマスク領域を設定してその範囲内で炎を検出させないようにすることができる。そして、このようなマスク処理は、特定の作業時にのみ行われればよく、オンオフされることが好ましい。
【0043】
【発明の効果】
以上のように、この発明によれば、監視領域を赤外線カメラで撮像した複数の画像データから所定の高温領域を判別する領域設定手段と、複数の画像データのうちで時間的に早い画像データの重心位置に対してその他の時間的に遅い画像データの重心位置に向けて移動ベクトルを算出する移動ベクトル算出手段と、移動ベクトルの向きから炎を判別する炎判別手段とを備えたので、高温領域についての移動具合を移動ベクトルで表わして、移動の方向や移動角度が偏らないことを判別することにより、所定方向に移動する熱源(自動車のマフラなど)による誤報を排除することができ、炎検知の信頼性を向上できるという効果がある。
【0044】
また、移動ベクトル算出手段は、各高温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクトルを複数算出して、各移動ベクトルの向きから最大変位角を算出し、上記炎判別手段は、該最大変位角が所定の角度以上のときに炎と判別するので、確実な炎判別が可能になるという効果がある。
【0045】
さらに、移動ベクトル算出手段は、各高温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクトルを複数算出して、各移動ベクトルの向きのばらつき度を算出し、炎判別手段は、該ばらつき度が所定値以上のときに炎と判別するので、各移動ベクトルの向きのばらつき度から撮像部の向きに拘わらず、一方向へ移動する熱源による誤報を排除することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施の形態を示すブロック図である。
【図2】 この発明の一実施の形態の動作説明に供するためのフローチャートである。
【図3】 この発明の一実施の形態における面積重なり度を用いた炎候補領域の抽出の動作説明に供するための図である。
【図4】 この発明の一実施の形態における円形度の分散値を用いた炎候補領域の抽出の動作説明に供するための図である。
【図5】 この発明の一実施の形態における移動ベクトルの向きを用いた炎候補領域の抽出の動作説明に供するための図である。
【図6】 この発明の一実施の形態における同期判定用データを用いた炎候補領域の反射像判定の動作説明に供するための図である。
【図7】 この発明の一実施の形態におけるフーリエ変換による周波数解析の動作説明に供するための図である。
【図8】 この発明の一実施の形態におけるウェーブレット変換による周波数解析の動作説明に供するための図である。
【図9】 この発明の一実施の形態におけるマスク機能の動作説明に供するための図である。
【符号の説明】
1 撮像部、2 画像処理装置、3 表示部、21 画像入力部、22 画像画像メモリ、23 設定値保存メモリ、24 センタライン保存メモリ、25 マスク画像メモリ、26 制御部(CPU)、27 画像出力部、28 接点信号出力部。
Claims (2)
- 監視領域を赤外線カメラで撮像した複数の画像データから所定の高温領域を判別する領域設定手段と、
複数の画像データのうちで時間的に早い画像データの重心位置に対してその他の時間的に遅い画像データの重心位置に向けて移動ベクトルを算出する移動ベクトル算出手段と、
上記移動ベクトルの向きから炎を判別する炎判別手段と、
を備えた火災検出装置であって、
上記移動ベクトル算出手段は、上記各高温領域の重心位置を求め、各画像データ間で移動ベクトルを複数算出し、各移動ベクトルの向きから最大変位角を算出し、
上記炎判別手段は、該最大変位角が所定の角度以上のときに炎と判別することを特徴とする火災検出装置。 - 上記移動ベクトル算出手段は、上記各移動ベクトルの向きのばらつき度を算出し、上記炎判別手段は、該ばらつき度が所定値以上のときに炎と判別することを特徴とする請求項1記載の火災検出装置。
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