JP4037318B2 - 画像処理装置および方法並びにプログラム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、とくに画像データを圧縮する際に圧縮率を向上させることが可能な画像処理装置および方法並びに画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
画像データは容量が大きいため圧縮することにより容量を小さくして取り扱いを容易にしている。とくにパソコン等を用いて作成された比較的大きいサイズの画像を携帯電話機等の携帯端末装置のモニタに表示するためには、画像のサイズを変換するとともに圧縮率を大きくしてデータ容量を非常に小さくしている。しかしながら、圧縮率を大きくすると容量は小さくなるものの画質が劣化してしまう。
【0003】
このため、従来より圧縮率を向上させつつも画質の劣化を抑える様々な手法が提案されている。例えば、画像データにローパスフィルタによるフィルタリング処理を施して高周波成分を除去した後に圧縮することにより、画質をそれほど落とすことなく圧縮率を向上させる方法(特許文献1参照)、画像データを解析して画像の統計的性質情報を求め、この情報に基づいて画質への影響が少ない信号成分を減らすためのフィルタを求め、このフィルタにより画像データをフィルタリング処理して圧縮時の画質劣化を防止する方法(特許文献2参照)等が提案されている。また、インタレース方式の動画像に対して1ライン間隔で1つのフレームを構成する2つのフィールドのそれぞれについて、ライン間にはデータが存在しないということを前提とした圧縮アルゴリズムにより圧縮率を向上させる方法が知られている(特許文献3参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開平10−257484号公報
【0005】
【特許文献2】
特開2002−209209号公報
【0006】
【特許文献3】
特開平8−317386号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記特許文献1,2に記載された方法は、圧縮された画像データを伸張する際に、伸張された画像データに対して、元の画像の画質に戻すための後処理を施す必要がある。このため、例えば携帯電話機等のように圧縮された画像データを表示する表示装置は、上記後処理を行うための専用の圧縮伸張アルゴリズムを備えている必要がある。したがって、すでに普及している既存の表示装置において特許文献1,2の方法により圧縮された画像データを表示するためには、既存の圧縮伸張アルゴリズムを専用の圧縮伸張アルゴリズムに載せ替えなければならない。
【0008】
しかしながら、すでに普及している表示装置において圧縮伸張アルゴリズムを載せ替えることは現実的ではなく、また圧縮伸張アルゴリズムを載せ替えることができない場合も多いため、特許文献1,2の方法により圧縮された画像データを高画質に伸張することができないのが現状である。また、上記特許文献3の方法はインタレース方式の画像データに対応した伸張アルゴリズムを搭載した表示装置においては表示することができるが、インタレース方式に対応していない表示装置においては表示することができない。
【0009】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、専用の圧縮伸張アルゴリズムがなくても画質を維持しつつ圧縮率を向上できるようにすることを第1の目的とする。
【0010】
また、本発明は画像の画質を簡易に変更できるようにすることを第2の目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明による第1の画像処理装置は、2次元状に画素が配列された画像を表す画像データの入力を受け付ける入力受け付け手段と、
所定の圧縮アルゴリズムにより前記画像データを圧縮した際に圧縮率が向上するように、前記画像の各ライン毎に該各ラインの画素値を変更する画素値変更手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0012】
「所定の圧縮アルゴリズム」とは、画像データに対して特殊なフィルタリング処理等の前処理を施すことなく、画像データにより表される画像における縦横いずれか一方向のラインにおける冗長性を考慮して圧縮処理を行うアルゴリズムであり、汎用のパソコン、携帯端末装置等の画像を表示する装置において取り扱うことが可能なファイルフォーマットの画像データを生成するアルゴリズムをいう。
【0013】
具体的なファイルフォーマットとしては、gif、png等が挙げられる。
【0014】
なお、本発明による第1の画像処理装置においては、前記画素値変更手段は、前記各ライン上において、所定数の画素からなる画素群同士の画素配列を比較する画素配列比較手段と、
前記画素群同士の画素配列が近似する場合に、該画素配列が互いに近似する画素群の該画素配列を同一となるように修正する画素配列修正手段とを備えていてもよい。
【0015】
「画素群の画素配列が近似する」とは、各ライン上の画素群に含まれるすべての画素の画素配列を比較した際に、同一値を有する画素の数が同一であるが、画素の配列順序が異なることをいう。例えば、ある画素群が「○,●,●」という画素配列を有し、他の画素群が「●,○,●」という画素配列を有する場合、その画素群同士の画素配列は近似することとなる。そして、画素配列修正手段は、画素配列が同一となるように画素群の画素配列を修正する。具体的には、近似する画素配列を有するすべての画素群の画素配列を、近似する画素配列を有する画素群のうちのいずれかの画素群の画素配列と同一とすればよい。
【0016】
なお、画素群の画素数である「所定数」は、多いほど圧縮率を向上させることができるが画質は劣化する。このため、圧縮率と画質との関係を考慮して所定数を設定すればよい。具体的には2〜4個程度、最も好ましくは2個である。
【0017】
また、本発明による第1の画像処理装置においては、前記画素値変更手段は、前記画像の所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正する修正手段を備えていてもよい。
【0018】
「一定値」としては、画素値の最大値、全画素の平均輝度よりも低い値等を用いることができる。
【0019】
「所定数毎」は、1ライン毎、2ライン毎のように任意のライン毎であることを意味する。なお、圧縮率を向上できるラインの位置を考慮して一定値に修正するラインの間隔を決めてもよい。
【0020】
なお、前記一定値は、前記画像の全画素値の代表値であってもよい。
【0021】
代表値とは、平均値、中間値、中央部分を重み付けした平均値等を用いることができる。
【0022】
また、前記画像のコントラストおよび/または色調を変更可能なように前記一定値を決定する決定手段をさらに備えていてもよい。
【0023】
また、本発明による第1の画像処理装置においては、前記画素値変更手段により画素値が変更された前記画像データを前記所定の圧縮アルゴリズムにより圧縮する圧縮手段をさらに備えるものとしてもよい。
【0024】
本発明による画像処理方法は、2次元状に画素が配列された画像を表す画像データの入力を受け付け、
所定の圧縮アルゴリズムにより前記画像データを圧縮した際に圧縮率が向上するように、前記画像の各ライン毎に該各ラインの画素値を変更することを特徴とするものである。
【0025】
なお、本発明による画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして提供してもよい。
【0026】
本発明による第2の画像処理装置は、2次元状に画素が配列された画像を表す画像データの入力を受け付ける入力受け付け手段と、
前記画像の所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正する修正手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0027】
なお、本発明による第2の画像処理装置においては、前記画像のコントラストおよび/または色調を変更可能なように前記一定値を決定する決定手段をさらに備えていてもよい。
【0028】
【発明の効果】
本発明によれば、所定の圧縮アルゴリズムにより画像データを圧縮した際に圧縮率が向上するように、画像の各ライン毎に各ラインの画素値を変更するようにしたため、画素値が変更された画像データを圧縮すれば圧縮率を向上できる。また、特殊な伸張アルゴリズムを用いなくても圧縮された画像データを伸張することができる。
【0029】
とくに、画像の各ライン上において、所定数の画素からなる画素群同士の画素配列を比較し、画素群同士の画素配列が近似する場合に、互いに近似する画素群の画素配列を同一となるように修正した場合、修正された画像データと修正前の画像データとでは、各ラインにおける画素配列が近似する画素群が同一の画素配列となるように修正されているのみであるため、画質はそれほど劣化していない。一方、画素配列が近似する画素群の画素配列が同一とされているため、圧縮率は向上される。したがって、画質の劣化を防止しつつ圧縮率を向上できる。
【0030】
また、所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正した場合、そのラインの情報は失われるが、画像の全体を見た場合には人間の目に対する画像の認識にそれほど影響を与えるものではないため、修正された画像データと修正前の画像データとでは、画質はそれほど劣化していないものとなる。一方、所定数毎のラインの全画素値が一定値とされているため、圧縮率は向上される。したがって、画質の劣化を防止しつつ圧縮率を向上できる。
【0031】
この場合、一定値を全画素値の代表値とすれば、修正前後の画像の明るさを大きく変更することなく画像データを修正することができるため、画質の劣化をより防止することができる。
【0032】
また、画像のコントラストおよび/または色調を変更可能なように一定値を決定すれば、コントラストの低い画像にはコントラストが高くなるように一定値を決定したり、赤みを帯びた画像には赤みを低下させるように赤の補色となる青緑色を一定値とすることにより、画像のコントラストを変更したり、色調を変更することができる。また、一定値の色および明るさを変更することにより、コントラストと色調とを同時に変更することができる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は本発明の第1の実施形態による画像処理装置を備えた画像圧縮システムの構成を示す概略ブロック図である。図1に示すように、本発明の第1の実施形態による画像圧縮システム1は、デジタルカメラ、ネットワーク上のデータベース、ハードディスク、各種メディア等から画像データS0を読み出すことにより画像データS0の入力を受け付ける入力部2と、画像データS0により表される画像の画素値を変更して画素値が変更された画像データS1を得る画素値変更部3と、画素値が変更された画像データS1を圧縮する圧縮部4とを備える。
【0034】
入力部2は、画像データS0を読み出す上記デジタルカメラやネットワーク上のデータベース等に対応したインターフェースからなる。
【0035】
画素値変更部3は、画素配列比較部31と画素配列修正部32とを備える。
【0036】
画素配列比較部31は、画像データS0により表される画像(以下画像についても同様の符号S0を用いる)における横方向のすべてのライン上の画素を、隣接する2つの画素からなる画素群に分割し、各画像群の画素配列を比較し、各画素群の画素配列が近似するか否かを判定する。すなわち、2つの画素からなる画素群の画素配列をすべての画素群同士で比較し、同一値を有する画素の数が同一であり、かつ画素の配列順序が異なる場合に、画素群の画素配列は近似すると判定する。以下、この判定について下記の図2を参照して説明する。
【0037】
図2は画像S0における横方向のラインにおける画素配列の例を示す図である。図2(a)に示すように、あるライン上において■画素および○画素が合計12個並んでいる場合において、12個の画素を2画素からなる6つの画素群G1〜G6に分割し、各画素群G1〜G6の画素配列を比較する。図2(a)から明らかなように、画素群G1,G2,G3の画素配列は同一であるが、画素群G4,G5,G6と比較すると、同一値を有する画素の数が同一で画素配列が異なっているため、画素群G1,G2,G3の画素配列と画素群G4,G5,G6の画素配列とは近似すると判定される。
【0038】
画素配列修正部32は、画素配列比較部31が、画素配列が近似すると判定した画素群の画素配列を同一となるように修正する。例えば、図2(a)に示すラインにおいては、画素群G1,G2,G3の画素配列と画素群G4,G5,G6の画素配列とが近似すると判定されるため、図2(b)に示すように、画素群G4,G5,G6を画素群G1,G2,G3の画素配列と同一となるように修正する。なお、図2(b)においては修正された画素群の符号に′を付与して示す。
【0039】
このように、画素配列を修正した場合、画素のみを見れば修正前の画素配列と修正後の画素配列とは全く異なるが、全体を画像としてみた場合、近似する画素群の画素配列が同一となるように修正されているのみであるため、画質は修正前後でそれほど劣化していないこととなる。
【0040】
圧縮部4は、画素値変更部3において得られた画像データS1を所定の圧縮アルゴリズムにより圧縮する。所定のアルゴリズムとしては、画像データS1に対して特殊なフィルタリング処理等の前処理を施すことなく、画像S1における横方向のラインにおける冗長性を考慮して圧縮処理を行うアルゴリズムである。例えば、ライン上に繰り返される画素配列のパターンがある場合に、そのパターンおよび繰り返し回数によりそのライン上のデータを表すことにより、そのラインを圧縮するアルゴリズムが用いられる。このようなアルゴリズムを用いた場合、図2(b)に示すような画素配列のラインの情報は、(■○)×6となる。なお、図2(a)に示すような画素配列のラインの情報は、(■○)×3+(○■)×3となる。
【0041】
ここで、図2(a),(b)に示す修正前後のラインにおいて圧縮後の情報量を比較すると、修正前は(■○)×3+(○■)×3という情報が必要であるのに対して、修正後は(■○)×6となり、情報量としては修正前の半分となる。
【0042】
次いで、第1の実施形態において行われる処理について説明する。図3は、第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。まず、入力部2が画像データS0の入力を受け付けると(ステップS1)、画素配列比較部31が画像S0における横方向のラインについて画素群の画素配列を比較する。このため、まずラインの順序nを1に初期化した後(ステップS2)、そのラインについて画素配列を比較する(ステップS3)。そして、画素配列修正部32が、画素配列が近似すると判定された画素群の画素配列を同一となるように修正する(ステップS4)。
【0043】
そして、画素配列修正部32は、すべてのラインについて処理を終了したか否かを判定し(ステップS5)、ステップS5が否定されると、次のラインの処理を行うべく、ラインの順序nを1つインクリメントし(ステップS6)、ステップS3に戻る。
【0044】
ステップS5が肯定されると、画素値変更部3において得られた画像データS1を圧縮部4が圧縮して画像データS0を得(ステップS7)、処理を終了する。
【0045】
このように、第1の実施形態においては、2画素からなる画素群の画素配列を比較し、画素群の画素配列が近似する場合に、画素配列が互いに近似する画素群の画素配列を同一となるように修正するようにしたものである。ここで、修正された画像S1と修正前の画像S0とでは、各ラインにおける近似する画素群が同一となるように修正されているのみであり、画質はそれほど劣化していない。一方、近似する画素群の画素配列が同一とされているため、圧縮率は向上される。したがって、第1の実施形態によれば、画質の劣化を防止しつつ圧縮率を向上できる。また、特殊な伸張アルゴリズムを用いなくても、圧縮された画像データS2を伸張することができる。
【0046】
ここで、本出願人の実験により、第1の実施形態による修正後の画像データS1を圧縮した場合のデータ容量が、修正前の画像データS0を圧縮した場合のデータ容量の60%程度となったことが確認された。
【0047】
なお、上記第1の実施形態においては、画素配列を比較する画素群を2画素としているが、任意の画素数であってもよい。ここで、画素群が3画素の場合、図4(a)に示す画素配列と近似するのは、図4(b)に示す画素配列となる。しかしながら、圧縮率と画質の劣化とを考慮した場合、画素群の画素数は2から4程度であることが好ましい。
【0048】
次いで、本発明の第2の実施形態について説明する。図5は本発明の第2の実施形態による画像処理装置を備えた画像圧縮システムの構成を示す概略ブロック図である。なお、第2の実施形態において第1の実施形態と同一の構成については同一の参照番号を付し、ここでは詳細な説明は省略する。第2の実施形態においては、第1の実施形態における画素値変更部3が、画像S0の所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正する修正部33および一定値を決定する決定部34を備えた画素値変更部3′とした点が第1の実施形態と異なる。
【0049】
修正部33は、画像S0における横方向の各ラインの全画素値が、1ライン毎に一定値となるように修正する。すなわち、図6に示すように1ライン毎に横方向のラインを一定値(斜線部)となるように修正する。
【0050】
決定部34は一定値の値を決定する。ここで、決定部34が決定する一定値は、黒色(8ビットであれば0)、全画素の平均値、全画素の中間値、平均値よりも値が低い(すなわち輝度が低い)グレー等、任意の濃度というように、あらかじめ定められたものとすることができる。
【0051】
なお、図7(a)に示すような画像において、1ライン毎のラインを黒色の一定値とした画像を図7(b)に、平均値よりも値が低いグレーの一定値とした画像を図7(c)に、白色(8ビットであれば255)の一定値とした画像を図7(d)にそれぞれ示す。
【0052】
図7(a)〜図7(d)に示すように、一定値の値に応じて、修正後の画像のコントラストが変わることが分かる。例えば、図7(a)に示すように一定値を黒色とした場合はコントラストが高くなるが、図7(d)に示すように白色とした場合はコントラストが低くなる。したがって、決定部34は、画像S0のコントラストに応じて一定値を決定するようにしてもよい。これにより、画像S0のコントラストを変更することができる。なお、図示はしていないが、一定値を画素値の平均値とした場合には、コントラストを変化させることなく画像S0を修正できる。
【0053】
圧縮部4は上記第1の実施形態と同様のアルゴリズムにより修正後の画像データS1を圧縮する。ここで、画素値が修正されたラインは一定値を有するため、圧縮することにより情報量を大きく低減することができる。
【0054】
次いで、第2の実施形態において行われる処理について説明する。図8は本発明の第2の実施形態において行われる処理を示すフローチャートである。まず、入力部2が画像データS0の入力を受け付けると(ステップS11)、修正部33が画像S0における横方向のラインについて、1ライン毎に決定部34が決定した一定値に修正する(ステップS12)。そして、画素値変更部3′において得られた画像データS1を圧縮部4が圧縮し(ステップS13)、処理を終了する。
【0055】
このように、第2の実施形態においては、1ライン毎に全画素値を一定値に修正しているため、そのラインの情報は失われるが、画像の全体を見た場合には人間の目に対する画像の認識にそれほど影響を与えるものではなく、修正された画像S1と修正前の画像S0とでは、それほど見た目に画質は劣化していないものとなる。一方、1ライン毎に画素値が一定値とされているため、圧縮率は向上される。したがって、画質の劣化を防止しつつ圧縮率を向上できる。
【0056】
ここで、本出願人の実験により、第2の実施形態による修正後の画像データS1を圧縮した場合のデータ容量が、修正前の画像データS0を圧縮した場合のデータ容量の60%程度となったことが確認された。
【0057】
なお、上記第2の実施形態においては、決定部34において、一定値を画像S0の色調に応じた色に決定してもよい。例えば、画像S0が赤みがかったものである場合には、一定値を赤色の補色である青緑色とすることにより、修正後の画像S1の赤みを少なくすることができる。また、一定値の色の濃度を変更することにより、色調とともにコントラストも同時に修正することができる。
【0058】
また、上記第2の実施形態においては、1ライン毎に画素値を修正しているが、2ライン毎または3ライン毎のように任意のライン間隔にて画素値を修正してもよい。
【0059】
また、画像S0を解析し、圧縮率を向上できるラインを考慮することにより、例えば一定値とするラインを奇数ラインとするあるいは偶数ラインとする等のように、一定値に修正するラインを決めるようにしてもよい。
【0060】
また、上記第2の実施形態における修正部33および決定部34を単独で用いて、画像S0のコントラストおよび/または色調を修正する画像処理装置を構成することも可能である。図9は上記入力部2、修正部33および決定部34を備えた画像処理装置の構成を示す概略ブロック図である。このように、修正部33および決定部34のみを備えた画像処理装置においては、一定値を画像S0の色調やコントラストに応じて決定することにより、画像S0の色調やコントラストを修正することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による画像処理装置を備えた画像圧縮システムの構成を示す概略ブロック図
【図2】画像における横方向のラインにおける画素配列の例を示す図
【図3】第1の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【図4】画素群の画素数を3とした場合の画素配列を示す図
【図5】本発明の第2の実施形態による画像処理装置を備えた画像圧縮システムの構成を示す概略ブロック図
【図6】第2の実施形態における画素値の修正を説明するための図
【図7】画素値の修正前後の画像の例を示す図
【図8】第2の実施形態において行われる処理を示すフローチャート
【図9】修正部および決定部のみを備えた画像処理装置の構成を示す概略ブロック図
【符号の説明】
1,1′ 画像圧縮システム
2 入力部
3 画素値変更部
4 圧縮部
31 画素配列比較部
32 画素配列修正部
33 修正部
34 決定部
Claims (6)
- 2次元状に画素が配列された画像を表す画像データの入力を受け付ける入力受け付け手段と、
所定の圧縮アルゴリズムにより前記画像データを圧縮した際に圧縮率が向上するように、前記画像の所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正する画素値変更手段とを備えたことを特徴とする画像処理装置。 - 前記一定値は、前記画像の全画素値の代表値であることを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記画像のコントラストおよび/または色調を変更可能なように前記一定値を決定する決定手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
- 前記画素値変更手段により画素値が変更された前記画像データを前記所定の圧縮アルゴリズムにより圧縮する圧縮手段をさらに備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項記載の画像処理装置。
- 2次元状に画素が配列された画像を表す画像データの入力を受け付け、
所定の圧縮アルゴリズムにより前記画像データを圧縮した際に圧縮率が向上するように、前記画像の所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正することを特徴とする画像処理方法。 - 2次元状に画素が配列された画像を表す画像データの入力を受け付ける手順と、
所定の圧縮アルゴリズムにより前記画像データを圧縮した際に圧縮率が向上するように、前記画像の所定数毎のラインの全画素値を一定値に修正する手順とを有することを特徴とする画像処理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
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