JP4035628B2 - Gap function enhancer - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、硫酸基を有する特定のグリコサミノグリカンを有効成分とする細胞間連絡亢進剤、及びコネキシン発現増強剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
細胞のシグナル伝達は、分泌によるシグナル伝達(ホルモンなど)、細胞膜に結合した分子によるシグナル伝達(シナプスなど)、及びギャップ結合(以下「GJ」と略記する)によるシグナル伝達によって主になされている。細胞間のシグナル伝達は、生理活性物質の伝搬や、細胞間の電位の伝達等に重要な役割を果たし、生体組織の活動に寄与している。その中でも特にGJによるシグナル伝達は、細胞同士が微細構造により結合することによってなされるため、最も直接的で確実なシグナル伝達がなされ、特に組織中の細胞の統制において重要な役割を果たしている。
【0003】
このような細胞間の連絡を担うGJは細胞膜タンパク質であるコネキシンが6分子結合した細胞膜微細チャンネル構造(コネクソン)が隣接する2個の細胞間で会合することにより形成される。
【0004】
細胞間のGJの働きが健常状態よりも減衰すると、正常な組織の生理活動が妨げられる。このような疾病としては例えば紅斑角皮症(Hum. Genet. (2000) 106, 321-329)、ヒルシュプリング病(J. Pediatr. Surg. (2000) 35, 823-828)、慢性高血圧症(Liver (2000) 20, 104-107)、Left venticular hypertrophy(Cardiovasc. Pathol. (1999) 8, 1-6)、腫瘍(Carcinogenesis (2000) 21, 311-315)、自己免疫性甲状腺炎(Thyroid (1997) 7, 913-921)等が知られている。
【0005】
従って、ギャップ機能の亢進をはじめとする細胞間連絡を亢進することは、これらの疾病の症状の改善、治療、予防のために役立つと考えられていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようにGJの機能(ギャップ機能)をはじめとする細胞間連絡を亢進する働きを有し、生体にとって安全性が高い細胞間連絡亢進剤が期待されていた。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは上記課題に鑑み、細胞間連絡を亢進する物質を鋭意探索した結果、驚くべきことにヘパリンの誘導体である硫酸基を有する特定のグリコサミノグリカンが、ギャップ機能を強く亢進して細胞間連絡を亢進する働きがあることを見い出し、本発明に至った。
【0008】
すなわち、本発明の要旨は以下の通りである。
(1) グルコサミン残基とヘキスロン酸残基とからなる二糖の繰り返し構造を基本骨格とする、硫酸基を有するグリコサミノグリカンを有効成分として含有し、該グリコサミノグリカンが、2位ヒドロキシル基が硫酸エステル化されていないヘキスロン酸残基又は2位アミノ基がスルファミノ化されていないグルコサミン残基を含むことを特徴とする細胞間連絡亢進剤。
(2) 細胞間連絡亢進が、ギャップ機能の亢進による、(1)記載の細胞間連絡亢進剤。
(3) 更に増殖因子を含むことを特徴とする(1)又は(2)記載の細胞間連絡亢進剤。
(4) 増殖因子が線維芽細胞増殖因子であることを特徴とする(3)記載の細胞間連絡亢進剤。
(5) コネキシンの発現を増強することを特徴とする(1)乃至(4)いずれか一項記載の細胞間連絡亢進剤。
(6) グルコサミン残基とヘキスロン酸残基とからなる二糖の繰り返し構造を基本骨格とする、硫酸基を有するグリコサミノグリカンを有効成分として含有し、該グリコサミノグリカンが、2位アミノ基がスルファミノ化されていないグルコサミン残基を含むことを特徴とするコネキシン発現増強剤。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を発明の実施の形態により、詳述する。尚、本明細書中において、細胞間連絡(機能)とは、ホルモンや電気刺激、化学物質の拡散による細胞同士の連絡、及び細胞同士のGJによる連絡の双方を含む概念であって、ギャップ機能とは、上記GJの細胞間連絡を行う機能として使用する。
【0010】
(1)本発明亢進剤
本発明はグルコサミン残基とヘキスロン酸残基とからなる二糖の繰り返し構造を基本骨格とする、硫酸基を有するグリコサミノグリカンを有効成分として含有し、該グリコサミノグリカンが、2位に硫酸基を有しないヘキスロン酸残基又は2位に硫酸基を有しないグルコサミン残基を含むことを特徴とする細胞間連絡亢進剤(以下「本発明亢進剤」とも記載する)である。
【0011】
本発明亢進剤における硫酸基を有するグリコサミノグリカンは、グルコサミン残基とヘキスロン酸残基とからなる二糖の繰り返し構造を基本骨格とする多糖である。上記二糖は、グルコサミン残基にヘキスロン酸がβ-1,4-結合した構造を有している。ここでヘキスロン酸とは、ヘキソースの6位炭素原子がカルボキシル基を形成し、2位又は3位ヒドロキシル基が硫酸エステル化されていることもある六炭糖であり、具体的にはグルクロン酸又はイズロン酸を指称する。このような二糖の繰り返し構造からなる基本骨格は、一般にヘパリン骨格といわれている糖鎖である。
【0012】
本発明における上記糖鎖は、硫酸基を有している。一般にヘパリン骨格においては、ヘキソサミン残基の6位ヒドロキシル基及びヘキスロン酸残基の2位ヒドロキシル基、もしくは同3位ヒドロキシル基において、硫酸エステル化されており、更にヘキソサミン残基の2位アミノ基がスルファミノ化されている。本発明の上記の硫酸基を有するグリコサミノグリカンは、2位ヒドロキシル基が硫酸エステル化されていないヘキスロン酸又は2位アミノ基がスルファミノ化されていないグルコサミン残基のいずれかを含んでいる。更に、2位アミノ基がスルファミノ化されていないグルコサミン残基の該アミノ基はアセトアミド化されていることが好ましい。
【0013】
本発明亢進剤に含まれる上記グリコサミノグリカンは、重量平均分子量が4,000〜23,000程度が好ましく、4,500〜20,000を有していることが更に好ましい。重量平均分子量は、Kaneda et al., Biochem. Biophys. Res. Comm., 220, 108-112(1996)に従って、測定することができる。
【0014】
本発明亢進剤は、in vivo又はin vitroにおいて隣り合う細胞同士の細胞間連絡を亢進するものであればよく、GJを経由したギャップ機能を亢進するものであることが好ましい。本発明亢進剤の効果は、例えばEnviron Sci.Technol.29,2923-2928(1995)に記載されたScrape-loading and dye transfer(SLDT:色素移行)法により、容易に確認することが可能である。
【0015】
また、本発明亢進剤は、増殖因子を更に含んでいてもよい。該増殖因子としては、例えばヒト男性ホルモン誘導性増殖因子(AIGF)、トランスフォーミング成長因子(TGF)、インスリン様成長因子(IGF)、上皮細胞成長因子(EGF)、毛様体神経成長因子(CNTF)、線維芽細胞増殖因子(FGF(酸性線維芽細胞増殖因子(aFGF)、塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF)))、血小板由来増殖因子(PDGF)、脳由来成長因子(BNDF)、神経細胞増殖因子(NGF)、肝細胞増殖因子(HGF)、血管内皮細胞成長因子(VEGF)、血管内皮細胞増殖因子(ECGF)、幹細胞増殖因子(CSF)、ミッドカイン(MK)、インターフェロンγ(IFN-γ)、角質細胞成長因子(KGF)、CXCケモカイン、インターロイキン8(IL-8)、ビトロネクチン(VN)、ヘパリン結合性脳細胞分裂誘発因子(HBBM)、及びヘパリン結合性神経突起伸長促進因子(HBNF)等が例示され、FGFがその中でも好ましく、特にbFGFが好ましい。但し、これらの増殖因子を本発明亢進剤が含んでいなくとも、生体内にはこれらの増殖因子が存在するため、生体内に存在する増殖因子と硫酸基を有するグリコサミノグリカンとの相互作用によって所望の効果を奏することも可能である。
【0016】
また更に、本発明亢進剤はその細胞間連絡を亢進する働きを妨げることがない多糖を含んでいても良い。この場合の多糖としては、グリコサミノグリカンが好ましく、特に硫酸基を有しないグリコサミノグリカンが好ましい。このようなグリコサミノグリカンとしてはヒアルロン酸及びコンドロイチンが例示され、ヒアルロン酸が最も好ましい。
【0017】
このような細胞間連絡を亢進する本発明亢進剤は、有効成分である硫酸基を有するグリコサミノグリカンが、生体内に存在するグリコサミノグリカンと近似した構造を有するため、生体に対し高い安全性を有していると考えられ、たとえば紅斑角皮症、ヒルシュプリング病、慢性高血圧症、Left venticular hypertrophy、腫瘍、自己免疫性甲状腺炎等の治療剤として使用することも可能であると考えられる。
【0018】
また、更にギャップ機能の亢進によって、結合組織の細胞間及び細胞と細胞外マトリクスとの連絡の亢進を通じて相互作用の活性化を図ることが可能である。従って、たとえば骨細胞、軟骨細胞等の生体内での再生を促す目的で、本発明亢進剤を投与したり、又は生体外での培養系において、培養時に本発明亢進剤を培地に添加することで、より強固な骨又は軟骨組織の生成又は調製を可能とする。
【0019】
(2)本発明増強剤
本発明はグルコサミン残基とグルクロン酸残基とからなる二糖の繰り返し構造を基本骨格とする、硫酸基を有するグリコサミノグリカンを有効成分として含有し、該グリコサミノグリカンが、2位ヒドロキシル基が硫酸エステル化されていないグルコサミン残基を上記グリコサミノグリカンが含むことを特徴とするコネキシン発現増強剤(以下「本発明増強剤」とも記載する)である。
【0020】
本発明増強剤に含まれるグリコサミノグリカンは上記本発明亢進剤に含まれるグリコサミノグリカンのうち、2位アミノ基がスルファミノ化されていないグルコサミン残基を有するグリコサミノグリカンである。
【0021】
このようなグリコサミノグリカンは、コネキシンの発現を増強する。ここで、コネキシンの発現とは、遺伝子の転写の増加(遺伝子レベルでの転写・翻訳の増加)及びタンパク質量の増加(正常な立体構造を維持する働き(分子シャペロンなど)の増強によって、抗体などにより認識される正常の立体構造を有するタンパク質の増加)のいずれもを包含する概念である。本発明増強剤のコネキシン発現の増強作用は、例えば後述の実施例2に従って、タンパク質レベルでの発現の増強を確認することが可能であり、また、例えば前者はCX遺伝子の転写産物であるmRNAをPCR法などの公知の手法(Cancer Res. (1998) 58, 5089-5096)を用いて遺伝子の転写レベルでの発現の増強を行うことにより確認することも可能である。
【0022】
本発明増強剤は、増殖因子を更に含んでいることが好ましい。該増殖因子としては、例えばAIGF、TGF、IGF、EGF、CNTF、FGF、PDGF、BNDF、NGF、HGF、VEGF、ECGF、CSF、MK、IFN-γ、KGF、CXCケモカイン、IL-8、VN、HBBM、及びHBNF等が例示され、FGFがその中でも好ましく、特にbFGFが好ましい。但し、これらの増殖因子を本発明増強剤が含んでいなくとも、生体内にはこれらの増殖因子が存在するため、生体内に存在する増殖因子と硫酸基を有するグリコサミノグリカンとの相互作用によって所望の効果を奏することも可能である。
【0023】
また更に、本発明増強剤はその細胞間連絡を亢進する働きを妨げることがない多糖を含んでいても良い。この場合の多糖としては、グリコサミノグリカンが好ましく、特に硫酸基を有しないグリコサミノグリカンが好ましい。このようなグリコサミノグリカンとしてはヒアルロン酸及びコンドロイチンが例示され、ヒアルロン酸が最も好ましい。
【0024】
【実施例】
以下、実施例により本発明をより具体的に説明する。
参考例1
2位脱硫酸化ヘパリンの調製
2位脱硫酸化ヘパリン(以下「2DSH」とも記載する)は、以下の方法によって調製した。すなわち、SPL社製のブタ小腸由来のヘパリンのナトリウム塩に対し、20倍量(v/w)の0.4N NaOHを添加して撹拌後、20分間室温に放置した。その後凍結乾燥し、凍結乾燥物に8倍量(v/w)の1N NaOHを添加、撹拌して30分間室温に放置し、さらに1.5倍量(v/v)の蒸留水を添加した。この溶液を3日間蒸留水に対する透析処理、さらに透析内液を凍結乾燥して調製した。
【0025】
参考例2
N脱硫酸化Nアセチル化ヘパリンの調製
N脱硫酸化Nアセチル化ヘパリン(以下「NDSH」とも記載する)は以下の方法に従って調製した。すなわち、SPL社製のブタ小腸由来のヘパリンを常法によってピリジン塩とし、50倍量(v/w)の95%ジメチルスルホキシド水溶液を添加して50℃で90分間加熱処理した。その後等量(v/v)の蒸留水を添加し、これを3日間透析処理した後、透析内液を凍結乾燥してN脱硫酸化ヘパリンを得た。このN脱硫酸化ヘパリン100mgを50mMの炭酸水素ナトリウムを含む10%メタノール水溶液20mlに溶解、更に酢酸でpHを8.0に調整した。この溶液を400μlのアセトアルデヒドを氷冷下で6回、pHを炭酸水素ナトリウム飽和の10%メタノール水溶液で8.0に調整して激しく撹拌しながら添加し、1時間激しく撹拌を続けた。この溶液に60mlの蒸留水を添加し、蒸留水に対して3日間透析し、その後凍結乾燥してNDSHを得た。
【0026】
実施例1
ヒト皮膚線維芽細胞の細胞間連絡制御の評価
ヒト皮膚線維芽細胞(Normal Human Dermal Fibroblast; NHDF)の細胞間連絡機能の亢進作用は、SLDT法に従って実施した。
【0027】
具体的には、まずNHDF(2x105/dish)をDMEM培地(35mm dish)中で3日間培養した後、培地中に被検物質(2DSH,NDSH)あるいは対照のヘパリン(ブタ小腸由来のヘパリン(SPL社製))(それぞれ最終濃度30μg/ml)、及びbFGF(最終濃度10ng/ml)を添加した。2DSH、NDSH又はヘパリン及びbFGFを無添加のものをコントロールとした。
【0028】
その後、引き続き細胞を1日間継続培養し、100%コンフルエント状態を維持した。次いで、Ca2+及びMg2+を含むリン酸緩衝生理的食塩水(以下「PBS(+)」とも記載する)で4回洗浄した後、そのコンフルエント状態の表面にカミソリで直線的に切れ目をつけた。そして、1mlの0.1%の蛍光色素(Lucifer yellow)をdishに入れて5分間培養した後、PBS(+)で4回洗浄した。この状態にて、dishを蛍光顕微鏡で観察・測定し(図1)、蛍光強度につき解析ソフトウェアNIH Image(パブリックドメイン)を利用して分析・数値化した(図2、表1)。
【0029】
【表1】
表1
−:コントロールと同程度だった
−−:コントロールと比して抑制された
+:コントロールと比して促進がみられた
++:コントロールと比して顕著に促進された
【0030】
その結果、NHDF培養3日目の培地中にbFGFのみを添加すると、コントロールと比較してギャップ機能及び細胞増殖を若干促進した。一方2DSHあるいはNDSHをbFGFとともに添加すると、何も添加しない対照の140%程度にまでギャップ機能を著しく亢進した。他方、ヘパリンのみを添加しても、その作用はコントロールと同程度にとどまった。さらに、NDSHを単独で添加した場合にはギャップ機能が抑制される結果が得られた。
【0031】
また、使用したヘパリン、2DSH、及びNDSHは、WO00/06608に記載された重量平均分子量の測定法によると、ヘパリンが14,000Da、2DSHが12,000Da、NDSHが11,000Daだった。
【0032】
また、これらのグリコサミノグリカンを、WO00/06608に記載された「グリコサミノグリカン分解酵素による消化と高速液体クロマトグラフィーとを組み合わせた酵素的二糖分析法」により分析した(表2)。表中ΔDiHS-0Sは2-アセトアミド-2-デオキシ-4-O-(4-デオキシ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-D-グルコースを、ΔDiHS-NSは2-デオキシ-2-スルファミノ-4-O-(4-デオキシ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-D-グルコースを、ΔDiHS-6Sは2-アセトアミド-2-デオキシ-4-O-(4-デオキシ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-6-O-スルホ-D-グルコースを、ΔDiHS-USは2-アセトアミド-2-デオキシ-4-O-(4-デオキシ-2-O-スルホ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-D-グルコースを、ΔDiHS-di(6,N)Sは2-デオキシ-2-スルファミノ-4-O-(4-デオキシ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-6-O-スルホ-D-グルコースを、ΔDiHS-di(U,N)Sは2-デオキシ-2-スルファミノ-4-O-(4-デオキシ-2-O-スルホ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-D-グルコースを、ΔDiHS-di(U,6)Sは2-アセトアミド-2-デオキシ-4-O-(4-デオキシ-2-O-スルホ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-6-O-スルホ-D-グルコースを、ΔDiHS-tri(U,6,N)Sは2-デオキシ-2-スルファミノ-4-O-(4-デオキシ-2-O-スルホ-α-L-threo-hex-4-エノピラノシルウロン酸)-6-O-スルホ-D-グルコースをそれぞれ示す。
【0033】
【表2】
表2
【0034】
実施例2
ヒト線維芽細胞のコネキシン発現制御の評価
NHDFのギャップ結合(GJ)を構成するコネキシン(CX)の発現量に及ぼす2DSH及びNDSHの効果は、2DSH又はNDSH(それぞれ最終濃度30μg/ml)とbFGF(最終濃度10ng/ml)とを培地中に添加してNHDFを培養した後、細胞ライセイトにつきウェスタンブロッティング(WB)法によって評価した(図3)。染色にはCX43の特異抗体であるウサギポリクローナル抗体(抗コネキシン43抗体ウサギIgG、Zymed社製)を用いた。
【0035】
その結果、コントロール(2DSH又はNDSH及びbFGFとも無添加のもの)に比較して、bFGFあるいはNDSHをそれぞれ単独で添加した場合のバンドはいずれの場合も若干濃くなったのに対し、2DSH添加ではコントロールと同程度だった。bFGFと2DSHを両方とも添加した場合のバンドは、bFGF添加時と同程度であった。一方、bFGFとNDSHを両方とも添加した場合のバンドは、著しく濃くなっていた。これらのバンドが濃くなったことは、CXの発現を増強する働きがあることを示している。さらに、NDSHは単独では、CXの発現を若干増強するにもかかわらず、実施例1ではギャップ機能を抑制する働きが示唆されているため、実施例1及び2の結果を併せて考えると、NDSHにはギャップ機能抑制活性があると考えられる。
【0036】
実施例3
軟骨組織の強度に対する効果
軟骨組織強度に対する本発明亢進剤の影響を調べた。すなわち、ヒト関節軟骨細胞(株式会社東洋紡販売)の2〜3代培養細胞を常法に従って調製し、この細胞を3次元培養用基材(カプロラクトンとL-乳酸から常法に従って調製した共重合体)を用い、培地として軟骨増殖培地(Cell Application社製)を使用して動的条件下で培養した。培地には上述の2DSH(30μg/ml)、ヒアルロン酸(500μg/ml)、及びbFGF(10ng/ml)を添加したものを使用した。2DSH及びbFGFを添加しない培地を使用して培養した群を対照とした。
【0037】
4週間の培養後に、形成された軟骨組織を回収し、その機械的強度をテクスチャーメーター(SMS TAXT 2i/5Kgハイレゾタイプ、Stable Micro Systems製)で測定した。
【0038】
その結果、対照と比較して、機械的強度は1.4倍以上(実験群平均0.92MPa、対照平均0.63MPa)に高まっていた。
【0039】
【発明の効果】
細胞間連絡を効果的に亢進する、細胞間連絡亢進剤が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 細胞のギャップ機能を視覚化した図。
【図2】 細胞のギャップ機能を、イメージ解析により数値化した図。
【図3】 細胞のコネキシン発現量の変化を示す図。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an intercellular communication enhancer and a connexin expression enhancer comprising a specific glycosaminoglycan having a sulfate group as an active ingredient.
[0002]
[Prior art]
Cell signaling is mainly performed by signaling by secretion (such as hormones), signaling by molecules bound to the cell membrane (such as synapses), and signaling by gap junctions (hereinafter abbreviated as “GJ”). Signal transmission between cells plays an important role in the propagation of physiologically active substances and the transmission of electric potential between cells, and contributes to the activities of living tissues. Among them, signal transduction by GJ is performed by connecting cells with a fine structure, so that the most direct and reliable signal transduction is performed, and particularly plays an important role in the regulation of cells in tissues.
[0003]
GJ responsible for such cell-to-cell communication is formed by associating two adjacent cells with a cell membrane fine channel structure (connexon) in which six molecules of connexin, a cell membrane protein, are bound.
[0004]
When the GJ function between cells is attenuated from the normal state, normal physiological activities of the tissue are disturbed. Examples of such diseases include erythema keratoderma (Hum. Genet. (2000) 106, 321-329), Hirschpring disease (J. Pediatr. Surg. (2000) 35, 823-828), chronic hypertension ( Liver (2000) 20, 104-107), Left venticular hypertrophy (Cardiovasc. Pathol. (1999) 8, 1-6), tumor (Carcinogenesis (2000) 21, 311-315), autoimmune thyroiditis (Thyroid ( 1997) 7, 913-921) etc. are known.
[0005]
Therefore, enhancing intercellular communication including enhancement of gap function was thought to be useful for improving, treating, and preventing symptoms of these diseases.
[0006]
[Problems to be solved by the invention]
Thus, an intercellular communication enhancer that has a function of enhancing cell-to-cell communication including GJ function (gap function) and is highly safe for living bodies has been expected.
[0007]
[Means for Solving the Problems]
In light of the above problems, the present inventors have intensively searched for a substance that enhances cell-cell communication, and as a result, surprisingly, a specific glycosaminoglycan having a sulfate group that is a derivative of heparin strongly enhances the gap function. Thus, the present inventors have found that there is a function of enhancing cell-cell communication, and have reached the present invention.
[0008]
That is, the gist of the present invention is as follows.
(1) A glycosaminoglycan having a sulfate group and a glycosaminoglycan having a repeating structure of a disaccharide consisting of a glucosamine residue and a hexuronic acid residue as a basic skeleton as an active ingredient. A cell-cell communication enhancer comprising a hexuronic acid residue in which a group is not sulfated or a glucosamine residue in which a 2-position amino group is not sulfaminated.
(2) The intercellular communication enhancer according to (1), wherein the enhanced intercellular communication is due to an enhanced gap function.
(3) The intercellular communication enhancer according to (1) or (2), further comprising a growth factor.
(4) The intercellular communication enhancer according to (3), wherein the growth factor is a fibroblast growth factor.
(5) The intercellular communication enhancer according to any one of (1) to (4), which enhances the expression of connexin.
(6) A glycosaminoglycan having a sulfate group and a glycosaminoglycan having a repeating structure of a disaccharide consisting of a glucosamine residue and a hexuronic acid residue as a basic skeleton as an active ingredient. A connexin expression enhancer comprising a glucosamine residue whose group is not sulfaminated.
[0009]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in detail by embodiments of the invention. In addition, in this specification, cell-cell communication (function) is a concept including both communication between cells by hormonal and electrical stimulation, diffusion of chemical substances, and communication between cells by GJ, and a gap function. Is used as a function for communicating cells of the GJ.
[0010]
(1) Enhancing agent of the present invention The present invention contains, as an active ingredient, a glycosaminoglycan having a sulfate group and having a repeating structure of a disaccharide consisting of a glucosamine residue and a hexuronic acid residue as a basic skeleton. Noglycan also contains a hexuronic acid residue having no sulfate group at the 2-position or a glucosamine residue having no sulfate group at the 2-position (hereinafter also referred to as “the present invention-enhancing agent”). ).
[0011]
The glycosaminoglycan having a sulfate group in the enhancer of the present invention is a polysaccharide having a repeating structure of a disaccharide consisting of a glucosamine residue and a hexuronic acid residue as a basic skeleton. The disaccharide has a structure in which hexuronic acid is β-1,4-linked to a glucosamine residue. Here, hexuronic acid is a hexose sugar in which the 6-position carbon atom of hexose forms a carboxyl group, and the 2- or 3-position hydroxyl group may be sulfated, specifically glucuronic acid or This refers to iduronic acid. A basic skeleton composed of such a disaccharide repeating structure is a sugar chain generally called a heparin skeleton.
[0012]
The sugar chain in the present invention has a sulfate group. Generally, in the heparin skeleton, the 6-position hydroxyl group of the hexosamine residue and the 2-position hydroxyl group of the hexuronic acid residue or the 3-position hydroxyl group are sulfated, and the 2-position amino group of the hexosamine residue It is sulfaminated. The glycosaminoglycan having a sulfate group according to the present invention contains either hexuronic acid in which the 2-position hydroxyl group is not sulfated or a glucosamine residue in which the 2-position amino group is not sulfaminated. Furthermore, it is preferable that the amino group of the glucosamine residue in which the 2-position amino group is not sulfaminated is acetamidated.
[0013]
The glycosaminoglycan contained in the enhancer of the present invention preferably has a weight average molecular weight of about 4,000 to 23,000, and more preferably 4,500 to 20,000. The weight average molecular weight can be measured according to Kaneda et al., Biochem. Biophys. Res. Comm., 220, 108-112 (1996).
[0014]
The enhancer of the present invention only needs to enhance intercellular communication between adjacent cells in vivo or in vitro, and preferably enhances the gap function via GJ. The effect of the enhancer of the present invention can be easily confirmed by, for example, the scrape-loading and dye transfer (SLDT) method described in Environ Sci. Technol. 29, 2923-2928 (1995). .
[0015]
In addition, the enhancer of the present invention may further contain a growth factor. Examples of such growth factors include human androgen-induced growth factor (AIGF), transforming growth factor (TGF), insulin-like growth factor (IGF), epidermal growth factor (EGF), ciliary nerve growth factor (CNTF). ), Fibroblast growth factor (FGF (acidic fibroblast growth factor (aFGF), basic fibroblast growth factor (bFGF))), platelet-derived growth factor (PDGF), brain-derived growth factor (BNDF), nerve Cell growth factor (NGF), hepatocyte growth factor (HGF), vascular endothelial growth factor (VEGF), vascular endothelial growth factor (ECGF), stem cell growth factor (CSF), midkine (MK), interferon gamma (IFN) -γ), keratinocyte growth factor (KGF), CXC chemokine, interleukin 8 (IL-8), vitronectin (VN), heparin-binding brain cell mitogen (HBBM), and heparin-binding neurite outgrowth promoting factor (HBNF) etc. Illustrated, preferably among them FGF, especially bFGF is preferred. However, even if these growth factors are not included in the enhancer of the present invention, since these growth factors exist in the living body, the growth factor present in the living body and the glycosaminoglycan having a sulfate group can interact with each other. A desired effect can be obtained by the action.
[0016]
Furthermore, the enhancer of the present invention may contain a polysaccharide that does not interfere with its function of enhancing cell-cell communication. In this case, the polysaccharide is preferably a glycosaminoglycan, and particularly preferably a glycosaminoglycan having no sulfate group. Examples of such glycosaminoglycans include hyaluronic acid and chondroitin, with hyaluronic acid being most preferred.
[0017]
The enhancer of the present invention that enhances such cell-cell communication is high in the living body because glycosaminoglycan having a sulfate group as an active ingredient has a structure similar to glycosaminoglycan existing in the living body. It is considered safe and can be used as a therapeutic agent for erythema keratoderma, Hirschpring's disease, chronic hypertension, left venticular hypertrophy, tumor, autoimmune thyroiditis, etc. It is done.
[0018]
Further, by enhancing the gap function, it is possible to activate the interaction through enhancement of communication between cells of the connective tissue and between the cells and the extracellular matrix. Therefore, for example, for the purpose of promoting regeneration in vivo of bone cells, chondrocytes, etc., the enhancer of the present invention is administered, or in the culture system in vitro, the enhancer of the present invention is added to the medium during culture. Thus, it is possible to generate or prepare stronger bone or cartilage tissue.
[0019]
(2) Enhancing agent of the present invention The present invention comprises, as an active ingredient, a glycosaminoglycan having a sulfate group and having a repeating structure of a disaccharide consisting of a glucosamine residue and a glucuronic acid residue as a basic skeleton. Noglycan is a connexin expression enhancer (hereinafter also referred to as “enhancement agent of the present invention”) characterized in that the glycosaminoglycan contains a glucosamine residue whose 2-position hydroxyl group is not sulfated.
[0020]
The glycosaminoglycan contained in the enhancer of the present invention is a glycosaminoglycan having a glucosamine residue in which the 2-position amino group is not sulfaminated among the glycosaminoglycans contained in the enhancer of the present invention.
[0021]
Such glycosaminoglycans enhance connexin expression. Here, the expression of connexin means an increase in gene transcription (increase in transcription / translation at the gene level) and an increase in protein amount (enhancement of the function to maintain a normal three-dimensional structure (such as molecular chaperone)). It is a concept including any of the increase in proteins having a normal three-dimensional structure recognized by (1). The enhancement effect of connexin expression of the enhancer of the present invention can be confirmed by, for example, the enhancement of expression at the protein level according to Example 2 described later. known technique, such as PCR method (Cancer Res. (1998) 58 , 5089-5096) can also be confirmed by performing, for increased expression at the transcriptional level of the gene used.
[0022]
The enhancer of the present invention preferably further contains a growth factor. Examples of the growth factor include AIGF, TGF, IGF, EGF, CNTF, FGF, PDGF, BNDF, NGF, HGF, VEGF, ECGF, CSF, MK, IFN-γ, KGF, CXC chemokine, IL-8, VN, HBBM, HBNF and the like are exemplified, and FGF is preferable among them, and bFGF is particularly preferable. However, even if these growth factors are not included in the enhancer of the present invention, since these growth factors exist in the living body, the mutual relationship between the growth factor present in the living body and the glycosaminoglycan having a sulfate group is present. A desired effect can be obtained by the action.
[0023]
Furthermore, the enhancer of the present invention may contain a polysaccharide that does not hinder the function of enhancing the intercellular communication. In this case, the polysaccharide is preferably a glycosaminoglycan, and particularly preferably a glycosaminoglycan having no sulfate group. Examples of such glycosaminoglycans include hyaluronic acid and chondroitin, with hyaluronic acid being most preferred.
[0024]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described more specifically with reference to examples.
Reference example 1
Preparation of 2-position desulfated heparin
2-position desulfated heparin (hereinafter also referred to as “2DSH”) was prepared by the following method. That is, 20 times (v / w) 0.4N NaOH was added to the sodium salt of heparin derived from porcine small intestine manufactured by SPL, and the mixture was stirred and allowed to stand at room temperature for 20 minutes. Then lyophilized, added of 1N NaOH 8 times the lyophilizate (v / w), and left stirring to room temperature for 30 minutes and further added 1.5 volumes of distilled water (v / v). This solution was prepared by dialysis against distilled water for 3 days, and freeze-drying the dialysis internal solution.
[0025]
Reference example 2
Preparation of N desulfated N acetylated heparin
N-desulfated N-acetylated heparin (hereinafter also referred to as “NDSH”) was prepared according to the following method. That is, heparin derived from porcine small intestine manufactured by SPL was converted into a pyridine salt by a conventional method, and 50 times (v / w) of 95% dimethyl sulfoxide aqueous solution was added, followed by heat treatment at 50 ° C. for 90 minutes. Thereafter, an equal volume (v / v) of distilled water was added, and this was dialyzed for 3 days. Then, the dialyzed internal solution was freeze-dried to obtain N desulfated heparin. 100 mg of this N-desulfated heparin was dissolved in 20 ml of a 10% aqueous methanol solution containing 50 mM sodium bicarbonate, and the pH was adjusted to 8.0 with acetic acid. To this solution, 400 μl of acetaldehyde was added 6 times under ice-cooling, and the pH was adjusted to 8.0 with a 10% aqueous solution of sodium bicarbonate saturated with vigorous stirring, followed by vigorous stirring for 1 hour. 60 ml of distilled water was added to this solution, dialyzed against distilled water for 3 days, and then freeze-dried to obtain NDSH.
[0026]
Example 1
Evaluation of intercellular communication control of human dermal fibroblasts The enhancement of intercellular communication function of human dermal fibroblast (NHDF) was performed according to the SLDT method.
[0027]
Specifically, NHDF (2 × 10 5 / dish) is first cultured in DMEM medium (35 mm dish) for 3 days, and then the test substance (2DSH, NDSH) or control heparin (heparin derived from porcine small intestine ( SPL)) (each final concentration 30 μg / ml) and bFGF (final concentration 10 ng / ml) were added. A control without 2DSH, NDSH or heparin and bFGF was used as a control.
[0028]
Thereafter, the cells were continuously cultured for 1 day to maintain 100% confluence. Next, after washing with phosphate buffered saline containing Ca 2+ and Mg 2+ (hereinafter also referred to as “PBS (+)”) four times, the confluent surface is linearly cut with a razor. Wearing. Then, 1 ml of 0.1% fluorescent dye (Lucifer yellow) was added to the dish, incubated for 5 minutes, and then washed 4 times with PBS (+). In this state, dish was observed and measured with a fluorescence microscope (FIG. 1), and the fluorescence intensity was analyzed and digitized using analysis software NIH Image (public domain) (FIG. 2, Table 1).
[0029]
[Table 1]
Table 1
−: The same level as the control − −: Suppressed compared to the control +: Stimulated compared to the control ++: Remarkably accelerated compared to the control [0030]
As a result, when only bFGF was added to the medium on the third day of NHDF culture, the gap function and cell proliferation were slightly promoted as compared with the control. On the other hand, when 2DSH or NDSH was added together with bFGF, the gap function was remarkably enhanced to about 140% of the control without any addition. On the other hand, even when heparin alone was added, the effect remained at the same level as the control. Furthermore, when NDSH was added alone, the result that the gap function was suppressed was obtained.
[0031]
Further, heparin, 2DSH, and NDSH used were 14,000 Da for heparin, 12,000 Da for 2DSH, and 11,000 Da for NDSH according to the weight average molecular weight measurement method described in WO00 / 06608.
[0032]
Further, these glycosaminoglycans were analyzed by the “enzymatic disaccharide analysis method combining digestion with glycosaminoglycan degrading enzyme and high performance liquid chromatography” described in WO00 / 06608 (Table 2). In the table, ΔDiHS-0S is 2-acetamido-2-deoxy-4-O- (4-deoxy-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -D-glucose, ΔDiHS-NS is 2-deoxy-2-sulfamino-4-O- (4-deoxy-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -D-glucose, ΔDiHS-6S is 2-acetamido-2- Deoxy-4-O- (4-deoxy-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -6-O-sulfo-D-glucose, ΔDiHS-US is 2-acetamido-2- Deoxy-4-O- (4-deoxy-2-O-sulfo-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -D-glucose, ΔDiHS-di (6, N) S is 2-deoxy-2-sulfamino-4-O- (4-deoxy-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -6-O-sulfo-D-glucose was converted to ΔDiHS-di ( U, N) S is 2-deoxy-2-sulfamino-4-O- (4-deoxy-2-O-sulfo-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -D-glucose ΔDiHS-di (U, 6) S is 2-acetamido-2-deoxy-4-O- (4-deo Ci-2-O-sulfo-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -6-O-sulfo-D-glucose, ΔDiHS-tri (U, 6, N) S is 2 -Deoxy-2-sulfamino-4-O- (4-deoxy-2-O-sulfo-α-L-threo-hex-4-enopyranosyluronic acid) -6-O-sulfo-D-glucose Each is shown.
[0033]
[Table 2]
Table 2
[0034]
Example 2
Evaluation of connexin expression regulation in human fibroblasts
The effect of 2DSH and NDSH on the expression level of connexin (CX), which constitutes NHDF gap junction (GJ), is as follows. After culturing NHDF, the cell lysate was evaluated by Western blotting (WB) method (FIG. 3). For the staining, a rabbit polyclonal antibody (anti-connexin 43 antibody rabbit IgG, manufactured by Zymed), which is a specific antibody of CX43, was used.
[0035]
As a result, compared to the control (no addition of 2DSH or NDSH and bFGF), the band when bFGF or NDSH was added alone was slightly darker in both cases, whereas the control was obtained when 2DSH was added. It was about the same. The band when both bFGF and 2DSH were added was similar to that when bFGF was added. On the other hand, when both bFGF and NDSH were added, the band was remarkably dark. The darkening of these bands indicates that it has a function of enhancing CX expression. Furthermore, NDSH alone, although slightly enhancing the expression of CX, suggests that the function of Example 1 is to suppress the gap function. Therefore, considering the results of Examples 1 and 2 together, NDSH Seems to have gap function inhibitory activity.
[0036]
Example 3
Effect on the strength of cartilage tissue The influence of the enhancer of the present invention on the strength of cartilage tissue was examined. That is, human articular chondrocytes (manufactured by Toyobo Co., Ltd.) were prepared according to conventional methods, and the cells were prepared according to conventional methods from a three-dimensional culture substrate (caprolactone and L-lactic acid). And cartilage growth medium (manufactured by Cell Application) as a medium. A medium supplemented with 2DSH (30 μg / ml), hyaluronic acid (500 μg / ml), and bFGF (10 ng / ml) was used. A group cultured using a medium to which 2DSH and bFGF were not added was used as a control.
[0037]
After culturing for 4 weeks, the formed cartilage tissue was collected, and its mechanical strength was measured with a texture meter (SMS TAXT 2i / 5Kg high resolution type, manufactured by Stable Micro Systems).
[0038]
As a result, compared with the control, the mechanical strength increased to 1.4 times or more (the experimental group average 0.92 MPa, the control average 0.63 MPa).
[0039]
【The invention's effect】
An intercellular communication enhancer that effectively enhances intercellular communication is obtained.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a visualization of cell gap function.
FIG. 2 is a diagram quantifying the gap function of cells by image analysis.
FIG. 3 is a graph showing changes in the expression level of connexin in cells.
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