JP4022332B2 - Method for producing donepezil derivative and its intermediate - Google Patents
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、特開昭64-79,151号公報(EP-296,560-A1, US-4,895,841)に開示された医薬、具体的には老年性痴呆症予防・治療薬、特にアルツハイマー病予防・治療薬として優れた作用を有するドネペジル誘導体またはその薬理学的に許容される塩、さらに具体的には同公報の実施例4に記載された塩酸ドネペジル(Donepezil Hydrochloride、化学名; 1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン・塩酸塩)の製造前駆体であるドネペジル(1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン、遊離体)またはそのハロゲン化水素酸塩等の新規な工業的製造法、およびその中間体に関する。
【0002】
【従来技術】
従来インダノン誘導体は、特開昭64-79,151号公報の実施例3,4等に記載されているように、例えば5,6-ジメトキシ-1-インダノンと1-ベンジル-4-ホルミルピペリジンをリチウムジイソプロピルアミド等の強塩基の存在下に反応させ(実施例3)、次いで還元して(実施例4)製造されてきた。この方法による実施例3,4を通したドネペジルの収率は、50.8%(62%×82%)であった。
【0003】
【化8】
【0004】
また特開平8-225,527号公報(EP-711,756-A1, US-5,606,064)の実施例2,4,6には、5,6-ジメトキシ-1-インダノンとピリジン-4-アルデヒドを反応させて5,6-ジメトキシ-2-(ピリジン-4-イル)メチレンインダン-1-オンとした後(実施例2)、臭化ベンジルと反応させて1-ベンジル-4-(5,6-ジメトキシインダン-1-オン-2-イリデン)メチルピリジニウムブロミドとし(実施例4)、さらに酸化プラチナ触媒の存在下に還元してドネペジルを得る(実施例6)方法が記載されている。この方法における実施例2,4,6を通したドネペジルの収率は、58.5%(87%×83%×81%)であった。
【0005】
【化9】
【0006】
さらにWO97/22584号公報の製造例1〜3および実施例1〜6には、(ピリジン-4-イル)カルボキシアルデヒドとマロン酸を反応させて3-(ピリジン-4-イル)-2-プロペノイン酸とし(Preparation 1)、次いで還元して3-(ピペリジン-4-イル)-2-プロピオン酸とし(Preparation 2)、次いでクロロ炭酸メチルと反応させて3-[N-(メトキシカルボニル)ピペリジン-4-イル]プロピオン酸とし(Preparation 3)、次いで塩化オキサリルと反応させて4-(2-クロロカルボニルエチル)ピペリジン-1-カルボン酸メチルとし(Example 1)、次いで塩化アルミニウムの存在下1,2-ジメトキシベンゼンと反応させて4-[3-(3,4-ジメトキシフェニル)-3-オキソプロピル]ピペリジン-1-カルボン酸メチルとし(Example 2)、次いでテトラメチルジアミノメタンと反応させて4-[2-(3,4-ジメトキシベンゾイル)アリル]ピペリジン-1-カルボン酸メチルとし(Example 3)、次いで硫酸で処理して4-(5,6-ジメトキシ-1-オキソインダン-2-イルメチル)ピペリジン-1-カルボン酸メチルとし(Example 4)、次いで塩基で処理して5,6-ジメトキシ-2-(ピペリジン-4-イルメチル)インダン-1-オンとし(Example 5)、さらに臭化ベンジルと反応させてドネペジルを得る(Example 6)方法が記載されている。
この公報実施例には、Example 1の収率が記載されていないが、仮に100%だと仮定しても、全工程を通したドネペジルの収率は、19.3%(70%×84%×100%×68%×79%×61%)であった。
【0007】
【化10】
【0008】
【本発明が解決しようとする問題点】
しかしながら、汎用原料からのドネペジルの全工程収率は、最高でも特開平8-225,527号公報の方法で58.5%、次いで特開昭64-79,151号公報の方法により50.8%、最も低くはWO97/22584号公報の方法で19.3%であり、工業的な製法としてはいずれも十分とは言えなかった。
また特開平8-225,527号公報の方法はこれらの中では最も高収率であるが、実際に追試してみると、最後の還元工程の収率再現が困難であり、実際には特開昭64-79,151号公報の方法よりはるかに劣ると思われる(後述の参考例参照)。仮に同公報記載の収率が正しいとしても、全工程収率は58.5%であり、先行技術(特開昭64-79,151号公報の全工程収率50.8%)と比較して、優れた効果は認められなかった。
従って、近年患者数が急増し社会的な関心の高い老年性痴呆症の予防・治療薬、特にアルツハイマー病予防・治療薬として優れた作用を有するドネペジル誘導体の、工業的・経済的に優れた方法はまだないのが現状であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記問題点の改善を目指して鋭意研究を進めてきた。その結果、新規な四級アンモニウム塩(I)を経ることにより、驚くべきことに汎用原料から82.5%もの全工程収率でドネペジル誘導体が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、ドネペジル誘導体の工業的に優れた新規な製造法およびその中間体を提供するものである。
【0010】
本発明は、より具体的には、ドネペジル誘導体製造のための、以下の製造法のいずれかである。
(1) 四級アンモニウム塩(I)を還元する。
(2) 2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)とハロゲン化ベンジルを反応させて四級アンモニウム塩(I)とし、次いで還元する。
(3) 2-アルコキシカルボニル-1-インダノン誘導体(IV)とハロゲン化(4-ピリジル)メチル(V)またはその塩を反応させた後脱炭酸して2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)とし、次いでハロゲン化ベンジルを反応させて四級アンモニウム塩(I)とし、さらに還元する。
(4) 1-インダノン誘導体(VI)と炭酸エステル(VII)を反応させて2-アルコキシカルボニル-1-インダノン誘導体(IV)とし、次いでハロゲン化(4-ピリジル)メチル(V)またはその塩と反応させた後脱炭酸して2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)とし、次いでハロゲン化ベンジルを反応させて四級アンモニウム塩(I)とし、さらに還元する。
これらを化学反応式で表わすと、以下の通りである。
【0011】
【化11】
【0012】
(式中、R1、R2、nおよびXは前記と同様の意味を有する。)
ここで本発明にかかる四級アンモニウム塩(I)は下記一般式で表される。
【0013】
【化12】
【0014】
式中、R1は同一または相異なって水素原子または低級アルコキシ基を、nは1〜4の整数を、Xはハロゲン原子をそれぞれ意味する。
なお低級アルコキシ基とは、炭素数1〜6の直鎖あるいは分枝状の低級アルキル基に酸素原子が結合した基を意味し、具体的には例えばメトキシ基、エトキシ基、n-プロポキシ基、i-プロポキシ基、n-ブトキシ基、i-ブトキシ基、t-ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基等を挙げることができる。これらの中でも、最終化合物であるドネペジル誘導体の薬効あるいは安全性の観点から、メトキシ基がより好ましい。
またハロゲン原子とは、具体的には臭素原子、塩素原子、ヨウ素原子またはフッ素原子を意味し、臭素原子、塩素原子またはヨウ素原子がより好ましい結果を与える。
【0015】
四級アンモニウム塩(I)としてさらに具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。
(1) 塩化1-ベンジル-4-(1-インダノン-2-イル)メチルピリジニウム
(2) 塩化1-ベンジル-4-[(4-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(3) 塩化1-ベンジル-4-[(5-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(4) 塩化1-ベンジル-4-[(6-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(5) 塩化1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(6) 塩化1-ベンジル-4-[(5,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(7) 塩化1-ベンジル-4-[(4,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(8) 塩化1-ベンジル-4-[(4,5-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(9) 塩化1-ベンジル-4-[(6,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(10) 塩化1-ベンジル-4-[(5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(11) 塩化1-ベンジル-4-[(5,6-ジエトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(12) 臭化1-ベンジル-4-(1-インダノン-2-イル)メチルピリジニウム
(13) 臭化1-ベンジル-4-[(4-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(14) 臭化1-ベンジル-4-[(5-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(15) 臭化1-ベンジル-4-[(6-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(16) 臭化1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(17) 臭化1-ベンジル-4-[(5,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(18) 臭化1-ベンジル-4-[(4,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(19) 臭化1-ベンジル-4-[(4,5-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(20) 臭化1-ベンジル-4-[(6,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(21) 臭化1-ベンジル-4-[(5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
(22) 臭化1-ベンジル-4-[(5,6-ジエトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム
本発明にかかる四級アンモニウム塩(I)は新規化合物であり、目的とするドネペジル誘導体(II)を高収率で得るためのキー中間体として有用である。
【0016】
次に、本発明にかかるドネペジル誘導体ハロゲン化水素酸塩(II)は下記一般式で表される。
【0017】
【化13】
【0018】
式中、R1、nおよびXは前記と同様の意味を有する。
ドネペジル誘導体ハロゲン化水素酸塩(II)としてさらに具体的には、例えば以下の化合物のハロゲン化水素酸塩を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。
(1) 1-ベンジル-4-(1-インダノン-2-イル)メチルピペリジン
(2) 1-ベンジル-4-[(4-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(3) 1-ベンジル-4-[(5-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(4) 1-ベンジル-4-[(6-メトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(5) 1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(6) 1-ベンジル-4-[(5,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(7) 1-ベンジル-4-[(4,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(8) 1-ベンジル-4-[(4,5-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(9) 1-ベンジル-4-[(6,7-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(10) 1-ベンジル-4-[(5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
(11) 1-ベンジル-4-[(5,6-ジエトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピペリジン
なお必要に応じて、本発明にかかるドネペジル誘導体のハロゲン化水素酸塩(II)を、例えば塩基で中和後酸処理する、あるいは大量の酸で処理するなどの常法により、任意の薬理学的に許容される塩に変換(塩交換)することもできる。その際に塩の種類は限定されないが、好ましくは塩酸塩を挙げることができる。
【0019】
次に、本発明にかかる2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)は下記一般式で表される。
【0020】
【化14】
【0021】
式中、R1およびnは前記と同様の意味を有する。
2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)としてさらに具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。
(1) 2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン
(2) 2-(4-ピリジル)メチル-4-メトキシ-1-インダノン
(3) 2-(4-ピリジル)メチル-5-メトキシ-1-インダノン
(4) 2-(4-ピリジル)メチル-6-メトキシ-1-インダノン
(5) 2-(4-ピリジル)メチル-5,6-ジメトキシ-1-インダノン
(6) 2-(4-ピリジル)メチル-5,7-ジメトキシ-1-インダノン
(7) 2-(4-ピリジル)メチル-4,7-ジメトキシ-1-インダノン
(8) 2-(4-ピリジル)メチル-4,5-ジメトキシ-1-インダノン
(9) 2-(4-ピリジル)メチル-6,7-ジメトキシ-1-インダノン
(10) 2-(4-ピリジル)メチル-5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン
(11) 2-(4-ピリジル)メチル-5,6-ジエトキシ-1-インダノン
これらの化合物は公知化合物であり、例えばJ. Heterocyclic Chem.,2(4),366-70(1965).記載の方法に従って製造することもできるが[全工程収率=48.4%(55%×88%)]、本発明方法により[全工程収率=82.5%(98%×85%×100%×99%)]、はるかに高収率で得ることができる。
【0022】
次に、本発明にかかる2-アルコキシカルボニル-1-インダノン誘導体(IV)は下記一般式で表される。
【0023】
【化15】
【0024】
式中、R2は低級アルキル基を意味する。R1およびnは前記と同様の意味を有する。
低級アルキル基とは、炭素数1〜6の直鎖あるいは分枝状のアルキル基を意味し、具体的には例えばメチル基、エチル基、n-プロピル基、i-プロピル基、n-ブチル基、i-ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等を挙げることができ、メチル基、エチル基またはプロピル基が好ましい。
2-アルコキシカルボニル-1-インダノン誘導体(IV)としてさらに具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができるが、本発明はこれらに限定されない。(1) 2-メトキシカルボニル-1-インダノン
(2) 2-メトキシカルボニル-4-メトキシ-1-インダノン
(3) 2-メトキシカルボニル-5-メトキシ-1-インダノン
(4) 2-メトキシカルボニル-6-メトキシ-1-インダノン
(5) 2-メトキシカルボニル-5,6-ジメトキシ-1-インダノン
(6) 2-メトキシカルボニル-5,7-ジメトキシ-1-インダノン
(7) 2-メトキシカルボニル-4,7-ジメトキシ-1-インダノン
(8) 2-メトキシカルボニル-4,5-ジメトキシ-1-インダノン
(9) 2-メトキシカルボニル-6,7-ジメトキシ-1-インダノン
(10) 2-メトキシカルボニル-5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン
(11) 2-メトキシカルボニル-5,6-ジエトキシ-1-インダノン
(12) 2-エトキシカルボニル-1-インダノン
(13) 2-エトキシカルボニル-4-メトキシ-1-インダノン
(14) 2-エトキシカルボニル-5-メトキシ-1-インダノン
(15) 2-エトキシカルボニル-6-メトキシ-1-インダノン
(16) 2-エトキシカルボニル-5,6-ジメトキシ-1-インダノン
(17) 2-エトキシカルボニル-5,7-ジメトキシ-1-インダノン
(18) 2-エトキシカルボニル-4,7-ジメトキシ-1-インダノン
(19) 2-エトキシカルボニル-4,5-ジメトキシ-1-インダノン
(20) 2-エトキシカルボニル-6,7-ジメトキシ-1-インダノン
(21) 2-エトキシカルボニル-5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン
(22) 2-エトキシカルボニル-5,6-ジエトキシ-1-インダノン
これらの化合物も公知化合物であり、例えばEP-534,859号公報の実施例9-A1に記載された方法(収率=98%)により、ほぼ定量的に得ることができる。
【0025】
次に、本発明にかかるハロゲン化(4-ピリジル)メチル(V)は下記一般式で表される。(式中、Xはハロゲン原子を意味する。)
【0026】
【化16】
【0027】
ハロゲン化(4-ピリジル)メチル(V)として、より具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができ、これらは塩であってもよい。
(1) 塩化(4-ピリジル)メチル
(2) 臭化(4-ピリジル)メチル
(3) ヨウ化(4-ピリジル)メチル
これらの化合物は公知化合物であり、試薬・工業原料等として一般的に入手可能である。
【0028】
次に、本発明にかかる1-インダノン誘導体(VI)は下記一般式で表される。(式中、R1およびnは前記と同様の意味を有する。)
【0029】
【化17】
【0030】
1-インダノン誘導体(VI)として、より具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができる。
(1) 1-インダノン
(2) 4-メトキシ-1-インダノン
(3) 5-メトキシ-1-インダノン
(4) 6-メトキシ-1-インダノン
(5) 5,6-ジメトキシ-1-インダノン
(6) 5,7-ジメトキシ-1-インダノン
(7) 4,7-ジメトキシ-1-インダノン
(8) 4,5-ジメトキシ-1-インダノン
(9) 6,7-ジメトキシ-1-インダノン
(10) 5,6,7-トリメトキシ-1-インダノン
(11) 5,6-ジエトキシ-1-インダノン
これらの化合物も公知化合物であり、試薬・工業原料等として一般的に入手可能である。
【0031】
最後に、本発明にかかる炭酸エステル(VII)は一般式(R2O)2COで表される。(式中、R2は前記と同様の意味を有する。)
炭酸エステル(VII)として、より具体的には、例えば以下の化合物を挙げることができる。
(1) 炭酸ジメチル
(2) 炭酸ジエチル
(3) 炭酸ジプロピル
(4) 炭酸メチルエチル
これらの化合物も公知化合物であり、試薬・工業原料等として一般的に入手可能である。
【0032】
続いて本発明にかかる製造法について詳述する(前記化学反応式[化11]参照)。
(1) 工程 1
本工程は、1-インダノン誘導体(VI)と炭酸エステル(VII)を反応させて2-アルコキシカルボニル-1-インダノン誘導体(IV)を得る工程であり、例えばEP-534,859号公報の実施例9-A1に記載された方法、Chem.Pharm.Bull.42(3),541-550(1994).に記載された方法、Tetrahedron,30,507-512,1974.に記載された方法等に従って合成できる。中でもEP-534,859号公報の実施例9-A1に記載された方法が最も高収率であり、ほぼ定量的に製造することができる。
【0033】
(2) 工程 2
本工程は、2-アルコキシカルボニル-1-インダノン誘導体(IV)とハロゲン化(4-ピリジル)メチル(V)またはその塩を反応させて、2-アルコキシカルボニル-2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(VIII)を得る工程である。
本工程は、塩基の存在下に常法に従って行うことができる。
例えば非水系では、塩基は限定されないが、具体的には、例えば水素化ナトリウム、ナトリウム、ナトリウムアミド、リチウムジイソプロピルアミド(LDA)、リチウムヘキサメチルジシラザン(LHMDS)、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム・t-ブトキシド等を用いて実施することができる。この際に利用する溶媒も限定されないが、具体的には、例えばDMF、THF、DMSO、ジオキサン、HMPA、HMPT等を挙げることができ、混合物であってもよい。
【0034】
また本工程は、含水系において、相間移動触媒と塩基の存在下に実施することもできる。ここで相間移動触媒の種類は限定されないが、一般には4級アンモニウム塩、4級ホスホニウム塩あるいはスルホニウム塩である。
4級アンモニウム塩として具体的には、例えばヨウ化テトラメチルアンモニウム、ヨウ化テトラエチルアンモニウム、ヨウ化テトラプロピルアンモニウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム、ヨウ化テトラペンチルアンモニウム、ヨウ化テトラへキシルアンモニウム、ヨウ化テトラヘプチルアンモニウム、ヨウ化テトラオクチルアンモニウム、ヨウ化テトラヘキサデシルアンモニウム、ヨウ化テトラオクタデシルアンモニウム、臭化ベンジルトリメチルアンモニウム、臭化ベンジルトリエチルアンモニウム、臭化ベンジルトリブチルアンモニウム、ヨウ化1-メチルピリジニウム、ヨウ化1-ヘキサデシルピリジニウム、ヨウ化1,4-ジチルピリジニウム、塩化テトラメチル-2-ブチルアンモニウム、塩化トリメチルシクロプロピルアンモニウム、臭化テトラブチルアンモニウム、臭化テトラオクチルアンモニウム、臭化t-ブチルエチルジメチルアンモニウム、臭化テトラデシルトリメチルアンモニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルアンモニウム、臭化オクタデシルトリメチルアンモニウム等を挙げることができる。
また4級ホスホニウム塩として具体的には、例えばヨウ化トリブチルメチルホスホニウム、ヨウ化トリエチルメチルホスホニウム、ヨウ化メチルトリフェノキシホスホニウム、ヨウ化ブチルトリフェニルホスホニウム、臭化テトラブチルホスホニウム、臭化ベンジルトリフェニルホスホニウム、臭化ヘキサデシルトリメチルホスホニウム、臭化ヘキサデシルトリブチルホスホニウム、臭化ヘキサデシルジメチルエチルホスホニウム、塩化テトラフェニルホスホニウム等を挙げることができる。
さらにスルホニウム塩として具体的には、例えばヨウ化ジブチルメチルスルホニウム、ヨウ化トリメチルスルホニウム、ヨウ化トリエチルスルホニウム等を挙げることができる。
これらの相間移動触媒は、試薬・工業原料等として、一般的に入手できる。
【0035】
また含水系における塩基の種類も限定されない。具体的には、例えば水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム等を挙げることができる。
【0036】
この際利用する溶媒の種類も限定されないが、具体的には、例えば水、水-トルエン、水-ベンゼン、水-キシレン、水-塩化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等)を挙げることができ、混合物であってもよい。
【0037】
(3) 工程 3
本工程は、2-アルコキシカルボニル-2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(VIII)を脱炭酸して2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)を得る工程である。
本工程は塩基の存在下に行う脱炭酸反応であり、常法に従って行うことができる。ここで利用する塩基の種類も限定されないが、通常は、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム等を挙げることができる。
また溶媒の種類も限定されず、エタノール、メタノール、プロパノール等の低級アルコール類、THF、DMF、DMSO、ジオキサン等を挙げることができ、混合物であってもよい。
なお本工程の別法としては、Tetrahedron Lett., 957,1973.に記載された方法に従って、例えば塩化ナトリウムの存在下に水-DMSO中で脱炭酸することもできる。
【0038】
(4) 工程 4
本工程は、2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン誘導体(III)とハロゲン化ベンジルを反応させて四級アンモニウム塩(I)を製造する工程である。
本工程は、四級アンモニウム塩を製造する常法に従って行うことができるが、ハロゲン化ベンジルとして具体的には、例えば臭化ベンジル、塩化ベンジル等を用い、溶媒として具体的には、例えばアセトニトリル、THF、DMF、DMSO、ジオキサン、1,2-ジメトキシエタン、エーテル、低級アルコール、アセトン、MEK(2-ブタノン)、MIBK(メチルイソブチルケトン)、N-メチルピロリドン等を挙げることができ、混合物であってもよい。
【0039】
(5) 工程 5
本工程は、四級アンモニウム塩(I)を還元して、目的とするドネペジル誘導体ハロゲン化水素酸塩(II)を製造する工程である。還元方法も限定されないが、通常は触媒の存在下に接触還元する。
具体的には、触媒として例えば酸化白金等の白金化合物、パラジウム/炭素等のパラジウム化合物、ラネーニッケル等のニッケル化合物、酸化ルテニウム等のルテニウム化合物等を挙げることができる。また溶媒として例えば水、エタノール、メタノール等の低級アルコール、THF、DMF、DMSO、ジオキサン、N-メチルピロリドン、塩化炭化水素(塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等)、アセトン、MEK、MIBK、アセトニトリル、酢酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン等を挙げることができ、混合物であってもよい。
本工程における反応条件も限定されないが、通常は、常温・常圧で数時間以内に反応が完結する。
また、得られたドネペジル誘導体ハロゲン化水素酸塩(II)は、常法に従って、遊離体や各種薬理学的に許容される塩に導くこともできる。
【0040】
続いて本発明をさらに具体的に説明するため、以下に実施例を掲げるが、本発明がこれらに限定されないことは言うまでもない。
【実施例】
実施例1 5,6- ジメトキシ -2-(4- ピリジル ) メチル -1- インダノンの合成
【0041】
【化18】
【0042】
EP-534,859号公報の実施例9-A1に従って得た5,6-ジメトキシ-2-エトキシカルボニル-1-インダノン 2.00g(7.57mmol)をDMF(ジメチルホルムアミド) 40mlに溶解し、氷冷下、60%-水素化ナトリウム 0.73g(18.3mmol)を加え、室温にて30分間撹拌した。その後再び氷冷し、塩化4-ピリジルメチル(塩化4-ピコリル) 1.49g(18.3mmol)を加え、このまま30分間撹拌した。その後室温にて、さらに一晩撹拌した。氷冷下、水 200mlを加え、酢酸エチル 200mlにて抽出し、有機層を飽和食塩水 200ml×2にて洗浄した。乾燥(MgSO4)後、減圧濃縮して褐色オイル 3.40gを得た。
このオイルをエタノール 50mlに溶解し、水 10mlと85.5%-水酸化カリウム 1.99g(30.3mmol)を加えて30分間加熱還流した。反応液を室温まで放冷した後減圧濃縮し、水 50mlを加えた。析出した結晶を濾別・乾燥して淡褐色結晶の標題化合物 1.82gを得た。(収率:2工程で85%)
【0043】
融点: 192-193℃[文献値: 190-191℃ (J. Heterocyclic Chem.,2(4),366-70,1965.)].
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ(ppm) 2.66-2.74(2H,m)、2.96-3.04(1H,m)、3.12(1H,dd,J=7.6Hz,J=16.8Hz)、3.35(1H,dd,J=4.4Hz,J=14Hz)、3.92(3H,s)、3.95(3H,s)、6.82(1H,s)、7.18(2H,d,J=6Hz)、7.20(1H,s)、8.51(2H,d,J=6Hz).
ESI-MS: m/z=284 (M+H)+.
【0044】
実施例2 臭化 1- ベンジル -4-[(5,6- ジメトキシ -1- インダノン )-2- イル ] メチルピリジニウムの合成
【0045】
【化19】
【0046】
5,6-ジメトキシ-2-(4-ピリジル)メチル-1-インダノン 1.00g(3.53mmol)中にアセトニトリル 30mlを加え、加熱還流して溶解した後、臭化ベンジル 0.50ml(4.21mmol)を加えた。さらに2.5時間加熱還流した後、室温まで放冷し、減圧濃縮した。残渣にn-ヘキサン 50mlを加えた。析出した結晶を濾別し、乾燥して淡黄色結晶の標題化合物 1.60gを得た。(収率:定量的)
【0047】
融点: 173-177℃.
1H-NMR(400MHz,DMSO-d6) δ(ppm) 2.70(1H,dd,J=3.6Hz,J=16.4Hz)、3.01(1H,dd,J=9.2Hz,J=14Hz)、3.12(1H,dd,J=7.6Hz,J=16.4Hz)、3.16-3.24(1H,m)、3.30-3.98(1H,m)、3.77(3H,s)、3.83(3H,s)、5.81(2H,s)、7.06(1H,s)、7.07(1H,s)、7.38-7.48(3H,m)、7.50-7.56(2H,m)、8.13(2H,d,J=6.4Hz)、9.14(2H,d,J=6.4Hz).
ESI-MS: m/z=374 (M-Br)+.
【0048】
実施例3 1- ベンジル -4-[(5,6- ジメトキシ -1- インダノン )-2- イル ] メチルピペリジン・塩酸塩(塩酸ドネペジル)の合成
【0049】
【化20】
【0050】
臭化1-ベンジル-4-[(5,6-ジメトキシ-1-インダノン)-2-イル]メチルピリジニウム 1.00g(2.20mmol)をメタノール 15mlに溶解し、酸化白金(IV) 0.1gを加え、室温常圧にて3時間水素添加した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮して得られた残渣に飽和炭酸ナトリウム水溶液 30mlを加え、酢酸エチル 50ml×3にて抽出した。乾燥(MgSO4)後、減圧濃縮してドネペジルの遊離体 0.83gを得た。(収率:99% )
【0051】
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.27-1.42(3H,m)、1.42-1.55(1H,m)、1.63-1.77(2H,m)、1.87-2.03(3H,m)、2.66-2.74(2H,m)、2.86-2.94(2H,m)、3.23(1H,dd,J=8Hz,J=17.6Hz)、3.50(2H,s)、3.90(3H,s)、3.96(3H,s)、6.85(1H,s)、7.17(1H,s)、7.22-7.33(5H,m).
【0052】
これを常法により塩酸塩とし、エタノール/イソプロピルエーテルから再結晶して、白色結晶の標題化合物 0.83gを得た。(収率:2工程で91%)
【0053】
融点: 211-212℃(分解) [文献値: 211-212℃(分解),(特開昭64-79151号公報の実施例4)].
1H-NMR(400MHz,CDCl3) δ(ppm) 1.48-1.58(1H,m)、1.76-1.90(2H,m)、1.90-2.02(1H,m)、2.02-2.20(3H,m)、2.60-2.76(4H,m)、3.29(1H,dd,J=7.6Hz,J=17.2Hz)、3.41-3.54(2H,m)、3.90(3H,s)、3.96(3H,s)、4.12-4.22(2H,m)、6.85(1H,s)、7.12(1H,s)、7.42-7.48(3H,m)、7.64(2H,br-s)、12.25-12.45(1H,m).
ESI-MS: m/z=380 (M+H)+.
【0054】
参考例1 ドネペジル ( 遊離体 ) の合成:(特開平 8-225,527 号公報実施例 6 の追試結果)
特開平8-225,527号公報実施例4に従って得た5,6-ジメトキシ-2-(4-ピリジル)メチレンインダン-1-オン 10.0g(22.1mmol)中に、メタノール 50mlと酸化白金(IV) 1gを加え、室温常圧にて24時間水素添加した。触媒を濾別後、濾液を減圧濃縮して得た残渣に、5%-炭酸ナトリウム水溶液 200mlを加え、塩化メチレン 150ml×1、100ml×2 にて抽出した。乾燥(MgSO4)後、減圧濃縮して黒色オイル 9.1gを得た。この黒色オイルは、TLC(メタノール/塩化メチレン系)上にて多数の副生成物スポットが認められた。
これを(NH)シリカゲルカラムクロマトグラフィー(n-ヘキサン/酢酸エチル系)にて精製し、白色結晶の標題化合物 3.2gを得た。(収率:38%、[文献値:81%, (特開平8-225,527号公報実施例6)])[0001]
[Industrial application fields]
The present invention relates to a medicament disclosed in JP-A-64-79,151 (EP-296,560-A1, US-4,895,841), specifically as a preventive / therapeutic agent for senile dementia, particularly as a preventive / therapeutic agent for Alzheimer's disease. Donepezil derivative having excellent action or a pharmacologically acceptable salt thereof, more specifically, donepezil hydrochloride (chemical name; 1-benzyl-4-[( Donepezil (1-benzyl-4-[(5,6-dimethoxy-1-indanone) -2-, a precursor of 5,6-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine hydrochloride [Il] methylpiperidine, a free form) or a hydrohalic acid salt thereof and the like, and an intermediate thereof.
[0002]
[Prior art]
Conventional indanone derivatives include, for example, 5,6-dimethoxy-1-indanone and 1-benzyl-4-formylpiperidine as lithium diisopropyl as described in Examples 3 and 4 of JP-A No. 64-79,151. It has been prepared by reacting in the presence of a strong base such as an amide (Example 3) and then reducing (Example 4). The yield of donepezil through Examples 3 and 4 by this method was 50.8% (62% × 82%).
[0003]
[Chemical 8]
[0004]
In Examples 2, 4, and 6 of JP-A-8-225,527 (EP-711,756-A1, US-5,606,064), 5,6-dimethoxy-1-indanone and pyridine-4-aldehyde are reacted with each other. , 6-Dimethoxy-2- (pyridin-4-yl) methyleneindan-1-one (Example 2) and then reacted with benzyl bromide to give 1-benzyl-4- (5,6-dimethoxyindane- A method is described wherein 1-on-2-ylidene) methylpyridinium bromide (Example 4) is further reduced in the presence of a platinum oxide catalyst to give donepezil (Example 6). The yield of donepezil through Examples 2, 4, and 6 in this method was 58.5% (87% × 83% × 81%).
[0005]
[Chemical 9]
[0006]
Further, Production Examples 1 to 3 and Examples 1 to 6 of WO97 / 22584 include 3- (pyridin-4-yl) -2-propenoin by reacting (pyridin-4-yl) carboxaldehyde and malonic acid. Acid (Preparation 1), then reduced to 3- (piperidin-4-yl) -2-propionic acid (Preparation 2) and then reacted with methyl chlorocarbonate to produce 3- [N- (methoxycarbonyl) piperidine- 4-yl] propionic acid (Preparation 3), then reacted with oxalyl chloride to give methyl 4- (2-chlorocarbonylethyl) piperidine-1-carboxylate (Example 1), then 1,2 in the presence of aluminum chloride -Methyl 4- [3- (3,4-dimethoxyphenyl) -3-oxopropyl] piperidine-1-carboxylate by reacting with 2-dimethoxybenzene (Example 2) and then reacting with tetramethyldiaminomethane 4- [2- (3,4-Dimethoxybenzoyl) allyl] piperidine-1-carboxylic acid Methyl (Example 3), then treated with sulfuric acid to methyl 4- (5,6-dimethoxy-1-oxoindan-2-ylmethyl) piperidine-1-carboxylate (Example 4), then treated with base 5 , 6-dimethoxy-2- (piperidin-4-ylmethyl) indan-1-one (Example 5) and further reacted with benzyl bromide to give donepezil (Example 6) is described.
In this publication example, the yield of Example 1 is not described, but even if it is assumed that the yield is 100%, the yield of donepezil through all the steps is 19.3% (70% × 84% × 100 % × 68% × 79% × 61%).
[0007]
[Chemical Formula 10]
[0008]
[Problems to be solved by the present invention]
However, the total process yield of donepezil from general-purpose raw materials is at most 58.5% by the method of JP-A-8-225,527, then 50.8% by the method of JP-A-64-79,151, and the lowest is WO97 / 22584. According to the method of No. 1, it was 19.3%, and none of them was sufficient as an industrial production method.
The method disclosed in Japanese Patent Application Laid-Open No. 8-225,527 has the highest yield among these, but it is difficult to reproduce the yield of the final reduction step when actually tested. It seems that it is far inferior to the method of 64-79,151 gazette (refer the reference example mentioned later). Even if the yield described in the publication is correct, the overall process yield is 58.5%, and the superior effect compared to the prior art (Japanese Unexamined Patent Publication No. 64-79,151, total process yield 50.8%) is I was not able to admit.
Therefore, an industrially and economically superior method for the donepezil derivative having an excellent action as a prophylactic / therapeutic agent for senile dementia, which has been rapidly increasing in recent years, and is of great social interest, especially as an Alzheimer's disease prophylactic / therapeutic agent There is no current situation.
[0009]
[Means for Solving the Problems]
The inventors of the present invention have been diligently researching to improve the above problems. As a result, the novel quaternary ammonium salt (I) was surprisingly found that a donepezil derivative was obtained in a total yield of 82.5% from a general-purpose raw material, and the present invention was completed.
That is, the present invention provides a novel industrially superior method for producing donepezil derivatives and intermediates thereof.
[0010]
More specifically, the present invention is any of the following production methods for producing donepezil derivatives.
(1) Reduce the quaternary ammonium salt (I).
(2) The 2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (III) is reacted with benzyl halide to give a quaternary ammonium salt (I), which is then reduced.
(3) Reaction of 2-alkoxycarbonyl-1-indanone derivative (IV) with halogenated (4-pyridyl) methyl (V) or a salt thereof followed by decarboxylation to give 2- (4-pyridyl) methyl-1- The indanone derivative (III) is converted into quaternary ammonium salt (I) by reacting with benzyl halide and further reduced.
(4) 1-indanone derivative (VI) and carbonate ester (VII) are reacted to form 2-alkoxycarbonyl-1-indanone derivative (IV), and then halogenated (4-pyridyl) methyl (V) or a salt thereof. The reaction is followed by decarboxylation to give the 2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (III), followed by reaction with benzyl halide to give the quaternary ammonium salt (I), and further reduction.
These are represented by chemical reaction formulas as follows.
[0011]
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[0012]
(Where R1, R2, N and X have the same meaning as described above. )
Here, the quaternary ammonium salt (I) according to the present invention is represented by the following general formula.
[0013]
Embedded image
[0014]
Where R1Are the same or different and each represents a hydrogen atom or a lower alkoxy group, n represents an integer of 1 to 4, and X represents a halogen atom.
The lower alkoxy group means a group in which an oxygen atom is bonded to a linear or branched lower alkyl group having 1 to 6 carbon atoms. Specifically, for example, a methoxy group, an ethoxy group, an n-propoxy group, Examples include i-propoxy group, n-butoxy group, i-butoxy group, t-butoxy group, pentyloxy group, hexyloxy group and the like. Among these, a methoxy group is more preferable from the viewpoint of drug efficacy or safety of the donepezil derivative which is the final compound.
The halogen atom specifically means a bromine atom, a chlorine atom, an iodine atom or a fluorine atom, and a bromine atom, a chlorine atom or an iodine atom gives a more preferable result.
[0015]
More specific examples of the quaternary ammonium salt (I) include the following compounds, but the present invention is not limited thereto.
(1) 1-Benzyl-4- (1-indanon-2-yl) methylpyridinium chloride
(2) 1-Benzyl-4-[(4-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(3) 1-Benzyl-4-[(5-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(4) 1-Benzyl-4-[(6-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(5) 1-Benzyl-4-[(5,6-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(6) 1-Benzyl-4-[(5,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(7) 1-Benzyl-4-[(4,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(8) 1-Benzyl-4-[(4,5-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(9) 1-Benzyl-4-[(6,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(10) 1-Benzyl-4-[(5,6,7-trimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(11) 1-Benzyl-4-[(5,6-diethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium chloride
(12) 1-Benzyl-4- (1-indanon-2-yl) methylpyridinium bromide
(13) 1-Benzyl-4-[(4-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(14) 1-Benzyl-4-[(5-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(15) 1-Benzyl-4-[(6-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(16) 1-Benzyl-4-[(5,6-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(17) 1-Benzyl-4-[(5,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(18) 1-Benzyl-4-[(4,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(19) 1-Benzyl-4-[(4,5-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(20) 1-Benzyl-4-[(6,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(21) 1-Benzyl-4-[(5,6,7-trimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
(22) 1-Benzyl-4-[(5,6-diethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide
The quaternary ammonium salt (I) according to the present invention is a novel compound and is useful as a key intermediate for obtaining the desired donepezil derivative (II) in a high yield.
[0016]
Next, the donepezil derivative hydrohalide (II) according to the present invention is represented by the following general formula.
[0017]
Embedded image
[0018]
Where R1, N and X have the same meaning as described above.
More specifically, examples of the donepezil derivative hydrohalide (II) include the following compounds, but the present invention is not limited thereto.
(1) 1-benzyl-4- (1-indanon-2-yl) methylpiperidine
(2) 1-benzyl-4-[(4-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(3) 1-benzyl-4-[(5-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(4) 1-benzyl-4-[(6-methoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(5) 1-benzyl-4-[(5,6-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(6) 1-Benzyl-4-[(5,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(7) 1-Benzyl-4-[(4,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(8) 1-Benzyl-4-[(4,5-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(9) 1-Benzyl-4-[(6,7-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(10) 1-benzyl-4-[(5,6,7-trimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
(11) 1-Benzyl-4-[(5,6-diethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpiperidine
If necessary, the donepezil derivative hydrohalide salt (II) according to the present invention is treated with any pharmacology by a conventional method such as neutralization with a base and acid treatment or treatment with a large amount of acid. It is also possible to convert (salt exchange) into an acceptable salt. In this case, the type of salt is not limited, but preferably, hydrochloride can be mentioned.
[0019]
Next, the 2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (III) according to the present invention is represented by the following general formula.
[0020]
Embedded image
[0021]
Where R1And n have the same meaning as described above.
More specific examples of the 2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (III) include the following compounds, but the present invention is not limited thereto.
(1) 2- (4-Pyridyl) methyl-1-indanone
(2) 2- (4-Pyridyl) methyl-4-methoxy-1-indanone
(3) 2- (4-Pyridyl) methyl-5-methoxy-1-indanone
(4) 2- (4-Pyridyl) methyl-6-methoxy-1-indanone
(5) 2- (4-Pyridyl) methyl-5,6-dimethoxy-1-indanone
(6) 2- (4-Pyridyl) methyl-5,7-dimethoxy-1-indanone
(7) 2- (4-Pyridyl) methyl-4,7-dimethoxy-1-indanone
(8) 2- (4-Pyridyl) methyl-4,5-dimethoxy-1-indanone
(9) 2- (4-Pyridyl) methyl-6,7-dimethoxy-1-indanone
(10) 2- (4-Pyridyl) methyl-5,6,7-trimethoxy-1-indanone
(11) 2- (4-Pyridyl) methyl-5,6-diethoxy-1-indanone
These compounds are known compounds, for example J. Heterocyclic Chem.,2(4), 366-70 (1965). (98% × 85% × 100% × 99%)], which can be obtained in much higher yields.
[0022]
Next, the 2-alkoxycarbonyl-1-indanone derivative (IV) according to the present invention is represented by the following general formula.
[0023]
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[0024]
Where R2Means a lower alkyl group. R1And n have the same meaning as described above.
The lower alkyl group means a linear or branched alkyl group having 1 to 6 carbon atoms, specifically, for example, methyl group, ethyl group, n-propyl group, i-propyl group, n-butyl group. , I-butyl group, t-butyl group, pentyl group, hexyl group and the like, and methyl group, ethyl group or propyl group is preferable.
More specific examples of the 2-alkoxycarbonyl-1-indanone derivative (IV) include the following compounds, but the present invention is not limited thereto. (1) 2-methoxycarbonyl-1-indanone
(2) 2-methoxycarbonyl-4-methoxy-1-indanone
(3) 2-Methoxycarbonyl-5-methoxy-1-indanone
(4) 2-Methoxycarbonyl-6-methoxy-1-indanone
(5) 2-methoxycarbonyl-5,6-dimethoxy-1-indanone
(6) 2-methoxycarbonyl-5,7-dimethoxy-1-indanone
(7) 2-Methoxycarbonyl-4,7-dimethoxy-1-indanone
(8) 2-Methoxycarbonyl-4,5-dimethoxy-1-indanone
(9) 2-Methoxycarbonyl-6,7-dimethoxy-1-indanone
(10) 2-methoxycarbonyl-5,6,7-trimethoxy-1-indanone
(11) 2-Methoxycarbonyl-5,6-diethoxy-1-indanone
(12) 2-Ethoxycarbonyl-1-indanone
(13) 2-Ethoxycarbonyl-4-methoxy-1-indanone
(14) 2-Ethoxycarbonyl-5-methoxy-1-indanone
(15) 2-Ethoxycarbonyl-6-methoxy-1-indanone
(16) 2-Ethoxycarbonyl-5,6-dimethoxy-1-indanone
(17) 2-Ethoxycarbonyl-5,7-dimethoxy-1-indanone
(18) 2-Ethoxycarbonyl-4,7-dimethoxy-1-indanone
(19) 2-Ethoxycarbonyl-4,5-dimethoxy-1-indanone
(20) 2-Ethoxycarbonyl-6,7-dimethoxy-1-indanone
(21) 2-Ethoxycarbonyl-5,6,7-trimethoxy-1-indanone
(22) 2-Ethoxycarbonyl-5,6-diethoxy-1-indanone
These compounds are also known compounds, and can be obtained almost quantitatively by the method (yield = 98%) described in Example 9-A1 of EP-534,859, for example.
[0025]
Next, (4-pyridyl) methyl (V) halide according to the present invention is represented by the following general formula. (In the formula, X means a halogen atom.)
[0026]
Embedded image
[0027]
More specific examples of the (4-pyridyl) methyl (V) halide include the following compounds, which may be salts.
(1) (4-Pyridyl) methyl chloride
(2) (4-Pyridyl) methyl bromide
(3) (4-Pyridyl) methyl iodide
These compounds are known compounds and are generally available as reagents and industrial raw materials.
[0028]
Next, the 1-indanone derivative (VI) according to the present invention is represented by the following general formula. (Where R1And n have the same meaning as described above. )
[0029]
Embedded image
[0030]
More specific examples of the 1-indanone derivative (VI) include the following compounds.
(1) 1-Indanone
(2) 4-Methoxy-1-indanone
(3) 5-Methoxy-1-indanone
(4) 6-Methoxy-1-indanone
(5) 5,6-Dimethoxy-1-indanone
(6) 5,7-Dimethoxy-1-indanone
(7) 4,7-Dimethoxy-1-indanone
(8) 4,5-Dimethoxy-1-indanone
(9) 6,7-Dimethoxy-1-indanone
(10) 5,6,7-Trimethoxy-1-indanone
(11) 5,6-Diethoxy-1-indanone
These compounds are also known compounds, and are generally available as reagents and industrial raw materials.
[0031]
Finally, the carbonate ester (VII) according to the present invention has the general formula (R2O)2Expressed as CO. (Where R2Has the same meaning as above. )
More specific examples of the carbonate ester (VII) include the following compounds.
(1) Dimethyl carbonate
(2) Diethyl carbonate
(3) Dipropyl carbonate
(4) Methyl ethyl carbonate
These compounds are also known compounds, and are generally available as reagents and industrial raw materials.
[0032]
Next, the production method according to the present invention will be described in detail (see the chemical reaction formula [Chemical Formula 11]).
(1) Process 1
This step is a step of reacting 1-indanone derivative (VI) with carbonate ester (VII) to obtain 2-alkoxycarbonyl-1-indanone derivative (IV). For example, Example 9- of EP-534,859 The method described in A1, Chem. Pharm. Bull.42(3), 541-550 (1994), Tetrahedron,30, 507-512, 1974. Among them, the method described in Example 9-A1 of EP-534,859 has the highest yield and can be produced almost quantitatively.
[0033]
(2) Process 2
In this step, 2-alkoxycarbonyl-1-indanone derivative (IV) is reacted with halogenated (4-pyridyl) methyl (V) or a salt thereof to give 2-alkoxycarbonyl-2- (4-pyridyl) methyl- In this step, 1-indanone derivative (VIII) is obtained.
This step can be performed according to a conventional method in the presence of a base.
For example, in a non-aqueous system, the base is not limited, but specifically, for example, sodium hydride, sodium, sodium amide, lithium diisopropylamide (LDA), lithium hexamethyldisilazane (LHMDS), sodium methoxide, sodium ethoxide, It can be carried out using potassium t-butoxide or the like. Although the solvent used in this case is not limited, specific examples include DMF, THF, DMSO, dioxane, HMPA, HMPT, etc., and a mixture may be used.
[0034]
Moreover, this process can also be implemented in presence of a phase transfer catalyst and a base in a hydrous system. Here, the type of the phase transfer catalyst is not limited, but is generally a quaternary ammonium salt, a quaternary phosphonium salt, or a sulfonium salt.
Specific examples of the quaternary ammonium salt include tetramethylammonium iodide, tetraethylammonium iodide, tetrapropylammonium iodide, tetrabutylammonium iodide, tetrapentylammonium iodide, tetrahexylammonium iodide, and tetraiodide iodide. Heptylammonium, tetraoctylammonium iodide, tetrahexadecylammonium iodide, tetraoctadecylammonium iodide, benzyltrimethylammonium bromide, benzyltriethylammonium bromide, benzyltributylammonium bromide, 1-methylpyridinium iodide, 1 iodide -Hexadecylpyridinium, 1,4-ditylpyridinium iodide, tetramethyl-2-butylammonium chloride, trimethylcyclopropylammonium chloride, bromide Tiger butylammonium, tetra-octyl ammonium bromide t- butyl ethyl dimethyl ammonium bromide tetradecyltrimethylammonium, hexadecyltrimethylammonium bromide, can be mentioned octadecyl bromide trimethylammonium like.
Specific examples of the quaternary phosphonium salt include tributylmethylphosphonium iodide, triethylmethylphosphonium iodide, methyltriphenoxyphosphonium iodide, butyltriphenylphosphonium iodide, tetrabutylphosphonium bromide, and benzyltriphenylphosphonium bromide. And hexadecyltrimethylphosphonium bromide, hexadecyltributylphosphonium bromide, hexadecyldimethylethylphosphonium bromide, tetraphenylphosphonium chloride and the like.
Specific examples of the sulfonium salt include dibutylmethylsulfonium iodide, trimethylsulfonium iodide, triethylsulfonium iodide, and the like.
These phase transfer catalysts are generally available as reagents and industrial raw materials.
[0035]
The type of base in the water-containing system is not limited. Specific examples include sodium hydroxide, potassium hydroxide, barium hydroxide and the like.
[0036]
The type of solvent used is not limited, but specific examples include water, water-toluene, water-benzene, water-xylene, water-chlorinated hydrocarbons (methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride, etc.). Can be a mixture.
[0037]
(3) Process Three
This step is a step of decarboxylating the 2-alkoxycarbonyl-2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (VIII) to obtain the 2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (III). is there.
This step is a decarboxylation reaction performed in the presence of a base and can be performed according to a conventional method. Although the kind of base utilized here is not limited, Usually, potassium hydroxide, sodium hydroxide, barium hydroxide, etc. can be mentioned.
The type of solvent is not limited, and examples thereof include lower alcohols such as ethanol, methanol, and propanol, THF, DMF, DMSO, dioxane, and the like, and may be a mixture.
As another method of this step, for example, decarboxylation can be performed in water-DMSO in the presence of sodium chloride according to the method described in Tetrahedron Lett., 957, 1973.
[0038]
(Four) Process Four
This step is a step for producing a quaternary ammonium salt (I) by reacting a 2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone derivative (III) with a benzyl halide.
This step can be performed according to a conventional method for producing a quaternary ammonium salt. Specifically, for example, benzyl bromide, benzyl chloride or the like is used as the benzyl halide, and specifically, acetonitrile, THF, DMF, DMSO, dioxane, 1,2-dimethoxyethane, ether, lower alcohol, acetone, MEK (2-butanone), MIBK (methyl isobutyl ketone), N-methylpyrrolidone, etc. May be.
[0039]
(Five) Process Five
This step is a step for producing the intended donepezil derivative hydrohalide (II) by reducing the quaternary ammonium salt (I). Although the reduction method is not limited, it is usually catalytic reduction in the presence of a catalyst.
Specifically, examples of the catalyst include platinum compounds such as platinum oxide, palladium compounds such as palladium / carbon, nickel compounds such as Raney nickel, ruthenium compounds such as ruthenium oxide, and the like. Examples of the solvent include lower alcohols such as water, ethanol and methanol, THF, DMF, DMSO, dioxane, N-methylpyrrolidone, chlorinated hydrocarbons (methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride, etc.), acetone, MEK, MIBK, acetonitrile, Examples thereof include ethyl acetate, benzene, toluene, xylene and the like, and may be a mixture.
The reaction conditions in this step are not limited, but the reaction is usually completed within several hours at room temperature and pressure.
In addition, the obtained donepezil derivative hydrohalide (II) can be converted into a free form or various pharmacologically acceptable salts according to a conventional method.
[0040]
Then, in order to describe the present invention more specifically, examples will be given below, but it goes without saying that the present invention is not limited to these examples.
【Example】
Example 1 5,6- Dimethoxy -2- (4- Pyridyl ) Methyl -1- Synthesis of indanone
[0041]
Embedded image
[0042]
2.00 g (7.57 mmol) of 5,6-dimethoxy-2-ethoxycarbonyl-1-indanone obtained according to Example 9-A1 of EP-534,859 was dissolved in 40 ml of DMF (dimethylformamide), % -Sodium hydride 0.73 g (18.3 mmol) was added, and the mixture was stirred at room temperature for 30 minutes. Thereafter, the mixture was ice-cooled again, and 1.49 g (18.3 mmol) of 4-pyridylmethyl chloride (4-picolyl chloride) was added, followed by stirring for 30 minutes. Thereafter, the mixture was further stirred overnight at room temperature. Under ice-cooling, 200 ml of water was added, extraction was performed with 200 ml of ethyl acetate, and the organic layer was washed with 200 ml of saturated brine. Dry (MgSOFour) And concentrated under reduced pressure to obtain 3.40 g of a brown oil.
This oil was dissolved in 50 ml of ethanol, 10 ml of water and 1.99 g (30.3 mmol) of 85.5% potassium hydroxide were added, and the mixture was heated to reflux for 30 minutes. The reaction mixture was allowed to cool to room temperature, concentrated under reduced pressure, and 50 ml of water was added. The precipitated crystals were separated by filtration and dried to obtain 1.82 g of the title compound as light brown crystals. (Yield: 85% in 2 steps)
[0043]
Melting point: 192-193 ° C [Reference value: 190-191 ° C (J. Heterocyclic Chem.,2(4), 366-70, 1965.)].
1H-NMR (400MHz, CDClThree) δ (ppm) 2.66-2.74 (2H, m), 2.96-3.04 (1H, m), 3.12 (1H, dd, J = 7.6Hz, J = 16.8Hz), 3.35 (1H, dd, J = 4.4Hz) , J = 14Hz), 3.92 (3H, s), 3.95 (3H, s), 6.82 (1H, s), 7.18 (2H, d, J = 6Hz), 7.20 (1H, s), 8.51 (2H, d , J = 6Hz).
ESI-MS: m / z = 284 (M + H) +.
[0044]
Example 2 Bromide 1- Benzyl -4-[(5,6- Dimethoxy -1- Indanone ) -2- Il ] Synthesis of methylpyridinium
[0045]
Embedded image
[0046]
After adding 30 ml of acetonitrile to 1.00 g (3.53 mmol) of 5,6-dimethoxy-2- (4-pyridyl) methyl-1-indanone and heating to reflux, 0.50 ml (4.21 mmol) of benzyl bromide was added. It was. The mixture was further heated under reflux for 2.5 hours, allowed to cool to room temperature, and concentrated under reduced pressure. 50 ml of n-hexane was added to the residue. The precipitated crystals were separated by filtration and dried to obtain 1.60 g of the title compound as pale yellow crystals. (Yield: quantitative)
[0047]
Melting point: 173-177 ° C.
1H-NMR (400MHz, DMSO-d6) δ (ppm) 2.70 (1H, dd, J = 3.6Hz, J = 16.4Hz), 3.01 (1H, dd, J = 9.2Hz, J = 14Hz), 3.12 (1H, dd, J = 7.6Hz, J = 16.4Hz), 3.16-3.24 (1H, m), 3.30-3.98 (1H, m), 3.77 (3H, s), 3.83 (3H, s), 5.81 (2H, s), 7.06 (1H, s) 7.07 (1H, s), 7.38-7.48 (3H, m), 7.50-7.56 (2H, m), 8.13 (2H, d, J = 6.4Hz), 9.14 (2H, d, J = 6.4Hz).
ESI-MS: m / z = 374 (M-Br) +.
[0048]
Example 3 1- Benzyl -4-[(5,6- Dimethoxy -1- Indanone ) -2- Il ] Synthesis of methylpiperidine hydrochloride (donepezil hydrochloride)
[0049]
Embedded image
[0050]
1-Benzyl-4-[(5,6-dimethoxy-1-indanone) -2-yl] methylpyridinium bromide 1.00 g (2.20 mmol) was dissolved in 15 ml of methanol, and 0.1 g of platinum (IV) oxide was added. Hydrogenated at room temperature and normal pressure for 3 hours. After the catalyst was filtered off, the filtrate was concentrated under reduced pressure, 30 ml of a saturated aqueous sodium carbonate solution was added to the resulting residue, and the mixture was extracted with 50 ml × 3 of ethyl acetate. Dry (MgSOFour), And concentrated under reduced pressure to obtain 0.83 g of a free form of donepezil. (Yield: 99%)
[0051]
1H-NMR (400MHz, CDClThree) δ (ppm) 1.27-1.42 (3H, m), 1.42-1.55 (1H, m), 1.63-1.77 (2H, m), 1.87-2.03 (3H, m), 2.66-2.74 (2H, m), 2.86-2.94 (2H, m), 3.23 (1H, dd, J = 8Hz, J = 17.6Hz), 3.50 (2H, s), 3.90 (3H, s), 3.96 (3H, s), 6.85 (1H, s), 7.17 (1H, s), 7.22-7.33 (5H, m).
[0052]
This was converted to a hydrochloride by a conventional method and recrystallized from ethanol / isopropyl ether to obtain 0.83 g of the title compound as white crystals. (Yield: 91% in 2 steps)
[0053]
Melting point: 211-212 ° C. (decomposition) [Reference value: 211-212 ° C. (decomposition), (Example 4 of JP-A-64-79151)].
1H-NMR (400MHz, CDClThree) δ (ppm) 1.48-1.58 (1H, m), 1.76-1.90 (2H, m), 1.90-2.02 (1H, m), 2.02-2.20 (3H, m), 2.60-2.76 (4H, m), 3.29 (1H, dd, J = 7.6Hz, J = 17.2Hz), 3.41-3.54 (2H, m), 3.90 (3H, s), 3.96 (3H, s), 4.12-4.22 (2H, m), 6.85 (1H, s), 7.12 (1H, s), 7.42-7.48 (3H, m), 7.64 (2H, br-s), 12.25-12.45 (1H, m).
ESI-MS: m / z = 380 (M + H) +.
[0054]
Reference example 1 Donepezil ( Free body ) Synthesis of: 8-225,527 Example publication 6 (Following test results)
In 10.0 g (22.1 mmol) of 5,6-dimethoxy-2- (4-pyridyl) methyleneindan-1-one obtained according to Example 4 of JP-A-8-225,527, 50 ml of methanol and 1 g of platinum (IV) oxide And hydrogenated at room temperature and normal pressure for 24 hours. After the catalyst was filtered off, the filtrate was concentrated under reduced pressure, 200 ml of 5% -aqueous sodium carbonate solution was added to the residue, and the mixture was extracted with 150 ml × 1, 100 ml × 2. Dry (MgSOFour) And concentrated under reduced pressure to obtain 9.1 g of black oil. In this black oil, many by-product spots were observed on TLC (methanol / methylene chloride system).
This was purified by (NH) silica gel column chromatography (n-hexane / ethyl acetate system) to obtain 3.2 g of the title compound as white crystals. (Yield: 38%, [Reference value: 81%, (JP-A-8-225,527, Example 6)])
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