JP4021165B2 - Reciprocating cutting tool with blade mounting device - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、ジグソー等の往復切断工具に関し、詳しくは往復動する駆動軸にブレードを取付けるブレード取付装置の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の工具では、ブレード(刃具)の交換が比較的頻繁になされることから、ブレード脱着時の操作性が重視される。このため、従来からブレード脱着時の操作性を向上させる種々の技術が開発されている(例えば、米国特許第5946810号,特開平6−304902号等)。
これらの従来の技術では、駆動軸の下端部にブレード取付装置が装着され、このブレード取付装置によりブレード基端部をクランプして駆動軸にブレードが取付けられる。かかるブレード取付装置では、ブレード取付装置からブレードが脱落することを防止するための抜止機構を備えたものがある。
従来のブレード抜止機構は、ロッド部材(駆動軸下端部に固設される)に回動可能に装着された抜止支持部材により行われる。具体的には、ブレード基端部が挿し込まれる挿込部を有するロッド部材には、軸回りに回動可能に抜止支持部材が装着される。抜止支持部材には、ブレード基端部側縁に形成された抜止用突起が貫通可能な貫通部が形成される。
かかる構成において、抜止支持部材がブレード脱着位置に位置決めされると、抜止用突起が貫通部を通過可能となってブレード基端部がロッド部材の挿込部に挿し込まれる。抜止用突起が貫通部を通過した後、抜止支持部材がロッド回りに所定角度だけ回動して抜止用突起を係止し、ブレードの脱落が防止される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記のブレード抜止機構では、抜止支持部材がロッド回りに所定の角度だけ回動することによってブレードの抜止めが行われる。すなわち、ブレードの抜止めを確実に行うためには、抜止支持部材がブレード脱着位置から所定の角度だけ回動しなければならないこととなる。しかしながら、従来の装置では、ブレード取付装置に取付けるブレードの板厚が厚い場合には、抜止支持部材を充分な角度だけ回動できない場合があり、ブレードの抜止めが不充分となる場合があった。
そこで、本発明は、確実にブレードの抜止めができるブレード取付装置を備えた往復切断工具を提供することを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決するために請求項1に記載の発明は、基端部側縁に抜止用突起を有するブレードを往復動する駆動軸に取付けるブレード取付装置を備える往復切断工具であって、ブレード取付装置は、駆動軸の下端部に固設され、ブレード基端部を駆動軸の軸線に沿って上向きに挿し込み可能に形成された挿込部を有するロッド部材と、ロッド部材に装着され、挿込部に挿入されるブレード基端部の側面に対し当接あるいは離間する方向に移動可能に形成されたプッシャ部材と、ロッド部材に軸線回りの回動が可能に装着され、抜止用突起が通過可能な貫通部を有するとともに、その貫通部を通過した抜止用突起に対して軸線回りに回動した位置で係止可能に形成された抜止支持部材とを備える。そして、抜止支持部材には、当該抜止支持部材の回動操作に応じてプッシャ部材を軸線直角方向に推し進めるカムが設けられており、そのカムは、抜止支持部材がブレード基端部を挿込部に挿し込み可能なブレード脱着位置から所定の角度回動操作された押動開始位置まで回動操作される間はプッシャ部材を推し進めず、押動開始位置からさらに回動操作されることによってプッシャ部材を推し進める。
上記の往復切断工具では、抜止支持部材がブレード脱着位置に位置決めされると、抜止用突起が抜止支持部材の貫通部を通過して、ブレード基端部がロッド部材の挿込部に挿し込まれる。抜止支持部材がブレード脱着位置から軸線回りに回動操作されると、抜止用突起は、貫通部を通過した抜止用突起を係止してブレードが落下しないように支持する。これと同時に、当該抜止支持部材が回動操作されるとカムがプッシャ部材を軸線直角方向に推し進め、プッシャ部材によってブレードが押圧されてブレードが保持される。
ここで、抜止支持部材に設けられるカムは、抜止支持部材がブレード脱着位置から押動開始位置に至るまでプッシャ部材を軸線直角方向に押し進めない、いわば遊びの回転角度範囲が設定されている。したがって、抜止支持部材が押動開始位置まで回動される間は、プッシャ部材が挿込部に挿し込まれたブレード側面と当接することはなく、その回動が制限されない。したがって、挿込部に挿し込まれるブレードの厚みに関係なく、抜止支持部材は押動開始位置まで確実に回動することができるため、確実にブレードの抜け止めを行うことができる。
【0005】
上記の往復切断工具では、抜止支持部材が押動開始位置からさらに回動操作されるときの、カムとプッシャ部材との接点における共通法線と、その接点からカムの回転中心に至る線分とのなす角が12°〜16°の範囲内にあることが好ましい。
ここで、上記の角は、言い換えると、上記接点における共通接線と、該接点から該カムの回転中心に至る線分に直交する直線とのなす角である。この角を、本明細書中において「摩擦角」と呼ぶことにする。
摩擦角が増大するとプッシャ部材を押し進める力(ブレードをクランプする力)は低減し、プッシャ部材とカム面の食い付きにくさは増加する傾向がある。そこで、摩擦角を12°〜16°の範囲内にあるようにカムを設定することで、抜止支持部材が押動開始位置から回動できる角度範囲内においてブレードをクランプする力が充分でありながら、プッシャ部材とカム面とが食い付かない状況を作り出すことができる。
【0006】
上記の往復切断工具では、抜止支持部材の貫通部の孔縁部の一部に、ブレードを正規の位置に案内するテーパ面が形成されていることが好ましい。
抜止支持部材がブレード脱着位置から押動開始位置まで回動操作される間はプッシャ部材とブレード基端部が当接しないため、ブレード基端部は挿込部内でその位置を修正することが可能となる。したがって、上記の往復切断工具では、抜止支持部材の貫通部の孔縁部の一部をテーパ面とすることでブレード基端部の位置が修正され、抜止支持部材のスムーズな回動操作が可能となる。
【0007】
【発明の実施の形態】
上述した各請求項に記載の往復切断工具は、下記に示す形態で好適に実施することができる。
(形態1) 抜止支持部材とロッドの間には、両者の隙間をシールするシール部材が設けられる。シール部材には係止片が設けられ、ロッドには係止片が嵌合する溝が形成されている。
このような形態によると、シール部材の係合片がロッドの溝に嵌合してシール部材がロッドに係止されるため、シール部材がロッドと抜止支持部材との間から外れてしまうことが防止される。
(形態2) 抜止支持部材のカムの表面には皮膜が形成されている。
このような形態によると、カムとプッシャ部材との摩擦抵抗が小さくなるため、抜止支持部材のスムーズな操作が可能となる。なお、上記の皮膜としては、無電解ニッケルメッキ等を用いることができる。
【0008】
【実施例】
以下、本発明の一実施例を図に基づいて説明する。図1は往復切断工具であるジグソーの全体を示す側面図である。
図1に示すように、ジグソー1のハウジング2は上部が握りハンドル2aとなっており、下部には被加工材に押し当てるベース3が取り付けられている。このハウジング2には、モータを有する駆動機構(図示省略)が内蔵されており、モータの回転出力がハウジング2の前部に伝達されて駆動軸4を上下動させるようになっている。駆動軸4の下端部には、後で詳述する、ブレード(刃具)5の上端部を保持するクランプ装置10が設けられている。図中の30はハウジング2の前部に取り付けられた操作部材であって、この操作部材30によりクランプ装置10をアンロック状態(ブレードが脱着可能な状態)とロック状態(ブレードが脱着不能な状態)とに切替える。
また、図中の6はブレード5の振れ止め用に設けられているバックローラ、7はモータの回転をオンオフ操作するトリガースイッチ、8は電源ケーブルである。
【0009】
このジグソー1に用いるブレード5について予め説明しておく。図12は、ブレード5の側面を示している。図12に示すように、ブレード5は、多数の刃5aを備えており、この刃5aが往復運動しながら切断対象である木材板等に対して押しつけられ、切断が行われる。ブレード5の基端部上面5dは、台形状に形成されている。また、ブレード5の基端部の左右側縁には抜止用突起5b,5bが形成されており、その下にはくびれ部5eが形成されている。このブレード5が前記クランプ装置10に装着された状態では、抜止用突起5bの下端面が相手部材に係合して抜け止めとして機能するようになっている(詳しくは、後述する)。
なお、ブレード5の厚さ(図面の紙面に直角方向)は、その切断対象(木材板、軟銅板等)や切断方法(高速切断、挽き回し切断等)によって異なるもの(例えば、0.9ミリ、1.8ミリ)が使用される。
【0010】
上記ブレード5を取り付けるためのブレード取付装置は、クランプ装置10と操作部材30からなる。この他の部分については、従来より知られた構成を利用したものであり、その説明を省略する。以下、ブレード取付装置の各部について詳しく説明する。
【0011】
図2はクランプ装置10の縦断面図である。同図に示すように、前記駆動軸4は下端(先端)部が略筒状に形成されており、その先端部にロッド部材12の基端部がはめ込まれて固定されている。ロッド部材12には、図3、図4によく示されているように、その下端から上方に向けて深く切り込まれた横断面形状が矩形のスロット12aが形成され、挿込部であるこのスロット12aにブレード5が挿し込まれる。スロット12aの底部はブレード5の基端部上面5dに倣う台形状に形成されている。
また、ロッド部材12には、その外側面からスロット12aに達する断面形状が矩形の孔12bが形成されている。この孔12bには、孔12bに対応する断面形状を有するプッシュピン13が挿し込まれており、プッシュピン13は駆動軸4の軸線直角方向に移動可能となっている。すなわち、プッシャ部材としてのプッシュピン13は、スロット12aに挿し込まれたブレード5の側面に当接しあるいは離間することができるようにロッド部材12に装着されている。このプッシュピン13は、その頭部13bが次述するブレードガイド15のカム16と摺接することでスロット12a内に向けて押動されるようになっている。
なお、図4によく示されているように、ロッド部材12にはカム16に押されたプッシュピン13の頭部13bが当接する平坦面12kが形成されている。また、プッシュピン13の先端部下面側には、図3によく示されているように、面取り状の斜面13cが形成されている。これは、スロット12a内にブレード5が挿し込まれるときに、ブレード5の基端部上面5dが斜面13cを押すことによって、プッシュピン13がカム16側に押し戻されてブレード5の挿入の妨げにならないようにするものである。
【0012】
また、ロッド部材12は、下端部12cがブレード5のくびれ部分5e(図12参照)の幅寸法より若干大きな外径に形成され、高さ方向の中ほどの位置に鍔部12dが形成されて外周方向に張り出している(ただし、下端部12cの外径は、前述したスロット12aの幅寸法より小さいので、下端部12c自体は左右に2分割されている)。このロッド部材12にブレードガイド15が装着されている。
【0013】
ブレードガイド15は、図2〜図4に示されるように、大径と小径の略円筒状の部材が上下に連なった形状に形成されており、底部15aにブレード5の抜止用突起5bが通過可能な貫通孔(貫通部ともいう)15bが設けられている。この貫通孔15bにはロッド部材12の下端部12cが遊嵌されるとともに、ブレードガイド15の円筒内面に鍔部12dの外周面が遊嵌されている。よって、ブレードガイド15はロッド部材12の外周に接触しながらロッド部材12の周りを回動することができる。
ブレードガイド15の上側の円筒内面には、円周に沿って溝15cが形成されており、この溝15cに穴用止め輪状のサークリップ17がはめ込まれることでブレードガイド15が脱落しないように保持されている。また、ブレードガイド15の底部15aの上面は、ロッド部材12の下部12eと接触する(図3参照;ただし、同図には直接接触する状態は示されていない)。よって、ブレードガイド15は軸方向の動きを規制されてロッド部材12に装着されることとなる。
なお、ブレードガイド15には、図4に良く示されるように、その外周から外側に突出したアーム状突出部15dが形成され、突出部15dの先端には、操作部材30(詳しくは後述する)に係合可能な鈎状の鈎部15eが形成されている。上記のブレードガイド15が、本発明でいう抜止支持部材である。
【0014】
前記貫通孔15bは、図5に良く示されているように、前記ロッド部材12の下端部12cに対応する径の丸穴と、ブレード5の抜止用突起5b,5bが通過可能なスリット状の矩形穴とを重ねた形状とされている。そして、その丸穴が分割されてなる円弧部15fと、上記矩形穴の両端部分である溝部15gとが重なって形成される4箇所の角部のうちの対角2箇所(図中、想像線で示した部位)は面取り状の傾斜面15hとされ、溝部15gの開口部を片側だけ斜めに大きく広げた格好になっている。
前記丸穴の直径は、ブレード5のくびれ部5eの幅よりわずかに大きく、円弧部15fの縁部で前記ブレード5の抜止用突起5bを係止することができる。一方、相対向する溝部15gの溝底間の差し渡し寸法(スリットの全長)は、ブレード5の抜止用突起5b,5b部分における最大幅寸法5c(図12参照)より若干大きく形成されている。前記の傾斜面15hは、スロット12aにブレード5が斜めに挿し込まれた際に、ブレード5をスロット12a内の正規の位置に案内する機能を果す。具体的な作用は後で詳述する。
【0015】
さらに、ブレードガイド15には、前記プッシュピン13と摺接し、駆動軸4に対する回動角度に応じてプッシュピン13の位置を規制するするカム16が形成されている。このカム16のカム面の形状は、図5によく示されている。すなわち、ブレードガイド15の回動角位置の変化に応じて軸線(ブレードガイド15の回動軸線)から摺接面までの距離が変わることで、プッシュピン13の頭部13bを押動するカム面16a(C1の範囲)と、軸線からの距離が一定に形成されプッシュピン13を押動することのないカム面16b(C2の範囲)とが連続して設けられている。また、カム16には、カム面16bの端に軸中心方向に突出したストッパー16dが形成されていて、このストッパー16dにプッシュピン13の頭部13bの側部を当接させることにより、ブレードガイド15の回動を規制し得るようになっている。
【0016】
さらに、前述したロッド部材12の周囲には、つるまき状のトーションスプリング18が装着されている。このトーションスプリング18は、図3、図4によく示されているように、その一端18aがブレードガイド15の突出部15dに形成された保持部15kにて保持され、他端18bがロッド部材12に形成された穴12gに付勢状態で差し込まれている。すなわち、ブレードガイド15は、トーションスプリング18によって、常に、矢印R方向に付勢されている。
【0017】
また、ブレードガイド15の上端部には、図2、図3によく示されるように、防塵のためのダストカバー19がロッド部材12との間の上部隙間を塞ぐように装着されている。このダストカバー19はゴム等の弾性部材で形成され、リング状の本体部分がロッド部材12とブレードガイド15との間に圧入状態ではめ込まれている。
また、本実施例では、ロッド部材12に断面矩形の外周溝12hが形成されており、この外周溝12hに対してダストカバー19の内周縁部19aが挿し込まれることで軸線方向(上下方向)の抜け止がなされている。すなわち、外周溝12hと内周縁部19aとが軸線方向に係合する構成を有さない構造のキャップ(ダストカバー)およびその取付け構造に比べると、ダストカバー19がより脱落し難くなっている。
【0018】
ところで、上記のブレードガイド15は、表面処理として無電解ニッケルめっきが施されている。したがって、一般的な防錆処理(クロメート処理とか亜鉛めっきなど)と比べると、表面硬度が高くかつ滑らかで摩擦抵抗が小さくなることから、操作時におけるスムーズな回動が確保される。
【0019】
次に、前記操作部材30について説明する。操作部材30は、内部の視認性を良くするために透明な材料を用いて形成され、図1に示されているようにハウジング2の前方下部に装着されている。図6および図7に示されているように、操作部材30の平面形状は略馬蹄形とされ、一端には軸穴30aが形成されている。そして、この軸穴30aに、ピン2bが差し込まれることで、操作部材30がハウジング2に対してピン2b周りに回動可能に装着される。
なお、図示は省略したが、ハウジング2側に操作部材30を常に矢印Rの方向(以下、矢印Rの方向を閉方向、反対を開方向とする)に付勢するスプリング等の付勢機構と、その操作部材30を閉位置で受け止めて保持するキャッチ機構とが設けられている。
【0020】
この操作部材30の他端には、操作部30bと掛かり部30cが形成されている。操作部30bは、使用者が操作部材30をシャフト2b周りに回動させるために操作できるよう外側に突出して形成されている。
一方、掛かり部30cは、操作部30bと反対の方向(内側)に突出して形成され、その先端には、鈎状の鈎部30dが形成されている。この掛かり部30cは、使用者が操作部材30を開方向に回動させる際に、ブレードガイド15の突出部15dに掛かり、これによってブレードガイド15が操作部材30に従動するようになっている。
【0021】
次に、上記のように構成されたブレード取付装置の操作について説明する。図6は、ブレード5が装着されていないブレード取付装置の下面図である。この状態では、ブレードガイド15はトーションスプリング18によって付勢されており(図3および図4参照)、プッシュピン13がロッド部材12の平坦面12kに当接している。このため、ブレードガイド15のカム16はこれ以上プッシュピン13を押し進めることができず、ブレードガイド15は図4の矢印R方向に回動することができない。なお、操作部材30は、図外の付勢機構とキャッチ機構により、図6の閉状態に保持されている。
また、図6より明らかなように、この状態ではブレード5をスロット12a内に挿入しようとしても、ブレードガイド15の円弧部15fの端部がスロット12aの両端部分を塞いでいるため、その進入が阻止されている。
【0022】
さて、クランプ装置にブレード5を装着する場合には、まず、操作部材30の操作部30bを指で操作して開方向ヘ押す。すると、操作部材30がシャフト2b周りに回動し、掛かり部30cがブレードガイド15の突出部15dに掛かる。したがって、操作部材30にさらに開方向に力を加えると、ブレードガイド15はトーションスプリング18の付勢力に抗して操作部材30と共に図8に示すアンロック位置(ブレード脱着位置)まで回動する。なお、このアンロック位置では、プッシュピン13がカム16のストッパー16dに当接しブレードガイド15のさらなる回動が規制されるため、ブレードガイド15は容易にアンロック位置に位置決めすることができる。
この状態では、貫通孔15bの幅広(スリット)部分、すなわち、対をなす溝部15gはスロット12aと同じ縦向きになっている。このため、ブレード5をスロット12a内に挿し込むと、ブレード5の抜止用突起5bはこの溝部15gを通ってブレードガイド15の底部15aを通過することができ、ブレード5の基端部がスロット12a内に収まる。このとき、貫通孔15bの傾斜面15hによって開口が広げられているため、ブレード5をスロット12aに挿し込み易くなっている。
【0023】
次に、ブレード5の基端部をスロット12a内に充分挿し込んだ状態を維持しつつ、操作部材30を回動させていた指の力を減ずると、ブレードガイド15と操作部材30はトーションスプリング18の付勢力によって図9に示す押動開始位置まで同時に回動する。すなわち、この間は、プッシュピン13の頭部13bは半径一定のカム面16bに対峙しているのでプッシュピン13を軸線直角方向に押し進める力は作用していない。したがって、スロット12aに挿し込まれるブレード5の板厚に関係無く、ブレードガイド15は押動開始位置までは回動することとなる。
この押動開始位置では、ブレード5の抜止用突起5bが溝部15gから離れて円弧部15fの縁部に掛かるため、抜止用突起5bは確実にブレードガイド15に支持(抜止め)される。また、アンロック位置から押動開始位置までの間は、ブレード5にプッシュピン13からの力が作用しないため、ブレード5がスロット12aに斜めに挿し込まれた場合でも、ブレードが貫通孔15bの傾斜面15hに案内されて正規の位置となる。このため、次に説明するブレードガイド15の操作がスムーズに行われる。
【0024】
引き続き、ブレードガイド15と操作部材30は、トーションスプリング18の付勢力によって図10に示すブレードガイド15のロック位置まで同時に回動する。この間、プッシュピン13の頭部13bがカム面16aに摺接することでプッシュピン13は軸線直角方向に押し進められ、その先端でブレード5をスロット12aの一側面に押圧する。ブレード5がスロット12aの一側面に押圧されると、プッシュピン13はこれ以上進めなくなるため、ブレードガイド15の閉方向への回動がロックされる。これにより、スロット12a内でブレード5ががたつくことなく保持され、ひいては、厚みの異なるブレードに対応することが可能になっている。
ところで、カム面16aは、図9(ロ)および図10(ロ)に示したように、プッシュピン13の頭部13bとの接点Pにおける共通接線Ltと、この接点Pを通り、かつ接点Pと回転軸中心とを通る線分に対して直交する直線Lvとのなす角F(本明細書中、「摩擦角」ともいう)が、12°〜16°の範囲内にあるように設定されている。これにより、カム面16a(図5のC1の範囲)が機能する回動範囲内でブレード5をクランプする力を充分とし、かつ、プッシャピン13とカム面16aとが食い付かない状況を作り出している。
【0025】
図10の状態から先は、プッシュピン13の変位がないのでブレードガイド15はロックされており、操作部材30のみが図11に示した閉位置まで回動し、ブレードガイド15と操作部材30が非接触状態になる。なお、このときの操作部材30を回動させるトルクは前述した付勢機構(図示省略)を介して加えられ、キャッチ機構(図示省略)により閉位置で保持されるようになっている。
これによって、ブレード5の装着が終わる。ブレード5を取り外す手順は、前述したブレード装着時の前段での準備操作と同様であるから、繰り返しを省くため、その説明は省略する。
なお、本実施例では、板厚が比較的薄いブレード5の例を図示したが、スロット12aに挿し込み得るブレードであれば、ほぼ隙間を残さない厚みのものであっても使用可能である。
【0026】
上述した説明から明らかなように、本実施例に係るジグソーでは、ブレード5の抜止用突起5b,5bを係止するブレードガイド15は、ブレード5の板厚に関係無く、アンロック位置から押動開始位置まで回動することができる。したがって、ブレード5の抜止用突起5b,5bとブレードガイド15の係止が確実に図ることができ、ブレード5の抜け止めを確実に行うことができる。
【0027】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数の目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例に係るジグソーを示す側面図である。
【図2】 クランプ装置の縦断面図である。
【図3】 図2のIII−III線断面図である。
【図4】 図3のIV−IV線断面図である。
【図5】 ブレードガイドの平面図である。
【図6】 ブレード取付装置の下面図であり、ブレード未装着状態で図1の矢視Aに対応している。
【図7】 操作部材の斜視図である。
【図8】 ブレード取付装置の動作説明図であり、(イ)は操作部材とブレードガイドが開位置にある状態を示し、(ロ)はそのときのカム位置を示している。
【図9】 ブレード取付装置の動作説明図であり、(イ)は操作部材とブレードガイドが押動開始位置にある状態を示し、(ロ)はそのときのカム位置を示している。
【図10】 ブレード取付装置の動作説明図であり、(イ)は操作部材とブレードガイドがロック位置にある状態を示し、(ロ)はそのときのカム位置を示している。
【図11】 ブレード取付装置の動作説明図であり、(イ)は操作部材が閉位置にある状態を示し、(ロ)はそのときのカム位置を示している。
【図12】 ブレードの側面図である。
【符号の説明】
1 ・・ジグソー
2 ・・ハウジング
4 ・・駆動軸
5 ・・ブレード
5b・・抜止用突起
10・・クランプ装置
12・・ロッド部材
12a・スロット(挿込部)
13・・プッシュピン
15・・ブレードガイド
15b・貫通孔
16・・カム
30・・操作部材
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a reciprocating cutting tool such as a jigsaw, and more particularly to an improvement in a blade mounting apparatus for attaching a blade to a reciprocating drive shaft.
[0002]
[Prior art]
In this type of tool, since blades (blades) are replaced relatively frequently, operability during blade attachment / detachment is emphasized. For this reason, various techniques for improving the operability at the time of attaching / detaching the blade have been developed (for example, US Pat. No. 5,946,810, JP-A-6-304902, etc.).
In these conventional techniques, a blade mounting device is mounted on the lower end portion of the drive shaft, and the blade base end portion is clamped by the blade mounting device to attach the blade to the drive shaft. Some of these blade mounting devices include a retaining mechanism for preventing the blade from dropping from the blade mounting device.
The conventional blade retaining mechanism is performed by a retaining member that is rotatably mounted on a rod member (fixed to the lower end of the drive shaft). Specifically, a retaining member is attached to a rod member having an insertion portion into which a blade base end portion is inserted so as to be rotatable about an axis. In the retaining member, a through portion through which the retaining protrusion formed on the side edge of the blade proximal end can pass is formed.
In such a configuration, when the retaining support member is positioned at the blade attaching / detaching position, the retaining projection can pass through the through portion, and the blade base end portion is inserted into the insertion portion of the rod member. After the retaining projection passes through the through portion, the retaining support member rotates around the rod by a predetermined angle to lock the retaining projection and prevent the blade from falling off.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
In the blade retaining mechanism, the retaining member is retained by rotating the retaining support member around the rod by a predetermined angle. That is, in order to surely prevent the blade from being removed, the removal supporting member must be rotated by a predetermined angle from the blade attachment / detachment position. However, in the conventional apparatus, when the thickness of the blade attached to the blade mounting apparatus is thick, the retaining support member may not be rotated by a sufficient angle, and the retaining of the blade may be insufficient. .
Then, an object of this invention is to provide the reciprocating cutting tool provided with the braid | blade mounting apparatus which can hold | maintain the braid | blade reliably.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above-mentioned problem, the invention according to claim 1 is a reciprocating cutting tool comprising a blade attachment device for attaching a blade having a retaining projection on a base end side edge to a reciprocating drive shaft. The mounting device is fixed to the lower end portion of the drive shaft, and is attached to the rod member, the rod member having an insertion portion formed so that the blade base end portion can be inserted upward along the axis of the drive shaft, A pusher member formed so as to be able to move in a direction in which it contacts or separates from the side surface of the blade base end portion inserted into the insertion portion, and a rod member are mounted so as to be able to rotate about the axis, and the retaining projection is provided. And a retaining support member formed so as to be able to be locked at a position rotated around the axis with respect to the retaining protrusion that has passed through the penetrating portion. The retaining support member is provided with a cam that pushes the pusher member in the direction perpendicular to the axis in response to the rotation operation of the retaining support member. The pusher member is not pushed forward while being rotated from the blade attaching / detaching position that can be inserted into the blade to the pushing start position that is turned by a predetermined angle, and is pushed further from the pushing start position. Push forward.
In the above-described reciprocating cutting tool, when the retaining support member is positioned at the blade attaching / detaching position, the retaining projection passes through the penetration portion of the retaining support member, and the blade base end portion is inserted into the insertion portion of the rod member. . When the retaining support member is rotated around the axis from the blade attachment / detachment position, the retaining protrusions support the retaining protrusions that have passed through the penetrating portion so that the blades do not fall. At the same time, when the retaining member is rotated, the cam pushes the pusher member in the direction perpendicular to the axis, and the blade is pressed by the pusher member to hold the blade.
Here, the cam provided in the retaining support member has a play angle range in which the pusher member is not pushed in the direction perpendicular to the axis until the retaining support member reaches the pushing start position from the blade attachment / detachment position. Therefore, while the retaining support member is rotated to the pushing start position, the pusher member does not contact the side surface of the blade inserted into the insertion portion, and the rotation is not limited. Therefore, regardless of the thickness of the blade inserted into the insertion portion, the retaining support member can reliably rotate to the pushing start position, so that the blade can be reliably prevented from coming off.
[0005]
In the above reciprocating cutting tool, when the retaining support member is further rotated from the pushing start position, a common normal line at the contact point between the cam and the pusher member, and a line segment extending from the contact point to the rotation center of the cam Is preferably in the range of 12 ° to 16 °.
Here, in other words, the above-mentioned angle is an angle formed by a common tangent line at the contact point and a straight line orthogonal to a line segment extending from the contact point to the rotation center of the cam. This angle is referred to as “friction angle” in the present specification.
As the friction angle increases, the force that pushes the pusher member (the force that clamps the blade) decreases, and the resistance to biting between the pusher member and the cam surface tends to increase. Therefore, by setting the cam so that the friction angle is in the range of 12 ° to 16 °, the force for clamping the blade is sufficient within the angular range in which the retaining support member can rotate from the pushing start position. The situation where the pusher member and the cam surface do not bite can be created.
[0006]
In the above-described reciprocating cutting tool, it is preferable that a tapered surface for guiding the blade to a regular position is formed in a part of the hole edge portion of the through portion of the retaining support member.
Since the pusher member and the blade base end do not come into contact with each other while the retaining support member is rotated from the blade attaching / detaching position to the pushing start position, the position of the blade base end can be corrected in the insertion portion. It becomes. Therefore, in the above-described reciprocating cutting tool, the position of the blade base end is corrected by making a part of the hole edge portion of the penetration portion of the retaining support member a tapered surface, and a smooth rotation operation of the retaining support member is possible. It becomes.
[0007]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The reciprocating cutting tool described in each claim described above can be suitably implemented in the form shown below.
(Embodiment 1) A sealing member that seals the gap between the retaining support member and the rod is provided. The seal member is provided with a locking piece, and the rod is formed with a groove into which the locking piece is fitted.
According to such a form, since the engagement piece of the seal member is fitted into the groove of the rod and the seal member is locked to the rod, the seal member may come off between the rod and the retaining support member. Is prevented.
(Form 2) A film is formed on the surface of the cam of the retaining member.
According to such a form, since the frictional resistance between the cam and the pusher member becomes small, a smooth operation of the retaining member can be performed. In addition, as said membrane | film | coat, electroless nickel plating etc. can be used.
[0008]
【Example】
Hereinafter, an embodiment of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is a side view showing an entire jigsaw as a reciprocating cutting tool.
As shown in FIG. 1, the upper part of the housing 2 of the jigsaw 1 is a handle 2a, and a base 3 that is pressed against the workpiece is attached to the lower part. The housing 2 incorporates a drive mechanism (not shown) having a motor, and the rotational output of the motor is transmitted to the front portion of the housing 2 to move the drive shaft 4 up and down. A clamp device 10 that holds the upper end of a blade (blade) 5, which will be described in detail later, is provided at the lower end of the drive shaft 4. Reference numeral 30 in the figure denotes an operation member attached to the front portion of the housing 2, and the operation device 30 unlocks the clamp device 10 (a state where the blade can be detached) and a locked state (a state where the blade cannot be removed). ).
In the figure, reference numeral 6 denotes a back roller provided to prevent the blade 5 from swinging, 7 denotes a trigger switch for turning on / off the rotation of the motor, and 8 denotes a power cable.
[0009]
The blade 5 used for the jigsaw 1 will be described in advance. FIG. 12 shows a side surface of the blade 5. As shown in FIG. 12, the blade 5 is provided with a large number of blades 5a, and the blades 5a are pressed against a wood board or the like to be cut while reciprocating, and cutting is performed. An upper surface 5d of the base end portion of the blade 5 is formed in a trapezoidal shape. Further, retaining protrusions 5b and 5b are formed on the left and right side edges of the base end portion of the blade 5, and a constricted portion 5e is formed therebelow. When the blade 5 is mounted on the clamp device 10, the lower end surface of the retaining projection 5b is engaged with the mating member to function as a retaining member (details will be described later).
The thickness of the blade 5 (in the direction perpendicular to the paper surface of the drawing) differs depending on the cutting object (wood board, annealed copper board, etc.) and cutting method (high speed cutting, grinding cutting, etc.) (for example, 0.9 mm). 1.8 mm) is used.
[0010]
The blade attachment device for attaching the blade 5 includes a clamp device 10 and an operation member 30. About this other part, the structure conventionally known is utilized and the description is abbreviate | omitted. Hereinafter, each part of the blade mounting device will be described in detail.
[0011]
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of the clamping device 10. As shown in the figure, the drive shaft 4 has a lower end (tip) portion formed in a substantially cylindrical shape, and a base end portion of the rod member 12 is fitted and fixed to the tip end portion. As shown well in FIGS. 3 and 4, the rod member 12 is formed with a slot 12 a having a rectangular cross section that is deeply cut upward from its lower end, and this is an insertion portion. The blade 5 is inserted into the slot 12a. The bottom of the slot 12a is formed in a trapezoidal shape following the upper surface 5d of the base end portion of the blade 5.
Further, the rod member 12 is formed with a hole 12b having a rectangular cross-sectional shape reaching the slot 12a from the outer surface thereof. A push pin 13 having a cross-sectional shape corresponding to the hole 12b is inserted into the hole 12b, and the push pin 13 is movable in a direction perpendicular to the axis of the drive shaft 4. That is, the push pin 13 as a pusher member is attached to the rod member 12 so as to be in contact with or away from the side surface of the blade 5 inserted into the slot 12a. The push pin 13 is pushed toward the inside of the slot 12a by the sliding contact of the head 13b with the cam 16 of the blade guide 15 described below.
As shown well in FIG. 4, the rod member 12 is formed with a flat surface 12 k against which the head portion 13 b of the push pin 13 pressed by the cam 16 abuts. Further, a chamfered inclined surface 13c is formed on the lower surface side of the distal end portion of the push pin 13, as well shown in FIG. This is because when the blade 5 is inserted into the slot 12a, the upper surface 5d of the base end portion of the blade 5 pushes the inclined surface 13c, whereby the push pin 13 is pushed back to the cam 16 side, thereby preventing the blade 5 from being inserted. It is to prevent it from becoming.
[0012]
The rod member 12 has a lower end portion 12c having an outer diameter slightly larger than the width of the constricted portion 5e of the blade 5 (see FIG. 12), and a flange portion 12d formed at a middle position in the height direction. It protrudes in the outer peripheral direction (however, since the outer diameter of the lower end portion 12c is smaller than the width dimension of the slot 12a described above, the lower end portion 12c itself is divided into left and right portions). A blade guide 15 is attached to the rod member 12.
[0013]
As shown in FIGS. 2 to 4, the blade guide 15 is formed in a shape in which large and small-diameter substantially cylindrical members are vertically connected, and the retaining protrusion 5b of the blade 5 passes through the bottom portion 15a. A possible through hole (also referred to as a through portion) 15b is provided. The lower end portion 12c of the rod member 12 is loosely fitted in the through hole 15b, and the outer peripheral surface of the flange portion 12d is loosely fitted on the cylindrical inner surface of the blade guide 15. Therefore, the blade guide 15 can rotate around the rod member 12 while contacting the outer periphery of the rod member 12.
A groove 15c is formed along the circumference of the upper cylindrical inner surface of the blade guide 15. A retaining ring-shaped circlip 17 for a hole is fitted into the groove 15c so that the blade guide 15 is not dropped. Has been. Further, the upper surface of the bottom portion 15a of the blade guide 15 is in contact with the lower portion 12e of the rod member 12 (see FIG. 3; however, the state of direct contact is not shown in FIG. 3). Therefore, the blade guide 15 is attached to the rod member 12 with its axial movement restricted.
As shown well in FIG. 4, the blade guide 15 is formed with an arm-like protruding portion 15d protruding outward from the outer periphery thereof, and an operation member 30 (details will be described later) at the tip of the protruding portion 15d. A hook-shaped flange portion 15e that can be engaged with is formed. The blade guide 15 is a retaining support member in the present invention.
[0014]
As shown in FIG. 5, the through-hole 15b has a round hole having a diameter corresponding to the lower end portion 12c of the rod member 12, and a slit-like shape through which the retaining projections 5b and 5b of the blade 5 can pass. It is the shape which piled up the rectangular hole. Then, two diagonal corners (imaginary lines in the figure) of the four corners formed by overlapping the circular arc portion 15f formed by dividing the round hole and the groove portion 15g which is both end portions of the rectangular hole. The portion indicated by (1) is a chamfered inclined surface 15h, and the opening of the groove 15g is greatly widened obliquely only on one side.
The diameter of the round hole is slightly larger than the width of the constricted portion 5e of the blade 5, and the retaining projection 5b of the blade 5 can be locked at the edge of the arc portion 15f. On the other hand, the passing dimension between the groove bottoms of the opposing groove parts 15g (the total length of the slit) is formed to be slightly larger than the maximum width dimension 5c (see FIG. 12) in the retaining protrusions 5b, 5b of the blade 5. The inclined surface 15h functions to guide the blade 5 to a normal position in the slot 12a when the blade 5 is inserted obliquely into the slot 12a. Specific actions will be described in detail later.
[0015]
Further, the blade guide 15 is formed with a cam 16 that is in sliding contact with the push pin 13 and regulates the position of the push pin 13 according to the rotation angle with respect to the drive shaft 4. The shape of the cam surface of the cam 16 is well shown in FIG. That is, the cam surface that pushes the head portion 13b of the push pin 13 by changing the distance from the axis (the rotation axis of the blade guide 15) to the sliding contact surface in accordance with the change in the rotation angle position of the blade guide 15. 16a (range of C1) and a cam surface 16b (range of C2) that is formed at a constant distance from the axis and does not push the push pin 13 are provided continuously. Further, the cam 16 is formed with a stopper 16d protruding in the axial center direction at the end of the cam surface 16b, and the side of the head 13b of the push pin 13 is brought into contact with the stopper 16d, whereby the blade guide The rotation of 15 can be restricted.
[0016]
Further, a helical torsion spring 18 is mounted around the rod member 12 described above. As shown well in FIGS. 3 and 4, the torsion spring 18 is held at one end 18 a by a holding portion 15 k formed on the protruding portion 15 d of the blade guide 15, and the other end 18 b is connected to the rod member 12. Is inserted in a biased state into the hole 12g formed in That is, the blade guide 15 is always urged in the direction of the arrow R by the torsion spring 18.
[0017]
Further, as well shown in FIGS. 2 and 3, a dust cover 19 for dust prevention is attached to the upper end portion of the blade guide 15 so as to close an upper gap between the rod member 12 and the blade guide 15. The dust cover 19 is formed of an elastic member such as rubber, and a ring-shaped main body portion is fitted between the rod member 12 and the blade guide 15 in a press-fitted state.
In this embodiment, the rod member 12 is formed with an outer peripheral groove 12h having a rectangular cross section, and the inner peripheral edge portion 19a of the dust cover 19 is inserted into the outer peripheral groove 12h so as to be axial (vertical). It has been secured. That is, the dust cover 19 is more difficult to drop off than a cap (dust cover) having a structure in which the outer peripheral groove 12h and the inner peripheral edge portion 19a are not engaged in the axial direction and a mounting structure thereof.
[0018]
By the way, the blade guide 15 is subjected to electroless nickel plating as a surface treatment. Therefore, compared with general rust prevention treatment (chromate treatment, galvanization, etc.), the surface hardness is high and smooth and the frictional resistance is small, so that smooth rotation during operation is ensured.
[0019]
Next, the operation member 30 will be described. The operation member 30 is formed using a transparent material in order to improve the internal visibility, and is attached to the lower front portion of the housing 2 as shown in FIG. As shown in FIGS. 6 and 7, the planar shape of the operation member 30 is substantially horseshoe-shaped, and a shaft hole 30a is formed at one end. Then, by inserting the pin 2b into the shaft hole 30a, the operation member 30 is attached to the housing 2 so as to be rotatable around the pin 2b.
Although not shown in the drawings, a biasing mechanism such as a spring that biases the operating member 30 in the direction of the arrow R (hereinafter, the direction of the arrow R is the closing direction and the opposite is the opening direction) on the housing 2 side. A catch mechanism that receives and holds the operation member 30 in the closed position is provided.
[0020]
At the other end of the operation member 30, an operation part 30b and a hook part 30c are formed. The operating portion 30b is formed to protrude outward so that the user can operate the operating member 30 to rotate around the shaft 2b.
On the other hand, the hook portion 30c is formed so as to protrude in the opposite direction (inner side) to the operation portion 30b, and a hook-shaped hook portion 30d is formed at the tip thereof. When the user rotates the operation member 30 in the opening direction, the hook portion 30 c is hooked on the protruding portion 15 d of the blade guide 15, whereby the blade guide 15 is driven by the operation member 30.
[0021]
Next, the operation of the blade mounting device configured as described above will be described. FIG. 6 is a bottom view of the blade mounting device in which the blade 5 is not mounted. In this state, the blade guide 15 is biased by the torsion spring 18 (see FIGS. 3 and 4), and the push pin 13 is in contact with the flat surface 12k of the rod member 12. Therefore, the cam 16 of the blade guide 15 cannot push the push pin 13 any further, and the blade guide 15 cannot rotate in the direction of arrow R in FIG. The operating member 30 is held in the closed state in FIG. 6 by an urging mechanism and a catch mechanism (not shown).
Further, as apparent from FIG. 6, in this state, even if the blade 5 is to be inserted into the slot 12a, the end of the arc portion 15f of the blade guide 15 closes both end portions of the slot 12a. It is blocked.
[0022]
When the blade 5 is mounted on the clamp device, first, the operation unit 30b of the operation member 30 is operated with a finger and pushed in the opening direction. Then, the operation member 30 rotates around the shaft 2b, and the hook portion 30c is hooked on the protruding portion 15d of the blade guide 15. Therefore, when a force is further applied to the operating member 30 in the opening direction, the blade guide 15 rotates together with the operating member 30 to the unlock position (blade attaching / detaching position) shown in FIG. 8 against the urging force of the torsion spring 18. In this unlock position, the push pin 13 abuts against the stopper 16d of the cam 16 and further rotation of the blade guide 15 is restricted, so that the blade guide 15 can be easily positioned at the unlock position.
In this state, the wide (slit) portion of the through-hole 15b, that is, the pair of groove portions 15g is in the same vertical direction as the slot 12a. For this reason, when the blade 5 is inserted into the slot 12a, the retaining projection 5b of the blade 5 can pass through the bottom 15a of the blade guide 15 through the groove 15g, and the base end of the blade 5 is the slot 12a. Fits within. At this time, since the opening is widened by the inclined surface 15h of the through hole 15b, it is easy to insert the blade 5 into the slot 12a.
[0023]
Next, when the force of the finger that has rotated the operation member 30 is reduced while maintaining the state where the base end portion of the blade 5 is sufficiently inserted into the slot 12a, the blade guide 15 and the operation member 30 are moved to the torsion spring. By the urging force of 18, it is simultaneously rotated to the pushing start position shown in FIG. That is, during this period, the head 13b of the push pin 13 faces the cam surface 16b having a constant radius, so that the force for pushing the push pin 13 in the direction perpendicular to the axis is not acting. Therefore, regardless of the thickness of the blade 5 inserted into the slot 12a, the blade guide 15 rotates to the pushing start position.
At the pushing start position, the retaining protrusion 5b of the blade 5 is separated from the groove 15g and is applied to the edge of the arc portion 15f, so that the retaining protrusion 5b is reliably supported (prevented) by the blade guide 15. In addition, since the force from the push pin 13 does not act on the blade 5 from the unlock position to the pushing start position, even when the blade 5 is inserted obliquely into the slot 12a, the blade remains in the through hole 15b. It is guided to the inclined surface 15h and becomes a normal position. For this reason, the operation of the blade guide 15 described next is performed smoothly.
[0024]
Subsequently, the blade guide 15 and the operation member 30 are simultaneously rotated to the lock position of the blade guide 15 shown in FIG. 10 by the urging force of the torsion spring 18. During this time, the head 13b of the push pin 13 is brought into sliding contact with the cam surface 16a, whereby the push pin 13 is pushed in the direction perpendicular to the axis, and the blade 5 is pressed against one side surface of the slot 12a at the tip. When the blade 5 is pressed against one side surface of the slot 12a, the push pin 13 cannot be advanced any further, and the rotation of the blade guide 15 in the closing direction is locked. Thus, the blade 5 is held in the slot 12a without rattling, and as a result, it is possible to cope with blades having different thicknesses.
By the way, as shown in FIGS. 9 (b) and 10 (b), the cam surface 16a passes through the common tangent line Lt at the contact point P with the head 13b of the push pin 13 and the contact point P. And an angle F (also referred to as a “friction angle” in this specification) formed by a straight line Lv orthogonal to a line segment passing through the rotation axis center is set to be within a range of 12 ° to 16 °. ing. Thereby, the force which clamps the braid | blade 5 within the rotation range in which the cam surface 16a (C1 range of FIG. 5) functions is sufficient, and the situation where the pusher pin 13 and the cam surface 16a do not bite is created. .
[0025]
From the state of FIG. 10, since the push pin 13 is not displaced, the blade guide 15 is locked, and only the operation member 30 rotates to the closed position shown in FIG. 11, and the blade guide 15 and the operation member 30 are moved. It becomes a non-contact state. The torque for rotating the operation member 30 at this time is applied via the biasing mechanism (not shown) described above and is held in the closed position by the catch mechanism (not shown).
This completes the mounting of the blade 5. The procedure for removing the blade 5 is the same as the above-described preparatory operation at the time of mounting the blade, and the description thereof will be omitted to avoid repetition.
In the present embodiment, an example of the blade 5 having a relatively small plate thickness is shown. However, any blade that can be inserted into the slot 12a can be used even if it has a thickness that does not substantially leave a gap.
[0026]
As is clear from the above description, in the jigsaw according to the present embodiment, the blade guide 15 for locking the retaining protrusions 5b, 5b of the blade 5 is pushed from the unlock position regardless of the plate thickness of the blade 5. It can be rotated to the start position. Therefore, the locking projections 5b and 5b of the blade 5 and the blade guide 15 can be reliably locked, and the blade 5 can be reliably prevented from coming off.
[0027]
Specific examples of the present invention have been described in detail above, but these are merely examples and do not limit the scope of the claims. The technology described in the claims includes various modifications and changes of the specific examples illustrated above.
In addition, the technical elements described in the present specification or the drawings exhibit technical usefulness alone or in various combinations, and are not limited to the combinations described in the claims at the time of filing. In addition, the technology exemplified in this specification or the drawings achieves a plurality of objects at the same time, and has technical utility by achieving one of the objects.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing a jigsaw according to an embodiment.
FIG. 2 is a longitudinal sectional view of a clamping device.
3 is a cross-sectional view taken along line III-III in FIG.
4 is a cross-sectional view taken along the line IV-IV in FIG. 3;
FIG. 5 is a plan view of a blade guide.
6 is a bottom view of the blade mounting device, corresponding to the arrow A in FIG. 1 when the blade is not mounted. FIG.
FIG. 7 is a perspective view of an operation member.
8A and 8B are operation explanatory views of the blade mounting device, where FIG. 8A shows a state where the operation member and the blade guide are in an open position, and FIG. 8B shows a cam position at that time.
FIGS. 9A and 9B are diagrams for explaining the operation of the blade mounting device, where FIG. 9A shows a state where the operation member and the blade guide are at the pushing start position, and FIG.
FIGS. 10A and 10B are diagrams for explaining the operation of the blade mounting device, where FIG. 10A shows a state where the operation member and the blade guide are in a locked position, and FIG.
FIGS. 11A and 11B are operation explanatory diagrams of the blade mounting device, where FIG. 11A shows a state where the operation member is in a closed position, and FIG. 11B shows a cam position at that time.
FIG. 12 is a side view of a blade.
[Explanation of symbols]
1. Jigsaw
2 ..Housing
4 ..Drive shaft
5 .. Blade
5b ・ ・ Protrusions for retaining
10. ・ Clamping device
12. Rod member
12a slot (insertion part)
13. Push pin
15. Blade guide
15b through hole
16. Cam
30 .. Operation members

Claims (3)

基端部側縁に抜止用突起を有するブレードを往復動する駆動軸に取付けるブレード取付装置を備える往復切断工具であって、
ブレード取付装置は、
駆動軸の下端部に固設され、ブレード基端部を駆動軸の軸線に沿って上向きに挿し込み可能に形成された挿込部を有するロッド部材と、
ロッド部材に装着され、挿込部に挿入されるブレード基端部の側面に対し当接あるいは離間する方向に移動可能に形成されたプッシャ部材と、
ロッド部材に軸線回りの回動が可能に装着され、抜止用突起が通過可能な貫通部を有するとともに、その貫通部を通過した抜止用突起に対して軸線回りに回動した位置で係止可能に形成された抜止支持部材とを備え、
抜止支持部材には、当該抜止支持部材の回動操作に応じてプッシャ部材を軸線直角方向に推し進めるカムが設けられており、そのカムは、抜止支持部材がブレード基端部を挿込部に挿し込み可能なブレード脱着位置から所定の角度回動操作された押動開始位置まで回動操作される間はプッシャ部材を推し進めず、押動開始位置からさらに回動操作されることによってプッシャ部材を推し進めることを特徴とする往復切断工具。
A reciprocating cutting tool comprising a blade attachment device for attaching a blade having a retaining projection on a base end side edge to a drive shaft that reciprocates,
The blade mounting device
A rod member having an insertion portion fixed to the lower end portion of the drive shaft and formed so that the blade base end portion can be inserted upward along the axis of the drive shaft;
A pusher member that is attached to the rod member and formed so as to be movable in a direction in which the blade comes into contact with or separates from the side surface of the blade base end inserted into the insertion portion;
Mounted on the rod member so as to be able to rotate around the axis, and has a through-hole through which the retaining protrusion can pass, and can be locked at a position rotated around the axis with respect to the retaining protrusion that has passed through the through-hole. A retaining support member formed on the
The retaining support member is provided with a cam that pushes the pusher member in a direction perpendicular to the axis in accordance with the rotation operation of the retaining support member, and the retaining support member inserts the blade base end portion into the insertion portion. The pusher member is not pushed forward while the pusher member is pivoted from the attachable blade attaching / detaching position to the pushing start position that is pivoted by a predetermined angle, and the pusher member is pushed forward by further pivoting from the pushing start position. A reciprocating cutting tool characterized by that.
抜止支持部材が押動開始位置からさらに回動操作されるときの、カムとプッシャ部材との接点における共通法線と、その接点からカムの回転中心に至る線分とのなす角が12°〜16°の範囲内にあることを特徴とする請求項1に記載の往復切断工具。The angle formed by the common normal line at the contact point between the cam and the pusher member and the line segment extending from the contact point to the rotation center of the cam when the retaining support member is further rotated from the pushing start position is 12 ° to The reciprocating cutting tool according to claim 1, wherein the reciprocating cutting tool is within a range of 16 °. 抜止支持部材の貫通部の孔縁部の一部に、ブレードを正規の位置に案内するテーパ面が形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の往復切断工具。The reciprocating cutting tool according to claim 1 or 2, wherein a taper surface for guiding the blade to a normal position is formed on a part of a hole edge portion of the through portion of the retaining member.
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