JP4011399B2 - 超音波診断装置の評価方法および評価装置 - Google Patents

超音波診断装置の評価方法および評価装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4011399B2
JP4011399B2 JP2002139161A JP2002139161A JP4011399B2 JP 4011399 B2 JP4011399 B2 JP 4011399B2 JP 2002139161 A JP2002139161 A JP 2002139161A JP 2002139161 A JP2002139161 A JP 2002139161A JP 4011399 B2 JP4011399 B2 JP 4011399B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ultrasonic diagnostic
diagnostic apparatus
interface
flat plate
distance measuring
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002139161A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003325522A (ja
Inventor
真 加藤
剛彦 杉ノ内
雅彦 橋本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Corp
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Panasonic Corp
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Panasonic Corp, Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Panasonic Corp
Priority to JP2002139161A priority Critical patent/JP4011399B2/ja
Publication of JP2003325522A publication Critical patent/JP2003325522A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4011399B2 publication Critical patent/JP4011399B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、超音波診断装置を評価する方法および評価装置に関し、特に生体の微小領域における厚さの変化量を計測する超音波診断装置の計測精度の評価方法および評価装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、心筋梗塞や脳梗塞などの循環器系疾病を患う国民が増加してきており、このような疾病の予防および治療を行うことが大きな課題となっている。
【0003】
心筋梗塞や脳梗塞の発病には、動脈の硬化が深く関係している。具体的には、動脈壁に粥腫が形成されたり、高血圧等の種々の要因によって動脈の新しい細胞が作られなくなったりすると、動脈は弾力性を失い、固く、脆くなる。そして、粥腫が形成された部分において血管が閉塞したり、粥腫を覆う血管組織が破裂することにより粥腫が血管内へ流出し、別の部分において動脈を閉塞させたり、動脈が硬化した部分が破裂したりすることによって、これらの疾病が引き起こされる。このため、動脈硬化を診断することがこれらの疾病予防や治療には重要となる。
【0004】
従来より、動脈が硬化しているかどうかは、血管カテーテルを用いて血管内部の様子を直接観察することによって診断されていた。しかし、この診断には、血管カテーテルを血管に挿入する必要があるため、患者への負担が大きいという問題があった。このため、血管カテーテルによる観察は、動脈が硬化していることが確かである患者に対して、その場所を特定するために用いられ、例えば、健康管理のための検査として、この方法が用いられることはなかった。
【0005】
動脈硬化の一因であるコレステロール値を測定したり、血圧値を測定したりすることは、患者への負担が少なく、容易に行うことのできる検査である。しかし、これらの値は、動脈が硬化している度合いを直接示すものではない。
【0006】
また、動脈硬化の治療薬を動脈の硬化が余り進行していない患者に対して投与することができれば、動脈硬化の治療に効果を発揮する。しかし、動脈硬化が進行してしまうと、治療薬によって動脈の硬化を抑制することはできても、硬化した動脈を完全に回復させることは難しいと言われている。
【0007】
こうした理由から、患者への負担が少なく、動脈の硬化が進行する前に動脈の硬化の度合いを診断する診断方法あるいは診断装置が求められている。
【0008】
一方、患者への負担が少ない医療診断装置として、超音波診断装置が従来より用いられている。超音波診断装置を用いて超音波を体外から照射することによって、患者に苦痛を与えることなく、体内の形状情報、運動情報あるいは質情報を得ることができる。
【0009】
特に超音波による計測を行えば、測定対象物の運動情報が得られるため、変位量から、測定対象物の弾性率を求めることができる。つまり、生体内の血管の弾性率を求めることができ、動脈の硬化の度合いを直接知ることが可能となる。また、患者に超音波プローブをあてるだけで測定できるため、患者への負担も少ない。このため、超音波診断装置を用いれば、動脈硬化の正確な診断も可能であるし、予防のための検診を被験者に対して負担を与える場合がなく行うことが期待される。
【0010】
しかし、従来より用いられている超音波診断装置は、例えば胎児の形状を観察したり、胎児の心音を聴診したりする超音波診断装置に代表されるように、形状情報や運動情報の分解能はそれほど高くない。このため、従来の超音波診断装置を用いて、心拍に合わせて収縮する動脈の弾性率を求めることは不可能であった。例えば、特開昭62−266040号公報に示されているもののように、測定対象の変位量計測が十分ではないものが多かった。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
近年、エレクトロニクス技術の進歩によって、超音波診断装置の測定精度を飛躍的に向上させることも可能になってきた。これに伴って、生体組織の微小運動を計測する超音波診断装置の開発が進んでいる。例えば、特開平10−5226号公報は、検出信号の振幅および位相の両方を用い、制約付最小二乗法によって対象物の瞬時の位置を決定し、高精度な位相のトラッキングを実現する超音波振動装置を開示している。この装置は、拍動により大きく動いている組織上の微小振動を計測することができる。この公報によれば、振幅が10mm以上ある拍動に伴う大振幅変位運動上の数百Hzまでの微小振動を拍動が10回程度繰り返されても十分再現よく計測することができる。
【0012】
この公報の装置は、数百Hzまでの高い周波数成分を再現性よく計測でき、超音波ビームを収束させることによって心筋や動脈壁上の直径1〜2mm程度の領域の弾性特性を得ることができる。また、一心拍中、あらゆる時相の成分の超音波信号が得られ、その信号の周波数スペクトル解析が可能である等の優れた特徴を備えていると報告されている。
【0013】
しかし、従来より用いられている超音波診断装置は、形状情報を計測するものが主流であったため、この生体の微小領域の運動情報を得る超音波診断装置の測定精度を評価する方法や装置は存在しなかった。特にミクロンオーダで厚み変化量を計測し得る超音波診断装置の測定精度を評価することはできなかった。
【0014】
本発明は、超音波診断装置による測定対象物の変位量の確かさを正確に評価することが可能な評価方法および評価装置を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明の超音波診断装置の評価方法は、音響インピーダンスおよび屈折率が実質的に異なる物質の第1の界面と第2の界面との距離を変化させながら、前記第1の界面と前記第2の界面との間の距離を光学的距離測定装置および超音波診断装置によって測定するステップと、前記光学的距離測定装置による測定結果を基準として前記超音波診断装置の計測結果から前記超音波診断装置の評価を行うステップとを包含する。
【0016】
ある好ましい実施形態では、前記測定ステップにおいて、前記第1の界面および前記第2の界面を実質的に平行に保ちながら前記第1の界面と前記第2の界面との距離を変化させる。
【0017】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置から出射される距離を計測するための光の光軸および前記超音波診断装置から出射される距離を計測するための超音波の音軸は、前記第1の界面および前記第2の界面と実質的に垂直である。
【0018】
ある好ましい実施形態において、前記第1の界面および前記第2の界面は、測定対象物質の表面からなる。
【0019】
ある好ましい実施形態において、前記測定対象物質はゴム、ゲル、および液体から選ばれる少なくとも1つを用いて形成されている。
【0020】
ある好ましい実施形態において、前記測定対象物質を平行な2つの平板によって挟み、前記2つの平板の間隔を変化させることによって、前記第1の界面と前記第2の界面との距離を変化させる。
【0021】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置の計測する領域と前記超音波診断装置の計測する領域とが重なるように前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置を配置する。
【0022】
ある好ましい実施形態において、前記第1の界面と前記第2の界面との距離を前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置によって同時に測定する。
【0023】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置は、レーザ光を用いて計測を行う。
【0024】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置は、10μm以内の測定精度を有している。
【0025】
ある好ましい実施形態において、前記超音波診断装置は医療用超音波診断装置である。
【0026】
また、本発明の超音波診断装置の評価を行う超音波診断装置の評価装置は、第1の平板および第2の平板と、前記第1の平板および第2の平板との距離を変化させる可動機構とを含み、前記第1の平板と前記第2の平板との間に挟まれて保持される測定対象物質の厚さを変化させる微小振動発生装置と、前記測定対象物質の厚さを計測するための光学的距離測定装置とを備え、前記測定対象物質の厚さを超音波診断装置によって計測し、前記光学的距離測定装置による測定結果を基準として、前記超音波診断装置の計測結果から前記超音波診断装置の評価を行う。
【0027】
ある好ましい実施形態において、前記測定対象物質を更に備え、前記測定対象物質は、前記第1の平板および前記第2の平板と異なる音響インピーダンスおよび屈折率を有する。
【0028】
ある好ましい実施形態において、前記微小振動発生装置は、第1の平板および第2の平板を互いに平行となるよう保つ。
【0029】
ある好ましい実施形態において、前記測定対象物質は、ゴム、ゲル、および液体から選ばれる少なくとも1つを用いて形成されている。
【0030】
ある好ましい実施形態において、微小振動発生装置は、前記第1の平板および/または第2の平板の前記測定対象物質と接する面に設けられた、前記光学的距離測定装置から出射される光を反射するための薄膜を更に含む。
【0031】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置から出射される計測のための光の光軸は、前記測定対象物質と前記第1の平板および第2の平板との接触によりそれぞれ形成される第1の界面および第2の界面と実質的に垂直であり、前記超音波診断装置から出射される計測のための超音波の音軸が、前記第1の界面および第2の界面と実質的に垂直になるよう前記超音波診断装置が保持される。
【0032】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置の光軸と前記超音波距離測定装置の音軸とが重なるように前記光学的距離測定装置および前記超音波距離測定装置が配置されている。
【0033】
ある好ましい実施形態において、評価装置は、前記測定対象物質の厚さを前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置によって同時に測定するために、前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置を制御する制御装置を更に備えている。
【0034】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置は、レーザを用いて計測を行う。
【0035】
ある好ましい実施形態において、前記光学的距離測定装置は、10μm以内の測定精度を有している。
【0036】
ある好ましい実施形態において、前記超音波診断装置は医療用超音波診断装置である。
【0037】
また、本発明の超音波診断システムは、上記いずれかに記載の超音波診断装置の評価装置と、超音波診断装置とを含む。
【0038】
【発明の実施の形態】
まず、本発明による超音波診断装置の評価装置を概略的に説明する。図1に示すように、超音波診断装置の評価装置30は、測定対象物質4の厚さを変化させる微小振動発生装置1と光学的距離測定装置21とを備え、評価装置30は、超音波診断装置41の測定精度を評価する。超音波診断装置41は超音波を測定対象物に照射し、反射された超音波の情報を解析することによって測定対象物の厚さを求める。同様に、光学的距離測定装置21も光を測定対象物に照射し、反射された光の情報を解析することによって測定対象物の厚さを求める。測定対象物として、同じ測定対象物質4を選び、その厚さを超音波診断装置41および光学的距離測定装置21を用いて計測し、光学的距離測定装置21による測定結果を基準として超音波診断装置41の測定精度を評価する。
【0039】
図2は、本発明による超音波診断装置の評価装置30および評価装置30によって評価される超音波診断装置41を模式的に示している。まず微小振動発生装置1を説明する。微小振動発生装置1は、第1の平板2および第2の平板3と、第1の平板2および第2の平板3の間の距離を変化させる可動機構7とを含む。
【0040】
第1の平板2と第2の平板3との間には測定対象物質4が挟まれ保持される。第1の平板2および第2の平板3が測定対象物質4の表面と接することにより、第1の界面5および第2の界面6が形成され、第1の界面5および第2の界面6によって測定対象物質4の厚さが規定される。
【0041】
上述したように、本発明の評価装置30では、測定対象物質4の厚さを超音波診断装置41および光学的距離測定装置21を用いて計測し、光学的距離測定装置21による測定結果を基準として超音波診断装置41の測定精度を評価する。このため、測定対象物質4の厚さを規定する第1の界面5および第2の界面6において、超音波診断装置41から出射される超音波および光学的距離測定装置21から出射される光が適当な割合で反射される必要がある。超音波および光が第1の界面5および第2の界面6において反射するために、第1の平板2を構成する物質と測定対象物質4との音響インピーダンスおよび屈折率は異なっている。また、第2の平板3を構成する物質と測定対象物質4との音響インピーダンスおよび屈折率も異なっている。第1の平板2を構成する物質と第2の平板3を構成する物質とは同じであってもよいし、異なっていてもよい。
【0042】
また、光学的距離測定装置21から出射される光は測定対象物質4を透過し、超音波診断装置41から出射される超音波は測定対象物質4を伝播する必要がある。このため、第1の平板2および第2の平板3のうち少なくとも一方は光学的距離測定装置21から出射される光が透過する物質により構成され、また、第1の平板2および第2の平板3のうち少なくとも一方は超音波診断装置41から出射される超音波は測定対象物質4を伝播する物質により構成される。例えば、第1の平板2は、超音波を伝播させやすいが、光は透過させにくい物質で構成し、第2の平板3は、超音波を伝播させにくく、光を透過させやすい物質で構成してもよい。この場合には、第1の平板2側から超音波を出射して測定対象物質の厚さを測定し、第2の平板3側から光を出射して、測定対象物質の厚さを測定することが好ましい。あるいは、第1の平板2および第2の平板2の一方のみまたは両方が、超音波を伝播させやすく、光を透過させやすい物質で構成されていてもよい。
【0043】
第1の平板2および第2の平板3を構成する物質としては、ポリスチレン、
ポリメタクリル酸メチルなどのプラスチックや亜鉛化セレン、硫化カドミウム、塩化カリウムなどの光学用部材、ガラス、金属などを用いることができる。測定対象物質4としては、ゴム、ゲル、液体などを用いることができ、ゲルとして特に、ゲル状のゼラチンや寒天などの生体ファントムやシリコンゲルなどを用いることができる。上述したように、第1の界面5および第2の界面6において、超音波および光が反射して、超音波診断装置41および光学的距離測定装置21による適切な計測が行えるよう、これらの物質を適宜選択して、音響インピーダンス、屈折率および光の透過率を調整する。
【0044】
図3に示すように、第1の平板2および第2の平板3と測定対象物質4との音響インピーダンス差が十分でない場合には、測定対象物質にグラファイトやガラスビーズなどの添加物14を測定対象物質4に添加し、音響インピーダンスが調整された測定対象物質4’を用いてもよい。また、第1の平板2および第2の平板3と測定対象物質4との屈折率差が十分でない場合には、第1の平板2および第2の平板3の測定対象物質4と接する面に薄膜13を形成し、薄膜13を備えた第1の平板2’および第2の平板3’を用いてもよい。薄膜13は、アルミニウムなどの金属やグラファイトなどからなり、スパッタリングなどの薄膜技術を用いて形成される。このような方法によれば、音響インピーダンスと屈折率とを独立して調整することができる。
【0045】
図1に示すように、第1の平板2および第2の平板3はそれぞれ実質的に平行平板であることが好ましい。これは、超音波診断装置41から出射される超音波および光学的距離測定装置21から出射される光が第1の平板2および第2の平板3の表面において屈折し、進行した超音波および光の進行方向が直線とならないことを避けるためのである。また、第1の平板2および第2の平板3は平行に設置されることが好ましい。
【0046】
第1の平板2には、可動機構7が接続されている。可動機構7としては、種々のアクチュエータを用いることができる。可動機構7は、電源8から与えられる電力により駆動される。与える電力の波形によって、可動機構7の振幅、周波数、波形等を制御することができる。電源8は信号発生器9により制御される。信号発生器9は正弦波、三角波、複数の正弦波を加算した波など、種々の波形の信号を電源8へ出力し、電源8はその信号に基づいて可動機構7を駆動する。
【0047】
図2では、可動機構7は、矢印16で示す方向に伸縮し、これに伴って第1の平板2が矢印16で示す方向に移動する。つまり、第1の平板2は可動機構7に一致した運動をする。その結果、測定対象物質4の厚みが変化する。
【0048】
測定対象物質4が弾性体である場合には、第1の平板2は可動機構7と接続されていなくてもよい。この場合、可動機構7が下方へ移動するに伴って、第1の平板2も下方へ移動し、測定対象物質4に十分な力が加えられて、測定対象物質4はその厚さが小さくなるよう変形する。一方、可動機構7が上方へ移動する場合、第1の平板2は可動機構7によって移動することはない。しかし、弾性力によって、測定対象物質4は元の形に戻ろうとするため、第1の平板2が上へ持ち上げられる。このため、測定対象物質4は伸縮することができる。なお、この場合、測定対象物質4の厚さの変化は、第1の平板2に可動機構7を接続した場合とは異なる。
【0049】
微小振動発生装置1は、複数の可動機構7を備えていることが好ましい。複数の可動機構7を設け、第1の平板2を複数の点において駆動させることによって、第1の平板2をより平行に移動させることができるからである。これによって、第1の平板2と第2の平板3との間の距離は2つの平板間のどの場所においても等しくなり、第1の界面5と第2の界面6とで定義される測定対象物質4の厚さがどの場所においても等しくすることができる。
【0050】
可動機構7をひとつだけ用いる場合には、第1の平板2が第2の平板3に対して平行に移動するよう可動機構7と第1の平板2とをしっかり固定することが好ましい。
【0051】
また、超音波診断装置41から出射された距離計測用の超音波が照射する領域と、光学的距離測定装置21から出射された距離計測用の光が照射する領域とが重なる場合、つまり、超音波診断装置41および光学的距離測定装置21を用いて、測定対象物質4の同じ領域の厚さを測定する場合には、第1の平板2と第2の平板3とは多少平行状態からずれていてもよい。
【0052】
図2に示すように、可動機構7および第2の平板3は固定冶具11により保持されている。これにより、可動機構7の力が測定対象物質4に加えられ、可動機構7の移動に伴って測定対象物質4の厚さが変化する。
【0053】
固定冶具11全体は水槽12内に固定され、水槽12は、水やアルコールなどの液体からなる媒質10で満たされている。少なくとも第1の平板2が完全に媒質10中に保持されることが好ましい。媒質10としては、超音波が伝播する種々の物質を用いることができる。特に、超音波診断装置41が医療用のものである場合には、媒質10として水を用いることが好ましい。水と生体との音響特性はよく一致しているからである。測定対象物質4として液体を用いる場合には、媒質10として測定対象物質4に用いた物質と同じ物質を用いてもよい。
【0054】
次に光学的距離測定装置21を説明する。光学的距離測定装置21として、光を出射し、反射した光を検知して距離を求める方法を採用するものであれば、どのような測定原理を用いる光学的距離測定装置であってもよい。例えば、共焦点の原理を採用したレーザ変位計や光の位相変化を利用するヘテロダイン変位計などの計測原理を利用した光学的距離測定装置を用いることができる。
【0055】
図2に示すように、本実施形態の光学的距離測定装置21は、レーザ光出射部22と、ビームスプリッタ23と、レーザ光受光部24と、演算処理部25と表示部26とを含む。
【0056】
レーザ光出射部22から出射されたレーザ光は光路28上を進み、ビームスプリッタ23および計測基準位置29を透過して微小振動発生装置1へ入射する。微小振動発生装置1において、レーザ光は水槽12、媒質10第2の平板3を透過して測定対象物質4の第2の界面6へ達する。レーザ光の一部は、第2の界面6で反射して、反射光として光路28上を戻り、ビームスプリッタ23へ達する。反射光の一部はビームスプリッタ23によって反射され、レーザ受光部24において検知される。
【0057】
また、測定対象物質4を透過したレーザ光は第1の界面5によって反射され、反射光として光路28上を戻り、ビームスプリッタ23によって反射され、レーザ受光部24において検知される。
【0058】
光学的距離測定装置21は、レーザ受光部24において検知した反射光に基づいて、計測基準位置29から第1の反射面5までの距離L1を演算処理部25の演算によって求めることができる。また、同様にして、計測基準位置29から第2の反射面6までの距離L2を演算処理部25の演算によって求めることができる。この演算は実質的にリアルタイムで行うことができる。測定対象物質4の厚さは微小振動発生装置1によって変化させられているので、距離L1および距離L2も計測時刻によって変化する。したがって、これらの距離をL1(t)およびL2(t)と表す。求められた距離L1(t)および距離L2(t)は表示部26に表示される。距離L1(t)と距離L2(t)との差ΔL(t)が測定対象物質4の厚さとなる。距離L1(t)および距離L2(t)をオシロスコープ27へ出力し、オシロスコープ27においてΔL(t)を求めてもよいし、演算処理部25においてΔL(t)を求めてもよい。また、オシロスコープ27の換わりにパーソナルコンピュータなどを用いてもよい。
【0059】
光学的距離測定装置21は、超音波診断装置41の測定精度を評価するための基準となる計測値を求める。このため、超音波波診断装置41を評価するのに必要な精度の計測が行えるような光学的距離測定装置21を適宜選択する。入手が可能な市販の光学的距離測定装置は、0.01〜1000μmの測定精度を備えている。0.01μmの測定精度を備えた光学的距離測定装置として、例えばキーエンス社製のLCー2420がある。本実施形態の超音波診断装置41は動脈硬化の程度を診断するものであるため、光学的距離測定装置21は10μm以内の高い測定精度を備えていることが好ましく、1μm以内の高い測定精度を備えていることがより好ましい。動脈壁の厚さ変化が数十μm程度あるため、10μm以内の測定精度があれば動脈硬化の診断が可能の超音波診断装置を評価することができ、1μm以内の測定精度を備えることによって、ミクロンオーダで超音波診断装置の測定精度を評価することができる。
【0060】
次に、評価装置30により評価される超音波診断装置41を説明する。本実施形態の超音波診断装置41としては、例えば特開平10−5226号公報に開示されているものを用いることができる。超音波診断装置41は、超音波プローブ46、整合回路45、送信アンプ44、受信アンプ47、演算処理部42、D/A変換器43、A/D変換器48およびパーソナルコンピュータ49を含む。演算処理部42から任意の時刻T1において発せられた超音波発生信号はD/A変換器43においてアナログ信号に変換され、送信アンプ44において増幅される。増幅された超音波発生信号は、整合回路45を経由して超音波プローブ46へ入力される。超音波プローブ46は、信号を機械的振動に変換し、超音波を発振する。出射された超音波は、音軸50に沿って媒質10および第1の平板2内を伝播し、測定対象物質4へ到達する。超音波の一部は測定対象物質の第1の界面5において反射し、反射波として音軸50上を戻り、超音波プローブ46へ入射する。超音波プローブ46は反射波を電気的信号に変換して整合回路45を経て受信アンプ47において増幅される。増幅された受信信号は、A/D変換器48においてデジタル信号に変換され、パーソナルコンピュータ49へ入力される。
【0061】
受信信号は直交検波処理およびローパスフィルタリング処理が施されて、パーソナルコンピュータ49内のメモリに保存される。続いて時刻T1から時間Δtが経過した後、同様の測定を行う。時刻T1における受信信号の位相と時刻T1+Δtにおける受信信号の位相とから、時刻T1における受信信号および時刻T1+Δtにおける受信信号の振幅は変化せず、位相と反射位置のみが変化するという制約を与え、最小二乗法によって位相の変位を求め、第1の界面5の位置の変位量C1(T)を算出する。この動作を繰り返すことによって第1の界面5の位置の経時変化C1(t)を求める。
【0062】
同様な計測を第2の界面6に対しても行い、第2の界面6によって反射された超音波を超音波プローブ46で受信する。そして、第2の界面6の位置の経時変化C2(t)を求める。測定対象物質4の厚さの変化量ΔC(t)は、C1(t)とC2(t)との差分として求められる。
【0063】
なお、超音波診断装置41で求められるΔC(t)は、測定対象物質4の厚さの変化量を時間の関数として表しているのに対して、光学的距離測定装置21によって求められるΔL(t)は測定対象物質4の厚さを時間の関数として表す。したがって、ΔL(t)およびΔC(t)は、測定対象物質4の測定開始時における厚さL0として、ΔL(t)=L0+ΔC(t)の関係を満たす。
【0064】
以上説明した評価装置30を用いて信号発生器9が生成する信号評価を行う。図2に示すように超音波プローブ46から出射する超音波の音軸50が第1の界面5および第2の界面6に対して垂直になるよう超音波診断装置41の超音波プローブ46を保持する。超音波プローブ46の超音波が出射する面は媒質10中に位置していることが好ましい。媒質10と空気等との界面が超音波プローブ46と測定対象物質4との間に位置し、不要な反射が生じるのを防ぐためである。また、微小振動発生装置1の底面側からレーザ光の光軸28が第1の界面5および第2の界面6に対して垂直になるよう光学的距離測定装置21を保持する。
【0065】
次に、評価装置30の信号発生器9が生成する信号をトリガ信号として用い、光学的距離測定装置21に接続されたオシロスコープ27に入力する。オシロスコープ27には、トリガ信号により決定されるタイミングで光学的距離測定装置21によって計測された測定対象物質4の厚さが表示される。信号発生器9が生成する信号はまた、超音波診断装置41のパーソナルコンピュータ49へもトリガ信号として入力される。超音波診断装置41はトリガ信号により決定されるタイミングで測定対象物質4の厚さを計測し、計測結果を表示する。信号発生器9が生成する信号は、超音波診断装置41の演算処理部42や光学的距離計測装置の演算処理部25へ入力し計測を行ってもかまわない。このように、信号発生装器9を光学的距離測定装置21および超音波診断装置41による計測の制御装置として用い、信号発生器9が生成する信号を光学的距離測定装置21および超音波診断装置41による計測のトリガ信号として利用することによって、光学的距離測定装置21および超音波診断装置41を用いて同時に測定対象物質4の厚さを計測することができる。これによって、光学的距離測定装置21によって計測するときの測定対象物質4の厚さと超音波診断装置41によって計測するときの測定対象物質4の厚さが異なる可能性が小さくなり、より精度の高い評価を行うことができる。
【0066】
また、図4に示すように、超音波診断装置41のプローブから出射される超音波が測定対象物質4に照射する領域と、光学的距離測定装置21のレーザ光出射部22から出射されるレーザ光が測定対象物質4に照射する領域とが重なるようにし、超音波診断装置41により測定を行う領域と光学的距離測定装置21により測定する領域とが一致しているほうが好ましい。測定対象物質4の同じ場所を測定することによって、光学的距離測定装置21が計測する測定対象物質4の厚さと超音波診断装置41が計測する測定対象物質4の厚さが異なる可能性が小さくなり、より精度の高い評価を行うことができる。また、同じ場所を測定する場合には、第1の平板2が第2の平板3に対して完全には平行となっていなくてもよい。光学的距離測定装置21および超音波診断装置41が計測する測定対象物質4の厚さは実質的に等しくなるので、精度の高い評価を行うことができる。
【0067】
なお、一般に超音波診断装置41から出射される超音波のビーム径(1mm程度)は光学的距離測定装置21から出射されるレーザ光のビーム径(数μm程度)より大きい。このため、超音波診断装置41によれば、超音波が照射される領域の平均の厚さを求められるのに対して、光学的距離測定装置21はその領域の一部分の厚さを計測していることになり、測定誤差が生じる可能性がある。このような誤差が問題となる場合には、超音波が照射される領域内の複数箇所において、光学的距離測定装置21による計測を行い、計測によって得られた値の平均値を光学的距離測定装置21による測定値としてもよい。
【0068】
また、微小振動発生装置1の制御精度が超音波診断装置41の評価に必要な測定精度よりも高く、第1の平板2を第2の平板3に対して十分に平行に移動させることができ、また、可動機構7の移動距離が常に同じであるとみなせる場合には、超音波診断装置41による計測と光学的距離測定装置21による計測とは同時に行わなくてもよい。また、超音波診断装置41により測定を行う領域と光学的距離測定装置21により測定する領域とが異なっていてもよい。
【0069】
更に、図2では、微小振動発生装置1の上側から超音波診断装置41による測定を行い、下側から光学的距離測定装置21による測定を行うように示している。これは、上述したように、測定対象物質4の同じ領域を超音波診断装置41および光学的距離測定装置21によって同時に計測するためのである。しかし、測定対象物質4の異なる領域を超音波診断装置41および光学的距離測定装置21によって計測する場合や、超音波診断装置41および光学的距離測定装置21の計測を同時に行わない場合には、超音波診断装置41および光学的距離測定装置21を用いて微小振動発生装置1に対して同じ側から計測を行ってもよい。
【0070】
このようにして光学的距離測定装置21および超音波診断装置41による計測を行い、光学的距離測定装置21によって得られた計測結果から、超音波診断装置41の測定精度を評価する。例えば、可動機構7を振幅10μmで駆動し、測定精度0.5μmの光学的距離測定装置21を用いるとする。超音波診断装置41による計測結果が、振幅10μmを有する波形となり、光学的距離測定装置21による測定結果の波形と一致する場合には、超音波診断装置41は光学的距離測定装置21と同程度の測定精度を備えている。つまり、超音波診断装置41の測定精度は0.5μm程度である。一方、超音波診断装置41による測定結果が、10±2μmの振幅を有する波形となる場合には、超音波診断装置41の測定精度は2μmとなる。
【0071】
以下に具体的な一例を示す。第1の平板2および第2の平板として、いずれも厚さが8.0mmであるポリスチレン板を用意する。測定対象物質4にはシリコンゲルを用い、測定対象物質4の厚さが約1.0mmになるように第1の平板2を保持する。可動機構7として、最大ストロークが約20μmであるアクチュエータを用いて、約7μmのストロークで可動機構7を駆動する。つまり、シリコンゲルからなる測定対象物質4の厚さの変化量は約7μmである。測定対象物質4と第1の平板2とは接着せず、押し縮められた測定対象物質4は弾性力によって復元させる。
【0072】
光学的距離測定装置21として、共焦点型レーザ距離測定装置を用いる。本実施形態では、キーエンス社製のレーザフォーカス変位計LT8100を用いる。この装置の測定精度は0.2μmであり、赤色レーザダイオードによって発生する670nmの波長を有するレーザ光を利用する。ポリスチレンからなる第1の平板2および第2の平板3の波長670nmにおける屈折率は1.59であり、シリコンゲルからなる測定対象物質4の屈折率は1.41である。このため、第1の界面5および第2の界面6におけるレーザ光の反射率は約6%となる。また、第1の平板2および第2の平板3の波長670nmにおける光の透過率は90%以上であり、測定対象物質4の波長670nmにおける光の透過率は95%以上である。反射率の値は小さいが、この程度の反射率であっても本実施形態に用いる共焦点型レーザ距離測定装置を用いて十分に距離を測定することができる。
【0073】
ポリスチレンからなる第1の平板2および第2の平板3の音響インピーダンスは2.42×106kg/m3であり、シリコンゲルからなる測定対象物質4の音響インピーダンスは、0.97×106kg/m2・sである。このため、第1の界面5および第2の界面6における超音波の反射率はいずれも約43%となる。この値は、一般的な超音波診断装置による計測に十分なものである。
【0074】
このような条件において、微小振動発生装置1を用いて測定対象物質4の厚さを変化させ、その厚さの変化を光学的距離測定装置21および超音波診断装置41によって計測を行った。図5は、可動機構7を振幅約7.2μm、周波数0.5Hzの正弦波で駆動した結果を示している。図5において、超音波診断装置41によって得られた値を曲線51で示し、光学的距離測定装置21により得られた値を破線52で示している。図5から明らかなように、曲線51は、破線52と非常によく一致している。具体的には、曲線51の振幅と破線52の振幅とは等しく、約7.2μmである。光学的距離測定装置21の測定精度が0.2μmであるので、超音波診断装置41の測定精度も0.2μm程度であることが確認できる。
【0075】
また、曲線51の位相は、破線52の位相と一致している。可動機構7の周波数は0.5Hzであるから、超音波診断装置41を用いて動脈を診断した場合、位相の遅れが生じることなく、リアルタイムで動脈の動きを計測できることを示している。したがって、超音波診断装置41は、動脈硬化を診断するのに適した測定精度を備えていると評価できる。
【0076】
上記実施形態では、超音波診断装置41を評価する超音波診断装置の評価装置30を説明したが、超音波診断装置41に超音波診断装置の評価装置30を組み込み、超音波診断装置41と評価装置30とを備えた超音波診断システムを構成してもよい。このような超音波診断システムによれば、必要に応じて適宜、超音波診断装置41の測定精度を評価し、評価結果に基づいて超音波診断装置41の校正を行うことができる。
【0077】
また、本実施形態では、医療用の超音波診断装置を評価したが、本発明の超音波診断装置の評価装置は他の用途に用いられる超音波診断装置を評価することが可能である。
【0078】
【発明の効果】
本発明の超音波診断装置の評価装置によれば、超音波診断装置による測定対象物の変位量の確かさを正確に評価することができる。また、評価装置に用いる光学的距離測定装置を選択することによって、任意の測定精度で超音波診断装置を評価することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の超音波診断装置の評価装置を概括的に説明する図である。
【図2】本発明の超音波診断装置の評価装置および評価の対象となる超音波診断装置の構成を説明する図である。
【図3】第1の平板、第2の平板および測定対象物質の変形例を示す図である。
【図4】超音波診断装置および光学的距離測定装置の測定領域を説明する図である。
【図5】図2に示す超音波診断装置の評価装置を用いて超音波診断装置を評価した結果を示す一例である。
【符号の説明】
1 微小振動発生装置
2 第1の平板
3 第2の平板
4 測定対象物質
5 第1の界面
6 第2の界面
7 可動機構
8 電源
9 信号発生器
10 媒質
11 固定冶具
12 水槽
21 光学的距離測定装置
30 超音波診断装置の評価装置
41 超音波診断装置

Claims (23)

  1. 音響インピーダンスおよび屈折率が実質的に異なる測定対象物質および前記測定対象物質以外の物質が接することにより形成される第1の界面と第2の界面との距離を変化させながら、前記第1の界面と前記第2の界面との間の距離を光学的距離測定装置および超音波診断装置によって測定するステップと、
    前記光学的距離測定装置による測定結果を基準として前記超音波診断装置の計測結果から前記超音波診断装置の評価を行うステップと、
    を包含する超音波診断装置の評価方法。
  2. 前記測定ステップにおいて、前記第1の界面および前記第2の界面を実質的に平行に保ちながら前記第1の界面と前記第2の界面との距離を変化させる請求項1に記載の超音波診断装置の評価方法。
  3. 前記光学的距離測定装置から出射される距離を計測するための光の光軸および前記超音波診断装置から出射される距離を計測するための超音波の音軸は、前記第1の界面および前記第2の界面と実質的に垂直である請求項2に記載の超音波診断装置の評価方法。
  4. 前記第1の界面および前記第2の界面は、前記測定対象物質の表面からなる請求項2に記載の超音波診断装置の評価方法。
  5. 前記測定対象物質はゴム、ゲル、および液体から選ばれる少なくとも1つを用いて形成されている請求項4に記載の超音波診断装置の評価方法。
  6. 前記測定対象物質を平行な2つの平板によって挟み、前記2つの平板の間隔を変化させることによって、前記第1の界面と前記第2の界面との距離を変化させる請求項5に記載の超音波診断装置の評価方法。
  7. 前記光学的距離測定装置の計測する領域と前記超音波診断装置の計測する領域とが重なるように前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置を配置する請求項2に記載の超音波診断装置の評価方法。
  8. 前記第1の界面と前記第2の界面との距離を前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置によって同時に測定する請求項7に記載の超音波診断装置の評価方法。
  9. 前記光学的距離測定装置は、レーザ光を用いて計測を行う請求項3に記載の超音波診断装置の評価方法。
  10. 前記光学的距離測定装置は、10μm以内の測定精度を有している請求項3に記載の超音波診断装置の評価方法。
  11. 前記超音波診断装置は医療用超音波診断装置である請求項1から10のいずれかに記載の超音波診断装置の評価方法。
  12. 第1の平板および第2の平板と、前記第1の平板および第2の平板との距離を変化させる可動機構とを含み、前記第1の平板と前記第2の平板との間に挟まれて保持される測定対象物質の厚さを変化させる微小振動発生装置と、
    前記測定対象物質の厚さを計測するための光学的距離測定装置と、
    を備え、前記測定対象物質の厚さを超音波診断装置によって計測し、前記光学的距離測定装置による測定結果を基準として、前記超音波診断装置の計測結果から前記超音波診断装置の評価を行う超音波診断装置の評価装置。
  13. 前記測定対象物質を更に備え、前記測定対象物質は、前記第1の平板および前記第2の平板と異なる音響インピーダンスおよび屈折率を有する請求項12に記載の超音波診断装置の評価装置。
  14. 前記微小振動発生装置は、第1の平板および第2の平板を互いに平行となるよう保つ請求項12に記載の超音波診断装置の評価装置。
  15. 前記測定対象物質は、ゴム、ゲル、および液体から選ばれる少なくとも1つを用いて形成されている請求項13に記載の超音波診断装置の評価装置。
  16. 微小振動発生装置は、前記第1の平板および/または第2の平板の前記測定対象物質と接する面に設けられた、前記光学的距離測定装置から出射される光を反射するための薄膜を更に含む請求項13に記載の超音波診断装置の評価装置。
  17. 前記光学的距離測定装置から出射される計測のための光の光軸は、前記測定対象物質と前記第1の平板および第2の平板との接触によりそれぞれ形成される第1の界面および第2の界面と実質的に垂直であり、前記超音波診断装置から出射される計測のための超音波の音軸が、前記第1の界面および第2の界面と実質的に垂直になるよう前記超音波診断装置が保持される請求項13に記載の超音波診断装置の評価装置。
  18. 前記光学的距離測定装置の光軸と前記超音波距離測定装置の音軸とが重なるように前記光学的距離測定装置および前記超音波距離測定装置が配置されている請求項17に記載の超音波診断装置の評価装置。
  19. 前記測定対象物質の厚さを前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置によって同時に測定するために、前記光学的距離測定装置および前記超音波診断装置を制御する制御装置を更に備えた請求項18に記載の超音波診断装置の評価装置。
  20. 前記光学的距離測定装置は、レーザを用いて計測を行う請求項19に記載の超音波診断装置の評価装置。
  21. 前記光学的距離測定装置は、10μm以内の測定精度を有している請求項20に記載の超音波診断装置の評価装置。
  22. 前記超音波診断装置は医療用超音波診断装置である請求項12から21のいずれかに記載の超音波診断装置の評価装置。
  23. 請求項12から22のいずれかに記載の超音波診断装置の評価装置と、
    超音波診断装置と、
    を含む超音波診断システム。
JP2002139161A 2002-05-14 2002-05-14 超音波診断装置の評価方法および評価装置 Expired - Fee Related JP4011399B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002139161A JP4011399B2 (ja) 2002-05-14 2002-05-14 超音波診断装置の評価方法および評価装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002139161A JP4011399B2 (ja) 2002-05-14 2002-05-14 超音波診断装置の評価方法および評価装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003325522A JP2003325522A (ja) 2003-11-18
JP4011399B2 true JP4011399B2 (ja) 2007-11-21

Family

ID=29700413

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002139161A Expired - Fee Related JP4011399B2 (ja) 2002-05-14 2002-05-14 超音波診断装置の評価方法および評価装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4011399B2 (ja)

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS62106750A (ja) * 1985-11-05 1987-05-18 キヤノン株式会社 角膜厚測定用超音波ブロ−プ
JPH04285542A (ja) * 1991-03-15 1992-10-09 Fujitsu Ltd 超音波ファントム
JPH05333148A (ja) * 1992-05-27 1993-12-17 Tokimec Inc 障害物検出装置
JP2840040B2 (ja) * 1994-12-22 1998-12-24 アロカ株式会社 組織内音速測定方法
US6148655A (en) * 1996-06-03 2000-11-21 Mallinckrodt Inc. Method for calibrating ultrasound devices and contrast agents and system therefor
JP4681110B2 (ja) * 2000-11-13 2011-05-11 アロカ株式会社 超音波生体組織評価システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003325522A (ja) 2003-11-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN100512764C (zh) 超声诊断设备和超声诊断方法
US8740818B2 (en) Method and apparatus for characterization of clot formation
US8439839B2 (en) Ultrasonic diagnosis device and ultrasonic probe for use in ultrasonic diagnosis device
JP4206218B2 (ja) 循環動態測定装置
JP2004536620A (ja) レーザー超音波を使用した歯構造の診断
JP2004536620A5 (ja)
KR20120071385A (ko) 전단파를 전파시켜 포유동물 연조직내 물리적 파라미터를 측정하는 방법 및 기기
JPWO2006043528A1 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
CA2774680A1 (en) Ultrasound-based method and related system to evaluate hemostatic function of whole blood
JP7295129B2 (ja) ハイブリッドエラストグラフィ法、ハイブリッドエラストグラフィのためのプローブおよびデバイス
Coleman et al. Acoustic performance and clinical use of a fibreoptic hydrophone
WO2005112774A1 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置の制御方法
JP5609960B2 (ja) 超音波診断装置
JP4191980B2 (ja) 超音波診断装置および超音波計測方法
JP4011399B2 (ja) 超音波診断装置の評価方法および評価装置
JP5014132B2 (ja) 超音波診断装置
JP5154858B2 (ja) 超音波診断装置および超音波診断装置に利用される超音波プローブ
CN109009229A (zh) 一种巩膜力学特性在体定量测量的设备及方法
Qu et al. Deformation measurement of liquid-filled elastic tube embedded in soft material using optimal pulse width method under photoacoustic excitation
CN110831505A (zh) 由谐波弹性成像引导的测量超声衰减参数的方法、探头和用于实施该方法的装置
Chua et al. Piezoelectric photoacoustic system for fluid flow monitoring
RU2794039C2 (ru) Способ гибридной эластографии, зонд и устройство для гибридной эластографии
JP3378941B2 (ja) 位置自動追尾型超音波血流計測装置
Liu et al. Estimating the elasticity properties of arterial phantoms using fiber-based laser doppler vibrometry
JP2007000221A (ja) 超音波診断装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050118

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070619

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070626

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070723

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070814

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070905

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100914

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110914

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120914

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130914

Year of fee payment: 6

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees