JP4010853B2 - Aromatic polyamide whisker and method for producing the same - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は芳香族ポリアミドウイスカーおよびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
アラミド即ち芳香族ポリアミドは、一般に300℃以上の融点を有し、耐熱性、力学特性に優れた高分子量体であるが、その耐熱性の高さ故に、著しく成形性が制限され、現在に至っても広範囲に技術が実用に至っているのは、液晶紡糸成形、湿式成形による繊維およびフィルムのみである。繊維においては、複合材料の強化剤フィラーとして用いられ、効果的な物理的強度を向上させる手段として用いられている。
【0003】
しかしながら、これらの繊維は長繊維であり、基本的に1方向のみしか補強することができず、多方向的に補強を行う為には、複雑な補強構造や、手順を必要としているのが現状である。多方向的に補強を行う手段としては、フィラーをチョップ化・充填して行う方法が考えられるが、該長繊維を切断してもその長さには限界があり、マトリックス樹脂に対する均一分散性をあげるためには、数百マイクロメーター以下にする必要があり、従来の様に繊維を切断することで対応するには限界があった。
【0004】
一方、高分子自身のヒゲ状に自己結晶化せしめるその結晶化物をフィラーとして用いる「高分子ウィスカー」という技術が上記に代わる技術として展開されている。例えば、ポリオキシメチレンのウィスカー状物や、特開昭61−136516号公報,特開昭61−276819号公報および特開昭61−285217号公報に紹介されているポリ(p−オキシベンゾイル)ウィスカー状物、ポリ(2−オキシ−6−ナフトイル)がある。
【0005】
しかしながら、近年より高い物性、熱特性がフィラーとして求められており、上述した芳香族ポリアミドがウィスカーとして製造可能になれば、産業に大きな効果を与えると期待される。
【0006】
一方近年、超臨界状態の炭酸ガスを用いてプラスチックの形態を形成する技術が注目されている。US4473664,US5158986,WO92/17533で紹介されている。これらの方法は、熱可塑性樹脂に超臨界状態の炭酸ガスを溶解せしめ、流動性可塑性を向上させ、大気圧下に押し出しあるいは成形する技術であり、従来にないプラスチックの形態変化が可能な技術として注目されている。しかしながら、上記の様な技術を用いても現在のところ芳香族ポリアミドの形態を変更することは不可能であり、芳香族ポリアミドウィスカーを得ることが実現できていない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、従来の高分子ウイスカーにない高耐熱性の芳香族ポリアミドウィスカーおよびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、芳香族ポリアミドウィスカーを得る製造方法を確立するに至った。
【0009】
即ち本発明は次の通りである。
1.主に下記式(1)
【0010】
【化4】

Figure 0004010853
【0011】
で表される繰り返し単位からなり、かつ結晶化度が20〜100%である芳香族ポリアミドからなり、L/Dが10〜100の芳香族ポリアミドウィスカー。
2.芳香族ポリアミドを、圧力5〜50MPaかつ温度50〜400℃の条件下、有機溶剤の存在下で炭酸ガスに接触せしめ、その後温度降下速度100℃/hr以下の速度で35℃以下に温度を降下させる工程を含み、有機溶剤の抽出処理を行いながら炭酸ガスを除去する芳香族ポリアミドウィスカーの製造方法。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明のアラミドウィスカーを構成する芳香族ポリアミドは主に下記式(1)
【0013】
【化5】
Figure 0004010853
【0014】
で示される繰り返し単位からなる。そのなかでも特に下記式(2)
【0015】
【化6】
Figure 0004010853
【0016】
で表される繰り返し単位からなる芳香族ポリアミドが好ましく選ばれる。
かかる芳香族ポリアミドの原料としては、下記構造式群(イ)
【0017】
【化7】
Figure 0004010853
【0018】
で表される化合物から少なくとも1種選ばれた化合物、および下記構造式群(ロ)
【0019】
【化8】
Figure 0004010853
【0020】
で表される化合物から少なくとも1種選ばれた化合物をモノマー(原料)として反応せしめて得られる芳香族ポリアミドが好ましく、更に上記構造式群(イ)で表される化合物から少なくとも1種選ばれる化合物としては、下記構造式群(イ−1)
【0021】
【化9】
Figure 0004010853
【0022】
で表される化合物が、より高分子量の芳香族ポリアミドを得やすい点で好ましい。さらに該芳香族ポリアミドはこれらの原料を用いて通常行われている溶液重合法、界面重合法、溶融重合法等の公知の方法で芳香族ポリアミドを製造することができる。
【0023】
更に、該芳香族ポリアミドは、物性を損なわない程度(例えば30モル%以下)で、共重合成分を有していてもよい。かかる成分としては、下記構造式群(ハ)
【0024】
【化10】
Figure 0004010853
【0025】
および下記構造式群(ニ)
【0026】
【化11】
Figure 0004010853
【0027】
に記載の2価の官能基を有する化合物等が挙げられる。
【0028】
上記成分を導入できる化合物としては、アミド結合を形成しうる化合物であればよく、具体的には、上記構造式群(ハ)に記載された2価の官能基を有する化合物の具体例としては、例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジエチルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸ジフェニルエステル、2,6−ナフタレンジカルボン酸クロライド、2,7−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジメチルエステル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジエチルエステル、2,7−ナフタレンジカルボン酸ジフェニルエステル、2,7−ナフタレンジカルボン酸クロライド等が挙げられ、上記構造式群(ニ)に記載された2価の官能基を有する化合物の具体例としては、例えば3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、キシリレンジアミン、シクロヘキシレンジアミン、ピペラジン等が挙げられる。
【0029】
また該芳香族ポリアミドは、物性、結晶性を損なわない程度(例えば全体の30重量%以下の割合)で、他の高分子量体をブレンドされていてもよい。
【0030】
ブレンドできる高分子量体としては、例えば芳香族ポリエステル、芳香族ポリイミド、脂肪族ポリアミド、脂肪族ポリエステル等であり、好ましくは芳香族ポリエステル、芳香族ポリイミド、脂肪族ポリアミドが挙げられる。
【0031】
本発明における芳香族ポリアミドは、数平均分子量が1000〜50000の範囲であることが好ましい。この範囲より外れると、得られる芳香族ポリアミドウィスカーの力学物性が低下する可能性があり好ましくない。より好ましくは3000〜40000であり、更に好ましくは5000〜30000である。
【0032】
本発明の芳香族ポリアミドウィスカーの結晶化度は20〜100%である。20%より小さいと芳香族ポリアミド本来の強度が発現せず好ましくない。理想的には100%が好ましいが、実際上は40〜100%の結晶化度が好ましい。
【0033】
また本発明の芳香族ポリアミドウイスカー中の有機溶剤含有量は5重量%以下が好ましい。より好ましくは1重量%以下、特に好ましくは0.1重量%以下である。5重量%を越えると該芳香族ポリアミドウイスカーの耐熱性や力学強度が低下するので好ましくない。
【0034】
本発明の芳香族ポリアミドウィスカーのL/Dは10〜100である。10以下であるとウィスカーとして用いた時の強度が発現しない、100より大きいと製造が困難になる。より好ましいL/Dは15〜90であり、更に好ましくは20〜80であり、最も好ましくは20〜75である。
【0035】
本発明のアラミドウィスカーの形状は処理する条件に大きく依存するが、円柱形、角錐形、短冊形、楕円体、円錐形、円柱形、または両端部が円錐形で中央部が円柱形である等の例が挙げられる。しかし通常ウイスカーとして知られている形状であれば上記に限定されない。図1に上記に例示したウイスカーの形状の簡単な模式図を上げた。
【0036】
本発明で述べる「ウィスカー断面の大きさ」(以下Dと略称することがある)とは、図1で表される様に、短軸方向のもっとも巾の広いところを近似的に意味し、「ウィスカーの長さ」(以下Lと略称することがある)とは長軸方向のもっとも長いところを近似的に意味する。
【0037】
本発明の芳香族ポリアミドウイスカー断面の大きさは、断面形状が円または円に近似できる多角形とした場合に、その直径が0.01〜10マイクロメートルが好ましい。0.01マイクロメートルより小さいとマトリックス樹脂中に混練した時に物性の向上効果が得られず好ましくない場合があり、10マイクロメートルより大きいとウィスカーとしての分散性が悪くなり好ましくないことがある。実際上は0.05〜5マイクロメートルが更に好ましく、最も好ましくは0.1〜1マイクロメートルである。
【0038】
本発明の芳香族ポリアミドウィスカーの長さは、0.5〜100マイクロメートルが好ましい。100マイクロメートルより長いと複合材料としてマトリックス樹脂に混練した場合の力学強度に異方性が出て好ましくなく、実際上は、0.75〜90マイクロメートルが更に好ましく、最も好ましくは1〜80マイクロメートルである。
【0039】
本発明の芳香族ポリアミドウィスカーを得る為には、芳香族ポリアミドを圧力5〜50MPaかつ温度50〜400℃の条件下、有機溶剤の存在下で炭酸ガスに接触せしめ、その後温度降下速度を100℃/hr以下の速度で35℃以下に温度を降下させる工程を含み、有機溶剤の抽出処理を行いながら炭酸ガスを除去する必要がある。該炭酸ガスは好ましくは超臨界状態下であることが好ましい。
【0040】
ここで述べる超臨界状態下にある炭酸ガスとは、炭酸ガスを物理化学的に、圧力7.48MPa以上、温度31.1℃以上の条件にすることにより達成することができる状態を示し、液体でも気体でもない様相を示す超臨界状態を成す状態である炭酸ガスを意味する。圧力が5MPa未満では芳香族ポリアミドが可塑性を有することができないため芳香族ポリアミドウイスカーを製造することができず、また50MPaを超える圧力で接触させることは超高耐圧の圧力容器が必要であり、実質的に困難である。また温度が50℃未満では、圧力が5MPa未満の時と同様に芳香族ポリアミドが可塑性を有することができない。また400℃を超える温度では有機溶剤、芳香族ポリアミドの分解反応が起こり、目的とする芳香族ポリアミドウイスカーを得ることができない。
【0041】
上記のような条件下に、有機溶剤の存在下で芳香族ポリアミド(A)を炭酸ガスに接触せしめることにより、芳香族ポリアミドが可塑性を有するようになる。用いる芳香族ポリアミドは特に限定はないが、好ましくは主に上記式(1)で表される繰り返し単位からなる芳香族ポリアミドが、より好ましくは主に上記式(2)で表される繰り返し単位からなる芳香族ポリアミドが選ばれる。また好ましくは炭酸ガスを(A)の重量に対して1〜106倍量仕込むのが好ましく、より好ましくは10〜105倍量である。炭酸ガスの仕込み量が(A)の重量に対して1倍量未満であると芳香族ポリアミドが可塑性を有することができず芳香族ポリアミドウイスカーが得られない可能性があり、106倍量を超えると芳香族ポリアミドの溶解が顕著となり、良好な芳香族ポリアミドウイスカーを得ることができない可能性がある。
【0042】
またこの際に有機溶剤は(A)との合計重量に対して0.05〜100重量%仕込むことも好ましい。0.05重量%未満であると芳香族ポリアミドウィスカーが得られず、100重量%を超えると芳香族ポリアミドの溶解が顕著となり、良好な芳香族ポリアミドウィスカーを得ることができない。好ましくは0.1〜50重量%、より好ましくは0.5〜20重量%である。
【0043】
この有機溶剤を特定量用いることが、本発明の大きな特長である。学術的には、「エントレーナ」と称される役割を担う。従来は圧力5MPa以上7.48MPa未満の超臨界状態でない炭酸ガスはもちろんのこと、超臨界状態の炭酸ガスに対しても可塑性を示さなかった芳香族ポリアミドに対して、有機溶剤を添加することにより、驚くべきことに芳香族ポリアミドが5MPa以上の条件下で炭酸ガスに可塑性を示し芳香族ポリアミドウイスカーを製造することができることを見出したのである。
【0044】
用いる該有機溶剤としては、用いる芳香族ポリアミドの繰り返し単位の化学構造にもよるが、非プロトン性の極性溶媒より選ばれる化合物であることが好ましく、具体的には、下記(3)
[N−メチルピロリドン,ジメチルアセトアミド,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,スルホラン,テトラヒドロフラン,エタノール,メタノール,塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素、および下記式(4)
【0045】
【化12】
Figure 0004010853
【0046】
{上記式(4)中、mは0〜5の整数であり、Xはハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキルオキシ基、およびアルキル基、並びに炭素数6〜10のアリール基、およびアリールオキシ基から選ばれる少なくとも1つの基である。mが2以上の時、複数のXは同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。}
で表される化合物]
よりなる群から少なくとも1種選択された有機溶剤が好ましく挙げられ、中でもより好ましくはN−メチルピロリドン、ジメチルアセトアミド、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシドが挙げられ、更に詳細にはN−メチルピロリドン、が最も好ましく挙げられる。
【0047】
特に芳香族ポリアミドが主に上記式(2)
【0048】
【化13】
Figure 0004010853
【0049】
で示される繰り返し単位からなる場合には、有機溶剤として上記の(3)に記載の有機溶剤よりなる群から選ばれる少なくとも1種選択された有機溶剤であることが特に好ましい。
【0050】
さらに本発明の芳香族ポリアミドウイスカーを製造するには、この有機溶剤の存在下で炭酸ガスに接触せしめた状態から、温度降下速度を100℃/hr以下の速度で35℃以下に温度を降下させる工程を含み、有機溶剤の抽出処理を行いながら炭酸ガスを除去する必要がある。有機溶剤の抽出処理を行いながら炭酸ガスを除去する工程は高圧の炭酸ガスに接触せしめた状態から常圧、常温の状態に戻すことで達成できる。この際に温度降下速度を100℃/hr以下の速度で35℃以下に温度降下を行う必要がある。その原理は詳細には不明であるが、可塑性を有した芳香族ポリアミドがウイスカーを形成するために必要な結晶成長が、急速に温度降下させると阻害されると考えられる。常温常圧に戻す方法には特に限定はないが、通常は以下の手法を好ましく挙げることができる。すなわちまず温度を常温近くまで降下させ、それに伴い圧力も低下する。最後に常温下で圧力を開放し、常圧とする方法である。常温、常圧に戻す際に有機溶剤の抽出処理を行いながら高圧の炭酸ガスが除去される。
【0051】
最終的には上記の手法等にて常温常圧にした後、炭酸ガスを系内から放出する。その際には、エントレーナーとして役割を担っていた有機溶剤も炭酸ガスより抽出されながら系外へ排出され目的となる芳香族ポリアミドウイスカーを得ることができる。
【0052】
以下により具体的な処理装置についてを述べる。これら一連の方法としては、オートクレーブなどの密閉式の耐圧容器や、連続式の反応容器、エクストルーダーなどの押出機を用いることができる。
【0053】
また本発明に用いる処理装置は、0〜400℃の範囲で温度調節機能を有するものが好ましいが、装置が該機能を有しなくても、あらかじめ装置の出し入れができる該温度調整が可能なオーブン等と共用してもなんら差し支えない。また、処理装置にガス抜き機構を備えてあると、高圧の炭酸ガスを開放する操作がスムーズに行われるため、好ましく用いることができる。
【0054】
本発明の芳香族ポリアミドウィスカーについては用いる芳香族ポリアミドの数平均分子量、有機溶剤の種類および仕込み重量、並びに炭酸ガスの仕込み重量比、処理条件等は、最終的に得られる芳香族ポリアミドウィスカーのL/Dや形状等に影響を及ぼすので、必要に応じてこれらの条件を選択して製造することができる。
【0055】
【発明の効果】
本発明によれば芳香族ポリアミドを用いて従来より耐熱性の高い高分子ウイスカーを製造することができる。該ウイスカーを強化材として樹脂等に混練して用いることにより、従来より耐熱性が良好で丈夫な樹脂組成物や複合材料を製造することができる。
【0056】
【実施例】
以下に本発明の実施例を述べる。尚、以下に記載される内容により本発明が限定されるものではない。
【0057】
≪芳香族ポリアミドウィスカーL/Dの測定方法≫
測定されたSEM写真から、ウィスカーについての断面の大きさと長さについて5点の平均値で算出した。
【0058】
≪結晶化度の測定方法≫
X線回折,DSCにより測定し、面積法により求めた。
【0059】
≪残留有機溶媒量の測定方法≫
常法に従い熱分解ガスクロマトグラフにて測定を行なった。
【0060】
≪融点測定≫
常法に従いDSCを用いて20℃/minの昇温速度で実施した。
【0061】
[参考例1(芳香族ポリアミドの製造)]
イソフタル酸クロライド2028重量部(10モル)をテトラヒドロフラン15リットルに溶かし均一にした溶液中に、メタフェニレンジアミン1080重量部(10モル)をテトラヒドロフラン15リットルに溶かした溶液中に滴下した。混合発熱が始まると共に、反応溶液が反応析出物により白濁の様相になった。反応白濁溶液を放冷させた後、別に用意した0.1N水酸化ナトリウム水溶液110リットル浴中に攪拌しながら投入した。発熱反応が収まるまで、攪拌を行った。得られた反応物をろ過により分別し、水、アセトンの順で洗浄した。乾燥後、白色粉末の芳香族ポリアミドを得た。得られた芳香族ポリアミドの数平均分子量Mnは23000であり、得られた粉末の平均粒径は、およそ100μmであった。
【0062】
[参考例2(芳香族ポリアミドフィルムの作成)]
攪拌機能を有した三口フラスコにNMP360g、CaCl2(9g)を入れ80℃で加熱溶解し、その後、参考例1で得られた芳香族ポリアミドの粉体(81g)を徐々に加え、60℃〜80℃で加熱し溶解させドープを作成した。ドクターナイフのクリアランスを1mmとし、ガラス基板上にドープをキャストし、その後80℃で熱風乾燥2時間、100℃で5時間乾燥した。この時のフィルム中のNMP量は40重量%であった。その後氷浴中に2時間漬けおきし、続けて常温で水中に浸漬し2時間放置した。フィルムを固定枠にて固定し100℃で12時間熱風乾燥機に入れ、透明の芳香族ポリアミドフィルムを得た。
【0063】
フィルムの厚みを測定すると測定点30箇所で平均0.15mmであった。また残留するNMPを定量するため熱分解ガスクロマトグラフで測定したところ、0.5重量%であった。
【0064】
[実施例1]
参考例2で得られたNMPを0.5重量%を含有する芳香族ポリアミドフィルム100重量部をCO2光散乱セル中に挿入し、炭酸ガス440000重量部を注入して15MPaまで加圧した。その後、CO2光散乱セルの入ったオートクレーブを230℃に上げその様子をデジタル顕微鏡した。その後230℃〜150℃までは80℃/hrの速度で温度を降下させ、150℃〜30℃までは60℃/hrの速度で2時間かけて温度降下させ常温(30℃)にした。得られたサンプルをSEMで観察し図2に示すような写真を得た。得られた芳香族ポリアミドウイスカーの融点を空気中下で測定したところ、400℃以上で炭化分解が起こったがその温度未満では高分子ウイスカーとして使用しうるものであった。また他の物性値を製造条件とともに表1にまとめた。
【0065】
[比較例1]
参考例2で得られた芳香族ポリアミドフィルムを更に乾燥熱処理し、残留NMPを0重量%にしたフィルムを用いる以外は、実施例1と同様な処理を行った。ウイスカー状のサンプルは得られなかった。製造条件等を表1にまとめた。
【0066】
[比較例2]
一般的な高分子ウイスカーの例として、常法に従いBF3O(C252を触媒として用いてトリオキサンをヘキサン溶媒中でカチオン重合することでポリオキシメチレンウィスカーを製造した。得られたポリオキシメチレンウイスカーの融点は183〜185℃であり、実施例1で得られた芳香族ポリアミドウイスカーに比べて耐熱性が低かった。
【0067】
【表1】
Figure 0004010853

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で得られる芳香族ポリアミドウイスカーの形状の模式図。
【図2】実施例1で得られた芳香族ポリアミドウイスカーの走査型電子顕微鏡写真(10000倍)。
【図3】比較例1で得られたサンプル表面の走査型電子顕微鏡写真(2500倍)。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an aromatic polyamide whisker and a method for producing the same.
[0002]
[Prior art]
Aramid, that is, aromatic polyamide, generally has a melting point of 300 ° C. or higher and is a high molecular weight body having excellent heat resistance and mechanical properties. However, due to its high heat resistance, the moldability is remarkably limited, and has reached the present. However, it is only fibers and films obtained by liquid crystal spinning molding and wet molding that have come to practical use in a wide range. In fibers, it is used as a reinforcing agent filler for composite materials and is used as a means to improve effective physical strength.
[0003]
However, these fibers are long fibers and can basically be reinforced only in one direction, and in order to reinforce in multiple directions, a complicated reinforcing structure and procedures are currently required. It is. As a means to reinforce in multiple directions, a method of chopping and filling the filler can be considered, but even if the long fiber is cut, its length is limited, and uniform dispersibility with respect to the matrix resin is achieved. In order to increase this, it is necessary to make it below several hundred micrometers, and there is a limit to cope with it by cutting the fiber as in the prior art.
[0004]
On the other hand, a technique called “polymer whisker” that uses a crystallized product that self-crystallizes in a beard shape of the polymer itself as a filler has been developed as an alternative technique. For example, polyoxymethylene whisker-like materials and poly (p-oxybenzoyl) whiskers introduced in JP-A-61-136516, JP-A-61-276819, and JP-A-61-285217 are disclosed. And poly (2-oxy-6-naphthoyl).
[0005]
However, higher physical properties and thermal properties have been demanded as fillers in recent years, and if the above-mentioned aromatic polyamide can be produced as whiskers, it is expected to have a great effect on the industry.
[0006]
On the other hand, in recent years, a technique for forming a plastic form using carbon dioxide in a supercritical state has attracted attention. It is introduced in US4473664, US5159586, WO92 / 17533. These methods are technologies in which carbon dioxide in a supercritical state is dissolved in a thermoplastic resin to improve fluid plasticity, and are extruded or molded under atmospheric pressure. Attention has been paid. However, at present, it is impossible to change the form of the aromatic polyamide even by using the technique as described above, and it has not been possible to obtain an aromatic polyamide whisker.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
An object of the present invention is to provide a highly heat-resistant aromatic polyamide whisker that is not found in conventional polymer whiskers and a method for producing the same.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors have established a production method for obtaining aromatic polyamide whiskers.
[0009]
That is, the present invention is as follows.
1. Mainly following formula (1)
[0010]
[Formula 4]
Figure 0004010853
[0011]
An aromatic polyamide whisker comprising an aromatic polyamide having a crystallinity of 20 to 100% and an L / D of 10 to 100.
2. Aromatic polyamide is brought into contact with carbon dioxide in the presence of an organic solvent under conditions of a pressure of 5 to 50 MPa and a temperature of 50 to 400 ° C., and then the temperature is lowered to 35 ° C. or less at a rate of 100 ° C./hr or less. A process for producing an aromatic polyamide whisker, which comprises removing the carbon dioxide gas while performing an organic solvent extraction process.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The aromatic polyamide constituting the aramid whisker of the present invention is mainly represented by the following formula (1):
[0013]
[Chemical formula 5]
Figure 0004010853
[0014]
It consists of a repeating unit represented by In particular, the following formula (2)
[0015]
[Chemical 6]
Figure 0004010853
[0016]
An aromatic polyamide comprising a repeating unit represented by the formula is preferably selected.
As a raw material of such an aromatic polyamide, the following structural formula group (a)
[0017]
[Chemical 7]
Figure 0004010853
[0018]
At least one compound selected from the compounds represented by the formula:
[0019]
[Chemical 8]
Figure 0004010853
[0020]
Preferred is an aromatic polyamide obtained by reacting at least one compound selected from the compounds represented by formula (I) as a monomer (raw material), and at least one compound selected from the compounds represented by the structural group (a) above. As the following structural formula group (A-1)
[0021]
[Chemical 9]
Figure 0004010853
[0022]
Is preferable in that a higher molecular weight aromatic polyamide can be easily obtained. Further, the aromatic polyamide can be produced by a known method such as a solution polymerization method, an interfacial polymerization method, a melt polymerization method and the like which are usually performed using these raw materials.
[0023]
Further, the aromatic polyamide may have a copolymer component in such an extent that physical properties are not impaired (for example, 30 mol% or less). Such components include the following structural formula groups (c)
[0024]
Embedded image
Figure 0004010853
[0025]
And the following structural formula groups (d)
[0026]
Embedded image
Figure 0004010853
[0027]
And a compound having a divalent functional group described in the above.
[0028]
The compound into which the above component can be introduced may be any compound that can form an amide bond. Specifically, specific examples of the compound having a divalent functional group described in the structural formula group (c) include 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid dimethyl ester, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid diethyl ester, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid diphenyl ester, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid chloride, 2 , 7-naphthalenedicarboxylic acid, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid dimethyl ester, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid diethyl ester, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid diphenyl ester, 2,7-naphthalenedicarboxylic acid chloride, and the like. The divalent functional group described in the structural formula group (d) Specific examples of the compounds, for example 3,4'-diaminodiphenyl ether, xylylenediamine, cyclohexylene diamine, piperazine, and the like.
[0029]
Further, the aromatic polyamide may be blended with other high molecular weight substances in such an extent that physical properties and crystallinity are not impaired (for example, a ratio of 30% by weight or less of the whole).
[0030]
Examples of the high molecular weight material that can be blended include aromatic polyesters, aromatic polyimides, aliphatic polyamides, aliphatic polyesters, and preferably aromatic polyesters, aromatic polyimides, and aliphatic polyamides.
[0031]
The aromatic polyamide in the present invention preferably has a number average molecular weight in the range of 1000 to 50000. Outside this range, the mechanical properties of the resulting aromatic polyamide whisker may be lowered, which is not preferable. More preferably, it is 3000-40000, More preferably, it is 5000-30000.
[0032]
The degree of crystallinity of the aromatic polyamide whisker of the present invention is 20 to 100%. If it is less than 20%, the original strength of the aromatic polyamide is not exhibited, which is not preferable. Ideally 100% is preferred, but practically a crystallinity of 40-100% is preferred.
[0033]
Further, the content of the organic solvent in the aromatic polyamide whisker of the present invention is preferably 5% by weight or less. More preferably, it is 1 weight% or less, Most preferably, it is 0.1 weight% or less. If it exceeds 5% by weight, the heat resistance and mechanical strength of the aromatic polyamide whisker are lowered, which is not preferable.
[0034]
L / D of the aromatic polyamide whisker of the present invention is 10-100. When it is 10 or less, strength when used as a whisker is not exhibited, and when it is larger than 100, production becomes difficult. L / D is more preferably 15 to 90, further preferably 20 to 80, and most preferably 20 to 75.
[0035]
The shape of the aramid whisker of the present invention greatly depends on the processing conditions, but is cylindrical, pyramid, strip, ellipsoidal, conical, cylindrical, or both ends are conical and the center is cylindrical, etc. Examples are given. However, the shape is not limited to the above as long as it is generally known as a whisker. FIG. 1 shows a simple schematic diagram of the shape of the whisker exemplified above.
[0036]
The “size of the whisker cross section” (hereinafter sometimes abbreviated as “D”) described in the present invention, as shown in FIG. 1, approximately means the widest part in the minor axis direction. The “whisker length” (hereinafter sometimes abbreviated as L) means approximately the longest part in the long axis direction.
[0037]
When the cross section of the aromatic polyamide whisker of the present invention is a circle or a polygon that can approximate a circle, the diameter is preferably 0.01 to 10 micrometers. If it is smaller than 0.01 micrometer, the effect of improving physical properties may not be obtained when kneaded in a matrix resin, and if it is larger than 10 micrometers, the dispersibility as a whisker may be deteriorated. In practice, 0.05 to 5 micrometers is more preferable, and most preferably 0.1 to 1 micrometers.
[0038]
The length of the aromatic polyamide whisker of the present invention is preferably 0.5 to 100 micrometers. When it is longer than 100 micrometers, anisotropy appears in the mechanical strength when kneaded into a matrix resin as a composite material. In practice, 0.75 to 90 micrometers is more preferable, and most preferably 1 to 80 micrometers. Meter.
[0039]
In order to obtain the aromatic polyamide whisker of the present invention, the aromatic polyamide is brought into contact with carbon dioxide in the presence of an organic solvent under the conditions of a pressure of 5 to 50 MPa and a temperature of 50 to 400 ° C., and then the temperature decreasing rate is set to 100 ° C. Including the step of lowering the temperature to 35 ° C. or less at a rate of / hr or less, it is necessary to remove the carbon dioxide gas while performing the organic solvent extraction treatment. The carbon dioxide gas is preferably in a supercritical state.
[0040]
The carbon dioxide gas in the supercritical state described here indicates a state that can be achieved by making the carbon dioxide gas physicochemically under conditions of a pressure of 7.48 MPa or more and a temperature of 31.1 ° C. or more. However, it means carbon dioxide, which is in a supercritical state showing an aspect that is neither gas nor gas. If the pressure is less than 5 MPa, the aromatic polyamide cannot have plasticity, and thus an aromatic polyamide whisker cannot be produced. In addition, a contact with a pressure exceeding 50 MPa requires an ultrahigh pressure vessel, Is difficult. If the temperature is less than 50 ° C., the aromatic polyamide cannot have plasticity as in the case where the pressure is less than 5 MPa. Further, when the temperature exceeds 400 ° C., the decomposition reaction of the organic solvent and the aromatic polyamide occurs, and the desired aromatic polyamide whisker cannot be obtained.
[0041]
By bringing the aromatic polyamide (A) into contact with carbon dioxide gas in the presence of an organic solvent under the conditions as described above, the aromatic polyamide becomes plastic. The aromatic polyamide to be used is not particularly limited, but preferably an aromatic polyamide mainly composed of repeating units represented by the above formula (1), more preferably mainly composed of repeating units represented by the above formula (2). An aromatic polyamide is selected. Also preferably, carbon dioxide gas is charged in an amount of 1 to 10 6 times, more preferably 10 to 10 5 times the weight of (A). May aromatic polyamides is less than 1 times the weight of the charged amount of carbon dioxide (A) can not be obtained an aromatic polyamide whisker can not have plasticity, 10 6 times If it exceeds, dissolution of the aromatic polyamide becomes remarkable, and there is a possibility that a good aromatic polyamide whisker cannot be obtained.
[0042]
In this case, the organic solvent is also preferably charged in an amount of 0.05 to 100% by weight based on the total weight of (A). If it is less than 0.05% by weight, an aromatic polyamide whisker cannot be obtained. If it exceeds 100% by weight, dissolution of the aromatic polyamide becomes remarkable, and a good aromatic polyamide whisker cannot be obtained. Preferably it is 0.1 to 50 weight%, More preferably, it is 0.5 to 20 weight%.
[0043]
The use of a specific amount of this organic solvent is a great feature of the present invention. Academically, it plays a role called “Entrainer”. By adding an organic solvent to an aromatic polyamide that has not shown plasticity to carbon dioxide in a supercritical state as well as carbon dioxide that has not been supercritical at a pressure of 5 MPa to less than 7.48 MPa. The present inventors have surprisingly found that aromatic polyamide whisker can be produced by exhibiting plasticity to carbon dioxide gas under conditions of 5 MPa or more.
[0044]
The organic solvent to be used is preferably a compound selected from aprotic polar solvents, although it depends on the chemical structure of the repeating unit of the aromatic polyamide to be used. Specifically, the following (3)
[N-methylpyrrolidone, dimethylacetamide, dimethylformamide, dimethylsulfoxide, sulfolane, tetrahydrofuran, ethanol, methanol, methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride, and the following formula (4)
[0045]
Embedded image
Figure 0004010853
[0046]
{In the above formula (4), m is an integer of 0 to 5, X is a halogen atom, an alkyloxy group having 1 to 10 carbon atoms, and an alkyl group, and an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, and aryloxy] It is at least one group selected from the group. When m is 2 or more, the plurality of Xs may be the same or different substituents. }
Compound represented by
Preferred examples include at least one organic solvent selected from the group consisting of N-methylpyrrolidone, dimethylacetamide, dimethylformamide, and dimethylsulfoxide, and more particularly N-methylpyrrolidone is the most preferred. Can be mentioned.
[0047]
In particular, aromatic polyamide is mainly used in the above formula (2).
[0048]
Embedded image
Figure 0004010853
[0049]
In particular, the organic solvent is preferably at least one organic solvent selected from the group consisting of the organic solvents described in (3) above.
[0050]
Furthermore, in order to produce the aromatic polyamide whisker of the present invention, the temperature is lowered to 35 ° C. or less at a rate of 100 ° C./hr or less from the state of contact with carbon dioxide gas in the presence of the organic solvent. It is necessary to remove the carbon dioxide gas while performing an organic solvent extraction process including a process. The step of removing the carbon dioxide gas while performing the organic solvent extraction treatment can be achieved by returning the state in contact with the high-pressure carbon dioxide gas to the normal pressure and normal temperature. At this time, it is necessary to lower the temperature to 35 ° C. or less at a rate of 100 ° C./hr or less. Although the principle is unknown in detail, it is considered that the crystal growth necessary for the aromatic polyamide having plasticity to form whiskers is inhibited when the temperature is rapidly lowered. There is no particular limitation on the method for returning to room temperature and normal pressure, but the following methods are usually preferred. That is, the temperature is first lowered to near normal temperature, and the pressure is also lowered accordingly. Finally, the pressure is released at room temperature to normal pressure. When returning to normal temperature and normal pressure, high pressure carbon dioxide gas is removed while extracting the organic solvent.
[0051]
Finally, after the temperature is set to normal temperature and normal pressure by the above-described method, carbon dioxide gas is released from the system. In that case, the organic solvent which played the role as an entrainer is also discharged | emitted out of the system, extracting from a carbon dioxide gas, and the target aromatic polyamide whisker can be obtained.
[0052]
A specific processing apparatus will be described below. As a series of these methods, a closed pressure vessel such as an autoclave, an extruder such as a continuous reaction vessel or an extruder can be used.
[0053]
Further, the treatment apparatus used in the present invention preferably has a temperature adjustment function in the range of 0 to 400 ° C., but even if the apparatus does not have this function, the temperature adjustment oven that can be taken in and out of the apparatus in advance. There is no problem even if it shares with others. In addition, if the processing apparatus is provided with a gas venting mechanism, the operation of releasing the high-pressure carbon dioxide gas can be performed smoothly, so that it can be preferably used.
[0054]
Regarding the aromatic polyamide whisker of the present invention, the number average molecular weight of the aromatic polyamide to be used, the kind and charge weight of the organic solvent, the charge weight ratio of carbon dioxide gas, the treatment conditions, etc. are the L of the aromatic polyamide whisker finally obtained. / D and the shape are affected, so that these conditions can be selected and manufactured as necessary.
[0055]
【The invention's effect】
According to the present invention, a polymer whisker having higher heat resistance than before can be produced using an aromatic polyamide. By using the whisker as a reinforcing material after kneading it with a resin or the like, it is possible to produce a durable resin composition or composite material having better heat resistance than before.
[0056]
【Example】
Examples of the present invention will be described below. In addition, this invention is not limited by the content described below.
[0057]
≪Measurement method of aromatic polyamide whisker L / D≫
From the measured SEM photograph, the average size of five points was calculated for the size and length of the cross-section of the whisker.
[0058]
≪Measurement method of crystallinity≫
It was measured by X-ray diffraction and DSC, and determined by the area method.
[0059]
≪Measurement method of residual organic solvent amount≫
Measurement was carried out by a pyrolysis gas chromatograph according to a conventional method.
[0060]
≪Melting point measurement≫
The temperature was increased at a rate of 20 ° C./min using DSC according to a conventional method.
[0061]
[Reference Example 1 (Production of aromatic polyamide)]
To a solution obtained by dissolving 2028 parts by weight (10 mol) of isophthalic acid chloride in 15 liters of tetrahydrofuran and dropping it into a uniform solution, 1080 parts by weight (10 mol) of metaphenylenediamine was added dropwise into 15 liters of tetrahydrofuran. As the mixing exotherm began, the reaction solution became cloudy due to the reaction precipitates. The reaction cloudy solution was allowed to cool and then poured into a separately prepared 0.1 N aqueous sodium hydroxide solution 110 liter bath with stirring. Stirring was performed until the exothermic reaction stopped. The obtained reaction product was separated by filtration and washed with water and acetone in this order. After drying, a white powdered aromatic polyamide was obtained. The number average molecular weight Mn of the obtained aromatic polyamide was 23000, and the average particle size of the obtained powder was about 100 μm.
[0062]
[Reference Example 2 (Production of aromatic polyamide film)]
In a three-necked flask having a stirring function, 360 g of NMP and CaCl 2 (9 g) were placed and dissolved by heating at 80 ° C., and then the aromatic polyamide powder (81 g) obtained in Reference Example 1 was gradually added. It heated and melt | dissolved at 80 degreeC, and dope was created. The doctor knife clearance was set to 1 mm, the dope was cast on a glass substrate, and then dried at 80 ° C. for 2 hours with hot air and at 100 ° C. for 5 hours. At this time, the amount of NMP in the film was 40% by weight. Thereafter, it was immersed in an ice bath for 2 hours, and subsequently immersed in water at room temperature and left for 2 hours. The film was fixed with a fixed frame and placed in a hot air dryer at 100 ° C. for 12 hours to obtain a transparent aromatic polyamide film.
[0063]
When the thickness of the film was measured, the average was 0.15 mm at 30 measurement points. Moreover, it was 0.5 weight% when it measured with the pyrolysis gas chromatograph in order to quantify remaining NMP.
[0064]
[Example 1]
100 parts by weight of an aromatic polyamide film containing 0.5% by weight of NMP obtained in Reference Example 2 was inserted into a CO 2 light scattering cell, 440000 parts by weight of carbon dioxide gas was injected, and the pressure was increased to 15 MPa. Thereafter, the autoclave containing the CO 2 light scattering cell was raised to 230 ° C., and the state was subjected to a digital microscope. Thereafter, the temperature was lowered from 230 ° C. to 150 ° C. at a rate of 80 ° C./hr, and from 150 ° C. to 30 ° C., the temperature was lowered at a rate of 60 ° C./hr over 2 hours to normal temperature (30 ° C.). The obtained sample was observed with SEM to obtain a photograph as shown in FIG. When the melting point of the obtained aromatic polyamide whisker was measured in the air, carbonization decomposition occurred at 400 ° C. or higher, but it could be used as a polymer whisker below that temperature. Other physical property values are summarized in Table 1 together with the production conditions.
[0065]
[Comparative Example 1]
The aromatic polyamide film obtained in Reference Example 2 was further dried and heat-treated, and the same treatment as in Example 1 was performed except that a film having a residual NMP of 0% by weight was used. A whisker-like sample was not obtained. The production conditions are summarized in Table 1.
[0066]
[Comparative Example 2]
As an example of a general polymer whisker, polyoxymethylene whisker was produced by cationic polymerization of trioxane in a hexane solvent using BF 3 O (C 2 H 5 ) 2 as a catalyst according to a conventional method. The melting point of the obtained polyoxymethylene whisker was 183 to 185 ° C., and the heat resistance was lower than that of the aromatic polyamide whisker obtained in Example 1.
[0067]
[Table 1]
Figure 0004010853

[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram of the shape of an aromatic polyamide whisker obtained in the present invention.
2 is a scanning electron micrograph (10,000 magnifications) of the aromatic polyamide whisker obtained in Example 1. FIG.
FIG. 3 is a scanning electron micrograph (2500 times magnification) of the sample surface obtained in Comparative Example 1;

Claims (10)

主に下記式(1)
Figure 0004010853
で表される繰り返し単位からなり、かつ結晶化度が20〜100%である芳香族ポリアミドからなり、L/Dが10〜100の芳香族ポリアミドウィスカー。
Mainly following formula (1)
Figure 0004010853
An aromatic polyamide whisker comprising an aromatic polyamide having a crystallinity of 20 to 100% and an L / D of 10 to 100.
該芳香族ポリアミドが主に下記式(2)
Figure 0004010853
で表される繰り返し単位からなる請求項1記載の芳香族ポリアミドウィスカー。
The aromatic polyamide is mainly represented by the following formula (2)
Figure 0004010853
The aromatic polyamide whisker according to claim 1, comprising a repeating unit represented by:
有機溶剤の含有量が5重量%以下である請求項1または2に記載の芳香族ポリアミドウィスカー。The aromatic polyamide whisker according to claim 1 or 2, wherein the content of the organic solvent is 5% by weight or less. L/Dが20〜80であり、該芳香族ポリアミドの結晶化度が40〜100%である請求項1〜3のいずれか1項に記載の芳香族ポリアミドウィスカー。The aromatic polyamide whisker according to any one of claims 1 to 3, wherein L / D is 20 to 80, and the crystallinity of the aromatic polyamide is 40 to 100%. 芳香族ポリアミドを、圧力5〜50MPaかつ温度50〜400℃の条件下、有機溶剤の存在下で炭酸ガスに接触せしめ、その後温度降下速度100℃/hr以下の速度で35℃以下に温度を降下させる工程を含み、有機溶剤の抽出処理を行いながら炭酸ガスを除去する芳香族ポリアミドウィスカーの製造方法。Aromatic polyamide is brought into contact with carbon dioxide in the presence of an organic solvent under a pressure of 5 to 50 MPa and a temperature of 50 to 400 ° C., and then the temperature is lowered to 35 ° C. or less at a rate of 100 ° C./hr or less. A method for producing an aromatic polyamide whisker that includes a step of removing carbon dioxide gas while performing an organic solvent extraction process. 該炭酸ガスが超臨界状態下にある請求項5に記載の製造方法。The production method according to claim 5, wherein the carbon dioxide gas is in a supercritical state. 該芳香族ポリアミドが主に上記式(1)で表される繰り返し単位からなる請求項5または6に記載の製造方法。The production method according to claim 5 or 6, wherein the aromatic polyamide mainly comprises a repeating unit represented by the formula (1). 該芳香族ポリアミドが主に上記式(2)で示される繰り返し単位からなり、該有機溶剤が下記(3)
[N−メチルピロリドン,ジメチルアセトアミド,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシド,スルホラン,テトラヒドロフラン,エタノール,メタノール,塩化メチレン,クロロホルム,四塩化炭素、および下記式(4)
Figure 0004010853
{上記式(4)中、mは0〜5の整数であり、Xはハロゲン原子、炭素数1〜10のアルキルオキシ基、およびアルキル基、並びに炭素数6〜10のアリール基、およびアリールオキシ基から選ばれる少なくとも1つの基である。mが2以上の時、複数のXは同じ置換基であっても異なる置換基であってもよい。}
で表される化合物] (3)
よりなる群から少なくとも1種選択された有機溶剤である請求項5〜7のいずれか1項に記載の製造方法。
The aromatic polyamide mainly comprises a repeating unit represented by the above formula (2), and the organic solvent comprises the following (3)
[N-methylpyrrolidone, dimethylacetamide, dimethylformamide, dimethylsulfoxide, sulfolane, tetrahydrofuran, ethanol, methanol, methylene chloride, chloroform, carbon tetrachloride, and the following formula (4)
Figure 0004010853
{In the above formula (4), m is an integer of 0 to 5, X is a halogen atom, an alkyloxy group having 1 to 10 carbon atoms, and an alkyl group, and an aryl group having 6 to 10 carbon atoms, and aryloxy] It is at least one group selected from the group. When m is 2 or more, the plurality of Xs may be the same or different substituents. }
Compound represented by (3)
The production method according to claim 5, wherein the organic solvent is at least one selected from the group consisting of:
該有機溶剤が、N−メチルピロリドン,ジメチルアセトアミド,ジメチルホルムアミド,ジメチルスルホキシドよりなる群から少なくとも1種選択された有機溶剤である請求項5〜8のいずれか1項に記載の製造方法。The method according to any one of claims 5 to 8, wherein the organic solvent is at least one organic solvent selected from the group consisting of N-methylpyrrolidone, dimethylacetamide, dimethylformamide, and dimethylsulfoxide. 該有機溶剤が、N−メチルピロリドンであることを特徴とする請求項5〜8のいずれか1項に記載の製造方法。The method according to any one of claims 5 to 8, wherein the organic solvent is N-methylpyrrolidone.
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