JP4007215B2 - 誘電体共振器およびその製造方法 - Google Patents

誘電体共振器およびその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、多重モードで動作する誘電体共振器およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、1個の誘電体ブロックを複数の共振モードで共振させるようにした多重モードの誘電体共振器が用いられている(例えば特許文献1)。
特許文献1の誘電体共振器は、略直方体形状の誘電体ブロックの稜部の少なくとも一部に斜平面を設けて2つの共振モード同士を結合させるようにしている。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−151906公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
図10は、特許文献1に示されている誘電体共振器を多段プレス法により粉末成型するための成型装置の断面構造の例を示している。ここで、Fは金型の型枠、PUは上部パンチ、PB1,PB2はそれぞれ下部パンチである。この型枠Fと上下のパンチPU,PB1,PB2で囲まれた空間内にセラミック粉末を充填し、上部パンチPUを所定距離下降させて、粉末成型体10′を得る。後にこれを焼成することによって誘電体共振器とする。
【0005】
ところが、上下のパンチの対向する面に、このような非平行な部分があると、セラミック粉末に対する加圧時に、セラミック粉末が横方向に流れ、その横方向に流動した部分でセラミック粉末の密度が不均一になってしまう。その結果、焼成の前後でクラックが生じたり、変形するといった問題が生じるおそれがある。
【0006】
また上記稜部の斜平面の大きさをプレス成型時に設定しようとすると、図10に示した下部パンチPB1,PB2を独立可動にし、PB2の突出量を定めることになるが、この下部パンチPB2は基本的に稜部の斜平面だけを形成するものであるので、この下部パンチPB2の突出量を最適な位置から移動させる程、斜平面に隣接する部分にいびつな突出や陥凹部が生じる。そのため、広範囲に亘って所望の特性を有する誘電体共振器を製造できないという問題があった。
【0007】
そこで、この発明の目的は、セラミック粉末の成型時の密度不均一化の問題を解消し、また誘電体共振器の特性を定める形状の設定を容易にした、誘電体共振器およびその製造方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明の誘電体共振器は、キャビティとは別体で、キャビティ内に配置される、全体が略直方体形状をなす多重モードの誘電体共振器において、誘電体共振器の稜部に該誘電体共振器の主面に対して略平行な面で構成される階段状で、前記多重モードの共振モードのうち所定の共振モード同士を結合させる陥凹部を設けたことを特徴としていている。
【0009】
このように陥凹部が誘電体共振器の主面に対して略平行な面で構成されているため、セラミック粉末を粉末成型する際、セラミック粉末の横方向への流動がなく、密度が均一なセラミック誘電体共振器を構成できる。
【0010】
また、この発明のキャビティとは別体で、キャビティ内に配置される、全体が略直方体形状をなし、主面に対して略平行な面で構成される階段状の陥凹部を稜部に有する多重モードの誘電体共振器の製造方法は、上記陥凹部を成型するパンチを、前記誘電体共振器の本体部分を成型するパンチとは別に可動させ、セラミック粉末を多段プレス法により粉末成型する工程を含むことを特徴としている。
【0011】
このように、陥凹部形成部のパンチを本体部分用パンチとは別に可動させ、その移動量によって陥凹部の量を定めることができるので、誘電体共振器の特性を成型時に設定できるようになる。
【0012】
【発明の実施の形態】
第1の実施形態に係る誘電体共振器について図1〜図6を基に説明する。
図1はキャビティ内に配置する誘電体共振器の基本形を示している。ここで誘電体共振器10は全体が略直方体形状または立方体形状を成している。キャビティの内面は略直方体形状または立方体形状をなし、キャビティの中央部にこの誘電体共振器10を配置する。図中ループ状の記号は、この誘電体共振器10に生じる3つの共振モードの電界分布の形を象徴している。すなわちx軸に垂直な面に沿って電界が回るTE01δxモード、y軸に垂直な面に沿って電界が回るTE01δyモード、z軸に垂直な面に沿って電界が回るTE01δzモードの3つの共振モードが生じる。勿論これらの共振モードの高次共振モードも生じるが、ここでは基本モードを利用する。
【0013】
図2〜図4は上記3つの共振モードの電磁界分布の例を示している。図2はTE01δxモード、図3はTE01δyモード、図4はTE01δzモードについてそれぞれ示している。これらの図中の実線の矢印は電気力線、破線の矢印は磁力線をそれぞれ表している。なお、図1の場合と同様にこれらの図についてもキャビティは省略している。
【0014】
図1〜図4に示した例では、誘電体共振器10が立方体形状であるとすると、3つの共振モードの電磁界分布は互いに直交しているので、それらは独立している。また、3つの共振モードの共振周波数はそれぞれ等しい。この3つの共振モードのうち2つの共振モードを結合させるためには次のように構成する。
【0015】
図5の(A)はTE01δxモードとTE01δyモードの電界の回る方向を面で表している。また(B)はこの2つの共振モードの結合モードであるTE01δx+yモード(偶モード)とTE01δx−yモード(奇モード)の電界の回る方向について示している。
【0016】
図6は、上記2つの共振モードであるTE01δxモードとTE01δyモードの結合量を定めた誘電体共振器の構造を示している。この例では、隣り合う2つの主面Sx,Syが交わってできる稜部にそれぞれの主面Sx,Syに対して略平行な面で構成される階段状の陥凹部11aを形成している。同様に、主面Sxに対向する平行な主面と主面Syとが交わってできる稜部に階段状の陥凹部11bを形成している。同様にして、主面Sx,Syのそれぞれの平行な対向面が交わってできる稜部に階段状の陥凹部11a′を、また、主面Syに対向する平行な主面と主面Sxとが交わってできる稜部に階段状の陥凹部11b′をそれぞれ形成している。
【0017】
陥凹部11a,11a′は図5の(B)に示した2つの結合モードのうち一方の結合モードであるTE01δx+yモードの周波数を他方の結合モードであるTE01δx−yモードの周波数に比べて相対的に高める。また、陥凹部11b,11b′はTE01δx−yモードの周波数をTE01δx+yモードの周波数に比べて相対的に高める。従って、陥凹部11,11a′の合計容積と陥凹部11b,11b′の合計容積との差によって結合量が定まる。
【0018】
図7は、図6とは異なる形状の誘電体共振器の外観斜視図である。この例では、誘電体共振器10の隣り合う2つの主面Sx,Syが交わってできる稜部に階段状の陥凹部11aを形成し、主面Sxに平行に対向する主面と主面Syが交わってできる稜部に階段状の陥凹部11bを形成している。また、隣り合う2つの主面Sx,Szが交わってできる稜部に階段状の陥凹部12aを形成し、主面Sxに平行に対向する主面と主面Szが交わってできる稜部に階段状の陥凹部12bを形成している。
陥凹部11a,11bはTE01δxモードとTE01δyモードとの結合量を定める。陥凹部12a,12bはTE01δxモードとTE01δzモードとの結合量を定める。
【0019】
図8は、誘電体共振器に設けた陥凹部と、その陥凹部が影響を与える結合モードの電界との位置関係を示している。(A)のように階段状の陥凹部11を設けた場合には、(B)のような斜平面状の陥凹部17の場合と比べて、誘電体共振器10の稜から陥凹部の占める距離x1,x2は、x1<x2の関係となり、必要な結合量を得るための陥凹部11を小さく形成することができる。
【0020】
このように、誘電体共振器の主面に略平行な面で構成される階段状の陥凹部を設ければ、結合させるべき2つの共振モードの結合量を、少ない陥凹量で定めることができる。
【0021】
次に、図6に示した誘電体共振器の製造方法について図9を基に説明する。
(A)〜(D)は、工程順を示していて、図9において(A)→(B)に示すように、金型の型枠Fに下部パンチPB0,PB1,PB2をセットし、セラミック粉末SPを充填する。その後、(C)→(D)に示すように、上部パンチPU0、PU1、PU2を所定位置まで所定速度で下降させる。この時、下部パンチPB1,PB2も上昇させる。これにより粉末成型体10′を得る。
【0022】
この時、下部パンチPB0,PB1,PB2と上部パンチPU0,PU1,PU2がそれぞれ平行に対向しているため、セラミック粉末SPの横方向への不均一な流動がなく、粉末成型体10′内の密度は均一となる。そのため、焼成前後でクラックが入ったり変形するといった問題が解消できる。
【0023】
また、陥凹部形成部のパンチPB1,PB2,PU1,PU2を本体部分用パンチPB0,PU0とは別に可動させ、その移動量によって陥凹部の量を定めることができるので、誘電体共振器の特性を成型時に設定できるようになる。
【0024】
なお、上述の金型成型によって周波数や結合量が粗調整された誘電体共振器を作成した後、任意の部分を切削して周波数や結合量の微調整を行うようにしてもよい。
【0025】
【発明の効果】
この発明によれば、誘電体共振器の稜部の陥凹部が誘電体共振器の主面に対して略平行な面で構成されているため、セラミック粉末を粉末成型する際、セラミック粉末の横方向への流動がなく、密度が均一なセラミック誘電体共振器を構成できる。
【0026】
また、この発明によれば、陥凹部形成部のパンチを本体部分用パンチとは別に可動させ、その移動量によって陥凹部の量を定めることができるので、誘電体共振器の特性を成型時に設定できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態に係る誘電体共振器の基本的な構造を示す斜視図
【図2】TE01δxモードの電磁界分布を示す図
【図3】TE01δyモードの電磁界分布を示す図
【図4】TE01δzモードの電磁界分布を示す図
【図5】2つの共振モードとその結合モードの電界の向きを示す図
【図6】誘電体共振器の斜視図
【図7】他の構造の誘電体共振器の斜視図
【図8】誘電体共振器に設けた陥凹部と陥凹部が作用する結合モードの電界分布との関係を示す図
【図9】誘電体共振器の製造工程を示す図
【図10】従来の誘電体共振器の製造方法の例を示す図
【符号の説明】
10−誘電体共振器
10′−粉末成型体
Sx,Sy−主面
F−型枠
PU−上部パンチ
PB−下部パンチ
SP−セラミック粉末

Claims (2)

  1. キャビティとは別体で、キャビティ内に配置される、全体が略直方体形状をなす多重モードの誘電体共振器において、
    前記誘電体共振器の稜部に該誘電体共振器の主面に対して略平行な面で構成される階段状で、前記多重モードの共振モードのうち所定の共振モード同士を結合させる陥凹部を設けたことを特徴とする誘電体共振器。
  2. キャビティとは別体で、キャビティ内に配置される、全体が略直方体形状をなし、主面に対して略平行な面で構成される階段状の陥凹部を稜部に有する多重モードの誘電体共振器の製造方法であって、陥凹部を成型するパンチを、前記誘電体共振器の本体部分を成型するパンチとは別に可動させ、セラミック粉末を多段プレス法により粉末成型する工程を含む誘電体共振器の製造方法。
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