JP4005263B2

JP4005263B2 - Spark plug for internal combustion engine

Info

Publication number: JP4005263B2
Application number: JP11447799A
Authority: JP
Inventors: 英己寺村; 渉松谷
Original assignee: NGK Spark Plug Co Ltd
Current assignee: NGK Spark Plug Co Ltd
Priority date: 1999-04-22
Filing date: 1999-04-22
Publication date: 2007-11-07
Anticipated expiration: 2019-04-22
Also published as: JP2000304134A

Description

【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、ガスケットを備えた内燃機関用スパークプラグに関する。
【０００２】
【従来の技術】
自動車用エンジンといった内燃機関の点火に使用される内燃機関用スパークプラグ（以下、単に「スパークプラグ」ともいう）、たとえば図９に示すスパークプラグ１０は、図中上下方向に延びる軸状の中心電極１２と、その中心電極１２の径方向周囲を取り囲む絶縁碍子２０と、その絶縁碍子２０の径方向周囲を取り囲む主体金具３０とを備えて構成されている。この主体金具３０には、外周面にエンジンのシリンダヘッドに取付けるためのねじ部３１が形成されると共に、そのねじ部３１の基端側にねじ部３１の呼び径よりも大きい径であって、つば状に張り出し形成された座部３５が形成されている。また、主体金具３０には、接地電極１６が固着されており、この接地電極１６は、中心電極１２の先端面１２ａと対向するように曲げ返されて、中心電極１２と接地電極１６との間に火花放電ギャップｇを形成している。
【０００３】
このようなスパークプラグ１０は、図１１に示すように、主体金具３０の外周面に形成されたねじ部３１を、エンジンのシリンダヘッドＳＨに形成されたねじ孔Ｎに、矢印Ｆ１で示す方向に回転させてねじ込むことにより取付けられる。その際、一般に、スパークプラグ１０は、主体金具３０のねじ部３１の基端側に対し同心的に装着されたリング状のガスケット４０が装着された状態で、シリンダヘッドＳＨに取付けられることが多い。
なお、上記ガスケット４０は、主体金具３０のねじ部３１がシリンダヘッドＳＨのねじ孔Ｎにねじ込まれるに伴い、ねじ孔Ｎの開口周縁部５０と主体金具３０の座部３５との間で圧縮変形し、ねじ孔Ｎの開口周縁部５０と主体金具３０の座部３５との間をシールする役割を果たす。それにより、燃焼室Ｋ内の燃焼ガスが漏洩することを防ぎ、またエンジンの運転時や路面状況の影響による振動などからシリンダヘッドＳＨへのスパークプラグ１０の取付けが緩慢になることを防ぐことができるのである。このようなガスケット４０にあっては、高温下にさらされる燃焼室Ｋ近傍に位置するために、従来より、ステンレス製または低炭素鋼製などの熱引きに優れる金属製板部材が好適な材料として実用に供されている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
近年、自動車用エンジンの高性能化に伴って、エンジンの燃焼室内には安定した高い気密性が要求されるようになってきている。さらに、近年ではエンジンの軽量化についても要求され、シリンダヘッドにおいては、鋼鉄製のものからアルミニウム合金製のものが普及しつつある。そのために、スパークプラグに装着されるガスケットについては、各種シリンダヘッドへ取付けられた場合にも、スパークプラグの座部とシリンダヘッドのねじ孔の開口周縁部との間を確実にシールして、安定した高い気密性を提供することが要求されてきている。
【０００５】
ところで、主体金具のねじ部基端側に対し同心的に装着されたリング状のガスケットを装着するスパークプラグをシリンダヘッドのねじ孔にねじ込んで行くに際して、スパークプラグの締付け具合によっても異なるが、ガスケットがねじ孔の開口周縁部に当接して圧縮変形する中で、ガスケットの表面部とねじ孔の開口周縁部との間に摩擦が生じる。ここで、従来からのガスケットは、前述したようにステンレス製または低炭素鋼製などの金属製板部材により形成されていることから、そのガスケットの表面部には、金属表面特有の微細な凹凸が存在しているものである。そのために、特に軟質材料であるアルミニウム合金製のシリンダヘッドにあっては、ステンレス製または低炭素鋼製のガスケットがそのアルミニウム合金製のシリンダヘッドと比較して硬質材料であることから、ガスケット表面とねじ孔の開口周縁部との間で摩擦が生じると、ガスケットの表面部に存在する微細な凹凸により、ねじ孔の開口周縁部をたとえばひっかいたりして傷付けてしまうといったことが懸念される。そして、このような問題が発生してしまった場合には、ガスケットの表面部とねじ孔の開口周縁部との間の当接面（シール面）に微細な隙間が生じてしまうために、ガスケットに要求される非常に高い気密性が得られない可能性がある。
【０００６】
そこで、本発明は、非常に高い気密性を提供することが可能なガスケットが備えられた内燃機関用スパークプラグを実現することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段および作用・効果】
本発明は、上記目的を達成するため、請求項１ないし請求項３に記載の発明では、軸状の中心電極（１２）と、前記中心電極（１２）の径方向周囲を取り囲む絶縁碍子（２０）と、前記絶縁碍子（２０）の径方向周囲を取り囲むと共に、自身の外周面に形成されたねじ部（３１）と、ねじ部基端側に該ねじ部（３１）の呼び径よりも大きい径で、つば状に張り出し形成された座部（３５）とを有する主体金具（３０）と、前記主体金具（３０）に固着されており、前記中心電極（１２）と対向して火花放電ギャップ（ｇ）を形成する接地電極（１６）と、前記ねじ部基端側の外側に同心的に装着されるリンク状形態をなし、該ねじ部（１３）が取付け部に形成されたねじ孔にねじ込まれるに伴い、前記座部（３５）と、該ねじ孔の開口周縁部との間で圧縮変形されることにより、該ねじ孔の開口周縁部と前記座部（３５）との間をシールするガスケット（４０）と、を備えた内燃機関用スパークプラグ（１０）において、前記主体金具（３０）の内周面のうち、前記ねじ部基端側よりも先端側に位置する部位には、前記絶縁碍子（２０）を係止するための絶縁碍子係止部（３２）が、環状に突出して形成されていると共に、前記絶縁碍子係止部（３２）と前記絶縁碍子（２０）との間で圧縮されることにより、該絶縁碍子係止部（３２）と前記絶縁碍子（２０）との間をシールするパッキン（１７）が介在されており、前記ガスケット（４０）には、少なくとも前記ねじ孔の開口周縁部と当接する表面部に、油性物質が塗布されており、前記ガスケット（４０）に対する前記油性物質の塗布量は２．２５μｇ／ｍｍ ^２以上、４５．０μｇ／ｍｍ ^２以下であることを特徴とする内燃機関用スパークプラグ（１０）という技術的手段を用いる。
【０００８】
ところで、内燃機関用スパークプラグに装着されたガスケットを構成する材質としては、前述したように、従来から低炭素鋼やステンレスなどが使用されている。この低炭素鋼やステンレスは硬質材料であることから、所定のガスケット形状に曲げ加工および絞り加工するに際して、絞り油などの油性物質を用いることにより成形され、その成形後に油性物質の付着した状態で得られた成形体を脱脂および洗浄することにより形成されることが多い。
ここで、その脱脂および洗浄の程度によっては、油性物質が取付け部のねじ孔の開口周縁部と当接が予定される表面部を含むガスケットの表面部に、一部残留付着した状態で形成されることも考えられるが、その油性物質が残留付着する程度や領域はまちまちであって一定ではない。このことから、その残留付着する油性物質の潤滑作用によって、ガスケットの表面部と取付け部のねじ孔の開口周縁部との間で生じる摩擦を軽減できるものとは言い難い。
【０００９】
そこで、本発明にあっては、ガスケットの表面部のうち、少なくとも取付け部のねじ孔の開口周縁部と当接される表面部に油性物質が塗布されていることから、ねじ付き部材を取付け部に形成されたねじ孔にねじ込んで行くに際して、そのねじ付き部材のねじ部に対して外側から同心的に装着されたリング状のガスケットがねじ孔の開口周縁部に当接して行く中で、ガスケットの表面部とねじ孔の開口周縁部との間で生じる摩擦を、油性物質の潤滑作用によって確実に軽減させることが可能となる。
このことから、ガスケットの表面部に存在する微細な凹凸によって、取付け部のねじ孔の開口周縁部が傷付くといった程度を確実に軽減することができるのである。その結果、ガスケットの表面部と取付け部のねじ孔の開口周縁部との当接面（シール面）に微細な隙間が生じ難く、ねじ部基端側にそのねじ部の呼び径よりも大きい径で、つば状に張り出し形成された座部とねじ孔の開口周縁部との間を、ガスケットによって確実にシールすることができる。
【００１０】
また、本発明にあっては、上記油性物質の塗布量が、２．２５μｇ／ｍｍ^２以上に設定されていることが望ましい。
つまり、上記油性物質が２．２５μｇ／ｍｍ^２未満である場合には、ガスケットの表面部とねじ孔の開口周縁部との摩擦を軽減することができないおそれがあり、そのためにガスケットの表面部に存在する微細な凹凸によって、ねじ孔の開口周縁部を傷付けてしまう可能性が高くなってしまう。
そこで、ガスケットの表面部の単位表面積当たりにおける油性物質の塗布量を２．２５μｇ／ｍｍ^２以上に設定することにより、ガスケットの表面部とねじ孔の開口周縁部との間で生じる摩擦を、油性物質の潤滑作用によって、より確実に軽減させることが可能となる。
また、本発明のように、主体金具の内周面のうち、ねじ部基端側よりも先端側に位置する部位には、絶縁碍子を係止するための絶縁碍子係止部が、環状に突出して形成されていると共に、絶縁碍子係止部と絶縁碍子との間で圧縮されることにより、絶縁碍子係止部と絶縁碍子との間をシールするパッキンが介在された内燃機関用スパークプラグである場合には、上記ガスケットに対する上記油性物質の塗布量を、４５．０μｇ／ｍｍ ^２以下に設定する必要がある。
つまり、前記ガスケットに対する前記油性物質の塗布量が４５．０μｇ／ｍｍ ^２を超える場合には、ガスケットの表面部に塗布された油性物質が主体金具のねじ部に浸み出し易くなる。それにより、前記ねじ部を取付け部（即ち、エンジンのシリンダヘッド）のねじ孔にねじ込む際の摩擦が小さくなり、ねじ部がねじ込まれ過ぎてしまうおそれを招いてしまう。その結果、主体金具がその中心軸方向に延び、主体金具の内部を気密化するために絶縁碍子と主体金具との間をシールするパッキン（図９中のパッキン１７参照）の密着度が低下し、主体金具内の気密性が損なわれてしまうことが懸念されるのである。また、ねじ部のねじ込み過ぎにより、主体金具やガスケットに損傷を与えてしまう可能性がある。
したがって、上記構成の内燃機関用スパークプラグでは、ガスケットに対する上記油性物質の塗布量を、４５．０μｇ／ｍｍ ^２以下に設定する必要がある。
そして、上記のような形態でガスケットの装着された内燃機関用スパークプラグによれば、各種シリンダヘッドへ取付けられた場合にも、内燃機関用スパークプラグの座部とシリンダヘッドのねじ孔の開口周縁部との間を確実にシールして、安定した高い気密性を有する内燃機関用スパークプラグを実現できる。
【００１１】
そして、上記ガスケットは、具体的には、請求項２に記載するように、リング状の板部材に対し、周方向に稜線を生じさせる曲げ加工および絞り加工を、その半径方向の異なる位置に複数回施す形で形成されており、自身の中心軸線を含む平面による断面をとったときに、前記平面上にて前記中心軸線と平行で、かつ、当該断面により切り取られる部分が３ヶ所以上生ずる仮想的な平行基準線を引くことが可能であるように構成することができる。
【００１２】
なお、本発明のリング状の板部材に前述のように複数回の曲げ加工および絞り加工を施して得られるガスケットにおいて、その断面が平行基準線を２以上の異なる位置にて切り取るということは、本発明の一例として後に詳述する図１０（Ｃ）のガスケット４０を例にとれば、図１０（Ｃ）に示すように、そのガスケット４０の断面が、平行基準線ＰＢに対する、ある切取り部分ｓ１から、方向転換部ｄ１を経て隣の切取り部分ｓ２に至る形状になっているということである。ガスケット４０を中心軸線Ｏの向きに圧縮変形させるとき、その変形は主に前記方向転換部における座屈変形によって担われる。そして、平行基準線ＰＢが断面により３ヶ所以上切り取られるということは、断面のこのような方向転換部が２ヶ所以上存在するということを意味する。
【００１３】
さらに、上記油性物質としては、特に請求項３に記載のように、少なくとも二硫化モリブデン（ＭｏＳ_２）からなることが望ましい。
【００１４】
二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂ ）は、たとえば機械油などの他の油性物質よりも高温下における耐久性に優れており、かつ、潤滑性に優れていることから、ガスケットに塗布する油性物質として非常に好適である。
【００１９】
ここで、上記油性物質を塗布するガスケットの表面部の表面積について規定する。図１２は、ガスケットを燃焼室の方向から見た平面図である（本発明実施形態における図１０（Ａ）に対応）。図１２において、曲げ返し部４８の端部４９が描く外円と、曲げ返し部４３の内周縁４２が描く内円とに接する仮想円、つまりガスケットの幅を直径とする仮想円５１を想定し、その仮想円５１の半径をｒとし、仮想円５１の中心点５２と外円の中心点５３とを結んだ距離をＲとした場合において、２πｒ×２πＲにより求められる値をガスケットの表面部の表面積と規定する。
【００２０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のガスケットおよびそのガスケットを備えた内燃機関用スパークプラグの一実施形態について図を参照して説明する。
図９は、内燃機関用スパークプラグを部分的な断面図を含んで示す部分断面図である。図１０（Ａ）は、図９に示す内燃機関用スパークプラグに備えられているガスケットを下面（燃焼室側）から見た平面図であり、図１０（Ｂ）は、図１０（Ａ）に示すガスケットを中心軸線Ｏを含む平面により切断した場合の右端の断面図を含んで示す部分断面図であり、図１０（Ｃ）は、図１０（Ｂ）に示すガスケットの断面部分を拡大して示す部分断面拡大図と、その断面部分により切り取られた平行基準線の説明図である。
なお、以下では、図９および図１０において図面下方を先端側とし、図面上方を後端側として説明する。また、本実施形態の内燃機関用スパークプラグは、ガスケットに油性物質が塗布されていることを除いて図９に示した内燃機関用スパークプラグ１０と同じ構造であるため、同じ構造の部分については同じ符号を用いるものとする。
【００２１】
まず、図９を参照して内燃機関用スパークプラグの主要構成を説明する。
内燃機関用スパークプラグ１０には、アルミナなどから形成された絶縁碍子２０が備えられている。絶縁碍子２０は、後端側に形成されたコルゲーション部２２と、先端側に形成された碍子脚長部２４とを有する。絶縁碍子２０の内部には、中心軸１８に沿って軸孔２６が貫通形成されている。軸孔２６の内部後端側には、端子１３が収容されており、その端子１３の後端は、コルゲーション部２２の後端から突出している。軸孔２６の内部であって端子１３の先端側には、ガラス抵抗１１を介して中心電極１２が収容されている。中心電極１２は、ニッケルを主体とする合金によって棒状に形成されており、中心電極１２の先端は、碍子脚長部２４の先端から突出している。
【００２２】
絶縁碍子２０の先端側は、筒状に形成された主体金具３０の内部に収容されており、主体金具３０の先端部の外周面には、シリンダヘッドＳＨに形成されたねじ孔Ｎ（図１１）にねじ込むためのねじ部３１が形成されている。主体金具３０の先端には、接地電極１６が固着されており、この接地電極１６は、中心電極１２の先端面１２ａと対向するように曲げ返されて、中心電極１２と接地電極１６との間に火花放電ギャップｇを形成している。主体金具３０の内周面のうち、ねじ部３１の基端側よりも先端側に位置する部位には、碍子脚長部２４を係止するための絶縁碍子係止部３２が、環状に突出して形成されている。絶縁碍子係止部３２と碍子脚長部２４後端との間には、絶縁碍子係止部３２と碍子脚長部２４との間で圧縮されることにより、絶縁碍子係止部３２と碍子脚長部２４との間をシールするリング状のパッキン１７が介在されている。
【００２３】
ねじ部３１の後端側の外周面には、座部３５が形成されている。座部３５は、ねじ部３１の呼び径よりも大きい径で、つば状に張り出し形成されている。ねじ部３１基端のねじ首３６には、リング状のガスケット４０が嵌め込まれており、ガスケット４０の上面は、座部３５の下面３５ａに接している。主体金具３０の後端側には、外周面が六角ナットの外周面形状に形成された六角部３３が形成されている。六角部３３は、ねじ部３１をシリンダヘッドＳＨのねじ孔Ｎ（図１１）にねじ込む際にプラグレンチなどの工具をあてがう部分である。六角部３３と座部３５との間には、外方へ湾曲した座屈部３４が形成されている。座屈部３４は、六角部３３の上部にあたるカシメ部分において、そのカシメ時にかかる応力を吸収する。
なお、本実施形態では、ねじ部３１の呼び径は１４ｍｍであり、座部３５の下面３５ａからパッキン１７の上端までの距離ｔ１は、７．０ｍｍである。
【００２４】
次に、ガスケット４０の構造について図１０を参照して説明する。
ガスケット４０は、リング状のステンレス製の薄板に対し、周方向に稜線を生じさせる曲げ加工および絞り加工を、その半径方向に異なる位置に複数回施す形で形成されており（図１０（Ａ））、上面には、座部３５の下面３５ａ（図９）と接するリング状平面部４１が形成されている。また、ガスケット４０には、リング状平面部４１から内側下方に曲げられた部分であり、主体金具３０のねじ首３６と接する内周縁４２と、この内周縁４２から外側斜め上方に曲げ返された曲げ返し部４３（図１０（Ｃ））と、この曲げ返し部４３の端部４４とが形成されている。さらに、ガスケット４０には、リング状平面部４１から外側下方に折り曲げられた外周縁４５と、この外周縁４５から内側に斜め下方に直線状に延びた直線状部４６と、曲げ返し部４３と接触する接触部４７と、この接触部４７から外側斜め上方へ曲げ返された曲げ返し部４８と、この曲げ返し部４８の端部４９とから構成されている。曲げ返し部４８は、主体金具３０のねじ部３１をシリンダヘッドＳＨのねじ孔Ｎ（図１１）に締め付けた際にねじ孔Ｎの開口周縁部５０と密着する。
【００２５】
また、図１０（Ｃ）に示すように、平面上にて中心軸線Ｏ（図１０（Ｂ））と平行な平行基準線ＰＢを引くと、その平行基準線ＰＢには、ガスケットの断面によって４ヶ所の切取り部分７０〜７３が生ずる。
つまり、ガスケット４０は、自身の中心軸線Ｏを含む平面による断面をとったときに、その平面上にて中心軸線Ｏと平行で、かつ、上記断面により切り取られる部分が３ヶ所以上生ずる仮想的な平行基準線ＰＢを引くことが可能な構造である。
なお、本実施形態では、図１０（Ｂ）に示すように、ガスケット４０の最大厚さｔ２（リング状平面部４１から曲げ返し部４８の最下端までの距離）は２．５０ｍｍであり、ガスケット４０の外径Ｒ１は１９．０ｍｍであり、内径Ｒ２は１３．８５ｍｍである（いずれも圧縮変形する前の値）。また、図１０（Ａ）に示すように、ガスケット４０を燃焼室Ｋ（図１１）の方向から見た場合の曲げ返し部４３の幅Ｌ１は、１．１２５ｍｍであり、曲げ返し部４８の幅Ｌ２は、１．４５ｍｍである（いずれも圧縮変形する前の値）。
【００２６】
［実験１］
まず、本発明者らは、内燃機関用スパークプラグをエンジンに取付ける際のガスケット４０の変形量がガスケット部分の気密性に影響を与えているのではないかと推定し、締付けトルクと、ガスケットの変形量との関係を調べるための実験を行った。
まず、締付けトルクが締付け条件によってどう変化するかについて調べるために次の実験を行った。図４（Ａ）は、本実験、後述する実験３および実験４で用いた主な構成を示す説明図である。
本実験では、アルミニウム合金製のシリンダヘッドの代わりにアルミニウム製のブッシュ６０を使用した。最初は、内燃機関用スパークプラグ１０のねじ部３１をブッシュ６０に形成されたねじ孔６１に手回しで締め付けて行き、ねじ部３１が回転しなくなった時点からトルクレンチを六角部３３にあてがい、その後はトルクレンチによって締付けを行った。そして、ねじ部３１の回転角をガスケット４０の変形量とみなして、締付けトルクとねじ部３１の回転角とを測定した（以下、測定１と称する）。
また、上記のようなねじ込みによる締付け手法を用いないで内燃機関用スパークプラグ１０の中心軸方向だけの力でガスケット４０をつぶす試験を行った（以下、つぶし試験と称する）。
【００２７】
そして、図１に示す結果が得られた。図１において、□で示す測定ポイントを実線で結んだグラフが、測定１の測定結果であり、破線で示すグラフが、つぶし試験の結果である。
図１から、両グラフに差が生じるのは、つぶし試験では、軸力だけが作用し、測定１では、軸力以外の他の要因が影響するためであると推測した。
そこで、本発明者らは、上記他の要因が何であるかを調べるため、ねじ部３１に潤滑剤としての二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）を塗布し、締付けトルクとねじ部３１の回転角とを測定した（以下、測定２と称する）。そして、図１において○で示す測定ポイントを実線で結んだグラフを得た。このグラフと前述のつぶし試験のグラフとは、近似していることが分かる。
【００２８】
つまり、ねじ部３１の摩擦が小さくなれば、小さなトルクでも大きな軸力が発生することが分かった。また、図１から、測定１における締付けトルクの約５５％がつぶし試験における締付けトルクになっていることから、締付けトルクの約半分がねじ部３１の摩擦力の影響によるものであることが分かった。
なお、ねじ部３１の呼び径は、１４ｍｍであり、ねじのピッチが１．２５ｍｍであるため、ねじ部３１の変位量は、１．２５ｍｍ／３６０ｄｅｇ．である。
【００２９】
［実験２］
次に、本発明者らは、ガスケットの表面状態が締付けトルクおよび回転角に与える影響について実験を行った。
本実験を行うにあたり使用するガスケット４０として、ステンレス製薄板部材を絞り油などの油性物質を用いて曲げ加工および絞り加工を行い、脱脂（洗浄）したものを４種類配し、ガスケット４０の表面部を超音波洗浄して略完全に脱脂したもの（以下、プラグＤと称する）、ガスケット４０の表面部を超音波洗浄せずに、成形時の油性物質が一部残留付着しているもの（以下、プラグＣと称する）、ガスケット４０の表面部全体に油性物質を塗布したもの（以下、プラグＢと称する）およびガスケット４０の表面部全体に二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）を塗布したもの（以下、プラグＡと称する）をスパークプラグに装着し、計４種類のスパークプラグのそれぞれについて実験した。
【００３０】
そして、図２に示す結果を得た。図２から、プラグＡ〜プラグＣは、ほぼ同じ特性を示しているのに対して、プラグＤは、それらと異なる特性を示していることが分かる。つまり、所定の角度回転させようとした場合、プラグＤは、ガスケット４０の表面が超音波洗浄によって油性物質が取り除かれているため、表面摩擦が大きいので、他のプラグＡ〜プラグＣよりも大きな締付けトルクを必要とすることが分かった。
【００３１】
［実験３］
次に、本発明者らは、締付けトルクと気密性との関係を調べるために、実験２で使用されたプラグＡ〜プラグＤを用いて実験を行った。本実験は、図４（Ａ）に示すように、スパークプラグ１０をアルミニウム製のブッシュ６０に締付け、常温下で火花放電ギャップｇ近傍に１５ｋｇ／ｃｍ²の高圧エアを加えて行った。図４（Ｂ）は、図４（Ａ）におけるガスケット４０近傍の拡大図である。
そして、ガスケット４０の曲げ返し部４８とブッシュ６０とが接触する接触部Ｐ１と、ガスケット４０の内周縁４２とねじ首３６とが接触する接触部Ｐ２と、ガスケット４０のリング状平面部４１と座部３５の下面３５ａとが接触する接触部Ｐ３とから漏洩する空気の１分間当たりの漏洩量を測定した。また、この測定は、締付けトルクを１．２５ｋｇｆ・ｍ〜３．５０ｋｇｆ・ｍ（約１２．２６Ｎ・ｍ〜約３４．３２Ｎ・ｍ）の範囲で何種類かに変えて行った。
【００３２】
そして、図３に示す結果を得た。図３から、プラグＡ、プラグＢ、プラグＣ、プラグＤの順に漏洩量が少ないことが分かる。
つまり、油性物質を塗布したプラグＡおよびプラグＢが、油性物質を塗布していないプラグＣおよびプラグＤよりも気密性に優れていることが分かる。
特に、プラグＡは、ほとんど漏洩量が１０ｍｌ／ｍｉｎ以下であり、締付けトルクが１．５０ｋｇｆ・ｍ以上あれば、漏洩量を１０ｍｌ／ｍｉｎ以下にすることができる。これは、気密性にばらつきが存在するものの、１０ｍｌ／ｍｉｎ以下の漏洩量という非常に高い気密性の要求を総てクリアできることを示しており、高性能化されたエンジンにふさわしい。
ところで、油性物質は、ガスケット４０の表面全体に塗布してもよいが、少なくともエンジン側の取付面と接する部分に塗布すれば、高い気密性を得ることができる。たとえば、図１０（Ｃ）において、曲げ返し部４３および曲げ返し部４８の表面のみに塗布すればよい。
なお、曲げ返し部４３および曲げ返し部４８が、本発明の少なくともエンジン側の取付面と接する部分に対応する。
【００３３】
［実験４］
次に、本発明者らは、ガスケットの表面部への油性物質の最適な塗布量を求めるために実験２で使用したプラグＡを用いて実験を行った。
本実験は、実験３で行った気密漏洩性試験と同じ手法により、締付けトルクを３．５０ｋｇｆ・ｍ（約３４．３２Ｎ・ｍ）に設定して行った（図４）。
そして、図６に示す結果を得た。図６は、油性物質の塗布量と空気の漏洩量との関係を示すグラフである。図６から、漏洩量を１０ｍｌ／ｍｉｎ以下にするためには、油性物質の塗布量を２．２５μｇ／ｍｍ² 〜４５．０μｇ／ｍｍ² の範
囲に設定すればよいことが分かる。
また、塗布量を４５．０μｇ／ｍｍ² を超える量に設定した場合でも、ガスケット部分からの漏洩量を１０ｍｌ／ｍｉｎ以下にできるが、パッキン１７の部分の気密漏洩性が低下することが分かった。
【００３４】
つまり、油性物質の塗布量が過剰であると、ガスケット４０の表面部から油性物質がねじ部３１に浸み出し、その結果、実験１で示したように、締付けトルクが過大となり、主体金具３０が中心軸方向に延びてしまう。そして、パッキン１７の部分の密着度が低下し、主体金具３０内の気密漏洩性が低下する。
なお、塗布量の測定は、以下の▲１▼〜▲７▼の手順を有するｎ−ヘキサン抽出法を用いて行った。
▲１▼ガスケット（５０〜１００個）をｎ−ヘキサンに浸す。▲２▼その状態で超音波洗浄を行う。▲３▼ｎ−ヘキサンを濾過して、ガスケットの削りカスなどを排除する。▲４▼▲１▼〜▲３▼の手順を２〜３回繰り返す。▲５▼濾液からｎ−ヘキサンだけ蒸発させる。▲６▼蒸発せずに残った液分が油性物質量にあたるので、この液の重量を測定する。▲７▼▲１▼にてｎ−ヘキサンに浸したガスケットの数量で除算して１個あたりの重量に換算する。
【００３５】
［検証］
ところで、実験２の結果（図２）に示すように、締付け特性試験では各プラグ間であまり差が生じないのに比べ、実験３の結果（図３）に示すように、気密漏洩性試験では大きな差が出る。
そこで、本発明者らは、その原因を調べるための検証を行った。本検証では、走査型電子顕微鏡（ＳＥＭ）を用いて上記プラグＡ〜プラグＤのガスケットの表面部の状態を調べた。図７（Ａ）は、ガスケット４０の表面部の状態およびブッシュ６０の表面部の状態を模式的に示す説明図であり、図７（Ｂ）は、図７（Ａ）に示すガスケット４０の突起４０ａがブッシュ６０と凝着した状態を示す説明図である。図８（Ａ）および図８（Ｂ）は、凝着摩耗部Ｈが形成される過程を示す説明図である。
【００３６】
図１３〜図１８は、実験３で使用した４種類のプラグＡ〜プラグＤに取付けられたガスケット４０の表面部のＳＥＭ写真（図面代用写真）である。図１３（Ａ）は、プラグＤのガスケットの表面部（超音波洗浄後）を示すＳＥＭ写真であり（倍率２３倍）、図１３（Ｂ）は、図１３（Ａ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭ写真である（Ｃｏｍｐｏ倍率１００倍）。
図１４（Ａ）は、図１３（Ｂ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭ写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１４（Ｂ）は、図１４（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭ写真である。図１５（Ａ）は、プラグＣのガスケットの表面部（超音波洗浄前）を示すＳＥＭ写真であり（倍率２３倍）、図１５（Ｂ）は、図１５（Ａ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭ写真である（Ｃｏｍｐｏ倍率１００倍）。
【００３７】
図１６（Ａ）は、図１５（Ｂ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭ写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１６（Ｂ）は、図１６（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭ写真である。
図１７（Ａ）は、プラグＢのガスケットの表面部（油性物質塗布）を示すＳＥＭ写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１７（Ｂ）は、図１７（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭ写真である。図１８（Ａ）は、プラグＡのガスケットの表面部（二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）塗布）を示すＳＥＭ写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１８（Ｂ）は、図１８（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭ写真である。
【００３８】
なお、Ｃｏｍｐｏは、物質の相違を分かり易くするための撮影手法であり、Ｔｏｐｏは、凹凸を分かり易くするための撮影手法である。
その結果、プラグＣおよびプラグＤのガスケットの表面部には、アルミニウムの微粒子が付着していることが分かった（図１３〜図１６）。これは、プラグをブッシュ６０に締め付ける際に、ガスケット４０の表面部によってブッシュ６０の表面から削り取られたアルミニウムであると推測される。また、プラグＣとプラグＤとでは、アルミニウムの付着量が異なっていた。
【００３９】
そこで、ガスケットの表面部に付着したアルミニウムが気密漏洩性に影響を与え、その付着量によって影響の度合いが異なると推測した。
つまり、プラグＤは、超音波洗浄しているため、ガスケット製造時に付着した油性物質が除去されており、ガスケットの表面部は、図７（Ａ）に示すように凹凸状になっている（図１３、図１４参照）。そして、図７（Ｂ）においてＪで示す部分のように、ブッシュ６０に締め付けた際の圧力でガスケット４０の突起部４０ａとブッシュ６０とが凝着を起こし、図８（Ａ）に示すように突起部４０ａによってブッシュ６０の表面部のアルミニウムが削られ、その削られたアルミニウムＧが突起部４０ａの先端に凝着する。
【００４０】
これにより、ブッシュ６０の表面部には、アルミニウムが削り取られた凝着摩耗部Ｈが形成される。そして、図８（Ｂ）に示すように、突起部４０ａの先端に付着したアルミニウムＧが、凝着摩耗部Ｈをさらに掘り下げ、ひっかき摩耗部Ｗを形成する。
そして、締付けトルクが増大するにつれて、ブッシュ６０の表面部とガスケット４０の表面部との摩擦が大きくなるので上記凝着が繰り返され易く、突起部４０ａの先端に凝着したアルミニウムＧが成長するため、上記ひっかき摩耗部Ｗが深くなるとともに、ひっかき摩耗部Ｗがガスケット４０の表面全体に形成されるようになるので気密漏洩性が悪化する。
【００４１】
一方、プラグＣは、ガスケットの表面部に成形時の絞り油などの油性物質が残留付着しているため、その残留付着した油性物質が潤滑剤の働きをし、ガスケットの表面部とブッシュの表面部とが凝着し難くなっている。そのため、前述した凝着摩耗およびひっかき摩耗が起こり難い状態で締付けトルクが増大すると、ガスケットの表面部およびブッシュの表面部間の接触面圧が高くなり、ガスケット表面の凹凸がならされる（図１５、図１６参照）。その結果、プラグＤよりも気密漏洩性が高くなる。
また、プラグＢの場合は、超音波洗浄後に油性物質を塗布しているため、余分な物質が除去された表面に油性物質を塗布できるので、プラグＣよりも油性物質の潤滑剤としての働きがより一層高められる。そのため、上記接触面圧がより一層高くなるため、ガスケット表面の凹凸がより一層平坦になるので（図１７参照）、気密漏洩性がより一層高くなる。
【００４２】
そして、プラグＡのガスケットの表面部に塗布されている二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）は、固体潤滑剤の働きを持っている。固体潤滑剤は、力が加わっても粒子が潰れずに高い潤滑の役目を果たす。そのため、同じ大きさの締付けトルクでも、二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）の方が、前述の油性物質よりも表面の平坦化に優れているため（図１８参照）、二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）を表面に塗布したプラグＡはプラグＢよりも気密漏洩性を高めることができる。
【００４３】
以上のように、本発明のガスケットを使用すれば、安定した高い気密性を有するガスケットおよびそのガスケットが備えられた内燃機関用スパークプラグを実現できる。
【００４４】
また、上記ガスケットは、図５の工程図に示す工程を有する製造方法によって製造することができる。
つまり、図５（Ａ）に示すように、ガスケット素材を超音波洗浄し（工程１０）、そのガスケット素材の表面部に油性物質を塗布し（工程１２）、そのガスケット素材を曲げ加工および絞り加工によって成形する。また、図５（Ｂ）に示すように、洗浄されたガスケット素材を成形してから（工程１４）、油性物質を塗布する（工程１６）方法でもよい。この方法の場合、ガスケット成形工程（工程１４）の際に絞り油がガスケットの表面部に残留付着するため、その付着した絞り油の量を計算に入れて次の油性物質を塗布することが望ましい。
【００４５】
ところで、油性物質の塗布範囲は、ガスケット４０の表面部全体でもよいが、少なくともエンジンヘッドの取付面と接触する部分（図４（Ｂ）接触部Ｐ１）に油性物質が介在される形となるように塗布すれば、ガスケットとしての気密性を高めることができる。また、主体金具３０のねじ首３６と接触する部分（接触部Ｐ２）、あるいは、座部３５の下面３５ａと接触する部分（接触部Ｐ３）に油性物質が介在する形となるように塗布すれば、より一層気密性を高めることができる。
さらに、上記実施形態では、ステンレス製のガスケットを例に挙げて説明したが、撥油性の低い材料、たとえば低炭素鋼で成形したガスケットに油性物質を塗布することもできる。また、鋼材により成形され、その表面部をＺｎメッキしたようなガスケットでは、Ｚｎメッキ自体が油性物質の代替となるため、気密性も高められる。
【００４６】
また、上記実施形態では、主体金具３０のねじ部３１の呼び径が１４ｍｍであるものを例に挙げて説明したが、１０ｍｍ、１２ｍｍおよび１８ｍｍなど、他の呼び径のねじ部を有する内燃機関用スパークプラグにも本発明を適用できることは勿論である。
さらに、上記実施形態では、本発明を構成する油性物質として、好ましくは二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）を例に挙げて説明したが、これらに匹敵する性質を有するものであれば、他の油性物質を用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図１】実験１の結果を示すグラフである。
【図２】実験２の結果を示すグラフである。
【図３】実験３の結果を示すグラフである。
【図４】図４（Ａ）は、実験１、実験３および実験４で用いた主な構成を示す説明図であり、図４（Ｂ）は、図４（Ａ）におけるガスケット４０近傍の拡大図である。
【図５】図５（Ａ）および図５（Ｂ）は、ガスケットの製造工程を示す工程図である。
【図６】油性物質の塗布量と空気の漏洩量との関係を示すグラフである。
【図７】図７（Ａ）は、ガスケット４０の表面部の状態およびブッシュ６０の表面部の状態を模式的に示す説明図であり、図７（Ｂ）は、図７（Ａ）に示すガスケット４０の突起４０ａがブッシュ６０と凝着した状態を示す説明図である。
【図８】図８（Ａ）および図８（Ｂ）は、凝着摩耗部Ｈが形成される過程を示す説明図である。
【図９】内燃機関用スパークプラグを部分的な断面図を含んで示す部分断面図である。
【図１０】図１０（Ａ）は、図９に示す内燃機関用スパークプラグに備えられているガスケットを下面（燃焼室側）から見た平面図であり、図１０（Ｂ）は、図１０（Ａ）に示すガスケットを中心軸線Ｏを含む平面により切断した場合の右端の断面図を含んで示す部分断面図であり、図１０（Ｃ）は、図１０（Ｂ）に示すガスケットの断面部分を拡大して示す部分断面拡大図と、その断面部分により切り取られた平行基準線の説明図である。
【図１１】内燃機関用スパークプラグをガスケットを装着してシリンダヘッドに取付ける様子を示す説明図である。
【図１２】ガスケットの表面部の表面積を規定するための説明図である。
【図１３】図１３（Ａ）は、プラグＤのガスケットの表面部（超音波洗浄後）を示すＳＥＭの図面代用写真であり（倍率２３倍）、図１３（Ｂ）は、図１３（Ａ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭの図面代用写真である（Ｃｏｍｐｏ倍率１００倍）。
【図１４】図１４（Ａ）は、図１３（Ｂ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭの図面代用写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１４（Ｂ）は、図１４（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭの図面代用写真である。
【図１５】図１５（Ａ）は、プラグＣのガスケットの表面部（超音波洗浄前）を示すＳＥＭの図面代用写真であり（倍率２３倍）、図１５（Ｂ）は、図１５（Ａ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭの図面代用写真である（Ｃｏｍｐｏ倍率１００倍）。
【図１６】図１６（Ａ）は、図１５（Ｂ）の中の□で囲んだ部分を拡大して示すＳＥＭの図面代用写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１６（Ｂ）は、図１６（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭの図面代用写真である。
【図１７】図１７（Ａ）は、プラグＢのガスケットの表面部（機械油塗布）した表面を示すＳＥＭの図面代用写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１７（Ｂ）は、図１７（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭの図面代用写真である。
【図１８】図１８（Ａ）は、プラグＡのガスケットの表面部（二硫化モリブデン（ＭｏＳ₂）塗布）を示すＳＥＭの図面代用写真であり（Ｃｏｍｐｏ倍率２７０倍）、図１８（Ｂ）は、図１８（Ａ）をＴｏｐｏで示すＳＥＭの図面代用写真である。
【符号の説明】
１０内燃機関用スパークプラグ
１２中心電極
１６接地電極
１７パッキン
２０絶縁碍子
３０主体金具
３１ねじ部
３２絶縁碍子係止部
３５座部
３５ａ下面
３６ねじ首
４０ガスケット
４３曲げ返し部（エンジン側の取付面と接する部分）
４８曲げ返し部（エンジン側の取付面と接する部分）
５０開口周縁部
７０〜７３切り取られる部分
ｇ火花放電ギャップ
Ｎねじ孔
Ｏ中心軸線
ＰＢ平行基準線
ＳＨシリンダヘッド[0001]
[Industrial application fields]
  The present invention,The present invention relates to a spark plug for an internal combustion engine having a sket.
[0002]
[Prior art]
A spark plug for an internal combustion engine (hereinafter also simply referred to as “spark plug”) used for ignition of an internal combustion engine such as an automobile engine, for example, a spark plug 10 shown in FIG. 9 is an axial center electrode extending in the vertical direction in the figure. 12, an insulator 20 surrounding the periphery of the central electrode 12 in the radial direction, and a metal shell 30 surrounding the periphery of the insulator 20 in the radial direction. The metal shell 30 is formed with a thread portion 31 to be attached to the cylinder head of the engine on the outer peripheral surface, and has a diameter larger than the nominal diameter of the thread portion 31 on the proximal end side of the thread portion 31, A seat portion 35 is formed so as to project in a collar shape. In addition, a ground electrode 16 is fixed to the metal shell 30, and the ground electrode 16 is bent back so as to face the front end surface 12 a of the center electrode 12, and between the center electrode 12 and the ground electrode 16. A spark discharge gap g is formed.
[0003]
As shown in FIG. 11, the spark plug 10 has a threaded portion 31 formed on the outer peripheral surface of the metal shell 30 in a screw hole N formed in the cylinder head SH of the engine in the direction indicated by the arrow F1. It is installed by rotating and screwing. At that time, in general, the spark plug 10 is often attached to the cylinder head SH in a state in which the ring-shaped gasket 40 that is concentrically attached to the proximal end side of the threaded portion 31 of the metal shell 30 is attached. .
The gasket 40 is compressed and deformed between the opening peripheral portion 50 of the screw hole N and the seat portion 35 of the metal shell 30 as the screw portion 31 of the metal shell 30 is screwed into the screw hole N of the cylinder head SH. And it plays the role which seals between the opening peripheral part 50 of the screw hole N, and the seat part 35 of the metal shell 30. Thereby, it is possible to prevent the combustion gas in the combustion chamber K from leaking, and to prevent the spark plug 10 from being loosely attached to the cylinder head SH due to vibrations due to the influence of the engine operation and road surface conditions. It can be done. Since such a gasket 40 is located in the vicinity of the combustion chamber K that is exposed to high temperatures, a metal plate member that is excellent in heat sinking, such as stainless steel or low carbon steel, has been used as a suitable material. It is used for practical use.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
In recent years, with the improvement in performance of automobile engines, stable and high airtightness has been required in the combustion chamber of the engine. Furthermore, in recent years, there has been a demand for weight reduction of engines, and cylinder heads that are made of aluminum alloy are becoming popular. For this reason, the gasket attached to the spark plug is securely sealed between the seat of the spark plug and the peripheral edge of the screw hole of the cylinder head even when attached to various cylinder heads. There has been a demand for providing high airtightness.
[0005]
By the way, when a spark plug for mounting a ring-shaped gasket concentrically mounted on the base end side of the threaded portion of the metal shell is screwed into the screw hole of the cylinder head, the gasket varies depending on the tightening condition of the spark plug. As a result, the friction is generated between the surface portion of the gasket and the opening peripheral portion of the screw hole. Here, since the conventional gasket is formed by a metal plate member such as stainless steel or low carbon steel as described above, the surface portion of the gasket has fine irregularities peculiar to the metal surface. It exists. Therefore, in the case of a cylinder head made of an aluminum alloy, which is a soft material, a gasket made of stainless steel or low carbon steel is a hard material compared to the cylinder head made of aluminum alloy. If friction occurs with the opening peripheral edge of the screw hole, there is a concern that the opening peripheral edge of the screw hole may be scratched, for example, due to fine irregularities present on the surface portion of the gasket. When such a problem occurs, a minute gap is generated on the contact surface (seal surface) between the surface portion of the gasket and the opening peripheral edge portion of the screw hole. There is a possibility that the very high airtightness required for the above may not be obtained.
[0006]
  Therefore, the present invention can provide very high airtightness.NaAn object of the present invention is to realize a spark plug for an internal combustion engine provided with a sket.
[0007]
[Means for solving the problems and actions / effects]
  In order to achieve the above object, the present invention provides the following claims.3In the invention described inThe shaft-shaped center electrode (12), the insulator (20) surrounding the periphery of the center electrode (12) in the radial direction, and surrounding the periphery of the insulator (20) in the radial direction, are formed on the outer peripheral surface thereof. A metal shell (30) having a threaded portion (31) and a seat portion (35) which is formed in a flange shape with a diameter larger than the nominal diameter of the threaded portion (31) on the proximal end side of the threaded portion. A ground electrode (16) fixed to the metal shell (30) and facing the center electrode (12) to form a spark discharge gap (g), and concentrically outside the proximal end of the threaded portion. As the screw portion (13) is screwed into the screw hole formed in the mounting portion, the seat portion (35) and the peripheral edge of the screw hole are opened. By being compressed and deformed, the opening peripheral edge of the screw hole and the seat (35) In the spark plug (10) for an internal combustion engine provided with a gasket (40) for sealing the gap, a portion of the inner peripheral surface of the metal shell (30) that is located on the front end side of the screw portion base end side The insulator engaging portion (32) for engaging the insulator (20) is formed to project in an annular shape, and the insulator engaging portion (32) and the insulator (20) ), A packing (17) that seals between the insulator locking portion (32) and the insulator (20) is interposed, and the gasket (40) In addition, an oily substance is applied to at least a surface part that contacts the peripheral edge of the opening of the screw hole, and the amount of the oily substance applied to the gasket (40) is 2.25 μg / mm. ² 45.0 μg / mm ² IsIt is characterized bySpark plug for internal combustion engine (10)The technical means is used.
[0008]
  by the way,Mounted on spark plug for internal combustion engineAs described above, low carbon steel, stainless steel, and the like are conventionally used as the material constituting the gasket. Since this low carbon steel or stainless steel is a hard material, it is molded by using an oily substance such as squeezed oil when it is bent and drawn into a predetermined gasket shape. It is often formed by degreasing and washing the obtained molded body.
  Here, depending on the degree of degreasing and cleaning, the oily substance is formed in a state where a part of the oily substance adheres to the surface portion of the gasket including the surface portion that is expected to come into contact with the peripheral edge portion of the screw hole of the mounting portion. It is conceivable that the extent and the area where the oily substance remains and adheres vary and are not constant. For this reason, it is difficult to say that friction generated between the surface portion of the gasket and the opening peripheral portion of the screw hole of the mounting portion can be reduced by the lubricating action of the oily substance adhering to the residue.
[0009]
Therefore, in the present invention, since the oily substance is applied to at least the surface portion of the gasket that is in contact with the peripheral edge of the opening of the screw hole of the mounting portion, the threaded member is attached to the mounting portion. When screwing into the screw hole formed in the ring, the ring-shaped gasket mounted concentrically from the outside with respect to the threaded portion of the threaded member is in contact with the peripheral edge of the opening of the threaded hole. Friction generated between the surface portion of the screw and the opening peripheral edge portion of the screw hole can be reliably reduced by the lubricating action of the oily substance.
From this, it is possible to reliably reduce the degree of damage to the opening peripheral edge of the screw hole of the mounting portion due to the fine unevenness present on the surface portion of the gasket. As a result, a minute gap is unlikely to occur on the contact surface (seal surface) between the gasket surface and the peripheral edge of the screw hole of the mounting portion, and a diameter larger than the nominal diameter of the thread on the proximal end side of the thread. Thus, it is possible to reliably seal the gap between the seat portion that is formed in a brim shape and the opening peripheral edge portion of the screw hole by the gasket.
[0010]
  In the present invention,,UpThe amount of oily substance applied is 2.25 μg / mm²It is desirable to set it above.
  That is, the oily substance is 2.25 μg / mm.²If it is less than that, the friction between the surface portion of the gasket and the peripheral edge of the opening of the screw hole may not be reduced. The possibility of damaging the part increases.
  Therefore,The coating amount of the oily substance per unit surface area of the surface portion of the sket is 2.25 μg / mm²By setting as described above, the friction generated between the surface portion of the gasket and the opening peripheral edge portion of the screw hole can be more reliably reduced by the lubricating action of the oily substance.
  Further, as in the present invention, an insulator locking portion for locking the insulator is formed in an annular shape at a portion of the inner peripheral surface of the metal shell that is positioned on the distal end side of the screw portion proximal end side. A spark plug for an internal combustion engine which is formed to project and has a gasket interposed between the insulator locking portion and the insulator by being compressed between the insulator locking portion and the insulator. In this case, the amount of the oily substance applied to the gasket is 45.0 μg / mm. ² Must be set to:
  That is, the amount of the oily substance applied to the gasket is 45.0 μg / mm. ² In the case of exceeding, the oily substance applied to the surface portion of the gasket is likely to ooze out into the threaded portion of the metal shell. As a result, the friction when screwing the screw part into the screw hole of the attachment part (that is, the cylinder head of the engine) is reduced, and the screw part may be screwed too much. As a result, the metal shell extends in the central axis direction, and the degree of adhesion of the packing (see packing 17 in FIG. 9) that seals between the insulator and the metal shell in order to hermetically seal the inside of the metal shell is reduced. There is a concern that the airtightness in the metal shell is impaired. Moreover, there is a possibility that the metal shell and the gasket may be damaged due to excessive screwing of the threaded portion.
Therefore, in the spark plug for an internal combustion engine having the above configuration, the amount of the oily substance applied to the gasket is 45.0 μg / mm. ² Must be set to:
  According to the spark plug for an internal combustion engine in which the gasket is mounted in the form as described above, even when attached to various cylinder heads, the periphery of the opening of the seat portion of the spark plug for the internal combustion engine and the screw hole of the cylinder head A spark plug for an internal combustion engine having a stable and high airtightness can be realized by securely sealing between the two parts.
[0011]
  The gasket is specifically a claim.2The ring-shaped plate member is formed in such a manner that bending and drawing processing for generating a ridge line in the circumferential direction are performed multiple times at different positions in the radial direction. It is possible to draw a virtual parallel reference line that is parallel to the central axis on the plane and that has three or more parts cut out by the cross section when taking a cross section by a plane including the plane. Can be configured.
[0012]
In the gasket obtained by subjecting the ring-shaped plate member of the present invention to bending and drawing a plurality of times as described above, the cross-section of the ring-shaped plate member is cut out at two or more different parallel reference lines. As an example of the present invention, taking the gasket 40 of FIG. 10C, which will be described in detail later, as an example, as shown in FIG. 10C, the gasket 40 has a cross-section s1 with respect to the parallel reference line PB. In other words, the shape reaches the adjacent cut-out portion s2 through the direction changing portion d1. When the gasket 40 is compressed and deformed in the direction of the central axis O, the deformation is mainly borne by buckling deformation in the direction changing portion. The fact that the parallel reference line PB is cut out at three or more places by the cross section means that there are two or more such direction changing portions of the cross section.
[0013]
  Further, the oily substance is particularly claimed.3At least molybdenum disulfide (MoS)₂).
[0014]
Molybdenum disulfide (MoS₂ ) Is very suitable as an oily substance to be applied to a gasket because it is superior in durability at high temperatures and has excellent lubricity compared to other oily substances such as machine oil.
[0019]
Here, the surface area of the surface portion of the gasket to which the oily substance is applied is defined. FIG. 12 is a plan view of the gasket as viewed from the direction of the combustion chamber (corresponding to FIG. 10A in the embodiment of the present invention). In FIG. 12, a virtual circle that is in contact with an outer circle drawn by the end portion 49 of the bent-back portion 48 and an inner circle drawn by the inner peripheral edge 42 of the bent-back portion 43, that is, a virtual circle 51 whose diameter is the width of the gasket is assumed. When the radius of the virtual circle 51 is r and the distance connecting the center point 52 of the virtual circle 51 and the center point 53 of the outer circle is R, the value obtained by 2πr × 2πR is the value of the surface portion of the gasket. It is defined as the surface area.
[0020]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an embodiment of a gasket of the present invention and a spark plug for an internal combustion engine including the gasket will be described with reference to the drawings.
FIG. 9 is a partial cross-sectional view showing a spark plug for an internal combustion engine including a partial cross-sectional view. FIG. 10A is a plan view of the gasket provided in the spark plug for the internal combustion engine shown in FIG. 9 as viewed from the bottom surface (combustion chamber side), and FIG. 10B is the same as FIG. FIG. 10C is a partial cross-sectional view including a right end cross-sectional view when the gasket shown is cut by a plane including the central axis O, and FIG. 10C is an enlarged view of the cross-sectional portion of the gasket shown in FIG. It is a partial cross-section enlarged view and an explanatory view of a parallel reference line cut by the cross-section.
In the following description, the lower side of the drawing in FIGS. 9 and 10 is the front end side, and the upper side of the drawing is the rear end side. The spark plug for internal combustion engine of the present embodiment has the same structure as the spark plug 10 for internal combustion engine shown in FIG. 9 except that an oily substance is applied to the gasket. The same reference numerals shall be used.
[0021]
First, the main configuration of the spark plug for an internal combustion engine will be described with reference to FIG.
The spark plug 10 for an internal combustion engine is provided with an insulator 20 made of alumina or the like. The insulator 20 has a corrugation part 22 formed on the rear end side and an insulator leg long part 24 formed on the front end side. A shaft hole 26 is formed through the insulator 20 along the central axis 18. The terminal 13 is accommodated on the inner rear end side of the shaft hole 26, and the rear end of the terminal 13 protrudes from the rear end of the corrugation portion 22. The center electrode 12 is accommodated through the glass resistor 11 inside the shaft hole 26 and at the distal end side of the terminal 13. The center electrode 12 is formed in a rod shape from an alloy mainly composed of nickel, and the tip of the center electrode 12 protrudes from the tip of the insulator leg long portion 24.
[0022]
The distal end side of the insulator 20 is accommodated in a cylindrical metal shell 30, and a screw hole N (see FIG. 11) formed in the cylinder head SH is formed on the outer peripheral surface of the distal end portion of the metal shell 30. ) Is formed. A ground electrode 16 is fixed to the front end of the metal shell 30, and the ground electrode 16 is bent back so as to face the front end surface 12 a of the center electrode 12, and between the center electrode 12 and the ground electrode 16. A spark discharge gap g is formed. On the inner peripheral surface of the metal shell 30, an insulator locking portion 32 for locking the lever leg long portion 24 protrudes in an annular shape at a position located on the distal end side with respect to the proximal end side of the screw portion 31. Is formed. Between the insulator insulator locking portion 32 and the rear end of the insulator leg long portion 24, the insulator insulator engaging portion 32 and the insulator leg long portion 24 are compressed by being compressed between the insulator insulator engaging portion 32 and the insulator leg long portion 24. A ring-shaped packing 17 that seals between the two is interposed.
[0023]
A seat portion 35 is formed on the outer peripheral surface on the rear end side of the screw portion 31. The seat portion 35 has a diameter larger than the nominal diameter of the screw portion 31 and is formed so as to protrude in a collar shape. A ring-shaped gasket 40 is fitted into the screw neck 36 at the base end of the screw portion 31, and the upper surface of the gasket 40 is in contact with the lower surface 35 a of the seat portion 35. On the rear end side of the metal shell 30, a hexagonal portion 33 having an outer peripheral surface formed in the shape of an outer peripheral surface of a hexagon nut is formed. The hexagonal portion 33 is a portion to which a tool such as a plug wrench is applied when the screw portion 31 is screwed into the screw hole N (FIG. 11) of the cylinder head SH. Between the hexagonal portion 33 and the seat portion 35, a buckled portion 34 curved outward is formed. The buckling portion 34 absorbs stress applied at the crimping portion corresponding to the upper portion of the hexagonal portion 33 during the crimping.
In the present embodiment, the nominal diameter of the screw portion 31 is 14 mm, and the distance t1 from the lower surface 35a of the seat portion 35 to the upper end of the packing 17 is 7.0 mm.
[0024]
Next, the structure of the gasket 40 will be described with reference to FIG.
The gasket 40 is formed in such a manner that a bending process and a drawing process for generating a ridge line in the circumferential direction are performed a plurality of times in different positions in the radial direction on a ring-shaped stainless steel thin plate (FIG. 10A). ), A ring-shaped flat surface portion 41 that is in contact with the lower surface 35a (FIG. 9) of the seat portion 35 is formed on the upper surface. Further, the gasket 40 is a portion bent inward and downward from the ring-shaped flat portion 41, and is bent back and obliquely upward and outward from the inner peripheral edge 42 contacting the screw neck 36 of the metal shell 30. A bent portion 43 (FIG. 10C) and an end 44 of the bent portion 43 are formed. Further, the gasket 40 includes an outer peripheral edge 45 that is bent downward and outward from the ring-shaped flat part 41, a linear part 46 that extends obliquely downward and inwardly from the outer peripheral edge 45, and a bent-back part 43. The contact portion 47 includes a contact portion 47, a bent-back portion 48 bent back outward and obliquely upward from the contact portion 47, and an end portion 49 of the bent-back portion 48. The bent-back portion 48 comes into close contact with the opening peripheral portion 50 of the screw hole N when the screw portion 31 of the metal shell 30 is fastened to the screw hole N (FIG. 11) of the cylinder head SH.
[0025]
Further, as shown in FIG. 10C, when a parallel reference line PB parallel to the central axis O (FIG. 10B) is drawn on the plane, the parallel reference line PB has 4 due to the cross section of the gasket. Cutout portions 70 to 73 are generated.
That is, when the gasket 40 has a cross section taken along a plane including its own central axis O, the gasket 40 is virtually parallel to the central axis O on the plane, and three or more portions cut out by the cross section are generated. In this structure, the parallel reference line PB can be drawn.
In the present embodiment, as shown in FIG. 10B, the maximum thickness t2 of the gasket 40 (the distance from the ring-shaped flat portion 41 to the lowest end of the bent-back portion 48) is 2.50 mm. The outer diameter R1 of 40 is 19.0 mm, and the inner diameter R2 is 13.85 mm (both values before compression deformation). As shown in FIG. 10A, the width L1 of the bent-back portion 43 when the gasket 40 is viewed from the direction of the combustion chamber K (FIG. 11) is 1.125 mm. L2 is 1.45 mm (all values before compressive deformation).
[0026]
[Experiment 1]
First, the present inventors presume that the amount of deformation of the gasket 40 when the spark plug for the internal combustion engine is attached to the engine may affect the airtightness of the gasket portion. Experiments were conducted to investigate the relationship with quantity.
First, the following experiment was conducted to investigate how the tightening torque changes depending on the tightening conditions. FIG. 4A is an explanatory diagram showing the main configuration used in this experiment, Experiment 3 and Experiment 4 described later.
In this experiment, an aluminum bush 60 was used instead of the aluminum alloy cylinder head. At first, the screw portion 31 of the spark plug 10 for the internal combustion engine is manually tightened into the screw hole 61 formed in the bush 60, and the torque wrench is applied to the hexagonal portion 33 from the time when the screw portion 31 stops rotating. Tightened with a torque wrench. Then, the rotation angle of the screw portion 31 was regarded as the deformation amount of the gasket 40, and the tightening torque and the rotation angle of the screw portion 31 were measured (hereinafter referred to as measurement 1).
Moreover, the test which crushes the gasket 40 only with the force of the center axis direction of the spark plug 10 for internal combustion engines without using the fastening method by the above screwing was performed (henceforth a crushing test).
[0027]
And the result shown in FIG. 1 was obtained. In FIG. 1, a graph obtained by connecting measurement points indicated by □ with a solid line is the measurement result of measurement 1, and a graph indicated by a broken line is the result of the crushing test.
From FIG. 1, it was estimated that the difference between the two graphs was caused by only the axial force acting in the crushing test, and in the measurement 1 by other factors other than the axial force.
Therefore, the present inventors investigated molybdenum disulfide (MoS) as a lubricant in the thread portion 31 in order to investigate what the other factors are.₂) And the tightening torque and the rotation angle of the threaded portion 31 were measured (hereinafter referred to as measurement 2). And the graph which connected the measurement point shown by (circle) in FIG. 1 with the continuous line was obtained. It turns out that this graph and the graph of the above-mentioned crushing test are approximate.
[0028]
That is, it has been found that if the friction of the screw portion 31 is reduced, a large axial force is generated even with a small torque. Moreover, from FIG. 1, since about 55% of the tightening torque in the measurement 1 is the tightening torque in the crushing test, it was found that about half of the tightening torque was due to the influence of the frictional force of the screw portion 31. .
Since the nominal diameter of the screw part 31 is 14 mm and the pitch of the screw is 1.25 mm, the displacement amount of the screw part 31 is 1.25 mm / 360 deg. It is.
[0029]
[Experiment 2]
Next, the inventors conducted an experiment on the influence of the surface condition of the gasket on the tightening torque and the rotation angle.
As the gasket 40 used in this experiment, four types of stainless steel thin plate members that are subjected to bending and drawing using oily substances such as drawing oil and degreased (washed) are arranged. That has been degreased almost completely by ultrasonic cleaning (hereinafter referred to as plug D), and that the surface of the gasket 40 is not ultrasonically cleaned, and a part of the oily substance at the time of molding remains attached (hereinafter referred to as “the plug D”). , Referred to as plug C), an oily material applied to the entire surface of gasket 40 (hereinafter referred to as plug B), and molybdenum disulfide (MoS) over the entire surface of gasket 40.₂) (Hereinafter referred to as plug A) was attached to the spark plug, and an experiment was conducted on each of the four types of spark plugs.
[0030]
And the result shown in FIG. 2 was obtained. From FIG. 2, it can be seen that the plug A to the plug C show almost the same characteristics, while the plug D shows different characteristics. That is, when the plug D is to be rotated by a predetermined angle, the surface of the gasket 40 has a surface friction that is larger than that of the other plugs A to C because the oily material is removed by ultrasonic cleaning. It turns out that a tightening torque is required.
[0031]
[Experiment 3]
Next, the present inventors conducted an experiment using the plugs A to D used in Experiment 2 in order to investigate the relationship between the tightening torque and the airtightness. In this experiment, as shown in FIG. 4A, the spark plug 10 is fastened to an aluminum bush 60 and 15 kg / cm near the spark discharge gap g at room temperature.²The high pressure air was added. FIG. 4B is an enlarged view of the vicinity of the gasket 40 in FIG.
The bent portion 48 of the gasket 40 and the bush 60 are in contact with each other; the contact portion P2 in which the inner peripheral edge 42 of the gasket 40 and the screw neck 36 are in contact; and the ring-shaped flat portion 41 of the gasket 40 and the seat. The amount of leakage per minute of air leaking from the contact portion P3 with which the lower surface 35a of the portion 35 comes into contact was measured. Further, this measurement was performed by changing the tightening torque into several types within a range of 1.25 kgf · m to 3.50 kgf · m (about 12.26 N · m to about 34.32 N · m).
[0032]
And the result shown in FIG. 3 was obtained. From FIG. 3, it can be seen that the amount of leakage is small in the order of plug A, plug B, plug C, and plug D.
That is, it can be seen that the plug A and the plug B to which the oily substance is applied are more airtight than the plug C and the plug D to which the oily substance is not applied.
In particular, the plug A has a leakage amount of almost 10 ml / min or less, and if the tightening torque is 1.50 kgf · m or more, the leakage amount can be 10 ml / min or less. This indicates that although there is a variation in airtightness, it can clear all the requirements of extremely high airtightness of a leakage amount of 10 ml / min or less, which is suitable for a high-performance engine.
By the way, the oily substance may be applied to the entire surface of the gasket 40. However, if it is applied to at least a portion in contact with the mounting surface on the engine side, high airtightness can be obtained. For example, in FIG. 10C, it may be applied only to the surfaces of the bent-back portion 43 and the bent-back portion 48.
The bent-back portion 43 and the bent-back portion 48 correspond to a portion that contacts at least the mounting surface on the engine side of the present invention.
[0033]
[Experiment 4]
Next, the inventors conducted an experiment using the plug A used in Experiment 2 in order to obtain the optimum amount of oily substance applied to the surface of the gasket.
In this experiment, the tightening torque was set to 3.50 kgf · m (about 34.32 N · m) by the same method as the airtight leakage test conducted in Experiment 3 (FIG. 4).
And the result shown in FIG. 6 was obtained. FIG. 6 is a graph showing the relationship between the amount of oily substance applied and the amount of air leakage. From FIG. 6, in order to reduce the leakage amount to 10 ml / min or less, the application amount of the oily substance is 2.25 μg / mm.² ~ 45.0μg / mm² Range of
It can be seen that the range should be set.
Also, the coating amount is 45.0 μg / mm² Even when the amount is set to exceed, the leakage amount from the gasket portion can be reduced to 10 ml / min or less, but it has been found that the airtight leakage of the packing 17 portion is lowered.
[0034]
That is, if the amount of the oily material applied is excessive, the oily material oozes out from the surface portion of the gasket 40 into the screw portion 31. As a result, as shown in Experiment 1, the tightening torque becomes excessive, and the metal shell 30 Will extend in the direction of the central axis. And the close_contact | adherence degree of the part of the packing 17 falls, and the airtight leakage in the metal shell 30 falls.
The coating amount was measured using an n-hexane extraction method having the following procedures (1) to (7).
(1) Immerse gaskets (50-100 pieces) in n-hexane. (2) Perform ultrasonic cleaning in that state. {Circle around (3)} Filter n-hexane to eliminate scraps from the gasket. (4) Repeat steps (1) to (3) 2-3 times. (5) Only n-hexane is evaporated from the filtrate. (6) Since the liquid remaining without evaporation corresponds to the amount of oily substance, the weight of this liquid is measured. Divide by the number of gaskets soaked in n-hexane in (7) (1) and convert to weight per piece.
[0035]
[Verification]
By the way, as shown in the result of Experiment 2 (FIG. 2), in the tightening characteristic test, there is not much difference between the plugs, but in the airtight leakage test as shown in the result of Experiment 3 (FIG. 3). A big difference comes out.
Therefore, the present inventors conducted verification to investigate the cause. In this verification, the surface state of the gaskets of the plugs A to D was examined using a scanning electron microscope (SEM). 7A is an explanatory view schematically showing the state of the surface portion of the gasket 40 and the state of the surface portion of the bush 60, and FIG. 7B is a projection of the gasket 40 shown in FIG. 7A. It is explanatory drawing which shows the state which 40a adhered to the bush 60. FIG. FIG. 8A and FIG. 8B are explanatory views showing a process in which the adhesive wear portion H is formed.
[0036]
13 to 18 are SEM photographs (drawing substitute photographs) of the surface portions of the gaskets 40 attached to the four types of plugs A to D used in Experiment 3. FIG. FIG. 13A is a SEM photograph showing the surface portion of the gasket of plug D (after ultrasonic cleaning) (magnification 23 times), and FIG. 13B is surrounded by a square in FIG. 13A. It is a SEM photograph showing an enlarged portion (Compo magnification: 100 times).
14A is an SEM photograph showing an enlarged portion surrounded by a square in FIG. 13B (Compo magnification is 270 times), and FIG. 14B is a topo view of FIG. 14A. It is a SEM photograph shown by. 15A is a SEM photograph showing the surface portion of the gasket of plug C (before ultrasonic cleaning) (magnification 23 times), and FIG. 15B is surrounded by a square in FIG. 15A. It is a SEM photograph showing an enlarged portion (Compo magnification: 100 times).
[0037]
FIG. 16A is an SEM photograph showing an enlargement of a portion surrounded by □ in FIG. 15B (Compo magnification is 270 times), and FIG. 16B is a topo view of FIG. 16A. It is a SEM photograph shown by.
FIG. 17A is an SEM photograph showing the surface of the gasket of plug B (coated with an oily substance) (Compo magnification of 270 times), and FIG. 17B is an SEM photograph showing FIG. 17A as Topo. It is. FIG. 18A shows the surface of the gasket of plug A (molybdenum disulfide (MoS₂) Coating) (Compo magnification: 270 times), and FIG. 18B is a SEM photograph showing FIG. 18A as Topo.
[0038]
Note that Compo is an imaging technique for making the difference between substances easy to understand, and Topo is an imaging technique for making the unevenness easy to understand.
As a result, it was found that aluminum fine particles adhered to the surface portions of the gaskets of the plug C and the plug D (FIGS. 13 to 16). This is presumed to be aluminum scraped from the surface of the bush 60 by the surface portion of the gasket 40 when the plug is fastened to the bush 60. In addition, the amount of aluminum adhered was different between the plug C and the plug D.
[0039]
Therefore, it was presumed that the aluminum adhering to the surface portion of the gasket affects the airtight leakage, and the degree of influence varies depending on the amount of adhesion.
That is, since the plug D is ultrasonically cleaned, the oily substance adhering at the time of manufacturing the gasket is removed, and the surface portion of the gasket is uneven as shown in FIG. 13, see FIG. 7B, the protrusion 40a of the gasket 40 and the bush 60 are adhered to each other by the pressure when tightened to the bush 60, as shown by J in FIG. 7B. As shown in FIG. The aluminum on the surface of the bush 60 is shaved by the protrusion 40a, and the shaved aluminum G adheres to the tip of the protrusion 40a.
[0040]
As a result, an adhesive wear portion H from which aluminum has been scraped is formed on the surface portion of the bush 60. Then, as shown in FIG. 8B, the aluminum G adhering to the tip of the protrusion 40a further digs down the adhesion wear part H to form a scratch wear part W.
As the tightening torque increases, the friction between the surface portion of the bush 60 and the surface portion of the gasket 40 increases, so that the above adhesion is easily repeated, and the aluminum G adhered to the tip of the protrusion 40a grows. As the scratch wear portion W becomes deeper and the scratch wear portion W is formed on the entire surface of the gasket 40, the airtight leakage is deteriorated.
[0041]
On the other hand, in plug C, oily substances such as squeezed oil at the time of molding remain attached to the surface portion of the gasket, so that the remaining oily substance acts as a lubricant, and the surface portion of the gasket and the surface of the bush It is difficult to adhere to the part. Therefore, when the tightening torque is increased in a state where the above-described adhesive wear and scratch wear are unlikely to occur, the contact surface pressure between the surface portion of the gasket and the surface portion of the bush increases, and the unevenness of the gasket surface is leveled (FIG. FIG. 16). As a result, the airtight leakage performance is higher than that of the plug D.
In the case of the plug B, since the oily substance is applied after the ultrasonic cleaning, the oily substance can be applied to the surface from which the excess substance has been removed. It is further enhanced. Therefore, the contact surface pressure is further increased, and the irregularities on the gasket surface are further flattened (see FIG. 17), so that the airtight leakage is further enhanced.
[0042]
Then, molybdenum disulfide (MoS) applied to the surface of the gasket of the plug A₂) Has the function of a solid lubricant. The solid lubricant plays a role of high lubrication without collapsing particles even when force is applied. For this reason, molybdenum disulfide (MoS) is used even with the same tightening torque.₂) Is superior to the above-mentioned oily substance in surface flattening (see FIG. 18), so molybdenum disulfide (MoS)₂) On the surface of the plug A can be more airtight and leaky than the plug B.
[0043]
As described above, when the gasket of the present invention is used, a stable and highly airtight gasket and a spark plug for an internal combustion engine equipped with the gasket can be realized.
[0044]
Moreover, the said gasket can be manufactured with the manufacturing method which has the process shown to the flowchart of FIG.
That is, as shown in FIG. 5A, the gasket material is ultrasonically cleaned (step 10), an oily substance is applied to the surface of the gasket material (step 12), and the gasket material is bent and drawn. By molding. Alternatively, as shown in FIG. 5B, a method may be used in which the cleaned gasket material is molded (step 14) and then an oily substance is applied (step 16). In the case of this method, since the squeezed oil remains and adheres to the surface portion of the gasket during the gasket molding step (step 14), it is desirable to apply the following oily substance taking into account the amount of the squeezed oil attached. .
[0045]
By the way, the application range of the oily substance may be the entire surface portion of the gasket 40, but the oily substance is interposed in at least a portion (FIG. 4 (B) contact portion P1) in contact with the mounting surface of the engine head. If applied to, airtightness as a gasket can be improved. Moreover, if it apply | coats so that an oil-based substance may intervene in the part (contact part P2) which contacts the screw neck 36 of the metal shell 30, or the part (contact part P3) which contacts the lower surface 35a of the seat part 35. , The airtightness can be further improved.
Furthermore, in the above-described embodiment, a stainless steel gasket has been described as an example, but an oily substance can be applied to a gasket formed of a material having low oil repellency, for example, low carbon steel. In addition, in a gasket that is formed of a steel material and has a surface plated with Zn, Zn plating itself can be substituted for an oily substance, so that airtightness is also improved.
[0046]
In the above embodiment, the case where the nominal diameter of the threaded portion 31 of the metal shell 30 is 14 mm has been described as an example. However, for internal combustion engines having threaded portions having other nominal diameters such as 10 mm, 12 mm, and 18 mm. Of course, the present invention can also be applied to a spark plug.
Furthermore, in the above embodiment, the oily substance constituting the present invention is preferably molybdenum disulfide (MoS).₂However, other oily substances can be used as long as they have properties comparable to these.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a graph showing the results of Experiment 1;
FIG. 2 is a graph showing the results of Experiment 2.
FIG. 3 is a graph showing the results of Experiment 3;
4A is an explanatory diagram showing the main configuration used in Experiment 1, Experiment 3, and Experiment 4, and FIG. 4B is an enlarged view of the vicinity of the gasket 40 in FIG. 4A. FIG.
FIGS. 5A and 5B are process diagrams showing a gasket manufacturing process.
FIG. 6 is a graph showing the relationship between the amount of oily substance applied and the amount of air leakage.
7A is an explanatory view schematically showing the state of the surface portion of the gasket 40 and the state of the surface portion of the bush 60, and FIG. 7B is a view shown in FIG. 7A. It is explanatory drawing which shows the state which the protrusion 40a of the gasket 40 adhered to the bush 60. FIG.
FIGS. 8A and 8B are explanatory diagrams showing a process in which an adhesive wear portion H is formed.
FIG. 9 is a partial cross-sectional view showing a spark plug for an internal combustion engine, including a partial cross-sectional view.
10A is a plan view of a gasket provided in the spark plug for the internal combustion engine shown in FIG. 9 as viewed from the bottom surface (combustion chamber side). FIG. 10B is a plan view of FIG. 10A is a partial cross-sectional view including a right end cross-sectional view of the gasket shown in FIG. 10A cut along a plane including the central axis O, and FIG. 10C is a cross-sectional portion of the gasket shown in FIG. FIG. 2 is an enlarged partial cross-sectional view showing an enlarged view, and an explanatory view of a parallel reference line cut by the cross-sectional portion.
FIG. 11 is an explanatory view showing a state in which a spark plug for an internal combustion engine is attached to a cylinder head with a gasket attached.
FIG. 12 is an explanatory diagram for defining the surface area of the surface portion of the gasket.
FIG. 13A is a drawing-substituting photograph of an SEM showing the surface portion of the gasket of plug D (after ultrasonic cleaning) (magnification 23 times), and FIG. 13B is a view of FIG. 2 is an SEM drawing substitute photograph showing an enlarged portion surrounded by □ (Compo magnification: 100 times).
14A is an SEM drawing-substituting photograph showing an enlarged portion surrounded by □ in FIG. 13B (Compo magnification of 270 times), and FIG. It is a drawing substitute photograph of SEM which shows FIG. 14 (A) by Topo.
FIG. 15A is a drawing-substituting photograph of an SEM showing the surface portion of the gasket of the plug C (before ultrasonic cleaning) (magnification 23 times), and FIG. 15B is a view of FIG. 2 is an SEM drawing-substituting photograph showing an enlarged portion surrounded by □ (Compo magnification: 100 times).
16A is an SEM drawing substitute photograph showing an enlarged portion surrounded by □ in FIG. 15B (Compo magnification: 270 ×), and FIG. It is a drawing substitute photograph of SEM which shows FIG. 16 (A) by Topo.
FIG. 17 (A) is a drawing-substituting photograph of an SEM showing the surface of the plug B gasket (surface coated with machine oil) (Compo magnification: 270 times), and FIG. It is a drawing substitute photograph of SEM which shows (A) by Topo.
FIG. 18 (A) is a surface portion of a gasket of plug A (molybdenum disulfide (MoS₂FIG. 18B is a SEM drawing substitute photograph showing Topo in FIG. 18A.
[Explanation of symbols]
10 Spark plug for internal combustion engine
12 Center electrode
16 Ground electrode
17 Packing
20 Insulator
30 metal shell
31 Screw part
32 Insulator locking part
35 Seat
35a bottom surface
36 Screw neck
40 Gasket
43 Bending part (part in contact with the mounting surface on the engine side)
48 Bending part (part in contact with the mounting surface on the engine side)
50 Opening edge
70-73 part to be cut
g Spark discharge gap
N Screw hole
O Center axis
PB parallel reference line
SH Cylinder head

Claims

An axial center electrode (12);
An insulator (20) surrounding the radial periphery of the central electrode (12);
Surrounding the periphery of the insulator (20) in the radial direction, the threaded portion (31) formed on its outer peripheral surface, and a diameter larger than the nominal diameter of the threaded portion (31) on the proximal end side of the threaded portion, A metal shell (30) having a seat portion (35) formed to project in a collar shape;
A grounding electrode (16) fixed to the metal shell (30) and forming a spark discharge gap (g) opposite the central electrode (12);
It forms a link-like configuration that is concentrically mounted on the outer side of the screw portion base end side, and as the screw portion (13) is screwed into a screw hole formed in a mounting portion, the seat portion (35), A gasket (40) that seals between the opening periphery of the screw hole and the seat (35) by being compressed and deformed between the opening periphery of the screw hole;
In an internal combustion engine spark plug (10) comprising:
Of the inner peripheral surface of the metal shell (30), an insulator locking portion (32) for locking the insulator (20) at a portion located on the tip side of the screw portion base end side. Is formed so as to project in an annular shape, and is compressed between the insulator locking portion (32) and the insulator (20), whereby the insulator locking portion (32) and the insulation are A packing (17) for sealing between the insulator (20) is interposed,
The gasket (40) is coated with an oily substance on at least a surface part that contacts the peripheral edge of the opening of the screw hole, and the amount of the oily substance applied to the gasket (40) is 2.25 μg / mm ^2. above, the spark plug for an internal combustion engine, characterized in der Rukoto 45.0μg / mm ² or less (10).

The gasket (40) is formed in such a manner that a bending process and a drawing process for generating a ridge line in the circumferential direction are applied to a ring-shaped plate member a plurality of times at different positions in the radial direction. When taking a cross section by a plane including (O), a virtual parallel reference line (PB) in which three or more parts are cut out by the cross section parallel to the central axis (O) on the plane. The spark plug (10) for an internal combustion engine according to claim 1, characterized in that it can be pulled .

The oily substance is at least molybdenum disulfide (MoS ₂₎ Tona spark plug for an internal combustion engine according to claim 1 or claim 2, characterized in Rukoto (10).