JP4001425B2 - Method for improving dyeing fastness of polyamide fiber materials - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、酸性染料により染色されたポリアミド系繊維材料の染色堅牢度、特に湿潤堅牢度の向上方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド系繊維の染色には均染性酸性染料、半均染性酸性染料、不均染性酸性染料、金属錯塩酸性染料などの酸性染料が用いられているが、染料と繊維間の結合はそれほど強固ではなく、一般的には染料固着剤を用いて染色堅牢度を向上させている。また、ストッキング等に用いるポリアミド系繊維素材は110℃〜120℃での湿熱処理(スチームセット)を行うことが多いが、この時、繊維素材の染色堅牢度が大きく低下する。さらに、ポリウレタン弾性体と交編したポリアミド系繊維素材においてはさらに染色堅牢度が低下しやすい。
【0003】
この染色堅牢度の低下の問題を解決するために、最も初期にはタンニン酸と吐酒石を用いる2段処理法が利用されてきた。この方法によれば染色堅牢度は著しく向上するものの、2段階処理であるがゆえに作業効率が悪い、タンニン酸による処理物の色相変化が大きい、タンニン酸が高価である、さらには吐酒石を処理して排水公害を防止する対策が必要であるなどの問題点を多く抱えている。従って、現在では、タンニン酸−吐酒石の2段階処理に代わるものとして、ジヒドロキシジフェニルスルホンとホルムアルデヒドとの縮合物のスルホン化物などのいわゆる合成タンニンを用いる方法が特公昭40−23231号公報および特公昭52−39948号公報に開示されている。
【0004】
スチームセットを必要としないポリアミド系繊維材料の場合には、比較的低分子量のこれらの合成タンニンを染料固着剤として用いて、70〜80℃の処理条件で浸漬処理を行うことにより染色堅牢度を向上させることができる。しかしながら、スチームセットを必要とする場合には、低分子量の染料固着剤ではスチームセットにより染料固着能が大幅に低下する。よって、この場合には比較的高分子量の染料固着剤を必要とすることになるが、それらは高分子量であるためにその吸尽には95〜110℃の高温での浸漬処理が必要となり、70〜80℃の浸漬処理で十分なタンニン酸−吐酒石の系に比べて、光熱費でのデメリットがあり、また高分子量であるために被処理物の風合が粗雑になるというデメリットを持ち合わせている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、染色堅牢度を向上させ、しかも、処理方法が簡便で、被処理物の風合を損なうことの少ない、酸性染料により染色されたポリアミド系繊維材料の染色堅牢度向上方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、特定の界面活性剤を染料固着剤と併用することにより、優れた湿潤堅牢度を付与でき、かつ、比較的高分子量の染料固着剤を用いる際にも、従来より低い処理温度で処理することによって染料固着剤の性能を向上させることができることを見い出し、この知見に基づき本発明を完成させた。
【0007】
すなわち、本発明は、酸性染料により染色されたポリアミド系繊維材料を、染料固着剤と下記一般式(1)で表される化合物とを併用して処理することを特徴とするポリアミド系繊維材料の染色堅牢度向上方法を提供する。
【0008】
【化2】

Figure 0004001425
【0009】
(式中、Xは炭素数1〜18のアルキルまたはアルケニル基を表し、Yは水素原子または炭素数1〜18のアルキルまたはアルケニル基を表し、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を表す)
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明に有用な上記一般式(1)で表される化合物としては、例えば、メチルジフェニルエーテルジスルホン酸、ノニルジフェニルエーテルジスルホン酸、ラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸、ステアリルジフェニルエーテルジスルホン酸、オレイルジフェニルエーテルジスルホン酸、およびこれらのアルカリ金属塩等が挙げられる。
【0011】
染料固着剤としては、従来公知のものが使用でき、例えば、タンニン酸、あるいはいわゆる合成タンニンであるジヒドロキシジフェニルスルホンおよび/またはそのスルホン化物とホルムアルデヒドとの縮合物などが挙げられ、特に合成タンニンが好ましい。合成タンニンは、無水酢酸中でジヒドロキシジフェニルスルホンと硫酸とでスルホン化反応を行った後にホルムアルデヒドで縮合反応を行うことにより容易に得られる。
【0012】
本発明の方法により処理されるポリアミド系繊維材料は、ナイロン6、ナイロン66等のポリアミド繊維またはこれらのポリアミド繊維と他の繊維との複合繊維からなる材料を、均染性酸性染料、半均染性酸性染料、不均染性酸性染料、金属錯塩酸性染料などの酸性染料を用いて常法により染色したものであり、また処理されるポリアミド系繊維材料の形態は、糸、チーズ、布帛等のいかなる形態にあってもよい。
【0013】
本発明の方法は、一般に、吸尽処理法で行うのがよい。例えば、一般式(1)で表される化合物および染料固着剤の水溶液中に処理しようとするポリアミド系繊維材料を浸漬し、75〜85℃に加熱することにより処理することができる。処理温度は80℃前後で十分であるが、より高温、例えば100℃付近で処理しても染料固着能が低下することはない。
【0014】
一般式(1)で表される化合物の使用量は、染料固着剤に対し0.5〜50重量%であるのが好ましく、より好ましくは5〜25重量%である。
【0015】
【実施例】
以下、実施例により本発明をさらに説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
染料固着剤水溶液Aの合成
4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルホン250重量部を無水酢酸150重量部に溶解した後、濃硫酸70重量部を加え、120℃で5時間反応させる。次いで、得られた溶液に水120重量部および37%ホルマリン水溶液81重量部を加え、100℃で8時間反応させた後、水131重量部で希釈し、染料固着剤水溶液A(40%品)を得た。
【0016】
染色布a〜c
実施例1〜5および比較例1〜6に供した染色布の種類および染色条件は次の通りである。
染色布a
供試布 ナイロン6ジャージ
染料 C.I. Acid Red 114 2%o.w.f.
均染剤 ニューボンTS−400(日華化学(株)製) 2%o.w.f.
酢酸 0.1g/リットル
浴比 1:20
98℃で60分間吸尽染色後、水洗し、脱水し、次いで乾燥した。
【0017】
染色布b
供試布 ナイロン6ジャージ
染料 C.I. Acid Blue 260 2%o.w.f.
均染剤 ニューボンTS−400(日華化学(株)製) 2%o.w.f.
酢酸 0.1g/リットル
浴比 1:20
98℃で60分間吸尽染色後、水洗し、脱水し、次いで乾燥した。
【0018】
染色布c
供試布 ナイロン6ジャージ
染料 C.I. Acid Black 172 5%o.w.f.
均染剤 ニューボンTS−400(日華化学(株)製) 2%o.w.f.
酢酸 0.1g/リットル
浴比 1:20
98℃で60分間吸尽染色後、水洗し、脱水し、次いで乾燥した。
【0019】
実施例1
染色布a〜cのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A5.0%o.w.f.とブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.3%o.w.f.とを併用した水性処理浴に、浴比1:20で、80℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらに高圧(HP)スチーマー中で110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0020】
実施例2
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをオレイルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムに代えた以外は実施例1と同様にして処理した。
実施例3
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムに代えた以外は実施例1と同様にして処理した。
【0021】
実施例4
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをステアリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムに代えた以外は実施例1と同様にして処理した。
実施例5
染色布a〜cのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A5.0%o.w.f.とラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.3%o.w.f.とを併用した水性処理浴に、浴比1:20で、98℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0022】
比較例1
染色布a〜cのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A5.0%o.w.f.の水性処理浴に、浴比1:20で、80℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
比較例2
染色布a〜cのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A5.0%o.w.f.の水性処理浴に、浴比1:20で、98℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0023】
比較例3
染色布a〜cのそれぞれについて、ラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.3%o.w.f.と90%酢酸0.3g/リットルとを併用した水性処理浴に、浴比1:20で、80℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0024】
比較例4
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをナフタレンスルホン酸ナトリウム−ホルマリン縮合物に代えた以外は実施例1と同様にして処理した。
比較例5
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム塩に代えた以外は実施例1と同様にして処理した。
【0025】
比較例6
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをノニルフェノールエチレンオキシド5モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩に代えた以外は実施例1と同様にして処理した。
評価試験1
洗濯試験:洗濯に対する染色堅牢度試験JIS L−0844 A−2法に基づいて行った。
【0026】
未加工布、実施例1〜5および比較例1〜6で得られた処理布の洗濯堅牢度として、添布白布の汚染度合いを汚染用グレースケールで判定した結果を表1に示す。
汗試験: 汗に対する染色堅牢度試験JIS L−0848 アルカリ汗試験法に基づいて行った。
【0027】
未加工布、実施例1〜5および比較例1〜6で得られた処理布の汗堅牢度として、添布白布の汚染度合いを汚染用グレースケールで判定した結果を表2に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004001425
【0029】
【表2】
Figure 0004001425
【0030】
染色布d〜f
実施例6〜10および比較例7〜12に供した染色布の種類および染色条件は次の通りである。
染色布d
供試布 ナイロン6/ポリウレタン系弾性繊維の交編素材(タイツ)
染料 C.I. Acid Brown 283 2%o.w.f.
均染剤 ニューボンTS−400(日華化学(株)製) 2%o.w.f.
酢酸 0.1g/リットル
浴比 1:20
98℃で60分間吸尽染色後、水洗し、脱水し、次いで乾燥した。
【0031】
染色布e
供試布 ナイロン6/ポリウレタン系弾性繊維の交編素材(タイツ)
染料 C.I. Acid Black 26 2%o.w.f.
均染剤 ニューボンTS−400(日華化学(株)製) 2%o.w.f.
酢酸 0.1g/リットル
浴比 1:20
98℃で60分間吸尽染色後、水洗し、脱水し、次いで乾燥した。
【0032】
染色布f
供試布 ナイロン6/ポリウレタン系弾性繊維の交編素材(タイツ)
染料 C.I. Acid Black 172 2%o.w.f.
均染剤 ニューボンTS−400(日華化学(株)製) 2%o.w.f.
酢酸 0.1g/リットル
浴比 1:20
98℃で60分間吸尽染色後、水洗し、脱水し、次いで乾燥した。
【0033】
実施例6
染色布d〜fのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A6.0%o.w.f.とブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.5%o.w.f.とを併用した水性処理浴に、浴比1:20で、80℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0034】
実施例7
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをオレイルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムに代えた以外は実施例6と同様にして処理した。
実施例8
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムに代えた以外は実施例6と同様にして処理した。
【0035】
実施例9
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをステアリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムに代えた以外は実施例6と同様にして処理した。
実施例10
染色布d〜fのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A6.0%o.w.f.とラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.5%o.w.f.とを併用した水性処理浴に、浴比1:20で、98℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0036】
比較例7
染色布d〜fのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A6.0%o.w.f.の水性処理浴に、浴比1:20で、80℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
比較例8
染色布d〜fのそれぞれについて、染料固着剤水溶液A6.0%o.w.f.の水性処理浴に、浴比1:20で、98℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0037】
比較例9
染色布d〜fのそれぞれについて、ラウリルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウム0.5%o.w.f.と90%酢酸0.3g/リットルとを併用した水性処理浴に、浴比1:20で、80℃で20分間浸漬処理した後、水洗し、風乾し、さらにHPスチーマーで110℃で20秒間スチームセットを行った。
【0038】
比較例10
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをナフタレンスルホン酸ナトリウム−ホルマリン縮合物に代えた以外は実施例6と同様にして処理した。
比較例11
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをラウリルアルコール硫酸エステルナトリウム塩に代えた以外は実施例6と同様にして処理した。
【0039】
比較例12
ブチルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムをノニルフェノールエチレンオキシド5モル付加物の硫酸エステルナトリウム塩に代えた以外は実施例6と同様にして処理した。
評価試験2
評価試験1と同様にして、未加工布、実施例6〜10および比較例7〜12の処理布について、洗濯試験を行った結果を表3に、汗試験を行った結果を表4に示す。
【0040】
【表3】
Figure 0004001425
【0041】
【表4】
Figure 0004001425
【0042】
【発明の効果】
本発明の方法によれば、処理方法が簡便で、被処理物の風合を損なうことが少なく、染色堅牢度が向上したポリアミド系繊維材料が得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for improving dyeing fastness, particularly wet fastness, of a polyamide-based fiber material dyed with an acid dye.
[0002]
[Prior art]
For dyeing of polyamide fibers, acid dyes such as level dye acid dyes, semi-level dye acid dyes, uneven dye acid dyes, metal complex hydrochloric acid dyes, etc. are used, but the bond between the dye and fiber is not so much It is not strong, and generally dye fastness is improved by using a dye fixing agent. Further, polyamide fiber materials used for stockings and the like are often subjected to wet heat treatment (steam set) at 110 ° C. to 120 ° C., but at this time, the dyeing fastness of the fiber material is greatly reduced. Furthermore, in the case of a polyamide-based fiber material knitted with a polyurethane elastic body, the dyeing fastness is more likely to decrease.
[0003]
In order to solve this problem of decrease in dyeing fastness, a two-stage treatment method using tannic acid and tartar has been used at the earliest stage. According to this method, although the fastness to dyeing is remarkably improved, the work efficiency is low because of the two-stage treatment, the color change of the treated product by tannic acid is large, tannic acid is expensive, and tartarite is used. It has many problems such as the need to treat and prevent wastewater pollution. Therefore, at present, as an alternative to the two-stage treatment of tannic acid-tartarite, a method using a so-called synthetic tannin such as a sulfonated product of a condensate of dihydroxydiphenylsulfone and formaldehyde is disclosed in Japanese Patent Publication No. 40-23231 and This is disclosed in Japanese Patent Publication No. 52-39948.
[0004]
In the case of polyamide-based fiber materials that do not require steam set, the dyeing fastness can be increased by performing immersion treatment at 70 to 80 ° C. using these synthetic tannins having relatively low molecular weight as a dye fixing agent. Can be improved. However, when a steam set is required, the dye fixing ability of the low molecular weight dye fixing agent is greatly reduced by the steam setting. Therefore, in this case, a relatively high molecular weight dye fixing agent is required, but since they are high molecular weight, the exhaustion requires an immersion treatment at a high temperature of 95 to 110 ° C., Compared to the tannic acid-tartarite system, which is sufficient for immersion treatment at 70 to 80 ° C., there is a demerit in utility costs, and because it has a high molecular weight, the texture of the object to be treated becomes rough. I have it.
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention provides a method for improving the dyeing fastness of a polyamide fiber material dyed with an acid dye, which improves the dyeing fastness and has a simple processing method and does not impair the texture of the object to be processed. It was made for the purpose.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive research to solve the above problems, the present inventors have been able to impart excellent wet fastness by using a specific surfactant in combination with a dye fixing agent, and have a relatively high molecular weight. Also when using a dye fixing agent, it discovered that the performance of a dye fixing agent could be improved by processing at a processing temperature lower than before, and based on this knowledge, the present invention was completed.
[0007]
That is, the present invention provides a polyamide fiber material characterized by treating a polyamide fiber material dyed with an acid dye in combination with a dye fixing agent and a compound represented by the following general formula (1). A method for improving dyeing fastness is provided.
[0008]
[Chemical 2]
Figure 0004001425
[0009]
(Wherein X represents an alkyl or alkenyl group having 1 to 18 carbon atoms, Y represents a hydrogen atom or an alkyl or alkenyl group having 1 to 18 carbon atoms, and M represents a hydrogen atom or an alkali metal atom)
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Examples of the compound represented by the general formula (1) useful in the present invention include methyl diphenyl ether disulfonic acid, nonyl diphenyl ether disulfonic acid, lauryl diphenyl ether disulfonic acid, stearyl diphenyl ether disulfonic acid, oleyl diphenyl ether disulfonic acid, and alkalis thereof. A metal salt etc. are mentioned.
[0011]
As the dye fixing agent, conventionally known ones can be used, and examples thereof include tannic acid or so-called synthetic tannin, dihydroxydiphenyl sulfone and / or a condensate of formaldehyde thereof with formaldehyde, and synthetic tannin is particularly preferable. . Synthetic tannin can be easily obtained by conducting a sulfonation reaction with dihydroxydiphenylsulfone and sulfuric acid in acetic anhydride and then performing a condensation reaction with formaldehyde.
[0012]
The polyamide fiber material treated by the method of the present invention is made of polyamide fibers such as nylon 6 and nylon 66, or materials composed of composite fibers of these polyamide fibers and other fibers. The dyes are dyed by conventional methods using acidic dyes such as neutral acid dyes, non-uniform acid dyes, and metal complex hydrochloric acid dyes, and the form of the polyamide-based fiber material to be treated is such as yarn, cheese, fabric, etc. It can be in any form.
[0013]
In general, the method of the present invention is preferably carried out by an exhaust treatment method. For example, it can be treated by immersing the polyamide fiber material to be treated in an aqueous solution of the compound represented by the general formula (1) and the dye fixing agent and heating to 75 to 85 ° C. A treatment temperature of about 80 ° C. is sufficient, but even if the treatment is performed at a higher temperature, for example, around 100 ° C., the dye fixing ability is not lowered.
[0014]
The amount of the compound represented by the general formula (1) is preferably 0.5 to 50% by weight, more preferably 5 to 25% by weight, based on the dye fixing agent.
[0015]
【Example】
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention further, this invention is not limited by these Examples.
Synthesis of dye fixing agent aqueous solution A After dissolving 250 parts by weight of 4,4′-dihydroxydiphenylsulfone in 150 parts by weight of acetic anhydride, 70 parts by weight of concentrated sulfuric acid is added and reacted at 120 ° C. for 5 hours. Next, 120 parts by weight of water and 81 parts by weight of 37% formalin aqueous solution were added to the resulting solution, reacted at 100 ° C. for 8 hours, diluted with 131 parts by weight of water, and dye fixing agent aqueous solution A (40% product). Got.
[0016]
Dyed cloth a to c
The types and dyeing conditions of the dyed fabrics used in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 6 are as follows.
Dyed cloth a
Test cloth Nylon 6 jersey dye C.I. I. Acid Red 114 2% owf
Leveling agent Newbon TS-400 (Nikka Chemical Co., Ltd.) 2% owf
Acetic acid 0.1 g / liter bath ratio 1:20
After exhaustive dyeing at 98 ° C. for 60 minutes, it was washed with water, dehydrated and then dried.
[0017]
Dyed cloth b
Test cloth Nylon 6 jersey dye C.I. I. Acid Blue 260 2% owf
Leveling agent Newbon TS-400 (Nikka Chemical Co., Ltd.) 2% owf
Acetic acid 0.1 g / liter bath ratio 1:20
After exhaustive dyeing at 98 ° C. for 60 minutes, it was washed with water, dehydrated and then dried.
[0018]
Dyed cloth c
Test cloth Nylon 6 jersey dye C.I. I. Acid Black 172 5% owf
Leveling agent Newbon TS-400 (Nikka Chemical Co., Ltd.) 2% owf
Acetic acid 0.1 g / liter bath ratio 1:20
After exhaustive dyeing at 98 ° C. for 60 minutes, it was washed with water, dehydrated and then dried.
[0019]
Example 1
For each of the dyed fabrics a to c, an aqueous treatment bath using 5.0% owf of the dye fixing agent aqueous solution A and 0.3% owf of sodium butyldiphenyl ether disulfonate in a bath ratio of 1:20 at 80 ° C. for 20 minutes. After the immersion treatment, it was washed with water, air-dried, and steam set at 110 ° C. for 20 seconds in a high-pressure (HP) steamer.
[0020]
Example 2
The treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that sodium butyl diphenyl ether disulfonate was replaced with sodium oleyl diphenyl ether disulfonate.
Example 3
The treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium lauryl diphenyl ether disulfonate.
[0021]
Example 4
The treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium stearyl diphenyl ether disulfonate.
Example 5
For each of the dyed fabrics a to c, an aqueous treatment bath using 5.0% owf of the dye fixing agent aqueous solution A and 0.3% owf of sodium lauryl diphenyl ether disulfonate was used at a bath ratio of 1:20 at 98 ° C. for 20 minutes. After the immersion treatment, it was washed with water, air-dried, and steam set at 110 ° C. for 20 seconds with an HP steamer.
[0022]
Comparative Example 1
Each of the dyed cloths a to c is immersed in an aqueous treatment bath of a dye fixing agent aqueous solution A 5.0% owf at a bath ratio of 1:20 at 80 ° C. for 20 minutes, washed with water, air-dried, and further HP steamer And steam set at 110 ° C. for 20 seconds.
Comparative Example 2
Each of the dyed cloths a to c is immersed in an aqueous treatment bath of a dye fixing agent aqueous solution A 5.0% owf at a bath ratio of 1:20 at 98 ° C. for 20 minutes, washed with water, air-dried, and further HP steamer And steam set at 110 ° C. for 20 seconds.
[0023]
Comparative Example 3
Each of the dyed fabrics a to c was immersed in an aqueous treatment bath using 0.3% owf of sodium lauryl diphenyl ether disulfonate and 0.3 g / liter of 90% acetic acid at a bath ratio of 1:20 at 80 ° C. for 20 minutes. After the treatment, it was washed with water, air-dried, and steam set at 110 ° C. for 20 seconds with an HP steamer.
[0024]
Comparative Example 4
The treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium naphthalenesulfonate-formalin condensate.
Comparative Example 5
The treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium lauryl alcohol sulfate.
[0025]
Comparative Example 6
The treatment was performed in the same manner as in Example 1 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with a sodium sulfate salt of 5-mol nonylphenol ethylene oxide adduct.
Evaluation test 1
Washing test: Dye fastness test for washing was performed based on JIS L-0844 A-2 method.
[0026]
Table 1 shows the results of determining the degree of contamination of the white cloth with a gray scale for contamination as the fastness to washing of the untreated cloth, the treated cloths obtained in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 6.
Sweat test: Dye fastness test against sweat JIS L-0848 The sweat test was performed based on the alkali sweat test method.
[0027]
Table 2 shows the results of determining the degree of contamination of the white cloth with a gray scale for contamination as the degree of sweat fastness of the untreated cloth, the treated cloths obtained in Examples 1 to 5 and Comparative Examples 1 to 6.
[0028]
[Table 1]
Figure 0004001425
[0029]
[Table 2]
Figure 0004001425
[0030]
Dyed cloth df
The types and dyeing conditions of the dyed fabrics used in Examples 6 to 10 and Comparative Examples 7 to 12 are as follows.
Dyed cloth d
Test cloth Nylon 6 / Polyurethane elastic fiber knitting material (tights)
Dye C.I. I. Acid Brown 283 2% owf
Leveling agent Newbon TS-400 (Nikka Chemical Co., Ltd.) 2% owf
Acetic acid 0.1 g / liter bath ratio 1:20
After exhaustive dyeing at 98 ° C. for 60 minutes, it was washed with water, dehydrated and then dried.
[0031]
Dyed cloth e
Test cloth Nylon 6 / Polyurethane elastic fiber knitting material (tights)
Dye C.I. I. Acid Black 26 2% owf
Leveling agent Newbon TS-400 (Nikka Chemical Co., Ltd.) 2% owf
Acetic acid 0.1 g / liter bath ratio 1:20
After exhaustive dyeing at 98 ° C. for 60 minutes, it was washed with water, dehydrated and then dried.
[0032]
Dyed cloth f
Test cloth Nylon 6 / Polyurethane elastic fiber knitting material (tights)
Dye C.I. I. Acid Black 172 2% owf
Leveling agent Newbon TS-400 (Nikka Chemical Co., Ltd.) 2% owf
Acetic acid 0.1 g / liter bath ratio 1:20
After exhaustive dyeing at 98 ° C. for 60 minutes, it was washed with water, dehydrated and then dried.
[0033]
Example 6
For each of the dyed fabrics d to f, an aqueous treatment bath using 6.0% owf of the dye fixing agent aqueous solution A and 0.5% owf of sodium butyldiphenyl ether disulfonate in a bath ratio of 1:20 at 80 ° C. for 20 minutes. After the immersion treatment, it was washed with water, air-dried, and steam set at 110 ° C. for 20 seconds with an HP steamer.
[0034]
Example 7
The treatment was performed in the same manner as in Example 6 except that sodium butyl diphenyl ether disulfonate was replaced with sodium oleyl diphenyl ether disulfonate.
Example 8
The treatment was conducted in the same manner as in Example 6 except that sodium butyl diphenyl ether disulfonate was replaced with sodium lauryl diphenyl ether disulfonate.
[0035]
Example 9
The treatment was performed in the same manner as in Example 6 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium stearyl diphenyl ether disulfonate.
Example 10
For each of the dyed cloths d to f, an aqueous treatment bath using 6.0% owf of the dye fixing agent aqueous solution A and 0.5% owf of sodium lauryl diphenyl ether disulfonate in a bath ratio of 1:20 at 98 ° C. for 20 minutes. After the immersion treatment, it was washed with water, air-dried, and steam set at 110 ° C. for 20 seconds with an HP steamer.
[0036]
Comparative Example 7
Each of the dyed fabrics d to f is immersed in an aqueous treatment bath of a dye fixing agent aqueous solution A 6.0% owf at a bath ratio of 1:20 at 80 ° C. for 20 minutes, washed with water, air-dried, and further HP steamer And steam set at 110 ° C. for 20 seconds.
Comparative Example 8
Each of the dyed fabrics d to f was immersed in an aqueous treatment bath of 6.0% owf of a dye fixing agent aqueous solution A at a bath ratio of 1:20 at 98 ° C. for 20 minutes, washed with water, air-dried, and further HP steamer And steam set at 110 ° C. for 20 seconds.
[0037]
Comparative Example 9
Each of the dyed fabrics d to f is immersed in an aqueous treatment bath using sodium lauryl diphenyl ether disulfonate 0.5% owf and 90% acetic acid 0.3 g / liter at a bath ratio of 1:20 at 80 ° C. for 20 minutes. After the treatment, it was washed with water, air-dried, and steam set at 110 ° C. for 20 seconds with an HP steamer.
[0038]
Comparative Example 10
The same treatment as in Example 6 was conducted except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium naphthalenesulfonate-formalin condensate.
Comparative Example 11
The treatment was performed in the same manner as in Example 6 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with sodium lauryl alcohol sulfate.
[0039]
Comparative Example 12
The treatment was conducted in the same manner as in Example 6 except that sodium butyldiphenyl ether disulfonate was replaced with a sulfuric ester sodium salt of 5 mol nonylphenol ethylene oxide adduct.
Evaluation test 2
Table 3 shows the results of the laundry test and Table 4 shows the results of the sweat test for the unprocessed fabric, the treated fabrics of Examples 6 to 10 and Comparative Examples 7 to 12, in the same manner as in Evaluation Test 1. .
[0040]
[Table 3]
Figure 0004001425
[0041]
[Table 4]
Figure 0004001425
[0042]
【The invention's effect】
According to the method of the present invention, it is possible to obtain a polyamide-based fiber material having a simple treatment method, less impairing the texture of the workpiece, and improved dyeing fastness.

Claims (3)

酸性染料により染色されたポリアミド系繊維材料を、染料固着剤と下記一般式(1)で表される化合物とを併用して処理することを特徴とするポリアミド系繊維材料の染色堅牢度向上方法。
Figure 0004001425
(式中、Xは炭素数1〜18のアルキルまたはアルケニル基を表し、Yは水素原子または炭素数1〜18のアルキルまたはアルケニル基を表し、Mは水素原子またはアルカリ金属原子を表す)
A method for improving the fastness of dyeing of a polyamide fiber material, comprising treating a polyamide fiber material dyed with an acid dye in combination with a dye fixing agent and a compound represented by the following general formula (1).
Figure 0004001425
(Wherein X represents an alkyl or alkenyl group having 1 to 18 carbon atoms, Y represents a hydrogen atom or an alkyl or alkenyl group having 1 to 18 carbon atoms, and M represents a hydrogen atom or an alkali metal atom)
前記一般式(1)で表される化合物を、染料固着剤に対して0.5〜50重量%の量で併用する請求項1記載の方法。The method according to claim 1, wherein the compound represented by the general formula (1) is used in an amount of 0.5 to 50% by weight based on the dye fixing agent. 染料固着剤が、ジヒドロキシジフェニルスルホンおよび/またはそのスルホン化物とホルムアルデヒドとの縮合物である請求項1または2記載の方法。The method according to claim 1 or 2, wherein the dye fixing agent is a condensate of dihydroxydiphenylsulfone and / or a sulfonated product thereof and formaldehyde.
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