JP4000466B2

JP4000466B2 - How to use waste oil treatment agent after absorbing waste oil

Info

Publication number: JP4000466B2
Application number: JP2002357179A
Authority: JP
Inventors: 貴憲山本; 謙介金井
Original assignee: Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Current assignee: Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date: 2002-12-09
Filing date: 2002-12-09
Publication date: 2007-10-31
Anticipated expiration: 2022-12-09
Also published as: JP2004188277A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、有機廃液処理剤及びその製造方法並びに当該処理剤を用いた有機廃液処理方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、事業所が排出する有機廃液は廃棄物業者によって回収され、再生可能なものは再生処理されるが、処理コストの点から殆どは焼却処理されている。有機廃液の形態は、そのままの液体又は吸油性の鉱物粉末、吸油性シート等に吸収させた固形物であり、流動床炉、回転炉形式等の焼却炉で焼却され、規模の大きな焼却設備では熱回収も行われている。最近では、液体状態で回収が容易な有機廃液に限って、セメント製造用の副燃料としてバーナーから噴霧して直接的に有効利用されている。
【０００３】
一般家庭から排出される廃食用油、エンジンオイル、灯油等の鉱物油は、吸油性の鉱物粉末、吸油性のシート等に吸収させたり、シリカ系無機粉末と水とを加えて固化させたりした後、可燃性の都市ゴミとして焼却されている。これに関連して、例えば、特許文献１には、高吸収性ポリマーと界面活性剤とを用いて廃油を固化させた後、可燃物として回収し、都市ゴミとして焼却処理する方法が開示されている。
【０００４】
このように焼却処理される有機廃液を、セメント製造用の副燃料として利用できれば、廃棄物量を低減できるとともにセメント製造コストも低減できるため省資源・省エネルギー等の観点から好ましい。
【０００５】
しかしながら、有機系廃液を含む吸油マット等は固形物であり、セメント製造用キルンのバーナーでは噴霧できず、原料系に加えた場合には、輸送時や粉砕混合時に揮発爆発や燃焼火災のおそれがあり取扱いが困難である。また、キルン窯尻からの投入を考慮すれば、迅速な投入が必要なため、予め投入し易い形状に加工する必要がある。しかもマット等の処理剤の種類によってはクリンカ組成に影響を与えるおそれもある。更に有機系廃液を吸収した吸収体の引火性が非常に高いため、窯尻からの投入前に輻射熱によって引火する可能性も考えられる。
【０００６】
【特許文献１】
特開昭５５−９７２４７号公報
【０００７】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、有機廃液を容易に処理でき、処理後はセメント製造用の副燃料として好適に使用できる有機廃液処理剤を提供することを主な目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記した目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、ケイ酸カルシウム水和物を主成分とする材料が上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【０００９】
即ち、本発明は、下記の廃油を吸収した後の廃油処理剤の使用方法に係る。
１．廃油を吸収した後の廃油処理剤の使用方法であって、
（１）前記廃油処理剤は、セメントクリンカ、セメント及びスラグの少なくとも１種と水からなる原料スラリーを、４０〜１００℃で湿式粉砕してケイ酸カルシウム水和物を生成させた後、スラリーを乾燥させることにより得られ、且つ、ケイ酸カルシウム水和物を６０質量％以上含有し、前記ケイ酸カルシウム水和物とそれ以外の成分であって焼成によりセメント成分となるものとからなり、
（２）当該廃油吸収後の廃油処理剤をセメント製造用の副原料及び副燃料として用いる、
ことを特徴とする使用方法。
２．セメント製造用のキルン窯尻から副原料及び副燃料として投入される、上記項１に記載の使用方法。
【００１０】
【発明の実施の形態】
有機廃液処理剤
本発明の有機廃液処理剤は、ケイ酸カルシウム水和物を主成分とする。処理剤中のケイ酸カルシウム水和物の含有率は特に限定されないが、通常６０質量％以上が適当であり、７０質量％以上が好ましく、８０質量％以上がより好ましく、上限は特に限定されない。ケイ酸カルシウム水和物以外の成分としては特に限定されないが、焼成によりセメント成分となるものが好ましい。
【００１１】
ケイ酸カルシウム水和物としては、合成ケイ酸カルシウム水和物又は天然ケイ酸カルシウム水和物のどちらでもよい。合成ケイ酸カルシウム水和物としては、例えば、石灰原料及びケイ酸原料から水熱反応により得られるゾノトライト、トバモライト、フォシャジャイト、ジャイロライト、ヒレブランダイト、ローゼンハナイト、トラスコタイト、リエライト、カルシオコンドロダイト、アフィライト等を水和させて得られるケイ酸カルシウム水和物、準結晶質珪酸カルシウム水和物（ＣＳＨｎ）等が挙げられる。ケイ酸カルシウム水和物としては、市販品を用いてもよいし、セメントクリンカ、セメント、スラグ等のケイ酸カルシウム含有物を水和反応させて得られるものを用いてもよい。
【００１２】
本発明の処理剤は、ケイ酸カルシウム水和物が多孔質であるため、有機廃液の吸収性が優れている。具体的には、細孔体積量としては、通常０．８〜３ｃｍ³／ｇが適当であり、１．２〜３ｃｍ³／ｇ程度が好ましい。細孔体積量が０．８〜３ｃｍ³／ｇの範囲内であれば、有機廃液の吸収性が良好である。細孔体積量は、水銀圧入ポロシメーターで測定した０．００３〜５００μｍの範囲の細孔体積量である。
【００１３】
なお、ケイ酸カルシウム水和物の細孔体積量は、粉末状、粒子状、ペレット状等に加工された処理剤中のケイ酸カルシウム水和物一次粒子の細孔体積量と、ケイ酸カルシウム二次粒子における一次粒子どうしの間隙を細孔とみなした細孔体積量の合算値である。これは、二次粒子における一次粒子どうしの間隙にも、有機廃液の吸収性が認められることに基づくものである。
【００１４】
ケイ酸カルシウム水和物の比表面積としては、通常６０〜３００ｍ²／ｇが適当であり、１２０〜２００ｍ²／ｇ程度が好ましい。比表面積が６０〜３００ｍ²／ｇの範囲内であれば、有機廃液の吸収性が良好である。比表面積は、ケイ酸カルシウム水和物一次粒子の比表面積であり、窒素を吸着させることを特徴とするＢＥＴ法により測定した値である。
【００１５】
本発明の処理剤の形状は特に限定されないが、取扱いの容易性を考慮すると粉末状が好ましい。処理剤の大きさも特に限定されないが、粉末の平均粒子径は、通常２μｍ〜１ｍｍが適当であり、３〜１００μｍ程度が好ましい。
【００１６】
なお、本発明の処理剤では、ケイ酸カルシウム水和物にバインダーを添加して粒子状、ペレット状等に成形して用いてもよい。具体的には、バインダーを添加してスプレードライヤー、押出し成形、打錠成形等すればよい。バインダーを添加することにより処理剤の強度を高めることができる。成形物の大きさは特に限定されないが、例えば、粒子状とする場合には、粒子の平均粒子径は、通常０．０５〜１０ｍｍが適当であり、１〜５ｍｍ程度が好ましい。
【００１７】
バインダーとしては特に限定されず、例えば、ポルトランドセメント、高炉セメント、フライアッシュセメント等の混合セメント、基材中の水酸化カルシウムの刺激で水和硬化する高炉水砕スラグ等の水硬性材料；水酸化カルシウム等の気硬性材料；エポキシ樹脂、アクリルゴム、ニトリルゴム等の耐溶剤性の樹脂・ゴム等が使用できる。バインダーの添加量は特に限定されず、所望の処理剤の強度となるように適宜調整すればよい。
【００１８】
有機廃液処理剤の製造方法
本発明の有機廃液処理剤の製造方法は特に限定されないが、例えば、水和反応によりケイ酸カルシウム水和物を生成する原料及び水からなる原料スラリーを、加温下で湿式粉砕してケイ酸カルシウム水和物を生成させた後、スラリーを乾燥させることにより製造できる。
【００１９】
ケイ酸カルシウム水和物生成原料としては、ケイ酸カルシウムを含む原料であればよく、例えば、セメントクリンカ、セメント、スラグ、セメントスラッジ、コンクリート骨材再生粉等が使用できる。これらは単独又は２種以上を混合して使用できる。この中でも、セメントクリンカ、セメント及びスラグの少なくとも１種が好ましい。セメント及びセメントクリンカ以外の原料を用いる場合には、原料スラリーの状態で主成分がセメントクリンカの組成となるように調整することが好ましい。
【００２０】
ケイ酸カルシウム水和物生成原料と水との配合割合は特に限定されないが、ケイ酸カルシウム水和物生成原料１００重量部に対して、通常１００〜１０００重量部、好ましくは３００〜７００重量部程度の水を配合して原料スラリーを調製すればよい。
【００２１】
原料スラリーを加温下で湿式粉砕する方法は特に限定されず、例えば、スラリーを４０〜１００℃、好ましくは８０〜９５℃に加温して湿式粉砕すればよい。例えば、媒体撹拌ミル、振動ミル、タワーミル、ボールミル等が使用できる。
【００２２】
セメントスラッジ及びコンクリート骨材再生粉の少なくとも１種を用いる場合には、そのままでは未水和のセメント、粒子が粗いもの等が含まれて有機廃液の吸収性能が十分ではないため、これらの原料を用いる場合には、特に上記した湿式粉砕（混合同時粉砕）が有効となる。
【００２３】
ケイ酸カルシウム水和物が生成した後は、必要に応じてバインダーを添加してスラリーを所望の形状及び大きさに加工した後、乾燥させる。例えば、押出し造粒機、打錠成形機、スプレードライヤー、パンペンタイザー、ブリケッティングマシン等により所望の形状及び大きさに加工できる。形状及び大きさについては前記した通りである。
【００２４】
乾燥条件は特に限定されず、一般的な乾燥方法（棚、パドル、ディスク、気流等）が使用できる。加熱乾燥の場合には、通常１００〜４００℃が適当であり、１００〜２００℃程度が好ましい。乾燥時間は乾燥方法に応じて適宜調整すればよい。乾燥させる前に、ケイ酸カルシウム水和物が生成したスラリーを養生させてもよい。各種形状に成形せずに、粉末状として用いる場合には、スラリーを乾燥後、例えば、粉砕してふるい分けして用いればよい。
【００２５】
以上より、好適な製造方法の一つとして、セメントクリンカ、セメント及びスラグの少なくとも１種と水からなる原料スラリーを、４０〜１００℃で湿式粉砕してケイ酸カルシウム水和物を生成させた後、スラリーを乾燥させる製造方法が挙げられる。
【００２６】
本発明の製造方法では、上記した一般的な乾燥方法によりケイ酸カルシウム水和物の微粉末は非常に嵩高い凝集体を形成し、有機廃液の処理剤として十分な強度を有する多孔体が得られる。特に微粉体スラリーを乾燥させることにより、有機廃液の吸収性能が優れた連続空隙を有する多孔体が得られる。参考までに、従来のセメント硬化体、ＡＬＣ（気泡コンクリート）等を原料としても多孔体は得られるが、気泡の連続性に乏しく細孔径も比較的大きいため、吸収性能が不十分で保持能力も乏しいものとなり易い。
【００２７】
有機廃液処理方法
本発明の有機廃液処理方法では、本発明の有機廃液処理剤に有機廃液を吸収させて処理する。具体的には、有機廃液上に処理剤を散布する方法、処理剤上に有機廃液を流す方法等により処理する。必要に応じて、撹拌することもできる。
【００２８】
処理対象となる有機廃液は特に限定されず、各種有機系廃液、漏洩有機廃液等を対象とできる。一般的な有機廃液である廃油としては、例えば、重油、軽油、灯油、機械油、ガソリン、植物油、動物油等が挙げられる。粘性の高い有機廃液を処理する場合には、吸収に時間がかかるが、有機物のみでも水面に浮遊したものでも懸濁したものであっても毛細管現象により吸収できる。有機廃液を吸収後の処理剤は、処理前と同等の粉末を維持し易く、ハンドリング性能に優れる。
【００２９】
また、処理中にケイ酸カルシウム水和物が破損しても孔が小さいため、殆ど有機廃液が再溶出することはない。また処理剤が無機物であるため高温下で使用することもできる。高温下では有機廃液の流動性が上がるため、常温で固体又は高粘性のものを処理する場合には特に有効である。引火性の高い液体有機廃液を吸収させた場合にも、ケイ酸カルシウム水和物自体の冷却効果と結合水の脱水による吸熱効果により、液体有機廃液自体の引火性を低減させることができる。
【００３０】
本発明の処理剤は、処理後はセメント製造用の副原料及び副燃料として使用できる。具体的には、有機廃液を吸収した処理剤を回収し、セメント製造用のキルン窯尻から副原料及び副燃料として投入することが好ましい。一般的なセメント副原料と同様に扱って予めセメント原料と混合することもできるが、本発明の処理剤が有機廃液を吸収しているためにセメント原料中に均一に分散されない場合も想定される。その場合には、原料投入−プレヒーター−窯投入の経路で配管が閉塞したり、部分的に偏った温度上昇を引き起こしたりすること等が考えられる。従って、これらの問題を考慮しなくてもよいキルン窯尻から直接投入する方法が好ましい。
【００３１】
窯内では、有機廃液の燃焼熱は原料余熱及び脱炭酸に使用され、処理剤は脱水してそのままセメントクリンカ組成を有するセメント原料となる。処理剤原料としてセメントを用いた場合には、若干ＳＯ₃量が多くなる場合があるが、その場合は他の成分を別途配合して全体の組成を調整すればよい。このようにセメント製造用の副原料及び副燃料として用いることにより、吸収された有機廃液は燃料の一部として完全に燃焼分解され、処理剤は焼成によりセメントクリンカ成分として有効に再生できる。
【００３２】
【発明の効果】
本発明の有機廃液処理剤は、ケイ酸カルシウム水和物を主成分としており多孔質であり、有機廃液の吸収性が優れている。しかも処理後は処理前と同等の粉末を維持し易く、同等のハンドリング性能を発揮する。有機廃液を吸収後の回収も容易である。
【００３３】
有機廃液を吸収した処理剤は、セメント製造用の副原料及び副燃料として利用できる。セメント製造用の副燃料として用いることにより、吸収された有機廃液は燃料の一部として完全に燃焼分解され、処理剤は焼成によりセメントクリンカ成分として有効に再生できる。
【００３４】
本発明の有機廃液処理剤の製造方法は、本発明の処理剤を容易かつ確実に製造できる。
【００３５】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明をより具体的に説明する。但し、本発明は実施例に限定されるものではない。
【００３６】
実施例１
普通ポルトランドセメント１００重量部及び水３００重量部からなる原料スラリーを、タワーミルを用いて８５℃で湿式粉砕してケイ酸カルシウム水和物を生成させた。
【００３７】
次に、スラリーを１１０℃で１時間乾燥後に解砕し、平均粒子径５０μｍのケイ酸カルシウム水和物を得た。
【００３８】
得られた有機廃液処理剤の１０ｇを２００ｍｌビーカーに採り、灯油６５ｇを加えた後１０分間静置した。
【００３９】
比較例１
平均粒子径１〜２ｍｍ（＃１０）のＡＬＣ破砕物１０ｇを２００ｍｌビーカーに採り、灯油６５ｇを加えた後１０分間静置した。
【００４０】
比較例２
市販油吸着剤（商標名「オイルスポンジ」遠藤工業株式会社製）１０ｇを２００ｍｌビーカーに採り、灯油６５ｇを加えた後１０分間静置した。
【００４１】
比較試験
実施例１、比較例１及び比較例２において、１０分間静置後の各処理剤について、性状、臭気、引火性及び燃焼性を調べた。なお、引火性は雰囲気温度３０℃において、炎を水平位置で１ｃｍまで近づけて引火するかどうかを調べた。燃焼性は坩堝に吸油後の処理剤１０ｇを入れ、９５０℃の電気炉に投入して調べた。比較試験の結果を下記表１に示す。
【００４２】
【表１】

【００４３】
表１中、上下に分離とは、ＡＬＣ破砕物に完全に吸収されなかった灯油がＡＬＣ破砕物上に浮いている状態を示している。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an organic waste liquid treatment agent, a method for producing the same, and an organic waste liquid treatment method using the treatment agent.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, organic waste liquid discharged from business offices is collected by a waste contractor, and those that can be regenerated are recycled, but most are incinerated from the viewpoint of processing costs. The form of organic waste liquid is solid liquid or solid material absorbed in oil-absorbing mineral powder, oil-absorbing sheet, etc., incinerated in incinerators such as fluidized bed furnace, rotary furnace type, etc. Heat recovery is also performed. Recently, only organic waste liquids that can be easily recovered in a liquid state are directly used effectively by spraying from a burner as a secondary fuel for cement production.
[0003]
Mineral oils such as waste cooking oil, engine oil, and kerosene discharged from ordinary households were absorbed into oil-absorbing mineral powders, oil-absorbing sheets, etc., or solidified by adding silica-based inorganic powder and water. Later, it was incinerated as flammable municipal waste. In this connection, for example, Patent Document 1 discloses a method in which waste oil is solidified using a superabsorbent polymer and a surfactant, then recovered as combustible material, and incinerated as municipal waste. Yes.
[0004]
If the organic waste liquid thus incinerated can be used as a secondary fuel for cement production, the amount of waste can be reduced and the cement production cost can be reduced, which is preferable from the viewpoint of resource saving and energy saving.
[0005]
However, oil-absorbing mats containing organic waste liquids are solid substances and cannot be sprayed with a burner of a cement production kiln. When added to the raw material system, there is a risk of volatile explosions or combustion fires during transportation or pulverization and mixing. It is difficult to handle. In addition, considering the input from the kiln kiln bottom, it is necessary to process into a shape that can be easily input in advance because rapid input is required. In addition, the clinker composition may be affected depending on the type of treatment agent such as mat. Furthermore, since the absorbent that absorbs the organic waste liquid has very high flammability, there is a possibility that it may be ignited by radiant heat before being introduced from the kiln bottom.
[0006]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-97247
[Problems to be solved by the invention]
The main object of the present invention is to provide an organic waste liquid treating agent that can easily treat organic waste liquid and can be suitably used as a secondary fuel for cement production after the treatment.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to achieve the above object, the present inventor has found that a material mainly composed of calcium silicate hydrate can achieve the above object, and has completed the present invention.
[0009]
That is, this invention relates to the usage method of the waste oil processing agent after absorbing the following waste oil .
1. A method of using a waste oil treatment agent after absorbing waste oil,
(1) The waste oil treatment agent is prepared by wet grinding a raw material slurry composed of at least one of cement clinker, cement and slag and water at 40 to 100 ° C. to form calcium silicate hydrate, It is obtained by drying and contains 60% by mass or more of calcium silicate hydrate, consisting of the calcium silicate hydrate and other components that become a cement component by firing,
(2) The waste oil treatment agent after absorption of the waste oil is used as an auxiliary material and an auxiliary fuel for cement production.
Usage characterized by that.
2. Item 2. The method according to Item 1, wherein the second raw material and the second fuel are added from a kiln kiln bottom for producing cement.
[0010]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Organic waste liquid treatment agent The organic waste liquid treatment agent of the present invention contains calcium silicate hydrate as a main component. Although the content rate of the calcium silicate hydrate in a processing agent is not specifically limited, Usually 60 mass% or more is suitable, 70 mass% or more is preferable, 80 mass% or more is more preferable, and an upper limit is not specifically limited. Although it does not specifically limit as components other than a calcium silicate hydrate, What becomes a cement component by baking is preferable.
[0011]
The calcium silicate hydrate may be either synthetic calcium silicate hydrate or natural calcium silicate hydrate. Synthetic calcium silicate hydrates include, for example, zonotlite, tobermorite, foshygite, gyrolite, hirebrandite, rosenhanite, trascotite, lielite, calcined from lime raw material and silicic acid raw material by hydrothermal reaction. Examples thereof include calcium silicate hydrate, quasicrystalline calcium silicate hydrate (CSHn), and the like obtained by hydrating shiochondrodite, affilite and the like. As the calcium silicate hydrate, a commercially available product may be used, or a product obtained by hydrating a calcium silicate-containing material such as cement clinker, cement, or slag may be used.
[0012]
Since the treatment agent of the present invention has a porous calcium silicate hydrate, the organic waste liquid absorbability is excellent. Specifically, the pore volume is usually 0.8 to ³ cm ³ / g, preferably about 1.2 to ³ cm ³ / g. When the pore volume is in the range of 0.8 to ³ cm ³ / g, the absorbability of the organic waste liquid is good. The pore volume is a pore volume in the range of 0.003 to 500 μm measured with a mercury intrusion porosimeter.
[0013]
The pore volume of calcium silicate hydrate is the volume of pores of primary particles of calcium silicate hydrate in the processing agent processed into powder, particles, pellets, etc., and calcium silicate. This is the total value of the volume of pores in which the gaps between primary particles in the secondary particles are regarded as pores. This is based on the fact that the absorbability of the organic waste liquid is recognized also in the gap between the primary particles in the secondary particles.
[0014]
The specific surface area of the calcium silicate hydrate is suitably usually 60~300m ² / g, about 120~200m ² / g are preferred. When the specific surface area is in the range of 60 to 300 m ² / g, the absorbability of the organic waste liquid is good. The specific surface area is a specific surface area of calcium silicate hydrate primary particles, and is a value measured by a BET method characterized by adsorbing nitrogen.
[0015]
The shape of the treatment agent of the present invention is not particularly limited, but a powder form is preferable in consideration of ease of handling. The size of the treatment agent is not particularly limited, but the average particle diameter of the powder is usually suitably 2 μm to 1 mm, preferably about 3 to 100 μm.
[0016]
In the treatment agent of the present invention, a binder may be added to calcium silicate hydrate to form particles or pellets. Specifically, a binder may be added and spray dryer, extrusion molding, tableting molding, or the like may be performed. The strength of the treating agent can be increased by adding a binder. Although the size of the molded product is not particularly limited, for example, in the case of a particulate form, the average particle diameter of the particles is usually suitably from 0.05 to 10 mm, preferably from about 1 to 5 mm.
[0017]
The binder is not particularly limited. For example, hydraulic materials such as mixed cement such as Portland cement, blast furnace cement, fly ash cement, ground granulated blast furnace slag which is hydrated and cured by stimulation of calcium hydroxide in the base material; Air-hard materials such as calcium; solvent-resistant resins and rubbers such as epoxy resin, acrylic rubber, and nitrile rubber can be used. The addition amount of the binder is not particularly limited, and may be appropriately adjusted so that the strength of the desired treatment agent is obtained.
[0018]
Method for producing organic waste liquid treating agent The method for producing the organic waste liquid treating agent of the present invention is not particularly limited. For example, a raw material slurry comprising water and a raw material for producing calcium silicate hydrate by a hydration reaction is prepared. It can be produced by wet grinding under heating to form calcium silicate hydrate and then drying the slurry.
[0019]
As the raw material for producing calcium silicate hydrate, any raw material containing calcium silicate may be used. For example, cement clinker, cement, slag, cement sludge, recycled concrete aggregate powder, and the like can be used. These can be used individually or in mixture of 2 or more types. Among these, at least one of cement clinker, cement, and slag is preferable. When raw materials other than cement and cement clinker are used, it is preferable to adjust the main component to have a cement clinker composition in the state of the raw material slurry.
[0020]
The blending ratio of the calcium silicate hydrate-forming raw material and water is not particularly limited, but is usually 100 to 1000 parts by weight, preferably about 300 to 700 parts by weight with respect to 100 parts by weight of the calcium silicate hydrate-forming raw material. The raw material slurry may be prepared by blending the water.
[0021]
The method of wet pulverizing the raw slurry under heating is not particularly limited. For example, the slurry may be heated to 40 to 100 ° C., preferably 80 to 95 ° C., and wet pulverized. For example, a medium stirring mill, a vibration mill, a tower mill, a ball mill or the like can be used.
[0022]
When using at least one of cement sludge and recycled concrete aggregate powder, the raw material contains unhydrated cement, coarse particles, etc., and the absorption performance of organic waste liquid is not sufficient. When used, the above-described wet pulverization (mixed simultaneous pulverization) is particularly effective.
[0023]
After the formation of calcium silicate hydrate, a binder is added as necessary to process the slurry into a desired shape and size, and then dried. For example, it can be processed into a desired shape and size by an extrusion granulator, a tableting machine, a spray dryer, a pan pentizer, a briquetting machine, or the like. The shape and size are as described above.
[0024]
Drying conditions are not particularly limited, and general drying methods (shelf, paddle, disk, airflow, etc.) can be used. In the case of heat drying, 100 to 400 ° C is usually appropriate, and about 100 to 200 ° C is preferable. What is necessary is just to adjust drying time suitably according to the drying method. Prior to drying, the slurry in which the calcium silicate hydrate is formed may be cured. If the slurry is used in a powder form without being formed into various shapes, the slurry may be dried and then, for example, crushed and sieved.
[0025]
From the above, as one of preferred production methods, after raw slurry consisting of at least one of cement clinker, cement and slag and water is wet-ground at 40 to 100 ° C. to produce calcium silicate hydrate And a production method of drying the slurry.
[0026]
In the production method of the present invention, the fine powder of calcium silicate hydrate forms a very bulky aggregate by the general drying method described above, and a porous body having sufficient strength as a treatment agent for organic waste liquid is obtained. It is done. In particular, by drying the fine powder slurry, a porous body having continuous voids excellent in organic waste liquid absorption performance can be obtained. For reference, a porous body can be obtained using conventional cemented hardened bodies, ALC (aerated concrete), etc. as raw materials. It tends to be scarce.
[0027]
Organic waste liquid treatment method In the organic waste liquid treatment method of the present invention, the organic waste liquid treatment agent of the present invention is absorbed and treated. Specifically, the treatment is performed by a method of spraying a treatment agent on the organic waste liquid, a method of flowing the organic waste liquid on the treatment agent, or the like. If necessary, it can be stirred.
[0028]
The organic waste liquid to be treated is not particularly limited, and various organic waste liquids, leaked organic waste liquids, and the like can be targeted. Examples of the waste oil that is a general organic waste liquid include heavy oil, light oil, kerosene, machine oil, gasoline, vegetable oil, and animal oil. When processing a highly viscous organic waste liquid, it takes time to absorb, but it can be absorbed by capillary action even if it is only organic matter, suspended on the water surface, or suspended. The treatment agent after absorbing the organic waste liquid is easy to maintain a powder equivalent to that before the treatment, and has excellent handling performance.
[0029]
Moreover, even if the calcium silicate hydrate is broken during the treatment, the organic waste liquid hardly re-elutes because the pores are small. Moreover, since a processing agent is an inorganic substance, it can also be used under high temperature. Since the fluidity of the organic waste liquid increases at a high temperature, it is particularly effective when treating a solid or highly viscous material at room temperature. Even when a highly flammable liquid organic waste liquid is absorbed, the flammability of the liquid organic waste liquid itself can be reduced by the cooling effect of the calcium silicate hydrate itself and the endothermic effect by dehydration of the bound water.
[0030]
The treatment agent of the present invention can be used as a secondary raw material and a secondary fuel for cement production after the treatment. Specifically, it is preferable to recover the treatment agent that has absorbed the organic waste liquid and to supply it as an auxiliary material and an auxiliary fuel from the bottom of the kiln kiln for cement production. Although it can be handled in the same manner as a general cement auxiliary material and mixed with the cement raw material in advance, it may be assumed that the treatment agent of the present invention absorbs organic waste liquid and is not uniformly dispersed in the cement raw material. . In that case, it is conceivable that the piping is blocked in the path of raw material charging-preheater-kiln charging, causing a partially biased temperature increase, or the like. Therefore, a method of directly feeding from the kiln kiln bottom which does not need to consider these problems is preferable.
[0031]
In the kiln, the combustion heat of the organic waste liquid is used for raw material residual heat and decarboxylation, and the treatment agent is dehydrated and becomes a cement raw material having a cement clinker composition as it is. When cement is used as the treating agent raw material, the amount of SO ₃ may be slightly increased. In this case, other components may be added separately to adjust the overall composition. Thus, by using it as an auxiliary raw material and an auxiliary fuel for cement production, the absorbed organic waste liquid is completely burned and decomposed as a part of the fuel, and the treatment agent can be effectively regenerated as a cement clinker component by firing.
[0032]
【The invention's effect】
The organic waste liquid treatment agent of the present invention is mainly composed of calcium silicate hydrate, is porous, and has excellent absorbability of organic waste liquid. Moreover, after the treatment, it is easy to maintain the same powder as that before the treatment, and the same handling performance is exhibited. The organic waste liquid can be easily recovered after absorption.
[0033]
The treatment agent that has absorbed the organic waste liquid can be used as a secondary raw material and a secondary fuel for cement production. By using it as a secondary fuel for producing cement, the absorbed organic waste liquid is completely burned and decomposed as part of the fuel, and the treatment agent can be effectively regenerated as a cement clinker component by firing.
[0034]
The method for producing the organic waste liquid treating agent of the present invention can easily and reliably produce the treating agent of the present invention.
[0035]
【Example】
Hereinafter, the present invention will be described in more detail with reference to examples and comparative examples. However, the present invention is not limited to the examples.
[0036]
Example 1
A raw material slurry consisting of 100 parts by weight of ordinary Portland cement and 300 parts by weight of water was wet-ground at 85 ° C. using a tower mill to produce calcium silicate hydrate.
[0037]
Next, the slurry was dried at 110 ° C. for 1 hour and then crushed to obtain calcium silicate hydrate having an average particle size of 50 μm.
[0038]
10 g of the obtained organic waste liquid treating agent was taken in a 200 ml beaker, and after adding 65 g of kerosene, the mixture was allowed to stand for 10 minutes.
[0039]
Comparative Example 1
10 g of ALC crushed material having an average particle diameter of 1 to 2 mm (# 10) was placed in a 200 ml beaker, and after adding 65 g of kerosene, the mixture was allowed to stand for 10 minutes.
[0040]
Comparative Example 2
10 g of a commercially available oil adsorbent (trade name “Oil Sponge” manufactured by Endo Kogyo Co., Ltd.) was placed in a 200 ml beaker, and after adding 65 g of kerosene, the mixture was allowed to stand for 10 minutes.
[0041]
Comparative test In Example 1, Comparative Example 1 and Comparative Example 2, the properties, odor, flammability and flammability of each treatment agent after standing for 10 minutes were examined. In addition, the flammability was investigated whether or not the flame was ignited by bringing the flame close to 1 cm in a horizontal position at an atmospheric temperature of 30 ° C. Combustibility was examined by putting 10 g of the treated agent after oil absorption into a crucible and putting it in an electric furnace at 950 ° C. The results of the comparative test are shown in Table 1 below.
[0042]
[Table 1]

[0043]
In Table 1, “separated vertically” indicates a state in which kerosene that was not completely absorbed by the ALC crushed material floats on the ALC crushed material.

Claims

A method of using a waste oil treatment agent after absorbing waste oil,
(1) The waste oil treating agent is prepared by wet-grinding a raw material slurry composed of at least one of cement clinker, cement and slag and water at 40 to 100 ° C. to form calcium silicate hydrate, It is obtained by drying and contains 60% by mass or more of calcium silicate hydrate, consisting of the calcium silicate hydrate and other components that become a cement component by firing,
(2) The waste oil treatment agent after absorption of the waste oil is used as an auxiliary material and an auxiliary fuel for cement production.
Usage characterized by that.

The usage method according to claim 1, wherein the secondary raw material and the secondary fuel are fed from a kiln kiln bottom for producing cement.