JP3997681B2 - Flat cable and manufacturing method thereof - Google Patents
Flat cable and manufacturing method thereof Download PDFInfo
- Publication number
- JP3997681B2 JP3997681B2 JP2000057352A JP2000057352A JP3997681B2 JP 3997681 B2 JP3997681 B2 JP 3997681B2 JP 2000057352 A JP2000057352 A JP 2000057352A JP 2000057352 A JP2000057352 A JP 2000057352A JP 3997681 B2 JP3997681 B2 JP 3997681B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- flat cable
- insulating
- resin layer
- polyvinyl chloride
- chloride resin
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Insulated Conductors (AREA)
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば家庭用ビデオ、プリンター等の配線材として用いられるフラットケーブル及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フラットケーブルは、一般的に、薄肉状の線状導体を一対の絶縁シートで挟持してこれらを加熱しながら圧力を加えて融着したものであり、家庭用ビデオやプリンター等の配線材として用いられている。こうしたフラットケーブルに用いる絶縁シートは、例えば特開平11−116755号公報に開示されており、この公報に開示された絶縁シートは、ポリエチレンテレフタレート(PET)等の基材と、ポリ塩化ビニル(以下、「PVC」という)樹脂やポリエステル系接着剤等からなる接着剤層とで構成されており、このうち基材としてPET、接着剤層としてPVC樹脂を組み合わせて用いる絶縁シートは、その材料費や加工費が安くなること、及びPVC樹脂が導体に接着されないため端末において絶縁層の引抜き加工や剥ぎ取り加工等が容易であることから広く用いられるようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで近年、フラットケーブルについて、薄肉化、導体の狭ピッチ化(配線の高密度化)が要求されており、それに伴って、導体として厚さが小さく且つ幅が狭いもの(すなわち断面積が小さいもの)を用いることが要求されており、具体的には0.01mm2以下の断面積を有する導体が用いられるようになっている。
【0004】
しかしながら、前述した従来の公報に記載の絶縁シートを用いてフラットケーブルを製造した場合、上述のように導体の断面積が小さくなると、フラットケーブルの末端において絶縁層を引き抜くときに、断線する導体の割合が多くなるという課題があった。
【0005】
そこで、本発明は、断面積が小さい導体を用いる場合でもフラットケーブルの末端における絶縁層の引抜作業時の導体断線を十分に防止することができるフラットケーブル用絶縁シート、フラットケーブル及びその製造方法を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討した。その結果、導体の断線が、PVC層の厚さを所定値以下にすることにより十分に防止されることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち本発明のフラットケーブルは、少なくとも1本の線状導体と、一対の絶縁シートからなる絶縁層とを備えるフラットケーブルであって、上記線状導体は、0.003mm 2 以上0.00665mm 2 以下の断面積を有し、上記絶縁シートは、上記線状導体を固定するポリ塩化ビニル(PVC)樹脂層と、上記ポリ塩化ビニル樹脂層を支持するシート状の基材とを備え、上記ポリ塩化ビニル樹脂層は、12μm以上30μm以下の厚さを有し、上記絶縁層は、上記一対の絶縁シートのそれぞれのポリ塩化ビニル樹脂層で上記線状導体を挟持し上記一対の絶縁シートを加熱しながら圧力を加えて融着してなることを特徴とする。
【0008】
本発明のフラットケーブルは、フラットケーブルの線状導体として、断面積の小さい(0.01mm2以下)導体を用いる場合でも、フラットケーブルの端末加工で絶縁層を引き抜くときに線状導体の断線を十分に防止することが可能となる。
【0009】
また、本発明のフラットケーブルの製造方法は、少なくとも1本の線状導体と、線状導体を被覆する絶縁層とを備えるフラットケーブルの製造方法であって、PVC樹脂を含むゾルを基材に塗布し、ゾルを乾燥させて、基材上にPVC樹脂層を有する一対の絶縁シートを得る工程と、一対の絶縁シートのそれぞれのPVC樹脂層で線状導体を挟持し、一対の絶縁シートを加熱しながら圧力を加えて融着して絶縁層を形成し、線状導体及び絶縁層を備えたフラットケーブルを得る工程とを含み、上記線状導体は、0.003mm 2 以上0.00665mm 2 以下の断面積を有し、上記ポリ塩化ビニル樹脂層は、12μm以上30μm以下の厚さを有することを特徴とする。
【0010】
この製造方法によれば、厚さが45μm以下のPVC樹脂層を基材上に形成することができ、しかも押出加工法により絶縁シートを形成する場合に比べPVC樹脂層の厚さを均一にすることが可能である。従って、この製造方法によれば、上記のフラットケーブルを有効に製造することができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
【0012】
図1は、本発明のフラットケーブルの実施形態を示す断面図である。図1に示すように、フラットケーブル10は、少なくとも1本の線状導体2を有している。線状導体2の本数は、図1では3本となっているが、フラットケーブル10の幅に応じて適宜選択される。線状導体2の本数は通常1〜50本である。また各線状導体2の断面形状は、通常は矩形であるが、円形、正方形等であってもよい。線状導体2の厚さは通常0.010〜0.150mm、好ましくは0.015〜0.100mmであり、幅は通常0.1〜1.5mm、好ましくは0.15〜1.27mmである。さらに線状導体2の断面積の上限は、配線の高密度化の観点からは0.01mm2であることが好ましく、0.009mm2であることがより好ましい。一方、線状導体2の断面積の下限は、通常は0.002mm2であり、好ましくは0.003mm2である。断面積の下限が0.003mm2未満では、フラットケーブル10の端末加工で絶縁層を引き抜く時に、断線する線状導体2の割合が多くなる傾向がある。線状導体2としては、例えば軟銅、リン青銅等が用いられる。これらのうちコストの点から軟銅が好ましい。
【0013】
上記線状導体2は絶縁層4で被覆されている。絶縁層4は一対の絶縁シート部4a,4bからなり、一対の絶縁シートを加熱しながら圧力を加えて融着することで形成されている。絶縁シート部4a,4bは、シート状の基材6と、その基材6の上に設けられるPVC樹脂層8とを備える。
【0014】
基材6を構成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET)やポリイミド等が用いられる。また基材6の厚さは通常は0.012〜0.050mmである。
【0015】
PVC樹脂層8を構成する材料の導電率は2.75×10-9S/m以下であることが好ましい。導電率が2.75×10-9S/mを超えるとフラットケーブル10の絶縁抵抗が大きすぎ、電子機器内の配線として用いるには不適当である。上記のような導電率を有するPVC樹脂層8は、主としてPVC樹脂を溶剤に溶かしてゾル化したPVCゾルを基材6上に塗布した後乾燥させ、溶剤を揮発させることにより形成される。ここで、PVC樹脂層8を構成する材料としては、後述する融着時の温度で変形可能な程度の軟化点を有する材料が用いられる。溶剤としては、例えばフタル酸イゾデシル、トリ−(2−エチルヘキシル)トリメリテート等の可塑剤が用いられ、これらのうちフタル酸イソデシルが好適である。
【0016】
PVCゾル中のPVC樹脂の含有率は好ましくは20〜50重量%である。PVC樹脂の含有率が20重量%未満では、PVC樹脂層8の表面がベタつき、絶縁シートの巻取りや供給時に絶縁シート同士あるいは絶縁シートと、これをガイドする設備部材とが粘着して作業が困難となり、50重量%を超えると、PVC樹脂自体が硬くなるため基材6への塗布が困難となる。またPVCゾル中の溶剤の含有率は好ましくは50〜80重量%である。溶剤の含有率が50重量%未満では、PVC樹脂自体が硬くなるため基材6への塗布が困難となる傾向があり、80重量%を超えると、PVC樹脂層8の表面がベタつき、絶縁シートの状態での巻取りや絶縁シートの供給時に絶縁シート同士あるいは絶縁シートと、これをガイドする設備部材とが粘着して作業が困難となる。またPVCゾルは、必要に応じてステアリン酸バリウム等の安定剤、ケイ酸アルミニウム等のフィラーなどを含有してもよい。
【0017】
PVC樹脂層8の厚さの上限は45μmであり、好ましくは30μmである。これは、PVC樹脂層8の厚さの上限が45μmを超えると、フラットケーブル10の末端で絶縁層4を引き抜く時に線状導体2が絶縁層4中で動き、この際に基材6の間に挟まれたPVC樹脂層8が波打ったような不均質な状態となり、局所的に線状導体2を固定する力が大きくなるなどして断線する線状導体2の割合が多くなるからである。一方、PVC樹脂層8の厚さの下限は12μmであることが好ましく、15μmであることがより好ましい。PVC樹脂層8の厚さが15μm未満では、融着時に導体2の両側に回り込む樹脂量が不足して導体2の両側面と樹脂層8の間に空間ができ、個々の導体2と絶縁層4との密着力が不均一となるため、端部を切断した後に曲げたり、捻ったりすることによりフラットケーブル10の端面で個々の導体2が不均一に動き端子との接続作業が困難となる傾向があり、12μm未満では、更に融着時の樹脂の回り込み量が不十分となり、樹脂層8間の接着面に十分な圧力が加わらないために、絶縁シート同士の接着が不十分となり、著しい場合にはフラットケーブル10に成型した後に2枚の絶縁シートが剥がれてしまうことがある。
【0018】
次に、上記フラットケーブル10の製造方法について図2を用いて説明する。図2はフラットケーブル10の製造の様子を示す一連の工程図である。
【0019】
まずシート状の基材6を用意する。基材6としては、例えばPETが用いられる。一方、PVCゾル7を用意する。PVCゾル7は、PVC樹脂を溶剤に溶かしてゾル化したものであり、溶剤としては、例えば可塑剤が用いられる。PVCゾル7は必要に応じて更に安定剤、フィラーなども含んでもよい。
【0020】
そして基材6上にPVCゾル7を塗布し(図2(a)参照)、その後PVCゾル7を加熱乾燥させ、溶剤を揮発させる(図2(b)参照)。PVCゾル7の加熱は、基材6上のPVC樹脂層8の厚さが45μm以下となるまで行う。こうして基材6上にPVC樹脂層8が設けられた絶縁シート9aを得る。同様にしてもう一枚絶縁シート9bを用意する。
【0021】
次に複数の線状導体2を用意し、これらを所定のピッチで並設し、先に用意した一対の絶縁シート9a,9bのPVC樹脂層8で複数の線状導体2を挟持する(図2(c)参照)。その後、絶縁シート9a,9bを加熱しつつ両側から圧力を加えて融着し(図2(d)参照)、絶縁シート部4a,4bからなる絶縁層4を得る。こうしてフラットケーブル10が得られる(図1参照)。
【0022】
なお、フラットケーブル10は線状導体2が1本の場合も同様にして作製することができる。
【0023】
次に、上記フラットケーブル10の端末加工方法の一例について説明する。
【0024】
図3(a)に示すように、まずフラットケーブル10を台12の上に載せ、その先端が台12の縁12aから突出するように配置し、更にフラットケーブル10の上方から押え部材14でフラットケーブル10を固定する。次にフラットケーブル10の突出した先端に対し、2枚の刃16で上下面側からフラットケーブル10を挟み込み、両面の基材6に切込みを入れる(図3(b)、(c)参照)。続いて刃16をフラットケーブル10の端面側に引っ張ることにより絶縁層4を除去する(図3(d)参照)。なお、2枚の刃16は、それらの刃先同士の間隔が最も小さくて導体厚みより大きくなるように調整する。
【0025】
このとき、フラットケーブル10については、断面積の小さい(0.01mm2以下)線状導体2を用いる場合でもその断線を十分に防止することが可能となる。従って、フラットケーブル10において配線密度を向上させることができる。
【0026】
次に本発明の内容を実施例を用いて具体的に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
【0027】
【実施例】
(実施例1)
PVC樹脂35重量%、可塑剤としてのフタル酸ジイソデシル62重量%、並びに安定剤としてのステアリン酸バリウムおよびフィラーとしてのケイ酸アルミニウムを3重量%からなるPVCゾルを調整した。
【0028】
上記PVCゾルを厚さ0.012mmの基材としてのポリエチレンテレフタレート樹脂製テープ上に塗布し、このテープを160℃のオーブンで加熱することにより可塑剤の約1/3を揮発させ、PVC樹脂層を、厚さ0.02mm(20μm)で且つ指で触っても指紋がつかない程度になるまで乾燥し、テープ上にPVC樹脂層を形成した絶縁シートを得た。このPVC樹脂層を構成する材料の軟化点を測定したところ、170℃であった。
【0029】
次に厚さ0.035mm、幅0.19mmの線状導体20本を0.3mmピッチで並設し、線状導体の上下にそれぞれ、絶縁シートを配置し、絶縁シート同士を160℃で加熱しながら2本のロールで挟み圧力を加えて融着して絶縁層を形成し、フラットケーブルを製造した。
【0030】
こうして得られたフラットケーブルについて、絶縁抵抗、耐電圧特性、耐熱性試験、耐環境性試験、屈曲性能、および加工性能の諸特性の評価を行った。
【0031】
絶縁抵抗は、長さ1.5mの2本のフラットケーブルの線状導体間に500Vの電位差を与え、この電位差と、このとき絶縁層に生じる漏れ電流との比として求めた。絶縁抵抗は1000MΩm以上と良好であった。
【0032】
耐電圧特性は、長さ1.5mのフラットケーブル3本を並設し、空中で隣接するフラットケーブルの線状導体同士間に500Vの電位差を与えて1分間保持し、更にフラットケーブル3本を水中に沈めて隣接するフラットケーブルの線状導体同士間に1000Vの電位差を与え1分間保持したときの絶縁破壊の有無によって評価した。その結果、前者の場合、後者の場合いずれも絶縁破壊は起こらなかった。この結果から、フラットケーブルは、良好な耐電圧特性を有することが分かった。
【0033】
耐熱性試験は、85℃の環境に96時間放置したフラットケーブルについて絶縁抵抗と耐電圧特性を調べることにより行った。その結果、いずれの場合も特性の劣化は見られず、本実施例に係るフラットケーブルが良好な耐熱性を有することが確認できた。
【0034】
耐環境性試験は、フラットケーブルについて、−40℃の環境に4時間放置した後、85℃で4時間放置し、更に25℃で1時間放置するヒートサイクルを5サイクル実施し、その後絶縁抵抗と耐電圧特性を調べることにより行った。その結果、これら特性の劣化は見られなかった。また、40℃で相対湿度95%の環境に96時間放置したフラットケーブルについても、絶縁抵抗と耐電圧特性を調べた。その結果、これらの特性の劣化は見られなかった。以上のことから、本実施例に係るフラットケーブルが良好な耐環境性を有することが確認できた。
【0035】
屈曲性能は、3本のフラットケーブルについて、各ケーブルの厚さと同じ外径のマンドレルをフラットケーブルの線状導体の長手方向に直交するように当接しそのマンドレルを中心にしてフラットケーブルを180°折り曲げて重ねる作業を50回行い、そのときのフラットケーブルの状態(すなわち導体が断線しているか、絶縁層の剥がれがあるか)によりその良否を判定した。その結果、いずれのフラットケーブルについても、全ての導体に破断が見られず、また絶縁層の剥がれも見られなかった。このことから、本実施例に係るフラットケーブルが良好な屈曲性能を有することが分かった。
【0036】
加工性能は、以下のようにしてその良否を判定した。すなわちまずフラットケーブルを台の上に載せ、その先端が台の縁から20mmだけ突出するように配置し、更にフラットケーブルの上方から押え部材でフラットケーブルを固定した。次にフラットケーブルの端面から10mmの位置で、2枚の刃で上下面側からフラットケーブルを挟み込み、両面の樹脂製テープに切込みを入れた上で、刃をケーブルの端面側に引っ張ることにより絶縁層を除去する端末加工を行った。ここで、2枚の刃は、それらの刃先同士の間隔が最も小さくて導体厚み(35μm)より15μm大きい50μmとなるようにし、刃先と刃先の中間に導体の中心線がくるように調整した。そして、この端末加工をフラットケーブル20本について行い、このときの導体の破断を観察し、導体の破断が見られない場合には加工性能が良好と判定し、見られる場合には不良と判定した。この結果、20本のフラットケーブルすべてについて導体の破断という異常なく絶縁層の除去ができ、端末加工が容易であることが分かった。
【0037】
(比較例1)
基材の上に厚さ0.05mm(50μm)のPVC樹脂層を形成した以外は実施例1と同様にしてフラットケーブルを作製した。こうして得られたフラットケーブルについて、実施例1と同様にして諸特性の評価を行った。その結果、加工性能以外は実施例1と同等の評価結果が得られたものの、加工性能については、フラットケーブル20本中18本において1本以上の導体の破断が見られた。このことから、このように断面積が小さく強度が低い導体をフラットケーブルの導体として使用することは困難であることが分かった。
【0038】
(比較例2)
押出加工法により、比較例1のPVC樹脂層より厚さが小さい(30μm)PVC樹脂層を形成することを試みたが、押出加工したPVC樹脂層の厚さが均一とならず、絶縁シート自体製造することができず、従って、フラットケーブルを製造することができなかった。
【0039】
【発明の効果】
以上説明したように本発明のフラットケーブル用絶縁体、フラットケーブル及びその製造方法によれば、導体の断面積が小さい場合でも、フラットケーブルの末端において絶縁層を引き抜く時に導体の断線を十分に防止することができる。このため、導体の配線密度を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のフラットケーブルの一実施形態を示す断面図である。
【図2】図1のフラットケーブルを製造する様子を示す一連の工程図である。
【図3】図1のフラットケーブルの端末加工の様子を示す一連の工程図である。
【符号の説明】
2…複数の線状導体、4…絶縁層、6…基材、7…ゾル、8…ポリ塩化ビニル層、9a,9b…絶縁シート、10…フラットケーブル。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention is, for example, home video, relates flat cable and a manufacturing method thereof that is used as a wiring material such as a printer.
[0002]
[Prior art]
A flat cable is generally a thin wire conductor that is sandwiched between a pair of insulating sheets and heated to apply pressure while being fused, and is used as a wiring material for home video and printers. It has been. An insulating sheet used for such a flat cable is disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-116755, and the insulating sheet disclosed in this publication includes a base material such as polyethylene terephthalate (PET), polyvinyl chloride (hereinafter referred to as “polyethylene chloride”). Insulating sheet using a combination of PET and adhesive layer made of resin, polyester adhesive, etc., and using PVC resin as the adhesive layer, the material cost and processing Since the cost is low and the PVC resin is not bonded to the conductor, it is widely used because the insulating layer can be easily drawn or peeled off at the terminal.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in recent years, flat cables have been required to be thinner and have a narrower conductor pitch (higher wiring density), and accordingly, the conductor has a small thickness and a narrow width (that is, a small cross-sectional area). ), And specifically, a conductor having a cross-sectional area of 0.01 mm 2 or less is used.
[0004]
However, when a flat cable is manufactured using the insulating sheet described in the above-mentioned conventional publication, if the conductor cross-sectional area becomes small as described above, the conductor that breaks when the insulating layer is pulled out at the end of the flat cable. There was a problem that the ratio increased.
[0005]
Therefore, the present invention provides an insulating sheet for flat cable, a flat cable, and a method for manufacturing the same, which can sufficiently prevent a conductor breakage during drawing of an insulating layer at the end of the flat cable even when a conductor having a small cross-sectional area is used. The purpose is to provide.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
The present inventors diligently studied to solve the above problems. As a result, it was found that the disconnection of the conductor is sufficiently prevented by setting the thickness of the PVC layer to a predetermined value or less, and the present invention has been completed.
[0007]
Sunawa Chi flat cable of the present invention is a flat cable comprising at least one linear conductor, and an insulating layer consisting of a pair of the insulating sheet, the linear conductor is 0.003 mm 2 or more 0.00665mm Having a cross-sectional area of 2 or less, the insulating sheet comprises a polyvinyl chloride (PVC) resin layer for fixing the linear conductor, and a sheet-like base material for supporting the polyvinyl chloride resin layer, The polyvinyl chloride resin layer has a thickness of 12 μm or more and 30 μm or less, and the insulating layer sandwiches the linear conductor between the polyvinyl chloride resin layers of the pair of insulating sheets, and the pair of insulating sheets applying pressure while heating, characterized and Turkey, such by fusing.
[0008]
Flat cable of the present invention, a linear conductor of flat cable, a small cross-sectional area (0.01 mm 2 or less) even when using a conductor, disconnection of the linear conductor when pulling the insulating layer in the end processing of the flat cable Can be sufficiently prevented.
[0009]
The flat cable manufacturing method of the present invention is a flat cable manufacturing method including at least one linear conductor and an insulating layer covering the linear conductor, and a sol containing PVC resin is used as a base material. The step of applying and drying the sol to obtain a pair of insulating sheets having a PVC resin layer on the substrate, and sandwiching the linear conductors between the respective PVC resin layers of the pair of insulating sheets, heated to fuse to form an insulating layer under pressure while, viewed including the step of obtaining a flat cable with the linear conductor and the insulating layer, the linear conductor, 0.003 mm 2 or more 0.00665mm The polyvinyl chloride resin layer has a cross-sectional area of 2 or less, and has a thickness of 12 μm to 30 μm .
[0010]
According to this manufacturing method, a PVC resin layer having a thickness of 45 μm or less can be formed on the substrate, and the thickness of the PVC resin layer is made uniform compared to the case where an insulating sheet is formed by an extrusion process. It is possible. Therefore, according to this manufacturing method, the above flat cable can be effectively manufactured.
[0011]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail.
[0012]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a flat cable of the present invention. As shown in FIG. 1, the
[0013]
The
[0014]
As a material constituting the
[0015]
The conductivity of the material constituting the
[0016]
The content of the PVC resin in the PVC sol is preferably 20 to 50% by weight. When the content of the PVC resin is less than 20% by weight, the surface of the
[0017]
The upper limit of the thickness of the
[0018]
Next, a method for manufacturing the
[0019]
First, a sheet-
[0020]
And the
[0021]
Next, a plurality of
[0022]
The
[0023]
Next, an example of the terminal processing method of the
[0024]
As shown in FIG. 3A, the
[0025]
At this time, for the
[0026]
Next, the content of the present invention will be specifically described with reference to examples, but the present invention is not limited to these examples.
[0027]
【Example】
Example 1
A PVC sol comprising 35% by weight of PVC resin, 62% by weight of diisodecyl phthalate as a plasticizer, and 3% by weight of barium stearate as a stabilizer and aluminum silicate as a filler was prepared.
[0028]
The PVC sol is coated on a polyethylene terephthalate resin tape having a thickness of 0.012 mm, and the tape is heated in an oven at 160 ° C. to volatilize about 1/3 of the plasticizer. Was dried until the thickness of the film was 0.02 mm (20 μm) and no fingerprint was formed even when touched with a finger to obtain an insulating sheet having a PVC resin layer formed on the tape. It was 170 degreeC when the softening point of the material which comprises this PVC resin layer was measured.
[0029]
Next, 20 linear conductors having a thickness of 0.035 mm and a width of 0.19 mm are juxtaposed at a pitch of 0.3 mm, insulating sheets are arranged above and below the linear conductors, and the insulating sheets are heated at 160 ° C. While being sandwiched between two rolls, pressure was applied and fused to form an insulating layer, and a flat cable was manufactured.
[0030]
The flat cable thus obtained was evaluated for various characteristics such as insulation resistance, withstand voltage characteristics, heat resistance test, environment resistance test, bending performance, and processing performance.
[0031]
The insulation resistance was determined as a ratio between a potential difference of 500 V between the linear conductors of two flat cables having a length of 1.5 m, and the potential difference and the leakage current generated in the insulating layer at this time. The insulation resistance was as good as 1000 MΩm or more.
[0032]
Withstand voltage characteristics: 3 flat cables with a length of 1.5m are juxtaposed, a 500V potential difference is applied between the linear conductors of adjacent flat cables in the air, and held for 1 minute. Evaluation was made by the presence or absence of dielectric breakdown when a potential difference of 1000 V was applied between the linear conductors of adjacent flat cables immersed in water and held for 1 minute. As a result, dielectric breakdown did not occur in the former case and the latter case. From this result, it was found that the flat cable has good withstand voltage characteristics.
[0033]
The heat resistance test was performed by examining the insulation resistance and withstand voltage characteristics of a flat cable left in an environment of 85 ° C. for 96 hours. As a result, no deterioration of the characteristics was observed in any case, and it was confirmed that the flat cable according to this example had good heat resistance.
[0034]
In the environmental resistance test, the flat cable was left in an environment of −40 ° C. for 4 hours, then left at 85 ° C. for 4 hours, and further left at 25 ° C. for 1 hour. This was done by examining the withstand voltage characteristics. As a result, no deterioration of these characteristics was observed. In addition, the insulation resistance and withstand voltage characteristics of the flat cable which was left in an environment of 95% relative humidity at 40 ° C. for 96 hours were examined. As a result, no deterioration of these characteristics was observed. From the above, it was confirmed that the flat cable according to the present example has good environmental resistance.
[0035]
Bending performance is as follows: For three flat cables, a mandrel with the same outer diameter as the thickness of each cable is brought into contact with the flat cable in the longitudinal direction of the linear conductor, and the flat cable is bent 180 ° around the mandrel. The operation was repeated 50 times, and the quality was determined based on the state of the flat cable at that time (that is, whether the conductor was disconnected or the insulating layer was peeled off). As a result, for any flat cable, no breakage was observed in all the conductors, and no peeling of the insulating layer was observed. From this, it was found that the flat cable according to the present example has good bending performance.
[0036]
The processing performance was judged as good or bad as follows. That is, the flat cable was first placed on the table, and the tip of the flat cable was arranged so as to protrude 20 mm from the edge of the table, and the flat cable was fixed with a pressing member from above the flat cable. Next, at a
[0037]
(Comparative Example 1)
A flat cable was prepared in the same manner as in Example 1 except that a 0.05 mm (50 μm) thick PVC resin layer was formed on the substrate. Various characteristics of the flat cable thus obtained were evaluated in the same manner as in Example 1. As a result, evaluation results equivalent to those of Example 1 were obtained except for the processing performance. However, regarding the processing performance, one or more conductors were broken in 18 of 20 flat cables. From this, it was found that it is difficult to use a conductor having such a small cross-sectional area and low strength as a conductor of a flat cable.
[0038]
(Comparative Example 2)
Although an attempt was made to form a PVC resin layer having a smaller thickness (30 μm) than the PVC resin layer of Comparative Example 1 by an extrusion method, the thickness of the extruded PVC resin layer was not uniform, and the insulating sheet itself It was not possible to manufacture and therefore a flat cable could not be manufactured.
[0039]
【The invention's effect】
As described above, according to the insulator for a flat cable, the flat cable, and the manufacturing method thereof according to the present invention, even when the conductor has a small cross-sectional area, the conductor is sufficiently prevented from being disconnected when the insulating layer is pulled out at the end of the flat cable. can do. For this reason, the wiring density of the conductor can be improved.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an embodiment of a flat cable of the present invention.
FIG. 2 is a series of process diagrams showing how the flat cable of FIG. 1 is manufactured.
3 is a series of process diagrams showing a state of terminal processing of the flat cable of FIG. 1. FIG.
[Explanation of symbols]
2 ... a plurality of linear conductors, 4 ... an insulating layer, 6 ... a substrate, 7 ... a sol, 8 ... a polyvinyl chloride layer, 9a, 9b ... an insulating sheet, 10 ... a flat cable.
Claims (4)
前記線状導体は、0.003mm 2 以上0.00665mm 2 以下の断面積を有し、
前記絶縁シートは、前記線状導体を固定するポリ塩化ビニル樹脂層と、前記ポリ塩化ビニル樹脂層を支持するシート状の基材とを備え、
前記ポリ塩化ビニル樹脂層は、12μm以上30μm以下の厚さを有し、
前記絶縁層は、前記一対の絶縁シートのそれぞれのポリ塩化ビニル樹脂層で前記線状導体を挟持し前記一対の絶縁シートを加熱しながら圧力を加えて融着してなることを特徴とするフラットケーブル。A flat cable comprising at least one linear conductor and an insulating layer made of a pair of insulating sheets,
The linear conductor has a cross-sectional area of 0.003 mm 2 or more 0.00665Mm 2 or less,
The insulating sheet includes a polyvinyl chloride resin layer that fixes the linear conductor, and a sheet-like base material that supports the polyvinyl chloride resin layer,
The polyvinyl chloride resin layer has a thickness of 12 μm or more and 30 μm or less,
The insulating layer, and wherein the respective poly sandwich the linear conductor with a vinyl chloride resin layer and a are fused by applying a pressure while heating the pair of insulating sheet Turkey of the pair of insulating sheet Flat cable.
ポリ塩化ビニル樹脂を含むゾルを基材に塗布し、前記ゾルを乾燥させて、前記基材上にポリ塩化ビニル樹脂層を有する一対の絶縁シートを得る工程と、
前記一対の絶縁シートのそれぞれのポリ塩化ビニル樹脂層で前記線状導体を挟持し、前記一対の絶縁シートを加熱しながら圧力を加えて融着して前記絶縁層を形成し、前記線状導体及び前記絶縁層を備えたフラットケーブルを得る工程と、
を含み、
前記線状導体は、0.003mm 2 以上0.00665mm 2 以下の断面積を有し、前記ポリ塩化ビニル樹脂層は、12μm以上30μm以下の厚さを有する
ことを特徴とするフラットケーブルの製造方法。A method for manufacturing a flat cable comprising at least one linear conductor and an insulating layer covering the linear conductor,
Applying a sol containing a polyvinyl chloride resin to a substrate, drying the sol, and obtaining a pair of insulating sheets having a polyvinyl chloride resin layer on the substrate;
The linear conductor is sandwiched between the polyvinyl chloride resin layers of the pair of insulating sheets, and the insulating layer is formed by applying pressure while heating the pair of insulating sheets to form the insulating layer. And obtaining a flat cable provided with the insulating layer;
Only including,
The linear conductor has a cross-sectional area of 0.003 mm 2 or more 0.00665Mm 2 or less, the polyvinyl chloride resin layer is characterized <br/> having a thickness of 30μm or more 12μm Flat Cable manufacturing method.
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000057352A JP3997681B2 (en) | 2000-03-02 | 2000-03-02 | Flat cable and manufacturing method thereof |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2000057352A JP3997681B2 (en) | 2000-03-02 | 2000-03-02 | Flat cable and manufacturing method thereof |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001250429A JP2001250429A (en) | 2001-09-14 |
JP3997681B2 true JP3997681B2 (en) | 2007-10-24 |
Family
ID=18578161
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2000057352A Expired - Fee Related JP3997681B2 (en) | 2000-03-02 | 2000-03-02 | Flat cable and manufacturing method thereof |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3997681B2 (en) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2013187346A1 (en) | 2012-06-15 | 2013-12-19 | 住友電気工業株式会社 | Flat-cable insulating film and flat cable |
JP6012438B2 (en) * | 2012-10-31 | 2016-10-25 | 矢崎総業株式会社 | Flat cable |
JP7197444B2 (en) * | 2019-08-28 | 2022-12-27 | 矢崎総業株式会社 | Flat cable coating removal method |
-
2000
- 2000-03-02 JP JP2000057352A patent/JP3997681B2/en not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2001250429A (en) | 2001-09-14 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US5327513A (en) | Flat cable | |
US4783579A (en) | Flat multi-conductor power cable with two insulating layers | |
US5268531A (en) | Flat cable | |
US3168617A (en) | Electric cables and method of making the same | |
WO2007004723A1 (en) | Flat cable | |
JP2007207629A (en) | Flexible flat cable | |
JP6306934B2 (en) | Coaxial cable and wire harness using the same | |
JP3997681B2 (en) | Flat cable and manufacturing method thereof | |
JPH10511502A (en) | Apparatus and method for manufacturing a flame retardant flat cable | |
JP2018032486A (en) | Flat cable, rotating connector using the same, and method for producing flat cable | |
US4300017A (en) | Shielded ribbon cable | |
CN101490879A (en) | Metal film encapsulation | |
CN110473856B (en) | Flexible multidirectional detection switch and preparation method thereof | |
JP2002025844A (en) | Laminated coil | |
JP6306999B2 (en) | Coaxial wire and wire harness | |
US20040011553A1 (en) | Extruded flat cable | |
JP4033525B2 (en) | Linear thermal fuse | |
JP6307000B2 (en) | Wire Harness | |
JPS5941243B2 (en) | flat cable | |
JP5176490B2 (en) | Flat insulated wire and method for manufacturing the same | |
JPH0922626A (en) | Manufacture of flat cable | |
WO2020080540A1 (en) | Round cable | |
JP3830017B2 (en) | Refractory wire | |
JP2024075526A (en) | Code-like heater and planar heater | |
JPH05182528A (en) | Cable |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070227 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20070501 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20070717 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20070730 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100817 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110817 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120817 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130817 Year of fee payment: 6 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |