JP3994291B6 - 抗体遺伝子発現ベクターのマルチコンビネーションライブラリの作製方法 - Google Patents

抗体遺伝子発現ベクターのマルチコンビネーションライブラリの作製方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3994291B6
JP3994291B6 JP1995521003A JP52100395A JP3994291B6 JP 3994291 B6 JP3994291 B6 JP 3994291B6 JP 1995521003 A JP1995521003 A JP 1995521003A JP 52100395 A JP52100395 A JP 52100395A JP 3994291 B6 JP3994291 B6 JP 3994291B6
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sequence
vector
gene
antibody
encoding
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP1995521003A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3994291B2 (ja
JPH09509055A (ja
Inventor
ソドワイエ,レジ
オジャーム.リュク
ジョフロワ,フレデリク
Original Assignee
サノフィ・パストゥール
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from FR9401519A external-priority patent/FR2715940B1/fr
Application filed by サノフィ・パストゥール filed Critical サノフィ・パストゥール
Publication of JPH09509055A publication Critical patent/JPH09509055A/ja
Publication of JP3994291B2 publication Critical patent/JP3994291B2/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3994291B6 publication Critical patent/JP3994291B6/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

抗体分子は2本の重鎖(H)と2本の軽鎖(L)とをジスルフィド結合で連結したものである。2本の重鎖はY字型構造に互いに連結され、2本の軽鎖はこのY字型構造の2つの枝状部分に軽鎖の可変領域(VL)と重鎖の可変領域(VH)とが互いに近接して配置するように連結される。抗原に対する結合は軽鎖および重鎖の可変部の特性に起因する。すなわち、複雑な再構成・選択システムによって一つの抗原に対して特異性を有する抗体が迅速、多量に誘導される。
抗体分子の軽鎖および重鎖をコードする遺伝子を発現するハイブリッド細胞のクローンは標準的なハイブリドーマ方法で選択することができる。このハイブリドーマ方法では抗体形成を司る遺伝子を含むリンパ球由来の細胞と永久分裂能を有する細胞系となるハイブリドーマが生成可能な細胞とを融合する必要がある。一般に、問題の遺伝子を含む細胞は、特定の抗原を用いて予め免疫処置した後に(またはそれをせずに)、細胞のライブラリーを適当に作ることによって得られる。ハイブリドーマのスクリーニングはハイブリドーマクローンを増殖・培養した後に抗原−抗体反応によって行う。この方法は煩雑で収率も限られており、スクリーニングも容易ではない。
最近では組み換えバクテリオファージを用いる別の方法が用いられている。この方法の原理と各種変形法は例えばバートン(D.R.Burton, Tiptech, May 1991, vol. 9, 169-175)、チスウェル(Chiswell)達、Tiptech, March 1992, vol.10, 80-84)、ホーゲンブーム(Hoogenboom)達、Rev. Fr. Transfus. Hemobiol, 1993, 36, 19-47)に報告されている(PCT WO-92/01047号および92/20791号も参照)。
この方法は、遺伝子がファージ表面に表れる融合蛋白として発現されるような条件で抗体の可変領域の遺伝子セット(repertoire,レパートリー、以下、遺伝子範囲という)をバクテリオファージの遺伝子と組み合わせてベクター中に導入して抗体のFab断片を構成するジスルフィド結合で連結された可変の軽鎖および重鎖の可変領域を露出させ、固定された特異的抗原を用いた迅速な分離方法、例えば免疫アフィニティークロマトグラフィーによってファージを直接選択する。選択したファージは溶出後にバクテリアに感染させることができ、さらには生産または選択サイクルを繰り返すために直接利用することができる。理論上この方法は極めて実質的なライブラリーを作製でき、ライブラリーを非常に高い選択性で効果的且つ迅速にスクリーニングすることができるので、特に強力な方法である。この方法に特に適したファージは線状ファージfdであり、このファージでは抗体の重鎖または軽鎖の一方をコードする断片をマイナーな表面蛋白の遺伝子と融合させ、他方の鎖をコードする断面を挿入して、バクテリアにファージを感染させた後に抗原を認識可能な構造すなわちスクリーニング可能な構造を有する重鎖と軽鎖とを含む融合蛋白を表面に支持したファージ群が得られる。
この方法はその単純さに加えて多くの利点がある。抗体遺伝子ライブラリーの予備増幅を組み合わせることによって、107オーダーの非常に大きいファージ群から特定の抗体断片を与える1つのファージを選択でき、それによって必ずしも予めドナーに免疫処置を行わずに人間の抗体遺伝子を検索することができる。
開裂後に再度リゲーションするか、軽鎖と重鎖について2つの独立したライブラリーを用いることによって、一本の軽鎖と一本の重鎖とがランダムに連結したファージを得ることができる。
しかし、得られる各種クローンの数は選択の収率およびバクテリアの形質転換効率によって制限される。
第1のライブラリの軽鎖が第2のライブラリの重鎖に旨く連結した組合わせの数を増やす手段はウォーターハウス(Water house)達のNucleic acids Research, 1993, Vol. 21, No.9、2265-2266)に報告されている。この手段によって、Creリコンビナーゼの作用に対して感受性のあるloxP部位特異性組み換えシステムを用いて最大1012個のクローンを得ることができるが、連結は依然として可逆的である。しかも、リコンビナーゼの作用を制御することができず、組み換えを行ったベクターは他のベクターに対して選択性が良くなることもない。
実際に必要なファージの断片のみを保持する組み換えファージの選択段階の収率を考えると、できるだけ少数の非組み換えベクターを用いて最大限の収率で組み換えベクターを得ることが望ましい。
従って、本発明の目的は極めて多数のクローンの生成を可能にする軽鎖および重鎖の2つの遺伝子範囲を用いたファージまたはファージミドの形のマルチコンビネーションライブラリーの作製方法を提案することにある。
本発明の他の目的は操作終了時に存在する非組み換えベクターの数を少なくする方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的は上記組み換え体の安定性を良くすることにある。
本発明の対象は、共有結合またはそれ以外の方法で互いに結合可能な2種類のポリペプチド群の一方、特に抗体の軽鎖および重鎖2種類の一方の可変領域をコードする第1の遺伝子範囲と、他方のポリペプチド、特に他方の抗体鎖の可変領域をコードする少なくとも1つの遺伝子、好ましくは他方のポリペプチド群をコードする第2の遺伝子範囲とを用い、第1の遺伝子範囲の遺伝子が第1のベクターに挿入して第1の遺伝子範囲の各種遺伝子を含むベクター群を作製し、他方の種類の遺伝子または第2の遺伝子範囲の遺伝子を第2のベクターに導入し、受容体(receveur)とよばれる少なくとも一のベクターは他方のベクターとの組み換えによって他のベクター全体または一部をその遺伝子と一緒に受け、この際、受容体ベクターは組み換え後に2種類の一方の遺伝子と他方の種類の遺伝子とを含んで、これら2種類の遺伝子をベクターの生成物の表面に現れ、その表面上に保持され且つ多量体(multimerique)状に互いに結合するか、多量体(multimere)として挙動する連結ポリペプチドの形で発現させる、マルチコンビネーションライブラリーの作製方法において、ベクターが2種類の鎖の組み換えを不可逆的に行うことができる手段を有することを特徴とする方法にある。
以下、2種類のポリペプチドが抗体の軽鎖および重鎖領域で、少なくともその一部は可変領域である場合について本発明を説明するが、本発明は組み合わせ可能な他の種類のポリペプチド、特にT細胞受容体のα鎖とβ鎖またはγ鎖とδ鎖のようなヘテロ二量体受容体にも適用できるということは理解できよう。
ベクターは好ましくは環状で、対応するリコンビナーゼまたはインチテグーゼの作用で組み換えが可能で且つ組み換えによって生じるベクター中にattLやattRのような安定な接合配列が形成されるE. coliのattBやλファージのattP等の特異的組み換え部位を含むのが特に有利である。
これらの部位を他のバクテリア/ファージの特異的な組み換え部位または組み換え系で置換することもできる。
片方の鎖のみを含むベクターを除いて、目的とする組み換えベクターの相対的な含有率をより高くするために、ベクターに初めは選択機能を持たず、組み換えによってその機能が与えられる標識を組み込むことができる。
この選択標識は発現によって選択を可能にする遺伝子と、遺伝子に特異的なプロモータとを含み、プロモータが一方のベクターに挿入され、標識遺伝子が他方のベクターに挿入されて生成する組み換えベクター内でプロモータと標識遺伝子とが連結されるのが好ましい。好ましい標識にはクロラムフェニコール、テトラサイクリンおよびゲンタマイシン耐性遺伝子(プロモータを含む)が含まれる。
2つのベクターが各ベクターの特異的構造で用いられる特異的な標識を含んで、ベクター構成の段階で各ベクターの選択を可能にし、または促進させることもできる。この標識は例えばカナマイシンやアンピシリン等の抗生物質に対する耐性遺伝子にすることができる。
第1ベクターと第2ベクターとの組み換え段階を制御するために、例えば適当な宿主、例えばストラタジーン社(米国)のカタログに記載のE. coliのD1210HP株等を選択して、熱誘導型リコンビナーゼを使用するのが好ましい。
本発明は他の対象は、本発明方法によって得られるベクター、特に、抗体の軽鎖の可変部分をコードする配列と、抗体の重鎖の可変部分をコードする配列とが存在することを特徴とする、特にプラスミドまたはファージミドタイプのベクターにあり、上記配列は適当な環境において宿主内でその配列の発現を可能にする要素を有し、軽鎖および重鎖配列はその配列に連結された手段によって独特な不可逆的な組み込み部位、例えばattPやattB等によって隔てられている。
本発明はさらに、本発明のベクターによって構成され且つポリペプチドの一方の型、例えば軽鎖の可変部分をコードする配列と、ポリペプチドの他方の型、例えば重鎖の可変部分をコードする配列とをランダムに組み合わせたマルチコンビネーションライブラリーにも関するものである。
以下、同一の抗HIV gp160クローンの軽鎖および重鎖の可変部分を組み合わせた本発明の組み換えベクターの作製を例にとって説明する。このベクターは軽鎖および重鎖の可変部分の遺伝子を発現して、その表面に発現による生成物を作ることができるか、この生成物をgp160抗原を認識する重鎖−軽鎖と組み合わせた形で放出できるということが分かっている。
同じ方法で、軽鎖の可変部分の遺伝子範囲に由来する遺伝子を重鎖の可変部分の遺伝子に連結させたり、重鎖の可変部分の遺伝子範囲を軽鎖の可変部分の遺伝子に連結させたり、さらには重鎖および軽鎖の可変部分の2つの遺伝子範囲を連結させるマルチコンビネーション構成にすることができる。
図1はpM822からpM825を作製する各段階を示す概略図。
図2はpM829からpM833を作製する各段階を示す概略図。
図3はpM827とpM834との組み換え段階の概略図。
図4は得られたマルチコンビネーションベクターpM835を示す概略図。
図5はpACYC177の増幅プライマーを示す図。
図6は30bpリンカーの配列を示す図。
図7はAttB組み換え配列を組み込んだオリゴヌクレオチドを示す図。
図8は70bpリンカーの配列を示す図。
図9はlacプロモータの増幅用プライマーを示す図。
図10は98bpリンカーの配列を示す図。
図11は抗−gp160 VL鎖の増幅用プライマーを示す図。
図12はpM825の増幅用プライマーを示す図。
図13はクロラムフェニコール耐性遺伝子の増幅用プライマーを示す図。
図14は68bpリンカーの配列を示す図。
図15は115bpリンカーの配列を示す図。
図16は遺伝子IIIの増幅用プライマーを示す図。
図17は抗−gp160 VH鎖の増幅用プライマーを示す図。
図18はAttP組み換え配列の増幅用プライマーを示す図。
図19はアンバー変位を導入する重鎖の増幅用プライマーを示す図。
図20はクロラムフェニコール耐性遺伝子のプロモータを増幅するためのプライマーを示す図。
I p15A複製起点、カナマイシン耐性遺伝子および軽鎖の可変領域の遺伝子または遺伝子ライブラリーを挿入するためのAttB組み換え配列を含むプラスミドの作製
1) プラスミドpACYC177の759から2810までの塩基を含む2050bp断片をPCR(polymerase chain reaction)で増幅させる。このプラスミド(ATCC37031)はバイオラボ社(Biolabs)から市販され、その配列はデータベースに記載されている(GenBank accession NO. X06402)。この増幅された断片はカナマイシン耐性遺伝子(そのプロモータを含む)、p15A複製起点および各末端にEcoRI部位を含む。PCRによって増幅された断片を再度環状につないで2056bpのpM822とよばれるプラスミドを作製する。
断片を増幅させるために用いたプライマーは図5および配列No.1および2に示してある。
2) SacI、KpnI、XbaIおよびSphI制限部位含む30bpの合成アダプタ(リンカー)をベクターpM822の唯一のEcoRI部位に挿入する。得られる2086bpのベクターをpM823と称する。合成アダプタ(リンカー)プライマーの配列は図6および配列NO.3および4に示してある。
3) 合成オリゴヌクレオチドの形の23bpのAttB組み換え配列をベクターpM823のSacIとKpnI部位との間にSacI部位の最後の塩基を変化させてこの部位を破壊することによって5'-3'の向きを制御しながら挿入する。その結果2107bpのプラスミドpM824が得られる。AttB組み換え部位に相当する合成オリゴヌクレオチド配列H図7および配列NO.5および6に示してある。
4) 軽鎖の可変部分VLをクローニングするためのカセットの挿入
▲1▼ pM452とよはれるファージミドを作製するために、2961bpのファージミドであるpBluescript 11SK+(ストラタジーン社Stratageneより市販のもの)をAflIIIおよびKpnI酵素で切断し、ラクトースプロモータと各種のクローニング部位とを含む501bpの断片を除去する。図8に示すBglII、NheI、EcoRI、SalI、XbaIおよびNotI制限部位を含む70bpのアダプタ(そのプライマー配列は配列NO.7および配列NO.8に記載した)を合成し、AflIIIとKpnIとの間にリンカーを挿入して2530bpのファージミドpm836を作製する。
▲2▼ 配列NO.9および10(図9)に相当するプライマーを用いてpBluescript(802〜973までの塩基)からPCR法で増幅させたlacプロモータを含む171bpの断片を、NheI部位とEcoRI部位との間に挿入してファージミドpM837を作製する。
▲3▼ PelBシグナル配列を含む98bpの合成アダプタ(図10および配列NO.11および12)をpM837のEcoRIとSacIとの間に挿入して、最終的に2795bpのファージミドpM838を作製する。
▲4▼ 抗HIV gp160クローンの軽鎖のVL領域をコードするPCRで増幅された642bpの配列(cDNAライブラリ)をSacI部位とXbaI部位との間に挿入し、PelBと軽鎖との間にリーディングフレームを保存する。プライマー(図11)は配列NO.13および14に定義されている。ファージミドpM452(3427bp)が得られ、このファージミドはVLカセット(lacプロモータ、PelBシグナル配列および抗gp160クローンの軽鎖をコードする642bpの配列)を含む。
▲5▼ ファージミドpM452をNheIおよびXbaIで処理し、VLカセットに相当する960bp断片を取り出してこれを精製する。
▲6▼ 次いで、この断片をpM824ベクターのKpnI部位とXbaI部位との間に向きを制御するためにKpnI部位を破壊しながら挿入して3056bpのプラスミドpM825を得る。
5) 配列No.15および16に示した配列を有し且つ末端にAscI部位を有する2つのプライマー(図12)を用いて、PCR法によってプラスミドpM825全体を増幅し、AttB配列の3’に唯一のAscI部位を作製する。このように変化されたプラスミドをプラスミドpM826(3050bp)とよぶ。
プロモータを有しないクロラムフェニコール耐性遺伝子(770bp)をプラスミドpBR328(Boehringer, Genbank Accession VB0004)よりPCR法によって増幅させる。増幅は配列NO.17および18に示した配列を有するプライマー(図13)を用いて行う。クロラムフェニコール耐性の遺伝子をプラスミドpMB826のAscI部位にクローニングし、同時に組み換え操作の後でシーケンシングを行ってその発現に関する正しい向きを決定する。こうして3816bpのプラスミドpM827を得る。
II 2種類の複製起点ColE1およびf1と、アンピシリン耐性遺伝子と、重鎖可変領域のライブラリを挿入するためのAttP組み換え配列とを含むファージミド型ベクターの作製。
1) pBluexcriptベクターSKII+(ストラタジーン社,Genbank Accession X52328)を変化させて、表面に遺伝子IIIに融合されたFabを呈示することの可能なファージミドを作製する。
▲1▼ pBluescriptをSacIで処理し、緑豆のヌクレアーゼの作用でSacI部位を破壊した後、KpnIで処理して多重クローニング部位(ポリリンカー)(107bp)を除去し、次いでSacII、XhoI、SpeI、NheIおよびNotI部位を含む68bpの合成アダプタ(図14、配列NO.19および20)を挿入し、2922bpのファージミドpM828を得る。
▲2▼ PelBシグナル配列を含む115bpの合成アダプタ(配列NO.21および22)を作製する。このリンカー(図15)をSacI部位とXhoI部位との間に挿入して3034bpのファージミドpM829を得る。
▲3▼ ファージM13mp18(バイオラボ社,Genbank Accession X02513)の2223から2885までの塩基をPCR法によって増幅させた後、15bpのフレキシブルアダプタ(図16および配列NO.23、24)およびファージM13の遺伝子III(663bp)をpM828のSpeI部位とNheI部位との間に挿入し、3709bpのファージミドpM830を作製する。
▲4▼ 684bpの抗−HIV gp 160クローンの重鎖(cDNA)を配列NO.25および26(図17)に示したプライマーを用いてPCR法で増殖させる。その後この重鎖をファージミドpM830のXhoI部位とSpeI部位との間に挿入して、PelIBと重鎖との間のリーディングフレームおよび重鎖と遺伝子IIIとの間のリーディングフレームが保存された4384bpのファージミドpM831を作製する。
2) λファージ(バイオラボ社製,Genbank Accession V00636)の27 571から27 820までの塩基をPCRによって増幅させた後、250bpのAttP組み換え配列をNheI部位内部に挿入する。使用するプライマー(図18)は配列NO.27および28の配列を有する。増幅されたAttP組み換え配列は2通りの向きに挿入することが可能であるが、一方向のみを考えると、図3に示す構造を含む4641bpのファージミドpM832が得られる。
3) 溶解性Fabを作製するためのベクターの変更。
溶解性Fabを容易に製造するために、リーディングフレームを保存しながら重鎖と遺伝子IIIとの間にアンバー変異(非抑制型のバクテリア株における停止コドンとして識別される)を導入する。XhoI部位を含む5’プライマー(配列NO.25)およびSpefI部位の次にアンバーコドンTAGとXbaI部位(SpeI部位と適合性)を含むもう1つの3’プライマー(配列NO.29;図19参照)を用いて重鎖を増幅させる。その後重鎖をベクターpM832のSpeIおよびXhoI部位にクローニングして4650bpのファージミドpM833を得る。
4) AttP組み換え配列の3’に位置する唯一のKpnI部位にクロラムフェニコール耐性遺伝子のプロモータを挿入する。一方の向きで挿入した場合のみ組み換えベクター上に新しい抵抗性が付与される。先ず最初に、配列NO.30および31に示した配列を有するプライマー(図20)を用いてベクターpBR328(バイオラボ社より市販)の3270から3440までの塩基よりプロモータ(177bp)を増幅する。こうして4827bpのファージミドpM834が得られる。
III 2つのベクターpM827とpM834との間の組み換え
上記2種類のプラスミドが抗体のマルチコンビネーションライブラリーを得るための出発点になる。図示した実施例では使用する抗HIV gp 160クローンのVL鎖とVH鎖との間で組み換えを行う。しかし、2種類のベクターが抗体重鎖の遺伝子ライブラリーおよび/または抗体軽鎖の遺伝子ライブラリーで構成されている場合には、それらのベクターによってマルチコンビネーションを有する抗体ライブラリーが得られる。これらの抗体ライブラリーを次いでスクリーニングする。
適当な株(D1210HP)に形質転換した場合、誘導型内部組み換えファクターの標的である2種類のベクターはAttP配列とAttB配列とによって互いに連結できる。組換えメカニズムは「遺伝子材料の組み換え“The recombination of genetic material”」(Miller H.V., Viral and cellular control of site-specific recombination, 1988, p.360-384, Brooks Low編、Academic Press)の第9章に記載されている。そのようにして作製されたマルチコンビネーションベクター(8 643 bp)は3つの異なる複製起点と、3種類の抗生物質耐性とVLおよびVH鎖発現用の2つのカセットとを有している。
1) バクテリア株XL1-Blue(ストラタジーン社より配布)に由来するDNA型のF’エピソームを用いて、エレクトロポレーション(細胞に高電圧をかけて膜の透過性を亢進させることによってDNAを導入する方法)で誘導型内部リコンビナーゼを含むE.coliのD1210HP株(ストラタジーン社より配布)を形質転換する。その後、バクテリアを線状ファージに感染させることができる。F’エピソームはそのテトラサイクリン耐性によって株内に維持される。形質転換された株D1210HP-F’は以下のような遺伝子型を有する:
D1210HP-F’:HB101,lacIq,lacY+,λxis-,kil-,cI857[F’,proAB,lacIqZΔM15,Tn10(TetR)]
2) 組み換え段階
▲1▼ この株をプラスミドpM827(VL鎖とカナマイシン耐性とを有する)を用いて形質転換し、平行して、適合性を有する株、例えばXL-1BlueをファージミドpM834(アンピシリン耐性でVH鎖を含む)を用いて形質転換する。
ファージミドpM834で形質転換された株より、このファージミドをファージの形で調製し、プラスミドpM827を含むD1210 HP-F’の培養に30℃で感染させる(OD=0.6)。
30℃で30分感染させた後、培養物を1時間42℃の熱処理し、誘導型リコンビナーゼの作用による組み換えを開始させる。
培養を30℃に戻してクロラムフェニコールを添加した後(最終濃度で50〜100μg/ml)、クロラムフェニコールを含む寒天培地にクローンを拡げる。1時間後、培養100mlに付き1012pfuの割合で、ストラタジーン社製のヘルパーファージVCSM13(KanR)を添加する。続いて2時間後、最終濃度70μg/mlでカナマイシンを添加し、培養をさらに数時間30℃に維持する。
ベクターpM827とpM834の組み換え後にクローンを分析すると所望の組み合わせが起こっていることが確認できた。8643bpの安定な組み換えファージミドpM835が得られ、このファージミドはFabを発現し、しかもD1210HP-F株を感染させることが可能である。シーケンシングによってAttLおよびAttRの接合点が確認された。
IV 軽鎖ライブラリーおよび重鎖ライブラリーからのマルチコンビネーションライブラリーの調製
PCRによって増幅された抗−HIV gp 160クローンの軽鎖の可変領域を挿入するステップI.4の代わりに、所望のタイプの軽鎖に対して特異的で且つ適当であることが判っているプライマー系か、種類の異なる軽鎖群を用いてマルチコンビネーションを行おうとする場合には複数のプライマー系を用いてPCR法によって増幅された抗体軽鎖のライブラリーより得られる軽鎖の可変領域を同様に挿入する。軽鎖増幅用に用いられるプライマー系は周知でヒューズ(W.D.Huse)達、Science, Vol 246(1989),1275-1281)に報告されている。
同様に重鎖をクローニングするために、抗−HIV gp 160クローンの重鎖を挿入するステップII.1の代わりに、キャンベル達(M.J. Champbell)のMolecular Immunology, vol. 29, No.2、(1992), 193-203)または上記のヒューズ達に報告されている適当なプライマー系を用いてPCRで増殖された重鎖の可変領域のライブラリーを挿入する。
組み換え段階に続いてクロラムフェニコール耐性クローンを選択し、その後、例えばパームレー(S.F. Parmley)達のGene 73(1988), 305-318に報告されている方法に従って規定の抗原に対して所望の親和性を有する抗体軽鎖および抗体重鎖の組み合わせを発現させるクローンを選択する。
配列リスト
(1)一般情報
(i)出願人:
(A)氏名:パストゥール メリユ セリュム エヴァサン
(B)ストリート:アブニュ ルクレール58
(C)市:リヨン
(E)国:フランス
(F)郵便番号:69007
(ii)発明の名称:抗体遺伝子発現用ベクターのマルチコンビネーションライブラリの作製方法と、この方法で得られるライブラリーと、「ポリクロナル」抗体発現系
(iii)配列の数:31
(iv)コンピュータで読み取り可能なフォーム
(A)媒体の種類:フロッピーディスク
(B)コンピュータ:IBM PC コンパチブル
(C)OS:PC-DOS/MS-DOS
(D)ソフトウェア:PatentIn Release ♯1.0, Version ♯1.25(OBB)
(2)配列No.1に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:26塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
pACYC+プライマー
(xi)配列:配列No.1:
Figure 0003994291
(2)配列No.2に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:28塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
pACYC-プライマー
(xi)配列:配列No.2:
Figure 0003994291
(2)配列No.3に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Link+ pAC リンカープライマー
(xi)配列:配列No.3:
Figure 0003994291
(2)配列No.4に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Link- pAC リンカープライマー
(xi)配列:配列No.4:
Figure 0003994291
(2)配列No.5に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:27塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Sac-Kpn+ AttB 組み換え配列
(xi)配列:配列No.5:
Figure 0003994291
(2)配列No.6に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:27塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Sac-Kpn- AttB 組み換え配列
(xi)配列:配列No.6:
Figure 0003994291
(2)配列No.7に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:79塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Link+ pVL リンカープライマー
(xi)配列:配列No.7:
Figure 0003994291
(2)配列No.8に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:71塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Link- pVL リンカープライマー
(xi)配列:配列No.8:
Figure 0003994291
(2)配列No.9に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Pro Lac+ プライマー
(xi)配列:配列No.9:
Figure 0003994291
(2)配列No.10に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:26塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Pro Lac- プライマー
(xi)配列:配列No.10:
Figure 0003994291
(2)配列No.11に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:108塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
PelB+ pVL リンカープライマー
(xi)配列:配列No.11:
Figure 0003994291
(2)配列No.12に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:100塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
PelB- pVL リンカープライマー
(xi)配列:配列No.12:
Figure 0003994291
(2)配列No.13に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:24塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
VL5 プライマー
(xi)配列:配列No.13:
Figure 0003994291
(2)配列No.14に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
CL2 プライマー
(xi)配列:配列No.14:
Figure 0003994291
(2)配列No.15に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:25塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Asc+ pAC プライマー
(xi)配列:配列No.15:
Figure 0003994291
(2)配列No.16に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:25塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Asc- pAC プライマー
(xi)配列:配列No.16:
Figure 0003994291
(2)配列No.17に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:26塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Asc+ Cm 遺伝子プライマー
(xi)配列:配列No.17:
Figure 0003994291
(2)配列No.18に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:24塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Asc- Cm 遺伝子プライマー
(xi)配列:配列No.18:
Figure 0003994291
(2)配列No.19に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:73塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Link+ pVH リンカープライマー
(xi)配列:配列No.19:
Figure 0003994291
(2)配列No.20に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:69塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Link- pVH リンカープライマー
(xi)配列:配列No.20:
Figure 0003994291
(2)配列No.21に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:117塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
PelB+ pVH リンカープライマー
(xi)配列:配列No.21:
Figure 0003994291
(2)配列No.22に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:123塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
PelB- pVH リンカープライマー
(xi)配列:配列No.22:
Figure 0003994291
(2)配列No.23に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:39塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
GIII+ pVH リンカープライマー
(xi)配列:配列No.23:
Figure 0003994291
(2)配列No.24に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:31塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
GIII- pVH リンカープライマー
(xi)配列:配列No.24:
Figure 0003994291
(2)配列No.25に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:23塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
VH4fリンカープライマー
(xi)配列:配列No.25:
Figure 0003994291
(2)配列No.26に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
CGlz リンカープライマー
(xi)配列:配列No.26:
Figure 0003994291
(2)配列No.27に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:30塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Nhe+ AttP プライマー
(xi)配列:配列No.27
Figure 0003994291
(2)配列No.28に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:29塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Nhe- AttP プライマー
(xi)配列:配列No.28
Figure 0003994291
(2)配列No.29に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:33塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
PCR Amb プライマー
(xi)配列:配列No.29
Figure 0003994291
(2)配列No.30に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:24塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Kpn+ Pro Cm プライマー
(xi)配列:配列No.30
Figure 0003994291
(2)配列No.31に関する情報
(i)配列の特徴:
(A)長さ:25塩基対
(B)種類:核酸
(C)ストランド:一本鎖
(D)トポロジー:直鎖
(ii)分子タイプ:合成オリゴヌクレオチド:
Kpn- Pro Cm プライマー
(xi)配列:配列No.31
Figure 0003994291

Claims (8)

  1. マルチコンビネーションライブラリーの作製方法であって、
    抗体の軽鎖および重鎖の一方の可変領域をコードする第1の遺伝子セットと、他の抗体鎖の可変領域をコードする少なくとも1つの遺伝子とを出発材料とし
    上記第1の遺伝子セットを第1のベクターに挿入して第1の遺セットを含むベクターを作り、上記の他方の抗体鎖の可変領域をコードする少なくとも1つの遺伝子を第2のベクターに導入し、これら2つのベクターの中の受容体とよばれる少なくとも一方のベクターフアージミドとし上記第1のベクターE.coliのattBおよびλファージのattPの特異的組み換え部位の一方を含み、上記第2のベクターは上記特異的組み換え部位の他方を含み、これらの特異的組み換え部位はリコンビナーゼまたはインテグラーゼの作用下で組み換えできるように配置され
    上記2つのベクターをリコンビナーゼまたはインテグラーゼの影響下に不可逆的に組み換えて単一の組換えベクター中に安定な接合配列を形成し、この単一の組換えベクターは抗体の軽鎖または重鎖のいずれか一方の可変領域の一つの遺伝子との抗体鎖の可変領域をコードする上記遺伝子とを含み、これら2つの遺伝子連結ポリペプチドの形で発現し、この連結ポリペプチドはファージ表面上に現れ、そこに保持され、多量体として互いに結合するか、多量体として挙動することを特徴とする方法。
  2. 上記の他の抗体鎖の可変領域をコードする少なくとも1つの遺伝子が他方の抗体鎖の可変領域をコードする第2の遺伝子セットである請求項1に記載の方法。
  3. 上記の単一の組み換えベクターが組み換え後に機能を発揮する選択標識を含請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記選択標識が発現時に選択可能な遺伝子とこの遺伝子特異的なプロモータとを含み、プロモータは第1のベクターおよび第2のベクターのいずれか一方に挿入され、標識遺伝子はその他方のベクターに挿入される請求項3に記載の方法。
  5. 上記選択標識が抗生物質耐性遺伝子とそのプロモータである請求項4に記載の方法。
  6. 上記の組み換えを熱誘導型リコンビナーゼを用いて制御する請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 抗体の軽鎖の可変部分をコードする配列と抗体の重鎖の可変部分をコードする配列とを含み、これら抗体の軽鎖および重鎖の配列がattPおよびattBによって分離されていることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法で得られたファージミドベクター。
  8. 請求項7に記載のファージミドベクターによって形成された、抗体の軽鎖の可変部分をコードする配列と抗体の重鎖の可変部分をコードする配列とをランダムに組み合わせたマルチコンビネーションライブラリー。
JP1995521003A 1994-02-10 1995-02-02 抗体遺伝子発現ベクターのマルチコンビネーションライブラリの作製方法 Expired - Fee Related JP3994291B6 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
FR04/01519 1994-02-10
FR9401519A FR2715940B1 (fr) 1994-02-10 1994-02-10 Procédé de préparation d'une banque multicombinatoire de vecteurs d'expression de gènes d'anticorps, banque et systèmes d'expression d'anticorps "coliclonaux" obtenus.
FR9401519 1994-02-10
PCT/FR1995/000127 WO1995021914A1 (fr) 1994-02-10 1995-02-02 Procede de preparation d'une banque multicombinatoire de vecteurs d'expression de genes d'anticorps

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JPH09509055A JPH09509055A (ja) 1997-09-16
JP3994291B2 JP3994291B2 (ja) 2007-10-17
JP3994291B6 true JP3994291B6 (ja) 2008-02-13

Family

ID=

Similar Documents

Publication Publication Date Title
AU690171B2 (en) Recombinant binding proteins and peptides
US6174708B1 (en) Preparation of a multicombinatorial library of antibody gene expression vectors
US6599697B1 (en) Process for preparing a multicombinatorial library of vectors for expressing antibody genes
AU766253B2 (en) Modulation of polypeptide display on modified filamentous phage
US5516637A (en) Method involving display of protein binding pairs on the surface of bacterial pili and bacteriophage
US6010884A (en) Recombinant binding proteins and peptides
EP0656941B1 (en) Methods for producing members of specific binding pairs
JPH05506782A (ja) 組換えライブラリースクリーニング法
AU3763893A (en) Methods for producing members of specific binding pairs
CA2721199A1 (en) Isolating biological modulators from biodiverse gene fragment libraries
AU699568B2 (en) A method for identification of biologically active peptides and nucleic acids
JP2011507521A (ja) ヒト非抗体ペプチド又はタンパク質ファージライブラリ
CA2302147C (en) Methods for protein screening
US6607881B1 (en) Combined ligand and receptor display
EP0575410B1 (en) Selection of specific proteins by a biological method
US6927025B1 (en) Methods for protein screening
JP3994291B6 (ja) 抗体遺伝子発現ベクターのマルチコンビネーションライブラリの作製方法
US20100249377A1 (en) ENGINEERED HYBIRD PHAGE VECTORS FOR THE DESIGN AND THE GENERATION OF A HUMAN NON-ANTIBODY PEPTIDE OR PROTEIN PHAGE LIBRARY VIA FUSION TO pIX OF M13 PHAGE
KR20110003547A (ko) 인위적인 단백질 스캐폴드
AU754377B2 (en) Methods for protein screening
WO2003097796A2 (en) T7 bacteriophage display of fabs