JP3992792B2 - Solution reagent for measuring blood coagulation time and dry composition for solution reagent for measuring blood coagulation time - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は臨床検査に使用される血液凝固時間測定用溶液試薬に関する。
【0002】
【従来の技術】
血液凝固能は様々な疾患、抗凝固剤、あるいは外傷などにより大きく影響される。そのため、患者の病態について詳しい情報を得るために血液凝固能が測定される。たとえばビタミンKは肝臓で合成されるため、肝臓に疾患を持つ場合には、ビタミンKの作用によって活性化される血液凝固第II、第VII、第IX、第X因子の活性が低下する。そのため血液凝固能の測定を行い、これらの血液凝固因子の活性を調べ、その結果から肝臓の障害を知ることができる。また、外科手術時には血液凝固能を一定の範囲にまで低下させるためにヘパリン等の薬剤を投与するが、この時もヘパリン等の投与量をコントロールするために血液凝固能が測定されている。
【0003】
人や動物の血液凝固能を測定する方法として様々な方法が用いられている。例えば、血液凝固時間の測定、抗原抗体反応を利用した各血液凝固因子の定量などがある。この中で血液凝固時間の測定はその簡便さから広く普及している。
【0004】
血液凝固時間は血液凝固反応を開始してから、血液が凝固し該反応が終了するまでの時間である。血液凝固反応は、血液凝固因子の関与する反応が何段にもわたり順次に起きるカスケード反応であるため、ある血液凝固因子の濃度が低いとその血液凝固因子が関与する反応は遅く進行し、それに伴い得られる血液凝固時間は正常の場合よりも延長する。従って、血液凝固時間を測定し正常人の血液凝固時間と比較することにより血液中の血液凝固因子濃度の異常を知ることができる。例えば、ある血液凝固反応の引き金となる物質あるいは触媒等を、測定したい血漿試料あるいは全血試料(以下、これらを単に血液試料と呼ぶ。)と反応させ、その血液凝固時間を測定すれば、血液凝固反応に関与するある特定の凝固因子の不足の有無等を知ることができる。この測定原理を用いた血液凝固時間の検査項目として、外因系凝固経路の正常・異常を検査するプロトロンビン時間(PT)、内因系凝固経路の正常・異常を検査する活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)などが挙げられる。
【0005】
ところで、従来用いられてきたこれらの血液凝固時間の測定方法は、主に溶液試薬を用いた測定方法であり、該方法は現在も広く使用されている。この方法は、まず凍結乾燥試薬に蒸留水等を加えて再生することで溶液試薬を調製し、血液試料に該溶液試薬を接触させて反応させ、反応液の濁度変化あるいは粘度変化が生じるまでの時間を測定して血液凝固時間を測定する方法である。
【0006】
以下に、上記方法についてPT測定用凍結乾燥試薬を用いた例を具体的に説明する。PT測定用凍結乾燥試薬は主成分として組織トロンボプラスチン、カルシウム塩を含むもので、一般に市販されている。この凍結乾燥試薬を用いた測定は、まず上記の該凍結乾燥試薬を水溶液にしたPT測定用溶液試薬を調製して加温後、これを同じく予備加温しておいた血液試料に添加して添加直後から反応系の濁度変化あるいは粘度変化を測定する(フィブリンの析出により凝固し始めると、反応系の濁度および粘度が変化する)ことにより行われている。そして、ある一定の濁度あるいは粘度変化が生じた点を血液凝固反応の終点とし、血液試料を添加してから該終点までの時間を血液凝固時間として求めている。この血液凝固時間はPT反応経路(外因系凝固経路)に関与する凝固因子の活性に応じて変化し、活性が低いほど延長する。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記のようなPT測定用溶液試薬のような組織トロンボプラスチン、カルシウム塩を含む溶液試薬を静置しておくと数時間で沈殿が生じてくる。そして、沈殿物を再懸濁することなしに該溶液試薬を用いて血液凝固時間の測定を行った場合には、血液凝固時間は本来得られるべき値よりも沈殿の程度に対応して延長することがわかった。すなわち、従来用いられてきた溶液試薬は静置保存するだけで試薬の性能は劣化し、長期保存ができないという欠点があることが明らかとなった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記のように、血液凝固時間測定用溶液試薬における沈殿の生成と性能の悪化には明らかな相関が見られたことから、本発明者等は、まず溶液試薬の懸濁状態を安定化させることに着目し、溶液試薬の懸濁状態の安定化方法について鋭意研究を行った。その結果、組織トロンボプラスチン、カルシウム塩を含む溶液試薬に糖類および/または多価アルコールを特定量含有させることにより試薬の懸濁状態を安定化できることを見出した。そして、そのことにより溶液試薬の性能も長期間安定することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0009】
すなわち、本発明は、水又は緩衝液中に、10μg/ml〜100mg/mlの組織トロンボプラスチン及び1〜20mMのカルシウムイオン形成化合物を含有してなる血液凝固時間測定用溶液試薬において、更にグルコース、フルクトース、リボース、マンノース、キシロース、ショ糖、トレハロース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、マルチトール、パラチノース、キシロビオース、トリマルトース、グルコシルスクロース、オリゴキシロース、エチレングリコール、グリセロール、及びソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる糖類および/または多価アルコールを10〜30重量%含有してなることを特徴とする血液凝固時間測定用溶液試薬である。該血液凝固時間測定用溶液試薬においては、前記糖類および/または多価アルコールが1分子中にエカトリアル位のOH基を3個以上有する糖類および/または1分子中にOH基を3個以上有する多価アルコールであることが好ましい。
【0010】
さらに、別の発明は、上記本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬に凍結乾燥保護剤を添加し、凍結乾燥することを特徴とする血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物の製造方法によって製造される、“水又は緩衝液中に、10μg/ml〜100mg/mlの組織トロンボプラスチン及び1〜20mMのカルシウムイオン形成化合物を含有してなる血液凝固時間測定用溶液試薬であって、更にグルコース、フルクトース、リボース、マンノース、キシロース、ショ糖、トレハロース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、マルチトール、パラチノース、キシロビオース、トリマルトース、グルコシルスクロース、オリゴキシロース、エチレングリコール、グリセロール、及びソルビトールからなる群より選ばれる少なくとも1種からなる糖類および/または多価アルコールを10〜30重量%含有してなる血液凝固時間測定用溶液試薬”用の乾燥組成物である。
【0011】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬では、1)糖類および/または多価アルコールを含むことによりその粘度が上昇し、試薬中の組織トロンボプラスチン同士の衝突が抑制される、或いは2)糖類および多価アルコールの有する適度な界面活性作用により組織トロンボプラスチンの疎水性領域同士の親和力に基づく凝集が抑制される等して、結果として沈殿物となる組織トロンボプラスチン凝集物の生成が抑制されるもの思われる。そして、糖類および多価アルコールは血液凝固反応阻害しないため、本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬は長期間保存後測定しても信頼性の高い測定結果を与えることができる(保存安定性が高くなる)と考えられる。また、1分子中に存在するエカトリアル位のOH基の数の多い糖類や1分子中のOH基の数の多い多価アルコールは、上記粘度上昇効果や界面活性効果が高いため、このような物質を添加した場合には上記の効果が特に高いものと思われる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明で用いる組織トロンボプラスチンとは、牛脳、兎脳等からアセトン等により抽出された外因系凝固経路に関与する血液凝固因子であり、血液試料の凝固反応の触媒となる成分である。組織トロンボプラスチンは複数の蛋白質と脂質成分の混合物であり、溶液状試薬中では懸濁状態で存在する。本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬中の組織トロンボプラスチンの含有量(濃度)は特に限定されず、一般に10μg/ml〜100mg/mlの濃度で使用されるが、血液凝固反応の進行がより安定する点から1〜50mg/mlの濃度が好適である。
【0013】
本発明で用いるカルシウムイオン形成化合物は血液凝固反応に必須のカルシウムイオンの供給源であり、例えば塩化カルシウムや乳酸カルシウム等のカルシウム塩が挙げられる。本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬中のカルシウムイオン形成化合物の濃度は特に限定されないが、一般には約1〜20mM程度である。該濃度は、血液凝固反応の進行がより安定するという理由で、約4〜15mMの濃度が特に好適である。
【0014】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬に含まれる前記糖類および/または多価アルコールのうち、糖類としては、グルコース、フルクトース、リボース、マンノース、キシロース、ショ糖、トレハロース、セロビオース、マルトース、イソマルトース、マルチトール、パラチノース、キシロビオース、トリマルトース、グルコシルスクロース、およびオリゴキシロースが使用される。
【0015】
その中でも本発明の効果の高さの点から、一分子中にエカトリアル位のOH基を3個以上有する糖類が好適に使用できる。
【0016】
尚、本発明でいうエカトリアル位のOH基とは、環状の糖分子面に対してほぼ並行な方向に配置されたOH基を指す。又、糖類は、一般に複数の構造異性体の混合物として存在し、該構造異性体は相互に変換し得るため、同じ糖であっても形成される構造異性体によってエカトリアル位のOH基の数は異なる場合がある。従って、この様な場合における糖類の1分子中に存在するエカトリアル位のOH基の数は、当該糖類について取りうる全ての構造異性体の存在比を考慮した平均の個数を求め、該平均の個数を以て一分子中のエカトリアル位のOH基の数とする。即ち、糖類が構造異性体を有する場合には、各構造異性体のそれぞれのエカトリアル位OH基の数と存在率の積の総和を求め、該総和を以て1分子中のエカトリアル位のOH基の数とする。
【0017】
例えば、糖類がグルコースである場合、α型構造異性体及びβ型構造異性体の存在率並びにエカトリアル位のOH基の数は、それぞれ40%及び60%、並びに4個及び5個であるため、グルコース一のエカトリアル位OH基の数は、4×0.4 + 5×0.6 =4.6となる。
【0018】
一分子中のエカトリアル位のOH基の数が3以上の糖類としては、グルコースの他にマンノース、ショ糖、トレハロース、オリゴキシロースが挙げられる。
【0019】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬に含まれる前記糖類および/または多価アルコールのうち、多価アルコールとしては、エチレングリコール、グリセロール、ソルビトールが用いられるが、その効果の高さの点から、1分子中のOH基の数が3以上である多価アルコールを使用するのが好適である。そのような多価アルコールを例示するとグリセロール、ソルビトール等が挙げられる。
【0020】
糖類および多価アルコールは、1種類を単独で使用しても良く、又、複数のものを混合して使用しても良い。
【0021】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬中に含まれる前記の糖類および/または多価アルコールの濃度範囲は10〜30重量%である。
【0022】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬は、水又は緩衝液中に前記の組織トロンボプラスチン、カルシウムイオン形成化合物、並びに糖類および/または多価アルコールを含有してなるが、このとき使用する水又は緩衝液は特に限定されない。上記水としては蒸留水又はイオン交換水を使用するのが好ましく、緩衝液を使用する場合には、これら水に緩衝剤を添加すればよい。このとき使用できる緩衝剤としては2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸(HEPES)、3−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]プロパンスルホン酸(EPPS)等のGood’s緩衝剤類、トリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンなどが例として挙げられる。該緩衝剤の濃度は、血液試料と混合したときに十分にpHを保つことができる濃度で、かつ血液凝固反応を著しく阻害しない濃度であれば特に限定されないが、一般的には1〜50mMの範囲で使用するのが好適である。
【0023】
一般に、血液凝固反応の進行を円滑に行わせるためには上記水又は緩衝液はpHが約6〜9の緩衝液であることが望ましく、そのためには蒸留水やイオン交換水等の水に上記緩衝剤およびpH調節剤を添加してpHが約6〜9となるように調製すればよい。このとき使用できるpH調節剤としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ性化合物または塩酸、硫酸、リン酸等の酸性化合物等が挙げられる。これらpH調節剤の添加量は、緩衝剤の濃度、種類、所望するpH等に応じて適宜決定すればよい。
【0024】
さらに、本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬には、血液凝固反応の速度を制御するための無機塩を添加することができる。該無機塩として塩化ナトリウム、臭化ナトリウム、チオシアン酸ナトリウムなどのナトリウム塩、塩化カリウムなどのカリウム塩が例として挙げられる。該無機塩の濃度は特に限定されないが、一般に10〜500mMの範囲にて使用される。
【0025】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬を調製する方法については特に限定されず公知の方法を用いることができる。一般的には、緩衝液に所定量のカルシウムイオン形成化合物並びに糖類および/または多価アルコールを添加した後、マグネチックスターラ等で撹拌することで溶解させ、次に37℃で加温しながら該溶解液に組織トロンボプラスチンを添加し、その後1時間程撹拌して調製する方法、市販のカルシウムイオン形成化合物が含有されている組織トロンボプラスチン凍結乾燥品に所定量の糖類および/または多価アルコールが含有されている水溶液を添加し混合する方法、並びに後述する本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物に蒸留水やイオン交換水を加え撹拌する方法等が挙げられる。
【0026】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬は、これに凍結乾燥保護剤等を添加し、凍結乾燥することにより血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物とすることで乾燥状態で保存することができる。この時使用できる凍結乾燥保護剤としてはウシ血清アルブミン、グリシン、グリシルグリシン等のアミノ酸類が例として挙げられる。該凍結乾燥保護剤の使用量は特に限定されないが、一般に蒸留水等で溶解し本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬としたときの濃度で約0.1〜10重量%の範囲となる量であるのが好適である。
【0027】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物を調製する方法については特に限定されず、例えば、本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬に上記凍結乾燥保護剤を添加したものをバイアルびんに分注し、凍結後に凍結乾燥を行うことで調製できる。
【0028】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬を用いて血液凝固時間を測定する方法は、用いる試薬が本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬である点を除いて従来の血液凝固時間測定用溶液試薬を用いた測定法方と変わる所は特にない。
【0029】
又、本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物を用いて血液凝固時間を測定する場合には、該乾燥組成物に所定量の蒸留水等を加えて懸濁状態の溶液試薬液とし、該溶液試薬液を用いて従来の血液凝固時間測定用溶液試薬を用いたときと同様にして測定すればよい。例えば、試験管中で37℃に加温された所定量の測定用血液試料に予め37℃に加温された所定量の本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬を加え混合し、反応系の粘度あるいは濁度の変化をモニターし、濁度あるいは粘度がある一定量変化するまでの時間を計ることにより測定される。
【0030】
このような血液凝固時間測定ができる測定装置としては市販のKC−10A(アメルング社)、CA−5000(東亜医用電子株式会社)等が挙げられる。
【0031】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明は該実施例に限定されるものではない。
【0032】
実施例1〜6
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬を用いて保存安定性試験を行った。
【0033】
まず、本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬を表1及び表2に示す組成で各々10mlずつ調製した。
【0034】
【表1】
【0035】
【表2】
【0036】
尚、試薬の調製は、実施例1〜6すべてにおいて緩衝液30mMHEPES(同仁化学製)に上記各構成成分を添加・混合した後、pHを7.35に調整する方法で行った。
【0037】
調製した各血液凝固時間測定用溶液試薬を蓋つき容器中で4℃で静置保存した。試験開始直後から1週間おきに溶液試薬上部の0.3mlをサンプリングし、次のような方法で濁度試験と試薬性能評価試験を行った。
【0038】
[濁度試験]
沈殿の発生で溶液試薬上部の濁度が減少することを利用し、サンプリングした血液凝固時間測定用溶液試薬0.05mlと0.35mlの水とを混合し、該混合液の波長660nmでの吸光度を測定する事により行った。
【0039】
[試薬性能評価試験]
市販のコントロール血漿(Dade社 CITROL-1)0.1mlに対しサンプリングした血液凝固時間測定用溶液試薬0.2mlを加え、その血液凝固時間を測定することで行った。尚、血液凝固時間の測定装置はKC−10A(アメルング社製)を使用した。測定方法は取り扱い説明書に従い測定した。
【0040】
9週間の保存安定性試験について、糖類添加の場合の濁度試験の結果を図1、多価アルコ−ル添加の場合の濁度試験の結果を図2に、糖類添加の場合の試薬性能評価の結果を図3に、多価アルコ−ル添加の場合の試薬性能評価の結果を図4に示した。
【0041】
図1〜4より明らかなように、糖あるいは多価アルコールの種類により若干の濁度の上昇はあるものの、9週間にわたってほぼ同じ血液凝固時間を維持した。本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬は長期間にわたる良好な保存安定性があることが確認された。
【0042】
又、含有せしめた糖の平均エカトリアル位のOH基の数並びに含有せしめた多価アルコ−ルのOH基の数が大きいほどさらに安定性が増すことも確認できた。
【0043】
比較例1
リボ−スを添加しない点を除いて実施例1の血液凝固時間測定用溶液試薬と同様な組成の溶液試薬を調製し、実施例1と同様な試験を行った。
【0044】
比較例1の濁度試験の結果を図5に、試薬性能評価試験の結果を図6に示した。比較例1では1週間目で既に沈殿が生じ懸濁状態を保てず濁度が低下した。また、血液凝固時間も保存日数とともに延長し、試薬性能の大きな劣化がみられた。図1〜4の結果と図5〜6の結果との比較から、実施例1〜6の方が良好な結果であることは明白である。
【0045】
実施例7:血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物を再生した溶液試薬の保存安定性試験
実施例3の血液凝固時間測定用溶液試薬に最終濃度1%になるように牛血清アルブミン(シグマ社製)を添加・溶解し、これをバイアルびんに10ml入れ、−40℃フリーザーにて1昼夜凍結した後、凍結乾燥を行うことで血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物を作製した。尚、凍結乾燥は真空状態で−40℃から40℃に48時間で段階的に昇温することで行った。
【0046】
次に、作製した血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物に10mlの水を加え懸濁状態の試薬液とした。該試薬液に対して実施例3と同様な試験を行った。また、実施例3と同様にして9週間の保存安定性試験を行なった。
【0047】
濁度試験の結果を図7に、試薬性能評価試験を図8に示した。血液凝固時間測定用溶液試薬用乾燥組成物を再生した試薬液でも長期にわたる懸濁安定性と試薬性能の安定性があることが示された。
【0048】
【発明の効果】
本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬は、試薬性能の長期安定性に優れている。従来の溶液状試薬は静置保存するだけで試薬性能が徐々に劣化し、再懸濁しても数日しか使用できないという不具合点を有していた。そのため試薬が使われないままに性能劣化し、廃棄されることも少なくなかった。本発明は、このような従来の試薬の不具合点を解消するものであり、臨床検査のコストダウンに大きく貢献することができるという大きな特長を有する。
【0049】
また、従来は数日ごとに新しい溶液状試薬を調製し使用しなければならなかったため、試薬の調製操作のばらつきが原因で試薬溶液の性能に差が生じ、調製する毎に測定値がばらつくという問題点もあった。本発明の血液凝固時間測定用溶液試薬は、この問題点も解消するものであり、ばらつきの少ない測定を長期間行うことができるという特長を有する。よって臨床検査の正確さという点でも寄与するところは大きい。このように本発明の工業的な価値は非常に大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本図は実施例1〜3の濁度試験の結果を示す図である。
【図2】本図は実施例4〜6の濁度試験の結果を示す図である。
【図3】本図は実施例1〜3の試薬性能評価試験の結果を示す図である。
【図4】本図は実施例4〜6の試薬性能評価試験の結果を示す図である。
【図5】本図は比較例1の濁度試験の結果を示す図である。
【図6】本図は比較例1の試薬性能評価試験の結果を示す図である。
【図7】本図は実施例7の濁度試験の結果を示す図である。
【図8】本図は実施例7の試薬性能評価試験の結果を示す図である。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a solution reagent for measuring blood clotting time used for clinical examination.
[0002]
[Prior art]
Blood coagulation ability is greatly affected by various diseases, anticoagulants, or trauma. Therefore, blood clotting ability is measured to obtain detailed information about the patient's condition. For example, since vitamin K is synthesized in the liver, when the liver has a disease, the activities of blood coagulation factors II, VII, IX, and X, which are activated by the action of vitamin K, are reduced. Therefore, blood coagulation ability is measured, the activity of these blood coagulation factors is examined, and liver damage can be known from the results. During surgery, a drug such as heparin is administered to reduce the blood coagulation ability to a certain range. At this time, the blood coagulation ability is measured to control the dose of heparin and the like.
[0003]
Various methods are used as a method for measuring the blood coagulation ability of humans and animals. For example, there are measurement of blood coagulation time and quantification of each blood coagulation factor using antigen-antibody reaction. Among them, the measurement of blood coagulation time is widely used because of its simplicity.
[0004]
The blood coagulation time is the time from the start of the blood coagulation reaction until the blood is coagulated and the reaction is completed. The blood coagulation reaction is a cascade reaction in which reactions involving blood coagulation factors occur in sequence, so if the concentration of a certain blood coagulation factor is low, the reaction involving that blood coagulation factor proceeds slowly, The resulting blood clotting time is longer than normal. Therefore, by measuring the blood coagulation time and comparing it with the blood coagulation time of a normal person, it is possible to know an abnormality in the blood coagulation factor concentration in the blood. For example, if a substance or catalyst that triggers a blood clotting reaction is reacted with a plasma sample or whole blood sample (hereinafter simply referred to as a blood sample) to be measured, and the blood clotting time is measured, It is possible to know whether there is a lack of a specific coagulation factor involved in the coagulation reaction. Test items for blood clotting time using this measurement principle include prothrombin time (PT) for examining normality / abnormality of extrinsic clotting pathway, and activated partial thromboplastin time (APTT) for examining normality / abnormality of intrinsic clotting pathway. Etc.
[0005]
By the way, these blood coagulation time measurement methods that have been conventionally used are mainly measurement methods using a solution reagent, and these methods are still widely used today. In this method, first, a solution reagent is prepared by adding distilled water or the like to a freeze-dried reagent and regenerating, and the blood reagent is brought into contact with the solution reagent to cause a reaction, until the turbidity change or viscosity change of the reaction solution occurs. In this method, the blood coagulation time is measured by measuring
[0006]
Below, the example using the freeze-drying reagent for PT measurement is concretely demonstrated about the said method. The freeze-dried reagent for PT measurement contains tissue thromboplastin and calcium salt as main components, and is generally commercially available. In the measurement using this lyophilized reagent, first, a PT measurement solution reagent in which the above lyophilized reagent is made into an aqueous solution is prepared and heated, and then added to a pre-warmed blood sample. Immediately after the addition, the turbidity change or viscosity change of the reaction system is measured (the turbidity and viscosity of the reaction system change when it begins to solidify due to fibrin precipitation). The point at which a certain turbidity or viscosity change occurs is taken as the end point of the blood coagulation reaction, and the time from the addition of the blood sample to the end point is obtained as the blood coagulation time. This blood coagulation time changes according to the activity of the coagulation factor involved in the PT reaction pathway (exogenous system coagulation pathway), and is prolonged as the activity is lower.
[0007]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, when a solution reagent containing tissue thromboplastin and calcium salt such as the above-described solution reagent for PT measurement is allowed to stand, precipitation occurs in several hours. Then, when the blood coagulation time is measured using the solution reagent without resuspending the precipitate, the blood coagulation time is extended corresponding to the degree of precipitation than the value that should be originally obtained. I understood it. In other words, it has been clarified that conventionally used solution reagents have the disadvantage that the performance of the reagents deteriorates only by standing and cannot be stored for a long time.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
As described above, since a clear correlation was found between the formation of precipitates in the solution reagent for blood coagulation time measurement and the deterioration in performance, the present inventors first stabilize the suspension state of the solution reagent. Focusing on the above, intensive research was conducted on a method for stabilizing the suspension state of the solution reagent. As a result, it was found that the suspension state of the reagent can be stabilized by containing a specific amount of sugar and / or polyhydric alcohol in a solution reagent containing tissue thromboplastin and calcium salt. As a result, the performance of the solution reagent was found to be stable for a long time, and the present invention was completed.
[0009]
That is, the present invention relates to a blood coagulation time measurement solution reagent comprising 10 μg / ml to 100 mg / ml tissue thromboplastin and 1 to 20 mM calcium ion-forming compound in water or a buffer solution. , Ribose, mannose, xylose, sucrose, trehalose, cellobiose, maltose, isomaltose, maltitol, palatinose , xylobiose, trimaltose, glucosyl sucrose, oligoxylose, ethylene glycol, glycerol, and sorbitol A solution reagent for measuring a blood coagulation time, comprising 10 to 30% by weight of a saccharide comprising a seed and / or a polyhydric alcohol. In the solution reagent for blood coagulation time measurement, the saccharide and / or polyhydric alcohol has a saccharide having 3 or more equatorial OH groups in one molecule and / or a polysaccharide having 3 or more OH groups in one molecule. A monohydric alcohol is preferred.
[0010]
Furthermore, another invention is a method for producing a dry composition for a solution reagent for blood coagulation time measurement, characterized by adding a freeze-drying protective agent to the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention and freeze-drying. A solution reagent for measuring a blood coagulation time, comprising 10 μg / ml to 100 mg / ml tissue thromboplastin and 1 to 20 mM calcium ion-forming compound in water or a buffer, At least selected from the group consisting of fructose, ribose, mannose, xylose, sucrose, trehalose, cellobiose, maltose, isomaltose, maltitol, malatin, palatinose, xylobiose, trimaltose, glucosyl sucrose, oligoxylose, ethylene glycol, glycerol, and sorbitol One kind It is made saccharides and / or polyhydric alcohols The dry composition for 10 to 30 wt% blood coagulation time measurement reagent solution comprising ".
[0011]
In the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention, 1) the inclusion of sugars and / or polyhydric alcohols increases the viscosity thereof, and the collision between tissue thromboplastins in the reagent is suppressed, or 2) the sugars and polyhydric alcohols. It is considered that the formation of tissue thromboplastin aggregates resulting in a precipitate is suppressed, for example, due to the moderate surface active action of the monohydric alcohol suppressing aggregation based on the affinity between the hydrophobic regions of tissue thromboplastin. Since saccharides and polyhydric alcohols do not inhibit the blood coagulation reaction, the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention can give a reliable measurement result even after measurement for a long period of time (storage stability is high). Is considered to be higher). In addition, saccharides having a large number of equatorial OH groups present in one molecule and polyhydric alcohols having a large number of OH groups in one molecule have a high viscosity-increasing effect and a surface-active effect. The above effect is considered to be particularly high when selenium is added.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The tissue thromboplastin used in the present invention is a blood coagulation factor involved in an extrinsic coagulation pathway extracted from bovine brain, camphor or the like with acetone, and is a component that serves as a catalyst for the coagulation reaction of a blood sample. Tissue thromboplastin is a mixture of a plurality of proteins and lipid components, and exists in a suspended state in a solution reagent. The content (concentration) of tissue thromboplastin in the solution reagent for measuring the blood coagulation time of the present invention is not particularly limited and is generally used at a concentration of 10 μg / ml to 100 mg / ml, but the progress of the blood coagulation reaction is more stable. The concentration of 1 to 50 mg / ml is preferable from the point of view.
[0013]
The calcium ion forming compound used in the present invention is a supply source of calcium ions essential for blood coagulation reaction, and examples thereof include calcium salts such as calcium chloride and calcium lactate. The concentration of the calcium ion forming compound in the blood clotting time measurement solution reagent of the present invention is not particularly limited, but is generally about 1 to 20 mM. The concentration is particularly preferably about 4 to 15 mM because the progress of the blood coagulation reaction is more stable.
[0014]
Among the saccharides and / or polyhydric alcohols contained in the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention, as saccharides, glucose, fructose, ribose, mannose, xylose, sucrose, trehalose, cellobiose, maltose, isomaltose, Maltitol, palatinose , xylobiose , trimaltose, glucosyl sucrose, and oligoxylose are used.
[0015]
Among them, saccharides having 3 or more equatorial OH groups in one molecule can be suitably used from the viewpoint of the high effect of the present invention.
[0016]
The equatorial OH group referred to in the present invention refers to an OH group arranged in a direction substantially parallel to the cyclic sugar molecule surface. In addition, saccharides generally exist as a mixture of a plurality of structural isomers, and these structural isomers can be converted to each other. Therefore, even if the same sugar is used, the number of equatorial OH groups depends on the formed structural isomers. May be different. Therefore, in such a case, the number of equatorial OH groups present in one molecule of the saccharide is obtained by calculating the average number in consideration of the abundance ratio of all structural isomers that can be taken for the saccharide. Is the number of equatorial OH groups in one molecule. That is, when the saccharide has a structural isomer, the sum of the products of the number of equatorial OH groups and the abundance ratio of each structural isomer is obtained, and the total is the number of equatorial OH groups in one molecule. And
[0017]
For example, when the saccharide is glucose, the abundance of α-type and β-type structural isomers and the number of OH groups at the equatorial position are 40% and 60%, and 4 and 5, respectively. The number of equatorial OH groups in glucose is 4 × 0.4 + 5 × 0.6 = 4.6.
[0018]
The number of 3 or more sugars OH groups equatorial position in one molecule, mannose in addition to glucose, sucrose, trehalose, and oligo xylose.
[0019]
Among the saccharides and / or polyhydric alcohols contained in the blood coagulation time measurement solution reagent of the present invention, as the polyhydric alcohol, ethylene glycol, glycerol, sorbitol is used, but from the point of high effectiveness thereof, It is preferable to use a polyhydric alcohol having 3 or more OH groups in one molecule. Examples of such polyhydric alcohols include glycerol and sorbitol.
[0020]
Saccharides and polyhydric alcohols may be used alone or as a mixture of a plurality of them.
[0021]
The concentration range of the saccharide and / or the polyhydric alcohol contained in the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention is 10 to 30% by weight.
[0022]
The solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention contains the above tissue thromboplastin, a calcium ion forming compound, and a saccharide and / or a polyhydric alcohol in water or a buffer solution. The liquid is not particularly limited. As the water, distilled water or ion-exchanged water is preferably used. When a buffer solution is used, a buffering agent may be added to these waters. Buffers that can be used at this time include 2- [4- (2-hydroxyethyl) -1-piperazinyl] ethanesulfonic acid (HEPES), 3- [4- (2-hydroxyethyl) -1-piperazinyl] propanesulfonic acid. Good's buffers such as (EPPS), tris (hydroxymethyl) aminomethane and the like can be mentioned as examples. The concentration of the buffer is not particularly limited as long as it is a concentration that can sufficiently maintain the pH when mixed with a blood sample and does not significantly inhibit the blood coagulation reaction, but generally 1 to 50 mM. It is preferable to use within a range.
[0023]
In general, the water or buffer solution is preferably a buffer solution having a pH of about 6 to 9 in order to smoothly progress the blood coagulation reaction. For this purpose, the above water or buffer solution is added to water such as distilled water or ion exchange water. What is necessary is just to adjust so that pH may become about 6-9 by adding a buffer and a pH adjuster. Examples of the pH adjuster that can be used at this time include alkaline compounds such as sodium hydroxide and potassium hydroxide, or acidic compounds such as hydrochloric acid, sulfuric acid and phosphoric acid. What is necessary is just to determine the addition amount of these pH regulators suitably according to the density | concentration and kind of buffer, desired pH, etc.
[0024]
Furthermore, an inorganic salt for controlling the rate of the blood coagulation reaction can be added to the solution reagent for measuring the blood coagulation time of the present invention. Examples of the inorganic salt include sodium salts such as sodium chloride, sodium bromide and sodium thiocyanate, and potassium salts such as potassium chloride. The concentration of the inorganic salt is not particularly limited, but is generally used in the range of 10 to 500 mM.
[0025]
The method for preparing the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention is not particularly limited, and a known method can be used. In general, a predetermined amount of calcium ion-forming compound and saccharide and / or polyhydric alcohol are added to a buffer solution, and then dissolved by stirring with a magnetic stirrer, etc., and then heated at 37 ° C. while heating. A method in which tissue thromboplastin is added to the lysate and then stirred for about 1 hour, and a tissue thromboplastin freeze-dried product containing a commercially available calcium ion-forming compound contains a predetermined amount of sugar and / or polyhydric alcohol. And a method of adding distilled water or ion-exchanged water to the dry composition for a solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention, which will be described later, and the like.
[0026]
The solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention can be stored in a dry state by adding a freeze-drying protective agent or the like to this and lyophilizing it to obtain a dry composition for solution reagent for blood coagulation time measurement. it can. Examples of freeze-drying protective agents that can be used at this time include amino acids such as bovine serum albumin, glycine, and glycylglycine. The amount of the freeze-drying protective agent is not particularly limited, but is generally an amount that is about 0.1 to 10% by weight in concentration when dissolved in distilled water or the like and used as the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention. Is preferred.
[0027]
The method for preparing the dry composition for the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention is not particularly limited. For example, a vial bottle obtained by adding the above lyophilization protective agent to the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention is used. It can be prepared by aliquoting and freeze-drying after freezing.
[0028]
The method for measuring the blood coagulation time using the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention is a conventional solution reagent for blood coagulation time measurement except that the reagent used is the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention. There is no particular difference from the method of measurement using.
[0029]
When measuring the blood coagulation time using the dry composition for a solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention, a solution reagent solution in a suspended state by adding a predetermined amount of distilled water or the like to the dry composition. The solution reagent solution may be used in the same manner as when using a conventional solution reagent for blood coagulation time measurement. For example, a predetermined amount of the blood coagulation time measurement solution reagent of the present invention previously heated to 37 ° C. is added to and mixed with a predetermined amount of the blood sample for measurement heated to 37 ° C. in a test tube. It is measured by monitoring the change in viscosity or turbidity and measuring the time until the turbidity or viscosity changes by a certain amount.
[0030]
Examples of the measuring apparatus capable of measuring the blood coagulation time include commercially available KC-10A (Amerung), CA-5000 (Toa Medical Electronics Co., Ltd.) and the like.
[0031]
【Example】
EXAMPLES The present invention will be further described below with reference to examples, but the present invention is not limited to the examples.
[0032]
Examples 1-6
A storage stability test was performed using the solution reagent for measuring blood coagulation time of the present invention.
[0033]
First, 10 ml each of the solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention was prepared with the compositions shown in Tables 1 and 2.
[0034]
[Table 1]
[0035]
[Table 2]
[0036]
The reagent was prepared by adding and mixing the above components to 30 mM HEPES (manufactured by Dojindo Chemical Co., Ltd.) in all of Examples 1 to 6, and then adjusting the pH to 7.35.
[0037]
Each prepared solution reagent for blood coagulation time measurement was stored at 4 ° C. in a container with a lid. 0.3 ml of the upper part of the solution reagent was sampled every other week immediately after the start of the test, and a turbidity test and a reagent performance evaluation test were conducted by the following methods.
[0038]
[Turbidity test]
Utilizing the decrease in turbidity at the top of the solution reagent due to the occurrence of precipitation, 0.05 ml of the sampled solution reagent for blood coagulation time measurement and 0.35 ml of water are mixed, and the absorbance of the mixture at a wavelength of 660 nm It was done by measuring.
[0039]
[Reagent performance evaluation test]
The blood coagulation time was measured by adding 0.2 ml of a sampled blood coagulation time solution reagent to 0.1 ml of commercially available control plasma (Dade CITROL-1). In addition, KC-10A (made by Amerung) was used for the measuring apparatus of the blood coagulation time. The measurement method was measured according to the instruction manual.
[0040]
Fig. 1 shows the results of the turbidity test in the case of adding saccharides, Fig. 2 shows the results of the turbidity test in the case of adding polyvalent alcohol, and Fig. 2 shows the reagent performance evaluation in the case of adding saccharides. FIG. 3 shows the results and FIG. 4 shows the results of the reagent performance evaluation when the polyvalent alcohol is added.
[0041]
As apparent from FIGS. 1 to 4, although the turbidity slightly increased depending on the type of sugar or polyhydric alcohol, the same blood coagulation time was maintained over 9 weeks. It was confirmed that the solution reagent for measuring blood coagulation time of the present invention has good storage stability over a long period of time.
[0042]
It was also confirmed that the stability increased as the number of OH groups in the average equatorial position of the contained sugar and the number of OH groups in the contained polyhydric alcohol increased.
[0043]
Comparative Example 1
A solution reagent having the same composition as the solution reagent for blood coagulation time measurement of Example 1 was prepared except that ribose was not added, and the same test as in Example 1 was performed.
[0044]
The result of the turbidity test of Comparative Example 1 is shown in FIG. 5, and the result of the reagent performance evaluation test is shown in FIG. In Comparative Example 1, precipitation already occurred in the first week, and the suspended state could not be maintained and the turbidity decreased. In addition, the blood coagulation time was prolonged with the storage days, and the reagent performance was greatly deteriorated. From the comparison between the results of FIGS. 1 to 4 and the results of FIGS. 5 to 6, it is clear that Examples 1 to 6 are better results.
[0045]
Example 7: Storage Stability Test of Solution Reagent Regenerated from Dry Composition for Solution Reagent for Blood Coagulation Time Measurement Bovine serum albumin (Sigma) to a final concentration of 1% in the solution reagent for blood coagulation time measurement of Example 3 10 ml of this was added to and dissolved in a vial, frozen in a −40 ° C. freezer for one day and night, and then freeze-dried to prepare a solution reagent dry composition for measuring blood coagulation time. The freeze-drying was performed by raising the temperature stepwise from −40 ° C. to 40 ° C. in 48 hours in a vacuum state.
[0046]
Next, 10 ml of water was added to the prepared dried reagent composition for blood coagulation time measurement to obtain a suspended reagent solution. The same test as in Example 3 was performed on the reagent solution. Further, a storage stability test for 9 weeks was conducted in the same manner as in Example 3.
[0047]
The results of the turbidity test are shown in FIG. 7, and the reagent performance evaluation test is shown in FIG. It was shown that even a reagent solution obtained by regenerating a solution reagent dry composition for measuring blood coagulation time has long-term suspension stability and reagent performance stability.
[0048]
【The invention's effect】
The solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention is excellent in long-term stability of reagent performance. Conventional solution-like reagents have the disadvantage that the reagent performance gradually deteriorates only by standing and can be used for only a few days even after resuspension. Therefore, the performance deteriorates without being used, and it is often discarded. The present invention solves such problems of conventional reagents, and has a great feature that it can greatly contribute to cost reduction of clinical tests.
[0049]
In addition, since a new solution-like reagent had to be prepared and used every few days in the past, there was a difference in the performance of the reagent solution due to variations in the reagent preparation operation, and the measured value varied with each preparation. There was also a problem. The solution reagent for blood coagulation time measurement of the present invention solves this problem and has a feature that measurement with little variation can be performed for a long time. Therefore, there is a significant contribution in terms of the accuracy of clinical tests. Thus, the industrial value of the present invention is very large.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a diagram showing the results of turbidity tests in Examples 1 to 3. FIG.
FIG. 2 is a graph showing the results of turbidity tests in Examples 4 to 6.
FIG. 3 is a diagram showing the results of reagent performance evaluation tests of Examples 1 to 3.
FIG. 4 is a diagram showing the results of reagent performance evaluation tests of Examples 4 to 6.
FIG. 5 is a diagram showing the results of a turbidity test of Comparative Example 1. FIG.
6 is a diagram showing the results of a reagent performance evaluation test of Comparative Example 1. FIG.
7 is a graph showing the results of a turbidity test in Example 7. FIG.
FIG. 8 shows the results of the reagent performance evaluation test of Example 7.
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