JP3991379B2 - インクジェット記録ヘッド - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号に応じてインク滴を吐出し、このインク滴を記録紙等の記録媒体に付着させて画像を記録するインクジェット記録ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェット方式の記録装置において、インク滴を吐出させるアクチュエータに圧電部材を用いたインクジェット記録ヘッドが知られている。
この種のヘッドでは、各インクキャビティに対応して圧電部材がそれぞれ配置されている。これら圧電部材には少なくとも2つ金属電極層が設けてあり、該電極層を介して電圧を印加することによりこれら電極層に挟まれた圧電部材の分極領域を変形させ、この変形に基づきインクキャビティ内のインクを加圧してノズルからインク滴を吐出するようになっている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記圧電部材が全体的に分極処理されているためにインクと直に接触する部分も電圧印加によって伸縮変形する場合には、インク接触面から圧電部材の内部にインクが浸透して低抵抗化し、これにより圧電部材に実効電圧がかからなくなって変形量が低下し、最終的にはインク滴飛翔に必要な変形量が得られなくなるという問題があった。これは、圧電部材は多結晶構造に焼結した、粒子の塊からなる構造を有しており、伸縮変形によって結晶粒子間にできる僅かな隙間にインクが染み込むために発生するものである。また、圧電部材が金属電極層を介してインクと接触する場合も同様で、通常は1〜2μm程度の薄さに形成される金属電極層には多数の微小孔が形成されており、その微小孔を介してインクの染み込みが発生する。さらに、金属電極層がインクと長期にわたって接触することにより腐食するという問題もあった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
そこで、前記問題点を解消すべく、本願の第1発明のインクジェット記録ヘッドは、インクをそれぞれ収容した複数のインクキャビティと、前記複数のインクキャビティにそれぞれ対応して分離して配置され、電圧印加時の変形に基づき前記インクキャビティ内のインクを加圧する圧電部材とを備え、この圧電部材が内部に少なくとも2つの電極層を有し、これら電極層に挟まれた圧電部材の内部領域を分極処理して電圧印加時に変形する活性部とするとともに、この活性部を覆って前記インクキャビティ内のインクと接触し得る前記圧電部材の3側面の表層部を未分極状態の非活性部としたものである。
前記第1発明のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記圧電部材とこれに隣接する壁部との間に充填材を充填してもよい。
【0005】
また、本願第2発明のインクジェット記録ヘッドは、インクを収容したインクキャビティを形成する対向する2つの壁部と、電圧印加時の変形に基づき前記インクキャビティ内のインクを加圧するアクチュエータ部とを有する圧電部材を備え、
前記アクチュエータ部は内部に少なくとも2つの電極層を有し、これら電極層に挟まれた内部領域を分極処理して活性部とするとともに、この活性部を覆って前記インクキャビティ内のインクと接触する表層部および前記壁部のインク対向面を未分極状態の非活性層としたものである。
前記第2発明のインクジェット記録ヘッドにおいて、前記壁部が内部に少なくとも2つの電極層を有し、これら電極層に挟まれた内部領域を分極処理して活性部とし、この活性部を覆う前記インク対向面を未分極状態の非活性層としてもよい。
【0006】
【発明の作用および効果】
本願第1発明にかかるインクジェット記録ヘッドでは、圧電部材の内部領域の活性部だけが電圧印加によって変形し、圧電部材の表層部は未分極状態の非活性層としてあるため変形しないようになっている。このため、その表層部の非活性層がインクと接触しても、非活性層を構成する結晶粒子間に隙間ができることがなく、圧電部材へのインク浸透が防止される。また、電極層は圧電部材内部に設けてあるので、インクとの接触により電極層が腐食することもない。したがって、本発明によれば、圧電部材の安定した変形量を維持でき、ヘッド寿命を延ばすことができる。また、上記圧電部材ではインク浸透を防止するための保護層を別途設ける必要がなく、圧電材料層を積層する工程だけで足りるので製造工程を簡略化できる。
【0007】
さらに、インクキャビティに向けて延設される壁部と圧電部材との間に充填材を充填すれば、圧電部材の側面が充填材に覆われることで圧電部材へのインク浸透をより確実に防止できるとともに、加圧されたインクキャビティ内のインクが圧電部材と壁部との間に回り込んで圧力ロスを生じるのを防止でき、インク吐出効率の低下を防止できる。
【0008】
本願第2発明にかかるインクジェット記録ヘッドでは、圧電部材が、インクを収容するインクキャビティの少なくとも一部を形成する壁部と、この壁部に隣接し電圧印加時の変形に基づき上記インクキャビティ内のインクを加圧する活性部とを有している。そして、少なくとも2つの内部電極層に挟まれた内部領域を分極処理して上記活性部とするとともに、この活性部を覆う表層部および上記壁部のインク対向面を未分極状態の非活性層としている。このため、表層部および壁部のインク対向面がインクと接触しても、非活性層を構成する結晶粒子間に隙間を生じず、圧電部材へのインク浸透が防止される。また、インクキャビティの少なくとも一部が圧電部材の壁部により形成されるので、ヘッドの構成を簡略化できる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。なお、各図において共通および同等の部材には同一の符号を付けてある。図1から図4は本発明の一実施形態であるインクジェット記録ヘッド10を示す。このヘッド10は、天板12、スペーサ部材14、基台16、およびインク供給部材18を一体的に組み合わせて構成される。
【0010】
天板12は金属、合成樹脂、またはセラミック等の平板からなり、図2に示すように、その裏面を一体成型、電鋳、あるいはフォトリソグラフィ等により天板の形成と同時に、あるいは天板形成後に加工を施すなどの方法により微細加工して、それぞれ平行に延びる複数の長溝20、矩形凹部22、各長溝20と矩形凹部22との間をそれぞれつなぐ細溝24が形成されている。また、各長溝20の底部にはエキシマレーザ加工等によりノズル28が形成されている。スペーサ部材14は、図3に示すように、天板12と同一材料で形成された同じ大きさの平板からなり、天板12の長溝20および矩形凹部22にそれぞれ対応する長孔30と矩形孔32とが形成してある。
【0011】
図4は図1に示すヘッド10を組み立てた状態でのIV−IV線断面図である。なお、図4においては後述する電極層の厚みを拡大して示してある(図5,6,8,9についても同様)。基台16はセラミックや合成樹脂等の絶縁材料からなり、その側部にインク供給路26を内部に有するインク供給部材18が固定されている。基台16およびインク供給部材18の上部には、スペーサ部材14および天板12が重ねて固定されている。これにより、天板12の長溝20とスペーサ部材14の長孔30とにより形成される内部空間がインクを収容するインクキャビティ34になっている。また、天板12の矩形凹部22とスペーサ部材14の矩形孔32とにより形成される内部空間が補給用インクを収容するインク供給室36になっており、上記インク供給路26に連通している。そして、各インクキャビティ34とインク供給室36とが天板12の細溝24からなるインクインレット38を介して連通している。
【0012】
各インクキャビティ34に対応して圧電部材40がそれぞれ配置されている。圧電部材40は周知の圧電材料(スペーサ部材14とは異なる材料)からなり、その長さ、幅、および高さがスペーサ部材14の長孔30よりも僅かに小さく形成されている。圧電部材40の下面には個別電極層42が設けてあり、基台16上にパターン形成された引き出し配線43を介して画像信号制御回路(図示せず)に接続されている。一方、圧電部材40の上部には、個別電極層42と平行に延びる共通電極層44が埋設されている。共通電極層44は圧電部材40の端面に設けた導電層46を介して基台16上の共通配線48(図1参照)に導通しており、この共通配線48によりアースに接続されている。
【0013】
個別,共通電極層42,44の先端部はいずれも圧電部材40の端部まで達しておらず、また図5に示すように、それらの幅は圧電部材40の幅よりも狭く形成してある。このように、各電極層42,44はインクと接触する圧電部材40の外周面に露出しないようにその内部に設けてあるため、インクと直に接触することはない。また、このように形成された各電極層42,44間に高温下で高電圧を印加すると、各電極層42,44に挟まれた圧電部材40の内部領域だけが分極処理された活性部50となり、この活性部50以外の外周領域(表層部)は未分極状態の非活性層52となる。
【0014】
上記構成からなるインクジェット記録ヘッド10では、図示しないインクタンクからインク供給路26を介してインク供給室36に供給されたインクが、インクインレット38を経て各インクキャビティ34に収容されている。この状態で、画像信号制御回路から各電極層42,44間に駆動電圧が印加されると、圧電部材40の活性部50が瞬時に変形し、圧電部材40の上面を矢印A方向に押し上げる。これにより加圧されたインクがノズル28がインク滴となって吐出し、記録媒体に付着して画像が記録される。
【0015】
電圧印加により圧電部材40の活性部50が変形しても、その外周領域の非活性層52自体は変形が極めて少ないため、非活性層52を構成する圧電材料の結晶粒子間にインクが染み込むことはない。したがって、非活性層52により圧電部材40へのインク浸透が防止される。また、個別電極層42および共通電極層44がインクと接触しないようにしてあるため、インクによる腐食も防止できる。したがって、本実施形態によれば、圧電部材40の安定した変形量を維持でき、ヘッド寿命を延ばすことができる。また、上記圧電部材40ではインク浸透を防止するための保護層を別途設ける必要がないので、製造工程を簡略化することができる。
【0016】
ここで、非活性層を外周領域に設けた圧電部材と、エポキシ樹脂でコーティングした圧電部材およびコーティングを施していない圧電部材とについて、インク中で25V、4kHz、50μsecのパルス電圧を継続して印加したときの圧電部材の抵抗値Rの変化を調べる比較実験を行った。本実施形態の圧電部材では非活性層の厚みを約60μmとし、エポキシ樹脂コーティングした圧電部材ではコート層の厚みを約20μmとした。また、インクには大日本インキ工業社製MAT−1001、抵抗値Rの測定にはヒューレットパッカード社製インピーダンスメータ(HP4192A、測定電圧1.5V,1kHz)を用いた。その結果を図6のグラフに示す。このグラフから明らかなように、コーティングしない圧電部材はインクに入れた直後に、また、エポキシ樹脂コーティングした圧電部材はインク中で電圧印加して1000時間経過したときには、いずれもインク浸透によってインク滴が飛翔しない程度にまで抵抗値が低下した。これに対し、外周領域が非活性層の圧電部材では抵抗値がほぼ一定であり、圧電部材へのインク浸透が防止されていることが分かる。なお、非活性層の厚みを約20μm、エポキシ樹脂コート層の厚みを約60μmとした場合にも、ほぼ同様の結果が得られた。
【0017】
ところで、本実施形態では個別電極層42を圧電部材40の下面に設けたが、図7に示すように、個別電極層42も共通電極層44と同様に圧電部材40の内部に埋設してもよい。このように電極層を埋設した圧電部材は、後述する積層型圧電部材の製造方法に準じた方法により形成することができる。
また、隣接する圧電部材40の間に位置する壁部、すなわちスペーサ部材14の長孔30の側壁と圧電部材40との間の隙間に例えば接着剤等からなる充填材56を充填すれば、圧電部材40の側面からのインク浸透をより確実に防止できるとともに、インク吐出時に加圧されたインクが上記隙間に回り込んで圧力ロスが生じるのを防止でき、これによりインク吐出効率の低下を防止できる。
【0018】
以上に説明した実施形態では活性部50が一層の圧電材料層からなる単層タイプの圧電部材40を用いたが、図8または図9に示すような積層型圧電部材41を用いてもよい。また、天板12とスペーサ部材14とを一体形成して一部材13としてもよい。
【0019】
積層型圧電部材41の内部には、その両端側の導電層45,46から交互に延びるそれぞれ複数の個別電極層42および共通電極層44が埋設されている。この場合には、これら電極層42,44が対向する内部領域が活性部50になっており、この活性部50以外の外周領域が非活性層52となっている。
【0020】
この積層型圧電部材41は、次のようにして製造することができる。図10に示すように、上面に複数の個別電極層42を形成した圧電材料からなるグリーンシート62を架台60上に載置する。これらの個別電極層42は、例えば銀パラジウムペースト等を用いてスクリーン印刷することによりパターン形成される。そのシート62の上に、複数の個別電極層44を同様に形成した第2層目のグリーンシート64を位置合わせして積層する。さらに、そのシート64の上に、グリーンシート62,64を交互に所定枚数(例えば、20層)積層した後、上方より加圧して各シートを圧着する。その後、シート62,64の積層体の長手方向両端面に、内側に導電層45,46をスクリーン印刷したグリーンシート66,68をそれぞれ圧着する。このようにして形成された圧電プレートを架台60から取り外して焼成し、各シート62,64,66,68を一体的に焼成する。その後、焼成された圧電プレートを基台16上に接着固定し、各電極層42,44が形成されていない領域に公知のダイシングソーやワイヤーソーで溝加工を施して分断することにより積層型圧電部材41が形成される。そして、各積層型圧電部材41の個別,共通電極層42,44間に高温下で高電圧を印加して分極処理を施し、活性部50と非活性層52を形成する。
【0021】
図11、12は、インクジェット記録ヘッドの他の実施形態を示す図であり、図12は図11のXII−XII線断面図である。
【0022】
本実施形態は、圧電部材自体にインクキャビティを設けた例であり、図11に示すように、圧電部材15の上面に溝が形成され、インクキャビティ34としてある。そして、インクキャビティ34の底部に、インクキャビティ34の長手方向にある両側壁に沿って深い2つの溝70が設けられ、これらの溝70に囲まれた部分がインクを加圧するアクチュエータ部55となっている。
【0023】
圧電部材15の上面には、さらに、インクインレット24、インク供給室36、およびインク供給口26が設けられ、これらとインクキャビティ34とを覆うように、ノズルプレート12が設けられている。なお、ノズル28の上部には異物たまり28aを設けてある。
【0024】
アクチュエータ部55においては、図8、9で説明したのと同様に、圧電材料層、個別電極層42、および共通電極層44を交互に積層し、分極処理を行って活性部50を形成したものである。各共通電極44はヘッド前端部に設けられた導電層46に接続され、各個別電極層42はヘッド後端部に設けられた導電層45に接続されている。導電層45には、画像信号制御回路に接続された電極43が接続されている。
【0025】
アクチュエータ部55の活性部50を覆う表層部52は、実質的に未分極状態の圧電材料からなる。これにより、インクキャビティ34、インクインレット24、インク供給室36、および活性部50を覆う表層部52などの、インクと接触する部分はすべて未分極状態の非活性層となる。したがって、圧電部材へのインクの浸透を防止することができる。
なお、圧電部材15は、上述したのと同様にして電極を所定位置にパターンニングした圧電プレートを作製し、これを切削するなどの方法により製造することができる。
【0026】
図13は、図11の変形例であり、溝72により各インクキャビティ34毎に圧電部材15を分割した例である。このように、圧電部材15を分割することにより、クロストークの発生防止やヘッドの軽量化に有利となる。なお、図13の上側に各圧電部材15を同時に覆う押え板を設けてもよい。
【0027】
図14は、図11の他の変形例であり、圧電部材15の活性部をインクキャビティ34の壁面から分離するための溝を設けず、加工を容易にした例である。図13のものと同様に、圧電部材15が溝72によりインクキャビティ34ごとに分割されているので、クロストークの発生を防止できる。
【0028】
図15、16は、インクジェット記録ヘッドのさらに他の実施形態を示す図であり、図16は図15のXVI−XVI線断面図である。
【0029】
この実施形態においては、圧電部材17が積層型の圧電プレートをコの字形状に切削した形状をしており、底部17bだけでなく側壁部17aにも個別電極層42と共通電極層44とが設けられている。そして、圧電部材17の底部17bは分極処理されて活性部とされ、一方、圧電部材17のインクに接する部分は上記各実施形態と同様に未分極状態の非活性層としてある。
【0030】
図9で説明したのと同様に、圧電部材17の底部17bにおいて共通電極44と個別電極42とが圧電材料層を介して重ねられており、さらに、両側壁部17aにも各電極層が設けられている。したがって、本実施形態においては、圧電部材17の両側壁部17aをも変形させられるため、圧電部材17の変形量を大きくすることができ、低電圧駆動に有利である。
【0031】
なお、圧電部材17は、上述したのと同様にして電極を所定位置にパターンニングした圧電プレートを作製し、これを切削するなどの方法により製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるインクジェット記録ヘッドの分解斜視図である。
【図2】 天板の斜視図である。
【図3】 スペーサ部材の斜視図である。
【図4】 図1に示すインクジェット記録ヘッドを組み立てた状態でのIV−IV線断面図である。
【図5】 図4におけるV−V線断面図である。
【図6】 インク中における圧電部材の抵抗値の変化を調べた比較実験の結果を示すグラフである。
【図7】 図5のインクジェット記録ヘッドの変形例を示す断面図である。
【図8】 積層型圧電部材を用いたインクジェット記録ヘッドの部分断面図である。
【図9】 積層型圧電部材の長手方向の断面図である。
【図10】 積層型圧電部材の製造方法を説明するための図である。
【図11】 インクジェット記録ヘッドの他の実施形態を示す図である。
【図12】 図11におけるXII−XII線断面図である。
【図13】 図11のインクジェット記録ヘッドの変形例である。
【図14】 図11のインクジェット記録ヘッドの他の変形例である。
【図15】 インクジェット記録ヘッドの他の実施形態を示す図である。
【図16】 図15におけるXVI−XVI線断面図である。
【符号の説明】
10…インクジェット記録ヘッド、34…インクキャビティ、40…圧電部材、42…個別電極層、44…共通電極層、50…活性部、52…非活性層。
Claims (4)
- インクをそれぞれ収容した複数のインクキャビティと、前記複数のインクキャビティにそれぞれ対応して分離して配置され、電圧印加時の変形に基づき前記インクキャビティ内のインクを加圧する圧電部材とを備え、この圧電部材が内部に少なくとも2つの電極層を有し、これら電極層に挟まれた圧電部材の内部領域を分極処理して電圧印加時に変形する活性部とするとともに、この活性部を覆って前記インクキャビティ内のインクと接触し得る前記圧電部材の3側面の表層部を未分極状態の非活性部としたインクジェット記録ヘッド。
- 前記圧電部材とこれに隣接する壁部との間に充填材を充填した請求項1に記載のインクジェット記録ヘッド。
- インクを収容したインクキャビティを形成する対向する2つの壁部と、電圧印加時の変形に基づき前記インクキャビティ内のインクを加圧するアクチュエータ部とを有する圧電部材を備え、
前記アクチュエータ部は内部に少なくとも2つの電極層を有し、これら電極層に挟まれた内部領域を分極処理して活性部とするとともに、この活性部を覆って前記インクキャビティ内のインクと接触する表層部および前記壁部のインク対向面を未分極状態の非活性層としたインクジェット記録ヘッド。 - 前記壁部が内部に少なくとも2つの電極層を有し、これら電極層に挟まれた内部領域を分極処理して活性部とし、この活性部を覆う前記インク対向面を未分極状態の非活性層とした請求項3に記載のインクジェット記録ヘッド。
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