JP3990909B2 - 化学反応用カートリッジ - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規な構造を有する化学反応用カートリッジに関する。詳しくは、弾性材料からなる少なくとも1枚の気密用平板状部材を、該弾性材料よりも低い弾性と高い硬度を有する材料からなる少なくとも2枚の基板用平板状部材が交互に挟み圧着して構成される3層以上の積層構造を有する化学反応用カートリッジに関する。
【0002】
該カートリッジは、液体状または気体状の試料や試薬、または該試料と該試薬の混合流体を、少なくとも1つのリザーバーまたは反応槽から、少なくとも1つの流路内に流動させて、該試料中、試薬中、または該混合流体中の所定成分に化学反応を適用するカートリッジである。カートリッジ内部の流路は、該基板用平板状部材に設けられた溝及び/または穴、該気密用平板状部材に設けられた溝及び/または穴、及び、該試料、該試薬及び/または該混合流体の圧力によって気密用平板状部材の部分が変形することにより形成される空隙、からなる群より選択される少なくとも1つにより構成される。カートリッジ内部のリザーバーや反応槽は、該気密用平板状部材及び/または該基板用平板状部材に設けられた溝や穴により構成される。また、該カートリッジには、液体や気体用の弁を形成することができる。
【0003】
本発明により、化学反応を行うカートリッジを作成することが容易になる。このカートリッジとカートリッジ上の反応を制御する簡単な機械を使って、医療分野における診断や、様々な分野の分析を行う為の化学反応を、簡便、迅速、安全に行うことが可能になる。
【0004】
【従来の技術】
近年、医療における臨床検査の現場では、患者から採取した検体を、臨床の現場において迅速かつ簡便に検査し、結果を判断してすぐに診療に生かす、いわゆる”ポイント・オブ・ケアー・テスト”と呼ばれる診断法が求められている。また、河川、海洋や廃棄物中の有害物質の分析といった環境分野や、食品の細菌や毒物による汚染検査といった食品分野の分析についても、それぞれの現場、もしくは現場の近傍で分析・計測を行う”ポイント・オブ・フィールド・テスト”が注目されている。以下、これらの検査を”簡易迅速検査”と記載する。
【0005】
簡易迅速検査においては、できるだけ短時間に、手動で行う操作を減らして行うことが要求される。すなわち、検体の処理から検出までの工程が1つの”カートリッジ”と呼ぶ装置の中で完結するのが望ましい。更に、このカートリッジは、安価に製造することができ”使い捨て”、または簡単に”再利用”ができるように設計されている事が望ましい。微細加工技術が発達して、このような医療診断等をカートリッジ上で完結させる技術が発達してきた。従来利用されてきた分析装置を小型化し、液体試薬を極微量反応させる”微細総合分析システム:μTAS(micro total analysis system)”の技術を簡易迅速検査へ応用する検討が進んできた。μTASでは、検体量を微量にするために、ガラスやシリコンの表面に溝を刻んで、その溝中に試薬溶液や検体を流して、分離、反応を行って、微量試料の分析を行っている(特開平2−245655、特開平3−226666、特開平8−233778、 Analytical Chem. 69、 2626-2630 (1997) Aclara Biosciencesなど)。本願出願人も、「分析装置」WO99−64846、「分析用カートリッジ及び送液制御装置」WO01−13127等のμTAS関係の発明を出願している。これらの出願明細書では、カートリッジとして樹脂製のマイクロチップを用いることが記載されている。
【0006】
しかし、これらのカートリッジを作成する上で、微細に加工されている流路をふさがないように張り合わせる必要がある。この張り合わせ技術には高度な技術が要求され、カートリッジのコストをあげる一因となる。また、このような接着剤を用いた張り合わせで作成したカートリッジの場合、そのカートリッジ内部に弁を形成させることが容易ではない。更に、接着剤等を用いて張り合わせ加工した場合、このような接着は一般的に非可逆的であるため、一度加工したカートリッジは、分解する事ができない。従って、カートリッジを再利用する場合、微細流路を形成させたまま、その流路の内部まで洗浄を行わなくてはならず、実質的には不可能である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記のような微細加工技術を利用したカートリッジで化学反応を行うシステムにおいて、簡単な構造で安価にそのカートリッジを作る技術を構築することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、これらの課題を解決するために、鋭意研究を重ねた結果、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
(1)少なくとも1つのリザーバー及び/または反応槽、及び少なくとも1つの流路を有し、液体状または気体状の試料、試薬、または該試料と該試薬の混合流体を、上記少なくとも1つのリザーバー及び/または反応槽から、上記少なくとも1つの流路内に流動させて、該試料中、試薬中、または該混合流体中の所定成分に化学反応を適用するカートリッジであって、弾性材料からなる少なくとも1枚の気密用平板状部材を、該弾性材料よりも低い弾性と高い硬度を有する材料からなる少なくとも2枚の基板用平板状部材が交互に挟み圧着して構成される3層以上の積層構造を有し、該流路は、
(i) 該基板用平板状部材に設けられた溝及び/または穴、
(ii) 該気密用平板状部材に設けられた溝及び/または穴、あるいは、
(iii)該試料、該試薬及び/または該混合流体の圧力によって気密用平板状部材の部分が変形することにより形成される空隙、
からなる群より選択される少なくとも1つにより構成され、該リザーバー及び/または反応槽は、該気密用平板状部材及び/または該基板用平板状部材に設けられた溝及び/または穴により構成されることを特徴とする化学反応用カートリッジ
に関する。
【0009】
本発明の一実施形態において、上記空隙は、該試料、該試薬及び/または該混合流体の圧力によって、気密用平板状部材の部分が、該気密用平板状部材に圧着された1つの基板用平板状部材に設けられた該流路とは異なる溝及び/または穴の方向に変形することにより形成される、該気密用平板状部材と該1つの基板用平板状部材とは反対の側の基板用平板状部材との間に形成される空隙である。
【0010】
気密用平板状部材(以下気密板と記す)に用いる弾性を有する材料としては、天然ゴム、ブタジエンゴム、スチレンゴム、ブチルゴム、エチレン・プロピレンゴム、ニトリルゴム、アクリルゴム、ウレタンゴム、シリコンゴム、フッ素ゴム等のゴム類、軟質塩化ビニール樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリウレタン樹脂、フッ素樹脂、ナイロン樹脂等があげられる。
【0011】
また、基板用平板状部材(以下基板と記す)に用いられる材料としては、硬質塩化ビニール樹脂、ポリスチレン樹脂、ABS樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、ナイロン樹脂、アクリル樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、メチルペンテン樹脂、ポリウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂等のプラスチックや、アルミニウム、真鍮、鉄、銅、ステンレス、チタン合金、マグネシウム合金、ジュラルミン等の金属、ガラス、セラミックス、があげられる。
【0012】
ここで、本発明においては、気密板は基板より弾性率が高く、逆に基板は気密板より硬度が高いという組合せが重要である。例えば、気密板にシリコンゴム、基板にフッ素樹脂の組合せでも、気密板にフッ素樹脂、基板にステンレスという組合せでも良い。また、気密板、基板共に、目的の化学反応を行わせる状態において、該化学反応に影響を及ぼさない材料であることが必須である。また、液体中の反応を行う場合には、反応を行う間、実質的に液体を通さない材料であることが、気体の反応を行わせる場合には、反応を行う間、実質的に気体を通さない材料である必要がある。
【0013】
カートリッジ内の流路は、気密板を加工して作成しても、基板を加工して作成しても良い。流路の大きさとしては、該気密板と該基板を圧着しても、その圧力による該気密板と該基板の変形によって流路がふさがれない幅と深さが必要である。気密板及び基板に使用する材料の弾性率及び該気密板と該基板を積層構造にする際の圧着の力によって、作製される流路の幅と深さは変化する。実質的にはカートリッジの流路として機能を果たす為に深さ10ミクロン、幅10ミクロン以上の大きさの溝が必要である。一連の反応を1つのカートリッジの内部で完結させるためには、あまりにも大きな流路は、μTASの利点を失うことになる。実用的な流路の大きさの上限は、幅5mm、深さ1cm程度である。なお、カートリッジ内の反応液等を保存しておくリザーバー部分としては、これより深くて幅のある溝や穴を使うことも可能である。反応液の保存場所としてリザーバーの大きさの上限は、幅10cm、深さ10cm程度である。
【0014】
本発明により溝や穴を加工した基板あるいは気密板を用いて、張り合わせ等の高度な技術を用いずに簡便に化学反応を行うカートリッジを作成することが可能になる。更に該カートリッジは、接着等の不可逆的な加工を必要としないので、一度加工したカートリッジを分解して洗浄し再利用することも可能である。本発明において、基板と気密板からなる積層構造を作るため、圧着する方法としては、流路、リザーバー、反応槽、弁を形成する積層構造に干渉しない必要がある。従って該方法としては、流路、リザーバー、反応槽、弁を形成する該積層構造に干渉しない部分において、貫通する穴を空けビスとナットで、あるいは、貫通する穴を空けリベットによって、あるいは、貫通しない穴を空けネジによって、あるいは積層構造の外側からのバネによって、あるいは積層構造の外側部分の接着によって圧着する方法等があげられるが、これらの方法に限定されるものではない。
【0015】
また、本発明は、(2)該流路の開閉を制御する少なくとも1つの弁を備えることを特徴とする上記(1)の化学反応用カートリッジに関する。
更に、本発明は(3)該弁の少なくとも1つが、棒状部材を有し、該棒状部材は該カートリッジ上の流路に対して移動可能であり、該棒状部材は、開区間と閉区間を有し、該開区間は、該閉区間よりも移動方向に対する垂直な面への投影面積が小さい構造であり、該棒状部材の移動によって該カートリッジ上の流路と、該棒状部材の開区間が連通することで、該弁が開となり、該棒状部材の移動によって該カートリッジ上の流路が該棒状部材の閉区間によってふさがれることで、該弁が閉となり、それによって該カートリッジ上の流路の開閉を制御する弁として機能することを特徴とする、上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0016】
ここで、「該開区間は、該閉区間よりも移動方向に対する垂直な面への投影面積が小さい構造である」という事は、例えば、該棒状部材に切り欠き、溝、穴等の加工を加えて、これらを該棒状部材の開区間とする事である。
更に、本発明は(4)該弁の少なくとも1つが、該試料、該試薬または該混合流体の圧力によって気密用平板状部材の部分が変形することにより形成される空隙の形成を制御することによって、該流路の開閉を制御する弁として機能することを特徴とする、上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0017】
上記弁は、例えば、該試料、該試薬または該混合流体の圧力によって、気密用平板状部材の部分が、該気密用平板状部材に圧着された1つの基板用平板状部材に設けられた該流路とは異なる溝及び/または穴の方向に変形することにより形成される、該気密用平板状部材と該1つの基板用平板状部材とは反対の側の基板用平板状部材との間の空隙により構成される流路において、該流路とは異なる該溝及び/または穴の側から該気密用平板状部材の部分に押力を与えて該空隙の形成を抑制することにより該流路を閉塞し、または該押力を減じて該抑制を解除することにより該流路を開放して、それによって該流路の開閉を制御する弁として機能するものであれば良いが、特に限定するものではない。
更に、本発明は(5)該弁の少なくとも1つの開閉をアクチュエーターにより制御する制御装置を備えることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0018】
上記(2)〜(5)の発明により、化学反応用カートリッジに簡便な構造の弁を取り入れることが可能になる。従って、化学反応を行わせる場合に、液体または気体の取扱いにおいて弁によって反応を避けたい物質同士の混合を防ぐことや、液体あるいは気体の逆流等を防止することが可能になり、容易にカートリッジ上での化学反応を制御することが可能になる。
【0019】
また本発明は(6)化学反応が、核酸を含有する材料から核酸を遊離させる工程、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる工程、核酸が吸着した核酸結合性担体を洗浄する工程、及び核酸が吸着した核酸結合性担体から核酸を溶出させる工程からなる核酸単離反応を含むことを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0020】
更に、本発明は(7)核酸を含有する材料から核酸を遊離させる遊離液、核酸結合性担体、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる吸着液、核酸が吸着した核酸結合性担体を洗浄する洗浄液、及び核酸が吸着した核酸結合性担体から核酸を溶出させる溶出液の少なくとも1つを備えることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0021】
更に、本発明は(8)核酸結合性担体、核酸を含有する材料から核酸を遊離させ、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる遊離吸着液、核酸が吸着した核酸結合性担体を洗浄する洗浄液、及び核酸が吸着した核酸結合性担体から核酸を溶出させる溶出液の少なくとも1つを備えることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0022】
更に、本発明は(9)核酸結合性担体がシリカまたはシリカ誘導体からなり、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる工程がカオトロピックイオンを含有する溶液を用いることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
更に、本発明は(10)核酸結合性担体がシリカまたはシリカ誘導体からなり、吸着液がカオトロピックイオンを含有することを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0023】
更に、本発明は(11)核酸結合性担体がシリカまたはシリカ誘導体からなり、遊離吸着液がカオトロピックイオンを含有することを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
更に、本発明は(12)核酸結合性担体が、核酸結合性の磁性体含有粒子であることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0024】
更に、本発明は(13)核酸結合性担体が、シリカまたはシリカ誘導体からなる膜であることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
上記(6)〜(13)の発明によって、核酸を含有する試料から、核酸を化学反応カートリッジ上で抽出し、精製することが可能になる。すなわち、核酸の単離を容易に達成するカートリッジを作成することができる。
【0025】
また、本発明は(14)化学反応が、核酸増幅反応を含むことを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
更に、本発明は(15)化学反応が、核酸単離反応により単離した核酸を増幅する核酸増幅反応を更に含むことを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
更に、本発明は、(16)核酸増幅反応が、ポリメラーゼ・チェイン反応(PCR)であることを特徴とする上記の化学反応用カートリッジに関する。
【0026】
上記(14)〜(16)の発明によって、化学反応カートリッジ上で、核酸の増幅反応を行うことができるようになる。更に上記(15)の発明によって、化学反応カートリッジ上の溶出液で溶出された状態のまま、化学反応カートリッジ内で核酸の増幅反応を行うことができるようになり、より迅速に核酸を検出することが可能になる。更に上記(16)の発明によって、溶出液で溶出された状態のまま、核酸のポリメラーゼ・チェイン反応を行うことができるようになり、より迅速に核酸を検出することが可能になる。
【0027】
更に、本発明は(17)上記の化学反応用カートリッジであって、該カートリッジの少なくとも一部を加熱または冷却して温度制御することを特徴とする化学反応用カートリッジに関する。
更に、本発明は、(18)上記の化学反応用カートリッジであって、該カートリッジの少なくとも2箇所をそれぞれ加熱及び/または冷却して異なる温度に制御することを特徴とする化学反応用カートリッジに関する。
温度制御のための手段は特に限定するものではなく、例えば温度を設定した水浴を行ったり、各種の加熱装置や冷却装置を用いることができる。
【0028】
本発明の化学反応用カートリッジを用いて行う核酸単離反応や核酸増幅反応の対象となる核酸を含有する材料としては、例えば人の疾患の診断に用いる臨床検体である喀痰、唾液、尿、便、精液、血液、組織、臓器、その他の体液、またはこれらの体液の分画、微生物汚染の検査に用いる食品、飲料水、土壌、排水、河川水、海水、ふき取り液、ふき取り綿などが挙げられる。また、例えば大腸菌などの細菌懸濁液を使用することができる。
【0029】
本発明の化学反応用カートリッジに用いる核酸結合性担体としては、当分野において通常使用される担体であればいずれも好適に使用することができるが、本発明において、検体中の核酸の量に応じて担体の量を自在に変化させることができ、また少量の溶出液での溶出が可能であるために、特にシリカ粒子もしくはシリカ誘導体粒子、並びに磁性シリカ粒子もしくは磁性シリカ誘導体粒子が好ましい。本発明に使用されるシリカ粒子として、シグマ社製のSiO、無定形酸化ケイ素、ガラス粉末等、シリカ誘導体粒子として、アルキルシリカ、ケイ酸アルミニウム、−NHを有する活性シリカ、ラテックス粒子等が挙げられる。また本発明に使用される磁性シリカ粒子または磁性シリカ誘導体粒子として、東洋紡社製のMagExtractorTMキットに含まれる磁性ビーズ(以下MagExtractorTMと表記)、ロシュ社製のMagNA Pure LC DNA Isolation Kitに含まれる磁性体粒子等が挙げられる。核酸結合性担体として磁性シリカ粒子または磁性シリカ誘導体粒子を用いた場合には、磁石を利用して担体を簡便に回収することができる。また、核酸結合性担体として、シリカまたはシリカ誘導体からなる膜を用いても良い。
【0030】
本発明において使用される核酸遊離吸着液としては、当分野において通常使用されるものであればいずれでも良く、特に限定するものではないが、特にカオトロピックイオンを含有する溶液が好ましい。カオトロピックイオンとしては、例えばグアニジンイオン、チオシアン酸イオン、ヨウ素イオン等が挙げられる。
【0031】
核酸結合性担体に核酸を吸着させる工程は、加熱して行うことができる。このとき加熱は、60℃〜130℃、好ましくは80℃〜110℃、さらに好ましくは90℃〜100℃で行う。
核酸が結合した核酸結合性担体の洗浄は、エタノールを含む溶液中で行うことが好ましく、特にエタノールを70%以上含む溶液を用いることが好ましい。
また、洗浄後、核酸が結合した核酸結合性担体を乾燥させることで、洗浄に用いたエタノール等の、後の増幅反応に阻害影響を与える因子を除去することができる。
【0032】
核酸の核酸結合性担体からの溶出は、当分野で通常行われるように、水や溶出用緩衝液を用いて行うことができる。
本発明の化学反応用カートリッジを用いて行うことができる核酸増幅反応としては、ポリメラーゼ・チェイン反応、リガーゼ・チェイン反応(LCR:Science、 241:1077-1080、 1988)、RNA特異増幅法(NASBA法:Nature、 350:91-92、 1991)、SDA法(Proc.Natl.Acad.Sci.USA、 89:392-396、 1992)等が挙げられるが、極微量の核酸の増幅効率に優れていること、短時間で信頼性のある結果が得られること等から、世の中で広く利用されているポリメラーゼ・チェイン反応が特に好ましい。ポリメラーゼ・チェイン反応は、当分野において通常使用される核酸増幅手段であり、その手順は例えばScience、 230:1350-1354、 1985等に記載されており、当業者であれば、上記文献の記載等に基づいて実験条件などを適宜改変して行うことができる。増幅産物の確認は、例えば増幅反応物を適当な条件下で電気泳動にかけ、例えばエチジウムブロマイド処理の後に紫外線照射により検出することができるが、検出手段は特に限定されるものではない。
【0033】
上記発明により、化学反応カートリッジ上で、加熱や冷却を必要とする化学反応を行うことが可能となり、カートリッジ上で適応できる化学反応の範囲が広がる。なお、本発明において、加熱を行う場合には、その加熱部分が設定した温度において、機械的強度を維持し、液体及び/または気体の流路を維持できる材質でなければならない。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明は、何らこれに限定されるものではない。尚、実施例及び図面中に記載された長さ、深さ、直径等の数値は単なる例示であって、本発明はこれらの数値に限定されるものではない。
【0035】
実施例1
図1に示した基板(1)を、縦50mm、横50mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図1に示したように、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社(現アマシャムバイオサイエンス社)製)が入るような6mmの雌ネジ(101)、棒状部材(5)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径3mmの穴(102)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(103)が加工されている。
【0036】
図2に示した基板(2)は、縦50mm、横50mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図2に示したように、流路として基板1の6mmの雌ネジ穴(101)に対応する位置に直径1mmの穴(201)、棒状部材(5)が挿入され移動が可能なクリアランスを持つ直径3mmの穴(202)、流路としてこれらの穴を結ぶ深さ1mm、幅1mmの溝(204)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(203)が加工されている。
【0037】
図3に示した気密板(3)は、縦50mm、横50mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図3に示したように、流路として基板1の6mmの雌ネジ穴(101)に対応する位置に直径1mmの穴(301)、棒状部材(5)が移動可能なように挿入され、かつ、棒状部材の切り欠きの無い部分が挿入された場合においては、気密性が保たれるようなクリアランスを持つ直径3mmの穴(302)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(303)が加工されている。
【0038】
図4に示した気密板(4)は、縦50mm、横50mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図4に示したように、棒状部材(5)が移動可能なように挿入され、かつ、棒状部材の切り欠きの無い部分が挿入された場合においては、気密性が保たれるようなクリアランスを持つ直径3mmの穴(402)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(403)が加工されている。
【0039】
図5に示した棒状部材(5)は、直径3mm、長さ20mmのテフロン棒で作成した。該棒状部材は、図に示したように、棒の中央付近に長さ方向に幅2mm、深さ1mmの切り欠き(501)が加工されている。
これらの部品を、ステンレス製ナベネジ(直径2mm、長さ20mm)とナットの組(6)で積層状に圧着し、図6に示したカートリッジを作成した。
【0040】
このカートリッジに、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)を用いて、カートリッジの両側にそれぞれテフロンチューブ(内径0.9mm、外径1.7mm)をつなげ、更に、そのチューブの1つの先端を空気ポンプにつなげた。このカートリッジに最大圧が0.1気圧に調整された空気を毎分10mlの流速で送気した。その結果、このカートリッジの流路からは、空気の漏れが確認されず、更に棒状部材(5)の移動によって、カートリッジ内の流路の開状態と閉状態が達成された。即ち、棒状部材の切り欠き部分(501)が、2枚の基板2と、一枚の気密板4で形成されている流路を連通するように、棒状部材が位置するように移動された場合は、該弁が開状態となり、切り欠き部分(501)が、2枚の基板2と、一枚の気密板4で形成されている流路を連通しないように基板1の所に移動された場合は、該弁が閉状態となった。
【0041】
従って、このカートリッジは、開閉可能な弁を備えた流路として機能することが確認された。なお、気密板(3、4)は、基板(1、2)に比して弾性を持つため、ネジとナット(6)による圧着の力の加減により、主に気密板(3、4)が少し変形するので、気密板(3、4)と基板(1、2)の密着する程度や、棒状部材(5)と気密板(3、4)のクリアランスの程度を加減することが可能である。この加減によって、カートリッジ上の流路や弁の部分の気密性を加減することが可能である。
【0042】
実施例2
図7に示した基板(7)を、縦50mm、横50mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図7に示したように、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)が入るような6mmの雌ネジ(701)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(702)が加工されている。
【0043】
図8に示した基板(8)は、縦50mm、横50mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図8に示したように、流路として基板9の6mmの雌ネジ穴(901)に対応する位置に直径1mmの穴(801)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(802)、流路として2カ所の直径1mmの穴(803)、及び流路として2カ所の深さ1mm、幅1mmの溝(804)が加工されている。
【0044】
図9に示した基板(9)は、縦50mm、横50mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図9に示したように、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)が入るような6mmの雌ネジ(901)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(902)、棒状部材(12)が挿入され、移動可能なクリアランスを持つ直径3mmの穴(903)、この穴に連結する幅3mm、深さ2mmの溝(904)が加工されている。
【0045】
図10に示した気密板(10)は、縦50mm、横50mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。図10に示したように、流路として基板7の6mmの雌ネジ穴(701)に対応する位置に直径1mmの穴(1001)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1002)が加工されている。
【0046】
図11に示した気密板(11)は、縦50mm、横50mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図11に示したように、流路として基板9の6mmの雌ネジ穴(901)に対応する位置に直径1mmの穴(1101)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1102)が加工されている。
【0047】
図12に示した棒状部材(12)を、直径3mm、長さ20mmのテフロン棒で作成した。
これらの部品を、ステンレス製ナベネジ(直径2mm、長さ20mm)とナットの組(13)で積層状に圧着し、図13に示したカートリッジを作成した。このカートリッジに、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)を用いて、カートリッジの両側にそれぞれテフロンチューブ(内径0.9mm、外径1.7mm)をつなげ、更に、そのチューブの1つの先端を空気ポンプにつなげた。このカートリッジに最大圧が0.1気圧に調整された空気を毎分10mlの流速で送気した。その結果、このカートリッジの流路は、空気の漏れが確認されず、更に棒状部材(12)を流路方向へ押す力の有無によって、カートリッジ内の流路の開状態と閉状態が達成された。従って、このカートリッジは、開閉可能な弁を備えた流路として機能することが確認された。即ち、この弁は、棒状部材に対して押す力の無い場合は、流路に流れる空気の圧力によって、気密板11において、基板9の溝(904)に接している部分が、該溝の方向に変形することで流路が確保されることで開状態となり、棒状部材が流路方向に押されている場合は、気密板11が、基板8に押しつけられている為に、流路が確保されないので閉状態となった。また、気密板(10、11)は、基板(7、8、9)に比して弾性を持つため、ネジとナット(13)による圧着の力の加減により、主に気密板(10、11)が少し変形するので、気密板(10、11)と基板(7、8、9)の密着する程度を加減することが可能である。この加減によって、カートリッジ上の流路や弁の部分の気密性を加減することが可能である。
【0048】
実施例3
図14に示した基板(14)を、縦70mm、横150mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図14に示したように、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)が入るような6mmの雌ネジ(1401)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1402)、プラスチック製注射筒(テルモ製)が挿入できるような直径4mmの穴(1403)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(1404)、トラップ用の直径5mm、長さ4mmの円筒状の磁石を2個並べて挿入できる楕円状の穴(1405)が加工されている。
【0049】
図15に示した基板(15)は、縦120mm、横150mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図15に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できる直径2mmの穴(1502)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(1504)、流路として、幅1mm、深さ1mmの溝(1503)、流路として直径2mmの穴(1501)、トラップ部分として深さ1mmの楕円状の溝(1505)が加工されている。
【0050】
図16に示した基板(16)は、縦120mm、横150mm、厚さ10mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図16に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1602)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(1604)、流路として、幅1mm、深さ1mmの溝(1603)、流路として直径2mmの穴(1601)、反応漕として機能する五角形状の穴(1606)、該反応漕への試料導入口として直径5mmの穴(1607)が加工されている。更に、該試料導入口の開放部は6mmの雌ネジが加工されている。
【0051】
図17に示した基板(17)は、縦120mm、横150mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図17に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1702)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(1704)、流路として、幅1mm、深さ1mmの溝(1703)が加工されている。
【0052】
図18に示した気密板(18)は、縦70mm、横150mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図18に示したように、流路として直径2mmの穴(1801)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1802)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つが、棒状部材の直径2mmの部分が挿入された場合には、気密性が保たれるような直径2mmの穴(1804)、トラップ用の直径5mm、長さ4mmの円筒状の磁石を2個並べて挿入できる楕円状の穴(1805)が加工されている。
【0053】
図19に示した気密板(19)は、縦120mm、横150mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図19に示したように、流路として直径2mmの穴(1901)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(1902)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つが、棒状部材の直径2mmの部分が挿入された場合には、気密性が保たれるような直径2mmの穴(1904)、トラップ部分として基板15の楕円状の溝(1505)の位置に対応する位置に楕円状の穴(1905)、反応漕として機能する五角形状の穴(1906)が加工されている。
【0054】
図20に示した気密板(20)は、縦120mm、横150mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図20に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2002)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つが、棒状部材の直径2mmの部分が挿入された場合には、気密性が保たれるような直径2mmの穴(2004)、反応漕として機能する五角形状の穴(2006)が加工されている。
【0055】
図21に示した棒状部材(21)は、直径2mm、長さ27mmのステンレス棒で作成した。該棒状部材は、図に示したように、棒の中央部分(2101)が、長さ方向に幅2mmに渡って、直径1mmとなるように加工されている。
これらの部品を、ステンレス製ナベネジ(直径2mm、長さ20mm)とナットの組で積層状に圧着し、図22に示したカートリッジを作成した。
【0056】
上記カートリッジに、リザーバー1(R1)として900μlの遊離吸着液(20mMのEDTA、1.3%のTritonX−100、5.25Mのグアニジンチオシアン酸塩を含む50mMトリス−塩酸緩衝液、pH6.4)を注入したプラスチック製注射筒を、リザーバー2(R2)として1000μlの洗浄液(70%エタノール)を注入したプラスチック製注射筒を、リザーバー3(R3)として1000μlの洗浄液(99%エタノール)を注入したプラスチック製注射筒を、リザーバー4(R4)として500μlの溶出液(蒸留水)を注入したプラスチック製注射筒を、それぞれ取り付けた。カートリッジは、外部からの押す力によって、各バルブ(V1〜V11)に設置された棒状部材(21)が移動し、バルブ部分の流路の開閉操作が可能となっている。また、トラップ部(M1〜M3)へ磁石(直径5mm、長さ4mmの円筒状磁石が2個)の設置と除去が可能になっている。またポンプ部との接合口(P1、P2、P3)に、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)を用いて、それぞれテフロンチューブ(内径0.9mm、外径1.7mm)が接合され、更にその先にシリンジポンプ(ファルマシア社、P−6000)を利用した空気ポンプが接合され、この空気送気による送液が可能になっている。更に、遊離吸着反応槽(R5)を含むカートリッジ下部は、湯浴による加熱装置(H1)で加熱することが可能になっている。
【0057】
本カートリッジを用いて、以下の手順で、大腸菌から菌の核酸を抽出精製した。まず、すべてのバルブ(V1〜V11)を閉にし、トラップ部分(M1〜M3)に磁石を設置した。次に、遊離吸着反応槽(R5)に、菌体の個数として10個の大腸菌(Escherichia coli)と、磁性シリカ粒子(東洋紡製)の懸濁液40μlを入れた。菌体導入後、遊離吸着反応槽(R5)の上部の試料導入口(S1)を、一端を閉じた液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社)を用いて閉じた。遊離吸着反応槽(R5)を含むカートリッジの下部(H1)を湯浴中で98℃に加熱した。バルブ3(V3)を開にした後、リザーバー1(R1)の遊離吸着液を反応槽(R5)の部分に導いた。3分後、バルブ1、4、6(V1、V4、V6)を開け、バルブ3(V3)を閉じ、ポンプとの接合口1(P1)から空気を送気して、遊離吸着反応槽(R5)の液体を廃液口1(W1)に廃液した。この段階でトラップ1(M1)の部分に磁性シリカ粒子が集積された。バルブ1(V1)、バルブ6(V6)を閉じ、バルブ2(V2)、バルブ7(V7)、バルブ8(V8)、バルブ10(V10)を開にして、トラップ1(M1)部分の磁石を取り除いたあと、リザーバー2(R2)の洗浄液を流した。更に、バルブ2(V2)を開け、ポンプとの接合口2(P2)から空気を送気して、遊離吸着反応槽(R5)に残っている液体を廃液口2(W2)に廃液すると同時に、磁性シリカ粒子を分散させ洗浄してトラップ2(M2)の部分に再度集積させた。バルブ4(V4)を閉じ、トラップ2(M2)の部分の磁石を取り除いた。リザーバー3(R3)の洗浄液を流して廃液口2(W2)に廃液すると同時に、磁性シリカ粒子を分散させ洗浄してトラップ3(M3)の部分に再度集積させた。バルブ8(V8)を閉じ、バルブ5(V5)を開け、10分間、空気ポンプ接合口(P3)から50ml/分の空気を送気して、磁性シリカ粒子上に残っているエタノールを乾燥した。バルブ5(V5)、バルブ10(V10)を閉じ、バルブ9(V9)、バルブ11(V11)を開にし、トラップ3(M3)部分の磁石を取り除いた。リザーバー4(R4)の溶出液を流して、磁性シリカ粒子を分散させながら、回収口3(W3)から溶出液を回収した。
【0058】
次に、回収した溶出液中に大腸菌由来のDNAが精製されていることを、以下の方法で確認した。回収した溶出液の5μlをポリメラーゼ・チェイン反応用マイクロチューブ(Multi Ultra PCR Tube、Sorenson BioScience製)に入れ、2種類のオリゴ核酸(大腸菌のリボゾーム蛋白質 L25をコードする遺伝子の、塩基配列449番目のcから472番目のtまでの配列(配列番号1)と、同遺伝子の塩基配列628番目のaから650番目のaまでの相補鎖の配列(配列番号2):シグマ社に依頼して化学的に合成したもの)について20μMの溶液を各1μl、基質(dNTP mixture:TAKARA社製、dATP、dTTP、dGTP、dCTPを各2.5mM含むもの)2μl、DNAポリメラーゼ溶液(Z−Taq、2.5U/μl、TAKARA社製)0.5μl、緩衝液(300mMトリス−塩酸、17.5mM塩化マグネシウム、pH9.5)5μlを添加し、更に蒸留水を添加して全量を25μlにした。上記配列番号1及び配列番号2のオリゴ核酸をプライマーとしたポリメラーゼ・チェイン反応を行った場合、精製された大腸菌由来のDNAが存在している試料では、約200bpの増幅産物が得られることになる。
【0059】
鉱物油(シグマ社製)20μlを重層して、サーモサイクラー(RoboCycler:ストラタジーン製)で、98℃を20秒と65℃を30秒の40サイクルのポリメラーゼ・チェイン反応を行った。その後、ポリメラーゼ・チェイン反応液10μlにサンプル処理液(10× Loading Buffer:TAKARA製)1μlを添加し、それを、3%アガロースゲル(NuSieve3:1 agaroseをTAE(トリス/酢酸/EDTA)緩衝液に溶解し固めたもの)で電気泳動(Mupid:ADVANCE社製)した。電気泳動後、アガロースゲルをエチジウムブロマイド水溶液(1μg/ml)に15分間浸した。次にアガロースゲルを取り出し紫外線を当てて、電気泳動されたDNAを検出した。その結果、図23に示したように、マーカーのDNA(22)の200bpとほぼ同じ位置に、本ポリメラーゼ・チェイン反応によって増幅されたDNAが、塩基配列から予想される大きさのバンド(23)として検出された。従って本発明のカートリッジによって、大腸菌のDNAが単離された事が示された。
【0060】
実施例4
図24に示した基板(24)を、縦70mm、横150mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図24に示したように、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)が入るような6mmの雌ネジ(2401)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2402)、プラスチック製注射筒(テルモ製)が挿入できるような直径4mmの穴(2403)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(2404)、基板28、29、及び気密板33、34が挿入可能なクリアランスを持つ長方形の穴(2405)が加工されている。
【0061】
図25に示した基板(25)は、縦120mm、横150mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図25に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2502)、流路として直径2mmの穴(2501)、流路として幅1mm、深さ1mmの溝(2503)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(2504)、基板28、29、及び気密板33、34が挿入可能なクリアランスを持つ長方形の穴(2505)が加工されている。
【0062】
図26に示した基板(26)は、縦120mm、横150mm、厚さ10mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図26に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2602)、流路として直径2mmの穴(2601)、流路として幅1mm、深さ1mmの溝(2603)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(2604)、反応漕として機能する五角形状の穴(2606)、該反応漕への試料導入口として直径5mmの穴(2607)が加工されている。更に、該試料導入口の開放部は6mmの雌ネジが加工されている。
【0063】
図27に示した基板(27)は、縦120mm、横150mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図27に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2702)、流路として直径2mmの穴(2701)、流路として幅1mm、深さ1mmの溝(2703)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つ直径2mmの穴(2704)が加工されている。
【0064】
図28に示した基板(28)を、縦20mm、横30mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図28に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2802)、流路として直径2mmの穴(2801)、流路として幅1mm、深さ1mmの溝(2803)が加工されている。
【0065】
図29に示した基板(29)は、縦20mm、横30mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図29に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(2902)、流路として直径2mmの穴(2901)、トラップ部分としてシリカ膜が設置できる直径8mmの穴(2905)が加工されている。
【0066】
図30に示した気密板(30)は、縦70mm、横150mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図30に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3002)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つが、棒状部材の直径2mmの部分が挿入された場合には、気密性が保たれるような直径2mmの穴(3004)、基板28、29、及び気密板33、34が挿入可能なクリアランスを持つ長方形の穴(3005)、流路として直径2mmの穴(3001)が加工されている。
【0067】
図31に示した気密板(31)は、縦120mm、横150mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図31に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3102)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つが、棒状部材の直径2mmの部分が挿入された場合には、気密性が保たれるような直径2mmの穴(3104)、基板28、29、及び気密板33、34が挿入可能なクリアランスを持つ長方形の穴(3105)、反応漕として機能する五角形状の穴(3106)、流路として直径2mmの穴(3101)が加工されている。
【0068】
図32に示した気密板(32)は、縦120mm、横150mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図32に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3202)、棒状部材(21)が挿入され移動可能なクリアランスを持つが、棒状部材の直径2mmの部分が挿入された場合には、気密性が保たれるような直径2mmの穴(3204)、反応漕として機能する五角形状の穴(3206)、流路として直径2mmの穴(3201)が加工されている。
【0069】
図33に示した気密板(33)は、縦20mm、横30mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図33に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3302)、流路として直径2mmの穴(3301)が加工されている。
【0070】
図34に示した気密板(34)を、縦20mm、横30mm、厚さ1mmのシリコンゴム板で作成した。該気密板は、図34に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3402)、流路として直径2mmの穴(3401)、トラップ部分としてシリカ膜が設置でき、その流路の機密性を保てるような直径6mmの穴(3405)が加工されている。
これらの部品及び実施例3で用いたものと同じ棒状部材(21)と、ステンレス製ナベネジ(直径2mm、長さ25mm)とナットの組で、図35に示したカートリッジに組み立てた。
【0071】
上記カートリッジに、リザーバー11(R11)として900μlの遊離吸着液(20mMのEDTA、1.3%のTritonX−100、5.25Mのグアニジンチオシアン酸塩を含む50mMトリス−塩酸緩衝液、pH6.4)を注入したプラスチック製注射筒を、リザーバー12(R12)として1000μlの洗浄液(70%エタノール)を注入したプラスチック製注射筒を、リザーバー13(R13)として1000μlの洗浄液(99%エタノール)を注入したプラスチック製注射筒をリザーバー14(R14)として500μlの溶出液(蒸留水)を注入したプラスチック製注射筒を、それぞれ取り付けた。更に、トラップ(M11)の部分に、シリカ膜(キアゲン社製、DNeasyR Tissue Kitから取り出して使用、直径約8mm、厚さ約2mm)を設置した。カートリッジは、外部からの押す力によって、各バルブ(V21〜V32)に設置された棒状部材(21)が移動し、バルブ部分の流路の開閉操作が可能となっている。またポンプ部との接合口(P11、P12)に、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)を用いて、それぞれテフロンチューブ(内径0.9mm、外径1.7mm)が接合され、更にその先にシリンジポンプ(ファルマシア社、P−6000)を利用した空気ポンプが接合され、この空気送気による送液が可能になっている。更に、遊離吸着反応槽(R15)を含むカートリッジ下部は、湯浴による加熱装置(H11)で加熱することが可能になっている。
【0072】
本カートリッジを用いて、以下の手順で、大腸菌から菌の核酸を抽出精製した。まず、すべてのバルブ(V21〜V32)を閉にした。次に、遊離吸着反応槽(R15)に、菌体の個数として10個の大腸菌(Escherichia coli)を入れ、遊離吸着反応槽の上部の試料導入口(S11)を、直径6mm、長さ10mmのナットを用いて閉じた。遊離吸着反応槽(R15)を含むカートリッジの下部(H11)を湯浴中で98℃に加熱した。バルブ22、26(V22、26)を開にした後、リザーバー11(R11)の遊離吸着液を反応槽(R15)の部分に導いた。3分後、バルブ21、27、32(V21、V27、V32)を開け、バルブ26(V26)を閉じ、ポンプとの接合口11(P11)から空気を送気して、反応槽(R15)の液体を廃液口11(W11)に廃液した。この段階で、大腸菌から遊離した核酸をトラップ(M11)のシリカ膜に吸着させた。バルブ22(V22)を閉じ、バルブ24(V24)を開にして、リザーバー12(R12)の洗浄液を流した。更に、バルブ23(V23)を開け、P11から空気を送気して、反応槽(R15)に残っている液体を廃液口11(W11)に廃液した。バルブ27(V27)を閉じ、バルブ28(V28)を開け、リザーバー13(R13)の洗浄液を流した。更に、バルブ25(V25)を開け、P11から空気を送気して流路内の液体を廃液口11(W11)に廃液した。バルブ28(V28)を閉じ、バルブ30(V30)を開け、空気ポンプ接合口12(P12)から50ml/分の空気を10分間送気して、シリカ膜上に残っているエタノールを乾燥した。バルブ30、32(V30、32)を閉じ、バルブ29、31(V29、31)を開けリザーバー14(R14)の溶出液を流して、回収口12(W12)から溶出液を回収した。
【0073】
次に、回収した溶出液中に大腸菌由来のDNAが精製されていることを、実施例3と同一の方法で確認した。その結果、図36に示したように、マーカーのDNA(35)の200bpとほぼ同じ位置に、本ポリメラーゼ・チェイン反応によって増幅されたDNAが、塩基配列から予想される大きさのバンド(36)として検出された。従って本発明のカートリッジによって、大腸菌のDNAが単離された事が示された。
【0074】
実施例5
図37に示した基板(37)を、縦20mm、横20mm、厚さ5mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図37に示したように、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)が入るような6mmの雌ネジ(3701)、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3702)が加工されている。
【0075】
図38に示した基板(38)は、縦150mm、横155mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図38に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3802)、圧着に用いるステンレス製の1.6mmのナベネジが貫通できるような直径1.6mmの穴(3803)、流路として幅0.5mm、深さ1mmの溝(3804)、流路として直径1mmの穴(3805)が加工されている。
【0076】
図39に示した基板(39)は、縦150mm、横155mm、厚さ2mmのポリカーボナイト板で作成した。該基板は、図39に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(3902)、圧着に用いるステンレス製の1.6mmのナベネジが貫通できるような直径1.6mmの穴(3903)、流路として幅0.5mm、深さ1mmの溝(3904)、流路として直径1mmの穴(3905)が加工されている。
【0077】
図40に示した気密板(40)は、縦20mm、横20mm、厚さ1mmのテフロン板で作成した。該気密板は、図40に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(4002)、流路として直径2mmの穴(4001)が加工されている。
【0078】
図41に示した気密板(41)は、縦150mm、横155mm、厚さ1mmのテフロン板で作成した。該気密板は図41に示したように、圧着に用いるステンレス製の2mmのナベネジが貫通できるような直径2mmの穴(4102)、圧着に用いるステンレス製の1.6mmのナベネジが貫通できるような直径1.6mmの穴(4103)、流路として直径1mmの穴(4101)が加工されている。
【0079】
これらの部品とビス(直径2mm、長さ20mm及び直径1.6mm、長さ8mm)とナット(M2、M1.6)の各組を用いて図42に示したカートリッジを組み立てた。次に、ポリメラーゼ・チェイン反応における2温度間の往復反応が40回できるように、図42に示したカートリッジを2枚組合せ、更に、液体クロマトグラフィーに用いられるチューブの接合部品(ファルマシア社製)(42)、テフロンチューブ(内径0.5mm、外径1.7mm)(43)、2方向変換バルブ(ファルマシア社製)(44)、ポンプ(P−500、ファルマシア社製)(45)、注射筒(46)を接合して、図43に示した装置を作成した。カートリッジ部分は、加熱装置(47、48)によって、92℃と65℃の2つの温度に加熱されるようになっている。
【0080】
大腸菌由来核酸を、実施例4に従って精製した試料のうち、50μlに、2種類の20μMのオリゴ核酸(大腸菌のリボゾーム蛋白質 L25をコードする遺伝子の、塩基配列449番目のcから472番目のtまでの配列(配列番号1)、同遺伝子の塩基配列628番目のaから650番目のaまでの相補鎖の配列(配列番号2):シグマ社に依頼して化学的に合成したもの)各10μl、基質(dNTP mixture:TAKARA社製、dATP、dTTP、dGTP、dCTPを各2.5mM含むもの)20μl、DNAポリメラーゼ溶液(Z−Taq、2.5U/μl、TAKARA社製)25μl、緩衝液(2.5W/V%BSA、0.5%Triton−X100、300mMトリス−塩酸、17.5mM塩化マグネシウム、pH9.5)50μlを添加し、更に蒸留水を添加して全量を250μlにした。この試料を、注射筒(46)に注入した。
【0081】
ポンプ(45)を用いて、予めカートリッジの流路内に鉱物油(シグマ社製)を満たしておいた。バルブ(44)を回転させた後、注射筒(46)の試料をカートリッジ内に導入した後、上記配列番号1及び配列番号2のオリゴ核酸をプライマーとしたポリメラーゼ・チェイン反応を行った。反応が生じた場合には、約200bpの増幅産物が得られることになる。
【0082】
次いでバルブ(44)を回転させて、ポンプ(45)から鉱物油を9ml/時の流速でカートリッジ内に送液し、回収口(49)から反応液を回収した。実施例4に準じてアガロースゲル電気泳動を実施し、反応液中の増幅された核酸を検出した。その結果、図44に示したように、マーカーのDNA(50)の200bpとほぼ同じ位置に、本ポリメラーゼ・チェイン反応によって増幅されたDNAが、塩基配列から予想される大きさのバンド(51)として検出された。従って、本発明のカートリッジによって、核酸の増幅反応が達成されたことがわかった。
【0083】
【発明の効果】
本発明による化学反応用カートリッジは、安価に製造することが可能である。また、その中で化学反応を行わせることが可能であり、医療診断、化学分析、食品分析、等が容易に達成できる。特に医療診断分野においては、カートリッジの中で迅速、簡便に化学反応を達成することが可能で、医療検体中に存在する可能性のある危険物質を、通常の診断のように人手を使って行う必要が無くなり、感染の危険性が減少するので有用である。また、接着による非可逆的な加工を避けることができ、分解して洗浄することで、再利用が可能であり、廃棄物を減少させることもできる。
【0084】
【配列表】
Figure 0003990909

【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のカートリッジを構成する基板(1)の平面図及び断面図を示す。
【図2】本発明のカートリッジを構成する基板(2)の平面図及び断面図を示す。
【図3】本発明のカートリッジを構成する気密板(3)の平面図及び断面図を示す。
【図4】本発明のカートリッジを構成する気密板(4)の平面図及び断面図を示す。
【図5】本発明のカートリッジを構成する棒状部材(5)の平面図及び断面図を示す。
【図6】本発明のカートリッジの平面図及び断面図を示す。
【図7】本発明のカートリッジを構成する基板(7)の平面図及び断面図を示す。
【図8】本発明のカートリッジを構成する基板(8)の平面図及び断面図を示す。
【図9】本発明のカートリッジを構成する基板(9)の平面図及び断面図を示す。
【図10】本発明のカートリッジを構成する気密板(10)の平面図及び断面図を示す。
【図11】本発明のカートリッジを構成する気密板(11)の平面図及び断面図を示す。
【図12】本発明のカートリッジを構成する棒状部材(12)の平面図及び断面図を示す。
【図13】本発明のカートリッジの平面図及び断面図を示す。
【図14】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(14)の平面図及び断面図を示す。
【図15】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(15)の平面図及び断面図を示す。
【図16】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(16)の平面図及び断面図を示す。
【図17】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(17)の平面図及び断面図を示す。
【図18】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(18)の平面図及び断面図を示す。
【図19】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(19)の平面図及び断面図を示す。
【図20】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(20)の平面図及び断面図を示す。
【図21】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する棒状部材(21)の平面図及び側面図を示す。
【図22】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジの平面図及び断面図を示す。
【図23】実施例3の結果を示すアガロースゲル電気泳動の写真印刷を示す。
【図24】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(24)の平面図及び断面図を示す。
【図25】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(25)の平面図及び断面図を示す。
【図26】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(26)の平面図及び断面図を示す。
【図27】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(27)の平面図及び断面図を示す。
【図28】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(28)の平面図及び断面図を示す。
【図29】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(29)の平面図及び断面図を示す。
【図30】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(30)の平面図及び断面図を示す。
【図31】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(31)の平面図及び断面図を示す。
【図32】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(32)の平面図及び断面図を示す。
【図33】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(33)の平面図及び断面図を示す。
【図34】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(34)の平面図及び断面図を示す。
【図35】本発明の核酸単離を行う化学反応用カートリッジの平面図及び断面図を示す。
【図36】実施例4におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
【図37】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(37)の平面図及び断面図を示す。
【図38】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(38)の平面図及び断面図を示す。
【図39】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジを構成する基板(39)の平面図及び断面図を示す。
【図40】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(40)の平面図及び断面図を示す。
【図41】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジを構成する気密板(41)の平面図及び断面図を示す。
【図42】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジの平面図及び断面図を示す。
【図43】本発明の核酸増幅反応を行う化学反応用カートリッジを用いた増幅反応を行う装置の構成を示す概念図を示す。
【図44】実施例5におけるアガロースゲル電気泳動の結果を示す。
【符号の説明】
1:基板、2:基板、3:気密板、4:気密板、5:棒状部材、
6:ネジとナットの組
7:基板、8:基板、9:基板、10:気密板、11:気密板、
12:棒状部材、13:ネジとナットの組
14:基板、15:基板、16:基板、17:基板、
18:気密板、19:気密板、20:気密板、21:棒状部材、
22:DNA分子量マーカー、23:増幅されたDNA断片、
24:基板、25:基板、26:基板、27:基板、28:基板、
29:基板、
30:気密板、31:気密板、32:気密板、33:気密板、
34:気密板、
35:DNA分子量マーカー、36:増幅されたDNA断片、
37:基板、38:基板、39:基板、
40:気密板、41:気密板、
42:接合部品、43:テフロンチューブ、44:バルブ、45:ポンプ、
46:注射筒、47:加温装置、48:加温装置、49:回収口、
50:DNA分子量マーカー、51:増幅されたDNA断片、
101:雌ネジ、102:穴、103:穴、
201:穴、202:穴、203:穴、204:溝、
301:穴、302:穴、303:穴、
402:穴、403:穴、
501:切り欠き、
701:雌ネジ、702:穴、
801:穴、802:穴、803:穴、804:溝、
901:雌ネジ、902:穴、903:穴、904:溝、
1001:穴、1002:穴、
1101:穴、1102:穴、
1401:雌ネジ、1402:穴、1403:穴、1404:穴、1405:穴、
1501:穴、1502:穴、1503:溝、1504:穴、1505:溝、
1601:穴、1602:穴、1603:溝、1604:穴、1606:穴、1607:穴、
1702:穴、1703:溝、1704:穴、
1801:穴、1802:穴、1804:穴、1805:穴、
1901:穴、1902:穴、1904:穴、1905:穴、1906:穴、
2002:穴、2004:穴、2006:穴、
2101:中央部分、
2401:雌ネジ、2402:穴、2403:穴、2404:穴、2405:穴、
2501:穴、2502:穴、2503:溝、2504:穴、2505:穴、
2601:穴、2602:穴、2603:溝、2604:穴、2606:穴、2607:穴、
2701:穴、2702:穴、2703:溝、2704:穴、
2801:穴、2802:穴、2803:溝、
2901:穴、2902:穴、2905:穴、
3001:穴、3002:穴、3004:穴、3005:穴、
3101:穴、3102:穴、3104:穴、3105:穴、3106:穴、
3201:穴、3202:穴、3204:穴、3206:穴、
3301:穴、3302:穴、
3401:穴、3402:穴、3405:穴、
3701:雌ネジ、3702:穴、
3802:穴、3803:穴、3804:溝、3805:穴、
3902:穴、3903:穴、3904:溝、3905:穴、
4001:穴、4002:穴、
4101:穴、4102:穴、4103:穴、
V1:バルブ1、V2:バルブ2、V3:バルブ3、V4:バルブ4、
V5:バルブ5、V6:バルブ6、V7:バルブ7、V8:バルブ8、
V9:バルブ9、V10:バルブ10、V11:バルブ11、
M1:トラップ1、M2:トラップ2、M3:トラップ3、
P1:ポンプ接合口1、P2:ポンプ接合口2、P3:ポンプ接合口3、
R1:リザーバー1、R2:リザーバー2、R3:リザーバー3、
R4:リザーバー4、
R5:遊離吸着反応槽、
W1:排出口1、W2:排出口2、W3:回収口3、
S1:試料導入口、H1:加熱装置
V21:バルブ21、V22:バルブ22、V23:バルブ23、
V24:バルブ24、V25:バルブ25、V26:バルブ26、
V27:バルブ27、V28:バルブ28、V29:バルブ29、
V30:バルブ30、V31:バルブ31、V32:バルブ32、
M11:トラップ、
P11:空気ポンプ接合口11、P12:空気ポンプ接合口12、
R11:リザーバー11、R12:リザーバー12、
R13:リザーバー13、R14:リザーバー14、
R15:遊離吸着反応槽、
W11:排出口11、W12:回収口12、
S11:試料導入口、
H11:加熱装置

Claims (14)

  1. 少なくとも1つのリザーバー及び/または反応槽少なくとも1つの流路、及び該流路の開閉を制御する少なくとも1つの弁を有し、液体状または気体状の試料、試薬、または該試料と該試薬の混合流体を、上記少なくとも1つのリザーバー及び/または反応槽から、上記少なくとも1つの流路内に流動させて、該試料中、試薬中、または該混合流体中の所定成分に化学反応を適用するカートリッジであって、
    弾性材料からなる少なくとも1枚の気密用平板状部材を、該弾性材料よりも低い弾性と高い硬度を有する材料からなる少なくとも2枚の基板用平板状部材が交互に挟み圧着して構成される3層以上の積層構造を有し、
    該流路は、該基板用平板状部材に設けられた溝及び/または穴、該気密用平板状部材に設けられた溝及び/または穴、あるいは、該試料、該試薬または該混合流体の圧力によって気密用平板状部材の部分が変形することにより形成される空隙、からなる群より選択される少なくとも1つにより構成され、
    該リザーバー及び/または反応槽は、該気密用平板状部材及び/または該基板用平板状部材に設けられた溝及び/または穴により構成され
    該弁の少なくとも1つが、棒状部材を有し、該棒状部材は該カートリッジ上の流路に対して移動が可能であり、該棒状部材は、開区間と閉区間を有し、該開区間は、該閉区間よりも移動方向に対する垂直な面への投影面積が小さい構造であり、該棒状部材の移動によって該カートリッジ上の流路と、該棒状部材の開区間が連通することで、該弁が開となり、該棒状部材の移動によって該カートリッジ上の流路が該棒状部材の閉区間によってふさがれることで、該弁が閉となり、該カートリッジ上の流路の開閉を制御することを特徴とする弁である、
    ことを特徴とする化学反応用カートリッジ。
  2. 化学反応が、核酸を含有する材料から核酸を遊離させる工程、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる工程、核酸が吸着した核酸結合性担体を洗浄する工程、及び核酸が吸着した核酸結合性担体から核酸を溶出させる工程からなる核酸単離反応を含むことを特徴とする、請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  3. 核酸を含有する材料から核酸を遊離させる遊離液、核酸結合性担体、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる吸着液、核酸が吸着した核酸結合性担体を洗浄する洗浄液、及び核酸が吸着した核酸結合性担体から核酸を溶出させる溶出液の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  4. 核酸結合性担体、核酸を含有する材料から核酸を遊離させ、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる遊離吸着液、核酸が吸着した核酸結合性担体を洗浄する洗浄液、及び核酸が吸着した核酸結合性担体から核酸を溶出させる溶出液の少なくとも1つを備えることを特徴とする請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  5. 核酸結合性担体がシリカまたはシリカ誘導体からなり、遊離した核酸を核酸結合性担体に吸着させる工程がカオトロピックイオンを含有する溶液を用いることを特徴とする請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  6. 核酸結合性担体がシリカまたはシリカ誘導体からなり、吸着液がカオトロピックイオンを含有することを特徴とする請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  7. 核酸結合性担体がシリカまたはシリカ誘導体からなり、遊離吸着液がカオトロピックイオンを含有することを特徴とする請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  8. 核酸結合性担体が、核酸結合性の磁性体含有粒子であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の化学反応用カートリッジ。
  9. 核酸結合性担体が、シリカまたはシリカ誘導体からなる膜であることを特徴とする請求項2〜7のいずれか1項に記載の化学反応用カートリッジ。
  10. 化学反応が、核酸増幅反応を含むことを特徴とする請求項に記載の化学反応用カートリッジ。
  11. 化学反応が、核酸単離反応により単離した核酸を増幅する核酸増幅反応を更に含むことを特徴とする請求項2〜9のいずれか1項に記載の化学反応用カートリッジ。
  12. 核酸増幅反応が、ポリメラーゼ・チェイン反応(PCR)であることを特徴とする請求項10または11に記載の化学反応用カートリッジ。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の化学反応用カートリッジであって、該カートリッジの少なくとも一部を加熱または冷却して温度制御することを特徴とする化学反応用カートリッジ。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の化学反応用カートリッジであって、該カートリッジの少なくとも2箇所をそれぞれ加熱及び/または冷却して異なる温度に制御することを特徴とする化学反応用カートリッジ。
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