JP3984127B2 - 太陽光発電装置用設計支援装置および太陽光発電装置設計方法 - Google Patents

太陽光発電装置用設計支援装置および太陽光発電装置設計方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、太陽光発電装置に設けられる複数の太陽電池モジュールを、太陽電池ストリングを構成するために複数のグループに分類する太陽光発電装置用設計支援装置および太陽光発電装置設計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
太陽光発電装置は、太陽光を受光することによって、光エネルギーを直接電力に変換する装置である。太陽光発電装置は、発電時に二酸化炭素などを発生せず、他の発電装置に比べて周囲の環境への影響が少なく、クリーンな発電装置として用いられている。近年、環境問題への意識の高まりとともに、公共建築物だけでなく、一般家屋にも太陽光発電装置が設置されつつある。
【0003】
太陽光発電装置は、数個〜数10個の太陽電池モジュールが組合わされて構成される。太陽電池モジュールは、太陽光を受光することによって直流電流を出力し、太陽電池モジュールが複数接続される太陽光発電装置もまた、直流電流を生じて、直流電力を発電する。太陽光発電装置は、直流電力を交流電力に変換するパワーコンディショナを有する。発電した直流電力は、パワーコンディショナによって交流電力に変換されて、コンセントなどの各電力供給端末に配電される。
【0004】
太陽光発電装置は、太陽電池モジュールが複数直列に接続される太陽電池ストリングを複数備える。各太陽電池ストリングは、パワーコンディショナに並列に接続される。太陽電池ストリングの出力電圧は、太陽電池モジュールが複数直列に接続されることによって調整されて、パワーコンディショナの定格入力電圧に設定される。
【0005】
たとえばパワーコンディショナの定格入力電圧が直流200Vの場合、太陽電池ストリングは、複数の太陽電池モジュールが直列接続されて直流200Vの電圧が出力電圧となるように構成される。このように太陽電池ストリングは、直列接続される太陽電池モジュールの集合である。
【0006】
太陽電池ストリングの出力電流は、直列接続した太陽電池モジュールのうちで、最小の出力電流に制限される。したがって受光面に照射される日射量が低下して、太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールのうちの1つの出力電流が低下すると、太陽電池ストリング全体の出力電流が低下してしまい、ひいては太陽光発電装置の発電能力が低下してしまう。
【0007】
複数の太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置全体としての出力電流の低下を小さくするために、複数の太陽電池ストリングに影がかかることを防いで、影が1つの太陽電池ストリングに集中するように太陽電池ストリングを構成するという考え方がある。このような考え方がたとえば「新太陽エネルギー利用ハンドブック(日本太陽エネルギー学会発行)」に示されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
屋外に設置される太陽光発電装置などの場合、太陽光発電装置の設置位置、日射量の時間的変化および太陽光を遮る遮蔽物の影響などによって、太陽電池モジュール毎に日射量にばらつきが生じてしまう。
【0009】
上述するように受光面に照射される日射量が低下した太陽電池モジュールを含んで構成される太陽電池ストリングはその出力電流が低下し、ひいては太陽光発電装置の出力電流が低下してしまう。したがって、太陽電池モジュールの公称最大出力に基づいて推定される太陽光発電装置の出力電流に比較して、実際の出力電流が著しく低下するという問題がある。
【0010】
従来、太陽電池モジュールが受光する日射量のばらつきに応じて、太陽電池ストリングとして構成される各太陽電池モジュールを決定する考え方はあっても、具体的に太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールのグループを決定することが容易ではなく、実用的な方法および装置が実現されていない。
【0011】
したがって、太陽電池モジュール毎に照射される日射量にばらつきがある場合には、太陽電池ストリングを構成する各太陽電池モジュールの出力電流をそろえることができない。これによって太陽電池ストリングの出力電流は構成される太陽電池モジュールのうち最小の出力電流に制限され、太陽光発電装置の発電電力量が低下してしまう。
【0012】
したがって本発明の目的は、太陽電池モジュール毎の日射量のばらつきに起因する出力電流の低下を抑える太陽光発電装置を設計する実用的な太陽光発電装置用設計支援装置および太陽光発電装置設計方法を提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、複数の太陽電池モジュールが直列接続されて太陽電池ストリングが構成され、複数の太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置を設計するための太陽光発電装置用設計支援装置であって、
各太陽電池モジュールが配置される位置である配置位置毎に受光する光の放射照度を表す受光照度情報を算出する受光照度情報算出手段と、
前記受光照度情報に基づいて、配置位置に応じた各太陽電池モジュールの出力電流の値をそれぞれ算出する出力電流算出手段と、
各太陽電池モジュールの出力電流の値に基づいて、異なる2つの太陽電池モジュールが直列接続された場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する差分情報算出手段と、
2つの太陽電池モジュールを互いに直列接続する場合の接続の難易度を表す接続難易度情報と前記差分情報とをともに用いて、直列接続した場合に、電気量の損失が少なくなり、かつ、接続が容易となる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループを表すグループ情報を作成するグループ情報作成手段とを有することを特徴とする太陽光発電装置用設計支援装置である。
【0014】
本発明に従えば、受光照度情報に基づいて、配置位置毎の放射照度に応じた太陽電池モジュールの出力電流の値を算出し、出力電流の値に基づいて、2つの太陽電池モジュールが直列接続された場合の電気量の損失を算出し、この損失が少なくなる太陽電池モジュール同士の集まる複数のグループに分類する。直列接続された太陽電池モジュールの電気量の損失を数値化して比較することによって、その2つの太陽電池モジュールの出力電流の近似度を容易に判断することができる。これによって出力電流が近似するグループに複数の太陽電池モジュールを、分類することができる。
【0015】
このように分類されるグループに基づいて太陽電池ストリングを設計することによって、出力電流の値が近似する複数の太陽電池モジュールを備える太陽電池ストリングを実用可能に設計することができる。
【0016】
したがって、配置位置毎の放射照度がばらつく場合であっても、出力電流の値が近似する太陽電池モジュールによって、太陽電池ストリングを構成することができる。これによって太陽電池ストリングを構成する各太陽電池モジュールの出力電流の値に比べて、太陽電池ストリングの出力電流の値が著しく低下することなく、太陽光発電装置の発電電力量の低下を抑えることができる。
しかも接続難易度情報にも基づいて、接続が容易となる太陽電池モジュールが1つのグループに属するようにするので、太陽電池モジュールの接続が容易または適切な太陽電池ストリングを設計することができる。したがって前述のようにして発電電力量の低下を抑えた上で、太陽電池モジュールの接続が容易または適切となる太陽光発電装置を設計することができる。
また本発明は、前記グループ情報作成手段は、前記差分情報に予め定める損失重み係数を積算した重み付け損失量と、前記接続難易度情報に予め定める難易度重み係数を積算した重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする。
本発明に従えば、重み付け損失量と重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することによって、太陽電池モジュール同士の接続の難易度と太陽電池ストリングの発電電力量とのバランスの取れたグループ情報を作成することができる。これによって接続が容易または適切でかつ発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。また太陽電池モジュール同士の接続の容易さまたは適切さと太陽電池ストリングの発電電力量とのいずれをどの程度優先するかを、損失重み係数および難易度重み係数によって設定することができ、接続の容易さまたは適切さおよび発電電力量の優先程度を調整可能に、グループ情報を設計することができる。
【0017】
また本発明は、前記受光照度情報に表される放射照度は、配置位置における時間帯別の太陽光の放射照度である時間帯別照度であり、前記出力電流の値は、時間帯別照度に応じて算出される時間帯別の出力電流の値であることを特徴とする。
【0018】
本発明に従えば、時間帯別照度を用いて、太陽電池モジュールの時間帯別の出力電流の値を算出する。したがって各時間帯毎の電気量の損失に基づいて、差分情報をより正確に算出することができる。これによって太陽電池モジュールの出力電流がさらに近似する太陽電池モジュールのグループを算出して太陽電池ストリングを設計することができる。また太陽電池ストリングは、時間帯毎に出力電流が低下することが防止されるので、さらに発電電力量の低下を抑えた太陽電池ストリングを設計することができる。なお時間帯は、分単位、時間単位、日単位、月単位および季節単位のいずれであってもよい。
【0019】
また本発明は、前記受光照度情報算出手段は、配置位置を表す太陽電池モジュール配置情報と、各配置位置との相対的な位置関係が既知であり、予め設定される観測位置における観測平面の日射量を表す観測照度情報とに基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0020】
本発明に従えば、受光照度情報算出手段によって、観測平面の日射量を表す観測照度情報と、配置位置を表す太陽電池モジュール配置情報とに基づいて、配置位置毎に受光する放射照度を表す受光照度情報を算出する。このように観測照度情報を用いて、配置位置での放射照度を表す受光照度情報を算出することによって、より現実的な放射照度を算出し、信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0021】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得手段をさらに備え、
前記受光照度情報算出手段は、地域情報に基づいて、設置地域に対応する受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0022】
本発明に従えば、地域情報取得手段によって、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得し、受光照度情報算出手段が、地域情報に基づいて受光照度情報を算出する。これによって太陽光発電装置が設置される設置地域に応じた放射照度を算出することができる。したがってさらに現実的な放射照度を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0023】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得手段と、
予め設定される複数の観測位置における各観測平面の日射量を表す各観測照度情報を蓄積する観測照度情報蓄積手段とをさらに備え、
前記受光照度情報算出手段は、各観測照度情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する観測照度情報を算出することを特徴とする。
【0024】
本発明に従えば、受光照度情報算出手段が、観測照度情報蓄積手段によって蓄積される複数の観測照度情報のうちから、地域情報に対応する観測照度情報を算出し、この観測照度情報と太陽電池モジュール配置情報とに基づいて、放射照度を算出することによって、設置地域に応じた実用的な受光照度情報を算出することができる。また太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた観測照度情報を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0025】
また本発明は、前記受光照度情報算出手段は、太陽光発電装置に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物の位置および形状を含む遮蔽物情報に基づいて、前記受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0026】
本発明に従えば、受光照度情報算出手段が、遮蔽物情報に基づいて受光照度情報を算出する。受光照度情報算出手段によって、太陽光を遮蔽する遮蔽物によって生じる配置位置毎の放射照度のばらつきを算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を得ることができる。
【0027】
また本発明は、前記受光照度情報算出手段は、前記遮蔽物情報に基づいて、太陽電池モジュールの配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるか、または太陽光が照射される陽位置であるかを判定し、この判定結果に基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0028】
本発明に従えば、受光照度情報算出手段が、配置位置が陰位置であるか陽位置であるかを判定し、判定結果に基づいて受光照度情報を算出する。遮蔽物によって太陽光が遮蔽される場合と、太陽光が直接照射される場合とで、配置位置の放射照度を異ならせることによって、遮蔽物による影の影響を考慮した受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0029】
また本発明は、前記受光照度情報算出手段は、各配置位置に予め定められる基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合に、太陽電池モジュールの配置位置を陰位置と判定することを特徴とする。
【0030】
本発明に従えば、配置位置の基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合の配置位置を、陰位置と判定することによって、配置位置毎の陰位置の判定を実現することができる。
【0031】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得手段と、
予め設定される複数の観測位置における太陽の位置を表す各太陽位置情報を蓄積する太陽位置情報蓄積手段とをさらに備え、
前記受光照度情報算出手段は、各太陽位置情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する太陽の位置を算出または抽出して、配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるかまたは太陽光が照射される陽位置であるかを、判定することを特徴とする。
【0032】
本発明に従えば、太陽位置情報蓄積手段によって蓄積される複数の太陽位置情報を用いて、受光照度情報算出手段が、地域情報に対応する太陽位置情報を算出または抽出する。これによって設置地域に応じた太陽の位置に基づいて、配置位置が陰位置であるかそうでないかを判定することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。また太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた太陽の位置を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0033】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される設置地域における代表位置の緯度および経度を含む緯度経度情報を取得する緯度経度情報取得手段と、
緯度経度情報に基づいて、代表位置における太陽の位置を表す太陽位置情報を算出する太陽位置算出手段とをさらに備え、
前記受光照度情報算出手段は、太陽位置算出手段によって算出された太陽位置情報に基づいて、設置地域に対応する太陽の位置を算出して、配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるかまたは太陽光が照射される陽位置であるかを、判定することを特徴とする。
【0034】
本発明に従えば、緯度経度情報取得手段によって、設置地域における太陽の位置を算出するための緯度および経度を含む緯度経度情報を取得し、緯度経度情報に基づいて、太陽位置算出手段が設置地域における太陽の位置を表す太陽位置情報を算出する。これによって設置地域に応じた太陽の位置に基づいて、配置位置が陰位置であるかそうでないかを判定することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0035】
また太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた太陽の位置を別途入力する必要がなく、受光照度情報算出手段が、配置位置が陰位置か陽位置かを判定することができ、利便性を向上することができる。
【0036】
また本発明は、前記グループ情報作成手段は、前記差分情報に基づいて、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるように前記グループ情報を算出することを特徴とする。
【0037】
本発明に従えば、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるようにグループ情報を算出することによって、予め定める時間帯の発電電力量の損失を、他の時間帯に比べて優先的に少なくすることができる。たとえば、冬季に比べて夏季の電気量の損失を優先的に少なくするようにグループ情報を算出することによって、冬季よりも夏季に多くの発電電力を得る太陽光発電装置を設計することができる。
【0038】
また本発明は、差分情報算出手段は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間で積分して差分情報を算出することを特徴とする。
【0039】
本発明に従えば、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間で積分して電気量の損失を表す差分情報を算出する。このように電気量の損失を表すことによって、2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失を容易に、かつ実用的に数値計算によって算出することができる。電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュール同士は、その時間帯毎の出力電流が近似することになる。
【0040】
直列接続した場合に、電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループに属する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングをそれぞれ構成することによって、発電電力量の低下を抑えた太陽電池ストリングを設計することができる。
【0041】
また本発明は、前記差分情報算出手段は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分して差分情報を算出することを特徴とする。
【0042】
本発明に従えば、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分することによって、差分情報に時間帯毎の重み付けを与えることができ、時間帯毎の電気量の損失に時間帯分布を持たせることができる。これによって所定の時間帯での損失を、他の時間帯での損失よりも少なくすることができる。このように計算によって2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失に時間分布を与えたグループ情報を算出することができ、利便性を向上することができる。
【0049】
また本発明は、前記グループ情報作成手段は、クラスタ分析手法を用いて、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することを特徴とする。
【0050】
本発明に従えば、クラスタ分析手法を用いて、太陽電池モジュールを複数のグループに分類することによって、グループに属する太陽電池モジュールを複数接続して、太陽電池ストリングとしたときに、発電電力の損失が少ない太陽電池モジュールのグループを、数値計算によって容易に分類することができる。
【0051】
また本発明は、複数の太陽電池モジュールが電気的に直列接続されて太陽電池ストリングが構成され、複数の太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置を設計するための太陽光発電装置設計方法であって、
各太陽電池モジュールが配置される位置である配置位置毎に受光する光の放射照度を表す受光照度情報を算出する受光照度情報算出工程と、
前記受光照度情報に基づいて、配置位置に応じた各太陽電池モジュールの出力電流の値をそれぞれ算出する出力電流算出工程と、
各太陽電池モジュールの出力電流の値に基づいて、異なる2つの太陽電池モジュールが直列接続された場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する差分情報算出工程と、
2つの太陽電池モジュールを互いに直列接続する場合の接続の難易度を表す接続難易度情報と前記差分情報とをともに用いて、直列接続した場合に、電気量の損失が少なくなり、かつ、接続が容易となる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループを表すグループ情報を作成するグループ情報作成工程とを有することを特徴とする太陽光発電装置である。
【0052】
本発明に従えば、出力電流算出工程で、受光照度情報に基づいて配置位置毎の放射照度に応じた太陽電池モジュールの出力電流の値を算出し、差分情報算出工程で、2つの太陽電池モジュールを直列接続した場合の電気量の損失を表す差分情報を算出し、差分情報に基づいて、グループ情報作成工程で、太陽電池モジュールが接続される場合の損失が少なくなる複数のグループを算出する。太陽電池モジュールの電気量の損失を数値化して比較することによって、その2つの太陽電池モジュールの出力電流の近似度を容易に判断することができる。これによって出力電流が近似するグループに複数の太陽電池モジュールを分類することができる。
【0053】
このように分類されるグループを表すグループ情報によって太陽電池ストリングを設計することによって、出力電流の値が近似する太陽電池モジュールを備える太陽電池ストリングを実用可能に設計することができる。
【0054】
したがって配置位置毎の放射照度がばらつく場合であっても、出力電流の値が近似する太陽電池モジュールによって、太陽電池ストリングを構成することができる。これによって太陽電池ストリングを構成する各太陽電池モジュールの出力電流の値に比べて、太陽電池ストリングの出力電流の値が著しく低下することなく、太陽光発電装置の発電電力量の低下を抑えることができる。
しかも接続難易度情報にも基づいて、接続が容易となる太陽電池モジュールが1つのグループに属するようにするので、太陽電池モジュールの接続が容易または適切な太陽電池ストリングを設計することができる。したがって前述のようにして発電電力量の低下を抑えた上で、太陽電池モジュールの接続が容易または適切となる太陽光発電装置を設計することができる。
また本発明は、前記グループ情報作成工程は、前記差分情報に予め定める損失重み係数を積算した重み付け損失量と、前記接続難易度情報に予め定める難易度重み係数を積算した重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする。
本発明に従えば、重み付け損失量と重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することによって、太陽電池モジュール同士の接続の難易度と太陽電池ストリングの発電電力量とのバランスの取れたグループ情報を作成することができる。これによって接続が容易または適切でかつ発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。また太陽電池モジュール同士の接続の容易さまたは適切さと太陽電池ストリングの発電電力量とのいずれをどの程度優先するかを、損失重み係数および難易度重み係数によって設定することができ、接続の容易さまたは適切さおよび発電電力量の優先程度を調整可能に、グループ情報を設計することができる。
【0055】
また本発明は、前記受光照度情報に表される放射照度は、配置位置における時間帯別の太陽光の放射照度である時間帯別照度であり、前記出力電流の値は、時間帯別照度に応じて算出される時間帯別の出力電流の値であることを特徴とする。
【0056】
本発明に従えば、時間帯別の出力電流の値を算出する。したがって各時間帯毎に電気量の損失に基づいて、差分情報を算出することができる。これによって太陽電池モジュールの出力電流がさらに近似する太陽電池モジュールのグループを算出して太陽電池ストリングを設計することができる。
【0057】
また本発明は、前記受光照度情報算出工程は、各配置位置を表す太陽電池モジュール配置情報と、各配置位置との相対的な位置関係が既知であり、予め設定される観測位置における観測平面の日射量を表す観測照度情報とに基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0058】
本発明に従えば、受光照度情報算出工程によって、観測位置における観測平面の日射量を表す観測照度情報と、配置位置を表す太陽電池モジュール配置情報とに基づいて、配置位置毎に受光する光の放射照度を表す受光照度情報を算出することができる。観測平面の日射量を用いることによって、信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0059】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得工程をさらに備え、
前記受光照度情報算出工程は、地域情報に基づいて、設置地域に対応する受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0060】
本発明に従えば、地域情報取得工程で、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得し、受光照度情報算出手段が、地域情報に基づいて受光照度情報を算出する。これによって太陽光発電装置が設置される設置地域毎に受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0061】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得工程と、
予め設定される複数の観測位置における各観測平面の各観測照度情報を蓄積する観測照度情報蓄積工程とをさらに備え、
前記受光照度情報算出工程は、各観測照度情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する観測照度情報を算出することを特徴とする。
【0062】
本発明に従えば、蓄積する複数の観測照度情報のうちから、受光照度情報算出工程で、地域情報に対応する観測照度情報を算出する。これによって、太陽光発電装置の設計者が、太陽光発電装置を設計する度に、設置地域に応じた観測照度情報を別途調べる必要がなく、利便性を向上することができる。
【0063】
また本発明は、前記受光照度情報算出工程は、太陽光発電装置に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物の位置および形状を含む遮蔽物情報に基づいて、前記受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0064】
本発明に従えば、受光照度情報算工程で、遮蔽物情報に基づいた受光照度情報を算出する。これによって太陽光発電装置に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物によって、配置位置毎に異なる受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を得ることができる。
【0065】
また本発明は、前記受光照度情報算出工程は、前記遮蔽物情報に基づいて、太陽電池モジュールの配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるか、または太陽光が照射される陽位置であるかを判定し、この判定結果に基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする。
【0066】
本発明に従えば、受光照度情報算出工程で、太陽電池モジュールの配置位置が陰位置であるか陽位置であるかを判定し、判定結果に基づいて受光照度情報を算出する。各配置位置が遮蔽物によって太陽光が遮蔽される場合と太陽光が直接照射される場合とで、その放射照度を変えることによって、遮蔽物による影の影響を考慮した受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0067】
また本発明は、前記受光照度情報算出工程は、各配置位置に予め定められる基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合に、太陽電池モジュールの配置位置を陰位置と判定することを特徴とする。
【0068】
本発明に従えば、受光照度情報算出工程で、配置位置の基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合の配置位置を、陰位置と判定することによって、配置位置毎の陰位置の判定を実現することができる。
【0069】
また本発明は、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得工程と、
予め設定される複数の観測位置における太陽の位置を表す各太陽位置情報を蓄積する太陽位置情報蓄積工程とをさらに備え、
前記受光照度情報算出工程は、各太陽位置情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する太陽の位置を算出または抽出して、配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるかまたは太陽光が照射される陽位置であるかを、判定することを特徴とする。
【0070】
本発明に従えば、蓄積する複数の太陽位置情報を用いて、受光照度情報算出工程で、地域情報に対応する太陽位置情報を算出または抽出する。これによって、太陽光発電装置の設計者が、太陽光発電装置を設計する度に、設置地域に応じた太陽の位置を別途調べる必要がなく、利便性を向上することができる。
【0071】
また本発明は、前記グループ情報作成工程は、前記差分情報に基づいて、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるように前記グループ情報を算出することを特徴とする。
【0072】
本発明に従えば、グループ情報作成工程で、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるようにグループ情報を算出することによって、予め定める時間帯の発電量を他の時間帯の発電量に比べて優先させることができる。
【0073】
また本発明は、差分情報算出工程は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間で積分して差分情報を算出し、
前記グループ情報作成工程は、差分情報に基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする。
【0074】
本発明に従えば、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間で積分して電気量の損失を表す差分情報を算出する。このように計算によって電気量の損失を表すことによって、2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失を容易に、かつ実用的に数値計算によって算出することができる。電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュール同士は、その時間帯毎の発電電流が近似することになる。
【0075】
直列接続した場合に、電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループに属する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングをそれぞれ構成することによって、電気量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。
【0076】
また本発明は、前記差分情報算出工程は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分して差分情報を算出し、
前記グループ情報作成工程は、差分情報に基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする。
【0077】
本発明に従えば、差分情報算出工程で、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分した差分情報を算出する。時間帯に対応して変化する変数によって時間帯毎の重み付けを与えることができ、時間帯毎の電気量の損失に時間帯分布を持たせることができ、必要な時間帯での電気量の損失を、他の時間帯での電気量の損失よりも少なくすることができる。このように計算によって2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失に時間分布を与えたグループ情報を算出することができ、利便性を向上することができる。
【0084】
また本発明は、前記グループ情報作成工程は、クラスタ分析手法を用いて、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することを特徴とする。
【0085】
本発明に従えば、グループ情報作成工程で、クラスタ分析手法を用いて、太陽電池モジュールを複数のグループに分類することによって、太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流が近似する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを構成するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することができる。
【0086】
また本発明は、前記太陽光発電装置設計方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0087】
本発明に従えば、コンピュータに前記太陽光発電装置設計方法を実行させることができる。これによって太陽電池ストリングの設計を短時間で容易に決定することができる。
【0088】
また本発明は、前記プログラムを記載したコンピュータ読取可能な記憶媒体である。
【0089】
本発明に従えば、記憶媒体をコンピュータに読み込ませることによって、前記太陽光発電装置設計方法をコンピュータに実行させることができる。
【0090】
また本発明は、前記太陽光発電装置設計方法を用いて設計されることを特徴とする太陽電池ストリングである。
【0091】
本発明に従えば、太陽電池ストリングが上述の太陽光発電装置設計方法によって設計されるので、直列接続した場合に電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールから構成されるため、出力電流の低下を抑えることができる。
【0092】
また本発明は、前記太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置である。
本発明に従えば、太陽電池ストリングが上述の太陽光発電装置設計方法によって設計されるので、直列接続した場合に電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールから構成されるため、出力電流の低下を抑えることができる。太陽電池ストリングを複数有する太陽光発電装置は、出力電流の低下が抑えられた太陽電池ストリングを有するので、太陽光発電装置もまた、その発電電力量の低下を抑えることができる。
【0093】
また本発明は、前記太陽光発電装置を備える太陽光発電屋根である。
本発明に従えば、太陽電池ストリングは、上述の太陽光発電装置設計方法によって設計されるので、出力電流の低下を抑えることができる。太陽電池ストリングを複数有する太陽光発電屋根は、出力電流の低下が抑えられた太陽電池ストリングを有するので、太陽光発電屋根もまた、その発電電力量の低下を抑えることができる。
【0094】
また本発明は、前記太陽光発電屋根を備える太陽光発電住宅である。
本発明に従えば、太陽電池ストリングは、上述の太陽光発電装置設計方法によって設計されるので、出力電流の低下を抑えることができる。太陽電池ストリングを複数有する太陽光発電住宅は、出力電流の低下が抑えられた太陽電池ストリングを有するので、太陽光発電住宅もまた、その発電電力量の低下を抑えることができる。
【0095】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の一形態である太陽光発電装置用設計支援装置1を示すブロック図であり、図2は、太陽光発電装置20の構成を簡略化して示す正面図である。図2に示すように、太陽光発電装置20は、建造物の太陽光が照射される部分に設けられ、たとえば家屋の屋根面21に設置される。
【0096】
太陽光発電装置20は、受光面が太陽に臨むように、複数の太陽電池モジュール22が屋根面21に配置される。太陽電池モジュール22は、受光面で太陽光を受光することによって発電し、出力電流が流れる。太陽光発電装置20は、構成される複数の太陽電池モジュール22を総合した発電電力を発電する。太陽光発電装置20を構成する太陽電池モジュール22は、個々の太陽電池モジュール22を特定する識別情報をそれぞれ有する。
【0097】
太陽電池モジュール22は、電気的に複数直列接続されて太陽電池ストリング23,24を構成し、複数の太陽電池ストリング23,24が電気的に複数並列に接続されて太陽電池アレイを構成する。複数の太陽電池ストリング23,24は、図示しないパワーコンディショナに並列に電気的に接続される。
【0098】
太陽電池ストリング23,24の出力電流は、太陽電池モジュールが直列接続されるので、構成される複数の太陽電池モジュール22のうち最も低い出力電流を発電する太陽電池モジュールの出力電流に限定される。したがって太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールのうちの1つが受光する放射照度が低い場合には、その太陽電池モジュールの出力電流が低下し、太陽電池ストリングの出力電流もまた低下する。
【0099】
太陽光発電装置用設計支援装置1(以下単に設計支援装置1と呼ぶ)は、太陽光発電装置20に構成される複数の太陽電池モジュール22を複数のグループに分類し、各グループに属する太陽電池モジュール22によって太陽電池ストリング23,24を構成するように設計する。または設計支援装置1は、太陽光発電装置20を構成する複数の太陽電池モジュール22のうちから、直列接続される太陽電池モジュール22を選択する。
【0100】
設計支援装置1は、太陽電池モジュール22が配置される配置位置別の受光する太陽光の放射照度を表す受光照度情報を算出し、受光照度情報に基づいて、配置位置に応じた各太陽電池モジュール22の出力電流の値をそれぞれ算出する。また配置位置毎の太陽電池モジュール22の出力電流の値に基づいて、異なる2つの配置位置に配置される太陽電池モジュール22を直列に電気的に接続した場合の電気量の損失を求める。電気量の損失が少ない太陽電池モジュールによって太陽電池ストリング23,24を構成するように、各太陽電池モジュール22を複数のグループに分類し、各グループの情報を表すグループ情報をそれぞれ作成する。
【0101】
すなわち設計支援装置1は、配置位置に照射される放射照度のばらつきによる発電電力量の損失を少なくするために、配置位置に配置される複数の太陽電池モジュール22を分類して、太陽電池ストリングの電気量の損失が少なくなるように、太陽電池ストリングを設計する。
【0102】
なお本発明において「電気量」は電流の値を時間で積分した値であり単位は、C(クーロン)である。また「電力量」は、電気量に電圧を掛けた値である。
【0103】
2つの太陽電池モジュールの起電圧が同じである場合には、2つの太陽電池モジュールを直列接続したときの電気量の損失と電力量の損失とは、比例関係となる。しかし太陽電池モジュールの起電圧が同じであるとは、限らないので電気量の損失と電力量の損失とが比例しない。したがって本発明では太陽電池モジュール毎の発電電力量を求めずに、2つの太陽電池モジュールを直列接続したときの電気量の損失に基づいて太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールを決定する。
【0104】
たとえば図2に示すように、個々の識別情報A〜Oが与えられる15個の太陽電池モジュールが屋根面に配置され、2つの太陽電池ストリング23,24が構成される場合、設計支援装置1は、太陽電池モジュール毎の放射照度分布に応じて、太陽電池ストリングとして構成したときの太陽電池ストリングの発電電力量の損失が少なくなるような、第1のグループ(A,B,C,F,G,H,M,N,O)と、第2のグループ(D,E,I,J,K,L)を表す各グループ情報を作成する。
【0105】
太陽光発電装置20は、第1のグループに属する太陽電池モジュール22によって、第1の太陽電池ストリング23が構成され、第2のグループに属する太陽電池モジュール22によって、第2の太陽電池ストリング24が構成される。
【0106】
図1に示すように、設計支援装置1は、太陽光発電装置20が設置される地域である設置地域を表す地域情報を取得する地域情報取得手段2と、太陽電池モジュール22の配置位置毎の放射照度を表す受光照度情報を算出する受光照度情報算出手段3と、受光照度情報に応じた太陽電池モジュール22毎の出力電流の値をそれぞれ算出する出力電流算出手段4と、出力電流の値に基づいて2つの太陽電池モジュールが接続された場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する差分情報算出手段5と、差分情報に基づいて太陽電池モジュール22を複数のグループに分類して太陽電池ストリング23,24を構成するためのグループを表すグループ情報を作成するグループ情報作成手段6とを含んで構成される。
【0107】
地域情報は、設置地域を特定する情報であって、予め設定される複数の地域のうち、1つの地域を表す。たとえば地域情報は、国内255箇所の地域のうち、設置地域が属する地域を表す。または地域情報は、太陽光発電装置20が設置される住所、太陽光発電装置が設置される緯度および経度などの情報であってもよい。
【0108】
受光照度情報は、太陽電池モジュール22が配置される配置位置毎の放射照度を表し、時間帯別の放射照度を含む情報である。本発明でいう時間帯は、分単位、時間単位、日単位、月単位および季節単位のいずれであってもよく、またたとえば時間的に不連続な放射照度の情報を補間することによって、連続的に時間変化する放射照度として与えられてもよい。
【0109】
さらに設計支援装置1は、予め定められる各情報を蓄積する複数の蓄積手段7〜12を有する。設計支援装置1は、太陽光発電装置20を構成する太陽電池モジュール22が配置される配置位置を表す配置位置情報を蓄積する配置位置情報蓄積手段7と、地域情報によって特定される各地域をそれぞれ代表する観測位置での時間帯毎の放射照度を表す観測照度情報と前記観測位置での時間帯毎の太陽の方向または太陽の位置を表す太陽位置情報とを蓄積する観測照度太陽位置情報蓄積手段8と、太陽光発電装置20に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物を表す遮蔽物情報を蓄積する遮蔽物情報蓄積手段9と、受光面の放射照度に対する太陽電池モジュール20の出力電流特性などの太陽電池モジュールの機能を表すモジュール機能情報を蓄積するモジュール機能情報蓄積手段10と、予め定める時間帯での電気量の損失を少なくするための時間帯優先情報を蓄積する時間帯優先情報蓄積手段11と、2つの太陽電池モジュールを直列接続した場合の接続の難易度を表す接続難易度情報および発電電力量と接続の難易度とに関する優先関係を表すグループ優先度情報を含む接続情報蓄積手段12とを有する。これらの各蓄積手段7〜12は、複数の情報がデータベース化されて蓄積される。
【0110】
配置位置情報は、太陽光発電装置に配置される太陽電池モジュール毎の位置と、受光面に垂直な仮想直線の水平面に対する角度すなわち受光面の傾斜面と、受光面に垂直な仮想直線の延びる方位すなわち受光面の方位角とを含んで表される。
【0111】
観測照度情報は、各地域毎に予め設定される観測位置における観測平面の太陽光による放射照度である観測照度を表す。観測平面は予め定められる位置に設定されるので、観測平面と太陽電池モジュール22の受光面とは、相対的に既知な位置関係となる。また太陽位置情報は、各地域毎に予め設定される観測位置における時間帯毎の太陽の方向または位置を表す情報である。
【0112】
このような観測照度および太陽の位置は、たとえば日本気象協会が、新エネルギー産業技術総合開発機構(New Energy Development Organization:NEDO)の委託研究によってまとめた「日射量基礎調査」等を用いることによってデータベースとして予め作成することができる。「日射量基礎調査」には、観測平面の傾斜角毎、方位角毎の日射量が求められ、国内255箇所の年間および季節毎に日射量が最も高い最適傾斜角などが求められている。観測照度が測定される観測平面はたとえば水平に設定される。
【0113】
なお、日射量とは、単位時間内、単位面積に太陽光によって照射されるエネルギー量である。したがって基準とする単位は、エネルギーの単位であるJ(ジュール)を面積であるm(平方メーター)と時間であるs(秒)とで割った単位W/mである。すなわち日射量とは、太陽光による放射照度である。一般的には、1日を単位とする日射量を示し、(kWh/m・日)を単位とすることが多い。24h=1日であるので、1000(W/m)=24(kWh/m・日)である。
【0114】
遮蔽物情報は、太陽電池モジュール22が配置される太陽光発電装置20の配置部分、太陽電池モジュール22自体および太陽光発電装置20の近隣の建造物などの太陽光を遮蔽する遮蔽物の位置および形状を含んで表される。
【0115】
太陽電池モジュールのモジュール機能情報は、少なくとも、受光面の放射照度に対する太陽電池モジュール20の出力電流特性の情報を含み、その他に、温度に対する出力電流特性の情報、経年による出力電流の変化量を表す情報を含んでもよい。
【0116】
接続難易度情報は、太陽電池モジュール22を直列接続する場合に、各太陽電池モジュール間の配線の難しさまたは不適切さ、すなわち接続の難易度を数値で表した情報である。接続難易度情報が大きくなればなるほど接続が困難になる。
【0117】
たとえば距離が遠く離れている太陽電池モジュール22の間を配線するほうが、近い距離にある太陽電池モジュールの間を配線するより難しいまたは不適切である場合、各太陽電池モジュール間の距離に応じた値が接続難易度情報として与えられる。
【0118】
またたとえば配線ケーブルの長さが長いほうが難しいまたは不適切である場合、各太陽電池モジュール間に配線する場合のケーブルの長さに応じた値が接続難易度情報として与えられる。
【0119】
地域情報取得手段2は、設計支援装置1の外部から地域情報が入力されると、設置地域を特定する地域情報を取得し、地域情報を受光照度情報算出手段3に与える。
【0120】
受光照度情報算出手段3は、地域情報取得手段2から与えられた地域情報と、太陽電池モジュール22の配置位置情報と、地域情報が特定する観測照度情報と、地域情報が特定する太陽位置情報と、遮蔽物情報とに基づいて、太陽電池モジュール22が配置される配置位置毎に照射される太陽光の放射照度を表す受光照度情報を算出する。
【0121】
出力電流算出手段4は、受光照度情報算出手段3によって算出された配置位置毎の放射照度と、モジュール機能情報とから各配置位置に配置される太陽電池モジュール22の時間帯別の出力電流の値を算出する。
【0122】
差分情報算出手段5は、出力電流算出手段4によって算出された異なる2つの配置位置に配置される太陽電池モジュール22の時間帯別出力電流の差の絶対値を所定時間積分して、2つの太陽電池モジュール22が直列された場合に損失する電気量を表す差分情報を算出する。
【0123】
グループ情報作成手段6は、差分情報算出手段5によって算出された差分情報に基づいて、太陽電池モジュール22を複数のグループに分類して太陽電池ストリング23,24を構成するためのグループ情報を作成する。
【0124】
図3は、設計支援装置1が行う動作を示すフローチャートである。設計支援装置1は、ステップs1で、装置外部から設置地域および、太陽光発電装置20の種類を表す情報などを含む設計条件が決定され、太陽光発電装置の設計のための準備が終了すると、ステップs2に進み、動作を開始する。
【0125】
ステップs2では、地域情報取得工程が行われ、地域情報取得手段2によって、設置地域を表す地域情報を取得する。地域情報の取得が完了するとステップs3に進む。
【0126】
ステップs3では、受光照度算出工程が行われ、配置位置情報、観測照度情報、太陽位置情報および遮蔽物情報に基づいて、受光照度算出手段3によって太陽電池モジュール22が配置される配置位置毎の受光照度情報を算出し、ステップs4に進む。
【0127】
ステップs4では、出力電流算出工程が行われ、モジュール機能情報と、ステップs3で算出した受光照度情報とに基づいて、出力電流算出手段4によって、配置位置毎の太陽電池モジュール22の出力電流の値を算出し、ステップs5に進む。
【0128】
ステップs5では、差分情報算出工程が行われ、ステップs4で算出した出力電流の値に基づいて、差分情報算出手段5によって、2つの異なる配置位置に配置される太陽電池モジュールが接続された場合の電気量の損失を表す差分情報を算出し、ステップs6に進む。
【0129】
ステップs6では、グループ情報作成工程が行われ、グループ情報作成手段6によって、接続された場合の電気量の損失が少ない太陽電池モジュール毎に複数のグループに分類し、太陽電池ストリングを構成するためのグループ情報を作成し、ステップs7に進む。
【0130】
ステップs7では、設計支援装置1の動作を終了する。たとえば設計支援装置1は、ステップs6で作成したグループ情報を表示画面に表示および用紙に印刷する手段を有してもよく、太陽光発電装置の設計者が確認可能な状態に出力することによって、さらに利便性を向上させることができる。
【0131】
図4は、受光照度情報算出工程の動作を示すフローチャートである。受光照度情報算出工程は、受光照度情報算出手段3の動作によって行われる。受光照度情報算出手段3は、ステップa1において、地域情報取得手段2によって地域情報が取得された状態になるとステップa2に進み、動作が開始される。
【0132】
ステップa2では、受光照度情報算出手段3は、地域情報取得手段2から地域情報を取得し、ステップa3に進む。ステップa3では、受光照度情報算出手段3は、設置地域に応じた観測照度と太陽の位置とを表す情報を、観測照度太陽位置情報蓄積手段8から取得し、ステップa4に進む。
【0133】
ステップa4では、受光照度情報算出手段3は、配置位置情報蓄積手段7から、太陽光発電装置20を構成する太陽電池モジュール毎の配置位置を表す配置位置情報を取得し、ステップa5に進む。
【0134】
ステップa5では、受光照度情報算出手段3は、遮蔽物情報蓄積手段9から太陽光発電装置に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物を表す遮蔽物情報を取得し、ステップa6に進む。
【0135】
ステップa6では、受光照度情報算出手段3は、ステップa3で取得した太陽位置情報とステップa5で取得した遮蔽物情報とに基づいて、各配置位置が、時間帯毎に、陰位置であるか陽位置であるかを判定する。陰位置は、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される位置であり、陽位置は、太陽光が直接照射される位置である。
【0136】
具体的には、配置位置毎に予め定められる基準位置と光源すなわち太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合に、太陽電池モジュールの配置位置を陰位置と判定し、そうでない場合は陽位置と判定する。たとえば基準位置として、配置位置の中心位置が定められる。
【0137】
太陽の位置は、太陽光発電装置に対して時間的に変位するので、配置位置が陰位置となるか陽位置となるかも時間的に変化する。したがって、受光照度情報算出手段3は、時間帯毎の太陽の位置に応じて、時間帯毎に配置位置が陰位置になるか陽位置になるかを判定する。このように配置位置毎に時間帯別に陰位置であるか陽位置であるかの判定が完了すると、ステップa7に進む。
【0138】
ステップa7では、配置位置毎の時間帯別の受光照度情報を算出する。受光照度情報算出手段3は、ステップa3で取得した観測照度とステップa4で取得した配置位置情報とに基づいて、各配置位置に照射される放射照度を算出する。陽位置として判定された配置位置での受光照度は、観測照度に設定され、陰位置として判定された配置位置での受光照度は、陰位置に対応した受光照度に設定する。たとえば陽位置の放射照度は陰位置の放射照度よりも高く設定される。
【0139】
また受光照度算出手段3は、観測照度が測定される観測平面に対する配置位置の位置関係と、配置位置に対する太陽の位置関係とによって、各配置位置のさらに正確な放射照度を算出してもよく、この場合にも、配置位置が陰位置である場合は、陰位置に対応した放射照度に決定し、配置位置が陽位置である場合は、陽位置に対応した放射照度に決定してもよい。
【0140】
なお、遮蔽物による太陽光の遮蔽だけではなく、受光照度情報算出手段3は、遮蔽物による太陽光の反射、吸収、透過および屈折などによる放射照度の変化を考慮して、受光照度情報を算出してもよい。このように反射、吸収、透過および屈折による放射照度の変化を考慮することによって、より現実的な信頼性の高い放射照度を算出することができる。各配置位置の時間帯別の受光照度情報を算出するとステップa8に進み、ステップa8では、受光照度情報算出手段3は、動作を終了する。
【0141】
図5は、出力電流算出工程の動作を示すフローチャートである。出力電流算出工程は、出力電流算出手段4の動作によって行われる。出力電流算出手段4は、ステップb1において、受光照度情報算出手段3によって受光照度情報が算出された状態になると、ステップb2に進み、動作が開始される。
【0142】
ステップb2では、出力電流算出手段4は、受光照度情報算出手段3が算出した配置位置毎の時間帯別の放射照度を取得し、ステップb3に進む。ステップb3では、出力電流算出手段4は、モジュール機能情報蓄積手段10から受光面の放射照度に対する太陽電池モジュールの出力電流の特性を取得し、ステップb4に進む。
【0143】
ステップb4では、出力電流算出手段4は、ステップb2で取得した配置位置毎の時間帯別の放射照度と、ステップb3で取得した受光面の放射照度に対する太陽電池モジュールの出力電流の特性とに基づいて、太陽電池モジュールが各配置位置に配置された場合の、太陽電池モジュールの出力電流を算出する。なお、出力電流算出手段4は、陰位置、受光面の汚れ、温度上昇における出力電流の低下を算出し、この低下分を減算して時間帯別の出力電流の値としてもよい。
【0144】
配置位置毎の時間帯別の出力電流の値が算出されると、ステップb5に進み、ステップb5では、出力電流算出手段4は、動作を終了する。
【0145】
差分情報算出工程は、差分情報算出手段5によって行われる。差分情報算出工程は、差分情報算出手段5が、異なる2つの太陽電池モジュールの時間帯別出力電流の差の絶対値を時間で積分して、配置位置に配置された太陽電池モジュールを直列接続した場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する。
【0146】
2つの太陽電池モジュールを直列接続した場合には、接続された2つの太陽電池モジュールから出力される出力電流は、2つの太陽電池モジュールのうちの少ないほうの出力電流となる。太陽電池モジュールが接続された場合の電気量の損失は、2つの太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流の値の差の絶対値を時間で積分した値とする。
【0147】
図6は、2つの太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流を示すグラフである。図6(1)は、識別情報がAである太陽電池モジュールである太陽電池モジュール22Aと、識別情報がBである太陽電池モジュールである太陽電池モジュール22Bとの2つの太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流を示し、図6(2)は、太陽電池モジュール22Aと、識別情報がCである太陽電池モジュールである太陽電池モジュール22Cとの2つの太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流を示す。
【0148】
太陽電池モジュール22Bの出力電流52と、太陽電池モジュール22Aの出力電流51との時間帯毎の差の絶対値を時間で積分した損失量53は、太陽電池モジュール22Cの出力電流55と、太陽電池モジュール22Aの出力電流51との時間帯毎の差の絶対値を時間で積分した損失量56に比べて多い。
【0149】
すなわち太陽電池モジュール22Aと太陽電池モジュール22Cとは時間帯毎の出力電流が近似しており、太陽電池モジュール22Aと太陽電池モジュール22Bとは時間帯毎の出力電流が近似していない。
【0150】
このように2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失は、2つの太陽電池モジュールの出力電流の時間帯毎の差分の絶対値を時間で積分した値に対応する。
【0151】
時間的に変化する一方の太陽電池モジュールの出力電流をI(t)とし、時間的に変化する他方の太陽電池モジュールの出力電流をI(t)とすると、2つの太陽電池モジュールを直列接続したときの2つの太陽電池モジュールの電気量の損失を表す差分情報Fは、次式によって表される。
【数1】
Figure 0003984127
【0152】
図6(1)に示すように、出力電流の値が時間帯毎に近似していない2つの太陽電池モジュール22A,22Cは、その出力電流の差が大きく、したがって2つの太陽電池モジュール22A,22Cを接続した場合の電気量の損失が多くなる。また図6(2)に示すように、出力電流の値が近似している2つの太陽電池モジュール22A,22Cは、その出力電流の差が小さく、したがって2つの太陽電池モジュール22A,22Cを接続した場合の電気量の損失が少なくなる。
【0153】
差分情報算出工程では、差分情報算出手段5が、各配置位置に配置される太陽電池モジュール毎の時間帯別出力電流の値を出力電流算出手段4から取得し、2つの太陽電池モジュールを接続した場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する。
【0154】
【表1】
Figure 0003984127
【0155】
表1は、差分情報算出手段5によって算出され、図2に示される識別情報がA〜Eまでの5つの太陽電池モジュールのうちの2つを直列接続した場合の差分情報を例示した表である。差分情報が小さいほど各時間帯毎の出力電流が近似し、接続された2つの太陽電池モジュールの損失量が少なくなる。例えば、表1に示すように識別情報Cで示される太陽電池モジュールと識別情報Eで示される太陽電池モジュールとを接続した場合の差分情報は、1.0となる。
【0156】
図7は、グループ情報作成工程の動作を示すフローチャートである。グループ情報作成工程は、グループ情報作成手段6によって行われる。グループ情報作成手段6は、ステップc1において、差分情報算出手段5によって差分情報が取得された状態になるとステップc2に進み、動作が開始される。
【0157】
ステップc2では、グループ情報作成手段6は、差分情報算出手段5から差分情報を取得し、ステップc3に進む。ステップc3では、太陽電池モジュールを接続するための配線の難しさまたは不適切さを数値で表した接続の難易度を表す接続難易度情報を取得または算出する。たとえば、グループ情報作成手段6は、接続情報蓄積手段12から接続の難易度を表す接続難易度情報を取得する。または太陽電池モジュールが配置される配置位置に基づいて算出する。
【0158】
【表2】
Figure 0003984127
【0159】
表2は、図2に示される識別情報がA〜Eまでの5つの太陽電池モジュールのうちの2つを直列接続した場合の接続の難易度を例示した表である。接続難易度情報が大きいほど2つの太陽電池モジュールの接続が難しくまたは不適切になる。例えば、表2に示すように、識別情報Cで示される太陽電池モジュールと識別情報Eで示される太陽電池モジュールとを接続した場合の接続難易度情報は、2.5となる。このような接続難易度情報を取得するとステップc5に進む。
【0160】
ステップc5では、グループ情報作成手段6は、グループ化係数を算出する。グループ化係数は、差分情報と接続難易度情報とを複合したものであり、2つの太陽電池モジュールを接続した場合の電気量の損失および接続の難易度を含む太陽電池モジュールの総合的な接続の適正度を示す。
【0161】
グループ化係数は、(2)式によって算出される。
【数2】
Figure 0003984127
【0162】
(2)式において、Rijは、識別番号がiの太陽電池モジュールと、識別番号がjの太陽電池モジュールとを接続したときのグループ化係数である。またEijは、識別番号がiの太陽電池モジュールと識別番号がjの太陽電池モジュールとを接続したときの差分情報である。またCijは、識別番号がiの太陽電池モジュールと、識別番号がjの太陽電池モジュールとを接続したときの接続難易度情報である。またKおよびLは予め定められる係数であり、Kは、差分情報に重み付けをする損失重み係数であり、Lは、接続難易度情報に重み付けをする難易度重み係数である。
【0163】
(2)式に示すように、グループ化係数は、損失重み係数を差分情報に積算した重み付け損失量と、難易度重み係数を接続難易度情報に積算した重み付け難易度とを足し合わせた差分難易度複合情報である。
【0164】
グループ情報作成手段6は、接続される2つの太陽電池モジュール毎に上述するグループ化係数を算出し、すべての接続の組合わせのグループ化係数を算出すると、ステップc5に進む。
【0165】
ステップc5では、グループ情報作成手段6が、ステップc4で算出したグループ化係数に基づいて、グループ化係数が小さい太陽電池モジュール同士が1つのグループに含まれるように複数のグループ情報を作成する。グループ情報は、たとえば識別情報のリストとして構成される。このグループに含まれる識別情報を有する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングが設計される。
【0166】
グループ情報作成手段6は、1つのグループで1つの太陽電池ストリングを構成するための制約条件を満足するようにグループ情報を作成する。
【0167】
たとえばグループ情報作成手段6は、複数のグループにともに、同一の識別情報を有する太陽電池モジュールが含まれることがなく、また1つの太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールの出力電圧の合計をパワーコンディショナの定格入力電圧に設定するなどの設計上の制約条件を満足するようにグループ情報を作成する。
【0168】
グループ情報を作成する具体的な方法は、たとえばグループ化係数を基とするクラスタ分析手法などの統計的手法に、前記設計上の制約条件を加えたアルゴリズムを用いればよい。また設計上の制約条件を充たすグループ情報を求め、前記グループ情報に含まれる識別情報の太陽電池モジュール間のグループ化係数に基づいて評価して、評価が高いものをグループ情報として選択してもよい。
【0169】
以上のような設計支援装置1は、たとえば数値演算可能なコンピュータによって実現可能である。地域情報取得手段2は、キーボードなどの外部からの命令を取得可能な手段によって実現される。各蓄積手段7〜12は、コンピュータが有する読出し可能な記憶媒体によって実現され、記憶媒体内に各情報が蓄積される。
【0170】
また受光照度情報算出手段3、出力電流算出手段4、差分情報算出手段5およびグループ情報作成手段6は、上述する各工程を実行させるためのプログラムをコンピュータが取得し、プログラムによって各工程を実行することによって各手段の機能を実現することができる。このような各工程を実行させるプログラムは、コンピュータ読取可能な記憶媒体に記憶されていてもよい。このように上述する太陽光発電装置設計方法をコンピュータによって実行させることによって、太陽電池ストリングを短時間でかつ容易に設計することができる。また上述する太陽光発電装置設計方法は、手動で計算してもよい。
【0171】
また本発明の方法および装置によって、設計される太陽電池ストリングは、放射照度に基づいて算出される各時間帯毎の電流の値が近似するグループに属する太陽電池モジュールによって構成される。いいかえると2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングが構成される。
【0172】
これによって太陽電池モジュール毎の受光面の放射照度のばらつきに起因する発電電力の低下を防止することができる。またこのような太陽電池ストリングを含んで構成される太陽光発電装置、太陽光発電装置を有する太陽光発電屋根、太陽光発電屋根を有する太陽光発電住宅もまた、放射照度のばらつきによる発電力低下を防止することができる。
【0173】
以上のように本発明の実施の一形態によれば、グループ情報作成手段によって、差分情報に基づいて、時間帯毎の出力電流が互いに近似する太陽電池モジュールを1つのグループとすることによって電気量の損失が少ない複数のグループに分類することができる。
【0174】
したがって、各グループに属する識別情報の太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを構成することで、発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。
【0175】
また時間帯別の日射量の変化に基づいて、放射照度が算出されるので、時間帯別の発電電力量の低下を抑えて、さらに発電電力量の損失が少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0176】
また設置地域を特定する地域情報に基づいて、観測照度情報蓄積手段から、設置地域に応じた観測照度情報を算出することによって、設置地域に応じた実用的な受光照度情報を算出することができる。また太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた観測照度情報を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0177】
また遮蔽物情報に基づいて、配置位置が陰位置であるか陽位置であるかを判定でき、遮蔽物による影の影響を考慮した受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0178】
また2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間によって積分することによって、時間的に変化する各出力電流の損失の総和を表す差分情報を算出する。このような計算によって電気量の損失を数値的に表すことによって、2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失を容易に、かつ実現可能に算出することができる。
【0179】
また接続難易度情報に基づいてグループ情報を作成するので、太陽電池モジュール同士の接続が容易または適切でかつ、太陽電池ストリングの発電電力量の損失の少ないグループ情報を作成することができる。したがって太陽電池モジュールの接続が容易または適切でかつ、発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。
【0180】
また重み付け損失量と、重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することによって、グループ情報作成時に、太陽電池モジュール同士の接続の難易度と太陽電池ストリングの発電電力量とのバランスの取れたグループ情報を作成することができる。
【0181】
またクラスタ分析手法を用いて、差分難易度複合情報に基づいて、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類するので、太陽電池モジュールの接続が容易または適切でかつ太陽電池ストリングの発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを構成するように、数値計算によって容易に各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することができる。
【0182】
また本発明の他の実施の形態として、差分情報算出手段5が、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュール22の各時間帯毎の出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数W(t)を積算した積算値を積分して差分情報を算出してもよい。すなわち時間的に変化する変数をW(t)とすると、次式で表される。
【数3】
Figure 0003984127
【0183】
このように時間に対応して変化する変数W(t)を積算することによって、差分情報に時間帯毎の重み付けを与えることができ、時間帯毎の電気量の損失に時間帯分布を持たせることができる。これによって必要な時間帯での電気量の損失を、他の時間帯での電気量の損失よりも少なくすることができる。計算によって2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失に時間分布を与えたグループ情報を数値的に実現可能に算出することができ、利便性を向上することができる。このような実施の他の形態について、説明を省略した構成については、上述の実施の一形態と同様であり、同様の効果を得ることができる。
【0184】
このような方法は、ある特定の時間帯の発電量を他の時間帯の発電より優先して多くしたい場合などに用いることができる。たとえば他の季節に比べて、夏季に多くの発電を行いたい場合には、夏季に対して大きくなるように変数W(t)を設定することによって夏季の発電電力量の損失が少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0185】
上述するように、ある時間帯の損失を優先的に少なくするときの差分情報は、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を積分して算出することができ、数値計算によって容易に求めることができる。
【0186】
また本発明のさらに他の実施の形態として、太陽の位置を表す太陽位置情報を蓄積せずに、設置地域の緯度および経度を取得する緯度経度取得手段と、太陽の位置を算出する太陽位置算出手段とを有していてもよい。
【0187】
緯度経度情報取得手段によって取得された緯度経度情報に基づいて、太陽位置算出手段が設置地域における太陽位置情報を算出または抽出することができる。受光照度情報算出手段は、太陽位置算出手段が算出した設置地域における太陽の位置に基づいて、配置位置が陰位置か陽位置かを判定することができる。これによって、太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた太陽の位置を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。このような実施のさらに他の形態について、説明を省略した構成については、上述の実施の一形態と同様であり、同様の効果を得ることができる。
【0188】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、太陽電池モジュール毎の放射照度がばらつく場合であっても、出力電流が近似する複数の太陽電池モジュールによって、太陽電池ストリングを設計することができる。出力電流が近似する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを構成することによって、太陽電池モジュールの配置位置における放射照度のばらつきに起因する出力電流の低下による発電電力量の低下を抑え、発電電力量の損失が少ない太陽光発電装置を設計することができる。発電電力量の損失を少なくすることによって、安定した発電電力量を供給する太陽光発電装置を設計することができる。しかも接続が容易となる太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを設計するので、太陽電池モジュールの接続が容易または適切となる太陽光発電装置を設計することができる。したがって安定した発電電力量を供給するようにした上で、太陽電池モジュールの接続が容易または適切となる太陽光発電装置を設計することができる。
また本発明によれば、重み付け損失量と重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することによって、太陽電池モジュール同士の接続の難易度と太陽電池ストリングの発電電力量とのバランスの取れたグループ情報を作成することができる。これによって接続が容易または適切でかつ発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。また太陽電池モジュール同士の接続の容易さまたは適切さと太陽電池ストリングの発電電力量とのいずれをどの程度優先するかを、損失重み係数および難易度重み係数によって設定することができ、接続の容易さまたは適切さおよび発電電力量の優先程度を調整可能に、グループ情報を設計することができる。
【0189】
また本発明によれば、時間帯別の放射照度を用いて、太陽電池モジュールの時間帯別の出力電流の値を算出する。したがって各時間帯毎の電気量の損失に基づいて、差分情報をより正確に算出することができる。これによって、太陽電池モジュールの出力電流がさらに近似する太陽電池モジュールのグループを算出して太陽電池ストリングを設計することができる。また、太陽電池ストリングは、時間帯毎に出力電流が低下することが防止されるので、さらに発電電力の低下を抑えた太陽電池ストリングを設計することができる。
【0190】
受光照度情報算出手段によって算出される時間帯別の放射照度に基づいて太陽電池ストリングを設計する。これによって時間帯別の発電電力量の低下を抑えて、さらに発電電力量の損失が少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0191】
また本発明によれば、受光照度情報算出手段が、観測照度情報と太陽電池モジュール配置情報とに基づいて、太陽電池モジュールが配置される配置位置毎に受光する日射量を表す受光照度情報を算出することによって、より現実的な放射照度を算出して、信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。したがって、太陽電池モジュールの配置位置に起因する出力電流の低下による発電電力量の損失がさらに少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0192】
また本発明によれば、太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報に基づいて、受光照度情報算出手段が受光照度情報を算出するので、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。したがって、太陽電池モジュールの配置位置に起因する出力電流の低下による発電電力量の損失がさらに少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0193】
また本発明によれば、観測照度情報蓄積手段を備えることによって、設置地域に応じた実用的な受光照度情報を算出することができる。したがって、太陽電池モジュールの配置位置に起因する出力電流の低下による発電電力量の損失がさらに少ない太陽光発電装置を設計することができる。また太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた観測照度情報を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0194】
また本発明によれば、受光照度情報算出手段が、遮蔽物情報に基づいた受光照度情報を算出するので、遮蔽物によって放射照度が異なる配置位置毎の受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を得ることができる。
【0195】
また本発明によれば、受光照度情報算出手段が、配置位置が陰位置であるか陽位置であるかを判定することによって、遮蔽物による影の影響を考慮した受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。したがって、太陽電池モジュールの配置位置に起因する出力電流の低下による発電電力量の損失がさらに少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0196】
また本発明によれば、配置位置の基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合の配置位置を、陰位置と判定することによって、配置位置毎の陰位置の判定を実現することができる。配置位置が陰位置であるか陽位置であるかを判定することによって、遮蔽物による影の影響を考慮した受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0197】
また本発明によれば、太陽位置情報蓄積手段が蓄積する太陽位置情報を用いて、設置地域に対応する太陽の位置を算出または抽出することができ、前記太陽の位置に基づいて配置位置が、陰位置であるか陽位置であるかを判定することができる。これによって、太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた太陽の位置を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0198】
また本発明によれば、緯度経度情報取得手段によって取得された緯度経度情報に基づいて、太陽位置算出手段が設置地域における太陽位置情報を算出することができる。受光位置情報算出手段は、太陽位置算出手段が算出した設置地域における太陽の位置に基づいて、配置位置が陰位置か陽位置かを判定することができる。これによって、太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた太陽の位置を別途入力する必要がなく、利便性を向上することができる。
【0199】
また本発明によれば、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるようにグループ情報を算出することによって、予め定める時間帯の発電電力量の損失を、他の時間帯の発電電力量の損失に比べて優先的に少なくすることができ、利便性を向上することができる。たとえば、冬季に比べて夏季の発電電力量の損失を少なくするようにグループ情報を算出することによって、冬季よりも夏季に多くの発電電力を得ることができる太陽光発電装置を設計することができる。
【0200】
また本発明によれば、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間によって積分して損失を表すことによって、差分情報を算出する。このような計算によって電気量の損失を数値的に表すことによって、2つの太陽電池モジュールを接続したときの電気量の損失を容易に、かつ実現可能に算出することができる。
【0201】
また本発明によれば、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を積分した差分情報を算出するので、時間帯毎の発電電力量の損失に時間帯分布を持たせることができ、必要な時間帯での損失を、他の時間帯での損失よりも少なくすることができる。
【0205】
また本発明によれば、グループ情報作成手段が、クラスタ分析手法を用いて、太陽電池モジュールを複数のグループに分類することによって、接続したときの電気量の損失が少ない太陽電池モジュールのグループを分類することができる。これによって太陽電池ストリングの発電電力量の損失を少なくするように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することができる。
【0206】
また本発明によれば、受光照度情報算出工程で算出された配置位置毎の受光照度情報に基づいて、出力電流算出工程で、太陽電池モジュールの出力電流の値を算出する。差分情報算出工程では、この太陽電池モジュールの出力電流の値に基づいて異なる2つの太陽電池モジュールを接続した場合の、電気量の損失を算出し、グループ情報作成工程では、前記電気量の損失が小さくなる太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを構成するように設計する。これによって太陽電池モジュールの配置位置における放射照度のばらつきに起因する出力電流の低下による発電電力量の低下を抑え、発電電力量の損失が少ない太陽光発電装置を実用可能に、設計することができる。発電電力量の損失を少なくすることによって、安定した発電電力量を供給する太陽光発電装置を設計することができる。しかも接続が容易となる太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを設計するので、太陽電池モジュールの接続が容易または適切となる太陽光発電装置を設計することができる。したがって安定した発電電力量を供給するようにした上で、太陽電池モジュールの接続が容易または適切となる太陽光発電装置を設計することができる。
また本発明によれば、重み付け損失量と重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することによって、太陽電池モジュール同士の接続の難易度と太陽電池ストリングの発電電力量とのバランスの取れたグループ情報を作成することができる。これによって接続が容易または適切でかつ発電電力量の損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。また太陽電池モジュール同士の接続の容易さまたは適切さと太陽電池ストリングの発電電力量とのいずれをどの程度優先するかを、損失重み係数および難易度重み係数によって設定することができ、接続の容易さまたは適切さおよび発電電力量の優先程度を調整可能に、グループ情報を設計することができる。
【0207】
また本発明によれば、受光照度情報算出工程で算出される時間帯別の日射量に基づいて、グループ情報作成工程で、太陽電池ストリングを構成する太陽電池モジュールを設計する。これによって、発電電力量の低下を抑えて、さらに発電電力量の損失が少ない太陽光発電装置を設計することができる。
【0208】
また本発明によれば、受光照度情報算出工程で、観測照度情報と太陽電池モジュール配置情報とに基づいて、太陽電池モジュールが配置される配置位置毎に受光する光の放射照度を表す受光照度情報を算出することによって、信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0209】
また本発明によれば、地域情報取得工程で、太陽光発電装置が設置される設置地域を特定する地域情報を取得し、受光照度情報算出工程で、受光照度情報を算出するので、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0210】
また本発明によれば、観測照度情報蓄積工程で、観測照度情報蓄積手段に観測照度情報を蓄積することによって、太陽光発電装置の設計者が、設置地域に応じた観測照度情報を別途調べる必要がなく、利便性を向上することができる。
【0211】
また本発明によれば、受光照度情報算出工程で、遮蔽物情報に基づいた受光照度情報を算出するので、遮蔽物によって放射照度が異なる配置位置毎の受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を得ることができる。
【0212】
また本発明によれば、受光照度情報算出工程で、配置位置が陰位置であるか陽位置であるかを判定することによって、遮蔽物による影の影響を考慮した受光照度情報を算出することができ、より信頼性の高い受光照度情報を算出することができる。
【0213】
また本発明によれば、受光照度情報算出工程で、配置位置の基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合の配置位置を、陰位置と判定することによって、配置位置毎の陰位置の判定を実現することができる。
【0214】
また本発明によれば、太陽位置情報蓄積工程で、太陽位置情報を蓄積することによって、受光位置情報算出工程で、設置地域における太陽の位置に基づいて配置位置が、陰位置か陽位置かを判定することができる。これによって、太陽光発電装置の設計者が、太陽光発電設計毎に、設置地域に応じた太陽の位置を別途調べる必要がなく、利便性を向上することができる。
【0215】
また本発明によれば、グループ情報作成工程で、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるようにグループ情報を算出することによって、予め定める時間帯の発電量を、他の時間帯の発電量に比べて優先させることができる。
【0216】
また本発明によれば、差分情報算出工程で、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間によって積分して表す差分情報を算出する。このような計算によって電気量の損失を数値的に表すことによって、2つの太陽電池モジュールを接続したとき電気量の損失を容易に、かつ実現可能に算出することができる。直列接続した場合に電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループに属する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングをそれぞれ構成することによって、損失が少ない太陽電池ストリングを設計することができる。
【0217】
また本発明によれば、差分情報算出工程で、2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分して差分情報を算出する。時間帯に対応して変化する変数によって時間帯毎の重み付けを与えることができ、数値計算によって予め定める時間帯の発電量を他の時間帯の発電量に比べて優先させることができる。
【0221】
また本発明によれば、グループ情報作成工程で、クラスタ分析手法を用いて、太陽電池モジュールを複数のグループに分類することによって、太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流が近似する太陽電池モジュールによって太陽電池ストリングを構成するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することができる。
【0222】
また本発明によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムによって、コンピュータに上述する太陽光発電装置設計方法を実現させることができ、短時間で容易に設計を行うことができる。
【0223】
また本発明によれば、コンピュータに実行させるためのプログラムを記憶したコンピュータ読取可能な記憶媒体が、コンピュータに読み込まれることによって、コンピュータに上述する太陽光発電装置設計方法を実現させることができ、短時間で容易に設計を行うことができる。
【0224】
また本発明によれば、太陽電池ストリングが上述の太陽光発電装置設計方法によって設計されるので、太陽電池ストリングは、直列接続した場合に電気量の損失が少なくなる太陽電池モジュールから構成されるため、出力電流の低下を抑えることができる。
【0225】
また本発明によれば、太陽電池ストリングを複数有する太陽光発電装置は、出力電流の低下が抑えられた太陽電池ストリングを有するので、太陽光発電装置もまた、その発電電力量の損失を少なくすることができる。
【0226】
また本発明によれば、太陽電池ストリングを複数有する太陽光発電屋根は、出力電流の低下が抑えられた太陽電池ストリングを有するので、太陽光発電屋根もまた、その発電電力量の損失を少なくすることができる。
【0227】
また本発明によれば、太陽電池ストリングを複数有する太陽光発電住宅は、出力電流の低下が抑えられた太陽電池ストリングを有するので、太陽光発電住宅もまた、その発電電力量の損失を少なくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態である太陽光発電装置用設計支援装置1を示すブロック図である。
【図2】太陽光発電装置20の構成を簡略化して示す正面図である。
【図3】設計支援装置1が行う動作を示すフローチャートである。
【図4】受光照度情報算出工程の動作を示すフローチャートである。
【図5】出力電流算出工程の動作を示すフローチャートである。
【図6】2つの太陽電池モジュールの時間帯毎の出力電流を示すグラフである。
【図7】グループ情報作成工程の動作を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 太陽光発電装置用設計支援装置
2 地域情報取得手段
3 受光照度情報算出手段
4 出力電流算出手段
5 差分情報算出手段
6 グループ情報作成手段
7 配置位置情報蓄積手段
8 観測照度太陽位置情報蓄積手段
9 遮蔽物情報蓄積手段
10 モジュール機能情報蓄積手段
11 時間帯優先度蓄積手段
12 接続情報蓄積手段
20 太陽光発電装置
21 屋根面
22 太陽電池モジュール
23,24 太陽電池ストリング

Claims (35)

  1. 複数の太陽電池モジュールが直列接続されて太陽電池ストリングが構成され、複数の太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置を設計するための太陽光発電装置用設計支援装置であって、
    各太陽電池モジュールが配置される位置である配置位置毎に受光する光の放射照度を表す受光照度情報を算出する受光照度情報算出手段と、
    前記受光照度情報に基づいて、配置位置に応じた各太陽電池モジュールの出力電流の値をそれぞれ算出する出力電流算出手段と、
    各太陽電池モジュールの出力電流の値に基づいて、異なる2つの太陽電池モジュールが直列接続された場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する差分情報算出手段と、
    2つの太陽電池モジュールを互いに直列接続する場合の接続の難易度を表す接続難易度情報と前記差分情報とをともに用いて、直列接続した場合に、電気量の損失が少なくなり、かつ、接続が容易となる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループを表すグループ情報を作成するグループ情報作成手段とを有することを特徴とする太陽光発電装置用設計支援装置。
  2. 前記グループ情報作成手段は、前記差分情報に予め定める損失重み係数を積算した重み付け損失量と、前記接続難易度情報に予め定める難易度重み係数を積算した重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする請求項1記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  3. 前記受光照度情報に表される放射照度は、配置位置における時間帯別の太陽光の放射照度である時間帯別照度であり、前記出力電流の値は、時間帯別照度に応じて算出される時間帯別の出力電流の値であることを特徴とする請求項1または2記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  4. 前記受光照度情報算出手段は、配置位置を表す太陽電池モジュール配置情報と、各配置位置との相対的な位置関係が既知であり、予め設定される観測位置における観測平面の日射量を表す観測照度情報とに基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  5. 太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得手段をさらに備え、
    前記受光照度情報算出手段は、地域情報に基づいて、設置地域に対応する受光照度情報を算出することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  6. 太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得手段と、
    予め設定される複数の観測位置における各観測平面の日射量を表す各観測照度情報を蓄積する観測照度情報蓄積手段とをさらに備え、
    前記受光照度情報算出手段は、各観測照度情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する観測照度情報を算出することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  7. 前記受光照度情報算出手段は、太陽光発電装置に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物の位置および形状を含む遮蔽物情報に基づいて、前記受光照度情報を算出することを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  8. 前記受光照度情報算出手段は、前記遮蔽物情報に基づいて、太陽電池モジュールの配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるか、または太陽光が照射される陽位置であるかを判定し、この判定結果に基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする請求項7記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  9. 前記受光照度情報算出手段は、各配置位置に予め定められる基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合に、太陽電池モジュールの配置位置を陰位置と判定することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  10. 太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報 を取得する地域情報取得手段と、
    予め設定される複数の観測位置における太陽の位置を表す各太陽位置情報を蓄積する太陽位置情報蓄積手段とをさらに備え、
    前記受光照度情報算出手段は、各太陽位置情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する太陽の位置を算出または抽出して、配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるかまたは太陽光が照射される陽位置であるかを、判定することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  11. 太陽光発電装置が設置される設置地域における代表位置の緯度および経度を含む緯度経度情報を取得する緯度経度情報取得手段と、
    緯度経度情報に基づいて、代表位置における太陽の位置を表す太陽位置情報を算出する太陽位置算出手段とをさらに備え、
    前記受光照度情報算出手段は、太陽位置算出手段によって算出された太陽位置情報に基づいて、設置地域に対応する太陽の位置を算出して、配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるかまたは太陽光が照射される陽位置であるかを、判定することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  12. 前記グループ情報作成手段は、前記差分情報に基づいて、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるように前記グループ情報を算出することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  13. 分情報算出手段は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間で積分して差分情報を算出することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  14. 前記差分情報算出手段は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分して差分情報を算出することを特徴とする請求項記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  15. 前記グループ情報作成手段は、クラスタ分析手法を用いて、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することを特徴とする請求項1〜14のいずれかに記載の太陽光発電装置用設計支援装置。
  16. 複数の太陽電池モジュールが電気的に直列接続されて太陽電池ストリングが構成され、複数の太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置を設計するための太陽光発電装置設計方法であって、
    各太陽電池モジュールが配置される位置である配置位置毎に受光する光の放射照度を表す受光照度情報を算出する受光照度情報算出工程と、
    前記受光照度情報に基づいて、配置位置に応じた各太陽電池モジュールの出力電流の値をそれぞれ算出する出力電流算出工程と、
    各太陽電池モジュールの出力電流の値に基づいて、異なる2つの太陽電池モジュールが直列接続された場合の電気量の損失を表す差分情報を算出する差分情報算出工程と、
    2つの太陽電池モジュールを互いに直列接続する場合の接続の難易度を表す接続難易度情報と前記差分情報とをともに用いて、直列接続した場合に、電気量の損失が少なくなり、かつ、接続が容易となる太陽電池モジュールが1つのグループに属するように、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類し、各グループを表すグループ情報を作成するグループ情報作成工程とを有することを特徴とする太陽光発電装置設計方法
  17. 前記グループ情報作成工程は、前記差分情報に予め定める損失重み係数を積算した重み付け損失量と、前記接続難易度情報に予め定める難易度重み係数を積算した重み付け難易度とに基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする請求項16記載の太陽光発電装置設計方法
  18. 前記受光照度情報に表される放射照度は、配置位置における時間帯別の太陽光の放射照度である時間帯別照度であり、前記出力電流の値は、時間帯別照度に応じて算出される時間帯別の出力電流の値であることを特徴とする請求項16または17記載の太陽光発電装置設計方法。
  19. 前記受光照度情報算出工程は、各配置位置を表す太陽電池モジュール配置情報と、各配置位置との相対的な位置関係が既知であり、予め設定される観測位置における観測平面の日射量を表す観測照度情報とに基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の太陽光発電装置設計方法。
  20. 太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得工程をさらに備え、
    前記受光照度情報算出工程は、地域情報に基づいて、設置地域に対応する受光照度情報を算出することを特徴とする請求項16〜18のいずれかに記載の太陽光発電装置設計方法。
  21. 太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得工程と、
    予め設定される複数の観測位置における各観測平面の各観測照度情報を蓄積する観測照度情報蓄積工程とをさらに備え、
    前記受光照度情報算出工程は、各観測照度情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する観測照度情報を算出することを特徴とする請求項19記載の太陽光発電装置設計方法。
  22. 前記受光照度情報算出工程は、太陽光発電装置に対して太陽光を遮蔽する遮蔽物の位置および形状を含む遮蔽物情報に基づいて、前記受光照度情報を算出することを特徴とする請求項16〜21のいずれかに記載の太陽光発電装置設計支援方法。
  23. 前記受光照度情報算出工程は、前記遮蔽物情報に基づいて、太陽電池モジュールの配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるか、または太陽光が照射される陽位置であるかを判定し、この判定結果に基づいて前記受光照度情報を算出することを特徴とする請求項22記載の太陽光発電装置設計方法。
  24. 前記受光照度情報算出工程は、各配置位置に予め定められる基準位置と太陽の位置とを結ぶ仮想直線が遮蔽物を挿通する場合に、太陽電池モジュールの配置位置を陰位置と判定することを特徴とする請求項23記載の太陽光発電装置設計方法。
  25. 太陽光発電装置が設置される地域である設置地域を特定する地域情報を取得する地域情報取得工程と、
    予め設定される複数の観測位置における太陽の位置を表す各太陽位置情報を蓄積する太陽位置情報蓄積工程とをさらに備え、
    前記受光照度情報算出工程は、各太陽位置情報と前記地域情報とに基づいて、設置地域に対応する太陽の位置を算出または抽出して、配置位置が、遮蔽物によって太陽光が遮蔽される陰位置であるかまたは太陽光が照射される陽位置であるかを、判定することを特徴とする請求項2記載の太陽光発電装置設計方法。
  26. 前記グループ情報作成工程は、前記差分情報に基づいて、予め定める時間帯の電気量の損失が少なくなるように前記グループ情報を算出することを特徴とする請求項18記載の太陽光発電装置設計方法。
  27. 差分情報算出工程は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値を時間で積分して差分情報を算出し、
    前記グループ情報作成工程は、差分情報に基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする請求項1記載の太陽光発電装置設計方法。
  28. 前記差分情報算出工程は、異なる位置に配置される2つの太陽電池モジュールの各出力電流の差の絶対値に、時間帯に対応して変化する変数を積算した値を時間で積分して差分情報を算出し、
    前記グループ情報作成工程は、差分情報に基づいて、グループ情報を作成することを特徴とする請求項1記載の太陽光発電装置設計方法。
  29. 前記グループ情報作成工程は、クラスタ分析手法を用いて、各太陽電池モジュールを複数のグループに分類することを特徴とする請求項16〜28のいずれかに記載の太陽光発電装置設計方法。
  30. 請求項16〜29のいずれかに記載の太陽光発電装置設計方法をコン ピュータに実行させるためのプログラム
  31. 請求項30記載のプログラムを記載したコンピュータ読取可能な記憶媒体
  32. 請求項16〜29のいずれかに記載の太陽光発電装置設計方法を用いて設計されることを特徴とする太陽電池ストリング
  33. 請求項32記載の太陽電池ストリングを備える太陽光発電装置
  34. 請求項33記載の太陽光発電装置を備える太陽光発電屋根
  35. 請求項34記載の太陽光発電屋根を備える太陽光発電住宅
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