JP3982900B2 - 研磨方法及び研磨装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体素子、磁性素子、光学素子など薄膜素子の製造工程において、平面基板上に形成された薄膜の表面平坦化などに用いられる研磨方法及び研磨装置に関し、特にLSI等の半導体素子の製造工程においてシリコンウエハの表面に形成された薄膜の表面平坦化に用いられる研磨方法及び研磨装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば、LSIの製造工程においては、シリコン基板などのウエハ上にトランジスタ、コンデンサなどを形成するための配線パターンが形成され、さらにその上に全面にわたって絶縁膜が形成される。このとき、下の配線パターンに対応して絶縁膜の表面には凹凸が形成される。近年のLSI製造技術においては、配線パターンを多層化するために、このような凹凸がある絶縁膜を平坦化する必要がある。表面に凹凸を有する絶縁膜などの被膜を平坦化するための方法としてCMP(Chemical Mechanical Polishing)法が一般に利用されている。
【0003】
ウエハ上に形成された、凹凸を有する絶縁膜等の被膜をCMP法にて逐次研磨する場合、予め研磨レート(研磨パッドの回転軸方向で被研磨物へ向かう方向の単位時間当たりの研磨量)を測定しておき、その研磨レートに基づいて研磨時間を見積り、この研磨時間で研磨する方法が一般に使用されている。この方法によれば、研磨レート及びそのウエハ面内均一性が経時的に安定している場合には、長時間ウエハを安定して研磨することができる。
【0004】
しかし、研磨レートは研磨パッドの表面状態の経時的変化などにより変化する。そのため、研磨量を高精度に管理する必要がある場合は、研磨レートの経時的変化を考慮する必要がある。
【0005】
この研磨レートの経時的変化を考慮する方法として、凹凸がある被膜を備えたウエハを逐次研磨する場合に、研磨前後の被膜の膜厚を光学式の膜厚計で測定し、研磨レートを求め、研磨時間を再設定する方法が提案されている(特開平8−17768号公報)。
【0006】
この方法によれば、研磨レートの経時的変化に合わせて研磨時間を変化させるので、研磨量を一定に保つことができる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、この方法では、LSI等の製品となるべきウエハ(以下、製品ウエハと称する)、即ち凹凸がある被膜を備えたウエハが研磨レートの測定に用いられかつ単層膜用膜厚測定器を使用しているため、以下のような問題がある。
【0008】
▲1▼製品ウエハ上には微細なパターンが形成されているため、測定位置が少しずれると、例えばシリコンからアルミニウムというように被膜の下地が変化する。そのため、測定位置にずれがあると膜厚の測定値は不正確になる。
【0009】
▲2▼被膜に凹凸があるので、測定位置が少しずれると膜厚が大幅に変化する。そのため膜厚を正確に測定することが難しい。
【0010】
▲3▼近年、例えば反射防止等を目的として、被膜の下地にTiN膜等の中間膜が用いられることが多く、この場合は、この中間膜の存在により膜厚の測定精度が悪い。
【0011】
このように、研磨レートの測定に製品ウエハを用いた場合、膜厚の測定値が不正確になる可能性が大きいという問題がある。膜厚の測定値が不正確である場合、研磨量従って研磨レートの評価が不正確になり、研磨時間を適正に決定することができないので、目的とする適切な研磨量が得られない。
【0012】
さらに、被研磨物の研磨を行えば研磨パッドの研磨面は次第に劣化し、研磨レートが低下し所定量の研磨を行うには時間がかかるようになり研磨効率が低下してくる。また、単層膜用膜厚測定器では、被膜の下地や被膜が測定対象外だと正確に測定できないが、多層膜用膜厚測定器ではこれらの問題を解決できる。しかしながら、高価なためCMP装置には取り付けられないといった事情がある。
【0013】
そこで、本発明の目的は、被研磨物の研磨において、研磨パッドの劣化等に起因する研磨レートの経時的変化に対して対応が可能であり、研磨効率の維持が図れる研磨方法、研磨装置を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による研磨方法は、被研磨物の被研磨面に研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨方法であって、所定数の被研磨物を研磨する毎に研磨量モニタ用のモニタリングピースを所定時間研磨する第一の工程と、前記モニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する第二の工程と、前記研磨量に基づいて研磨レートを算出する第三の工程と、前記研磨レートを所定の第一の閾値AA及び前記第一の閾値AAより大きい所定の第二の閾値BBと比較する第四の工程と、前記比較の結果、前記研磨レートが前記第一の閾値AAより小さい場合は、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行い、前記研磨レートが前記第二の閾値BBより大きい場合は、ならし研磨を行う第五の工程とを備えることを特徴とする。
【0015】
製品用の被研磨物とは通常は別の研磨量モニタ用のモニタリングピースを用いて研磨量を算出するので、製品用の被研磨物が、表面に凹凸を有する場合であっても、それに関係無く正確に研磨量を把握することができる。
【0016】
研磨レートが所定の閾値以下の場合は目立てを行うことができるようにして、製品用の被研磨物を研磨する場合の研磨レートを適切な値に保持することができる。研磨レートが所定の閾値以下の場合で目立て要と判断される場合に、目立てを行わず研磨パッドを新しいものと交換してもよい。
【0018】
また、本発明による研磨方法は、前記研磨レートが前記第一の閾値AAと前記第二の閾値BBの間に入るまで、前記第一の工程から前記第五の工程までを繰り返すことを特徴とする。研磨レートが第一の閾値AAと第二の閾値BBとの間に入るようにするので、研磨レートの経時的変化に対応でき、目立てを行うだけでなく、ならし研磨を行うので過度に目立てをしてしまった場合にも対応できる。ここで、製品用の被研磨物の被研磨面の品質を考慮して第二の閾値BBを決め、研磨効率を考慮して第一の閾値AAを決めることができる。
【0019】
た、本発明に係る研磨装置は、被研磨物の供給部と、研磨量モニタ用のモニタリングピースを収納する収納部と、研磨パッドを有し、前記被研磨物又は前記モニタリングピースの被研磨面に前記研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨器と、前記被研磨物を前記供給部と前記研磨器との間で搬送する被研磨物搬送手段と、前記モニタリングピースを前記収納部と前記研磨器との間で搬送するモニタリングピース搬送手段と、前記研磨パッドの目立てを行う目立て手段と、前記研磨機で研磨した前記モニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する手段と、前記研磨量に基づいて研磨レートを算出する手段と、前記研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較し、前記比較の結果に基づいて、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行うか、若しくは前記研磨パッドのならし研磨を行うかを判断する手段とを備えたことを特徴とする。
【0020】
らにまた、本発明による研磨装置は、被研磨物の被研磨面に研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨装置であって、所定数の被研磨物を研磨する毎に研磨量モニタ用のモニタリングピースを前記研磨パッドで研磨できるように搬送する搬送手段と、該搬送手段が搬送したモニタリングピースを前記研磨パッドで研磨する手段と、研磨されたモニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する手段と、算出された研磨量に基づいて研磨レートを算出する手段と、算出された研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較する手段と、前記比較の結果、前記研磨レートが前記第一の閾値より小さい場合は、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行い、前記研磨レートが前記第二の閾値より大きい場合は、ならし研磨を行う手段とを備えることを特徴とする。
また、本発明による研磨装置は、被研磨物の被研磨面に研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨装置であって、所定数の被研磨物を研磨する毎に研磨量モニタ用のモニタリングピースを所定時間研磨する第一の工程と、前記モニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する第二の工程と、前記研磨量に基づいて研磨レートを算出する第三の工程と、前記研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較する第四の工程と、前記比較の結果、前記研磨レートが前記第一の閾値より小さい場合は、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行い、前記研磨レートが前記第二の閾値より大きい場合は、ならし研磨を行う第五の工程とを実施することを特徴とする。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下本発明をその実施の形態を示す図面に基づいて詳述する。なお、各図において互いに同一あるいは相当する部材には同一符号を付し、重複した説明は省略する。また、例えば本発明の被研磨物としてのLSIを製造するためのウエハを製品ウエハ、本発明の研磨量モニタ用のモニタリングピースをモニタウエハ、ならし研磨用のウエハをダミーウエハと称する。
【0022】
図1は本実施の形態に係る研磨方法に使用される研磨シムテムを示すブロック図である。この研磨システムは、CMP装置本体1と、これを制御する制御用計算機8を含んで構成されている。
【0023】
CMP装置本体1は、ウエハ供給部2と、モニタウエハ収納部4と、ウエハの膜厚測定部5と、CMP部6と、洗浄部7と、目立て装置9と、ウエハ搬送部11とを備える。
【0024】
CMP装置本体1は制御用計算機8と電気的に接続されており、制御用計算機8により設定、指示される処理モードに従い、CMP装置本体1の各部は協調して動作するように構成されている。処理モードとしては、例えば、製品ウエハ研磨処理モード、モニタウエハ収納処理モード、モニタウエハ研磨処理モード、モニタウエハ回収処理モード、及びダミーウエハ研磨処理モードがある。
【0025】
製品ウエハ研磨処理モードは、製品ウエハを研磨処理するモードである。製品ウエハは、ウエハ供給部2に収容された製品ウエハカセットからCMP部6及び洗浄部7へ搬送され、CMP処理及び洗浄処理を施され、ウエハ供給部2の製品ウエハカセットに戻される。
【0026】
モニタウエハ収納処理モードは、モニタウエハをモニタウエハ収納部4に収納するモードである。モニタウエハは、ウエハ供給部2に収容されたモニタウエハカセットから膜厚測定部5へ搬送され、被膜の厚みを測定された後、モニタウエハ収納部4に収納される。
【0027】
モニタウエハ研磨処理モードは、モニタウエハを研磨して研磨量を測定するモードである。モニタウエハは、モニタウエハ収納部4からCMP部6、及び洗浄部7へ搬送され、研磨及び洗浄処理を施され、膜厚測定部5へ搬送され、被膜の厚みを測定された後、モニタウエハ収納部4へ戻される。
【0028】
モニタウエハ回収処理モードは、モニタウエハをモニタウエハ収納部4から装置外へ搬出するためのモードである。モニタウエハは、モニタウエハ収納部4からウエハ供給部2に収容された空のモニタウエハカセットヘ搬送され、そこに回収される。
【0029】
ダミーウエハ研磨処理モードは、ダミーウエハを研磨して研磨パッドのならし研磨を行うモードである。ダミーウエハは、ウエハ供給部2に収容されたダミーウエハカセットからCMP部6、及び洗浄部7へ搬送され、研磨及び洗浄処理を施され、ウエハ供給部2のダミーウエハカセットへ戻される。ダミーウエハをモニタウエハとしても使用して扱ってもよい。
【0030】
目立てモードは目立て装置9によって研磨パッドの目立てを行うモードである。
【0031】
制御用計算機8は、研磨レート演算部42と、研磨レート判断部43と、一時停止指示部44、パッド(研磨パッド)処理判断部45と、パッド目立て指示部46aと、パッドならし研磨指示部46bと、研磨条件設定部47と、装置制御部48と、モード選択部49とを備える。
【0032】
研磨レート演算部42は、不図示の膜厚記憶部と不図示の演算部とを備える。膜厚記憶部は膜厚測定部5にて求められた被膜の厚みを記憶し、演算部は膜厚記憶部に記憶されている研磨前の膜厚及び研磨後の膜厚から研磨量を知り、その研磨量とその研磨に要した時間とから研磨レートを算出する。
【0033】
研磨レート判断部43は、研磨レート演算部42にて求められた研磨レートが所定の第一の許容範囲内にあるか否かを判断する。研磨レートが所定の第一の許容範囲外にある場合は、一時停止指示部44が装置の一時停止を指示する。パッド処理判断部45は、研磨レート演算部42にて求められた研磨レートが、所定の第二の許容範囲内にあるか否か、さらにこの許容範囲の下側にあるか、上側にあるかを判断する。研磨レートが所定の第二の許容範囲の下側にある場合、即ち第一の閾値AAより小さい場合は、パッド目立て指示部46aが研磨パッドの目立てを指示し、研磨レートが所定の第二の許容範囲の上側にある場合、即ち第二の閾値BBより大きい場合は、パッドならし研磨指示部46bが研磨パッドのならし研磨を指示する。
【0034】
図4に示すように、本発明の第一の閾値AA以上、第二の閾値BB以下の範囲が前記の第二の許容範囲を構成する。第一の許容範囲は、第二の許容範囲の全体を包含し、第三の閾値CC以上、第四の閾値DD以下の範囲である。詳細は後述する。
【0035】
モード選択部49は、予め定められたモード順序に基づき、または人為的に前述の製品ウエハ研磨処理モード、モニタウエハ収納処理モード、及びモニタウエハ回収処理モードなどのモードからいずれかを選択する。装置御御部48は、モード選択部49からの指示に基づきCMP装置本体1に動作を指示する。但し、モニタウエハ研磨処理モード、ダミーウエハ研磨処理モード、目立てモードは装置制御部48が製品ウエハの研磨処理枚数、求められた研磨レートに基づきCMP装置本体1に指示する。
【0036】
ここで、研磨レートについて説明する。処理モードを決める研磨レートとして、後述の平均研磨レートRpを用いるとよい。なお、本明細書では、複数のウエハを同時に研磨する装置における1回の研磨を1バッチという。
【0037】
図2はウエハ上の測定点及び研磨対象のウエハを載置するウエハテーブルを示す模式的平面図である。ウエハテーブル21上には5枚のウエハ(i=1〜5)が載置され、1バッチで5枚のウエハを研磨することができる。またウエハ上には、クロスライン状に並ぶ17点(j=1〜17)の膜厚の測定点が設定されている。測定点は中心(j=1)、中心を通りオリエンテーションフラットに平行な線上に均等にさらに8点、中心を通りこの線に垂直な線上に均等にさらに8点の測定点が配置され、最も外側にj=14、15、16、17に対応する点が配置されている。
【0038】
5枚中i番目のウエハの17の測定点中j番目の測定点の研磨量Xij(i=1〜5、j=1〜17)は、その点における研磨前の膜厚から研磨後の膜厚を引くことにより求められる。
【0039】
またウエハ毎の平均研磨量Xi、1バッチの平均研磨量X、及び平均研磨レートRpは、下記の三つの数式により算出すればよい。tmonはモニタウエハの研磨時間である。
【0040】
【数1】
Figure 0003982900
【0041】
【数2】
Figure 0003982900
【0042】
【数3】
Figure 0003982900
【0043】
なお、製品用の被研磨物は、例えばその表面にLSIのデバイスが形成されるべき製品用のウエハであり、配線パターン等の凹凸がある被膜が表面に形成されている。一方、モニタリングピースは、研磨状況の評価用として用いる研磨対象物であり、熱酸化膜、又はプラズマ酸化膜(例えばSiO4-O2系プラズマ酸化膜(P-SiO膜)、TEOS(Tetra Ethyl Ortho Silicate : Si(OC2H5)4)-O2系プラズマ酸化膜(P-TEOS膜))等の被膜が表面に形成された試料である。またモニタリングピースの被膜は、パターンが形成されておらず平坦であり、その膜厚は均一であることが好ましい。
【0044】
また、研磨量を求めるためには、研磨前と研磨後の被研磨物の被研磨面の所定の部分の厚さを測定しその差を求めてもよいし、また研磨前と研磨後の被研磨物の被研磨面の所定の部分の基準位置に対する研磨方向の位置を求めその差を求めてもよい。研磨後の被研磨物の被研磨面の所定の部分の厚さ又は位置の代わりに、厚さ又は位置の前回測定した測定値からの変動値を測定するようにしてもよい。これらの測定に際して、被研磨面を洗浄した後に測定をするとよい。
【0045】
また得られた研磨量から研磨レートを求めて、その値に基づいて、研磨パッドの目立てを行い、またはならし研磨のためダミーウエハの研磨を行うことによって、研磨レートを自動的に適正化することができる。
【0046】
次に本発明に係る研磨方法について説明する。
【0047】
図3は本発明に係る研磨方法の処理手順を示すフローチャートである。
【0048】
(1)予めモニタウエハの被膜の厚みを膜厚測定部5にて測定する(ステップS1)。この膜厚はモニタウエハの研磨前の膜厚として制御用計算機8の研磨レート演算部42に記憶される。
【0049】
なおこの測定は、上述のモニタウエハ収納処理モードで行われる。またこのモードは、例えば、研磨パッドを交換した場合に研磨パッド交換後の試運転時に並行して行うことにより、時間ロスを低減することが可能である。既に、研磨パッド交換後の試運転時に、モニタウエハ収納処理が終了し、モニタウエハの膜厚の測定が行われている場合はステップS1は省略してもよい。
【0050】
(2)製品ウエハの研磨を行う(ステップS2)。但し、研磨開始前に研磨条件を研磨条件設定部47にて初期設定する。研磨条件としては、研磨時間、ウエハテーブル21の回転速度、研磨パッドの回転速度、研磨パッドの荷重、研磨スラリの種類及び流量、洗浄液温度、洗浄速度、等があり、研磨パッド交換後の試運転の結果により決定すればよい。製品ウエハの研磨条件が装置制御部48に記憶される。
【0051】
記憶された研磨条件に基づいて、CMP部6が製品ウエハを研磨し、洗浄部7がこれを洗浄する。
【0052】
(3)研磨量を測定し研磨レートを算出するか否かを装置制御部48にて判断する。この判断は、製品ウエハの処理枚数で決定する(ステップS3)。本実施の形態の場合、製品ウエハを50枚(2カセット)処理する毎に研磨量を測定する。研磨量を測定しない(所定枚数に達していない)と判断された場合(ステップS3のNOの場合)は、製品ウエハを研磨するステップS2へ戻る。
【0053】
(4)研磨量を測定する(所定枚数に達した)と判断された場合(ステップS3のYESの場合)は、所定の研磨条件に基づいてモニタウエハを研磨し(ステップS4)、洗浄する。モニタウエハの研磨条件は、製品ウエハの研磨条件と同じでよく、また研磨時間を短縮してもよい。
【0054】
(5)研磨及び洗浄されたモニタウエハの被膜の厚みを膜厚測定部5にて測定する(ステップS5、モニタウエハ研磨処理モード)。
【0055】
(6)膜厚の測定結果から、研磨レート演算部42が、研磨量を算出し、研磨量に基づいて研磨レート判断部43が、研磨レートを算出する(ステップS6)。
【0056】
(7)得られた研磨レートが第一の許容範囲内にあるか否かを判断する(ステップS7)。
【0057】
(8)研磨レートが第一の許容範囲外にあるときはCMP装置本体1を一時停止し、警報を表示する(ステップS8)。
【0058】
(9)研磨レートが第一の許容範囲内であり、かつ第一の閾値AAより小さい場合は(ステップS9のYESの場合)、研磨パッドの目立てを行う(ステップS10)。目立て後は、ステップS4に移行しモニタウエハの研磨を行うことにより研磨レートを再度確認し前述の手順を繰り返す。ここで、使用した研磨パッドを目立てする代わりに新しい研磨パッドと交換してもよい。
【0059】
(10)研磨レートが第一の許容範囲内であり、第二の閾値BBより大きい場合は(ステップS11のYESの場合)研磨パッドの目が立ち過ぎていると考えられるので、ダミーウエハによる研磨パッドのならし研磨が行われる(ステップS12)。ダミーウエアならし研磨後は、ステップS4に移行しモニタウエハの研磨を行ってから研磨レートを再度確認し前述の手順を繰り返す。
【0060】
(11)製品ウエハの研磨を継続する必要性が判断され(ステップ13)、継続が必要な場合はステップS2に移行し、不要の場合は終了(エンド)する。研磨の継続が必要な場合とは通常、作業者が停止ボタンを押さない場合、製品ウエハの研磨数が予め定められた数に達しない場合等である。
【0061】
研磨装置一時停止の判断(ステップS7)、及び研磨パッドの目立て又はならし研磨の判断(ステップS9,S11)において、平均研磨レートRpを使用する方法について図4を用いて説明する。
【0062】
図4に示されるように、予め設定された平均研磨レートRpの目標値Raに対して、レベル1、2A、2B、3の範囲を設定する。図4に示す本実施の形態では、CC<AA<Ra<BB<DDである各閾値AA、BB、CC、DDを設定し、レベル1はAA≦Rp≦BBとし、レベル2AはCC≦Rp<AA,レベル2BはBB<Rp≦DDとし、レベル3はRp<CC,レベル3はDD<Rp、とする。そして以下のように判断する。
【0063】
平均研磨レートRpがレベル3の範囲にある場合はCMP装置本体1を一時停止し、警報を発し、その後に研磨パッド、目立て装置9、ダミーウエハ等を調査し、必要であれば、例えば研磨パッドを交換する。
【0064】
平均研磨レートRpがレベル2Aの範囲にある場合、研磨パッドの目立てを指示する。平均研磨レートRpがレベル2Bの範囲にある場合、研磨パッドのならし研磨を指示する。
【0065】
平均研磨レートRpがレベル1の範囲にある場合、研磨パッドの目立て又はならし研磨は行わない。この場合、平均研磨レートRpの値によって製品ウエハの研磨条件を変更し、研磨量がほぼ一定になるようにしてもよい。
【0066】
研磨レートが低下した際に、研磨パッドの目立てを行う理由は以下の通りである。まず、研磨を繰り返すと、研磨屑や研磨スラリが研磨パッドの微細な孔に入り込み目詰まりを起こし、研磨レートが低下してしまう。従って、研磨パッドの目立てを行い、前記目詰まりを解消し、研磨レートを回復する。また、研磨を繰り返すと、摩耗、あるいは摩擦熱や研磨における化学反応熱等によって研磨パッドの表面が鏡面化してしまい、研磨レートが低下してしまう。従って、研磨パッドの目立てを行い、研磨レートを回復するのである。
【0067】
研磨レートが高すぎる場合、ダミーウエハを研磨することにより研磨レートを適切な値まで下げることができるのは、上記の理由によりダミーウエハを研磨することで、研磨レートが低下するからである。また、目立てにより、研磨レートが高くなりすぎるのは、研磨パッドの目立てを過剰に行ったときである。
【0068】
製品ウエハの研磨条件の変更ステップを設けた場合は、例えば研磨時間を変更する。この場合、予め求められているモニタウエハの被膜の平均研磨レートと、製品ウエハの被膜の平均研磨レートとの下記換算関数fを用いて、モニタウエハの平均研磨レートRpから製品ウエハの平均研磨レートRp’を求める。式中のKは比例定数であり、製品ウエハの研磨対象である被膜の種類とモニタウエハの被膜の種類との違い、製品ウエハの凹凸形状によって決定される値であるが、製品ウエハの研磨レートとモニタウエハの研磨レートとを実験から求め、求められた製品ウエハの研磨レートをモニタウエハの研磨レートで割った値をKとすることができる。
【0069】
【数4】
Figure 0003982900
【0070】
さらに下記に示すように予め設定された目標研磨量Xaを製品ウエハの平均研磨レートRp’で割り、適正研磨時間tpを求める。そして、製品ウエハの研磨時間を適正研磨時間tpに設定すればよい。
【0071】
【数5】
Figure 0003982900
【0072】
そして研磨条件の変更後はステップS2へ戻り、変更された研磨条件を装置御御部48にて記憶し、製品ウエハの研磨処理を再開するとよい。
【0073】
本実施の形態のように製品ウエハの研磨条件変更の必要性を判断しない場合で平均研磨レートがクラス1の範囲内にある場合以外、及び継続の中断の必要がある場合以外は、ステップS13からステップS2に戻り、製品ウエハの研磨処理を再開し継続する。
【0074】
上述した本実施の形態に係る研磨方法及びこれに用いられるCMP装置では、表面に均一厚みの被膜を有する、製品ウエハとは別なモニタウエハを用いて研磨量を測定するので、研磨量を正確に測定し、研磨レートを正確に求めることができる。また、研磨レートが所定の値以下になった場合は研磨パッドの目立てを行い、さらに目立て後に研磨レートの測定を行って過度の目立てにより研磨レートが所定の値より大きく過大となった場合は、ならし研磨を行い、しかもその結果を確認するため再度研磨レートの測定を行うので研磨レートを所定の範囲内とし、被研磨物の研磨面の品質を維持し、研磨効率を維持することができる。
【0075】
図5は、本発明の実施の形態であるCMP装置本体1の具体的な構成を示す模式的平面図である。図中、CMP装置本体1の前面には、製品ウエハ(二点鎖線にて示す、以下の図面において同様)を積載収納する製品ウエハカセット、又はモニタウエハ(二点鎖線にて示す、以下の図面において同様)を積載収納するモニタウエハカセットを載置するウエハ供給部2としてのカセットポート2a,2b、及びダミーウエハ(二点鎖線にて示す、以下の図面において同様)を積載収納するダミーウエハカセットを載置するウエハ供給部2としてのカセットポート2cが、一方の長手方向側面、他方の長手方向側面に寄せて夫々設けられている。CMP装置本体1の前方(図5中では手前側)にはカセット搬送装置30が配設されており、ウエハカセットを自動的に搬送して所定のウエハカセットをいずれかのカセットポートに載置するようにしてある。
【0076】
カセットポート2a,2bの後方には、ウエハ搬送部11としての搬送ロボット11aが取り付けられており、カセットポート2cの後方には、ウエハ搬送部11としての搬送ロボット11bが取り付けられている。搬送ロボット11a,11bの間には、ウエハを一時的に載置するためのウエハステージ15が配設されている。
【0077】
搬送ロボット11aの後方にはウエハを一時的に載置するためのウエハステージ13が配設されており、その後方にはウエハ搬送部11としての搬送ロボット11cが設置されている。ウエハステージ13、搬送ロボット11c間の側方には、25枚のウエハを収納することができるモニタウエハ収納部(カセット)4が設けられている。
【0078】
モニタウエハ収納部4のさらに側方には搬出待機部(カセット)29が設けられており、搬出待機部29の後方にはウエハ搬送部11としての搬送ロボット11dが設置されている。
【0079】
モニタウエハ収納部4の後方にはCMP部6が設けられており、5つのウエハ保持部26を備えたウエハテーブル21が、その中央部に配設されている。ウエハテーブル21のテーブル表面に垂直な方向上方には研磨パッドが取り付けられた研磨定盤(図5に図示せず)が設けられており、5枚のウエハを同時に研磨可能な構成となっている。
【0080】
搬送ロボット11cとウエハテーブル21との間には、ロード側搬送アーム23及びウエハロードリフト22が設置されている。また搬送ロボット11dとウエハテーブル21との間には、アンロード側搬送アーム25及びウエハロードリフト24が設置されている。アンロード側搬送アーム25の後方にはスクラブ洗浄アーム27が設けられている。ロード側搬送アーム23、ウエハロードリフト22、アンロード側搬送アーム25、及びウエハロードリフト24はウエハ搬送部の一部を構成する。
【0081】
搬送ロボット11d、搬出待機部29、搬送ロボット11bの側方には洗浄部7が外付けされている。洗浄部7は不図示のスクラブ洗浄部及び不図示のスピン乾燥部を備える。スクラブ洗浄部では純水を供給しながらポリビニルアルコール(PVA)で作製されたスポンジをウエハに接触させてこれを洗浄する。スピン乾燥部では、ウエハを高遠回転させ、ウエハ上の純水を吹き飛ばすことでウエハを乾燥させる。
【0082】
CMP部6の後方には目立て装置9が設置されている。目立て装置9は目立て車9aと目立て車台9bと目立て車ガイド9cとを有する。目立て車9aは目立て車台9bの上に載置されている。目立て車台9bは目立て車ガイド9cに案内されて水平方向でカセット搬送装置と平行な方向に移動可能である。目立て車9aの表面(目立てを行う際に研磨パッドと接触する面)には、ダイアモンド等の硬質の砥粒が多数埋め込まれており、この砥粒が研磨パッドの表面に押し当てられて相対的に移動することにより、研磨パッドの目立てができるようになっている。研磨パッドが取り付けられた研磨定盤がウエハテーブルの上方を水平に移動し、目立て車ガイド9cの上方に位置する。この状態の研磨パッド10の外周部を二点鎖線にて図示している。
【0083】
そして目立て車台9bが目立て車ガイド9cにより案内されて、研磨パッドが目立て車9bと対向する位置に配置される。表面が下方を向いた研磨パッドの研磨面をなめるように目立て車台9b即ち目立て車9aが目立て車ガイドに案内され移動する。よって、目立て車9aは研磨パッドの表面に押し当てられて相対的に移動する。この時、目立て車9aは自転している。以上のように研磨パッドの目立てが行われる。
【0084】
カセットポート2a、搬送ロボット11aの側方には、膜厚測定部5が外付けされている。
【0085】
図6は、膜厚測定部5を示す模式的側面図である。膜厚測定部5は、光学干渉式であり、分光器61、鏡筒62、ハーフミラー67、対物レンズ64が垂直方向にこの順で配設されており、ハーフミラー67の側方に光源63を備える。膜厚測定部5のウエハ保持台66は、測定点位置合わせのための水平方向のスライド機構(不図示)及び回転機構(不図示)と、合焦点のための昇降機構(不図示)とを備える。また側方にオリエンテーションフラット位置合わせのためのオリエンテーションフラット位置合わせ機構65及びウエハセンタリング機構(不図示)を備える。これによりウエハの任意の点を測定することができる。
【0086】
モニタウエハは、オリエンテーションフラット位置合わせ機構65及びウエハセンタリング機構により位置決めされ、制御用計算機8の指示により所定の測定位置が走査されて、膜厚が測定される。測定された膜厚は、制御用計算機8に送られて記憶される。
【0087】
次にこのようなCMP装置で実施される各処理モードでのウエハフロー、即ちモニタウエハ収納処理モード、製品ウエハ研磨処理モード、モニタウエハ研磨処理モード、モニタウエハ回収処理モード、及びダミーウエハ研磨処理モードでのウエハフローについて説明する。
【0088】
図7はモニタウエハ収納処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【0089】
カセット搬送装置30により、モニタウエハが収容されたウエハカセット(モニタウエハ用)74が搬送され、カセットポート2aに載置される。次に搬送ロボット11aによりウエハカセット74から1枚のモニタウエハが取り出され、膜厚測定部5へ搬送される。
【0090】
モニタウエハは、膜厚測定部5で膜厚を測定され、膜厚測定緒果は制御用計算機8に記憶される。膜厚測定が終了したモニタウエハが搬送ロボット11aによりウエハステージ13に載置されると、搬送ロボット11cがウエハステージ13からモニタウエハ収納部4へこれを搬送する。
【0091】
この動作を例えば25回繰り返すことにより、モニタウエハ収納部4に25枚のモニタウエハが積載される。なお、この動作は、研磨パッドの交換等のメンテナンス時に行えばよい。
【0092】
図8は、製品ウエハ研磨処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【0093】
カセット搬送装置30により製品ウエハが収容されたウエハカセット(製品ウエハ用)71,72が搬送され、それぞれカセットポート2a,2bに載置される。
【0094】
製品ウエハは、搬送ロボット11aによりウエハカセット71,72から取り出され、ウエハステージ13に載置される。なお、図8ではウエハカセット71から製品ウエハを取り出す場合を示す。ウエハステージ13上に載置された製品ウエハは、搬送ロボット11cによりウエハロードリフト22へ搬送される。 製品ウエハは、ウエハロードリフト22によりセンタリングされ、ロード側搬送アーム23によりウエハテーブル21上のウエハ保持部26へ搬送され、真空吸着等の手段により保持される。
【0095】
その後、ウエハテーブル21は1/5回転され、同様にして次の製品ウエハが搬送され別のウエハ保持部26に保持される。この動作を5回繰り返すことにより、全てのウエハ保持部26にウエハが夫々保持される。
【0096】
その後、下面に研磨パッドが取り付けられた不図示の研磨定盤が下降し、スラリが供給されつつ、研磨定盤、ウエハテーブル21のうちいずれか一方、又は両方、またウエハ保持部26が回転し、製品ウエハの表面が化学機械研磨される。
【0097】
所定時間の経過により研磨が終了した後、研磨定盤が上昇し、スクラブ洗浄アーム27が回動して製品ウエハの表面をスクラブ洗浄する。そしてウエハテーブル21が1/5回転した後、アンロード側搬送アーム25によって製品ウエハがウエハ保持部26から取り出され、アンロードリフト24へ搬送され、さらに搬送ロボット11dによって搬出待機部29へ搬送される。
【0098】
その後、ウエハテーブル21は1/5回転され、同様にして別のウエハ保持部26に保持されていた次の製品ウエハが搬出待機部29へ搬送される。この動作を5回繰り返すことにより、全てのウエハ保持部26に保持されていた研磨後の製品ウエハが全て搬出待機部29へ搬送される。
【0099】
なお、これと同時に搬入側では次の製品ウエハをウエハ保持部26に保持させる工程が行われる。
【0100】
搬出待機部29で回収された製品ウエハは、順に搬送ロボット11dによって洗浄部7へ搬送され、洗浄され、乾燥される。その後、搬送ロボット11bによってウエハステージ15に載置され、搬送ロボット11aにより元のウエハカセット71、72へ戻される。
【0101】
図9は、モニタウエハ研磨処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【0102】
モニタウエハ収納部4に収納されているモニタウエハが、搬送ロボット11cによって取り出され、ウエハロードリフト22に載置される。その後、製品ウエハと同様に、研磨、洗浄工程を経る。
【0103】
洗浄部7にて洗浄されたモニタウエハは、搬送ロボット11bによりウエハステージ15へ載置され、さらに搬送ロボット11aにより膜厚測定部5へ搬送される。
【0104】
膜厚測定部5では、研磨処理後のモニタウエハの膜厚が測定され、膜厚測定結果は制御用計算機8へ送られる。膜厚測定が終わったモニタウエハは、搬送ロボット11aによりウエハステージ13に載置され、搬送ロボット11cによってモニタウエハ収納部4へ戻される。
【0105】
図10は、モニタウエハ回収処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。モニタウエハ収納部4に収納されているモニタウエハが、搬送ロボット11cによって取り出され、ウエハステージ13に載置され、さらに搬送ロボット11aにより、カセットポート2aに収容されている空のウエハカセット71へ搬送される。
【0106】
この動作を25回繰り返すことにより、モニタウエハ収納部4からウエハカセット71へ25枚のモニタウエハを回収する。このモニタウエハの回収動作もまた、モニタウエハ収納動作と同じく研磨パッド交換等のメンテナンス時に行えばよい。
【0107】
図11は、ダミーウエハ研磨処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。ダミーウエハのフローは、カセットポート2cに収容されたウエハカセット(ダミーウエハ用)73から搬送ロボット11bにより取り出され、また搬送ロボット11bによりウエハカセット73へ戻される以外は、図8に示す製品ウエハの研磨処理時のウエハフローと同じである。
【0108】
なお、ウエハカセット73は、ダミーウエハ研磨処理時にダミーウエハを供給する以外に、製品ウエハの研磨処理時に、製品ウエハが1バッチの所定枚数(例えば5枚)に満たない場合に、ダミーウエハを製品ウエハの研磨の際の代用として供給し製品ウエハの不足分を補う役割を有する。
【0109】
このような各ウエハフローにより、モニタウエハ収納処理、製品ウエハ研磨処理、モニタウエハ研磨処理、モニタウエハ回収処理、及びダミーウエハ研磨処理(ならし研磨)の各処理を実施することができる。
【0110】
なお、モニタウエハの研磨処理モードにおいて、研磨処理されたモニタウエハは、モニタウエハ収納部4へ戻される構成となっている。そして制御用計算機8の研磨レート演算部42は、膜厚記憶部を備えるので、モニタウエハの研磨後の膜厚を記憶することができる。
【0111】
そこで研磨レート演算後にモニタウエハの研磨後の膜厚を研磨前の膜厚として置き換えて記憶させることにより、モニタウエハを繰り返し使用し、研磨量を測定することが可能である。即ちモニタウエハ上の被膜を十分に厚くしておくことにより、モニタウエハの繰り返し使用が可能である。その緒果、モニタウエハを効率良く使用することができ、またモニタウエハの収納処理回数、及び回収処理回数を削減して、CMP装置の稼働率を向上させることが可能である。
【0112】
また、モニタウエハの被膜の残りの膜厚が、次の研磨処理の除去量に対して十分であるかどうかを判断する手段と、不足すると判断されたときにモニタウエハの交換を指示する手段とを制御用計算機8内に備えることにより、モニタウエハの管理を容易にすることができる。
【0113】
また本発明による方法及び装置は、CMP法によるシリコンウエハ上の層間絶縁膜の平坦化以外にも、ブランケットタングステン(W)の平坦化、ダマシン法での銅(Cu)配線の平坦化等、種々の化学機械研磨に適用可能であることはいうまでもない。
【0114】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、研磨量モニタ用のモニタリングピースを使用して研磨レートを求めるので、正確に研磨レートを求めることができ、研磨レートが所定の値以下の場合は研磨パッドの目立てを行うことができ、研磨レートを所定の範囲に維持し、製品用の被研磨物の研磨面の品質を維持し、また研磨効率を維持することができる。
【0115】
さらに、研磨パッドの目立てにより研磨レートが所定の値以上になった場合は研磨パッドのならし研磨を行い、その後に再度研磨レートを求め、研磨レートが所定の範囲に入るまで、研磨パッドの目立てとならし研磨を同様に繰り返すので確実に研磨レートを所定の範囲内とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の研磨装置を示すブロック図である。
【図2】本発明のウエハ上の測定点及びエウハテーブルを示す模式的平面図である。
【図3】本発明の研磨方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図4】本発明の研磨装置の一時停止の判断方法、研磨パッドの目立て、又はならし研磨の判断の方法を説明する図である。
【図5】 CMP装置本体の具体的な構成を示す模式的平面図である。
【図6】 膜厚測定部を示す模式的側面図である。
【図7】 モニタウエハ収納処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【図8】製品ウエハ研磨処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【図9】モニタウエハ研磨処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【図10】モニタウエハ収納部の処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【図11】ダミーウエハ研磨処理モードにおけるウエハフローを示す模式的平面図である。
【符号の説明】
1 CMP装置本体
2 ウエハ供給部
2a、 2b、 2c カセットポート
4 モニタウエハ収納部
5 膜厚測定部
6 CMP部
7 洗浄部
8 制御用計算機
9 目立て装置
9a 目立て車
9b 目立て車台
9c 目立て車ガイド
10 研磨パッド
11 ウエハ搬送部
11a、11b、11c、11d 搬送ロボット
13 ウエハステージ
15 ウエハステージ
21 ウエハテーブル
22 ウエハロードリフト
23 ロード側搬送アーム
24 ウエハロードリフト
25 アンロード側搬送アーム
26 ウエハ保持部
27 スクラブ洗浄アーム
29 搬出待機部
30 カセット搬送装置
42 研磨レート演算部
43 研磨レート判断部
44 一時停止指示部
45 パッド処理判断部
46a パッド目立て指示部
46b パッドならし研磨指示部
47 研磨条件設定部
48 装置制御部
49 モード選択部
61 分光器
62 鏡筒
63 光源
64 対物レンズ
65 オリエンテーションフラット位置合わせ機構
66 ウエハ保持台
67 ハーフミラー
71、72 ウエハカセット(製品ウエハ用)
73 ウエハカセット(ダミーウエハ用)
74 ウエハカセット(モニタウエハ用)
AA 第一の閾値
BB 第二の閾値
CC 第三の閾値
DD 第四の閾値
Rp 平均研磨レート
Rp’ 平均研磨レート
X 平均研磨量
Xa 目標研磨量
Xi 平均研磨量
mon 研磨時間
tp 適正研磨時間

Claims (5)

  1. 被研磨物の被研磨面に研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨方法であって、
    所定数の被研磨物を研磨する毎に研磨量モニタ用のモニタリングピースを所定時間研磨する第一の工程と、
    前記モニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する第二の工程と、
    前記研磨量に基づいて研磨レートを算出する第三の工程と、
    前記研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較する第四の工程と、
    前記比較の結果、前記研磨レートが前記第一の閾値より小さい場合は、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行い、前記研磨レートが前記第二の閾値より大きい場合は、ならし研磨を行う第五の工程と
    を備えることを特徴とする研磨方法。
  2. 前記研磨レートが前記第一の閾値と前記第二の閾値の間に入るまで、
    前記第一の工程から前記第五の工程までを繰り返すことを特徴とする請求項記載の研磨方法。
  3. 被研磨物の供給部と、
    研磨量モニタ用のモニタリングピースを収納する収納部と、
    研磨パッドを有し、前記被研磨物又は前記モニタリングピースの被研磨面に前記研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨器と、
    前記被研磨物を前記供給部と前記研磨器との間で搬送する被研磨物搬送手段と、
    前記モニタリングピースを前記収納部と前記研磨器との間で搬送するモニタリングピース搬送手段と、
    前記研磨パッドの目立てを行う目立て手段と、
    前記研磨機で研磨した前記モニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する手段と、
    前記研磨量に基づいて研磨レートを算出する手段と、
    前記研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較し、前記比較の結果に基づいて、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行うか、若しくは前記研磨パッドのならし研磨を行うかを判断する手段と
    を備えたことを特徴とする研磨装置。
  4. 被研磨物の被研磨面に研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨装置であって、
    所定数の被研磨物を研磨する毎に研磨量モニタ用のモニタリングピースを前記研磨パッドで研磨できるように搬送する搬送手段と、
    該搬送手段が搬送したモニタリングピースを前記研磨パッドで研磨する手段と、
    研磨されたモニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する手段と、
    算出された研磨量に基づいて研磨レートを算出する手段と、
    算出された研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較する手段と、
    前記比較の結果、前記研磨レートが前記第一の閾値より小さい場合は、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行い、前記研磨レートが前記第二の閾値より大きい場合は、ならし研磨を行う手段と
    を備えることを特徴とする研磨装置。
  5. 被研磨物の被研磨面に研磨パッドを押し当て、前記被研磨面を研磨する研磨装置であって、
    所定数の被研磨物を研磨する毎に研磨量モニタ用のモニタリングピースを所定時間研磨する第一の工程と、
    前記モニタリングピースの所定部分における研磨量を算出する第二の工程と、
    前記研磨量に基づいて研磨レートを算出する第三の工程と、
    前記研磨レートを所定の第一の閾値及び前記第一の閾値より大きい所定の第二の閾値と比較する第四の工程と、
    前記比較の結果、前記研磨レートが前記第一の閾値より小さい場合は、前記研磨パッドの目立て又は研磨パッドの交換を行い、前記研磨レートが前記第二の閾値より大きい場合は、ならし研磨を行う第五の工程と
    を実施することを特徴とする研磨装置。
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