JP3980964B2 - Mirror device for vehicle - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両後方視認用のミラーを有し、車両に対し回動して使用位置と格納位置とを取り得る車両用ミラー装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用ドアミラー装置は、例えばドアミラーステーを備えており、ドアミラーステーは車両のドアに固定されている。このドアミラーステーには、車両後方視認用のミラーを保持したドアミラーバイザが取り付けられ回動可能に支持されている。これにより、ドアミラーバイザは、車両のドアに沿って折り畳まれた格納位置と、格納位置から展開し運転席から車両後方を視認可能な使用位置とを取り得るようになっている。
【0003】
このドアミラーバイザのドアミラーステーへの取付構造を図に基づいて説明する。図7に示される車両用ドアミラー装置100では、ドアミラーバイザ102の一端部に設けられたボス部104の軸孔104Aにドアミラーステー106のシャフト部(支軸)108が挿通されて嵌合される。さらに、シャフト部108には、圧縮コイルスプリング110が挿通される。
【0004】
圧縮コイルスプリング110は、ボス部104の端面とシャフト部108に圧入されて固定されるプッシュナット112との間に圧縮状態で保持される。この圧縮コイルスプリング110の弾性力に基づく圧縮固定荷重は、例えば略450Nとされ、この圧縮固定荷重によってドアミラーバイザ102がドアミラーステー106に押し付けられて取り付けられる。
【0005】
そして、この圧縮固定荷重を圧入による固定方法で支持するために、座屈強度及びせん断強度が要求されるシャフト部108は亜鉛やアルミ(の合金)のダイカスト材等の金属材にて構成され、プッシュナット112は弾性限度の高いばね鋼等の金属材にて構成されている。
【0006】
また、図8に示される車両用ドアミラー装置120では、ドアミラーバイザ102の軸孔104Aにドアミラーステー122のシャフト部124が挿通され、このシャフト部124には圧縮コイルスプリング110が挿通されて嵌合される。シャフト部124の自由端近傍には、軸方向と直交する方向に沿って互いに軸対称な一対のスリット126が形成されている。
【0007】
そして、圧縮コイルスプリング110は、ボス部104の端面と一対のスリット126に挿入されたCリング128との間に圧縮状態で保持される。すなわち、圧縮コイルスプリング110の圧縮固定荷重(略450N)は、Cリング128がスリット126のスリット壁と係合することで支持される。なお、Cリング128と圧縮コイルスプリング110との間には、円環状のワッシャ130が配置されている。
【0008】
この車両用ドアミラー装置120では、シャフト部124は、樹脂材またはシャフト部108と同等の金属材にて構成されている。また、スリット126は、金型を用いた樹脂成形若しくは鋳造によって形成されるか、またはシャフト部124の加工後に機械(切削)加工によって形成される。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図7に示す従来の車両用ドアミラー装置100では、強度上の要求によってシャフト部108が金属材にて構成されているため、全体として重くなってしまうという問題があった。
【0010】
また、上記圧縮固定荷重(すなわち、シャフト部108に対するプッシュナット112の固定位置で決まる圧縮コイルスプリング110の変位量)を許容範囲内とするために、シャフト部108及びプッシュナット112には高い寸法精度が要求され、高コストの原因となる。すなわち、シャフト部108は、寸法精度を確保するために上記の通りダイカスト材にて構成されているため、製造コストが高い。一方、プッシュナット112は、加工性の悪いばね鋼にて構成されているため、材料コスト及び加工コストが高い。
【0011】
さらに、プッシュナット112をシャフト部108に圧入する際には、上記圧縮固定荷重(静荷重)以外に該圧入に伴う摩擦力やプッシュナット112の弾性または塑性変形力等が作用するため、組付荷重が大きく、これも高コストの原因となる。
【0012】
一方、図8に示す従来の車両用ドアミラー装置120では、シャフト部124を樹脂材にて構成すれば軽量化が図られるが、スリット126を機械加工にて形成する場合には、シャフト部124の加工工数が増し、高コストの原因となる。
【0013】
また、スリット126を金型にて一体に形成(例えば、樹脂成形や鋳造)する場合には、該スリット126がアンダカット構造であるため、金型構造が複雑化する。具体的には、スリット126を有するドアミラーステー122の成形には、図9(A)に示される本体部122A成形用の固定型132及び可動型134と、シャフト部124成形用のスライド型136、138との他に、図9(B)に示されるスリット126成形用のスライド型140、142が必要となる。この複雑な金型構造も高コストの原因となる。
【0014】
さらに、実開平1−147747号公報に示される如く、シャフト部の先端を根元に対し小径に形成すると共に中間部を円錐面とし、この円錐面の一部切欠いて形成した平面部とドアミラーバイザのボス部内に設けた切り欠き部との間に板ばねを配置した状態で、シャフト部の先端(小径部)に設けた爪部をボス部の端面に係合させる構成も知られている。この構成では、ドアミラーステーに対しドアミラーバイザを容易に組み付けることができるが、爪部を有するシャフト部を一体に形成する場合には、シャフト部における爪部と根元との間がアンダカット構造となるため、上記車両用ドアミラー装置120と同様に複雑な金型構造が必要で、該金型構造が高コストの原因となる。
【0015】
本発明は、上記事実を考慮して、簡単な構造で固定部材に保持体を取り付けることができ、低コストとなる車両用ミラー装置を得ることが目的である。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために請求項1記載の発明に係る車両用ミラー装置は、車両後方視認用のミラーを保持し、一端部に軸孔が設けられた保持体と、軸方向に貫通した筒状に形成された支軸部を有し、該支軸部が前記軸孔に嵌合されて前記保持体を回動可能に支持すると共に車両に固定される固定部材と、前記支軸部の軸方向端部から該支軸部の内面に沿って延設された脚部と、該脚部の先端に設けられ前記支軸部の軸心側に張り出した係合部とを有するフック部と、前記フック部に対応した取付孔を有し、該取付孔の縁部が前記係合部に係合した状態で、前記保持体との間に弾性体を圧縮状態で保持する取付部材と、を備えている。
【0017】
請求項1記載の車両用ミラー装置では、保持体の軸孔に固定部材の支軸部を挿通した状態で、フック部の係合部に取付部材の取付孔縁部を係合させて、該取付部材と保持体との間に弾性体を圧縮状態で保持する。これにより、保持体は、支軸部廻りの回動可能に支持されつつ、弾性体の弾性力によって固定部材に取り付けられる。
【0018】
ここで、フック部は、筒状に形成された支軸部の内面に沿って該支軸部の軸方向端部から延設された脚部と、該脚部先端で支軸部の軸心側(径方向内側)に張り出した係合部とで構成されているため、係合部には支軸部の軸方向に対向する部分がなく、フック部を有する支軸部にはアンダカットが形成されない。このため、支軸部を金型によって成形するにあたって、フック部成形用のスライド型等を用いる必要がない。すなわち、金型構造を簡素化でき、低コスト化が可能となる。なお、アンダカットを形成しない形状であれば、フック部には脚部及び係合以外の部位が設けられても良いことは言うまでもない。
【0019】
また、取付部材は、取付孔に係合部を挿通させて該取付孔の縁部に係合させることで、容易にフック部に取り付けることができる。なお、請求項1記載の取付孔には、係合部が係合する縁部とは反対側の縁部を有しない切り欠き部が含まれる。
【0020】
このように、請求項1記載の車両用ミラー装置では、簡単な構造で固定部材に保持体を取り付けることができ、低コストとなる。
【0021】
請求項2記載の発明に係る車両用ミラー装置は、請求項1記載の車両用ミラー装置において、前記フック部及び取付孔をそれぞれ等間隔に複数設けた、ことを特徴としている。
【0022】
請求項2記載の車両用ミラー装置では、フック部が支軸部の軸方向端部に周方向に等間隔で複数配置されると共に、これに対応して取付部材に複数の取付孔が設けられているため、該取付部材が周方向にバランス良く弾性体の弾性力を受けることができる。特に、弾性体として支軸部の軸心廻りに配置されるコイルばね等を用いる場合に好適である。
【0023】
請求項3記載の発明に係る車両用ミラー装置は、請求項1または請求項2記載の車両用ミラー装置において、前記支軸部及び前記フック部は、樹脂成形によって前記固定部材に一体に形成された、ことを特徴としている。
【0024】
請求項3記載の車両用ミラー装置では、支軸部及びフック部が樹脂成形によって固定部材に一体に形成されているため、部品点数、加工工数及び組付工数が少ない。このため、構造が一層簡単で低コストとなる。
【0025】
また、樹脂材より成るフック部(脚部)は強度を維持しつつ弾性変形が容易な構造とすることができ、取付部材を単にその取付孔へのフック部の挿通方向に移動させる動作によって取り付けることも可能である。
【0026】
請求項4記載の発明に係る車両用ミラー装置は、請求項1乃至請求項3の何れか1項記載の車両用ミラー装置において、前記支軸部は、前記係合部に係合している前記取付部材の該係合側とは反対側の面が当接するストッパ部を有する、ことを特徴としている。
【0027】
請求項4記載の車両用ミラー装置では、取付部材の係合部と係合状態では、該取付部材の係合部とは反対側(弾性体側)の面がストッパ部に当接する。これにより、取付部材は支軸部(フック部)に対する取付位置が決められ(取付方向へのそれ以上の移動が規制され)、取付部材の取付に伴って弾性体を不要に変形させることがなく、組付荷重が抑制される。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態に係る車両用ミラー装置としての車両用ドアミラー装置10について、図1乃至図4に基づいて説明する。なお、上下の方向を用いて説明するときは、基本的に車両への組付状態を基準としている。
【0029】
図1には、車両用ドアミラー装置10の概略の分解斜視図が示されている。この図に示される如く、車両用ドアミラー装置10は、保持体としてのドアミラーバイザ12を備えている。ドアミラーバイザ12は、剛性を有する樹脂製とされており、略カップ状または略矩形鍋状に形成されている。
【0030】
このドアミラーバイザ12の内部には、図示しないミラー駆動ユニットが収納されており、該ミラー駆動ユニットにミラー14が取り付けられている。ミラー14は、ドアミラーバイザ12内における開口端近傍に配置され、ミラー駆動ユニットが作動することで鏡面角度が調整される構成である。
【0031】
なお、ドアミラーバイザ12の内部には、多数のリブ(リブ間に形成される肉抜き部)等が設けられているが、該リブ等の図示及び説明は省略する。また、ドアミラーバイザ12は、本体部であるバイザボディと、その背面側(車両前側)部分を構成するバイザカバーと、その下向きに開口した部分(ボス部16近傍)を被覆するバイザアンダカバーとで構成される3ピース構造とされているが、その図示及び説明は省略する。
【0032】
また、ドアミラーバイザ12の一端部(車両への組付状態でドア側に位置する端部)には、ボス部16が一体に設けられている。ボス部16は、上下方向に沿って長手とされた略筒状に形成され、その円形断面の内部が軸孔のとしてのボス孔18とされている。ボス孔18は、ドアミラーバイザ12の下端において開口しており、該ドアミラーバイザ12の内外を連通している。
【0033】
さらに、ボス部16は、ボス孔18の上方に連設されたばね受け凹部19を有している。ばね受け凹部19は、ボス孔18と同軸的かつボス孔18よりも大径に形成され、側壁部の一部が切り欠かれることで上方のみならず側方へも開口している。このばね受け凹部19は、後述する圧縮コイルスプリング46の一端部を入り込ませ、位置ずれを防止するようになっている。
【0034】
このドアミラーバイザ12は、固定部材としてのドアミラーステー20を介して車両に固定されるようになっている。ドアミラーステー20は、車両のドアに固定される固定部22と、固定部22から側方へ延設された台座部24とを有して構成されている。そして、本実施の形態に係るドアミラーステー20は、剛性を有する樹脂製とされており、台座部24にバイザ支持部26が一体に設けられている。
【0035】
図2にも示される如く、バイザ支持部26は、支軸部としての軸筒部28を備えている。軸筒部28は、その外径がドアミラーバイザ12のボス孔18の内径に対応した略筒状に形成されている。この軸筒部28の根元(台座部24側端部)には、ボス孔18よりも拡径された大径軸部29が設けられている。
【0036】
この軸筒部28は、図2(B)に示される如く、その外径が平面視で円形とされてボス孔18へ挿通可能とされているが、その内部を軸方向に貫通する貫通孔30は異形とされている。具体的には、貫通孔30を形成する孔壁は平面視で周方向に等間隔に配置された3個所の円弧状の薄肉部32を有して構成されており、この薄肉部32によって貫通孔30が径方向に広げられた部分が貫通孔30の拡径部34とされている。
【0037】
この貫通孔30は、図2(A)に示される如く、大径軸部29及び台座部24をも貫通している。そして、図3にも示される如く、バイザ支持部26は、軸筒部28の各薄肉部32の上端部にそれぞれ位置する複数(本実施の形態では、3つ)のフック部36を備えている。
【0038】
各フック部36は、それぞれ貫通孔30の拡径部34(薄肉部32)内面に沿って軸筒部28の軸方向に延設された平面視円弧状の脚部38を有している。各脚部38は、その外面が根元側の一部を除いて薄肉部32よりも薄肉化されており、その先端が軸筒部28の軸心に対し接離する方向に弾性変形可能とされている。
【0039】
また、各フック部36は、それぞれ脚部38の先端に設けられた係合部としての係合爪部40を有している。係合爪部40は、側面視で略直角三角形状に形成され、脚部38側の端部が貫通孔30の径方向内側(軸筒部28の軸心側)に張り出している。
【0040】
この係合爪部40の脚部38よりも内方に張り出した部分の端面(下向きの端面)が、後述するロックワッシャ48の被係合面55に係合する係合面40Aとされている。係合面40Aの張り出し量は、拡径部34の径方向深さと同等か若干小とされている(図2(B)参照)。
【0041】
そして、係合爪部40の張り出し基端となる脚部38の内面が拡径部34の内面と面一であるため、バイザ支持部26には、その型抜き方向(図5参照)と一致する軸方向に係合爪部40と対向する部分がなく、該係合爪部40を有するフック部36は、バイザ支持部26(すなわちドアミラーステー20)のアンダカット部を形成しない構成である。なお、各係合爪部40の周方向長さは脚部38の対応する長さと一致している。
【0042】
このフック部36の軸方向長さは後述する圧縮コイルスプリング46の自由長よりも若干長く、脚部38の軸方向長さは圧縮コイルスプリング46の自由長よりも短く設定されている。これにより、脚部38を弾性変形させることなく、後述するロックワッシャの取付孔54に係合爪部40を途中まで(係合面40Aよりも上側部分)を挿通させて、該ロックワッシャ48を自由状態の圧縮コイルスプリング46上に載置できるようになっている。
【0043】
また、バイザ支持部26は、ロックワッシャ48の挿入量を規制するストッパ部42を備えている。ストッパ部42は、各フック部36の間にそれぞれ設けられている。具体的には、ストッパ部42は、平面視で略円弧状に形成されると共に軸筒部28の端部における3箇所から軸筒部28の外面に沿って軸方向に延設され、該軸筒部28の周方向に等間隔に配置されている。
【0044】
このように、ストッパ部42は、フック部36とは周方向にずれて配置されているため、該フック部36と対向する部分がなく、ドアミラーステー20(バイザ支持部26)のアンダカット部を形成しない構成である。そして、各ストッパ部42は、軸筒部28の径方向内側に張り出すことで該軸筒部28よりも厚肉化されているが、係合爪部40と同様にドアミラーステー20のアンダカット部を形成しない構成である。
【0045】
これらの各ストッパ部42は、上記の通り厚肉化され、かつ外面側の周方向長さが脚部38の対応する長さよりも長く形成されているため、脚部38と比較して弾性変形し難い(変形に要する力が大きい)構成である。
【0046】
各ストッパ部42の先端は、軸筒部28の端部に対しフック部36の係合面40Aよりも若干(ロックワッシャ48の板厚に略相当する分だけ)低く位置している。そして、各ストッパ部42の先端には、軸筒部28と同軸的な仮想円(図示省略)に沿って切り欠かれた嵌合凹部44が形成されている。各嵌合凹部44は、ロックワッシャ48の後述する短筒部52の嵌合(位置決め)用とされている。
【0047】
以上説明したように、ドアミラーステー20のバイザ支持部26には、軸筒部28の外周面よりも突出した部分がなく、該バイザ支持部26はドアミラーバイザ12のボス孔18に容易に嵌合される。この状態では、図2(A)に示される如く、軸筒部28の大径軸部29上端面がボス部16の下端面と当接しつつ軸筒部28がボス孔18内に位置すると共に、フック部36及びストッパ部42がボス孔18を貫通してドアミラーバイザ12内に突出する構成である。
【0048】
これにより、ドアミラーバイザ12は、ドアミラーステー20に対し軸筒部28廻りの回動可能に支持され、車両のドアに沿って折り畳まれた格納位置と、格納位置から展開し運転席から車両後方を視認可能な使用位置(何れも図示省略)とを取り得るようになっている。
【0049】
そして、ドアミラーバイザ12は、弾性体としての圧縮コイルスプリング46の弾性力に基づく圧縮固定荷重によって、ドアミラーステー20に脱落不能に取り付けられ(保持され)るようになっている。圧縮コイルスプリング46は、一端部をドアミラーバイザ12のばね受け凹部19に入り込ませてボス部16のボス孔18廻りの上向き端面に突き当てつつ、その内側にドアミラーステー20のフック部36及びストッパ部42を挿通または挿入させて配置されている。
【0050】
この圧縮コイルスプリング46は、ドアミラーステー20のバイザ支持部26に取り付けられる取付部材としてのロックワッシャ48と上記ボス部16の端面との間に圧縮状態で保持される構成である。
【0051】
ロックワッシャ48は、図3に示される如く、全体として略円板状に形成され、中央部に設けられた透孔50を有している。また、ロックワッシャ48は、透孔50の縁部に沿って軸方向下向きに立設された短円筒状の短筒部52を有している。
【0052】
短筒部52は、その内径が各ストッパ部42の内面を結ぶ仮想円の径に略対応し、その外径が各ストッパ部42の嵌合凹部44の内面を結ぶ仮想円の径に略対応している。また、短筒部52の長さ(ロックワッシャ48端面からの突出量)は、嵌合凹部44の軸方向深さに対応している。
【0053】
また、ロックワッシャ48の短筒部52(透孔50)の径方向外側には、ドアミラーステー20のフック部36に対応して複数(本実施の形態では、3つ)の取付孔54が設けられている。各取付孔54は、それぞれ透孔50と同軸的な円弧状長孔とされ、それぞれドアミラーステー20のフック部36に対応する位置に等間隔で配置されている。
【0054】
各取付孔54の径方向の内側縁部を結ぶ仮想円の径は、各脚部38の内面を結ぶ仮想円の径と略対応している。そして、ロックワッシャ48は、各取付孔54と透孔50との間における上向きの面がフック部36の係合面40Aが係合する被係合面55とされている。
【0055】
また、各取付孔54の径方向の幅は、それぞれ係合爪部40(フック部36)の径方向の最大厚み(係合面40Aにおける厚み)よりも若干大きく設定されており、各取付孔54の周方向長さは、フック部36の対応する長さよりも十分に長く設定されている。これにより、各取付孔54は、係合爪部40が通過可能とされている。
【0056】
さらに、ロックワッシャ48は、その外縁部に沿って軸方向における短筒部52と同じ側に立設された外壁部56を有している。外壁部56は、ロックワッシャ48の外周部の一部が直線状に切り欠かれた部分を除いて設けられ、圧縮コイルスプリング46の位置ずれ止め用とされている。また、ロックワッシャ48は、短筒部52及び外壁部56が設けられることで剛性が高く、後述する圧縮固定荷重によっては殆ど変形しない構成である。
【0057】
そして、ロックワッシャ48は、各取付孔54の外縁部と外壁部56との間に位置する環状部分の下向き面が、主に圧縮コイルスプリング46の他端部が当接するばね受け面58とされている。また、各取付孔54の間に位置しばね受け面58と各被係合面55間の部分とを連結している部分がスポーク部60とされている。
【0058】
以上説明したロックワッシャ48は、ばね受け面58に圧縮コイルスプリング46の他端部を当接させると共に短筒部52を各ストッパ部42の嵌合凹部44に入り込ませた状態で、それぞれ取付孔54に挿通されたフック部36の係合面40Aが被係合面55に係合することで、圧縮コイルスプリング46の弾性力を受けつつドアミラーステー20のバイザ支持部26に取り付けられる構成である。この状態では、短筒部52の端面が嵌合凹部44の端面に当接するか、スポーク部60の下向き面がストッパ部42の端面に当接している(両者がそれぞれ当接しても良い)。
【0059】
そして、この状態で車両用ドアミラー装置10では、圧縮コイルスプリング46の弾性力に基づく圧縮固定荷重によって、ドアミラーバイザ12が、ドアミラーステー20に押し付けられて、所定値以上の外力による軸筒部28廻りの回動を許容されつつ該ドアミラーステー20に取り付けられる構成である。なお、本実施の形態では、圧縮固定荷重は略450Nとされている。
【0060】
また、この取付状態で、ドアミラーステー20の貫通孔30には、上記駆動ユニット等への信号配線や給電配線を束ねたワイヤハーネス62が挿通されている。ワイヤハーネスは、貫通孔30連設されたドアミラーステー20のハーネス収納凹部64内に敷設され固定部22等を通して車両内に至るようになっている。そして、貫通孔30及びハーネス収納凹部64の下向き開口部は、ステーアンダーカバー66によって被覆される構成である。
【0061】
次に、本実施の形態の作用を説明する。
【0062】
上記構成の車両用ドアミラー装置10では、ドアミラーステー20にドアミラーバイザ12を取り付ける際には、先ず、ドアミラーステー20のバイザ支持部26をドアミラーバイザ12のボス孔18に挿入し、該ボス孔18にバイザ支持部26の軸筒部28を嵌合させる。
【0063】
そして、ドアミラーステー20の大径軸部29の上端面にドアミラーバイザ12のボス部16の下端面が付き当てられた状態で、圧縮コイルスプリング46をドアミラーステー20のフック部36及びストッパ部42の外側に(囲むように)配置する。圧縮コイルスプリング46の一端部がドアミラーバイザ12のばね受け凹部19に入り入り込みボス部16のボス孔18上側開口端周りの面に当接した状態で、係合爪部40の先端部(係合面40Aよりも上側部分)が圧縮コイルスプリング46の他端部から上方へ突出している。
【0064】
次いで、ロックワッシャ48を、圧縮コイルスプリング46の他端部から突出している各係合爪部40がそれぞれ取付孔54に挿通されるように、該圧縮コイルスプリング46の他端部上に載置する。そして、圧縮コイルスプリング46を圧縮しつつロックワッシャ48を下方へ押し込む。
【0065】
すると、図4に示される如く、係合爪部40の傾斜面がロックワッシャ48の取付孔54内側縁部と摺動しつつ上記押し込み力の一部を径方向外側への力に変換することで、ドアミラーステー20の各脚部38(フック部36)が径方向外側へ広がるように弾性変形し、係合爪部40がロックワッシャ48の取付孔54を通過する。そして、脚部38が復元力によって直立状態に復帰すると、フック部36の係合面40Aがロックワッシャ48の被係合面55に係合する。
【0066】
このとき、ロックワッシャ48のスポーク部60の下向き面がストッパ部42の上端面に当接するか、または短筒部52の下端面がストッパ部42の嵌合凹部44の上向き面(軸方向底面)に当接するかして、ロックワッシャ48のそれ以上の下方への移動が防止される。
【0067】
以上により、ロックワッシャ48は、ドアミラーステー20のバイザ支持部26に取り付けられ、ドアミラーバイザ12との間で圧縮コイルスプリング46を圧縮状態で保持する。そして、ドアミラーバイザ12は、圧縮コイルスプリング46による圧縮固定荷重によってドアミラーステー20に押し付けられ、所定値以上の外力による軸筒部28廻りの回動を許容されつつ該ドアミラーステー20に取り付けられる。すなわち、以上により、ドアミラーバイザ12のドアミラーステー20への取り付けが完了する。
【0068】
ここで、ドアミラーステー20のバイザ支持部26を構成するフック部36は、筒状に形成された軸筒部28(拡径部34)の内面に沿って該軸筒部28の軸方向端部から延設された脚部38と、該脚部38先端で軸筒部28の軸心側に(貫通孔30に臨んで)張り出した係合爪部40とで構成されているため、係合爪部40には軸筒部28の軸方向に対向する部分がない。このため、バイザ支持部26すなわちドアミラーステー20には、フック部36を設けることによってアンダカットが形成されることがない。
【0069】
これにより、樹脂製のドアミラーステー20は、図5に示される如き簡単な金型構造によって一体に成形することができる。すなわち、ドアミラーステー20は、固定部22及び台座部24成形用の固定型70及び可動型72と、型抜き方向がバイザ支持部26の軸方向に一致する該バイザ支持部26(軸筒部28、フック部36、ストッパ部42)成形用のスライド型74、76とを用いて成形することができ、例えばフック部36の係合爪部40(係合面40A)を成形するための別個のスライド型を必要としない。このように、フック部36を有するドアミラーステー20は、金型構造を簡素化でき、低コスト化が可能となる。
【0070】
また、ロックワッシャ48は、その取付孔54にフック部36の係合爪部40を挿通させて該係合爪部40の係合面40Aを被係合面55(取付孔54の縁部)に係合させることで、容易にバイザ支持部26に取り付けることができる。
【0071】
さらに、フック部36の脚部38は薄肉に形成され容易に弾性変形するため、ロックワッシャ48をバイザ支持部26に取り付ける際に、圧縮コイルばね46の変形に要する力以外に作用する力が小さい。特に、ロックワッシャ48がストッパ部42に当接して押し込み量を規制されることで、圧縮コイルばね46を必要以上に変形させることがないため、ロックワッシャ48をバイザ支持部26に取り付ける際の組付荷重が小さい。すなわち、この組付荷重は、圧縮固定荷重よりも若干大きい程度であり、例えば従来のプッシュナット112をシャフト部108に圧入する構成(図7参照)と比較して著しく低減される。
【0072】
さらにまた、ロックワッシャ48は、フック部36が図4のように弾性変形することで、単にバイザ支持部26の上方から下側へ移動する動作によって該バイザ支持部26に取り付けることができ、例えば従来のCリング128をシャフト部124のスリット126へ側方から取り付ける構成(図8参照)のように該取付時に圧縮コイルスプリング46を圧縮状態で保持しておく必要がないため、取付作業が簡単である。特に、この取付に伴うロックワッシャ48の移動方向がバイザ支持部26のボス孔18への挿入方向及び圧縮コイルスプリング46のバイザ支持部26廻りへの配置方向と一致しているため、例えば自動組付装置の構成を簡素化することも可能である。
【0073】
このように、本実施の形態に係る車両用ドアミラー装置10では、簡単な構造でドアミラーステー20にドアミラーバイザ12を取り付けることができ、低コストとなる。
【0074】
また、車両用ドアミラー装置10では、ドアミラーステー20のフック部36が軸筒部28の軸方向端部から周方向に等間隔で複数(3つ)設けられると共に、これに対応してロックワッシャ48に複数(3つ)の取付孔54が設けられているため、該ロックワッシャ48が周方向にバランス良く圧縮コイルスプリング46の弾性力を受けることができる。このため、ドアミラーバイザ12は、ドアミラーステー20に安定して支持される。
【0075】
さらに、車両用ドアミラー装置10では、バイザ支持部26が樹脂成形によってドアミラーステー20に一体に形成されているため、部品点数、加工工数及び組付工数が少ない。このため、一層構造が簡単で低コストとなる。
【0076】
さらにまた、バイザ支持部26は、フック部36の係合面40Aにロックワッシャ48の被係合面55に係合させることで、ドアミラーバイザ12との間で圧縮コイルスプリング46を保持するロックワッシャ48の抜け止め(取付状態を維持)をするため、過度のせん断強度が要求されることはなく、樹脂材にて十分な強度を有する構造となっている。このため、車両用ドアミラー装置10が全体として軽量化されている。すなわち、本実施の形態に係るバイザ支持部26は、せん断強度は高くないが弾性変形が容易でたわみ強度の高い樹脂材の使用に特に適した構成となっている。
【0077】
なお、上記の実施の形態では、フック部36の係合面40Aが、軸筒部28の軸方向に略直交する平坦面であり、取付状態で該軸筒部28の軸方向に略直交する平坦面となるロックワッシャ48の被係合面55に係合する構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、図6(A)または図6(B)に示される如き変形例に係る構成としても良い。以下、各変形例について説明するが、上記実施の形態と基本的に同一の部品及び部分については、上記実施の形態と同一の符号を付してその説明を省略する。
【0078】
図6(A)には、第1変形例に係るフック部80と、該フック部80に係止される第1変形例にかかるロックワッシャ82とが側面断面図にて示されている。フック部80は、脚部38の先端に位置する係合部としての係合爪部84の下端面である係合面84Aが、軸筒部28の軸方向に対し傾斜した傾斜面とされている。
【0079】
具体的には、係合面84Aは、下方及び軸筒部28の径方向外側を向くように、すなわち、脚部38との間に為す角が鋭角となるように傾斜されている。この係合面84Aの水平面(軸筒部28の軸方向と直交する面)との間に為す角の角度は、角度θとされている。
【0080】
一方、ロックワッシャ82は、透孔50と取付孔54との間に位置する被係合面86(及び各被係合面86の間に位置するスポーク部60の一部)が、係合面84Aに対応する(水平面との間に角度θを為す)傾斜面とされている。すなわち、ロックワッシャの透孔50と取付孔54との間部分は、擂鉢状に形成されている。
【0081】
そして、フック部80の係合爪部84がロックワッシャ82の取付孔54を通過すると、圧縮コイルスプリング46の圧縮固定荷重(復元力)によって、係合面84Aと被係合面86とが係合する。この状態で、係合面84Aには、圧縮固定荷重の分力であり傾斜方向の直交する方向の力F1が作用している。
【0082】
これにより、フック部80には、水平方向成分には力F1の分力である力F2が作用していることとなり、該力F2によって横方向(矢印A方向)の外力に抗することができる。これにより、外力による係合面84Aと被係合面86との外れ、すなわち、フック部80によるロックワッシャ82の係止状態(ロックワッシャ48のバイザ支持部26への取付状態)の解除が防止または抑止される。
【0083】
すなわち、上記の実施の形態では、圧縮固定荷重を抗力とし係合面40Aと被係合面55との間に作用する摩擦力(及び脚部38の弾性力)のみで、横方向(軸筒部28の径方向外側へ)の外力に抗することとなるが、本第1変形例では、力F1を抗力とする被係合面86との間の摩擦力fと、上記力F2とによって矢印A方向の外力に抗することができ、該構成は矢印A方向の外力が生じやすい車両に好適に適用される。
【0084】
そして、このフック部80も、バイザ支持部26(すなわちドアミラーステー20)のアンダカット部を形成しないことは言うまでもない。なお、角度θは、要求性能に応じて適宜設定すれば良い。
【0085】
一方、図6(B)には、第2変形例に係るフック部90と、該フック部90に係止されるロックワッシャ48とが側面断面図にて示されている。フック部90は、係合爪部40における軸筒部28側端部に、係合面40Aよりも下方に突出した鉤部92が一体に形成されている。
【0086】
この鉤部92は、フック部90の係合爪部40がロックワッシャ48の取付孔54を通過すると、圧縮コイルスプリング46の圧縮固定荷重(復元力)によって係合面40Aが被係合面55と係合する動作に伴って、該ロックワッシャ48の短筒部52内に入り込んで該短筒部52の内周面に接するようになっている。
【0087】
本第2変形例にかかる構成では、矢印A方向の概略が作用しても、鉤部92がロックワッシャ48の短筒部52内周面と係合するため、フック部90によるロックワッシャ48の係止状態(ロックワッシャ48のバイザ支持部26への取付状態)の解除が防止され、該構成は矢印A方向の外力が生じやすい車両に好適に適用される。そして、このフック部90も、バイザ支持部26(すなわちドアミラーステー20)のアンダカット部を形成しないことは言うまでもない。
【0088】
なお、上記の実施の形態及び各変形例では、バイザ支持部26とドアミラーステー20とが一体に形成された好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、互いに別部品として構成されたバイザ支持部26をドアミラーステー20に取り付けて固定する構成としても良い。
【0089】
また、上記の実施の形態及び各変形例では、ドアミラーバイザ12が手動で格納位置と使用位置との間で回動する例を示したが、本発明はこれに限定されず、例えば、ドアミラーバイザ12を格納位置と使用位置との間で駆動する駆動ユニットをドアミラーバイザ12とバイザ支持部26との間に配置しても良い。すなわち、本発明は、例えば電動格納式の車両用ドアミラー装置に適用することも可能である。
【0090】
さらに、上記の実施の形態及び各変形例では、バイザ支持部26に3つのフック部36、80、90が設けられた構成としたが、本発明はフック部の数に限定されることはない。但し、フック部36等は、2つ以上設けることが望ましい。
【0091】
さらにまた、上記の実施の形態では、ロックワッシャ48に当接するストッパ部42をバイザ支持部26に設けた好ましい構成としたが、本発明はこれに限定されず、例えば、ストッパ部42を備えない構成としても良く、ストッパ部42をドアミラーバイザ12に設けた構成としても良い。なお、上記第1及び第2変形例においてストッパ部42を設ける場合は、ストッパ部42の上端の位置(高さ)は、各フック部80、90の係合面84A最下端部または鉤部92の最下端部が取付孔54を通過できるように(上記実施の形態のストッパ部42よりも低く)設定する必要がある。
【0092】
【発明の効果】
以上説明したように本発明に係る車両用ミラー装置は、簡単な構造で固定部材に保持体を取り付けることができ、低コストとなるという優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装置の概略の分解斜視図である。
【図2】(A)は本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装置を構成するドアミラーステーとドアミラーバイザとの取付部を示す断面図、(B)は図2(A)の2B−2B線に沿った断面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装置を構成するバイザ支持部とロックワッシャとを示す斜視図である。
【図4】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装置を構成するロックワッシャのバイザ支持部への取付過程を示す断面図である。
【図5】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装置を構成するドアミラーステー成形用の概略金型構造を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態に係る車両用ドアミラー装置を構成するフック部及びロックワッシャの変形例を示す図であって、(A)は第1変形例に係るフック部及びロックワッシャを示す断面図、(B)は第2変形例に係るフック部及びロックワッシャを示す断面図である。
【図7】従来の車両用ドアミラー装置におけるドアミラーステーとドアミラーバイザとの取付部の概略分解斜視図である。
【図8】従来の車両用ドアミラー装置におけるドアミラーステーとドアミラーバイザとの取付部の別例を示す概略分解斜視図である。
【図9】従来の別例の車両用ドアミラー装置を構成するドアミラーステー成形用の概略金型構造を示す図であって、(A)は固定型及び可動型とスライド型とを示す断面図、(B)はスリット成形用のスライド型を示す断面図である。
【符号の説明】
10 車両用ドアミラー装置(車両用ミラー装置)
12 ドアミラーバイザ(保持体)
14 ミラー
18 ボス孔(軸孔)
20 ドアミラーステー(固定部材)
28 軸筒部(支軸部)
36 フック部
38 脚部
40 係合爪部(係合部)
42 ストッパ部
46 圧縮コイルスプリング(弾性体)
48 ロックワッシャ(取付部材)
54 取付孔
80、90 フック部
82 ロックワッシャ(取付部材)
84 係合爪部(係合部)[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a vehicle mirror device having a mirror for visually recognizing the rear of the vehicle and capable of rotating to the vehicle and taking a use position and a storage position.
[0002]
[Prior art]
The vehicle door mirror device includes, for example, a door mirror stay, and the door mirror stay is fixed to a door of the vehicle. A door mirror visor holding a mirror for visually recognizing the rear of the vehicle is attached to the door mirror stay and is rotatably supported. Thereby, the door mirror visor can take the storage position folded along the door of a vehicle, and the use position which expand | deploys from a storage position and can visually recognize the vehicle back from a driver's seat.
[0003]
An attachment structure of the door mirror visor to the door mirror stay will be described with reference to the drawings. In the vehicle
[0004]
The
[0005]
And, in order to support this compression fixing load by a press-fitting fixing method, the
[0006]
In the vehicle
[0007]
The
[0008]
In the vehicle
[0009]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional vehicle
[0010]
Further, in order to keep the compression fixing load (that is, the amount of displacement of the
[0011]
Further, when the
[0012]
On the other hand, in the conventional vehicle
[0013]
Further, when the
[0014]
Further, as shown in Japanese Utility Model Laid-Open No. 1-147747, the tip of the shaft portion is formed to have a small diameter with respect to the root, and the intermediate portion is formed as a conical surface. There is also known a configuration in which a claw portion provided at the tip (small diameter portion) of the shaft portion is engaged with the end surface of the boss portion in a state where a leaf spring is disposed between the notch portion provided in the boss portion. In this configuration, the door mirror visor can be easily assembled to the door mirror stay. However, when the shaft portion having the claw portion is integrally formed, the undercut structure is formed between the claw portion and the root of the shaft portion. Therefore, a complicated mold structure is required like the vehicle
[0015]
In view of the above fact, an object of the present invention is to obtain a low-cost vehicle mirror device in which a holding body can be attached to a fixing member with a simple structure.
[0016]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, a vehicle mirror device according to the invention described in claim 1 holds a mirror for visually recognizing the rear of the vehicle, a holding body provided with a shaft hole at one end, and a cylinder penetrating in the axial direction. A support member formed in a shape, the support shaft portion being fitted in the shaft hole to rotatably support the holding body, and a fixing member fixed to the vehicle, and the support shaft portion A hook portion having a leg portion extending from the end portion in the axial direction along the inner surface of the support shaft portion, and an engagement portion provided at a tip end of the leg portion and projecting toward the shaft center side of the support shaft portion; An attachment member that has an attachment hole corresponding to the hook portion, and holds an elastic body in a compressed state between the holding body and an edge portion of the attachment hole engaged with the engagement portion; It has.
[0017]
In the vehicle mirror device according to claim 1, in a state where the support shaft portion of the fixing member is inserted through the shaft hole of the holding body, the attachment hole edge portion of the attachment member is engaged with the engagement portion of the hook portion, The elastic body is held in a compressed state between the mounting member and the holding body. Accordingly, the holding body is attached to the fixing member by the elastic force of the elastic body while being supported so as to be rotatable around the support shaft portion.
[0018]
Here, the hook portion includes a leg portion extending from the axial end portion of the support shaft portion along the inner surface of the support shaft portion formed in a cylindrical shape, and an axis center of the support shaft portion at the end of the leg portion. The engaging portion has a portion facing the axial direction of the support shaft portion, and the support shaft portion having the hook portion has an undercut. Not formed. For this reason, it is not necessary to use a slide mold for forming a hook portion or the like when the support shaft portion is formed by a mold. That is, the mold structure can be simplified and the cost can be reduced. Needless to say, the hook portion may be provided with a portion other than the leg portion and the engagement as long as the undercut is not formed.
[0019]
Further, the attachment member can be easily attached to the hook portion by inserting the engagement portion into the attachment hole and engaging with the edge portion of the attachment hole. The mounting hole according to claim 1 includes a notch that does not have an edge opposite to the edge with which the engaging portion engages.
[0020]
Thus, in the vehicle mirror device according to the first aspect, the holding body can be attached to the fixing member with a simple structure, and the cost is reduced.
[0021]
A vehicle mirror device according to a second aspect of the invention is characterized in that, in the vehicle mirror device according to the first aspect, a plurality of the hook portions and attachment holes are provided at equal intervals.
[0022]
In the vehicle mirror device according to claim 2, a plurality of hook portions are arranged at equal intervals in the circumferential direction at the axial end portion of the support shaft portion, and a plurality of mounting holes are provided in the mounting member correspondingly. Therefore, the mounting member can receive the elastic force of the elastic body in a balanced manner in the circumferential direction. In particular, it is suitable when a coil spring or the like disposed around the axis of the support shaft is used as the elastic body.
[0023]
A vehicle mirror device according to a third aspect of the present invention is the vehicle mirror device according to the first or second aspect, wherein the support shaft portion and the hook portion are integrally formed with the fixing member by resin molding. It is characterized by that.
[0024]
In the vehicle mirror device according to the third aspect, since the support shaft portion and the hook portion are integrally formed on the fixing member by resin molding, the number of parts, the number of processing steps, and the number of assembling steps are small. As a result, the structure is simpler and lower cost.
[0025]
Further, the hook part (leg part) made of a resin material can have a structure that can be easily elastically deformed while maintaining strength, and is attached by simply moving the attachment member in the insertion direction of the hook part into the attachment hole. It is also possible.
[0026]
A vehicle mirror device according to a fourth aspect of the present invention is the vehicle mirror device according to any one of the first to third aspects, wherein the support shaft portion is engaged with the engagement portion. It has a stopper part which the surface on the opposite side to this engagement side of the attachment member contacts.
[0027]
In the vehicle mirror device according to the fourth aspect, in the engaged state with the engaging portion of the mounting member, the surface opposite to the engaging portion of the mounting member (elastic body side) comes into contact with the stopper portion. As a result, the mounting position of the mounting member relative to the support shaft portion (hook portion) is determined (the further movement in the mounting direction is restricted), and the elastic body is not unnecessarily deformed with the mounting of the mounting member. The assembly load is suppressed.
[0028]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
A vehicle
[0029]
FIG. 1 is a schematic exploded perspective view of the vehicle
[0030]
A mirror drive unit (not shown) is accommodated in the
[0031]
The
[0032]
Further, a
[0033]
Further, the
[0034]
The
[0035]
As shown in FIG. 2, the
[0036]
As shown in FIG. 2 (B), the
[0037]
As shown in FIG. 2A, the through
[0038]
Each
[0039]
Each
[0040]
An end surface (downward end surface) of a portion projecting inward from the
[0041]
And since the inner surface of the
[0042]
The axial length of the
[0043]
Further, the
[0044]
Thus, since the
[0045]
Each of these
[0046]
The tip of each
[0047]
As described above, the
[0048]
As a result, the
[0049]
The
[0050]
The
[0051]
As shown in FIG. 3, the
[0052]
The
[0053]
A plurality (three in this embodiment) of mounting
[0054]
The diameter of the imaginary circle that connects the inner edges of the mounting
[0055]
Further, the radial width of each mounting
[0056]
Further, the
[0057]
In the
[0058]
The
[0059]
In this state, in the vehicle
[0060]
In this attached state, a
[0061]
Next, the operation of the present embodiment will be described.
[0062]
In the vehicle
[0063]
Then, in a state where the upper end surface of the large-
[0064]
Next, the
[0065]
Then, as shown in FIG. 4, a part of the pushing force is converted into a radially outward force while the inclined surface of the engaging
[0066]
At this time, the downward surface of the
[0067]
As described above, the
[0068]
Here, the
[0069]
Accordingly, the resin door mirror stay 20 can be integrally formed with a simple mold structure as shown in FIG. That is, the door mirror stay 20 includes the fixed
[0070]
Further, the
[0071]
Furthermore, since the
[0072]
Furthermore, the
[0073]
Thus, in the vehicle
[0074]
Further, in the vehicle
[0075]
Furthermore, in the vehicle
[0076]
Furthermore, the
[0077]
In the above-described embodiment, the
[0078]
FIG. 6A is a side sectional view showing a
[0079]
Specifically, the engaging surface 84A is inclined so as to face the lower side and the radially outer side of the
[0080]
On the other hand, the
[0081]
When the engaging
[0082]
As a result, a force F2, which is a component force of the force F1, is applied to the
[0083]
That is, in the above-described embodiment, only the frictional force (and the elastic force of the leg portion 38) acting between the
[0084]
Needless to say, the
[0085]
On the other hand, FIG. 6B shows a
[0086]
When the engaging
[0087]
In the configuration according to the second modification, even if the outline in the direction of the arrow A acts, the
[0088]
In the above-described embodiment and each modified example, the
[0089]
Further, in the above-described embodiment and each modification, the example in which the
[0090]
Further, in the above-described embodiment and each modification, the
[0091]
Furthermore, in the above-described embodiment, the
[0092]
【The invention's effect】
As described above, the vehicle mirror device according to the present invention has an excellent effect that the holding body can be attached to the fixing member with a simple structure, and the cost is reduced.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic exploded perspective view of a vehicle door mirror device according to an embodiment of the present invention.
2A is a cross-sectional view showing a mounting portion between a door mirror stay and a door mirror visor constituting the vehicle door mirror device according to the embodiment of the present invention, and FIG. 2B is a cross-sectional view of 2B-2B in FIG. It is sectional drawing along a line.
FIG. 3 is a perspective view showing a visor support portion and a lock washer constituting the vehicle door mirror device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 4 is a cross-sectional view showing a process of attaching the lock washer constituting the vehicle door mirror device according to the embodiment of the present invention to the visor support portion.
FIG. 5 is a cross-sectional view showing a schematic mold structure for forming a door mirror stay constituting the vehicle door mirror device according to the embodiment of the present invention.
FIG. 6 is a view showing a modification of the hook part and the lock washer constituting the vehicle door mirror device according to the embodiment of the present invention, and FIG. 6 (A) shows the hook part and the lock washer according to the first modification. Sectional drawing shown, (B) is sectional drawing which shows the hook part and lock washer which concern on a 2nd modification.
FIG. 7 is a schematic exploded perspective view of a mounting portion between a door mirror stay and a door mirror visor in a conventional vehicle door mirror device.
FIG. 8 is a schematic exploded perspective view showing another example of a mounting portion between a door mirror stay and a door mirror visor in a conventional vehicle door mirror device.
FIG. 9 is a view showing a schematic mold structure for molding a door mirror stay constituting a conventional door mirror device for a vehicle, wherein (A) is a sectional view showing a fixed mold, a movable mold, and a slide mold; (B) is sectional drawing which shows the slide type | mold for slit shaping | molding.
[Explanation of symbols]
10. Vehicle door mirror device (vehicle mirror device)
12 Door mirror visor (holding body)
14 Mirror
18 Boss hole (shaft hole)
20 Door mirror stay (fixing member)
28 Shaft cylinder (support shaft)
36 hook
38 legs
40 engagement claw part (engagement part)
42 Stopper
46 Compression coil spring (elastic body)
48 Lock washer (mounting member)
54 Mounting hole
80, 90 hook part
82 Lock washer (mounting member)
84 Engagement claw part (engagement part)
Claims (4)
軸方向に貫通した筒状に形成された支軸部を有し、該支軸部が前記軸孔に嵌合されて前記保持体を回動可能に支持すると共に車両に固定される固定部材と、
前記支軸部の軸方向端部から該支軸部の内面に沿って延設された脚部と、該脚部の先端に設けられ前記支軸部の軸心側に張り出した係合部とを有するフック部と、
前記フック部に対応した取付孔を有し、該取付孔の縁部が前記係合部に係合した状態で、前記保持体との間に弾性体を圧縮状態で保持する取付部材と、
を備えた車両用ミラー装置。A holding body that holds a mirror for visually recognizing the rear of the vehicle, and has a shaft hole at one end thereof;
A fixing member having a supporting shaft portion formed in a cylindrical shape penetrating in the axial direction, the supporting shaft portion being fitted in the shaft hole to rotatably support the holding body, and fixed to the vehicle; ,
A leg portion extending along an inner surface of the support shaft portion from an axial end portion of the support shaft portion; an engagement portion provided at a tip of the leg portion and projecting toward the shaft center side of the support shaft portion; A hook portion having
A mounting member having a mounting hole corresponding to the hook portion, and holding an elastic body in a compressed state between the holding body and an edge of the mounting hole engaged with the engaging portion;
Mirror device for vehicles provided with.
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