JP3979460B2 - Car seat storage structure - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、シート不使用時において該シートを車体に形成した収納凹部に簡単に収納することができる自動車用シートの収納構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、この種のシート収納構造として、例えば特開平11−48840号公報や実開平5−40029号公報等に開示されるように、シートクッションとシートバックからなるシートをその後方の車体フロアに形成した収納凹部に収納できるようにしたものが知られている。
【0003】
しかしながら、従来のものはシートを収納凹部に収納した状態で車を運転すると、車からの振動で収納したシートが上下動してしまいガタ等の異音を発生させたり、シート上に載置してある荷物を静かに保管することができない等の問題点があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記のような従来の問題点を解決して、収納凹部に収納された重ね合わせシートを定位置にしっかりと固定することができ、また収納したシートの固定およびその解除の操作もきわめて簡単に行うことができる自動車用シートの収納構造を提供することを目的として完成されたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するためになされた本発明の自動車用シートの収納構造は、シートクッションとシートバックからなるシートをシートクッションの座面に向けシートバックを伏倒させて重ね合わせた状態とし、この重ね合わせシートをシート後方の車体フロアに形成した収納凹部に前記シートクッションと車体フロアとを連繋しているリンク部材を介して収納できるようにした自動車用シートの収納構造において、前記リンク部材はその前後両端部をそれぞれヒンジとヒンジとを介してシートクッションと車体フロアとに連結されたものであり、かつシートクッションのフレームの下面に設けたフック部材と、収納凹部の底面に設けたストライカー部材とによって、収納凹部内に収納したシートを固定するロック機構を構成しており、前記リンク部材のフロア側連結部に、このリンク部材と収納凹部の底部との開き角度を常時拡開される方向に弾発するスプリング、およびリンク部材とシートクッションとの開き角度を常時拡開される方向に弾発するスプリングを設け、また前記フック部材とストライカー部材とを収納状態のシートの前記ヒンジとヒンジ間に位置させたことを特徴とするものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、図面を参照しつつ本発明の好ましい実施の形態を示す。
図面は、本発明を3列目に設けた自動車用シートに適用した場合を示すものであって、シートクッション1aとシートバック1bからなるシート1をシートクッション1aの座面に向けシートバック1bを伏倒させて重ね合わせ状態とし、この重ね合わせシート1を、シートクッション1aの後部と車体フロア20とを連繋するリンク部材10を介して、シート後方の車体フロア20に形成した収納凹部2に収納するようにしたものであり、本発明では前記収納したシートを固定するロック機構3が設けられたものとなっている。
【0007】
前記ロック機構3は、図1に示されるように、シートクッション1aのフレームの下面に設けたフック部材3aと、収納凹部2の底面に設けたストライカー部材3bとが係合するものとなっており、重ね合わせシート1をロック機構3で固定した場合、シートバック1bの裏面側が車体フロア20とフラットな同一を形成するよう構成されている。
また、このロック機構3としては、例えばフック部材3aにシート後方に延びるケーブルやリンク等の連結部材の一端を設けるとともに、シートクッション後方に軸着されたリンクの中間部に前記連結部材の他端を回転可能に取り付け、リンク部材の自由端部に後方に延びる帯を設けて、該帯を後方に引くことでロックを解除するようにしたものを用いることができる。
このような構成とすることにより、収納凹部2に収納された重ね合わせシートを定位置にしっかりと固定することができ、また収納したシートの固定およびその解除の操作もきわめて簡単に行うことができるのである。
【0008】
また、図2に示されるように、前記したリンク部材10のフロア側連結部には、このリンク部材10と収納凹部2の底部との開き角度αを常時拡開される方向に弾発するスプリング5が設けられており、また、リンク部材10のシート側連結部にこのリンク部材10とシートクッション1aの横面との開き角度βを常時拡開される方向に弾発するスプリング6が設けられていて、このような構造とすることで、後述するように、収納凹部2に収納された重ね合わせシート1を収納状態から使用状態へ移動させようとして引き上げる場合、前記したスプリング5、6の弾発力の作用により上向きに引き上げられた状態となっている重ね合わせシート1の引き上げ操作を極めて容易に行うことができ、また、重ね合わせシート1を収納凹部2に収納する場合も、前記スプリング5、6の弾発力の作用により急激な落ち込みが防止され安全に操作できる。更には、収納凹部2に収納された重ね合わせシート1に上向きの弾発力を作用することで、前記ロック機構3の解除を確実なものとしている。
【0009】
なお、図2に示すものはリンク部材10のフロア側連結部にスプリング5を設けるとともにシート側連結部の双方にもスプリング6を設けているが、リンク部材10のフロア側連結部にのみスプリング5を設けるようにしたり(図1参照)、逆にシート側連結部にのみスプリング6を設けるようにしてもよい。要は、収納凹部2に収納された重ね合わせシート1をスプリングの作用を借りて小さな力で簡単に引き出すことができるうえに、シートクッション1aの座面に向けシートバック1bを伏倒させて重ね合わせたシート1を収納凹部2に収納する場合に、急激な落ち込みを無くすようにスプリングで支えながら徐々に収納されるようにできればよい。また、前記した開き角度拡開用のスプリング5、6は、図示のものでは、スプリング5がコイルバネ、スプリング6が渦巻きバネを用いたものとなっており、各々矢印方向の弾発力を付与しシート1に対して常に上向きの力を作用しているが、スプリングの種類としては同様の作用をするものであればいかなる物も用いることができることは勿論である。
【0010】
また、前記したリンク部材10は、L字状の部材からなり一端がシートクッション1aの後部にヒンジ10aを介して回転自在に連結され、他端が収納凹部2の底部前方にヒンジ10bを介して回転自在に連結されたものであり、このヒンジ10bを中心にリンク部材10が回動することによりシート1が座席を形成する状態と、収納凹部2内に収納された状態の2態様を採るよう構成されている。
【0011】
このリンク部材10は、全体は平面視した場合にコ字状枠の一体に形成されたものとなっており、このように、従来のようにリンク部材が棒状体であって、単にシートクッション1aの下面後部と収納凹部2の底面前方部とを連結したものでないため、重ね合わせシート1の移動時において回転やグラツキを生じることがなく、安定した状態でシートの持ち上げ作業等を行うことができる。
【0012】
さらに、リンク部材10とシートクッション1aの間には、収納凹部2に収納される重ね合わせシート1を略水平状態に保持するための弾発部材7を張設してあり、この弾発部材7と前記したスプリング5、6がシートの荷重に対してバランスをとるように作用することで、重ね合わせシート1が常に水平状態に保持され易くなるように構成されている。また、この弾発部材7はシート1が使用状態に戻るにつれてリンク部材10がシートクッション1aの後方に回転することにより引き伸ばされ、使用状態方向への付勢力を増加する作用もあり、シート1を収納状態から使用状態へ移行する際に安定した操作力の補助を受けることができ、操作性がよくなる。なお、前記弾発部材7としては、流体圧を利用したダンパやコイルスプリング等を用いることができる。
【0013】
なお、図において8は、シートクッション1aの下面前部に設けられた前脚であり、シートとして使用する時は車体フロア20に設けたストライカー8aに係合して固定し、シート収納時には邪魔にならないようシートクッション1a内へ畳むよう構成されている。
【0014】
このように構成したものは、収納したシートを固定するロック機構3が設けられているとともに、該ロック機構3の解除は遠隔操作により行えるように構成されているので、収納凹部2に収納された重ね合わせシートを定位置にしっかりと固定することができ、また収納したシートの固定およびその解除の操作もきわめて簡単に行うことができることとなる。また、リンク部材10がその一端をシートクッション1aの後部に回転自在に連結させ、他端を収納凹部2に回転自在に連結させているだけではなく、このリンク部材10のシート側連結部およびフロア側連結部のいずれか一方または双方には、各々開き角度拡開用のスプリングを配設したものとした場合は、図2に示されるように、スプリング5、6の弾発力によりシート1には常に上向きの力が作用した状態となっており、従って、重ね合わせシート1を収納状態から使用状態へ移動させようとして引き上げる場合には、小さな力で簡単にシート1を持ち上げることができ、極めて容易に引き上げ操作を行うことができることとなる。一方、シート1を収納凹部2へ移動させる場合にも、前記スプリング5、6の弾発力の作用により急激な落ち込みが防止されるので極めて安全に操作できることとなる。なお、このような開き角度拡開用のスプリング5、6を配置した場合であっても、前記ロック機構3によって重ね合わせシートを収納凹部2の定位置にしっかりと固定することができるため、図1に示されるように、シートを収納凹部2内に完全に折り畳んだ状態(即ち、最小の高さの状態)として収納することができ、従って特別に深さのある収納凹部2とする必要もなくコンパクトな設計が可能である。
また、シートの収納時において、ロック機構3のフック部材3aが設けられたシート(シートクッション1aのフレーム)は常時上方向きに付勢された状態となっているため、前記フック部材3aとストライカー3bのガタの発生も抑えることができることとなる。
【0015】
また、リンク部材10とシートクッション1aの間にシート1をシート1が使用状態に戻るにつれて使用状態方向への付勢力を増加するようにする弾発部材7を張設してある場合は、シート1を収納状態から使用状態へ移動させようとして引き上げた場合に、前記使用状態方向への付勢力が作用して小さな力で簡単にシート1を持ち上げることができ、極めて容易に引き上げ操作を行うことができることとなる。即ち、弾発部材7の付勢力は、シート1が使用状態に戻るにつれスプリング5、6のシートを持ち上げる付勢力が低下するが、この低下分を補う形でシート1を持ち上げる作用を発揮するものであり、シート1を収納状態から使用状態へ移動させようとして引き上げた際に、常に一定の引き上げ力を与えるため、優れた取扱性を発揮できることとなる。
【0016】
なお、シート1の収納操作は、シートバック1bをシートクッション1a側に折り畳むとともに前脚8の固定を解除し、この状態のままリンク部材10を後方側へ回転して収納凹部2内へ移動して収納するものであり、一方、シート1を取り出す操作は、前記と逆の操作を行うのみで、いずれも簡単な操作で行えるものである。
【0017】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明は収納凹部に収納された重ね合わせシートを定位置にしっかりと固定することができて走行中における異音の発生等を防止することができ、また収納したシートの固定およびその解除の操作もきわめて簡単に行うことができて優れた操作性を発揮することができるものである。更には、リンク部材の連結部にスプリングを設けたものでは、シートクッションの座面に向けシートバックを伏倒させた重ね合わせシートを車体フロアに形成してある収納凹部に収納する場合も急激な落ち込みがなく安全に操作することができる利点がある。
よって本発明は従来の問題点を一掃した自動車用シートの収納構造として、産業の発展に寄与するところは極めて大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す側面図である。
【図2】その他の実施の形態を示す側面図である。
【符号の説明】
1 シート
1a シートクッション
1b シートバック
2 収納凹部
3 ロック部材
5 スプリング
6 スプリング
7 弾発部材
10 リンク部材
20 車体フロア[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a storage structure for an automobile seat that can be easily stored in a storage recess formed in a vehicle body when the seat is not used.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, as this type of seat storage structure, as disclosed in, for example, Japanese Patent Application Laid-Open No. 11-48840 and Japanese Utility Model Laid-Open No. 5-40029, a seat including a seat cushion and a seat back is provided on the vehicle body floor behind the seat cushion. There is known one that can be stored in the formed storage recess.
[0003]
However, when the vehicle is operated with the seat stored in the storage recess, the seat stored by the vehicle moves up and down due to vibration from the vehicle and generates noise such as rattling or is placed on the seat. There was a problem such as being unable to keep the stored luggage quietly.
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
The present invention solves the conventional problems as described above, and can firmly fix the overlapping sheets stored in the storage recesses in a fixed position, and also can fix and release the stored sheets. The present invention has been completed for the purpose of providing a vehicle seat storage structure that can be easily performed.
[0005]
[Means for Solving the Problems]
The storage structure for an automobile seat of the present invention made to solve the above problems is a state in which a seat back and a seat back of a seat cushion are directed to a seating surface of the seat cushion and the seat back is overlaid and overlapped. In the vehicle seat storage structure in which the overlapped sheet can be stored in a storage recess formed on the vehicle body floor behind the seat via a link member connecting the seat cushion and the vehicle body floor, the link member includes: The front and rear end portions are connected to the seat cushion and the vehicle body floor via hinges and hinges, respectively, and the hook member provided on the lower surface of the seat cushion frame and the striker member provided on the bottom surface of the storage recess and by, constitute a lock mechanism for fixing a housed in the accommodating recess sheet, wherein A spring that repels the opening angle between the link member and the bottom of the storage recess in the direction in which the opening angle between the link member and the bottom of the storage recess is always expanded, and the direction in which the opening angle between the link member and the seat cushion is always expanded. And a hook member and a striker member are positioned between the hinges of the seat in the stored state .
[0006]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, preferred embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
The drawings show the case where the present invention is applied to an automobile seat provided in the third row, in which the seat 1 comprising the
[0007]
As shown in FIG. 1, the locking mechanism 3 engages a
In addition, as the locking mechanism 3, for example, one end of a connecting member such as a cable or a link extending rearward of the seat is provided on the
With such a configuration, the stacked sheets stored in the
[0008]
Further, as shown in FIG. 2, the
[0009]
2, the
[0010]
The
[0011]
The
[0012]
Further, a
[0013]
In the figure,
[0014]
In this configuration, the lock mechanism 3 for fixing the stored sheet is provided, and the lock mechanism 3 can be released by remote operation. Therefore, the lock mechanism 3 is stored in the
Further, when the seat is stored, the seat provided with the
[0015]
Further, when a
[0016]
The seat 1 is stored by folding the seat back 1b to the
[0017]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the present invention can firmly fix the overlapping sheet stored in the storage recess in a fixed position, and can prevent the occurrence of abnormal noise during traveling, The operation of fixing and releasing the stored sheet can be performed very easily, and excellent operability can be exhibited. Furthermore, in the case where a spring is provided at the connecting portion of the link member, a sudden change occurs when the overlapping seat with the seat back lying down toward the seat surface of the seat cushion is stored in the storage recess formed on the vehicle body floor. There is an advantage that it can be operated safely without depression.
Therefore, the present invention contributes greatly to the development of the industry as an automotive seat storage structure that eliminates the conventional problems.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a side view showing an embodiment of the present invention.
FIG. 2 is a side view showing another embodiment.
[Explanation of symbols]
1 sheet
1a Seat cushion
1b Seat back 2 Storage recess 3
10 Link member
20 body floor
Claims (2)
Priority Applications (2)
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- 2000-06-08 JP JP2000172145A patent/JP3979460B2/en not_active Expired - Lifetime
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