JP3976628B2 - 射撃訓練用レーザ送受信システム、射撃訓練用レーザ送信器、及び射撃訓練用レーザ受信器 - Google Patents

射撃訓練用レーザ送受信システム、射撃訓練用レーザ送信器、及び射撃訓練用レーザ受信器 Download PDF

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Description

【0001】
技術分野
本発明は射撃訓練用レーザ送受信システム、射撃訓練用レーザ送信器、及び射撃訓練用レーザ受信器に関し、特に、位置標定器を利用することにより、従来の射撃訓練システムに比べてより現実的かつ実戦的な射撃訓練システムに関する。この射撃訓練システムにおいて使用される火器としては、航空機、戦車、地対空誘導弾、対戦車誘導弾、高射機関砲等及びアミューズメントに利用される火器のおもちゃがある。
背景技術
本明細書で「射撃」とは射撃行為に対応して実弾の代わりに射撃トリガ信号を火器から出力することをいう。また、本明細書で「現示」とは射撃した事実が現にあったこと、射撃された事実があったこと、及び出力されたのが射撃レーザ信号でなく実弾であった場合における損耗の程度を示すことをいう。
【0002】
図1から図3に従来の射撃訓練用レーザ送受信システムにおける射撃側装置の機能ブロック図を示す。図1に示すように、火器の射撃装置11としては例えば機関砲発射器12及びロケット弾発射器13がある。図2及び図3に示すように、従来の射撃側装置20は制御器21と射撃現示器24と送信器31及び35とを備えている。制御器21は初期設定にて付与される射撃側装置の識別番号及び火器種類情報を格納するRAM22と、火器の射撃装置11から、射撃行為に応じて実弾の代わりに出力される射撃トリガ信号1及び2と、RAM22からの情報を受けて送信トリガ信号1及び2に変換するとともに現示トリガ信号を出力するCPU23とを備えている。射撃現示器24は煙による現示を与える発煙等25と、音による現示を与えるスピーカ26とを備えている。送信器31及び35はそれぞれ、駆動部32、36と変調部33、37と、レーザ発光部34、38とを備えている。レーザ発光部34及び38からは、射撃側装置の識別番号と、射撃火器種類情報と、射撃弾種情報とを含む射撃レーザ信号が出力される。送信器1は機関砲に、送信器2はロケット砲に取り付けられており、射撃が行われた際は、弾が飛ぶ方向と同じ方向に射撃レーザ信号が出力される。
【0003】
図4及び図5に従来の射撃訓練用レーザ送受信システムにおける被射撃側装置の機能ブロック図を示す。図示のように、従来の被射撃側装置は制御器41と、射撃現示器44と、受信器51と、記録部56とを備えている。制御器41は初期設定にて付与される被射撃側装置の識別番号と火器種類情報とを格納するRAM42と、射撃効果判定及び損耗の程度を乱数処理にて判定するCPU43とを備えている。射撃現示器44は煙により被弾したことを示す発煙筒45と音により被弾したことを示すスピーカ46とを備えている。受信器51は射撃側装置からの射撃レーザ信号を電気信号に変換するレーザ受光部53、54及び55と、受信射撃レーザ信号に含まれる識別番号、射撃火器種類情報、及び射撃弾種情報を抽出する変調部52とを備えている。レーザ受光部は各方向からの射撃レーザ信号を受光できるように被射撃側装置を搭載している火器の各部に取り付ける。記録部56はCPU43から出力される射撃側の識別番号、射撃火器種類情報、射撃弾種情報及び射撃効果判定の結果を受け取って格納するRAM57と、外部装置(図示せず)とのインターフェース58とを備えている。
【0004】
図1から図5に示した従来の射撃訓練用レーザ送受信システムでは、射撃時に射撃側装置が送信する射撃レーザ信号に含まれるデータは、上記のように射撃側装置20の識別番号と、射撃火器種類情報と、射撃弾種情報のみであり、射撃効果判定は射撃側装置20が送信した射撃レーザ信号を被射撃側装置40が受信するか否かだけで命中、非命中の判定がなされていた。しかし、実際の射撃弾の到達時間は射撃レーザ信号の到達時間よりも長く、通常は数秒程度かかる。
【0005】
したがって、従来の射撃訓練用レーザ送受信システムには以下のような問題点があった。
(1)被射撃側装置が射撃レーザ信号を受信した時点で射撃効果判定を行っていたので、実際の射撃弾の到達時間が模擬されず、射撃側装置と被射撃側装置の位置関係、地形、距離差、射撃弾種、及び被射撃側装置の回避行動は射撃効果の判定に反映されなかった。
(2)被射撃側装置が被弾したことによるその損耗の程度の判定については、射撃レーザ信号を受信した時点で乱数処理にて大破、中破、小破、又は至近と判定していたので、損耗の程度の判定にも射撃側装置と被射撃側装置の位置関係、地形、距離差、射撃弾種、及び被射撃側装置の回避行動は反映されなかった。
(3)射撃の現示については、射撃弾種が異なっても音と煙による同じ現示を行っていたので、被射撃側の操縦手が射撃を確認してからの射撃弾種の違いに応じた回避行動の訓練を行うことができなかった。
(4)被射撃側の損耗の現示についても、損耗の程度が異なっても音と煙による同じ現示を行っていたので、射撃側の操縦手が損耗の程度を含めた射撃効果判定の結果を確認することができなかった。
(5)訓練終了後の再評価については、被射撃側装置の記録部56に記録された射撃側装置の識別番号と射撃火器種類情報と射撃弾種情報と射撃効果判定の結果とにのみ基づく評価であり、何時どの方位から射撃されたかといった評価を行う場合は、別途映像等を利用する必要があった。
発明の開示
本発明の目的は、以下の機能を持たせることにより、より実戦的かつ効率的な射撃訓練が可能となる射撃訓練用レーザ送受信システム、射撃訓練用レーザ送信器及び射撃訓練用レーザ受信器を提供することにある。
(1)射撃側装置と被射撃側装置との距離差、射撃弾種、射撃火器種類、被射撃側装置の回避行動を含めた射撃効果判定を行う。
(2)被射撃側の山陰に隠れる等の地形を利用した回避行動の効果を射撃効果判定に反映させる。
(3)射撃の現示について、被射撃側の操縦手が射撃の火器種類、射撃弾種を目視又は音で確認できる。
(4)損耗の現示について、損耗の程度を射撃側の操縦手が目視又は音で確認できる。
(5)訓練終了後に、射撃後の所定経過時間、射撃機位置、被射撃機の軌跡、射撃弾の軌跡、命中危険範囲、射撃効果判定の結果を表示することで、被射撃側の回避行動が妥当であったかを再評価することができる。
【0006】
上記の目的を達成するために、本発明の第一の態様により提供されるものは、レーザ送信器は射撃レーザ信号をレーザ送信器の位置情報で変調する変調部を備え、レーザ受信器は射撃レーザ信号から位置情報を抽出する情報抽出部と、抽出した位置情報を用いて、レーザ送信器からの射撃の射撃効果を判定する判定部とを備えており、
第一の態様において、レーザ送信器は、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号を受信して射撃方向に射撃レーザ信号を送信する射撃側装置である。そして、その射撃側装置は、位置情報を発生する射撃側位置標定器と、射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する射撃側記録装置とを備えており、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号の受信に応答して、射撃側装置の識別番号と射撃火器種類情報と射撃弾種情報とに加えて、射撃側位置標定器より出力された射撃側装置の位置情報を射撃レーザ信号に含ませて送信するようにし、
射撃側位置標定器は、射撃側位置標定器が位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、射撃側記録装置は射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものであり、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号の受信に応答して、射撃側装置の位置情報に加えて、射撃側位置標定器より出力された時刻情報を射撃レーザ信号に含ませて送信するようにし、
レーザ受信器はレーザ送信器からの射撃レーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、被射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、射撃弾種毎に命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを記録する弾種パラメータ記録部とを備えており、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を受信した際に被射撃側位置標定器より得られる被射撃側装置の位置情報と、弾種パラメータ記録部より得られる射撃側装置が送信した射撃レーザ信号に含まれる射撃火器種類情報と、射撃弾種情報毎に記録された射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、及び射撃弾の有効時間又は有効射程距離を含む弾種パラメータを用いて、命中危険範囲を3次元座標系の座標範囲で算出して記録し、記録した命中危険範囲と被射撃側位置標定器より得られる被射撃側装置の位置を比較して射撃効果判定を行うようにし、
被射撃側位置標定器は位置情報の発生時の時刻情報も発生するものであり、被射撃側記録装置は被射撃側位置標定器から出力される時刻情報も記録するものであり、命中危険範囲を射撃からの所定経過時間毎に算出して記録し、射撃効果判定を射撃からの所定経過時間毎に行うようにし、
被射撃側装置はさらに、地形による安全地域の3次元座標系座標範囲を記録する地形記録部を備えており、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に被射撃側位置標定器より得られる被射撃側装置の位置情報と、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号から得られる射撃側装置の位置情報に基づいて、射撃された方位を算出して記録し、地形記録部にて被射撃側装置が射撃された方位毎に記録された地形による安全地域の3次元座標系座標範囲と、被射撃側位置標定器より得られる被射撃側装置の位置を比較して射撃効果判定を行うようにした射撃訓練用レーザ送受信システムである。
【0007】
この第一の態様により、送信機側と受信機側との位置関係を射撃判定に反映させることができ、射撃側装置と被射撃側装置の位置関係、距離差、射撃弾種、射撃火器種類を射撃判定に反映させることができ、射撃側装置と被射撃側装置の時刻に応じた位置関係及び距離差を射撃判定に反映させることができる。さらに、射撃火器種類、射撃弾種及び命中危険範囲を3次元座標の座標範囲で算出することが可能となる。そして、算出された命中危険範囲と、被射撃側位置標定器より得られる被射撃側装置の位置とを比較して射撃効果判定を行うことで、射撃側装置と被射撃側装置との距離差、射撃弾種、射撃火器種類、被射撃側装置の回避行動を含めた射撃効果判定を行うことが可能となる。さらに、射撃からの所定経過時間毎に射撃効果を判定することができる。さらに、被射撃側の山陰に隠れる等の地形を利用した回避行動の効果も射撃効果判定に反映させることが可能になる。
【0013】
本発明の第の態様によれば、上記第の態様において、射撃訓練用レーザ送受信システムは、命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを作成して被射撃側装置に書き込む弾種パラメータ書き込み装置をさらに備え、該弾種パラメータ書き込み装置は、弾種パラメータを射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎に作成して記録し、被射撃側装置の弾種パラメータ記録部に書き込む手段を備えている。
【0014】
この第の態様により、命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを射撃側装置の弾種パラメータ記録部に書きこむことが可能になる。
【0017】
本発明の第三の態様によれば、射撃訓練用レーザ送受信システムは、被射撃側装置が射撃された方位毎に地形による安全地域を算出して記録し、被射撃側装置に書き込む地形書き込み装置をさらに備え、地形書き込み装置は、実際の訓練地域にある、射撃による回避行動に利用できるような特異な地形である、凸状地形及び凹状地形の地形による安全地域を被射撃側装置が射撃された方位毎に射撃側装置から死角となる範囲として算出して記録し、訓練地域の地形に合わせて訓練地域の地図上に配置することで、地形による安全地域を3次元座標系の座標範囲で算出し記録する手段と、算出した地形による安全地域を射撃側装置の地形記録部に書き込む手段とを有するようにした。
【0018】
この第の態様により、算出した地形による安全地域を射撃側装置の地形記録部に書きこむことが可能になる。
【0019】
本発明の第の態様によれば、射撃側装置はさらに、火器の射撃トリガ信号を受信した際に射撃の現示を行う発煙色の異なる複数の発煙筒を含む射撃現示器を備えており、射撃弾種に応じて複数の発煙筒のいずれかを選択することにより発煙の色を変えて射撃の現示を行うようにした。
【0020】
この第の態様により、射撃弾種に応じて発煙の色を変えて射撃の現示を行うことで、被射撃側の操縦手が射撃火器種類、射撃弾種を目視で確認することができる。
【0021】
本発明の第の態様によれば、被射撃側装置はさらに、発煙筒を備えており、射撃効果判定の結果に応じて発煙量を変えて損耗の現示を行うようにした。
【0022】
この第の態様により、射撃効果判定の結果が出た際にその損耗の程度に応じて発煙量を変えて現示を行うことで、射撃側の操縦手が損耗の程度を目視で確認することができる。
【0023】
本発明の第の態様によれば、被射撃側装置は、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を受信した際に、被射撃側装置の回避行動を記録する回避行動記録部を備えており、回避行動記録部に、射撃側装置の送信した射撃レーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に被射撃側装置の位置、射撃側装置の位置、射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、被射撃側装置が射撃された方位、及び射撃効果判定の結果を記録するようにした。
【0024】
この第の態様により、射撃訓練後の射撃訓練の再評価のためのデータを回避行動記録部に保持することが可能になる。
【0025】
本発明の第の態様によれば、被射撃側装置にて射撃を受けた際に記録された被射撃側装置の移動軌跡を読み込み、表示する回避行動評価装置をさらに備え、回避行動評価装置は、被射撃側装置の回避行動記録部に記録された被射撃側装置の位置、射撃側装置の位置、射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、被射撃側装置が射撃された方位、及び射撃効果判定の結果を読み込む手段と、読み込んだデータより射撃後の所定経過時間、射撃側装置の位置、被射撃側装置が射撃された方位、命中危険範囲、被射撃側装置の軌跡、射撃効果判定の結果を表示して記録する手段とを備えている。
【0026】
この第の態様によれば、射撃の効果、被射撃側装置の回避行動について、訓練後に再評価することが可能となる。
【0027】
本発明の第の態様によれば、第一の態様において、レーザ受信器はレーザ送信器からの射撃レーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、被射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置とを備えており、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を受信した際に、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号に含まれる変調された射撃火器種類情報が小銃又は拳銃を含む小火器を示している場合は、被射撃側位置標定器より得られる被射撃側装置の位置情報と、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号から得られる射撃側装置の位置情報とから、射撃時の射撃側装置と被射撃側装置との距離差を算出し、その距離差に応じて損耗の程度を判定するようにした。
【0028】
この第の態様によれば、小銃や拳銃等の小火器による射撃訓練において、射撃効果判定の再に射撃側と被射撃側の距離差に応じて損耗の程度に差をつけることが可能になる。これにより、射撃訓練のみでなく、アミューズメントのアトラクションにおける人対人の射撃シミュレーションゲーム等において、射撃者と被射撃者との距離差に応じた模擬火器の威力設定に使用することができる。
【0029】
本発明の第の態様によれば、第の態様において、被射撃側位置標定器は、被射撃側位置標定器が位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、被射撃側記録装置は被射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものである。
【0030】
この第の態様により、第八の態様において射撃側装置と被射撃側装置の時刻に応じた位置関係及び距離差を射撃判定に反映させることができる。
【0031】
本発明の第の態様によれば、第一の態様において、レーザ受信器はレーザ送信器からの射撃レーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、被射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、被射撃側装置の向いている方位を検知し、更新して記録する手段を備えており、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を受信し射撃効果判定が行われた際に、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号から得られる射撃側の位置情報より射撃された方位を算出し、被射撃側装置の向いている方位とあわせて損耗部位を判定する手段を備えている。
【0032】
この第の態様により、射撃された方位と被射撃側装置の向いている方位を比較することで、射撃効果判定が行われた再の損耗部位を特定することが可能となる。これにより、射撃訓練のみでなく、アミューズメントのアトラクションにおける人対人や車両対車両の射撃シミュレーションゲーム等においても、被弾部位の特定に使用することができる。
【0033】
本発明の第十一の態様によれば、第二の態様において、被射撃側装置の複数の部位に、現示を行うための発煙筒、バイブレータ及びスピーカからなる損耗現示器を設け、損耗部位の判定に応じて損耗部位の近傍にある現示器により損耗の現示を行うようにした。
【0034】
この第十一の態様により、損耗の現示を行う発煙筒、バイブレータ、スピーカ等からなる損耗現示器を各部位に数台設け、損耗部位の判定に応じてその近くにある現示器にて現示を行うことで、射撃側の操縦手及び被射撃側の操縦手が損耗部位を確認することが可能となる。これにより、射撃訓練のみでなく、アミューズメントのアトラクションにおける人対人や車両対車両の射撃シミュレーションゲーム等においても、被弾部位の特定に使用することができる。
【0035】
本発明の第十二の態様により、第一の態様において、レーザ受信器はレーザ送信器からの射撃レーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、被射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を受信した際に、被射撃側装置の位置情報と射撃側装置が送信した射撃レーザ信号から得られる射撃側の位置情報を比較して位置情報が同じであれば被射撃側装置が送信した射撃レーザ信号を被射撃側装置で受信したとして、射撃効果判定を行わない自己認識手段とを備えている。
【0036】
この第十二の態様により、射撃側装置毎に識別番号を設定することなく、反射等によるレーザの誤受信による誤った射撃効果判定を防ぐことが可能になる。これにより、射撃訓練のみでなく、アミューズメントのアトラクションにおいて、模擬火器を使用する遊戯者毎に識別番号を付与する初期設定の必要がなくなる。
【0037】
本発明の第十三の態様によれば、第十五の態様において、被射撃側位置標定器は、被射撃側位置標定器が位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、被射撃側記録装置は射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものである。
【0038】
この第十三の態様により、射撃側装置と被射撃側装置の時刻に応じた位置関係及び距離差を射撃判定に反映させることができる。
【0039】
上記の本発明の諸特徴及び作用は添付の図面を参照しながら説明する以下の実施例により一層明瞭となる。
発明を実施するための最良の形態
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
(本発明の全実施例の概略)
図6は本発明の一実施例による射撃側装置60の一部の機能ブロック図、図7はこの実施例による射撃側装置60の他の一部の機能ブロック図、図8はこの実施例による射撃側装置60の更に他の一部の機能ブロック図である。
【0040】
図6から図8において、射撃側装置60は、射撃側装置60の位置情報と時刻とを出力する位置標定器65と、射撃側装置60の識別番号及び火器種類情報を設定する設定器71と、制御器73と、射撃現示器76と、送信器81及び85とを含んでいる。
【0041】
設定器71は情報設定用のスイッチ72を含んでいる。制御器73は、位置標定器65から出力される位置情報及び時刻情報と、設定器71内のスイッチ72の出力からの識別番号及び火器種類情報とを受け取って連続的に更新するRAM74と、火器の射撃装置61から射撃動作に対応して出力される射撃トリガ信号とを受け取り、送信トリガ信号及び現示トリガ信号を出力するCPU75とを含んでいる。
【0042】
火器の射撃装置61としては、ミサイル発射機62、機関砲発射機63、ロケット弾発射機64等がある。
【0043】
送信機81は機関砲による射撃を模擬するものであって、駆動部82と変調部83と、射撃レーザ信号を出力するレーザ発光部84を含んでいる。同様に、送信機85はミサイル及びロケット砲による射撃を模擬するものであって、駆動部86と、変調部87と、レーザ発光部88とを含んでいる。射撃レーザ信号には射撃側装置60の位置、射撃時刻、射撃側装置60の識別番号、射撃火器種類情報及び射撃弾種情報が含まれている。
【0044】
図10は本発明の一実施例による被射撃側装置100の一部の機能ブロック図、図11は上記実施例による被射撃側装置100の他の一部の機能ブロック図、図12は上記実施例による被射撃側装置100の更に他の一部の機能ブロック図である。
【0045】
図10から図12において、被射撃側装置100は、被射撃側位置標定器101と、制御器102と、損耗現示器111と、地形記録部116と、受信器121と、回避行動記録部126と、弾種パラメータ記録部129とを含んでいる。
【0046】
制御器102は、被射撃側位置標定器101から出力される被射撃側装置100の位置情報及び時刻情報を受け取って記録内容を連続的に更新するRAM103と、受信器121及び弾種パラメータ記録部129の出力を受け取り、現示トリガ信号を出力すると共に回避行動記録部126にデータを出力するCPU104とを含んでいる。
【0047】
受信器121は、射撃側装置60からの射撃レーザ信号を受け取って電気信号に変換する複数のレーザ受光部(図12においては、一例として3つのレーザ受光部123、124及び125)と、レーザ受光部の出力を復調する復調部122とを含んでいる。レーザ受光部は各方向からの射撃レーザ信号を受光できるように被射撃側装置を搭載している火器又は人員の各部に取り付ける。
【0048】
回避行動記録部126は、射撃側が送信した射撃レーザ信号を受信した際に被射撃側装置100の位置、射撃側装置60の位置、実弾位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、射撃された方位及び射撃効果判定の結果を保持するRAM127と、回避行動評価装置とのインターフェース128とを含んでいる。
【0049】
弾種パラメータ記録部129は、火器種類と射撃弾種毎に設定した射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、射撃弾の有効時間又は有効射程距離を保持するRAM120と、弾種パラメータ書き込み装置とのインターフェース131とを含んでいる。
【0050】
最初に、本発明の全実施例の概略を図44から図47により説明する。
【0051】
図44は訓練開始前の射撃側と被射撃側の動作を説明するフローチャートである。図において、射撃側では、ステップ441で設定器72にて射撃側装置60に取り付ける火器の種類と射撃側装置60の識別番号を設定する。被射撃側では、図18に示す地形書き込み装置181において、ステップ442から444により被射撃側装置100の地形記録部116に地形による安全地域の座標範囲を書き込む。また、ステップ445から447により訓練で使用する射撃火器種類、射撃弾種毎に弾種パラメータを設定して被射撃側装置100の弾種パラメータ記録部129に書き込む。
【0052】
図45は訓練中の射撃側と被射撃側の動作を説明するフローチャートである。図において、訓練中はステップ451から453により各火器の操縦手が通常の射撃行動を行うことで、射撃側装置により射撃の現示が行われ、被射撃側でその現示を確認した際はステップ454にて回避行動を行う。ステップ453における射撃の現示と同時に、射撃側でステップ455で射撃レーザ信号を送信すると、被射撃側で射撃レーザ信号を受信するとステップ456から460で自動的に射撃効果判定並びに損耗の現示、回避行動の記録を行う。射撃側ではステップ461で操縦手が射撃効果を目視で確認する。
【0053】
図46は訓練終了後の射撃側と被射撃側の動作を説明するフローチャートである。図において、被射撃側装置100の回避行動記録部126(図12参照)に記録されたデータをステップ462から464にて回避行動評価装置(図33参照)に読み込み、被射撃側及び射撃側の軌跡等をディスプレイ上に表示することで射撃の効果、被射撃側側の回避行動の妥当性を再評価する。
【0054】
図47は本発明による射撃訓練システムを使用した場合の射撃訓練のイメージを示す図である。図において、ブロック471及び479に説明されているように、射撃機は射撃側装置及び被射撃側装置を訓練開始前に予め備え、被射撃機も射撃側装置及び被射撃側装置を訓練開始前に予め備える。双方向訓練を行わない場合は、射撃機は射撃側装置のみを備え、被射撃機は被射撃側装置のみを備えるようにしてもよい。ステップ472では操縦手は敵機を発見し射撃動作を行い、ステップ473では射撃現示器76による射撃の現示を行い、ステップ474では射撃方向への射撃レーザ信号を送信し、ステップ475では操縦手は射撃効果を目視で確認する。
【0055】
一方、被射撃側では、ステップ476で操縦手が目視で敵射撃を確認した場合、回避行動を行い、ステップ477で射撃レーザ信号を受信した場合、ステップ478で命中危険範囲を算出する。
【0056】
射撃後は、ステップ480で射撃効果判定を行い、ステップ481で回避行動記録部126による回避行動の記録を行い、ステップ482にて損耗現示器111による損耗の現示を行う。
【0057】
また、ステップ483からステップ486に示したように、射撃時からt秒後の大破、中破、小破、至近の範囲の判定が可能である。
【0058】
実際に本システムを用いて射撃訓練を行う際は、各火器に射撃側装置と被射撃側装置の両方を設けて、双方向の訓練を行う。
(第1の実施例)
図9はこの実施例による射撃側装置60の動作を説明するフローチャートである。同図において、ステップ91で位置標定器65から位置情報と時刻情報とが制御器73に送られる。ステップ92で制御器73は受け取った位置情報と時刻情報でRAM74の内容を更新する。更新した内容は制御器75内のCPU75に与えられる。
【0059】
一方、ステップ93で設定器71にて射撃側装置60の識別番号と火器種類情報を設定し、設定された識別番号と火器種類情報も制御器73内のRAM74に記録され、CPU75に与えられる。
【0060】
ステップ94で射撃トリガ信号を受信すると、CPU75は現示トリガ信号を出力し、これに応答してステップ95で射撃現示器76により射撃の現示をする。また、CPU75は送信トリガ信号を出力し、これに応答して送信器81又は82はステップ96で、射撃方向に射撃レーザ信号の送信をする。射撃レーザ信号には、火器の射撃装置61から射撃トリガ信号を受信した際に、RAM74に記録されている射撃側装置60の最新の位置情報及び時刻情報と、設定器71にて設定された射撃側装置60の識別番号と、射撃火器種類情報と、射撃トリガ信号より得られる射撃弾種情報とを、送信トリガ信号として射撃弾種に応じて各射撃武器に取り付けられた送信器81又は85に送信する。送信トリガ信号を受信した送信器81又は85は、射撃方向へ射撃レーザ信号を送信する。
【0061】
なお、位置標定器65は、位置情報のみを出力するようにし、時刻情報は出力しないようにすることも本発明の範囲内で考えられる。
【0062】
次に、射撃側装置60による射撃レーザ信号の送信動作を更に詳細に説明する。
【0063】
位置標定器65としては、例えばGPS(Global Positioning System)受信機を用いる。実際には、航空機等の高速移動する火器に取り付ける場合でも正確な射撃側装置60の位置情報を得るために、位置標定間隔の短い、例えば1秒あたり20回程度測位が可能なGPS受信機を用いる。
【0064】
何時、射撃が行われても射撃時の射撃側装置60の位置情報と時刻情報とを保持できるようにするために、GPS受信機の出力データから必要なデータを抜き出して、GPS受信機のデータ出力間隔で制御器73内のRAM74の内容を更新して記録し、常に射撃側装置60の最新の位置情報と時刻情報を保持する。
【0065】
以下の表1にGPS受信機の出力データフォーマットの例と、必要なデータを抜き出した、制御機73内のRAM74に記録する際のデータフォーマットの一例を示す。
【0066】
【表1】
Figure 0003976628
【0067】
表1に示されるGPS受信機の出力フォーマットのうち、時刻情報であるGPSTimeと位置情報であるUTM座標と高度のみを抜き出す。
【0068】
GPS受信機の位置情報出力データ形式は、局地平面座標系であるUTM座標形式となるようにあらかじめGPS受信機を設定しておく。
【0069】
UTM座標形式による座標出力はX方向が11char、Y方向が10char程度のデータ量となるが、本発明を使用して訓練を行う地域がある程度限られていれば、出力座標の上位桁を省いて制御器73内のRAM74に記録することで、射撃レーザ信号に載せるデータ量を少なくすることができる。
【0070】
GPS時間は日本時刻の0:00が0秒で与えられ、以降1日周期で繰り返すように予めGPS受信機を設定しておく。
【0071】
高度は訓練地域の基準面を定め、その高度を0mとして出力するように予めGPS受信機を設定しておく。
【0072】
以下の表2に射撃レーザ信号のデータ内容とデータ量の一例を示す。
【0073】
【表2】
Figure 0003976628
【0074】
表2に示すように、射撃レーザ信号のデータ内容は、射撃時刻と自機(射撃側装置60)の位置情報と識別番号と射撃火器種類情報と射撃弾種情報とし、合計のデータ量は44バイト以下となる。
【0075】
射撃時刻は射撃側装置60の制御器73内のRAM74に記録されているGPS時刻とし、射撃側装置60の位置情報は制御器73のRAM74に記録されているUTM座標による射撃側装置60の最新の位置情報とする。
【0076】
識別番号と射撃火器種類情報は図7に示す設定器71にて設定された内容を射撃側装置60の電源投入時に制御器73内のRAM74に記録したものとする。
【0077】
設定器71による識別番号、射撃火器種類の設定はスイッチ72におけるディップスイッチにて設定する。
【0078】
射撃火器種類はヘリコプター、戦車、地対空誘導弾砲、対戦車誘導弾砲、高射機関砲等とする。
(第2の実施例)
図13はこの実施例による被射撃側装置100の動作を説明するフローチャートである。同図において、ステップ131で被射撃側位置標定器101から位置情報と時刻情報とが制御器102に送られる。ステップ132で制御器102は受け取った位置情報と時刻情報でRAM103の内容を更新する。更新した内容は制御器102内のCPU104に与えられる。
【0079】
一方、ステップ133で受信器121は射撃側装置60から射撃レーザ信号を受信する。そしてステップ134で、制御器102内のCPU104は、位置標定器101からの位置情報及び時刻情報と受信器121からの射撃側装置60の位置、射撃時刻、射撃側装置60の識別番号、射撃火器種類情報及び射撃弾種情報とに基づいて、命中危険範囲を算出する。そして、ステップ135で制御器102は算出された命中危険範囲と被射撃側位置標定器101から出力された位置情報とに基づいて、射撃効果を判定するとともに、ステップ136で回避行動記録部127は位置情報及び時刻情報に基づいて回避行動の記録をする。また、ステップ137ではステップ135での射撃効果判定に基づいて出力される現示トリガ信号が損耗現示器111に与えられ、それにより損耗の現示をする。
【0080】
このように、本実施例では、被射撃側装置100に、被射撃側位置標定器101と、その位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置情報と時刻情報を連続的に記録することにより記録内容を更新するRAM103と、射撃弾種毎に、命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを記録する弾種パラメータ記録部129を設けた。
【0081】
そして、被射撃側装置100にて、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号を受信した際の、射撃からの所定経過時間毎の命中危険範囲の算出及び記録と、記録した命中危険範囲と被射撃側位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置とを射撃からの所定経過時間毎に比較して射撃効果判定を行う。
【0082】
被射撃側装置100には、全方向からの射撃レーザ信号を受光可能とするために、図12に示すように複数(図においては例として3つ)のレーザ受光部を受信器121の各部に取り付ける。
【0083】
弾種パラメータ記録部129には、命中危険範囲の算出に必要なパラメータとして、弾種パラメータ書き込み装置により作成された、射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎の射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、射撃弾の有効時間又は有効射程距離を予め記録しておく。
【0084】
位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置情報と時刻情報は、位置標定器101のデータ出力間隔で連続的に制御器102内のRAM103に記録することによりその内容を更新する。
【0085】
被射撃側装置100の制御器102は、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号を受信した際に、制御器102内のRAM103に記録されている被射撃側装置100の最新の位置情報と、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号から得られる射撃側装置の位置情報と、弾種パラメータ記録部129より得られる、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号に載せられた射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎に記録された射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、射撃弾の有効時間又は有効射程距離の弾種パラメータより、射撃からの所定経過時間毎に命中危険範囲を3次元座標系の座標範囲で算出し、制御器102のRAM103に記録する。制御器102のRAM103に記録された命中危険範囲と位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置とを射撃からの所定経過時間毎に比較して射撃効果判定を行う。
【0086】
なお、この実施例においても被射撃側位置標定器101は、位置情報のみを出力するようにし、時刻情報は出力しないようにすることも本発明の範囲内で考えられる。
【0087】
次に、被射撃側装置100により行う射撃効果判定の動作を更に詳細に説明する。
【0088】
被射撃側位置標定器101としては射撃側位置標定器65と同様のGPS受信機を用いる。
【0089】
被射撃側装置100におけるGPS受信機の出力データフォーマット及び必要なデータを抜き出したデータフォーマットは、表1に示した射撃側装置60におけるGPS受信機の出力データフォーマット及び必要なデータを抜き出したデータフォーマットと実質的に同じである。
【0090】
図14は本発明の実施例による射撃訓練の際の射撃側、被射撃側、射撃後T秒後の射撃弾の位置の関係を示す図である。図において、命中危険範囲の算出に必要なパラメータである射撃側位置S(Xs,Ys,Zs)は、射撃レーザ信号から得られるUTM座標による射撃側装置60の位置情報である。UTM座標原点はO(0,0,0)である。射撃弾の速度がVで、射撃側位置Sから被射撃側位置R(Xr,Yr,Zr)までの射撃弾の移動時間がT秒とすると、t秒後の射撃弾の位置P(Xp,Yp,Zp)は、射撃側位置Sと被射撃側位置Rを結ぶ直線上で被射撃側位置RからV(t−T)の位置にある。
【0091】
以下の表3に命中危険範囲算出のためのパラメータとその読み込み先を示す。
【0092】
【表3】
Figure 0003976628
【0093】
表3に示されるように、射撃側装置60の位置S(Xs,Ys,Zs)は射撃レーザ信号より得られるUTM座標による射撃側装置60の位置情報である。被射撃側位置R(Xr,Yr,Zr)は被射撃側装置100の制御器102内のRAM103に記録されたUTM座標による被射撃側装置100の位置情報である。さらに、射撃弾の速さV、射撃弾の目標を追尾する範囲r1、r2、r3及びr4、及び射撃弾の有効時間Teは射撃レーザ信号の射撃火器情報と射撃弾種情報に応じて被射撃側装置100の弾種パラメータ記録部129から読み込む。
【0094】
次の表4に弾種パラメータのデータテーブルを示す。
【0095】
【表4】
Figure 0003976628
【0096】
表4に示すように、弾種パラメータ記録部129に、命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータとして図15に示す弾種パラメータ書き込み装置151により作成された、射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎の、射撃弾の速さV、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲r1、r2、r3及びr4、射撃弾の有効時間Te又は有効射程距離を予め記録しておく。
【0097】
射撃弾の目標を追尾する範囲は損耗の程度として、至近、小破、中破、大破の4通りの損耗状況を区別するために、上記4つのパラメータr1、r2、r3及びr4を設定する。射撃弾の目標を追尾する範囲として設定した4つのパラメータr1、r2、r3及びr4にはr1>r2>r3>r4の関係を持たせて損耗の程度毎に命中危険範囲の広さを変える。
【0098】
図16は命中危険範囲算出のための計算を説明するフローチャートである。始めに、ステップ161で被射撃側装置100が射撃レーザ信号を受信した時点で射撃側と被射撃側の3次元座標系での距離D(図14参照)を図に示す式により算出する。
【0099】
次いでステップ162で、算出された距離Dより被射撃側装置100が射撃レーザ信号を受信した時点から、射撃弾の有効時間Te迄の時間経過毎の射撃弾の予想位置を図に示す式により算出する。そして、射撃からt秒後の射撃弾の位置P(Xp,Yp,Zp)を算出する。
【0100】
次にステップ163で、ステップ162で算出した所定時間経過毎の射撃弾の予想位置を基に、所定時間経過毎の命中危険範囲を算出する。命中危険範囲は損耗状況毎に図示の表のようになる。すなわち、t秒後の射撃弾の位置Pを中心とする半径r1以下r2以上の範囲を至近の範囲、射撃弾の位置Pを中心とする半径r2以下r3以上の範囲を小破の範囲、射撃弾の位置Pを中心とする半径r3以下r4以上の範囲を中破の範囲、射撃弾の位置Pを中心とする半径r4以下の範囲を大破の範囲とする。
【0101】
次に算出した命中危険範囲と被射撃側装置100の位置とを比較する射撃効果判定について説明する。
【0102】
図17は本発明の実施例による射撃効果判定のための動作を説明するフローチャートである。図において、被射撃側装置100は、ステップ171で射撃レーザ信号を受信したか否かを判定する。被射撃側装置100が射撃レーザ信号を受信しなかった場合は、射撃側装置60の射撃ミスであり、非命中と判定する。
【0103】
被射撃側装置100が射撃レーザ信号を受信した場合、ステップ172にて射撃レーザ信号に変調された射撃火器種類が小銃又は拳銃等の小火器であるかどうかを判定する。小火器であれば、図40に示す射撃効果判定に進む。小火器でなければステップ173以降で所定経過時間毎の命中危険範囲を算出する。
【0104】
すなわち、ステップS174で自機(被射撃側装置100)の位置が地形による安全地域に含まれるかを判定する。含まれなければステップ175で自機(被射撃側装置100)の位置と命中危険範囲とを比較する。そして、t秒後の被射撃側装置100の位置(Xm,Ym,Zm)と実弾の位置P(Xp,Yp,Zp)の間の距離をr1、r2、r3、r4と比較してステップ176に示すように至近、小破、中破、大破のいずれに該当するかを判定する。ステップ175における判定で射撃時から射撃弾の有効時間Teまでの間に上記至近、小破、中破、大破のいずれにも該当しなかった場合は、ステップ174及びステップ175を(GPS受信機のデータ出力間隔で)繰り返す。
【0105】
被射撃側装置100が射撃レーザ信号を受信した時点から、射撃弾の有効時間Te迄上記算出を繰り返し、判定の結果、一度も被射撃側装置100と射撃弾の距離がr1以下にならなければ、回避成功となり、非命中とする。上記の関係が成り立った場合は、その時点で、射撃効果判定の結果として大破、中破、小破、至近のいずれかの損耗の現示を行う。
(第3の実施例)
図15は上記弾種パラメータ書き込み装置の機能を説明するブロック図である。図示のように、弾種パラメータ書き込み装置151は、射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎の弾種パラメータの作成及び記録と、作成した弾種パラメータの被射撃側装置100の弾種パラメータ記録部129への書き込みを行う。
【0106】
命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータとして、射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、射撃弾の有効時間又は有効射程距離を作成する。
【0107】
射撃弾の目標を追尾する範囲は、損耗の程度を至近、小破、中破、大破に区別するために複数設定可能とする。
【0108】
訓練で使用する射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎に弾種パラメータのテーブルを作成し、射撃側装置60の弾種パラメータ記録部にRS232Cインターフェースを介して書き込む。
【0109】
次に、命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータの作成及び記録と、射撃側装置60の弾種パラメータ記録部への書き込みを行う、弾種パラメータ書き込み装置について述べる。
【0110】
表4に示すように、命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータとしては、射撃弾の速さV、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲r1からr4、射撃弾の有効時間Te又は有効射程距離がある。
【0111】
弾種パラメータの作成は、パソコンにそれぞれの数値をキーボードにより入力することにより行う。
【0112】
射撃弾の速さVは射撃弾種毎の射撃弾の速さを入力する。
【0113】
射撃弾の目標を追尾する範囲rは、t秒後の射撃弾の予想位置からの命中危険範囲の広さを決めるパラメータである。
【0114】
射撃弾の目標を追尾する範囲は、損耗の程度として至近、小破、中破、大破に区別するために例えばr1、r2、r3、r4の4パラメータを設定する。射撃弾の目標を追尾する範囲として設定したr1、r2、r3、r4にはr1>r2>r3>r4の関係を持たせる。
【0115】
被射撃側装置100における命中危険範囲は、t秒後の射撃弾の位置Pを中心とする半径r1以下r2以上の範囲を至近の範囲、射撃弾の位置Pを中心とする半径r2以下r3以上の範囲を小破の範囲、射撃弾の位置Pを中心とする半径r3以下r4以上の範囲を中破の範囲、射撃弾の位置Pを中心とする半径r4以下の範囲を大破の範囲とする。
【0116】
このため、射撃弾種が機関砲等の直線弾であれば、射撃弾の目標を追尾する範囲rを小さく設定し、t秒後の射撃弾の位置からの命中危険範囲の広さを狭く設定する。射撃弾種がミサイル等の誘導弾であれば、その性能に応じて射撃弾の目標を追尾する範囲rを大きく取り、t秒後の射撃弾の位置からの命中危険範囲の広さを広く設定する。
【0117】
また、射撃火器種類、射撃弾種に応じてr1、r2、r3、r4の差を変えることで、損耗の程度を示す至近、小破、中破、大破の範囲を変えて射撃弾の性能を模擬する。
【0118】
射撃弾種が機関砲等の破壊力の小さい弾種であれば、至近及び小破の範囲を決めるr1及びr2の値を大きく設定することにより、至近及び小破の命中危険範囲を広くし、中破及び大破の範囲を決めるr3及びr4の値をr1及びr2に対して小さく設定することにより、中破及び大破の命中危険範囲を狭く設定する。
【0119】
射撃弾種がミサイル等の破壊力が大きく、命中イコール大破となるような弾種であれば、至近、小破及び中破の範囲を決めるr1、r2、r3の値を小さく設定することにより、小破至近、小破及び中破の命中危険範囲を狭くし、大破の範囲を決めるr4の値をr1、r2、r3と近い値に設定することにより、大破の命中危険範囲を広く設定する。
【0120】
射撃弾の有効時間Teは、射撃が行われてから何秒まで射撃効果判定を繰り返すかを決める設定値である。
【0121】
射撃弾の有効射程距離と速さより、Te=(有効射程距離)/(射撃弾の速さ)の式で算出して入力する。
(第4の実施例)
この実施例では、被射撃側装置100に、地形記録部116(図11参照)を設けた。そして、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に、地形記録部116にて被射撃側装置100が射撃された方位毎に記録された地形による安全地域の三次元座標系座標範囲と、被射撃側位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置とを比較して射撃効果判定を行う。
【0122】
すなわち、図10に示した被射撃側装置100の制御器102において、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に、被射撃側位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置情報と、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号から得られる射撃機の位置情報より射撃された方位を算出し記録する。射撃された方位はXY平面とXZ平面に分けて算出する。算出した射撃された方位をもとに、地形記録部116にて被射撃側が射撃された方位毎に記録した、地形による安全地域の三次元座標系座標範囲と、被射撃側位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置を、射撃からの所定経過時間毎に比較して射撃効果判定を行う。
【0123】
図17に示した射撃効果判定のフローチャートにおいて、ステップS174の判定で、被射撃側装置100の位置と地形による安全地域との比較は、ステップS175における被射撃側装置100の位置と命中危険範囲との比較の前に行い、被射撃側装置100の位置が地形による安全地域に含まれている場合は非命中となり、以降の被射撃側装置100の位置と命中危険範囲との比較は行わない。このため、被射撃側装置100の位置が地形による安全地域に含まれる場合は、命中危険範囲に優先して非命中となる。
【0124】
この実施例を更に詳細に説明すると、予め、図11に示す被射撃側装置100の地形記録部116にて、図18に示す地形書き込み装置181により算出された地形による安全地域を、被射撃側位置標定器101の位置情報出力データ形式と同じUTM座標系による座標範囲で記録しておく。
【0125】
初めに、被射撃側装置60が射撃された方位を算出する手順を記載する。
【0126】
被射撃側装置100の地形記録部116に、被射撃側が射撃された方位毎に記録された地形による安全地域のUTM座標系の座標範囲と被射撃側装置100の位置とを比較するために、被射撃側装置100が射撃側装置60の送信した射撃レーザ信号を受信してから所定時間経過毎に射撃された方位を算出する。
【0127】
図19、20及び21は射撃方位αと射撃角度βを算出する計算式を示す図である。
【0128】
射撃された方位は、図19に示すXY平面と、図20及び図21に示すXZ平面に分けて算出する。
【0129】
XY平面上は射撃方位αとし、北方向を0°から時計周りに359°迄とする。
【0130】
XZ平面上は射撃角度βとし、射撃側高度が被射撃側高度より高い場合は図20に示すように0°から90°とし、射撃側高度が被射撃側高度より低い場合は図21に示すように−90°から0°とする。
【0131】
射撃方位α、射撃角度βの算出に必要なパラメータである射撃側位置は射撃レーザ信号より得られるUTM座標による被射撃側装置100の最新の位置情報とする。
【0132】
同様に、被射撃側位置は、被射撃側装置100の制御器102内のRAM103に記録された最新の位置情報とする。
【0133】
以下の表5に射撃された方位算出の為のパラメータとその読み込み先を示す。
【0134】
【表5】
Figure 0003976628
【0135】
図22はXY平面上での射撃方位のαの算出動作を説明するフローチャートである。図において、ステップ221にて、被射撃側が射撃レーザ信号を受信した時点で射撃側と被射撃側のXY平面上での距離Dxyを算出する。
【0136】
次にステップ222にて、被射撃側のXY平面上での位置を原点Oとして、射撃側位置がXY平面上で第何象限にあるかを算出する。
【0137】
次いでステップ223にて、該当した象限毎に設定された算出式より射撃側と被射撃側のXY平面上での距離Dxyを用いてXY平面上での射撃方位αを算出する。
【0138】
このように、XY平面上での射撃方位αは被射撃側のXY平面上での位置を基準にした方位で与えられる。
【0139】
図23はXZ平面上での射撃角度βの算出動作を説明するフローチャートである。射撃角度βは被射撃側の高度におけるZ平面と平行な平面と、被射撃側と射撃側を結ぶ直線のなす角とする。
【0140】
射撃側高度が被射撃側高度より高い場合は0°から90°、射撃側高度が被射撃側高度より低い場合は−90°から0°とするので、図示の正弦関数にてXZ平面上での射撃角度βを算出する。
【0141】
射撃方位α、射撃角度βは、射撃側装置60の送信した射撃レーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に、位置標定器101のデータ出力間隔で、射撃レーザ信号より得られる射撃機60の位置情報と、位置標定器101より得られる自機の位置情報とより算出し、地形記録器116に記録された地形による安全地域の参照に使用する。
【0142】
図24は、図17におけるステップ174を詳細に説明するフローチャートである。図において、図17のステップ173における所定経過時間毎の命中危険範囲の算出の後に、ステップ241で、射撃方位α及び射撃角度βを、上記のように射撃機の位置情報と自機の位置情報に基づいて算出する。
【0143】
次いでステップ242にて、得られた射撃方位α及び射撃角度βにより、射撃された方位毎に地形記録部116(図11)に記録された地形による安全地域を読み込む。また、ステップ243では自機の位置情報M(Xm,Ym,Zm)をGPS受信機から読み込む。
【0144】
次いでステップ243にて、算出された射撃方位α及び射撃角度βをもとに、地形による安全地域のUTM座標系の座標範囲と、被射撃側装置100の位置とを比較する。
【0145】
即ち、ステップ243では、射撃方位α、射撃角度βより、射撃された方位毎に、地形記録部116に記録された地形による安全地域のUTM座標系の座標範囲に被射撃側装置100の位置が含まれるかを比較する。
【0146】
被射撃側装置100が地形による安全地域に含まれる場合は、位置標定器のデータ出力間隔で上記の比較を繰り返す。
【0147】
被射撃側装置100の位置が地形による安全地域に含まれない場合は、図17のステップ175及び176に示す、被射撃側装置100の位置と命中危険範囲の比較による射撃効果判定を行う。
(第5の実施例)
図18はこの実施例による地形書き込み装置の機能を説明するブロック図である。地形書き込み装置181は、凸状地形及び凹状地形の地形による安全地域を被射撃側が射撃された方位毎に射撃側からは死角となる範囲として算出して記録し、訓練地域の地形に合わせて訓練地域の地図上に配置することで、地形による安全地域を三次元座標系の座標範囲で算出し記録する手段と、算出した地形による安全地域を被射撃側装置100の地形記録器116(図11)に書き込む手段とを備えている。これにより、訓練地域の地形による安全地域の算出と、算出された座標範囲を被射撃側装置100の地形記録器116に書き込む。
【0148】
図25は地形書き込み装置181による安全地域算出の動作を説明するフローチャートである。図において、ステップ251で地形書き込み装置181に訓練地域の座標範囲及び基準高度を入力する。
【0149】
次にステップ252にて地形書き込み装置181は入力された座標範囲、基準高度を基に訓練地域の地図を作成する。
【0150】
次いでステップ253にて地形サンプルデータを作成する。即ち、ステップ254で訓練地域にある凸状地形と凹状地形の地形による安全地域の算出に必要なパラメータを入力する。次いでステップ255にて、凸状地形及び凹状地形の地形による安全地域の三次元座標系座標範囲をそれぞれ算出し、地形サンプルデータとして記録する。
【0151】
次にステップ256で、実際の訓練地域の地形に合わせて、各サンプルデータを訓練地域の地図上に配置する。
【0152】
次いでステップ257では、地形サンプルデータを配置することで、地形による安全地域の訓練地域の三次元座標系座標範囲を算出し記録する。
【0153】
次いでステップ258では算出された訓練地域における地形による安全地域の三次元座標系座標範囲を被射撃側装置の地形記録部116〈図11)に書き込む。
【0154】
射撃側装置60及び被射撃側装置100の位置標定器の座標系と地形による三次元座標系は同一とし、地形書き込み装置181で算出した訓練地域の地形による安全地域の三次元座標系座標範囲と位置標定器の出力座標はそのまま比較可能とする。
【0155】
以下にこの実施例をさらに詳細に説明する。
【0156】
初めに、実際の訓練地域にある射撃による回避行動に利用できる特異な地形である凸状地形の地形による安全地域の算出方法を詳述する。
【0157】
図26は本発明の実施例による凸状地形による一つの安全地域を説明する垂直断面図、図27は本発明の実施例による凸状地形による一つの安全地域を説明する平面図である。
【0158】
また、図28は本発明の実施例による凸状地形による他の一つの安全地域を説明する垂直断面図、図29は本発明の実施例による凸状地形による他の一つの安全地域を説明する平面図である。
【0159】
凸状地形の地形による安全地域の算出に必要なパラメータを凸状地形の頂上の座標(x,y,h)として、射撃方位α、射撃角度β毎の地形による安全地域を算出する。
【0160】
次の表6は本発明の実施例による凸状地形の地形サンプルデータの作成例である。
【0161】
【表6】
Figure 0003976628
【0162】
表6において、凸状地形の地形による安全地域は射撃方位α及び射撃角度βに応じてAからHの8通りに分けて算出する。
【0163】
即ち、射撃方位αが0°から90°で射撃角度βが−90°から30°から射撃された場合の、図26に斜線で示す凸状地形261の地形による安全地域を図26及び図27に示す領域Aとする。
【0164】
射撃方位αが0°から90°で射撃角度βが30°から60°から射撃された場合の、図28に斜線で示す凸状地形281の地形による安全地域を図28及び図29に示す領域Bとする。
【0165】
射撃方位αが90°から180°で射撃角度βが−90°から30°から射撃された場合の、凸状地形の地形による安全地域をC(図示せず)とする。
【0166】
射撃方位αが90°から180°で射撃角度βが30°から60°から射撃された場合の、凸状地形の地形による安全地域をD(図示せず)とする。
【0167】
射撃方位αが180°から270°で射撃角度βが−90°から30°から射撃された場合の、凸状地形の地形による安全地域E(図示せず)とする。
【0168】
射撃方位αが180°から270°で射撃角度βが30°から60°から射撃された場合の、凸状地形の地形による安全地域をF(図示せず)とする。
【0169】
射撃方位αが270°から360°で射撃角度βが−90°から30°から射撃された場合の、凸状地形の地形による安全地域をG(図示せず)とする。
【0170】
射撃方位αが270°から360°で射撃角度βが30°から60°から射撃された場合の、凸状地形の地形による安全地域をH(図示せず)とする。
【0171】
この例では、射撃角度βが60°から90°の高角度からの射撃に対しては被射撃側からの死角は無いとして、凸状地形による安全地域は無いとしている。
【0172】
射撃角度30°から60°の中角度からの射撃に対しては射撃角度60°の際の凸状地形による死角となる地域を地形による安全地域とする。
【0173】
射撃角度−90°から30°の低角度からの射撃に対しては射撃角度30°の際の凸状地形による死角となる地域を地形による安全地域とする。
【0174】
射撃角度30°から60°の中角度からの射撃は射撃角度−90°から30°の低角度からの射撃よりも凸状地形の地形による安全地域は狭くなる。
【0175】
また、射撃方位αについても、射撃方位を0°から90°、90°から180°、180°から270°、270°から360°の4通りに分けて算出する。
【0176】
射撃方位0°から90°の場合、その対角の方位180°から270°の範囲を凸状地形上地形の地形による安全地域とする。
【0177】
射撃方位90°から180°の場合、その対角の方位270°から360°の範囲を凸状地形の地形による安全地域とする。
【0178】
射撃方位180°から270°の場合、その対角の方位0°から90°の範囲を凸状地形の地形による安全地域とする。
【0179】
射撃方位270°から360°の場合、その対角の方位90°から180°の範囲を凸状地形の地形による安全地域とする。
【0180】
以下の表7に凸状地形の地形による安全地域A、B、C、E、Gの安全な座標範囲を示す。
【0181】
【表7】
Figure 0003976628
【0182】
表7において、安全地域Aの座標範囲が直方体a〜pと記載されているのは、図26及び図27において、X座標がaの位置である100からpの位置である1600まで、Y座標も同じく100から1600までの底面を有する直方体が安全地域であるという意味である。
【0183】
次の表8に凸状地形の地形による安全地域Aの算出方法をより具体的に示す。
【0184】
【表8】
Figure 0003976628
【0185】
表8において、凸状地形の頂上の座標を(x,y,h)とする。また、凸状地形の地形による安全地域Aは直方体a〜pの座標範囲(図31及び図32参照)のORで与えられる。さらに、各直方体はX座標の範囲、Y座標の範囲、Z座標の範囲のANDで与えられる。即ち、Z方向に(1.7h−100)/1.7の高さを有し、X座標がx−100<X<xとなる範囲、Y座標がy−100<Y<yとなる範囲でできる直方体が安全地域である。
【0186】
この表8及び以下の表9から12からわかるように、各直方体の座標範囲は凸状地形の頂上の座標から離れるにしたがってZ方向の座標範囲が小さくなる。
【0187】
次の表9に凸状地形の地形による安全地域Bの算出方法を示す。
【0188】
【表9】
Figure 0003976628
【0189】
表9において、凸状地形の頂上の座標を(x,y,h)とする。また、凸状地形の地形による安全地域Bは直方体q〜uの座標範囲(図33及び図34参照)のORで与えられる。さらに、各直方体はX座標の範囲、Y座標の範囲、Z座標の範囲のANDで与えられる。
【0190】
次の表10に凸状地形の地形による安全地域Cの算出方法を示す。
【0191】
【表10】
Figure 0003976628
【0192】
表10において、凸状地形の頂上の座標を(x,y,h)とする。また、凸状地形の地形による安全地域Cは直方体v〜ak(図示省略)の座標範囲のORで与えられる。さらに、各直方体はX座標の範囲、Y座標の範囲、Z座標の範囲のANDで与えられる。
【0193】
次の表11に凸状地形の地形による安全地域Eの算出方法を示す。
【0194】
【表11】
Figure 0003976628
【0195】
表11において、凸状地形の頂上の座標を(x,y,h)とする。また、凸状地形の地形による安全地域Eは直方体al〜bb(図示省略)の座標範囲のORで与えられる。さらに、各直方体はX座標の範囲、Y座標の範囲、Z座標の範囲のANDで与えられる。
【0196】
次の表12に凸状地形の地形による安全地域Gの算出方法を示す。
【0197】
【表12】
Figure 0003976628
【0198】
表12において、凸状地形の頂上の座標を(x,y,h)とする。また、凸状地形の地形による安全地域Gは直方体bc〜brの座標範囲(図示省略)のORで与えられる。さらに、各直方体はX座標の範囲、Y座標の範囲、Z座標の範囲のANDで与えられる。
【0199】
次に、実際の訓練地域にある射撃による回避行動に利用できる特異な地形である凹状地形の地形による安全地域の算出方法を詳述する。
【0200】
図30は本発明の実施例による凹状地形による一つの安全地域を説明する垂直断面図、図31は上記凹状地形による一つの安全地域を説明する平面図である。
【0201】
以下の表13は本発明の実施例による凹状地形の地形サンプルデータの作成例を示す。
【0202】
【表13】
Figure 0003976628
【0203】
表13において、凹状地形は4隅の座標点を規定して、地形による安全地域を算出する。また。凹状地形の地形による安全地域は射撃角度βに応じて表に示すようにして決まる。
即ち、凹状地形の地形による安全地域の算出に必要なパラメータを、凹状地形の4隅の座標(x1,y1,z1)、(x1,y2,z1)、(x2,y1,z1)及び(x2,y2,z1)とする。
【0204】
表13と図30及び図31に示すように、凹状地形の地形による安全地域は、前述の射撃角度βに応じて算出する。
【0205】
凹状地形の地形による安全地域は射撃方位α毎に分けずに全射撃方位に対して同じ座標範囲とする。
【0206】
射撃角度30°から90°の高角度からの射撃に対しては被射撃側からの死角無しとし、凹状地形の地形による安全地域は無しとする。
【0207】
射撃角度βが−90°から30°の場合は、安全地域は4隅の座標点とZ<z1からなる直方体の座標範囲とする。
【0208】
次に、算出した各地形サンプルデータを訓練地域の地図上に配置し、地形による安全地域を訓練地域の三次元座標系座標範囲で算出する算出方法を説明する。
【0209】
図32及び図33は訓練地域の地図上への地形サンプルデータの配置例を示す図である。
【0210】
訓練地域の座標範囲内において、地図上に実際の地形とあわせて凸状地形と凹状地形の地形サンプルデータを配置する。
【0211】
図32は射撃角度が−90°から30°の際の地形による安全地域を示す図である。
【0212】
図33は射撃角度が30°から60°の際の地形による安全地域を示す図である。
【0213】
以下の表14から表23に図32又は図33のように地形サンプルデータを配置した際の地形による安全地域のUTM座標系の座標範囲の算出結果を示す。
【0214】
次の表14は地形サンプルデータを図32又は図33のように訓練地域の仮想地図上に配置した際の地形による安全地域を示す。
【0215】
【表14】
Figure 0003976628
【0216】
地形による安全地域は射撃方位α、射撃角度βに応じて表14に示すようにAからHの8通りに分けられる。
【0217】
次の表15は各地形による安全地域の座標範囲を示す。
【0218】
【表15】
Figure 0003976628
【0219】
【表16】
Figure 0003976628
【0220】
【表17】
Figure 0003976628
【0221】
【表18】
Figure 0003976628
【0222】
【表19】
Figure 0003976628
【0223】
【表20】
Figure 0003976628
【0224】
【表21】
Figure 0003976628
【0225】
【表22】
Figure 0003976628
【0226】
【表23】
Figure 0003976628
【0227】
表15に示されるように、地形による安全地域Aは直方体j,j,k,l,qのOR範囲、地形による安全地域Bは直方体tの範囲、地形による安全地域Cは直方体m,n,o,p,qのOR範囲等となる。
【0228】
地形による安全地域AからFの直方体の座標範囲は表16から表23にそれぞれ示されている。
【0229】
算出された訓練地域の地形による安全地域のUTM座標系の座標範囲を被射撃側装置100の地形記録部116(図11)にRS232Cインターフェースにて書き込む。
(第6の実施例)
次に射撃側装置60による射撃の現示の実施例を記載する。
【0230】
この実施例では、火器の射撃トリガ信号を受信した際に射撃の現示を行うために、煙の色が異なる数台の発煙筒とスピーカからなる射撃現示器76(図7参照)を設けて、射撃側装置60にて射撃の現示を行う。
【0231】
図7において、射撃側装置60の制御器73にて、火器の射撃装置61からの射撃トリガ信号より得られる射撃弾種情報より、射撃弾種に応じてそれぞれ決められた色の発煙筒に発煙の支持を現示トリガ信号として送信する。同時にスピーカにも現示トリガ信号を送信し、音と射撃弾種によって色の異なった発煙による射撃の現示を行う。
【0232】
射撃弾種がミサイルの場合は例えば黄色の発煙筒による発煙を行い、射撃弾種が機関砲の場合は青色の発煙筒による発煙を行い、射撃弾種がロケット弾の場合は赤色の発煙筒による発煙を行う。
【0233】
発煙筒の色が3色では足りない場合は、青色の発煙筒と赤色の発煙筒を同時に発煙させる等して、3種類以上の射撃弾種にも対応することができる。
(第7の実施例)
次に射撃効果判定の結果が出た際の損耗の現示を行う実施例について記載する。
【0234】
この実施例においては、被射撃側装置100に発煙量が同じである数台の発煙筒とスピーカからなる損耗現示器111(図11参照)を設けて、被射撃側装置100にて損耗の現示を行う。図10に示す被射撃側装置100の制御器102にて、射撃効果反映の結果が算出されたら、その結果に応じてそれぞれ決められた数の発煙筒に発煙の指示を現示トリガ信号として送信する。同時にスピーカへ現示トリガ信号を送信し、音と射撃効果判定の結果によって発煙量の異なった発煙による損耗の現示を行う。
【0235】
小破、中破、大破と損耗の程度が大きくなるほど、発煙量を増やして損耗の現示を行う。
【0236】
例えば、射撃効果判定の結果が小破の場合は発煙筒1本による発煙を行い、中破の場合は発煙筒2本による発煙を行い、大破の場合は発煙筒3本による発煙を行う。
【0237】
射撃効果判定の結果が至近の場合は例えばスピーカの音のみによる現示を行う。
【0238】
発煙量の異なる発煙筒を複数台設け、射撃効果判定の結果に応じて発煙させる発煙筒を選択することにより発煙量を制御するようにしてもよい。
(第8の実施例)
この実施例では、射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号を受信した際に、被射撃側装置100の回避行動を記録する回避行動記録部126を被射撃側装置100に設ける。そして、被射撃側装置100にて、射撃側装置60の送信した射撃レーザ信号を受信してからの所定経過時間毎に被射撃側装置100の位置、射撃側装置60の位置、射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、被射撃側装置100が射撃された方位、射撃効果判定の結果を記録する。
【0239】
以下の表24にこの実施例による回避行動記録部のデータテーブルを示す。
【0240】
【表24】
Figure 0003976628
【0241】
また、表25に回避行動記録部に記録するデータの読み込み先を示す。
【0242】
【表25】
Figure 0003976628
【0243】
表24において、回避行動記録部126に記録する最初の時刻は射撃時刻とし、被射撃側装置100が射撃側装置60の送信した射撃レーザ信号を受信した際に射撃レーザ信号から得られる射撃時刻、又は被射撃側装置100が射撃側装置60の送信した射撃レーザ信号を受信した際の被射撃側装置100の制御器102内のRAM103(図10参照)に記録された時刻情報とする。
【0244】
射撃レーザ信号から得られる射撃時刻と、被射撃側装置100の制御器102内のRAM103に記録された時刻情報とは共にGPSTimeであるので一致する。
【0245】
これ以降、時刻は、被射撃側装置100のGPS受信機より得られるGPSTimeを記録する。
【0246】
射撃後の所定経過時間は射撃時刻との差を、被射撃側装置100のGPS受信機より得られるGPSTimeより算出して記録する。
【0247】
被射撃側装置100の位置は被射撃側装置100のGPS受信機より得られる位置情報を記録する。
【0248】
射撃側装置60の位置は射撃時の位置のみの記録となる。
【0249】
射撃弾の位置は前述の実施例において算出した被射撃側装置100内の制御器102内のRAM103に書き込まれた時間経過毎の射撃弾の位置を記録する。
【0250】
損耗の程度毎の命中危険範囲は損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲を、射撃レーザ信号の射撃弾種所に応じて被射撃側装置100の弾種パラメータ記録部129より読み込み記録する。
【0251】
射撃された方位は、射撃方位α、射撃角度βに分けて射撃レーザ信号に含まれる射撃機位置情報と射撃後の被射撃側装置100の位置情報より算出した結果を記録する。
【0252】
地形による安全地域に含まれるかどうかは、地形記録部116に書き込まれた地形による安全地域のUTM座標系の座標範囲と被射撃側装置100の位置とを比較して、被射撃側装置100の位置が地形による安全地域に入っていれば○、入っていなければ×として記録する。
【0253】
射撃効果判定は前述の実施例における射撃効果判定の結果を至近、小破、中破、大破、非命中のいずれかで記録する。
(第9の実施例)
図34は本発明のこの実施例による回避行動評価装置の機能を説明するブロック図である。図において、回避行動評価装置341は、被射撃側装置100内の回避行動記録部126に記録された、被射撃側装置100の位置、射撃側装置60の位置、射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、被射撃側装置100が射撃された方位、射撃効果判定の結果をRS232Cインターフェースで読み込み、射撃後の所定経過時間、射撃機の位置、被射撃側装置100の軌跡、射撃弾の軌跡、命中危険範囲、射撃効果判定の結果をディスプレイ上に表示及び記録する。
【0254】
図35にディスプレイ上にデータを表示する表示形式の例を示す。図示のように、ディスプレイに表示された表上に、射撃後の所定経過時間毎に被射撃側装置100の位置のUTM座標を表示する。また、ディスプレイに表示されたグラフ上に、XY平面とXZ平面に分けて射撃後の所定経過時間、射撃側の位置と被射撃側の軌跡と射撃側弾の軌跡、射撃側効果判定の結果を表示する。
(第10の実施例)
図36は射撃側と被射撃側の距離差に応じた損耗程度判定のフローチャートである。図において、ステップ361で、被射撃側装置100にて射撃側装置60が送信した射撃レーザ信号を受信すると、ステップ362にて、射撃レーザ信号に変調された射撃火器種類情報より射撃火器が大火器か小火器かを判断する。小火器は、小銃、拳銃等人員が携行する火器とする。
【0255】
射撃火器が大火器であった場合は、図17のステップ173に進む。
【0256】
射撃火器が小火器であった場合、ステップ363にて、被射撃側位置標定器101より得られる被射撃側装置100の位置R(Xr,Yr,Zr)と、射撃側レーザ信号から得られる射撃側側の位置S(Xs,Ys,Zs)から射撃時の射撃側と被射撃側の三次元座標上での距離差Dを算出する。
【0257】
次にステップ364にて、算出された距離差Dと弾種パラメータ記録部129(図12参照)に記録された損耗距離D1〜D4を比較して損耗程度の判定を行う。
【0258】
損耗距離D1からD4は、D1>D2>D3>D4の関係で設定し、D4は大破又は死亡となる射撃側と被射撃側の距離差を、D3は中破又は重症となる射撃側と被射撃側の距離差を、D2は小破又は軽傷となる射撃側と被射撃側の距離差を、D1は至近となる射撃側と被射撃側の距離差を規定する。
【0259】
例えば、D4>Dの場合は大破又は死亡、D3>D>D4の場合は中破又は重傷、D2>D>D3の場合は小破又は軽傷、D1>D>D2の場合は至近、D>D1の場合は非命中とする。
【0260】
通常、小火器の有効射程距離はレーザの有効通達距離に比べて短いので、D1を設定することで、レーザの有効通達距離によらない射撃弾の有効射程距離を規定することができる。
【0261】
またD4を10m程度に設定し、D4>Dの場合は非命中とすることで射撃側と被射撃側が近づきすぎた場合に、訓練に統制をかけて安全性を確保することができる。
【0262】
この際、例えばD4>Dの場合は非命中、D3>D>D4の場合は大破又は死亡、D2>D>D3の場合は中破又は重傷、D1>D>D2の場合は小破又は軽傷とする。
【0263】
屋内の射撃側訓練においては、D1からD4を細かく設定することにより、より厳密な射撃側と被射撃側の距離差Dに応じた損耗程度の判定が可能となる。
(第11の実施例)
図37から図39にこの実施例による損耗部位を判定する際の被射撃側装置の機能ブロック図を示す。図10から図12に示した被射撃側装置100との相違点は、図37から39においては、図10から図12の装置に、被射撃側装置の向いている方位を検知する方位検知器371と複数の損耗現示器38−1、38−2、…38−nを設けたことである。
【0264】
方位検知器361はジャイロ、転倒スイッチ等を使用して、被射撃側装置を取り付けている車両、航空機等の火器又は人員の向いている方位を検知する。
【0265】
検知した方位は制御部102に送り、その中のRAM103に記録することによりその内容を更新する。
【0266】
制御部102にて被射撃側の向いている方位と、射撃された方位より損耗部位の判定を行う。
【0267】
図40はこの実施例による損耗部位の判定の動作を説明するフローチャートである。同図において、ステップ401にて図17により説明した射撃効果判定に引き続き、ステップ402にて、最初に射撃効果判定が出た時点の被射撃側装置100の位置M(Xm,Ym,Xm)と射撃側装置60の位置S(Xs,Ys,Zs)より射撃方位αを算出する。射撃方法αの算出方法は図22により説明した。
【0268】
次にステップ403にて、射撃方位αと被射撃側装置100の向いている方位γに基づいてω=α−γの式より損耗方位ωを算出する。
【0269】
次いでステップ404にて、ωの値に応じて損耗部位を算出する。例えば、図示のように、損耗方位ω毎に、
0°<ω<90°又は−360°<ω<−180°の場合、損耗部位は右前方とする。
90°<ω<180°又は−270°<ω<−180°の場合、損耗部位は右後方とする。
180°<ω<270°又は−180°<ω<−90°の場合、損耗部位は左後方とする。
270°<ω<360°又は−90°<ω<0°の場合、損耗部位は左前方とする。
(第12の実施例)
この実施例においては、射撃効果判定の結果が出た際に損耗の現示を行う発煙筒、バイブレータ、スピーカ等を含む損耗現示器を被射撃側装置100の各部位に数台設け、損耗部位の判定に応じてその損耗部位の近くにある現示器にて損耗の現示を行う。
【0270】
図41は被射撃側装置100が戦車である場合にその戦車の複数の部位に損耗現示器を設けた例を示す図である。図示のように、被射撃側装置である戦車410の四隅に損耗現示器411から414を設置した。これらの損耗現示器はそれぞれ、スピーカと数台の発煙筒を備えている。被射撃側の制御器102から現示トリガ信号を受けた際は損耗の程度に応じて発煙量を変えて現示を行う。
【0271】
損耗部位の現示は次の通り行う。
【0272】
損耗部位は右前方と判定された場合、戦車の右前方に取り付けられた損耗現示器413に現示トリガ信号を送り、損耗の現示を行う。
【0273】
損耗部位は右後方と判定された場合、戦車の右後方に取り付けられた損耗現示器414に現示トリガ信号を送り、損耗の現示を行う。
【0274】
損耗部位は左後方と判定された場合、戦車の左後方に取り付けられた損耗現示器411に現示トリガ信号を送り、損耗の現示を行う。
【0275】
損耗部位は左前方と判定された場合、戦車の左前方に取り付けられた損耗現示器412に現示トリガ信号を送り、損耗の現示を行う。
【0276】
図42は被射撃側が人員である場合にその人員の複数の部位に損耗現示器を設けた例を示す図である。図示のように、被射撃側の人員420の背中と胸部に損耗現示器421及び422を取り付ける。これらの損耗現示器はそれぞれ、スピーカとバイブレータを備えている。被射撃側の制御器102から現示トリガ信号を受けた際は損耗の程度に応じてバイブレータの振動量を変えて現示を行う。
【0277】
損耗部位の現示は次の通り行う。
【0278】
損耗部位は右前方又は左前方と判定された場合、胸部取り付けられた損耗現示器421に現示トリガ信号を送り、損耗の現示を行う。
【0279】
損耗部位は右後方又は左後方と判定された場合、背中に取り付けられた損耗現示器422に現示トリガ信号を送り、損耗の現示を行う。
(第13の実施例)
図43はこの実施例により射撃レーザ信号に変調された位置情報を用いて自己認識を行う動作を説明するフローチャートである。同図において、ステップ431にて被射撃側装置100が射撃側装置60から送信された射撃レーザ信号を受信すると、ステップ432にて射撃レーザ信号に変調された位置情報と被射撃側装置100の位置標定器より得られる位置情報が一致するかどうかを判定する。一致した場合は自機が送信した射撃レーザ信号を誤って自機で受信したとして、ステップ431の前の射撃レーザ信号待ち状態に戻る。位置情報が不一致の場合はステップ433にて図17に示した射撃効果判定を行う。
産業上の利用可能性
以上の説明から明らかなように、本発明による射撃訓練システムは、射撃側と被射撃側の距離差、射撃側弾種、射撃側火器種類、被射撃側の回避行動及び被射撃側の山陰に隠れる等の地形を利用した回避行動の効果も含めて射撃効果判定を行うので、実戦的かつ効率的な訓練が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の射撃側装置に使用される火器の射撃装置を示すブロック図である。
【図2】上記従来の射撃側装置の一部の機能ブロック図である。
【図3】上記従来の射撃側装置の他の一部の機能ブロック図である。
【図4】従来の被射撃側装置の一部の機能ブロック図である。
【図5】上記従来の被射撃側装置の他の一部の機能ブロック図である。
【図6】本発明の一実施例による射撃側装置の一部の機能ブロック図である。
【図7】上記実施例による射撃側装置の他の一部の機能ブロック図である。
【図8】上記実施例による射撃側装置の更に他の一部の機能ブロック図である。
【図9】上記実施例による射撃側装置の動作を説明するフローチャートである。
【図10】本発明の一実施例による被射撃側装置の一部の機能ブロック図である。
【図11】上記実施例による被射撃側装置の他の一部の機能ブロック図である。
【図12】上記実施例による被射撃側装置の更に他の一部の機能ブロック図である。
【図13】上記実施例による被射撃側の動作を説明するフローチャートである。
【図14】本発明の実施例による射撃訓練の際の射撃側、被射撃側、射撃後t秒後の射撃弾の位置の関係を示す図である。
【図15】本発明の他の実施例による弾種パラメータ書き込み装置の機能を説明するブロック図である。
【図16】本発明の実施例により被射撃側装置が射撃レーザ信号を受信してから、命中危険範囲を算出するまでの手順を示すフローチャートである。
【図17】本発明の実施例による射撃効果判定の動作を説明するフローチャートである。
【図18】本発明の実施例による地形書きこみ装置の機能を説明するブロック図である。
【図19】本発明の実施例によるXY平面上での射撃側装置と被射撃側装置との位置関係を示す図である。
【図20】本発明の実施例によるXZ平面上での射撃側装置と被射撃側装置との位置関係を示す図である。
【図21】本発明の実施例による射撃機側位置と被射撃機側位置と射撃角度との関係を示す図である。
【図22】本発明の実施例による射撃方位の算出を説明するフローチャートである。
【図23】本発明の実施例による射撃角度の算出を説明するフローチャートである。
【図24】本発明の実施例による被射撃側装置の位置と地形による安全地形とを比較するフローチャートである。
【図25】本発明の実施例による安全地域算出の動作を説明するフローチャートである。
【図26】本発明の実施例による凸状地形による一つの安全地域を説明する垂直断面図である。
【図27】本発明の実施例による凸状地形による一つの安全地域を説明する平面図である。
【図28】本発明の実施例による凸状地形による他の一つの安全地域を説明する垂直断面図である。
【図29】本発明の実施例による凸状地形による他の一つの安全地域を説明する平面図である。
【図30】本発明の実施例による凹状地形による一つの安全地域を説明する垂直断面図である。
【図31】本発明の実施例による凹状地形による一つの安全地域を説明する平面図である。
【図32】本発明の実施例による訓練地域の地図上への地形サンプルデータの配置の一例を示す図である。
【図33】本発明の実施例による訓練地域の地図上への地形サンプルデータの配置の他の一例を示す図である。
【図34】本発明の実施例による回避行動評価装置の機能を説明するフローチャートである。
【図35】本発明の実施例による回避行動評価装置のディスプレイ上に表示するデータの表示形式例を示す図である。
【図36】本発明の実施例により射撃側と被射撃側の距離差に応じた損耗程度判定を行う際のフローチャートである。
【図37】本発明の実施例により損耗部位の判定をする際の被射撃側装置の一部の機能ブロック図である。
【図38】本発明の実施例により損耗部位の判定をする際の被射撃側装置の他のお一部の機能ブロック図である。
【図39】本発明の実施例により損耗部位の判定をする際の被射撃側装置の更に他の一部の機能ブロック図である。
【図40】本発明の実施例により損耗部位を判定する動作を説明するフローチャートである。
【図41】本発明の実施例により戦車の損耗部位を判定する際の様子を示す図である。
【図42】本発明の実施例により人員の損耗部位を判定する際の様子を示す図である。
【図43】本発明の実施例により射撃レーザ信号に変調された位置情報を用いて自己認識を行う動作を説明するフローチャートである。
【図44】本発明の実施例による訓練開始前の射撃訓練の流れを説明するフローチャートである。
【図45】本発明の実施例による訓練中の射撃訓練の流れを説明するフローチャートである。
【図46】本発明の実施例による訓練終了後の射撃訓練の流れを説明するフローチャートである。
【図47】本発明の実施例による射撃訓練の際の各部の様子を示す図である。

Claims (24)

  1. 射撃方向へ射撃レーザ信号を送信するレーザ送信器と、レーザ信号を受信するレーザ受信器とを含む射撃訓練用レーザ送受信システムにおいて、
    前記レーザ送信器はレーザ信号を前記レーザ送信器の位置情報で変調する変調部を備え、
    前記レーザ受信器は前記レーザ信号から前記位置情報を抽出する情報抽出部と、抽出した位置情報を用いて、前記レーザ送信器からの射撃の射撃効果を判定する判定部とを備えており、
    前記レーザ送信器は、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号を受信して射撃方向に前記レーザ信号を送信する射撃側装置であり、該射撃側装置は、前記位置情報を発生する射撃側位置標定器と、前記射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する射撃側記録装置とを備えており、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号の受信に応答して、前記射撃側装置の識別番号と射撃火器種類情報と射撃弾種情報とに加えて、前記射撃側位置標定器より出力された前記射撃側装置の位置情報を前記レーザ信号に含ませて送信するようになっており、
    前記射撃側位置標定器は、前記射撃側位置標定器が前記位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、前記射撃側記録装置は前記射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものであり、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号の受信に応答して、前記射撃側装置の位置情報に加えて、前記射撃側位置標定器より出力された前記時刻情報を前記レーザ信号に含ませて送信するようにし
    前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、射撃弾種毎に命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを記録する弾種パラメータ記録部とを備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信した際に前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置情報と、前記パラメータ記録部より得られる前記射撃側装置が送信したレーザ信号に含まれる射撃火器種類情報と、射撃弾種情報毎に記録された射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、及び射撃弾の有効時間又は有効射程距離を含む弾種パラメータを用いて、命中危険範囲を3次元座標系の座標範囲で算出して記録し、記録した命中危険範囲と前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置を比較して射撃効果判定を行い、
    前記被射撃側位置標定器は位置情報の発生時の時刻情報も発生するものであり、前記被射撃側記録装置は前記被射撃側位置標定器から出力される前記時刻情報も記録するものであり、前記命中危険範囲を射撃からの所定経過時間毎に算出して記録し、前記射撃効果判定を射撃からの所定経過時間毎に行い、
    前記被射撃側装置はさらに、地形による安全地域の3次元座標系座標範囲を記録する地形記録部を備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置情報と、前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる前記射撃側装置の位置情報に基づいて、射撃された方位を算出して記録し、前記地形記録部にて前記被射撃側装置が射撃された方位毎に記録された地形による安全地域の3次元座標系座標範囲と、前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置を比較して射撃効果判定を行うようにしたことを特徴とする射撃訓練用レーザ送受信システム。
  2. 前記命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを作成して前記被射撃側装置に書き込む弾種パラメータ書き込み装置をさらに備え、該弾種パラメータ書き込み装置は、前記弾種パラメータを前記射撃火器種類情報と前記射撃弾種情報毎に作成して記録し、前記被射撃側装置の前記弾種パラメータ記録部に書き込む手段を備えることを特徴とする請求項記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  3. 前記被射撃側装置が射撃された方位毎に地形による安全地域を算出して記録し、前記被射撃側装置に書き込む地形書き込み装置をさらに備え、前記地形書き込み装置は、実際の訓練地域にある、射撃による回避行動に利用できるような特異な地形である、凸状地形及び凹状地形の地形による安全地域を前記被射撃側装置が射撃された方位毎に前記射撃側装置から死角となる範囲として算出して記録し、訓練地域の地形に合わせて訓練地域の地図上に配置することで、地形による安全地域を3次元座標系の座標範囲で算出し記録する手段と、算出した地形による安全地域を前記射撃側装置の前記地形記録部に書き込む手段とを有することを特徴とする請求項記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  4. 前記射撃側装置はさらに、火器の射撃トリガ信号を受信した際に射撃の現示を行う発煙色の異なる複数の発煙筒を含む射撃現示器を備えており、射撃弾種に応じて前記複数の発煙筒のいずれかを選択することにより発煙の色を変えて射撃の現示を行うようにしたことを特徴とする請求項1記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  5. 前記被射撃側装置はさらに、発煙筒を備えており、射撃効果判定の結果に応じて前記発煙筒からの発煙量を変えて損耗の現示を行うようにしたことを特徴とする請求項記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  6. 前記被射撃側装置は、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信した際に、前記被射撃側装置の回避行動を記録する回避行動記録部を備えており、前記回避行動記録部に、前記射撃側装置の送信したレーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に前記被射撃側装置の位置、前記射撃側装置の位置、前記射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、前記被射撃側装置が射撃された方位、及び射撃効果判定の結果を記録するようにしたことを特徴とする請求項1記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  7. 前記被射撃側装置にて射撃を受けた際に記録された前記被射撃側装置の移動軌跡を読み込み、表示する回避行動評価装置をさらに備え、前記回避行動評価装置は、前記被射撃側装置の回避行動記録部に記録された前記被射撃側装置の位置、前記射撃側装置の位置、前記射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、前記被射撃側装置が射撃された方位、及び射撃効果判定の結果を読み込む手段と、読み込んだデータより射撃後の所定経過時間、前記射撃側装置の位置、前記被射撃側装置が射撃された方位、命中危険範囲、前記被射撃側装置の軌跡、射撃効果判定の結果を表示して記録する手段とを備えることを特徴とする請求項6記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  8. 前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される前記位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置とを備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信した際に、前記射撃側装置が送信したレーザ信号に含まれる変調された射撃火器種類情報が小銃又は拳銃を含む小火器を示している場合は、前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置情報と、前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる前記射撃側装置の位置情報とから、射撃時の前記射撃側装置と前記被射撃側装置との距離差を算出し、その距離差に応じて損耗の程度を判定するようにしたことを特徴とする請求項1記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  9. 前記被射撃側位置標定器は、前記被射撃側位置標定器が前記位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、前記被射撃側記録装置は前記被射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものである、請求項記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  10. 前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される前記位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、前記被射撃側装置の向いている方位を検知し、更新して記録する手段を備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信し射撃効果判定が行われた際に、前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる射撃側の位置情報より射撃された方位を算出し、前記被射撃側装置の向いている方位とあわせて損耗部位を判定する手段を備えることを特徴とする請求項1記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  11. 前記被射撃側装置の複数の部位に、現示を行うための発煙筒、バイブレータ及びスピーカからなる損耗現示器を設け、損耗部位の判定に応じて損耗部位の近傍にある現示器により損耗の現示を行うようにしたことを特徴とする請求項記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  12. 前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される前記位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信した際に、前記被射撃側装置の位置情報と前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる射撃側の位置情報を比較して位置情報が同じであれば前記被射撃側装置が送信したレーザ信号を前記被射撃側装置で受信したとして、射撃効果判定を行わない自己認識手段とを備えていることを特徴とする請求項1記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  13. 前記被射撃側位置標定器は、前記被射撃側位置標定器が前記位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、前記被射撃側記録装置は前記射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものである、請求項12記載の射撃訓練用レーザ送受信システム。
  14. 射撃方向へ射撃レーザ信号を送信するレーザ送信器において、
    前記レーザ送信器はレーザ信号を前記レーザ送信器の位置情報で変調する変調部を備えており、
    前記レーザ送信器は、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号を受信して射撃方向に前記レーザ信号を送信する射撃側装置であり、該射撃側装置は、前記位置情報を発生する射撃側位置標定器と、前記射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する射撃側記録装置とを備えており、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号の受信に応答して、前記射撃側装置の識別番号と射撃火器種類情報と射撃弾種情報とに加えて、前記射撃側位置標定器より出力された前記射撃側装置の位置情報を前記レーザ信号に含ませて送信するようになっており、
    前記射撃側位置標定器は、前記射撃側位置標定器が前記位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、前記射撃側記録装置は前記射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものであり、火器の射撃装置からの射撃トリガ信号の受信に応答して、前記射撃側装置の位置情報に加えて、前記射撃側位置標定器より出力された前記時刻情報を前記レーザ信号に含ませて送信するようにし、前記被射撃側装置はさらに、地形による安全地域の3次元座標系座標範囲を記録する地形記録部を備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置情報と、前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる前記射撃側装置の位置情報に基づいて、射撃された方位を算出して記録し、前記地形記録部にて前記被射撃側装置が射撃された方位毎に記録された地形による安全地域の3次元座標系座標範囲と、前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置を比較して射撃効果判定を行うようにしたことを特徴とする射撃訓練用レーザ送信器。
  15. 前記射撃側装置はさらに、火器の射撃トリガ信号を受信した際に射撃の現示を行う発煙色の異なる複数の発煙筒を含む射撃現示器を備えており、射撃弾種に応じて前記複数の発煙筒のいずれかを選択することにより発煙の色を変えて射撃の現示を行うようにしたことを特徴とする請求項14記載の射撃訓練用レーザ送信器。
  16. レーザ信号を受信するレーザ受信器において、
    前記レーザ受信器は前記レーザ信号から位置情報を抽出する情報抽出部と、抽出した位置情報を用いて、レーザ送信器からの射撃の射撃効果を判定する判定部とを備えており、
    前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、射撃弾種毎に命中危険範囲の算出に必要な弾種パラメータを記録する弾種パラメータ記録部とを備えており、前記レーザ信号を受信した際に前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置情報と、前記パラメータ記録部より得られる前記レーザ信号に含まれる射撃火器種類情報と射撃弾種情報毎に記録された射撃弾の速さ、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、及び射撃弾の有効時間又は有効射程距離を含む弾種パラメータを用いて、命中危険範囲を3次元座標系の座標範囲で算出して記録し、記録した命中危険範囲と前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置を比較して射撃効果判定を行い、
    前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される前記位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、前記被射撃側装置の向いている方位を検知し、更新して記録する手段を備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信し射撃効果判定が行われた際に、前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる射撃側の位置情報より射撃された方位を算出し、前記被射撃側装置の向いている方位とあわせて損耗部位を判定する手段を備えることを特徴とする射撃訓練用レーザ受信器。
  17. 前記被射撃側位置標定器は位置情報の発生時の時刻情報も発生するものであり、前記被射撃側記録装置は前記被射撃側位置標定器から出力される前記時刻情報も記録するものであり、前記命中危険範囲を射撃からの所定経過時間毎に算出して記録し、前記射撃効果判定を射撃からの所定経過時間毎に行うことを特徴とする請求項16記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  18. 前記被射撃側装置はさらに、射撃効果判定の結果が出た際に損耗の現示を行う発煙量の異なる複数の発煙筒を含む損耗現示器を備えており、射撃効果判定の結果に応じて前記発煙筒のいずれかを選択することにより発煙量を変えて損耗の現示を行うようにしたことを特徴とする請求項16記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  19. 前記被射撃側装置は、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信した際に、前記被射撃側装置の回避行動を記録する回避行動記録部を備えており、前記回避行動記録部に、前記射撃側装置の送信したレーザ信号を受信してからの所定時間経過毎に前記被射撃側装置の位置、前記射撃側装置の位置、前記射撃弾の位置、損耗状況毎に複数設定した射撃弾の目標を追尾する範囲、前記被射撃側装置が射撃された方位、及び射撃効果判定の結果を記録するようにしたことを特徴とする請求項16記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  20. 前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される前記位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置とを備えており、前記射撃側装置が送信したレーザ信号を受信した際に、前記射撃側装置が送信したレーザ信号に含まれる変調された射撃火器種類情報が小銃又は拳銃を含む小火器を示している場合は、前記被射撃側位置標定器より得られる前記被射撃側装置の位置情報と、前記射撃側装置が送信したレーザ信号から得られる前記射撃側装置の位置情報とから、射撃時の前記射撃側装置と前記被射撃側装置との距離差を算出し、その距離差に応じて損耗の程度を判定するようにしたことを特徴とする請求項16記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  21. 前記被射撃側位置標定器は、前記被射撃側位置標定器が前記位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、前記被射撃側記録装置は前記被射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものである、請求項20記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  22. 前記被射撃側装置の複数の部位に、現示を行うための発煙筒、バイブレータ及びスピーカからなる損耗現示器を設け、損耗部位の判定に応じて損耗部位の近傍にある現示器により損耗の現示を行うようにしたことを特徴とする請求項16記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  23. 前記レーザ受信器は前記レーザ送信器からのレーザ信号を受信して射撃効果判定を行う被射撃側装置であり、該被射撃側装置は、該被射撃側装置の位置情報を発生する被射撃側位置標定器と、前記被射撃側位置標定器から出力される前記位置情報を連続的に記録する被射撃側記録装置と、前記レーザ信号を受信した際に、前記被射撃側装置の位置情報と前記レーザ信号から得られる射撃側の位置情報を比較して位置情報が同じであれば前記被射撃側装置が送信したレーザ信号を前記被射撃側装置で受信したとして、射撃効果判定を行わない自己認識手段とを備えていることを特徴とする請求項16記載の射撃訓練用レーザ受信器。
  24. 前記被射撃側位置標定器は、前記被射撃側位置標定器が前記位置情報を発生した時の時刻情報も発生するものであり、前記被射撃側記録装置は前記射撃側位置標定器から出力される時刻情報も連続的に記録するものである、請求項23記載の射撃訓練用レーザ受信器。
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