JP3975004B2 - 交通流データ予測装置および交通流データ予測方法 - Google Patents

交通流データ予測装置および交通流データ予測方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、道路交通の制御、管理または運用に利用するための交通流データ予測装置に関し、特に過去の交通流データや近隣の交通流データ、また、それらの階差データを組み合わせ、複数の観点からのモデルによって、より的確に交通流データを予測するよう構成したものである。
【0002】
【従来の技術】
交通流データの予測に関する従来技術には、(道路交通ではないが)特開平7−29087号公報に示されるように、時系列の関係を示す差分方程式による等、予測地点の予測対象データの時間的な継続性に基づくものが一般的である。
【0003】
また、特開平7−98794号公報では、道路の上流・下流側の区間やセンサのデータとして速度や交通密度を含め、ニューラルネットワークを用いて予測し、特開平8−235483号公報においては、データの伝播を考慮し、センサ間でのデータの類似性を用いて時間的にシフトさせたりする方法によって、交通流のデータを予測している。
【0004】
一方、特開平5−287997号公報、特開平6−20188号公報では、過去の時間帯の交通量を用いて、予め求めたパターンや決定論的時系列モデルから、交通量の予測を行なっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
予測地点の予測時点におけるデータの時間的継続性に基づく場合、時間的に近い時点データに影響され、時間遅れが伴う可能性がある。時間的に近いデータが将来もよく一致するとは限らない。
【0006】
また、隣接する地点や区間の空間的なデータを含む場合は、下流側等の近隣の影響を考慮できるが、予測時点でのデータのみを用いる場合、使用データは時系列的にも側近のデータである。やはり、時間の近いデータに影響され、時間遅れが伴う場合がある。
【0007】
モデルに対して、ニューラルネットワークを適用する場合、学習が必要となり、かつ、経年変化等の時系列的変動に伴ってモデルを逐次あるいは定期的に更新させる必要がある。また、ニューラルネットワークは構築後のモデル解析が複雑という問題もある。
【0008】
一方、過去のデータから予め求めたパターンを用いる場合、予測対象の特性に合わせた詳細なパターンを準備、構築する必要があり、そのために入念な解析を要する。加えて、このパターンは静的なものであるため、道路や周辺状況の経年変化を考慮すると定期的に再構築する必要性が発生する。
【0009】
予め求めたパターンではなく、記憶した時系列データと決定論的時系列モデルを用いる場合、過去の類似状況のデータを活用できるが、精度向上のためには、予測対象のデータだけではなく、近隣の異なる種別のデータや階差データといった種々のデータを含め、どのように過去の類似状況の探索や予測に用いるのか等、事前に解析し検討する必要がある。
【0010】
また、従来の技術では、ニューラルネットワーク等の何らかの予測モデルと予め定めたデータ種別を入力として、これらの組合せによる単独の方法でもって予測を行なうため、最も良好であろうモデルと入力の組み合わせを検討し、固定的に適用している。
【0011】
よって、予測地点や予測対象毎に、定期的に予測値を評価しモデル等を見直す必要が発生する場合がある。
【0012】
本発明は、このような問題を解決するものであり、過去の交通流データや近隣の交通流データ、また、それらの階差データを組み合わせ、複数の観点からのモデルによって、より的確に交通流データを予測する交通流データ予測装置および交通流データ予測方法を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明の交通流データ予測装置は、道路上の任意地点に設置された交通流データを計測する感知器や計測装置と、これらによって計測された交通流データから将来値を予測する処理部からなり、前記処理部は、計測後の交通流の元データと階差データとを用いて、将来の交通流データを予測する手段と、計測後の交通流の元データから階差データを算出し、全データをデータベースに格納する階差算出蓄積手段と、予測時点および地点の元データや各階差データの時系列または隣接する地点の同データを含む空間分布状況に対して、近傍または類似の分布状況を示す過去時点を、データベース中の過去の交通流データの元データや階差データの時系列または空間分布とのマッチングにより探索し、該当した複数の過去時点における元データや階差データの時系列または空間分布データと、予測先時点数と同じ複数時点先の元データや階差データによって構成するデータセットを、動的に収集する近傍データ収集手段を備えることを特徴とする。この構成を備えることによって、予測対象である交通流データだけではなく、周辺および過去の時系列データや階差データを含めて、交通状況として過去の類似状況を探索、それらのデータを収集して、予測に有効に適用できる。
【0016】
また、上記において、収集した元データや階差データのデータセットから、元データや各階差データ毎に、複数時点先のデータを除く過去の時系列または空間分布データを入力とし、複数時点先のデータを出力とする複数の予測モデルを動的に構築する予測モデル構築手段を備えることを特徴とする。この手段を備えることによって、予測地点および時点の交通状況に対して、過去の類似状況下の複数の異なるデータを用い、別観点からの予測モデルを構築することができる。
【0017】
また、上記において、動的に構築した過去の種々データによる各予測モデルに対し、構築した際の入力データ種別に対応する予測時点の元データや階差データの時系列または空間分布データを当てはめ、複数時点先の各データ予測値を算出し、さらに階差データの場合は、予測した階差データと予測時点での階差データとの積算により、各モデルまたは階差データ毎に複数の交通流データの予測値を算出し、蓄積する予測値算出蓄積手段を備えることを特徴とする。この手段を備えることによって、予測地点および時点の交通状況に対する複数の異なる観点からのデータとモデルによる予測値を得ることができ、また、予測結果を蓄積し、将来、予測値に対応する実測値と比較することによって、予測時に過去の結果を活用することが可能となる。
【0018】
また、上記において、予測時点より過去において、既に算出された予測値と計測された予測値に対応する実測値つまり正解値とを比較し、収集した過去のデータセットの全時点での予測モデルまたは元データや階差データに基づく予測値と正解値において最も予測精度の良好なものを選択し、これに対応する予測時点での値を最終的な予測値とする予測値選択手段を備えることを特徴とする。これによって、過去の類似状況下における予測精度を評価し、複数の異なる観点からのデータとモデルによる予測の中から、予測地点および時点の類似状況に適合するものを選択し、予測値を得ることができる。
【0021】
また、本発明の交通流データ予測方法は、感知器や計測装置により道路上の任意地点に設置された交通流データを計測する段階と、これらによって計測された交通流データから計測後の交通流の元データと階差データとを用いて、将来の交通流データを予測する段階と、計測後の交通流の元データから階差データを算出し、全データをデータベースに格納する段階と、予測時点および地点の元データや各階差データの時系列または隣接する地点の同データを含む空間分布状況に対して、近傍または類似の分布状況を示す過去時点を、データベース中の過去の交通流データの元データや階差データの時系列または空間分布とのマッチングにより探索し、該当した複数の過去時点における元データや階差データの時系列または空間分布データと、予測先時点数と同じ複数時点先の元データや階差データによって構成するデータセットを、動的に収集する段階を含むことを特徴とする。これによって、予測対象である交通流データだけではなく、周辺および過去の時系列データや階差データを含めて、交通状況として過去の類似状況を探索、それらのデータを収集して、予測に有効に適用できる。
【0022】
また、上記において、収集した元データや階差データのデータセットから、元データや各階差データ毎に、複数時点先のデータを除く過去の時系列または空間分布データを入力とし、複数時点先のデータを出力とする複数の予測モデルを動的に構築する段階を含むことを特徴とする。これによって、予測地点および時点の交通状況に対して、過去の類似状況下の複数の異なるデータを用い、別観点からの予測モデルを構築することができる。
【0023】
また、上記において、動的に構築した過去の種々データによる各予測モデルに対し、構築した際の入力データ種別に対応する予測時点の元データや階差データの時系列または空間分布データを当てはめ、複数時点先の各データ予測値を算出し、さらに階差データの場合は、予測した階差データと予測時点での階差データとの積算により、各モデルまたは階差データ毎に複数の交通流データの予測値を算出し、蓄積する段階を含むことを特徴とする。これによって、予測地点および時点の交通状況に対する複数の異なる観点からのデータとモデルによる予測値を得ることができ、また、予測結果を蓄積し、将来、予測値に対応する実測値と比較することによって、予測時に過去の結果を活用することが可能となる。
【0024】
また、上記において、予測時点より過去において、既に算出された予測値と計測された予測値に対応する実測値つまり正解値とを比較し、収集した過去のデータセットの全時点での予測モデルまたは元データや階差データに基づく予測値と正解値において最も予測精度の良好なものを選択し、これに対応する予測時点での値を最終的な予測値とする段階を含むことを特徴とする。これによって、過去の類似状況下における予測精度を評価し、複数の異なる観点からのデータとモデルによる予測の中から、予測地点および時点の類似状況に適合するものを選択し、予測値を得ることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
図1は、本発明の実施の形態の交通流データ予測装置の全体構成を示しており、道路1および走行車両2は単純に模式化されており、本実施形態では図の左手から右手へ車両2が走行する一方向のみを考慮する。つまり、左手側が上流、右手側が下流となる。また、車両感知器3が設けられており、便宜的に左からA、B、Cと表示されている。実際は、道路1上に数100m〜数km程度の間隔で多数設置されている。車両感知器3は交通量、占有率または速度等の交通流データを計測可能なものが用意されており、本実施形態では全て交通量と占有率を扱い、この値を計測可能な車両感知器3の出力とし、また本実施の形態では、1つの車両感知器と設置位置(地点)は一対一に対応するようにされる。
【0026】
また、図1において、予測等を行なう処理部4は、マイクロコンピュータにより構成され、本処理部4では、処理部内に存在するメモリに格納されるプログラムが車両感知器3からの計測値に基づき処理を実行する。
【0027】
そして処理部4は、階差算出蓄積手段5と、近傍データ収集手段6と、予測モデル構築手段7と、予測値算出蓄積手段8と、予測値選択手段9から構成されるようになっている。
【0028】
また、処理部4に対して、階差算出蓄積手段5によって作成される交通流データベース10と、近傍データ収集手段6によって作成される近傍データベース11と、予測値算出蓄積手段7によって作成される予測値データベース12を備えており、さらに予測結果を表示するモニタ13も備えられている。
【0029】
次に、本発明の実施の形態の交通流データ予測装置の大まかな動作を説明する。今、車両2が上流から下流に向かって走行し、各車両感知器設置地点での交通流データがA、B、Cなる車両感知器3により計測されているとする。
【0030】
本実施形態では、5分毎の各時点で処理部4の処理が実行され、それまでの5分間の計測値を得て集計値を算出、各地点 i(A,B,C)における各時点の5分間交通量 Qi と、5分間占有時間 Oi の各データを得る。なお、処理部4では、必要に応じて、データに対して補間処理や平滑化処理を行なっても良い。
【0031】
以下では、これらのデータを元データとし、また、単に交通量、占有時間とも呼び、交通流データはこれらの総称とする。そして、これらのデータを用いて、処理部4は、階差算出蓄積手段5、近傍データ収集手段6、予測モデル構築手段7、予測値算出蓄積手段8、予測値選択手段9による処理を順に実行し、5分毎の各時点でこれらを繰り返す。
【0032】
今、一地点の感知器、例えば図1の3つの感知器の内、中央の感知器Bの交通量予測を行なう段階として、以下、各手段について以下順に説明する。
【0033】
図2は、階差算出蓄積手段5の処理フローを示しており、図2において、階差算出蓄積手段5は、まず、処理部4より前述のようにして得られた各地点の現時点つまり予測時点の元データを読み込み(S201)、交通流データベース10から1時点前の元データと各階差データを読み込む(S202)。
【0034】
次に、予測時点での階差データとして、予め指定した階差、本実施形態では第2階差までの算出を、予測対象となる全交通流データに対して繰り返し行ない(S203、S204)、これらの予測時点での元データと階差データを交通流データベース10へ書き込む(S205)。
【0035】
構築する交通流データベース10の構造を図3に帳票形式にて示す。
図3では、本実施形態に基づいて、時間データと、図1に示す3つの感知器の内、中央に位置する感知器Bの交通量と占有率の第2階差までのデータを主に示している。
【0036】
そして、本実施形態では、この各データを交通流データに対して一定期間例えば過去1年分を交通流データベース10として格納する。
【0037】
階差算出蓄積構築手段5の実施後、予測時点における時間的・空間的な交通流データの分布に対して、過去時点の近傍データを収集する。
【0038】
図4に本実施形態における近傍データ収集手段6の処理フローを示しており、図4において、まず、交通流データベース10から予測時点を含む、これまでの交通流の元データと階差データを読み込む(S401)。次に、異種のデータを扱うことから、データの次元を揃えるためにデータ正規化を行ない(S402)、データベース10中の過去の全時点データを対象に以下の距離算出の処理を適用する(S403)。
【0039】
すなわち、ここでは、空間分布として予測地点を含む前後地点の交通流の元データつまり交通量と占有時間を、かつ、時系列分布として予測時点のデータを対象とし、これらを基準データとおいて、基準データを1つのベクトルと見なしたときの他のベクトル間の距離を算出する。本実施形態での近傍判断は、このベクトル間の距離によって行なう。
【0040】
具体的には、基準データの全データ種別の個数によるn次元のデータ空間を考える。例えば、本実施形態では、基準データは、予測時点1時点の予測地点を含む3地点の交通量と占有時間の2種類の交通流データによることから、1×3×2の6次元のデータ空間となる。そして、本データ空間において、予測時点の基準データのn次元空間での分布を基準ベクトルとして、基準ベクトルと過去時点の同次元のデータ分布によるベクトル間のユークリッド距離Dを算出する。
【0041】
つまり、本実施形態におけるこのベクトル間の距離算出は、今、
予測時点の基準ベクトルを (X1(t), X2(t), … , Xn(t)) として、また、
過去時点 t-k (k=1,2,3,…) のベクトルを (X1(t-k), X2(t-k), … , Xn(t-k))として、次の演算式(1)にて行なう。
Dk = √ { Σ{i=1}^n (Xi(t) − Xi(t-k))^2 } ………(1)
本実施形態では、交通流データとして複数の交通量と占有時間データを用いることから、Xi は Qi と Oi に対応する。
【0042】
上記の距離算出を交通流データベース10中の過去の時点t-k (k=1,2,3,…) のデータについて行なう(S404)。
【0043】
対象とする過去時点のデータとの距離を算出した後、この距離が小さくかつ時刻上近いもの順にソートする(S405)。なお、ソート時、一定の距離以内等の条件を加えても良い。
【0044】
ソート後、上位の任意個数例えば50個の各時点について、必要な時点数分の過去の元データと階差データ、過去における予測先の各元データと階差データを収集し、近傍データベースに格納する(S406)。
【0045】
本実施形態では、過去の類似状況と判断された1時点について、この時点を含め任意時点数分例えば 5 時点分だけ過去の範囲の元データおよび階差データと、過去での予測先の時点ここでは次の時点の元データおよび階差データによる図3に示す帳票形式と同様のデータセット群が 50 組、収集される。これらを近傍データベース11として格納する。
【0046】
収集されるのは、予測先の各データが存在する時点のものである。つまり、類似の 1 時点における、当時点を含む過去の 5 時点と次時点の計 6 時点分の元データおよび階差データによる図3の帳票形式のデータセット群が、類似と判断された 50 時点分集まり、近傍データベース11を構成することになる。
【0047】
このほか、距離計算を単一地点またはより多数地点の交通流データによったり、あるいは、基準データに階差データを加えたり、階差データのみによっても良い。
【0048】
次に、図5は、予測モデル構築手段7の処理フローを示しており、図5において、まず、近傍データベース11の全データセット群を読み込む(S501)。
【0049】
次に、今度は、この予測地点および時点の近傍データにおいて、予測対象の元データまたは各階差データ毎に分類し(S502)、類似時点を含む過去の当データを入力とし、予測先時点の当データを出力とする予測モデルを構築する(S503、S504)。
【0050】
本実施形態では、この元データや階差データ毎のモデルを、収集した任意個数(50)個の近傍データセット群を用いて最小自乗法によって交通量の元データまたは第1階差データあるいは第2階差データを出力する次の式(2)に示される線形モデルを構築する。
Y = A1I1 + A2I2 + … + AmIm + B ………(2)
Aj (j=1,2,…,m) 及び B は最小自乗法によって決定されるパラメータであり、Ij (i=1,2,…,m) は入力データであり、モデルによっては元データまたは各階差データであり、Y は入力に対応して元データまたは各階差データとなる。
【0051】
つまり、本実施形態では予測地点の予測対象である交通量に関する元データ、第1階差データ、第2階差データの3種類のデータ毎に、類似時点から 5 (=m)時点分の各種類のみのデータを入力とし、予測先時点の当種類のデータを出力とする3つの予測モデルが構築されることになる。構築後、各モデルのパラメータを処理部4に送り、保存する(S505)。
【0052】
本実施形態では、データの上記種類毎にモデルを構築したが、このほか、異なる種類のデータを加えたり、あるいは、他地点の交通流データを入力に加えたりしても良い。
【0053】
上記した予測時点でのモデル構築後、次に、予測値算出蓄積手段8により予測を行なう。予測値算出蓄積手段8の処理フローを図6に示す。図6において、まず、交通流データベース10からデータを読み込み(S601)、次に処理部4からモデルのパラメータを読み込む(S602)。
【0054】
そして、前述の各予測モデルにおいて、入力として予測時点での対応する各データを代入し、元データや各階差データ毎の予測値を得て、さらに階差データの場合は、この予測値に予測時点で実際に得られている上位の階差データを順に積算し、それを予測時点の元交通量データに加算し、交通流データの予測値ここでは予測交通量を算出する(S603)。
【0055】
例えば、第2階差の予測値については、当予測値と予測時点と1時点前の実際の第1階差データとを加算し、その値を予測時点の元データに加算して、交通流データの予測値とすればよい。
【0056】
この処理を、構築した全てのモデルに対して行ない、それぞれの予測交通量を算出する(S604)。
【0057】
算出後、これらの交通流データの予測値を予測値データベース12に書き込み、格納する(S605)。
【0058】
予測値データベース12は、予測交通流データとして、各モデルによる交通流データの予測値ここでは近傍の元データや各階差データによるモデルからの予測交通量を時系列に格納、蓄積したものである。構築した予測値データベースの構造を図7に帳票形式で示す。
【0059】
上記した予測時点での各モデルによる予測値算出後、予測値選択手段9により1つの予測値を選択する。予測値選択手段9の処理フローを図8に示す。図8において、まず、交通流データベース10からデータを読み込み(S801)、次に、近傍データベース11からデータを読み込む(S802)。さらに、予測値データベース12から予測時点の予測値を読み込む(S803)。
【0060】
本実施形態では、交通流データベース10中の実測の交通流の元データここでは交通量、近傍データベース11中の近傍の時間(時点)データ、予測値データベース12中の近傍の時点および予測時点における交通流データの予測値ここでは予測交通量を、以下に記述する処理にて用いる。
【0061】
この後、本実施形態では、予測対象である予測地点の交通流データここでは感知器Bの交通量について、収集した近傍データの全時点つまり過去時点での当交通流データの予測値と、それに対応する実測値つまり正解値とを比較し、最も精度の良好な予測値を算出したモデルを選択する(S804)。
【0062】
ここでは、近傍データの全時点分の内、交通流データの予測値の誤差が最小となった回数が最も多いモデルを選択するものとする。
【0063】
モデル選択後、選択されたモデルに対応する予測時点での交通流データの予測値を選択する(S805)。
【0064】
これが最終的な唯一の予測値、本例では予測交通量となる。
この予測結果は図1の処理部4を通じて、各時点でモニタ13に出力される(S806)。
【0065】
つまり、本実施形態では、近傍と判断された過去時点での、感知器Bの予測交通量と実測交通量を比較し、最も予測精度の良好なモデルを選択し、同一のモデルによる予測交通量を選択、出力する。
【0066】
そして上記した処理を各時点毎に繰り返す。つまり、予測の各時点において、交通流の元データおよび階差データを逐次算出し、交通流データベース10に蓄積、その中から近傍のデータセットを収集し近傍データベース11に格納する。このデータセットより動的に複数の予測モデルを構築し、現時点でのデータを当てはめ予測値を算出し、予測値データベース12に蓄積する。収集された近傍データの過去全時点の予測値の中で、最も良好な精度で予測したモデルを選択し、このモデルによる値を予測時点での予測値とする。
【0067】
よって、交通流データベース10と予測値データベース12はデータを更新しながら蓄積され、近傍データベース11は処理時点毎に新たに収集、構築される。
【0068】
また、本実施形態では、図1に示すような地点の設置感知器Bの交通量予測について説明したが、他地点の場合、同様の手順で処理を行ない予測すれば良い。また、占有時間といった他のデータを予測する場合も同様である。
【0069】
【発明の効果】
以上のとおり本発明によれば、予測にあたって、計測あるいは使用データへの依存度は小さく、既存の感知器や計測装置を有効に活用して交通流データ予測を行なえ、初期コストを低減することができる。
【0070】
さらに、道路の特性に合わせたパターンを構築する必要がなく、過去のデータを有効に活用でき、メンテナンスも容易であり、ランニングコストを低減できる。
【0071】
また、同様な枠組みで交通流データの予測値を算出することから、予測対象区間に広く適用して予測値を算出でき、かつ、交通管制や情報提供等、広く利用することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における交通流データ予測装置の全体構成を示す図、
【図2】本発明に係る階差算出蓄積手段5の処理フローを示す図、
【図3】本発明に係る交通流データベース10の構造を帳票化した摸式図、
【図4】本発明に係る近傍データ収集手段6の処理フローを示す図、
【図5】本発明に係る予測モデル構築手段7の処理フローを示す図、
【図6】本発明に係る予測値算出蓄積手段8の処理フローを示す図、
【図7】本発明に係る予測値データベース12の構造を帳票化した摸式図、
【図8】本発明に係る予測値選択手段9の処理フローを示す図である。
【符号の説明】
1 道路
2 走行車両
3 車両感知器
4 処理部
5 階差算出蓄積手段
6 近傍データ収集手段
7 予測モデル構築手段
8 予測値算出蓄積手段
9 予測値選択手段
10 交通流データベース
11 近傍データベース
12 予測値データベース
13 モニタ

Claims (8)

  1. 道路上の任意地点に設置された交通流データを計測する感知器や計測装置と、これらによって計測された交通流データから将来値を予測する処理部からなり、前記処理部は、計測後の交通流の元データと階差データとを用いて、将来の交通流データを予測することを特徴とする交通流データ予測装置であって、
    計測後の交通流の元データから階差データを算出し、全データをデータベースに格納する階差算出蓄積手段を備え、
    予測時点および地点の元データや各階差データの時系列または隣接する地点の同データを含む空間分布状況に対して、近傍または類似の分布状況を示す過去時点を、データベース中の過去の交通流データの元データや階差データの時系列または空間分布とのマッチングにより探索し、該当した複数の過去時点における元データや階差データの時系列または空間分布データと、予測先時点数と同じ複数時点先の元データや階差データによって構成するデータセットを、動的に収集する近傍データ収集手段を備えることを特徴とする交通流データ予測装置。
  2. 請求項1において、収集した元データや階差データのデータセットから、元データや各階差データ毎に、複数時点先のデータを除く過去の時系列または空間分布データを入力とし、複数時点先のデータを出力とする複数の予測モデルを動的に構築する予測モデル構築手段を備えることを特徴とする交通流データ予測装置。
  3. 請求項2において、動的に構築した過去の種々データによる各予測モデルに対し、構築した際の入力データ種別に対応する予測時点の元データや階差データの時系列または空間分布データを当てはめ、複数時点先の各データ予測値を算出し、さらに階差データの場合は、予測した階差データと予測時点での階差データとの積算により、各モデルまたは階差データ毎に複数の交通流データの予測値を算出し、蓄積する予測値算出蓄積手段を備えることを特徴とする交通流データ予測装置。
  4. 請求項3において、予測時点より過去において、既に算出された予測値と計測された予測値に対応する実測値つまり正解値とを比較し、収集した過去のデータセットの全時点での予測モデルまたは元データや階差データに基づく予測値と正解値において最も予測精度の良好なものを選択し、これに対応する予測時点での値を最終的な予測値とする予測値選択手段を備えることを特徴とする交通流データ予測装置。
  5. 感知器や計測装置により道路上の任意地点に設置された交通流データを計測する段階と、これらによって計測された交通流データから計測後の交通流の元データと階差データとを用いて、将来の交通流データを予測する段階と、
    計測後の交通流の元データから階差データを算出し、全データをデータベースに格納する段階と、
    予測時点および地点の元データや各階差データの時系列または隣接する地点データを含む空間分布状況に対して、近傍または類似の分布状況を示す過去時点を、データベース中の過去の交通流データの元データや階差データの時系列または空間分布とのマッチングにより探索し、該当した複数の過去時点における元データや階差データの時系列または空間分布データと、予測先時点数と同じ複数時点先の元データや階差データによって構成するデータセットを、動的に収集する段階と、
    を含むことを特徴とする交通流データ予測方法。
  6. 請求項5において、収集した元データや階差データのデータセットから、元データや各階差データ毎に、複数時点先のデータを除く過去の時系列または空間分布データを入力とし、複数時点先のデータを出力とする複数の予測モデルを動的に構築する段階を含むことを特徴とする交通流データ予測方法。
  7. 請求項6において、動的に構築した過去の種々データによる各予測モデルに対し、構築した際の入力データ種別に対応する予測時点の元データや階差データの時系列または空間分布データを当てはめ、複数時点先の各データ予測値を算出し、さらに階差データの場合は、予測した階差データと予測時点での階差データとの積算により、各モデルまたは階差データ毎に複数の交通流データの予測値を算出し、蓄積する段階を含むことを特徴とする交通流データ予測方法。
  8. 請求項7において、予測時点より過去において、既に算出された予測値と計測された予測値に対応する実測値つまり正解値とを比較し、収集した過去のデータセットの全時点での予測モデルまたは元データや階差データに基づく予測値と正解値において最も予測精度の良好なものを選択し、これに対応する予測時点での値を最終的な予測値とする段階を含むことを特徴とする交通流データ予測方法。
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