JP3972178B2 - Plastic film for medical liquid containers - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、医療用液体容器用プラスチックフィルムに関し、より詳しくは、高周波誘電加熱シールを容易に行うことが可能であり、例えば121℃の蒸気滅菌にも耐え、フィルムの白化を抑えた透明性と柔軟性を保有することができ、更に、内容液中への安全衛生性にも配慮した医療用液体容器用プラスチックフィルムに関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
高周波シールを行うことで、医療用バッグを形成する方法は、従来ポリ塩化ビニル(PVC)製のフィルムに対して行われている技術である。PVCは、それ自体が極性基を含むために、高周波誘電により容易に発熱する。一方、近年ダイオキシン等の環境問題からPVCを使用しないで、ポリオレフィン系のフィルムによってバッグを製造するようになってきている。この場合、ポリオレフィン自体には極性基がなく、高周波シール機にてシールすることができない。
【0003】
これらを改良する目的で、例えば特開昭55−71242号公報ではシール層に極性基を有するポリアミド層を設けることで高周波シール性を確保している。しかし、ポリアミド層を単独で内層に用いることは溶出性の観点から好ましくはない。また、特開平10−330505号公報では極性を改良する目的でポリアミドを使用することが開示されているが、これも溶出性の観点から好ましくはない。また、特開平8−155009号公報では、ポリエーテルナイロンを内層とする3層構成の医療用容器が開示されている。しかし、ポリアミド系樹脂は、価格が高く、また溶出性も良くないため内層に使用するには問題がある。また、ポリアミド系樹脂とポリオレフィンとは互いに相溶させることが難しく、ブレンドしてフィルム化した場合には、ポリアミド系樹脂の含有量が多すぎると白化してしまう問題があり、また、121℃の蒸気滅菌により、互いに分離析出しようとすることによって、フィルムにスジ状の模様が発生してしまい、外観上好ましくない。
【0004】
即ち、従来は、ポリオレフィン系フィルムに高周波シール適性を付与する方法として、内層(シール層)に極性基を有する(高周波シール適性のある)樹脂(例えばポリアミド系樹脂等)をそのまま、あるいは、他の樹脂とブレンドして使用している。しかしこれらの方法では高周波シール適性は向上するが、内容液中への溶出について安全性を重視する医療用途への適用には不向きである。また、ポリアミド系樹脂をそのままシール層とした場合には、製品の落下衝撃強度が低下するため実用的ではなく、使用するポリアミド系樹脂等が非常に高価であり、コスト高となってしまう。また、ポリオレフィンとブレンドして使用する場合でもポリオレフィンと極性基のある樹脂(ポリアミド、ポリアクリロニトリル等)は相溶性が悪く、フィルムに加工すると白化したり、121℃の蒸気滅菌によって更に白化し、内容液の目視確認等が行い難い等の問題が発生する。また蒸気滅菌によってブレンドした樹脂が互いに分離析出しようとして、外観上、スジ模様が発生したりする。
【0005】
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、例えば121℃の蒸気滅菌を行っても、内容液が見えなくなるような白化を起こさず、透明性と柔軟性を保持することができ、しかも内容液中への溶出物も少ない高強度なフィルムであり、更に、高周波シール適性も良好な医療用液体容器用プラスチックフィルムを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく、鋭意検討した結果、高周波シール適性を付与するためにポリアミド系樹脂を使用し、これをシール層に近接する第2層に含有させることで、ポリアミド系樹脂の使用量を少なくでき、内容液中への溶出の問題を解決し、また、121℃の蒸気減菌によりポリオレフィンとブレンドしたポリアミド系樹脂との分離析出によるスジ模様の発生や白化を極力抑えるために、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体をポリオレフィンとポリアミド系樹脂との相溶化剤として含有させ、更に、上記効果を更に高めるために、アイオノマーを含有させ、また、シール層はポリオレフィンとの相溶性の悪いポリアミド系樹脂等の高周波誘電加熱が可能な樹脂を含まないために、落下衝撃強度の高いフィルムとすることが可能となることを見出し、本発明をなすに至った。
【0007】
即ち、本発明は、シール層を含む少なくとも3層の積層体からなる医療用液体容器用プラスチックフィルムであって、プロピレンの単独重合体を主成分とする第1層と、シール層に近接する第2層と、プロピレンと他のモノマーとの共重合体を主成分とするシール層とが積層されてなり、上記第2層がポリアミド系樹脂と、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体とを含有することを特徴とする医療用液体容器用プラスチックフィルムを提供する。なお、本発明において、「シール層に近接する」の意味はシール層の近くに存在すると言う意味であり、誘電加熱の機能に関与しない層を存在させることなく、シール層に直接、または、接着剤や接着用の樹脂層を介して隣接することを意味する。
【0008】
本発明の医療用液体容器用プラスチックフィルムは、プロピレンの単独重合体を主成分とする第1層と、シール層に近接する第2層と、プロピレンと他のモノマーとの共重合体を主成分とするシール層とが積層され、上記第2層がポリアミド系樹脂と、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体とを含有しているので、シール層に近接する層に高周波誘電加熱の機能が付与されており、これによって、効率的に誘電シールが行えるので、ポリアミド系樹脂の使用量を最小限に抑えることができ、内容液中への溶出物を極力抑えた安全性の高いフィルムとすることが可能となる。
【0009】
ここで、上記第2層が、更にポリプロピレン系樹脂を含有し、該ポリプロピレン系樹脂を40〜70質量%、上記α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体を10〜50質量%、上記ポリアミド系樹脂を2〜15質量%含有するものであったり、更にアイオノマーを含有するものであると、ポリプロピレン等の樹脂と相溶性の悪いポリアミド系樹脂との相溶性が悪いことに起因する白化の問題と、スジ模様を解決することができるので、より好適である。そして、上記第2層がZn系アイオノマーを含有するものである場合、その含有量が2〜15質量%であると、より効果的である。
【0010】
また、上記第2層が、更に熱可塑性エラストマー、より好ましくはスチレン系エラストマーを含有するものであると、ポリオレフィンとの相溶性が良いために透明性が向上することと、柔軟性を向上させることができるので、より好適である。
【0011】
そして、上記シール層の主成分であるプロピレンと他のモノマーとの共重合体がプロピレンとエチレンとのランダム共重合体であり、該ランダム共重合体におけるエチレンの含有量が5〜40質量%であると、低温時の落下強度が優れるので、より好適である。
【0012】
一方、上記シール層の主成分であるプロピレンと他のモノマーとの共重合体が、プロピレンと他のモノマーとの非エラストマー系共重合体、プロピレン系エラストマー、又は上記非エラストマー系共重合体と上記プロピレン系エラストマーとの混合物であると、柔軟性の更なる向上による落下強度がはかれるので、より好適である。
【0013】
また、上記シール層の厚みが10〜120μmであると、上記第2層のみに高周波誘電加熱が可能な樹脂を含有させたことによるシール性への影響を抑えることが可能で、この範囲内であれば良好なシール強度を確保することが可能であるので、より好適である。
【0014】
以上説明したように、本発明の医療用液体容器用プラスチックフィルムは、ポリプロピレン等の樹脂とポリアミド系樹脂との相溶性が改善され、加工時の白化も極力抑えられており、また、121℃の蒸気滅菌による白化や樹脂の分離析出によるスジ模様の抑制、外観の向上も可能であり、更に、高周波誘電加熱が可能なポリアミド系樹脂がシール層に含有されず、シール層に近接する第2層に含有されるため、溶出物等の問題も発生せず、良好なシール性を保持した安全なフィルムであるので、医療用液体容器の形成材料として特に有用である。
【0015】
【発明の実施の形態及び実施例】
以下、本発明をより詳細に説明する。
本発明の医療用液体容器用プラスチックフィルムは、シール層を含む3層以上の積層フィルムであり、プロピレンの単独重合体を主成分とする第1層と、シール層に近接する第2層と、プロピレンと他のモノマーとの共重合体を主成分とするシール層とが積層されたものであり、上記第2層に高周波誘電加熱が可能な樹脂としてポリアミド系樹脂、また、ポリアミド系樹脂とポリオレフィンとの相溶化剤としてα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体を含有するものである。
【0016】
ここで、第1層の主成分となるプロピレンの単独重合体(PPホモポリマー)としては、溶断シールの妨げとならず、医療用液体容器の形成材料として使用し得るものであれば、その特性が特に制限されるものではなく、例えば1種類のPPホモポリマーのみを使用することもできるが、耐熱性、溶断シール性、製膜性、フィルム強度などを考慮すれれば、2種以上のPPホモポリマーを230℃におけるMFRが5g/10分以下となるように混合することが望ましい。
【0017】
第1層を2種以上のPPホモポリマーを混合して形成する場合、その組み合わせは、特に制限されるものではないが、例えば2種類のPPホモポリマーを混合するのであれば、230℃におけるMFRが0.1〜5g/10分、特に0.5〜4g/10分であり、密度が880〜913kg/m3であるPPホモポリマー(A)と、230℃におけるMFRが5〜50g/10分、特に6〜20g/10分であり、密度が880〜913kg/m3であるPPホモポリマー(B)とを組み合わせると、好適である。また、その配合比としては、(A):(B)(質量比)=1:9〜9:1、特に2:8〜8:2とすると、好適である。また、この場合、フィルムの加工性を考慮すれば、混合したときの樹脂全体の230℃におけるMFRが5g/10分以下、特に2〜5g/10分となるようにすると、より好適である。更に、メタロセン触媒を用いて重合されたポリプロピレンを使用すると、より効果的である。
【0018】
なお、第1層は、PPホモポリマーのみによって構成されている必要はなく、表面層としての特性を損なわない限り、例えばオレフィンとプロピレンとのランダム共重合体等を混合することもでき、このように混合樹脂とする場合、PPホモポリマーの配合割合は、50質量%以上、特に70質量%以上とすることが好ましい。そして、この層にも誘電加熱が可能な樹脂が配合されていても良いが、フィルムをロール状に巻き取ったときに、シール層と第1層とが接触して誘電加熱が可能な樹脂がシール層に移行する場合があるので、第1層には誘電加熱が可能な樹脂を配合しないことが好ましい。
【0019】
第1層の層厚さは、特に制限されるものではないが、5〜20μm、特に6〜18μmとすると好適である。層厚さが薄すぎると、充分な耐熱性を得ることができなかったり、高周波溶断シール適性が悪化する場合があり、厚すぎると充分な柔軟性が得られず、また、必要な衝撃強度、落下強度が得られない場合がある。なお、いずれの層厚さであっても第1層の層厚さは、フィルム全体の厚さの15%以下であることが望ましい。
【0020】
シール層に近接する第2層は、少なくともポリアミド系樹脂と、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体とを混合したものであり、これらのみによって形成されていても良いが、更に、ポリプロピレン系樹脂(PP系樹脂)を混合すると、耐熱性が向上するので、より好適である。
【0021】
ポリアミド系樹脂としては、例えばε−カプロラクタム、アミノカプロン酸、エナントラクタム、7−アミノヘプタノール酸及び11−アミノウンデカン酸等のポリマー、又は、ジアミン(ブタンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、m−キシレンジアミン等)とジカルボン酸(テレフタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、セバシン酸、ドデカン二塩基性酸、グルタル酸等)とのポリ縮合により得られるポリマー、これらのコポリマー又はこれらのブレンドなどが好適に使用される。また、脂肪族ポリアミド樹脂(ポリアミド4.6、ポリアミド6、ポリアミド6.6、ポリアミド6.10、ポリアミド11、ポリアミド12、ポリアミド6.12等)、芳香族ポリアミド樹脂(ポリ(ヘキサメチレンジアミン・ターフタルアミド)、ポリ(ヘキサメチレン・イソフタルアミド)、キシレン基含有ポリアミド、無定形ポリアミド等)なども好適である。これらの中では、ポリアミド6、ポリアミド6.6、ポリアミド12などがより好適である。
【0022】
α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体としては、エチレンやプロピレンと炭素数が3〜10のα−オレフィンとの共重合体を挙げることができ、例えば、エチレンやプロピレンを共重合させた三井化学(株)製のタフマー等が好適に使用できる。
【0023】
PP系樹脂は、PPホモポリマーであっても良いが、柔軟性と落下強度、衝撃強度などを考慮すれば、プロピレンと他のモノマーとのランダム共重合体であることが望ましく、上記他のモノマーがエチレンであれば、透明性により優れるので、特に好適である。この場合、共重合体のエチレン含量は、特に制限されるものではないが、通常、5〜40質量%、特に10〜30質量%とすると好適である。エチレン含量が高すぎるとゴム状となる場合があり、低すぎると充分な柔軟性、落下強度、衝撃強度が得られない場合がある。なお、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体は、三菱化学(株)製のSPX#8000シリーズやチッソ(株)製のVSRシリーズなどとして市販されているもの等を好適に使用することができる。
【0024】
シール層に近接する第2層を構成する樹脂が混合樹脂の場合、PP系樹脂とα−オレフィンと他のモノマーとの共重合体とポリアミド系樹脂との配合比率が特に制限されるものではないが、PP系樹脂を40〜70質量%、特に50〜60質量%、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体を10〜50質量%、特に25〜45質量%、ポリアミド系樹脂を2〜15質量%、特に5〜10質量%となるように混合すると、好適である。PP系樹脂の配合量が多すぎると柔軟性が劣る場合があり、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体の配合量が多すぎると耐熱性が低下する場合がある。一方、ポリアミド系樹脂の配合量が多すぎると、内容液の状態を確認できないほどの激しい白化が生じる場合がある。
【0025】
シール層に近接する第2層は、上記混合樹脂のみによって構成することもできるが、更に、アイオノマーが混合されていると、ポリオレフィンとポリアミド系樹脂との相溶性を改善し、透明性の改善がはかれるので、より好適である。アイオノマーとしては、医療用液体容器の形成材料として使用可能なものであれば、その種類は特に制限されるものではなく、例えば三井化学(株)製のハイミラン等のZn系アイオノマー、三井化学(株)製のAM79261等のナイロン含有アイオノマーなどが好適に使用されるが、これらの中でも特に上記Zn系アイオノマーはポリアミド系樹脂と錯体を形成させることで更に白化を抑え、透明性を高めることができ、より好適である。
【0026】
上記アイオノマーを配合する場合、その配合量は特に制限されるものではなく、アイオノマーの種類などによって適宜選定することができ、例えば上記Zn系アイオノマーを配合する場合、上記混合樹脂全体(第2層全量)に対して2〜15質量%、特に3〜10質量%となるようにすると、より好適である。配合量が少なすぎると透明性が劣る場合があり、多すぎると内容液中への溶出の懼れが生じる場合がある。
【0027】
本発明のシール層に近接する第2層には、更に、熱可塑性エラストマーが混合されていると、より好適であり、熱可塑性エラストマーとしては、医療用液体容器の形成材料として使用可能なものであれば、その種類は特に制限されるものではなく、スチレン系、オレフィン系、塩化ビニル系、ウレタン系、エステル系、アミド系、塩素化ポリエチレン系、Syn−1,2−ポリブタジエン、Trans−1,4−ポリイソプレン、フッ素系等が使用できるが、特にポリスチレン−ビニルポリイソプレン、ポリスチレン−水素添加ビニルポリイソプレン、ポリスチレン−ビニルポリイソプレン−ポリスチレン、ポリスチレン−水素添加ビニルポリイソプレン−ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンブテン、ポリスチレン−エチレンブテン−ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン−ポリスチレン、ポリスチレン−プロピレンブテン、ポリスチレン−プロピレンブテン−ポリスチレン、水素添加ポリスチレン−ブタジエン、水素添加ポリスチレン−ブタジエン−水素添加ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン−ポリスチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン−ポリエチレン、ポリスチレン−エチレンブチレン−ポリプロピレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン−ポリエチエレン、ポリスチレン−エチレンプロピレン−ポリプロピレン、ポリスチレン−エチレンブテン−ポリエチレン、ポリスチレン−エチレンブテン−ポリプロピレン、ポリスチレン−プロピレンブテン−ポリエチレン、ポリスチレン−プロピレンブテン−ポリプロピレン等のスチレン系エラストマーなどが好適である。
【0028】
上記熱可塑性エラストマーをシール層に近接する第2層を構成する上記混合樹脂に配合する場合、その配合量は特に制限されるものではなく、エラストマーの種類などによって適宜選定することができるが、通常、上記混合樹脂全体(第2層全量)に対して3〜30質量%、特に5〜20質量%となるようにすると、より好適である。配合量が少なすぎると十分な柔軟性が得られない場合があり、多すぎると樹脂価格が高価であり、フィルムが高価になってしまう場合がある。
【0029】
シール層に近接する第2層は、更に、ポリアミド系樹脂に加えて、さらに、別の高周波誘電加熱可能な樹脂を含有すると、高周波溶断シール性がさらに向上するので、より好適である。このような樹脂としては、PVC、フェノール樹脂、メラミン樹脂、エポキシ樹脂、多価アルコール、アクリレート系樹脂、EVOH、EVA、EMA、EMMA、EAA、EEA、EMAA、ポリウレタン、ポリエステル、アミドワックス、ブチリルクエン酸トリヘキシル、ポリエーテル系ナイロン、スチレン系エラストマー、エチレン−酸無水物−コモノマー共重合体、ポリエステル系エラストマーなどが好適である。
【0030】
第2層にこれらの高周波誘電加熱が可能な樹脂を混合する場合、該樹脂の配合割合は、第2層の全量に対して5質量%以下、特に1〜3質量%とすることが好ましい。配合量が多すぎると、高周波誘電加熱適性は向上するが、内容液中への溶出量が問題となる場合がある。
【0031】
第2層の層厚さは、特に制限されるものではないが、40〜300μm、特に80〜200μmとすると好適である。層厚さが薄すぎると、必要な柔軟性と強度が得られない場合があり、厚すぎると強度は向上するものの、柔軟性が損なわれたり、高圧蒸気滅菌により白化したり、コストアップの要因となる場合がある。
【0032】
シール層は、プロピレンと他のモノマーとの共重合体を主成分とするものであれば良く、上記他のモノマーの種類は、特に制限されないが、医療用容器の形成材料であり、また、高圧蒸気滅菌後の白化と落下強度などを考慮すれば、エチレンとのランダム共重合体であることが望ましい。この場合、共重合体のエチレン含量は、特に制限されるものではないが、通常、5〜40質量%、特に10〜30質量%とすると好適である。エチレン含量が高すぎるとゴム状となる場合があり、低すぎると充分な柔軟性、落下強度、衝撃強度などが得られない場合がある。また、上記共重合体は、シール強度を考慮すれば、230℃におけるMFRが1〜8g/10分、特に1.5〜6g/10分であり、密度が850〜980kg/m3、特に880〜940kg/m3であると、より好適である。
【0033】
なお、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体は、一般的に市販されているものを好適に使用することができる。
【0034】
シール層の主成分となるプロピレンと他のモノマーとの共重合体としては、上記プロピレンとエチレンとのランダム共重合体以外に、プロピレンと他のモノマーとの非エラストマー系共重合体、プロピレン系エラストマー、又は上記非エラストマー系共重合体と上記プロピレン系エラストマーとの混合物(以下、これらを総称して「プロピレン系エラストマー等」という。)を使用することもできる。プロピレン系エラストマーとして、より具体的には、例えば次に挙げるハードセグメントとソフトセグメントとの組み合わせであればよく、ハードセグメントとしては、ポリプロピレン、ポリプロピレンとポリエチレン等のポリプロピレン以外のポリオレフィンとの混合物、ソフトセグメントとしては、水素添加ブタジエンラバー、EPDM、EPM、EBM、NBR、ブチルゴム、天然ゴム、ニトリルゴム等を挙げることができる。
【0035】
また、例えばポリプロピレンとEPR(エチレン・プロピレンラバー)を多段リアクター内で重合、生成してポリマーアロイ化したリアクターTPOなどのポリマーアロイ、架橋ポリオレフィンアロイであっても良い。なお、プロピレン系エラストマーは、上記プロピレンとエチレンとのランダム共重合体と同様に、一般的に市販されているものを好適に使用することができる。
【0036】
プロピレン系エラストマーとして、より具体的には、例えば三菱化学(株)製のゼラスシリーズなどを好適に使用することができる。
【0037】
本発明のシール層は、プロピレンとエチレンとのランダム共重合体のみによって構成することもでき、更に、上記プロピレン系エラストマー等を適宜割合で混合したり、上記プロピレン系エラストマー等のみによって構成することもできる。
【0038】
また、シール層は、上記プロピレンと他のモノマーとの共重合体が主成分となり、本発明の効果を妨げない限り、例えばポリエチレンをハードセグメントとし、上記同様のソフトセグメントを組み合わせたプロピレン系エラストマー以外のオレフィン系エラストマーを配合することもできる。
【0039】
上記シール層は、上記プロピレンと他のモノマーとの共重合体を主成分とするものであり、その配合量は上記共重合体の種類などによって適宜選定することができ、例えばプロピレンとエチレンとのランダム共重合体であれば、シール層の全量に対して30〜100質量%、特に40〜100質量%となるようにすると、より好適である。一方、上記プロピレン系エラストマー等を使用する場合、シール層の全量に対し30〜100質量%、特に40〜100質量%とすることが好ましい。
【0040】
上記シール層の層厚さは、特に制限されるものではないが、10〜120μm、特に30〜100μmとすると好適である。層厚さが薄すぎると、充分なシール強度が得られなかったり、シール層に近接する第2層に熱可塑性エラストマーやポリアミド系樹脂や他の高周波誘電加熱可能な樹脂、アイオノマー等を混合した時に、内容液への溶出問題などが生じる場合があり、厚すぎると充分な柔軟性が得られなかったり、第2層にポリアミド系樹脂や他の高周波誘電加熱用樹脂を混合した時に、高周波シール時の発熱が充分にシール界面に伝達されない場合がある。
【0041】
上記医療用液体容器用プラスチックフィルムは、上述したように第1層、第2層、シール層及び必要に応じて他の層とを積層したものであり、これらの層厚さの比率は、特に制限されるものではないが、各層が上記各層の好適な層厚さの範囲内であり、且つ上述したように、第1層の層厚さがフィルム全体の厚さの15%以下であると、更に好適である。
【0042】
上記医療用液体容器用プラスチックフィルムは、上記構成からなる限り、その物性などが特に制限されるものではないが、形成した医療用液体容器が高圧蒸気滅菌処理直後の内容液の検査を速やかに効率良く行えるようにすることを考慮すれば、121℃、30分間の高圧蒸気滅菌直後のJIS−7105による全光線透過率が80%以上、特に85%以上、JIS−K7105によるヘイズが30%以下、特に25%以下であることが望ましく、また、121℃、30分間の高圧蒸気滅菌直後のJIS−7127による引張弾性率が300MPa以下、好ましくは10〜300MPa、より好ましくは50〜200MPaであることが望ましい。
【0043】
上記医療用液体容器用プラスチックフィルムは、その製膜方法が特に制限されるものではないが、接着剤、接着性樹脂などからなる接着層を介することなく積層することが好ましく、例えば共押出しTダイ法又は共押出しインフレーション法により好適に製膜することができる。なお、共押出しインフレーション法の場合には、水冷方式がより好ましい。
【0044】
なお、上記医療用液体容器用プラスチックフィルムは、上記三層構成に制限されるものではなく、第2層がシール層に近接する層となり、且つ該フィルムの上記作用効果、特性などを損なわない限り、更に、他の層を積層することができ、例えばポリエステル、ポリプロピレン、ポリアミド、PVDC、ポリエチレンなどを積層することができる。
【0045】
上記医療用液体容器用プラスチックフィルムは、これを形成材料として、例えば輸液用バッグを作成することができる。この場合、例えばプラスチックフィルムをシール層が容器最内層となるように重ね合わせた後、内容液(ここでは輸液)注入、排出用の注出部材を供えた所定の形状の袋体となるように高周波誘電加熱シール機を用いて周波数10〜40MHzの高周波誘電加熱により必要個所の溶断、シールを行ってバッグを作成するか、ヒートシール機を用いて、150〜240℃でヒートシールすることにより、袋体(バッグ)とする。また輸液を上記注出部材又は別の注入口から注入してキャップを締める、又はシールするなどの手段により輸液をバッグ内に密閉収納し、これに例えば105〜121℃、30〜60分間程度加熱する高圧蒸気滅菌処理を施して、輸液の保存、運搬に使用することができる。
【0046】
このようにして上記医療用液体容器用プラスチックフィルムにより輸液用バッグを作成すると、上記高圧蒸気滅菌処理によって生じる白化が非常に少なく、高圧蒸気滅菌処理直後に連続して内容液(輸液)の検査を速やかに行うことができるので、製袋工程、内容液の充填工程、高圧蒸気滅菌処理工程、内容液の検査工程という一連の工程を連続的に行うことが可能となり、従って、このような一連の工程を自動化ラインで行うことも可能となり、また、従来のように高圧蒸気滅菌後の白化を回復させるため、例えば24〜72時間程度の時間をかけなくてよく、トータルコストが低く押さえられる。
【0047】
なお、本発明は、上記構成に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更して差し支えない。
【0048】
次に、本発明の医療用液体容器用プラスチックフィルムを実施例によって、より具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
【0049】
[実施例1〜5]
表1に示す組成で共押出しTダイ法により実施例1〜5の医療用液体容器用プラスチックフィルムを製膜し、各フィルムについて、121℃、30分間の高圧蒸気滅菌直後のJIS−K7105による全光線透過率(透明度)、JIS−K7105によるヘイズ、JIS−K7127による引張弾性率を測定した。更に、各フィルムについて、第14改正日本薬局方プラスチック製医薬品容器試験法中の「プラスチック製水性注射剤容器」試験に準拠して適性試験を行い、医療用液体容器の形成材料としての適性を判定した。また、JIS−K0101による総有機体炭素(TOC)を測定した。結果を表1に併記する。なお、溶出物試験は、各フィルムを内面積が15cm×20cm(600cm2)のバッグ状とし、精製水充填量;200ml、高圧蒸気滅菌器(オートクレーブ);121℃,30分間の条件で行った。
【0050】
なお、表1において、第1層を構成する▲1▼PPホモポリマーは、230℃におけるMFRが2.7g/10分、密度が900kg/m3のポリプロピレン単独重合体(出光石油化学(株)製)であり、▲2▼PPホモポリマーは、230℃におけるMFRが7.5g/10分、密度が900kg/m3のポリプロピレン単独重合体((株)グランドポリマー製)である。
【0051】
また、第2層を構成する▲1▼ポリプロピレン系樹脂は、230℃におけるMFRが3.1g/10分、密度が890kg/m3のエチレン含量20質量%のエチレンとプロピレンとのランダム共重合体(三菱化学(株)製)であり、▲2▼ポリプロピレン系樹脂は、230℃におけるMFRが3.5g/10分、密度が900kg/m3のエチレンとプロピレンのランダム共重合体(チッソ(株)製)であり、▲3▼α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体は、230℃におけるMFRが1.8g/10分、密度が870kg/m3のエチレン−α−オレフィン共重合体(三井化学(株)製 タフマー P−0428)であり、▲4▼α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体は、230℃におけるMFRが5.4g/10分、密度が870kg/m3のエチレン−α−オレフィン共重合体(三井化学(株)製 タフマー P−0248)である。▲5▼熱可塑性エラストマー(スチレン系)は、ポリスチレンにビニル−ポリイソプレンを水素添加したスチレン含有量20質量%のスチレン系エラストマーであって、230℃におけるMFRが0.7g/10分、密度が900kg/m3(クラレ(株)製)であり、▲6▼ポリアミド系樹脂は、融点177℃、相対粘度2.85のナイロン12のホモグレード(宇部興産(株))であり、▲7▼ポリアミド系樹脂は、融点220℃、相対粘度3.5のナイロン6(宇部興産(株))である。▲8▼Zn系アイオノマーは三井デュポンポリケミカル(株)のハイミランである。
【0052】
更に、シール層を構成する▲1▼エチレン−プロピレンのランダム共重合体は、230℃におけるMFRが3.1g/10分、密度が890kg/m3のエチレン含量20質量%のエチレンとプロピレンとのランダム共重合体(三菱化学(株)製)であり、▲2▼プロピレン系エラストマーは、230℃におけるMFRが3.2g/10分、密度が890kg/m3のプロピレン系リアクターTPO(三菱化学(株)製)である。
【0053】
【表1】

Figure 0003972178
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、シール層に近接する第2層は、少なくともポリアミド系樹脂と、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体とを混合したものであり、これらによって誘電加熱の機能が付与され、シール層との距離も近いので、効果的に誘電シールが行える。そしてこの層に、ポリプロピレン系樹脂(PP系樹脂)を混合すると、耐熱性が向上するので、より好適である。
【0055】
更に、この層にアイオノマーを含有させるとポリプロピレン等の樹脂とポリアミド系樹脂との相溶性が改善され、フィルム加工時の白化を極力抑え、また121℃の蒸気減菌による白化や樹脂の分離析出によるスジ模様を抑え、外観性も良く、溶出物等の問題も発生せず良好なシール性を保持した安全な医療用液体容器用プラスチックフィルムが得られる。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a plastic film for medical liquid containers. More specifically, the present invention can easily perform high-frequency dielectric heat sealing, for example, can withstand steam sterilization at 121 ° C., and has transparency that suppresses whitening of the film. The present invention relates to a plastic film for a medical liquid container that can retain flexibility and further considers safety and hygiene in the contents liquid.
[0002]
[Prior art and problems to be solved by the invention]
A method of forming a medical bag by performing high-frequency sealing is a technique conventionally performed on a film made of polyvinyl chloride (PVC). Since PVC itself contains polar groups, it easily generates heat due to high-frequency dielectrics. On the other hand, in recent years, bags have been manufactured from polyolefin films without using PVC due to environmental problems such as dioxins. In this case, the polyolefin itself has no polar group and cannot be sealed with a high-frequency sealer.
[0003]
In order to improve these, for example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 55-71242, a high-frequency sealability is ensured by providing a polyamide layer having a polar group in the seal layer. However, it is not preferable to use the polyamide layer alone for the inner layer from the viewpoint of elution. Japanese Patent Laid-Open No. 10-330505 discloses the use of polyamide for the purpose of improving polarity, but this is also not preferable from the viewpoint of elution. Japanese Patent Laid-Open No. 8-155009 discloses a three-layer medical container having polyether nylon as an inner layer. However, polyamide-based resins are expensive and have poor elution properties, so that there are problems in using them for the inner layer. In addition, it is difficult for the polyamide-based resin and the polyolefin to be compatible with each other, and when blended into a film, there is a problem that whitening occurs when the content of the polyamide-based resin is too large. By attempting to separate and precipitate from each other by steam sterilization, a streak-like pattern is generated on the film, which is not preferable in appearance.
[0004]
That is, conventionally, as a method of imparting high-frequency sealability to a polyolefin-based film, a resin (for example, polyamide-based resin) having a polar group (high-frequency sealability) in the inner layer (seal layer) is used as it is or other Used by blending with resin. However, these methods improve the suitability for high-frequency sealing, but are not suitable for medical use where safety is important for elution into the contents liquid. Further, when the polyamide resin is used as it is as a sealing layer, the drop impact strength of the product is lowered, which is not practical, and the polyamide resin to be used is very expensive, resulting in high cost. Even when blended with polyolefins, polyolefins and polar group resins (polyamide, polyacrylonitrile, etc.) are not compatible with each other, whitening when processed into a film, or further whitening by steam sterilization at 121 ° C. Problems such as difficulty in visually confirming the liquid occur. Also, the resin blended by steam sterilization tends to separate and precipitate from each other, resulting in appearance of streak patterns.
[0005]
The present invention has been made in view of the above circumstances. For example, even when steam sterilization at 121 ° C. is performed, the content liquid is not whitened and the transparency and flexibility can be maintained. An object of the present invention is to provide a plastic film for medical liquid containers, which is a high-strength film with little eluate into the liquid and also has good high-frequency sealability.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above-mentioned problems, the present inventor uses a polyamide-based resin for imparting high-frequency sealability, and the polyamide-based resin is contained in the second layer adjacent to the seal layer. Reduces the amount of resin used, solves the problem of elution into the contents, and suppresses streaking and whitening as much as possible due to separation and precipitation from the polyamide resin blended with polyolefin by steam sterilization at 121 ° C Therefore, a copolymer of α-olefin and another monomer is contained as a compatibilizing agent for polyolefin and polyamide resin, and further, in order to further enhance the above effect, an ionomer is contained. Because it does not contain resins that can be subjected to high-frequency dielectric heating, such as polyamide resins with poor compatibility with polyolefins, it should be a film with high drop impact strength. It found that it is possible, leading to the completion of the present invention.
[0007]
That is, the present invention provides a plastic film for a medical liquid container composed of a laminate of at least three layers including a seal layer, the first layer mainly composed of a propylene homopolymer, and a first film close to the seal layer. Two layers and a sealing layer mainly composed of a copolymer of propylene and another monomer are laminated, and the second layer is a copolymer of a polyamide-based resin, an α-olefin, and another monomer. And a plastic film for medical liquid containers. In the present invention, the meaning of “close to the seal layer” means that it is present near the seal layer, and directly or directly adhered to the seal layer without the presence of a layer that does not participate in the function of dielectric heating. It means adjoining through an agent or a resin layer for adhesion.
[0008]
The plastic film for medical liquid containers of the present invention is mainly composed of a first layer mainly composed of a propylene homopolymer, a second layer adjacent to the seal layer, and a copolymer of propylene and another monomer. And the second layer contains a polyamide-based resin and a copolymer of α-olefin and another monomer, so that the layer adjacent to the seal layer is subjected to high-frequency dielectric heating. Highly safe film that can minimize the amount of polyamide resin used and minimize the amount of eluate in the content liquid because it can perform dielectric sealing efficiently. It becomes possible.
[0009]
Here, the second layer further contains a polypropylene resin, 40 to 70% by mass of the polypropylene resin, 10 to 50% by mass of a copolymer of the α-olefin and another monomer, and the polyamide. Of whitening due to poor compatibility between a resin such as polypropylene and a poorly compatible polyamide resin if it contains 2 to 15% by mass of a resin and further contains an ionomer This is more preferable because the streak pattern can be solved. And when the said 2nd layer contains Zn type ionomer, it is more effective in the content being 2-15 mass%.
[0010]
Further, if the second layer further contains a thermoplastic elastomer, more preferably a styrene-based elastomer, the compatibility with polyolefin is good, so that the transparency is improved and the flexibility is improved. This is more preferable.
[0011]
And the copolymer of the propylene which is a main component of the said seal layer, and another monomer is a random copolymer of propylene and ethylene, The content of ethylene in this random copolymer is 5-40 mass% If it exists, the drop strength at low temperature is excellent, and therefore, it is more preferable.
[0012]
On the other hand, a copolymer of propylene, which is the main component of the seal layer, and another monomer is a non-elastomeric copolymer of propylene and another monomer, a propylene-based elastomer, or the non-elastomeric copolymer and the above A mixture with a propylene-based elastomer is more preferable because the drop strength due to further improvement in flexibility is removed.
[0013]
Further, if the thickness of the sealing layer is 10 to 120 μm, it is possible to suppress the influence on the sealing performance due to the fact that only the second layer contains a resin capable of high frequency dielectric heating, and within this range If it is possible, it is possible to ensure good sealing strength, which is more preferable.
[0014]
As described above, the plastic film for medical liquid containers of the present invention has improved compatibility between a resin such as polypropylene and a polyamide-based resin, and whitening during processing is suppressed as much as possible. The white layer by steam sterilization and the streak pattern by the separation and precipitation of the resin can be suppressed and the appearance can be improved. Furthermore, the polyamide resin that can be subjected to high-frequency dielectric heating is not contained in the seal layer, and the second layer close to the seal layer Therefore, it is a useful film as a material for forming a medical liquid container because it is a safe film that does not cause problems such as elution and maintains good sealing properties.
[0015]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
Hereinafter, the present invention will be described in more detail.
The plastic film for medical liquid containers of the present invention is a laminated film of three or more layers including a seal layer, a first layer mainly composed of a propylene homopolymer, a second layer adjacent to the seal layer, A seal layer mainly composed of a copolymer of propylene and another monomer is laminated, and a polyamide-based resin as a resin capable of high-frequency dielectric heating in the second layer, or a polyamide-based resin and a polyolefin As a compatibilizing agent, a copolymer of an α-olefin and another monomer is contained.
[0016]
Here, as a homopolymer of propylene (PP homopolymer) as a main component of the first layer, if it can be used as a material for forming a medical liquid container without interfering with the fusing seal, its characteristics Is not particularly limited, and for example, only one type of PP homopolymer can be used. However, in consideration of heat resistance, fusing and sealing properties, film forming properties, film strength, etc., two or more types of PP homopolymer It is desirable to mix the homopolymer so that the MFR at 230 ° C. is 5 g / 10 min or less.
[0017]
When the first layer is formed by mixing two or more types of PP homopolymers, the combination is not particularly limited. For example, if two types of PP homopolymers are mixed, the MFR at 230 ° C. Is 0.1 to 5 g / 10 min, particularly 0.5 to 4 g / 10 min, and the density is 880 to 913 kg / m. Three PP homopolymer (A) having an MFR at 230 ° C. of 5 to 50 g / 10 min, particularly 6 to 20 g / 10 min, and a density of 880 to 913 kg / m Three It is preferable to combine with PP homopolymer (B). Moreover, as the compounding ratio, it is preferable that (A) :( B) (mass ratio) = 1: 9 to 9: 1, particularly 2: 8 to 8: 2. In this case, considering the processability of the film, it is more preferable that the MFR at 230 ° C. of the entire resin when mixed is 5 g / 10 min or less, particularly 2 to 5 g / 10 min. Furthermore, it is more effective to use polypropylene polymerized with a metallocene catalyst.
[0018]
The first layer does not need to be composed only of PP homopolymer, and can be mixed with, for example, a random copolymer of olefin and propylene as long as the characteristics as the surface layer are not impaired. In the case of a mixed resin, the blending ratio of the PP homopolymer is preferably 50% by mass or more, particularly preferably 70% by mass or more. And this layer may be blended with a resin capable of dielectric heating, but when the film is wound into a roll, a resin capable of dielectric heating comes into contact with the seal layer and the first layer. Since it may move to the seal layer, it is preferable not to add a resin capable of dielectric heating to the first layer.
[0019]
The layer thickness of the first layer is not particularly limited, but is preferably 5 to 20 μm, particularly 6 to 18 μm. If the layer thickness is too thin, sufficient heat resistance may not be obtained or the suitability for high-frequency fusing sealing may deteriorate, and if it is too thick, sufficient flexibility cannot be obtained, and the required impact strength, Drop strength may not be obtained. In addition, it is desirable that the thickness of the first layer is 15% or less of the total thickness of the film regardless of the layer thickness.
[0020]
The second layer adjacent to the seal layer is a mixture of at least a polyamide-based resin and a copolymer of an α-olefin and another monomer, and may be formed only by these. Mixing a base resin (PP base resin) is more preferable because heat resistance is improved.
[0021]
Examples of the polyamide-based resin include polymers such as ε-caprolactam, aminocaproic acid, enantolactam, 7-aminoheptanolic acid and 11-aminoundecanoic acid, or diamines (butanediamine, hexamethylenediamine, nonamethylenediamine, undecacene). Polymers obtained by polycondensation of methylenediamine, dodecamethylenediamine, m-xylenediamine, etc.) with dicarboxylic acids (terephthalic acid, isophthalic acid, adipic acid, sebacic acid, dodecane dibasic acid, glutaric acid, etc.), Copolymers or blends thereof are preferably used. In addition, aliphatic polyamide resins (polyamide 4.6, polyamide 6, polyamide 6.6, polyamide 6.10, polyamide 11, polyamide 12, polyamide 6.12, etc.), aromatic polyamide resins (poly (hexamethylenediamine tar) (Phthalamide), poly (hexamethylene / isophthalamide), xylene group-containing polyamide, amorphous polyamide, etc.) are also suitable. Among these, polyamide 6, polyamide 6.6, polyamide 12 and the like are more preferable.
[0022]
Examples of the copolymer of an α-olefin and another monomer include a copolymer of ethylene or propylene and an α-olefin having 3 to 10 carbon atoms. For example, ethylene or propylene is copolymerized. Mitsui Chemical Co., Ltd. Toughmer etc. can be used conveniently.
[0023]
The PP resin may be a PP homopolymer, but in view of flexibility, drop strength, impact strength, etc., it is preferably a random copolymer of propylene and other monomers. Since ethylene is more excellent in transparency, it is particularly preferable. In this case, the ethylene content of the copolymer is not particularly limited, but it is usually preferably 5 to 40% by mass, particularly 10 to 30% by mass. If the ethylene content is too high, it may be rubbery, and if it is too low, sufficient flexibility, drop strength and impact strength may not be obtained. As the random copolymer of propylene and ethylene, commercially available products such as SPX # 8000 series manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation and VSR series manufactured by Chisso Corporation can be suitably used.
[0024]
When the resin constituting the second layer adjacent to the seal layer is a mixed resin, the blending ratio of the PP resin, the copolymer of α-olefin and another monomer, and the polyamide resin is not particularly limited. However, the PP resin is 40 to 70% by mass, particularly 50 to 60% by mass, the copolymer of α-olefin and other monomers is 10 to 50% by mass, particularly 25 to 45% by mass, and the polyamide resin is 2%. It is preferable to mix so that it may become -15 mass%, especially 5-10 mass%. If the blending amount of the PP resin is too large, the flexibility may be inferior, and if the blending amount of the copolymer of the α-olefin and another monomer is too large, the heat resistance may decrease. On the other hand, when the amount of the polyamide-based resin is too large, intense whitening may occur so that the state of the content liquid cannot be confirmed.
[0025]
The second layer adjacent to the seal layer can be composed only of the above mixed resin. However, when the ionomer is mixed, the compatibility between the polyolefin and the polyamide resin is improved, and the transparency is improved. Therefore, it is more preferable. The type of ionomer is not particularly limited as long as it can be used as a material for forming a medical liquid container. For example, Zn ionomers such as HiMiran manufactured by Mitsui Chemicals, Inc., Mitsui Chemicals, Inc. Nylon-containing ionomers such as AM79261 manufactured by the Company) are preferably used. Among these, the above Zn-based ionomers can particularly suppress whitening and increase transparency by forming a complex with a polyamide-based resin. More preferred.
[0026]
When blending the ionomer, the blending amount is not particularly limited, and can be appropriately selected depending on the kind of ionomer. For example, when blending the Zn ionomer, the entire mixed resin (total amount of the second layer) 2) to 15% by mass, and more preferably 3 to 10% by mass. If the blending amount is too small, the transparency may be inferior, and if it is too large, the elution into the content liquid may occur.
[0027]
It is more preferable that the second layer adjacent to the seal layer of the present invention is further mixed with a thermoplastic elastomer, and the thermoplastic elastomer can be used as a material for forming a medical liquid container. If it exists, the kind in particular will not be restrict | limited, A styrene type, an olefin type, a vinyl chloride type, a urethane type, ester type, an amide type, a chlorinated polyethylene type, Syn-1, 2- polybutadiene, Trans-1, 4-polyisoprene, fluorine-based, etc. can be used, especially polystyrene-vinyl polyisoprene, polystyrene-hydrogenated vinyl polyisoprene, polystyrene-vinyl polyisoprene-polystyrene, polystyrene-hydrogenated vinyl polyisoprene-polystyrene, polystyrene-ethylenebutene. , Polystyrene-ethylenebutene-po Styrene, polystyrene-ethylenepropylene, polystyrene-ethylenepropylene-polystyrene, polystyrene-propylenebutene, polystyrene-propylenebutene-polystyrene, hydrogenated polystyrene-butadiene, hydrogenated polystyrene-butadiene-hydrogenated polystyrene, polystyrene-ethylenebutylene, polystyrene-ethylene Butylene-polystyrene, polystyrene-ethylenebutylene-polyethylene, polystyrene-ethylenebutylene-polypropylene, polystyrene-ethylenepropylene-polyethylene, polystyrene-ethylenepropylene-polypropylene, polystyrene-ethylenebutene-polyethylene, polystyrene-ethylenebutene-polypropylene, polystyrene-propylene Butene-polyethylene , Polystyrene - propylene butene - styrene-based elastomer such as polypropylene is preferred.
[0028]
When blending the thermoplastic elastomer in the mixed resin constituting the second layer close to the seal layer, the blending amount is not particularly limited and can be appropriately selected depending on the type of elastomer, etc. It is more preferable that the content is 3 to 30% by mass, particularly 5 to 20% by mass with respect to the entire mixed resin (total amount of the second layer). If the blending amount is too small, sufficient flexibility may not be obtained. If the blending amount is too large, the resin price is expensive, and the film may be expensive.
[0029]
If the second layer adjacent to the seal layer further contains another high-frequency dielectric heatable resin in addition to the polyamide-based resin, it is more preferable because the high-frequency fusing sealability is further improved. Such resins include PVC, phenolic resin, melamine resin, epoxy resin, polyhydric alcohol, acrylate resin, EVOH, EVA, EMA, EMMA, EAA, EEA, EMAA, polyurethane, polyester, amide wax, butyryl citrate trihexyl. Polyether nylon, styrene elastomer, ethylene-anhydride-comonomer copolymer, polyester elastomer and the like are suitable.
[0030]
When these resins capable of high-frequency dielectric heating are mixed in the second layer, the blending ratio of the resin is preferably 5% by mass or less, particularly 1 to 3% by mass with respect to the total amount of the second layer. If the amount is too large, the suitability for high-frequency dielectric heating is improved, but the amount of elution into the content liquid may become a problem.
[0031]
The thickness of the second layer is not particularly limited, but is preferably 40 to 300 μm, particularly 80 to 200 μm. If the layer thickness is too thin, the required flexibility and strength may not be obtained. If the layer thickness is too thick, the strength will be improved, but the flexibility will be impaired, whitening will occur due to high-pressure steam sterilization, and the cost will increase. It may become.
[0032]
The seal layer only needs to have a copolymer of propylene and another monomer as a main component, and the type of the other monomer is not particularly limited, but is a material for forming a medical container. Considering whitening after steam sterilization and drop strength, a random copolymer with ethylene is desirable. In this case, the ethylene content of the copolymer is not particularly limited, but it is usually preferably 5 to 40% by mass, particularly 10 to 30% by mass. If the ethylene content is too high, it may be rubbery, and if it is too low, sufficient flexibility, drop strength, impact strength, etc. may not be obtained. Further, the copolymer has an MFR at 230 ° C. of 1 to 8 g / 10 min, particularly 1.5 to 6 g / 10 min, and a density of 850 to 980 kg / m, considering the sealing strength. Three , Especially 880-940kg / m Three Is more preferable.
[0033]
In addition, what is generally marketed can be used suitably for the random copolymer of propylene and ethylene.
[0034]
As the copolymer of propylene and other monomers as the main component of the seal layer, in addition to the above random copolymer of propylene and ethylene, non-elastomeric copolymers of propylene and other monomers, propylene-based elastomers Alternatively, a mixture of the non-elastomeric copolymer and the propylene-based elastomer (hereinafter collectively referred to as “propylene-based elastomer etc.”) can also be used. More specifically, the propylene-based elastomer may be a combination of the following hard segment and soft segment. Examples of the hard segment include polypropylene, a mixture of polypropylene and a polyolefin other than polypropylene such as polyethylene, and soft segment. Examples thereof include hydrogenated butadiene rubber, EPDM, EPM, EBM, NBR, butyl rubber, natural rubber, and nitrile rubber.
[0035]
Further, for example, a polymer alloy such as a reactor TPO obtained by polymerizing and forming polypropylene and EPR (ethylene / propylene rubber) in a multistage reactor to form a polymer alloy, or a crosslinked polyolefin alloy may be used. In addition, as a propylene-type elastomer, what is generally marketed can be used suitably like the random copolymer of the said propylene and ethylene.
[0036]
More specifically, for example, the Zelas series manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation can be suitably used as the propylene-based elastomer.
[0037]
The seal layer of the present invention can be composed only of a random copolymer of propylene and ethylene, and further, the propylene elastomer can be mixed in an appropriate ratio, or can be composed only of the propylene elastomer. it can.
[0038]
Further, the seal layer is mainly composed of a copolymer of propylene and another monomer, as long as the effect of the present invention is not hindered, for example, polyethylene as a hard segment, and other than propylene-based elastomers combined with the same soft segment. An olefin-based elastomer can also be blended.
[0039]
The seal layer is mainly composed of a copolymer of the propylene and other monomers, and the amount of the seal layer can be appropriately selected depending on the type of the copolymer, for example, propylene and ethylene. If it is a random copolymer, it is more suitable when it is made to become 30-100 mass% with respect to the whole quantity of a sealing layer, especially 40-100 mass%. On the other hand, when using the said propylene-type elastomer etc., it is preferable to set it as 30-100 mass% with respect to the whole quantity of a sealing layer, especially 40-100 mass%.
[0040]
The thickness of the sealing layer is not particularly limited, but is preferably 10 to 120 μm, particularly 30 to 100 μm. If the layer thickness is too thin, sufficient seal strength cannot be obtained, or when a thermoplastic elastomer, polyamide resin, other high frequency dielectric heatable resin, ionomer, etc. are mixed in the second layer adjacent to the seal layer In some cases, elution problems may occur in the content liquid. If it is too thick, sufficient flexibility cannot be obtained, or when polyamide resin or other high frequency dielectric heating resin is mixed in the second layer, May not be sufficiently transmitted to the seal interface.
[0041]
The plastic film for medical liquid containers is obtained by laminating the first layer, the second layer, the seal layer, and other layers as necessary, as described above. Although not limited, each layer is within the range of a suitable layer thickness of each of the layers, and as described above, the layer thickness of the first layer is 15% or less of the total film thickness. It is more preferable.
[0042]
As long as the plastic film for medical liquid containers has the above-described configuration, the physical properties thereof are not particularly limited, but the formed medical liquid container can quickly and efficiently inspect the content liquid immediately after the high-pressure steam sterilization treatment. In consideration of making it possible to perform well, the total light transmittance according to JIS-7105 immediately after high-pressure steam sterilization at 121 ° C. for 30 minutes is 80% or more, particularly 85% or more, haze by JIS-K7105 is 30% or less, In particular, it is desirably 25% or less, and the tensile elastic modulus according to JIS-7127 immediately after high-pressure steam sterilization at 121 ° C. for 30 minutes is 300 MPa or less, preferably 10 to 300 MPa, more preferably 50 to 200 MPa. desirable.
[0043]
The plastic film for medical liquid containers is not particularly limited in the film forming method, but is preferably laminated without an adhesive layer made of an adhesive, an adhesive resin, etc., for example, co-extruded T-die The film can be suitably formed by a method or a coextrusion inflation method. In the case of the coextrusion inflation method, the water cooling method is more preferable.
[0044]
The plastic film for medical liquid containers is not limited to the above three-layer configuration, as long as the second layer is a layer close to the seal layer and does not impair the above-described effects and characteristics of the film. Furthermore, other layers can be laminated, for example, polyester, polypropylene, polyamide, PVDC, polyethylene and the like can be laminated.
[0045]
The above-mentioned plastic film for medical liquid containers can be used as a forming material to produce, for example, an infusion bag. In this case, for example, after a plastic film is overlaid so that the seal layer becomes the innermost layer of the container, a bag body of a predetermined shape provided with a pouring member for injecting and discharging the content liquid (herein, infusion solution) is used. By using a high frequency dielectric heating and sealing machine to melt and seal the necessary parts by high frequency dielectric heating at a frequency of 10 to 40 MHz, or by using a heat sealing machine and heat sealing at 150 to 240 ° C., Let it be a bag. Further, the infusion solution is hermetically stored in the bag by means such as injecting the infusion solution from the above-described pouring member or another inlet and sealing or sealing the cap. Can be used for storage and transportation of infusions.
[0046]
When an infusion bag is made of the plastic film for medical liquid containers in this way, the whitening caused by the high-pressure steam sterilization process is very small, and the content liquid (infusion) is inspected continuously immediately after the high-pressure steam sterilization process. Since it can be performed promptly, it is possible to continuously perform a series of processes such as a bag making process, a filling process of the contents liquid, a high-pressure steam sterilization process, and an inspection process of the contents liquid. It is also possible to carry out the process on an automated line, and since whitening after high-pressure steam sterilization is restored as in the prior art, for example, it is not necessary to spend about 24 to 72 hours, and the total cost can be kept low.
[0047]
In addition, this invention is not limited to the said structure, You may change variously in the range which does not deviate from the summary of this invention.
[0048]
Next, although the plastic film for medical liquid containers of the present invention will be described more specifically with reference to examples, the present invention is not limited to the following examples.
[0049]
[Examples 1 to 5]
The plastic film for medical liquid containers of Examples 1 to 5 was formed by the co-extrusion T-die method with the composition shown in Table 1, and all of the films according to JIS-K7105 immediately after high-pressure steam sterilization at 121 ° C. for 30 minutes. Light transmittance (transparency), haze according to JIS-K7105, and tensile modulus according to JIS-K7127 were measured. Furthermore, each film is tested for suitability according to the “Plastic water-based injection container” test in the 14th revised Japanese Pharmacopoeia plastic drug container test method to determine the suitability as a medical liquid container forming material. did. Moreover, the total organic carbon (TOC) by JIS-K0101 was measured. The results are also shown in Table 1. In the elution test, the inner area of each film was 15 cm × 20 cm (600 cm 2 ), And filled with purified water; 200 ml, high-pressure steam sterilizer (autoclave); performed at 121 ° C. for 30 minutes.
[0050]
In Table 1, (1) PP homopolymer constituting the first layer has an MFR of 2.7 g / 10 min at 230 ° C. and a density of 900 kg / m. Three (2) PP homopolymer has an MFR of 7.5 g / 10 min at 230 ° C. and a density of 900 kg / m. Three Polypropylene homopolymer (manufactured by Grand Polymer Co., Ltd.).
[0051]
The (1) polypropylene resin constituting the second layer has an MFR of 3.1 g / 10 min at 230 ° C. and a density of 890 kg / m. Three A random copolymer of ethylene and propylene having an ethylene content of 20% by mass (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation). (2) The polypropylene resin has an MFR at 230 ° C. of 3.5 g / 10 min and a density of 900 kg. / M Three The copolymer of ethylene and propylene (manufactured by Chisso Corp.) and (3) a copolymer of α-olefin and another monomer has an MFR at 230 ° C. of 1.8 g / 10 min and a density. 870kg / m Three Ethylene-α-olefin copolymer (Tafmer P-0428 manufactured by Mitsui Chemicals Co., Ltd.). (4) The copolymer of α-olefin and other monomers has an MFR at 230 ° C. of 5.4 g / 10 minutes, density is 870kg / m Three The ethylene-α-olefin copolymer (Tafmer P-0248 manufactured by Mitsui Chemicals, Inc.). (5) Thermoplastic elastomer (styrene) is a styrene elastomer having a styrene content of 20% by mass obtained by hydrogenating polystyrene with vinyl-polyisoprene, and has an MFR at 230 ° C. of 0.7 g / 10 min and a density. 900 kg / m Three (6) Polyamide resin is a homo-grade of nylon 12 (Ube Industries, Ltd.) having a melting point of 177 ° C. and a relative viscosity of 2.85, and (7) polyamide resin is (7) manufactured by Kuraray Co., Ltd. Nylon 6 (Ube Industries, Ltd.) having a melting point of 220 ° C. and a relative viscosity of 3.5. (8) Zn ionomer is a high-milan from Mitsui DuPont Polychemical Co., Ltd.
[0052]
Furthermore, the random copolymer of (1) ethylene-propylene constituting the sealing layer has an MFR at 230 ° C. of 3.1 g / 10 minutes and a density of 890 kg / m. Three A random copolymer of ethylene and propylene having an ethylene content of 20% by mass (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation). (2) The propylene elastomer has an MFR at 230 ° C. of 3.2 g / 10 min and a density of 890 kg. / M Three This is a propylene reactor TPO (manufactured by Mitsubishi Chemical Corporation).
[0053]
[Table 1]
Figure 0003972178
[0054]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the second layer adjacent to the seal layer is a mixture of at least a polyamide-based resin and a copolymer of an α-olefin and another monomer. Since the function of dielectric heating is provided and the distance from the seal layer is short, the dielectric seal can be effectively performed. In addition, it is more preferable to mix a polypropylene resin (PP resin) with this layer because heat resistance is improved.
[0055]
Furthermore, when an ionomer is contained in this layer, the compatibility between a resin such as polypropylene and a polyamide-based resin is improved, whitening during film processing is suppressed as much as possible, and whitening due to steam sterilization at 121 ° C. or separation and precipitation of the resin. It is possible to obtain a safe plastic film for medical liquid containers that suppresses streak patterns, has good appearance, does not cause problems such as elution, and maintains good sealing properties.

Claims (10)

シール層を含む少なくとも3層の積層体からなる医療用液体容器用プラスチックフィルムであって、プロピレンの単独重合体を主成分とする第1層と、シール層に近接する第2層と、プロピレンと他のモノマーとの共重合体を主成分とするシール層とが積層されてなり、上記第2層がポリアミド系樹脂と、α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体とを含有することを特徴とする医療用液体容器用プラスチックフィルム。A plastic film for a medical liquid container comprising a laminate of at least three layers including a seal layer, a first layer mainly composed of a propylene homopolymer, a second layer adjacent to the seal layer, and propylene A seal layer mainly composed of a copolymer with another monomer is laminated, and the second layer contains a polyamide-based resin and a copolymer of an α-olefin and another monomer. A plastic film for medical liquid containers. 上記第2層が、更にポリプロピレン系樹脂を含有し、該ポリプロピレン系樹脂を40〜70質量%、上記α−オレフィンと他のモノマーとの共重合体を10〜50質量%、上記ポリアミド系樹脂を2〜15質量%含有する請求項1記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The second layer further contains a polypropylene resin, 40 to 70% by mass of the polypropylene resin, 10 to 50% by mass of a copolymer of the α-olefin and another monomer, and the polyamide resin. The plastic film for medical liquid containers according to claim 1, which is contained in an amount of 2 to 15% by mass. 上記第2層が、更にアイオノマーを含有する請求項1又は2記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The plastic film for a medical liquid container according to claim 1 or 2, wherein the second layer further contains an ionomer. 上記アイオノマーがZn系アイオノマーである請求項3記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The plastic film for medical liquid containers according to claim 3, wherein the ionomer is a Zn ionomer. 上記第2層がZn系アイオノマーを2〜15質量%含有する請求項4記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The plastic film for a medical liquid container according to claim 4, wherein the second layer contains 2 to 15% by mass of a Zn ionomer. 上記第2層が、更に熱可塑性エラストマーを含有する請求項1乃至5のいずれか1項記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The plastic film for a medical liquid container according to any one of claims 1 to 5, wherein the second layer further contains a thermoplastic elastomer. 上記熱可塑性エラストマーがスチレン系エラストマーである請求項6記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The plastic film for medical liquid containers according to claim 6, wherein the thermoplastic elastomer is a styrene elastomer. 上記シール層の主成分であるプロピレンと他のモノマーとの共重合体がプロピレンとエチレンとのランダム共重合体であり、該ランダム共重合体におけるエチレンの含有量が5〜40質量%である請求項1乃至7のいずれか1項記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The copolymer of propylene and other monomers as the main components of the seal layer is a random copolymer of propylene and ethylene, and the ethylene content in the random copolymer is 5 to 40% by mass. Item 8. The plastic film for medical liquid container according to any one of Items 1 to 7. 上記シール層の主成分であるプロピレンと他のモノマーとの共重合体が、プロピレンと他のモノマーとの非エラストマー系共重合体、プロピレン系エラストマー又は上記非エラストマー系共重合体と上記プロピレン系エラストマーとの混合物である請求項1乃至7のいずれか1項記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。A copolymer of propylene and another monomer as a main component of the seal layer is a non-elastomeric copolymer of propylene and another monomer, a propylene-based elastomer, or the non-elastomeric copolymer and the propylene-based elastomer. The plastic film for medical liquid containers according to any one of claims 1 to 7, wherein the plastic film is a mixture thereof. 上記シール層の厚みが10μm〜120μmである請求項1乃至9のいずれか1項記載の医療用液体容器用プラスチックフィルム。The plastic film for medical liquid containers according to any one of claims 1 to 9, wherein the seal layer has a thickness of 10 µm to 120 µm.
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