JP3971317B2 - Molding machine control method - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショット毎に検出される監視対象がモニタ範囲から外れたなら制御量を補正するようにした成形機の制御方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、射出成形機により成形品(製品)を生産するに際しては、成形品に対する良否判定を行い、不良品が発生した場合には、射出成形機における当該不良品の発生に関係する制御対象の制御量を補正することにより、成形品が良品になるように制御しており、この種の制御方法としては、特公平4−81930号公報及び特公平5−55291号公報で開示される射出成形機の制御方法が知られている。
【0003】
前者の制御方法は、成形品質に影響する物理量に対して上限値と下限値による許容範囲を設定し、物理量の実測値が許容範囲から連続して外れる回数を計数するとともに、この回数が所定数に達したなら、次のサイクルにて物理量を可変する制御手段の制御量を、予め設定した補正量により補正し、補正が不要な突発的な外乱と、補正が必要な成形環境の経時変化を判別することにより的確な補正ができるようにしたものである。また、後者の制御方法は、予め、スクリュの最前進位置に対するモニタ範囲,スクリュの最前進位置を可変する保圧力を制御する制御量に対する補正量及び制御量に対する限界値をそれぞれ設定し、成形時に、各成形サイクルにおけるスクリュの最前進位置を検出し、検出したスクリュの最前進位置がモニタ範囲の許容範囲を外れたときに、次の成形サイクルにおけるスクリュの最前進位置がモニタ範囲に入る方向に、制御量に補正量を加算又は減算する補正を行うものである。
【特許文献1】
特公平4−81930号公報
【特許文献2】
特公平5−55291号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述した従来の制御方法は、次のような解決すべき課題が存在した。即ち、補正時には、一定の補正量により所定の制御量(制御対象)に対する補正を行うが、通常、成形品のバラつきと制御量は、明確な相関関係があるわけではない。したがって、成形品のバラつきに対して、制御量である計量値,射出圧力,背圧,射出速度,速度−圧力切換位置等の何が最も影響しているかを見出すのは容易でないとともに、成形品の形状や樹脂の種類等も影響するため、実際に、熟練オペレータが最も相関関係がありそうであると判断して選択した制御対象の制御量を補正しても、不良品の発生がさほど改善されない場合もある。
【0005】
このように、熟練オペレータであっても、不良品に対応して補正する制御対象の選定は容易でない。結局、このような選定には試行錯誤的な作業も必要になるなど時間的ロスが大きくなり、効率的な選定作業を行うことができないとともに、制御対象が適切でない場合には、成形時の歩留りや成形品の均一性に対する悪影響も拡大してしまう。
【0006】
本発明は、このような従来の技術に存在する課題を解決したものであり、不良品に対応して補正する制御対象の選定を容易かつ効率的に行うことができるとともに、非熟練オペレータであっても適切な制御対象を迅速に選定することができる成形機の制御方法の提供を目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段及び実施の形態】
本発明に係る成形機Mの制御方法は、ショット毎に検出される監視対象をモニタし、この監視対象がモニタ上限値Luとモニタ下限値Ldにより設定したモニタ範囲Zmから外れたなら制御量を補正するに際し、予め、順位を付けた複数の補正項目X1,X2,X3を設定するとともに、各補正項目X1…に対して補正を許容する補正上限値Au及び補正下限値Adを設定し、成形時に、順位に従って所定の補正項目X1…により補正するとともに、この補正項目X1…による補正が補正上限値Au又は補正下限値Adに達したなら、次の順位の補正項目X2…により補正する補正処理を順次行うようにしたことを特徴とする。
【0008】
この場合、好適な実施の態様により、複数の補正項目X1,X2,X3は、予め設定した補正項目リストから任意に選択して設定することができ、この補正項目リストには、補正項目として、少なくとも射出速度,射出圧力,保圧力,背圧,スクリュ回転速度,速度−圧力切換位置(V−P切換位置),計量値,金型温度,加熱筒温度,ノズル温度,ホットランナ温度の二以上を含ませることができる。また、補正処理は、各補正項目X1…に対して一回だけ行うノーマルモードと、補正項目X1…が順位に従って順次ローテーションするローテーションモードを選択して行うことができる。このノーマルモードにおいては、最後の補正項目X3による補正が補正上限値Au又は補正下限値Adに達したときに、対応するメッセージを表示する表示処理を行うことができる。さらに、補正処理は、予め、ショットに対するモニタショット数N(N1,N2,N3…)を設定し、成形時に、モニタショット数N毎に、監視対象がモニタ上限値Luとモニタ下限値Ldから外れる不良数EuとEdをそれぞれカウントし、モニタショット数Nに対する不良数Eu,Edの割合を出度数Ku(=Eu/N),Kd(=Ed/N)として求めるとともに、予め設定した単位補正値Aou,Aodと出度数Ku,Kdの演算により補正量を求め、この補正量により制御量を補正することができる。なお、監視対象には、成形機Mに備える金型Cの型内圧Pcを適用することができる。
【0009】
【実施例】
次に、本発明に係る好適な実施例を挙げ、図面に基づき詳細に説明する。
【0010】
まず、本実施例に係る制御方法を実施できる制御装置1の構成及びこの制御装置1を搭載する射出成形機Mの概略構成について、図3,図5及び図6を参照して説明する。
【0011】
図3には射出成形機Mの概略構成を仮想線で示す。射出成形機Mは、機台Mbと、この機台Mb上に設置された射出装置Mi及び型締装置Mcを備える。射出装置Miは、加熱筒2を備え、この加熱筒2の前端に図に現れない射出ノズルを有するとともに、加熱筒2の後部には材料を供給するホッパ3を備える。また、型締装置Mcには可動型と固定型からなる金型Cを備える。一方、機台Mb上には側面パネル4を起設し、この側面パネル4にタッチパネルを付設したカラー液晶ディスプレイ等のディスプレイ5を配設する。
【0012】
さらに、射出成形機Mには制御装置1を搭載する。制御装置1は、制御装置本体10を備え、この制御装置本体10には、金型Cに付設した型内圧センサ11を接続する。この型内圧センサ11により金型Cの型内圧Pcを検出することができる。
【0013】
図5は、制御装置1のブロック系統図を示す。制御装置1は各種制御処理及び演算処理等を実行するコンピュータ機能を備える。12はCPUであり、このCPU12にはバスライン13を介してRAM14及びROM15等の内部メモリを接続する。この場合、RAM14はCPU12に管理され、作業メモリとして機能する。また、ROM15には本実施例に係る制御方法を実行する制御プログラムが格納されている。
【0014】
一方、バスライン13には、インタフェース16を介して前述した型内圧センサ11を接続するとともに、入力インタフェース17及び出力インタフェース18を介してディスプレイ(タッチパネル)5を接続する。また、入力インタフェース17には各種センサ及び各種スイッチ類を接続する。これにより、射出圧力,保圧力,背圧,スクリュ位置(射出速度,速度−圧力切換位置(V−P切換位置)),スクリュ回転速度(計量値),金型温度,加熱筒温度,ノズル温度,ホットランナ温度等に係わる各種検出信号Si…が入力する。さらに、出力インタフェース18には各種アクチュエータを接続する。これにより、各種指令信号(制御信号(制御量))So…が対応するアクチュエータに対して出力する。
【0015】
他方、ディスプレイ(タッチパネル)5には、本実施例に係る制御方法に用いる図6の補正画面Vaを表示する。これにより、この補正画面Vaから、モニタショット数N,モニタ上下限値,補正上下限値,単位補正値等の各種設定情報F…を入力することができる。
【0016】
次に、本実施例に係る制御方法について、図3〜図6を参照しつつ図1(図2)に示すフローチャートに従って説明する。
【0017】
まず、本実施例に係る制御方法は、成形品の良否を判定し、成形品が不良の場合、この不良に関係(相関)のある制御量を補正しようとするものである。本実施例では、成形品の良否を判定する物量量(監視対象)として、型内圧センサ11から検出される金型Cの型内圧Pcを用いる。成形品に直接関係する型内圧Pcを用いることにより、成形品の良否を的確に判定することができる。したがって、制御装置本体10には、図4に示すように、ショット毎に検出される型内圧Pc(検出値)に対するモニタ範囲Zmを、モニタ上限値Luとモニタ下限値Ldにより予め設定する。この場合、モニタ上限値Luとモニタ下限値Ldは、オペレータが実際の成形品を観察するなどにより任意に設定できる。これにより、検出される型内圧Pcがモニタ範囲Zm内にあれば良とし、モニタ上限値Lu及びモニタ下限値Ldのいずれかを外れれば不良とする。
【0018】
一方、ディスプレイ5に表示される図6に示す補正画面Vaは、タッチパネルによる入力機能とディスプレイ5による表示機能を兼ねている。補正画面Vaは、所定の制御量に対して補正を許容する補正上限値Auの設定及び表示を行う補正上限値欄D1,所定の制御量に対して補正を許容する補正下限値Adの設定及び表示を行う補正下限値欄D2,補正項目(補正対象)の設定及び表示を行う補正項目欄D3,補正前のデータ(制御量)を表示する補正前データ欄D4,型内圧Pcがモニタ上限値Luを外れた際の補正に用いる単位補正値Aouの設定及び表示を行う上限外補正値欄D5,型内圧Pcがモニタ下限値Ldを外れた際の補正に用いる単位補正値Aodの設定及び表示を行う下限外補正値欄D6,補正処理のスタート又はストップを選択するスタート/ストップ選択ボタンD7,ノーマルモード又はローテーションモードの選択及び表示を行う補正モード選択ボタンD8及びモニタショット数Nの設定及び表示を行うモニタショット数欄D9等を備えている。この場合、補正上限値欄D1〜下限外補正値欄D6までの六つの欄は、1〜3の三つの表示部(設定部)があり、これらは選択した三つの補正項目X1,X2,X3に対応する。
【0019】
次に、補正画面Vaを用いて本実施例に係る制御方法を実施する際の設定情報を入力する手順について説明する。まず、補正項目欄D3を用いて補正項目の設定を行う(ステップS1)。この場合、補正項目欄D3は、上から順位番号が付された三つの表示部(設定部)を有する。設定時には、一番上の表示部をタッチすることにより、補正画面Va上に補正項目リストがウィンドウ表示される。補正項目としては、一例として、「射出速度」,「射出圧力」,「保圧力」,「背圧」,「スクリュ回転速度」,「速度−圧力切換位置(V−P切換位置)」,「計量値」,「金型温度」,「加熱筒温度」,「ノズル温度」,「ホットランナ温度」等を適用できる。
【0020】
そして、オペレータは、この補正項目リストから型内圧Pcに対して最も関係(相関)があると判断した補正項目X1をタッチにより選択する。これにより、選択した補正項目X1が一番上の表示部に表示される。実施例は補正項目X1として「射出圧力」を設定した場合を示している。同様に、上から二番目の表示部には、型内圧Pcに対して二番目に関係(相関)があると判断した補正項目X2を設定できるとともに、同様に、上から三番目の表示部には、型内圧Pcに対して三番目に関係(相関)があると判断した補正項目X3を設定できる。実施例は、二番目の補正項目X2として「保圧力」、三番目の補正項目X3として「背圧」を設定した場合を示している。このように、オペレータは、補正項目リストから任意の補正項目X1…を選択できるため、オペレータの持つ経験や勘等も反映させることができる。
【0021】
次に、各種設定情報F…を入力する(ステップS2)。なお、以下には補正項目X1に対応する設定情報を入力する場合について説明するが、他の補正項目X2,X3の場合も補正項目X1の場合と同様に入力することができる。この場合、各欄D1〜D6における三つの表示部の順番は、補正項目X1,X2,X3の順番に対応している。
【0022】
まず、補正上限値欄D1における補正上限値Auの設定を行う。この場合、補正上限値欄D1の一番上の表示部をタッチすることにより、補正画面Va上にテンキーボードがウィンドウ表示される。したがって、オペレータは設定する数字をタッチすることにより補正上限値Auを入力することができる。実施例は「70」を入力した場合を示している。これにより、70〔%〕の補正上限値Auが設定されるとともに表示部に表示される。なお、この場合の設定値は、最大射出圧力に対するパーセンテイジである。同様に、補正下限値欄D2における補正下限値Ad(実施例は「30〔%〕」)の設定、上限外補正値欄D5における単位補正値Aou(実施例は「−5〔%〕」)の設定、下限外補正値欄D6における単位補正値Aod(実施例は「+5〔%〕」)の設定をそれぞれ行うことができる。なお、補正前データ欄D4には、補正前のデータ(実施例は「50〔%〕」)が表示される。
【0023】
また、補正モード選択ボタンD8によりノーマルモード又はローテーションモードの選択を行う。この場合、ノーマルモードを選択すれば、補正項目X1〜X3に対してそれぞれ一回の補正処理が行われるとともに、ローテーションモードを選択すれば、補正項目X1〜X3に対する補正処理が繰り返し行われる。選択する際には、補正モード選択ボタンD8をタッチすることにより、「ノーマル」及び「ローテーション」の双方の文字が表示されるため、いずれかをタッチすれば、選択されたモードが表示される。実施例はローテーションモードを選択した場合を示している。なお、ローテーションモードは、例えば、成形を長時間続ける際に、温度変化等に対応して制御量を逐次設定変更できる利点があるとともに、ノーマルモードは、型内圧Pc(監視対象)に関係(相関)のある補正項目を探し出す場合等に利用できる。
【0024】
さらに、モニタショット数欄D9によりモニタショット数Nを設定する。実施例は、モニタショット数Nとして「5」を設定した場合を示している。この場合、成形初期は、動作が安定しないため、数値を小さくして単位時間当たりの補正回数を多くし、かつ補正量(出度数)を大きくするとともに、動作が安定したなら数値を大きくして頻繁な補正を回避し、かつ補正量(出度数)を小さくすることができる。
【0025】
そして、補正処理を開始するには、スタート/ストップ選択ボタンD7によりスタートを選択する(ステップS3)。この場合の選択の方法は、補正モード選択ボタンD8と同じである。これにより、最初に補正項目X1(射出圧力)に対する補正処理が行われる(ステップS4)。以下、補正項目X1(射出圧力)に対する補正処理について、図2に示すフローチャートを参照して説明する。
【0026】
まず、型内圧センサ11によりショット毎に検出される型内圧Pc(検出信号)は、制御装置本体10に付与される(ステップS21)。一方、制御装置本体10では、付与された型内圧Pcがモニタ範囲Zm内にあるか否かを判断する(ステップS22)。この際、モニタ上限値Lu又はモニタ下限値Ldを外れた場合には、モニタ上限値Lu又はモニタ下限値Ldから外れた不良数Eu又はEdをそれぞれ区別してカウントする(ステップS23)。このカウントは、ソフトウェアによるカウンタ機能により実行され、ショット毎に行われる。そして、ショット毎の検出が設定したモニタショット数Nに達したなら、各カウント値を取込むとともに、カウンタ機能のカウンタ値をリセットする(ステップS24,S25)。
【0027】
なお、図4は、ショット毎に検出される型内圧Pc(検出値)を時系列的にプロットした一例を示したものであリ、N1,N2,N3,N4…は、モニタショット数Nを順番に示す。この場合、最初のモニタショット数N1は、モニタ上限値Luから外れた不良数Euが1及びモニタ下限値Ldから外れた不良数Edが1であることを示し、次のモニタショット数N2は、モニタ下限値Ldから外れた不良数Edが3であることを示し、次のモニタショット数N3は、全てモニタ範囲Zm内に入っていることを示している。
【0028】
一方、取込んだカウント値に対して次の処理を行う。まず、カウンタ値がゼロ、即ち、図4に示すモニタショット数N3のように、型内圧Pcが全てモニタ範囲Zm内に入っている場合には、補正処理は行わず、次のショットに移行する(ステップS26,S33,S21…)。
【0029】
また、カウンタ値が、図4に示すモニタショット数N1のように、モニタ上限値Lu及びモニタ下限値Ldの双方から外れている場合には、制御が安定していない状態であるため、対応するメッセージを表示する表示処理を行う(ステップS26,S27,S28)。この場合のメッセージは、成形条件の設定又はモニタ範囲Zmの設定の確認を促すメッセージとなる。これにより、オペレータは制御が安定していないことを容易に知ることができ、成形条件の設定又はモニタ範囲Zmの設定を速やかに確認することができる。なお、この場合、成形動作は中止してもよいし継続させてもよい。
【0030】
さらに、カウンタ値が、図4に示すモニタショット数N2のように、モニタ下限値Ld(又はモニタ上限値Lu)のみから外れている場合には、補正項目X1(射出圧力(制御量))に対する補正処理を行う。補正に際しては、まず、モニタショット数Nに対する不良数Ed(又はEu)の割合を出度数Kd=Ed/N(又はKu=Eu/N)として求める。そして、求めた出度数Kd=Ed/N(又はKu=Eu/N)を、予め設定した単位補正値Aod(又はAou)に乗算(演算)して補正量を求める(ステップS29)。具体的には、実施例の場合、N=5,Ed=3,Aod=+5〔%〕であるため、出度数Kdは、Kd=Ed/N=3/5となる。したがって、補正量は、Kd×Aod=(3/5)×(+5)=+3〔%〕となる。
【0031】
そして、補正による制御量が補正上限値Au(又は補正下限値Ad)に達するか否かを判断し、補正しても制御量が補正上限値Au(又は補正下限値Ad)内にあれば、補正項目E1(射出圧力(制御量))に対する補正を行う。即ち、補正により射出圧力を設定変更する(ステップS30,S31)。具体的には、実施例の場合、補正前データが50〔%〕であるため、補正により射出圧力は、50〔%〕+3〔%〕=53〔%〕に設定変更される。この場合、補正上限値Auは70〔%〕であるため、53〔%〕≦70〔%〕となり、補正が行われる。
【0032】
これに対して、補正により制御量が補正上限値Au(又は補正下限値Ad)を越えてしまう場合には補正を中止し、他の補正処理に変更する。即ち、次の補正項目X2による補正処理へ移行させる(ステップS32,S5,S6)。例えば、実施例において、補正前データが68〔%〕になっているような場合、補正すれば71〔%〕になるため、71〔%〕>70〔%〕となり、補正は行わない。これにより、オペレータは、補正項目X1と型内圧Pcが相関関係のないことを容易に知ることができる。
【0033】
ところで、補正を行う場合、出度数Kd(又はKu)が5/5になれば、+5〔%〕の補正が行われるとともに、出度数Kd(又はKu)が1/5であれば、+1〔%〕の補正が行われる。即ち、型内圧Pcがモニタ範囲Zmから外れる頻度が高い場合には、これに対応して補正値(補正量)が大きくなるため、モニタ範囲Zmから外れた型内圧Pcを速やかにモニタ範囲Zmに入れることができるとともに、モニタ範囲Zmから外れる頻度が低い場合には、これに対応して補正値(補正量)が小さくなるため、高精度でキメの細かい補正を行うことができる。したがって、単位補正値Aod(又はAou)の設定も厳格に行う必要がなく、単位補正値Aod(又はAou)に対する設定の容易化と迅速化を図ることができる。
【0034】
他方、補正項目X2による補正処理に移行した場合も、上述した補正項目X1の場合と同様の補正処理を行う(ステップS7)。この場合、補正する制御量は保圧力となる。そして、補正項目X2(保圧力)による補正処理によっても型内圧Pcがモニタ範囲Zmに入らず、補正により制御量が補正上限値Au又は補正下限値Adを越えてしまう場合には補正を中止し、さらに、補正項目X3による補正処理に移行させ、上述した補正項目X1の場合と同様の補正処理を行う(ステップS8,S9,S10)。この場合、補正する制御量は背圧となる。そして、補正項目X3(背圧)による補正処理によっても型内圧Pcがモニタ範囲Zmに入らず、補正により制御量が補正上限値Au又は補正下限値Adを越えてしまう場合には補正を中止し、選択した補正モードに従って次の処理を行なう(ステップS11,S12)。
【0035】
即ち、ノーマルモードを選択した場合には、補正項目X1〜X3まで一連の補正処理を実行したにも拘わらず、型内圧Pcがモニタ範囲Zmに入らなかったため、補正項目X1〜X3は型内圧Pcに対して関係(相関)がないことを意味する。したがって、この場合には、成形を中止し、対応するメッセージを表示する表示処理を行う(ステップS13)。この場合のメッセージは、選択した三つの補正項目X1〜X3では相関関係がない旨及び新しい補正項目の選択を促す旨のメッセージとなる。これにより、オペレータは、補正項目X1〜X3以外の補正項目を再設定し、同様の補正処理を行うことができる。ノーマルモードでは、このような処理が行われるため、特に、成形初期において、型内圧Pc(監視対象)に関係(相関)のある補正項目を探し出す場合等に利用できる。
【0036】
一方、ローテーションモードを選択した場合には、再度、補正項目X1による補正処理に移行し、以下、同様の補正処理が繰り返して行われる(ステップS14)。したがって、ローテーションモードでは、三つの補正項目X1〜X3による補正処理が繰り返されるため、例えば、成形を長時間続ける場合において、朝と夜のように温度変化があったとしても、この温度変化に対応して制御量を逐次設定変更できる。なお、補正処理の途中で型内圧Pcがモニタ範囲Zmに入り、モニタ上限値Lu及びモニタ下限値Ldを外れない状態を継続すれば、そのときの状態が補正画面Vaに表示されたままとなるため、オペレータは、型内圧Pcがどの補正項目と相関関係があったかを知ることができる。
【0037】
よって、このような制御方法を用いることにより、不良品に対応して補正する制御対象の選定が、いわば自動で行われるため、当該制御対象の選定を容易かつ効率的に行うことができる。しかも、オペレータの熟練の有無に関係なく自動で行われるため、非熟練オペレータであっても適切な制御対象を迅速に選定することができ、成形時の歩留り向上や成形品の均一性向上に寄与できる。
【0038】
以上、実施例について詳細に説明したが、本発明はこのような実施例に限定されるものではなく、細部の構成,数値,数量,手法等において、本発明の要旨を逸脱しない範囲で任意に変更,追加,削除することができる。例えば、選択する補正項目は三つの場合を例示したが、二つであってもよいし四つ以上であってもよい。また、監視対象として、型内圧Pcを例示したが、スクリュ最前進位置等、他の監視対象であっても同様に実施できるとともに、射出成形機以外の任意の成形機(広くは工作機を含む)に適用することができる。
【0039】
【発明の効果】
このように、本発明に係る成形機の制御方法は、予め、順位を付けた複数の補正項目を設定するとともに、各補正項目に対して補正を許容する補正上限値及び補正下限値を設定し、成形時に、順位に従って所定の補正項目により補正するとともに、この補正項目による補正が補正上限値又は補正下限値に達したなら、次の順位の補正項目により補正する補正処理を順次行うようにしたため、次のような顕著な効果を奏する。
【0040】
(1) 不良品に対応して補正する制御対象の選定が、いわば自動で行われるため、当該制御対象の選定を容易かつ効率的に行うことができる。
【0041】
(2) 非熟練オペレータであっても適切な制御対象を迅速に選定することができ、成形時の歩留り向上や成形品の均一性向上に寄与できる。
【0042】
(3) 好適な実施の態様により、複数の補正項目を、予め設定した補正項目リストから任意に選択して設定できるようにすれば、オペレータの持つ経験や勘等も反映させることができる。
【0043】
(4) 好適な実施の態様により、補正処理を、各補正項目に対して一回だけ行うノーマルモードと、補正項目が順位に従って順次ローテーションするローテーションモードを選択できるようにすれば、ノーマルモードは、監視対象に関係(相関)のある補正項目を探し出すことに利用できるとともに、ローテーションモードは、成形を長時間続ける際に、温度変化等に対応して制御量を逐次設定変更できる。
【0044】
(5) 好適な実施の態様により、監視対象として、成形機に備える金型の型内圧を適用すれば、成形品の良否を的確に判定することができる。
【0045】
(6) 好適な実施の態様により、補正処理を、予め、ショットに対するモニタショット数を設定し、成形時に、モニタショット数毎に、監視対象がモニタ上限値とモニタ下限値から外れる不良数をそれぞれカウントし、モニタショット数に対する不良数の割合を出度数として求めるとともに、予め設定した単位補正値と出度数の演算により補正量を求め、この補正量により制御量を補正するようにすれば、監視対象がモニタ範囲から外れる頻度が高い場合には、これに対応して補正量(補正値)が大きくなるため、モニタ範囲から外れた監視対象を速やかにモニタ範囲に入れることができるとともに、モニタ範囲から外れる頻度が低い場合には、これに対応して補正量(補正値)が小さくなるため、高精度でキメの細かい補正を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の好適な実施例に係る制御方法の処理手順を示すフローチャート、
【図2】同制御方法の他の処理手順を示すフローチャート、
【図3】同制御方法を実施する制御装置を搭載する射出成形機の概略構成図、
【図4】同制御方法においてショット毎に検出した型内圧のプロット図、
【図5】同制御方法を実施する制御装置のブロック回路図、
【図6】同制御装置のディスプレイに表示される補正画面図、
【符号の説明】
M 成形機(射出成形機)
Lu モニタ上限値
Ld モニタ下限値
Zm モニタ範囲
X1… 補正項目
C 金型
Pc 型内圧
N1… モニタショット数
[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a molding machine control method in which a control amount is corrected when a monitoring target detected for each shot is out of a monitor range.
[0002]
[Prior art]
In general, when a molded product (product) is produced by an injection molding machine, the quality of the molded product is determined. If a defective product is generated, control of a control object related to the occurrence of the defective product in the injection molding machine is performed. By controlling the amount, the molded product is controlled to be a non-defective product. As this type of control method, an injection molding machine disclosed in Japanese Patent Publication No. 4-81930 and Japanese Patent Publication No. 5-55291 is disclosed. The control method is known.
[0003]
In the former control method, an allowable range based on an upper limit value and a lower limit value is set for a physical quantity that affects molding quality, and the number of times the actual measured value of the physical quantity deviates continuously from the allowable range is counted. If it reaches, the control amount of the control means that changes the physical quantity in the next cycle is corrected by a preset correction amount, and sudden disturbances that do not require correction and changes in the molding environment that require correction over time are corrected. This makes it possible to correct accurately. In the latter control method, a monitor range for the most advanced position of the screw, a correction amount for the control amount for controlling the holding pressure for changing the most advanced position of the screw, and a limit value for the controlled amount are set in advance. The most advanced position of the screw in each molding cycle is detected, and when the detected most advanced position of the screw is outside the allowable range of the monitor range, the most advanced position of the screw in the next molding cycle is in the direction to enter the monitor range. The correction is performed by adding or subtracting the correction amount to the control amount.
[Patent Document 1]
Japanese Examined Patent Publication No. 4-81930
[Patent Document 2]
Japanese Patent Publication No. 5-55291
[0004]
[Problems to be solved by the invention]
However, the conventional control method described above has the following problems to be solved. That is, at the time of correction, correction for a predetermined control amount (control target) is performed with a fixed correction amount, but usually there is no clear correlation between the variation of the molded product and the control amount. Therefore, it is not easy to find out what influences, such as control value, measurement value, injection pressure, back pressure, injection speed, speed-pressure switching position, etc. on the variation of the molded product. The shape of the product, the type of resin, and other factors also have an effect, so even if the control amount of the control target selected by the skilled operator is determined to be most correlated, the occurrence of defective products is greatly improved. It may not be done.
[0005]
Thus, even an experienced operator cannot easily select a control target to be corrected corresponding to a defective product. In the end, such selection requires trial and error work, which increases time loss, making it impossible to perform efficient selection work. And the adverse effects on the uniformity of the molded product will also increase.
[0006]
The present invention solves such problems existing in the prior art, and can easily and efficiently select a control target to be corrected in response to a defective product, and is an unskilled operator. However, an object of the present invention is to provide a molding machine control method capable of quickly selecting an appropriate control target.
[0007]
[Means for Solving the Problems and Embodiments]
The control method of the molding machine M according to the present invention monitors the monitoring target detected for each shot, and if the monitoring target is outside the monitor range Zm set by the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld, the control amount is set. At the time of correction, a plurality of correction items X1, X2, and X3 with priorities are set in advance, and a correction upper limit value Au and a correction lower limit value Ad that allow correction are set for each correction item X1,. In some cases, correction is performed by a predetermined correction item X1... According to the order, and when the correction by the correction item X1... Reaches the correction upper limit value Au or the correction lower limit value Ad, correction processing is performed by the correction item X2. Is performed sequentially.
[0008]
In this case, according to a preferred embodiment, the plurality of correction items X1, X2, and X3 can be arbitrarily selected and set from a preset correction item list, and the correction item list includes, as correction items, At least injection speed, injection pressure, holding pressure, back pressure, screw rotation speed, speed-pressure switching position (VP switching position), measured value, mold temperature, heating cylinder temperature, nozzle temperature, hot runner temperature Can be included. Further, the correction process can be performed by selecting a normal mode that is performed only once for each correction item X1... And a rotation mode in which the correction items X1. In this normal mode, when the correction by the last correction item X3 reaches the correction upper limit value Au or the correction lower limit value Ad, display processing for displaying a corresponding message can be performed. Further, in the correction processing, the monitor shot number N (N1, N2, N3...) For the shot is set in advance, and the monitoring target deviates from the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld for each monitor shot number N during molding. The number of defects Eu and Ed are counted, and the ratios of the number of defects Eu and Ed to the number of monitor shots N are obtained as output frequencies Ku (= Eu / N) and Kd (= Ed / N), and preset unit correction values A correction amount can be obtained by calculating Aou, Aod and the output frequencies Ku, Kd, and the control amount can be corrected by this correction amount. Note that the in-mold pressure Pc of the mold C provided in the molding machine M can be applied to the monitoring target.
[0009]
【Example】
Next, preferred embodiments according to the present invention will be given and described in detail with reference to the drawings.
[0010]
First, the configuration of the control device 1 capable of performing the control method according to the present embodiment and the schematic configuration of the injection molding machine M on which the control device 1 is mounted will be described with reference to FIGS. 3, 5, and 6.
[0011]
In FIG. 3, the schematic configuration of the injection molding machine M is indicated by a virtual line. The injection molding machine M includes a machine base Mb, and an injection device Mi and a mold clamping device Mc installed on the machine base Mb. The injection device Mi includes a heating cylinder 2, an injection nozzle that does not appear in the drawing at the front end of the heating cylinder 2, and a hopper 3 that supplies material to the rear of the heating cylinder 2. The mold clamping device Mc is provided with a mold C composed of a movable mold and a fixed mold. On the other hand, a side panel 4 is erected on the machine base Mb, and a display 5 such as a color liquid crystal display having a touch panel attached to the side panel 4 is disposed.
[0012]
Further, the control device 1 is mounted on the injection molding machine M. The control device 1 includes a control device body 10, and a mold internal pressure sensor 11 attached to the mold C is connected to the control device body 10. The mold pressure sensor 11 can detect the mold pressure Pc of the mold C.
[0013]
FIG. 5 shows a block system diagram of the control device 1. The control device 1 has a computer function for executing various control processes and arithmetic processes. Reference numeral 12 denotes a CPU, and an internal memory such as a RAM 14 and a ROM 15 is connected to the CPU 12 via a bus line 13. In this case, the RAM 14 is managed by the CPU 12 and functions as a working memory. The ROM 15 stores a control program for executing the control method according to the present embodiment.
[0014]
On the other hand, the above-described mold pressure sensor 11 is connected to the bus line 13 via an interface 16, and a display (touch panel) 5 is connected via an input interface 17 and an output interface 18. Various sensors and various switches are connected to the input interface 17. Thus, injection pressure, holding pressure, back pressure, screw position (injection speed, speed-pressure switching position (VP switching position)), screw rotation speed (measured value), mold temperature, heating cylinder temperature, nozzle temperature , Various detection signals Si relating to the hot runner temperature and the like are inputted. Further, various actuators are connected to the output interface 18. As a result, various command signals (control signals (control amounts)) So ... are output to the corresponding actuators.
[0015]
On the other hand, the display (touch panel) 5 displays the correction screen Va of FIG. 6 used in the control method according to the present embodiment. Thus, various setting information F... Such as the number N of monitor shots, the monitor upper / lower limit value, the correction upper / lower limit value, the unit correction value, etc. can be input from the correction screen Va.
[0016]
Next, a control method according to the present embodiment will be described according to the flowchart shown in FIG. 1 (FIG. 2) with reference to FIGS.
[0017]
First, the control method according to the present embodiment determines whether or not a molded product is good, and if the molded product is defective, tries to correct a control amount related (correlated) to the defect. In the present embodiment, the in-mold pressure Pc of the mold C detected from the in-mold pressure sensor 11 is used as the quantity (monitoring target) for determining the quality of the molded product. By using the in-mold pressure Pc directly related to the molded product, the quality of the molded product can be accurately determined. Therefore, as shown in FIG. 4, in the control device main body 10, the monitor range Zm for the mold internal pressure Pc (detection value) detected for each shot is set in advance by the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld. In this case, the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld can be arbitrarily set by an operator observing an actual molded product. Thereby, if the detected mold pressure Pc is within the monitor range Zm, it is judged good, and if any of the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld is deviated, it is judged defective.
[0018]
On the other hand, the correction screen Va shown in FIG. 6 displayed on the display 5 has both an input function by the touch panel and a display function by the display 5. The correction screen Va includes a correction upper limit value field D1 for setting and displaying a correction upper limit value Au that allows correction for a predetermined control amount, and a setting of a correction lower limit value Ad that allows correction for a predetermined control amount. Correction lower limit value field D2 for display, correction item field D3 for setting and displaying correction item (correction target), data field D4 before correction for displaying data (control amount) before correction, and in-mold pressure Pc is the monitor upper limit value Setting and display of the unit correction value Aou used for correction when the unit correction value Aou used for the correction when Lu deviates from the upper limit correction value column D5 for performing the setting and display of the unit correction value Aou deviates from the monitor lower limit Ld. The lower limit correction value field D6 for performing correction, the start / stop selection button D7 for selecting start or stop of correction processing, and the correction mode selection button for selecting and displaying the normal mode or the rotation mode 8 and a monitor shot count column D9 or the like for setting and displaying the monitor shot number N. In this case, the six columns from the correction upper limit value field D1 to the non-lower limit correction value field D6 have three display parts (setting parts) 1 to 3, and these are the three selected correction items X1, X2, and X3. Corresponding to
[0019]
Next, a procedure for inputting setting information when performing the control method according to the present embodiment using the correction screen Va will be described. First, a correction item is set using the correction item column D3 (step S1). In this case, the correction item column D3 has three display parts (setting parts) assigned with rank numbers from the top. At the time of setting, the correction item list is displayed in a window on the correction screen Va by touching the top display section. As correction items, for example, “injection speed”, “injection pressure”, “holding pressure”, “back pressure”, “screw rotation speed”, “speed-pressure switching position (VP switching position)”, “ “Measurement value”, “mold temperature”, “heating cylinder temperature”, “nozzle temperature”, “hot runner temperature”, etc. can be applied.
[0020]
Then, the operator selects the correction item X1 determined to have the most relationship (correlation) with respect to the mold internal pressure Pc from the correction item list by touch. As a result, the selected correction item X1 is displayed on the top display section. In the embodiment, “injection pressure” is set as the correction item X1. Similarly, in the second display section from the top, the correction item X2 determined to have the second relationship (correlation) with respect to the mold pressure Pc can be set, and similarly, the third display section from the top is displayed. Can set the correction item X3 determined to have the third relationship (correlation) with the mold internal pressure Pc. In the embodiment, “holding pressure” is set as the second correction item X2, and “back pressure” is set as the third correction item X3. Thus, since the operator can select any correction item X1,... From the correction item list, the experience and intuition of the operator can be reflected.
[0021]
Next, various setting information F ... is input (step S2). In the following, a case where setting information corresponding to the correction item X1 is input will be described. However, the other correction items X2 and X3 can be input in the same manner as in the case of the correction item X1. In this case, the order of the three display units in each of the columns D1 to D6 corresponds to the order of the correction items X1, X2, and X3.
[0022]
First, the correction upper limit value Au in the correction upper limit value column D1 is set. In this case, the numeric keyboard is displayed in a window on the correction screen Va by touching the top display portion of the correction upper limit column D1. Therefore, the operator can input the correction upper limit value Au by touching the set number. In the embodiment, “70” is input. As a result, a correction upper limit Au of 70 [%] is set and displayed on the display unit. In this case, the set value is a percentage with respect to the maximum injection pressure. Similarly, the setting of the correction lower limit value Ad (in the embodiment, “30 [%]”) in the correction lower limit value column D2, the unit correction value Aou (in the embodiment, “−5 [%]”) in the non-upper limit correction value column D5 And a unit correction value Aod (“+5 [%]” in the embodiment) in the correction value field D6 outside the lower limit can be respectively set. The data before correction (in the example, “50 [%]”) is displayed in the pre-correction data column D4.
[0023]
Further, the normal mode or the rotation mode is selected by the correction mode selection button D8. In this case, if the normal mode is selected, one correction process is performed for each of the correction items X1 to X3, and if the rotation mode is selected, the correction process for the correction items X1 to X3 is repeatedly performed. When selecting, the correction mode selection button D8 is touched to display both “normal” and “rotation” characters, so that the selected mode is displayed when either one is touched. In the embodiment, the rotation mode is selected. The rotation mode has an advantage that, for example, when the molding is continued for a long time, the control amount can be sequentially set and changed in response to a temperature change or the like, and the normal mode is related to the internal pressure Pc (monitoring target) (correlation). This can be used when searching for correction items with).
[0024]
Further, the monitor shot number N is set by the monitor shot number column D9. In the embodiment, “5” is set as the number N of monitor shots. In this case, since the operation is not stable at the initial stage of molding, the numerical value is decreased to increase the number of corrections per unit time, and the correction amount (frequency) is increased, and if the operation is stabilized, the numerical value is increased. Frequent correction can be avoided and the correction amount (frequency) can be reduced.
[0025]
Then, to start the correction process, start is selected by the start / stop selection button D7 (step S3). The selection method in this case is the same as the correction mode selection button D8. Thereby, the correction process with respect to the correction item X1 (injection pressure) is first performed (step S4). Hereinafter, the correction process for the correction item X1 (injection pressure) will be described with reference to the flowchart shown in FIG.
[0026]
First, the mold internal pressure Pc (detection signal) detected for each shot by the mold internal pressure sensor 11 is applied to the control device main body 10 (step S21). On the other hand, the control device body 10 determines whether or not the applied mold pressure Pc is within the monitor range Zm (step S22). At this time, when the monitor upper limit value Lu or the monitor lower limit value Ld is deviated, the number of defects Eu or Ed deviating from the monitor upper limit value Lu or the monitor lower limit value Ld is distinguished and counted (step S23). This count is executed by a counter function by software and is performed for each shot. When detection for each shot reaches the set number of monitor shots N, each count value is taken and the counter value of the counter function is reset (steps S24 and S25).
[0027]
FIG. 4 shows an example in which the in-mold pressure Pc (detected value) detected for each shot is plotted in time series. N1, N2, N3, N4. Shown in order. In this case, the first monitor shot number N1 indicates that the defect number Eu deviating from the monitor upper limit value Lu is 1 and the defect number Ed deviating from the monitor lower limit value Ld is 1, and the next monitor shot number N2 is It indicates that the number of defects Ed deviating from the monitor lower limit value Ld is 3, and that the next monitor shot number N3 is all within the monitor range Zm.
[0028]
On the other hand, the following processing is performed on the acquired count value. First, when the counter value is zero, that is, when the mold pressure Pc is all within the monitor range Zm as in the monitor shot number N3 shown in FIG. 4, the correction process is not performed and the process proceeds to the next shot. (Steps S26, S33, S21...)
[0029]
Further, when the counter value is out of both the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld as in the monitor shot number N1 shown in FIG. 4, the control is not stable. Display processing for displaying a message is performed (steps S26, S27, S28). The message in this case is a message that prompts confirmation of setting of the molding condition or setting of the monitor range Zm. Thus, the operator can easily know that the control is not stable, and can quickly confirm the setting of the molding condition or the setting of the monitor range Zm. In this case, the molding operation may be stopped or continued.
[0030]
Further, when the counter value is out of only the monitor lower limit value Ld (or the monitor upper limit value Lu) as in the monitor shot number N2 shown in FIG. 4, the correction item X1 (injection pressure (control amount)) is corrected. Perform correction processing. In the correction, first, the ratio of the defect number Ed (or Eu) to the monitor shot number N is obtained as an output frequency Kd = Ed / N (or Ku = Eu / N). Then, the obtained output frequency Kd = Ed / N (or Ku = Eu / N) is multiplied (calculated) by a preset unit correction value Aod (or Aou) to obtain a correction amount (step S29). Specifically, in the case of the embodiment, since N = 5, Ed = 3, and Aod = + 5 [%], the output frequency Kd is Kd = Ed / N = 3/5. Therefore, the correction amount is Kd × Aod = (3/5) × (+5) = + 3 [%].
[0031]
Then, it is determined whether or not the control amount by the correction reaches the correction upper limit value Au (or the correction lower limit value Ad). If the control amount is within the correction upper limit value Au (or the correction lower limit value Ad) even after correction, Correction for the correction item E1 (injection pressure (control amount)) is performed. That is, the injection pressure is set and changed by correction (steps S30 and S31). Specifically, in the case of the embodiment, since the pre-correction data is 50%, the injection pressure is set and changed to 50 [%] + 3 [%] = 53 [%] by the correction. In this case, since the correction upper limit value Au is 70 [%], 53 [%] ≦ 70 [%] and correction is performed.
[0032]
On the other hand, when the control amount exceeds the correction upper limit value Au (or the correction lower limit value Ad) due to the correction, the correction is stopped and changed to another correction process. That is, the process proceeds to the correction process by the next correction item X2 (steps S32, S5, S6). For example, in the embodiment, when the pre-correction data is 68 [%], the correction is 71 [%], so 71 [%]> 70 [%] and no correction is performed. Thereby, the operator can easily know that the correction item X1 and the mold internal pressure Pc have no correlation.
[0033]
By the way, when performing correction, if the output frequency Kd (or Ku) is 5/5, correction of +5 [%] is performed, and if the output frequency Kd (or Ku) is 1/5, +1 [ %] Is corrected. That is, when the frequency within which the mold internal pressure Pc deviates from the monitor range Zm is high, the correction value (correction amount) increases correspondingly, so that the mold internal pressure Pc deviating from the monitor range Zm quickly enters the monitor range Zm. In addition, when the frequency of deviating from the monitor range Zm is low, the correction value (correction amount) decreases correspondingly, and fine correction can be performed with high accuracy. Therefore, it is not necessary to set the unit correction value Aod (or Aou) strictly, and the setting for the unit correction value Aod (or Aou) can be facilitated and speeded up.
[0034]
On the other hand, when the process proceeds to the correction process using the correction item X2, the same correction process as that of the correction item X1 described above is performed (step S7). In this case, the control amount to be corrected is the holding pressure. If the mold pressure Pc does not enter the monitor range Zm even by the correction process using the correction item X2 (holding pressure) and the control amount exceeds the correction upper limit value Au or the correction lower limit value Ad due to the correction, the correction is stopped. Further, the process proceeds to the correction process by the correction item X3, and the same correction process as that of the correction item X1 described above is performed (steps S8, S9, S10). In this case, the control amount to be corrected is the back pressure. If the mold pressure Pc does not enter the monitor range Zm even by the correction process using the correction item X3 (back pressure), and the control amount exceeds the correction upper limit value Au or the correction lower limit value Ad due to the correction, the correction is stopped. Then, the following processing is performed according to the selected correction mode (steps S11 and S12).
[0035]
That is, when the normal mode is selected, the correction items X1 to X3 are not included in the monitor range Zm even though a series of correction processes are executed for the correction items X1 to X3. This means that there is no relationship (correlation). Therefore, in this case, the molding is stopped and a display process for displaying the corresponding message is performed (step S13). The message in this case is a message indicating that there is no correlation among the selected three correction items X1 to X3 and prompting selection of a new correction item. Thereby, the operator can reset the correction items other than the correction items X1 to X3 and perform the same correction process. Since such processing is performed in the normal mode, it can be used particularly when searching for correction items related (correlated) to the in-mold pressure Pc (monitoring target) in the initial stage of molding.
[0036]
On the other hand, when the rotation mode is selected, the process proceeds to the correction process by the correction item X1 again, and the same correction process is repeated thereafter (step S14). Therefore, in the rotation mode, the correction process using the three correction items X1 to X3 is repeated. For example, when molding is continued for a long time, even if there is a temperature change such as morning and night, this temperature change can be handled. Thus, the control amount can be set and changed sequentially. Note that if the mold internal pressure Pc enters the monitor range Zm in the course of the correction process and continues to remain within the monitor upper limit value Lu and the monitor lower limit value Ld, the state at that time remains displayed on the correction screen Va. Therefore, the operator can know which correction item the mold pressure Pc has a correlation with.
[0037]
Therefore, by using such a control method, selection of a control target to be corrected corresponding to a defective product is automatically performed, so that the control target can be easily and efficiently selected. Moreover, since it is performed automatically regardless of whether the operator is skilled or not, even an unskilled operator can quickly select an appropriate control target, which contributes to improved yield during molding and improved uniformity of molded products. it can.
[0038]
Although the embodiments have been described in detail above, the present invention is not limited to such embodiments, and the detailed configuration, numerical values, quantities, methods, and the like can be arbitrarily set within the scope of the present invention. Can be changed, added or deleted. For example, although three cases of correction items to be selected are exemplified, two or four or more correction items may be selected. Moreover, although the in-mold pressure Pc has been exemplified as the monitoring target, it can be similarly applied to other monitoring targets such as the screw most advanced position, and any molding machine other than the injection molding machine (generally includes a machine tool). ) Can be applied.
[0039]
【The invention's effect】
As described above, the molding machine control method according to the present invention sets a plurality of correction items with priorities, and sets a correction upper limit value and a correction lower limit value that allow correction for each correction item. During the molding, the correction is performed by a predetermined correction item according to the order, and when the correction by the correction item reaches the correction upper limit value or the correction lower limit value, the correction process for correcting by the correction item of the next order is sequentially performed. There are the following remarkable effects.
[0040]
(1) Since selection of a control target to be corrected corresponding to a defective product is automatically performed, selection of the control target can be easily and efficiently performed.
[0041]
(2) Even an unskilled operator can quickly select an appropriate control target, which can contribute to improvement in yield during molding and improvement in uniformity of molded products.
[0042]
(3) According to a preferred embodiment, if a plurality of correction items can be arbitrarily selected and set from a preset correction item list, the experience and intuition of the operator can be reflected.
[0043]
(4) According to a preferred embodiment, if the normal mode in which the correction process is performed only once for each correction item and the rotation mode in which the correction items are sequentially rotated according to the order can be selected, the normal mode is: The rotation mode can be used to search for correction items having a relationship (correlation) with the monitoring target, and the control amount can be sequentially set and changed in response to a temperature change or the like when molding is continued for a long time.
[0044]
(5) According to a preferred embodiment, if the mold internal pressure of the mold provided in the molding machine is applied as a monitoring target, the quality of the molded product can be accurately determined.
[0045]
(6) According to a preferred embodiment, the number of monitor shots for a shot is set in advance in the correction process, and the number of defects whose monitored object deviates from the monitor upper limit value and the monitor lower limit value is determined for each monitor shot number at the time of molding. Counting and calculating the ratio of the number of defects to the number of monitor shots as the output frequency, calculating the correction amount by calculating the preset unit correction value and the output frequency, and correcting the control amount by this correction amount, monitoring When the frequency at which the target deviates from the monitor range is high, the correction amount (correction value) increases correspondingly, so that the monitoring target deviating from the monitor range can be quickly put into the monitor range, and the monitor range. If the frequency of deviation from the frequency is low, the correction amount (correction value) is correspondingly small, so fine correction can be performed with high accuracy. wear.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a flowchart showing a processing procedure of a control method according to a preferred embodiment of the present invention;
FIG. 2 is a flowchart showing another processing procedure of the control method;
FIG. 3 is a schematic configuration diagram of an injection molding machine equipped with a control device that implements the control method;
FIG. 4 is a plot diagram of mold internal pressure detected for each shot in the same control method;
FIG. 5 is a block circuit diagram of a control device that implements the control method;
FIG. 6 is a correction screen image displayed on the display of the control device;
[Explanation of symbols]
M molding machine (injection molding machine)
Lu monitor upper limit
Ld Monitor lower limit value
Zm Monitor range
X1 ... Correction item
C mold
Pc type internal pressure
N1 ... Number of monitor shots

Claims (7)

ショット毎に検出される監視対象をモニタし、この監視対象がモニタ上限値とモニタ下限値により設定したモニタ範囲から外れたなら制御量を補正する成形機の制御方法において、予め、順位を付けた複数の補正項目を設定するとともに、各補正項目に対して補正を許容する補正上限値及び補正下限値を設定し、成形時に、前記順位に従って所定の補正項目により補正するとともに、この補正項目による補正が前記補正上限値又は前記補正下限値に達したなら、次の順位の補正項目により補正する補正処理を順次行うことを特徴とする成形機の制御方法。  In the control method of the molding machine that monitors the monitoring target detected for each shot and corrects the control amount if the monitoring target deviates from the monitor range set by the monitor upper limit value and the monitor lower limit value, priorities were assigned. A plurality of correction items are set, a correction upper limit value and a correction lower limit value that allow correction are set for each correction item, and correction is performed with predetermined correction items according to the above ranks at the time of molding. When the correction upper limit value or the correction lower limit value is reached, correction processing for correcting the correction items according to the correction items of the next order is sequentially performed. 前記複数の補正項目は、予め設定した補正項目リストから任意に選択して設定することを特徴とする請求項1記載の成形機の制御方法。  2. The method of controlling a molding machine according to claim 1, wherein the plurality of correction items are arbitrarily selected and set from a preset correction item list. 前記補正項目リストには、補正項目として、少なくとも射出速度,射出圧力,保圧力,背圧,スクリュ回転速度,速度−圧力切換位置,計量値,金型温度,加熱筒温度,ノズル温度,ホットランナ温度の二以上を含むことを特徴とする請求項2記載の成形機の制御方法。  The correction item list includes at least injection speed, injection pressure, holding pressure, back pressure, screw rotation speed, speed-pressure switching position, measurement value, mold temperature, heating cylinder temperature, nozzle temperature, hot runner as correction items. 3. The method for controlling a molding machine according to claim 2, comprising two or more of the temperatures. 前記補正処理は、各補正項目に対して一回だけ行うノーマルモードと、前記補正項目が順位に従って順次ローテーションするローテーションモードを選択できることを特徴とする請求項1記載の成形機の制御方法。  2. The molding machine control method according to claim 1, wherein the correction process can select a normal mode that is performed only once for each correction item and a rotation mode in which the correction items are sequentially rotated according to the order. 前記ノーマルモードにおいて、最後の補正項目による補正が前記補正上限値又は前記補正下限値に達したときは、対応するメッセージを表示する表示処理を行うことを特徴とする請求項4記載の成形機の制御方法。  5. The molding machine according to claim 4, wherein in the normal mode, when the correction by the last correction item reaches the correction upper limit value or the correction lower limit value, display processing for displaying a corresponding message is performed. Control method. 前記補正処理は、予め、前記ショットに対するモニタショット数を設定し、成形時に、前記モニタショット数毎に、前記監視対象が前記モニタ上限値と前記モニタ下限値から外れる不良数をそれぞれカウントし、前記モニタショット数に対する前記不良数の割合を出度数として求めるとともに、予め設定した単位補正値と前記出度数の演算により補正量を求め、この補正量により前記制御量を補正することを特徴とする請求項1記載の成形機の制御方法。  The correction process sets the number of monitor shots for the shot in advance, and counts the number of defects in which the monitoring target deviates from the monitor upper limit value and the monitor lower limit value for each monitor shot number during molding, The ratio of the number of defects to the number of monitor shots is obtained as an output frequency, a correction amount is obtained by calculating a preset unit correction value and the output frequency, and the control amount is corrected by the correction amount. Item 2. A method for controlling a molding machine according to Item 1. 前記監視対象は、成形機に備える金型の型内圧であることを特徴とする請求項1記載の成形機の制御方法。  2. The molding machine control method according to claim 1, wherein the monitoring target is an in-mold pressure of a mold provided in the molding machine.
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