JP3970617B2 - Glaze additive - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、釉薬組成物に含有させることにより、好ましい粘度、流動性、分散性、貯蔵安定性、展着性などを付えることができる釉薬添加剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
釉薬は、陶磁器の生地(素焼き陶磁器)の表面に施釉し、焼成することによって、表面の色彩、組織に変化を与え、美観を増加せしめる装飾的意義と、表面を平滑で汚れにくく、洗浄を容易にし、吸水性がなく、水および化学薬品に対する抵抗性を高め、かつ、硬度および電気絶縁性などを高くするなどの実用的意義(実際に使用した場合の意義)とを有する。
【0003】
釉薬を塗布する場合、一般に、釉薬原料(フリット、長石、粘土、炭酸カルシウム)に水および添加剤を加え、ミルにより粉砕、混合、攪拌を行なって泥状態にして用いられる(この泥状態のものを一般にフリップという)。
【0004】
この場合に使用される添加剤の主目的は、フリップの成分を均一に分散させ、使用に適した粘度を有する流動体とし、生地の表面に釉薬を浸透、展着させて、焼成後に生地と釉薬とが一体に溶融し、はがれず、亀裂を生ずることなく均一な製品にすることにある。
【0005】
前記目的に使用される釉薬添加剤としては、天然糊剤(デンプン、海草糊など)や、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム塩などがあげられる。
【0006】
しかし、前記天然糊剤を釉薬添加剤として使用した場合、該釉薬添加剤を加えた釉薬組成物の粘度を安定に維持して保存することが難しく、しかも適した粘度にするためには比較的多くの釉薬添加剤を添加することが必要であり、添加剤という点からして好ましくない。また、有機物を多く加えた釉薬組成物を使用すると、焼成後の陶磁器の外観に斑が生じやすく、好ましくない。
【0007】
一方、この分野で最も多く使用されているカルボキシメチルセルロース塩(以下、CMC塩ともいう)は、釉薬原料の分散性および釉薬組成物の流動性の点ではかなりすぐれているが、この性質に大きく影響するCMC塩のエーテル化度および粘度がかわると、製造されるフリップの特性がかわり、フリップを均一に塗布することが難しくなる。また、たとえフリップを均一に塗布できたとしても、これを焼成すると陶磁器の表面で溶融した釉薬に亀裂やはがれが生じ不良品となりやすく、生産性が大きく低下する。
【0008】
以上のように、高品質の陶磁器の製造には、所定のエーテル化度および粘度を有するCMC塩が好適であるが、前記エーテル化度および粘度の幅が狭く、目的とするエーテル化度および粘度を有するCMC塩のみを選択的に製造することは至難の業である。
【0009】
本発明は、前記高品質の陶磁器の製造に好適な所定のエーテル化度および粘度を有するCMC塩のみを選択的に製造することが困難であることに起因する、良好な特性を有する釉薬添加剤を安定して製造することが困難であるという問題を解決するためになされたものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは前記問題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、通常の方法で製造することができる特定範囲の特性を有するCMC塩を、ポリビニルピロリドン(以下、PVPともいう)と併用することによって、前記の問題を解決することができることを見出し、本発明を完成するにいたった。
【0011】
すなわち、本発明は、
エーテル化度が0.4〜2.5、無水物を1重量%(以下、%という)含む水溶液の粘度(25℃)が10〜5000mPa・sのカルボキシメチルセルロース塩およびポリビニルピロリドンを含有し、前記カルボキシメチルセルロース塩およびポリビニルピロリドンの合計量に対するポリビニルピロリドンの割合が10〜30重量%であることを特徴とする釉薬添加剤(請求項1)、および
前記ポリビニルピロリドンが、K値20〜50のものである請求項1記載の釉薬添加剤(請求項2)
に関する。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の釉薬添加剤は、エーテル化度が0.4〜2.5、無水物を1%含む水溶液の粘度(25℃)が10〜5000mPa・sのカルボキシメチルセルロース塩(CMC塩)およびポリビニルピロリドン(PVP)を含有する釉薬添加剤である。
【0013】
前記CMC塩は、釉薬原料の分散性をよくし、釉薬組成物に所定の粘度および所定のまたは所定に近い流動性を付与し、釉薬組成物の均一塗布性をよくするとともに焼きあがり斑をなくすために使用される成分であり、一方、PVPは、釉薬組成物に滑らかで所定の流動性を与え、塗布作業性を向上させるとともに、焼きあがりのきめをよりよくするために使用される成分である。
【0014】
前記CMC塩のエーテル化度は、前述のごとく、0.4〜2.5、好ましくは0.6〜1.7、さらに好ましくは0.6〜1.5である。前記エーテル化度が0.4未満の場合、充分な水溶性が得られず、また、釉薬添加剤を釉薬組成物に含有させたときにゲル化しやすいため、滑らかな流動性が得られにくく、10日間放置したときの粘度安定性も劣る。一方、エーテル化度が2.5をこえる場合、使用上とくに問題はないが、CMC塩を製造する際に使用する原料の量が多くなり、また、反応難度が高くなるため高コストになり、好ましくない。
【0015】
なお、粘度安定性の評価で10日間放置するのは、調製後の保存期間が一般に10日間であるためである。
【0016】
また、前記CMC塩の粘度は、前述のごとく、無水物を1%含む水溶液の粘度(25℃)が10〜5000mPa・s、好ましくは100〜1200mPa・s、さらに好ましくは100〜1000mPa・sである。前記無水物を1%含む水溶液の粘度(25℃)が10mPa・s未満の場合、釉薬添加剤を添加した釉薬組成物の粘度が不足し、原料を安定に分散させることができにくくなる。一方、前記粘度が5000mPa・sをこえる場合、釉薬添加剤を添加した釉薬組成物の粘度が高くなりすぎるため、素焼きの陶磁器に釉薬組成物を塗布したときに充分かつ均一に表面を覆わせることができにくくなる。
【0017】
なお、前記無水物とは、試料1〜2gを秤量瓶に精秤し、105±0.2℃の乾燥機中において2時間乾燥させ、乾燥したことによる減量から水分率を求め、求めた水分率に相当する重量を、全試料重量から差し引いたもののことである。
【0018】
本発明に使用するCMC塩の他の特性としては、たとえば無水物を1%含む水溶液のpH(25℃)が6.0〜8.5、好ましくは6.5〜8.0であることなどがあげられるが、釉薬添加剤として使用する場合、pHが変動しても支障はない。
【0019】
前記CMC塩の具体例としては、前記のごとき特性を有するCMCナトリウム塩(CMC・Na塩)、CMCカリウム塩(CMC・K塩)、CMCアンモニウム塩(CMC・NH3塩)、CMCカルシウム塩(CMC・Ca塩)などがあげられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、良好な水溶性を有し、一般的に入手しやすいなどの点から、CMC・Na塩が好ましい。
【0020】
前記のごとき特性を有するCMC塩は、従来から一般に行なわれている方法によって製造することができる。
【0021】
本発明に使用するPVPは、N−ビニル−2−ピロリドンの重合体で、K値がおよそ15〜103のものが市販されており、これらを使用することができる。これらのうちでは、K値がおよそ20〜50、さらには25〜35のものが、釉薬組成物に滑らかで所定の流動性を与えることができる点から好ましい。
【0022】
前記PVPの具体例としては、たとえばBASF社製のLuviskol K−17(パウダー、K値15−19、10%溶液のpH3.0−7.0)、Luviskol K−30(パウダー、K値27−33、10%溶液のpH3.0−7.0)、Luviskol K−80(パウダー、K値74−82、10%溶液のpH5.0−8.0)、Luviskol K−90(パウダー、K値88−96、10%溶液のpH5.0−9.0)、Luviskol K−30(約30%溶液、K値27−33、10%溶液のpH7.0−9.0)、Luviskol K−60(約45%溶液、K値52−62、10%溶液のpH7.0−9.0)、Luviskol K−85(約20%溶液、K値83−88、10%溶液のpH7.0−9.0)、Luviskol K−90(約20%溶液、K値90−103、10%溶液のpH7.0−9.0)などがあげられる。これらは1種で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。これらのうちでは、Luviskol K−30が好ましいK値を有し、釉薬組成物に滑らかで所定の流動性を与えることができる点から好ましい。
【0023】
前記K値は、ドイツの化学者フィケンチャーにより提案された重合度を表わす定数であり、とくに天然高分子の溶液について広い範囲でよく成立する。
【0024】
本発明の釉薬添加剤における前記CMC塩およびPVPの含有割合は、CMC塩およびPVPの合計量に対するPVPの割合が10〜30%であるのが、得られる釉薬組成物の粘度と流動性の点から好ましい。前記PVPの割合が10%未満の場合、PVPを使用することによる滑らかで所定の流動性を充分に得ることができにくくなり、30%をこえる場合、釉薬組成物に充分な粘度を与えることができにくくなり、釉薬添加剤を添加した釉薬組成物の分散性、安定性などが低下しやすくなる。
【0025】
前記のごとき本発明の釉薬添加剤は、釉薬組成物中に0.2〜5%、さらには0.5〜3%含有させることにより、釉薬原料の分散性をよくし(釉薬組成物を10日間放置しても沈降を防止することができる分散性を有し)、釉薬組成物に所定の粘度を付与し(25℃における釉薬組成物の粘度を1500〜7500mPa・sにすることができ)、粘度安定性が良好であり、滑らかで所定の流動性を与える(釉薬組成物を素焼き陶磁器に塗布した場合に、均一な塗りあがりにする)ことができる。
【0026】
前記釉薬添加剤の使用量が0.2%未満の場合、主に粘度の不足のために釉薬原料を充分に分散させることができず、かつ、安定に保つことができにくくなる。一方、5%をこえる場合、釉薬組成物の粘度が高くなりすぎ、陶磁器に均一に塗布することのさまたげになりやすくなるとともに、焼成後の陶磁器に焼斑が生じやすくなる。
【0027】
前記本発明の釉薬添加剤が含有せしめられる釉薬組成物には、とくに限定はなく、従来から使用されている釉薬組成物であれば使用することができる。
【0028】
前記従来から使用されている釉薬組成物の具体例としては、たとえば長石、石灰、粘土、亜鉛華およびフリットからなる釉薬組成物などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
【0029】
本発明の釉薬添加剤を含有する釉薬組成物は、分散性が良好で、保存によるフリップの性質の変化も小さく、陶磁器の素地(素焼き陶磁器)に塗布したときの展着性も良好である。
【0030】
前記のごとき本発明の釉薬添加剤を使用する際に、従来から使用されている他の添加剤、たとえば界面活性剤、EDTAなどのキレート性能のある化合物、他の粘度付与剤などを併用してもよい。
【0031】
【実施例】
つぎに本発明の釉薬添加剤を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0032】
なお、実施例などで用いる評価方法を以下にまとめて説明する。
【0033】
[CMC・Na塩]
(水分率)
試料1〜2gを秤量瓶に精秤し、105±0.2℃の乾燥機中において2時間乾燥し、乾燥したことによる減量から、水分率を次式により求めた。
水分率(%)=減量(g)/試料(g)×100
【0034】
(1%水溶液粘度)
300mlトールビーカーに約2.5gの試料を精秤し、次式により求めた1%水溶液を得るために必要な量(溶解水量)の水を加えてガラス棒で分散させた。
溶解水量(g)=試料(g)×(99−水分率(%))
(式中、水分率(%)は、前記(水分率)の水分率(%)である)
【0035】
得られた水溶液を一昼夜放置後、マグネチックスターラーで約5分間攪拌させたのち、30分間、25℃恒温水槽に入れ、ガラス棒で穏やかにかき混ぜ、BM型粘度計の適当なローターおよびガードを取り付け、回転数60rpmで回転させ、3分後の目盛りを読み取り、次式より粘度を求めた。
粘度(mPa・s)=読み取り目盛り×係数
【0036】
(エーテル化度)
CMC・Na塩約1gを精秤し、濾紙に包んで磁性ルツボに入れ、約600℃で灰化し、生成した水酸化ナトリウムを、フェノールフタレインを指示薬として0.1N硫酸により滴定し、中和に要した0.1N硫酸量A(ml)とその力価f3を用いて次式にしたがってエーテル化度を算出した。
エーテル化度=162×A×f3/(10000−80×A×f3)
【0037】
[釉薬組成物]
(流動性)
ボールミルから取り出した釉薬組成物をスプーンに取り、流し落とすときの状態を目視観察することにより評価した。
◎:滑らかな流動性を有する
○:流動性はあるが、滑らかさにかける
×:まったく流動性がないまたはゼリー状化して流動性にかける
【0038】
(塗布時の状態)
素焼き瓦(フリット20%、長石80%の混合物を焼きあげた瓦)に釉薬組成物をスプーンでかけながら500g/m2塗布したときの状態を目視で観察し、下記基準に基づいて評価した。
◎:斑なく、均一に薄く塗布でき、ピンホールがない
○:多少塗布斑が生ずるが、ピンホールはない
×:塗布斑が生じ、均一に塗布できない
【0039】
(焼きあがり後の状態)
釉薬組成物を素焼き瓦に(塗布時の状態)に記載の方法で塗布したのち、105℃恒温乾燥機で予備乾燥を行ない、ついで、800℃、3時間で本焼きを行ない、焼きあがったときの状態を目視観察し、下記基準に基づいて評価した。
◎:ピンホールがなく、光沢に富み、厚さが均一
○:ピンホールはないが、光沢にややかけ、厚さにも斑がある
×:ピンホールがあり、光沢にかけ、厚さにも斑がある
【0040】
実施例1〜10および比較例1〜4
磁性のボールミル(ポット外径250mm)に下記釉薬原料を仕込み、表1に記載の釉薬添加剤と水とを加えて(水は60%になるように加えた)、室温で2時間ミル挽きを行ない、釉薬組成物(フリップ)を得、物性(粘度、流動性)を測定した。このとき、釉薬組成物中の固形分粒径は100μm全通とした。
【0041】
[釉薬原料]
フリット 200g
長石 235g
粘土 25g
炭酸カルシウム 40g
水 750g
【0042】
得られた釉薬組成物を素焼き瓦に塗布して表面の塗膜の状態を観察した。そののち、105℃恒温乾燥機で予備乾燥を行ない、ついで、本焼きを行ない、焼きあがり後の状態を観察した。
【0043】
結果を表1に示す。
【0044】
なお、使用したCMC・Na塩は、第一工業製薬(株)製のもので、水分率が4〜10%、エーテル化度および1%水溶液粘度が表1記載のものであった。
【0045】
また、使用したPVPは、BASF社製のLuviskol K−30(約30%溶液、K値約30、10%溶液のpH約7)であった。
【0046】
さらに、使用した釉薬原料は、フリット、長石、粘土および炭酸カルシウムを[釉薬原料]に記載の割合で含有する教材用に市販されている組成物に水を加えたものであった。
【0047】
【表1】
【0048】
【発明の効果】
本発明の釉薬添加剤を添加した釉薬組成物は、適した粘度、流動性を有するため、釉薬原料が均一・安定に分散し、素焼き陶磁器の表面に釉薬組成物を作業性よく均一に塗布することができ、塗布した釉薬組成物は素焼き陶磁器の表面に浸透、展着する。該釉薬組成物を塗布した素焼き陶磁器を焼成すると、製品に一体に融着し、離れ、亀裂が生じない均一な陶磁器を得ることができる。このようにして得られた陶磁器は、ピンホールがなく、美観、光沢に富んだものである。[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a glaze additive capable of imparting preferable viscosity, fluidity, dispersibility, storage stability, spreadability and the like by being contained in a glaze composition.
[0002]
[Background Art and Problems to be Solved by the Invention]
Glaze is glazed on the surface of ceramic fabric (unglazed ceramic) and baked to change the color and structure of the surface and increase the aesthetics, and the surface is smooth and resistant to dirt and easy to clean. And has a practical significance (significance in actual use) such as no water absorption, increased resistance to water and chemicals, and increased hardness and electrical insulation.
[0003]
When applying glaze, it is generally used in a mud state by adding water and additives to the glaze raw material (frit, feldspar, clay, calcium carbonate), pulverizing, mixing and stirring with a mill. Is generally called flip).
[0004]
The main purpose of the additive used in this case is to uniformly disperse the flip component, to make a fluid having a viscosity suitable for use, to penetrate and spread the glaze on the surface of the fabric, The glaze is melted together, does not peel off, and is in a uniform product without cracking.
[0005]
Examples of the glaze additive used for the purpose include natural glue (starch, seaweed paste, etc.), polyvinyl alcohol, methylcellulose, sodium carboxymethylcellulose, and the like.
[0006]
However, when the natural glue is used as a glaze additive, it is difficult to stably maintain and preserve the viscosity of the glaze composition to which the glaze additive has been added. It is necessary to add many glaze additives, which is not preferable in terms of additives. Moreover, it is not preferable to use a glaze composition to which a large amount of organic matter is added, because spots are likely to appear on the appearance of the ceramic after firing.
[0007]
On the other hand, carboxymethyl cellulose salt (hereinafter also referred to as CMC salt) most frequently used in this field is considerably superior in terms of dispersibility of the glaze raw material and fluidity of the glaze composition, but it has a great influence on this property. When the degree of etherification and the viscosity of the CMC salt to be changed are changed, the characteristics of the produced flip are changed, and it becomes difficult to uniformly apply the flip. Even if the flip can be applied uniformly, if it is baked, the glaze melted on the surface of the ceramic is easily cracked and peeled off, resulting in a defective product, and the productivity is greatly reduced.
[0008]
As described above, a CMC salt having a predetermined degree of etherification and viscosity is suitable for the production of high-quality ceramics, but the range of the degree of etherification and viscosity is narrow, and the desired degree of etherification and viscosity. It is a difficult task to selectively produce only CMC salts having the above.
[0009]
The present invention provides a glaze additive having good characteristics resulting from difficulty in selectively producing only a CMC salt having a predetermined degree of etherification and viscosity suitable for producing the high-quality ceramics. It was made in order to solve the problem that it is difficult to manufacture the product stably.
[0010]
[Means for Solving the Problems]
As a result of intensive studies to solve the above problems, the present inventors use a CMC salt having a specific range of properties that can be produced by a usual method in combination with polyvinylpyrrolidone (hereinafter also referred to as PVP). Thus, the inventors have found that the above problem can be solved, and have completed the present invention.
[0011]
That is, the present invention
Containing a carboxymethylcellulose salt having a degree of etherification of 0.4 to 2.5 and an aqueous solution containing 1% by weight (hereinafter referred to as%) of an anhydride having a viscosity (25 ° C.) of 10 to 5000 mPa · s and polyvinylpyrrolidone , glaze additives, wherein the ratio of polyvinyl pyrrolidone to the total amount of carboxymethyl cellulose salts and polyvinylpyrrolidone is 10 to 30 wt% (claim 1), wherein said polyvinylpyrrolidone Contact and those of K value 20 to 50 in a claim 1 Symbol mounting glaze additives (claim 2)
About.
[0012]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The glaze additive of the present invention comprises a carboxymethyl cellulose salt (CMC salt) having a degree of etherification of 0.4 to 2.5 and an aqueous solution containing 1% anhydride (25 ° C.) of 10 to 5000 mPa · s and polyvinylpyrrolidone. It is a glaze additive containing (PVP).
[0013]
The CMC salt improves the dispersibility of the glaze raw material, gives the glaze composition a predetermined viscosity and a predetermined or near-predetermined fluidity, improves the uniform applicability of the glaze composition and eliminates baked spots. On the other hand, PVP is a component used to give the glaze composition a smooth and predetermined fluidity, improve the coating workability, and improve the finish of baking. is there.
[0014]
As described above, the degree of etherification of the CMC salt is 0.4 to 2.5, preferably 0.6 to 1.7, and more preferably 0.6 to 1.5. When the degree of etherification is less than 0.4, sufficient water solubility cannot be obtained, and since it is easy to gel when a glaze additive is contained in the glaze composition, it is difficult to obtain smooth fluidity, Viscosity stability when left for 10 days is also poor. On the other hand, when the degree of etherification exceeds 2.5, there is no particular problem in use, but the amount of raw materials used in producing the CMC salt increases, and the reaction difficulty increases, resulting in high cost. It is not preferable.
[0015]
The reason why the viscosity stability is evaluated for 10 days is that the storage period after preparation is generally 10 days.
[0016]
The viscosity of the CMC salt is 10 to 5000 mPa · s, preferably 100 to 1200 mPa · s, more preferably 100 to 1000 mPa · s, as described above, in an aqueous solution containing 1% anhydride (25 ° C.). is there. When the viscosity (25 ° C.) of the aqueous solution containing 1% of the anhydride is less than 10 mPa · s, the viscosity of the glaze composition to which the glaze additive is added is insufficient, and it becomes difficult to stably disperse the raw material. On the other hand, when the viscosity exceeds 5000 mPa · s, the viscosity of the glaze composition to which the glaze additive is added becomes too high, so that the surface of the glaze composition is sufficiently and evenly covered when the glaze composition is applied to an unglazed ceramic. It becomes difficult to do.
[0017]
In addition, the said anhydride is the water | moisture content which calculated | required the moisture content from the weight loss by drying for 2 hours in the drying machine of 105 +/- 0.2 degreeC, and measuring the moisture rate by precisely weighing 1-2g of a sample in a weighing bottle. The weight corresponding to the percentage is subtracted from the total sample weight.
[0018]
As another characteristic of the CMC salt used in the present invention, for example, the pH (25 ° C.) of an aqueous solution containing 1% of an anhydride is 6.0 to 8.5, preferably 6.5 to 8.0. However, when used as a glaze additive, there is no problem even if the pH fluctuates.
[0019]
Specific examples of the CMC salt include CMC sodium salt (CMC · Na salt), CMC potassium salt (CMC · K salt), CMC ammonium salt (CMC · NH 3 salt), CMC calcium salt having the characteristics as described above ( CMC / Ca salt). These may be used alone or in combination of two or more. Among these, CMC / Na salt is preferable because it has good water solubility and is generally easily available.
[0020]
The CMC salt having the above-described characteristics can be produced by a conventionally performed method.
[0021]
The PVP used in the present invention is a polymer of N-vinyl-2-pyrrolidone and has a K value of about 15 to 103, which can be used. Among these, those having a K value of about 20 to 50, more preferably 25 to 35 are preferable from the viewpoint that smooth and predetermined fluidity can be given to the glaze composition.
[0022]
As specific examples of the PVP, for example, Luviskol K-17 (powder, K value 15-19, pH 3.0-7.0 of 10% solution) manufactured by BASF, Luviskol K-30 (powder, K value 27-) 33, 10% solution pH 3.0-7.0), Luviskol K-80 (powder, K value 74-82, 10% solution pH 5.0-8.0), Luviskol K-90 (powder, K value) 88-96, 10% solution pH 5.0-9.0), Luviskol K-30 (approximately 30% solution, K value 27-33, 10% solution pH 7.0-9.0), Luviskol K-60 (About 45% solution, K value 52-62, 10% solution pH 7.0-9.0), Luviskol K-85 (about 20% solution, K value 83-88, 10% solution pH 7.0-9) .0) Luviskol K-90 (about 20% solution, K value 90-103, 10% solution pH 7.0-9.0) and the like. These may be used alone or in combination of two or more. Among these, Luviskol K-30 is preferable in that it has a preferable K value and can impart smooth and predetermined fluidity to the glaze composition.
[0023]
The K value is a constant representing the degree of polymerization proposed by the German chemist Fikencher, and is particularly well established in a wide range for natural polymer solutions.
[0024]
The content ratio of the CMC salt and PVP in the glaze additive of the present invention is such that the ratio of PVP to the total amount of CMC salt and PVP is 10 to 30%. It is preferable from the point. When the PVP ratio is less than 10 %, it becomes difficult to obtain a smooth and predetermined fluidity by using PVP, and when it exceeds 30 %, the glaze composition may have a sufficient viscosity. Dispersibility, stability, etc. of the glaze composition to which the glaze additive has been added tend to be reduced.
[0025]
The glaze additive of the present invention as described above improves the dispersibility of the glaze raw material by containing 0.2 to 5%, more preferably 0.5 to 3% in the glaze composition (the glaze composition is 10%). It has a dispersibility that can prevent sedimentation even if left for days, and imparts a predetermined viscosity to the glaze composition (the viscosity of the glaze composition at 25 ° C. can be 1500-7500 mPa · s) Viscosity stability is good, and smooth and predetermined fluidity can be given (when the glaze composition is applied to an unglazed ceramic, it can be applied uniformly).
[0026]
When the amount of the glaze additive used is less than 0.2%, the glaze raw material cannot be sufficiently dispersed mainly due to lack of viscosity, and it becomes difficult to keep stable. On the other hand, when it exceeds 5%, the viscosity of the glaze composition becomes too high, and it becomes easy to overcoat evenly on the ceramics, and burnout spots are easily generated on the ceramics after firing.
[0027]
There is no limitation in particular in the glaze composition in which the said glaze additive of this invention is contained, If it is a glaze composition used conventionally, it can be used.
[0028]
Specific examples of the conventionally used glaze compositions include, but are not limited to, a glaze composition comprising feldspar, lime, clay, zinc white and frit.
[0029]
The glaze composition containing the glaze additive of the present invention has good dispersibility, little change in flip properties due to storage, and good spreadability when applied to a ceramic base (unglazed ceramic).
[0030]
When using the glaze additive of the present invention as described above, other conventionally used additives such as surfactants, compounds having chelating ability such as EDTA, and other viscosity imparting agents are used in combination. Also good.
[0031]
【Example】
Next, the glaze additive of the present invention will be described in more detail based on examples, but the present invention is not limited thereto.
[0032]
In addition, the evaluation method used in an Example etc. is demonstrated collectively below.
[0033]
[CMC / Na salt]
(Moisture percentage)
Samples 1 to 2 g were precisely weighed in a weighing bottle, dried in a dryer at 105 ± 0.2 ° C. for 2 hours, and the moisture content was determined by the following equation from the weight loss due to drying.
Moisture content (%) = weight loss (g) / sample (g) × 100
[0034]
(1% aqueous solution viscosity)
About 2.5 g of a sample was precisely weighed in a 300 ml tall beaker, and an amount of water (dissolved water amount) necessary to obtain a 1% aqueous solution obtained by the following formula was added and dispersed with a glass rod.
Dissolved water amount (g) = sample (g) × (99−water content (%))
(In the formula, the moisture content (%) is the moisture content (%) of the above (moisture content)).
[0035]
The resulting aqueous solution is left for a day and a night, then stirred for about 5 minutes with a magnetic stirrer, then placed in a constant temperature water bath at 25 ° C for 30 minutes, gently stirred with a glass rod, and an appropriate rotor and guard for the BM viscometer are attached. The sample was rotated at a rotational speed of 60 rpm, the scale after 3 minutes was read, and the viscosity was determined from the following equation.
Viscosity (mPa · s) = reading scale × coefficient
(Degree of etherification)
About 1 g of CMC / Na salt is precisely weighed, wrapped in filter paper, placed in a magnetic crucible, incinerated at about 600 ° C., and the resulting sodium hydroxide is titrated with 0.1 N sulfuric acid using phenolphthalein as an indicator to neutralize The degree of etherification was calculated according to the following formula using the 0.1 N sulfuric acid amount A (ml) required for the test and its titer f 3 .
Degree of etherification = 162 × A × f 3 / (10000−80 × A × f 3 )
[0037]
[Glue composition]
(Liquidity)
The glaze composition taken out from the ball mill was taken on a spoon and evaluated by visually observing the state when it was washed off.
:: Smooth fluidity ○: Fluidity but smoothness ×: No fluidity or jelly-like fluidity [0038]
(State at the time of application)
The state when 500 g / m 2 of the glaze composition was applied to an unglazed tile (a tile baked with a mixture of 20% frit and 80% feldspar) with a spoon was visually observed and evaluated based on the following criteria.
◎: Can be applied evenly and thinly without spots ○ No pinholes ○: Some coating spots occur, but no pinholes ×: Coating spots occur and cannot be applied uniformly [0039]
(The state after baking)
After applying the glaze composition to the unglazed roof tile as described in (the state at the time of application), perform preliminary drying with a 105 ° C constant temperature drier, then perform main baking at 800 ° C for 3 hours, and baked The state of was visually observed and evaluated based on the following criteria.
◎: No pinhole, rich gloss, uniform thickness ○: No pinhole, slightly glossy, uneven in thickness ×: Pinhole, glossy, uneven in thickness There is [0040]
Examples 1-10 and Comparative Examples 1-4
Add the following glaze raw materials to a magnetic ball mill (pot outer diameter 250 mm), add the glaze additive listed in Table 1 and water (water was added to 60%), and mill at room temperature for 2 hours. The glaze composition (flip) was obtained and the physical properties (viscosity and fluidity) were measured. At this time, the solid content particle size in the glaze composition was 100 μm.
[0041]
[Glue ingredients]
Frit 200g
235g feldspar
25g of clay
40g calcium carbonate
750g of water
[0042]
The obtained glaze composition was applied to an unglazed roof tile and the state of the surface coating film was observed. After that, preliminary drying was performed with a 105 ° C. constant temperature dryer, followed by main baking, and the state after baking was observed.
[0043]
The results are shown in Table 1.
[0044]
The CMC / Na salt used was manufactured by Daiichi Kogyo Seiyaku Co., Ltd., and had a moisture content of 4 to 10%, a degree of etherification and a 1% aqueous solution viscosity as shown in Table 1.
[0045]
The PVP used was Luviskol K-30 (about 30% solution, K value about 30, 10% solution pH about 7) manufactured by BASF.
[0046]
Further, the glaze raw material used was a composition commercially available for teaching materials containing frit, feldspar, clay and calcium carbonate in the proportions described in [Glue raw material] and water added.
[0047]
[Table 1]
[0048]
【The invention's effect】
Since the glaze composition to which the glaze additive of the present invention is added has suitable viscosity and fluidity, the glaze raw material is uniformly and stably dispersed, and the glaze composition is uniformly applied to the surface of the unglazed ceramic with good workability. The applied glaze composition penetrates and spreads on the surface of the unglazed ceramic. When the unglazed ceramics to which the glaze composition is applied are baked, it is possible to obtain a uniform ceramic that is fused and separated from the product and does not crack. The ceramics thus obtained have no pinholes and are rich in beauty and gloss.
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