JP3970352B2 - ショーケース - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ショーケースに関し、詳しくはケース本体の頂部前面に庫内照明灯付きのキャノピー部を備えたショーケース（冷凍冷蔵オープンショーケースなど）を対象に、ロケーション先に据付けた隣り合うショーケースの間を連結するための連結構造に関する。
【０００２】
【従来の技術】
スーパーマーケットなどのロケーション先に納入した複数台のショーケースを店内の売り場に並べて据付ける際には、左右に隣り合うショーケースの間を側板で仕切ることなく、ショーケースの一体感を出すようにケース本体同士の端部を直接突き合わせて連結するようにしている。
【０００３】
図３（ａ）〜（ｃ）は２台のショーケースを左右に並べて据付けた場合の、従来におけるショーケースの連結構造を示すものである。図３（ａ）において、＃１，＃２は左右に並ぶ同一仕様のオープンショーケースであり、１はケース本体、２は上下段に配列してケース本体１の庫内に取付けた商品陳列棚、３はケース本体１の頂部から前方に突き出したキャノピー部、４はショーケース＃１の左端面，ショーケース＃２の右端面に取付けた側板であり、ショーケース＃１の左端とショーケース＃２の右端とは側板を使わずに端面を直接突き合わせて連結するようにしている。
【０００４】
また、図３（ｂ）はショーケース＃１，＃２の上部構造図であり、保冷運転時には庫内の冷気循環ダクト５を循環通風する冷気が冷気吹出口５を通じてケース本体１の前面に吹き出して冷気エアカーテンを形成する。ここで、前記のキャノピー部３は庫内照明灯７を組み込んでケース本体１の頂部前面に設置した天蓋であり、そのフロントパネ３ａが庫内照明灯７の前方を覆っている。
【０００５】
そして、ショーケース＃１と＃２を左右に並べてロケーション先に据付ける場合には、ショーケース＃１，＃２のケース本体が連なるように位置合わせをした上で、図３（ｃ）で示すように、キャノピー部のフロントパネル３ａの端部にまたがって前方から幅の広い連結トリム（板金加工品）８を装着してフロントパネル３ａの連結隙間を塞ぎ、キャノピー部３の内方に組み込んだ庫内照明灯７の光が連結隙間を通して前方へ漏光（キャノピー部の連結隙間から照明灯の光が漏れると継ぎ目が目立ってショーケースの一体感が損なわれる）するのを防ぐようにしている。
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記のように連結トリム８を用いた従来のショーケース連結構造では、ショーケース＃１と＃２との間でキャノピー部３継ぎ目に連結トリム８が重なって目立つために、外観面で左右に並ぶショーケース相互の一体感が損なわれる。
【０００７】
本発明は上記の点にかんがみなされたものであり、ケース本体の頂部前面に庫内照明灯を組み込んだキャノピー部を備えたショーケースを対象に、左右に並べて据付けたショーケースを一体感を損なうことなく連結できるようにしたショーケースを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明によれば、ケース本体の頂部前面に設けたキャノピー部に対し、そのフロントパネルの端部に裏側に縁曲げしたフランジ部をあらかじめ形成しておき、ショーケースを連結する際に、前記フランジ同士を突き合わせた上でその相互間をねじ締結するものとする。
【０００９】
また、本発明によれば、前記構成を基本に、キャノピー部に組み込んだ庫内照明灯の光が連結隙間から漏れるのを防止する手段として、フランジ部に別部品の遮光板を重ね合わせて締結ねじにより共締めした構成、あるいはフランジ部相互間をねじ締結した状態で該部に遮光シートを貼り付けた構成などがある。
上記の構成によれば、フランジ部，締結ねじ，遮光板，遮光シートなどの連結，遮光部材は全てキャノピー部のフロントパネルの背後に隠れてショーケースの前方からは見えない。したがって、左右に並べて連結したショーケース相互間の一体感が損なわれず、しかもキャノピー部に組み込んだ庫内照明灯の光がフロントパネルの連結隙間を通して前方へ漏光することもない。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
図１（ａ),（ｂ）は本発明の請求項１，２に対応する実施例を示すものである。この実施例においては、図３（ａ),（ｂ）に示したショーケース＃１，＃２のキャノピー部３について、そのフロントパネル３ａの端部にはあらかじめ裏面側に縁曲げしてフランジ部３ｂが形成されている。そして、左右に並べて据付けたショーケース＃１，＃２を連結する際には、フロントパネル３ａのフランジ部３ｂ同士を突き合わせた上で、締結ねじ９によりフランジ部３ｂの間をねじ締結する。また、この場合に断面「へ」字形に板金加工した別部品の遮光板１０を前記フランジ部３ｂに重ね合わせて締結ねじ９で共締めすることで、フロントパネル相互間の連結隙間が遮光板１０で塞がれる。これにより、連結隙間を通してキャノピー部に組み込んだ庫内照明灯（図３（ｂ）参照）の光が前方に漏れることが確実に防げる。
【００１１】
図２（ａ),（ｂ）は本発明の請求項１，３に対応する実施例を示すものである。この実施例においては、先記実施例１における遮光板１０の代わりに、キャノピー部のフロントパネル３ａの連結隙間を裏面側から覆うように遮光シート１１を貼り付けたものである。この遮光シート１１は、耐候性のあるゴムシートなどを基材としてその片面に両面接着テープを貼着したものであり、左右に並ぶショーケース＃１，＃２の間でキャノピー部のフロントパネル３ａに形成したフランジ部３ｂを突き合わせてねじ締結した後に、該部を覆って遮光シート１１を図２（ｂ）のように左右のフロントパネル３ｂの端部にまたがって貼り付け、キャノピー間の連結隙間を塞ぐ。これにより、キャノピー部の連結部から庫内照明灯の光が前方に漏れることがない。
【００１２】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明の構成によれば、ロケーション先の現地で店内に据付けた隣り合うショーケースを連結する際に、左右に並ぶショーケースの一体感を損なうことなく、かつショーケースのキャノピー部に組み込んだ庫内照明灯の光が連結隙間から前方に漏れるのを確実に防止してショーケースの間を安定よく連結することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明の実施例に対応するショーケースの連結構造図であり、（ａ）はキャノピー部のフロントパネルの裏面側から見た連結部の分解斜視図、（ｂ）は連結状態の断面図
【図２】 本発明の実施例に対応するショーケースの連結構造図であり、（ａ）はキャノピー部のフロントパネルの裏面側から見た連結部の分解斜視図、（ｂ）は連結状態の断面図
【図３】 従来におけるショーケースの連結構造図であり、（ａ）は左右に並ぶショーケースを連結した据付け状態図、（ｂ）は各ショーケースの上部構造の断面図、（ｃ）はキャノピー部のフロントパネルの裏面側から見た連結部の斜視図
【符号の説明】
１ ケース本体
３ キャノピー部
３ａ フロントパネル
３ｂ フランジ部
７ 庫内照明灯
９ 締結ねじ
１０ 遮光板
１１ 遮光シート
＃１，＃２ ショーケース

Claims (2)

1. ケース本体の頂部前面に庫内照明灯を組み込んだキャノピー部を備えたショーケースを対象に、ロケーション先に据付けた隣り合うショーケースの間を連結するための連結構造であって、前記キャノピー部のフロントパネルの端部に裏側に縁曲げしたフランジ部を形成しておき、ショーケースを連結する際に、前記フランジ同士を突き合わせた上で、キャノピー部相互間の連結隙間を裏面側から覆って照明灯の漏光を防ぐように、フランジ部に別部品の遮光板を重ね合わせて締結ねじにより共締めしたことを特徴とするショーケース。
2. ケース本体の頂部前面に庫内照明灯を組み込んだキャノピー部を備えたショーケースを対象に、ロケーション先に据付けた隣り合うショーケースの間を連結するための連結構造であって、前記キャノピー部のフロントパネルの端部に裏側に縁曲げしたフランジ部を形成しておき、ショーケースを連結する際に、前記フランジ同士を突き合わせた上でその相互間をねじ締結し、かつ、キャノピー部相互間の連結隙間を裏面側から覆って照明灯の漏光を防ぐように、フランジ部相互間をねじ締結した状態で、該部に遮光シートを貼り付けたことを特徴とするショーケース。

Images